車両用サイドシルガーニッシュ
【課題】下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる車両用サイドシルガーニッシュを提供する。
【解決手段】少なくともフェンダパネル8とサイドシル4との合わせ部9を含むサイドシル4の側面部及び下面部を覆うとともに、サイドシル4のフェンダパネル8の下面部に第1取付ブラケット52を備え、第1取付ブラケットを合わせ部9の下方に配置するとともに、第1取付ブラケットに、水抜孔となる開口部53b3を有する樋部52bを形成した。
【解決手段】少なくともフェンダパネル8とサイドシル4との合わせ部9を含むサイドシル4の側面部及び下面部を覆うとともに、サイドシル4のフェンダパネル8の下面部に第1取付ブラケット52を備え、第1取付ブラケットを合わせ部9の下方に配置するとともに、第1取付ブラケットに、水抜孔となる開口部53b3を有する樋部52bを形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆う車両用サイドシルガーニッシュに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サイドシルの側面部及び下面部を覆う車両用サイドシルガーニッシュを備える構造が知られており、この車両用サイドシルガーニッシュは、適宜の取付部によってサイドシルの外壁部の下面部に取付けられるようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
また、サイドシルガーニッシュには、フェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含む部位まで延びてこれを覆っているものがある。但し、この場合、該合わせ部の隙間からサイドシルガーニッシュの内側に泥水が侵入し、上記泥水が乾いてサイドシルガーニッシュの下面部に泥が堆積するという懸念がある。このように、サイドシルガーニッシュの下面部に泥が堆積すると、サイドシルガーニッシュ側の重量増大によって取付部がその荷重に耐えられなくなり、サイドシルガーニッシュがサイドシルから外れる虞がある。
【0004】
そこで、下記特許文献1に開示されたサイドシルガーニッシュでは、車室内側へ向かって下方に傾斜する下面部が上記取付部の下方に形成されている。下記特許文献1に開示されたサイドシルガーニッシュでは、傾斜を有する下面部を備えることで、この下面部に沿って浸入した泥水の水抜きを行うことができ、これによってサイドシルガーニッシュ内側に泥が堆積することを防止できるようになっている。
【特許文献1】特開2005−119410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、車体デザインの観点から、サイドシルガーニッシュに重厚感を持たせたいというニーズが高まっており、このようなニーズに応えるために、側壁部の幅(高さ)を広く(高く)設定することが行われている。
【0006】
しかしながら、この場合、側壁部の幅を広く(高く)設定する分、下面部を水平に形成しなければならなくなるため、上記合わせ部の隙間から泥水が侵入すると、略水平に形成された下面部上で泥水を受け止めてしまい、最終的にはサイドシルガーニッシュ内側に大量の泥が堆積するという問題があった。
【0007】
つまり、サイドシルガーニッシュにおいては、内側への泥の堆積という問題によってそのデザインの自由度が制限されていた。
【0008】
この発明は、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる車両用サイドシルガーニッシュを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の車両用サイドシルガーニッシュは、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付部を備える車両用サイドシルガーニッシュであって、上記取付部を上記合わせ部の下方に配置するとともに、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成したものである。
【0010】
この構成によれば、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜孔で水抜きを行うことが可能になる。そして、下面部上に泥が堆積することを防止でき、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記取付部の取付面を、サイドシルガーニッシュ本体の下面部より上方位置に設けるとともに、上記樋部を、上記取付面より車外側の、該取付面より段下げした位置において車幅方向中心側が下方に傾斜するように形成し、
上記水抜孔を上記樋部の内端部に形成したものである。
【0012】
この構成によれば、取付部に影響を及ぼすことなく、かつ取付面と樋部とにより形成された段差部分を利用して確実に水抜きを行うことができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記樋部の両側に、上記取付面と一体成形される縦壁部を備えるとともに、上記取付部を、上記サイドシルガーニッシュ本体とは別部材で構成し、上記取付部を上記サイドシルガーニッシュ本体の下面部に取付けたものである。
【0014】
この構成によれば、取付面と樋部とを備える取付部を、サイドシルガーニッシュ本体と別部材としているため、サイドシルガーニッシュ本体の成形とは別の工程で樋部を成形することができ、サイドシルガーニッシュ本体の形状に関わらず泥水を規制する機能を優先的に考慮して樋部を成形することができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記樋部の両側に縦壁部を備えるとともに、該縦壁部の車外側を車内側より高くなるように形成したものである。
【0016】
この構成によれば、浸入した直後の泥水が樋部から外れることを防止できる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記サイドシルガーニッシュ本体の側壁部の裏面に、上記樋部の上方に向けて立設される樋状の突起部を設けたるものである。
【0018】
この構成によれば、側壁部の裏面に突起部を直接的に一体成形する場合において想定される表面のヒケ発生を抑制しつつも、この突起部が樋部へのつなぎの役割を果たすことで、上記浸入した泥水を確実に樋部へ導くことができる。
【0019】
この発明の一実施態様においては、上記サイドシルの外壁部の側面部に対する第2の取付部を備え、上記突起部を、上記第2の取付部と一体成形したものである。
【0020】
この構成によれば、部品点数の削減を図ることができる。
【0021】
この発明の車両用サイドシルガーニッシュは、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付片部を備え、該取付片部がサイドシルガーニッシュ本体とヒンジ部を介し一体成形される車両用サイドシルガーニッシュであって、上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成したものである。
【0022】
この構成によれば、下面部を水平にした場合であっても、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【0023】
この発明の一実施態様においては、前端に前壁部を備えるとともに、該前壁部に隣接する取付片部を備え、該取付片部の前側周縁部に水抜孔を形成したものである。
【0024】
この構成によれば、取付片部前方側のリブを廃止することができ、サイドシルガーニッシュの生産性のさらなる向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成したことにより、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0026】
また、この発明によれば、上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成したことにより、下面部を水平にした場合であっても、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図7に示す第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュを取付けた車両を示す斜視図、図2は、ドアを外した状態でフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部周辺を拡大して示す側面図、図3は、図2におけるA−A線矢視断面図である。なお、図中において矢印(F)は車両前方、矢印(R)は車両後方を示し、矢印(IN)は車両内方、矢印(OUT)は車両外方を示す。
【0028】
図1、図2に示すように、本実施形態に係る自動車のキャブサイドパネル1には、サイドドア2(図1参照)でそれぞれ開閉されるドア用開口部3が設けられている。また、キャブサイドパネル1の下端部には、下縁に沿って前後方向に延び、図3に示すような構造をなすサイドシル4が接合されている。
【0029】
このサイドシル4の車外側には、これに沿って前後方向に延びるように、サイドシルガーニッシュ5が取付けられている。このサイドシルガーニッシュ5は、前後のホイールハウス6、7(図1参照)間に延設され、少なくとも車体前部の両側部に配設されるフェンダパネル8下部とサイドシル4(キャブサイドパネル1)との合わせ部9(図2参照)を含むように、サイドシル4の側面部及び下面部を覆う樹脂製の部材とされている。なお、サイドシル4、フェンダパネル8を含む自動車の側部構造は、車体の左右において略対称の関係にあるため、本実施形態においては車体の右側を例に挙げて説明する。
【0030】
サイドシル4は、図3に示すように、主に、サイドシルアウタ41とサイドシルインナ42とを備えており、これら両板材41、42により実質的に閉断面状に構成されている。そして、この閉断面構造を補強するために、両板材41、42間にレインフォースメント43(サイドシルレインフォースメント)が配設されている。
【0031】
一方、サイドシルガーニッシュ5は、図3、図4に示すように、主に側壁部51a、下面部51b、及び前壁部51cから構成される本体部51と、サイドシル4の外壁となるフェンダパネル8の下面部に取付けられる第1取付ブラケット52とを備えており、本実施形態では、第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされている。
【0032】
本体部51は、その下面部51bが水平面とされ、これにより側壁部51aの幅(高さ)を広く(高く)設定することが可能になっている。さらに、側壁部51aはその下部において一部が車室内側に凹むように成形されており、この凹みが車両前後方向に渡って形成されることで表面に所定のデザイン形状が施されている。
【0033】
また、サイドシルガーニッシ5の前部において、本体部51は、その側壁部51aがその裏面に配設された第2取付ブラケット53、54、…(図4参照)を介して、複数のファスナー10によりフェンダパネル8の側面部に締結されている。
【0034】
一方、第1取付ブラケット52は、取付面52aを備えており、複数のファスナー11(ここでは2つ)によりフェンダパネル8の下面部に締結されている。
【0035】
このように、サイドシルガーニッシュ5は、少なくともその前部において取付ブラケット52〜54によってフェンダパネル8の下面及び側面の両方に締結されている。
【0036】
なお、本実施形態では、サイドシルガーニッシュ5の前部においてこれをフェンダパネル8に締結するようにしているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、サイドシルガーニッシュ5の前部において、サイドシル4の外壁がキャブサイドパネル1やサイドシルアウタ41とされる場合もあり、そのような場合には、サイドシルガーニッシュ5の前部は、それぞれキャブサイドパネル1、サイドシルアウタ41に締結される。
【0037】
図4は、サイドシルガーニッシュ5の車内側の構造を示す斜視図、図5は第1取付ブラケット52を示す斜視図、図6は、第2取付ブラケット53を示す斜視図である。図4に示すように、第1取付ブラケット52には、取付面52aから車外側に延びる樋部52bが一体成形される一方、第2取付ブラケット53には、フェンダパネル8の側面への締結がなされる取付面53aの他、樋部52bの上方に向けて立設される樋状の突起部53bが一体成形されている。
【0038】
そして、これら第1取付ブラケット52(樋部52b)、および第2取付ブラケット53(突起部53b)は、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9の下方に配置されるようになっている。
【0039】
ここで、第1取付ブラケット52には、取付面52aにおいて図5に示すようなファスナー11の挿通孔52a1が穿設される他、取付面52aより段下げした位置に、車外側及び後側の周縁に沿って平面視略L字状をなすように溶着面52cが形成されており、その一部に上述した樋部52bが一体成形されている。第1取付ブラケット52は、この溶着面52cが図中×印で示される位置で本体部51の下面部51b上に熱溶着されることにより取付けがなされている。
【0040】
そして、第1取付ブラケット52が本体部51の下面部51bに取付けられた状態では、取付面52aは、図3に示すように、下面部51bよりも上方位置に設けられ、フェンダパネル8の下面に隣接するようになっている。これにより、ファスナー11による締結が可能になっている。
【0041】
また、第1取付ブラケット52において、樋部52bには流路部52b1が形成されており、取付面52aの車外側の、該取付面52aより段下げした位置で、車幅方向中心側が下方に傾斜している。さらに、流路部52b1のその車両前後方向両側には、車外側の部分が車内側よりも高くなるように縦壁部52b2、52b2が形成されており、これら流路部52b1、縦壁部52b2、52b2は、取付面52aから車外側へ突出するように一体成形されている。そして、流路部52b1と取付面52aとの段差部分であって、樋部52bの内端部となる部分には開口部52b3が穿設されている。
【0042】
一方、第2取付ブラケット53には、図6に示すように、取付面53a上にファスナー10の挿通孔53a1が形成されており、突起部53bは、図示のように挿通孔53a1の後方に位置している。突起部53bは、取付面53aに対してその上端から下方に向かう程車内側へ位置するように傾斜しており、その上面には後述する流路部53b1が形成されている。
【0043】
ここで、本実施形態では、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9の隙間から泥水が浸入した場合、図7(但し、図7は図2、図4におけるB−B線矢視断面図)において矢印X1で示すように、上記浸入した泥水を先ず第2取付ブラケット53の突起部53b(流路部53b1)によって車内側へ誘導し、その車内側先端から第1取付ブラケット52の流路部52b1に落下させることができるようになっている。そして、上記落下した泥水は、最終的には流路部52b1を伝って開口部52b3から車外へ排出されることになる。
【0044】
このように、本実施形態では、サイドシルガーニッシュ5の下面部51bを水平にした場合であっても、第1取付ブラケット52の樋部52bによって、本体部51に影響を及ぼすことなく開口部52b3で水抜きを行うことが可能になり、下面部51b上に泥が堆積することを防止できる。従って、サイドシルガーニッシュ5の本体部51の側壁部51aの幅(高さ)を広く(高く)設定したり、側壁部51aの一部に凹みを形成したりすることが可能となり、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、取付面52aが本体部51の下面を構成する下面部51bより上方に位置する取付面52aに対して、樋部52bがこの取付面52aよりも段下げされた位置に形成され、かつ図7に示すように、流路部52b1が車幅方向中心側に向かう程下方に傾斜するように形成されている。これにより、取付面52aに影響を及ぼすことなく、かつ取付面52aと樋部52b(流路部52b1)とにより形成された段差部分を利用して確実に水抜きを行うことができる。
【0046】
また、樋部52aの両側の縦壁部52b2、52b2において、その車外側を車内側より高くなるように形成したことにより、浸入した直後の泥水が樋部52bから外れることを防止できる。
【0047】
また、サイドシルガーニッシュ5の本体部51の側壁部51aの裏面に、取付ブラケット52の樋部52aの上方に向けて立設される樋状の突起部53bを設けたことにより、側壁部51aの裏面に突起部を直接的に一体成形する場合において想定される表面のヒケ発生を抑制しつつも、この突起部53(流路部53a1)が樋部52bへのつなぎの役割を果たすことで、上記浸入した泥水を確実に樋部52bへ導くことができる。
【0048】
また、サイドシルガーニッシュ5の側壁部51aをフェンダパネル8の側面部へ締結するための第2取付ブラケット53に突起部53bを一体成形したことにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、図8〜図11に示す第2実施形態について説明する。第1実施形態では、取付面52aと、樋部52bとを形成した第1取付ブラケット52を備えることとし、これを本体部51と別部材となるように構成したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、ヒンジ部155a、155bを介して本体部151に一体成形された取付片部152bに、取付面152b1、開口部152b2を形成するとともに、樋部52bに代えて、下面部151b上にリブ151b1、151b1を配設するような構成としてもよい。
【0050】
本実施形態では、複数の取付片部152a、152bが備えられ、それぞれ取付面152a1、152b1が形成されている。一方、開口部152b2は、合わせ部9(図1参照)の下方に配置される後側の取付片部152bの周縁部のみに形成されている。
【0051】
また、リブ151b1、151b1は、開口部152b2、152b2に隣接する本体部151の下面部151b上において、本体部151の側壁部151aから車内側へ向かって延びるように形成されている。
【0052】
ところで、本実施形態のように下面側の取付片部152a、152bと本体部151とを一体成形する場合、取付片部152bを例に挙げて説明すると、取付片部152bが、図9にて実線で示すように、先ず本体部151の下面部151bに対して下方へ折れ曲がるように成形される。
【0053】
そして、取付片部152bは、後工程で本体部151(下面部151b)と取付片部152bとの間に予め形成されたヒンジ部155bを中心にして図9において反時計方向に回動させられ、最終的に図8に示すように下面部151bと略平行な状態で固定される。なお、上述した成形工程は、取付片部152aにおいても同様であり、両者は主に開口部152b2が形成されているか否かの点で異なっている。
【0054】
このように、複数の工程を経てサイドシルガーニッシュ105が製造されるのは、本体部151を成形するために左右方向(車体を主体にした場合の車幅方向)に型が抜かれる所謂分割型の成形方法が採用されているからである。仮に、この成形方法のみによって取付片部152bを図9(a)中二点鎖線で示すような形状に成形しようとした場合、この取付面152a1、152b1の上下方向の凹凸により左右に型を抜くことができなくなってしまう。
【0055】
また、開口部152b2は、取付片部152b側に形成されているが、これは、上述した左右方向の型抜きによって開口部152b2を同時に形成するためであり、このように同時に開口部152b2が形成されることで生産性の向上が図られている。
【0056】
なお、開口部を本体部151の下面部151b上に形成することも考えられるが、この場合、開口部の孔が上下に延びることになってしまうため、左右方向の型抜きでは孔の形成ができないという問題がある。従って、下面部151b上に開口部を設ける場合には、一旦型成形をした後の工程で別途開口部のみを形成する必要があり、その分生産性の悪化を招くことになる。
【0057】
ところで、取付片部152a、152bには図8に示すような爪部152a3、152b3が形成されており、型成形をした後の工程で取付片部152a、152bが回動させられた時、この爪部152a3、152b3を図8、図10に示すように本体部151の周縁部に係合すると、取付片部152a、152bを図8に示す状態に固定することができるようになっている。また、取付片部152a、152bが上方に浮かないように取付片部152a、152b周縁を下面部151bの周縁部の一部とラップさせ、図11に示すように(但し、図11は図8におけるC−C線矢視断面図)、上方から取付片部152a、152b周縁を押さえつけるように構成している。
【0058】
ここで、開口部152b2は、下面部151bの周縁部に形成された切欠部151b2によって上方が塞がれないようになっている。
【0059】
このように、複数の工程を経ることによって成形がなされるものの、サイドシルガーニッシュ105は、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9により形成された隙間から泥水が浸入した場合には、前後のリブ151b1、151b1によって下面部151b上での泥水の拡散を制限できるため、サイドシルガーニッシュ105の内側の広範囲に渡って泥が堆積することを防止でき、リブ151b1、151b1により塞き止められた泥水の水抜きを、図11において矢印X2で示すように開口部152b3によって行うことができる。
【0060】
本実施形態では、図11に示すように、下面部151bが水平面となっているため、ある時点では開口部152b2が泥水を排出できず、その後泥水が乾いて一時的に泥が下面部151b上に堆積する虞はあるが、堆積する場所がリブ151b1、151b1により制限されることで、何回目かに泥水が浸入した際には、堆積した泥をさらってリブ151b1、151b1により塞き止められた泥を一緒に排出できる可能性が高くなるため、過剰に泥が堆積することを防止できる。
【0061】
そして、本実施形態では、単一の樹脂部材によって形成されたサイドシルガーニッシュ105によって泥水の水抜きを行うことが可能としているため、第1実施形態のように、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、開口部152b2、152b2で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【0062】
一方、第1実施形態において、取付面52aと一体成形された縦壁部52b2、52b2を備える樋部52bを本体部51と一体成形しようとする場合、上述のようにヒンジ部を形成する型成形の手法を採用したとしても形状の複雑さ故にその成形は容易ではない。そこで、第1実施形態では、取付面52aと樋部52bとを備える第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされている。
【0063】
このように、第1実施形態では、取付面52aと樋部52bとを備える第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされているため、本体部51の成形とは別の工程で樋部52bを成形することができ、本実施形態のように本体部51の成形時における型抜きの方向を考慮することなく、つまりは本体部51の形状に関わらず泥水を規制する機能を優先的に考慮して樋部52bを成形することができる。例えば、第1実施形態のように、縦壁部52b2、52b2と取付面52aとを連続的に形成することで、取付面52aの段差部分と、縦壁部52b2とによって泥水の拡散を確実に制限しながら開口部52b3で水抜きを行うことができる。
【0064】
なお、本実施形態においても、その他の構成、作用、効果については図1〜図7を参照して説明した第1実施形態と同様であるから、図8〜図11において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0065】
(第3実施形態)
また、サイドシルガーニッシュ105が、その前端に前壁部151cを備えている場合、前壁部151cに隣接する取付片部152aの前側周縁部に新たに図12に示すような開口部152a3を形成することで、車両前方側のリブ151b1を廃止するようにしてもよい。なお、開口部152a2おいても、開口部152b2と同様下面部151bの周縁部に形成された切欠部151b2によって上方が塞がれないようになっている。
【0066】
この場合、泥水が浸入する部位が前方寄りであるため、前側のリブを設けなくても、前壁部151cおよびこれに隣接する取付片部152aを利用して、開口部152a2による水抜きを行うことができる。本実施形態では、泥水の排出性能を確保しつつも、取付片部152b前方側のリブを廃止することができ、サイドシルガーニッシュ105の生産性のさらなる向上を図ることができる。
【0067】
なお、本実施形態においても、その他の構成、作用、効果については図8〜図11を参照して説明した第2実施形態と同様であるから、図12において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0068】
また、第2、第3実施形態における本体部151の前壁部151cは、第1実施形態の前壁部51cに相当するものであり、その構成等は略同様である。また、本体部151に取付けられた部材153、154は、第1実施形態の第2取付ブラケット53、54に相当するものであり、その構成等については、第2取付ブラケット153に突起部が形成されていない点を除いて略同様である。
【0069】
ところで、第2、第3実施形態においては、いずれも取付片部152bの後側周縁部に開口部152b3が設けられているが、このように取付片部152bの少なくとも後側周縁部に開口部152b3が設けられていれば、リブ151b1との協働により泥水の拡散を防止することは可能である。
【0070】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のサイドシルの外壁部は、フェンダパネル8に対応し、
以下同様に、
取付部は、第1取付ブラケット52に対応し、
水抜孔は、開口部52b3、152a2、152b2に対応し、
サイドシルガーニッシュ本体は、本体部51、151に対応し、
第2の取付部は、第2取付ブラケット53に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の第1実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュを取付けた車両を示す斜視図。
【図2】ドアを外した状態でフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部周辺を拡大して示す側面図。
【図3】図1におけるA−A線矢視断面図。
【図4】サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【図5】第1取付ブラケットを示す斜視図。
【図6】第2取付ブラケットを示す斜視図。
【図7】図2、図4におけるB−B線矢視断面図。
【図8】この発明の第2実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【図9】(a)取付片部固定前(サイドシルガーニッシュ成形時)の取付片部前後方向中間部を示す正面断面図、(b)取付片部固定前(サイドシルガーニッシュ成形時)の取付片部前後端部を示す正面断面図。
【図10】取付片部の爪部と本体部の下面部との係合状態を示す要部拡大図。
【図11】図8におけるC−C線矢視断面図。
【図12】この発明の第3実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【符号の説明】
【0072】
4…サイドシル
5…サイドシルガーニッシュ
8…フェンダパネル
9…合わせ部
51、151…本体部
51a、151a…縦壁部
51b、151b…下面部
51c、151c…前壁部
52…第1取付ブラケット
52a…取付面
52b…樋部
52b2…縦壁部
52b3…開口部
53…第2取付ブラケット
53b…突起部
151b1…リブ
152a、152b…取付片部
152a1、152b1…取付面
152a2、152b2…開口部
155a、155b…ヒンジ部
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆う車両用サイドシルガーニッシュに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、サイドシルの側面部及び下面部を覆う車両用サイドシルガーニッシュを備える構造が知られており、この車両用サイドシルガーニッシュは、適宜の取付部によってサイドシルの外壁部の下面部に取付けられるようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
また、サイドシルガーニッシュには、フェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含む部位まで延びてこれを覆っているものがある。但し、この場合、該合わせ部の隙間からサイドシルガーニッシュの内側に泥水が侵入し、上記泥水が乾いてサイドシルガーニッシュの下面部に泥が堆積するという懸念がある。このように、サイドシルガーニッシュの下面部に泥が堆積すると、サイドシルガーニッシュ側の重量増大によって取付部がその荷重に耐えられなくなり、サイドシルガーニッシュがサイドシルから外れる虞がある。
【0004】
そこで、下記特許文献1に開示されたサイドシルガーニッシュでは、車室内側へ向かって下方に傾斜する下面部が上記取付部の下方に形成されている。下記特許文献1に開示されたサイドシルガーニッシュでは、傾斜を有する下面部を備えることで、この下面部に沿って浸入した泥水の水抜きを行うことができ、これによってサイドシルガーニッシュ内側に泥が堆積することを防止できるようになっている。
【特許文献1】特開2005−119410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、車体デザインの観点から、サイドシルガーニッシュに重厚感を持たせたいというニーズが高まっており、このようなニーズに応えるために、側壁部の幅(高さ)を広く(高く)設定することが行われている。
【0006】
しかしながら、この場合、側壁部の幅を広く(高く)設定する分、下面部を水平に形成しなければならなくなるため、上記合わせ部の隙間から泥水が侵入すると、略水平に形成された下面部上で泥水を受け止めてしまい、最終的にはサイドシルガーニッシュ内側に大量の泥が堆積するという問題があった。
【0007】
つまり、サイドシルガーニッシュにおいては、内側への泥の堆積という問題によってそのデザインの自由度が制限されていた。
【0008】
この発明は、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる車両用サイドシルガーニッシュを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の車両用サイドシルガーニッシュは、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付部を備える車両用サイドシルガーニッシュであって、上記取付部を上記合わせ部の下方に配置するとともに、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成したものである。
【0010】
この構成によれば、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜孔で水抜きを行うことが可能になる。そして、下面部上に泥が堆積することを防止でき、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記取付部の取付面を、サイドシルガーニッシュ本体の下面部より上方位置に設けるとともに、上記樋部を、上記取付面より車外側の、該取付面より段下げした位置において車幅方向中心側が下方に傾斜するように形成し、
上記水抜孔を上記樋部の内端部に形成したものである。
【0012】
この構成によれば、取付部に影響を及ぼすことなく、かつ取付面と樋部とにより形成された段差部分を利用して確実に水抜きを行うことができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記樋部の両側に、上記取付面と一体成形される縦壁部を備えるとともに、上記取付部を、上記サイドシルガーニッシュ本体とは別部材で構成し、上記取付部を上記サイドシルガーニッシュ本体の下面部に取付けたものである。
【0014】
この構成によれば、取付面と樋部とを備える取付部を、サイドシルガーニッシュ本体と別部材としているため、サイドシルガーニッシュ本体の成形とは別の工程で樋部を成形することができ、サイドシルガーニッシュ本体の形状に関わらず泥水を規制する機能を優先的に考慮して樋部を成形することができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記樋部の両側に縦壁部を備えるとともに、該縦壁部の車外側を車内側より高くなるように形成したものである。
【0016】
この構成によれば、浸入した直後の泥水が樋部から外れることを防止できる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記サイドシルガーニッシュ本体の側壁部の裏面に、上記樋部の上方に向けて立設される樋状の突起部を設けたるものである。
【0018】
この構成によれば、側壁部の裏面に突起部を直接的に一体成形する場合において想定される表面のヒケ発生を抑制しつつも、この突起部が樋部へのつなぎの役割を果たすことで、上記浸入した泥水を確実に樋部へ導くことができる。
【0019】
この発明の一実施態様においては、上記サイドシルの外壁部の側面部に対する第2の取付部を備え、上記突起部を、上記第2の取付部と一体成形したものである。
【0020】
この構成によれば、部品点数の削減を図ることができる。
【0021】
この発明の車両用サイドシルガーニッシュは、少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付片部を備え、該取付片部がサイドシルガーニッシュ本体とヒンジ部を介し一体成形される車両用サイドシルガーニッシュであって、上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成したものである。
【0022】
この構成によれば、下面部を水平にした場合であっても、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【0023】
この発明の一実施態様においては、前端に前壁部を備えるとともに、該前壁部に隣接する取付片部を備え、該取付片部の前側周縁部に水抜孔を形成したものである。
【0024】
この構成によれば、取付片部前方側のリブを廃止することができ、サイドシルガーニッシュの生産性のさらなる向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成したことにより、下面部を水平にした場合であっても、本体に影響を及ぼすことなく水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0026】
また、この発明によれば、上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成したことにより、下面部を水平にした場合であっても、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、水抜孔で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図7に示す第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュを取付けた車両を示す斜視図、図2は、ドアを外した状態でフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部周辺を拡大して示す側面図、図3は、図2におけるA−A線矢視断面図である。なお、図中において矢印(F)は車両前方、矢印(R)は車両後方を示し、矢印(IN)は車両内方、矢印(OUT)は車両外方を示す。
【0028】
図1、図2に示すように、本実施形態に係る自動車のキャブサイドパネル1には、サイドドア2(図1参照)でそれぞれ開閉されるドア用開口部3が設けられている。また、キャブサイドパネル1の下端部には、下縁に沿って前後方向に延び、図3に示すような構造をなすサイドシル4が接合されている。
【0029】
このサイドシル4の車外側には、これに沿って前後方向に延びるように、サイドシルガーニッシュ5が取付けられている。このサイドシルガーニッシュ5は、前後のホイールハウス6、7(図1参照)間に延設され、少なくとも車体前部の両側部に配設されるフェンダパネル8下部とサイドシル4(キャブサイドパネル1)との合わせ部9(図2参照)を含むように、サイドシル4の側面部及び下面部を覆う樹脂製の部材とされている。なお、サイドシル4、フェンダパネル8を含む自動車の側部構造は、車体の左右において略対称の関係にあるため、本実施形態においては車体の右側を例に挙げて説明する。
【0030】
サイドシル4は、図3に示すように、主に、サイドシルアウタ41とサイドシルインナ42とを備えており、これら両板材41、42により実質的に閉断面状に構成されている。そして、この閉断面構造を補強するために、両板材41、42間にレインフォースメント43(サイドシルレインフォースメント)が配設されている。
【0031】
一方、サイドシルガーニッシュ5は、図3、図4に示すように、主に側壁部51a、下面部51b、及び前壁部51cから構成される本体部51と、サイドシル4の外壁となるフェンダパネル8の下面部に取付けられる第1取付ブラケット52とを備えており、本実施形態では、第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされている。
【0032】
本体部51は、その下面部51bが水平面とされ、これにより側壁部51aの幅(高さ)を広く(高く)設定することが可能になっている。さらに、側壁部51aはその下部において一部が車室内側に凹むように成形されており、この凹みが車両前後方向に渡って形成されることで表面に所定のデザイン形状が施されている。
【0033】
また、サイドシルガーニッシ5の前部において、本体部51は、その側壁部51aがその裏面に配設された第2取付ブラケット53、54、…(図4参照)を介して、複数のファスナー10によりフェンダパネル8の側面部に締結されている。
【0034】
一方、第1取付ブラケット52は、取付面52aを備えており、複数のファスナー11(ここでは2つ)によりフェンダパネル8の下面部に締結されている。
【0035】
このように、サイドシルガーニッシュ5は、少なくともその前部において取付ブラケット52〜54によってフェンダパネル8の下面及び側面の両方に締結されている。
【0036】
なお、本実施形態では、サイドシルガーニッシュ5の前部においてこれをフェンダパネル8に締結するようにしているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、サイドシルガーニッシュ5の前部において、サイドシル4の外壁がキャブサイドパネル1やサイドシルアウタ41とされる場合もあり、そのような場合には、サイドシルガーニッシュ5の前部は、それぞれキャブサイドパネル1、サイドシルアウタ41に締結される。
【0037】
図4は、サイドシルガーニッシュ5の車内側の構造を示す斜視図、図5は第1取付ブラケット52を示す斜視図、図6は、第2取付ブラケット53を示す斜視図である。図4に示すように、第1取付ブラケット52には、取付面52aから車外側に延びる樋部52bが一体成形される一方、第2取付ブラケット53には、フェンダパネル8の側面への締結がなされる取付面53aの他、樋部52bの上方に向けて立設される樋状の突起部53bが一体成形されている。
【0038】
そして、これら第1取付ブラケット52(樋部52b)、および第2取付ブラケット53(突起部53b)は、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9の下方に配置されるようになっている。
【0039】
ここで、第1取付ブラケット52には、取付面52aにおいて図5に示すようなファスナー11の挿通孔52a1が穿設される他、取付面52aより段下げした位置に、車外側及び後側の周縁に沿って平面視略L字状をなすように溶着面52cが形成されており、その一部に上述した樋部52bが一体成形されている。第1取付ブラケット52は、この溶着面52cが図中×印で示される位置で本体部51の下面部51b上に熱溶着されることにより取付けがなされている。
【0040】
そして、第1取付ブラケット52が本体部51の下面部51bに取付けられた状態では、取付面52aは、図3に示すように、下面部51bよりも上方位置に設けられ、フェンダパネル8の下面に隣接するようになっている。これにより、ファスナー11による締結が可能になっている。
【0041】
また、第1取付ブラケット52において、樋部52bには流路部52b1が形成されており、取付面52aの車外側の、該取付面52aより段下げした位置で、車幅方向中心側が下方に傾斜している。さらに、流路部52b1のその車両前後方向両側には、車外側の部分が車内側よりも高くなるように縦壁部52b2、52b2が形成されており、これら流路部52b1、縦壁部52b2、52b2は、取付面52aから車外側へ突出するように一体成形されている。そして、流路部52b1と取付面52aとの段差部分であって、樋部52bの内端部となる部分には開口部52b3が穿設されている。
【0042】
一方、第2取付ブラケット53には、図6に示すように、取付面53a上にファスナー10の挿通孔53a1が形成されており、突起部53bは、図示のように挿通孔53a1の後方に位置している。突起部53bは、取付面53aに対してその上端から下方に向かう程車内側へ位置するように傾斜しており、その上面には後述する流路部53b1が形成されている。
【0043】
ここで、本実施形態では、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9の隙間から泥水が浸入した場合、図7(但し、図7は図2、図4におけるB−B線矢視断面図)において矢印X1で示すように、上記浸入した泥水を先ず第2取付ブラケット53の突起部53b(流路部53b1)によって車内側へ誘導し、その車内側先端から第1取付ブラケット52の流路部52b1に落下させることができるようになっている。そして、上記落下した泥水は、最終的には流路部52b1を伝って開口部52b3から車外へ排出されることになる。
【0044】
このように、本実施形態では、サイドシルガーニッシュ5の下面部51bを水平にした場合であっても、第1取付ブラケット52の樋部52bによって、本体部51に影響を及ぼすことなく開口部52b3で水抜きを行うことが可能になり、下面部51b上に泥が堆積することを防止できる。従って、サイドシルガーニッシュ5の本体部51の側壁部51aの幅(高さ)を広く(高く)設定したり、側壁部51aの一部に凹みを形成したりすることが可能となり、結果としてデザインの自由度を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、取付面52aが本体部51の下面を構成する下面部51bより上方に位置する取付面52aに対して、樋部52bがこの取付面52aよりも段下げされた位置に形成され、かつ図7に示すように、流路部52b1が車幅方向中心側に向かう程下方に傾斜するように形成されている。これにより、取付面52aに影響を及ぼすことなく、かつ取付面52aと樋部52b(流路部52b1)とにより形成された段差部分を利用して確実に水抜きを行うことができる。
【0046】
また、樋部52aの両側の縦壁部52b2、52b2において、その車外側を車内側より高くなるように形成したことにより、浸入した直後の泥水が樋部52bから外れることを防止できる。
【0047】
また、サイドシルガーニッシュ5の本体部51の側壁部51aの裏面に、取付ブラケット52の樋部52aの上方に向けて立設される樋状の突起部53bを設けたことにより、側壁部51aの裏面に突起部を直接的に一体成形する場合において想定される表面のヒケ発生を抑制しつつも、この突起部53(流路部53a1)が樋部52bへのつなぎの役割を果たすことで、上記浸入した泥水を確実に樋部52bへ導くことができる。
【0048】
また、サイドシルガーニッシュ5の側壁部51aをフェンダパネル8の側面部へ締結するための第2取付ブラケット53に突起部53bを一体成形したことにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0049】
(第2実施形態)
次に、図8〜図11に示す第2実施形態について説明する。第1実施形態では、取付面52aと、樋部52bとを形成した第1取付ブラケット52を備えることとし、これを本体部51と別部材となるように構成したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、ヒンジ部155a、155bを介して本体部151に一体成形された取付片部152bに、取付面152b1、開口部152b2を形成するとともに、樋部52bに代えて、下面部151b上にリブ151b1、151b1を配設するような構成としてもよい。
【0050】
本実施形態では、複数の取付片部152a、152bが備えられ、それぞれ取付面152a1、152b1が形成されている。一方、開口部152b2は、合わせ部9(図1参照)の下方に配置される後側の取付片部152bの周縁部のみに形成されている。
【0051】
また、リブ151b1、151b1は、開口部152b2、152b2に隣接する本体部151の下面部151b上において、本体部151の側壁部151aから車内側へ向かって延びるように形成されている。
【0052】
ところで、本実施形態のように下面側の取付片部152a、152bと本体部151とを一体成形する場合、取付片部152bを例に挙げて説明すると、取付片部152bが、図9にて実線で示すように、先ず本体部151の下面部151bに対して下方へ折れ曲がるように成形される。
【0053】
そして、取付片部152bは、後工程で本体部151(下面部151b)と取付片部152bとの間に予め形成されたヒンジ部155bを中心にして図9において反時計方向に回動させられ、最終的に図8に示すように下面部151bと略平行な状態で固定される。なお、上述した成形工程は、取付片部152aにおいても同様であり、両者は主に開口部152b2が形成されているか否かの点で異なっている。
【0054】
このように、複数の工程を経てサイドシルガーニッシュ105が製造されるのは、本体部151を成形するために左右方向(車体を主体にした場合の車幅方向)に型が抜かれる所謂分割型の成形方法が採用されているからである。仮に、この成形方法のみによって取付片部152bを図9(a)中二点鎖線で示すような形状に成形しようとした場合、この取付面152a1、152b1の上下方向の凹凸により左右に型を抜くことができなくなってしまう。
【0055】
また、開口部152b2は、取付片部152b側に形成されているが、これは、上述した左右方向の型抜きによって開口部152b2を同時に形成するためであり、このように同時に開口部152b2が形成されることで生産性の向上が図られている。
【0056】
なお、開口部を本体部151の下面部151b上に形成することも考えられるが、この場合、開口部の孔が上下に延びることになってしまうため、左右方向の型抜きでは孔の形成ができないという問題がある。従って、下面部151b上に開口部を設ける場合には、一旦型成形をした後の工程で別途開口部のみを形成する必要があり、その分生産性の悪化を招くことになる。
【0057】
ところで、取付片部152a、152bには図8に示すような爪部152a3、152b3が形成されており、型成形をした後の工程で取付片部152a、152bが回動させられた時、この爪部152a3、152b3を図8、図10に示すように本体部151の周縁部に係合すると、取付片部152a、152bを図8に示す状態に固定することができるようになっている。また、取付片部152a、152bが上方に浮かないように取付片部152a、152b周縁を下面部151bの周縁部の一部とラップさせ、図11に示すように(但し、図11は図8におけるC−C線矢視断面図)、上方から取付片部152a、152b周縁を押さえつけるように構成している。
【0058】
ここで、開口部152b2は、下面部151bの周縁部に形成された切欠部151b2によって上方が塞がれないようになっている。
【0059】
このように、複数の工程を経ることによって成形がなされるものの、サイドシルガーニッシュ105は、図2に示すサイドシル4(キャブサイドパネル1)とフェンダパネル8との合わせ部9により形成された隙間から泥水が浸入した場合には、前後のリブ151b1、151b1によって下面部151b上での泥水の拡散を制限できるため、サイドシルガーニッシュ105の内側の広範囲に渡って泥が堆積することを防止でき、リブ151b1、151b1により塞き止められた泥水の水抜きを、図11において矢印X2で示すように開口部152b3によって行うことができる。
【0060】
本実施形態では、図11に示すように、下面部151bが水平面となっているため、ある時点では開口部152b2が泥水を排出できず、その後泥水が乾いて一時的に泥が下面部151b上に堆積する虞はあるが、堆積する場所がリブ151b1、151b1により制限されることで、何回目かに泥水が浸入した際には、堆積した泥をさらってリブ151b1、151b1により塞き止められた泥を一緒に排出できる可能性が高くなるため、過剰に泥が堆積することを防止できる。
【0061】
そして、本実施形態では、単一の樹脂部材によって形成されたサイドシルガーニッシュ105によって泥水の水抜きを行うことが可能としているため、第1実施形態のように、部品点数の増加や生産性の悪化を招くことなく、開口部152b2、152b2で水抜きを行うことが可能になり、デザインの自由度を向上させることができる。
【0062】
一方、第1実施形態において、取付面52aと一体成形された縦壁部52b2、52b2を備える樋部52bを本体部51と一体成形しようとする場合、上述のようにヒンジ部を形成する型成形の手法を採用したとしても形状の複雑さ故にその成形は容易ではない。そこで、第1実施形態では、取付面52aと樋部52bとを備える第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされている。
【0063】
このように、第1実施形態では、取付面52aと樋部52bとを備える第1取付ブラケット52が本体部51と別部材とされているため、本体部51の成形とは別の工程で樋部52bを成形することができ、本実施形態のように本体部51の成形時における型抜きの方向を考慮することなく、つまりは本体部51の形状に関わらず泥水を規制する機能を優先的に考慮して樋部52bを成形することができる。例えば、第1実施形態のように、縦壁部52b2、52b2と取付面52aとを連続的に形成することで、取付面52aの段差部分と、縦壁部52b2とによって泥水の拡散を確実に制限しながら開口部52b3で水抜きを行うことができる。
【0064】
なお、本実施形態においても、その他の構成、作用、効果については図1〜図7を参照して説明した第1実施形態と同様であるから、図8〜図11において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0065】
(第3実施形態)
また、サイドシルガーニッシュ105が、その前端に前壁部151cを備えている場合、前壁部151cに隣接する取付片部152aの前側周縁部に新たに図12に示すような開口部152a3を形成することで、車両前方側のリブ151b1を廃止するようにしてもよい。なお、開口部152a2おいても、開口部152b2と同様下面部151bの周縁部に形成された切欠部151b2によって上方が塞がれないようになっている。
【0066】
この場合、泥水が浸入する部位が前方寄りであるため、前側のリブを設けなくても、前壁部151cおよびこれに隣接する取付片部152aを利用して、開口部152a2による水抜きを行うことができる。本実施形態では、泥水の排出性能を確保しつつも、取付片部152b前方側のリブを廃止することができ、サイドシルガーニッシュ105の生産性のさらなる向上を図ることができる。
【0067】
なお、本実施形態においても、その他の構成、作用、効果については図8〜図11を参照して説明した第2実施形態と同様であるから、図12において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0068】
また、第2、第3実施形態における本体部151の前壁部151cは、第1実施形態の前壁部51cに相当するものであり、その構成等は略同様である。また、本体部151に取付けられた部材153、154は、第1実施形態の第2取付ブラケット53、54に相当するものであり、その構成等については、第2取付ブラケット153に突起部が形成されていない点を除いて略同様である。
【0069】
ところで、第2、第3実施形態においては、いずれも取付片部152bの後側周縁部に開口部152b3が設けられているが、このように取付片部152bの少なくとも後側周縁部に開口部152b3が設けられていれば、リブ151b1との協働により泥水の拡散を防止することは可能である。
【0070】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のサイドシルの外壁部は、フェンダパネル8に対応し、
以下同様に、
取付部は、第1取付ブラケット52に対応し、
水抜孔は、開口部52b3、152a2、152b2に対応し、
サイドシルガーニッシュ本体は、本体部51、151に対応し、
第2の取付部は、第2取付ブラケット53に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の第1実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュを取付けた車両を示す斜視図。
【図2】ドアを外した状態でフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部周辺を拡大して示す側面図。
【図3】図1におけるA−A線矢視断面図。
【図4】サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【図5】第1取付ブラケットを示す斜視図。
【図6】第2取付ブラケットを示す斜視図。
【図7】図2、図4におけるB−B線矢視断面図。
【図8】この発明の第2実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【図9】(a)取付片部固定前(サイドシルガーニッシュ成形時)の取付片部前後方向中間部を示す正面断面図、(b)取付片部固定前(サイドシルガーニッシュ成形時)の取付片部前後端部を示す正面断面図。
【図10】取付片部の爪部と本体部の下面部との係合状態を示す要部拡大図。
【図11】図8におけるC−C線矢視断面図。
【図12】この発明の第3実施形態に係る車両用サイドシルガーニッシュの車内側の構造を示す斜視図。
【符号の説明】
【0072】
4…サイドシル
5…サイドシルガーニッシュ
8…フェンダパネル
9…合わせ部
51、151…本体部
51a、151a…縦壁部
51b、151b…下面部
51c、151c…前壁部
52…第1取付ブラケット
52a…取付面
52b…樋部
52b2…縦壁部
52b3…開口部
53…第2取付ブラケット
53b…突起部
151b1…リブ
152a、152b…取付片部
152a1、152b1…取付面
152a2、152b2…開口部
155a、155b…ヒンジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付部を備える車両用サイドシルガーニッシュであって、
上記取付部を上記合わせ部の下方に配置するとともに、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成した
車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項2】
上記取付部の取付面を、サイドシルガーニッシュ本体の下面部より上方位置に設けるとともに、
上記樋部を、上記取付面より車外側の、該取付面より段下げした位置において車幅方向中心側が下方に傾斜するように形成し、
上記水抜孔を上記樋部の内端部に形成した
請求項1記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項3】
上記樋部の両側に、上記取付面と一体成形される縦壁部を備えるとともに、
上記取付部を、上記サイドシルガーニッシュ本体とは別部材で構成し、
上記取付部を上記サイドシルガーニッシュ本体の下面部に取付けた
請求項2記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項4】
上記樋部の両側に縦壁部を備えるとともに、該縦壁部の車外側を車内側より高くなるように形成した
請求項1または2記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項5】
上記サイドシルガーニッシュ本体の側壁部の裏面に、上記樋部の上方に向けて立設される樋状の突起部を設けた
請求項3または4記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項6】
上記サイドシルの外壁部の側面部に対する第2の取付部を備え、
上記突起部を、上記第2の取付部と一体成形した
請求項5記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項7】
少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付片部を備え、該取付片部がサイドシルガーニッシュ本体とヒンジ部を介し一体成形される車両用サイドシルガーニッシュであって、
上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、
該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成した
車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項8】
前端に前壁部を備えるとともに、該前壁部に隣接する取付片部を備え、該取付片部の前側周縁部に水抜孔を形成した
請求項7記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項1】
少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付部を備える車両用サイドシルガーニッシュであって、
上記取付部を上記合わせ部の下方に配置するとともに、上記取付部に水抜孔を有する樋部を形成した
車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項2】
上記取付部の取付面を、サイドシルガーニッシュ本体の下面部より上方位置に設けるとともに、
上記樋部を、上記取付面より車外側の、該取付面より段下げした位置において車幅方向中心側が下方に傾斜するように形成し、
上記水抜孔を上記樋部の内端部に形成した
請求項1記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項3】
上記樋部の両側に、上記取付面と一体成形される縦壁部を備えるとともに、
上記取付部を、上記サイドシルガーニッシュ本体とは別部材で構成し、
上記取付部を上記サイドシルガーニッシュ本体の下面部に取付けた
請求項2記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項4】
上記樋部の両側に縦壁部を備えるとともに、該縦壁部の車外側を車内側より高くなるように形成した
請求項1または2記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項5】
上記サイドシルガーニッシュ本体の側壁部の裏面に、上記樋部の上方に向けて立設される樋状の突起部を設けた
請求項3または4記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項6】
上記サイドシルの外壁部の側面部に対する第2の取付部を備え、
上記突起部を、上記第2の取付部と一体成形した
請求項5記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項7】
少なくともフェンダパネルとサイドシルとの合わせ部を含むサイドシルの側面部及び下面部を覆うとともに、上記サイドシルの外壁部の下面部に対する取付片部を備え、該取付片部がサイドシルガーニッシュ本体とヒンジ部を介し一体成形される車両用サイドシルガーニッシュであって、
上記取付片部の少なくとも後側周縁部に水抜孔を設けるとともに、
該水抜孔に隣接するサイドシルガーニッシュ本体の下面部に、該サイドシルガーニッシュ本体の側壁部から車内側に向かって延びるリブを形成した
車両用サイドシルガーニッシュ。
【請求項8】
前端に前壁部を備えるとともに、該前壁部に隣接する取付片部を備え、該取付片部の前側周縁部に水抜孔を形成した
請求項7記載の車両用サイドシルガーニッシュ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−1062(P2009−1062A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161436(P2007−161436)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
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