説明

車両用ペイン配置およびそれを製造する方法

本発明は、ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素(30、30A、30B)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、かつ該ペインおよび該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)を介して、該車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続される構成に関する。本発明はさらに、対応する製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペインおよびペインに接続される粉砕保護要素を備える、車両の開口を閉じる配置と、そのような配置を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DE43 231 40A1から、その下方にアモルファス・シリコンの層を伴ったガラスのペインが備えられ、ペインの中央部に透明のポリエチレン・テレフタレート(PET)フォイルが接着フォイルを介して固定された、車両の屋根の可動ルーフ・パネル用のペイン配置は既知である。PETフォイルの周縁は、そのフレームがペインの下方にシート内部の金属フレームを固定するようにされた、ペインのエッジの発泡ポリウレタンフレームに延伸している。
【0003】
ドイツ特許出願DE101 51 156.6は、安全ガラスで作られたペインが、例えば内部シート金属フレームである支持構成によりペインの下方に固定される、発泡フレームを伴って備えられる、車両用のガラス・パネルを記述する。ガラス・ペインの中央部には、接着フォイルを介して、ペインの下方またはペインの下方に固定された太陽電池複合物の下方に、粉砕保護フォイルが、ガラス・ペインの周縁領域の発泡フレーム内に埋め込まれた、または支持構成内に機械的に固定された、粉砕保護フォイルが固定される。第1の場合、粉砕保護フォイルの周縁は発泡フレーム内でより固定効果を達成する穴が備えられる。
【0004】
ドイツ特許出願DE102 06 717.1は、粉砕保護フォイルが滑らかでない表面構造を備えてもよく、または視覚的に満足される外観を達成するためにプリントされまたは塗られてもよいという、さらなる情報を与えられた、同様のガラス・パネルを記述する。
【0005】
DE35 21 115A1は、ペインおよびそれに固定された層が車両の本体に接続された、インジェクション・モールドされたPUのガスケット・フレーム内部に埋め込まれた、ポリエステル製の粉砕保護ペインを有するか、またはPVBまたはPUの弾性中間層を介してペインに固定された粉砕保護層を支持する、ガラス・ペインを備える、自動車の窓用ペイン構成に関する。
【0006】
DE2 247 644は、ペイン構成をフレーム内に保持するために、プラスチック層の周縁が接着帯を介して車両本体に固定されたフレームに固定された、ガラス・ペインおよびフレキシブルなプラスチック層を備える、自動車用の風よけの構成に関する。この場合、接着帯とガラス・ペインの間には、直接の接触はない。
【0007】
US2,750,312から、強化繊維材料製のテープを介して、二つのペインの間に配置されたプラスチック層の周縁を、周縁の周囲に延伸するフレームに接続することが既知である。
【0008】
DE36 32 472A1は、粉砕保護フォイルがPVBの接着フォイルを介してガラス・ペインの下方に固定され、ペインと二つのフォイルが共に、車両の開口内のペインを保持するためにされた、PUのインジェクション・モールドされたガスケットのフレームに固定されて接続された、スクラッチ予防のコーティングを有する、ガラス・ペインおよびポリエステル・フォイル製の粉砕保護フォイルを備える、自動車用のペイン構成に関する。フォイルとガスケットのフレームの間に良好な接続を達成するために、いくつかのオプションが記述される。とりわけ、二つのフォイルがガラス・ペインのエッジを超えてガスケット・フレームに延伸する領域内に、フォイルを貫通する穴を備えることが提案され、さらにそのような穴の各々に中空のリベットを挿入する、さらなるオプションに言及している。さらに上部の要素を、PVBフォイル上のフォイルの突出部に糊付けすることが、提案される。代案として、厚くした領域を生成するために周縁の突出部のフォイルを曲げること、または挿入要素またはU字型形状をガスケット・フレーム内のフォイルの曲げた周縁突出部に挿入することが、提案される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ペインの破損の際の、乗員と乗員の客室の良好かつ安価な保護が備えられた、車両の開口を閉止する、粉砕保護要素をもつペインを備える構成を提供することが、本発明の目的である。そのような構成の単純な製造を可能にする、対応する製造方法を提供することは、さらなる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明はこの目的を、それぞれ請求項1、2、3、4、36、40に従う構成により、またそれぞれ請求項54、55、56、57、58、60に従う方法により、達成する。
【0011】
ペインの破損の際に、破損したペインの粉砕物が粉砕保護要素に接着し、粉砕保護要素が保持要素または車両本体にそれぞれ固定して接続されているので、粉砕保護要素はそれぞれの保持要素または車両本体によりその場所に維持されて、全ての解法が有用である。従って乗員が破損したペインを通って投げ出されたり、破片や粉砕物が破損したペインを通って乗員客室に侵入したりする事から予防され、夜盗によるペインの損壊の場合にも乗員客室は閉じたままである。
【0012】
請求項1による解法は、ペインの発泡フレームが必要でないので有用で、従って本発明は車両の窓の車両横窓用に用いられてよい。
【0013】
請求項2に従う解法は、粉砕保護要素の特別なデザインに起因して、粉砕保護要素と保持要素または車両本体の間の充分な結合がそれぞれ保証されるにもかかわらず、その一方で同時にペインまたは機能要素それぞれでの、粉砕保護要素の全表面にわたる取り付けに起因して、簡単な製造が可能となる点で特に有用である。
【0014】
請求項3に従う解法は、粉砕保護要素の複雑な構成がなくても、粉砕保護要素の表面の対応する処理により、粉砕保護要素と保持要素の間の充分な結合が達成される点で、特に有用である。
【0015】
請求項4に従う解法は、粉砕保護要素と保持要素または車両本体それぞれの間の良好な結合を達成するために、粉砕保護要素の表面デザインの異なる代替案が提供される点で、特に有用である。
【0016】
請求項36に従う解法は、複数の粉砕保護要素を用いることにより、異なる分野の用途または異なるペインに対して、粉砕保護機能の特に柔軟な適用を達成する点で、特に有用である。
【0017】
請求項40に従う解法は、粉砕保護要素と発泡フレームまたは接着接続の間にシート状接続要素を用いることにより、粉砕保護要素を接着接続または発泡フレームにより、保持要素または車両本体と直接接続する必要が除去されることができ、それによりデザインの自由度の増加が達成される点で、特に有用である。
【0018】
本発明の好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
【0019】
以下では、本発明の実施例について添付の図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1には、例えば自動車用の風防、横窓または天上窓、または船用、ボート用、トラクタ用、建設機械用等の窓であることができる、ペイン構成10の第1の実施形態が示される。ペイン構成10は、望ましくは予め熱処理された安全ガラスで製造された、少なくとも部分的に透明なガラス・ペイン14を備える。乗員の客室に面する側には、ペイン14の周縁領域が、代わりに車両の本体に接続された保持要素18を備える。保持要素18は、車両本体に固定してまたは移動可能に接続され、従って後者の場合、ペイン構成10により覆われた車両本体の開口を少なくとも部分的にオプションとして露出するために、全ペイン構成10が移動可能である。ペイン14の周縁領域は、乗員の客室に面する側で、接着接続12を経由して保持要素18と、従って同様に保持要素18を経由して車両本体と、固定して接続される。乗員の客室に面する側に、不透明の目隠しとしてかつ接着接続12と保持要素18を外部から覆うための接着表面として供される、ガラス原料24が備えられる。
【0021】
保護フォイル複合物26は、ガラス原料24の領域にこの領域が延伸する、乗員の客室に面するペイン14の側の中央の透明部上に、ラミネートまたは糊付けされる。ペイン14に面する、保護フォイル複合物26の側は、耐引き裂き性で傷予防である、保護フォイル30をペイン14に糊付けするようにされた、接着フォイルまたは接着層28を備える。そのような層構成は、図5に例として示される。全ての実施形態で、接着フォイル28は例えば、ポリ・ビニル・ブチラール・フィルム(PVB−フィルム)、熱可塑性ポリウレタン(PTU)製の透明フォイルまたはエチレン・ビニル・アセテート共重合体(EVA)製のフォイルであってよく、全ての実施形態で保護フォイル30は、例えばポリ・シロキサンまたはアクリレート・ラッカーまたはポリ・カーボネート・フォイル(PC−フォイル)が塗布された、光ポリエチレン・テレフタレート・フォイル(PET−フォイル)である、望ましくは傷予防が塗布されたプラスチック・フォイルであってよい。
【0022】
保護フォイル複合物26の周縁領域22は接着接続12に延伸し、少なくとも部分的に接着接続12内部に埋め込まれ、または浸漬され、即ちこの領域で保護フォイル複合物26はペイン14と接触しない。保護フォイル複合物26の周縁領域22および中央領域の部分は、保持要素18とペイン14の間に配置されている。ペイン14と接触しない保護フォイル複合物26の周縁領域22では、接着フォイルまたは接着層28が省略されてもよい。
【0023】
そのため接着接続12は、保持要素18をペイン14と接続するのみならず、保護フォイル複合物26を保持要素18と固定して接続することにも供される。従ってガラスのペイン14の破損に際して、ペイン14が破壊されたとしても、代わりに車両本体と接続された保持要素18を介して、保護フォイル複合物26がその周縁領域に延伸されて残るので、ペイン構成10のある程度の機械的一貫性が維持されることが、保証されることができる。この場合、保護フォイル複合物26がその曲げ強度を失ったとしても、それは保持要素18に対する位置を維持し、それにより一方で乗員が破損したペイン14を通って投げ出されることおよび他方でペインまたは品物の粉砕物が外部から乗員客室に侵入することから防止する。さらに破壊行為によるガラス・ペイン14の破損の際にも、保護フォイル複合物26はある程度夜盗への保護対策を提供する。破壊されたガラス・ペイン14の粉砕物は、保護フォイル複合物26、即ち保護フォイル30に、接着層28により接着する。従って、保護フォイル30は、粉砕物保護フォイルとして作用する。
【0024】
図6は、図5の代案として、保護フォイル複合物28がガラス・ペイン14に直接糊付けされてはいないが、むしろ太陽電池フォイル複合物60がガラス・ペイン14と保護フォイル複合物26の接着フォイルまたは接着層28の間に備えられた、ペイン構成10の層構造を示す。太陽電池フォイル複合物60は、互いに他と電気的に接続され、望ましくはEVA製の二つの溶融接着フォイル64、66の間に埋め込まれた、複数の太陽電池を備える。溶融接着フォイル64は太陽電池フォイル複合物60をガラス・ペイン14と接続するために、一方溶融接着フォイル66は保護フォイル複合物26を太陽電池フォイル複合物60に、従ってガラス・ペイン14に、接続するために供される。
【0025】
オプションとして溶融接着フォイル66が省略され、その場合接着フォイル28は粉砕保護フォイル30を太陽電池63および溶融接着フォイル64に、それぞれ直接接続するために供される。
【0026】
望ましくは、太陽電池複合物60は、保護フォイル複合物26の周縁領域22に延伸しない。
【0027】
図2には、図1のペイン構成10の変形された実施形態が示され、そこでは図1とは対称的に保護フォイル複合物26の中央領域のみならず周縁領域22もまたペイン14に糊付けされ、即ちこの場合ペイン14と保護フォイル複合物26の間の接着接続は、保護フォイル複合物26の全表面にわたって延伸する。ここに用いられているように、その全表面にわたってペイン14に固定される粉砕保護フォイル30は、粉砕保護フォイル30および保護フォイル複合物26がそれぞれ、その全表面にわたってペイン14に糊付けされていることを意味する。それにもかかわらず保持要素18のペイン14との接着接続を達成するために、保護フォイル複合物26の周縁領域22は、ペイン14と保持要素18の間の固定の接続を達成するために、接着接続12がペイン14を、それを通して延伸する、穴32を備える。保護フォイル複合物26はペイン14と保持要素18の間に配置され、従って保護フォイル複合物26と保持要素18の間の接着接続は、穴32を介して達成される。この方法で、それにもかかわらずペイン14と保持要素18の間の直接の接着接続12は提供される一方で、ペイン構成10の製造は保護フォイル複合物26の全表面をペイン14に適用することにより、特に簡単になされることができる。
【0028】
図1の実施形態に示されるように、保護フォイル複合物26の中央領域はペイン14に直接固定されてもよいし、それぞれ図5、6に見られるように、それは中間太陽電池フォイル複合物60を介してペイン14に固定されてもよい。
【0029】
どちらの実施形態の場合でも、保持要素18は例えば補強フレームまたは支持フレームであることができ、ペイン構成10が車両の屋根のガラス・パネルである場合は、それはいわゆるインナー・パネル・フレームであることができる。
【0030】
どちらの実施形態の場合でも接着接続12は望ましくは、互いに糊付けされる要素の1つを接着帯に適用することにより、および二つの要素を互いに続けて置くことまたは押圧することにより、作成される。対称的に接着接続12は例えば、永久的に弾性の発泡プラスチックであり、望ましくは30と70の間のショアA硬度(ドイツ産業規格DIN53505)、1ないし10N/mmの引っ張り強度((ドイツ産業規格DIN53504)300−600%の断裂伸び(ドイツ産業規格DIN53504)を有する。接着材料は例えば、シリコン材料またはPUベースの材料であってよい。
【0031】
図3は、発泡フレームを有する車両屋根用のガラス・パネルである、ペイン構成110のある実施形態を示す。図3では、パネルの下方が上方に示される。図3の実施形態と、図1、2の実施形態との本質的な差異は、その下方エッジおよびペインの周縁の下方でガラス・ペイン14を取り囲み、接着接続12同様に、一方では内部パネル・フレーム18をペイン14に固定して接続するようにされ、他方では保護フォイル複合物26を内部パネル・フレーム18に固定して接続するようにされている、発泡フレーム16により接着接続12が置換されている事実である。さらに発泡フレーム16は、発泡フレーム16を取り囲むシーリング(図示せず)がその内部に挿入されることができ、屋根パネル110が閉じられた時、乗員客室への湿気の侵入を防止するようにされた、レセプタクル20を含む。発泡フレーム16の材料は、例えば発泡ポリウレタンである。発泡のモールド処理は、内部パネル・フレームと保護フォイル複合物26を有するペイン14がその内部に置かれた、適宜のツール内部で実行されることができる。接着接続とは対称的に、発泡フレーム16は硬く、即ち永久的に弾性的ではない。
【0032】
図2の実施形態と同様に、保護フォイル複合物26はその全表面、即ちまたその周縁領域22で、ペイン14と糊付けされる。保護フォイル複合物26を発泡フレーム16と、従って内部パネル・フレーム18と、部分的に良好な結合を達成するために、発泡モールド処理中に発泡材料がその中に侵入する、穴34を、保護フォイル複合物26の周縁領域22は備えている。
【0033】
調整機構(図示せず)を介して、ガラス・ペイン14を車両本体に接続するために、内部パネル・フレーム18が、ガラス・ペイン14用のサポート構成または保持要素として作用する。
【0034】
保護フォイル複合物26の中央領域の層構造は図5または6に示されたものと同様で、即ち中間の太陽電池フォイル複合物60を有しても、有さなくてもよい。
【0035】
さらに図1および2に示された実施形態と同様に、ガラス原料(図3には図示せず)が発泡フレーム16および内部パネル・フレーム18の領域を外側から覆うために、備えられてもよい。
【0036】
図4は、保護フォイル複合物26の周縁領域22と内部パネル・フレーム18の間の改善された結合は穴34を備えることで達成はされないが、それがむしろ保護フォイル複合物26の周縁領域22の表面36の特別な処理により達成される、図3の実施形態の変更を示す。例えば、表面領域36の表面は機械的に粗面化されてもよく、または保護フォイル複合物26と発泡フレーム16の間に適宜の結合を生成するために、それが下塗り系を備えることができる。
【0037】
上記の、保護フォイル複合物26、発泡フレーム16および接着接続12の間の結合をそれぞれ改善するための手段は、組合せて適用されてもよい。
【0038】
結合の橋の異なる設計から離れて、図1−3の実施形態の層構造の変種とガラス原料が、以下に適用される。
【0039】
保護フォイル複合物26と接着接続12の間に改善された結合を達成するために、図4に従う穴または表面処理を備える、保護フォイル複合物26の周縁領域22を提供することは、一般的に図1の実施形態に対して考えられることである。
【0040】
保護フォイル複合物26とペイン14の間の接着接続が周縁領域22に延伸せず、従って図1の実施形態と同様に、周縁領域22がペイン14とは別れており、発泡フレーム16内に埋め込まれてよい、との修正が考えられうる。
【0041】
粉砕保護フォイル30とペイン14(あるいは太陽電池フォイル複合物60)の間の接着接続が、むしろ接着フォイル28より、ペインの全表面上に接着材料を適用する事により、および粉砕保護フォイル30を引き続いて適用してそれをペインに押圧することにより、達成されても良い。
【0042】
ここまでに議論した実施形態とは対称的に、ギャップ25により分離され、各々がそれぞれ接着フォイル28A、28B、およびそれぞれ粉砕保護フォイル30A、30Bを含む、一つではなくむしろ二つの、保護フォイル複合物26A、26Bが提供される実施形態が図7、8に示される。フォイル複合物26Bがペインの中央に対して相対的に内側に配置され、一方保護フォイル複合物26Aがリング状に、ギャップ25により分離されて、フォイル複合物26Bを取り囲むように、二つのフォイル複合物26A、26Bが互いに隣り合って配置される。共通の接着接続12内部の結合を改善するために、フォイル複合物26A、26Bの双方が、ギャップ25に面したそれらの中央領域に穴34を備え、それによりさらに、保持要素18がペインの下方に糊付けされる。図8によれば、それぞれがギャップ25に面する、それぞれの周縁領域22A、22Bは、ガラス・ペイン14の下方については解放され、即ちそれらは接着接続12内に自由に突出する。図7において、フォイル複合物26A、26Bの共通の接着接続12は、点線で表わされる。
【0043】
代替案として、接着接続12の使用よりむしろ、対応する発泡フレームが保持要素18の固定のために提供される。
【0044】
二つの粉砕保護フォイル30A、30Bが、どちらの場合も共通接着接続12の領域にオーバーラップするか、または部分的に互いに垂直にシフトされ、即ちこの場合図7、8の実施形態とは対称的に、水平に延伸するギャップ25はないが、むしろ縦方向に分離が起こる、図8の実施形態の修正を、図18、19の各々が示す。
【0045】
図18の実施形態では、接着接続12内に延伸する、フォイル28、30の領域にはペイン14への接着材料の侵入のために穴34が備えられる、溶融接着フォイルを介したその全表面にわたり、右方の粉砕保護フォイル30Bがペイン14に固定され、一方左方の粉砕保護フォイル30Aは、同様に穴34が改善されたアンカー効果のために備えられる、接着接続12内に延伸し、ペイン14とは無関係であり、水平に突出する、周縁部22Aを有する。
【0046】
図19の実施形態では、粉砕保護フォイル30A、30Bに対して、接着接続12内に延伸する周縁領域22A、22Bはペイン14とは無関係で、かつ水平に突出する。ここでも同様に、双方の周縁領域22A、22Bは、接着接続12内部の改善されたアンカー効果のために、穴を備える。
【0047】
どちらの実施形態でも、ペイン14とは無関係の粉砕保護フォイル30A、30Bの周縁領域は、溶融接着フォイル28A、28Bを備えない。
【0048】
図9、10には、保護フォイル複合物26の保持要素18の接着接続への結合が直接ではなく、むしろシート状接続要素70を介して達成される、ペイン構成の修正された実施形態が示される。この場合、図9、10には示されない保持要素と接続する、保護フォイル複合物26と接着接続12の間の結合は、保護フォイル複合物26と接着接続12の間の直接の接触を介して達成されるのではなく、結合ブリッジとして供される、接続要素70を介してむしろ間接的に達成される。図9、10に示される実施形態では、ペイン14の中央に面する半分が、粉砕保護フォイル30の頂部に備えられた溶融接着フォイル28と、ペイン14の下方に置かれる溶融接着フォイルの付加のストリップ72の間に、ペイン14の周縁領域内で挟まれているストリップとして、接続要素70が形成されている。しかしながらペインのエッジに面している接続要素70の半分は、接着接続12内に突出する。この接着接続12は、発泡フレームにより置換されることができる。
【0049】
接続要素70はシート状のデザインを有し、望ましくは接着材料または発泡材料が繊維の細孔を通って侵入することができるように、接着接続12または発泡フレームのそれぞれの接着材料または発泡材料の粘度に応じて選択されるメッシュを伴う、例えばプラスチックまたは金属の繊維製である。接続要素70は、フォイル複合物26の全周縁領域にわたって、またはその一部のみに、備えられてよい。
【0050】
図11には、接着帯12内に接続要素または接続繊維70と共に埋め込まれ、かつ従ってペイン14の下方に接続された、アングルとして表わされる接続要素18が示される、図9、10の実施形態の修正が示される。保持要素18は、ペイン14を車両本体に結合するために供される。
【0051】
粉砕保護フォイル30の周縁領域22の表面が、接着接続12または発泡フレームとの結合を改善するための、下塗り系36を備える、図4の実施形態の修正を、図12、13は示す。図4の実施形態に関する本質的な修正点は、粉砕保護フォイル30の周縁領域22と接着接続12または発泡フレームの間の結合をさらに改善するために、粉砕保護フォイル30とは反対側の下塗り系36の面を、充填粒子74で粗面化したことに存在する。この充填粒子24は、望ましくは0.1−1.0mmである平均粒子径を有する、例えば珪砂またはプラスチック粒子(プラスチック・チップ)であってよい。
【0052】
さらに図12の実施形態では、下塗り系36を含む粉砕保護フォイル30の周縁領域22は、接着接続12または発泡フレームがペイン14の下方とそれを通して直接の結合を有する、凹部32を備える。同様の凹部がまた、図2の実施形態に示される。一般的に図7、8の実施形態のアナロジーとして、凹部32は粉砕保護フォイル30の部分を取り囲むことができ、従って図12の実施形態に従う保持要素18がT字状の断面形状を有し、かつ接着接続12または発泡フレーム内で良好なアンカー効果を達成するために、保持要素18の水平部が接着接続12または発泡フレーム内部に埋め込まれた、二つの分離された粉砕保護フォイルは単一の接着接続または発泡フレームを介して、保持要素18に固定されることができる。
【0053】
図14a〜14cは、粉砕保護フォイル30がその全表面で接着により固定されている場合の、ペイン14とは反対側の粉砕保護フォイル30の周縁領域22の表面の修正による、接着接続12または発泡フレーム内部の改善された結合を達成するための、異なる変形を示す。
【0054】
図14aの実施形態では、フォイルが接着接続12または発泡フレームを損壊することを可能な限り防止するように、プラスチック材料76が接着接続12または発泡フレーム内部に埋め込まれて、ペイン14の反対側に面する粉砕保護フォイル30の周縁領域22の表面に、プラスチック材料76が溶着されている。このプラスチック材料76は、接着接続12または発泡フレーム内部へ下向きに延伸する。変形された実施形態では、プラスチック材料76は粉砕保護フォイル30に同様に溶融された、同様の形状を有する、複数の分離要素に置き換えられる。図14aの実施形態のさらなる変形によれば、プラスチック材料76は、粉砕保護フォイル30の表面に溶着されるより、むしろその上に糊付けされてもよい。
【0055】
図14bは、プラスチック材料78が粉砕保護フォイルの周縁部22に備えられ、その材料が粉砕保護フォイル30と溶融接着フォイル28または対応する接着層の間に挿入され、接着接続12または発泡フレーム内部に、粉砕保護フォイル30の改善された結合を達成するために、プラスチック材料78が、接着接続12または発泡フレーム内に、フォイル30の対応する穿孔を通って延伸する、複数の突起80をその材料78が含む、変形された実施形態を示す。この場合もまた、単一の1体材料よりむしろ、複数の同様の分離された要素を用いることができる。
【0056】
接着接続12または発泡フレームへの粉砕保護フォイル30の結合を改善するために、粉砕保護フォイル30の周縁領域22が突出する構造76および80をそれぞれが備える、共通の特徴を図14a、14bの実施形態は有する。
【0057】
図14cによれば、接着接続12または発泡フレームへの粉砕保護フォイル30の結合の改善が、溶融接着フォイルのストリップ82を介して、ペイン14の反対側の粉砕保護フォイル30の表面上に、粗面化表面を有する、シート状の構造84の糊付けにより達成され、この構造84は例えば、繊維のストリップ上に粒子が糊付けされた、繊維のストリップであってよく、粗面化表面84は接着接続12または発泡フレーム内部に埋め込まれる。溶融接着フォイルストリップ82の溶融接着フォイル28への、従って即ちペイン14の下方への、直接の結合をさらに達成するために、粉砕保護フォイル30はそれを通して溶融接着フォイルストリップ82と溶融接着フォイル28の間の結合が達成される、開口86を備える。
【0058】
図15aから15cは、粉砕保護フォイル30の周縁領域22がペイン14とは無関係で、接着接続12に延伸するが、接着接続12内部の粉砕保護フォイル30の接着を改善するための異なるオプションが示される、実施形態を示す。
【0059】
図15aの実施形態によれば、それを通して要素88が粉砕保護フォイル30のそれぞれの表面上の両面に突出して接着接続12内部に延伸する、穴34を粉砕保護フォイル30の周縁領域22が備える。従って接着接続12での粉砕保護フォイル30の固定は、顕著に改善されることができる。接着接続12内部に延伸する、粉砕保護フォイル30の自由な周縁領域22は、溶融接着フォイル28を備えない。
【0060】
図15bの実施形態は、粉砕保護フォイル30の周縁領域22の二つの表面が、接着接続12に面する側に、例えば珪砂またはプラスチック粒子である充填粒子を含む下塗り系36を備える、粉砕保護フォイル30の周縁領域22の表面の代替の修正を示す。同様に図15bの実施形態では、粉砕保護フォイル30の周縁領域22は、溶融接着フォイル28は備えない。
【0061】
しかしながら図15cの実施形態によれば、溶融接着フォイル28は粉砕保護フォイル30の周縁領域22に延伸し、接着接続12を伴う粗面化構造84の係合により、接着接続12内部の粉砕保護フォイル30の結合を改善するために、ペイン14に面する粉砕保護フォイル30の側に粗面化表面を有する、シート状の構造84を接続するために供される。
【0062】
図16は、穴34を通って貫通する要素88が、ペイン14の反対側の粉砕保護フォイル30の周縁領域22の表面上に溶着された、プラスチック・コーンにより置き換えられ、接着接続12内部の粉砕保護フォイル30の結合をそれにより改善した、図15aの実施形態の変形を示す。
【0063】
接着接続12沿いに互いに続いて配置され、望ましくは糸またはコードである引き延ばした構造92が交互に通過する、穴34を粉砕保護フォイル30の周縁領域22が備え、それにより構造92が粉砕保護フォイル30の両側に小穴94を形成する、図15aから15cおよび図16の実施形態のさらなる変形を、図17は示す。望ましくは引き延ばした構造92は、プラスチック材料製である。複数のそのような構造92が、隣り合って提供されることができる。この構造92は接着接続12内部に延伸し、従って接着接続12内部の粉砕保護フォイル30の結合が改善されるような方法で、接着接続12と係合する。
【0064】
一般的に記述された全ての実施形態で、粉砕保護要素は粉砕保護フォイルによるよりむしろ粉砕保護プレートにより形成され、これら二つの変種では曲げ弾性に関して、従って与えられた材料については粉砕保護要素の厚みに関して、本質的に区別される。
【0065】
さらに、接着接続または発泡フレームは一般的に、粉砕保護要素を車両本体に接続された保持要素に接続するためよりもむしろ、粉砕保護要素を車両本体に直接接続するために供される。示された全ての実施形態で、たとえ全ての図でこれが示されていなくとも、接着接続または発泡フレームは、車両本体または車両本体に接続された保持要素に接続される。
【0066】
示された全ての実施形態で、接着接続または発泡フレームは同時に双方が、粉砕保護要素を保持要素に(または車両本体に)接続するために、およびペインを保持要素(または車両本体)に接続するために、供される。しかしながらまた一般的に、接着接続または発泡フレームが排他的に粉砕保護要素を保持要素または車両本体に接続するために供され、この場合ペインは保持要素または車両本体のどちらかに別個に接続されるか、または粉砕保護要素を経由して、保持要素または車両本体に間接的に接続される実施形態が、考えられうる。
【0067】
示された殆どの実施形態で、一つのみの粉砕保護要素が示されたにもかかわらず、一般的にペイン用の複数の粉砕保護要素がシャッター状に隣り合って配置されて提供されることができる。
【0068】
一般的に粉砕保護要素は、接着接続または発泡フレームを経由して、粉砕保護要素またはペインの周縁領域で、保持要素または車両本体に接続されてもよい(殆どの場合に、これは最も適切な解法である));代わりに粉砕保護要素は、保持要素または車両本体に、ペインのおよび/または粉砕保護要素の、より中央部で接続されても良い。
【0069】
ここで用語「発泡フレーム」は、発泡材料が表面に適用されるが、発泡材料がその表面の周辺エッジを取り囲まなければならない必要はないことが理解されるべきである。従ってここでの用語「発泡フレーム」または「発泡フレームで取り囲む」は同様に、当業者が「発泡構造を付加された」または「発泡構造を付加すること」としてそれぞれ表す場合を含むべきである。
【0070】
一般的に粉砕保護要素は、接着接続または発泡フレームの粉砕保護要素の全表面にわたって、またはその周縁領域のセグメント内部のみのどちらかで結合されてよい。
【0071】
乗員の客室に関して粉砕保護要素の改善された光学的外観を達成するために、粉砕保護要素は例えば、定義された滑らかでない表面構造を備えてもよく、そのような「粒状」構造は例えば、鋳型の作用により生成されてよい。そのような粒状の表面構造は例えば、ダッシュボードの表面に用いられ、ぎざぎざの規則的なパターンにより形成される。代案として、粉砕保護要素はプリントされた規則的なパターンを備えてもよく、またはその全厚みにわたって色づけられても良い。そのプリントは、太陽電池フォイル複合物のある部分、例えば太陽電池コネクタが覆われるようにデザインされることができる。
【0072】
ある状況ではペインの外側、またはペインの外側と内側の双方に、粉砕保護要素を備えることが望ましいにもかかわらず、粉砕保護要素は望ましくは乗員客室に面するペインの側に配置される。
【0073】
望ましくは、ペインおよび粉砕保護要素の双方が、少なくとも部分的に透明である。しかしながらまた、ペインおよび/または粉砕保護要素が不透明である用途も考え得る。特に太陽電池フォイル複合物が備えられる場合は、ペインが透明である一方で粉砕保護要素は少なくとも部分的に不透明であることが適切である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】ペイン構成の第1実施形態の周縁の断面図である。
【図2】第2の実施形態が示される、図1と同様の断面図である。
【図3】第3の実施形態が示される、図1と同様の断面図である。
【図4】第4の実施形態が示される、図1と同様の断面図である。
【図5】本発明に従うペイン構成の例の、周縁領域外の層構造の拡大断面図である。
【図6】変形した実施形態が示される、図5と同様の断面図である。
【図7】二つの個別の粉砕保護要素を備える、本発明に従うペイン構成の立面図である。
【図8】図7の線A−A沿いの、図7のペイン構成の左方の周縁領域の断面図である。
【図9】本発明に従う、ペイン構成の変形の実施形態の一部の、模式的立面図である。
【図10】図9の線B−B沿いの断面図である。
【図11】ペイン構成の下側が図11の上に示される、接続要素を備えるペイン構成の一部の、部分的に断面を示す、斜視図である。
【図12】変形された実施形態を部分的に切り取って示す、図11と同様の斜視図である。
【図13】図12で「A」と表示された領域の、前エッジの拡大図である。
【図14a−14c】全ての実施形態が粉砕保護要素の全表面にわたる、ペインにおける粉砕保護要素の取り付けに関わり、ペイン構成の下側が図の上に示される、本発明に従うペイン構成の異なる実施形態を示す断面図である。
【図15a−15c】粉砕保護要素の周縁が接着接続に突入する、変形の実施形態が示される、図14a−14cと同様の断面図である。
【図16】接着接続の部分が切り取られた、本発明に従うペイン構成の変形の実施形態の、部分的に断面を示す、斜視図である。
【図17】変形した実施形態が示される、図16と同様の断面図である。
【図18】変形した実施形態が示される、図8と同様の断面図である。
【図19】さらに別の変形した実施形態が示される、図8と同様の断面図である。
【符号の説明】
【0075】
10、110 ペイン構成
12 接着接続
14 ガラス・ペイン
16 発泡フレーム
18 保持要素
20 封止要素用穴
22、22A、22B 26、26A、26Bの周縁
24 ガラス原料
25 26A、26Bの間のギャップ
26、26A、26B 粉砕保護フォイル複合物
28、28A、28B 接着フォイル
30、30A、30B 粉砕保護フォイル
32 26内の穴
34 22内の穴
36 22の表面領域
60 太陽電池フォイル複合物
62 太陽電池
64、66 溶融接着フォイル
70 接続要素
72 溶融接着フォイル製ストリップ
74 重点粒子
76 隆起プラスチック側面
78 隆起プラスチック側面
80 78の突起
82 溶融接着フォイル製ストリップ
84 粗化構造
86 30内の開口
88 貫通要素
90 プラスチック・コーン
92 突出構造
94 小穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素(30、30A、30B)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、かつ該ペインおよび該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)を介して、車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続される、構成。
【請求項2】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素(30)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)にその全表面で固定され、かつ該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)を介して、または発泡フレーム(16)を介して、車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続され、該粉砕保護要素は、該粉砕保護要素と該接着接続または発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するための手段(32、34、36、74、76、78、80、84)を備える、構成。
【請求項3】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素(30)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)、または発泡フレーム(16)を介して、該車両本体に接続された保持要素(18)に接続され、かつ該粉砕保護要素の表面は、該粉砕保護要素と該接着接続または発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するための手段(36、74、76、78、80、84、88、90、92)を備える、構成。
【請求項4】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素(30)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、かつ該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)または発泡フレーム(16)を介して、車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続され、かつ該粉砕保護要素と該接着接続または発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するために、該粉砕保護要素の少なくとも一つの表面が粗面化され、または該粉砕保護要素が下塗り系(36)または粗面化した表面を有する付加構造(84)を備え、または両面が該粉砕保護要素の両面で交互に開口(34)を貫通する引き延ばした構造(92)を備えて、それにより該粉砕保護要素の両面に小穴(94)を形成する、構成。
【請求項5】
該永久に弾性的な接着接続(12)が、該粉砕保護要素(30、30A、30B)の周縁領域(22、22A、22B)内部に備えられることを特徴とする、請求項1ないし4の一項に記載の構成。
【請求項6】
該結合を増加する該手段(32、34、36、74、76、78、80、84、88、90、92)が、該粉砕保護要素(30)の周縁領域(22)内部に備えられることを特徴とする、請求項2ないし4の一項に記載の構成。
【請求項7】
該結合を増加する該手段が、該接着接続(12)または該発泡フレーム(16)の該粉砕保護要素(30)を通っての侵入を可能にする、該粉砕保護要素内部に備えられた穴(32、34)であることを特徴とする、請求項2に記載の構成。
【請求項8】
該結合を増加する該手段が、該粉砕保護要素の機械的に粗面化した部分(36)であることを特徴とする、請求項2または3に記載の構成。
【請求項9】
該結合を増加する該手段が、該ペイン(14)の反対側に面する該粉砕保護要素(30)の表面で隆起する構造(76、80、88、90)であることを特徴とする、請求項2または3に記載の構成。
【請求項10】
該隆起する構造(76、80、88、90)が、該粉砕保護要素の表面上に溶着または糊付けされ、または該ペイン(14)に面する、該粉砕保護要素(30)の側から開口(34)を貫通していることを特徴とする、請求項9に記載の構成。
【請求項11】
該隆起する構造が、該接着接続(12)または該発泡フレーム内に突出する形状(76、78)により、または該接着接続または該発泡フレーム内に個別に突出する要素(90)により、形成されることを特徴とする、請求項9または10に記載の構成。
【請求項12】
該隆起する構造が、該接着接続(12)または該発泡フレーム内に延伸する、突起(80)またはコーン(90)を含むことを特徴とする、請求項11に記載の構成。
【請求項13】
該結合を増加する該手段が、粗面化した表面を有し、該ペインと反対側に面する該粉砕保護要素(30)の表面に適用された構造(84)であることを特徴とする、請求項2または3に記載の構成。
【請求項14】
該粗面化した表面を有する構造(84)が、溶融接着フォイル(28、82)を介して該粉砕保護要素(30)上に糊付けされることを特徴とする、請求項13に記載の構成。
【請求項15】
該結合を増加する該手段が、該粉砕保護要素(30)の表面に施された下塗り系(36)であることを特徴とする、請求項2または3に記載の構成。
【請求項16】
該下塗り系(36)が、該粉砕保護要素(30)の反対側に面する該下塗り系の側に、充填粒子(74)により増加されることを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項17】
該充填粒子(74)が、珪砂またはプラスチック粒子であることを特徴とする、請求項16に記載の構成。
【請求項18】
該充填粒子が、0.1−1.0mmの平均粒径を有することを特徴とする、請求項16または17に記載の構成。
【請求項19】
該粉砕保護要素(30)が、該接着接続(12)または該発泡フレームの領域内に凹部(32)を備え、該接着接続または該発泡フレームは該ペイン(14)または該機能要素(60)に向かって該凹部を貫通することを特徴とする、請求項2に記載の構成。
【請求項20】
該粉砕保護要素(30)が、該保持要素(18)と該ペインの間の該保持要素(18)の少なくとも1部分に配置されることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項21】
該粉砕保護要素(30、30A、30B)の該周縁領域(22、22A、22B)が、該ペイン(14)または該機能要素(60)とは無関係であり、該接着接続または該発泡フレーム内部に延伸することを特徴とする、請求項1または3に記載の構成。
【請求項22】
該結合を増加する該手段または該結合を増加する前記手段(36、74、84、88、92)が、それぞれ該粉砕保護要素(30)の該自由周縁領域(22)に備えられることを特徴とする、請求項21に記載の構成。
【請求項23】
該ペイン(14)および該粉砕保護要素(30)が共に、該接着接続(12)または該発泡フレーム(16)を介して、該車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)と接続されることを特徴とする、請求項2ないし4の一項に記載の構成。
【請求項24】
該ペインが、該粉砕保護要素のみを介して、該車両本体または該車両本体に接続された保持要素と接続されることを特徴とする、請求項2ないし4の一項に記載の構成。
【請求項25】
該粉砕保護要素(30、30A、30B)が、その全周縁領域またはその周縁領域のセグメントのみで、該接着接続(12)または該発泡フレーム(16)と接続されることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項26】
該粉砕保護要素(30、30A、30B)が弾性フォイルまたは剛体のプレートであることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項27】
該発泡フレーム(16)または該永久に弾性的な接着接続(12)が、該ペイン(14)の該周縁領域に備えられることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項28】
該永久に弾性的な接着接続(12)が、30から70のショアA硬度、および/または1から10N/mmの引っ張り強度、および/または300−600%の断裂伸びを有することを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項29】
該接着接続(12)が、接着帯であることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項30】
該機能要素が、太陽電池複合物(60)であることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項31】
該保持要素(18)が、強化フレームであることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項32】
該構成(10、110)が、開口屋根用のガラス・パネルであることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項33】
該保持要素(18)が、屋根内部のパネル・フレームであることを特徴とする、請求項31に記載の構成。
【請求項34】
該粉砕保護要素(30)が接着フォイル(28)または押圧接着層を介して、該ガラス・ペイン(14)または該機能要素(16)に固定されることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項35】
該ペイン(14)が、予め熱処理された安全ガラスであることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の構成。
【請求項36】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、少なくとも二つの個別の粉砕保護要素(30A、30B)が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素に隣り合って固定され、かつ該粉砕保護要素が接着接続(12)または発泡フレームを介して、該車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続される構成。
【請求項37】
該接着接続(12)あるいは該発泡フレームが、該粉砕保護要素(30A、30B)の少なくとも一部で共通であることを特徴とする、請求項36に記載の構成。
【請求項38】
該少なくとも二つの粉砕保護要素が、該ペインの該中央部に対して内側に配置された第1の粉砕保護要素(30B)と、リング状に該第1の粉砕保護要素を取り囲む第2の粉砕保護要素(30A)により形成されることを特徴とする、請求項37に記載の構成。
【請求項39】
該接着接続(12)または該発泡フレームが、該第1と第2の粉砕保護要素(30A、30B)が互いに接する領域に備えられることを特徴とする、請求項38に記載の構成。
【請求項40】
ペイン(14)を含む、車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素が該ペインまたは該ペインに固定された機能要素に固定され、該粉砕保護要素がシート状の接続要素(70)を介して接着接続(12)、または発泡フレームに接続され、接着接続または発泡フレームは該車両本体または該車両本体に接続された保持要素(18)に接続される構成。
【請求項41】
該接続要素(70)が、接着層(28、72)を介して該ペイン(14)または該ペインに配置された機能要素と接続され、該接続要素が該接着層内に埋め込まれていることを特徴とする請求項40に記載の構成。
【請求項42】
該接続要素(70)の領域内の該接着層が、該接続要素がその間に挟み込まれた二つの溶融接着フォイル(28、72)により形成されることを特徴とする、請求項41に記載の構成。
【請求項43】
該接続要素(70)が繊維製であることを特徴とする、請求項40ないし42の一項に記載の構成。
【請求項44】
該繊維(70)のメッシュサイズが、該接着接続または該発泡フレームの材料の粘度に応じて、該材料が該繊維の細孔に侵入するように選択されることを特徴とする、請求項42に記載の構成。
【請求項45】
該接続要素(70)が金属製またはプラスチック製であることを特徴とする、請求項40ないし44の一項に記載の構成。
【請求項46】
該接続要素(70)が、該粉砕保護要素(30)の該全周縁領域(22)全体に備えられるか、または該粉砕保護要素の該周縁領域の一部のみに備えられることを特徴とする、請求項40ないし45の一項に記載の構成。
【請求項47】
該結合を増加する該手段が、該ペイン(14)に面する該粉砕保護要素の表面、または該粉砕保護要素の両面に施された下塗り系(36)であることを特徴とする、請求項22に記載の構成。
【請求項48】
該結合を増加する該手段が、該ペイン(14)に面する該粉砕保護要素(30)の表面、または該粉砕保護要素の両面に施された隆起構造(88、90、92)であることを特徴とする、請求項22に記載の構成。
【請求項49】
該隆起構造が、該粉砕保護要素(30)内部に備えられた開口(34)を貫通し、かつ該粉砕保護要素の少なくとも一つの側に突出する、要素(88)により形成されることを特徴とする、請求項48に記載の構成。
【請求項50】
該貫通要素が、該粉砕保護要素(30)内部に備えられた開口(34)を交互に通過する、特に糸またはコードである、少なくとも一つの引き延ばした構造(92)により形成されることを特徴とする、請求項49に記載の構成。
【請求項51】
該引き延ばした構造(92)が、該粉砕保護要素(30)の両面に小穴(94)を形成することを特徴とする、請求項50に記載の構成。
【請求項52】
該粉砕保護要素(39)が溶融接着フォイル(28)を介して該ペインと接続され、該溶融接着フォイルが該粉砕保護要素(30)の該自由周縁領域(22)内に延伸し、かつ該ペイン(14)に面する該粉砕保護フォイルの表面での結合を増加するための手段(84)を固定するために供されることを特徴とする、請求項22に記載の構成。
【請求項53】
該共通の接着接続(12)または該共通の発泡フレームの領域内の隣接する粉砕保護要素(30A、30B)が、互いに相対的に垂直方向にシフトされ、かつ互いにオーバーラップしていることを特徴とする、請求項37に記載の構成。
【請求項54】
車両の開口を封止する、粉砕保護要素(30)がペイン(14)または該ペインに固定された機能要素に固定され、かつ該ペインおよび該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)を介して、該車両本体または該車両本体に接続されることができる保持要素(18)に接続される構成を製造する方法。
【請求項55】
車両の開口を封止する、粉砕保護要素(30)がペイン(12)または該ペインに固定された機能要素にその全表面で固定され、かつ該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)、または発泡フレーム(16)を介して、該車両本体または該車両本体に接続されることができる保持要素(18)に接続され、該接着接続または該発泡フレームによるそれぞれの結合に先んじて、該粉砕保護要素は、該粉砕保護要素と該接着接続または該発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するための手段(32、34、36、74、76、78、80、84)を備える構成を製造する方法。
【請求項56】
車両の開口を封止する、粉砕保護要素(30)がペイン(12)または該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)、または発泡フレーム(16)を介して、該車両本体に接続されるべき保持要素(18)に接続され、該接着接続または該発泡フレームによるそれぞれの結合に先んじて、該粉砕保護要素の表面は、該粉砕保護要素と該接着接続または発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するための手段(36、74、76、78、80、84、88、90、92)を備える構成を製造する方法。
【請求項57】
車両の開口を封止する、粉砕保護要素(30)がペイン(14)または該ペインに固定された機能要素に固定され、かつ該粉砕保護要素が永久に弾性的な接着接続(12)または発泡フレーム(16)を介して、該車両本体または該車両本体に接続されるべき保持要素(18)に接続され、かつ該粉砕保護要素と該接着接続または該発泡フレームの間の結合をそれぞれ増加するために、該接着接続または該発泡フレームによるそれぞれの結合に先んじて、該粉砕保護要素の少なくとも一つの表面が粗面化され、または該粉砕保護要素が下塗り系(36)を備え、または粗面化した表面を有する付加構造(84)を備え、または両面が該粉砕保護要素の両面で交互に開口(34)を貫通する引き延ばした構造を備えて、それにより該粉砕保護要素の両面に小穴(94)を形成する構成を製造する方法。
【請求項58】
車両の開口を封止する、少なくとも二つの個別の粉砕保護要素(30A、30B)がペインまたは該ペインに固定された機能要素(60)に隣り合って固定され、かつ該粉砕保護要素が接着接続または発泡フレームを介して、該車両本体または該車両本体に接続されるべき保持要素(18)に接続される構成を製造する方法。
【請求項59】
該接着接続(12)または該発泡フレームは、少なくとも部分的に該粉砕保護要素(30A、20B)と共通であることを特徴とする、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
車両の開口を封止する構成であって、粉砕保護要素がペイン(14)または該ペインに固定された機能要素(60)に固定され、該粉砕保護要素がシート状の接続要素(70)に接続され、該接続要素は接着接続または発泡フレームを介して該車両本体または該車両本体に接続されるべき保持要素(18)に接続される構成を製造する方法。
【請求項61】
該接続要素(70)は、該粉砕保護要素(30)と接続されるために、該粉砕保護要素とペイン(14)の間に配置される二つの溶融接着フォイル(28、72)の間に挿入されることを特徴とする、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
該接着接続は、接着帯(12)により実行されることを特徴とする、請求項54ないし61の一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2006−517876(P2006−517876A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501504(P2006−501504)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/DE2004/000302
【国際公開番号】WO2004/073976
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(591018763)ベバスト・アクチィエンゲゼルシャフト (102)
【Fターム(参考)】