説明

車両用アウトサイドミラー

【課題】構成が簡単でアウトサイドミラーの重量が極度に大きくなることなく、前記客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの後方及び側面に加えて、荷室上部前端を視認することが可能な車両用アウトサイドミラーを提供する。
【解決手段】キャビンの屋根より上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの車両用アウトサイドミラーにおいて、前記車両用アウトサイドミラーを構成するミラーハウジング内に配置されたレール受と、該レール受に沿って上下方向に走行可能なスライドレールと、該スライドレールに取り付けられ、前記アウトサイドミラーのミラー本体の後部に収納される補助ミラーとを備え、前記スライドレールを前記レール受に沿って上下方向に走行させることにより、前記補助ミラーが前記収納位置と、前記補助ミラーが前記アウトサイドミラーのミラー本体の上方に突出して運転席から荷室の上部を視認可能な視認位置とを切り替えることが可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビンの屋根より上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの車両用アウトサイドミラーに関するものであり、特に運転席から荷室の上部を視認可能とした車両用アウトサイドミラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両には後方及び側方の安全確認のため、アウトサイドミラーが装着されており、運転者は前記アウトサイドミラーで後方及び側方の安全を確認しながら車両を走行させる。
車両には様々な種類があるが、例えばバン架装車のようにキャビン(客室)の屋根より上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックでは、通常、車両後方側に開口部を有し且つその他の部分が閉塞されたミラーハウジングと、該ミラーハウジングの車両後方側の開口部に配置されたミラーと、一側が前記ミラーハウジングに固定されるとともに、他側が車体に取り付けられるステーとを備えた車両用アウトサイドミラーが車体の左右に取り付けられている。
【0003】
前記客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの中で小型のものは、例えば宅配業者等が使用することが多い。宅配業者は、荷物の宅配先の近くまで車両で移動する必要があるため、民家が密集し狭い路地を通行することも多く、その際に民家の軒先や樹木等が通行の障害となることもある。しかしながら、従来のアウトサイドミラーでは、運転席から車両の後方や側方を確認することはできるものの、荷室の上部、特に上部前端部を確認することが難しいため、荷室上部前端が民家の軒先や樹木等の障害物と接触することを防止するためには運転者が車両から降りて荷室上部前端を確認する必要があり、非常に手間がかかっていた。
【0004】
そこで、従来の車両の後方や側方を確認するアウトサイドミラーの他に、前記ステーに穴をあけ、荷室上部前端を運転席から視認できるミラーをボルトで固定して追設することが考えられるが、このようにしてミラーを追設した場合には車両の走行による振動でステーが折損する可能性があるため、長期に亘る実用化は難しい。
【0005】
また、特許文献1には、図10に示した2枚鏡式車両用アウトサイドミラー01が開示されている。これは、車両後方を視認するための長四角形状の下部凸面鏡07と、荷室上部前端を確認するための上部凸面鏡08と、下部凸面鏡07と上部凸面鏡08とを固定する支持基台015と、下部凸面鏡07と上部凸面鏡08とを仕切るための支持基台015と一体の仕切板015aと、支持基台015を収納するミラーハウジング09からなる2枚鏡式車両用アウトサイドミラーである。このような2枚鏡式車両用アウトサイドミラー01を用いると、運転席から、上部凸面鏡08で車両上部前端を視認するとともに、下部凸面鏡07で車両後方及び側方を視認することができる。
【0006】
また、特許文献2には、目的は異なるが、異なった2方向を視認するための車両用アウトサイドミラーとして、車両に装着するアウトサイドミラーに、車両の側方下端部を視認するミラー及び同方向を照射するライトを配設し、前記ミラー及びライトをハウジング内に配設した駆動機構でハウジング内に収納可能としたアウトサイドミラーが開示されている。
【0007】
【特許文献1】登録実用新案公報第3061821号公報
【特許文献2】実開平5−82678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、上部凸面鏡08と下部凸面鏡07を上下に配置するため、車両用アウトサイドミラー01全体が縦長で大きくなり重くなる。そのため走行中に振動しやすくなり、ミラーによる視認がし難くなるとともに、ミラーを車体に取り付けるステー02の折損の可能性がある。さらに、車両用アウトサイドミラー01の表面積が大きくなるため、車両走行時の空気抵抗が大きくなる。また、前記振動や空気抵抗が大きくなることを防止するためにアウトサイドミラー01全体を小さくすると、上部凸面鏡08及び下部凸面鏡07それぞれが小さくなり、充分に視界が確保できなくなるため、小さくすることは出来ない。
また、特許文献2に開示された技術は、ライト及び駆動機構を設けることが必要であるため、ハウジング内の構造が複雑になるとともに、アウトサイドミラー全体の重量が重くなる。そのため、ミラーをステーを介して車体に取り付ける場合には、走行中に振動し、ミラーによる視認がし難くなるとともに、ミラーを取り付けるステーの折損の可能性がある。
【0009】
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、構成が簡単でアウトサイドミラーの重量が極度に大きくなることなく、前記客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの後方及び側面に加えて、荷室上部を視認することが可能な車両用アウトサイドミラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本発明においては、
キャビンの屋根より上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの車両用アウトサイドミラーにおいて、前記車両用アウトサイドミラーを構成するミラーハウジング内に配置されたレール受と、該レール受に沿って上下方向に走行可能なスライドレールと、該スライドレールに取り付けられ、前記アウトサイドミラーのミラー本体の後部に収納される補助ミラーとを備え、前記スライドレールを前記レール受に沿って上下方向に走行させることにより、前記補助ミラーが前記収納位置と、前記補助ミラーが前記アウトサイドミラーのミラー本体の上方に突出して運転席から荷室の上部を視認可能な視認位置とを切り替えることが可能に構成したことを特徴とする。
【0011】
これにより、従来の車両後方及び側方を視認できる機能を確保したまま、運転席から補助ミラーによって、荷室上部、特に上部前端を視認することができる。
さらに、駆動機構やライトが必要ないため、従来のアウトサイドミラーよりも重量が極度に大きくなることはないため、走行中の振動によるステーの折損を防止することができる。
また、従来の後方及び側方を視認するためのミラーは、従来通りの構成であるため、後方及び側方の視認性に問題はない。
【0012】
また、補助ミラーを視認位置と収納位置を切り替え、高速道路等の幅広の道路を走行時には補助ミラーを収納位置として走行し、狭い路地を走行時には補助ミラーを視認位置として走行するようにするとよい。
高速道路等の幅広の道路は、通常高速で走行するため、補助ミラーを収納位置としてアウトサイドミラー全体が受ける空気抵抗を小さくすることは効果的であり、またこのような道路は荷室上部と接触する可能性がある障害物はほとんどないため補助ミラーを収納位置としていても安全確認に支障はない。
また、狭い路地は、通常低速で走行するため、補助ミラーを視認位置としてもアウトサイドミラー全体が受ける空気抵抗が極度に大きくはならず、またこのような道路は周囲に障害物のある可能性が高いため、補助ミラーを視認位置とすることで荷室上部が民家の軒先や樹木等の障害物と接触することを防止しながら走行することができる。
【0013】
また、前記収納位置と視認位置とのそれぞれで、前記スライドレールが動かないように固定するロック機構を設けたことを特徴とする。
これにより、補助ミラー位置を収納位置、視認位置それぞれで確実に固定することができるため、走行中に補助ミラーの位置が変わってしまうことを防止することができる。
【0014】
また、前記ミラーハウジングは、上部に位置する上部ハウジングと、下部に位置する下部ハウジングに分割可能であって、前記上部ハウジングは、前記スライドレールに取り付けられ、スライドレールの上下方向の走行とともに、上下方向に移動することを特徴とする。
これにより、補助ミラー位置が収納位置、視認位置の何れであってもミラーハウジング内への雨水等の浸入を防止することができる。
【0015】
また、前記スライドレールの下部に、該スライドレールを上方に付勢する圧縮ばねを取り付け、該スライドレールを押圧することによって前記スライドレールに取り付けた補助ミラーが収納位置となり、押圧しない場合には、前記圧縮ばねの付勢力によって上方の視認位置となることを特徴とする。
これにより、前記ロック機構によりスライドレールを固定しない場合には、補助ミラーは視認位置に位置することとなる。従って、例えばロック機構が故障しても、補助ミラーは常に視認位置に位置することとなり、荷室上部前端の確認ができない状態となることを防止することができる。
【0016】
また、前記車両用アウトサイドミラーが車両の左側に装着され、前記補助ミラーが視認位置に位置するときに、前記荷室の左上部を運転席から視認可能としたことを特徴とする。
通常、日本国内では運転席は車両右側に位置する。荷室の右上部前端は運転席から直接視認可能であるため、補助ミラーによって荷室の左上部前端のみ視認できれば、狭い路地であっても荷室上部前端が民家の軒先や樹木等の障害物と接触することを防止しながら走行することができる。
これにより、右側にはレール受、スライドレール、補助ミラーの設置が必要なくなるため、左右のアウトサイドミラー合計の部品代を節約することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上記載のごとく本発明によれば、構成が簡単でアウトサイドミラーの重量が極度に大きくなることなく、前記客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの後方及び側面に加えて、荷室上部を視認することが可能な車両用アウトサイドミラーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の車両用アウトサイドミラーを、客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックに取り付けた状態を示す図である。図1において、1は本発明の車両用アウトサイドミラーであり、該アウトサイドミラー1は、キャビン104の左側側部に一端が取り付けられたステー2に取り付けられている。運転者102は、キャブトラック100を運転しながら、前記アウトサイドミラー1によって、車両後方、車両側面部103及び荷室左上部前端101を視認して安全確認をする。なお、1bはキャビン104の右側側部にステーを介して取り付けられたアウトサイドミラーであり、従来から用いられているアウトサイドミラーである。
【0020】
以下前記アウトサイドミラー1について説明する。
図2は、補助ミラーを収納位置としたアウトサイドミラーの側面図であり、図3は補助ミラーを収納位置としたアウトサイドミラーの正面図である。また図6は上部ハウジング9aを取り外した場合におけるステー2とレール受4の取り付け位置周囲の上平面図である。
アウトサイドミラー1を構成するハウジング9は、上部に位置する上部ハウジング9aと下部に位置する下部ハウジング9bから構成されており、上部ハウジング9aと下部ハウジング9bは分割可能に構成されている。
また、ハウジング9内では、前記一端がキャビン104の左側側部に取り付けられたステー2の客室と反対側の先端部に、該ステー2の先端部を取り囲むようにして取り付けられるホルダー3を介して、レール受4が固定されている。このレール受4には、パワーユニット10が固定されており、さらにこのパワーユニット10にはミラー本体7が固定されている。これにより、ミラー本体7はハウジング9の車両後方側の開口部に配置されることとなり、パワーユニット10によりミラー本体7が上下左右に傾動可能に構成されている。なお、パワーユニット10は設けなくてもよい。
また、前記レール受4内には、レール受4に沿って上下方向に走行可能なスライドレール5が設けられており、該スライドレール5の上部には補助ミラー8が取り付けられている。さらに、スライドレール5の上端部にはブラケット5bの一端が取り付けられており、該ブラケット5bの他端は上部ハウジング9aに固定されている。また、スライドレール5は後述する位置決めピン6でレール受4にロックされることで、高さ位置が固定される。
スライドレール5に取り付けられた補助ミラー8の高さ位置が、図2に示したようなミラー本体7の後方で、ミラー本体7とハウジング9に囲まれる収納位置にある場合、運転席からは図3に示したようにミラー本体7に映った車両後方及び車両側面部103bを確認することができる。
【0021】
図4は、補助ミラーを視認位置としたアウトサイドミラーの側面図であり、図5は、補助ミラーを視認位置としたアウトサイドミラーの正面図である。
前述したように、スライドレール5は、レール受4に沿って上下方向に移動することが可能である。そのため、スライドレール5を移動させることによって、図4に示したように、補助ミラー8がミラー本体7の上方に突出する視認位置とすることができる。このとき、上部ハウジング9aは、前述の通りブラケット5bを介してスライドレール5に取り付けられており、且つ下部ハウジング9bと分割可能であるため、スライドレール5を上方に移動させると、スライドレール5とともに上方に移動する。
スライドレール5に取り付けられた補助ミラー8の高さ位置が、図4に示したようなミラー本体7の上方に突出する視認位置にある場合、運転席からは図5に示したようにミラー本体7に映った車両後方及び車両側面部103bを確認することが出来るとともに、補助ミラー8に映った荷室左上部前端101bを確認することができる。なお、運転席から補助ミラー8に映った荷室左上部前端101bを確認することができるようにするためには、補助ミラー8はミラー本体7と屈曲率の異なる凸面鏡とするとよい。
【0022】
図7は、レール受4とスライドレール5を示した斜視図である。スライドレール5はレール受4内に位置し、上下に移動可能に構成されており、位置決めピン6で例えば前記視認位置や収納位置で固定される。
【0023】
図8(a)は本実施例における位置決めピン周辺の断面図、図8(b)はその変形例である。
図8(a)に示したように、レール受4及びスライドレール5に同サイズの貫通孔を設け、レール受4とスライドレール5に設けた貫通孔に位置決めピン6を嵌入することでスライドレール5の高さ位置を固定することができる。レール受4及びスライドレール5それぞれに、補助ミラー8を収納位置で固定できる位置、及び補助ミラー8を視認位置で固定できる位置に貫通孔を設けておくことで、補助ミラー8を収納位置、視認位置の何れでも固定することができる。
【0024】
また、位置決めピン6の代わりに図8(b)に示した機構を利用することもできる。
図8(b)に示した機構では、レール受4に貫通孔を設け、該貫通孔のスライドレール5と接しない面側先端部を塞ぐようにばね取り付け板63を取り付ける。そして、該ばね取り付け板63に先端に球状の固定部材61を取り付けた圧縮ばねを取り付ける。さらにスライドレール5に前記球状の固定部材61を係止することができる半球状の窪み51を設ける。このことにより、スライドレール5を上下方向に移動させ、固定部材61が窪み51によって係止された位置でスライドレール5を固定することができる。スライドレール5の高さの異なる複数位置に半球状の窪み51を設けておくことで、スライドレール5を1つの高さ位置だけではなく、異なる高さ位置で固定することも可能であるため、スライドレール5に取り付けた補助ミラー8を収納位置、視認位置の何れでも固定することができる。
【0025】
図9は、レール受4及びスライドレール5の下部の断面図である。
図9に示したように、スライドレール5の下部に圧縮ばね52を設ける。該圧縮ばね52は、押圧した場合に前記スライドレール5に取り付けた補助ミラー8が収納位置となり、押圧しない場合に前記スライドレール5に取り付けた補助ミラー8が視認位置となるようなものを使用する。
これにより、図8(a)に示した位置決めピンが抜けたり、図8(b)に示した固定部材61と窪み51の係止部が外れた場合には、補助ミラー8は前記圧縮ばね52の力により視認位置に位置することとなり、荷室左上部前端101の確認ができない状態となることを防止することができる。
【0026】
以上のように図1〜図9を用いて説明したアウトサイドミラー1を取り付けたキャブトラック100を運転する場合、例えば民家が密集した狭い路地に侵入する前に、運転者は予め手動で補助ミラー8の位置が視認位置となるようにスライドレール5を移動させて固定する。また、前記狭い路地を出て広い道路にでる時には、手動で補助ミラー8の位置が収納位置となるようにスライドレール5を移動させて固定する。
こうすることで、狭い路地では、通常低速で走行するために補助ミラー8を視認位置としてもアウトサイドミラー1全体が受ける空気抵抗が極度に大きくはならず、またこのような道路は周囲に障害物のある可能性が高いため、補助ミラー8によって荷室左上部前端101が民家の軒先や樹木等の障害物と接触することを防止しながら走行することができる。また、広い道路は、通常高速で走行するため補助ミラー8を収納位置とすることでアウトサイドミラー1全体が受ける空気抵抗を小さくすることができ、またこのような道路は荷室左上部前端101と接触する可能性がある障害物はほとんどないため補助ミラー8を収納位置としていても安全確認に支障はない。
また、スライドレール5を上下方向に移動させて補助ミラー8の位置を変える作業は手動で行うためアウトサイドミラーの構造が複雑とならず重量が極度に大きくなることもない。また補助ミラー8の位置の切り替えは狭い路地に入るとき及び出るときだけであるので、切り替え作業の負担も小さい。
【産業上の利用可能性】
【0027】
構成が簡単でアウトサイドミラーの重量が極度に大きくなることなく、前記客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの後方及び側面に加えて、荷室上部前端を視認することが可能な車両用アウトサイドミラーとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の車両用アウトサイドミラーを、客室の高さより上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックに取り付けた状態を示す図である。
【図2】補助ミラーを収納位置としたアウトサイドミラーの側面図である。
【図3】補助ミラーを収納位置としたアウトサイドミラーの正面図である。
【図4】補助ミラーを視認位置としたアウトサイドミラーの側面図である。
【図5】補助ミラーを視認位置としたアウトサイドミラーの正面図である。
【図6】上部ハウジング9aを取り外した場合におけるステー2とレール受4の取り付け位置周囲の上平面図である。
【図7】レール受とスライドレールを示した斜視図である。
【図8】図8(a)は本実施例における位置決めピン周辺の断面図、図8(b)はその変形例である。
【図9】レール受及びスライドレールの下部の断面図である。
【図10】従来の2枚鏡式車両用アウトサイドミラーの正面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 アウトサイドミラー
2 ステー
4 レール受
5 スライドレール
6 位置決めピン(ロック機構)
7 ミラー本体
8 補助ミラー
9 ハウジング
9a 上部ハウジング
9b 下部ハウジング
52 圧縮ばね
100 キャブトラック
101 荷室左上部前端
102 運転者
103 車両側面部
104 キャビン
105 荷室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビンの屋根より上方に突出する荷室を後部に備えたキャブトラックの車両用アウトサイドミラーにおいて、
前記車両用アウトサイドミラーを構成するミラーハウジング内に配置されたレール受と、
該レール受に沿って上下方向に走行可能なスライドレールと、
該スライドレールに取り付けられ、前記アウトサイドミラーのミラー本体の後部に収納される補助ミラーとを備え、
前記スライドレールを前記レール受に沿って上下方向に走行させることにより、前記補助ミラーが前記収納位置と、前記補助ミラーが前記アウトサイドミラーのミラー本体の上方に突出して運転席から荷室の上部を視認可能な視認位置とを切り替えることが可能に構成したことを特徴とする車両用アウトサイドミラー。
【請求項2】
前記収納位置と視認位置とのそれぞれで、前記スライドレールが動かないように固定するロック機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用アウトサイドミラー。
【請求項3】
前記ミラーハウジングは、上部に位置する上部ハウジングと、下部に位置する下部ハウジングに分割可能であって、
前記上部ハウジングは、前記スライドレールに取り付けられ、スライドレールの上下方向の走行とともに、上下方向に移動することを特徴とする請求項1記載の車両用アウトサイドミラー。
【請求項4】
前記スライドレールの下部に、該スライドレールを上方に付勢する圧縮ばねを取り付け、
該スライドレールを押圧することによって前記スライドレールに取り付けた補助ミラーが収納位置となり、押圧しない場合には、前記圧縮ばねの付勢力によって上方の視認位置となることを特徴とする請求項2記載の車両用アウトサイドミラー。
【請求項5】
前記車両用アウトサイドミラーが車両の左側に装着され、前記補助ミラーが視認位置に位置するときに、前記荷室の左上部を運転席から視認可能としたことを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の車両用アウトサイドミラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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