説明

輝度ムラ評価装置及び輝度ムラ評価方法

【課題】従来に比して、簡易かつ十分な精度で輝度ムラを評価できるようにする。
【解決手段】評価対象を撮像して得られる輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、前記RGB信号を表示する表示部で前記輝度信号の輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てて出力する信号処理部を有し、残りのRGB信号の少なくとも1つに評価基準信号を割り当て、撮像結果における輝度ムラを色ムラに置き換えて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置等の輝度ムラ評価に関し、評価対象を撮像して得られる輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、残りのRGB信号の少なくとも1つに評価基準信号を割り当て、撮像結果における輝度ムラを色ムラに置き換えて表示することにより、簡易かつ十分な精度で輝度ムラを評価できるようにする。
【背景技術】
【0002】
従来、各種画像表示装置の製造工程等では、評価対象を目視により観察して輝度ムラを評価している。
【0003】
従来、このような輝度ムラの評価に関して、評価対象を撮像して撮像結果の信号レベルを判定する方法が提案されており、特開2008−270960号公報には、撮像結果をL*a*b*表色系に変換して処理することにより、評価精度を向上する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−270960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで従来の輝度ムラ評価方法は、実用上未だ不十分な問題がある。すなわち目視による評価対象の観察では、十分に精度よく輝度ムラを評価できない問題がある。これに対して撮像結果の信号レベルを判定する方法では、構成が複雑になる問題がある。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易かつ十分な精度で輝度ムラを評価することができる輝度ムラ評価装置及び輝度ムラ評価方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、輝度ムラ評価装置に適用して、撮像手段で取得した輝度信号を入力し、前記輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、前記RGB信号を表示する表示部で前記輝度信号の輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てて出力する信号処理部を有し、前記輝度信号の輝度ムラを前記表示部の表示画面における色ムラに置き換えて表示する。
【0008】
また請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記評価基準信号が、前記輝度信号の少なくとも映像期間の交流成分の極性を反転させた信号である。
【0009】
また請求項3の発明は、請求項1の構成において、前記評価基準信号が、輝度信号により表示して評価基準の輝度分布による表示画面を表示する信号である。
【0010】
また請求項4の発明は、請求項1、請求項2、又は請求項3の構成において、前記信号処理部は、 一定の時間間隔で、所定時間の間、前記RGB信号を前記輝度信号及び評価基準信号から比較基準信号に切り換え、前記輝度ムラを色ムラに置き換えた表示と、前記比較基準信号による表示とを前記一定の時間間隔で切り換える。
【0011】
また請求項5の発明は、輝度ムラ評価方法に適用して、撮像手段で取得した輝度信号を入力し、前記輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、前記RGB信号を表示する表示部で前記輝度信号の輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てることにより、前記輝度信号の輝度ムラを前記表示部の表示画面における色ムラに置き換えて表示する。
【0012】
請求項1、又は請求項5の構成によれば、撮像結果における輝度ムラを色ムラに置き換えて表示することができ、従来に比して簡易かつ確実に輝度ムラを評価することができる。
【0013】
また請求項2の構成によれば、交流成分の極性を反転させた輝度信号により、元の輝度信号による色ムラを強調することができ、一段と輝度ムラの検出精度を向上することができる。
【0014】
また請求項3の構成によれば、評価基準の輝度分布を基準にして色ムラを表示することができ、輝度ムラの評価基準を種々に設定することができる。
【0015】
また請求項4の構成によれば、輝度ムラを色ムラに置き換えた表示と、比較基準信号による表示とを比較して輝度ムラを判定することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、従来に比して簡易かつ十分な精度で輝度ムラを評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。
【図2】図1の輝度ムラ評価装置における信号処理部の説明に供する信号波形図である。
【図3】図1の輝度ムラ評価装置の動作の説明に供する図である。
【図4】図1の輝度ムラ評価装置におけるRGB信号の設定の説明に供する図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0019】
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態の構成
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示す図である。この輝度ムラ評価装置1は、評価対象2を撮像装置3で撮像し、その撮像結果を信号処理部4で処理する。輝度ムラ評価装置1は、信号処理部4の処理結果を表示部5で表示し、評価対象2の輝度ムラを色ムラに置き換えて表示する。
【0020】
ここで評価対象2は、例えば液晶、有機EL、プラズマディスプレイパネル等による画像表示装置の表示画面、面発光体の発光面、面発光体による照明装置、印刷物等を広く適用することができる。
【0021】
撮像装置3は、CCD等の固体撮像素子を用いたビデオカメラであり、評価対象2を撮像し、輝度信号Y、色差信号によるコンポーネントビデオ信号により撮像結果を出力する。なお撮像装置3は、この輝度ムラ評価装置1における輝度ムラ検出に影響を与えない程度に、十分な均一度で撮像結果を出力できるように、光学系等が構成される。なおコンポーネントビデオ信号に代えて、コンポジットビデオ信号を出力する場合にも広く適用することができる。
【0022】
信号処理部4は、撮像装置3から輝度信号Yを入力し、この輝度信号Yをバッファ回路7を介して入力時の信号レベルで出力する。また信号処理部4は、輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を生成して出力し、この実施の形態では、この輝度信号Yの映像期間における交流成分のみ極性を反転して評価基準信号を生成する。なお以下において、元の輝度信号に対して、映像期間の交流成分のみ極性を反転した信号を反転信号と呼ぶ。
【0023】
すなわちすなわち信号処理部4は、輝度信号Yを反転増幅回路8に入力し、ここで図2(A)との対比により図2(B)に示すように、輝度信号Yの映像期間を選択的に反転増幅し、輝度信号Yの映像期間の極性を反転させる。信号処理部4は、直流レベル検出回路10により、輝度信号Yから映像期間の直流レベルを検出する。信号処理部4は、図2(B)との対比により図2(C)に示すように、反転増幅回路8から出力される輝度信号について、直流レベル検出回路10で検出された直流レベル(平均輝度レベルに相当する)に基づいて、レベルシフト回路9により映像期間の直流レベルを元の輝度信号Yの略直流レベルに補正して反転信号を生成する。
【0024】
なお輝度信号Yの交流成分のみ極性を反転して出力する構成にあっては、この信号処理部4の構成に限らず、例えば輝度信号Y全体の極性を反転して直流レベルを補正した後、同期信号を設定し直す場合等、種々の構成を広く適用することができる。また実用上十分な輝度ムラ検出精度を確保できる場合には、直流レベルの補正量を固定値としても良く、さらには直流レベルを補正する際に、併せて撮像装置3で発生する輝度ムラを補正してもよい。なお撮像装置3で発生する輝度ムラを補正する場合には、各部の輝度ムラ量に対応する補正用データをメモリから順次読み出し、ディジタルアナログ変換処理して補正用の信号を生成し、この補正用の信号により直流レベル検出回路10の入力信号、又は直流レベル検出回路10の出力信号及びバッファ回路7の出力信号、又は直流レベル検出回路10の出力信号等を補正することになる。
【0025】
表示部5は、R、G、B入力端子を有する表示装置であり、R、G、B入力端子に入力されるRGB信号により表示パネルに設けられた赤色、緑色、青色の画素を駆動し、このRGB信号によるカラー画像を表示する。この実施の形態において、表示部5は、バッファ回路7の出力信号がRGB信号の少なくとも1つに割り当てられる。またレベルシフト回路9から出力される反転信号が残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てられる。なおバッファ回路7の出力信号、反転信号をそれぞれRGB信号の1つに割り当てる場合、残りのRGB信号については、バッファ回路7の出力信号、又は反転信号を割り当てるようにしても良く、又は何れの信号も割り当てないようにしても良く、さらには固定した直流値を割り当てるようにしてもよい。なおこの実施の形態では、バッファ回路7の出力信号及び反転信号を、それぞれG信号、R信号の入力端子に入力する。
【0026】
(1−2)第1の実施の形態の動作
以上の構成において、この輝度ムラ評価装置1では、輝度ムラの検査に供する評価対象2を撮像装置3で撮像し、その撮像結果による輝度信号Yが信号処理部4で2系統に分配されて処理された後、この2系統の信号がそれぞれRGB信号の少なくとも1つに割り当てられて表示部5に入力されて表示される。ここで信号処理部4において、2系統に分配された輝度信号Yのうちの1系統の輝度信号Yは、バッファ回路7を介して元の信号レベルで表示部5に出力される。
【0027】
またさらに2系統の輝度信号のうちの残り1系統の輝度信号Yは、反転増幅回路8により映像期間の極性が反転された後、直流レベル検出回路10で検出された直流レベルにより元の直流レベルに補正されて出力される。その結果、この残り1系統の輝度信号Yは、映像期間の交流成分のみ極性が反転され、他の1系統の輝度信号Yによる色ムラの表示を強調する方向に信号レベルの変化が設定されて出力される。これにより輝度ムラ評価装置1では、撮像結果における輝度ムラが表示部5では色ムラに置き換えられて表示され、従来に比して簡易かつ十分な精度により輝度ムラを評価することが可能となる。またさらに輝度ムラ評価装置1では、表示部5における色ムラを強調して表示することができ、一段と精度良く、輝度ムラを評価することができる。
【0028】
すなわち図3(A)に示すように、評価対象2の左右にそれぞれ輝度の高い部位及び輝度の低い部位が存在するものとする。またバッファ回路7の出力信号及びレベルシフト回路9から出力される反転信号を、それぞれG信号、R信号の入力端子に入力し、残りのB端子には、何ら信号を入力しないものとする。
【0029】
この場合、図3(B)に示すように、評価対象の中央部分を水平方向に見た場合、バッファ回路7の出力信号Gは、評価対象2の輝度レベルに対応して輝度レベル(信号レベル)が変化することになる。なおこの図3(B)に対応する部位を図3(A)では一点鎖線により示す。これに対して反転信号Rは、バッファ回路7の出力信号とは逆に、評価対象2の輝度レベルが高い部位で輝度レベルが低下し、評価対象2の輝度レベルが低い部位では輝度レベルが増大することになる。その結果、表示部5の表示画面では、全体が略黄色に表示されるが、評価対象2において輝度レベルの高い部位に対応する部位が緑色を帯びて表示されることになる。またこれとは逆に評価対象2において輝度レベルの低い部位に対応する部位が赤色を帯びて表示されることになる。その結果、輝度ムラ評価装置1では、評価対象の輝度ムラを表示部5における色ムラにより評価することができ、従来に比して簡易かつ精度良く輝度ムラを評価することができる。
【0030】
特に人間の目は、緑色及び赤色の中間色で視感度が高いことから、この実施の形態のように、2系統の輝度信号をRGB信号のR信号及びG信号に割り当て、輝度ムラを色ムラに置き換えて評価可能とすることにより、一段と精度良く輝度ムラを評価することができる。
【0031】
これに対して例えばバッファ回路7の出力信号をG信号、B信号に割り当て、反転信号をR信号に割り当てた場合、図3との対比により図4に示すように、全体が略白色に表示されるが、輝度レベルの高い部位に対応する部位が水色を帯びて表示されることになる。またこれとは逆に輝度レベルの低い部位に対応する部位が赤色を帯びて表示されることになる。その結果、この場合も、輝度ムラ評価装置1では、評価対象の輝度ムラを色ムラに置き換えて評価することができ、従来に比して簡易かつ精度良く輝度ムラを評価することができる。
【0032】
(1−3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、評価対象を撮像して得られる輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、残りのRGB信号の少なくとも1つに評価基準信号を割り当て、撮像結果における輝度ムラを色ムラに置き換えて表示することにより、従来に比して簡易かつ十分な精度で輝度ムラを評価することができる。
【0033】
またこの評価基準信号が、輝度信号の交流成分のみ極性を反転させた信号であることにより、色ムラを強調して表示することができ、一段と精度良く輝度ムラを評価することができる。
【0034】
(2)第2の実施の形態
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。この輝度ムラ評価装置11は、信号処理部4に代えて信号処理部14が適用される。この輝度ムラ評価装置11は、この信号処理部14に関する構成が異なる点を除いて第1の実施の形態の輝度ムラ評価装置1と同一に構成される。
【0035】
ここで信号処理部14は、可変利得増幅回路15に輝度信号Yを入力し、ユーザーの指示した利得により増幅して出力する。また続くレベルシフト回路16により、この可変利得増幅回路15から出力される輝度信号Yの直流レベルを、ユーザーの指示した直流レベルに補正する。信号処理部14は、このレベルシフト回路16の出力信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てて表示部5に出力する。なおこの場合、同期信号を設定し直すようにしてもよい。
【0036】
また信号処理部14は、残りのRGB信号については、ユーザーの指示した直流レベルにより映像期間の直流レベルを設定して表示部5に出力する。その結果、この輝度ムラ評価装置11ではレベルシフト回路16で設定する直流レベル及び残りのRGB信号の直流レベルを調整して、表示部5の表示画面をユーザーの所望する色彩、輝度レベルに設定して色ムラを表示することができ、ユーザーの使い勝手を一段と向上することができる。
【0037】
また可変利得増幅回路15における利得の調整により、表示部5で表示する色ムラの程度を種々に調整することができ、これによってもユーザーの使い勝手を向上することができる。なおこれによりこの実施の形態では、R信号及びB信号が、表示部5で輝度信号Yの輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号となる。
【0038】
なおこの図5では、レベルシフト回路16の出力信号をG信号に割り当てる場合を示しているが、G信号に代えて、B信号又はR信号に割り当てるようにしてもよい。またこれらに代えて、レベルシフト回路16の出力信号をRGB信号のうちの任意の2つの信号に割り当てるようにしてもよい。また可変利得増幅回路15に反転増幅回路を適用するようにしてもよい。
【0039】
この実施の形態によれば、撮像結果における輝度ムラを色ムラに置き換えて表示するようにして、表示部に入力するRGB信号の直流レベルを調整可能とすることにより、表示部5の表示画面をユーザーの所望する色彩、輝度レベルに設定し、この表示における色ムラにより輝度ムラを表示することができ、ユーザーの使い勝手を向上することができる。
【0040】
また輝度信号の利得を調整可能とすることにより、表示部5で表示する色ムラの程度を種々に調整することができ、これによってもユーザーの使い勝手を向上することができる。
【0041】
(3)第3の実施の形態
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。この輝度ムラ評価装置21は、信号処理部4に代えて信号処理部24が適用される。この輝度ムラ評価装置21は、この信号処理部24に関する構成が異なる点を除いて第1の実施の形態の輝度ムラ評価装置1と同一に構成される。
【0042】
ここで信号処理部24は、輝度信号Yをバッファ回路7に入力し、入力時の信号レベルで出力する。メモリ制御回路25は、輝度信号Yの垂直同期信号VD、水平同期信号HDを基準にしてメモリ26の読み出しを制御し、メモリ26は、このメモリ制御回路25の制御により、評価基準データを順次出力する。ここで評価基準データは、評価基準信号を生成するためのデータであり、この実施の形態では、この評価基準信号に、輝度信号により表示して評価基準の輝度分布による表示画面を表示する信号が適用される。より具体的に、この輝度ムラ評価装置21では、評価基準信号は、例えば撮像結果の画面中央部で最も信号レベルが大きくなり、周辺部に向かうに従って除々に小さくなるように設定される。ディジタルアナログ変換回路(DA)27は、この評価基準データをディジタルアナログ変換処理し、評価基準信号を生成する。
【0043】
この輝度ムラ評価装置21は、この評価基準信号を表示部5のR信号、B信号の入力端子に入力し、バッファ回路7の出力信号をG信号の入力端子に入力する。なおバッファ回路7の出力信号をR信号、又はB信号の入力端子に入力し、評価基準信号を残りの入力端子に入力するようにしてもよい。またこれらの信号入力を、バッファ回路7の出力信号と評価基準信号とで入れ換えるようにしてもよい。またバッファ回路7の出力信号に代えて反転信号を適用するようにしてもよい。
【0044】
以上の構成によれば、評価基準信号に対する輝度レベルの差異を色ムラとして表示することができ、一段と使い勝手を向上することができる。
【0045】
(4)第4の実施の形態
この実施の形態の輝度ムラ評価装置は、所望のフォーマットにより撮像結果を取得し、この撮像結果を演算処理して輝度信号を生成する。この輝度ムラ評価装置は、この輝度信号を上述の第1〜第3の実施の形態と同様に処理する。なおこのフォーマットは、例えばRGB信号、ディジタルビデオ信号等である。
【0046】
また表示部5に対してR信号、G信号、B信号を演算処理して所望のフォーマットのビデオ信号により出力する。なおこのフォーマットは、例えばコンポジットビデオ信号、コンポーネントビデオ信号、ディジタルビデオ信号等である。
【0047】
この実施の形態によれば、種々のフォーマットでビデオ信号を入出力する撮像装置、表示装置を広く適用することができる。
【0048】
(5)第5の実施の形態
図7は、図6との対比により、本発明の第5の実施の形態に係る輝度ムラ評価装置を示すブロック図である。この輝度ムラ評価装置31は、信号処理部4に代えて信号処理部34が適用される。この輝度ムラ評価装置31は、この信号処理部34に関する構成が異なる点を除いて上述の輝度ムラ評価装置と同一に構成される。
【0049】
ここでこの輝度ムラ評価装置31は、減算回路32、33により、ディジタルアナログ変換回路27の出力信号をバッファ回路7の出力信号から減算し、その結果得られる減算値をディジタルアナログ変換回路27の出力信号からさらに減算して表示部5に出力する。
【0050】
この実施の形態によれば、メモリ26に保持された評価基準データによる評価基準信号を基準にして、色ムラを強調して表示することができ、一段と輝度ムラ検出精度を向上することができる。
【0051】
(6)第6の実施の形態
この実施の形態の輝度ムラ評価装置は、上述の第1〜第5の実施の形態による輝度ムラを色ムラに置き換えた表示と、対応するRGB信号を比較基準信号に設定した表示とを、一定の時間間隔で交互に繰り返す。なおここでこの比較基準信号は、評価基準の輝度分布による表示画面を表示する信号であり、例えば一定の信号レベルの信号が適用される。
【0052】
この実施の形態によれば、輝度ムラを色ムラに置き換えた表示と、比較基準信号による評価基準の輝度分布による表示とを、一定の時間間隔で交互に繰り返すことにより、これら2種類の表示の対比により一段と色ムラを認識可能に設定して輝度ムラの検出精度を向上することができる。
【0053】
(6)他の実施の形態
なお本発明は、上述の実施の形態に限定されるものでは無く、その趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施の形態を種々に組み合わせ、さらには上述の実施の形態に種々に変形を加えた形態とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、例えば液晶、有機EL、プラズマディスプレイパネル等による画像表示装置、面発光体、面発光体による照明装置、印刷物等の輝度ムラの検査に適用することができる。
【符号の説明】
【0055】
1、11、21、31‥‥輝度ムラ評価装置、2‥‥評価対象、3‥‥撮像装置、4、14、24、34‥‥信号処理部、5‥‥表示部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段で取得した輝度信号を入力し、前記輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、
前記RGB信号を表示する表示部で前記輝度信号の輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てて出力する信号処理部を有し、
前記輝度信号の輝度ムラを前記表示部の表示画面における色ムラに置き換えて表示する
ことを特徴とする輝度ムラ評価装置。
【請求項2】
前記評価基準信号が、前記輝度信号の少なくとも映像期間の交流成分の極性を反転させた信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の輝度ムラ評価装置。
【請求項3】
前記評価基準信号が、輝度信号により表示して評価基準の輝度分布による表示画面を表示する信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の輝度ムラ評価装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、
一定の時間間隔で、所定時間の間、前記RGB信号を前記輝度信号及び評価基準信号から比較基準信号に切り換え、前記輝度ムラを色ムラに置き換えた表示と、前記比較基準信号による表示とを前記一定の時間間隔で切り換える
ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の輝度ムラ評価装置。
【請求項5】
撮像手段で取得した輝度信号を入力し、前記輝度信号をRGB信号の少なくとも1つに割り当てると共に、
前記RGB信号を表示する表示部で前記輝度信号の輝度ムラを色ムラとして表示させる評価基準信号を残りのRGB信号の少なくとも1つに割り当てることにより、
前記輝度信号の輝度ムラを前記表示部の表示画面における色ムラに置き換えて表示する
ことを特徴とする輝度ムラ評価方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−206661(P2010−206661A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51496(P2009−51496)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000131496)株式会社シバソク (57)
【Fターム(参考)】