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車両騒音測定装置
説明

車両騒音測定装置

【課題】
本発明の目的は、複数車線道路でも車線毎にマイクロフォンアレイを配置することなく、かつ任意位置での発生騒音を測定できる騒音測定装置を提供することにある。
【解決手段】
複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台に走行車両を撮影する複数台のカメラ5と複数個のマイクロフォン6から構成されるマイクロフォンアレイ7を配置する。複数台のカメラで撮影したカメラ画像により特定した車両の車両位置(車両と複数個のマイクロフォンの距離)を距離演算部14で求める。マイクロフォンアレイ7に集音された騒音を複数個のマイクロフォン毎に記憶しておき、複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が特定した車両の音源騒音と同一になるように振幅位相補正部19で補正し、騒音算出部21で加重平均を求めて騒音値を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロフォンアレイを用いて複数車線の道路を走行する車両の発生騒音を測定する車両騒音測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
道路を走行している車両などの移動体の発生騒音をマイクロフォンアレイで集音して測定することが知られている。マイクロフォンアレイは複数個のマイクロフォンを略直線上に配置して構成されている。このような騒音測定装置は下記の特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−75245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術は、道路の片側に車両の走行方向に沿ってマイクロフォンアレイを略直線上に配置し、特定の計測店位置で測定するようにしている。このため、複数車線の道路では車線毎にマイクロフォンアレイを配置しなければならず構成が複雑になり、また、任意位置での発生騒音を測定できないという問題点を有する。
【0005】
本発明の目的は、複数車線道路でも車線毎にマイクロフォンアレイを配置することなく、かつ任意位置での発生騒音を測定できる騒音測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴とするところは、複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台に走行車両を撮影する複数台のカメラと複数個のマイクロフォンから構成されるマイクロフォンアレイを配置し、複数台のカメラで撮影したカメラ画像により特定した車両の車両位置(車両と複数個のマイクロフォンの距離)を求め、マイクロフォンアレイに集音された騒音を複数個のマイクロフォン毎に記憶しておき、複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が特定した車両の音源騒音と同一になるように補正して加重平均を求めて騒音値を算出するようにしたことにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明は複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台に走行車両を撮影する複数台のカメラと複数個のマイクロフォンから構成されるマイクロフォンアレイを配置し、複数台のカメラで撮影したカメラ画像により特定した車両の車両位置(車両と複数個のマイクロフォンの距離)を判定し、複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が特定した車両の音源騒音と同一になるように補正して加重平均を求めて騒音値を算出している。したがって、複数車線道路でも車線毎にマイクロフォンアレイを配置することなく、かつ任意位置での発生騒音を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
架台は複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている。架台には走行車両を撮影する複数台のカメラと複数個のマイクロフォンから構成されるマイクロフォンアレイが設置されている。距離演算手段は複数台のカメラで撮影したカメラ画像を入力し、特定した車両までの距離を求める。速度演算手段はカメラ画像により車両の速度を求める。マイクロフォンアレイに集音された騒音は複数個のマイクロフォン毎に騒音記憶装置に記憶される。騒音補正手段は騒音記憶装置に記憶されている複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が特定した車両の音源騒音と同一になるように車両までの距離により騒音の振幅と位相を補正する。周波数補正手段は騒音補正手段で補正された騒音の周波数を車両速度によりドップラー効果を補償する。騒音算出装置は周波数補正手段で補正された騒音の加重平均を求めて騒音値を算出する。
【実施例】
【0009】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。図1に本発明の全体構成図を示す。
【0010】
図1において、道路1は2車線1a、1bで騒音監視領域2が設定されている。騒音監視領域2の長さLは10〜20m程度である。図1は騒音監視領域2の車線1aを車両3aが走行し、車線1bを車両3bが走行している状態を示している。
【0011】
コ字型の架台4は2車線道路1の路上を幅方向に跨ぐように配置されている。架台4には走行車両3を撮影する2台のカメラ5A、5Bと複数個のマイクロフォン6から構成されるマイクロフォンアレイ7が設置されている。2台のカメラ5A、5Bで撮影したカメラ画像とマイクロフォンアレイ7に集音された騒音は騒音監視装置8に入力される。
【0012】
図2に騒音監視装置8の一例詳細構成図を示す。
【0013】
図2において、カメラ5A、5Bの撮影画像(カメラ画像)は画像記憶部9に記憶される。画像記憶部9には撮影画像が上書き記憶される。画像処理装置10を構成する画像入力部11はサンプリング周期毎に画像記憶部9からカメラ画像を取り込み車両有無検知部12に加える。画像処理装置10のサンプリング周期は50μS程である。
【0014】
車両有無検知部12はカメラ画像から車両3の抽出処理を行い騒音監視領域2に車両3が存在するか判定する。車両有無検知部12は車両3を抽出すると車両画像を車番認識部13に与える。また、車両有無検知部12は車両3を抽出すると車両有り信号を距離演算部14と速度演算部15に与える。
【0015】
画像処理装置10は画像入力部11、車両有無検知部12、車番認識部13、距離演算部14および速度演算部15で構成されている。
【0016】
距離演算部14は車両有り信号を入力するとカメラ5A、5Bのカメラ画像を画像入力部11から入力する。距離演算部14はカメラ5A、5Bで撮影した2枚の車両画像の視差から車両3までの距離(車両位置)を求める。また、速度演算部15は車両有り信号を入力するとサンプリング時間当たりの車両位置変化量から車両速度を求める。
【0017】
一方、マイクロフォンアレイ7に集音された騒音は複数個のマイクロフォン6毎に騒音記憶部16に記憶される。騒音記憶部16に記憶されている複数個のマイクロフォン6毎の騒音は騒音監視装置17に取り込まれる。騒音監視装置17は騒音入力部18、振幅位相補正部19、周波数補正部20および騒音算出部21から構成されている。
【0018】
騒音入力部18は画像入力部11の同じサンプリング周期で騒音記憶部16からマイクロフォン6毎の騒音を取り込み振幅位相補正部19に与える。振幅位相補正部19は距離演算部14の距離信号に基づき騒音の振幅と位相を補正する。振幅位相補正部19は車両3とマイクロフォン6の間の距離による騒音の減衰と時間遅れを補償する。つまり、マイクロフォン6で集音した騒音が車両3の音源騒音と同一になるように補正する。
【0019】
周波数補正部20は振幅位相補正部19で補正された騒音の周波数を車両速度によりドップラー効果を補償する。周波数補正部20は車両速度を速度演算部15から与えられている。騒音算出部21は周波数補正部20で補正された騒音の加重平均を求めて騒音値を算出する。
【0020】
次に、図3に示すフローチャートを参照して動作を説明する。
【0021】
2台のカメラ5A、5Bで撮影したカメラ画像とマイクロフォンアレイ7に集音された騒音は騒音監視装置8に入力される。カメラ5A、5Bの撮影画像(カメラ画像)は画像記憶部9に記憶され、また、マイクロフォンアレイ7に集音された車両3の発生騒音は複数個のマイクロフォン6毎に騒音記憶部16に記憶される。騒音監視装置8は画像記憶部9のカメラ画像と騒音記憶部16の騒音を取り込み図3の処理を実行して騒音を測定する。
【0022】
まず、図3の処理を実行する前に車両3の車両位置と速度の履歴から騒音発生時刻を算出しタイミングを合せる処理が行われる。
【0023】
画像入力部11はステップS1においてサンプリング周期毎に画像記憶部9からカメラ画像を取り込み車両有無検知部12に加える。車両有無検知部12はステップS2でカメラ画像から車両画像の抽出処理を行い騒音監視領域2に車両3が存在するか判定する。車両有無検知部12は車両3を抽出すると車両画像を車番認識部13に与える。車番認識部13はステップS3で良く知られている画像処理技術により車番の認識処理を実行する。この車番によって騒音を測定する車両を特定する。
【0024】
車両有無検知部12はステップS2で車両3が存在しないと判定すると、再度ステップS2において画像入力部11からカメラ画像を入力して車両3の有無を判定する。また、抽出車両有無検知部12はステップS2で車両3を抽出すると車両有り信号を距離演算部14と速度演算部15に与える。
【0025】
距離演算部14は車両有り信号を入力するとステップS4においてカメラ5A、5Bのカメラ画像を画像入力部11から入力し、2枚の車両画像の視差から車両3までの距離(車両位置)を求める。また、ステップS4からステップS5に移行して、速度演算部15は車両有り信号を入力するとサンプリング時間当たりの車両位置変化量から車両速度を求める。
【0026】
一方、騒音入力部18はステップS6において車番認識部13で車番を認識し特定した車両3の発生騒音を騒音記憶部16から取り込み振幅位相補正部19に与える。騒音入力部18は複数個のマイクロフォン6毎に騒音を取り込み振幅位相補正部19に与える。
【0027】
振幅位相補正部19はステップS7において距離演算部14の距離信号に基づき騒音の振幅と位相を補正する。振幅位相補正部19は車両3と各マイクロフォン6の間の距離による騒音の減衰と時間遅れを補償する。つまり、各マイクロフォン6で集音した騒音が車両3の音源騒音と同一になるように補正する。振幅位相補正部19は騒音補正手段を構成することになる。
【0028】
ステップS7からステップS8に移行して周波数補正部20は振幅位相補正部19で補正された騒音の周波数を車両速度によりドップラー効果を補償する。振幅位相補正部19による騒音の減衰と時間遅れの補償と周波数補正部20によるドップラー効果補償は複数個の全てのマイクロフォン6で集音した騒音について行われる。
【0029】
騒音算出部21はステップS9で複数個の全てのマイクロフォン6で集音した騒音について補償が行われていると判定するとステップS10に移り複数個の全てのマイクロフォン6で集音した騒音の加重平均を求めて騒音値を算出する。
【0030】
振幅位相補正部19で補償した各マイクロフォン6で集音した騒音の波形は図4(a)に示すように特定した車両3の音源騒音と同一になり、平均すると音源騒音になる。一方、他の車両3の騒音波形は図4(b)のようにバラバラな波形になり、平均すると略零になる。
【0031】
なお、騒音算出部21がステップS9で複数個の全てのマイクロフォン6で集音した騒音について補償が行われていないと判定するとステップS7の処理に戻り繰り返し実行される。
【0032】
このようにして複数車線を走行する車両の騒音を測定するのであるが、複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台に走行車両を撮影する複数台のカメラと複数個のマイクロフォンから構成されるマイクロフォンアレイを配置し、複数台のカメラで撮影したカメラ画像により特定した車両の車両位置(車両と複数個のマイクロフォンの距離)を判定し、複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が特定した車両の音源騒音と同一になるように補正して加重平均を求めて騒音値を算出している。したがって、複数車線道路でも車線毎にマイクロフォンアレイを配置することなく、かつ任意位置での発生騒音を測定することができる。
【0033】
なお、上述の実施例はドップラー効果補正を行っているが、振幅位相補正だけでも騒音測定できることは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】本発明による騒音監視装置の一例詳細構成図である。
【図3】本発明の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明を説明するための波形図である。
【符号の説明】
【0035】
1…道路、1a、1b…車線、3…車両、4…架台、5…カメラ、6…マイクロフォン、7…マイクロフォンアレイ、8…騒音監視装置、9…画像記憶部、10…画像処理装置、11…画像入力部、12…車両有無検知部、13…車番認識部、14…距離演算部、15…速度演算部、16…騒音記憶部、17…騒音処理装置、18…騒音入力部、19…振幅位相補正部、20…周波数補正部、21…騒音算出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台と、前記架台に設置され走行車両を撮影する複数台のカメラと、前記架台に設置されている複数個のマイクロフォンから構成されたマイクロフォンアレイと、前記複数台のカメラで撮影したカメラ画像を入力し、特定した車両の車両位置を求める画像処理装置と、前記マイクロフォンアレイに集音された騒音を前記複数個のマイクロフォン毎に記憶する騒音記憶装置と、前記騒音記憶装置に記憶されている前記複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が前記特定した車両の音源騒音と同一になるように補正して加重平均を求めて騒音値を算出する騒音算出装置とを具備することを特徴とする車両騒音測定装置。
【請求項2】
複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台と、前記架台に設置され走行車両を撮影する複数台のカメラと、前記架台に設置されている複数個のマイクロフォンから構成されたマイクロフォンアレイと、前記複数台のカメラで撮影したカメラ画像を入力し、特定した車両の車番を認識して当該車両の車両位置と車両速度を求める画像処理装置と、前記マイクロフォンアレイに集音された騒音を前記複数個のマイクロフォン毎に記憶する騒音記憶装置と、前記騒音記憶装置に記憶されている前記複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が前記特定した車両の音源騒音と同一になるように前記車両と各マイクロフォンとの距離に基づき騒音の振幅と位相を補正すると共に前記車両速度により騒音の周波数を補正して加重平均を求めて騒音値を算出する騒音算出装置とを具備することを特徴とする車両騒音測定装置。
【請求項3】
複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台と、前記架台に設置され走行車両を撮影する複数台のカメラと、前記架台に複数個のマイクロフォンを略直線上に配置したマイクロフォンアレイと、前記複数台のカメラで撮影したカメラ画像を入力し、特定した車両までの距離を求める距離演算手段と、前記マイクロフォンアレイに集音された騒音を前記複数個のマイクロフォン毎に記憶する騒音記憶装置と、前記騒音記憶装置に記憶されている前記複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が前記特定した車両の音源騒音と同一になるように前記車両までの距離により騒音の振幅と位相を補正する騒音補正手段と、前記騒音補正手段で補正された騒音の加重平均を求めて騒音値を算出する騒音算出装置とを具備することを特徴とする車両騒音測定装置。
【請求項4】
複数車線道路の路上を幅方向に跨ぐように配置されている架台と、前記架台に設置され走行車両を撮影する複数台のカメラと、前記架台に複数個のマイクロフォンを略直線上に配置したマイクロフォンアレイと、前記複数台のカメラで撮影したカメラ画像を入力し、特定した車両までの距離を求める距離演算手段と、前記カメラ画像により前記車両の速度を求める速度演算手段と、前記マイクロフォンアレイに集音された騒音を前記複数個のマイクロフォン毎に記憶する騒音記憶装置と、前記騒音記憶装置に記憶されている前記複数個のマイクロフォン毎に集音した騒音が前記特定した車両の音源騒音と同一になるように前記車両までの距離により騒音の振幅と位相を補正する騒音補正手段と、前記騒音補正手段で補正された騒音の周波数を前記車両速度によりドップラー効果補正する周波数補正手段と、前記周波数補正手段で補正された騒音の加重平均を求めて騒音値を算出する騒音算出装置とを具備することを特徴とする車両騒音測定装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−284527(P2006−284527A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108319(P2005−108319)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(390023928)日立エンジニアリング株式会社 (134)
【Fターム(参考)】