車両用電子制御装置
【課題】インジケータランプの配線が長くなるのを防止するとともに、メータパネル上のインジケータランプを削減して工数の削減を図る。
【解決手段】基板27上に電子部品28を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、基板上27に回路の作動状態を示すインジケータランプ28aを実装する。基板27、回路、およびインジケータランプ28aを光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバー31で覆う。インジケータランプ28aと対向する保護カバー31の部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪み31aを設ける。車両用電子制御装置は、車体フレーム2を覆うサイドフェンダ32の内側にあって、バッテリケース19の側面に縦置きで、かつインジケータランプ28aが車体外側に面するようにして取り付けられる。
【解決手段】基板27上に電子部品28を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、基板上27に回路の作動状態を示すインジケータランプ28aを実装する。基板27、回路、およびインジケータランプ28aを光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバー31で覆う。インジケータランプ28aと対向する保護カバー31の部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪み31aを設ける。車両用電子制御装置は、車体フレーム2を覆うサイドフェンダ32の内側にあって、バッテリケース19の側面に縦置きで、かつインジケータランプ28aが車体外側に面するようにして取り付けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電子制御装置に関し、特に、該車両用電子制御装置が正常に作動しているかどうかを示すインジケータを備えた車両用電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、多くの装備が備えられており、この装備が正常に作動しているかどうかを示すインジケータも設けられている。例えば、特開2005−22528号公報には、イグニッションキーがオンされた時に、標準装備に対応するインジケータおよびオプション装備に対応するインジケータを点灯させる車両情報表示装置において、インジケータがスピードメータやタコメータなどとともにコンビネーションメータに備えられた車両情報表示装置が開示されている。
【0003】
また、特開2003−220851号公報には、エコノミー変速モードが選択されていることを示すインジケータとしてエコランプを設けるとともに、エコノミー変速モードが選択されているときに燃費向上に適した運転操作がなされていない場合、エコランプの表示形態を変更することができる運転状態表示装置が開示されている。このエコランプは、コンビネーションメータに配置されている。
【特許文献1】特開2005−22528号公報
【特許文献2】特開2003−220851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2に示されているインジケータは運転席前方のコンビネーションメータに取り付けられている。しかし、インジケータに表示指示を与える車両用電子制御装置はコンビネーションメータから離れた位置に置かれる。特に、自動二輪車等、小型車両では、車両用電子制御装置を置くスペースが限られているので、コンビネーションメータから遠く離れることが多い。このように、コンビネーションメータと車両用電子制御装置との距離が遠くなると、長い配線が必要となり、供給電力が増大する。
【0005】
インジケータは、運転者が見やすいようにコンビネーションメータ上に設けられるのであるが、インジケータのすべてが、運転者が運転時に常時監視しなければならないものではなく、例えば、燃料噴射制御用電子制御装置(FI−ECU)の作動状態を示すFIインジケータを配置した場合、コンビネーションメータのケーシング前面部に孔をあけ、さらに、この孔を透光性のカバーで覆わなければならないので、ケーシングの構造が複雑になる。
【0006】
したがって、コンビネーションメータの孔加工やカバーの取り付けによる作業工数を低減させるため、コンビネーションメータ上に設けるインジケータの数を減らし、走行中に常時監視が必要でないインジケータをコンビネーションメータ上から他に移設することが望まれる。しかし、インジケータをコンビネーションメータ上から他に移設する場合でも、必要なときにインジケータの表示を容易に確認きる状態で移設するのが望ましい。
【0007】
本発明の目的は、上記要求に応えるため、コンビネーションメータ上から移動したインジケータを取り付けた車両用電子制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、基板上に電子部品を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、前記基板上に前記回路の作動状態を示すインジケータランプを実装するとともに、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆う光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバーを設けた点に第1の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記インジケータランプと対向する前記保護カバーの部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪みが設けられている点に第2の特徴がある。
【0010】
さらに、本発明は、自動二輪車に搭載される上記第2の特徴を有する車両用電子制御装置において、車体フレームを覆うサイドカバーの内側にあって、バッテリケースの側面に縦置きで、かつ前記インジケータランプが車体外側に面するようにして取り付けられた点に第3の特徴がある。
【0011】
また、さらに、本発明は、前記保護カバーが、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆うコア部分と、前記コア部分をさらに外面から覆う外殻部分とからなり、前記コア部分は前記外殻部分の内側に光透過性樹脂材をモールド充填してなる点に第4の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
上記第1の特徴を有する発明によれば、インジケータランプが基板上に実装されているので、基板からインジケータランプまでの配線が不要になり、構造が簡略化される。また、インジケータランプの点灯に必要な電力の供給ロスが少ない。
【0013】
第2の特徴を有する本発明によれば、窪みの部分で光透過性樹脂材の肉厚が薄くなるので、インジケータランプからの光がより良く保護カバーを透過できる。また、インジケータランプから出た光が円筒状窪みの壁面で多方向に反射されるので、インジケータランプの点灯状態を正面以外の多方向から認識できる。したがって、インジケータランプの配置の自由度が増大する。
【0014】
第3の特徴を有する本発明によれば、車両用電子制御装置をバッテリに近接して配置したので、配線の短縮が可能となる。また、車両用電子制御装置を自動二輪車のサイドカバー内に縦置きとしたので、円筒状の窪みが地面に対して垂直となり、窪みの底部にごみや埃が溜まりにくくすることができる。また、インジケータは車体外側に面するように配置されているので、サイドカバーを開けると直にインジケータランプの点灯状態を確認することができる。
【0015】
第4の特徴を有する本発明によれば、例えば、前記回路と接続される入出力端子を基板に結合した電子制御装置とする場合、製作工程を、回路が構成された基板と入出力端子とを別工程で小組み立てする工程と、小組み立てされた基板と入出力端子を外殻部分に挿入して樹脂を充填する工程とに分割でき、生産性が向上する。また、外殻部分に樹脂をモールド充填してコア部分と一体化するので、型外しが不要であり、作業性が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図4は本発明の一実施形態に係る車両用電子制御装置を備えた自動二輪車の側面図である。自動二輪車1は、車体フレーム2を備えており、車体フレーム2は、フロントフォーク3を回動自在に支持するヘッドパイプ4と、ヘッドパイプ4から下後方に延びるメインフレーム5と、メインフレーム5の後部に接合されて下方に延びる左右一対のピボットフレーム6と、メインフレーム5の後部に接合されて上後方に延びる左右一対の上側後部フレーム7と、上側後部フレーム7の下方に配置されて上後方に延びる左右一対の下側後部フレーム8とを備える。
【0017】
フロントフォーク3の下端部には前輪WFが軸支され、フロントフォーク3の上端部にはハンドル9が取り付けられる。また、フロントフォーク3には前輪WFを覆うフロントフェンダ10が取り付けられる。ピボットフレーム6には、後輪WRを軸支するリヤフォーク11が上下揺動自在に支持されており、上側後部フレーム7とリヤフォーク11の後端とのと間にはリヤクッション12が設けられる。車体フレーム2はサイドフェンダ(サイドカバー)32によって側部が覆われる。
【0018】
メインフレーム5の下方には、エンジン13および変速機14が一体化されてなるパワーユニット15が配置されており、このパワーユニット15は、メインフレーム5の中間部に設けられるハンガープレート16およびピボットフレーム6に支持される。
【0019】
後輪WRの上方には、燃料タンク17が配置されており、この燃料タンク17の前方には、ヘルメット等の小物を収納するための収納ボックス18が配置される。この収納ボックス18の側面には、後で詳述する車両用電子制御装置(以下、「ECU」と呼ぶ」が取り付けられる。
【0020】
図5は、車体フレーム2の要部側面図であり、図6は、収納ボックス18の正面図である。図5において、左右一対の上側後部フレーム7の前端はメインフレーム5の両側に接合され、そこから、それぞれ車幅方向外側に一旦拡張され、そこから車幅方向内側に屈曲されてメインフレーム5の延長線に平行に後方に延長されている。したがって、左右一対の上側後部フレーム7の間には、収納ボックス18の下部が収まるような空間が形成される。メインフレーム5の後端上部には、一つのブラケット20が溶接されており、上側後部フレーム7の上部には、それぞれ一つのブラケット21が溶接されている。
【0021】
収納ボックス18の後上側部には、一対のブラケット21に上方から対向する一対の上部ステー22が形成されている。また、収納ボックス18の前中央下部にはブラケット20に上方から対向する下部ステー23が形成されている。
【0022】
上部ステー22および下部ステー23をブラケット20、21にそれぞれ対面させ、ブラケット20、21側から上方に貫通したボルト24にナット25を螺合することによって収納ボックス18は車体フレーム2に固定される。
【0023】
図5と図6とに示されているように、収納ボックス18の左側面にはFI−ECU26が取り付けられている。FI−ECU26は、接着またはねじ止めなど、適宜周知の方法で取り付けることができる。収納ボックス18の下部分はバッテリケース19であり、FI−ECU26は、収納ボックス18のうち、バッテリケース19の側面に設けるとよい。電源供給のための電線が短くできるからである。
【0024】
次に、FI−ECU26を詳述する。図1はFI−ECU26の平面図、図2は、図1のA−A位置での断面図である。FI−ECU26は、基板27と、基板27上に配置された電子部品28と、電子部品28を含む回路に対する電力や信号の入出力端子29、および入出力端子29と基板27上の回路とを接続する電線30とからなる。電子部品28の一つは、FI−ECU26の作動状態が正常であるか否かを示すFIインジケータ28aである。FIインジケータ28aはチップ状の発光素子(LED)であり、基板27上に面実装される。
【0025】
基板27、電子部品28、電線30、および入出力端子29の一部分は、保護カバー31で覆われる。保護カバー31は、光透過性を有する、好ましくは透明の樹脂を低圧モールド成型して形成される。保護カバー31のうち、FIインジケータ28aを覆う部分の肉厚を薄くして、FIインジケータ(LED)28aの光がより良く透過するように窪み31aを形成している。窪み31aの部分では保護カバー31の強度が他の部分よりは低下するので、この窪み31aは基板27の縁からの距離Lをできるだけ大きくするのがよい。保護カバー31の面FBを収納ボックス18の側面に対向させて取り付ける。
【0026】
図3は保護カバー31の要部断面図である。保護カバー31に形成された窪み31aは円筒形に形成されており、FIインジケータ28aと対向する部分、つまり円筒形の底部とFIインジケータ28aとの間では、保護カバー31の樹脂材の肉厚を薄くしてある。これによって、FIインジケータ28aであるLEDから出た光は、保護カバー31をより良く透過する。また、LEDの光は矢印LDのように窪み31aの壁に当たって反射しつつ外部に放射されるので、FIインジケータ28aの正面以外の角度を有した方向からも、FIインジケータ28aの点灯をより良く認識することができる。
【0027】
FI−ECU26を、縦置きつまり保護カバー31の面FBが鉛直となるように取り付けているので、窪み31aの底部にごみや埃が溜まりにくい。また、FI−ECU26は、サイドフェンダ32の内側に位置する収納ボックス18の側面に取り付けたので、車体振動に対する防振構造を簡素化でき、外部からの泥水等の付着に対してFIインジケータ28aの発光面の汚れを防止できる。また、FI−ECU26は、サイドフェンダ32の内側の、太陽光線にさらされにくい場所に設けたので、光透過性樹脂の、太陽光による変色を防止して長期に亘る視認性の向上を図ることができる。
【0028】
なお、電子部品等の保護のため、窪み31a以外の部位の表面を着色塗装したり、窪み31a以外の部位を着色樹脂でモールドしてもよい。また、窪み31aは円筒形に限らない。例えば、図7に示すように、部分球状の窪み31bにしてもよい。図7は変形例に係る保護カバー31の要部断面図である。同図において、LED28aから出た光LDは窪み31bの部分で光を良く透過するし、窪み31bと空気との境界で屈折して拡散するので、広い範囲でFIインジケータ28aの点灯を認識することができる。
【0029】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図8は、第2実施形態に係るFI−ECUの平面図、図9は、図8のB−B位置での断面図であり、図1、図2と同符号は同一または同等部分を示す。図8、図9において、FI−ECU26の保護カバー31は、コア部分34と、該コア部分34を覆う外殻部分35とからなる二重構造である。保護カバー31のコア部分34は、第1実施形態(図1、図2参照)のものと同様、基板27およびその上に実装されたFIインジケータ28aを含む複数の電子部品28を覆っている。
【0030】
コア部分34は入出力端子29の一部分を覆っている。保護カバー31の外殻部分35は、コア部分34のうち、入出力端子29の一部分を覆っている側を除いた部分を外側から覆っている。外殻部分35も、コア部分34と同様、光透過性を有する樹脂で形成され、内部のインジケータ28aの放出光が、外殻部分35およびコア部分34を通して外部から観察できるように形成される。
【0031】
入出力端子29は、電線30に接続された端子29aと端子ケース29bとからなる。端子ケース29bは樹脂で形成されるが、この端子ケース29bを形成する樹脂は光透過性のものでなくてもよい。
【0032】
第2実施形態のFI−ECU26の製作工程の例を説明する。まず、基板27上に電子部品28を装着する。併せて、予め端子29aを一端に接続した電線30の他端を基板27に接続する。次いで、別工程で製作された端子ケース29bに端子29aを差し込む。こうして、電子部品28と、入出力端子29と、基板27とからなるFI−ECU26の本体36ができ上がる。なお、電線30と、端子29aと、端子ケース29bとの小組み立て体を別工程で製作して、その小組み立て体の電線20を基板27に接合してもよい。
【0033】
一方、別工程で、保護カバー31の外殻部分35を光透過性樹脂で成型しておく。そして、この外殻部分35にFI−ECU26の本体36を挿入する。外殻部分35内での本体36の位置決めは、例えば、外殻部分35の内面に、基板27の縁が当接可能な段差や凹凸部を設けることにより行われる。
【0034】
本体36を外殻部分35に挿入した状態では、入出力端子29の全部もしくは一部が外殻部分35の開口端部(図9左側端部)から突出しており、かつFIインジケータ28aが外殻部分35に形成された窪み31aの底部に対向するるように位置決めされる。
【0035】
本体36を外殻部分35に挿入した後、本体36と外殻部分35との間に生じている空間に図8の矢印D方向から光透過性樹脂を低圧注入して、該樹脂で空間をモールド充填する。この樹脂は固体化して外殻部分35と一体となり、保護カバー31のコア部分34を構成する。なお、保護ケース31を構成するコア部分34や外殻部分35は、透明樹脂に限らず、白色系の樹脂であってもよい。要は、FIインジケータ28aの光が透過可能な程度の着色がなされている樹脂であればよい。
【0036】
上記実施形態の、さらなる変形例を説明する。図10は、第2実施形態の変形例に係るFI−ECUの平面図、図11は、図10のC−C位置での断面図、図12は、保護カバーの外殻部分の斜視図であり、図8、図9と同符号は、同一または同等部分である。図10〜図12において、FIインジケータ28aを見透かせるように形成した窪み31aは、平面視で円形ではなく、図10、図11で右方向に長く形成し、保護カバー31の縁まで延長した溝形状としている。このように窪み31aを保護カバー31の縁まで延長することにより、外殻部分35をモールド成型する際の、型抜構造が複雑にならず、型の形成が容易になる。
【0037】
この変形例は、二重構造の保護カバー31に限らず、第1実施形態における保護カバー31に形成される窪み31aも同様に、一端が、保護カバー31の縁まで延ばした溝形状とすることができる。
【0038】
上記実施形態では、FI−ECU26を収納ボックス18の下部に設けられたバッテリケース19の側面に縦置きした例を示したが、本願発明は、これに限定されることなく、FI−ECU26は車体フレーム2の任意の場所にブラケット等、補助部材を介して取り付けることができる。要は、FIインジケータ28aがFI−ECU26の基板27に実装されており、かつFIインジケータ28aを含むFI−ECU26の少なくとも一部分が光透過性を有する樹脂で低圧モールド成型された保護カバー31で覆われていればよいし、光透過性の樹脂と着色樹脂の2種類のモールドでFI−ECUを成形してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、ECUとして燃料噴射制御用のFI−ECUを想定し、このFI−ECUの状態を示すFIインジケータを基板に実装した例を示したが、燃料噴射装置に限らず、他の車両用電子制御装置にその状態を示すインジケータを一体に設ける場合にも本発明の構成は適用できる。要は、インジケータに点灯指示を供給するための電線を短くするように、インジケータに点灯指示を与える車両用電子制御装置にインジケータを実装し、光透過性の樹脂材で保護カバーを単層または二重層でモールド成型してあればよい。また、インジケータが配置された位置を覆う部分では、保護カバーの肉厚を他の部分より薄くしてあればなおよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図2】図1のA−A位置での断面図である。
【図3】車両用電子制御装置の保護カバーの要部断面図である。
【図4】車両用電子制御装置を搭載した自動二輪車の側面図である。
【図5】自動二輪車の車体フレームと収納ボックスの側面図である。
【図6】収納ボックスの正面図である。
【図7】本発明の変形例に係る保護カバーの要部断面図である。
【図8】第2実施形態に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図9】図8のB−B位置での断面図である。
【図10】第2実施形態の変形例に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図11】図10のC−C位置での断面図である。
【図12】変形例に係る外殻部分の斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1…自動二輪車、 2…車体フレーム、 5…メインフレーム、 7…上側後部フレーム、 18…収納ボックス、 19…バッテリケース、 26…FI−ECU、 27…基板、 28…電子部品、 28a…FIインジケータ(インジケータランプ)、 29…入出力端子、 30…電線、 31…保護カバー、 31a…窪み、 32…サイドフェンダ、 34…保護ケースのコア部分、 35…保護ケースの外殻部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電子制御装置に関し、特に、該車両用電子制御装置が正常に作動しているかどうかを示すインジケータを備えた車両用電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、多くの装備が備えられており、この装備が正常に作動しているかどうかを示すインジケータも設けられている。例えば、特開2005−22528号公報には、イグニッションキーがオンされた時に、標準装備に対応するインジケータおよびオプション装備に対応するインジケータを点灯させる車両情報表示装置において、インジケータがスピードメータやタコメータなどとともにコンビネーションメータに備えられた車両情報表示装置が開示されている。
【0003】
また、特開2003−220851号公報には、エコノミー変速モードが選択されていることを示すインジケータとしてエコランプを設けるとともに、エコノミー変速モードが選択されているときに燃費向上に適した運転操作がなされていない場合、エコランプの表示形態を変更することができる運転状態表示装置が開示されている。このエコランプは、コンビネーションメータに配置されている。
【特許文献1】特開2005−22528号公報
【特許文献2】特開2003−220851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2に示されているインジケータは運転席前方のコンビネーションメータに取り付けられている。しかし、インジケータに表示指示を与える車両用電子制御装置はコンビネーションメータから離れた位置に置かれる。特に、自動二輪車等、小型車両では、車両用電子制御装置を置くスペースが限られているので、コンビネーションメータから遠く離れることが多い。このように、コンビネーションメータと車両用電子制御装置との距離が遠くなると、長い配線が必要となり、供給電力が増大する。
【0005】
インジケータは、運転者が見やすいようにコンビネーションメータ上に設けられるのであるが、インジケータのすべてが、運転者が運転時に常時監視しなければならないものではなく、例えば、燃料噴射制御用電子制御装置(FI−ECU)の作動状態を示すFIインジケータを配置した場合、コンビネーションメータのケーシング前面部に孔をあけ、さらに、この孔を透光性のカバーで覆わなければならないので、ケーシングの構造が複雑になる。
【0006】
したがって、コンビネーションメータの孔加工やカバーの取り付けによる作業工数を低減させるため、コンビネーションメータ上に設けるインジケータの数を減らし、走行中に常時監視が必要でないインジケータをコンビネーションメータ上から他に移設することが望まれる。しかし、インジケータをコンビネーションメータ上から他に移設する場合でも、必要なときにインジケータの表示を容易に確認きる状態で移設するのが望ましい。
【0007】
本発明の目的は、上記要求に応えるため、コンビネーションメータ上から移動したインジケータを取り付けた車両用電子制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、基板上に電子部品を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、前記基板上に前記回路の作動状態を示すインジケータランプを実装するとともに、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆う光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバーを設けた点に第1の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記インジケータランプと対向する前記保護カバーの部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪みが設けられている点に第2の特徴がある。
【0010】
さらに、本発明は、自動二輪車に搭載される上記第2の特徴を有する車両用電子制御装置において、車体フレームを覆うサイドカバーの内側にあって、バッテリケースの側面に縦置きで、かつ前記インジケータランプが車体外側に面するようにして取り付けられた点に第3の特徴がある。
【0011】
また、さらに、本発明は、前記保護カバーが、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆うコア部分と、前記コア部分をさらに外面から覆う外殻部分とからなり、前記コア部分は前記外殻部分の内側に光透過性樹脂材をモールド充填してなる点に第4の特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
上記第1の特徴を有する発明によれば、インジケータランプが基板上に実装されているので、基板からインジケータランプまでの配線が不要になり、構造が簡略化される。また、インジケータランプの点灯に必要な電力の供給ロスが少ない。
【0013】
第2の特徴を有する本発明によれば、窪みの部分で光透過性樹脂材の肉厚が薄くなるので、インジケータランプからの光がより良く保護カバーを透過できる。また、インジケータランプから出た光が円筒状窪みの壁面で多方向に反射されるので、インジケータランプの点灯状態を正面以外の多方向から認識できる。したがって、インジケータランプの配置の自由度が増大する。
【0014】
第3の特徴を有する本発明によれば、車両用電子制御装置をバッテリに近接して配置したので、配線の短縮が可能となる。また、車両用電子制御装置を自動二輪車のサイドカバー内に縦置きとしたので、円筒状の窪みが地面に対して垂直となり、窪みの底部にごみや埃が溜まりにくくすることができる。また、インジケータは車体外側に面するように配置されているので、サイドカバーを開けると直にインジケータランプの点灯状態を確認することができる。
【0015】
第4の特徴を有する本発明によれば、例えば、前記回路と接続される入出力端子を基板に結合した電子制御装置とする場合、製作工程を、回路が構成された基板と入出力端子とを別工程で小組み立てする工程と、小組み立てされた基板と入出力端子を外殻部分に挿入して樹脂を充填する工程とに分割でき、生産性が向上する。また、外殻部分に樹脂をモールド充填してコア部分と一体化するので、型外しが不要であり、作業性が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図4は本発明の一実施形態に係る車両用電子制御装置を備えた自動二輪車の側面図である。自動二輪車1は、車体フレーム2を備えており、車体フレーム2は、フロントフォーク3を回動自在に支持するヘッドパイプ4と、ヘッドパイプ4から下後方に延びるメインフレーム5と、メインフレーム5の後部に接合されて下方に延びる左右一対のピボットフレーム6と、メインフレーム5の後部に接合されて上後方に延びる左右一対の上側後部フレーム7と、上側後部フレーム7の下方に配置されて上後方に延びる左右一対の下側後部フレーム8とを備える。
【0017】
フロントフォーク3の下端部には前輪WFが軸支され、フロントフォーク3の上端部にはハンドル9が取り付けられる。また、フロントフォーク3には前輪WFを覆うフロントフェンダ10が取り付けられる。ピボットフレーム6には、後輪WRを軸支するリヤフォーク11が上下揺動自在に支持されており、上側後部フレーム7とリヤフォーク11の後端とのと間にはリヤクッション12が設けられる。車体フレーム2はサイドフェンダ(サイドカバー)32によって側部が覆われる。
【0018】
メインフレーム5の下方には、エンジン13および変速機14が一体化されてなるパワーユニット15が配置されており、このパワーユニット15は、メインフレーム5の中間部に設けられるハンガープレート16およびピボットフレーム6に支持される。
【0019】
後輪WRの上方には、燃料タンク17が配置されており、この燃料タンク17の前方には、ヘルメット等の小物を収納するための収納ボックス18が配置される。この収納ボックス18の側面には、後で詳述する車両用電子制御装置(以下、「ECU」と呼ぶ」が取り付けられる。
【0020】
図5は、車体フレーム2の要部側面図であり、図6は、収納ボックス18の正面図である。図5において、左右一対の上側後部フレーム7の前端はメインフレーム5の両側に接合され、そこから、それぞれ車幅方向外側に一旦拡張され、そこから車幅方向内側に屈曲されてメインフレーム5の延長線に平行に後方に延長されている。したがって、左右一対の上側後部フレーム7の間には、収納ボックス18の下部が収まるような空間が形成される。メインフレーム5の後端上部には、一つのブラケット20が溶接されており、上側後部フレーム7の上部には、それぞれ一つのブラケット21が溶接されている。
【0021】
収納ボックス18の後上側部には、一対のブラケット21に上方から対向する一対の上部ステー22が形成されている。また、収納ボックス18の前中央下部にはブラケット20に上方から対向する下部ステー23が形成されている。
【0022】
上部ステー22および下部ステー23をブラケット20、21にそれぞれ対面させ、ブラケット20、21側から上方に貫通したボルト24にナット25を螺合することによって収納ボックス18は車体フレーム2に固定される。
【0023】
図5と図6とに示されているように、収納ボックス18の左側面にはFI−ECU26が取り付けられている。FI−ECU26は、接着またはねじ止めなど、適宜周知の方法で取り付けることができる。収納ボックス18の下部分はバッテリケース19であり、FI−ECU26は、収納ボックス18のうち、バッテリケース19の側面に設けるとよい。電源供給のための電線が短くできるからである。
【0024】
次に、FI−ECU26を詳述する。図1はFI−ECU26の平面図、図2は、図1のA−A位置での断面図である。FI−ECU26は、基板27と、基板27上に配置された電子部品28と、電子部品28を含む回路に対する電力や信号の入出力端子29、および入出力端子29と基板27上の回路とを接続する電線30とからなる。電子部品28の一つは、FI−ECU26の作動状態が正常であるか否かを示すFIインジケータ28aである。FIインジケータ28aはチップ状の発光素子(LED)であり、基板27上に面実装される。
【0025】
基板27、電子部品28、電線30、および入出力端子29の一部分は、保護カバー31で覆われる。保護カバー31は、光透過性を有する、好ましくは透明の樹脂を低圧モールド成型して形成される。保護カバー31のうち、FIインジケータ28aを覆う部分の肉厚を薄くして、FIインジケータ(LED)28aの光がより良く透過するように窪み31aを形成している。窪み31aの部分では保護カバー31の強度が他の部分よりは低下するので、この窪み31aは基板27の縁からの距離Lをできるだけ大きくするのがよい。保護カバー31の面FBを収納ボックス18の側面に対向させて取り付ける。
【0026】
図3は保護カバー31の要部断面図である。保護カバー31に形成された窪み31aは円筒形に形成されており、FIインジケータ28aと対向する部分、つまり円筒形の底部とFIインジケータ28aとの間では、保護カバー31の樹脂材の肉厚を薄くしてある。これによって、FIインジケータ28aであるLEDから出た光は、保護カバー31をより良く透過する。また、LEDの光は矢印LDのように窪み31aの壁に当たって反射しつつ外部に放射されるので、FIインジケータ28aの正面以外の角度を有した方向からも、FIインジケータ28aの点灯をより良く認識することができる。
【0027】
FI−ECU26を、縦置きつまり保護カバー31の面FBが鉛直となるように取り付けているので、窪み31aの底部にごみや埃が溜まりにくい。また、FI−ECU26は、サイドフェンダ32の内側に位置する収納ボックス18の側面に取り付けたので、車体振動に対する防振構造を簡素化でき、外部からの泥水等の付着に対してFIインジケータ28aの発光面の汚れを防止できる。また、FI−ECU26は、サイドフェンダ32の内側の、太陽光線にさらされにくい場所に設けたので、光透過性樹脂の、太陽光による変色を防止して長期に亘る視認性の向上を図ることができる。
【0028】
なお、電子部品等の保護のため、窪み31a以外の部位の表面を着色塗装したり、窪み31a以外の部位を着色樹脂でモールドしてもよい。また、窪み31aは円筒形に限らない。例えば、図7に示すように、部分球状の窪み31bにしてもよい。図7は変形例に係る保護カバー31の要部断面図である。同図において、LED28aから出た光LDは窪み31bの部分で光を良く透過するし、窪み31bと空気との境界で屈折して拡散するので、広い範囲でFIインジケータ28aの点灯を認識することができる。
【0029】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図8は、第2実施形態に係るFI−ECUの平面図、図9は、図8のB−B位置での断面図であり、図1、図2と同符号は同一または同等部分を示す。図8、図9において、FI−ECU26の保護カバー31は、コア部分34と、該コア部分34を覆う外殻部分35とからなる二重構造である。保護カバー31のコア部分34は、第1実施形態(図1、図2参照)のものと同様、基板27およびその上に実装されたFIインジケータ28aを含む複数の電子部品28を覆っている。
【0030】
コア部分34は入出力端子29の一部分を覆っている。保護カバー31の外殻部分35は、コア部分34のうち、入出力端子29の一部分を覆っている側を除いた部分を外側から覆っている。外殻部分35も、コア部分34と同様、光透過性を有する樹脂で形成され、内部のインジケータ28aの放出光が、外殻部分35およびコア部分34を通して外部から観察できるように形成される。
【0031】
入出力端子29は、電線30に接続された端子29aと端子ケース29bとからなる。端子ケース29bは樹脂で形成されるが、この端子ケース29bを形成する樹脂は光透過性のものでなくてもよい。
【0032】
第2実施形態のFI−ECU26の製作工程の例を説明する。まず、基板27上に電子部品28を装着する。併せて、予め端子29aを一端に接続した電線30の他端を基板27に接続する。次いで、別工程で製作された端子ケース29bに端子29aを差し込む。こうして、電子部品28と、入出力端子29と、基板27とからなるFI−ECU26の本体36ができ上がる。なお、電線30と、端子29aと、端子ケース29bとの小組み立て体を別工程で製作して、その小組み立て体の電線20を基板27に接合してもよい。
【0033】
一方、別工程で、保護カバー31の外殻部分35を光透過性樹脂で成型しておく。そして、この外殻部分35にFI−ECU26の本体36を挿入する。外殻部分35内での本体36の位置決めは、例えば、外殻部分35の内面に、基板27の縁が当接可能な段差や凹凸部を設けることにより行われる。
【0034】
本体36を外殻部分35に挿入した状態では、入出力端子29の全部もしくは一部が外殻部分35の開口端部(図9左側端部)から突出しており、かつFIインジケータ28aが外殻部分35に形成された窪み31aの底部に対向するるように位置決めされる。
【0035】
本体36を外殻部分35に挿入した後、本体36と外殻部分35との間に生じている空間に図8の矢印D方向から光透過性樹脂を低圧注入して、該樹脂で空間をモールド充填する。この樹脂は固体化して外殻部分35と一体となり、保護カバー31のコア部分34を構成する。なお、保護ケース31を構成するコア部分34や外殻部分35は、透明樹脂に限らず、白色系の樹脂であってもよい。要は、FIインジケータ28aの光が透過可能な程度の着色がなされている樹脂であればよい。
【0036】
上記実施形態の、さらなる変形例を説明する。図10は、第2実施形態の変形例に係るFI−ECUの平面図、図11は、図10のC−C位置での断面図、図12は、保護カバーの外殻部分の斜視図であり、図8、図9と同符号は、同一または同等部分である。図10〜図12において、FIインジケータ28aを見透かせるように形成した窪み31aは、平面視で円形ではなく、図10、図11で右方向に長く形成し、保護カバー31の縁まで延長した溝形状としている。このように窪み31aを保護カバー31の縁まで延長することにより、外殻部分35をモールド成型する際の、型抜構造が複雑にならず、型の形成が容易になる。
【0037】
この変形例は、二重構造の保護カバー31に限らず、第1実施形態における保護カバー31に形成される窪み31aも同様に、一端が、保護カバー31の縁まで延ばした溝形状とすることができる。
【0038】
上記実施形態では、FI−ECU26を収納ボックス18の下部に設けられたバッテリケース19の側面に縦置きした例を示したが、本願発明は、これに限定されることなく、FI−ECU26は車体フレーム2の任意の場所にブラケット等、補助部材を介して取り付けることができる。要は、FIインジケータ28aがFI−ECU26の基板27に実装されており、かつFIインジケータ28aを含むFI−ECU26の少なくとも一部分が光透過性を有する樹脂で低圧モールド成型された保護カバー31で覆われていればよいし、光透過性の樹脂と着色樹脂の2種類のモールドでFI−ECUを成形してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、ECUとして燃料噴射制御用のFI−ECUを想定し、このFI−ECUの状態を示すFIインジケータを基板に実装した例を示したが、燃料噴射装置に限らず、他の車両用電子制御装置にその状態を示すインジケータを一体に設ける場合にも本発明の構成は適用できる。要は、インジケータに点灯指示を供給するための電線を短くするように、インジケータに点灯指示を与える車両用電子制御装置にインジケータを実装し、光透過性の樹脂材で保護カバーを単層または二重層でモールド成型してあればよい。また、インジケータが配置された位置を覆う部分では、保護カバーの肉厚を他の部分より薄くしてあればなおよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図2】図1のA−A位置での断面図である。
【図3】車両用電子制御装置の保護カバーの要部断面図である。
【図4】車両用電子制御装置を搭載した自動二輪車の側面図である。
【図5】自動二輪車の車体フレームと収納ボックスの側面図である。
【図6】収納ボックスの正面図である。
【図7】本発明の変形例に係る保護カバーの要部断面図である。
【図8】第2実施形態に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図9】図8のB−B位置での断面図である。
【図10】第2実施形態の変形例に係る車両用電子制御装置の平面図である。
【図11】図10のC−C位置での断面図である。
【図12】変形例に係る外殻部分の斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1…自動二輪車、 2…車体フレーム、 5…メインフレーム、 7…上側後部フレーム、 18…収納ボックス、 19…バッテリケース、 26…FI−ECU、 27…基板、 28…電子部品、 28a…FIインジケータ(インジケータランプ)、 29…入出力端子、 30…電線、 31…保護カバー、 31a…窪み、 32…サイドフェンダ、 34…保護ケースのコア部分、 35…保護ケースの外殻部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に電子部品を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、
前記基板上に前記回路の作動状態を示すインジケータランプを実装するとともに、
前記基板、回路、およびインジケータランプを覆う光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバーを設けたことを特徴とする車両用電子制御装置。
【請求項2】
前記インジケータランプと対向する前記保護カバーの部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪みが設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用電子制御装置。
【請求項3】
自動二輪車に搭載される請求項2記載の車両用電子制御装置において、
車体フレームを覆うサイドカバーの内側にあって、バッテリケースの側面に縦置きで、かつ前記インジケータランプが車体外側に面するようにして取り付けられたことを特徴とする車両用電子制御装置。
【請求項4】
前記保護カバーが、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆うコア部分と、前記コア部分をさらに外面から覆う外殻部分とからなり、
前記コア部分は前記外殻部分の内側に光透過性樹脂材をモールド充填してなることを特徴とする請求項1記載の車両用電子制御装置。
【請求項1】
基板上に電子部品を設けて回路を構成した車両用電子制御装置において、
前記基板上に前記回路の作動状態を示すインジケータランプを実装するとともに、
前記基板、回路、およびインジケータランプを覆う光透過性樹脂材でモールド成型してなる保護カバーを設けたことを特徴とする車両用電子制御装置。
【請求項2】
前記インジケータランプと対向する前記保護カバーの部分に、表面側から円筒状に凹んだ窪みが設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用電子制御装置。
【請求項3】
自動二輪車に搭載される請求項2記載の車両用電子制御装置において、
車体フレームを覆うサイドカバーの内側にあって、バッテリケースの側面に縦置きで、かつ前記インジケータランプが車体外側に面するようにして取り付けられたことを特徴とする車両用電子制御装置。
【請求項4】
前記保護カバーが、前記基板、回路、およびインジケータランプを覆うコア部分と、前記コア部分をさらに外面から覆う外殻部分とからなり、
前記コア部分は前記外殻部分の内側に光透過性樹脂材をモールド充填してなることを特徴とする請求項1記載の車両用電子制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−177164(P2009−177164A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−331110(P2008−331110)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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