説明

転がり軸受の製造方法、転がり軸受およびピボット軸受

【課題】磨耗や焼付けを防止し高い信頼性を得ること。
【解決手段】リテーナ9に転動体7を転動可能に保持させ、内輪3と外輪5とリテーナ9とを組み合わせて転がり軸受1を組立てる組立工程と、リテーナ9に保持された転動体7にグリスと二硫化モリブデンとの混合潤滑剤を塗布する混合潤滑剤塗布工程と、リテーナ9の転動体7間に形成されているグリスポケットにグリスを塗布するグリス塗布工程と、混合潤滑剤およびグリスを塗布した転がり軸受1の内輪3および外輪5と転動体7とを相対的に回転させ、転動体7に付着している混合潤滑剤に含まれる固体潤滑剤を微粉砕するなじませ回転工程とを備える転がり軸受1の製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受の製造方法、転がり軸受およびピボット軸受に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、内輪および外輪の転走面や転動体が最終研磨で仕上げられた転がり軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の転がり軸受は、グリスとポリエチレンとからなる潤滑剤含有ポリマ(プラスチックグリス)が外輪と内輪との間の内部空間部に充填され、転がり軸受の回転に伴い潤滑剤含有ポリマ中のグリスが転走面に滲み出すことにより、潤滑性が維持されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開昭55−137198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、HDD(ハードディスクドライブ)の大容量化に伴い、HDD装置および環境温度が上昇する傾向にあり、高温の環境下で転がり軸受を揺動運動(30Hz)させると、流動性があるグリスの油膜切れが生じるおそれがある。そして、転がり軸受内部の転走面および転動体に磨耗や焼付けの症状が現れ、転がり軸受がロックしてしまい、ピボットとしての機能を失うという問題がある。また、特許文献1の転がり軸受では、潤滑剤含有ポリマが転動体の回転を阻害したり、また、軸受の回転に伴って発生した潤滑剤含有ポリマの摩耗粉が転動体と内輪および外輪との隙間に入り込んで、いわゆるかみ付き現象を起こしたりする不都合がある。
【0005】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、磨耗や焼付けを起こすことなく潤滑性に優れた転がり軸受の製造方法、転がり軸受およびピボット軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、リテーナに転動体を転動可能に保持させ、内輪と外輪と前記リテーナとを組み合わせて転がり軸受を組立てる組立工程と、前記リテーナに保持された前記転動体に混合用グリスと固体潤滑剤との混合潤滑剤を塗布する混合潤滑剤塗布工程と、前記リテーナの前記転動体間に形成されている凹部に補助グリスを塗布するグリス塗布工程と、前記混合潤滑剤および前記補助グリスを塗布した前記転がり軸受の前記内輪および前記外輪と前記転動体とを相対的に回転させ、前記転動体に付着している前記混合潤滑剤に含まれる前記固体潤滑剤を微粉砕するなじませ回転工程とを備える転がり軸受の製造方法を提供する。
【0007】
本発明によれば、転がり軸受の作動時に転動体と内外輪の転走面との間に凹部から補助グリスが流れ込み、転動体に直接塗布された混合潤滑剤とともに転動体の転走面が潤滑される。凹部から補助グリスが供給されることにより、転動体に付着しているグリスの消失を防ぐことができる。また、グリスのみでは油膜切れが生じるような高温条件下での使用であっても、混合潤滑剤に含ませた固体潤滑剤が転動体と転走面との間に介在することで、転がり軸受の潤滑を維持することができる。
【0008】
この場合に、なじませ回転工程において固体潤滑剤を微粉砕することで、固体潤滑剤の粒子により転動体の回転が阻害されることがなく、また、焼付けや磨耗が生じるおそれのない転がり軸受を製造することができる。なお、固体潤滑剤としては、例えば、二硫化モリブデン、黒鉛、テフロン等を用いることができる。
上記発明においては、前記補助グリスと前記混合用グリスが同一成分を有することとしてもよい。
【0009】
また、上記発明においては、前記固体潤滑剤が二硫化モリブデンであり、前記混合潤滑剤は、前記混合用グリスに対する前記二硫化モリブデンの含有量が5〜30重量%であることとしてもよい。
【0010】
このような構成によれば、なじませ回転工程において、適度な量で所望の微粒子状態の固体潤滑剤を転動体の転走面に介在させることができ、トルク振動の低減を図るとともに耐磨耗効果および耐焼付き効果等に優れた転がり軸受を製造することができる。
【0011】
本発明は、同軸上に配置された内輪および外輪と、これら内外輪間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵された複数個の転動体と、該転動体を等間隔配置した状態で転動可能に保持する複数の転動体ポケットと該転動体ポケット間に配置され補助グリスを溜めておく凹部状のグリスポケットとを有するリテーナとを備え、前記グリスポケットに前記補助グリスが塗布されているとともに、前記転動体ポケットに保持されている前記転動体に混合用グリスと微粒子状態の固体潤滑剤との混合潤滑剤が塗布されている転がり軸受を提供する。
【0012】
本発明によれば、補助グリスにより、転動体に付着しているグリスの消失を防ぐとともに、混合潤滑剤に含まれる微粒子状態の固体潤滑剤により、転動体の回転が阻害されることなく転がり軸受の潤滑を維持し、焼付けや磨耗を防ぐことができる。
本発明においては、前記補助グリスと前記混合用グリスが同一成分を有することとしてもよい。
【0013】
また、本発明においては、前記固体潤滑剤が二硫化モリブデンであり、前記混合潤滑剤は、前記混合用グリスに対する前記二硫化モリブデンの含有量が5〜30重量%であることとしてもよい。
このような構成によれば、トルク振動が小さく耐焼付け効果等に優れた量および微粒子状態の二硫化モリブデンを転動体の転走面に介在させておくことができる。
【0014】
本発明は、上記いずれかの転がり軸受と、該転がり軸受の前記内輪に嵌合される第1の部材と、前記の転がり軸受の前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する第2の部材とを備えるピボット軸受を提供する。
本発明によれば、転がり軸受により、第1の部材と第2の部材とを相対的に滑らかに回転させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、磨耗や焼付け防止し高い信頼性を得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る転がり軸受1およびピボット軸受10とこれらの製造方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るピボット軸受10は、図1に示すように、転がり軸受1と、この転がり軸受1に嵌合されるシャフト(第1の部材)13と、転がり軸受1を嵌合させる嵌合孔15aを有する円筒状のスリーブ(第2の部材)15とを備えている。
【0017】
転がり軸受1は、シャフト13とスリーブ15とを相対的に揺動(ピボット回転)させるためのものである。この転がり軸受1は、図2に示すように、同軸上に配置された内輪3および外輪5と、これら内輪3と外輪5との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵される複数個の転動体7と、転動体7を等間隔配置した状態で転動可能に保持するリテーナ9とを備えている。
【0018】
内輪3の外周面には、深溝型若しくはアンギュラ型の内輪軌道が設けられている。また、外輪5の内周面には、深溝型若しくはアンギュラ型の外輪軌道が設けられている。
【0019】
リテーナ9は、図3および図4に示すように、円環状部材であり、転動体7を部分的に収容する複数の転動体ポケット19と、各転動体ポケット19間に配置され、グリス(補助グリス)を溜めておく凹部状のグリスポケット(凹部)29とを備えている。
【0020】
転動体ポケット19は、リテーナ9の上端面が円弧状に凹む凹部19aと、凹部19aの円弧の周方向に沿って前記上端面の上方に向かって突出し、互いに近づくように湾曲する一対の爪部19bとにより構成されている。この転動体ポケット19の内面は、転動体7の外径寸法より若干大きな内径寸法を有する内球面形状を有している。これにより、転動体ポケット19は、転動体7を表面形状に沿って部分的に覆い、リテーナ9の内周側にも外周側にも落ちないように保持するようになっている。
【0021】
転動体ポケット19に保持されている転動体7には、グリス(混合用グリス)と微粒子状態の固体潤滑剤との混合潤滑剤が塗布されている。グリスとしては、例えば、鉱物油や合成油等が用いられる。固体潤滑剤としては、例えば、粒径が0.1〜1μm(平均粒径が約0.45μm)の二硫化モリブデンが用いられる。混合潤滑剤は、グリスをベースオイルとして、例えば、5〜30重量%の割合(好ましくは10%重量)で二硫化モリブデンが混合されたものである。
【0022】
グリスポケット29は、周方向に隣接する転動体ポケット19の爪部19bとリテーナ9の上端面とによって形成される凹部状の溝である。このグリスポケット29は、リテーナ9をプレス加工する際に同時に形成することができる。グリスポケット29には、凹部を満たす程度の量のグリス(図示略、補助グリス)が塗布されている。
【0023】
グリスポケット29に塗布されたグリスは、転がり軸受1のピボット回転時に転動体7と内輪3および外輪5の転走面との間に流れ込むようになっている。なお、グリスポケット29に塗布されているグリスは、転動体7に塗布されている混合潤滑剤のグリスと同一成分を有するものが好ましい。
【0024】
シャフト13は、転がり軸受1の内径とほぼ同寸法の外径を有する円柱部材である。スリーブ15は、嵌合孔15aが転がり軸受1の外径とほぼ同寸法の内径を有する円筒部材である。シャフト13の外周面と転がり軸受1の内輪3の内周面、および、スリーブ15の嵌合孔15aと転がり軸受1の外輪5の外周面とは、内輪3または外輪5の一方が軸方向に押圧された状態でそれぞれ接着剤により接着されている。これにより、転がり軸受1は予圧がかけられた状態となり、内輪3および外輪5と転動体7とが隙間なく接触させられている。
【0025】
以下、このように構成される本実施形態の転がり軸受1およびピボット軸受10の製造方法について説明する。
まず、グリスと二硫化モリブデンとを混ぜ合わせて混合潤滑剤を用意する。
次に、リテーナ9の各転動体ポケット19に転動体7を保持させ、内輪3と外輪5との間に形成される円環状空間に転動体7が内蔵されるように内輪3と外輪5とリテーナ9とを組み合わせる。これにより、転がり軸受1が組立てられる(組立工程)。
【0026】
次に、リテーナ9に保持された各転動体7にそれぞれ混合潤滑剤を塗布する(混合潤滑剤塗布工程)。転動体7に混合潤滑剤を直接塗布することで、転動体7の転走面を潤滑させることができる。続いて、リテーナ9のグリスポケット29にグリスを塗布する(グリス塗布工程)。これにより、転がり軸受1のピボット回転時に、転動体7と内輪3および外輪5の各転走面との間にグリスポケット29からグリスを流し込ませることができる。
【0027】
次に、スリーブ15の嵌合孔15aの転がり軸受1の外輪5に対応する位置に接着剤を塗布し、嵌合孔15aに転がり軸受1を挿入して外輪5を嵌合させる。また、シャフト13の外周面の転がり軸受1の内輪3に対応する位置に接着剤を塗布し、転がり軸受1の内輪3にシャフト13を嵌合させる。
【0028】
転がり軸受1の外輪5と嵌合孔15aの内周面、および、転がり軸受1の内輪3とシャフト13の外周面とが完全に接着する前に、内輪3または外輪5の一方を軸方向に押圧して転がり軸受1に予圧をかける。そして、予圧をかけた状態で外輪5と嵌合孔15aおよび内輪3とシャフト13をそれぞれ接着させる。これにより、ピボット軸受10が組立てられる。
【0029】
次に、ピボット軸受10をピボット回転させ、転がり軸受1の内輪3および外輪5と転動体7とを所定条件下で相対的に回転させる。これにより、転動体7に付着している混合潤滑剤に含まれる二硫化モリブデンを微粉砕する(なじませ回転工程)。前記所定条件は、例えば、温度約85℃、周波数約30Hz、揺動範囲約3〜5°に設定する。
【0030】
ピボット回転直後では、図5に示されるように、平均トルク0.62(gf・cm)(SI単位系に変換すると、6.08×10−5(N・m))、符号aで示されるPeak−Peakトルク0.36(gf・cm)(3.53×10−5(N・m))のトルク波形が得られる。同図において、縦軸はトルク(gf・cm)を示し、横軸はピボット軸受10の回転角(°)を示している。図6〜図9において同様である。
【0031】
ピボット回転を20秒程度行うと、図6に示されるように、平均トルク0.82(gf・cm)(8.04×10−5(N・m))、符号bで示されるPeak−Peakトルク0.26(gf・cm)(2.55×10−5(N・m))のトルク波形が得られる。この時点では、二硫化モリブデンの微粉砕が不十分であり、トルク振動が大きい。
【0032】
ピボット回転をさらに1分間程度行うことにより、図7に示されるように、平均トルク0.86(gf・cm)(8.43×10−5(N・m))、符号cで示されるPeak−Peak0.15(gf・cm)(1.47×10−5(N・m))のトルク波形が得られる。この状態では、転動体7にグリスのみを塗布した場合とほぼ同程度のトルク振動に抑えることができる。
【0033】
なじませ回転工程を所定時間行い、あらかじめ固体潤滑剤を微粉砕して微粒子状にすることで、固体潤滑剤の粒子により転動体7の回転が阻害されるのを防ぐことができる。これにより、トルク振動の低減を図るとともに耐磨耗効果および耐焼付き効果等に優れた転がり軸受1およびピボット軸受10を製造することができる。
【0034】
以上説明してきたように、本実施形態に係る転がり軸受1およびピボット軸受10とこれらの製造方法によれば、ピボット回転時にグリスポケット29から転動体7の転走面にグリスが供給されることにより、転動体7に付着しているグリスの消失を防ぐことができる。また、グリスのみでは油膜切れが生じるような高温条件下での使用であっても、なじませ回転により固体潤滑剤をあらかじめ微粒子状態にして転動体7と転走面との間に介在させておくことで、転がり軸受1の潤滑を維持し焼付けや磨耗を防ぐことできる。
【0035】
ここで、本実施形態に係る転がり軸受1およびピボット軸受10の比較例として、混合潤滑剤に含まれる二硫化モリブデンの含有比率を変えた場合について、以下に説明する。
【0036】
比較例1として、グリスに35%重量の割合で二硫化モリブデンを混合した混合潤滑剤を用いた場合、図8に示されるように、平均トルク0.93(gf・cm)(9.12×10−5(N・m))、符号xで示されるPeak−Peakトルク1.00(gf・cm)(9.81×10−5(N・m))のトルク波形が得られる。
また、比較例2として、グリスに50%重量の割合で二硫化モリブデンを混合した混合潤滑剤を用いた場合、図9に示されるように、平均トルク0.66(gf・cm)(6.47×10−5(N・m))、符号yで示されるPeak−Peakトルク1.36(gf・cm)(13.34×10−5(N・m))のトルク波形が得られる。
比較例1および比較例2のように、二硫化モリブデンの含有比率が30%重量比を超えると、トルク振動が大きくなり回転精度が低減する。
一方、二硫化モリブデンの含有比率を3%重量程度にすると、潤滑を維持することができず、焼き付き等が生じることがある。
【0037】
なお、本実施形態においては、固体潤滑剤として、二硫化モリブデンを例示して説明したが、これに代えて、テフロンや黒鉛等を用いることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態に係るピボット軸受の縦断面図である。
【図2】図1の転がり軸受の斜視図である。
【図3】図2の転がり軸受のリテーナの斜視図である。
【図4】図3のリテーナに転動体が保持された状態を示す斜視図である。
【図5】図2の転がり軸受のなじませ回転直後のトルクと回転角との関係を示した図である。
【図6】図5の状態からなじませ回転を20秒行った時点のトルクと回転角との関係を示した図である。
【図7】図6の状態からなじませ回転をさらに1分行った時点のトルクと回転角との関係を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る転がり軸受およびピボット軸受に対する比較例1としてのトルクと回転角との関係を示した図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る転がり軸受およびピボット軸受に対する比較例2としてのトルクと回転角との関係を示した図である。
【符号の説明】
【0039】
1 転がり軸受
3 内輪
5 外輪
7 転動体
9 リテーナ
10 ピボット軸受
13 シャフト(第1の部材)
15 スリーブ(第2の部材)
15a 嵌合孔
19 転動体ポケット
29 グリスポケット(凹部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リテーナに転動体を転動可能に保持させ、内輪と外輪と前記リテーナとを組み合わせて転がり軸受を組立てる組立工程と、
前記リテーナに保持された前記転動体に混合用グリスと固体潤滑剤との混合潤滑剤を塗布する混合潤滑剤塗布工程と、
前記リテーナの前記転動体間に形成されている凹部に補助グリスを塗布するグリス塗布工程と、
前記混合潤滑剤および前記補助グリスを塗布した前記転がり軸受の前記内輪および前記外輪と前記転動体とを相対的に回転させ、前記転動体に付着している前記混合潤滑剤に含まれる前記固体潤滑剤を微粉砕するなじませ回転工程と
を備える転がり軸受の製造方法。
【請求項2】
前記補助グリスと前記混合用グリスが同一成分を有する請求項1に記載の転がり軸受の製造方法。
【請求項3】
前記固体潤滑剤が二硫化モリブデンであり、前記混合潤滑剤は、前記混合用グリスに対する前記二硫化モリブデンの含有量が5〜30重量%である請求項1または請求項2に記載の転がり軸受の製造方法。
【請求項4】
同軸上に配置された内輪および外輪と、
これら内外輪間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵された複数個の転動体と、
該転動体を等間隔配置した状態で転動可能に保持する複数の転動体ポケットと該転動体ポケット間に配置され補助グリスを溜めておく凹部状のグリスポケットとを有するリテーナと
を備え、
前記グリスポケットに前記補助グリスが塗布されているとともに、前記転動体ポケットに保持されている前記転動体に混合用グリスと微粒子状態の固体潤滑剤との混合潤滑剤が塗布されている転がり軸受。
【請求項5】
前記補助グリスと前記混合用グリスが同一成分を有する請求項4に記載の転がり軸受。
【請求項6】
前記固体潤滑剤が二硫化モリブデンであり、前記混合潤滑剤は、前記混合用グリスに対する前記二硫化モリブデンの含有量が5〜30重量%である請求項4または請求項5に記載の転がり軸受。
【請求項7】
請求項4から請求項6のいずれかに記載の転がり軸受と、該転がり軸受の前記内輪に嵌合される第1の部材と、前記の転がり軸受の前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する第2の部材とを備えるピボット軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−65770(P2010−65770A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233118(P2008−233118)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(305018719)エスアイアイ・マイクロプレシジョン株式会社 (29)
【Fターム(参考)】