説明

車両用インテークドア制御装置

【課題】インバータ回路故障を電力制御装置の自己診断機能で検出し、故障を検出した場合には、インテークドアを制御して内気導入に切り替えることが可能な車両用インテークドア制御装置を提供する。
【解決手段】車両2は、車両駆動装置1を構成するモータ制御装置18と、モータ制御装置18を制御するHV制御装置19と、外気導入又は内気導入を切り替えるインテークドア48、送風のためのブロアファン51、及び熱交換器49とを有する空調ユニット40と、インテークドア48を作動させる駆動モータ47を制御するインテークドア制御装置45と、を有している。インテークドア制御装置45は、ガス検出器53からガス濃度を取得し、ガス濃度が所定値を超える場合、又は、インバータ回路の故障検出時には、インテークドア48を外気導入から内気導入に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流モータを制御する電力制御装置と、空調ユニットと、を有する電気自動車に搭載され、空調ユニットのインテークドアを制御する車両用インテークドア制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のエアコンユニット(空調ユニット)には、車室外の排気ガス濃度を検出し、外気が清浄状態の時は外気導入を行い、外気が汚染状態の時は内気導入として車室内の空気を循環させるインテークドア制御装置を搭載した空調ユニットが知られている(例えば、特許文献1)。また、特許文献2には、外気の排気ガス濃度を検出するガスセンサを設け、このガスセンサの出力値に基づきインテークドアの目標位置を演算し、この目標位置となるようにインテークドアを駆動制御して外気導入口から導入される外気と内気導入口から導入される内気との導入割合を制御する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−135919号公報
【特許文献2】特開2005−88844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献の技術では、排気ガスを検出した後に外気導入から内気導入に切り替える方法であるため、検出遅れにより車内への排気ガスの侵入を防止できないおそれがあることに加え、検出遅れを解消するため空調ユニットに複数の排気ガスセンサを取り付けることが必要となり、コストアップとならざるを得ない。また、電気自動車の車両故障時における牽引や惰性走行では外力によって交流モータが回転することにより発電が行われ、インバータ回路に逆起電力が加わることで発熱し、発熱が継続することで臭気が発生する場合がある。
【0005】
そこで、本発明では、車両の空調ユニットにおけるインテークドア制御において、エンジンルーム内での臭気を発生させる原因となるインバータ回路故障を電力制御装置の自己診断機能で検出し、故障を検出した場合には、インテークドアを制御して内気導入に切り替えることが可能な車両用インテークドア制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る車両用インテークドア制御装置は、交流モータを制御する電力制御装置と、空調ユニットと、を有する電気自動車に搭載され、空調ユニットのインテークドアを制御する車両用インテークドア制御装置において、電力制御装置の故障を検出する故障検出手段と、故障検出手段によって検出された情報に基づいて臭気侵入を予防する臭気侵入予防手段と、を有し、臭気侵入予防手段は、インテークドアを外気導入から内気導入に切り替えることにより臭気の侵入を予防するインテークドア駆動手段を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る車両用インテークドア制御装置において、電力制御装置は、交流モータの各相に電力を切り替えて供給する上下段のトランジスタによって構成されたインバータ回路を有し、故障検出手段は、インバータ回路の短絡故障を少なくとも電源投入時に検出することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る車両用インテークドア制御装置において、故障検出手段は、インバータ回路の少なくとも1相の短絡故障を検出することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る車両用インテークドア制御装置において、故障検出手段は、電源投入後、予め決められた時間間隔で実行するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る車両用インテークドア制御装置において、臭気侵入予防手段は、ラジエータファンを逆回転させることにより車両前方に臭気を排出させる臭気排出手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る車両用インテークドア制御装置を用いることにより、臭気が発生する可能性があるインバータ回路の故障時に予めインテークドアを制御して内気導入にすることで臭気の侵入予防又は侵入防止を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係るインテークドア制御装置を有する車両の構成を示した構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るインテークドア制御の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】図1に示した車両駆動装置の構成を示した構成図である。
【図4】図3に示したインバータの故障状況を説明する説明図である。
【図5】図3に示したインバータの故障判定の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】図3に示したインバータの多相短絡故障判定の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図7】車両故障時における被駆動系の一相短絡から三相ONまでのモータの短絡電流と回転数との関係を説明する説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るインテークドア処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0014】
図1は、空調ユニット40のインテークドア48を制御する車両用インテークドア制御装置(以下、インテークドア制御装置45という。)を有するハイブリッド(HV)自動車である車両2の構成を示している。車両2は、車両駆動装置1を構成するモータ制御装置18と、モータ制御装置18を制御するHV制御装置19と、外気導入又は内気導入を切り替えるインテークドア48、送風のためのブロアファン51、及び熱交換器49とを有する空調ユニット40と、インテークドア48を作動させる駆動モータ47を制御するインテークドア制御装置45と、を有している。
【0015】
ハイブリッド自動車のモータ制御では、三相交流モータが使用され、各相に駆動電流のフィードバック制御を伴って実行される。モータ制御装置は、検出した電流センサの信号から電流オフセットを適切に検出し、電流を経時的に学習することで、電流センサの測定精度を高め、適切なフィードバック制御や三相交流モータの状況モニタ及び故障検出を実現している。また、インテークドア制御装置45は、ガス検出器53からガス濃度を取得し、ガス濃度が所定値を超える場合、又は、後述するインバータ回路の故障検出時には、インテークドア48を外気導入から内気導入に切り替える。さらに、インテークドア制御装置45はHV制御装置19と通信をすることにより車両の各種情報の入手及び、HV制御装置19が制御しているラジエータファン52に対して、臭気をエンジンルーム外に排出させるためにラジエータファン逆回転指示を出力することも可能である。
【0016】
図2はインテークドア制御の処理の流れを示し、図2を用いてインテークドア制御について概説する。本実施形態では、インバータ故障による外気の汚れ(臭気)を検知して空調ユニットのインテークドアを外気導入から内気導入に切り替える間に臭気が外気導入され、乗員に不快な思いをさせる前に、臭気の発生する可能性のある状態を検出することにより、素早い対応による臭気侵入防止を図ることをその目的の一つとしている。
【0017】
本実施形態では、モータ制御装置が電源投入時及び予め決められた時間間隔で実行する自己診断の結果をインテークドア制御装置が取得して車室内への臭気侵入を予防する処理を実行する。インテークドア制御の流れは、図2に示すように、ステップS01において、自己診断の結果を電源投入時及び予め決められた時間間隔で取得し、インバータ故障(少なくとも一相短絡)を検知する。なお、具体的な一相短絡検出方法については後述する。
【0018】
ステップS01において、もし、インテークドア制御装置がインバータ故障を検出すると、ステップS02に移り、モータ制御装置及びHV制御装置から短絡電流及びモータ回転数などを取得する。次に、インテークドア制御装置は取得した情報に基づいてインバータの少なくとも一相が短絡故障していると判断した場合には、ステップS03において、臭気の発生に備えてインテークドアを駆動して外気導入から内気導入に切り替えてメイン処理に戻ることになる。次に、本実施形態における車両駆動装置1について概説する。
【0019】
図3は図1に示した車両駆動装置1の構成を示している。車両駆動装置1は、直流電源であるバッテリ15と、バッテリ15の電圧を省圧するコンバータ27と、主に車両を駆動するMG1モータ11と、MG1モータ11に接続されたインバータ28と、モータ又は発電機として機能するMG2モータ12と、MG2モータ12に接続されたインバータ29と、これらのモータを制御するモータ制御装置18と、モータ制御装置18を制御するHV制御装置19と、を含んでいる。また、車両駆動装置1には、各インバータ28,29の無通電状態を判定する無通電判定器13,14と、バッテリ電圧VBを検出する電圧計16と、昇圧された電圧VHを検出する電圧計17と、インバータの各相アーム(31〜36)からモータに印加される電流を検出する電流計(41〜44)が設けられている。
【0020】
コンバータ27及びインバータ28,29には、大電流用のトランジスタであるIGBTが高圧側と低圧側の上下に配置され、各IGBT(Q1〜Q14)にはダイオード(D1〜D14)が並列接続され、各相アームを有するアームモジュール(21〜26)が構成されている。また、インバータ28,29は、平滑コンデンサC1を介してリアクトルL1とIGBTとを有するコンバータ27に接続されている。
【0021】
モータ制御装置18は、各IGBT(Q1〜Q14)に駆動信号を出力することで、コンバータ27やインバータ28,29を作動させることができる。各相アーム(31〜36)はMG1モータ11やMG2モータ12に接続され、モータ等に印加される電流を各電流計(41,42,43,44)にて検出し、モータ制御装置18及び無通電判定器13へ出力する。無通電判定器13,14は、モータ制御装置18によって制御されるインバータ28,29の各IGBTへの駆動信号と、各電流計で検出した電流値と、に基づいて正常な無通電状態を判定してモータ制御装置18へ判定信号(IMG1,IMG2)を出力する。
【0022】
一般的に、インバータ28,29は、上下のIGBTが同時にオンとならないように、オン時の立ち上がり特性に遅れを持たせている。このため、低回転時、かつ、正常にIGBTが作動する場合においては、明確な無通電状態を検出することが可能である。しかし、IGBTが正常に作動せず、又は、ONの状態が続く場合には、無通電状態が継続する、又は、明確な無通電状態を検出することができなくなることから、このような場合には、何らかの不具合が発生したと判定できる。次に、故障の状況を三つの例を元に詳説する。
【0023】
図4は図3に示したインバータの故障状況を示し、図4(1)はU相のみの一相短絡、図4(2)はV相とU相の二相短絡、図4(3)はV相とU相とW相との三相短絡を示している。ここで、図4(1)の一相短絡ではU相アーム32のIGBT(Q3)が短絡し(その他のIGBTはOFF状態)となった状況を示している。図4(1)の一相短絡において、IGBT(Q3)が短絡すると、各アームの上側が欄楽したIGBT及びダイオード(D1,D5)のアノード側からカソード側に循環電流が流れることになり、短絡したIGBT(Q3)に電流Iが流れると仮定すると、V相のダイオード(D1)とW相のダイオード(D5)には、電流が各I/2流れることになる。ここで、この電流を測定することにより、U相における一相短絡を検出することが可能となる。
【0024】
図4(2)の二相短絡ではV相とU相が短絡することで、W相のダイオードにV相とU相の短絡したIGBTに流れる電流の合成値が流れることになる。ここで、この電流を測定することにより二相短絡を検出することが可能となる。
【0025】
図4(3)の三相短絡(三相ON)ではV相とU相とW相のIGBTが短絡することで、三つのダイオードに分算して電流が流れることになり、各相の電流を差分電流として測定することにより三相短絡を検出することが可能となる。
【0026】
図5は図3に示したインバータの故障判定の処理の流れを示している。故障判定の処理は、ステップS10において、低回転時の無通電判定器13,14からの判定信号にて、インバータ異常を検出することで開始される。なお、この段階では、インバータに何らかの異常が発生したことしか分からない。そこで、ステップS10において、全てのIGBTをOFFにして再度、無通電判定器13,14からの判定信号を取得する。取得した判定信号にて無通電状態が検出できない場合には、インバータの異常と判定してMG1モータ11及びMG2モータ12の低回転時に実行される零点調整を停止し、前回の零点情報を用いて以後の電流値を検出する。次に、ステップS12において、上下アームのIGBTをOFF状態とする。これにより、MG1モータ11及びMG2モータ12が自由回転すると循環電流が発生することになる。
【0027】
次に、ステップS14において、各電流センサ値を電流センサ(41,42)からV相とW層の電流を検出し、残りのU相は、V相とW相の電流から算出する。得られた各電流値が、予め設定されている最小検知電流値よりも大きい場合は、短絡故障の可能であると判断してステップS18へ移る。もし、最小検知電流値以下の場合は、ステップS16において短絡以外の故障と判定し、インバータの故障判定を抜けだしてメインルーチンへ戻る。
【0028】
上述した短絡故障の可能性がある場合には、ステップS18の各相電流の電流レベルを判定することにより、故障したIGBTを判定することができる。故障したIGBTを判定する処理式を以下に示す。なお、本実施形態にて特徴的な事項は、二つのスムージング処理によって得られる「なまし絶対値」と「絶対なまし値」である。なまし絶対値とは、スムージング処理によって信号をなまらせた後、信号の絶対値を取ることで、常に正電流値として取りだした値である。なまし絶対値|Bn+1|は次の式で表すことができる。|Bn+1|=(今回値Bn−前回なまし値Bn−1)/なまし定数*サンプリング時間+前回なまし値Bn−1・・・(式1)なお、なまし定数はスムージングの重み係数である。
【0029】
同様に、絶対なまし値とは、スムージング処理に用いる信号を絶対値として正電流とした後にスムージング処理によって信号をなまらせて取り出した値であり、今回値Bnと前回なまし値との差分を取ることから正負の値となる。絶対なまし値Cn+1は次の式で表すことができる。Cn+1=(|今回値Bn|−前回なまし値Cn−1)/なまし定数*サンプリング時間+前回なまし値Cn−1・・・(式2)
【0030】
なお、交流成分を含む電流値では(式1)により得られた絶対なまし値と(式2)によって得られた正負の電流値を有するなまし絶対値との差分は所定の値を持ち、その差分はゼロにならないため、各相の差分電流値を用いて一相短絡、二相短絡及び三相短絡を電流レベルで判定することが可能となる。差分電流Dnは次の式で表すことができる。Dn=(絶対なまし値Cn−なまし絶対値Bn)・・・(式3)
【0031】
図5のステップS18において、予め実験により求められた判定用の一定値と比較し、一定値より差分電流が大きい場合には、多相短絡故障と判定してステップS20の多相短絡故障判定処理を実行する。また、差分電圧が一定値以下の場合には、多相短絡故障と判定することができないため、一相短絡判定としてステップS22に移る。
【0032】
ステップ22の一相短絡判定では、U相、V相、W相における差分電圧を算出し、各相の差分電流の平均値をさらに算出する。次に、ステップS24において、各相の差分電位の平均値から最大電流相を検出する。ステップS26において、他の二相が短絡電流の1/2であるかを判定し、1/2である場合にはステップS30に移る。もし、1/2とならない場合には、S28において電流センサ異常と判定し、メインルーチンに戻る。
【0033】
ステップS30において、例えば、U相の電流の流れる方向から上下アームを特定できる場合には、退避走行を可能にするため、ステップS32において、特定された上又は下の短絡アーム側のV相とW相をONにしてモータの引きずりを防止して自由回転状態にする。さらに、ステップS34において、他のインバータにて退避走行を実行し、メインルーチンに戻ることになる。
【0034】
図6は図3に示したインバータの多相短絡故障判定の処理の流れを示している。二相短絡故障や三相短絡故障は頻度としては非常に少ないが、自由回転状態にするためには、故障した相を特定し、適切な処理を行う必要がある。図6の処理の流れでは、一例として二相短絡(U相、V相)についての処理について示す。この場合、ステップS40において、二相電流値(U相、V相)のみ一定値を超えることになるため、ステップS44に移り、さらに、二相同アーム短絡として判定する。なお、ステップS44において、二相電流値が一定値以下の場合には、ステップS48に移り、二相上下アーム短絡としてメインルーチンに戻る。
【0035】
ステップS46において、二相同アーム短絡と判定した場合、ステップS50にて電流の方向により、上下アームを特定し、ステップS52において、上側又は下側の短絡アームでない相をONして、ステップS54に移り、他のインバータにて退避走行を実行し、メインルーチンに戻ることになる。
【0036】
なお、ステップS40において、U相、V相、W相が一定値を超えている場合には三相同アーム短絡であると判断してステップS42に移る。この場合、すでに、三相がONになっていることから自由回転状態となり、ステップS54にて他のインバータにて退避走行を実行し、メインルーチンに戻ることになる。
【0037】
図7は車両故障時における被駆動系の一相短絡から三相ONまでのモータの短絡電流と回転数との関係を示している。図7に示すように、モータの回転数が約1,000rpmを超えると、一相短絡と二相短絡及び三相短絡(ON)との短絡電流の差が大きくなり、モータの回転数と短絡電流との関係から、一相短絡、二相短絡及び三相短絡を判定可能であることが分かる。そこで、本実施形態では、図7に示した特性を用いてインバータの故障判定を、例えば、4,000rpm付近で判定することにより、より正確な判定を可能にしている。
【0038】
図8は、他の実施形態に係るインテークドア処理の流れを示している。図8のステップS01からステップS03までは、図2に示したインテークドア制御と同様であるが、ステップS03にてインテークドアにより外気導入から内気導入に切り替えた後にステップS04において、ラジエータファンを逆回転させ、エンジンルーム内の臭気を車外に放出させることにより、効果的に臭気侵入防止を実現したものである。
【0039】
以上、上述したように、本実施形態に係るインテークドア制御装置を用いることにより、臭気が発生する可能性があるインバータ回路の故障時に予めインテークドアを制御して内気導入にすることで臭気の侵入予防を図ることができる。なお、本実施形態で説明した数値は、各車両で適切に設定すべきものであり、これらの値に限定するものではない。
【符号の説明】
【0040】
1 車両駆動装置、2 車両、11 MG1モータ、12 MG2モータ、13,14 無通電判定器、15 バッテリ、16,17 電圧計、18 モータ制御装置、19 HV制御装置、21〜26 アームモジュール、27 コンバータ、28,29 インバータ、31〜36 相アーム、40 空調ユニット、41〜44 電流計、45 インテークドア制御装置、47 駆動モータ、48 インテークドア、49 熱交換器、51 ブロアファン、52 ラジエータファン、53 ガス検出器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流モータを制御する電力制御装置と、空調ユニットと、を有する電気自動車に搭載され、空調ユニットのインテークドアを制御する車両用インテークドア制御装置において、
電力制御装置の故障を検出する故障検出手段と、
故障検出手段によって検出された情報に基づいて臭気侵入を予防する臭気侵入予防手段と、
を有し、
臭気侵入予防手段は、
インテークドアを外気導入から内気導入に切り替えることにより臭気の侵入を防止するインテークドア駆動手段を有することを特徴とする車両用インテークドア制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用インテークドア制御装置において、
電力制御装置は、交流モータの各相に電力を切り替えて供給する上下段のトランジスタによって構成されたインバータ回路を有し、
故障検出手段は、インバータ回路の短絡故障を少なくとも電源投入時に検出することを特徴とする車両用インテークドア制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用インテークドア制御装置において、
故障検出手段は、インバータ回路の少なくとも1相の短絡故障を検出することを特徴とする車両用インテークドア制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の車両用インテークドア制御装置において、
故障検出手段は、電源投入後、予め決められた時間間隔で実行するように構成されていることを特徴とする車両用インテークドア制御装置。
【請求項5】
請求項1に記載の車両用インテークドア制御装置において、
臭気侵入予防手段は、ラジエータファンを逆回転させることにより車両前方に臭気を排出させる臭気排出手段を有することを特徴とする車両用インテークドア制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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