説明

車両の空調装置

【課題】車室の冷房や暖房といった空調を行うためのペルチェ素子を発電に利用するに当たり、その発電を効率よく行うことのできる車両の空調装置を提供する。
【解決手段】ラジエータ6周りの外気と車室7内の空気との温度差が小さく、その温度差に基づくペルチェ素子2を利用しての発電を効果的に行えないとき、第2発電モードが行われる。このモードでは、ラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差に基づくペルチェ素子2を利用しての発電が行われる。ここで、室外熱交換器15は、第1循環回路3のラジエータ6周りの外気と第2循環回路12の室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差の大きくなる箇所に設けられる。従って、その温度差に基づくペルチェ素子2を利用しての発電が効率よく行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両の空調装置としては、ペルチェ素子を用いて車室の冷房や暖房といった空調を行うものが知られている。また、こうした空調装置のペルチェ素子を発電に用いることも考えられる。例えば特許文献1には、外気と車体との温度差を利用してペルチェ素子による発電を行う技術が開示されている。こうしたペルチェ素子での発電に関する技術を上記空調装置に適用することで、同装置においてペルチェ素子を利用した発電を行うことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−70256
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術をペルチェ素子を用いる空調装置に適用すれば、同装置のペルチェ素子を利用した発電を行うことができるようにはなる。ただし、上記ペルチェ素子による発電を行うための車体と外気との温度差が必ずしも大きくなるとは限らず、その温度差が小さい場合には、同温度差を利用した上記ペルチェ素子による発電を効率よく行うことができなくなる。
【0005】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車室の冷房や暖房といった空調を行うためのペルチェ素子を発電に利用するに当たり、その発電を効率よく行うことのできる車両の空調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、ペルチェ素子の極性を反転させることで同素子の吸熱側と加熱側とが第1面と第2面との間で反転する。そして、ペルチェ素子の駆動を通じて第2面を吸熱側とするとともに第1面を加熱側とすることで、第2循環回路を循環する熱媒体が冷却されるとともに第1循環回路を循環する熱媒体が加熱される。更に、上記のように冷却されて温度低下した第2循環回路の熱媒体が室内熱交換器を通過するよう切換弁が切り換えられることで、その室内熱交換器にて上記熱媒体が車室に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室に送られる空気が冷却され、ひいては車室の冷房が行われるようになる。また、ペルチェ素子の駆動を通じて第2面を加熱側とするとともに第1面を冷却側とすることで、第2循環回路を循環する熱媒体が加熱されるとともに第1循環回路を循環する熱媒体が冷却される。更に、上記のように加熱されて温度上昇した熱媒体が室内熱交換器を通過することで、同熱交換器にて上記熱媒体が車室に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室に送られる空気が加熱され、ひいては車室の暖房が行われるようになる。以上のようにペルチェ素子を用いて車室の冷房や暖房といった空調が行われる。
【0007】
上記空調装置では、ペルチェ素子の駆動による車室の冷房や暖房が行われていないとき、そのペルチェ素子における第1面と第2面との温度差を利用した発電を行うことが可能になる。こうしたペルチェ素子での発電は、第1面と第2面との温度差を大きくするほど効率よく行われる。ここで、上記第1面の温度は第1循環回路を循環して室外熱交換器にて外気との間で熱交換される熱媒体の温度から影響を受ける一方、上記第2面の温度は第2循環回路を循環して室内熱交換器にて車室に送られる空気との間で熱交換される熱媒体の温度から影響を受ける。従って、車室(正確には車室に送られる空気)と外気との温度差が大きいときにはペルチェ素子の第1面と第2面との温度差も大きくなり、同ペルチェ素子を利用しての発電を効率よく行うことができる。しかし、車室と外気との温度差が小さいときにはペルチェ素子の第1面と第2面との温度差も小さくなり、同ペルチェ素子を利用しての発電を効率よく行えなくなるおそれがある。
【0008】
この点、請求項1記載の発明では、第2循環回路に室内熱交換器をバイパスするように形成されたバイパス通路に、同通路を通過する熱媒体から外部への放熱や同熱媒体に対する外部からの加熱を行うことの可能な室外熱交換器が設けられる。そして、上記切換弁は、第2循環回路を循環する熱媒体の流通経路が上記バイパス通路(室外熱交換器)と室内熱交換器とのいずれか一方となるよう上記切り換え動作される。このため、第2循環回路の室外熱交換器と第1循環回路のラジエータ周りの外気との温度差の大きくなる箇所に上記室外熱交換器を設け、車室と外気との温度差が小さいときに第2循環回路を循環する熱媒体の流通経路がバイパス通路(室外熱交換器)となるよう切換弁を切り換え動作させれば、ペルチェ素子を利用した発電を効率よく行える。
【0009】
すなわち、上述した切換弁の切り換え動作を通じて第2循環回路を循環する熱媒体がバイパス通路の室外熱交換器を通過するようになり、その室外熱交換器にて熱媒体への外部からの加熱が行われたり、同熱媒体からの外部への放熱が行われたりする。その結果、第2循環回路を循環して上記室外熱交換器にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりする熱媒体と、第1循環回路を循環してラジエータにて外気との間で熱交換される同第1循環回路の熱媒体との温度差が大きくなる。その結果、ペルチェ素子において、第1循環回路の熱媒体と熱交換される第1面と第2循環回路の熱媒体と熱交換される第2面との温度差が大きくなる。これにより、第1面と第2面との温度差に基づくペルチェ素子での発電が効率よく行われるようになる。
【0010】
なお、請求項2記載の発明のように、前記室外熱交換器を車両の上面に設けた場合、室外熱交換器を通過する熱媒体から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器内の熱媒体への太陽熱等の熱の放射による同熱媒体の加熱が行われやすくなる。このため、第2循環回路を循環して上記室外熱交換器にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりする熱媒体と、第1循環回路を循環してラジエータにて外気との間で熱交換される同第1循環回路の熱媒体との温度差が大きくなりやすくなる。
【0011】
また、請求項3記載の発明のように、上記ラジエータが車両のフロントフェンダに設けられている場合、第2循環回路を循環する上記室外熱交換器にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりする熱媒体と、第1循環回路を循環してラジエータにて外気との間で熱交換される同第1循環回路の熱媒体との温度差がより一層生じやすくなる。ここで、ペルチェ素子を利用した発電は、車室の冷房や暖房といった空調を行う必要のない車両の運転停止時に行われることが多い。車両の運転停止時には、同車両のフロントフェンダに設けられたラジエータ周りの外気がフロントフェンダ周りから逃げにくくなることから、そのラジエータにて外気と熱交換される第1循環回路の熱媒体の温度が変化しにくくなる。これに対し、第2循環回路を循環する熱媒体は、車両の上面に設けられた室外熱交換器にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりして温度変化しやすくなる。以上により、上述した効果が得られるようになる。
【0012】
なお、上記室外熱交換器は、請求項4記載の発明のように、水平方向に延びるパネル状に形成することが好ましい。この場合、室外熱交換器を通過する熱媒体から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器内の熱媒体への太陽熱等の熱の放射による同熱媒体の加熱が行われやすくなる。また、上記室外熱交換器は、請求項5記載の発明のように黒色とすることが好ましい。この場合、室外熱交換器を通過する熱媒体から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器内の熱媒体への太陽熱等の熱の放射による同熱媒体の加熱が、より一層行われやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態の空調装置全体を示す略図。
【図2】同空調装置におけるラジエータ及び室外熱交換器の自動車に対する取り付け位置を示す略図。
【図3】同空調装置の冷房モードを示す略図。
【図4】同空調装置の暖房モードを示す略図。
【図5】同空調装置の第1除湿暖房モードを示す略図。
【図6】同空調装置の第2除湿暖房モードを示す略図。
【図7】同空調装置の第1発電モードを示す略図。
【図8】同空調装置の第2発電モードを示す略図。
【図9】同空調装置のペルチェ素子を利用した発電の実行手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を自動車の空調装置に具体化した一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
図1に示す空調装置は、車室7の冷房や暖房といった空調を行うためのペルチェ素子2を備えている。このペルチェ素子2は、極性の反転を通じて吸熱側と加熱側とが第1面2aと第2面2bとの間で変化するものであり、バッテリ17からの電力供給を受けて駆動される。
【0015】
空調装置には、ペルチェ素子2の第1面2aとの間で熱交換される冷却水(熱媒体)を循環させるための第1循環回路3が設けられている。この第1循環回路3には、同回路3内の冷却水を循環させるポンプ5が設けられている。第1循環回路3はペルチェ素子2の第1面2aの下流で経路3aと経路3bとに分岐しており、それら経路3aと経路3bとはポンプ5の上流で一つに合流している。経路3aには第1循環回路3の冷却水を外気との間で熱交換させるラジエータ6が設けられており、経路3bには第1循環回路3の冷却水を車室7に送られる空気との間で熱交換させる第1室内熱交換器8が設けられている。この第1室内熱交換器8は、車室7に空気を送るためのエアダクト9の内部に位置している。そして、エアダクト9内に設けられたブロワ10の駆動により、空気がエアダクト9を通って車室7に送られる。
【0016】
また、第1循環回路3における経路3aと経路3bとの分岐部分には、三つの切換位置A〜Cの間で切り換え動作する第1切換弁11が設けられている。なお、切換位置A〜Cのいずれかに切り換えられた第1切換弁11は、切換位置A〜Cに応じてそれぞれ次のように機能する。切換位置Aに切り換えられた第1切換弁11は、第1循環回路3内を循環する冷却水の流通経路として経路3aのみが選択されるよう、経路3aでの冷却水の流通を許可するとともに経路3bでの冷却水の流通を禁止する。切換位置Bに切り換えられた第1切換弁11は、第1循環回路3内を循環する冷却水の流通経路として経路3aと経路3bとの両方が選択されるよう、経路3a,3bでの冷却水の流通を共に許可する。切換位置Cに切り換えられた第1切換弁11は、第1循環回路3内を循環する冷却水の流通経路として経路3bのみが選択されるよう、経路3aでの冷却水の流通を禁止するとともに経路3bでの冷却水の流通を許可する。
【0017】
空調装置には、ペルチェ素子2の第2面2bとの間で熱交換される冷却水(熱媒体)を循環させるための第2循環回路12も設けられている。この第2循環回路12には、同回路12内の冷却水を循環させるポンプ13が設けられている。第2循環回路12はペルチェ素子2の第2面2bの下流で経路12aと経路12bとに分岐しており、それら経路12aと経路12bとはポンプ13の上流で一つに合流している。経路12aには第2循環回路12の冷却水を車室7に送られる空気との間で熱交換させる第2室内熱交換器14が設けられている。この第2室内熱交換器14は、車室7に空気を送るための上記エアダクト9の内部であって、上記第1室内熱交換器8よりも下流に位置している。そして、上記経路12bは、第2室内熱交換器14をバイパスするためのバイパス通路として機能する。この経路12bには、同経路12bを通過する冷却水から外部への放熱や同冷却水に対する外部からの加熱を行うことの可能な室外熱交換器15が設けられている。
【0018】
また、第2循環回路12における経路12aと経路12bとの分岐部分には、二つの切換位置D,Eの間で切り換え動作する第2切換弁16が設けられている。この第2切換弁16は、第2循環回路12を循環する冷却水の流通経路が経路12b(第2室内熱交換器14)と経路12b(室外熱交換器15)とのいずれか一方となるよう切り換え動作する切換弁として機能する。詳しくは、切換位置D,Eのいずれかに切り換えられた第2切換弁16は、切換位置D,Eに応じてそれぞれ次のように機能する。切換位置Dに切り換えられた第2切換弁16は、第2循環回路12内を循環する冷却水の流通経路として経路12aのみが選択されるよう、経路12aでの冷却水の流通を許可するとともに経路12bでの冷却水の流通を禁止する。切換位置Eに切り換えられた第2切換弁16は、第2循環回路12内を循環する冷却水の流通経路として経路12bのみが選択されるよう、経路12aでの冷却水の流通を禁止するとともに経路12bでの冷却水の流通を許可する。
【0019】
上記空調装置における第1循環回路3のラジエータ6、及び第2循環回路12の室外熱交換器15はそれぞれ、図2に示すように自動車18の所定位置に取り付けられている。詳しくは、ラジエータ6は、自動車18のフロントフェンダ19に取り付けられている。このようにフロントフェンダ19にラジエータ6を設けた場合、自動車の運転停止時にはラジエータ6周りの外気がフロントフェンダ19周りから逃げにくくなることから、そのラジエータ6にて外気と熱交換される冷却水の温度が変化しにくくなる。また、室外熱交換器15は、自動車18の上面であるルーフ20に取り付けられている。このように室外熱交換器15を自動車の上面(ルーフ20)に取り付けた場合、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が行われやすくなる。
【0020】
なお、上記室外熱交換器15は、ルーフ20上で水平方向に延びるパネル状に形成されており、且つ黒色とされている。室外熱交換器15をルーフ20上で水平方向に延びるパネル状に形成することにより、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が行われやすくなる。また、室外熱交換器15を黒色とすることにより、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が、より一層行われやすくなる。
【0021】
次に、上記空調装置の電気的構成について図1を参照して説明する。
この空調装置は、自動車の車室7における冷房や暖房といった空調を制御する電子制御装置21を備えている。同電子制御装置21には、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等が設けられている。
【0022】
電子制御装置21の入力ポートには、以下に示す各種のスイッチ及びセンサ等が接続されている。
・車室7内の除湿を行うために自動車の乗員により操作される除湿スイッチ22。
【0023】
・車室7の冷房や暖房といった空調による車室7内の温度設定を行うために自動車の乗員により操作される室温設定スイッチ23。
・自動車の外部の空気の温度を検出する外気温センサ24。
【0024】
・車室7の冷房や暖房といった空調のために同車室7に吹き出される空気の吹き出し口での温度(吹き出し温度)を検出する吹き出し温センサ25。
・車室7内への日射量を検出する日射量センサ26。
【0025】
また、電子制御装置21の出力ポートには、ペルチェ素子2の駆動回路、第1切換弁11の駆動回路、第2切換弁16の駆動回路といった各種機器の駆動回路等が接続されている。
【0026】
そして、電子制御装置21は、上記各種のスイッチやセンサから入力した信号に基づき車室7の冷房要求、暖房要求、及び除湿要求といった空調要求を把握し、同空調要求に基づいて車室7の冷房や暖房といった空調を行うべくペルチェ素子2、第1切換弁11、及び第2切換弁16など各種機器の駆動回路に対し指令信号を出力する。こうして車室7の空調を行うための空調装置における各種機器の駆動制御等が電子制御装置21を通じて実施される。
【0027】
なお、車室7の冷房要求や暖房要求の有無、及びそれら要求の大きさは、吹き出し温センサ25の検出信号から求められる吹き出し温度と、その吹き出し温度の目標値である目標吹き出し温度とに基づいて把握することが可能である。上記目標吹き出し温度は、車両の乗員により定められる車室7内の設定温度、車室7内の実際の温度(吹き出し温度)、及び、車室7内への日射量などに基づいて求められる値である。また、車室7の除湿要求の有無は、乗員により操作される除湿スイッチ22の操作位置等に応じて判断することが可能である。
【0028】
次に、空調装置によって行われる車室7の空調について説明する。
車室7の空調を行うに当たり、同車室7の冷房要求、暖房要求、及び除湿要求といった各種要求の有無に基づいて空調装置の動作モードが冷房モード、暖房モード、第1除湿暖房モード、及び第2除湿暖房モードのうちのいずれかに切り換えられる。以下、車室7の空調を行うための上記各モードでの空調装置の動作について個別に詳しく述べる。
【0029】
[冷房モード]
このモードは、車室7の冷房要求があるとき、それに応じて車室7を冷房するために行われる。具体的には、図3に示すペルチェ素子2の第2面2bが吸熱側となるよう、バッテリ17からの電力供給を受ける同ペルチェ素子2を駆動する。これによりペルチェ素子2において第2面2bから第1面2aへの熱の移動が行われる。そして、第1切換弁11を切換位置Aに切り換えることで、第1循環回路3を循環する冷却水の流通経路が経路3aと経路3bとのうちの経路3aのみとなるようにする。また、第2切換弁16を切換位置Dに切り換えることで、第2循環回路12を循環する冷却水の流通経路が経路12aと経路12bとのうちの経路12aのみとなるようにする。この場合、第2循環回路12を循環する冷却水は、ペルチェ素子2の第2面2bにより冷却されて温度低下した後、経路12aの第2室内熱交換器14を通過する際に、エアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が冷却され、ひいては車室7の冷房が行われるようになる。なお、上述したようにペルチェ素子2の第2面2bでの吸熱を行っているときには、ペルチェ素子2の第1面2aからの放熱が行われ、それによって第1循環回路3を循環する冷却水が温度上昇する。このように第1循環回路3を循環する冷却水が温度上昇するとしても、その冷却水は経路3aのラジエータ6を通過する際に外気との間で熱交換されるため、その熱交換を通じて上記冷却水の持つ熱が外気に放出される。従って、第1循環回路3を循環する冷却水の温度が過度に高くなることはない。
【0030】
[暖房モード]
このモードは、車室7の冷房要求があるとき、それに応じて車室7を暖房するために行われる。具体的には、図4に示すペルチェ素子2の第2面2bが加熱側となるよう、バッテリ17からの電力供給を受ける同ペルチェ素子2を駆動する。これによりペルチェ素子2において第1面2aから第2面2bへの熱の移動が行われる。更に、冷房モードと同じく第1切換弁11を切換位置Aに切り換えるとともに、第2切換弁16を切換位置Dに切り換える。この場合、第2循環回路12を循環する冷却水は、ペルチェ素子2の第2面2bにより加熱されて温度上昇した後、経路12aの第2室内熱交換器14を通過する際に、エアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が加熱され、ひいては車室7の暖房が行われるようになる。なお、上述したようにペルチェ素子2の第2面2bでの加熱を行っているときには、ペルチェ素子2の第1面2aからの吸熱が行われ、それによって第1循環回路3を循環する冷却水が温度低下する。このように第1循環回路3を循環する冷却水が温度低下するとしても、その冷却水は経路3aのラジエータ6を通過する際に外気との間で熱交換されるため、その熱交換を通じて外気の熱が上記冷却水に取り込まれる。従って、第1循環回路3を循環する冷却水の温度が過度に低くなることはない。
【0031】
[第1除湿暖房モード]
このモードは、車室7の除湿要求及び暖房要求があり、且つ、その暖房要求が小さいとき、それに応じた車室7の除湿暖房を実現するために行われる。具体的には、図5に示すペルチェ素子2の第1面2aが加熱側となり且つ第2面2bが吸熱側となるよう、バッテリ17からの電力供給を受ける同ペルチェ素子2を駆動する。そして、第1切換弁11を切換位置Bに切り換えることで、第1循環回路3を循環する冷却水の流通経路が経路3aと経路3bとの両方となるようにする。また、第2切換弁16を切換位置Dに切り換えることで、第2循環回路12を循環する冷却水の流通経路が経路12aと経路12bとのうちの経路12aのみとなるようにする。この場合、第1循環回路3を循環する冷却水は、ペルチェ素子2の第1面2aにより加熱されて温度上昇した後、経路3aと経路3bとに分岐するようになる。そして、第1循環回路3を循環する冷却水のうち、経路3aに流れた冷却水は、ラジエータ6を通過する際に外気との間で熱交換されるため、その熱交換を通じて上記冷却水の持つ熱が外気に放出される。また、第1循環回路3を循環する冷却水のうち、経路3bに流れた一部の冷却水は、第1室内熱交換器8を通過する際にエアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が加熱される。一方、第2循環回路12を循環する冷却水は、ペルチェ素子2の第2面2bにより冷却されて温度低下した後、経路12aの第2室内熱交換器14を通過する際に、エアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が冷却される。従って、エアダクト9を通って車室7に送られる空気は、第1室内熱交換器8で加熱された状態で第2室内熱交換器14にて除湿されるようになり、それによって温度上昇し且つ水分の少ない状態となる。こうした空気を車室7に送ることで同車室7の除湿暖房が行われる。
【0032】
[第2除湿暖房モード]
このモードは、車室7の除湿要求及び暖房要求があり、且つ、その暖房要求が大きいとき、それに応じた車室7の除湿暖房を実現するために行われる。具体的には、第1除湿暖房モードと同様、図6に示すペルチェ素子2の第1面2aが加熱側となり且つ第2面2bが吸熱側となるよう、バッテリ17からの電力供給を受ける同ペルチェ素子2を駆動する。そして、第1切換弁11を切換位置Cに切り換えることで、第1循環回路3を循環する冷却水の流通経路が経路3aと経路3bとのうち経路3bのみとなるようにする一方、第1除湿暖房モードと同様に第2切換弁16を切換位置Dに切り換える。この場合、第1循環回路3を循環する冷却水は、ペルチェ素子2の第1面2aにより加熱されて温度上昇する。その後、上記冷却水すべてが経路3bに流れて第1室内熱交換器8を通過する際にエアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が加熱される。一方、第2循環回路12を循環する冷却水は、第1除湿暖房モードと同様、ペルチェ素子2の第2面2bにより冷却されて温度低下した後、経路12aの第2室内熱交換器14を通過する際に、エアダクト9を通って車室7に送られる空気との間で熱交換される。こうした熱交換を通じて車室7に送られる空気が冷却される。従って、エアダクト9を通って車室7に送られる空気は、第1室内熱交換器8で加熱された状態で第2室内熱交換器14にて除湿されるようになり、それによって温度上昇し且つ水分の少ない状態となる。この空気を車室7に送ることで同車室7の除湿暖房が行われる。なお、このときの除湿暖房は、ペルチェ素子2の第1面2aでの加熱により温度上昇した第1循環回路3の冷却水すべてが第1室内熱交換器8を通過するため、第1除湿暖房モードと比較して車室7の暖房効果がより大きなものとなる。
【0033】
次に、空調装置のペルチェ素子2を利用した発電について説明する。
空調装置においては、車室7の暖房や冷房等のためのペルチェ素子2の駆動による第1面2aや第2面2bでの吸熱や加熱が行われていないとき、それら第1面2aと第2面2bとの温度差に基づくペルチェ素子2を利用した発電が行われる。こうしたペルチェ素子2を利用した発電を行う際には、空調装置の動作モードが第1発電モードもしくは第2発電モードとなる。以下、これら第1発電モードでの空調装置の動作、及び、第2発電モードでの空調装置の動作について、それぞれ個別に詳しく述べる。
【0034】
[第1発電モード]
このモードでは、冷房モードや暖房モードと同様、図7に示す第1切換弁11が切換位置Aに切り換えられるとともに、第2切換弁16が切換位置Dに切り換えられる。この場合、第1循環回路3を循環する冷却水の流通経路が経路3aのみとなり、同経路3aのラジエータ6を通過する冷却水が外気との間で熱交換され、その後にペルチェ素子2の第1面2aとの間で熱交換される。その結果、ペルチェ素子2の第1面2aが第1循環回路3を循環する冷却水を介してラジエータ6周りの外気と熱交換されることになり、そうした熱交換を通じて第1面2a周りの温度がラジエータ6周りの外気の温度とほぼ等しい値になる。一方、第2循環回路12を循環する冷却水の流通経路は経路12aのみとなり、同経路12aの第2室内熱交換器14を通過する冷却水が車室7の空気(正確にはエアダクト9内の空気)との間で熱交換され、その後にペルチェ素子2の第2面2bとの間で熱交換される。その結果、ペルチェ素子2の第2面2bが第2循環回路12を循環する冷却水を介して車室7(エアダクト9)の空気と熱交換されることになり、そうした熱交換を通じて第2面2b周りの温度が車室7の温度とほぼ等しい値になる。ペルチェ素子2では、第1面2aと第2面2bとの温度差、言い換えればラジエータ6周りの外気と車室7の空気との温度差を利用した発電が行われる。そして、このペルチェ素子2での発電によってバッテリ17の充電が行われるようになる。
【0035】
[第2発電モード]
このモードでは、第1充電モードと同様、図8に示す第1切換弁11が切換位置Aに切り換えられることにより、ペルチェ素子2の第1面2aが第1循環回路3を循環する冷却水を介してラジエータ6周りの外気と熱交換される。そして、そうした熱交換を通じて第1面2a周りの温度がラジエータ6周りの外気の温度とほぼ等しい値になる。一方、第2切換弁16が切換位置Eに切り換えられる。これにより、第2循環回路12を循環する冷却水の流通経路が経路12bのみとなり、同経路12bの室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が行われる。そして、室外熱交換器15を通過した後の冷却水は、ペルチェ素子2の第2面2bとの間で熱交換される。その結果、ペルチェ素子2の第2面2bが室外熱交換器15を通過した冷却水の温度、言い換えれば室外熱交換器15にて外部への熱の放射(放熱)を行った冷却水の温度、もしくは室外熱交換器15にて外部からの熱の放射による加熱が行われた冷却水の温度とほぼ等しくなる。ペルチェ素子2では、第1面2aと第2面2bとの温度差、言い換えればラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差を利用した発電が行われる。そして、このペルチェ素子2での発電によってバッテリ17の充電が行われるようになる。
【0036】
次に、空調装置におけるペルチェ素子2を利用した発電の詳細について、発電ルーチンを示す図9のフローチャートを参照して説明する。この発電ルーチンは、電子制御装置21を通じて所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
【0037】
同ルーチンにおいては、まずペルチェ素子2の駆動による第1面2aや第2面2bでの吸熱や加熱が行われていない状況であるか否か、言い換えれば車室7の暖房中や冷房中でない状況であるか否かが判断される(S101)。ここで肯定判定であれば、外気温センサ24によって検出される外気の温度と、吹き出し温センサ25によって検出される車室7の温度とが、ほぼ等しい値であるか否かが判断される(S102)。
【0038】
そして、上記外気の温度と上記車室7の温度とがほぼ等しい値でなければ、言い換えれば上記外気の温度と上記車室7の温度との温度差が大きい場合には、第1発電モードでのペルチェ素子2による発電が行われる(S103)。この第1発電モードでの発電においては、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差が、ラジエータ6周りの外気と車室7内の空気との温度差に対応した値となる。そして、ラジエータ6周りの外気と車室7内の空気との温度差が上述したように大きい状態にあることから、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も大きくなり、その温度差に基づくペルチェ素子2での発電が効率よく行われる。
【0039】
しかし、第1発電モードでの発電においては、ラジエータ6周りの外気と車室7の空気との温度差が小さいときには、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も小さくなり、同ペルチェ素子2を利用しての発電を効率よく行えなくなるおそれがある。このため、S102の処理において、外気の温度と車室7の温度とがほぼ等しい値である旨判断されると、言い換えれば上記外気の温度と上記車室7の温度との温度差が小さい旨判断されると、第2発電モードでのペルチェ素子2による発電が行われる(S104)。この第2発電モードでの発電においては、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差が、ラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差に対応した値となる。
【0040】
ここで、室外熱交換器15は、第1循環回路3のラジエータ6周りの外気と、第2循環回路12の室外熱交換器15(正確には室外熱交換器15を通過する冷却水)との温度差の大きくなる箇所、すなわち自動車18の上面であるルーフ20上に設けられている。第2発電モードにおいては、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差が、ラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15との温度差に対応した値となる。従って、ラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15との温度差が上述したように大きくなることで、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も大きくなり、その温度差に基づくペルチェ素子2での発電が効率よく行われる。
【0041】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)ペルチェ素子2を利用した発電を行う際、ラジエータ6周りの外気と車室7内の空気との温度差が小さく上記発電を効果的に行えないとき、第2発電モードが行われてラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15(正確にはそこを通過する冷却水)との温度差に基づき上記発電が行われる。ここで、室外熱交換器15は、第1循環回路3のラジエータ6周りの外気と第2循環回路12の室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差の大きくなる箇所に設けられている。従って、ラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差に対応してペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も大きくなり、その温度差に基づきペルチェ素子2での発電を効率よく行うことができる。
【0042】
(2)上記室外熱交換器15は、自動車18におけるラジエータ6周りの外気と室外熱交換器15を通過する冷却水との温度差が大きくなる箇所として、自動車18の上面であるルーフ20に設けられている。このように室外熱交換器15を自動車18の上面(ルーフ20)に設けた場合、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が行われやすくなる。このため、第2循環回路12を循環して上記室外熱交換器15にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりする冷却水と、第1循環回路3を循環してラジエータ6にて外気との間で熱交換される同第1循環回路3の冷却水との温度差が大きくなりやすくなる。これにより、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も大きくなりやすくなるため、その温度差に基づきペルチェ素子2での発電を効率よく行うことができる。
【0043】
(3)更に、上記ラジエータ6は、自動車18のフロントフェンダ19に設けられている。このため、第2循環回路12を循環する冷却水であって室外熱交換器15にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりする冷却水と、第1循環回路3を循環してラジエータ6にて外気との間で熱交換される同第1循環回路3の冷却水との温度差が、より一層生じやすくなる。ここで、ペルチェ素子2を利用した発電は、車室7の冷房や暖房といった空調を行う必要のない自動車18の運転停止時に行われることが多い。自動車18の運転停止時には、同フロントフェンダ19に設けられたラジエータ6周りの外気がフロントフェンダ19周りから逃げにくくなることから、そのラジエータ6にて外気と熱交換される第1循環回路3の冷却水の温度が変化しにくくなる。これに対し、第2循環回路12を循環する冷却水は、自動車18の上面(ルーフ20)に設けられた室外熱交換器15にて外部からの加熱が行われたり外部への放熱が行われたりして温度変化しやすくなる。以上により、室外熱交換器15を通過する第2循環回路12の冷却水と、ラジエータ6を通過する第1循環回路3の冷却水との温度差がより一層生じやすくなる。その結果、ペルチェ素子2の第1面2aと第2面2bとの温度差も一層生じやすくなり、その温度差に基づきペルチェ素子2での発電を効率よく行うことができるようになる。
【0044】
(4)上記室外熱交換器15は、ルーフ20上で水平方向に延びるパネル状に形成されている。このように室外熱交換器15をルーフ20上で水平方向に延びるパネル状に形成することにより、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が行われやすくなる。
【0045】
(5)更に、上記室外熱交換器15は黒色とされている。このように室外熱交換器15を黒色とすることにより、室外熱交換器15を通過する冷却水から外部への熱の放射(放熱)や、外部から室外熱交換器15内の冷却水への太陽熱等の熱の放射による同冷却水の加熱が、より一層行われやすくなる。
【0046】
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・室外熱交換器15の色を黒以外の色にしてもよい。
・室外熱交換器15を必ずしも水平方向に延びるパネル状とする必要はなく、自動車18に対する取り付け位置等に応じて適宜形状を変更してもよい。
【0047】
・室外熱交換器15を自動車18におけるルーフ20以外の上面、例えばエンジンフード上に取り付けてもよい。
・室外熱交換器15を自動車18の上面以外の箇所に取り付けてもよい。
【0048】
・ラジエータ6を必ずしも自動車18のフロントフェンダ19に取り付ける必要はなく、それ以外の箇所に取り付けることも可能である。
・除湿暖房を行わないのであれば、第1循環回路3における経路3b及び第1室内熱交換器8を省略することも可能である。
【符号の説明】
【0049】
2…ペルチェ素子、2a…第1面、2b…第2面、3…第1循環回路、3a,3b…経路、5…ポンプ、6…ラジエータ、7…車室、8…第1室内熱交換器、9…エアダクト、10…ブロワ、11…第1切換弁、12…第2循環回路、12a,12b…経路、13…ポンプ、14…第2室内熱交換器、15…室外熱交換器、16…第2切換弁、17…バッテリ、18…自動車、19…フロントフェンダ、20…ルーフ、21…電子制御装置、22…除湿スイッチ、23…室温設定スイッチ、24…外気温センサ、25…吹き出し温センサ、26…日射量センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
極性の反転を通じて吸熱側と加熱側とが第1面と第2面との間で変化するペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の第1面との間で熱交換される熱媒体が循環する第1循環回路に設けられて前記熱媒体と外気との間での熱交換を行うラジエータと、前記ペルチェ素子の第2面との間で熱交換される熱媒体が循環する第2循環回路に設けられて前記熱媒体と車室に送られる空気との間での熱交換を行う室内熱交換器とを備え、前記ペルチェ素子は、同素子による吸熱や加熱が行われていないとき、第1面と第2面との温度差に基づいて発電を行う車両の空調装置において、
前記室内熱交換器をバイパスするように前記第2循環回路に形成されたバイパス通路と、
前記バイパス通路に設けられて同通路を通過する熱媒体から外部への放熱や同熱媒体に対する外部からの加熱を行うことの可能な室外熱交換器と、
前記第2循環回路を循環する熱媒体の流通経路が前記バイパス通路と前記室内熱交換器とのいずれか一方となるよう切り換え動作する切換弁と、
を備えることを特徴とする車両の空調装置。
【請求項2】
前記室外熱交換器は、車両の上面に設けられている請求項1記載の車両の空調装置。
【請求項3】
前記ラジエータは、車両のフロントフェンダに設けられている請求項2記載の車両の空調装置。
【請求項4】
前記室外熱交換器は、水平方向に延びるパネル状に形成されている請求項2記載の車両の空調装置。
【請求項5】
前記室外熱交換器は、黒色とされている請求項4記載の車両の空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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