車両用マッドガード制御装置
【課題】 マッドガードの突出量を最適に制御することを目的とする。
【解決手段】 車速センサによって車速を検出して、検出した車速Vが予めメモリに記憶された車速V1より大きい場合に、高速走行時のマッドガード突出量になるようにアクチュエータを駆動し(100、102)、検出した車速Vが予めメモリに記憶した車速V2(V1>V2)より小さい場合に、マッドガードを見せたい場合の基準突出量とマッドガードを見せたくない場合の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチの状態に応じた基準突出量となるようにアクチュエータを駆動する(104、106)。
【解決手段】 車速センサによって車速を検出して、検出した車速Vが予めメモリに記憶された車速V1より大きい場合に、高速走行時のマッドガード突出量になるようにアクチュエータを駆動し(100、102)、検出した車速Vが予めメモリに記憶した車速V2(V1>V2)より小さい場合に、マッドガードを見せたい場合の基準突出量とマッドガードを見せたくない場合の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチの状態に応じた基準突出量となるようにアクチュエータを駆動する(104、106)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用マッドガード制御装置にかかり、特に、車両に設けられたマッドガードの車体からの突出量を制御する車両用マッドガード制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、車輪からの泥はねを防止するために、車輪の車体後方側に対向した位置にマッドガードが設けられている。
【0003】
しかしながら、高速走行時にはマッドガードの空気抵抗が大きく、燃料消費量の増加等の弊害が生じることがある。そこで、特許文献1に記載の技術では、マッドガードを車体から突出及び格納させる駆動手段を設けて、高速走行時にはマッドガードをホイルハウス内に格納し、雨天時(ワイパースイッチ作動時)にはマッドガードを車体から突出させるようにしている。これによって高速走行時においてマッドガードにより生じる空気抵抗を減少して燃料消費量を低減している。
【特許文献1】実開平5−44768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、高速走行時にマッドガードを格納し、雨天時にマッドガードを車体から突出するように制御するだけであり、すなわち、マッドガードの位置を2位置に変更するだけであるため、制御の改良の余地がある。
【0005】
また、特許文献1に記載の技術では、高速走行時でもワイパスイッチがオンの場合には、マッドガードが突出する位置に制御されるため、高速走行時の空気抵抗を低減することができない、という問題がある。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、マッドガードの突出量を最適に制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、各車輪の車体後方側に対向し、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードを車体上下方向に駆動し、車体からの前記マッドガードの突出量を変更する駆動手段と、車両の走行状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記走行状態毎にそれぞれ異なる前記突出量となるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、各車輪の車体後方側に対向して設けられて、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードが、駆動手段によって車体上下方向に移動され、車体からのマッドガードの突出量が変更される。
【0009】
検出手段では、車両の走行状態が検出され、該検出手段の検出結果に基づいて、制御手段によって、走行状態毎に異なるマッドガードの突出量となるように駆動手段が制御される。すなわち、走行状態毎に異なるマッドガードの突出量となるように制御することによって、走行状態に応じたマッドガードの突出量となるので、マッドガードの突出量を最適に制御することができる。
【0010】
例えば、請求項2に記載の発明のように、検出手段が走行状態として車速を検出し、制御手段が検出手段によって検出された車速が所定値以上の場合に、マッドガードの空気抵抗が低減する突出量となるように駆動手段を制御することによって、高速走行時のマッドガードによる空気抵抗を低減することができ、燃費の向上を図ることが可能となる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明のように、検出手段が走行状態として車速及び旋回を検出し、制御手段が検出手段によって車速が所定値以上の旋回を検出した場合に、車両のヨー及びロールを抑制する突出量となるように駆動手段を制御することによって、マッドガードの空力性能によって高速旋回時に車両のヨー及びロールが抑制され、操縦安定性を向上することが可能となる。例えば、請求項6に記載の発明のように、制御手段が左右のマッドガードの突出量をそれぞれ独立に制御して、高速旋回時に旋回方向と反対側のマッドガードの突出量を小さく、旋回方向側のマッドガードの突出量を大きくなるように駆動手段を制御することで、旋回方向と反対側のマッドガードの空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガードの空気抵抗が増えると共に揚力が増加するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明のように、検出手段が走行状態として悪路走行を検出し、制御手段が検出手段によって悪路走行を検出した場合に、マッドガードと路面との干渉を防止する突出量となるように駆動手段を制御することで、マッドガードと路面との干渉を防止してマッドガードを保護することができる。なお、悪路走行の検出は、例えば、路面選択スイッチ等を設けて路面選択スイッチの状態を検出するようにしてもよいし、上下加速度センサ(Gセンサ)を設けて、上下加速度センサの検出結果に基づいて悪路走行を検出するようにしてもよいし、ナビゲーションシステムからの情報から悪路走行を検出するようにしてもよい。
【0013】
さらに、請求項5に記載の発明のように、検出手段が走行状態としてマッドガードを必要とする路面の走行を検出し、制御手段が検出手段によってマッドガードを必要とする路面の走行を検出した場合に、マッドガードによって泥はねを防止する突出量となるように駆動手段を制御することで、マッドガードの突出量を適宜増加させて、泥除けの効果を発揮することができる。なお、マッドガードを必要とする路面走行の検出は、例えば、路面選択スイッチ等を設けて路面選択スイッチの状態を検出するようにしてもよいし、車輪速センサを設けて各車輪のスリップ率などを演算してダートや雪道走行を検出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、車両の走行状態を検出して、検出結果に基づいて、走行状態毎にそれぞれ異なるマッドガードの突出量となるように制御することで、走行状態に応じたマッドガードの突出量にすることができるので、マッドガードの突出量を最適に制御することができる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わるマッドガードの取り付け位置を示す図である。
【0016】
本発明の実施の形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード12は、図1に示すように、各車輪Tに対向する車両後方側の位置に設けられており、車体からの突出量が図1矢印A方向に変更可能なように設けられている。例えば、図1に示す実線や点線で示すように、マッドガード12の車体からの突出量が変更可能とされている。
[第1実施形態]
ここで、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10の構成を示すブロック図である。
【0017】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU16に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図2に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU16に接続されている。
【0018】
また、マッドガード制御ECU16には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ22が接続されている。
【0019】
メモリ22には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速走行時のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速か否かを判定するための車速しきい値(V1、V2)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ18によって行われる。
【0020】
また、メモリ22に記憶された各突出量は、図3(A)に示すように、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量が最も突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっており、高速走行時のマッドガード12の突出量は、図4に示すように、マッドガード12の突出量によって車両のΔCD値(空気抵抗を表す空気抗力係数の変化量)が変化するので、例えば、良好なΔCD値で操縦安定性が高くなる突出量とされている。
【0021】
続いて、上述のように構成された本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10の作用について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10のマッドガード制御ECU16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0022】
まず、始めにステップ100では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ22に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ102へ移行し、否定された場合にはステップ104へ移行する。
【0023】
ステップ102では、高速走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速走行時のマッドガード12の突出量は、ΔCD値が良好な値で操縦安定性が高くなる突出量に設定されることで、マッドガード12による空気抵抗や揚力を低減することができるので、燃料消費量を低減することができる共に、高速時の操縦安定性を向上することができる。
【0024】
一方、ステップ104では、車速VがV2より小さいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ22に予め記憶された車速しきい値V2(V1>V2とする)より小さいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ106へ移行し、否定された場合にはそのまま当該処理を終了する。
【0025】
ステップ106では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガードを見せたい場合の基準突出量またはマッドガードを見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0026】
このように、本実施形態では、車両の走行状態として車速を検出し、車速に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、高速走行時の燃料消費量の低減と操縦安定性を両立することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0027】
また、低速時には基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
【0028】
なお、第1実施形態では、車速のしきい値を設けて、高速走行時用のマッドガードの突出量と基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量と見せたくない場合の基準突出量)に変更するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、図6に示すように、車速の増加と共に、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量または見せたくない場合の基準突出量からマッドガード12の突出量が徐々に予め定めた最適値となるようにしてもよい。このように車速の増加に応じてマッドガード12の突出量を制御することでも高速走行時の燃料消費量の低減と操縦安定性を両立することが可能となる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0029】
各車輪に対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU24に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図7に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU24に接続されている。
【0030】
また、マッドガード制御ECU24には、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ26、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ28が接続されている。
【0031】
走行路面選択スイッチ26は、本実施形態では、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)か通常の路面かを選択するためのスイッチとされており、走行路面選択スイッチ26の状態に応じてマッドガード12の突出量がマッドガード制御ECU24によって制御される。
【0032】
メモリ28には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード必要路面走行時(例えば、ダートや雪道走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0033】
また、メモリ28に記憶された各突出量は、図3(B)に示すように、マッドガード必要路面走行時の突出量が最も大きく、次いでマッドガード12を見せたい場合の基準突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっている。
【0034】
続いて、上述のように構成された本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU24で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0035】
まず、始めにステップ150では、ダートや雪道走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ26の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ26がマッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ152へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合には判定が否定されてステップ154へ移行する。
【0036】
なお、本実施形態では、走行路面選択スイッチ26の状態を検出してマッドガード必要路面走行(例えば、ダートた雪道走行等)か否かを判定するが、これに限るものではなく、例えば、各車輪に車輪速センサを設けて、各車輪のスリップ率などを演算してダートや雪道走行中か否かを判定するようにしてもよい。
【0037】
ステップ152では、マッドガード必要路面時のマッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(B)に示すように、最も突出量が大きい状態に変更され、ダート走行による石跳ねや雪道走行による泥跳ね等を防止することができる。
【0038】
一方、ステップ154では、マッドガード12が基準突出量となるように各アクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0039】
このように、本実施形態では、車両の走行状態としてダートや雪道等のマッドガード必要路面を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、マッドガード12の突出量を適宜増加させて、泥除けの効果を発揮することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0040】
また、マッドガード必要路面走行中ではない時には、基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0041】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU30に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図9に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU30に接続されている。
【0042】
また、マッドガード制御ECU30には、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ32、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ34が接続されている。
【0043】
走行路面選択スイッチ32は、第2実施形態では、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行)か通常の路面かを選択するためのスイッチであったが、本実施形態では、悪路走行か通常の路面走行かを選択するスイッチとされており、走行路面選択スイッチ32の状態に応じてマッドガード12の突出量が制御される。
【0044】
メモリ34には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、悪路走行時(例えば、岩石路走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0045】
また、メモリ34に記憶された各突出量は、図3(C)に示すように、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も大きく、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量と、悪路走行時の突出量が略同一の突出量となっている。
【0046】
続いて、上述のように構成された本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU30で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0047】
まず、ステップ200では、悪路走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ32の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ32が悪路走行を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ202へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合に判定が否定されてステップ204へ移行する。
【0048】
なお、本実施形態では、走行路面選択スイッチ32の状態を検出して悪路走行中か否かを判定するが、これに限るものではなく、例えば、上下加速度センサ(Gセンサ)を設けて、上下加速度センサの検出結果に基づいて悪路走行中か否かを判定するようにしてもよいし、ナビゲーションシステムをマッドガード制御ECU30に接続し、ナビゲーションシステムからの情報をマッドガード制御ECU30が取得して悪路走行中か否かを判定するようにしてもよい。
【0049】
ステップ202では、悪路走行時マッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(C)に示すように、突出量が小さくなり、悪路走行時のマッドガード12と路面(例えば、岩石等)との接触を防止することができ、マッドガード12の破損を防止することができる。
【0050】
一方、ステップ204では、マッドガード12が基準突出量となるように各アクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0051】
このように、、本実施形態では、車両の走行状態として悪路走行を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、マッドガード12と路面との干渉を防止してマッドガード12を保護することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0052】
また、マッドガード必要路面走行中ではない時には、基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第4実施形態]
続いて、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図11は、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0053】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU36に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図11に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ12FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU36に接続されている。
【0054】
また、マッドガード制御ECU36には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、車輪の操舵角度を検出する舵角センサ38、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ40が接続されている。
【0055】
メモリ40には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動用、高速旋回時のマッドガード突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速か否かを判定するための車速しきい値(V1)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0056】
また、メモリ40に記憶された各突出量は、図3(D)に示すように、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量が最も突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっており、高速旋回時のマッドガード12の突出量は、例えば、図3(D)では高速左旋回時を示すが、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるように設定されている。なお、高速左旋回時は、逆に右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるように設定される。
【0057】
続いて、上述のように構成された本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図12は、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU36で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、始めにステップ250では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ40に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ252へ移行し、否定された場合にはステップ256へ移行する。
【0059】
ステップ252では、旋回中か否か判定される。該判定は舵角センサ38によって操舵が検出されているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ254へ移行し、否定された場合にはステップ256へ移行する。
【0060】
ステップ254では、高速旋回時のマッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速左旋回時には、図3(D)に示すように、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動し、高速右旋回時には、右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動する。このように高速旋回時に、左右独立にマッドガード12の突出量を制御(旋回方向と反対側のマッドガード12の突出量を小さく、旋回方向側のマッドガード12の突出量を大きく)することによって、旋回方向と反対側のマッドガード12の空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガード12の空気抵抗が増えることにより、旋回方向の車体下面の負圧が増加し、旋回方向と反対側の車体下面の負圧が低下するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。すなわち、マッドガード12の空力性能によって車両のヨー・ロールを抑制することができ、操縦安定性を向上することができる。
【0061】
一方、ステップ256では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガードを見せたい場合の基準突出量またはマッドガードを見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0062】
このように、本実施形態では、走行状態として高速旋回走行を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を左右独立にそれぞれ制御することで、高速旋回時の車両のヨーやロールを抑制することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0063】
また、低速時や旋回してない時には基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第5実施形態]
続いて、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1乃至第4実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。また、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置は、第1乃至第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置を全て組み合わせたものである。
【0064】
各車輪に対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU44に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図13に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU44に接続されている。
【0065】
また、マッドガード制御ECU44には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、車輪の操舵角度を検出する舵角センサ38、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ42、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ46が接続されている。
【0066】
本実施形態の走行路面選択スイッチ42は、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)、悪路走行、または通常の路面走行かを選択するためのスイッチであり、走行路面選択スイッチ42の状態に応じてマッドガード12の突出量が制御される。
【0067】
メモリ46には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード必要路面走行時(例えば、ダートや雪道走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、悪路走行時(例えば、岩石路走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速旋回時のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、及び高速か否かを判定するための車速しきい値(V1、V2)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0068】
また、メモリ46に記憶された各突出量は、上述した図3(A)〜(D)に示す駆動量がそれぞれ記憶されている。
【0069】
続いて、上述のように構成された本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図14は、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU44で行われる処理の流れの一例を示すブロック図である。
【0070】
まず、始めにステップ300では、ダートや雪道走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ42の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ42がマッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ302へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合には判定が否定されてステップ304へ移行する。
【0071】
ステップ302では、マッドガード必要路面時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(B)に示すように、最も突出量が大きい状態に変更され、ダート走行による石跳ねや雪道走行による泥跳ね等を防止することができる。
【0072】
一方、ステップ304では、悪路走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ42の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ42が悪路走行を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ306へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合に判定が否定されてステップ308へ移行する。
【0073】
ステップ306では、悪路走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(C)に示すように、突出量が小さくなり、悪路走行時のマッドガード12と路面(例えば、岩石等)との接触を防止することができ、マッドガード12の破損を防止することができる。
【0074】
また、ステップ308では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ46に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ314へ移行し、否定された場合にはステップ310へ移行する。
【0075】
ステップ310では、車速VがV2より小さいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ46に予め記憶された車速しきい値V2(V1>V2とする)より小さいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ312へ移行し、否定された場合にはそのまま当該処理を終了する。
【0076】
ステップ312では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0077】
一方、ステップ314では、旋回中か否か判定される。該判定は舵角センサ38によって操舵が検出されているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ316へ移行し、否定された場合にはステップ318へ移行する。
【0078】
ステップ316では、高速旋回時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速左旋回時には、図3(D)に示すように、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動し、高速右旋回時には、右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動する。このように高速旋回時に、旋回方向と反対側のマッドガード12の突出量を小さく、旋回方向側のマッドガード12の突出量を大きくすることによって、旋回方向と反対側のマッドガード12の空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガード12の空気抵抗が増えることにより、旋回方向側の車体下面の負圧が増加し、旋回方向と反対側の車体下面の負圧が低下するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。すなわち、マッドガード12の空力性能によって車両のヨー・ロールを抑制することができ、操縦安定性を向上することができる。
【0079】
また、ステップ318では、高速走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速走行時のマッドガード12の突出量は、ΔCD値が良好で操縦安定性が高くなる突出量に設定されることで、マッドガード12による空気抵抗や揚力を低減することができ、燃料消費量を低減することができる共に、高速時の操縦安定性を向上することができる。
【0080】
このように本実施形態では、第1乃至第4実施形態を組み合わせることで、走行状態毎にそれぞれ異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を制御することによって、様々な走行状態に応じたマッドガードの突出量とすることができるので、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0081】
なお、第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置では、第1乃至第4実施形態を全て組み合わせた例を説明したが、これに限るものではなく、第1〜第4実施形態をそれぞれ適宜組み合わせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態に係わるマッドガードの取り付け位置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】各走行状態毎のマッドガードの突出量を示す図である。
【図4】マッドガード突出量とΔCD値の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】車速の増加に応じてマッドガードの突出量を制御する場合の車速に対するマッドガードの突出量を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
10 車両用マッドガード制御装置
12 マッドガード
14 アクチュエータ
16、24、30、36、44 マッドガード制御ECU
18 車速センサ
20 基準突出量切換スイッチ
22、28、34、40、46 メモリ
26、32、42 走行路面選択スイッチ
38 舵角センサ
T 車輪
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用マッドガード制御装置にかかり、特に、車両に設けられたマッドガードの車体からの突出量を制御する車両用マッドガード制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、車輪からの泥はねを防止するために、車輪の車体後方側に対向した位置にマッドガードが設けられている。
【0003】
しかしながら、高速走行時にはマッドガードの空気抵抗が大きく、燃料消費量の増加等の弊害が生じることがある。そこで、特許文献1に記載の技術では、マッドガードを車体から突出及び格納させる駆動手段を設けて、高速走行時にはマッドガードをホイルハウス内に格納し、雨天時(ワイパースイッチ作動時)にはマッドガードを車体から突出させるようにしている。これによって高速走行時においてマッドガードにより生じる空気抵抗を減少して燃料消費量を低減している。
【特許文献1】実開平5−44768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、高速走行時にマッドガードを格納し、雨天時にマッドガードを車体から突出するように制御するだけであり、すなわち、マッドガードの位置を2位置に変更するだけであるため、制御の改良の余地がある。
【0005】
また、特許文献1に記載の技術では、高速走行時でもワイパスイッチがオンの場合には、マッドガードが突出する位置に制御されるため、高速走行時の空気抵抗を低減することができない、という問題がある。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、マッドガードの突出量を最適に制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、各車輪の車体後方側に対向し、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードを車体上下方向に駆動し、車体からの前記マッドガードの突出量を変更する駆動手段と、車両の走行状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記走行状態毎にそれぞれ異なる前記突出量となるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、各車輪の車体後方側に対向して設けられて、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードが、駆動手段によって車体上下方向に移動され、車体からのマッドガードの突出量が変更される。
【0009】
検出手段では、車両の走行状態が検出され、該検出手段の検出結果に基づいて、制御手段によって、走行状態毎に異なるマッドガードの突出量となるように駆動手段が制御される。すなわち、走行状態毎に異なるマッドガードの突出量となるように制御することによって、走行状態に応じたマッドガードの突出量となるので、マッドガードの突出量を最適に制御することができる。
【0010】
例えば、請求項2に記載の発明のように、検出手段が走行状態として車速を検出し、制御手段が検出手段によって検出された車速が所定値以上の場合に、マッドガードの空気抵抗が低減する突出量となるように駆動手段を制御することによって、高速走行時のマッドガードによる空気抵抗を低減することができ、燃費の向上を図ることが可能となる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明のように、検出手段が走行状態として車速及び旋回を検出し、制御手段が検出手段によって車速が所定値以上の旋回を検出した場合に、車両のヨー及びロールを抑制する突出量となるように駆動手段を制御することによって、マッドガードの空力性能によって高速旋回時に車両のヨー及びロールが抑制され、操縦安定性を向上することが可能となる。例えば、請求項6に記載の発明のように、制御手段が左右のマッドガードの突出量をそれぞれ独立に制御して、高速旋回時に旋回方向と反対側のマッドガードの突出量を小さく、旋回方向側のマッドガードの突出量を大きくなるように駆動手段を制御することで、旋回方向と反対側のマッドガードの空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガードの空気抵抗が増えると共に揚力が増加するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明のように、検出手段が走行状態として悪路走行を検出し、制御手段が検出手段によって悪路走行を検出した場合に、マッドガードと路面との干渉を防止する突出量となるように駆動手段を制御することで、マッドガードと路面との干渉を防止してマッドガードを保護することができる。なお、悪路走行の検出は、例えば、路面選択スイッチ等を設けて路面選択スイッチの状態を検出するようにしてもよいし、上下加速度センサ(Gセンサ)を設けて、上下加速度センサの検出結果に基づいて悪路走行を検出するようにしてもよいし、ナビゲーションシステムからの情報から悪路走行を検出するようにしてもよい。
【0013】
さらに、請求項5に記載の発明のように、検出手段が走行状態としてマッドガードを必要とする路面の走行を検出し、制御手段が検出手段によってマッドガードを必要とする路面の走行を検出した場合に、マッドガードによって泥はねを防止する突出量となるように駆動手段を制御することで、マッドガードの突出量を適宜増加させて、泥除けの効果を発揮することができる。なお、マッドガードを必要とする路面走行の検出は、例えば、路面選択スイッチ等を設けて路面選択スイッチの状態を検出するようにしてもよいし、車輪速センサを設けて各車輪のスリップ率などを演算してダートや雪道走行を検出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、車両の走行状態を検出して、検出結果に基づいて、走行状態毎にそれぞれ異なるマッドガードの突出量となるように制御することで、走行状態に応じたマッドガードの突出量にすることができるので、マッドガードの突出量を最適に制御することができる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わるマッドガードの取り付け位置を示す図である。
【0016】
本発明の実施の形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード12は、図1に示すように、各車輪Tに対向する車両後方側の位置に設けられており、車体からの突出量が図1矢印A方向に変更可能なように設けられている。例えば、図1に示す実線や点線で示すように、マッドガード12の車体からの突出量が変更可能とされている。
[第1実施形態]
ここで、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10の構成を示すブロック図である。
【0017】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU16に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図2に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU16に接続されている。
【0018】
また、マッドガード制御ECU16には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ22が接続されている。
【0019】
メモリ22には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速走行時のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速か否かを判定するための車速しきい値(V1、V2)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ18によって行われる。
【0020】
また、メモリ22に記憶された各突出量は、図3(A)に示すように、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量が最も突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっており、高速走行時のマッドガード12の突出量は、図4に示すように、マッドガード12の突出量によって車両のΔCD値(空気抵抗を表す空気抗力係数の変化量)が変化するので、例えば、良好なΔCD値で操縦安定性が高くなる突出量とされている。
【0021】
続いて、上述のように構成された本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10の作用について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置10のマッドガード制御ECU16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0022】
まず、始めにステップ100では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ22に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ102へ移行し、否定された場合にはステップ104へ移行する。
【0023】
ステップ102では、高速走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速走行時のマッドガード12の突出量は、ΔCD値が良好な値で操縦安定性が高くなる突出量に設定されることで、マッドガード12による空気抵抗や揚力を低減することができるので、燃料消費量を低減することができる共に、高速時の操縦安定性を向上することができる。
【0024】
一方、ステップ104では、車速VがV2より小さいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ22に予め記憶された車速しきい値V2(V1>V2とする)より小さいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ106へ移行し、否定された場合にはそのまま当該処理を終了する。
【0025】
ステップ106では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガードを見せたい場合の基準突出量またはマッドガードを見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0026】
このように、本実施形態では、車両の走行状態として車速を検出し、車速に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、高速走行時の燃料消費量の低減と操縦安定性を両立することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0027】
また、低速時には基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
【0028】
なお、第1実施形態では、車速のしきい値を設けて、高速走行時用のマッドガードの突出量と基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量と見せたくない場合の基準突出量)に変更するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、図6に示すように、車速の増加と共に、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量または見せたくない場合の基準突出量からマッドガード12の突出量が徐々に予め定めた最適値となるようにしてもよい。このように車速の増加に応じてマッドガード12の突出量を制御することでも高速走行時の燃料消費量の低減と操縦安定性を両立することが可能となる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0029】
各車輪に対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU24に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図7に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU24に接続されている。
【0030】
また、マッドガード制御ECU24には、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ26、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ28が接続されている。
【0031】
走行路面選択スイッチ26は、本実施形態では、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)か通常の路面かを選択するためのスイッチとされており、走行路面選択スイッチ26の状態に応じてマッドガード12の突出量がマッドガード制御ECU24によって制御される。
【0032】
メモリ28には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード必要路面走行時(例えば、ダートや雪道走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0033】
また、メモリ28に記憶された各突出量は、図3(B)に示すように、マッドガード必要路面走行時の突出量が最も大きく、次いでマッドガード12を見せたい場合の基準突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっている。
【0034】
続いて、上述のように構成された本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU24で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0035】
まず、始めにステップ150では、ダートや雪道走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ26の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ26がマッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ152へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合には判定が否定されてステップ154へ移行する。
【0036】
なお、本実施形態では、走行路面選択スイッチ26の状態を検出してマッドガード必要路面走行(例えば、ダートた雪道走行等)か否かを判定するが、これに限るものではなく、例えば、各車輪に車輪速センサを設けて、各車輪のスリップ率などを演算してダートや雪道走行中か否かを判定するようにしてもよい。
【0037】
ステップ152では、マッドガード必要路面時のマッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(B)に示すように、最も突出量が大きい状態に変更され、ダート走行による石跳ねや雪道走行による泥跳ね等を防止することができる。
【0038】
一方、ステップ154では、マッドガード12が基準突出量となるように各アクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0039】
このように、本実施形態では、車両の走行状態としてダートや雪道等のマッドガード必要路面を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、マッドガード12の突出量を適宜増加させて、泥除けの効果を発揮することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0040】
また、マッドガード必要路面走行中ではない時には、基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0041】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU30に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図9に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU30に接続されている。
【0042】
また、マッドガード制御ECU30には、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ32、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ34が接続されている。
【0043】
走行路面選択スイッチ32は、第2実施形態では、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行)か通常の路面かを選択するためのスイッチであったが、本実施形態では、悪路走行か通常の路面走行かを選択するスイッチとされており、走行路面選択スイッチ32の状態に応じてマッドガード12の突出量が制御される。
【0044】
メモリ34には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、悪路走行時(例えば、岩石路走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0045】
また、メモリ34に記憶された各突出量は、図3(C)に示すように、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も大きく、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量と、悪路走行時の突出量が略同一の突出量となっている。
【0046】
続いて、上述のように構成された本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU30で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0047】
まず、ステップ200では、悪路走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ32の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ32が悪路走行を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ202へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合に判定が否定されてステップ204へ移行する。
【0048】
なお、本実施形態では、走行路面選択スイッチ32の状態を検出して悪路走行中か否かを判定するが、これに限るものではなく、例えば、上下加速度センサ(Gセンサ)を設けて、上下加速度センサの検出結果に基づいて悪路走行中か否かを判定するようにしてもよいし、ナビゲーションシステムをマッドガード制御ECU30に接続し、ナビゲーションシステムからの情報をマッドガード制御ECU30が取得して悪路走行中か否かを判定するようにしてもよい。
【0049】
ステップ202では、悪路走行時マッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(C)に示すように、突出量が小さくなり、悪路走行時のマッドガード12と路面(例えば、岩石等)との接触を防止することができ、マッドガード12の破損を防止することができる。
【0050】
一方、ステップ204では、マッドガード12が基準突出量となるように各アクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0051】
このように、、本実施形態では、車両の走行状態として悪路走行を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を制御することで、マッドガード12と路面との干渉を防止してマッドガード12を保護することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0052】
また、マッドガード必要路面走行中ではない時には、基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第4実施形態]
続いて、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図11は、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
【0053】
各車輪Tに対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU36に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図11に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ12FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU36に接続されている。
【0054】
また、マッドガード制御ECU36には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、車輪の操舵角度を検出する舵角センサ38、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ40が接続されている。
【0055】
メモリ40には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動用、高速旋回時のマッドガード突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速か否かを判定するための車速しきい値(V1)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0056】
また、メモリ40に記憶された各突出量は、図3(D)に示すように、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量が最も突出量が大きく、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量が最も小さい突出量となっており、高速旋回時のマッドガード12の突出量は、例えば、図3(D)では高速左旋回時を示すが、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるように設定されている。なお、高速左旋回時は、逆に右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるように設定される。
【0057】
続いて、上述のように構成された本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図12は、本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU36で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、始めにステップ250では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ40に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ252へ移行し、否定された場合にはステップ256へ移行する。
【0059】
ステップ252では、旋回中か否か判定される。該判定は舵角センサ38によって操舵が検出されているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ254へ移行し、否定された場合にはステップ256へ移行する。
【0060】
ステップ254では、高速旋回時のマッドガード突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速左旋回時には、図3(D)に示すように、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動し、高速右旋回時には、右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動する。このように高速旋回時に、左右独立にマッドガード12の突出量を制御(旋回方向と反対側のマッドガード12の突出量を小さく、旋回方向側のマッドガード12の突出量を大きく)することによって、旋回方向と反対側のマッドガード12の空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガード12の空気抵抗が増えることにより、旋回方向の車体下面の負圧が増加し、旋回方向と反対側の車体下面の負圧が低下するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。すなわち、マッドガード12の空力性能によって車両のヨー・ロールを抑制することができ、操縦安定性を向上することができる。
【0061】
一方、ステップ256では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガードを見せたい場合の基準突出量またはマッドガードを見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0062】
このように、本実施形態では、走行状態として高速旋回走行を検出し、検出結果に応じてマッドガード12の突出量を左右独立にそれぞれ制御することで、高速旋回時の車両のヨーやロールを抑制することができる。すなわち、車両の走行状態毎に異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を変更することで、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0063】
また、低速時や旋回してない時には基準突出量となるようにマッドガード12を制御するが、基準突出量を切換え可能であるので、見栄え重視とマッドガード12の性能重視を乗員の意志に応じて切換えることができる。
[第5実施形態]
続いて、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置について説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。なお、第1乃至第4実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。また、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置は、第1乃至第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置を全て組み合わせたものである。
【0064】
各車輪に対応して設けられたマッドガード12は、それぞれアクチュエータ14によって車体からの突出量が変更される。アクチュエータ14は、マッドガード12の突出量を制御するマッドガード制御ECU44に接続されている。詳細には、アクチュエータ14は、図13に示すように、右前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFRアクチュエータ14FR、左前輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するFLアクチュエータ14FL、右後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRRアクチュエータ14RR、及び左後輪に対応するマッドガード12の突出量を変更するRLアクチュエータ14RLがそれぞれマッドガード制御ECU44に接続されている。
【0065】
また、マッドガード制御ECU44には、車両の走行速度(以下、車速という)を検出する車速センサ18、車輪の操舵角度を検出する舵角センサ38、マッドガード12の基準突出量を切換える基準突出量切換スイッチ20、走行路面選択スイッチ42、及びマッドガード12の突出量を制御するためのアクチュエータ14の駆動量を記憶するメモリ46が接続されている。
【0066】
本実施形態の走行路面選択スイッチ42は、マッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)、悪路走行、または通常の路面走行かを選択するためのスイッチであり、走行路面選択スイッチ42の状態に応じてマッドガード12の突出量が制御される。
【0067】
メモリ46には、マッドガード12を見せたい場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード12を見せたくない場合の基準突出量となるアクチュエータ14の駆動量、マッドガード必要路面走行時(例えば、ダートや雪道走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、悪路走行時(例えば、岩石路走行時等)のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、高速旋回時のマッドガード12の突出量となるアクチュエータ14の駆動量、及び高速か否かを判定するための車速しきい値(V1、V2)が記憶されており、マッドガード12を見せたい場合と見せたくない場合の各基準突出量の切換えは、基準突出量切換スイッチ20によって行われる。
【0068】
また、メモリ46に記憶された各突出量は、上述した図3(A)〜(D)に示す駆動量がそれぞれ記憶されている。
【0069】
続いて、上述のように構成された本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の作用について説明する。図14は、本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECU44で行われる処理の流れの一例を示すブロック図である。
【0070】
まず、始めにステップ300では、ダートや雪道走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ42の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ42がマッドガード必要路面走行(例えば、ダートや雪道走行等)を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ302へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合には判定が否定されてステップ304へ移行する。
【0071】
ステップ302では、マッドガード必要路面時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(B)に示すように、最も突出量が大きい状態に変更され、ダート走行による石跳ねや雪道走行による泥跳ね等を防止することができる。
【0072】
一方、ステップ304では、悪路走行中か否か判定される。該判定は、本実施形態では、走行路面選択スイッチ42の状態を検出することによって行われ、例えば、走行路面選択スイッチ42が悪路走行を表す状態である場合に判定が肯定され、ステップ306へ移行し、通常の路面走行を表す状態である場合に判定が否定されてステップ308へ移行する。
【0073】
ステップ306では、悪路走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。これによってマッドガード12が図3(C)に示すように、突出量が小さくなり、悪路走行時のマッドガード12と路面(例えば、岩石等)との接触を防止することができ、マッドガード12の破損を防止することができる。
【0074】
また、ステップ308では、車速VがV1より大きいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ46に予め記憶された車速しきい値V1より大きいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ314へ移行し、否定された場合にはステップ310へ移行する。
【0075】
ステップ310では、車速VがV2より小さいか否か判定される。該判定は、車速センサ18から得られる車速Vがメモリ46に予め記憶された車速しきい値V2(V1>V2とする)より小さいか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ312へ移行し、否定された場合にはそのまま当該処理を終了する。
【0076】
ステップ312では、マッドガード12が基準突出量となるようにアクチュエータ14が駆動される。すなわち、基準突出量切換スイッチ20に応じた基準突出量(マッドガード12を見せたい場合の基準突出量またはマッドガード12を見せたくない場合の基準突出量)にマッドガード12の突出量が制御され、当該処理を終了する。
【0077】
一方、ステップ314では、旋回中か否か判定される。該判定は舵角センサ38によって操舵が検出されているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合にはステップ316へ移行し、否定された場合にはステップ318へ移行する。
【0078】
ステップ316では、高速旋回時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速左旋回時には、図3(D)に示すように、左側のマッドガード12の突出量が小さく、右側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動し、高速右旋回時には、右側のマッドガード12の突出量が小さく、左側のマッドガード12の突出量が大きくなるようにアクチュエータ14を駆動する。このように高速旋回時に、旋回方向と反対側のマッドガード12の突出量を小さく、旋回方向側のマッドガード12の突出量を大きくすることによって、旋回方向と反対側のマッドガード12の空気抵抗が減り、旋回方向側のマッドガード12の空気抵抗が増えることにより、旋回方向側の車体下面の負圧が増加し、旋回方向と反対側の車体下面の負圧が低下するので、車両のヨー・ロールを抑制することができる。すなわち、マッドガード12の空力性能によって車両のヨー・ロールを抑制することができ、操縦安定性を向上することができる。
【0079】
また、ステップ318では、高速走行時のマッドガード12の突出量となるように各アクチュエータ14が駆動されて、当該処理を終了する。すなわち、高速走行時のマッドガード12の突出量は、ΔCD値が良好で操縦安定性が高くなる突出量に設定されることで、マッドガード12による空気抵抗や揚力を低減することができ、燃料消費量を低減することができる共に、高速時の操縦安定性を向上することができる。
【0080】
このように本実施形態では、第1乃至第4実施形態を組み合わせることで、走行状態毎にそれぞれ異なる突出量となるようにマッドガード12の突出量を制御することによって、様々な走行状態に応じたマッドガードの突出量とすることができるので、マッドガード12の突出量を最適に制御することができる。
【0081】
なお、第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置では、第1乃至第4実施形態を全て組み合わせた例を説明したが、これに限るものではなく、第1〜第4実施形態をそれぞれ適宜組み合わせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態に係わるマッドガードの取り付け位置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】各走行状態毎のマッドガードの突出量を示す図である。
【図4】マッドガード突出量とΔCD値の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】車速の増加に応じてマッドガードの突出量を制御する場合の車速に対するマッドガードの突出量を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係わる車両用マッドガード制御装置のマッドガード制御ECUで行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
10 車両用マッドガード制御装置
12 マッドガード
14 アクチュエータ
16、24、30、36、44 マッドガード制御ECU
18 車速センサ
20 基準突出量切換スイッチ
22、28、34、40、46 メモリ
26、32、42 走行路面選択スイッチ
38 舵角センサ
T 車輪
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各車輪の車体後方側に対向し、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードを車体上下方向に駆動し、車体からの前記マッドガードの突出量を変更する駆動手段と、
車両の走行状態を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記走行状態毎にそれぞれ異なる前記突出量となるように前記駆動手段を制御する制御手段と、
を備えた車両用マッドガード制御装置。
【請求項2】
前記検出手段が前記走行状態として車速を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって検出された車速が所定値以上の場合に、前記マッドガードの空気抵抗を低減する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項3】
前記検出手段が前記走行状態として車速及び旋回を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって車速が所定値以上の旋回を検出した場合に、車両のヨー及びロールを抑制する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項4】
前記検出手段が前記走行状態として悪路走行を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって悪路走行を検出した場合に、前記マッドガードと路面との干渉を防止する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項5】
前記検出手段が前記走行状態としてマッドガードを必要とする路面の走行を検出し、前記制御手段が前記検出手段によってマッドガードを必要とする路面の走行を検出した場合に、前記マッドガードによって泥はねを防止する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項6】
前記制御手段は、左右のマッドガードの突出量をそれぞれ独立に制御することを特徴とする請求項3に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項1】
各車輪の車体後方側に対向し、車体上下方向に移動可能に設けられたマッドガードを車体上下方向に駆動し、車体からの前記マッドガードの突出量を変更する駆動手段と、
車両の走行状態を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記走行状態毎にそれぞれ異なる前記突出量となるように前記駆動手段を制御する制御手段と、
を備えた車両用マッドガード制御装置。
【請求項2】
前記検出手段が前記走行状態として車速を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって検出された車速が所定値以上の場合に、前記マッドガードの空気抵抗を低減する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項3】
前記検出手段が前記走行状態として車速及び旋回を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって車速が所定値以上の旋回を検出した場合に、車両のヨー及びロールを抑制する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項4】
前記検出手段が前記走行状態として悪路走行を検出し、前記制御手段が前記検出手段によって悪路走行を検出した場合に、前記マッドガードと路面との干渉を防止する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項5】
前記検出手段が前記走行状態としてマッドガードを必要とする路面の走行を検出し、前記制御手段が前記検出手段によってマッドガードを必要とする路面の走行を検出した場合に、前記マッドガードによって泥はねを防止する前記突出量となるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用マッドガード制御装置。
【請求項6】
前記制御手段は、左右のマッドガードの突出量をそれぞれ独立に制御することを特徴とする請求項3に記載の車両用マッドガード制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−315566(P2006−315566A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−141013(P2005−141013)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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