説明

車両用音声情報提供装置

【課題】 本発明は、様々な音声情報を乗員が聞き取りやすいように伝達する車両用音声情報提供装置の提供を目的とする。
【解決手段】 乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置において、前記音声情報に付与された優先度もしくは音声情報の種類に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置と音量を制御する音声制御手段を備えることを特徴とする車両用音声情報提供装置。その音声制御手段は、優先度が低い音声情報はフロントドアスピーカ19に、優先度が高い音声情報はドライバが聞き取りやすいようにシートスピーカ20に出力されるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を経路案内する進路に応じた方向から音声がきこえるようにする音声出力装置が知られている(例えば、特許文献1)。本音声出力装置は、例えば経路案内する方向が右方向であれば案内音声が右方向から聞こえるように制御することによって、ドライバが音声のみで感覚的に経路案内の指示内容を把握することを狙っている。
【0003】
また、異なる種類の複数の情報をドライバに提供するナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献2)。本ナビゲーション装置は、情報の種類毎に情報提供の順序を設定し、発生した複数の情報をその設定された順序に従って提供する。
【特許文献1】特許2602158号公報
【特許文献2】特開平10−104001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の従来技術では、方向を提示するために様々な方向のスピーカから経路案内の音声指示がなされ、スピーカの位置によってはドライバから遠い位置に配置されたスピーカを鳴らさざるを得ない場合もあるので、必ずしも「聞き取りやすい」「認知しやすい」音声情報提供手段とはならない。この問題点に対して、「遠くにあるスピーカを大きな音で鳴らす」という案が容易に考えつくが、このような制御を行えば、聴感上、非常に「耳につく」「やかましい」音となり、商品性上好ましいことではない。また、人の聴覚は音像位置に対する方向知覚解像度が低いため、様々な方向のスピーカから音声を出力することにより音の意味を理解させることは、音声をかえって聞き取りにくくし、狙った効果も得られにくい。
【0005】
また、特許文献2の従来技術では、設定された順序に従って音声を出力したとしても、その音声自体を出力するスピーカの位置や音量が適切でなければ、乗員は正確に音声情報を聞き取ることができない。
【0006】
そこで、本発明は、様々な音声情報を乗員が聞き取りやすいように伝達する車両用音声情報提供装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、
乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置において、
前記音声情報に付与された優先度に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置と音量を制御する音声制御手段を備えることを特徴とする車両用音声情報提供装置が提供される。さらには、
乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置において、
前記音声情報の種類に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置と音量を制御する音声制御手段を備えることを特徴とする車両用音声情報提供装置が提供される。
【0008】
本局面によれば、音声情報に付与された優先度もしくは音声情報の種類に従って音源の位置と音量を制御することによって、乗員が様々な音声情報を正確に聴取することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、様々な音声情報を乗員が聞き取りやすいように伝達することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。特に、「車載対話エージェントシステム」における実施例での説明を行う。車載対話エージェントシステムとは、乗員とのコミュニケーションを行う擬人化されたエージェントの像を制御するものである。エージェントは、乗員と会話を行ったり、乗員の好みや要求やそれらの学習結果に応じて最適な推奨案(例えば、乗員が好みそうなレストランが近くにあれば場所を案内してくれる)を提供してくれたりする。エージェントの容姿は、人間をはじめとして、動物、ロボット、漫画のキャラクター等、様々存在し、ユーザの好みによって選択可能なものである。エージェントは、ディスプレイ上を動くものであってもよいし、ホログラフィのようなものであってもよい。
【0011】
図1は、本実施例における本発明の車両用音声情報提供装置の一構成を示した図である。情報制御ECU10は、後述する学習結果に基づいて、エージェントのコミュニケーション行為を決定する。そして、情報制御ECU10は、その決定された行為に基づいて、エージェントの動きを表現するためにエージェント画像情報を制御するとともに、エージェントの発声を表現するために音声情報を制御する。例えば、乗員が「おはよう!」といえば、車内マイク11により取得された「おはよう」というキーワードに基づいて、エージェントは「おはようございます。今日は天気がいいですね!」と歯を磨く動作をしながら返事をしてくる。また、乗員が「近くのレストランを探して!」といえば、エージェントが「イタリアンか中華のどちらがいいですか?」と問いかける仕草をしながら応答してくる。乗員が「イタリアンで!」と言えば、エージェントは、ナビゲーションシステムの情報とこれまでの学習結果に基づいて、乗員にとって最適なイタリアンレストランをリコメンドしてくれる。
【0012】
上述の学習結果は、車載の各種センサが検出したセンサ情報とともにエージェントが行ったコミュニケーション行為をユーザDB16や車両DB17に記憶させていくことによって、エージェントのコミュニケーション内容が学習されていく。車を運転している状況では、場所変化、時間変化、交通状況変化、乗員自体の変化、乗員の感情変化、乗員の心理変化等があり、これらを各種センサで読み取り、そのときにエージェントが対話した内容やリコメンドした内容に対する乗員の返答を学習していくことによって、次回に対話する内容やリコメンドする内容を変えていくことができる。
【0013】
各種センサには、車両状態やユーザの生体情報を検出するものがある。車両状態を検出するセンサには、例えば、車速センサ、アクセルセンサ、ブレーキセンサ、乗員検出センサ、シフトポジションセンサ、シートベルト検出センサ、車間距離センサ等があり、それ以外にも目的に応じて車両状態を検出するセンサが存在する。図1に示された車両信号14は、これらのセンサによって検出されたものである。生体情報を検出するセンサには、例えば、車内マイク11、車内カメラ12、生体センサ13がある。生体センサ13には、体温センサ、脳波センサ、心拍数センサ、指紋検出センサ、視線検出センサ等がある。それ以外にも目的に応じて生体情報を検出するセンサが存在する。
【0014】
このように、エージェントシステムは乗員と擬人化されたエージェントとの対話を可能にするシステムである。そのため、対話内容として複数の種類の音声情報があったとしても、乗員、特にドライバが混乱しないよう、わかりやすくタイムリーにそれらの音声情報を伝達する必要がある。そのために、本発明の車両用音声情報提供装置では、そのときのシーンや、乗員の意図に応じた優先度が音声情報に付与されている。そして、情報制御ECU10は、その優先度に従って、車室内に複数ある音源(スピーカ)のうち、アンプ18を介して音声情報を出力するスピーカの位置や音量や発声タイミングを制御する。
【0015】
乗員に提供される音声情報には、具体的な例として、図2に示されるようなものが挙げられる。車両異常情報や事故情報等の乗員にすぐにでも伝える必要がある緊急情報から、オーディオやラジオから流れてくる緊急性のない音楽情報まで、音声情報には様々なものがある。これらの音声情報が秩序なくドライバに対し伝達されてしまうと、ドライバは混乱してしまう。そのため、情報の種類のそれぞれには、図2で示されているような優先度が付与されている。数字の小さいものほど乗員に伝えるべき優先度が高いことを示す。この優先度の違いによって音声情報の提供方法がどのように変わるのかを例を挙げて以下に説明する。
【0016】
[音声情報提供例1]高速道路を走行中に情報制御ECU10が道路管理センターから交通情報の一つである渋滞情報を受信したとすると、情報制御ECU10は音声案内によってその受信した渋滞情報を提供する。情報制御ECU10は、図2のような音声情報と優先度が対応付けされたマップを参照し、この渋滞情報(優先度2)の音声案内しているときは、ナビゲーションシステムを使った経路案内情報(優先度3)や電話受信による電話の取り次ぎ(優先度4)等の優先度の低い音声情報を乗員に伝えないようにする。電話をかけてきた相手に対しては、エージェントが「しばらく待ってほしい」旨を伝える。なお、車外との電話のやりとりは、TELECU15を介して行われる。TELECU15は、乗員が電話機を持たずに通話可能となるようにするものであり、車外からの電話の受信があったときに情報制御ECU10に受信情報を送信したり、車内マイク11を介して乗員の話したことばを相手に伝えたりする。
【0017】
[音声情報提供例2]情報制御ECU10は、乗員の運転負荷に応じて音声案内の範囲を限定する。例えば、「交差点が連続する市街地を走行しているとき」「カーブが連続する山道を走行しているとき」「首都高速等で周辺車両が多いとき」「住宅地を走行しているとき」「視線移動量が大きいとき」「心理的に緊張状態にあるとき」等の運転負荷の高い状況では、情報制御ECU10は、緊急情報、交通情報及び経路案内情報という優先度の比較的高い音声情報のみを提供する。電話がかかってきた際には、エージェントは相手に「でられないのでかけ直す」旨を伝え、上記の例示した状況がなくなった後に、自動的に発信する。なお、走行位置はナビゲーションシステムからの情報によって判断され、視線移動量は車内カメラ12や視線検出センサの検出値によって判断され、緊張状態は車内カメラ12による表情の変化や心拍数センサの検出値によって判断される。
【0018】
[音声情報提供例3]単なる情報案内であってもドライバが興味ある情報(例えば、サッカー、野球の結果速報)が音声案内されている際には、情報制御ECU10は、電話がかかってきた場合でも接続を保留する、または、エージェントが「でられないのでかけ直す」旨を相手に伝えるように制御する。つまり、図2に示されるような優先度のデフォルト値が付与された各音声情報に対し、スイッチ入力操作や音声入力操作等の所定の操作入力によって、乗員が任意で優先度を変えることが可能である。また、ドライバとの親密度の高い相手から電話がかかってきたときには、優先的に接続するようにしてもよい。一定期間内に電話のかかってきた回数や助手席に乗った回数(車内カメラ12による顔面認証により判断)がユーザDB16等に記憶され、その頻度が増えるとともに親密度も上昇するような学習がされる。
【0019】
以上のように優先度に従って乗員に提供された音声情報をドライバが混乱しないようわかりやすく確実に伝えるために、情報制御ECU10はその優先度に従って車室内に複数あるスピーカのうちアンプ18を介して音声情報を出力するスピーカの位置や音量や発声タイミングを制御する。ドライバに確実に伝えるスピーカはできるだけドライバに近い位置に配置されているほうがよく、ドライバシート(シートバックやヘッドレスト等)に直接備え付けられたシートスピーカ30や、ドライバ頭上の天井に備え付けられたスピーカが好適である。
【0020】
図4は、情報制御ECU10が優先度に従ってスピーカを制御することを示すフローの一例である。ステップ100において、音声情報を提供するというタスクが発生する。そして、その発生したタスクの音声情報の優先度を判定する(ステップ120)。優先度の高低の判定は、所定値(例えば、優先度3)より高い優先度であるか否かによって行われる。優先度が低い音声情報はフロントドアスピーカ19やドライバ頭部から離れたスピーカに出力されるとともに最適な音量調整が行われ、車内全体が最適な音場になるよう制御される(ステップ130,140)。一方、優先度が高い音声情報はシートスピーカ20やドライバ頭部の近くに配置されたスピーカに出力されるとともに最適な音量調整が行われ、ドライバが確実に聴取できるように制御される(ステップ150,160)。したがって、車両異常を示す緊急情報のような優先度の高い情報であればドライバに確実に伝えることができ、音楽のような優先度の低い情報であれば落ち着いて聞かせることができる。また、上述したように、単なる情報案内であっても、ドライバの興味が高い情報については、シートスピーカ20やドライバ頭部の近くに配置されたスピーカから出力される。
【0021】
しかし、提供すべき音声情報が複数発生することもあり、音声情報の提供タイミングが重なることが多い。図3は、現在提供すべき音声情報のタスクとその発生時刻の一例を示した図である。時刻t1で音楽情報を提供するタスクが発生した後に別の提供タスクが発生し、それらがスタックされている。例えば、図4のステップ100において、基本音声提供タスクとして、t1の音楽情報、t2の経路案内情報、t3の電話情報がスタックされていたとする。このときの提供順序は、優先度に従って、経路案内情報、電話情報、音楽情報となる。しかし、これらの音声情報の提供中に時刻t4のタイミングで緊急情報の割り込みタスクが発生した場合には(図4のステップ110)、提供順序は、優先度に従って緊急情報、経路案内情報、電話情報、音楽情報となる。そして、優先度が一番高い緊急情報はシートスピーカ20やドライバ頭部の近くに配置されたスピーカに出力されるとともに最適な音量調整が行われ、ドライバが確実に聴取できるように制御される。緊急情報が提供された後に、優先度の順番に従って残りの音声情報がシートスピーカ20等に出力される。なお、シートスピーカ20に出力されている最中であっても、音楽情報のような優先度が低い音声情報については、音量調整をしながらフロントドアスピーカ19に出力されるようにしてもよい。
【0022】
ところで、車を運転している状況では、場所変化、時間変化、交通状況変化、乗員自体の変化、乗員の感情変化、乗員の心理変化等があり、これらの変化に従って各音声情報に付与された優先度が変化することは、よりきめ細やかな情報提供をすることができるようになる。図5は、「車両走行状態」、「ドライバ心理状態」「同乗者の有無」のそれぞれの状態変化によって各音声情報に付与された優先度が異なっていることを示すマップの具体例である。図6は、情報制御ECU10が運転状況によって変化する優先度に従ってスピーカを制御することを示すフローの一例である。ステップ200において、音声情報を提供するというタスクが発生する。そして、情報制御ECU10は、車内マイク11、車内カメラ12、生体センサ13及び車両信号14に基づいて運転状況を検出する(ステップ210)。運転状況を検出した情報制御ECU10は、例示した図5のマップに基づいて提供すべき音声情報の優先順位を再設定する(ステップ220)。例えば、検出された運転状況が「高速走行状態」「緊張状態」「同乗者ありの状態」であったならば、各状態の優先度の値を音声情報毎に足したものが、再設定された優先度となる。具体的には、雑談情報の再設定優先度は7+4+5=16に、電話情報の再設定優先度は6+6+7=19になり、再設定前の優先度と再設定後の優先度で値が逆転している。つまり、運転状況に応じて優先度を変化させることが可能となる。したがって、ステップ230以降は図4と同様のため説明を省略するが、各状態における各音声情報の優先度を設定し優先度の再設定を所望の方法にすれば、その再設定された優先度を用いることによって、スピーカの位置と音量を制御して、よりきめ細やかな情報提供をすることが可能となる。
【0023】
さらに、本発明の車両用音声情報提供装置は、車両の中で「ドライバが独占したい情報」「同乗者と共有したい情報」に基づいて(音声情報の種類に従って)スピーカの位置を制御することによって、車両の責任者たる「ドライバ」の位置づけを確固たるものとすることができる。すなわち、車内空間ではドライバは車両に関する全責任を負うという特別な意識を持っている。しかしながら、エージェントシステム等、音声認識により多くの操作をするシステムにおいては、操作を失敗したりシステムが思い通りに動かなかったりすると、同乗者はすぐにその状態をわかってしまうため、全責任を負うという意識を持つドライバにとっては、恥ずかしくもありあまり気分のいいものではない。
【0024】
例えば、ドライバがエージェントとの対話でレストラン検索を行うとき(本発明の車両用音声情報提供装置がレストラン検索という音声情報の提供を行うとき)に、対話を行っていることをあまり同乗者に知られたくない場合がある(例えば、同乗者を驚かせたい場合、同乗者の前でエージェントと対話することに抵抗感がある場合)。そのような場合には、ドライバ頭部近傍のスピーカからエージェントの音声を出力することによって、ドライバは同乗者に知られずにエージェントと対話をすることができるようになる。したがって、同乗者に対話を聞かれたり横槍を入れられたりしないため、ドライバは「自分の責任で車両をコントロールしている」という満足感を得ることができる。なお、ドライバの声を取得するマイクは指向性の強いタイプを使用する必要がある。また、シートスピーカ20等のドライバの近くにあるスピーカの指向性を制御することによって、強い指向性にすれば同乗者にスピーカから出力される音が聞こえないようにすることができる。
【0025】
さらに、本発明の車両用音声情報提供装置は、車内外の音の状況に応じてスピーカの音量を制御することによって、ドライバに確実に音声情報を提供することができる。例えば、車内マイク11を介して車内の雑音が所定値以上の場合にはシートスピーカ20の音量を上げたり、周辺車両の数が車外カメラや車間距離センサによって所定値以上検出された場合には周辺車両の騒音が大きいとしてシートスピーカ20の音量を上げたり、降雨を検出する雨滴センサによって所定レベルの雨量を検出された場合には雨音が大きいとしてシートスピーカ20の音量を上げたりする。また、TELECU15が電話を受信した場合には、それまでスピーカから出力されていた音楽等の音量を下げることによって、電話の受信を確実にドライバに知らせることができる。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0027】
例えば、上述では、音声情報に付与された優先度に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置を制御しているが、スピーカに車内の所定の移動範囲を移動可能にする可動部を設け、上述の音源位置の制御と同様の効果となるようにそのスピーカ自体の移動位置を制御してもよい。
【0028】
また、図2に示されるように本実施例では、「緊急情報」「経路案内情報」等の大きな項目に優先度を付与していたが、さらにきめ細かい情報提供をするために「現在位置情報」「経路情報」「施設情報」といった各小項目についても優先度をそれぞれ付与してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施例における本発明の車両用音声情報提供装置の一構成を示した図である。
【図2】乗員に提供される音声情報の具体的な例である。
【図3】現在提供すべき音声情報のタスクとその発生時刻の一例を示した図である。
【図4】情報制御ECU10が優先度に従ってスピーカを制御することを示すフローの一例である。
【図5】運転状況変化によって各音声情報に付与された優先度が異なっていることを示すマップの具体例である。
【図6】情報制御ECU10が運転状況によって変化する優先度に従ってスピーカを制御することを示すフローの一例である。
【符号の説明】
【0030】
10 情報制御ECU
19 フロントドアスピーカ
20 シートスピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置において、
前記音声情報に付与された優先度に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置と音量を制御する音声制御手段を備えることを特徴とする車両用音声情報提供装置。
【請求項2】
前記音声制御手段は、所定値より高い優先度が付与された音声情報がドライバに近い音源から出力されるように制御する請求項1記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項3】
前記音声制御手段は、前記優先度の異なる音声情報が複数あるときには、そのうちで高いほうの優先度が付与された音声情報がドライバに近い音源から出力されるように制御する請求項1記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項4】
前記音声制御手段は、ドライバに近い音源の音量を他の音源の音量よりも大きくなるように制御する請求項2または3記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項5】
乗員に対し音声情報を提供する車両用音声情報提供装置において、
前記音声情報の種類に従って車室内に複数ある音源のうち前記音声情報を出力する音源の位置と音量を制御する音声制御手段を備えることを特徴とする車両用音声情報提供装置。
【請求項6】
前記音声制御手段は、前記音声情報の種類が経路案内情報の場合、ドライバに近い音源の音量を他の音源の音量よりも大きくなるように制御する請求項5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項7】
前記音声制御手段は、前記音声情報に音楽情報と経路音声案内情報がある場合、ドライバに近い音源の音量配分に関しては前記経路音声案内情報の音量が前記音楽情報の音量よりも大きく配分されるように制御し、他の音源の音量配分に関しては前記音楽情報の音量が前記経路音声案内情報の音声よりも大きく配分されるように制御する請求項5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項8】
前記音声制御手段は、車内の雑音が所定値以上の場合には前記音量を上げる請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項9】
前記音声制御手段は、周辺車両の数が所定値以上の場合には前記音量を上げる請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項10】
前記音声制御手段は、降雨の場合には前記音量を上げる請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項11】
前記音声制御手段は、車載通信装置が電話を受信した場合には出力中の前記音量を下げる請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項12】
前記音声制御手段は、前記音源の指向性を制御する請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。
【請求項13】
前記音声情報は、乗員と擬人化されたエージェント像が対話する車載対話エージェントシステムにおける該エージェント像の発声音である請求項1または5記載の車両用音声情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−194633(P2006−194633A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−4362(P2005−4362)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】