説明

転換設備

【課題】物品横押し体の左右への振り分け案内を、衝突音や磨耗を少なくして、常に円滑に行える転換設備を提供する。
【解決手段】案内装置は、始端案内部101Aと、始端案内部の終端に振り分け手段110Aを介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した内側移動案内部107Aを有する。始端案内部は、被案内体を案内して幅方向で自動的に調心する被案内体案内部分102と、支持軸を案内して幅方向で自動的に調心する支持軸案内部分104からなり、被案内体案内部分により被案内体を調心案内している途中から支持軸案内部分により支持軸を調心案内したのち、支持軸を振り分け手段に連続状に案内するように構成した。支持軸案内部分から出た支持軸は、調心状態で、左右方向での位置ずれがほとんどないことから、支持軸を、振り分け手段に接触、衝突させることなく、または軽い摺接状態で通過させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば主搬送経路上で搬送されている物品を、この主搬送経路の側部外方に設けた分岐搬送経路に移したりするのに使用される転換設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとしては、次のような構成が提供されている。すなわち、主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられている。そして、物品横押し体の裏面側には被ガイド体が設けられるとともに、本体フレーム側には被ガイド体が案内されるガイド装置が配設されている。このガイド装置は、始端ガイド部や振り分けガイド体などからなり、これら始端ガイド部と振り分けガイド体との間に、振り分け案内体が縦軸心の回りに揺動自在に設けられている。前記被ガイド体は、ローラ軸とガイドローラとからなり、始端ガイド部においてガイドローラが案内されたのち、振り分けガイド体の外側ピンガイド面か内側ピンガイド面にローラ軸が案内されることになる(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−43067号公報(第10頁、図11−図12)
【特許文献2】特開平6−336333号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した従来構成によると、始端ガイド部における左右ガイド面の幅とガイドローラの外径との差(ギャップ分)によって、始端ガイド部から出たガイドローラ、すなわちローラ軸は左右方向で位置ずれすることになる。これに対応するために、振り分け案内体を縦軸心の回りで大きめに揺動させ、外側ピンガイド面や内側ピンガイド面による向かえ角を大きくする必要がある。その結果、ローラ軸が振り分け案内体の外側ピンガイド面や内側ピンガイド面に過激に衝突することになり、衝突音(騒音)が発生するとともに、衝突部分の磨耗を招くことになる。
【0004】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、物品横押し体の左右への振り分け案内を、衝突音や磨耗を少なくして、常に円滑に行える転換設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の転換設備は、主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられた転換設備であって、前記物品横押し体の下部側には支持軸が垂設されるとともに、この支持軸に被案内体が取り付けられ、本体フレーム側の上部には案内装置が配設され、この案内装置は、始端部において左右方向の少なくとも一方側に設けた始端案内部と、この始端案内部の終端に振り分け手段を介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した内側移動案内部とを有し、前記始端案内部は、被案内体を案内して幅方向で自動的に調心する被案内体案内部分と、支持軸を案内して幅方向で自動的に調心する支持軸案内部分とからなり、被案内体案内部分により被案内体を調心案内している途中から支持軸案内部分により支持軸を調心案内したのち、この支持軸を振り分け手段に連続状に案内するように構成したことを特徴としたものである。
【0006】
したがって請求項1の発明によると、両無端回動体によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送し得る。その際に、始端案内部で案内してきた支持軸を、振り分け手段が直線状振り分け姿勢のときに直進案内し得、そして案内作用を受けない状態で直進し得ることになる。すなわち始端案内部においては、被案内体を被案内体案内部分に向かい入れて自動的に調心案内し得、このとき支持軸を支持軸案内部分に位置し得る。次いで、被案内体案内部分により被案内体を調心案内している途中から、支持軸案内部分により支持軸を調心案内し得る。したがって、支持軸案内部分から出た支持軸は、調心状態で、左右方向での位置ずれがほとんどないことから、振り分け手段を好適に配置し得、以て支持軸を、振り分け手段に接触、衝突させることなく、または軽い摺接状態で通過させ得る。そして振り分け手段の部分を通過した支持軸、すなわち被案内体は直進し、これにより物品横押し体は物品に作用せず、この物品を主搬送経路上で直進状に搬送し得る。
【0007】
また、振り分け手段が傾斜状振り分け姿勢のとき、支持軸案内部分から出た支持軸は調心状態であることから、振り分け手段のガイド面に過激に衝突することなく軽い摺接状態で案内し得る。そして支持軸を、振り分け手段により内側へ傾斜案内したのち、被案内体を内側移動案内部により案内して内側へ移動させることにより、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させて物品を横押しし得る。
【0008】
また本発明の請求項2記載の転換設備は、上記した請求項1記載の構成において、案内装置は、始端部の左右両側にそれぞれ設けた始端案内部と、これら始端案内部の終端に振り分け手段を介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内側移動案内部とを有することを特徴としたものである。
【0009】
したがって請求項2の発明によると、一方側の始端案内部からの被案内体、すなわち物品横押し体を、直進させたり他方側へ移動させ得、また他方側の始端案内部からの被案内体、すなわち物品横押し体を、直進させたり一方側へ移動させ得る。
【0010】
そして本発明の請求項3記載の転換設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、物品横押し体の下部側から垂設された支持軸に対して、この支持軸の下部に突出軸部が生じた状態で被案内体が取り付けられ、始端案内部は、被案内体を調心案内する被案内体案内部分を上部とし、突出軸部を調心案内する支持軸案内部分を下部として、一体状に構成されていることを特徴としたものである。
【0011】
したがって請求項3の発明によると、被案内体案内部分による被案内体の調心案内と、支持軸案内部分による突出軸部の調心案内とを、常にタイミングよく円滑に行える。
さらに本発明の請求項4記載の転換設備は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、支持軸案内部分は、始端部分の導入ゾーン部と、中間部分の調心ゾーン部と、終端部分の直進ゾーン部とを有して形成されていることを特徴としたものである。
【0012】
したがって請求項4の発明によると、被案内体を被案内体案内部分で調心案内しながら移動させる際に、支持軸を導入ゾーン部や調心ゾーン部によって調心案内し得、そして支持軸を、調心ゾーン部によって調心案内したのち直進ゾーン部へ移して、この直進ゾーン部において調心状態を維持しながら下流側へ移動し得る。
【0013】
しかも本発明の請求項5記載の転換設備は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、始端案内部は、被案内体案内部分よりも支持軸案内部分を下流側へ突出させて、支持軸案内部分の下流端を振り分け手段に近接させることで、支持軸を、支持軸案内部分から振り分け手段へと連続状に案内するように構成されていることを特徴としたものである。
【0014】
したがって請求項5の発明によると、被案内体の形状や大きさ(径)に関係なく、調心状態の支持軸を左右に振れることなく、振り分け手段へ移し得る。
【発明の効果】
【0015】
上記した本発明の請求項1によると、両無端回動体の移動によって物品支持体群を主搬送経路上で移動させることにより、始端部の物品支持体群上に供給した物品を主搬送経路上で搬送でき、そして、物品横押し体の左右への振り分け案内を、衝突音や磨耗を少なくして、常に円滑に行うことができる。
【0016】
すなわち、始端案内部で案内してきた支持軸を、振り分け手段が直線状振り分け姿勢のときに直進案内でき、そして案内作用を受けない状態で直進できることになる。その際に始端案内部においては、被案内体を被案内体案内部分に向かい入れて自動的に調心案内でき、このとき支持軸を支持軸案内部分に位置できる。次いで、被案内体案内部分により被案内体を調心案内している途中から、支持軸案内部分により支持軸を調心案内できる。したがって、支持軸案内部分から出た支持軸は、調心状態で、左右方向での位置ずれがほとんどないことから、振り分け手段を好適に配置でき、以て支持軸を、振り分け手段に接触、衝突させることなく、または軽い摺接状態で通過させることができ、以て衝突音(騒音)や磨耗をほとんど無くすことができる。そして振り分け手段の部分を通過した支持軸、すなわち被案内体は直進し、これにより物品横押し体は物品に作用せず、この物品を主搬送経路上で直進状に搬送できる。
【0017】
また、振り分け手段が傾斜状振り分け姿勢のとき、支持軸案内部分から出た支持軸は調心状態であることから、振り分け手段のガイド面に過激に衝突することなく軽い摺接状態で案内できることになり、以て衝突音(騒音)や磨耗を減少できる。そして支持軸を、振り分け手段により内側へ傾斜案内したのち、被案内体を内側移動案内部により案内して内側へ移動させることにより、物品支持体の長さ方向に物品横押し体を移動させて物品を横押しでき、以て物品を主搬送経路の幅方向で移動させることができる。
【0018】
また上記した本発明の請求項2によると、一方側の始端案内部からの被案内体、すなわち物品横押し体を、直進させたり他方側へ移動させることができ、また他方側の始端案内部からの被案内体、すなわち物品横押し体を、直進させたり一方側へ移動させることができる。これにより、物品を主搬送経路上で直進状に搬送できるとともに、主搬送経路の幅方向で左右のいずれかに選択して移動させることができる。
【0019】
そして上記した本発明の請求項3によると、被案内体案内部分による被案内体の調心案内と、支持軸案内部分による突出軸部の調心案内とを、常にタイミングよく円滑に行うことができる。
【0020】
さらに上記した本発明の請求項4によると、被案内体を被案内体案内部分で調心案内しながら移動させる際に、支持軸を導入ゾーン部や調心ゾーン部によって調心案内でき、そして支持軸を、調心ゾーン部によって調心案内したのち直進ゾーン部へ移して、この直進ゾーン部において調心状態を維持しながら下流側へ移動できる。これにより、支持軸の自動的な調心を常に円滑かつ正確に行うことができる。
【0021】
しかも上記した本発明の請求項5によると、被案内体の形状や大きさ(径)に関係なく、調心状態の支持軸を左右に振れることなく、振り分け手段へ常に円滑に移すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図2〜図8において、1は本体フレームで、両側にそれぞれ上下一対に配設したフレーム材10,20と、上下ならびに左右のフレーム材10,20間を連結する中間枠部材2と、下位フレーム材20から下方に連設した脚体3群などからなり、前記中間枠部材2は、縦連結材4や横連結材5などにより構成される。
【0023】
前記上位フレーム材10は、アルミニウムの成形品により断面矩形状に形成され、そして中央部に上方への起立部11を形成して、この起立部11の上部外側に切欠き状の段部12を形成し、また起立部11の上部内側に上向き溝状の潤滑油受け部13を形成している。さらに上位フレーム材10には、起立部11の位置に外向き蟻溝14が、外側の段部12の位置に上向き蟻溝15がそれぞれ形成されるとともに、下端には内側下向き蟻溝16と外側下向き蟻溝17が形成されている。また上位フレーム材10には、内側の潤滑油受け部13よりも少し下方の位置から内方へ往路側案内レール部18が突出され、この往路側案内レール部18は物品支持体(後述する。)の支持案内用となる。ここで往路側案内レール部18の部分には下向き蟻溝19が形成される。なお、潤滑油受け部13や蟻溝14〜17、19や往路側案内レール部18などは、上位フレーム材10の成形時に長さ方向の全長に亘って形成される。以上の11〜19などにより上位フレーム材10の一例が構成される。
【0024】
前記下位フレーム材20は、アルミニウムの成形品により断面矩形状に形成され、そして上端に内側上向き蟻溝21と外側上向き蟻溝22とが形成されるとともに、下端に内側下向き蟻溝23と外側下向き蟻溝24とが形成される。さらに下位フレーム材20には、中間部の内側に上向き溝状の潤滑油受け部25が形成されるとともに、内方へ復路側案内レール部26が突出され、この復路側案内レール部26は物品支持体の支持案内用となる。ここで復路側案内レール部26の部分には下向き蟻溝27が形成される。また、復路側案内レール部26などにより形成される段部28の上方に位置するように、上端延長部29が一体に形成され、以て上端延長部29の内側面によって横向き案内面が形成されている。これら蟻溝21〜24、27や復路側案内レール部26、上端延長部29などは、下位フレーム材20の成形時に長さ方向の全長に亘って形成される。以上の21〜29などにより下位フレーム材20の一例が構成される。
【0025】
前記中間枠部材2は、上位フレーム材10の両下向き蟻溝16,17に板状のナット体6を位置させておき、そして中間枠部材2の縦連結材4や横連結材5に対して下方から通したボルト体7をナット体6に螺合し締め付けることで上位フレーム材10と一体化され、また下位フレーム材20の両上向き蟻溝21,22を利用することで、前述と同様にナット体6とボルト体7とにより下位フレーム材20に一体化される。この中間枠部材2は、両フレーム材10,20の長さ方向において所定間隔置きに複数が配設される。また前記脚体3は、下位フレーム材20の下向き蟻溝23,24を利用して、ナット体6とボルト体7により下位フレーム材20に連結される。
【0026】
上記のようにして構成された本体フレーム1の始端部には左右方向の従動軸30が回転自在に配設され、また終端部には左右方向の駆動軸31が回転自在に配設される。ここで従動軸30や駆動軸31は、両フレーム材10,20間に配設した左右一対の支持部材32に、それぞれ軸受け装置33を介して回転自在に支持されている。前記駆動軸31に連動連結した駆動装置34は、電動機35と、これに一体化した減速機36とからなり、この減速機36の出力部が前記駆動軸31に連動されている。
【0027】
前記従動軸30と駆動軸31との両端で相対向部間には、スプロケット(輪体の一例)38,39を介して無端チェーン(無端回動体の一例)40が配設されている。ここでスプロケット38,39は、前記支持部材32の内側に配設されて従動軸30や駆動軸31に連結されている。また前記無端チェーン40はリンク41と連結ピン42とからなり、往路側において潤滑油受け部13の上方に位置され、また復路において潤滑油受け部25の上方で段部28内に位置されている。そして左右の無端チェーン40間に物品支持体50が多数取り付けられている。その際に、前記連結ピン42群のうち、所定ピッチ置きの連結ピンを内側に突出させることで形成した長尺の連結ピン42が物品支持体50の取り付けに使用される。
【0028】
前記物品支持体50は、図2〜図6、図9に示すように、両無端チェーン40の移動方向となる主搬送経路45に対して直交した方向を長さ方向51として配設されている。この物品支持体50は、上面に長さ方向51に沿った凸状部52を主搬送経路45の方向で3条(複数条)に形成した扁平状の物品載置板部53と、この物品載置板部53の下面中間部(裏面中間部分)から前記主搬送経路45の方向で一対に連設されかつ長さ方向51に沿った脚板部54と、物品載置板部53の前端から下方かつ後方に延びる前板部55と、物品載置板部53の後端から下方かつ前方に延びる後板部56などにより、型レール状に構成されている。このような構成において、両脚板部54の下端は、内方へ突出することで厚肉部に形成され、以て両脚板部54間でかつ物品載置板部53の下面中間部との間に、相対向する側で開放する溝状の案内部57が形成されている。なお、両脚板部54の下端には、下方で開放する溝状の螺合部54Aが形成されている。以上の52〜57などにより物品支持体50の一例が構成される。
【0029】
このようにして構成された物品支持体50における長さ方向51の両端には、それぞれサイドブラケット61が差し込み結合などにより取り付けられる。これらサイドブラケット61は鉄製からなり、主搬送経路45の方向で長い本体部62の内面側の上部で前後の二箇所に、内方へ突出する板状の差し込み部が設けられている。さらに本体部62における中間の下部には、内方への突出片が折れ曲がりにより形成されている。また、サイドブラケット61の外面側で前部の一箇所には、外方へ突出する筒状体63が溶接することによって取り付けられている。
【0030】
上記のように形成されたサイドブラケット61は、物品支持体50における物品載置板部53と前板部55または後板部56とにより形成された前後一対の空間部に一対の差し込み部を差し込み、次いで、外側から通したボルト体を螺合部54Aのいずれかに螺合結合させることで、物品支持体50の両端に取り付け得る。そして、筒状体63側の差し込み孔に対して、前記無端チェーン40側からの長尺の連結ピン42の突出部分を外側から差し込んで結合することで、物品支持体50の両端を、それぞれサイドブラケット61を介して無端チェーン40に連結し得、以て左右一対の無端チェーン40間に多数の物品支持体50を取り付け得る。
【0031】
前記筒状体63には、外周部がウレタンからなる回転体(被案内部材の一例で、ベアリング形式やローラ形式などからなる。)64が外嵌され、これら回転体64は、前記本体フレーム1側の両案内レール部18,26の上向き支持面に支持案内される。また前記本体部62の突出片には、外周部がウレタンからなるサイドローラ(被案内部材の一例)65が縦軸66を介して遊転自在に設けられ、これらサイドローラ65は、前記往路側案内レール部18の横向き案内面に案内される。
【0032】
各物品支持体50には、この物品支持体50に外嵌して案内されることで長さ方向51に移動自在な物品横押し体70が設けられ、これら物品横押し体70は、下位の矩形筒状部分71と上位の横押し作用部76とにより構成されている。すなわち矩形筒状部分71は、前記物品載置板部53に上側から対向される扁平状の上板材72と、この上板材72の前端から下方かつ後方に延びることで前板部55に外側から対向される前板材73と、前記上板材72の後端から下方かつ前方に延びることで後板部56に外側から対向される後板材74と、前板材73と後板材74の下端間に位置される底板材75とにより形成されている。
【0033】
そして前記上板材72の上面側(上方)に横押し作用部76が設けられている。すなわち横押し作用部76は、上板材72の上方を覆う天板材77と、この天板材77における両側の横向き傾斜面の部分に着脱自在に取り付けられた横押し当接部材78などにより形成されている。ここで横向き傾斜面は、たとえば平面視において傾斜角度θを30度として全体が台形板状に形成され、そして横押し当接部材78はゴム板などからなり、その横押し当接面が平面視において凹凸状に形成されている。
【0034】
前記底板材75の上面側には、両脚板部54間に嵌合される上向き突状の被嵌合部79が連設され、これにより前記物品横押し体70は、被嵌合部79を介して、物品支持体50における案内部57間で案内されるように構成されている。さらに、前記上板材72側の下面には、前記物品支持体50の物品載置板部53に形成した凸状部52に上方から対向される3本の凹溝部80が形成されている。以上の71〜80などにより物品横押し体70の一例が構成される。かかる物品横押し体70は、横押し当接部材78を除いて合成樹脂によって一体成形されている。
【0035】
前記物品横押し体70の下部側には、前記被嵌合部79を利用して被案内体が取り付けられる。すなわち前記被嵌合部79の中央部からローラ軸(支持軸の一例)85が、その上部を埋め込み成形により支持させることで垂設され、このローラ軸85の突出下部に、案内ローラ(被案内体の一例)86が遊転自在に取り付けられ、以て案内ローラ86は物品横押し体70の裏面外方に位置される。その際にローラ軸85は、案内ローラ86に対して所定長さ下方に突出されて突出軸部85aが生じるように構成されている。
【0036】
図1、図2、図4、図7〜図12に示すように、前記本体フレーム1側の上部、すなわち本体フレーム1の中間枠部材2における上位の横連結材5には、前記ローラ軸85や案内ローラ86の案内を行う往路案内装置(案内装置の一例)100が配設され、また前記本体フレーム1側の下部、すなわち本体フレーム1の中間枠部材2における下位の横連結材5には、逆向きで移動されるローラ軸85や前記案内ローラ86の案内を行う復路案内装置200が配設される。そして中央の分岐部には、往路側の上部の切り換え装置150と復路側の下部の切り換え装置210とが配設され、さらに往路側の始端近くには左右一対の振り分け手段110A,110Bが配設される。
【0037】
前記往路案内装置100は、始端部において左右方向の両側(少なくとも一方側)にそれぞれに設けた始端案内部101A,101Bと、これら始端案内部101A,101Bの終端に前記振り分け手段110A,110Bを介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内側移動案内部107A,107Bと、これら内側移動案内部107A,107BBの終端に前記切り換え装置150を介して対向し、かつ下手側ほど外側へと傾斜した左右一対の外側移動案内部108A,108Bなどからなる。ここで始端案内部101A,101Bと振り分け手段110A,110Bは、共通のベース体90A,90B上に配置され、そしてベース体90A,90Bは連結具91を介して上位の横連結材5に連結されている。
【0038】
左右の始端案内部101A,101Bは同様な形状であって、それぞれ案内ローラ86を案内して幅方向(左右方向)で自動的に調心(センタリング案内)する被案内体案内部分102と、ローラ軸85を案内して幅方向で自動的に調心(センタリング案内)する支持軸案内部分104とからなる。
【0039】
すなわち、始端案内部101A,101Bは長方ブロック状であって、その上部には被案内体案内部分102が幅広のガイド溝状に形成されている。その際にガイド溝を形成する左右一対のガイド面103は、大きな向かえ傾斜角とした始端ゾーン部(テーパ部)103aと、この始端ゾーン部103aの終端に連続し小さな向かえ傾斜角とした中間ゾーン部(テーパ部)103bと、この中間ゾーン部103bの終端に連続し平行状とした終端ゾーン部103cとを有して形成されている。
【0040】
また、被案内体案内部分102の中に位置される状態で、その下部には支持軸案内部分104が幅狭のガイド溝状に形成されている。その際にガイド溝を形成する左右一対のガイド面105は、大きな向かえ傾斜角とした始端部分の導入ゾーン部(テーパ部)105aと、この導入ゾーン部105aの終端に連続し小さな向かえ傾斜角とした中間部分の調心ゾーン部(テーパ部)105bと、この調心ゾーン部105bの終端に連続し平行状とした終端部分の直進ゾーン部105cとを有して形成されている。
【0041】
そして、たとえば被案内体案内部分102のガイド面103における中間ゾーン部103bの中間位置から、支持軸案内部分104のガイド面105における調心ゾーン部105bが開始されるように構成されている。さらに始端案内部101A,101Bは、被案内体案内部分102よりも支持軸案内部分104を下流側へ突出させて、すなわち直進ゾーン部105cを下流側へ突出させて、その下流端を振り分け手段110A,110Bに近接させている。これらのことなどにより、被案内体案内部分102により案内ローラ86を調心案内している途中から支持軸案内部分104によりローラ軸85を調心案内したのち、このローラ軸85を支持軸案内部分104から振り分け手段110A,110Bに連続状に案内するように構成されている。
【0042】
なお、長方ブロック状の始端案内部101A,101Bは樹脂により一体成形されている。この始端案内部101A,101Bはベース体90A,90Bに載置され、そして複数の連結具106を介してベース体90A,90B側に連結されている。以上の102〜106などにより、始端案内部101A,101Bの一例が構成される。
【0043】
前記振り分け手段110A,110Bは、その振り分け方向が左右で逆とされて同一状に構成されており、以下においては、図1、図4、図9〜図12に示すように、左側への振り分け手段110Aを説明し、右側への振り分け手段110Bは同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0044】
前記振り分け手段110Aは、ローラ軸85を振り分け案内可能であって、ベース体90A上には、それぞれ1個のブロック体111と振り分け案内体120とが配設されている。すなわち、ベース体90Aの所定の複数位置には固定用貫通孔93が形成されるとともに、所定箇所には連結用貫通孔94が形成されている。そして、前記固定用貫通孔93を利用して、ベース体90A上に前記ブロック体111が固定される。
【0045】
このブロック体111は、長方体状の本体部分111aと、この本体部分111aの前端下部から前方へ伸びる薄肉の座板部分111bと、前記本体部分111aにおける上部に設けられた支持軸振り分けガイド部分111cとにより形成されている。そして、ブロック体111の本体部分111a側には、前記固定用貫通孔93に連通可能な複数の固定用貫通孔112が形成されるとともに、本体部分111aと座板部分111bとの境界部分には、前記連結用貫通孔94に連通可能な揺動支軸用の連結用貫通孔113が形成されている。
【0046】
前記支持軸振り分けガイド部分111cは平面視において、上手側へ凸の鋭角状に形成され、その外側面は直線状の軸ガイド面111dに形成されるとともに、内側面は、下手ほど内側に傾斜状の軸ガイド面111eに形成されている。その際に支持軸振り分けガイド部分111cの上手端部分は、本体部分111aに対して上手側に突出されて連結用貫通孔94の上方に位置されている。前記本体部分111aにおける上面の内側部分には、被案内体振り分けガイド体115が上方へ突出状に載置されている。この被案内体振り分けガイド体115は、平面視において、上手側へ凸の鋭角状に形成され、その外側面は直線状のローラガイド面115aに形成されるとともに、内側面は、下手ほど内側に傾斜状のローラガイド面115bに形成されている。
【0047】
上記構成のブロック体111は、その固定用貫通孔93を固定用貫通孔112に連通させた状態で、固定用貫通孔93,112間に結合具(ボルト・ナットなど)114を作用させることで、ベース体90A上に、所定の向きでかつ回り止めした状態で固定されることになる。その際に被案内体振り分けガイド体115も一体状に固定されることになる。
【0048】
前記振り分け案内体120は、長方体状の本体部分120aと、この本体部分120aにおける下手側に形成される縦貫通部分120bと、前記本体部分120aにおける上面の内側部分から上方へ突出状に設けられる振り分け案内部分120cと、本体部分120aの上手寄りの位置から内側に突出状に設けられる突片部分120dとを有する状態で、樹脂などにより一体形成されている。そして縦貫通部分120b内には、前記連結用貫通孔113に連通可能な筒状ブッシュ121が嵌合され、また突片部分120dには、揺動装置(後述する。)に対応した連結用孔122が形成されている。前記振り分け案内部分120cの外側面と内側面とは、それぞれ軸振り分け面(振り分け案内面)120e,120fに形成されている。
【0049】
上記構成の振り分け案内体120は、その筒状ブッシュ121を前記連結用貫通孔113,94に連通させた状態で、これら121,113,94間に揺動支軸(ボルト・ナットなどの結合形式)125を作用させることで、ブロック体111側に対して縦軸心126の回りに揺動自在に連結される。
【0050】
そして、振り分け案内部分120cの下手寄りの位置には段部123が形成され、この段部123に、前記支持軸振り分けガイド部分111cにおける上手側に突出された部分が位置される。これにより、前述したような連結の際に、振り分け案内体120の終端部分と支持軸振り分けガイド部分111cの始端部分とは上下で重合されるように構成されている。
【0051】
前記振り分け案内体120に連動するシリンダー装置(揺動装置の一例)130が設けられている。すなわち、ベース体90A上にはブラケット133が設けられ、このブラケット133にシリンダー本体131が、縦軸体134を介して揺動自在に連結されている。そしてピストンロッド132の遊端が、前記突片部分120dに形成した連結用孔122を利用した連動ピン135を介して、振り分け案内体120側に連動されている。なお、シリンダー装置130の近くでベース体90A上には、シリンダー装置130に対する給排油制御のためのソレノイドバルブ装置136が設けられている。
【0052】
前記振り分け案内体120が当接自在な揺動量規制手段140がベース体90A上に設けられている。すなわち、ベース体90A上にはU字状のブラケット体141が連結具(ボルト)142を介して連結され、このブラケット体141における一対の縦板部の相対向面側には、それぞれゴム(緩衝材)製のストッパー体143a,143bが配置され、固定具144a,144bにて固定されている。前記振り分け案内体120の本体部分120aにおける遊端部分(上手端部分)は両ストッパー体143a,143b間に位置され、その被ストッパー面120g,120hを対向させている。以上の141〜144a,144bなどにより揺動量規制手段140の一例が構成され、そして111〜144a,144bなどにより、振り分け手段110A,110Bの一例が構成される。
【0053】
図3、図13〜図16に示すように、前記上部の切り換え装置150は、両内側移動案内部107A,107Bからの案内ローラ86を受け入れる合流案内部156と、案内ローラ86を両外側移動案内部108A,108Bに案内する分岐案内部157A,157Bと、合流案内部156からの案内ローラ86を両分岐案内部157A,157Bに振り分ける切り換え案内部160とを有している。
【0054】
前記上部切り換え装置150の本体となる矩形リング状のベース板体151が横連結材5上に載置されて固定され、このベース板体151上には、合流案内部156や分岐案内部157A,157Bを形成するための部材が固定されている。すなわち、後部傾斜面152aと前部傾斜面152bとを有する状態で、平面視において山形状に形成された側部形成部材152が、その山頂部を相対向させた状態で左右に振り分けて配設されるとともに、平面視において三角形状の後部形成部材153が、その左右の傾斜面153aを後部傾斜面152aに相対向させた状態で配設されている。その際に側部形成部材152の外側部分と後部形成部材153の後端部分は、下側へ突出された厚肉部152c,153cに形成され、これら厚肉部152c,153cが、スペーサ154と固定具155とを介してベース板体151上に固定されている。
【0055】
なお、側部形成部材152における厚肉部152cの内側部分と後部形成部材153における厚肉部153cの上手部分とは、切り欠き状の段部152d,153dに形成されている。また側部形成部材152の山頂部分には、直線状の段状受け面152eが形成されている。
【0056】
これにより、側部形成部材152の前部傾斜面152b間にV溝状の合流案内部156が形成され、また側部形成部材152の後部傾斜面152aと後部形成部材153の左右の傾斜面153aとの間に直溝状の分岐案内部157A,157Bが、左右振り分け状で形成されている。その際に直溝状の分岐案内部157A,157Bは、案内ローラ86を案内し得るように構成されている。
【0057】
前記合流案内部156の中央部分には、平面視において楕円形状の規制部材158が配置され、この規制部材158の上手部分は下側へ突出された厚肉部158aに形成され、この厚肉部158aが、スペーサ154と固定具155とを介してベース板体151上に固定されている。そして規制部材158の左右の規制面(楕円状側面)158bと前部傾斜面152bとの間で案内ローラ86が案内されるように構成されている。なお、規制部材158における厚肉部158aの下手部分は切り欠き状の段部158cに形成されている。
【0058】
前記切り換え案内部160は、合流案内部156に位置され上手側の支軸軸心163の回りに左右揺動自在なカム体161と、下手側の支軸軸心170の回りに左右揺動自在な上手案内体166および下手案内体168と、カム体161と上手案内体166との間に設けられた揺動連動機構171とから構成されている。
【0059】
すなわちカム体161は、その上手側部分(前半部分)が前記規制部材158の段部158c内に位置される状態で配置され、ベース板体151上に固定した支軸体162に上手側部分が外嵌されることで、上手側の支軸軸心163の回りに左右揺動自在に構成されている。そしてカム体161の両側面はカム面161aに形成され、ここでカム面161aは、案内ローラ86が案内される規制部材158の規制面158bに対して下方に位置され、以てローラ軸85が当接するように構成されている。
【0060】
その際にカム面161aは、カム体161が左右揺動したとき、揺動した側とは反対側を移動してきたローラ軸85はカム面161aに当接することなく通過し、揺動した側を移動してきたローラ軸85はカム面161aに当接して、反対側へと押し作用するように形成されている。すなわちカム体161は、移動してきたローラ軸85の移動力によって上手側の支軸軸心163の回りに左右揺動されるように構成されている。なおカム体161の上手側部分で下部からは、側方(左側)へ直角状で伸びる腕部161bが一体で連設されている。
【0061】
前記後部形成部材153の段部153d内には、長尺リンク体165と短尺リンク体167とが、長尺リンク体165を下位として重ねた状態で配置され、これらリンク体165,167は、ベース板体151上に固定した共通の支軸体169に下手側部分が外嵌されることで、下手側の支軸軸心170の回りに各別に左右揺動自在に構成されている。なお支軸体169の上端部分は後部形成部材153に嵌合されている。
【0062】
前記長尺リンク体165の前端部分には、後部形成部材153の前方(上手)に位置されて上手案内体166が立ち上がり状で一体形成されている。この上手案内体166は平面視において前端側が短かい台形状であって、その両側面によって上手案内面166aが形成されている。そして上手案内体166は、長尺リンク体165とともに下手側の支軸軸心170の回りに左右揺動(切り換わり動作)され、その際に、いずれか一方の上手案内面166aが側部形成部材152の段状受け面152eに当接されることで、他方(反対側)の上手案内面166aが一方(当接した)側の前部傾斜面152bに直線状で連続するように形成されている。
【0063】
また、長尺リンク体165の下手側部分で下部からは、側方(左側)へ直角状で伸びる腕部165bが一体で連設されている。この腕部165bと、前記カム体161の腕部161bとの遊端間とが、揺動連動機構171により連結されている。すなわち揺動連動機構171は、腕部161b,165bの遊端に縦軸体などを介して相対揺動自在に連結されたアーム状体172,173と、これらアーム状体172,173間に螺合されたロッド状体174とによって、連動長さを調整自在として構成されている。これにより、合流案内部156に移動してきたローラ軸85の移動力によって、前記カム体161を左右揺動し得るとともに、このカム体161の左右揺動に揺動連動機構171を介して連動して、上手案内体166が切り換わり動作するように構成される。
【0064】
前記短尺リンク体167の前端部分には、後部形成部材153の前方(上手)でかつ上手案内体166の後方(下手)に位置されて、下手案内体168が立ち上がり状で一体形成されている。この下手案内体168は平面視において前端側が短かい台形状であって、その前端面は前記上手案内体166の後端面に接近され、また両側面によって下手案内面168aが形成されている。そして下手案内体168は、短尺リンク体167とともに下手側の支軸軸心170の回りに左右揺動され、その際に下手案内体168の左右揺動(切り換わり動作)は、前記上手案内体166の切り換わり動作の後半時に一体状に行われるように構成されている。
【0065】
すなわち、長尺リンク体165の中間部分で両側には、上方ならびに側方で開放された凹部165cが形成されるとともに、両凹部165c間の残部によってストッパー部165dが形成されている。また短尺リンク体167の前端部分で両側には、下方かつ側方への凸部167cが形成されるとともに、凸部167cの内面間に、前記ストッパー部165dが嵌合される嵌合部167dが形成されている。その際に、凸部167cの内面間の距離である嵌合部幅167wに対してストッパー部幅165wは設定長さLだけ短く、すなわち[167w−165w=L]に設定されており、これにより、前記上手案内体166の切り換わり動作の前半時には設定長さLだけ長尺リンク体165のみが揺動し、そしてストッパー部165dが凸部167cに当接したのちの上手案内体166の切り換わり動作の後半時には、長尺リンク体165と短尺リンク体167とが一体状に揺動するように構成されている。
【0066】
そして一体状に揺動して、いずれか一方の上手案内面166aが側部形成部材152の段状受け面152eに当接されたとき、上手案内体166の他方(反対側)の上手案内面166aに対して、下手案内体168の他方(反対側)の下手案内面168aが直線状で連続するとともに、この下手案内面168aが後部形成部材153の傾斜面153aに直線状で連続するように構成されている。
【0067】
さらに、先行している案内ローラ86を下手案内体168が案内しているときに、後続の案内ローラ86が上手案内体166を切り換わり動作させる開始位置となるように、主搬送経路45の方向における物品支持体50のピッチに相当する被案内体ピッチPや、上手案内体166および下手案内体168の位置、形状(長さ)や、カム体161の位置、形状(長さ)が設定されている。すなわち図16に示すように、先行している案内ローラ86を下手案内体168が案内しているときに、後続の案内ローラ86を支持しているローラ軸85が、上手側の支軸軸心163よりも少し下手においてカム体161のカム面161aに当接されるように構成されている。
【0068】
しかも、移動してきたローラ軸85がカム体161の終端部分、すなわちカム面161aの終端部分に達したとき、このローラ軸85に取り付けた案内ローラ86が上手案内体166の上手案内面166aに対向するように、カム体161と上手案内体166との相対の位置や案内ローラ86の径などが設定されている。
【0069】
前記分岐案内部157A,157Bの始端部分には、上手案内体166および下手案内体168の切り換わり揺動を、衝撃(騒音)を少なくしかつ正確に行わせるための緩衝規制手段176が設けられている。すなわち、ベース板151上には、U字形枠状の保持部材177が固定され、この保持部材177における左右の立板部の内側面には、ゴムなどからなる緩衝部材178が取り付けられている。そして切り換わり揺動時において、長尺リンク体165の両側面や短尺リンク体167の凸部167cが緩衝部材178に当接するように構成されている。以上の151〜178などにより、上部の切り換え装置150の一例が構成される。
【0070】
図3、図8、図13、図19〜図21に示すように、前記復路案内装置200は、下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内側移動案内部201A,201Bと、これら内側移動案内部201A,201Bの終端に前記切り換え装置210を介して対向し、かつ下手側ほど外側へと傾斜した左右一対の外側移動案内部205A,205Bとからなる。そして、内側移動案内部201A,201Bの相対向した内側ガイド面202A,202Bにより前記案内ローラ86の案内を行うとともに、外側移動案内部205A,205Bの相反する外側ガイド面206A,206Bにより前記案内ローラ86の案内を行い、また切り換え装置210により前記ローラ軸85の案内を行うように構成されている。
【0071】
ここで、内側移動案内部201A,201Bは、外側に湾曲される状態で互いに接近される始端テーパ部203aと、この始端テーパ部203aの終端に連続しかつ内側に湾曲される状態で互いに接近される中間テーパ部203bと、この中間テーパ部203bの終端に連続しかつ平行状とした終端平行部203cとを有して形成されている。その際に終端平行部203cは、設備幅方向の中心線Sに対して他方側に寄って位置されている。また外側移動案内部205A,205Bは、前記切り換え装置210側が鋭角状でかつ互いに離間される始端分岐部207aと、この始端分岐部207aの終端に連続しかつ直線状態で互いに離間される中間傾斜部207bと、この中間傾斜部207bの終端に連続しかつ外側に湾曲される状態で互いに離間されたのち平行状となる終端部207cとを有して形成されている。
【0072】
その際に始端分岐部207aは、設備幅方向の中心線Sに対して一方側(左側)に寄って位置され、そして一方の外側移動案内部205Aにおける始端分岐部207aの部分での外側ガイド面206Aが、他方の内側移動案内部201Bにおける終端平行部203cの部分での内側ガイド面202Bに対して同一線上に位置されている。したがって、左右一対の内側移動案内部201A,201Bと左右一対の外側移動案内部202A,202Bとは、それぞれ設備幅方向において非対称に配設されることになる。また、下部の切り換え装置210を左右方向の中央部分に配設することにより、この切り換え装置210から始端部分までの距離、すなわち、外側移動案内部202A,202Bなどの配設距離を短くして、全体のコンパクト化を図ることができる。
【0073】
前記下部の切り換え装置210は、内側移動案内部201A,201Bの終端に対向される合流案内部211と、この合流案内部211の終端に対向される振り分け案内部221と、この振り分け案内部221と外側移動案内部205A,205Bとの間に位置される分岐案内部251とを有している。ここで合流案内部211と振り分け案内部221と分岐案内部251とは、共通のベース体190の下面上に配置され、そしてベース体190は連結具191を介して下位の横連結材5に連結されている。なおベース体190の所定の複数位置には固定用貫通孔193が形成されるとともに、所定箇所には連結用貫通孔194が形成されている。
【0074】
前記合流案内部211は、終端平行部203cからの案内ローラ86を受け入れて案内する被案内体案内部分212と、ローラ軸85の突出軸部85aを案内して幅方向で自動的に調心(センタリング案内)する支持軸案内部分214とからなる。すなわち、合流案内部211は長方ブロック状であって、その下部には被案内体案内部分212が幅広のガイド溝状に形成されている。その際にガイド溝を形成する左右一対の案内面213は平行状として形成されている。
【0075】
また、被案内体案内部分212の中に位置される状態で、その上部には支持軸案内部分214が幅狭のガイド溝状に形成されている。その際にガイド溝を形成する左右一対の案内面215は、向かえ傾斜角とした始端部分の導入ゾーン部(テーパ部)215aと、この導入ゾーン部215aの終端に連続し平行状とした終端部分の直進ゾーン部215bとを有して形成されている。これにより合流案内部211は、案内ローラ86を案内する被案内体案内部分212を下部とし、突出軸部85aを案内して幅方向で自動的に調心する支持軸案内部分214を上部として、樹脂により一体状に形成されている。
【0076】
そして、合流案内部211は、被案内体案内部分212よりも支持軸案内部分214を下流側へ突出させて、すなわち直進ゾーン部215bを下流側へ突出させて、支持軸案内部分214の下流端を振り分け案内部221に近接させている。これにより、支持軸案内部分214により突出軸部85aを案内して幅方向で自動的に調心案内したのち、このローラ軸85を、支持軸案内部分214から振り分け案内部221に連続状に案内するように構成されている。なお長方ブロック状の合流案内部211は、ベース体190の下面上に配置され、そして複数の連結具216を介してベース体190側に連結されている。以上の212〜216などにより、合流案内部211の一例が構成される。
【0077】
前記振り分け案内部221は、ローラ軸85を振り分け案内可能であって、振り分け案内体222や、揺動装置や揺動量規制手段240などにより構成されている。すなわち、前記振り分け案内体222は、長方体状の本体部分222aと、この本体部分222aにおける下手側に形成される縦貫通部分222bと、前記本体部分222aにおける下面の内側部分から下方へ突出状に設けられる振り分け案内部分222cと、本体部分222aの中間位置から内側に突出状に設けられる突片部分222dとを有する状態で、樹脂などにより一体形成されている。そして縦貫通部分222b内には、前記連結用貫通孔194に連通可能な筒状ブッシュ223が嵌合され、また突片部分222dには、揺動装置(後述する。)に対応した連結用孔224が形成されている。前記振り分け案内部分222cの外側面と内側面は、それぞれ軸振り分け面(振り分け案内面)222e,222fに形成されている。
【0078】
上記構成の振り分け案内体222は、その筒状ブッシュ223を前記連結用貫通孔194に連通させた状態で、これら223,194間に揺動支軸(ボルト・ナットなどの結合形式)225を作用させることで、ベース体190側に対して縦軸心226の回りに揺動自在に連結される。
【0079】
前記振り分け案内体222に連動するシリンダー装置(揺動装置の一例)230が設けられている。すなわち、ベース体190にはブラケット233が設けられ、このブラケット233にシリンダー本体231が、縦軸体234を介して揺動自在に連結されている。そしてピストンロッド232の遊端が、前記突片部分222dに形成した連結用孔224を利用した連動ピン235を介して、振り分け案内体222側に連動されている。なお、シリンダー装置230の近くでベース体190には、シリンダー装置230に対する給排油制御のためのソレノイドバルブ装置236が設けられている。
【0080】
前記振り分け案内体222が当接自在な揺動量規制手段240がベース体190に設けられている。すなわち、ベース体190にはU字状のブラケット体241が連結具(ボルト)242を介して連結され、このブラケット体241における一対の縦板部の相対向面側には、それぞれゴム(緩衝材)製のストッパー体243a,243bが配置され、固定具244a,244bにて固定されている。前記振り分け案内体222の本体部分222aにおける遊端部分(上手端部分)は両ストッパー体243a,243b間に位置され、その被ストッパー面222g,222hを対向させている。以上の241〜244a,244bなどにより揺動量規制手段240の一例が構成される。
【0081】
前記分岐案内部251は、ローラ軸85を分岐案内可能に構成されている。すなわち、分岐案内部251は1個のブロック体252を有し、このブロック体252はベース体190上に固定される。このブロック体252は、長方体状の本体部分252aと、この本体部分252aの前端上部から前方へ伸びる薄肉の座板部分252bと、前記本体部分252aにおける下部に設けられた支持軸振り分けガイド部分252cとにより形成されている。そして、ブロック体252の本体部分252a側には、前記固定用貫通孔193に連通可能な複数の固定用貫通孔253が形成されるとともに、本体部分252aと座板部分252bとの境界部分には、前記連結用貫通孔194に連通可能な揺動支軸用の連結用貫通孔254が形成されている。
【0082】
前記支持軸振り分けガイド部分252cは平面視において、上手側へ凸の鋭角状に形成され、その外側面は直線状の軸ガイド面252dに形成されるとともに、内側面は、下手ほど内側に傾斜状の軸ガイド面252eに形成されている。その際に支持軸振り分けガイド部分252cの上手端部分は、本体部分252aに対して上手側に突出されて連結用貫通孔194の上方に位置されている。
【0083】
前記本体部分252aにおける下面の内側部分には、被案内体振り分けガイド体255が下方へ突出状に位置されている。この被案内体振り分けガイド体255は、平面視において、上手側へ凸の鋭角状に形成され、その外側面は直線状のローラガイド面255aに形成されるとともに、内側面は、下手ほど内側に傾斜状のローラガイド面255bに形成されている。上記構成のブロック体252は、その固定用貫通孔253を固定用貫通孔193に連通させた状態で、固定用貫通孔253,193間に結合具(ボルト・ナットなど)256を作用させることで、ベース体190に対して、所定の向きでかつ回り止めした状態で固定されることになる。その際に被案内体振り分けガイド体255も一体状に固定されることになる。そして、この固定によって、支持軸案内部分214における直進ゾーン部215bの案内面215で他方側(右側)の案内面に対して、分岐案内部251における支持軸振り分けガイド部分252cの軸ガイド面(一方側案内面)252dが直線状で位置されることになる。
【0084】
前記切り換え装置210を左右方向の他方側に切り換えたとき、すなわち図21に示すように、シリンダー装置230の収縮動によって、振り分け案内体222を中心線S側に揺動させたとき、その振り分け案内部分222cにおける一方側の軸振り分け面(振り分け案内面)222eが、直進ゾーン部215bの案内面215や支持軸振り分けガイド部分252cの軸ガイド面252dに対して同一線上に位置されることになる。これにより、内側移動案内部201A,201Bの終端からのローラ軸85を、案内作用することなく一方側の外側移動案内部205Aに導き得る。
【0085】
また下部の切り換え装置210を左右方向の一方側に切り換えたとき、すなわち図22に示すように、シリンダー装置230の伸展動によって、振り分け案内体222を中心線Sとは離れる側に揺動させたとき、その振り分け案内部分222cにおける他方側の軸振り分け面(振り分け案内面)222fが、直進ゾーン部215bの案内面215と支持軸振り分けガイド部分252cの軸ガイド面252dとの間を遮断するとともに、軸ガイド面252eに接続して位置されることになる。これにより、内側移動案内部201A,201Bの終端からのローラ軸85を、案内作用して他方側の外側移動案内部205Bに導き得る。
【0086】
前記往路案内装置100の内側移動案内部107A,107Bや外側移動案内部108A,108B、および前記復路案内装置200の内側移動案内部201A,201Bや外側移動案内部205A,205Bは、アルミニウムの押し出しまたは引き抜き成形品や樹脂製品などからなる。なお、始終の反転部で案内ローラ86の案内を行うべく、両軸30,31の部分には案内ローラ86の嵌合を許す反転案内体43A,43B,44A,44Bが取り付けられている。
【0087】
図2〜図4に示すように、前記上位フレーム材10(本体フレーム1の上部)で、無端チェーン40を配設するとともに往路側案内レール部18を形成した部分に、無端チェーン40や回転体64の上方を閉塞状とするためのカバー体(チェーンカバー)259が配置される。このカバー体259は、側板部と、この側板部の上部から内方へ直角状に折れ曲がった上板部とにより、断面で逆L字状の型レール状に形成されている。そして、カバー体259は、側板部を起立部11に対して外側から当接させた状態で、側板部の下端部分に外側から通したボルト体を、外向き溝部14内に予め位置させたナット体に螺合させることによって、上位フレーム材10の起立部11に対して着脱自在に固定し得る。
【0088】
図5に示すように、本体フレーム1の両側外方には、主搬送経路45に対して外方かつ下手側へと傾斜した分岐経路260A,260Bを形成する分岐コンベヤ261A,261Bが設けられる。これら分岐コンベヤ261A,261Bは、コンベヤフレームに多数のローラを支持させることで構成され、その際にコンベヤフレームやローラは、その端部を上位フレーム材10の段部12内に位置させ、かつカバー体259の側板部に充分に接近させた状態で配置される。なお上位フレーム材10の上向き蟻溝15などを分岐コンベヤ261A,261Bとの連結に利用してもよい。270は物品を示す。
【0089】
以下に、上記した実施の形態1において、物品270の搬送、分岐作用を説明する。
すなわち、駆動装置34の電動機35を作動させ、減速機36に連動した駆動軸31を介してスプロケット39を強制回転させることで、両無端チェーン40を移動し得る。この両無端チェーン40の移動によって物品支持体50群を、回転体64を介して両案内レール部18,26の上向き支持面に支持案内させるとともに、サイドローラ65を介して案内レール部18や上端延長部29の横向き案内面に案内させることで、安定した状態で移動し得る。その際に復路側においては、回転体64の上方に上端延長部29が位置することで、この回転体64の浮き上りを阻止し得、以て物品支持体50群を上下でガタつくことなく安定した状態で移動し得る。これにより物品支持体50群が循環移動することから、始端部の物品支持体50群上に供給した物品270を主搬送経路45上で搬送し得る。
【0090】
なお搬送時において、往路での両無端チェーン40の移動は、カバー体259の下方でかつ潤滑油受け部13の上方で行われ、また復路での両無端チェーン40の移動は、上端延長部29の下方でかつ潤滑油受け部25の上方で行われる。
【0091】
このような搬送を行う際に、物品支持体50群と一体的に移動する物品横押し体70は、その案内ローラ86が案内装置100,200に案内されることによって、物品支持体50の長さ方向51に往復移動したり、物品支持体50とともに主搬送経路45に沿って直線状に移動したりする。その際に物品横押し体70の往復移動は、被嵌合部79を介して、物品支持体50における案内部57に嵌合されて案内される状態で、すなわち、好適な摺接摩擦が生じた状態で、ガタつきがなく、かつ姿勢(向き)を大きく変化させることなく、常に安定して行える。
【0092】
たとえば往路案内装置100において、一方側の始端案内部101Aに案内されている案内ローラ86は、図1に示すように、振り分け手段110Aが直線状振り分け姿勢のときに直進案内され、そして案内作用を受けない状態で直進されることになる。すなわち、シリンダー装置130を収縮動させて振り分け案内体120を縦軸心126の周りに内側へ揺動させ、その軸振り分け面120eを直進ゾーン部105cのガイド面105や軸ガイド面111dに対して直線状に位置させる。
【0093】
すると案内ローラ86は、たとえば図12の(イ)に示すように、被案内体案内部分102のガイド面103における始端ゾーン部103aに向かい入れられて調心案内される。このときローラ軸85は導入ゾーン部105aに位置されている。次いで案内ローラ86は、始端ゾーン部103aから中間ゾーン部103bへと調心案内されるが、その移動の際にローラ軸85が、図12の(ロ)に示すように、導入ゾーン部105aや調心ゾーン部105bによって調心案内される。すなわち、被案内体案内部分102により案内ローラ86を調心案内している途中から支持軸案内部分104によりローラ軸85を調心案内することになる。
【0094】
このローラ軸85は、調心ゾーン部105bによって調心案内されたのち直進ゾーン部105cへ移され、図12の(ハ)に示すように、この直進ゾーン部105cにおいて調心状態を維持されながら下流側へ移動される。したがって、直進ゾーン部105cから出たローラ軸85は、調心状態で、左右方向での位置ずれがほとんどないことから、振り分け手段110Aの振り分け案内体120を好適に配置し得、これにより、図12の(ニ)に示すように、振り分け案内体120の軸振り分け面120eに接触、衝突することなく、または軽い摺接状態で通過することになり、以て衝突音や磨耗をほとんど無くし得る。
【0095】
そして振り分け案内体120の部分を通過したローラ軸85は、ブロック体111の軸ガイド面111dに案内され、さらに図1の仮想線に示すように、案内ローラ86が被案内体振り分けガイド体115のローラガイド面115aに案内され、その後に案内ローラ86は、案内作用を受けない状態で直進されることになる。これにより物品横押し体70は物品270に作用せず、この物品270は主搬送経路45上を直進状に搬送される。なお反対側も同様であって、始端案内部101Bの案内ローラ86は、振り分け手段110Bにおいて案内作用を受けない状態で直進されることになる。
【0096】
また、一方側の始端案内部101Aに案内されている案内ローラ86は、図11に示すように、振り分け手段110Aが傾斜状振り分け姿勢のときに内側へ傾斜案内され、そして内側移動案内部107Aに案内されて内側へ移動されることになる。すなわち、シリンダー装置130を伸展動させて振り分け案内体120を縦軸心126の周りに外側へ揺動させ、その軸振り分け面120fによって直進ゾーン部105cのガイド面105と軸ガイド面111eとを接続させる。
【0097】
するとローラ軸85は、上述と同様にして調心ゾーン部105bによって調心案内されたのち直進ゾーン部105cへ移され、この直進ゾーン部105cにおいて調心状態を維持されながら下流側へ移動される。したがって、直進ゾーン部105cから出たローラ軸85は、調心状態であることから、振り分け案内体120の軸振り分け面120fに過激に衝突することなく軽い摺接状態で案内されることになり、以て衝突音や磨耗を減少し得る。
【0098】
そして振り分け案内体120の部分を通過したローラ軸85は、ブロック体111の軸ガイド面111eに案内され、さらに図11の仮想線に示すように、案内ローラ86が被案内体振り分けガイド体115のローラガイド面115bに案内され、その後に案内ローラ86は、内側移動案内部107Aに案内されて内側へ移動されたのち、上部の切り換え装置150を介して外側移動案内部108Bに移り、この外側移動案内部108Bに案内されて外側へ移動される。これにより物品横押し体70群は、搬送方向に移動しながら主搬送経路45を横切ることになり、以て横押し作用部76が、他側の横押し当接部材78を介して物品270に横押し作用して、この物品270を、その向きを変えながら、主搬送経路45に対して傾斜状で分岐移動させ、他方の分岐コンベヤ261Bに渡すことになる。
【0099】
なお反対側も同様であって、始端案内部101Bの案内ローラ86は、振り分け手段110B、内側移動案内部107B、上部の切り換え装置150、外側移動案内部108Aと案内され、物品横押し体70群の横押し作用部76が、一側の横押し当接部材78を介して物品270に横押し作用して、この物品270を一方の分岐コンベヤ261Aに渡すことになる。
【0100】
このようにして終端に達した案内ローラ86は反転案内体44A,44Bに案内されて反転する。そして復路案内装置200において案内ローラ86は、まず内側移動案内部201A,201Bの相対向されている内側ガイド面202A,202Bに案内されて中央部に移動される。すなわち案内ローラ86は、始端テーパ部203aから中間テーパ部203bへと案内されて中央部に移動され、そして調心案内されたのち終端平行部203cへ移され、図21に示すように、この終端平行部203cにおいて調心状態を維持されながら下流側へ移動される。次いで案内ローラ86は、下部の切り換え装置210により左右に振り分けられたのち、外側移動案内部205A,205Bにおける外側ガイド面206A,206Bに案内されて外側へと移動される。その後に、反転案内体43A,43Bに案内されて反転したのち、始端案内部101A,101Bのいずれかに移される。
【0101】
たとえば復路案内装置200において、終端平行部203cで調心案内されている案内ローラ86は、図21に示すように、振り分け案内部221が直線状振り分け姿勢のときに直進案内され、そして案内作用を受けない状態で直進されることになる。すなわち、シリンダー装置230を収縮動させて振り分け案内体222を縦軸心226の周りに内側へ揺動させ、その軸振り分け面222eを直進ゾーン部215bの案内面215や軸ガイド面252dに対して直線状に位置させる。
【0102】
すると終端平行部203cで調心案内されている案内ローラ86が、この終端平行部203cから出る直前に、そのローラ軸85が合流案内部211における導入ゾーン部215aに位置される。次いでローラ軸85は、導入ゾーン部215aによって調心案内され、そして直進ゾーン部215bにおいて調心状態を維持されながら下流側へ移動される。したがって、直進ゾーン部215bから出たローラ軸85は、調心状態で、左右方向での位置ずれがほとんどないことから、振り分け案内部221の振り分け案内体222を好適に配置し得、これにより、振り分け案内体222の軸振り分け面222eに衝突、接触することなく、または軽い摺接状態で通過することになり、以て衝突音や磨耗をほとんど無くし得る。
【0103】
そして振り分け案内体222の部分を通過したローラ軸85は、支持軸振り分けガイド部分252cの軸ガイド面252dに案内され、さらに図21の仮想線に示すように、案内ローラ86が被案内体振り分けガイド体255のローラガイド面255aに案内され、その後に案内ローラ86は、外側移動案内部205Aにおける外側ガイド面206Aに案内されて外側へと移動される。すなわち案内ローラ86は、始端分岐部207aから中間傾斜部207bへと案内されて外側に移動され、そして終端部207cへと案内されて外側に移動される。その後に案内ローラ86は、反転案内体43Aに案内されて反転したのち、始端案内部101Aに移される。
【0104】
また、終端平行部203cで調心案内されている案内ローラ86は、図22に示すように、振り分け案内部221が傾斜状振り分け姿勢のときに内側へ傾斜案内され、そして外側移動案内部205Bに案内されて外側へ移動されることになる。すなわち、シリンダー装置230を伸展動させて振り分け案内体222を縦軸心226の周りに外側へ揺動させ、その軸振り分け面222fによって、直進ゾーン部215bの案内面215と軸ガイド面252eとを接続させる。
【0105】
すると、上述と同様にして直進ゾーン部215bにおいて調心状態を維持されながら下流側へ移動されて、この直進ゾーン部215bから出たローラ軸85は、調心状態であることから、振り分け案内体222の軸振り分け面222fに対して過激に衝突することなく軽い摺接状態で案内されることになり、以て衝突音や磨耗を減少し得る。
【0106】
そして振り分け案内体222の部分を通過したローラ軸85は、支持軸振り分けガイド部分252cの軸ガイド面252eに案内され、さらに図22の仮想線に示すように、案内ローラ86が被案内体振り分けガイド体255のローラガイド面255bに案内され、その後に案内ローラ86は、外側移動案内部205Bにおける外側ガイド面206Bに案内されて外側へと移動される。すなわち案内ローラ86は、始端分岐部207aから中間傾斜部207bへと案内されて外側に移動され、そして終端部207cへと案内されて外側に移動される。その後に案内ローラ86は、反転案内体43Bに案内されて反転したのち、始端案内部101Bに移される。
【0107】
上述したように案内ローラ86を、傾斜状振り分け姿勢の振り分け手段110A,110Bによって内側へ傾斜案内し、そして内移動案内部107A,107Bにより案内して内側へ移動させたのち、上部の切り換え装置150を介して外移動案内部108B,108Aに移し、この外移動案内部108B,108Aにより案内し得、これにより物品横押し体70群を、搬送方向に移動しながら主搬送経路45を横切らせることになる。これによって、横押し作用部76を物品270に横押し作用させて、この物品270を分岐移動させ、分岐コンベヤ261A,261Bに振り分けて渡し得る。
【0108】
その際に、上部の切り換え装置150の切り換わり動作は、ローラ軸85の移動力を利用して自動的に行える。すなわち、たとえば案内ローラ86を、一方側の内移動案内部107Aにより案内して内側へ移動させたのち、切り換え装置150を介して外移動案内部108Bに移しているときに、この切り換え装置150は、図15、図16に示すように、カム体161を上手側の支軸軸心163の回りに他方側(右側)へ揺動させており、そして上手案内体166および下手案内体168を、長尺リンク体165および短尺リンク体167と一体状に下手側の支軸軸心170の回りに一方側(左側)へ揺動させている。
【0109】
このとき、長尺リンク体165の側面や短尺リンク体167の凸部167cは緩衝部材178に当接している。また上手案内体166の一方(左側)の上手案内面166aが側部形成部材152の段状受け面152eに当接することで、他方(右側)の上手案内面166aを一方(当接した)側の前部傾斜面152bに直線状で連続させ、そして、上手案内体166の他方(右側)の上手案内面166aに対して、下手案内体168の他方(右側)の下手案内面168aを直線状で連続させるとともに、この下手案内面168aを後部形成部材153の傾斜面153aに直線状で連続させている。
【0110】
したがって、一方側(左側)の内移動案内部107Aからの案内ローラ86は、直線状で連続している前部傾斜面152b、上手案内面166a、下手案内面168a、傾斜面153aを介して、すなわち、直溝状の分岐案内部157Bを通って外移動案内部108Bに移ることになり、以て物品横押し体70群を、主搬送経路45において左側から右側へと横切らせることになる。その際に、図16の仮想線Aに示すように、カム体161の部分を移動する案内ローラ86は、前部傾斜面152bと規制面158bとにより規制案内されるとともに、そのローラ軸85をカム面161aに当接させることなく通過し得、以て上手案内体166や下手案内体168の姿勢を維持し得る。
【0111】
また案内ローラ86を、下部の切り換え装置210の操作によって他方側(右側)の始端案内部101Bへ導き、振り分け手段110Bから内移動案内部107Bへ案内するように切り換えたとき、図16に示すように、一方側(左側)の内移動案内部107Aからの最後端の案内ローラ86が下手案内体168の下手案内面168aの部分に達したとき、他方側(右側)の内移動案内部107Bからの最前端の案内ローラ86は合流案内部156に達し、図16の実線Bに示すように、そのローラ軸85をカム面161aに近接(当接)させた位置にある。
【0112】
この状態から物品支持体50群が移動すると、ローラ軸85がカム面161aに当接し、このローラ軸85の移動力によってカム体161を反対側(左側)へと押し作用し、図17に示すように、カム体161を上手側の支軸軸心163の回りに左側へ揺動させることになる。このときカム体161の揺動は、腕部161b、アーム状体172、ロッド状体174、アーム状体173、腕部165bを介して長尺リンク体165に伝達され、この長尺リンク体165、すなわち上手案内体166を下手側の支軸軸心170の回りに右側へ揺動させることになる。その際に上手案内体166の切り換わり動作の前半時には、嵌合部幅167wからストッパー部幅165wを引いた設定長さLだけ長尺リンク体165のみが揺動して、短尺リンク体167は揺動しないことから、上手案内体166を右側へ揺動させながらも、下手案内体168は右側へ揺動せず、以て下手案内体168による最後端の案内ローラ86の案内は何ら支障なく円滑に行える。
【0113】
そして物品支持体50群がさらに移動すると、ローラ軸85の移動力によってカム体161を反対側(左側)へと引き続いて押し作用し、前述したように揺動連動機構171などを介して、上手案内体166を下手側の支軸軸心170の回りにさらに右側へ揺動させることになる。このとき、設定長さLは吸収されて(設定長さL分だけ長尺リンク体165が揺動して)ストッパー部165dが凸部167cに当接しており、したがって、上手案内体166の切り換わり動作の後半時には、すなわち以降においては、長尺リンク体165と短尺リンク体167を一体状として、下手側の支軸軸心170の回りに揺動させることになる。
【0114】
これにより図18に示すように、上手案内体166の他方(右側)の上手案内面166aが側部形成部材152の段状受け面152eに当接することで、一方(左側)の上手案内面166aを他方(当接した)側の前部傾斜面152bに直線状で連続させ、そして、上手案内体166の一方(左側)の上手案内面166aに対して、下手案内体168の一方(左側)の下手案内面168aを直線状で連続させるとともに、この下手案内面168aを後部形成部材153の傾斜面153aに直線状で連続させている。
【0115】
したがって、他方側(右側)の内移動案内部107Bからの最前端の案内ローラ86は、直線状で連続している前部傾斜面152b、上手案内面166a、下手案内面168a、傾斜面153aを介して、すなわち、直溝状の分岐案内部157Aを通って外移動案内部108Aに移ることになり、以て物品横押し体70群を、主搬送経路45において右側から左側へと横切らせることになる。
【0116】
その際に、移動してきたローラ軸85がカム体161におけるカム面161aの終端部分に達したとき、このローラ軸85に取り付けた案内ローラ86が上手案内体166の上手案内面166aに対向していることで、ローラ軸85がカム面161aから外れたときの衝撃などでカム体161がガタついて、上手案内体166が段状受け面152eから離れようとすることを、案内ローラ86により阻止し得、以て案内ローラ86の移動を常に円滑に行えることになる。
【0117】
上述したように、上部の切り換え装置150における切り換え案内長さは、上手案内体166の上手案内面166aと下手案内体168の下手案内面168aとを連続させることにより十分に確保でき、しかも上手案内体166と下手案内体168とを介しての切り換えは常に円滑に行うことができる。
【0118】
上記した実施の形態1では、往路案内装置100として、始端部の左右両側にそれぞれ設けた始端案内部101A,101Bや、左右一対の内側移動案内部107A,107Bなどからなる形式を示しているが、これは左右方向のいずれかのみに始端案内部を設けるとともに1個の内側移動案内部を設けた形式などであってもよい。
【0119】
上記した実施の形態1では、往路案内装置100として、始端部の左右両側にそれぞれ設けた始端案内部101A,101Bや、左右一対の内側移動案内部107A,107B、外側移動案内部108A,108Bなどからなり、物品横押し体70群を、搬送方向に移動しながら主搬送経路45で横切らせることにより、物品270を主搬送経路45に対して傾斜状で分岐移動させて分岐コンベヤ261A,261Bに渡す形式を示しているが、これは、往路案内装置100が、始端部の左右両側にそれぞれ設けた始端案内部101A,101Bや左右一対の内側移動案内部107A,107Bからなり、物品横押し体70群を、搬送方向に移動しながら主搬送経路45の中央部分へと横移動させることにより、始端部の左右両側に供給した物品270を、主搬送経路45の中央部分に2列に寄せたり、中央部分に1列に寄せたり(合流させたり)する形式などであってもよい。
【0120】
上記した実施の形態1では、往路案内装置100として、物品270を主搬送経路45に対して傾斜状で分岐移動させて、主搬送経路45の方向において同じ位置で分岐した左右の分岐コンベヤ261A,261Bに振り分けて渡す形式を示しているが、これは左右の分岐コンベヤ261A,261Bの位置を主搬送経路45の方向においてずらせて配置し、これら分岐コンベヤ261A,261Bに物品270を振り分けて渡す形式の往路案内装置100などであってもよい。
【0121】
上記した実施の形態1では、復路案内装置200に設けられている切り換え装置210として、左右方向の一方側に切り換えたとき、内側移動案内部201A,201Bの終端からのローラ軸85を案内作用することなく他方側の外側移動案内部205Aに導く形式を示しているが、これはローラ軸85を案内作用して他方側の外側移動案内部205Aに導く形式などであってもよい。
【0122】
上記した実施の形態1では、下部の切り換え装置210を左右方向の中央部分に配設した形式が示されているが、これは下部の切り換え装置210を左右方向の一側部に配設した形式などであってもよい。
【0123】
上記した実施の形態1では、復路案内装置200として、左右一対の内側移動案内部201A,201Bと左右一対の外側移動案内部205A,205Bとを、それぞれ設備幅方向において非対称に配設した形式が示されているが、これは対称に配設した形式などであってもよい。
【0124】
上記した実施の形態1では、物品横押し体70の下部側に、本体フレーム1側の案内装置100,200に案内される被案内体(案内ローラ86)を、その上部を被嵌合部79の中央部に埋め込んで支持させることにより垂設した支持軸(ローラ軸85)の突出下部に取り付けた形式を示しているが、これは、物品横押し体70の下部から一体状に垂設した支持軸部に被案内体を取り付けた形式などであってもよい。
【0125】
上記した実施の形態1では、無端回動体として無端チェーン40を採用し、リンク41間の連結を行う連結ピン42群のうち、所定の連結ピンを内側に突出させることで形成した長尺連結ピンにより突出部を構成した形式を示しているが、これは、無端チェーン40の所定箇所に突出部を形成した形式や、所定箇所に突出部を形成した無端ベルトを採用した形式などであってもよい。
【0126】
上記した実施の形態1では、物品支持体50として下面側開放の型レール状に構成した形式を示しているが、これは開放していない形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、上位フレーム材10と下位フレーム材20との別体化形式を示したが、これは下位フレーム材20を側板、側枠形式にしてもよい。
【0127】
上記した実施の形態1では、横押し当接部材78を30度の傾斜角度θに傾斜させた状態で取り付けているが、この傾斜角度は任意に設定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明の実施の形態1を示し、転換設備における始端案内部分の直進案内時の平面図である。
【図2】同転換設備における始端案内部分の一部切り欠き正面図である。
【図3】同転換設備における切り換え装置部分の一部切り欠き背面図である。
【図4】同転換設備の要部の一部切り欠き正面図である。
【図5】同転換設備の一部切り欠き概略平面図である。
【図6】同転換設備の一部切り欠き概略側面図である。
【図7】同転換設備の往路案内装置を示す概略平面図である。
【図8】同転換設備の復路案内装置を示す概略底面図である。
【図9】同転換設備における始端案内部分の一部切り欠き側面図である。
【図10】同転換設備における始端案内部分の縦断正面図である。
【図11】同転換設備における始端案内部分の傾斜案内時の平面図である。
【図12】同転換設備における始端案内部の平面図である。
【図13】同転換設備の中間部の一部切り欠き背面図である。
【図14】同転換設備における上部の切り換え装置部分の一部切り欠き側面図である。
【図15】同転換設備における上部の切り換え装置の要部の縦断正面図である。
【図16】同転換設備における上部の切り換え装置の切り換わり直前の一部切り欠き平面図である。
【図17】同転換設備における上部の切り換え装置の切り換わり中の一部切り欠き底面図である。
【図18】同転換設備における上部の切り換え装置の切り換わり直後の一部切り欠き底面図である。
【図19】同転換設備における下部の切り換え装置部分の一部切り欠き側面図である。
【図20】同転換設備における下部の切り換え装置部分の縦断正面図である。
【図21】同転換設備における下部の切り換え装置部分の直進案内時の平面図である。
【図22】同転換設備における下部の切り換え装置部分の分岐案内時の平面図である。
【符号の説明】
【0129】
1 本体フレーム
10 上位フレーム材
20 下位フレーム材
30 従動軸
31 駆動軸
34 駆動装置
38 スプロケット(輪体)
39 スプロケット(輪体)
40 無端チェーン(無端回動体)
45 主搬送経路
50 物品支持体
51 長さ方向
64 回転体(被案内部材)
65 サイドローラ(被案内部材)
70 物品横押し体
76 横押し作用部
85 ローラ軸(支持軸)
85a 突出軸部
86 案内ローラ(被案内体)
90A ベース体
90B ベース体
100 往路案内装置(案内装置)
101A 始端案内部
101B 始端案内部
102 被案内体案内部分
103 ガイド面
103a 始端ゾーン部
103b 中間ゾーン部
103c 終端ゾーン部
104 支持軸案内部分
105 ガイド面
105a 導入ゾーン部
105b 調心ゾーン部
105c 直進ゾーン部
107A 内側移動案内部
107B 内側移動案内部
108A 外側移動案内部
108B 外側移動案内部
110A 振り分け手段
110B 振り分け手段
111 ブロック体
111c 支持軸振り分けガイド部分
111d 軸ガイド面
111e 軸ガイド面
115 被案内体振り分けガイド体
115a ローラガイド面
115b ローラガイド面
120 振り分け案内体
120c 振り分け案内部分
120e 軸振り分け面
120f 軸振り分け面
125 揺動支軸
130 シリンダー装置(揺動装置)
140 揺動量規制手段
150 上部の切り換え装置
160 切り換え案内部
166 上手案内体
168 下手案内体
176 緩衝規制手段
190 ベース体
200 復路案内装置
201A 内側移動案内部
201B 内側移動案内部
205A 外側移動案内部
205B 外側移動案内部
210 下部の切り換え装置
211 合流案内部
212 被案内体案内部分
213 案内面
214 支持軸案内部分
215 案内面
215a 導入ゾーン部
215b 直進ゾーン部
221 振り分け案内部
222 振り分け案内体
222e 軸振り分け面
222f 軸振り分け面
230 シリンダー装置(揺動装置)
240 揺動量規制手段
251 分岐案内部
252c 支持軸振り分けガイド部分
252d 軸ガイド面
252e 軸ガイド面
255 被案内体振り分けガイド体
255a ローラガイド面
255b ローラガイド面
260A 分岐経路
260B 分岐経路
270 物品
S 設備幅方向の中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主搬送経路に沿って配設された左右一対の無端回動体と、これら無端回動体間に多数取り付けられ、かつ主搬送経路とは直交状の方向が長さ方向とされた物品支持体と、この物品支持体に外嵌して案内される物品横押し体とが設けられた転換設備であって、
前記物品横押し体の下部側には支持軸が垂設されるとともに、この支持軸に被案内体が取り付けられ、本体フレーム側の上部には案内装置が配設され、この案内装置は、始端部において左右方向の少なくとも一方側に設けた始端案内部と、この始端案内部の終端に振り分け手段を介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した内側移動案内部とを有し、前記始端案内部は、被案内体を案内して幅方向で自動的に調心する被案内体案内部分と、支持軸を案内して幅方向で自動的に調心する支持軸案内部分とからなり、被案内体案内部分により被案内体を調心案内している途中から支持軸案内部分により支持軸を調心案内したのち、この支持軸を振り分け手段に連続状に案内するように構成したことを特徴とする転換設備。
【請求項2】
案内装置は、始端部の左右両側にそれぞれ設けた始端案内部と、これら始端案内部の終端に振り分け手段を介して対向し、かつ下手側ほど内側へと傾斜した左右一対の内側移動案内部とを有することを特徴とする請求項1記載の転換設備。
【請求項3】
物品横押し体の下部側から垂設された支持軸に対して、この支持軸の下部に突出軸部が生じた状態で被案内体が取り付けられ、始端案内部は、被案内体を調心案内する被案内体案内部分を上部とし、突出軸部を調心案内する支持軸案内部分を下部として、一体状に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の転換設備。
【請求項4】
支持軸案内部分は、始端部分の導入ゾーン部と、中間部分の調心ゾーン部と、終端部分の直進ゾーン部とを有して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の転換設備。
【請求項5】
始端案内部は、被案内体案内部分よりも支持軸案内部分を下流側へ突出させて、支持軸案内部分の下流端を振り分け手段に近接させることで、支持軸を、支持軸案内部分から振り分け手段へと連続状に案内するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の転換設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−210733(P2007−210733A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−31773(P2006−31773)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】