説明

車両用障害物判別装置

【課題】降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止した静電容量式の車両用障害物判別装置を提供する。
【解決手段】車両バンパ1への障害物の衝突によって生じる静電容量変化を検出するセンサ6が、バンパカバー2より車両後方位置にてそのバンパカバー2とは非接触に配設されているので、バンパカバー2表面に付着した水分による静電容量変化を検出することがなく、降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止することができる。また、歩行者衝突の発生時は、バンパカバー2及びアブソーバ4が変形して歩行者(人体)とセンサ6とが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への障害物の接近とその種類とを非接触に判別する装置に関し、特に静電容量の変化に基づいて障害物が歩行者か否かを判別する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、歩行者保護の目的で、車両バンパ部に障害物判別装置を取り付け、車両衝突時に衝突対象が歩行者か否かを判定し、歩行者と判定した場合には、歩行者を保護するための装置(例えば、フードやカウルエアバッグ)を作動させる技術が提案され、かつ、実用化が検討されている。
【0003】
先行する歩行者判別技術として、特許文献1、2は、導電体である衝突対象とセンサの電極板との間の静電容量変化に基づいて歩行者と導電体との間の静電容量の差を電気的に検出する導電性をもつ接近体の接近を検出する方式(静電容量式接近体検出方式)を提案している。通常、静電容量変化検出用のセンサは検出感度を向上させる為に、歩行者との距離が最短となる位置(例えば、バンパカバー表面又は裏面など)に取り付けられる。ここで、図10は、従来技術の一例における車両バンパ付近の縦断面図である。図10に示す従来の車両バンパ11では、静電容量変化検出用のセンサ16がバンパカバー12裏面に取り付けられている。
【特許文献1】特開2000-177514号公報
【特許文献2】特開2000-326808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、センサ16をバンパカバー12裏面に取り付けた従来技術においては、雨天時などに雨粒や対向車からのスプラッシュ等の水分がバンパカバー12表面に付着することに起因して、構成成分の約3分の2が水分である人体が衝突した時と略同様の静電容量変化が発生し、歩行者衝突の発生が誤検出される場合があるという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止した静電容量式の車両用障害物判別装置を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
【0007】
1.バンパカバー内にバンパリンフォース及びアブソーバを配設してなる車両バンパと、その車両バンパへの障害物の衝突によって生じる静電容量変化を検出するセンサとを有し、そのセンサの検出結果に基づいて障害物が歩行者か否かを判別するように構成された車両用障害物判別装置において、
前記センサは、前記バンパカバーより車両後方位置にてそのバンパカバーとは非接触に配設されたことを特徴とする車両用障害物判別装置。
【0008】
手段1によれば、車両バンパへの障害物の衝突によって生じる静電容量変化を検出するセンサが、バンパカバーより車両後方位置にてそのバンパカバーとは非接触に配設されているので、バンパカバー表面に付着した水分による静電容量変化を検出することがなく、降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止することができる。また、歩行者衝突の発生時は、バンパカバー及びアブソーバが変形して歩行者(人体)とセンサとが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。
【0009】
2.前記センサは、前記アブソーバの表面又は内部に配設されたことを特徴とする手段1に記載の車両用障害物判別装置。
【0010】
手段2によれば、センサがバンパカバーよりも車両後方側にて所定の間隔を隔てて配設されるアブソーバの表面又は内部に配設されているので、バンパカバー表面に付着した水分による静電容量変化を検出することがなく、降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止することができる。
【0011】
3.前記センサの配設位置は、歩行者衝突の発生時に前記車両バンパにおいて生じる衝突ストロークに基づいて設定されたことを特徴とする手段1又は2に記載の車両用障害物判別装置。
【0012】
手段3によれば、センサの配設位置が歩行者衝突の発生時に車両バンパにおいて生じる衝突ストロークに基づいて設定され、歩行者衝突の発生時に歩行者(人体)とセンサとが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。一方、降雨やスプラッシュ等の水分は質量が小さく、水分の衝突による衝突ストロークは殆ど発生しないので、センサはバンパカバー表面に付着した水分による静電容量変化を検出することはない。
【0013】
4.前記バンパカバー前端と前記センサとの間の距離が、前記歩行者衝突時の衝突ストロークに略等しく設定されたことを特徴とする手段3に記載の車両用障害物判別装置。
【0014】
手段4によれば、バンパカバー前端とセンサとの間の距離が、歩行者衝突時の衝突ストロークに略等しく設定されているので、歩行者衝突によって車両バンパに前記歩行者衝突時の衝突ストローク或いはそれよりも大きい衝突ストロークが生じた場合には、歩行者(人体)とセンサとが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。
【0015】
5.前記バンパカバー前端と前記センサとの間の距離が、前記歩行者衝突時の衝突ストロークよりも小さく設定されたことを特徴とする手段3に記載の車両用障害物判別装置。
【0016】
手段5によれば、バンパカバー前端とセンサとの間の距離が、歩行者衝突時の衝突ストロークよりも小さく設定されているので、歩行者衝突の発生時に歩行者(人体)とセンサとが確実に略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の車両用障害物判別装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0018】
本実施形態の車両バンパ1は、図1(a)及び図2に示すように、バンパカバー2、バンパリンフォース3、アブソーバ4、サイドメンバ5及びセンサ6を主体として構成されている。
【0019】
バンパカバー2は、車両前端にて車両幅方向に延び、バンパリンフォース3及びアブソーバ4を覆うように車体に取り付けられる樹脂(例えば、ポリプロピレン)製カバー部材である。
【0020】
バンパリンフォース3は、バンパカバー2内に配設されて車両幅方向に延びる金属製の梁状部材である。
【0021】
アブソーバ4は、バンパカバー2内に配設されてバンパリンフォース3の前面に取り付けられる発泡樹脂材又はウレタンフォーム等の弾性体からなる衝撃吸収部材である。尚、バンパカバー2裏面とアブソーバ4前面との間には、所定間隔(例えば、数mmから数十mm程度)の隙間が形成されている。
【0022】
サイドメンバ5は、車両側面側に位置して車両前後方向に延びる一対の金属製部材であり、その前端に上述したバンパリンフォース4が取り付けられる。
【0023】
センサ6は、静電容量変化に基づいて車両バンパ1へ接近乃至衝突する障害物が歩行者(人体)か、金属か、それ以外の物体であるかを判別し、図示しない歩行者保護装置へ信号出力するセンサであり、フレキシブルプリント配線基板(FPC)60、フレキシブルプリント配線基板60上に形成された検出部61及び回路部62を備えている。尚、図3は、センサの縦断面図、図4は、センサの正面図である。センシング部61は、金属体検出用としてフレキシブルプリント配線基板60表面にプリントされた角形の渦巻きシートコイル611と、人体検出用の対地コンデンサの電極部としてフレキシブルプリント配線基板60表面にプリントされた電極ライン612、613とからなる。また、回路部62は、検出部61に交流電圧を供給する交流電源回路及び検出部61から出力される電気信号に基づいて障害物を判別する判別部を有している。
【0024】
ここで、センサ6は、歩行者衝突時に発生する車両バンパ1(具体的には、バンパカバー2及びアブソーバ4)の変形量(衝突ストローク)を考慮した位置に取り付けられる。尚、以下の説明において、歩行者(人体)衝突時に発生する車両バンパ1の衝突ストロークの大きさを、「衝突ストロークS」と表わすものとする。具体的には、センサ6は、バンパカバー2裏面より後方位置にてバンパカバー2とは非接触に配設されると共に、バンパカバー2前端とセンサ6との間の距離が衝突ストロークSに略等しく設定される。図1(a)は、歩行者衝突発生前のセンサ6の取り付け状態の一例を示しており、センサ6はアブソーバ4の内部に取り付けられている。また、図1(b)は、歩行者衝突時の車両バンパ1を示しており、バンパカバー2及びアブソーバ4に衝突ストロークSに相当する変形が生じることにより、センサ6が歩行者(人体の下肢)にほぼ接触した状態となっている。
【0025】
次に、本実施形態において、障害物の衝突によって車両バンパ1に衝突ストロークS以上の変形が生じた場合における近接障害物の弁別方法について図5乃至7の回路図を参照しつつ説明する。また、これらの図において、Lはシートコイル611のインダクタンス、Cはシートコイル611に並列接続されたコンデンサ622の静電容量、Rはシートコイル611及びコンデンサ622に並列接続された抵抗素子623の抵抗値、Roは電圧降下検出抵抗624の抵抗値、Viは交流電源621の出力電圧、Voは電圧降下検出抵抗624の電圧降下であり、当該回路の出力電圧である。
【0026】
図5は、近接障害物が電気絶縁体である場合を示す。コンデンサ622はシートコイル611とは別に設けても良いが、シートコイル611の分布容量としてもよく、シートコイル611の分布容量を含んでもよい。抵抗RはシートコイルLと別に設けても良いが、シートコイルL自体の内部抵抗としてもよい。車両バンパ1に接近する近接障害物が電気絶縁体である場合には、発生する衝突ストロークの大きさに拘らず、近接障害物はセンサ6に電気的影響を与えないので、出力電圧Voは変化しない。なお、超音波センサなどにより近接障害物の接近を検出する場合には、この接近にかかわらず出力電圧Voが変化しないので、近接障害物が電気絶縁体である(すなわち、人間ではない)と判定することができる。
【0027】
図6は、近接障害物がたとえばアルミニウムなどの金属体である場合を示す。車両バンパ1に衝突ストロークS以上の大きさの衝突ストロークが発生した場合、金属体がセンサ6にほぼ接触する程に接近することにより金属体に渦電流が流れ、シートコイル611のコイルインピーダンスZcが減少するため、インダクタンスL、静電容量C、抵抗値Rからなる交流インピーダンス回路の合成交流インピーダンスが減少し、電圧降下検出抵抗624の電圧降下すなわち出力電圧Voが増大する。すなわち、出力電圧Voが増大する場合に金属体が接近したと判別することができる。障害物が軟鉄などの磁性体の場合にはシートコイル611のインダクタンスは増大する。しかし、その渦電流損失の増加はシートコイル611のインダクタンス増加よりも交流インピーダンス回路のコイルインピーダンスZcの低下に与える影響が大きいため、交流インピーダンス回路の電圧降下自体は減少する。同様に、これらの金属体は後述する人体の場合と同様に、電圧降下検出抵抗624と並列接続されるコンデンサの容量を増大させ、電圧降下検出抵抗624の電圧降下を減少する作用も行う。しかし、このコンデンサ容量の増加による電圧降下検出抵抗624の電圧降下低下よりも、金属体による渦電流損失増加により交流インピーダンス回路の電圧降下減少の影響が優勢であるために、金属体が接近すると、当該回路の出力電圧は、増加することがわかった。
【0028】
図7は近接障害物5が人体である場合を示す。人体は表面積が大きいので、車両バンパ1に衝突ストロークS以上の大きさの衝突ストロークが発生した場合、バンパカバー2及びアブソーバ4が変形してセンサと人体とがほぼ接触する程に接近することにより、人体と電極ライン612、613との間の静電容量C1が大きくなる。尚、人体は金属体に比較して格段に(二桁以上)比抵抗が大きいので、シートコイル611による渦電流はほとんど無視することができる。ここで、電極ライン612、613と人体との間の静電容量をC1、人体の対地静電容量をC2とすれば、電極ライン612、613は静電容量C1、C2の直列回路を通じて接地されることになる。その結果、この直列接続静電容量が電圧降下検出抵抗624に並列接続されて、それらの合成交流インピーダンスが小さくなるために、電圧降下検出抵抗624の電圧降下すなわち出力電圧Voが減少する。すなわち、出力電圧Voが減少する場合に人体が接近したと判定することができる。尚、バンパカバー2及びアブソーバ4の変形によりセンサ6と人体とがほぼ接触しているので、センサ6が車両バンパ1において従来よりも衝突面から離隔した位置に取り付けられているにも拘らず、従来と同様の出力(すなわち、検出感度)を得ることができる。
【0029】
次に、車両バンパ1における衝突ストロークが、衝突ストロークS未満の大きさである場合について説明する。尚、図8に人体と金属と電気絶縁体(それ以外の物体)とがセンサ6に接近する際の出力電圧Voの変化の計算例を示す。
【0030】
障害物が絶縁体である場合は、衝突ストロークの大小に拘らず、障害物はセンサ6に対して電気的影響を与えないので、出力電圧Voは変化しない。障害物が金属体である場合、センサ6に設けられたシートコイル611が、障害物である金属体から離隔しているので、障害物はシートコイル611に電気的影響(コイルインピーダンスの変化)は多少あるが誤判定するレベルでない。障害物が人体である場合、センサ6に設けられた電極ライン612、613は障害物である人体から離隔しているのでセンサ6に電気的影響(静電容量変化)は多少あるが誤判定するレベルでない。
【0031】
一方、雨粒やスプラッシュ等の水分が車両バンパ1に衝突した場合は、水分の質量が小さいために、車両バンパ部1には変形が生じない。ここで、図9は、歩行者及び水分について衝突速度と衝突ストロークとの関係を示す図である。図9より明らかなように、水分は衝突速度が大きい場合でも、衝突ストロークが大きくならないので、衝突ストロークSに到達しない。このため、バンパカバー2表面に付着した水分は、アブソーバ4内部に配設されたセンサ6から数mm乃至数十mm離隔している。よって、バンパカバー2表面に付着した水分はセンサ6の静電容量に影響を与えず、出力電圧Voは変化しない。従って、従来はバンパカバー裏面にセンサが配設されていたので、降雨やスプラッシュ等によりバンパカバーに付着した水分によって静電容量が変化して歩行者衝突の発生を誤検出するケースがあったが、本実施形態によれば、歩行者衝突の発生を誤検出することがないという効果を奏する。
【0032】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、車両バンパ1への障害物の衝突によって生じる静電容量変化を検出するセンサ6が、バンパカバー2より車両後方位置にてバンパカバー2とは非接触に配設(具体的には、アブソーバ4内部に配設)されているので、バンパカバー2表面に付着した水分による静電容量変化を検出することがなく、降雨やスプラッシュ等に起因する歩行者衝突の誤検出を防止することができる。また、歩行者衝突の発生時は、車両バンパ1(バンパカバー2及びアブソーバ4)が変形して歩行者(人体)とセンサとが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。
【0033】
また、センサ6の配設位置は、歩行者衝突の発生時に車両バンパ1において生じる衝突ストロークに基づいて設定されている。具体的には、バンパカバー2前端とセンサ6との間の距離が、歩行者衝突時の衝突ストロークSに略等しく設定され、歩行者衝突の発生時に歩行者(人体)とセンサ6とが略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。一方、降雨やスプラッシュ等の水分は質量が小さく、水分の衝突による衝突ストロークは殆ど発生しないので、センサ6はバンパカバー2表面に付着した水分による静電容量変化を検出することはない。
【0034】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、前記実施形態では、センサ6をアブソーバ4の内部に配設した例を示したが、アブソーバ4表面に配設してもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、バンパカバー2前端とセンサ6との間の距離を歩行者衝突時の衝突ストロークSに略等しく設定したが、これよりも小さく設定してもよい。バンパカバー2前端とセンサ6との間の距離が歩行者衝突時の衝突ストロークSよりも小さい場合も、歩行者衝突の発生時に歩行者(人体)とセンサとが確実に略接触する状態となるため、従来構成と同様の感度で静電容量変化を検出し、障害物が歩行者か否かを高精度に判別することができる。
【0036】
さらに、静電容量変化検出用のセンサ6の構成は上述した実施形態に限られるものではなく、車両バンパにおける静電容量変化を検出可能であれば、いかなる構成であっても構わない。また、前記実施形態では、金属体検出用のシートコイル611を設けたが、これを省略する構成としても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、静電容量変化の検出に基づいて障害物を判別可能な各種の静電容量式車両用障害物判別装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態におけるセンサの取り付け位置を示す車両バンパの縦断面図であり、(a)は歩行者衝突発生前の状態を、(b)歩行者衝突発生時の状態をそれぞれ示している。
【図2】車両バンパの横断面図である。
【図3】センサの縦断面図である。
【図4】センサの正面図である。
【図5】センサに電気絶縁体が接近する場合を示す等価回路図である。
【図6】センサに金属体が接近する場合を示す等価回路図である。
【図7】センサに人体が接近する場合を示す等価回路図である。
【図8】センサ出力と障害物−センサ間の距離との関係を示す図である。
【図9】歩行者及び水分について衝突速度と衝突ストロークとの関係を示す図である。
【図10】従来技術における静電容量変化検出用のセンサ取り付け位置を示す車両バンパの縦断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 車両バンパ
2 バンパカバー
3 バンパリンフォース
4 アブソーバ
6 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンパカバー内にバンパリンフォース及びアブソーバを配設してなる車両バンパと、その車両バンパへの障害物の衝突によって生じる静電容量変化を検出するセンサとを有し、そのセンサの検出結果に基づいて障害物が歩行者か否かを判別するように構成された車両用障害物判別装置において、
前記センサは、前記バンパカバーより車両後方位置にてそのバンパカバーとは非接触に配設されたことを特徴とする車両用障害物判別装置。
【請求項2】
前記センサは、前記アブソーバの表面又は内部に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用障害物判別装置。
【請求項3】
前記センサの配設位置は、歩行者衝突の発生時に前記車両バンパにおいて生じる衝突ストロークに基づいて設定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用障害物判別装置。
【請求項4】
前記バンパカバー前端と前記センサとの間の距離が、前記歩行者衝突時の衝突ストロークに略等しく設定されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用障害物判別装置。
【請求項5】
前記バンパカバー前端と前記センサとの間の距離が、前記歩行者衝突時の衝突ストロークよりも小さく設定されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用障害物判別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−96293(P2006−96293A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−287598(P2004−287598)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【Fターム(参考)】