説明

車載用アンテナ同軸ケーブル

【課題】環境への負荷の少ないノンハロゲン材料で構成され、かつ可撓性、耐摩耗性、難燃性等、車載用アンテナ同軸ケーブルに要求される特性を十分に備える。
【解決手段】車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、中心導体と、前記中心導体の外周に設けられたノンハロゲン絶縁樹脂からなる絶縁体層と、前記絶縁体層外周に金属面を外側に向けて配置された金属・樹脂複合テープからなる外部導体(I)と、前記外部導体(I)外周に設けられた金属線編組からなる外部導体(II)と、前記外部導体(II)外周に設けられたJIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が40〜50のノンハロゲン難燃樹脂からなる外被とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両に搭載されるテレビやラジオ等のアンテナ配線に使用される車載用アンテナ同軸ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に搭載されるテレビやラジオ等のアンテナ配線に使用される同軸ケーブルにおいては、その基本特性である伝送特性に優れることはもとより、外径が細く軽量であること、可撓性が良好で取り回しが容易であること、耐摩耗性が良好であること、優れた難燃性を有すること等が要求される。
【0003】
従来、この種の用途の同軸ケーブルとしては、単線または撚線からなる中心導体の外周に、ポリエチレン等からなる絶縁体層および金属線の編組または横巻きからなる外部導体を順に設け、さらにその外側にポリエチレンや塩化ビニル樹脂等からなる外被を設けたものが知られている。
【0004】
また、シールド性や形状維持性を高めるため、絶縁体層と外部導体との間に、金属テープ、あるいはプラスチックテープの片面もしくは両面に金属層を施した金属・プラスチック複合テープの巻回層を設けたものも知られている(例えば、特許文献1参照。)。プラスチックテープの片面に金属層を施した金属・プラスチック複合テープを使用する場合には、金属層を外側、つまり外部導体側に向けて巻回される。
【0005】
さらに、絶縁体層上に金属・プラスチック複合テープの縦添え層と横巻き層を順に設けたものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。この場合、内側の金属・プラスチック複合テープは、金属層を外側に向けて縦添えされ、外側の金属・プラスチック複合テープは、金属層を内側に向けて横巻きされる。そしてこれらの両金属層が外部導体として機能する。
【0006】
しかしながら、これらの従来の同軸ケーブルは、いずれも前述した要求特性をすべて十分に満足するものではなかった。しかも、難燃性については、昨今の環境保全に対する関心の高まりとともに、ハロゲンを含まない材料による難燃化が求められているが、従来は、優れた難燃性とともに高い耐外傷性が得られる塩化ビニル樹脂の使用により主に難燃性を付与しており、ノンハロゲン材料を用いて難燃化した車載用アンテナ同軸ケーブルは未だ開発されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−265797号公報
【特許文献2】特開2006−351414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、環境への負荷の少ないノンハロゲン材料で構成され、しかも、伝送特性に優れる、外径が細く軽量である、可撓性が良好で取り回しが容易である、耐摩耗性が良好である、優れた難燃性を有する等の要求特性を十分に満足する車載用アンテナ同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様である車載用アンテナ同軸ケーブルは、中心導体と、前記中心導体の外周に設けられたノンハロゲン絶縁樹脂からなる絶縁体層と、前記絶縁体層外周に金属面を外側に向けて配置された金属・樹脂複合テープからなる外部導体(I)と、前記外部導体(I)外周に設けられた金属線編組からなる外部導体(II)と、前記外部導体(II)外周に設けられたJIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が40〜50のノンハロゲン難燃樹脂からなる外被とを備えるものである。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂のJIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が45〜47であるものである。
【0011】
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂は、JIS K 7215に準拠して測定される引張強さが12MPa以上で、かつ破断伸びが300%以上であるものである。
【0012】
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様のいずれかの態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂は、JIS K 7212に準拠して測定される熱老化(120℃、168時間)後の引張強さ残率および伸び残率がいずれも80%以上であるものである。
【0013】
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様のいずれかの態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層は、架橋ポリエチレン樹脂からなり、かつ厚さが0.48〜0.58mmであるものである。
【0014】
本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第5の態様のいずれかの態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記外部導体(I)は、厚さ10〜13μmのポリエステル樹脂層の両面に厚さ9〜11μmのアルミニウム層を有する厚さ33〜41μmの複合テープからなるものである。
【0015】
本発明の第7の態様は、第1の態様乃至第6の態様のいずれかの態様である車載用アンテナ同軸ケーブルにおいて、前記外被は、難燃剤として金属水酸化物を含有するポリオレフィン樹脂からなり、かつ厚さが0.29〜0.50mmであるものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の車載用アンテナ同軸ケーブルによれば、環境への負荷の少ないノンハロゲン材料で構成され、しかも、伝送特性に優れる、外径が細く軽量である、可撓性が良好で取り回しが容易である、耐摩耗性が良好である、優れた難燃性を有する等、車載用アンテナ同軸ケーブルに要求される特性を十分に備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の車載用アンテナ同軸ケーブルの一実施形態を示す斜視図である。
【図1B】図1Aに示す車載用アンテナ同軸ケーブルの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、それらの図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明はそれらの図面により何ら限定されるものではない。
【0019】
図1Aおよび図1Bは、本発明の一実施形態に係る車載用アンテナ同軸ケーブルを示す斜視図および横断面図である。図1Aでは、ケーブルの構成を明確にするため、端部を段剥ぎして示している。
【0020】
図1Aおよび図1Bにおいて、符号11は、中心導体を示し、この中心導体11は、軟銅線等の導電性金属からなる線材の1本または複数本から構成される。本実施形態では、1本の直径0.18mmの極細径軟銅線を中心に、それと同径の軟銅線を6本、右撚りに撚り合わせた構造となっている。軟銅線は、すずや銀等のめっきが施されていてもよい。
【0021】
この中心導体11上には、絶縁体層12、2層構造の外部導体、すなわち内側の外部導体(I)13および外側の外部導体(II)14、並びに外被15が順に設けられている。
【0022】
絶縁体層12は、ポリエチレンやポリプロピレン等のノンハロゲン絶縁樹脂から構成されている。ノンハロゲン絶縁樹脂としては、ポリエチレンや、それを架橋した架橋ポリエチレンが好ましく、耐熱性や耐摩耗性等の機械的特性を向上させる観点から、架橋ポリエチレンが特に好ましい。架橋方法は特に限定されるものではなく、有機過酸化物等の架橋剤により架橋させる化学架橋法や、電子線照射による電子線架橋法等を用いることができる。また、架橋の度合いは、ゲル分率で50〜60%程度が好ましい。ゲル分率が50%未満であると、耐熱性や耐摩耗性等を十分に向上させることができない。また、ゲル分率が60%を超えると、伸びの低下や柔軟性が劣り、絶縁体層にクラックが生ずるおそれがある。なお、このゲル分率は、JIS C 3005に規定の架橋度試験方法に基づき測定される。ノンハロゲン絶縁樹脂には、酸化防止剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤等の添加剤が配合されていてもよい。また、この絶縁体層12の厚さは、通常、0.48〜0.58mm程度である。本実施形態では、絶縁体層12は、中心導体11上にポリエチレンを押出被覆した後、電子線を照射して架橋させることにより形成されている。
【0023】
外部導体(I)13は、金属・樹脂複合テープを絶縁体層12の周囲に縦添えするかもしくは横巻き(重ね巻き)することにより形成されている。金属・樹脂複合テープは、ポリエステル樹脂等の樹脂層の片面もしくは両面にアルミニウム等の金属層を設けた構造を有し、少なくともその金属層側を外側に向けて配置されている。樹脂層と金属層とは接着剤層を介して接着され一体化されている。本発明の目的のためには、金属・樹脂複合テープとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂からなる厚さ10〜13μmの樹脂層の両面に、厚さ9〜11μmのアルミニウム層を設けた、全体の厚さが33〜41μmの3層構造の複合テープの使用が好ましい。本実施形態では、外部導体(I)13は、全体の厚さおよび幅がそれぞれ38μmおよび7.0mmのPET(10μm厚)/アルミニウム(11μm厚)/PET(10μm厚)複合テープの縦添えにより形成されている。
【0024】
外部導体(II)14は、軟銅線等の導電性金属からなる線材を複数本用いて外部導体(I)13の周りに編組することにより形成されている。この外部導体(II)14の厚さは、通常、0.25mm程度である。本実施形態では、直径0.10mmの極細径軟銅線の編組で構成されている。軟銅線は、すずや銀等のめっきが施されていてもよい。
【0025】
外被15は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンに金属水酸化物等のノンハロゲン系難燃剤を配合して難燃化したノンハロゲン難燃樹脂から構成されており、その厚さは、通常、0.29〜0.50mm程度である。ノンハロゲン系難燃剤としては、金属水酸化物のほか、グアニジン系、メラミン系等の窒素系難燃剤、リン酸アンモニウム、赤燐等のリン系難燃剤、リン・窒素系難燃剤、ホウ酸亜鉛等のホウ酸化合物、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0026】
このノンハロゲン絶縁樹脂は、JIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が、40〜50であり、好ましくは45〜47である。デュロメータ硬さ(HDD)が40未満では、耐摩耗性および耐側圧特性が低下してしまう。また、デュロメータ硬さ(HDD)が50を超えると、可撓性が低下し、取り扱いが困難になる。
【0027】
本発明において、このノンハロゲン絶縁樹脂は、JIS K 7215に準拠して測定される引張強さが10MPa以上で、かつ破断伸びが150%以上であることが好ましく、引張強さが12MPa以上で、かつ破断伸びが300%以上であることがより好ましい。引張強さが10MPa未満であるか、または破断伸びが150%未満であると、車載用アンテナ同軸ケーブルに必要な機械的強度が不足し、屈曲性等に問題が生ずる。
【0028】
また、このノンハロゲン絶縁樹脂は、120℃×168時間の熱老化条件で、JIS K 7212に準拠して測定される熱老化後の引張強さ残率および破断伸び残率が、いずれも50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。熱老化後の引張強さ残率および破断伸び残率のいずれか一方でも50%未満であると、耐熱性が不十分となる。
【0029】
外被15は、環境保全の観点から、ポリエチレンに、難燃剤として、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化カルシウムから選ばれる少なくとも1種の金属水酸化物を配合したノンハロゲン難燃樹脂で構成されていることが好ましく、ポリエチレンに、難燃剤として、水酸化マグネシウムを配合したものがより好ましい。なお、金属水酸化物は、ステアリン酸等の高級脂肪酸やシランカップリング剤によって表面処理が施されたものであってもよい。このような表面処理された金属水酸化物を使用することにより、ベースポリマーと混練する際の分散性を高めることができる。また、ノンハロゲン絶縁樹脂には、難燃剤のほか、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、充填剤、加工助剤、滑剤、着色剤等の添加剤が配合されていてもよい。
【0030】
本実施形態では、外被15は、外部導体(II)14上に難燃剤として水酸化マグネシウムを配合して難燃化したポリエチレンを押出被覆することにより形成されている。
【0031】
このように構成される車載用アンテナ同軸ケーブルにおいては、中心導体の外周に、ノンハロゲン絶縁樹脂からなる絶縁体層と、金属面を外側に向けて配置された金属・樹脂複合テープからなる外部導体(I)と、金属線編組からなる外部導体(II)と、特定の硬さを有するノンハロゲン難燃樹脂からなる外被とを順に備えるので、環境への負荷の少ないノンハロゲン材料で構成することができ、しかも、伝送特性に優れる、外径が細く軽量である、可撓性が良好で取り回しが容易である、耐摩耗性が良好である、優れた難燃性を有する等、車載用アンテナ同軸ケーブルに要求される特性を十分に備えることができる。
【0032】
したがって、上記車載用アンテナ同軸ケーブルは、車載されたラジオやテレビ等のオーディオ機器、ETC、衛星ラジオ、タイヤ空気圧センサ、車輪速センサ等のアンテナ配線に好適に用いられる。
【0033】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【実施例】
【0034】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0035】
実施例1
直径0.18mmのすずめっき軟銅線7本を、そのうちの1本を中心に撚合わせて中心導体とした。この中心導体上に、ポリエチレンを押出被覆した後、電子線を照射して、厚さ0.55mm、ゲル分率56%の絶縁体層を形成した。次いで、この絶縁体層上に、厚さ38μm、幅7.0mmのPET(10μm厚)/アルミニウム(11μm厚)/PET(10μm厚)複合テープを縦添えして外部導体(I)を形成し、その上に、直径0.10mmのすずめっき軟銅線を編組して厚さ約0.25mmの外部導体(II)を設けた。さらに、この外部導体(II)上に、デュロメータ硬さ(HDD)40の難燃化ポリエチレン(難燃PE(a)と表記)を押出被覆して厚さ約0.36mmの外被を形成し、外径約3.0mmの車載用アンテナ同軸ケーブルを製造した。
【0036】
実施例2〜5、比較例1、2
外被材料として、デュロメータ硬さ(HDD)45の難燃化ポリエチレン(難燃PE(b)と表記)(実施例2)、デュロメータ硬さ(HDD)46の難燃化ポリエチレン(難燃PE(c)と表記)(実施例3)、デュロメータ硬さ(HDD)47の難燃化ポリエチレン(難燃PE(d)と表記)(実施例4)、デュロメータ硬さ(HDD)50の難燃化ポリエチレン(難燃PE(e)と表記)(実施例5)、デュロメータ硬さ(HDD)35の難燃化ポリエチレン(難燃PE(f)と表記)(比較例1)、またはデュロメータ硬さ(HDD)64の難燃化ポリエチレン(難燃PE(g)と表記)(比較例2)を用いた以外は実施例1と同様にして車載用アンテナ同軸ケーブルを製造した。
【0037】
得られた車載用アンテナ同軸ケーブルについて、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[静電容量]
JIS C 3005(ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法)に基づき測定した。
[可撓性]
3点曲げ試験を行い、反発力を測定した。
[耐摩耗性]
ISO 6722に規定されるスクレープ摩耗試験に準拠する摩耗試験機(安田精機製作所製)を用い、中心導体の軟銅線が露出するまでの摩耗回数(スクレープ回数)を測定した。
[難燃性]
JIS C 3005に規定される60度傾斜燃焼試験を行い、着火後30秒以内に自然消火した場合を合格、自然消火しないかまたは自然消火に要した時間が30秒を超えた場合を不合格と判定した。
【0038】
これらの結果を、外被材料の種類および物性とともに表1に示す。なお、外被材料の物性は、デュロメータ硬さ(HDD)がJIS K 7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に準拠して測定したものであり、引張強さおよび伸びは、JIS K 7113(プラスチックの引張試験方法)に準拠して測定したものであり、熱老化後の引張強さ残率および伸び残率は、120℃×168時間の熱老化条件で、JIS K 7212(プラスチック−熱可塑性プラスチックの熱安定性試験方法)に準拠して測定したものである。
【0039】
【表1】

【0040】
表1から明らかなように、実施例に係る車載用アンテナ同軸ケーブルは、高い難燃性を有しながら、可撓性および耐摩耗性にも優れていた。これに対し、比較例1では、耐摩耗性が不良であり、また、比較例2では、可撓性が不良であった。
【0041】
このように、本発明においては、ノンハロゲンの材料を用いて、難燃性、可撓性、耐摩耗性等、車載用アンテナ同軸ケーブルに要求される特性を十分に備える同軸ケーブルを得ることができた。
【符号の説明】
【0042】
11…中心導体、12…絶縁体層、13…外部導体(I)、14…外部導体(II)、15…外被。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心導体と、前記中心導体の外周に設けられたノンハロゲン絶縁樹脂からなる絶縁体層と、前記絶縁体層外周に金属面を外側に向けて配置された金属・樹脂複合テープからなる外部導体(I)と、前記外部導体(I)外周に設けられた金属線編組からなる外部導体(II)と、前記外部導体(II)外周に設けられたJIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が40〜50のノンハロゲン難燃樹脂からなる外被とを備えることを特徴とする車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項2】
前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂のJIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(HDD)が45〜47であることを特徴とする請求項1記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項3】
前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂は、JIS K 7215に準拠して測定される引張強さが12MPa以上で、かつ破断伸びが300%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項4】
前記外被を構成するノンハロゲン難燃樹脂は、JIS K 7212に準拠して測定される熱老化(120℃、168時間)後の引張強さ残率および伸び残率がいずれも80%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項5】
前記絶縁体層は、架橋ポリエチレン樹脂からなり、かつ厚さが0.48〜0.58mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項6】
前記外部導体(I)は、厚さ10〜13μmのポリエステル樹脂層の両面に厚さ9〜
11μmのアルミニウム層を有する厚さ33〜41μmの複合テープからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。
【請求項7】
前記外被は、難燃剤として金属水酸化物を含有するポリオレフィン樹脂からなり、かつ厚さが0.29〜0.50mmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の車載用アンテナ同軸ケーブル。

【図1A】
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【図1B】
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【公開番号】特開2010−282776(P2010−282776A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133817(P2009−133817)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(306013120)昭和電線ケーブルシステム株式会社 (218)
【Fターム(参考)】