車両の後部灯火装置
【課題】リヤフェンダ一体型のハウジング部にバルブ全体を収納するようにした車両の後部灯火装置を提供する。
【解決手段】後部灯火装置90は、後部ウインカ91のハウジング部104を後輪WRのリヤフェンダ部106と一体成型したベース部材100を備える。ハウジング部104にウインカバルブ93およびソケット95を収納する凹部105を形成し、凹部105の開口部をウインカレンズ92で覆うことで灯火器の収納空間が形成される。ウインカバルブ93のソケット95は、凹部105内のウインカリフレクタ94に支持される。ウインカリフレクタ94は、レンズ部材が覆う方向に対して反対方向からネジ99でハウジング部104に固定される。凹部105の側壁に車体内側の空間と連通する貫通孔97が設けられ、ウインカバルブ93の配線96は、貫通孔97を介して車体内側の空間に導かれる。
【解決手段】後部灯火装置90は、後部ウインカ91のハウジング部104を後輪WRのリヤフェンダ部106と一体成型したベース部材100を備える。ハウジング部104にウインカバルブ93およびソケット95を収納する凹部105を形成し、凹部105の開口部をウインカレンズ92で覆うことで灯火器の収納空間が形成される。ウインカバルブ93のソケット95は、凹部105内のウインカリフレクタ94に支持される。ウインカリフレクタ94は、レンズ部材が覆う方向に対して反対方向からネジ99でハウジング部104に固定される。凹部105の側壁に車体内側の空間と連通する貫通孔97が設けられ、ウインカバルブ93の配線96は、貫通孔97を介して車体内側の空間に導かれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の後部灯火装置に係り、特に、リヤフェンダ一体型のハウジング部にバルブ全体を収納するようにした車両の後部灯火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の後部灯火装置において、灯火器のハウジングとリヤフェンダ(後輪の泥よけ)とを一体的に形成した構成が知られている。
【0003】
特許文献1には、車体中央のストップランプに隣接して左右一対のウィンカランプを配設するようにした灯火器のハウジングと、後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダとを樹脂部材で一体成型した車両の後部灯火装置が開示されている。
【特許文献1】実開平3−126732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、ストップランプバルブおよびウィンカバルブが、ハウジングに形成された凹部の底部に支持されるので、両バルブの背面側のソケットがハウジングの外部に露出し、これを水分や埃から守るために、さらに別部品で両バルブの背面側を覆う必要があった。このような構成では、車体後方かつ下方に延出するリヤフェンダの揺動によってハウジングに歪みが生じることも考慮すると、レンズとハウジングとの間だけでなく、ハウジングと別部品との間にもシールが必要となり、部品点数が多くコスト上昇を招くおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、リヤフェンダ一体型のハウジング部にバルブ全体を収納するようにした車両の後部灯火装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、バルブおよびソケットで構成される灯火器のハウジング部を、車両の後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダと一体成型するようにした車両の後部灯火装置において、前記ハウジング部に、前記灯火器を収納する凹部が形成され、前記凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで、前記灯火器の収納空間が構成される点に第1の特徴がある。
【0007】
また、前記バルブを支持する支持部材を備え、前記支持部材が、前記凹部の開口部を前記レンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によって前記リヤフェンダに固定されている点に第2の特徴がある。
【0008】
また、前記灯火器は、ストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器が前記ハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられている点に第3の特徴がある。
【0009】
また、前記凹部の側壁に、車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、前記バルブに電力を供給する配線が、前記凹部から前記貫通孔を介して車体内側の空間に導かれる点に第4の特徴がある。
【0010】
また、前記ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が、前記貫通孔に嵌合固定されている点に第5の特徴がある。
【0011】
さらに、前記貫通孔が、車体前後方向において前記バルブと重なる位置に設けられている点に第6の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
第1の特徴によれば、ハウジング部に灯火器を収納する凹部が形成され、凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで灯火器の収納空間が構成されるので、ハウジングと別部品間のシールが不要となり、レンズとハウジング間のシールのみで済むため、部品点数の削減が図れ、コストを抑えることができる。
【0013】
第2の特徴によれば、バルブを支持する支持部材を備え、支持部材が凹部の開口部をレンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によってリヤフェンダに固定されているので、レンズ側に締結部材が露出せず、外観性の低下を招くおそれがない。
【0014】
第3の特徴によれば、灯火器はストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器がハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられているので、リヤフェンダ部の揺動等に関わらず、ストップランプおよび後側ウインカ用バルブを保護することができる。
【0015】
第4の特徴によれば、凹部の側壁に車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、バルブに電力を供給する配線が、凹部から貫通孔を介して車体内側の空間に導かれるので、配線が車体の外側を通ることなく車体内側の空間に導かれるので、配線を水分や砂埃等から保護できる。
【0016】
第5の特徴によれば、ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が貫通孔に嵌合固定されているので、ハウジング部と配線との間のシール性を確保して、収納空間への水分等の侵入を確実に防止できる。
【0017】
第6の特徴によれば、貫通孔が車体前後方向においてバルブと重なる位置に設けられているので、バルブと貫通孔との距離が短縮されて配線の全長を短くすることができる。これにより、バルブの収納空間を小型化することが可能となる。また、貫通孔の部分で配線が固定されている場合でも、配線をあまり長くすることなく、整備等の際にバルブに配線を接続したまま凹部の外側まで引き出すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。自動二輪車1は、無段変速機を内蔵するユニットスイング式のパワーユニットを備えたスクータ型の鞍乗型車両である。左右一対のメインフレーム6の車体前方には、円筒状のヘッドパイプ4が固定されており、該ヘッドパイプ4に軸着される左右一対のフロントフォーク5の下端部には、前輪WFが回転自在に軸支されている。
【0019】
前輪WFは、ヘッドパイプ4に回動自在に軸支されるステムシャフト(不図示)に連結されたハンドルバー2によって操舵でき、該ハンドルバー2には、左右一対のハンドルグリップ3が設けられている。また、ヘッドパイプ4は、外装部品としてのフロントカバー24およびカバーパネル15で車体前後方向から覆われている。ポジションランプおよび左右一対の前側ウィンカが内蔵された前照灯装置としてのヘッドライトユニット30は、ヘッドパイプ4に固定されたライトステー7で支持されると共に、フロントカバー24の開口部からレンズ部が車体前方にのぞむように配設されている。
【0020】
メインフレーム6は、車体下方で湾曲されて車体後方に延びるシートフレーム9に連結されている。また、メインフレーム6の下部に結合されるガセット11には、パワーユニット18を支持するためのホルダ12が連結されている。また、メインフレーム6とシートフレーム9とは、車体の略中央に配設されるガセット10を介して左右一対のサブフレーム8によっても結合されており、燃料タンク13は、このサブフレーム8に左右から挟まれるように配設されている。
【0021】
ガセット11にその一端側が回転可能に軸着されたホルダ12には、エンジン17、キャブレター21、エアクリーナボックス20を含むパワーユニット18が支持されている。該パワーユニット18は、シートフレーム9に取り付けられたリヤクッション22によって吊り下げられることで、ホルダ12の一端側を回動軸として揺動可能とされている。パワーユニット18の後端部には、駆動輪としての後輪WRが回転自在に軸支されている。また、エンジン17の排気ポートに接続される排気管19の他端側は、車体後部に配設される消音器としてのマフラ23に連結されている。
【0022】
シートフレーム9は、乗員が着座するシート16に隣接して配設された左右対称形状のシートカウル25で覆われている。シートカウル25の後端部には、車体の取り回し時や、2名乗車時に後部座席の乗員が把持するグラブレール80が取り付けられ、このグラブレール80の下部には、尾灯および制動灯を一体に構成したストップランプユニット70が取り付けられている。また、ストップランプユニット70の下部には、後輪WRの泥よけを一体的に形成した後部灯火装置90が取り付けられている。この後部灯火装置90のベース部材には、左右一対の後側ウインカ91が設けられており、このベース部材から上方に延びる延出部26がシートフレーム9の後端部に固定されている。
【0023】
図2は、車体後部の拡大側面図である。前記と同一符号は同一または同等部分を示す。前記したように、シートフレーム9を覆うシートカウル25の後端部には、ストップランプユニット70が取り付けられ、このストップランプユニット70とシート16との間にグラブレール80が設けられている。そして、ストップランプユニット70の下方に、左右一対の後側ウインカ91を有する後部灯火装置90が取り付けられている。
【0024】
グラブレール80は、アルミ等で形成された芯部材83を、樹脂等で形成された上側カバー81および下側カバー82で挟んだ構造とされている。下側カバー82の両側部には開口部82aが形成されており、後部座席の乗員等は、この開口部82aから指先を挿入して芯部材83に形成された凹状の把持部84をつかむことで、グラブレール80をしっかりと持つことができる。左右一対のシートフレーム9は、その後端部で板状の連結ステー27によって左右が接続されている。芯部材83は、連結ステー27に形成された取付ボス29を使用して、この連結ステー27にボルト(不図示)で固定されている。また、後部灯火装置90の延出部26は、連結ステー27に形成された係合突起28を使用してこの連結ステー27に固定されている。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態に係る後部灯火装置90の側面図である。また、図4は同上面図(車幅方向左側のみを示す)であり、図5は同背面図である。後部灯火装置90は、後側ウインカ91のウインカバルブ93を収納する左右一対のハウジング部104と、後輪WRの後方かつ上方に配設される泥よけとしてのリヤフェンダ部106とを黒色の樹脂等で一体成型したベース部材100を有する。ベース部材100の左右の後側ウインカ91の間には、ライセンスライトバルブ(不図示)の取付孔102が形成されたライセンスライトホルダ101が設けられている。また、ライセンスライトホルダ101の下方には、ライセンスプレート110の取付部103が形成されている。さらに、ベース部材100を連結ステー27に取り付けるための延出部26には、前記係合突起28(図2参照)が係合する係合孔26aが設けられている。
【0026】
本実施形態に係る後部灯火装置90では、ハウジング部104の開口部に蓋をするようにウインカレンズ92を取り付けることで、ウインカバルブ93の収納空間が形成されるように構成されている。ウインカレンズ92は、2本のネジ107でハウジング部104に締結される。ハウジング部104の内部には、支持部材としてのウインカ用リフレクタ94が収納されており、このリフレクタ94の底部に、ウインカバルブ93を支持するソケット95が固定されている。このソケット95に接続されてウインカバルブ93に電力を供給する配線96は、ハウジング部104に形成された貫通孔97を通って、ベース部材100の上側かつシートカウル25で覆われた車体内側の空間に導かれる。
【0027】
図6は、図5のG−G線断面図である。また、図7は、図5のF−F線断面図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。ハウジング部104には凹部105が形成されており、この凹部105に、ウインカバルブ93およびこれを支持するウインカリフレクタ94が収納されている。このように、ハウジング部104は、車体前後方向に長い凹部105にウインカバルブ93全体を収納するように構成されているので、万一、走行時の振動等でリヤフェンダ部106が揺動してハウジング部104が多少歪んだとしても、ウインカバルブ93の周囲でシール性が低下するようなことがなく、簡単な構成でウインカバルブ93を水分や埃から守ることが可能となる。
【0028】
また、ベース部材100を車体側へ取り付けるための取付部を有する支持部も車体前後方向に長くされているので、ハウジング部104の周囲の剛性が高まり、リヤフェンダ部106が揺動してもハウジング部104には歪みが生じにくくなっている。
【0029】
また、ウインカバルブ93を、ハウジング部104とは別体式のウインカリフレクタ94に支持することで、ハウジング部104の形状の自由度が高められることとなる。なお、ウインカバルブ93の支持部材は、リフレクタ機能を持たない取付ステー等としてもよい。
【0030】
本実施形態では、ウインカリフレクタ94の形状を、その車体内側の端部がウインカレンズ92に近接するように形成することで、ウインカリフレクタ94に施したメッキ処理の光沢が、橙色灯に着色された有色透明のウインカレンズ92を透過して外観できるように構成されている。ウインカリフレクタ94は、ハウジング部104の裏面側から螺合される締結部材としてのネジ99によってハウジング部104に固定されている。これにより、ネジ99がウインカレンズ92側に露出することがなく、外観性を保つことができる。なお、後側ウインカ91は、ウインカバルブ93に直接着色すると共に、ウインカレンズ92を無色透明の部材によって構成することもできる。
【0031】
再度、図4を参照して、前記した貫通孔97は、ウインカバルブ93と車体前後方向において重なる位置で、凹部105の側壁に設けられている。これにより、ウインカバルブ93と貫通孔97との距離が短縮されるので、配線96を短くすることが可能となる。本実施形態では、貫通孔97に、ハウジング部104と配線96との間に介在して該両者間をシールするシール部材98が嵌合固定されている。このシール部材98はゴム等で形成されており、ハウジング部104への水分等の侵入を防ぐ機能を有する。そして、前記したような貫通孔97の配置によれば、シール部材98によって配線96が動かないように固定されている場合でも、配線96をあまり長くすることなく、ウインカバルブ93およびウインカリフレクタ94を、ソケット95に配線96を接続したまま凹部105の外側まで引き出すことが可能となる。これにより、バルブ交換等の整備性を高めることができる。
【0032】
図8は、ストップランプユニット70およびその周辺部品の構成を示す上面図である。前記したように、左右一対のシートフレーム9の後端部は、車幅方向に配設された連結ステー27によって接続されている。連結ステー27に形成された計4つの取付ボス29は、前記グラブレール80の芯部材83(図2参照)を支持すると共に、ストップランプユニット70のハウジングから車体前方側に延出する取付ステー72にも係合されている。これにより、ストップランプユニット70は、シートカウル25の裏面側と係合されるだけでなく、金属等で形成された連結ステー27に吊り下げるように支持させることで、走行時の振動を適度に吸収できる構造を有する。なお、ベース部材100の延出部26を連結ステー27の係合突起28に係合させる構成も、後部灯火装置90全体をシートフレーム9の後端に吊り下げて耐振動性の向上に貢献するものである。
【0033】
図9は、グラブレール80を構成する上側カバー81の斜視図である。前記した下側カバー82および芯部材83(図2参照)も、この上側カバー81と同様に左右対称の略アーチ状の形状とされている。本実施形態に係るグラブレール80は、アルミ等の金属からなる芯部材83を、上側カバー81および下側カバー82で挟む構造とすることで、乗員が把持した際の剛性の高さと軽量化との両立を可能としている。なお、上側カバー81および下側カバー82は、不図示のネジで芯部材83に締結される。
【0034】
図10は、グラブレール80を構成する芯部材83の上面図(車幅方向左側のみ)を示す。また、図11は、芯部材83の側面図である。芯部材83の本体部85には、車体内側方向に向かって延出する板状の張出部86が形成されている。芯部材83は、この張出部86に形成されたボス孔87によって、前記連結ステー27の取付ボス29(図8参照)に固定されることとなる。また、前記したように、芯部材83の前方側には、左右一対の凹状の把持部84が形成されており、これにより、後部座席の乗員等がグラブレール80をしっかりと握ることが可能となる。
【0035】
上記したように、本発明に係る車両の後部灯火装置によれば、ベース部材のハウジング部にウインカバルブ全体を収納する凹部を形成したので、リヤフェンダ部とハウジング部とを一体成型したベース部材において、走行時の振動等でリヤフェンダ部が揺動した場合でも、ウインカバルブの周囲でシール性が低下するようなことがなく、簡単な構成でウインカバルブを水分や埃から守ることが可能となる。
【0036】
なお、ベース部材、ハウジング部、リヤフェンダ部、ウインカレンズ等の形状や材質、凹部の形状等は、上記した実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、リヤフェンダ一体式のベース部材に設ける灯火器を1灯式または複灯式のストップランプにすると共に、後側ウインカをシートカウル側に別個独立して設ける構成としてもよい。また、各灯火器のバルブは、白熱灯に限られず複数の発光ダイオード等で構成してもよい。本発明に係る車両の後部灯火装置は、上記実施形態で示した自動二輪車に限られず、三輪車や四輪車に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】車体後部の拡大側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る後部灯火装置の側面図である。
【図4】後部灯火装置の上面図である。
【図5】後部灯火装置の背面図である。
【図6】図5のG−G線断面図である。
【図7】図5のF−F線断面図である。
【図8】ストップランプユニットおよびその周辺部品の構成を示す上面図である。
【図9】グラブレールを構成する上側カバーの斜視図である。
【図10】グラブレールを構成する芯部材の上面図である。
【図11】芯部材の側面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…自動二輪車、9…シートフレーム、25…シートカウル、30…ヘッドライトユニット、70…ストップランプユニット、80…グラブレール、81…上側カバー、82…下側カバー、90…後部灯火装置、91…後側ウインカ、92…ウィンカレンズ、93…ウインカバルブ、94…ウインカリフレクタ(支持部材)、95…ソケット、96…ウインカ配線、97…貫通孔、98…シール部材、100…ベース部材、104…ハウジング部、105…凹部、106…リヤフェンダ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の後部灯火装置に係り、特に、リヤフェンダ一体型のハウジング部にバルブ全体を収納するようにした車両の後部灯火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の後部灯火装置において、灯火器のハウジングとリヤフェンダ(後輪の泥よけ)とを一体的に形成した構成が知られている。
【0003】
特許文献1には、車体中央のストップランプに隣接して左右一対のウィンカランプを配設するようにした灯火器のハウジングと、後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダとを樹脂部材で一体成型した車両の後部灯火装置が開示されている。
【特許文献1】実開平3−126732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、ストップランプバルブおよびウィンカバルブが、ハウジングに形成された凹部の底部に支持されるので、両バルブの背面側のソケットがハウジングの外部に露出し、これを水分や埃から守るために、さらに別部品で両バルブの背面側を覆う必要があった。このような構成では、車体後方かつ下方に延出するリヤフェンダの揺動によってハウジングに歪みが生じることも考慮すると、レンズとハウジングとの間だけでなく、ハウジングと別部品との間にもシールが必要となり、部品点数が多くコスト上昇を招くおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、リヤフェンダ一体型のハウジング部にバルブ全体を収納するようにした車両の後部灯火装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、バルブおよびソケットで構成される灯火器のハウジング部を、車両の後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダと一体成型するようにした車両の後部灯火装置において、前記ハウジング部に、前記灯火器を収納する凹部が形成され、前記凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで、前記灯火器の収納空間が構成される点に第1の特徴がある。
【0007】
また、前記バルブを支持する支持部材を備え、前記支持部材が、前記凹部の開口部を前記レンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によって前記リヤフェンダに固定されている点に第2の特徴がある。
【0008】
また、前記灯火器は、ストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器が前記ハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられている点に第3の特徴がある。
【0009】
また、前記凹部の側壁に、車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、前記バルブに電力を供給する配線が、前記凹部から前記貫通孔を介して車体内側の空間に導かれる点に第4の特徴がある。
【0010】
また、前記ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が、前記貫通孔に嵌合固定されている点に第5の特徴がある。
【0011】
さらに、前記貫通孔が、車体前後方向において前記バルブと重なる位置に設けられている点に第6の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
第1の特徴によれば、ハウジング部に灯火器を収納する凹部が形成され、凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで灯火器の収納空間が構成されるので、ハウジングと別部品間のシールが不要となり、レンズとハウジング間のシールのみで済むため、部品点数の削減が図れ、コストを抑えることができる。
【0013】
第2の特徴によれば、バルブを支持する支持部材を備え、支持部材が凹部の開口部をレンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によってリヤフェンダに固定されているので、レンズ側に締結部材が露出せず、外観性の低下を招くおそれがない。
【0014】
第3の特徴によれば、灯火器はストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器がハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられているので、リヤフェンダ部の揺動等に関わらず、ストップランプおよび後側ウインカ用バルブを保護することができる。
【0015】
第4の特徴によれば、凹部の側壁に車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、バルブに電力を供給する配線が、凹部から貫通孔を介して車体内側の空間に導かれるので、配線が車体の外側を通ることなく車体内側の空間に導かれるので、配線を水分や砂埃等から保護できる。
【0016】
第5の特徴によれば、ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が貫通孔に嵌合固定されているので、ハウジング部と配線との間のシール性を確保して、収納空間への水分等の侵入を確実に防止できる。
【0017】
第6の特徴によれば、貫通孔が車体前後方向においてバルブと重なる位置に設けられているので、バルブと貫通孔との距離が短縮されて配線の全長を短くすることができる。これにより、バルブの収納空間を小型化することが可能となる。また、貫通孔の部分で配線が固定されている場合でも、配線をあまり長くすることなく、整備等の際にバルブに配線を接続したまま凹部の外側まで引き出すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。自動二輪車1は、無段変速機を内蔵するユニットスイング式のパワーユニットを備えたスクータ型の鞍乗型車両である。左右一対のメインフレーム6の車体前方には、円筒状のヘッドパイプ4が固定されており、該ヘッドパイプ4に軸着される左右一対のフロントフォーク5の下端部には、前輪WFが回転自在に軸支されている。
【0019】
前輪WFは、ヘッドパイプ4に回動自在に軸支されるステムシャフト(不図示)に連結されたハンドルバー2によって操舵でき、該ハンドルバー2には、左右一対のハンドルグリップ3が設けられている。また、ヘッドパイプ4は、外装部品としてのフロントカバー24およびカバーパネル15で車体前後方向から覆われている。ポジションランプおよび左右一対の前側ウィンカが内蔵された前照灯装置としてのヘッドライトユニット30は、ヘッドパイプ4に固定されたライトステー7で支持されると共に、フロントカバー24の開口部からレンズ部が車体前方にのぞむように配設されている。
【0020】
メインフレーム6は、車体下方で湾曲されて車体後方に延びるシートフレーム9に連結されている。また、メインフレーム6の下部に結合されるガセット11には、パワーユニット18を支持するためのホルダ12が連結されている。また、メインフレーム6とシートフレーム9とは、車体の略中央に配設されるガセット10を介して左右一対のサブフレーム8によっても結合されており、燃料タンク13は、このサブフレーム8に左右から挟まれるように配設されている。
【0021】
ガセット11にその一端側が回転可能に軸着されたホルダ12には、エンジン17、キャブレター21、エアクリーナボックス20を含むパワーユニット18が支持されている。該パワーユニット18は、シートフレーム9に取り付けられたリヤクッション22によって吊り下げられることで、ホルダ12の一端側を回動軸として揺動可能とされている。パワーユニット18の後端部には、駆動輪としての後輪WRが回転自在に軸支されている。また、エンジン17の排気ポートに接続される排気管19の他端側は、車体後部に配設される消音器としてのマフラ23に連結されている。
【0022】
シートフレーム9は、乗員が着座するシート16に隣接して配設された左右対称形状のシートカウル25で覆われている。シートカウル25の後端部には、車体の取り回し時や、2名乗車時に後部座席の乗員が把持するグラブレール80が取り付けられ、このグラブレール80の下部には、尾灯および制動灯を一体に構成したストップランプユニット70が取り付けられている。また、ストップランプユニット70の下部には、後輪WRの泥よけを一体的に形成した後部灯火装置90が取り付けられている。この後部灯火装置90のベース部材には、左右一対の後側ウインカ91が設けられており、このベース部材から上方に延びる延出部26がシートフレーム9の後端部に固定されている。
【0023】
図2は、車体後部の拡大側面図である。前記と同一符号は同一または同等部分を示す。前記したように、シートフレーム9を覆うシートカウル25の後端部には、ストップランプユニット70が取り付けられ、このストップランプユニット70とシート16との間にグラブレール80が設けられている。そして、ストップランプユニット70の下方に、左右一対の後側ウインカ91を有する後部灯火装置90が取り付けられている。
【0024】
グラブレール80は、アルミ等で形成された芯部材83を、樹脂等で形成された上側カバー81および下側カバー82で挟んだ構造とされている。下側カバー82の両側部には開口部82aが形成されており、後部座席の乗員等は、この開口部82aから指先を挿入して芯部材83に形成された凹状の把持部84をつかむことで、グラブレール80をしっかりと持つことができる。左右一対のシートフレーム9は、その後端部で板状の連結ステー27によって左右が接続されている。芯部材83は、連結ステー27に形成された取付ボス29を使用して、この連結ステー27にボルト(不図示)で固定されている。また、後部灯火装置90の延出部26は、連結ステー27に形成された係合突起28を使用してこの連結ステー27に固定されている。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態に係る後部灯火装置90の側面図である。また、図4は同上面図(車幅方向左側のみを示す)であり、図5は同背面図である。後部灯火装置90は、後側ウインカ91のウインカバルブ93を収納する左右一対のハウジング部104と、後輪WRの後方かつ上方に配設される泥よけとしてのリヤフェンダ部106とを黒色の樹脂等で一体成型したベース部材100を有する。ベース部材100の左右の後側ウインカ91の間には、ライセンスライトバルブ(不図示)の取付孔102が形成されたライセンスライトホルダ101が設けられている。また、ライセンスライトホルダ101の下方には、ライセンスプレート110の取付部103が形成されている。さらに、ベース部材100を連結ステー27に取り付けるための延出部26には、前記係合突起28(図2参照)が係合する係合孔26aが設けられている。
【0026】
本実施形態に係る後部灯火装置90では、ハウジング部104の開口部に蓋をするようにウインカレンズ92を取り付けることで、ウインカバルブ93の収納空間が形成されるように構成されている。ウインカレンズ92は、2本のネジ107でハウジング部104に締結される。ハウジング部104の内部には、支持部材としてのウインカ用リフレクタ94が収納されており、このリフレクタ94の底部に、ウインカバルブ93を支持するソケット95が固定されている。このソケット95に接続されてウインカバルブ93に電力を供給する配線96は、ハウジング部104に形成された貫通孔97を通って、ベース部材100の上側かつシートカウル25で覆われた車体内側の空間に導かれる。
【0027】
図6は、図5のG−G線断面図である。また、図7は、図5のF−F線断面図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。ハウジング部104には凹部105が形成されており、この凹部105に、ウインカバルブ93およびこれを支持するウインカリフレクタ94が収納されている。このように、ハウジング部104は、車体前後方向に長い凹部105にウインカバルブ93全体を収納するように構成されているので、万一、走行時の振動等でリヤフェンダ部106が揺動してハウジング部104が多少歪んだとしても、ウインカバルブ93の周囲でシール性が低下するようなことがなく、簡単な構成でウインカバルブ93を水分や埃から守ることが可能となる。
【0028】
また、ベース部材100を車体側へ取り付けるための取付部を有する支持部も車体前後方向に長くされているので、ハウジング部104の周囲の剛性が高まり、リヤフェンダ部106が揺動してもハウジング部104には歪みが生じにくくなっている。
【0029】
また、ウインカバルブ93を、ハウジング部104とは別体式のウインカリフレクタ94に支持することで、ハウジング部104の形状の自由度が高められることとなる。なお、ウインカバルブ93の支持部材は、リフレクタ機能を持たない取付ステー等としてもよい。
【0030】
本実施形態では、ウインカリフレクタ94の形状を、その車体内側の端部がウインカレンズ92に近接するように形成することで、ウインカリフレクタ94に施したメッキ処理の光沢が、橙色灯に着色された有色透明のウインカレンズ92を透過して外観できるように構成されている。ウインカリフレクタ94は、ハウジング部104の裏面側から螺合される締結部材としてのネジ99によってハウジング部104に固定されている。これにより、ネジ99がウインカレンズ92側に露出することがなく、外観性を保つことができる。なお、後側ウインカ91は、ウインカバルブ93に直接着色すると共に、ウインカレンズ92を無色透明の部材によって構成することもできる。
【0031】
再度、図4を参照して、前記した貫通孔97は、ウインカバルブ93と車体前後方向において重なる位置で、凹部105の側壁に設けられている。これにより、ウインカバルブ93と貫通孔97との距離が短縮されるので、配線96を短くすることが可能となる。本実施形態では、貫通孔97に、ハウジング部104と配線96との間に介在して該両者間をシールするシール部材98が嵌合固定されている。このシール部材98はゴム等で形成されており、ハウジング部104への水分等の侵入を防ぐ機能を有する。そして、前記したような貫通孔97の配置によれば、シール部材98によって配線96が動かないように固定されている場合でも、配線96をあまり長くすることなく、ウインカバルブ93およびウインカリフレクタ94を、ソケット95に配線96を接続したまま凹部105の外側まで引き出すことが可能となる。これにより、バルブ交換等の整備性を高めることができる。
【0032】
図8は、ストップランプユニット70およびその周辺部品の構成を示す上面図である。前記したように、左右一対のシートフレーム9の後端部は、車幅方向に配設された連結ステー27によって接続されている。連結ステー27に形成された計4つの取付ボス29は、前記グラブレール80の芯部材83(図2参照)を支持すると共に、ストップランプユニット70のハウジングから車体前方側に延出する取付ステー72にも係合されている。これにより、ストップランプユニット70は、シートカウル25の裏面側と係合されるだけでなく、金属等で形成された連結ステー27に吊り下げるように支持させることで、走行時の振動を適度に吸収できる構造を有する。なお、ベース部材100の延出部26を連結ステー27の係合突起28に係合させる構成も、後部灯火装置90全体をシートフレーム9の後端に吊り下げて耐振動性の向上に貢献するものである。
【0033】
図9は、グラブレール80を構成する上側カバー81の斜視図である。前記した下側カバー82および芯部材83(図2参照)も、この上側カバー81と同様に左右対称の略アーチ状の形状とされている。本実施形態に係るグラブレール80は、アルミ等の金属からなる芯部材83を、上側カバー81および下側カバー82で挟む構造とすることで、乗員が把持した際の剛性の高さと軽量化との両立を可能としている。なお、上側カバー81および下側カバー82は、不図示のネジで芯部材83に締結される。
【0034】
図10は、グラブレール80を構成する芯部材83の上面図(車幅方向左側のみ)を示す。また、図11は、芯部材83の側面図である。芯部材83の本体部85には、車体内側方向に向かって延出する板状の張出部86が形成されている。芯部材83は、この張出部86に形成されたボス孔87によって、前記連結ステー27の取付ボス29(図8参照)に固定されることとなる。また、前記したように、芯部材83の前方側には、左右一対の凹状の把持部84が形成されており、これにより、後部座席の乗員等がグラブレール80をしっかりと握ることが可能となる。
【0035】
上記したように、本発明に係る車両の後部灯火装置によれば、ベース部材のハウジング部にウインカバルブ全体を収納する凹部を形成したので、リヤフェンダ部とハウジング部とを一体成型したベース部材において、走行時の振動等でリヤフェンダ部が揺動した場合でも、ウインカバルブの周囲でシール性が低下するようなことがなく、簡単な構成でウインカバルブを水分や埃から守ることが可能となる。
【0036】
なお、ベース部材、ハウジング部、リヤフェンダ部、ウインカレンズ等の形状や材質、凹部の形状等は、上記した実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、リヤフェンダ一体式のベース部材に設ける灯火器を1灯式または複灯式のストップランプにすると共に、後側ウインカをシートカウル側に別個独立して設ける構成としてもよい。また、各灯火器のバルブは、白熱灯に限られず複数の発光ダイオード等で構成してもよい。本発明に係る車両の後部灯火装置は、上記実施形態で示した自動二輪車に限られず、三輪車や四輪車に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】車体後部の拡大側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る後部灯火装置の側面図である。
【図4】後部灯火装置の上面図である。
【図5】後部灯火装置の背面図である。
【図6】図5のG−G線断面図である。
【図7】図5のF−F線断面図である。
【図8】ストップランプユニットおよびその周辺部品の構成を示す上面図である。
【図9】グラブレールを構成する上側カバーの斜視図である。
【図10】グラブレールを構成する芯部材の上面図である。
【図11】芯部材の側面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…自動二輪車、9…シートフレーム、25…シートカウル、30…ヘッドライトユニット、70…ストップランプユニット、80…グラブレール、81…上側カバー、82…下側カバー、90…後部灯火装置、91…後側ウインカ、92…ウィンカレンズ、93…ウインカバルブ、94…ウインカリフレクタ(支持部材)、95…ソケット、96…ウインカ配線、97…貫通孔、98…シール部材、100…ベース部材、104…ハウジング部、105…凹部、106…リヤフェンダ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブおよびソケットで構成される灯火器のハウジング部を、車両の後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダと一体成型するようにした車両の後部灯火装置において、
前記ハウジング部に、前記灯火器を収納する凹部が形成され、
前記凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで、前記灯火器の収納空間が構成されることを特徴とする車両の後部灯火装置。
【請求項2】
前記バルブを支持する支持部材を備え、
前記支持部材が、前記凹部の開口部を前記レンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によって前記リヤフェンダに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項3】
前記灯火器は、ストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器が前記ハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項4】
前記凹部の側壁に、車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、
前記バルブに電力を供給する配線が、前記凹部から前記貫通孔を介して車体内側の空間に導かれることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両の後部灯火装置。
【請求項5】
前記ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が、前記貫通孔に嵌合固定されていることを特徴とする請求項4に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項6】
前記貫通孔が、車体前後方向において前記バルブと重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項1】
バルブおよびソケットで構成される灯火器のハウジング部を、車両の後輪の後方かつ上方に配設されるリヤフェンダと一体成型するようにした車両の後部灯火装置において、
前記ハウジング部に、前記灯火器を収納する凹部が形成され、
前記凹部の開口部をレンズ部材で覆うことで、前記灯火器の収納空間が構成されることを特徴とする車両の後部灯火装置。
【請求項2】
前記バルブを支持する支持部材を備え、
前記支持部材が、前記凹部の開口部を前記レンズ部材が覆う方向に対して反対方向から締結部材によって前記リヤフェンダに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項3】
前記灯火器は、ストップランプまたは後側ウインカのいずれか一方であり、他方の灯火器が前記ハウジング部およびリヤフェンダ部と別個独立して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項4】
前記凹部の側壁に、車体内側の空間と連通する貫通孔が設けられ、
前記バルブに電力を供給する配線が、前記凹部から前記貫通孔を介して車体内側の空間に導かれることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両の後部灯火装置。
【請求項5】
前記ハウジング部と配線との間に介在して該両者間をシールするシール部材が、前記貫通孔に嵌合固定されていることを特徴とする請求項4に記載の車両の後部灯火装置。
【請求項6】
前記貫通孔が、車体前後方向において前記バルブと重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両の後部灯火装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−179242(P2009−179242A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21578(P2008−21578)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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