説明

車載用カーペット及びその製造方法

【課題】 切断部からのパイル部が脱落することを防止すると共に、並べて敷設した場合であっても一体感があり、且つ切断面の意匠性が高い車載用カーペット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基布本体部と上記基布本体の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とを備えた車載用カーペットであって、上記基布及び上記裏面側布材の端部は、裁断される際に熱溶着により固定された構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車等の車室内に敷設される車載用カーペット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車車室内の床面には、走行時の騒音の防止や、装飾を目的としたカーペット部材が敷設されている。
自動車車室内には、アクセルペダル、クラッチ、シート、シフトレバー等の様々な部材が露出しているため、一枚のカーペット材を車室内の床面に敷き詰めることは困難である。
従って、上記部材を避けるために、必要に応じて様々な形状に切断加工された複数のカーペット部材を並設して車室内に敷設されている。
上記カーペット部材には、基材上にパイルがタフトされた、いわゆるタフテッドカーペットの裏面に、吸音若しくは防音部材が配設された構成のものが一般的に使用されている。
上記タフテッドカーペットの場合、原反を所定形状に切断した際に、その切断面において、タフトされたパイルが解れて脱落してしまうという不具合が発生する。
このため、切断されたカーペット部材の周縁部に沿って抜け落ち防止のための加工、いわゆるオーバーロック加工が施される。
上記オーバーロック加工は、例えば図11に示すとおり、カーペット材70周縁部である切断面71から所定幅の位置において、押さえ用爪72を用いてパイル部73aを巻き込んで固定し、固定用下糸74によって巻き込んだパイル部73と基布75と裏面側布材76とを含めて固定し、更に周縁をロック糸77により厚さ方向に多数回縫い合わせることにより逢着固定することで行われる。
上記方法による場合、カーペット材の周縁部に一定幅の見切り部107が生じることから、図12に示すとおり、複数のカーペット材70、70を並設した場合、境界部78に見切り部107の幅だけ間隔が生じてしまうため、いわゆる見切りラインが顕著に視認され、外観品質を損なうという不具合を有していた。
また、図13に示すとおり、車室内の部品、例えば座席シートスライド用レール83の差込み部83aに、上記車載用カーペット70の端部を挿入する場合、上記見切り部107が存在することで差込み部83aの先端がパイル部73内に挿入されず、矢印Cの方向より見切り部107が視認され外観品質を損なうという不具合があった。
このため、差込み部83aと車載用カーペット70との一体感が失われ、見栄えが悪くなるという不具合をも有していた。
更に、図14に示すとおり、上記車載用カーペット10の角部82,82は、所定半径の円弧状に形成されるため、車室内部品81との境界部、及び複数のカーペット材を並設した場合の角あわせ部分において三角形状の隙間79が生じてしまうという不具合をも有していた。
また、カーペット材70の一部にU字切込み80を設ける場合、切込み幅を上記所定半径の2倍以下の幅にすることが困難であるため、製造可能な形状の自由度に制約を受けるという不具合をも有していた。
【0003】
周縁部においてオーバーロック加工が不要なカーペット材として、例えば特許文献1(特開2001−87115号公報)に記載されたタイルカーペットが提案されている。
図15に示すとおり、上記公報に記載されたタイルカーペット90は、基布91と、その基布91から突出したパイル92を具備し、基布91の一の方向において隣り合うパイル92aとパイル92bの間が、バックステッチ部93を介して連続しているパイル地94を切断して構成され、パイル地94の切断口95に現れる基布91とバックステッチ部93を構成する繊維96の切断端部95に熱溶着樹脂の溶融塊97が形成されており、その少なくとも一部の繊維96の切断端部間が、上記溶融塊97を介して融着しているものである。
【0004】
上記タイルカーペット90は、切断口95の周縁部に、上記で示したオーバーロック加工は施されていないが、上記溶融塊97にて繊維96が融着されることから、パイルの脱落が防止される。
また、複数並べて敷設した場合でも各タイルカーペットの境界が密着し、隙間が生じることが無く、敷設時の見栄えが良い。
【0005】
また、図16に示すとおり、上記公報において、上記タイルカーペット90を製造するためヒットカッター98が開示されている。
上記ヒートカッター98は、回転駆動される2つの円盤99,100が、軸芯が並行に並んだ回転軸101,102に夫々軸支されており、上記2つの円盤99、100の周縁103、104が同一平面上に並んでいる。
一方の円盤99の上記周縁103を加熱する加熱体105を具備し、他方の円盤100の周縁104に尖端形断面の刃先106がつけられている。
【0006】
上記ヒートカッターを用いることで、切断と同時に切断口の繊維間が熱融着され、基布やバックステッチに非溶融性繊維が含まれている場合であっても、溶融塊に絡まって一体化し、切断口からのパイル脱落が生じないタイルカーペットを効率的に製造できる。
【0007】
しかし、上記のヒートカッターによる切断では、一定方向、且つ直線的な切断しか行えないため、タイルカーペットのように単純な方形である場合は支障無いが、本発明の車載用カーペットのように、車室内部材に合わせ、複雑な形状に形成する必要があるカーペットには適用することができない。
また、切断口が鋭利な刃先で切断され、そのまま溶融塊で融着されているため、切断面が鋭利な形状であり、いわゆる切り放し感が大きく見栄えが良くないものとなる。
【0008】
【特許文献1】特開2001−87115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の技術的課題は、切断部からのパイル部が脱落することを防止すると共に、車室内に並べて敷設した場合であっても一体感があり、且つ切断面の意匠性が高く外観品質を向上させることができる車載用カーペット及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る車載用カーペットは、基布本体部と上記基布本体の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とを備えた車載用カーペットであって、上記基布及び上記裏面側布材の端部は、裁断される際に熱溶着により固定されることを特徴とする。
【0011】
従って、基布本体部が熱融解することで、パイル部と基布本体部が強固に接着固定される。
【0012】
また、請求項2記載の発明に係る車載用カーペットは、上記パイル部の端部と基布本体部及び裏面側布材の端部とは、厚さ方向において略同一位置に配置されていることを特徴とする。
【0013】
従って、カーペット周辺には、オーバーロック加工による見切り部が生じない。
【0014】
また、請求項3記載の発明に係る車載用カーペットは、上記裏面側布材の側面部は、裏面側布材の表面方向に至るに従って内方へ切れ込むような断面円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0015】
従って、カーペット周縁部において切断によって生じる切り離し感が少なくなる。
【0016】
また、請求項4記載の発明に係る車載用カーペットは、上記裏面側布材は、不織布により形成されていることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明に係る車載用カーペットは、上記不織布はフェルトであることを特徴とする。
【0017】
従って、自動車の振動等によって生じる騒音が、上記裏面側布材によって効率的に吸収されるとともに、車室内床との滑りが防止される。
【0018】
また、請求項6記載の発明に係る車載用カーペットの製造方法は、基布本体部と上記基布本体部の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とから形成されたカーペット材を、パイル部を上方にして型抜き用金枠刃上に載置する第1の工程と、上記金枠刃を上昇させ、上記金枠刃の上方に配置されたプレス板との間で、上記カーペット材を挟圧し、上記金枠刃の刃先部を上記裏面側布材と上記基布本体部に進入させる第2の工程と、上記金枠刃の刃先部が上記裏面側布材と上記基布本体部に進入された状態で、上記金枠刃を所定時間加熱し、上記基布本体部を溶融させる第3の工程と、上記金枠刃を再度上昇させて、上記カーペット材をパイル部まで含めて切断する第4の工程とを有することを特徴とする
【0019】
従って、カーペット材からの切断成形と同時に、切断面の基布本体部とパイル部が互いに接着固定される。
【0020】
また、請求項7記載の発明に係る車載用カーペットの製造方法は、上記第1の工程の前に、上記金枠刃及び上記プレス板を予め所定温度まで予備加熱する工程を有することを特徴とする。
【0021】
従って、第3の工程の加熱時間が短縮され、切断作業がより迅速となる。
【0022】
また、請求項8記載の発明に係る車載用カーペットの製造方法は、上記金枠刃の刃先部が断面略円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0023】
従って、裏面側布材が、切断される前に刃先部によって上方に巻き込まれることで、切断面において上記裏面側布材の裏面部から側面部にかけてが断面略円弧形状に成型される。
【発明の効果】
【0024】
請求項1乃至5の発明にあっては、基布本体部と上記基布本体部の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とを備えた車載用カーペットであって、上記基布及び上記裏面側布材の端部は、裁断される際に熱溶着により固定されることから、周縁部において縫い付け等によるオーバーロック加工を施さなくても、パイル部の脱落を防止することができる車載用カーペットを提供することが可能となる。
特に請求項2の発明にあっては、オーバーロック加工が不要であり見切り部が生じないため、複数のカーペットを並設した場合の境界部、及び座席シートスライド用レールの差込み部等の車室内部品との境界部においても隙間が生じず非常に見映え良く敷設可能であり、外観品質を向上させることができる。
更に、オーバーロック部が無いことで、カーペットの角部を極めて直角に近い形状とすることができるため、角あわせ部分において三角形状の隙間が生じることが無く、また周縁にU字切込み等の加工を施す場合であっても、加工できる形状の自由度が大きくなる。
また、請求項3の発明にあっては、上記裏面側布材の側面部は、裏面側布材の表面方向に至るに従って内方へ切れ込むような断面円弧状に形成されていることから、周縁部の切り放し感が無くなり、より見栄えが良い車載用カーペットを提供することが可能となる。
さらに、請求項4,5の発明にあっては、上記裏面側布材が不織布、又はフェルト材の不織布で形成されていることから、請求項1〜3の効果に加え、走行時に生じる騒音の効率的な吸収、及び敷設時の滑り止めが防止され、防音性・吸音性、及び安全性が高い車載用カーペットを提供することが可能となる。
【0025】
また、請求項6の発明にあっては、基布本体部と上記基布本体部の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とから形成されたカーペット材を、パイル部を上方にして型抜き用金枠刃上に載置する第1の工程と、上記金枠刃を上昇させ、上記金枠刃の上方に配置されたプレス板との間で、上記カーペット材を挟圧し、上記金枠刃の刃先部を上記裏面側布材と上記基布本体部に進入させる第2の工程と、上記金枠刃の刃先部が上記裏面側布材と上記基布本体部に進入された状態で、上記金枠刃を所定時間加熱し、上記基布本体部を溶融させる第3の工程と、上記金枠刃を再度上昇させて、上記カーペット材をパイル部まで含めて切断する第4の工程とを有することから、切断面成形と同時に切断面におけるパイル部の脱落防止加工を施すことが可能となり、製造効率が飛躍的に向上する。
また、ヒートカッターで切断する方法と異なり、金枠刃の形状を変えることで任意、且つ複雑な形状への加工が可能となる。
特に、請求項7の発明にあっては、上記第1の工程の前に、上記金枠刃及び上記プレス板を予め所定温度まで予備加熱する工程を有することから、切断工程が迅速となり、より製造効率が向上する。
更に、請求項8の発明にあっては、上記金枠刃の刃先部が断面略円弧状に形成されていることから、切断と同時に上記裏面側布材の裏面部から側面部にかけてが、断面略円弧形状に成型されるため、切断面の切り放し感がなく、より見栄えの良い車載用カーペットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(1)車載用カーペット
図1に示す通り、本発明に係る車載用カーペット10は、基布本体部11aと上記基布本体部11の表面側に形成されたパイル部12とを有する板状の基布11と、上記基布11の裏面側に固定され、フェルト材の不織布で形成された裏面側布材13とから形成されている。
上記パイル部12の端部12aと基布11及び裏面側布材13の端部11b,13aとは、厚さ方向において略同一位置の切断面14に配置されている。
また、上記車載用カーペット10の周縁部において、上記基布11の基布本体部11aと上記パイル部12の基端、及び上記基布本体部11aと上記裏面側布材13が、熱融解した上記基布本体部11aによって互いに接着固定されている。
また、上記裏面側布材13の側面部は、裏面側布材13の表面方向に至るに従って内方へ切れ込むような断面円弧状に形成されていることを特徴とする。
(2)車載用カーペットの製造方法
図10に示す通り、本発明に係る車載用カーペットの製造方法は、基布本体部11aと上記基布本体部11aの表面側に形成されたパイル部12とを有する板状の基布11と、上記基布11の裏面側に固定された裏面側布材13とから形成されたカーペット材10aを、パイル部12を上方にして、予め予備加熱された型抜き用金枠刃18上に載置する第1の工程21と、上記金枠刃18を上昇させ、上記金枠刃18の上方に配置されたプレス板20との間で、上記カーペット材10aを挟圧し、上記金枠刃18の刃先部19を上記裏面側布材13と上記基布本体部11aに進入させる第2の工程22と、上記金枠刃18の刃先部19が上記裏面側布材13と上記基布本体部11aに進入された状態で、上記金枠刃18を所定時間加熱し、上記基布本体部11aを溶融させる第3の工程23と、上記金枠刃18を再度上昇させて、上記カーペット材10aをパイル部12まで含めて切断する第4の工程24とから構成されている。
また、上記金枠刃18の刃先部19は断面略円弧状に形成されている。
【実施例1】
【0027】
上記構成による車載用カーペット10を車室内に敷設する場合の構成及び作用について詳述する。
図2は、本実施例に係る車載用カーペット10を複数枚並設した場合の境界部14aの断面拡大図である。図2に示すとおり、上記車載用カーペット10を並設した場合は基布11が当接し、パイル部12は一部が重なり合った状態となる。
このため、境界部14aが視認されず、パイル部12の見かけ上の連続性が保たれる。
従って、複数の車載用カーペット10を敷設した場合であっても、一枚のカーペット材を敷き詰めたような美しい見栄えに内装に仕上げることが可能となり、外観品質が向上する。
また、図4は、本実施例に係る車載用カーペット10を複数枚並設した場合の拡大平面図である。図4に示すとおり、車載用カーペット10の角部15a、15aは極めて直角に近い形状に形成されている。このため複数枚並設した場合であっても角あわせ部15の隙間がほとんど生じず、車室内部品との境界部がより目立たなくなる。
更に、周縁部にU字切込み16を加工形成する場合であっても、オーバーロック加工を施した従来の製品と異なり、角部の円弧形状による制約を受けないため、自由に切込み幅を設定することができ、多彩なデザインが可能となる。
【0028】
また、図3は、車室内の座席(図示せず)をスライドさせるための、スライド用レール17の差込み部17aと、差込み部17aの拡大断面図を示している。
図3に示すとおり、上記スライド用レール17の差込み部17aに車載用カーペット10の端部を挿入する場合、上記差込み部17aの先端がパイル部12内に挿入される。
従って差込み部17aと車載用カーペット10との境界部において隙間が生じないため、車室内床が視認されず、より外観品質が向上する。
【実施例2】
【0029】
上記構成による車載用カーペット10の製造方法の具体的構成及び作用について詳述する。
図5に示す通り、第1の工程21において、カーペット材10aを載置する金枠刃18の刃先端部19はヤスリ等(図示せず)で削ることで、刃先を丸め、所定の厚みを持たせた形状に形成されている。
図6に示すとおり、切断対象のカーペット材10aは、パイル部12を上方に向けて、上記金枠刃18上に載置される。
なお、この際、金枠刃18は120℃〜130℃、図7に示すプレス板20は170℃に夫々予備加熱されている。
図7〜8に示すとおり、金枠刃18に載置されたカーペット材10aは、金枠刃18が上昇することでプレス板20との間で挟圧され、金枠刃18の刃先端部19が、カーペット材10aの裏面側布材13、基布本体11内に順次進入する。
なお、この際の挟圧力は5kg程度が望ましい。
上記の通り、刃先端部19が所定の厚みをもって形成されていることから、裏面側布材13と基布11は鋭利な形状に切断されず、刃先端部19の進入に伴って、裏面側布材13の切断面は表面方向に至るに従って、内方へ切れ込むような断面円弧状に成形される。
更に、図8に示すとおり刃先部19が基布本体部11a内にまで進入した時点で、約200℃で3分間、挟圧を継続しつつ金枠刃18の加熱する。
上記加熱によって、基布本体部11aは溶融し、パイル部12の基端と裏面側布材13の内部に溶融した基布本体部11aが侵入することで、切断面において基布本体部11aとパイル部12の端部12a、及び裏面側布材13の端部13aとが夫々溶着される。
加熱終了後、図9に示すとおり再度金枠刃18を上昇させると、上記カーペット部材10はパイル部12を含めて切断され、金枠刃18の形状と同形の車載用カーペット10が完成する。
上記方法によれば、カーペット材10の切断作業と切断面の溶着処理を同時に行うことが可能である。また、金枠刃の形状を変化させることで、任意、且つ複雑な形状であっても、同一の設備によって容易に切断加工が可能となる。
従って、オーバーロック加工が不要になることによる大幅な製造コスト削減が可能であるとともに、見栄えの優れたカーペット材を低コストで提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は自動車等の車室内に敷設される車載用カーペット及びその製造方法に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る車載用カーペットの一実施の形態を示し、実施例の形態おける車載用カーペットの端部側面断面図である。
【図2】本発明に係る車載用カーペットの一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、車載用カーペットを並設した場合の境界部の端部側面断面図である。
【図3】本発明に係る車載用カーペットの一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、車載用カーペット車載用カーペットを車室内の座席シートスライド用レールの差込み部に挿入した場合の斜視図及び挿入部のA−A線断面図である。
【図4】本発明に係る車載用カーペットの一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、車載用カーペットを並設した場合の境界部の平面拡大図である。
【図5】本発明に係る車載用カーペットの製造方法の一実施の形態を示し、実施例の形態おいて使用する金型枠の平面図及び、上記平面図のA−A線断面図である。
【図6】本発明に係る車載用カーペットの製造方法の一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、金枠刃にカーペット材を載置した場合の側面断面図である。
【図7】本発明に係る車載用カーペットの製造方法の一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、金枠刃にカーペット材を載置して上昇させた場合の側面断面図である。
【図8】本発明に係る車載用カーペットの製造方法の一実施の形態を示し、実施例の形態おいて、カーペット材をプレス板と金枠刃で挟持圧した場合の側面断面図である。
【図9】図8の状態で更に金枠刃を上昇させた場合の側面断面図である。
【図10】本発明に係る車載用カーペットの製造方法の一実施の形態のフローチャートである。
【図11】従来の車載用カーペットにおいて、オーバロック加工を施す際の端部側面断面図である。
【図12】従来の車載用カーペットにおいて、車載用カーペットを並設した場合の境界部の端部側面断面図である。
【図13】従来の車載用カーペットにおいて、車載用カーペット車載用カーペットを車室内の座席シートスライド用レールの差込み部に挿入したの斜視図及び挿入部のA−A線断面図である。
【図14】従来の車載用カーペットにおいて、車載用カーペットを並設した場合の境界部の平面拡大図である。
【図15】従来のタイルカーペットの形態を示す断面図及び端部側面の断面拡大図である。
【図16】従来のタイルカーペットを製造するヒートカッターの側面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 車載用カーペット
10aカーペット材
11 基布
11a基布本体部
11b基布本体部端部
12 パイル部
12aパイル部端部
13 裏面側布材
13a裏面側部材端部
14 切断面
14a境界部
15 角あわせ部
15a角部
16 U字切込み
17 座席シートスライド用レール
17a座席シートスライド用レールの差込み部
18 金枠刃
19 刃先端部
20 プレス板
21 第1の工程
22 第2の工程
23 第3の工程
24 第4の工程
70 車載用カーペット
71 切断面
72 押さえ用爪
73 パイル部
73aパイル部
74 固定用下糸
75 基布
76 裏面側布材
77 ロック糸
78 境界部
79 隙間
80 U字切込み
81 車室内部品
82 角部
83 座席シートスライド用レール
83a座席シートスライド用レールの差込み部
90 タイルカーペット
91 基布
92 パイル
92aパイル
92bパイル
93 バックステッチ部
94 パイル地
95 切断口
96 繊維
97 溶融塊
98 ヒットカッター
99 円盤
100円盤
101回転軸
102回転軸
103周縁
104周縁
105加熱体
106刃先
107見切り部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基布本体部と上記基布本体部の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とを備えた車載用カーペットであって、
上記基布及び上記裏面側布材の端部は、裁断される際に熱溶着により固定されることを特徴とする車載用カーペット。
【請求項2】
上記パイル部の端部と基布本体部及び裏面側布材の端部とは、厚さ方向において略同一位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車載用カーペット。
【請求項3】
上記裏面側布材の側面部は、裏面側布材の表面方向に至るに従って内方へ切れ込むような断面円弧状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の車載用カーペット。
【請求項4】
上記裏面側布材は、不織布により形成されていることを特徴とする請求項3記載の車載用カーペット。
【請求項5】
上記不織布はフェルトであることを特徴とする請求項4記載の車載用カーペット。
【請求項6】
基布本体部と上記基布本体部の表面側に形成されたパイル部とを有する板状の基布と、上記基布の裏面側に固定された裏面側布材とから形成されたカーペット材を、パイル部を上方にして型抜き用金枠刃上に載置する第1の工程と、
上記金枠刃を上昇させ、上記金枠刃の上方に配置されたプレス板との間で、上記カーペット材を挟圧し、上記金枠刃の刃先部を上記裏面側布材と上記基布本体部に進入させる第2の工程と、
上記金枠刃の刃先部が上記裏面側布材と上記基布本体部に進入された状態で、上記金枠刃を所定時間加熱し、上記基布本体部を溶融させる第3の工程と、
上記金枠刃を再度上昇させて、上記カーペット材をパイル部まで含めて切断する第4の工程とを有することを特徴とする車載用カーペットの製造方法。
【請求項7】
上記第1の工程の前に、上記金枠刃及び上記プレス板を予め所定温度まで予備加熱する工程を有することを特徴とする請求項6記載の車載用カーペットの製造方法。
【請求項8】
上記金枠刃の刃先部が断面略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の車載用カーペットの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−161064(P2009−161064A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1304(P2008−1304)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(595032152)大伸工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】