説明

車両用空調制御装置、車両用空調制御方法、及び車両用空調制御プログラム

【課題】簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動及び停止を制御することを目的とする。
【解決手段】A/Cスイッチがオン、ブロアファンがオン、かつエコラン中の場合に(100〜104)、外気温センサから外気温検出結果を取得して(106)、取得した外気温からエコラン可能時間T1を予め定めたエコランマップ(外気温に対応するエコラン可能時間T1を定めた相関マップ)を用いて算出する(108)。そして、エコラン開始してから時間T1が経過したところで、エンジンオン要求をエコランECU17に出力する(110、112)。すなわち、エコラン可能時間T1時間を経過してガラスが曇る可能性があるので、エンジンオン要求を出力することによりエンジンを始動してコンプレッサによる冷媒循環を開始させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調制御装置、車両用空調制御方法、及び車両用空調制御プログラムにかかり、特に、モータで走行するハイブリッド自動車や、停車時にエンジン停止する自動車等の車両に搭載された車両用空調装置を制御する車両用空調制御装置、車両用空調制御方法、及び車両用空調制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両が停車した際に、アイドリングによる不要な排気ガス排出や燃料消費を抑えるためにエンジンを停止する技術が知られている。
【0003】
このような技術では、車室内を空調(冷房)するためにコンプレッサ及びブロアがオンされているときにエンジンが停止されると、一般的にコンプレッサはエンジンによって回転されているため、コンプレッサがオフとなり空調冷媒の圧縮循環が行われなくなってしまう。空調冷媒の圧縮循環が行われなくなってしまうと、エバポレータ表面の湿った空気がウインドシールドガラス等に吹き出して曇りが発生してしまう。
【0004】
そこで、特許文献1に記載の技術では、ブロアファンがオン状態であるときには、外気温度、空気吹出温度、及び空気吸込温度に基づいて、暖房、冷房及び除湿の必要性を判断して、アイドルストップの許可あるいは禁止を行うことが提案されている。具体的には、外気温度が第1所定値以上、かつ空気吹出し温度が第2所定値より高い場合に、冷房及び窓の曇り止めのための除湿が必要と判断してアイドルストップを禁止している。
【特許文献1】特開2001−341515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、外気温度、空気吹出温度、及び空気吸込温度等の複数の温度を検出し、検出結果と閾値と比較することで空調の必要性を判断しているが、空調の必要性の判断が煩雑である。
【0006】
本発明は、上事実を考慮して成されたもので、簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動及び停止を制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の車両用空調制御装置は、外気温を検出する検出手段の検出結果を取得する取得手段と、エンジンを駆動源として作動して冷媒を圧縮するコンプレッサを備えた空調手段によって車室内が空調されているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を前記取得手段の取得結果から算出する算出手段と、前記空調手段によって車室内が空調されているときに、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止を制御するエンジン制御手段によってエンジンが停止され、前記算出手段によって算出された前記エンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するように前記エンジン制御手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、取得手段では、検出手段によって検出された外気温が取得され、空調手段では、エンジンを駆動源として作動するコンプレッサを備えて、コンプレッサによって圧縮される冷媒を用いて車室内が空調される。
【0009】
算出手段では、空調手段によって車室内が空調されるているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間が検出手段の検出結果から算出される。例えば、予め定めた関数を用いて外気温からエンジン停止時間を算出することができる。また、算出手段は、請求項2に記載の発明のように、検出手段の検出結果に対応するエンジン停止時間を、外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めたマップから算出するようにしてもよい。これによってエンジン停止時間を容易に算出することができる。
【0010】
また、エンジン制御手段では、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止が制御される。エンジン制御手段は、例えば、車両が停車してサイドブレーキ等が操作された場合に、エンジンを停止し、その後サイドブレーキが解除された場合に、エンジンを自動的に始動する等の制御を行う。
【0011】
そして、制御手段では、車室内が空調されているときに、エンジン制御手段によってエンジンが停止され、算出手段によって算出されたエンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するようにエンジン制御手段が制御される。
【0012】
このように、外気温の検出結果からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を算出して、エンジン停止時間が経過した場合にエンジンを始動するように制御するので、ガラスの曇りが発生することがなくなる。すなわち、外気温の検出だけで空調の必要性を判断するので、簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動及び停止を制御することができる。
【0013】
なお、請求項3に記載の発明のように、取得手段が、雨天を検出する雨天検出手段の検出結果を更に取得し、算出手段が、雨天時の外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めた雨天時用マップと、晴天時の外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めた晴天用マップとから、雨天検出手段の検出結果に対応するマップを選択して、選択したマップから検出手段の検出結果に対応するエンジン停止時間を算出するようにしてもよい。すなわち、晴天時は、雨天時に比べてガラスの曇るまでの時間が長くなるので、エンジンを停止する時間を長くすることができ、排ガス抑制及び燃費向上が可能となる。
【0014】
また、算出手段及び制御手段は、請求項4に記載の発明のように、算出手段が、エンジンが始動されて再度停止されることを禁止する禁止時間を検出手段の検出結果から更に算出し、制御手段が、算出手段によって算出された禁止時間が経過するまでのエンジンの停止を禁止するようにエンジン制御手段を更に制御するようにしてもよい。これによって頻繁にエンジンの始動及び停止が繰り返されるのを防止することができると共に、頻繁にエンジン停止されることによるガラスの曇りを抑制することができる。
【0015】
このとき、算出手段は、予め定めた関数を用いて外気温から禁止時間を算出するようにしてもよいし、請求項5に記載の発明のように、検出手段の検出結果に対応する禁止時間を、外気温に応じて禁止時間を予め定めた禁止マップから算出するようにしてもよい。これによって、禁止時間を容易に算出することができる。
【0016】
請求項6に記載の車両用空調制御方法は、外気温を検出する検出手段の検出結果を取得する取得ステップと、エンジンを駆動源として作動して冷媒を圧縮するコンプレッサを備えた空調手段によって車室内が空調されているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を前記検出手段の検出結果から算出する算出ステップと、前記空調手段によって車室内が空調されているときに、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止を制御するエンジン制御手段によってエンジンが停止され、前記算出ステップで算出した前記エンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するように前記エンジン制御手段を制御する制御ステップと、を含むことを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、取得ステップでは、検出手段によって検出された外気温を取得し、空調手段では、エンジンを駆動源として作動するコンプレッサを備えて、コンプレッサによって圧縮される冷媒を用いて車室内が空調される。
【0018】
算出ステップでは、空調手段によって車室内が空調されるているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間が検出手段の検出結果から算出される。例えば、予め定めた関数を用いてエンジン停止時間を算出することができる。また、算出ステップは、請求項7に記載の発明のように、検出手段の検出結果に対応するエンジン停止時間を、外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めたマップから算出するようにしてもよい。これによってエンジン停止時間を容易に算出することができる。
【0019】
また、エンジン制御手段では、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止が制御される。エンジン制御手段は、例えば、車両が停車してサイドブレーキ等が操作された場合に、エンジンを停止し、その後サイドブレーキが解除された場合に、エンジンを自動的に始動する等の制御を行う。
【0020】
そして、制御ステップでは、車室内が空調されているときに、エンジン制御手段によってエンジンが停止され、算出ステップで算出したエンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するようにエンジン制御手段を制御する。
【0021】
このように、外気温の検出結果からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を算出して、エンジン停止時間が経過した場合にエンジンを始動するように制御するので、ガラスの曇りが発生することがなくなる。すなわち、外気温の検出だけで空調の必要性を判断するので、簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動及び停止を制御することができる。
【0022】
なお、請求項8に記載の発明のように、取得ステップが、雨天を検出する雨天検出手段の検出結果を更に取得し、算出ステップが、雨天時の外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めた雨天時用マップと、晴天時の外気温に応じてエンジン停止時間を予め定めた晴天用マップとから、雨天検出手段の検出結果に対応するマップを選択し、選択したマップから検出手段の検出結果に対応するエンジン停止時間を算出するようにしてもよい。すなわち、晴天時は、雨天時に比べてガラスの曇るまでの時間が長くなるので、エンジンを停止する時間を長くすることができ、排ガス抑制及び燃費向上が可能となる。
【0023】
また、算出ステップ及び制御ステップは、請求項9に記載の発明のように、算出ステップが、エンジンが始動されて再度停止されることを禁止する禁止時間を検出手段の検出結果から更に算出し、制御ステップが、算出ステップで算出した禁止時間が経過するまでのエンジンの停止を禁止するようにエンジン制御手段を更に制御するようにしてもよい。これによって頻繁にエンジンの始動及び停止が繰り返されるのを防止することができると共に、頻繁にエンジン停止されることによるガラスの曇りを抑制することができる。
【0024】
このとき、算出ステップは、予め定めた関数を用いて外気温から禁止時間を算出するようにしてもよいし、請求項10に記載の発明のように、検出手段の検出結果に対応する禁止時間を、外気温に応じて禁止時間を予め定めた禁止マップから算出するようにしてもよい。これによって、禁止時間を容易に算出することができる。
【0025】
なお、請求項11に記載の発明のように、コンピュータを請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用空調制御装置の各手段として機能させる車両用空調制御プログラムとしてもよい。該車両用空調制御プログラムは、記憶媒体に記憶して流通可能なようにしてもよい。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、外気温からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を算出して、エンジン停止後にエンジン停止時間が経過した場合にエンジンを始動するように制御するので、簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動及び停止を制御することができる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる車両用空調装置の概略構成を示すブロック図である。なお、本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置10は、エンジン等の内燃機関の動力で走行する車両や、エンジンとモータを備えたハイブリッド車両等に搭載される車両用空調装置に適用することができる。
【0028】
車両用空調装置10は、コンプレッサ14、コンデンサ16、エキスパンションバルブ18、及びエバポレータ20を含む冷媒の循環路によって冷凍サイクルが構成されている。
【0029】
エバポレータ20は、圧縮されて液化している冷媒を気化することにより、このエバポレータ20を通過する空気(以下、エバポレータ後の空気という)を冷却する。この時、エバポレータ20では、通過する空気を冷却することにより、空気中の水分を結露させるようになっており、これにより、エバポレータ20後の空気が除湿される。
【0030】
エバポレータ20の上流側に設けられているエキスパンションバルブ18は、液化している冷媒を急激に減圧することにより、冷媒を霧状にしてエバポレータへ供給するようになっており、これによってエバポレータ20での冷媒の気化効率を向上させている。
【0031】
本実施形態では、車両用空調装置10のコンプレッサ14は、車両の動力を使用して機械的に駆動するコンプレッサによって冷媒を圧縮して冷媒サイクルを循環させる。
【0032】
車両用空調装置10のエバポレータ20は、空調ダクト38の内部に設けられている。この空調ダクト38は、両端が開口しており、一方の開口端には、空気取入口40、42が形成されている。また他方の開口端には、車室内へ向けて開口された複数の空気吹出口44(本実施の形態では一例として44A、44B、44Cを図示)が形成されている。
【0033】
空気取入口42は、車両外部と連通し、空調ダクト38内に外気を導入可能となっている。また、空気取入口40は、車室内と連通しており車室内の空気(内気)を空調ダクト38内に導入可能となっている。なお、空気吹出し口44は、一例としてウインドシールドガラスへ向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出し口44A、サイド及びセンタレジスタ吹出し口44B、足下吹出し口44Cとなっている。
【0034】
空調ダクト38内には、エバポレータ20と空気取入口40、42との間にブロアファン46が設けられている。また、空気取入口40、42の近傍には、モード切換ダンパ48が設けられている。モード切換ダンパ48は、モード切換ダンパ用モータ24等のアクチュエータの作動によって、空気取入口40、42の開閉を行う。
【0035】
ブロアファン46は、ブロアモータ22の駆動によって回転して、空気取入口40乃至空気取入口42から空調ダクト38内に吸引し、さらにこの空気をエバポレータ20へ向けて送出する。この時、モード切換ダンパ48による空気取入口40、42の開閉状態に応じて、空調ダクト38内に外気又は内気が導入されるようになっている。すなわち、モード切換ダンパ48によって内気循環モードと外気導入モードが切換えられる。
【0036】
エバポレータ20の下流には、エアミックスダンパ50及びヒータコア52が設けられている。エアミックスダンパ50は、エアミックスダンパ用モータ36の駆動によって回動してエバポレータ20後の空気の、ヒータコア52を通過する量とヒータコア52をバイパスする量を調整する。ヒータコア52は、エンジン冷却水が循環し、該エンジン冷却水によってエアミックスダンパ50によって案内された空気を加熱する。
【0037】
エバポレータ20後の空気は、エアミックスダンパ50の開度に応じてヒータコア52へ案内されて加熱され、さらに、ヒータコア52によって加熱されていない空気と混合された後に、空気吹出し口44へ向けて送出される。車両用空調装置10では、エアミックスダンパ50をコントロールしてヒータコア52により加熱される空気の量を調節することで、空気吹出し口44から車室内へ向けて吹き出す空気の温度調整を行う。
【0038】
各空気吹出し口44の近傍には、それぞれに対応して吹出し口切換ダンパ54が設けられている。車両用空調装置10では、これらの吹出し口切換ダンパ54によって空気吹出し口44A、44B、44Cを開閉することにより、温度調整した空気を所望の位置から車室内へ吹き出すことができる。
【0039】
また、車両用空調装置10は、車両用空調装置10の各種制御を行うためのエアコンECU(Electronic Control Unit)11を備えている。エアコンECU11には、上述のブロアモータ22、モード切換ダンパ用モータ24、エアミックスダンパ用モータ36、吹出し口用モータ13、吹出し口切換ダンパ用モータ34、コンプレッサ14、外気温センサ32、内気温センサ30、及び日射センサ28が接続されていると共に、車両用空調装置10の温度設定や吹出し口の選択等の車両用空調装置10の各種操作を行うための操作部15が接続されており、外気温センサ32、内気温センサ30、及び日射センサ28の検出値がエアコンECU11に入力され、各センサの検出結果に基づいて操作部15の設定等に応じて車室内の空調制御を行うようになっている。
【0040】
さらに、エアコンECU11には、エコランECU(Electronic Control Unit)17を介してエンジンECU12が接続されており、エアコンECU11からエコランECU17を介してエンジンECU12に対してエンジン始動要求や停止要求等を行うことが可能とされている。なお、本実施形態では、エコランECU17を備える構成として説明するが、エコランECU17を省略して、エアコンECU11にエンジンECUを直接接続するようにしてもよい。
【0041】
エコランECU17は、車両の走行状態に応じて、エンジンECU12に対してエンジン停止要求やエンジン始動要求等を行うことにより、不要な排気ガスや燃料消費を抑制する制御を行う。例えば、車両が停車してサイドブレーキ等が操作された場合に、エンジン停止要求をエンジンECU12に対して行うことによってアイドリングをストップさせ、その後サイドブレーキが解除された場合に、エンジン始動要求をエンジンECU12に対して行うことによってエンジンを自動的に始動する等の制御を行う。また、本実施形態では、エアコンECU11からの要求に応じたエンジン停止要求や始動要求等の要求をエンジンECU12に出力するようになっている。
【0042】
エアコンECU11が行う各種制御の一例としては、例えば、イグニッションスイッチがオンの際に、各センサの検出結果及び操作部15の設定内容に基づいて目標吹出し温度を算出して目標吹出し温度になるように空調制御を行う。また、エアコンECU11は空調制御を行う際には、目標吹出し温度等に応じて、コンプレッサ14のオンオフ制御や、エアミックスダンパ用モータ36の駆動制御、空気吹出し口44の切換制御、空気取入口40、42の切換制御(内気循環モードや外気導入モードのモード切換制御)等の制御もを行う。
【0043】
なお、空気取入口40、42の切換制御は、乗員が操作部15を操作して手動で行うようにしてもよい。
【0044】
ところで、本実施形態では、コンプレッサ14をオンして車室内を空調している際に、エコランECU17によってエンジン停止要求が行われてエンジンが停止(以下、エコランという。)されると、コンプレッサ14による冷媒の圧縮循環が停止して、エバポレータ20の温度が上昇してしまう。これによって空気吹出し口44から吹き出される空気の露点温度がガラスの露点温度を超えてガラスに曇りが発生する可能性がある。
【0045】
そこで、本実施形態では、エアコンECU11が、外気温センサ32の検出結果からガラスの温度を推定してエンジンを停止してもガラスが曇らない時間(以下、エコラン可能時間ともいう。)を算出し、エコラン可能時間よりも長い間、エンジンが停止しないようにエコランECU17にエコラン禁止要求を行うようになっている。
【0046】
具体的には、エアコンECU11には、図2(A)に示すエンジンオン要求閾値のように、外気温に対してエンジン停止可能なタイマー時間(エンジンオン要求閾値)を予め定めた相関マップ(エコランマップ)を記憶しておき、外気温に応じてエコランが可能な時間T1(エンジンオン閾値)をタイマとしてセットし、時間T1経過後、すなわち曇りが発生する前にエンジン始動要求を行う。
【0047】
エコランマップは、ガラスが曇りやすい条件(例えば、雨天、内気循環モード、一般的に使われる風量、5名乗車等)で実験等を行って予め定める。なお、エンジンオン要求閾値の図2(A)の左側の領域がエコラン禁止領域とされ、右側の領域がエコラン許可領域である。また、エンジンオン要求閾値は、図2(A)に示すように、外気温が所定値t以上のときに徐々にタイマー時間が長くなるが、この部分は曲線的にしてもよいし、図2(A)に示すように、タイマー時間が所定時間間隔(例えば、5秒)の直線で近似して線形に固定するようにしてもよい。また、図2(A)では、外気温が所定値tより小さいときには、タイマー時間を0とし、ガラスの曇りを発生させないための余裕代として設定したが、図2(A)の曲線に沿ったエンジンオン要求閾値としてもよい。
【0048】
なお、各相関マップの設定時のガラスが曇りやすい条件の一例として、雨天、内気循環モード、一般的に使われる風量、5名乗車等を例に挙げたが、風量については、最大風量の方がエバポレータ20の温度上昇が早いので、最大風量とするようにしてもよい。
【0049】
また、エコランECU17によるエコランが行われた後に、続けてエコランが行われる場合、すなわち、頻繁にエンジンが停止されるような場合には、エバポレータ20の温度が上がってしまい、ガラスの曇りが発生してしまう。
【0050】
そこで、本実施形態では、エアコンECU11によって所定の時間間隔での連続したエコランを禁止するようにしている。具体的には、図2(B)に示す連続エコラン禁止の閾値のように、外気温に対してエコランを禁止する時間(連続エコラン禁止時間の閾値)を予め定めた相関マップ(エコラン禁止マップ)を記憶しておき、外気温に応じて連続エコランを禁止する時間T2(連続エコラン禁止時間の閾値)をタイマとしてセットし、時間T2経過するまで連続してエコランを行うことを禁止する。
【0051】
エコラン禁止マップについても、ガラスが曇りやすい条件(例えば、雨天、内気循環モード、5名乗車等)で実験等を行って予め定める。なお、連続エコラン禁止時間の閾値は、図2(B)の点線で示すように、曲線的にしてもよいし、図2(B)の実線で示すように、直線で近似して線形に固定するするようにしてもよい。
【0052】
続いて、上述のように構成された本発明の第1実施形態に係わる車両用空調装置10のエアコンECU11で行われる処理について説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係わる車両用空調装置10のエアコンECU11で行われるエコランに関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0053】
まず、ステップ100では、A/Cスイッチがオンしているか否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、コンプレッサ14をオンさせるためのA/Cスイッチがオンされているか否かを操作部15の状態から判断し、該判定が肯定された場合にはステップ102へ移行し、否定された場合にはエコランに関する処理をリターンする(終了してステップ100に戻る、または他の処理を行う)。
【0054】
ステップ102では、ブロアファンがオンしているか否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、操作部15の状態から判断し、該判定が肯定された場合にはステップ104へ移行し、否定された場合には処理をリターンする。
【0055】
ステップ104では、エコラン中か否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、エコランECU17によってエンジン停止要求がエンジンECU12に出力されてエンジンが停止しているか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ106へ移行し、否定された場合にはステップ114へ移行する。
【0056】
ステップ106では、外気温センサ32から外気温検出結果が取得されてステップ108へ移行する。
【0057】
ステップ108では、外気温からエコラン可能時間T1が算出されてステップ110へ移行する。すなわち、予め記憶されたエコランマップを用いて検出した外気温に対応するエコラン可能時間T1を算出する。
【0058】
ステップ110では、エコラン開始から時間T1が経過したか否かエアコンECU11によって判定され、該判定が肯定された場合にはステップ112へ移行し、否定された場合には処理をリターンする。
【0059】
ステップ112では、エンジンオン要求がエコランECU17に出力されて処理をリターンする。すなわち、エコラン可能時間T1時間を経過してガラスが曇る可能性があるので、エンジンオン要求を出力することによりエンジンを始動してコンプレッサ14による冷媒循環を開始させる。
【0060】
一方、ステップ114では、エコラン禁止要求がエコランECU17に出力されてステップ116へ移行する。
【0061】
ステップ116では、外気温センサ32から外気温検出結果が取得されてステップ118へ移行する。
【0062】
ステップ118では、外気温から連続エコラン禁止時間T2が算出されてステップ120へ移行する。すなわち、予め記憶されたエコラン禁止マップを用いて検出した外気温に対応するエコラン禁止時間T2を算出する。
【0063】
ステップ120では、エンジン再始動(エコランによってエンジンを停止してから再始動)してから時間T2を経過したか否かエアコンECU11によって判定され、該判定が否定された場合にはステップ116に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ120の判定が肯定された場合にはステップ122へ移行する。
【0064】
ステップ122では、エコラン禁止解除がエコランECU17に出力されて処理をリターンする。すなわち、時間T2の間はエコランECU17によるエンジン停止が禁止されるので、ガラスが曇る時間間隔でエコランが行われることを防止することができる。
【0065】
このように、本実施形態では、エコランECU17によってエンジンが停止された場合には、外気温に応じてエコラン可能時間T1をタイマーセットして、時間T1経過したところでエンジン始動要求を行ってエンジン始動するので、ガラスが曇る前にコンプレッサ14を駆動することができ、エコランによるガラス曇りを防止することができる。すなわち、外気温の検出だけで空調の必要性を判断するので、簡素な構成で空調の必要性を判断してエンジンの始動や停止を制御することができる。
【0066】
また、エンジンが始動している場合には、外気温に応じて連続エコラン禁止時間をタイマーセットして、時間T2経過したところでエコラン禁止を解除するので、頻繁にエンジンの始動や停止が繰り返されるのを防止することが出来ると共に、頻繁にエンジン停止されることによるガラスの曇りを抑制することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置の概略構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同一構成は同一符号で示し、差異のみ説明する。
【0067】
第1実施形態では、1つのエコランマップを用いてガラスが曇らないようにエンジン始動要求を行うようにしたが、第2実施形態では、2つのエコランマップを備えて、天候に応じてエコランマップを切換えて、ガラスが曇らないようにエンジン始動要求を行うようにしたものである。
【0068】
第2実施形態では、第1実施形態に対して、図4に示すように、天候を判断するために雨天検出手段58を備えている。
【0069】
雨天検出手段58としては、例えば、ワイパスイッチや雨滴センサ等を適用することができ、ワイパの動作が指示されている場合には雨天と判断することができ、雨滴センサによって雨滴を検出した場合にも雨天と判断することができるので、雨天を検出することが可能である。なお、雨天検出手段としては、これらに限るものではなく、他のセンサ等によって雨天を検出するようにしてもよい。
【0070】
また、本実施形態では、エアコンECU11には、2つのエコランマップが記憶されている。2つのエコランマップは、図5(A)に示す雨天用エコランマップと、図5(B)に示す晴天用エコランマップが記憶されている。
【0071】
雨天用エコランマップは、第1実施形態で説明した図2(A)と同様のエコランマップが記憶されており、晴天用エコランマップは、雨天時よりガラスの曇りが発生し難いので、雨天用エコランマップに対して、エコラン禁止領域(斜線の領域)が小さくなるように設定されている。
【0072】
続いて、本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置のエアコンECU11で行われる処理について説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置のエアコンECU11で行われるエコランに関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同一処理については同一符号を付して説明する。
【0073】
まず、ステップ100では、A/Cスイッチがオンしているか否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、コンプレッサ14をオンさせるためのA/Cスイッチがオンされているか否かを操作部15の状態から判断し、該判定が肯定された場合にはステップ102へ移行し、否定された場合にはエコランに関する処理をリターンする(終了してステップ100に戻る、または他の処理を行う)。
【0074】
ステップ102では、ブロアファンがオンしているか否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、操作部15の状態から判断し、該判定が肯定された場合にはステップ104へ移行し、否定された場合には処理をリターンする。
【0075】
ステップ104では、エコラン中か否かエアコンECU11によって判定される。該判定は、エコランECU17によってエンジン停止要求がエンジンECU12に出力されてエンジンが停止しているか否かを判定し、該判定が肯定された場合にはステップ105へ移行し、否定された場合にはステップ114へ移行する。
【0076】
ステップ105では、外気温センサ32の外気温検出結果及び雨天検出手段58の雨天検出結果が取得されてステップ107へ移行する。
【0077】
ステップ107では、雨天検出手段58の検出結果から雨天か否かがエアコンECU11によって判定され、該判定が肯定された場合にはステップ108へ移行し、否定された場合にはステップ109へ移行する。
【0078】
ステップ108では、雨天用マップを用いて、外気温からエコラン可能時間T1が算出されてステップ110へ移行する。すなわち、図5(A)に示す雨天用エコランマップ(第1実施形態のエコランマップ)から検出した外気温に対応するエコラン可能時間T1を算出する。
【0079】
ステップ109では、晴天用マップを用いて、外気温からエコラン可能時間T1が算出されてステップ110へ移行する。すなわち、図5(B)に示した晴天用エコランマップから検出した外気温に対応するエコラン可能時間T1を算出する。
【0080】
ステップ110では、エコラン開始から時間T1が経過したか否かエアコンECU11によって判定され、該判定が肯定された場合にはステップ112へ移行し、否定された場合には処理をリターンする。
【0081】
ステップ112では、エンジンオン要求がエコランECU17に出力されて処理をリターンする。すなわち、エコラン可能時間T1時間を経過してガラスが曇る可能性があるので、エンジンオン要求を出力することによりエンジンを始動してコンプレッサ14による冷媒循環を開始させる。
【0082】
一方、ステップ114では、エコラン禁止要求がエコランECU17に出力されてステップ116へ移行する。
【0083】
ステップ116では、外気温センサ32から外気温検出結果が取得されてステップ118へ移行する。
【0084】
ステップ118では、外気温から連続エコラン禁止時間T2が算出されてステップ120へ移行する。すなわち、予め記憶されたエコラン禁止マップを用いて検出した外気温に対応するエコラン禁止時間T2を算出する。
【0085】
ステップ120では、エンジン再始動(エコランによってエンジンを停止してから再始動)してから時間T2を経過したか否かエアコンECU11によって判定され、該判定が否定された場合にはステップ116に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ120の判定が肯定された場合にはステップ122へ移行する。
【0086】
ステップ122では、エコラン禁止解除がエコランECU17に出力されて処理をリターンする。すなわち、時間T2の間はエコランECU17によるエンジン停止が禁止されるので、ガラスが曇る時間間隔でエコランが行われることを防止することができる。
【0087】
このように、本実施形態では、晴天用のエコランマップでは、エコラン禁止領域が雨天用のエコランマップよりも小さく設定されているので、晴天の際には、エコランへ移行することが多くなる。すなわち、天候に応じて使用するエコランマップを切換えるようにすることで、エコラン可能時間を第1実施形態に比べて長くすることができ、第1実施形態に比べて、排ガス抑制及び燃費向上が可能となる。
【0088】
なお、上記の各実施形態におけるエアコンECU11で行われる処理は、ハードウエアとしてのエアコンECU11が実行する処理として説明したが、コンピュータで実行可能な車両用空調制御プログラムとしてもよい。この場合には、車両用空調制御プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R、DVD等の各種記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0089】
また、上記の各実施形態では、相関マップ(エコランマップやエコラン禁止マップ)を用いてエコランが可能な時間T1やエコラン禁止時間T2を算出するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、各相関マップに対応する予め定めた関数から各時間を算出するようにしてもよい。
【0090】
また、上記の各実施形態では、エンジンを駆動源として作動する機械式のコンプレッサを用いた車両用空調装置を例として説明したが、電動コンプレッサを用いた車両用空調装置を適用するようにしてもよい。電動コンプレッサの場合には、バッテリの節電等を目的として電動コンプレッサを停止させるような場合に、上記の各実施形態のエンジンのオンオフ要求の代りに電動コンプレッサのオンオフ要求を行う等の制御を行うことにより、節電とガラス曇り防止の両立が可能となる。
【0091】
また、上記の各実施形態では、モード切換ダンパ用モータ24、吹出し口切換ダンパ用モータ34、及びエアミックスダンパ用モータ36等を備えて、モード切換、吹出し口切換、温度調整等を自動で行う例を説明したが、これらは省略して手動で各種切換を行う車両用空調装置を適用するようにしてもよい。さらに、日射センサ28や内気温センサ30についても省略して手動で温度調整を行う車両用空調装置を適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる車両用空調装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】(A)はエコランマップの一例を示す図であり、(B)はエコラン禁止マップの一例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わる車両用空調装置のエアコンECUで行われるエコランに関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】(A)は雨天用エコランマップの一例を示す図であり、(B)は晴天用エコランマップの一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係わる車両用空調装置のエアコンECU11で行われるエコランに関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
10 車両用空調装置
11 エアコンECU
12 エンジンECU
14 コンプレッサ
17 エコランECU
32 外気温センサ
58 雨天検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気温を検出する検出手段の検出結果を取得する取得手段と、
エンジンを駆動源として作動して冷媒を圧縮するコンプレッサを備えた空調手段によって車室内が空調されているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を前記取得手段の取得結果から算出する算出手段と、
前記空調手段によって車室内が空調されているときに、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止を制御するエンジン制御手段によってエンジンが停止され、前記算出手段によって算出された前記エンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するように前記エンジン制御手段を制御する制御手段と、
を備えた車両用空調制御装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記検出手段の検出結果に対応する前記エンジン停止時間を、外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めたマップから算出する請求項1に記載の車両用空調制御装置。
【請求項3】
前記取得手段が、雨天を検出する雨天検出手段の検出結果を更に取得し、前記算出手段が、雨天時の外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めた雨天時用マップと、晴天時の外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めた晴天用マップとから、前記雨天検出手段の検出結果に対応するマップを選択して、選択したマップから前記検出手段の検出結果に対応する前記エンジン停止時間を算出する請求項1に記載の車両用空調制御装置。
【請求項4】
前記算出手段が、エンジンが始動されて再度停止されることを禁止する禁止時間を前記検出手段の検出結果から更に算出し、前記制御手段が、前記算出手段によって算出された前記禁止時間が経過するまでのエンジンの停止を禁止するように前記エンジン制御手段を更に制御する請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用空調制御装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記検出手段の検出結果に対応する前記禁止時間を、外気温に応じて前記禁止時間を予め定めた禁止マップから算出する請求項4に記載の車両用空調制御装置。
【請求項6】
外気温を検出する検出手段の検出結果を取得する取得ステップと、
エンジンを駆動源として作動して冷媒を圧縮するコンプレッサを備えた空調手段によって車室内が空調されているときのエンジン停止からガラスの曇りが発生するまでのエンジン停止時間を前記検出手段の検出結果から算出する算出ステップと、
前記空調手段によって車室内が空調されているときに、車両の運転状態に応じてエンジンの始動及び停止を制御するエンジン制御手段によってエンジンが停止され、前記算出ステップで算出した前記エンジン停止時間が経過した場合に、エンジンを始動するように前記エンジン制御手段を制御する制御ステップと、
を含む車両用空調制御方法。
【請求項7】
前記算出ステップは、前記検出手段の検出結果に対応するエンジン停止時間を、外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めたマップから算出する請求項6に記載の車両用空調制御方法。
【請求項8】
前記取得ステップが、雨天を検出する雨天検出手段の検出結果を更に取得し、前記算出ステップが、雨天時の外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めた雨天時用マップと、晴天時の外気温に応じて前記エンジン停止時間を予め定めた晴天用マップとから、前記雨天検出手段の検出結果に対応するマップを選択し、選択したマップから前記検出手段の検出結果に対応する前記エンジン停止時間を算出する請求項6に記載の車両用空調制御方法。
【請求項9】
前記算出ステップが、エンジンが始動されて再度停止されることを禁止する禁止時間を前記検出手段の検出結果から更に算出し、前記制御ステップが、前記算出ステップで算出した前記禁止時間が経過するまでのエンジンの停止を禁止するように前記エンジン制御手段を更に制御する請求項6〜8の何れか1項に記載の車両用空調制御方法。
【請求項10】
前記算出ステップは、前記検出手段の検出結果に対応する禁止時間を、外気温に応じて前記禁止時間を予め定めた禁止マップから算出する請求項9に記載の車両用空調制御方法。
【請求項11】
コンピュータを請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用空調制御装置の各手段として機能させるための車両用空調制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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