説明

軌道の吸音材および軌道の吸音化工法

【課題】対策前にバラストを使用した軌道道床に比較して飛躍的に優れた吸音率の高いバラスト及び吸音効果を顕現する軌道道床及び該軌道道床の吸音化工法を提供する。
【解決手段】枕木1の上にレール3を敷き、締結装置2によって固定する。そして枕木1の下におよぶ両サイドにはバラスト(道床砕石)4が敷詰められている。このバラスト(道床砕石)4の上に所定の容積比でなるバインダー樹脂と無機系粒子の混合物であって、所定の厚さでなるバラスト吸音層5が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として鉄道などの軌道に於ける吸音率を向上させる軌道の吸音材および軌道の吸音化工法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から鉄道の軌道は、路盤上にバラストを敷き詰めて、コンクリート製などの枕木が敷設され、該枕木の上にレールが敷かれ、軌道の安定化を図っている。この軌道の構成は、軌道の敷設コストが安いこと、配線変更の際に工事が容易であることなどの長所を有するため、軌道の基本構成として長い間採用されている。
【0003】
しかし、軌道を列車が通過する毎に、僅かずつレール面が沈下して、このために発生する軌道狂いを修復するために日常的な保守点検活動が必要となる。更に、列車が軌道を通過する際に発生する振動によって軌道を構成している砕石が崩れることがあった。
【0004】
これら列車が軌道を通過する際に発生する列車振動によって砕石が崩れる対策としてバラストに道床安定剤と呼ばれるものを砕石表面に塗布してバラスト表面を固めることが行なわれている。安定化剤としては、一液型のポリウレタン樹脂や、一液型のエポキシ樹脂が例示できる。これらは常温で接着硬化する接着材であり、バラストの上から散布するだけで、バラスト相互の隙間に浸透し、バラスト同士を接着して固結する働きをする。
【0005】
また、従来の技術としては特開平6−108401号公開特許公報に開示された急硬性または普通硬化性のセメント系グラウト材、瀝青系乳剤あるいはセメント瀝青系グラウト材等の安定化剤を散布もしくは注入することを特徴とする道床安定化工法が存在する。
【特許文献1】特開平6−108401号公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の一液型接着剤や上記特許文献1に開示されたようなグラウト相互を固結する各種の道床安定剤を使用した道床安定化工法はバラストを固結化して軌道を安定化するには効果的であるが、バラスト相互間に存在していた空隙に一液型接着剤や各種の上述した安定化剤を該空隙に充填するので、元来バラストが有していたバラスト相互間の空隙の存在により列車騒音を吸音する効果が減殺され、吸音効果を損なうという隘路があった。そこで、本発明は、常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と、粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を均一に混合分散してバラスト吸音層を形成したことを特徴とする吸音効果を備えた軌道の吸音材及び常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と、粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を均一に混合分散してバラスト吸音層を形成したことを特徴とする軌道の吸音材を使用した軌道の吸音化工法を提供し、対策前にバラストを使用した軌道に比較して飛躍的に優れた吸音率の高いバラスト及び吸音効果を顕現する軌道道床の吸音化工法を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決せんとすることを目的としたもので、本発明者らは鋭意研究の結果、軌道の吸音材及び軌道の吸音化工法を開発したものであり、本発明は次の構成、手段から成立する。
【0008】
請求項1記載の発明は、常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と所定径以下を有する無機系粒子を均一に混合分散してバラスト吸音層を形成した軌道の吸音材である。
【0009】
請求項2記載の発明は、常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と所定径以下を有する無機系粒子を予め混合し、軌道を構成するバラストに該混合物を散布して、バインダー樹脂によりバラストと無機系粒子を接着する軌道の吸音化工法である。
【0010】
請求項3記載の発明は、バインダー樹脂と所定径以下を有する無機系粒子とを、容積比においてバインダー樹脂と無機系粒子を一定の割合にて混合する軌道の吸音化工法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法は叙上の構成であるので次の効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を均一に混合分散してバラスト吸音層を形成したことを特徴とする軌道の吸音材を提供する。
このような構成としたので、軌道に於ける吸音効果を高めるうえにバラスト相互間の固結状態を保持し、道床の安定化を図り、騒音抑制に寄与し環境保全を図る効果がある。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を予め混合し、軌道を構成するバラストに該混合物を散布して、バインダー樹脂によりバラストと無機系粒子を接着することを特徴とする軌道の吸音化工法を提供する。
このような構成としたので、簡便に方法等で軌道に於ける吸音効果を高めるうえにバラスト相互間の固結状態を保持し、軌道の安定化を図り、騒音抑制に寄与し環境保全を図る吸音化工法を実現する効果がある。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、バインダー樹脂と粒子径が2.5mm以下の無機系粒子とを、容積比においてバインダー樹脂:無機系粒子=1:5〜1:18の割合にて混合することを特徴とする請求項2に記載された軌道の吸音化工法を提供する。
このような構成としたので、請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに、軌道の吸音率を向上させる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の実施の形態について説明する。
先づ、本発明のバラスト吸音層に使用するバインダー樹脂としては、例えばエポキシ系、ウレタン系、アクリル系及びポリエステル系の高分子樹脂等が挙げられ、常温で硬化し、次に説明する無機系粒子とバラストとを接着硬化できるものであれば、特に制限無く、各種の樹脂が使用できる。そして、該バインダー樹脂は湿気硬化型に代表される一液硬化ポリウレタン樹脂、一液硬化型エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、二液硬化型ポリウレタン樹脂、二液硬化型エポキシ樹脂、スチレン・ブタジエン樹脂(SBR)、クロロプレン樹脂(CR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)が例示できる。
特に、保存管理や施工の利便性から、湿気硬化型一液ポリウレタン樹脂、一液硬化型エポシキ樹脂等が推奨できる。また、樹脂ではないが、セメント又はアスファルトを使用して硬化させることも可能である。
【0015】
次に、本発明のバラスト吸音層に使用する無機系粒子としては、その粒子径が2.5mm以下であって、セト砕石3号(粒子径0.8〜1.2mm)、硅岩、砂岩、Gライト2号又は廃ガラス原料を使用したガラス質充填材等が好適なものとして例示できる。該無機系粒子は粒子径が2.5mm以下であれば、他の無機系粒子例えば、砕石、Gライト1号等の粒子であってもよい。粒子径が2.5mmを超える無機系粒子の場合には、施工後に必要な吸音率が得られない惧れがあり、その粒子径は、粒度分布においてその7割以上が2.5mm以下の粒子径の粒子により構成されていることを必須条件とする。
【0016】
而して、常温において一定時間後に硬化を開始する上述したバインダー樹脂と、粒子径が2.5mm以下の上述した無機系粒子を均一に混合分散して、バラスト吸音層を形成して吸音材を構成する。そして、バインダー樹脂と、無機系粒子との混合割合は、容積比において、バインダー樹脂:無機系粒子=1:5〜1:18の割合にて混合させることが好ましい。バインダー樹脂と無機系粒子とを比較してバインダー樹脂の容積比が1/18より小さい場合には、施工後に、無機系粒子が固着されず、バラスト上にバラスト吸音層を形成できないことがあり、また逆に、バインダー樹脂と無機系粒子とを比較してバインダー樹脂の容積比が1/5より大きい場合には、施工後にバラスト上に形成されるバラスト吸音層に必要な通気性が確保されず、十分な吸音効果が得られないことがあり、その混合割合を調整する必要がある。
【0017】
また、バインダー樹脂と、無機系粒子とは、予め適当な方法により十分に混合しておく必要がある。混合方法には特に限定は無く、適当な容器にバインダー樹脂と無機系粒子とを投入し、ショベルや攪拌機などにより混合すればよい。この際、バインダー樹脂と無機系粒子の混合が不十分であると、バラスト上に形成したバラスト吸音層の密度が不均一となり、必要な吸音効果を得られない惧れがある。
【0018】
次に、本発明に係る軌道の吸音材の製作手順及び軌道の吸音化工法について、添付図面等に基づきその説明をする。
【0019】
図1は、本発明に係る軌道構造の一例を示す標準断面図である。
1は枕木、2は締結装置、3はレールであり、枕木1の上に敷き、締結装置2によって固定する。そして枕木1の下におよぶ両サイドにはバラスト(道床砕石)4が敷詰められている。このバラスト(道床砕石)4の上に上述した構成を有するすなわち、バインダー樹脂と無機系粒子の混合物でなるバラスト吸音層5が形成されている。
【0020】
図2は、本発明に係る軌道の構造の他の例を示す標準断面図である。
8は軌道スラブ、9は該軌道スラブ8上に突設されたレール締結台である。該レール締結台7の上面にはボルト又はレール締結具(図示せず)によって、レール3が取付けられている。そして、上記軌道スラブ8上にはバラスト(道床砕石)4が敷設されている。このバラスト(道床砕石)4上に上述した構成を有するすなわち、バインダー樹脂と無機系粒子の混合物でなるバラスト吸音層5が形成されている。
尚、図中10は、側堤であって、該軌道スラブ8の側辺に設けられている。
【0021】
ここで、上記バラスト吸音層5の作製作業等を説明すれば、十分に混合された上述したバインダー樹脂と上述した無機系粒子との混合物は、直ちに軌道の吸音工事が必要な箇所のバラスト(道床砕石)4上に散布する。散布した後は、バラスト(道床砕石)4上に平均約10mm〜30mmの厚さのバラスト吸音層5を形成させるため、散布した後に混合物の上から、軽く押圧を加えつつ、バラスト吸音層5の表面を平坦かつ平滑に処理する作業を実施する。この場合、バラスト吸音層5の厚さが10mm未満であると、バラスト(道床砕石)4の表面をバラスト吸音層5により被覆することができず、部分的にバラスト(道床砕石)4がバラスト吸音層5の上面に露出してしまい、必要な吸音効果が得られない惧れがある。一方、バラスト吸音層5の厚さが30mmを超えると、バラスト吸音層5の厚さに比例した吸音効果の向上がほとんど見込めず、コスト的には不利になってしまうので、バラスト吸音層5の厚さを適宜に設定する必要がある。
【0022】
混合物の散布方法には、特に限定はなく、例えば軌道幅のバラスト(道床砕石)4に合わせた傾斜落下容器(図示せず)を作製し、この容器を一定速度で軌道上を移動させつつ、傾斜落下容器に入れた混合物を落下させるようにすれば、均一なバラスト吸音層5を効率的に形成することができる。
【0023】
バラスト吸音層5の材料としての混合物をバラスト(道床砕石)4上に散布した後に於けるバラスト吸音層5の上面からの押圧や表面平坦化作業については、特に限定はなく、例えば土砂を平坦化させる排土板を、前述した傾斜落下容器の移動後に、一定速度で移動させることによって、バラスト吸音層5の上面に適度な押圧を加えることによって、均一な密度のバラスト吸音層5を形成し、バラスト吸音層5の表面における過剰の混合物を排除しつつ混合物の表面を平坦にすることが可能である。
【0024】
上述したバインダー樹脂と上述した無機系粒子を混合した直後から、バインダー樹脂の硬化反応が開始するために使用するバインダー樹脂の可使時間すなわちポットライフ内に、その後の工程や軌道の吸音化工法を終了させる必要がある。
また、一定密度、一定厚さのバラスト吸音層5をバラスト(道床砕石)4上に形成することが本発明の必須条件となるため、本発明に係る軌道の吸音化工法の施工を行なう場合には、風雨の激しい天候時を避けて行なうことが必要である。
【0025】
而して、本発明に係る軌道の吸音材としてのバラスト吸音層5は、永久的なものではなく、軌道の保守作業に伴ってバラスト(道床砕石)4の搗固め等の作業を行なう場合には、当然のことながらバラスト吸音層5が破壊される。
なお、軌道の保守作業は一定の期間経過後に、定期的に行なわれるものであるため、本発明による吸音材としてのバラスト吸音層5は、軌道保守によるバラスト転圧とセットし、あるいは保守作業直後に実施することにより形成し、次回の軌道保守作業までバラスト吸音層5を保持することができ、無駄がないという特質がある。
【0026】
次に、先づ、バインダー樹脂による固定処理を行なわずして無機系粒子を検討材料として硅岩、砂岩、セト砕石3号及びGライト8upを使用した場合について、図3に示すサンプル1仕様図に基づき、軌道の吸音効果を検証した。図2に示す測定容器7の内底部に予めバラスト(道床砕石)4を約200mmの高さまで敷き詰め、このバラスト(道床砕石)4の上面から上述の検討材料のいずれかを投入し詰め込む。バラスト(道床砕石)4の背後は空気層8となっている。音の入射方向は矢印Pであり、この検証結果によれば、図4のグラフに示すように、これらの検討材料の投入による所定周波数(Hz)に対する垂直入射吸音率は、現行(既存)の道床砕石のみの場合と比較して0.3ないし0.9の高い吸音率を示し、吸音率が向上することが判明した。
【0027】
次に、バラスト(道床砕石)4相互の空隙中に無機系粒子としての砂岩を詰め込み、その後、バラスト(道床砕石)4の表面から道床安定剤としてのバインダー樹脂を施工し、軌道の吸音化工法を試作した仕様でサンプル2及び3について、軌道の吸音効果を検証した。
ここで、サンプル2は測定容器7内に敷き詰められたバラスト(道床砕石)4の表面から砂岩を施工し、その後、現行のバインダー樹脂としての安定剤を施工するものである。
サンプル3はサンプル2とその施工方法は同じであるが、さらに、中間層に粒径の小さい砕石(バラスト)を敷き詰め、落ち込み防止層を形成したものである。
この検証結果によれば、図5のグラフに示すようにサンプル2及び3に於いていずれも安定剤としての樹脂を施工することで特定周波数、例えば、約200(Hz)、約315(Hz)にして高い垂直入射吸音率が得られることが判明した。
【0028】
次に、バラスト(道床砕石)4の相互の空隙中に予め敷き詰める砂岩に樹脂等を付着させて粘着性を持たせる前処理を行ない、該粘着性を有する砂岩を測定容器7内に敷き詰めた軌道の吸音工法を試作した仕様でサンプル4ないし7について軌道の吸音効果を検証した。
ここでサンプル4は、粘着性を持たせた硅岩、サンプル5は粘着性を持たせた硅岩、サンプル6は粘着性を持たせたセト砕石3号及びサンプル7は粘着性を持たせたGライト8upであり、それぞれ検討材料とする。この検証結果によれば図6のグラフに示すように、サンプル4ないし7のいずれの場合も、周波数500(Hz)付近に垂直入射吸音率が高く(大きく)跳ね上がり、高い垂直吸音率が得られることが判明した。
【0029】
本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の理解に供するため、以下に実施例を記載する。いうまでもなく、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0030】
バインダー樹脂として、湿気硬化型ポリウレタン樹脂を、無機系粒子として、平均粒子径2.0mmの骨材として砂岩を使用し、バインダー樹脂:無機系粒子=1:6(容積比)にて、予めミキスターで3分間混合し、該混合物を軌道を想定したバラスト(道床砕石)4上に散布、表面を軽く押圧して平坦化させ、24時間放置して、バラスト(道床砕石)4上に平均厚さ20mmのバラスト吸音層5を形成した。
然らば、図7のグラフに示すように、現行のバラスト(道床砕石)4のみの場合に比較し、飛躍的に吸音率が向上することが判明した。
【実施例2】
【0031】
実施例1と同様のバインダー樹脂、無機系粒子を使用して、バインダー樹脂:無機系粒子=1:8(容積比)にて、予めミキスターで3分間混合し、該混合物を軌道を想定したバラスト(道床砕石)4上に散布、表面を軽く押圧して平坦化させ、24時間放置して、バラスト(道床砕石)4上に平均厚さ20mmのバラスト吸音層5を形成した。
然らば、図8のグラフに示すように、現行のバラスト(道床砕石)4のみの場合に比較し、飛躍的に吸音率が向上することが判明した。
【実施例3】
【0032】
バインダー樹脂として、湿気硬化型ポリウレタン樹脂を、無機系粒子として、平均粒子径2.0mmの骨材としての硅岩を使用し、バインダー樹脂:無機系粒子=1:6(容積比)にて、予ミキスターで3分間混合し、該混合物を軌道を想定したバラスト(道床砕石)4上に散布、表面を軽く押圧して平坦化させ、24時間放置して、バラスト(道床砕石)4上に平均厚さ20mmのバラスト吸音層5を形成した。
この実施例3も上述の実施例1と略同一の高い吸音率が得られることが判明した。
【実施例4】
【0033】
実施例3と同様のバインダー樹脂、無機系粒子を使用して、バインダー樹脂:無機系粒子=1:8(容積比)にて、予めミキスターで3分間混合し、該混合物を軌道を想定したバラスト(道床砕石)4上に散布、表面を軽く押圧して平坦化させ、24時間放置して、バラスト(道床砕石)4上に平均厚さ20mmのバラスト吸音層5を形成した。
この実施例4も上述した実施例2と略同一の高い吸音率が得られることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の一例を示す標準断面図である。
【図2】本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の他の例を示す標準断面図である。
【図3】本発明に係る軌道の吸音効果の検証方法を示すサンプル1の仕様図である。
【図4】本発明に係る軌道の吸音効果の検証方法を示すサンプル1の場合に於ける周波数(Hz)に対する吸音率を示すグラフである。
【図5】本発明に係る軌道の吸音効果の検証方法を示すサンプル2及び3の仕様図である。
【図6】本発明に係る軌道の吸音効果の検証方法を示すサンプル5ないし7の仕様図である。
【図7】本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の実施例1に於ける周波数(Hz)に対する吸音率を示すグラフである。
【図8】本発明に係る軌道の吸音材および軌道の吸音化工法の実施例2に於ける周波数(Hz)に対する吸音率を示すグラフである。
【符号の説明】
【0035】
1 枕木
2 締結装置
3 レール
4 バラスト(道床砕石)
5 バラスト吸音層
6 測定容器
7 空気層
8 軌道スラブ
9 レール締結台
10 側堤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と、粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を均一に混合分散してバラスト吸音層を形成したことを特徴とする軌道の吸音材。
【請求項2】
常温において一定時間後に硬化を開始するバインダー樹脂と粒子径が2.5mm以下の無機系粒子を予め混合し、軌道を構成するバラストに該混合物を散布して、バインダー樹脂によりバラストと無機系粒子を接着することを特徴とする軌道の吸音化工法。
【請求項3】
バインダー樹脂と粒子径が2.5mm以下の無機系粒子とを、容積比においてバインダー樹脂:無機系粒子=1:5〜1:18の割合にて混合することを特徴とする請求項2に記載された軌道の吸音化工法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−23581(P2007−23581A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−206306(P2005−206306)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(594002439)小田急電鉄株式会社 (7)
【出願人】(000232542)日本特殊塗料株式会社 (35)
【Fターム(参考)】