輸送手段のメインテナンス及び建造を取扱う作業者のための支持プラットフォーム
輸送手段(NT)のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォーム(100)である。該プラットフォーム(100)は、電動のキャリッジ(1)、電動のキャリッジ(1)に支持された水平方向の歩行通路(PDN)、及び歩行通路(PDN)を上昇/下降させる装置を備えている。該プラットフォーム(100)は、歩行通路(PDN)が、引き込まれた位置では他の上に一が積み重ねられ、一方、引き延ばされた位置では順々に踏み段として構成される、互いに平行な複数の短い平面体(9A〜9G)を備えている。該引き延ばされた短い平面体(9A〜9G)の全歩行可能な表面が歩行通路(PDN)の歩行可能な表面をほぼ構成することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶、鉄道車両、機関車、航空機、貨物自動車などの輸送手段のメインテナンス及び建造を取扱う作業者のための支持プラットフォームに関する。
【0002】
一般性を失うことなく、本発明の教示が鉄道車両、機関車、航空機などのような他の輸送手段の建造/修理にもまた適用可能であるとしても、本説明の残りにおいて、我々は造船分野に言及する。
【背景技術】
【0003】
輸送手段、例えば、水上船舶は、いかに頻繁な通常及び非通常のメインテナンス作業が実行されるべきことを必要としているかは知られている。この目的のために、造船所には、一定レベルの調整が実行されねばならない、すなわち、特別な基礎構造又は専門化した労働力の助けを必要とするときにはいつも、修理が必要な船舶が置かれる修理係留地が用意されている。
【0004】
特に重要なのは、被覆の外部構成部品、又はプロペラシャフト、プロペラ、舵などの推進装置の部品の修復/交換である。これは、第一に、かかる構成部品はより大きな磨耗を受け、それ故に、より頻繁で多数の修理を必要とするからである。第二に、これらの構成部品は一般に、船舶の運行の安全性の観点からより重要な意味を持つからである。最後に、それらは地面から一定の高さで働くことが必要であること、及び複雑で嵩張る機械/器具を使用することが必要であることの両方のせいで、より大きな後方支援の困難さを引き起こすからである。
【0005】
通常、造船所においては、金属製のチューブを組み立てることにより作られる足場が用いられている。そうでなければ、壁に固定されることがほとんど常時必要である、建造用の電動通路を持ち上げることが用いられている。造船所におけるかかる装置の使用は、特に危険であることが証明されている。というのも、専門化した作業者は、命にかかわる結果を伴う落下の原因である複雑な職務(切断、溶接、表面処理など)を遂行しなければならからである。
【0006】
造船所では、それ故に、設備が作業者の職務を促進させるのを可能にする、すなわち、船舶の船殻の全ての外部部品に対し彼らが、極めて容易に、かつ、最大の安全性をもって働くことを許容する、大きな必要性が存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の主たる目的は、上述の要求を十分に満たすこと、とりわけ、構成部品の独自の組み合わせでもって、船舶の外側でのメインテナンス作業の質を実質的に改善することができ、修理作業の生産性を増大し、同時に安全性を高めることができるプラットフォームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明により、添付の特許請求の範囲に従う、輸送手段のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォームが作成される。
【0009】
本発明が、ここに、いくつかの非限定的な実施の形態を示している、添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】水上船舶の船首に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの平面図である。
【図2】今度は、水上船舶の船尾に沿って持ち上げられている、図1のプラットフォームの平面図である。
【図3A】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図3B】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図3C】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図4A】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の正面図である。
【図4B】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の平面図である。
【図4C】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の側面図である。
【図5A】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Aの第1の実施形態の正面図である。
【図5B】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Bの第1の実施形態の平面図である。
【図5C】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Cの第1の実施形態の側面図である。
【図6A】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4A及び図5Aの第1の実施形態の正面図である。
【図6B】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4B及び図5Bの第1の実施形態の平面図である。
【図6C】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4C及び図5Cの第1の実施形態の側面図である。
【図7A】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の正面図である。
【図7B】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の平面図である。
【図7C】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の側面図である。
【図8A】歩行通路を形成する、互いに上に積み重ねられた、短い平面体の1つのパック(束)の側面図である。
【図8B】図8Aの短い平面体のパックの正面図を示す。
【図9A】完全に延在された配置にある短い平面体のパックの側面図を示す。
【図9B】完全に延在された配置にある短い平面体のパックの正面図を示す。
【図10】一対の短い平面体の分解図を示す。
【図11】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、他の短い平面体が、他の上に積み重ねられて、延出された位置に位置されている状況を示す。
【図12】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、2つの短い平面体が延出された位置に位置されている状態を示すが、残りの積み重ねられた短い平面体のパックは、延出された位置にある第2の短い平面体の下に留まっていることに留意すべきである。
【図13】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、2つの短い平面体が延出された位置に位置されている状態を示すが、残りの積み重ねられた短い平面体のパックは、延出された位置にある第3の短い平面体の下に留まっていることに留意すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図において、参照番号100は輸送手段、とりわけ、水上船舶(NT)のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォームを全体として示している。
【0012】
とりわけ、図1において、プラットフォーム100は船舶(NT)の船首(PR)の側部に持ち上げられて示され、一方、図2においては、同じプラットフォーム100が同じ水上船舶(NT)の船尾(PP)の側部に持ち上げられて示されている。
【0013】
図1及び2の比較から分かるように、2つの状態における歩行通路(PDN)は、いわば、それがもたらされている側部の輪郭に「倣わせる」のに異なる形態を取る。
【0014】
さらに、水上船舶の船殻の修理においては、かかる船殻は、多様に変化する技術的要件に従い設計された非常に複雑な形状を有しているということが留意されねばならない。現実に、図1及び2は、歩行通路(PDN)自体の地面からの高さに従って歩行通路(PDN)の外縁(BE)がその都度適合されねばならない等高線(CL)を示している。
【0015】
図3A乃至6Cを参照するに、本発明によるプラットフォーム100は、一対の軸(不図示)に配分された車輪(不図示)で可動式の基部キャリッジ1を備えている。好ましくは、図示された実施例と同じく、車輪は修理中の水上船舶によって占有される位置、例えば、造船所の係留地の近くに平行に形成されたレール上を移動する。
【0016】
代わりに、キャリッジ1はタイヤ(不図示)によって支持されてもよい。さらに、キャリッジ1の2つの前側、すなわち、運行方向における前方に対応する側には、衝突防止の安全機能を備えた端部停止装置(不図示)が設けられている。
【0017】
プラットフォーム100の安定性を増大させるために、必要時に延ばされる少なくとも一対の脚部(PD)が設けられている。
【0018】
2つの直立部2がキャリッジ1の側部1Aから上方に突き出しており、この直立部2から、ブラケット構造体3がキャリッジ1の上方で水平方向に延在している。ブラケット構造体3は、油圧、空気圧、電気式又は機械式回路によるシステムの作用の下に、詳細には表わさないがいずれの場合も当業者にとっては自明な形態である、ラックアンドピニオン、ウォームねじ、チェーン及びケーブルの要求通りに上昇及び下降されるように、直立部2によって摺動可能に支持されている。
【0019】
ブラケット構造体3は、メインテナンスを取扱う作業者を支持すべく意図されている前記歩行通路(PDN)を次に支持し、そしてこの目的のために、彼らが誤って落下するのを防止する周囲の手すり4(図4A)が備えられている。
【0020】
ブラケット構造体3による歩行通路(PDN)は、キャリッジ1よりも大きな幅またはより小さな幅を有することができる。
【0021】
この後さらに明瞭に分かるように、歩行通路(PDN)は、互いに他の上に積み重ねられて他と別々に水平方向に、そして、キャリッジ1の前進運動の(両頭矢印(F)に従う)方向に対する法線方向に移動可能な複数の短い平面体(9Aから9Gまで)を備えている。
【0022】
この後さらに明瞭に分かるように、当該短い平面体9Aないし9Gは、船殻の輪郭を可能な限り「倣う」ように水平方向に動かされる。
【0023】
当該短い平面体9Aないし9Gには、水上船舶、航空機、鉄道車両その他の表面に対する激しい衝突を防止し、そしてシステムを停止させるために制御システムに接続可能な、空気圧感知縁部が設けられている。
【0024】
後で分かるように、適切な作動手段による短い平面体9Aないし9Gの移動はまた、油圧、機械、又は電気の回路に上で引用された種々のシステムをもたらす。
【0025】
歩行通路(PDN)の上で働いている作業者は、修理/メインテナンスに共通して用いられる工具/器具を供給する手段を必要とする。この目的のために、本発明によるプラットフォーム100は、典型的には、酸素、可燃ガス、オイル、圧縮空気、水、及び電気のような供給源を供給する回路に接続されており、そして、電気はプラットフォーム100及びその部品の推進を与えるべく意図されている。
【0026】
とりわけ図4Aにおいて明瞭に分かるように、この接続は、ケーブル/パイプを包含するカテナリー5により、周知の方法でなされている。
【0027】
プラットフォーム100はまた、少なくとも1つの伸縮自在な階段(SC)、及び、ブラケット構造体3、よって歩行通路(PDN)の上昇/下降を制御する少なくとも1つの制御ステーション(CC)を備えている。
【0028】
制御ステーション(CC)は、当業者にはそれ自体が自明であることに従い、センサーの適切なネットワークが設けられて、プラットフォーム100の動きのプログラムされた論理(ロジック)を成し遂げることに留意すべきである。
【0029】
これに関連して、水上船舶(NT)に対する損傷の可能性を回避するために、制御ステーション(CC)の管理システムは、歩行通路(PDN)が延出された位置にあるときはブラケット構造体3の作動を防止することに留意しなければならない。
【0030】
ブラケット構造体3には、電気幹線及び/又は油圧回路などを介して供給される1つ以上の操作ポイント(OP)が設けられている。作業者が、水上船舶(NT)の同じ側の歩行通路(PDN)の異なるポイントで同時に働くことを可能にするためである。
【0031】
キャリッジ1の移動及びブラケット構造体3(及び、それ故に歩行通路(PDN))の上昇がいかに、水上船舶(NT)の側面に関する全ての高さ及び長手方向位置においても、作業者が最大の容易さ及び安全性をもって作業するのを可能にしているかも留意すべきである。
【0032】
所望の高さでのブラケット構造体3の位置決めは、水上船舶(NT)の側面との衝突の危険性を回避するために、歩行通路(PDN)の短い平面体9Aないし9Gが引き込まれた位置(図4B、5B)で必然的に行われる。
【0033】
ブラケット構造体は所望の高さに到達したとき、1つ以上の短い平面体9Aないし9Gを、その外縁(BE)を、前述のように、一般に、高さ及び側面の特定の位置に従い変化する船殻の輪郭に設定すべく、水上船舶(NT)の側面に向けて延出させることが可能である(図6B)。
【0034】
縁部(BE)が船殻の輪郭に可及的に近づくのを保証するためには、最後の短い平面体(例えば、図6Aに示された実施形態における9C)に固定して連結されたそれぞれのヒンジ(CR1)、(CR2)に枢着された、ほぼ三角形又は台形の付加物(AP1)、(AP2)(図6B)を用いることが極めて有効であることを証明している。
【0035】
付加物(AP1)、(AP2)にはまた、輸送手段(NT)の表面に対しての激しい衝突を防止する空気圧感知縁部が設けられており、システムを停止させるために命令ステーション(CC)に電気的に接続されている。
【0036】
作業者は、延ばされた短い平面体9A〜9Gの最後と船殻の輪郭それ自体との間に残る隙間を可能な限り埋めるために、(この後詳細に説明されるシステムでもって)水上船舶(NT)の船殻の輪郭に従って短い平面体9Aないし9Gの全てを延ばした後に、機械的に、すなわち、手動で、少なくとも1つの付加物(AP1)、(AP2)をそのヒンジ(CRN1)、(CRN2)の回りに、船殻の湾曲した輪郭に可及的に従うような角度だけ、回動させる。この操作の後、作業者は(不図示の周知の手段でもって)、該当する付加物(AP1)、(AP2)の位置を固定させる。
【0037】
短い平面体9Aないし9Gの外縁、及び付加物(AP1)、(AP2)の外縁の両方とも直線的であり、一方、船殻の輪郭は一般に曲線をなす延長部を有していることに留意すべきである。したがって、船殻の側面の実際の輪郭への外縁(BE)の完全な「倣い」はあり得ないが、近似は許容可能であり、そしてプラットフォーム100の使用者にとって安全でもある。
【0038】
図7Aないし7Cを参照するに、歩行通路(PDN)*の第2の実施形態が示されている。かかる歩行通路(PDN)*は、ブラケット構造体3のほとんど全長に亘り延在している短い平面体9A*、及び、短い平面体9A*の(図7Bに示されるように)約半分の長さ、又は、短い平面体9A*に対してある縮小比の延在部を有する一連の短い平面体9B*、9B**、9C*を備えている。例によって、短い平面体9C*には、ヒンジ(CRN1)*に枢着された付加物(AP1)*が設けられ、一方、短い平面体9B**にはヒンジ(CRN2)*に枢着された付加物(AP2)*が設けられている。
【0039】
図7Aないし7Cに示された第2の実施形態おいて、短い平面体9B*、9B**、9C*を動かすシステムは、図6Aないし6Cを参照して前に説明された、第1の実施形態の短い平面体9B、9Cを動かすシステムよりも複雑でかつ高価であるが、第2の解決法(図7Aないし7C)は、(おそらく、付加物(AP1)*、(AP2)*と呼応して)短い平面体9B*、9B**、9C*の外縁(BE)が、船殻の輪郭によりきっちりと近似すると言う意味で、より「順応性」がある。
【0040】
図8A、8Bの休止位置に示されるように、歩行通路(PDN)は、互いに上に積み重ねられた複数の短い平面体9Aないし9Gを備えている。
【0041】
もちろん、図8Aの休止形態では、短い平面体9Aのみがプラットフォーム上で作業者によって実際に用いられ得る。したがって、この場合、歩行通路(PDN)の表面は、短い平面体9Aの歩行可能な表面1OAと一致する。残りの短い平面体9Bないし9Gは短い平面体9Aに覆われ、かくて、図8Aの形態では、プラットフォーム100で働いている作業者によっては歩行され得ない。
【0042】
図9A、9B、10により詳細に示されるように、歩行可能な短い平面体9Bないし9Gの各々は、それぞれの歩行可能な表面1OA、1OB、10Cなどが固定された関連するベアリング構造体(SP)を備えている。
【0043】
次に、ベアリング構造体(SP)の各々は、「ダブルTビーム」として一般に知られている、HE型(UNI_5397-64)のビーム11を備え、ここで、2つの水平なフランジ11A及び11Bは、それぞれ垂直な中心ウェブ11Cの高さにほとんど等しい高さを有している(図8B)。かかるベアリング構造体は、ダブルTビームの代わりとして、意図される目的に適した他の型式及び形状の輪郭を備えて作られてもよい。
【0044】
ビーム11(図10)の垂直の中心ウェブ11Cの理想的な下方連続体である垂直のプレート12は、ビーム11の下側水平フランジ11Bに(例えば、溶接によって)固定されている。垂直のプレート12はビーム11の長さよりも短い。さらに、再度図10に示されるように、プレート12の縁部12*はビーム11の縁部11*と同一平面にある。縁部12*及び縁部11*の両者は、修理中の輸送手段に向かって面している。
【0045】
図8Bに示されるように、2つの短い平面体9C、9Dのベアリング構造体(SP1)、(SP2)は、短い平面体9Dのベアリング構造体(SP2)のビーム11が短い平面体9Cのベアリング構造体(SP1)に対するプレート12に面するように、垂直方向に交互に配列されている。さらに、ベアリング構造体(SP2)の垂直のウェブ11Cとベアリング構造体(SP1)の垂直のプレート12との間には、ダブルT形状の中間ビーム13が挿入されている。
【0046】
中間ビーム13は、同様に、垂直のウェブ13Cによって分離された2つの水平方向フランジ13A、13Bを備えている。中間ビーム13はまた、商業的に予め形成された輪郭から形成されるか、又は溶接及び加工されてもよい。
【0047】
さらに、図10に示されるように、ベアリング構造体(SP1)のプレート12の面12**と中間ビーム13のウェブ13Cの第1の面13C*との間には、一対の車輪(WL1)、(WL2)が存し、そのそれぞれは、プレート12に対して固定されたそれ自体の回転軸(AXL1)、(AXL2)を有している。
【0048】
同様に、中間ビーム13のウェブ13Cの第2の面13C**の間にも、一対の車輪(WL3)、(WL4)が存し、そのそれぞれは、ベアリング構造体(SP2)に属するビーム11のウェブ11Cに対して固定されたそれ自体の回転軸(AXL3)、(AXL4)を有している。さらに、車輪(WL1)ないし(WL4)は、この説明されているシステムでは、横向きのスラストを担い、かつ、抵抗する機能を有している。
【0049】
短い平面体9Bないし9Gの移動機構の作用は以下の通りである。
・例えば、アクチュエーター(不図示)が短い平面体9Dを水平方向に押す(そして、それ故に、その関連するベアリング構造体SP2を押す)と、中間ビーム13の面13C**及びフランジ13A、13Bの側部内側部分からなる案内上で車輪(WL3)及び(WL4)が回転し、関連するビーム11及び関連するプレート12が水平方向に動く。
・ベアリング構造体SP2のビーム11及びプレート12の移動は、(ベアリング構造体SP2のプレート12に配置されている)車輪(WL4)*(図10)が、ベアリング構造体(SP3)に属している面13C**に作られているトラックに設けられた端部ストッパに対して当接するまで続く。
・したがって、短い平面体9Dを押し続けることによって、短い平面体9Dのベアリング構造体(SP2)と短い平面体9Eのベアリング構造体(SP3)との間に配置されている中間ビーム13はまた、水平方向に引かれるべくスタートする。
・中間ビーム13*の水平方向への引きは、他のベアリング構造体(例えば、SP4)とに存する連結のせいで、短い平面体9E、及び他の短い平面体9F、9Gの全ての水平方向への引きへと形が変わる。しかしながら、他のベアリング構造体は表面1ODの下方に配置されており、それ故に歩行されることはない。いずれの場合にも、図13に示されるように、歩行通路(PDN)の全部の歩行可能な表面は、歩行可能な表面10A、10B、10C、10Dの使用可能な部分の合計(和)によって与えられる。
・短い平面体9Eのもう1つのアクチュエーター(不図示)でもって、今、作動させることにより、歩行可能な表面10Eの一部分が突出し、このようにして、修理される、又は建造される輸送手段(水上船舶、鉄道車両、機関車、航空機など)に向って面する全歩行可能表面を拡大することが可能である。下部の短い平面体9F及び9Gは前に見られたのと同じ機構で引かれる。もちろん、これらの表面は歩行できない(図13)。
【0050】
図8A、8B、9A、9B、11、12、13において、短い平面体9Bないし9Gは、それぞれ前者に対して降下されて示されたけれども、短い平面体9Bないし9Gのそれぞれが前者に対して一段高い位置にある、図3A、3B、3C、6C、7Cを参照して説明されたものと同様な、異なる解決法を考慮することも可能である。これは、明らかに(他方で、図8A、8B、9A、9B、11、12、13に示されたような)短い平面体9Aの代わりに、短い平面体9Gを第1の短い平面体として捉えることにより得られる。
【0051】
実際において、修理又は建造される輸送手段に関して作業者の全ての特定の位置要求を満たすべく構成するのが容易な可動式の生産領域を提供することにより、本発明によるプラットフォームが如何に所定の目的を十分に達成するかは容易に理解される。さらに、最高の資格者であったとしても、広範に変わる介入の形式のために必要である援助を作業者自身に提供することができる。この全ては最大の安全性を備える。メインテナンス又は建造作業の質及び生産性がこのようにして実質的に高められる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶、鉄道車両、機関車、航空機、貨物自動車などの輸送手段のメインテナンス及び建造を取扱う作業者のための支持プラットフォームに関する。
【0002】
一般性を失うことなく、本発明の教示が鉄道車両、機関車、航空機などのような他の輸送手段の建造/修理にもまた適用可能であるとしても、本説明の残りにおいて、我々は造船分野に言及する。
【背景技術】
【0003】
輸送手段、例えば、水上船舶は、いかに頻繁な通常及び非通常のメインテナンス作業が実行されるべきことを必要としているかは知られている。この目的のために、造船所には、一定レベルの調整が実行されねばならない、すなわち、特別な基礎構造又は専門化した労働力の助けを必要とするときにはいつも、修理が必要な船舶が置かれる修理係留地が用意されている。
【0004】
特に重要なのは、被覆の外部構成部品、又はプロペラシャフト、プロペラ、舵などの推進装置の部品の修復/交換である。これは、第一に、かかる構成部品はより大きな磨耗を受け、それ故に、より頻繁で多数の修理を必要とするからである。第二に、これらの構成部品は一般に、船舶の運行の安全性の観点からより重要な意味を持つからである。最後に、それらは地面から一定の高さで働くことが必要であること、及び複雑で嵩張る機械/器具を使用することが必要であることの両方のせいで、より大きな後方支援の困難さを引き起こすからである。
【0005】
通常、造船所においては、金属製のチューブを組み立てることにより作られる足場が用いられている。そうでなければ、壁に固定されることがほとんど常時必要である、建造用の電動通路を持ち上げることが用いられている。造船所におけるかかる装置の使用は、特に危険であることが証明されている。というのも、専門化した作業者は、命にかかわる結果を伴う落下の原因である複雑な職務(切断、溶接、表面処理など)を遂行しなければならからである。
【0006】
造船所では、それ故に、設備が作業者の職務を促進させるのを可能にする、すなわち、船舶の船殻の全ての外部部品に対し彼らが、極めて容易に、かつ、最大の安全性をもって働くことを許容する、大きな必要性が存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の主たる目的は、上述の要求を十分に満たすこと、とりわけ、構成部品の独自の組み合わせでもって、船舶の外側でのメインテナンス作業の質を実質的に改善することができ、修理作業の生産性を増大し、同時に安全性を高めることができるプラットフォームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明により、添付の特許請求の範囲に従う、輸送手段のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォームが作成される。
【0009】
本発明が、ここに、いくつかの非限定的な実施の形態を示している、添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】水上船舶の船首に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの平面図である。
【図2】今度は、水上船舶の船尾に沿って持ち上げられている、図1のプラットフォームの平面図である。
【図3A】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図3B】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図3C】水上船舶の2つの側部に沿って持ち上げられている、本発明対象のプラットフォームの少なくとも一対の、異なる配置での側面図である。
【図4A】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の正面図である。
【図4B】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の平面図である。
【図4C】本発明による、歩行通路が完全に下降された位置にある状態での、プラットフォームの第1の実施形態の側面図である。
【図5A】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Aの第1の実施形態の正面図である。
【図5B】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Bの第1の実施形態の平面図である。
【図5C】歩行通路が完全に上昇された位置にある状態での、図4Cの第1の実施形態の側面図である。
【図6A】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4A及び図5Aの第1の実施形態の正面図である。
【図6B】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4B及び図5Bの第1の実施形態の平面図である。
【図6C】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、図4C及び図5Cの第1の実施形態の側面図である。
【図7A】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の正面図である。
【図7B】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の平面図である。
【図7C】歩行通路が完全に上昇された位置で、かかる歩行通路を構成する短い平面体が完全に延出された位置にある状態での、本発明によるプラットフォームの第2の実施形態の側面図である。
【図8A】歩行通路を形成する、互いに上に積み重ねられた、短い平面体の1つのパック(束)の側面図である。
【図8B】図8Aの短い平面体のパックの正面図を示す。
【図9A】完全に延在された配置にある短い平面体のパックの側面図を示す。
【図9B】完全に延在された配置にある短い平面体のパックの正面図を示す。
【図10】一対の短い平面体の分解図を示す。
【図11】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、他の短い平面体が、他の上に積み重ねられて、延出された位置に位置されている状況を示す。
【図12】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、2つの短い平面体が延出された位置に位置されている状態を示すが、残りの積み重ねられた短い平面体のパックは、延出された位置にある第2の短い平面体の下に留まっていることに留意すべきである。
【図13】頂部の短い平面体がまだ留まる一方、2つの短い平面体が延出された位置に位置されている状態を示すが、残りの積み重ねられた短い平面体のパックは、延出された位置にある第3の短い平面体の下に留まっていることに留意すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図において、参照番号100は輸送手段、とりわけ、水上船舶(NT)のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォームを全体として示している。
【0012】
とりわけ、図1において、プラットフォーム100は船舶(NT)の船首(PR)の側部に持ち上げられて示され、一方、図2においては、同じプラットフォーム100が同じ水上船舶(NT)の船尾(PP)の側部に持ち上げられて示されている。
【0013】
図1及び2の比較から分かるように、2つの状態における歩行通路(PDN)は、いわば、それがもたらされている側部の輪郭に「倣わせる」のに異なる形態を取る。
【0014】
さらに、水上船舶の船殻の修理においては、かかる船殻は、多様に変化する技術的要件に従い設計された非常に複雑な形状を有しているということが留意されねばならない。現実に、図1及び2は、歩行通路(PDN)自体の地面からの高さに従って歩行通路(PDN)の外縁(BE)がその都度適合されねばならない等高線(CL)を示している。
【0015】
図3A乃至6Cを参照するに、本発明によるプラットフォーム100は、一対の軸(不図示)に配分された車輪(不図示)で可動式の基部キャリッジ1を備えている。好ましくは、図示された実施例と同じく、車輪は修理中の水上船舶によって占有される位置、例えば、造船所の係留地の近くに平行に形成されたレール上を移動する。
【0016】
代わりに、キャリッジ1はタイヤ(不図示)によって支持されてもよい。さらに、キャリッジ1の2つの前側、すなわち、運行方向における前方に対応する側には、衝突防止の安全機能を備えた端部停止装置(不図示)が設けられている。
【0017】
プラットフォーム100の安定性を増大させるために、必要時に延ばされる少なくとも一対の脚部(PD)が設けられている。
【0018】
2つの直立部2がキャリッジ1の側部1Aから上方に突き出しており、この直立部2から、ブラケット構造体3がキャリッジ1の上方で水平方向に延在している。ブラケット構造体3は、油圧、空気圧、電気式又は機械式回路によるシステムの作用の下に、詳細には表わさないがいずれの場合も当業者にとっては自明な形態である、ラックアンドピニオン、ウォームねじ、チェーン及びケーブルの要求通りに上昇及び下降されるように、直立部2によって摺動可能に支持されている。
【0019】
ブラケット構造体3は、メインテナンスを取扱う作業者を支持すべく意図されている前記歩行通路(PDN)を次に支持し、そしてこの目的のために、彼らが誤って落下するのを防止する周囲の手すり4(図4A)が備えられている。
【0020】
ブラケット構造体3による歩行通路(PDN)は、キャリッジ1よりも大きな幅またはより小さな幅を有することができる。
【0021】
この後さらに明瞭に分かるように、歩行通路(PDN)は、互いに他の上に積み重ねられて他と別々に水平方向に、そして、キャリッジ1の前進運動の(両頭矢印(F)に従う)方向に対する法線方向に移動可能な複数の短い平面体(9Aから9Gまで)を備えている。
【0022】
この後さらに明瞭に分かるように、当該短い平面体9Aないし9Gは、船殻の輪郭を可能な限り「倣う」ように水平方向に動かされる。
【0023】
当該短い平面体9Aないし9Gには、水上船舶、航空機、鉄道車両その他の表面に対する激しい衝突を防止し、そしてシステムを停止させるために制御システムに接続可能な、空気圧感知縁部が設けられている。
【0024】
後で分かるように、適切な作動手段による短い平面体9Aないし9Gの移動はまた、油圧、機械、又は電気の回路に上で引用された種々のシステムをもたらす。
【0025】
歩行通路(PDN)の上で働いている作業者は、修理/メインテナンスに共通して用いられる工具/器具を供給する手段を必要とする。この目的のために、本発明によるプラットフォーム100は、典型的には、酸素、可燃ガス、オイル、圧縮空気、水、及び電気のような供給源を供給する回路に接続されており、そして、電気はプラットフォーム100及びその部品の推進を与えるべく意図されている。
【0026】
とりわけ図4Aにおいて明瞭に分かるように、この接続は、ケーブル/パイプを包含するカテナリー5により、周知の方法でなされている。
【0027】
プラットフォーム100はまた、少なくとも1つの伸縮自在な階段(SC)、及び、ブラケット構造体3、よって歩行通路(PDN)の上昇/下降を制御する少なくとも1つの制御ステーション(CC)を備えている。
【0028】
制御ステーション(CC)は、当業者にはそれ自体が自明であることに従い、センサーの適切なネットワークが設けられて、プラットフォーム100の動きのプログラムされた論理(ロジック)を成し遂げることに留意すべきである。
【0029】
これに関連して、水上船舶(NT)に対する損傷の可能性を回避するために、制御ステーション(CC)の管理システムは、歩行通路(PDN)が延出された位置にあるときはブラケット構造体3の作動を防止することに留意しなければならない。
【0030】
ブラケット構造体3には、電気幹線及び/又は油圧回路などを介して供給される1つ以上の操作ポイント(OP)が設けられている。作業者が、水上船舶(NT)の同じ側の歩行通路(PDN)の異なるポイントで同時に働くことを可能にするためである。
【0031】
キャリッジ1の移動及びブラケット構造体3(及び、それ故に歩行通路(PDN))の上昇がいかに、水上船舶(NT)の側面に関する全ての高さ及び長手方向位置においても、作業者が最大の容易さ及び安全性をもって作業するのを可能にしているかも留意すべきである。
【0032】
所望の高さでのブラケット構造体3の位置決めは、水上船舶(NT)の側面との衝突の危険性を回避するために、歩行通路(PDN)の短い平面体9Aないし9Gが引き込まれた位置(図4B、5B)で必然的に行われる。
【0033】
ブラケット構造体は所望の高さに到達したとき、1つ以上の短い平面体9Aないし9Gを、その外縁(BE)を、前述のように、一般に、高さ及び側面の特定の位置に従い変化する船殻の輪郭に設定すべく、水上船舶(NT)の側面に向けて延出させることが可能である(図6B)。
【0034】
縁部(BE)が船殻の輪郭に可及的に近づくのを保証するためには、最後の短い平面体(例えば、図6Aに示された実施形態における9C)に固定して連結されたそれぞれのヒンジ(CR1)、(CR2)に枢着された、ほぼ三角形又は台形の付加物(AP1)、(AP2)(図6B)を用いることが極めて有効であることを証明している。
【0035】
付加物(AP1)、(AP2)にはまた、輸送手段(NT)の表面に対しての激しい衝突を防止する空気圧感知縁部が設けられており、システムを停止させるために命令ステーション(CC)に電気的に接続されている。
【0036】
作業者は、延ばされた短い平面体9A〜9Gの最後と船殻の輪郭それ自体との間に残る隙間を可能な限り埋めるために、(この後詳細に説明されるシステムでもって)水上船舶(NT)の船殻の輪郭に従って短い平面体9Aないし9Gの全てを延ばした後に、機械的に、すなわち、手動で、少なくとも1つの付加物(AP1)、(AP2)をそのヒンジ(CRN1)、(CRN2)の回りに、船殻の湾曲した輪郭に可及的に従うような角度だけ、回動させる。この操作の後、作業者は(不図示の周知の手段でもって)、該当する付加物(AP1)、(AP2)の位置を固定させる。
【0037】
短い平面体9Aないし9Gの外縁、及び付加物(AP1)、(AP2)の外縁の両方とも直線的であり、一方、船殻の輪郭は一般に曲線をなす延長部を有していることに留意すべきである。したがって、船殻の側面の実際の輪郭への外縁(BE)の完全な「倣い」はあり得ないが、近似は許容可能であり、そしてプラットフォーム100の使用者にとって安全でもある。
【0038】
図7Aないし7Cを参照するに、歩行通路(PDN)*の第2の実施形態が示されている。かかる歩行通路(PDN)*は、ブラケット構造体3のほとんど全長に亘り延在している短い平面体9A*、及び、短い平面体9A*の(図7Bに示されるように)約半分の長さ、又は、短い平面体9A*に対してある縮小比の延在部を有する一連の短い平面体9B*、9B**、9C*を備えている。例によって、短い平面体9C*には、ヒンジ(CRN1)*に枢着された付加物(AP1)*が設けられ、一方、短い平面体9B**にはヒンジ(CRN2)*に枢着された付加物(AP2)*が設けられている。
【0039】
図7Aないし7Cに示された第2の実施形態おいて、短い平面体9B*、9B**、9C*を動かすシステムは、図6Aないし6Cを参照して前に説明された、第1の実施形態の短い平面体9B、9Cを動かすシステムよりも複雑でかつ高価であるが、第2の解決法(図7Aないし7C)は、(おそらく、付加物(AP1)*、(AP2)*と呼応して)短い平面体9B*、9B**、9C*の外縁(BE)が、船殻の輪郭によりきっちりと近似すると言う意味で、より「順応性」がある。
【0040】
図8A、8Bの休止位置に示されるように、歩行通路(PDN)は、互いに上に積み重ねられた複数の短い平面体9Aないし9Gを備えている。
【0041】
もちろん、図8Aの休止形態では、短い平面体9Aのみがプラットフォーム上で作業者によって実際に用いられ得る。したがって、この場合、歩行通路(PDN)の表面は、短い平面体9Aの歩行可能な表面1OAと一致する。残りの短い平面体9Bないし9Gは短い平面体9Aに覆われ、かくて、図8Aの形態では、プラットフォーム100で働いている作業者によっては歩行され得ない。
【0042】
図9A、9B、10により詳細に示されるように、歩行可能な短い平面体9Bないし9Gの各々は、それぞれの歩行可能な表面1OA、1OB、10Cなどが固定された関連するベアリング構造体(SP)を備えている。
【0043】
次に、ベアリング構造体(SP)の各々は、「ダブルTビーム」として一般に知られている、HE型(UNI_5397-64)のビーム11を備え、ここで、2つの水平なフランジ11A及び11Bは、それぞれ垂直な中心ウェブ11Cの高さにほとんど等しい高さを有している(図8B)。かかるベアリング構造体は、ダブルTビームの代わりとして、意図される目的に適した他の型式及び形状の輪郭を備えて作られてもよい。
【0044】
ビーム11(図10)の垂直の中心ウェブ11Cの理想的な下方連続体である垂直のプレート12は、ビーム11の下側水平フランジ11Bに(例えば、溶接によって)固定されている。垂直のプレート12はビーム11の長さよりも短い。さらに、再度図10に示されるように、プレート12の縁部12*はビーム11の縁部11*と同一平面にある。縁部12*及び縁部11*の両者は、修理中の輸送手段に向かって面している。
【0045】
図8Bに示されるように、2つの短い平面体9C、9Dのベアリング構造体(SP1)、(SP2)は、短い平面体9Dのベアリング構造体(SP2)のビーム11が短い平面体9Cのベアリング構造体(SP1)に対するプレート12に面するように、垂直方向に交互に配列されている。さらに、ベアリング構造体(SP2)の垂直のウェブ11Cとベアリング構造体(SP1)の垂直のプレート12との間には、ダブルT形状の中間ビーム13が挿入されている。
【0046】
中間ビーム13は、同様に、垂直のウェブ13Cによって分離された2つの水平方向フランジ13A、13Bを備えている。中間ビーム13はまた、商業的に予め形成された輪郭から形成されるか、又は溶接及び加工されてもよい。
【0047】
さらに、図10に示されるように、ベアリング構造体(SP1)のプレート12の面12**と中間ビーム13のウェブ13Cの第1の面13C*との間には、一対の車輪(WL1)、(WL2)が存し、そのそれぞれは、プレート12に対して固定されたそれ自体の回転軸(AXL1)、(AXL2)を有している。
【0048】
同様に、中間ビーム13のウェブ13Cの第2の面13C**の間にも、一対の車輪(WL3)、(WL4)が存し、そのそれぞれは、ベアリング構造体(SP2)に属するビーム11のウェブ11Cに対して固定されたそれ自体の回転軸(AXL3)、(AXL4)を有している。さらに、車輪(WL1)ないし(WL4)は、この説明されているシステムでは、横向きのスラストを担い、かつ、抵抗する機能を有している。
【0049】
短い平面体9Bないし9Gの移動機構の作用は以下の通りである。
・例えば、アクチュエーター(不図示)が短い平面体9Dを水平方向に押す(そして、それ故に、その関連するベアリング構造体SP2を押す)と、中間ビーム13の面13C**及びフランジ13A、13Bの側部内側部分からなる案内上で車輪(WL3)及び(WL4)が回転し、関連するビーム11及び関連するプレート12が水平方向に動く。
・ベアリング構造体SP2のビーム11及びプレート12の移動は、(ベアリング構造体SP2のプレート12に配置されている)車輪(WL4)*(図10)が、ベアリング構造体(SP3)に属している面13C**に作られているトラックに設けられた端部ストッパに対して当接するまで続く。
・したがって、短い平面体9Dを押し続けることによって、短い平面体9Dのベアリング構造体(SP2)と短い平面体9Eのベアリング構造体(SP3)との間に配置されている中間ビーム13はまた、水平方向に引かれるべくスタートする。
・中間ビーム13*の水平方向への引きは、他のベアリング構造体(例えば、SP4)とに存する連結のせいで、短い平面体9E、及び他の短い平面体9F、9Gの全ての水平方向への引きへと形が変わる。しかしながら、他のベアリング構造体は表面1ODの下方に配置されており、それ故に歩行されることはない。いずれの場合にも、図13に示されるように、歩行通路(PDN)の全部の歩行可能な表面は、歩行可能な表面10A、10B、10C、10Dの使用可能な部分の合計(和)によって与えられる。
・短い平面体9Eのもう1つのアクチュエーター(不図示)でもって、今、作動させることにより、歩行可能な表面10Eの一部分が突出し、このようにして、修理される、又は建造される輸送手段(水上船舶、鉄道車両、機関車、航空機など)に向って面する全歩行可能表面を拡大することが可能である。下部の短い平面体9F及び9Gは前に見られたのと同じ機構で引かれる。もちろん、これらの表面は歩行できない(図13)。
【0050】
図8A、8B、9A、9B、11、12、13において、短い平面体9Bないし9Gは、それぞれ前者に対して降下されて示されたけれども、短い平面体9Bないし9Gのそれぞれが前者に対して一段高い位置にある、図3A、3B、3C、6C、7Cを参照して説明されたものと同様な、異なる解決法を考慮することも可能である。これは、明らかに(他方で、図8A、8B、9A、9B、11、12、13に示されたような)短い平面体9Aの代わりに、短い平面体9Gを第1の短い平面体として捉えることにより得られる。
【0051】
実際において、修理又は建造される輸送手段に関して作業者の全ての特定の位置要求を満たすべく構成するのが容易な可動式の生産領域を提供することにより、本発明によるプラットフォームが如何に所定の目的を十分に達成するかは容易に理解される。さらに、最高の資格者であったとしても、広範に変わる介入の形式のために必要である援助を作業者自身に提供することができる。この全ては最大の安全性を備える。メインテナンス又は建造作業の質及び生産性がこのようにして実質的に高められる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送手段(NT)のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォーム(100)であって、該プラットフォームは前記輸送手段(NT)の側部に隣接して配列されるのに適し、該プラットフォーム(100)は、
一側部が前記輸送手段(NT)の側部に隣接して配列されるべく意図され、前進運動の方向に沿って延在している電動のキャリッジ(1)、
前記電動のキャリッジ(1)に支持された水平方向の歩行通路(PDN)、及び
前記歩行通路(PDN)を上昇/下降させる手段、を備え、
前記歩行通路(PDN)は、引き込まれた位置では他の上に一が積み重ねられ、一方、引き延ばされた位置では順々に踏み段として構成される、互いに平行な複数の短い平面体(9A-9G)を備え、該引き延ばされ短い平面体(9A-9G)の全歩行可能な表面が前記歩行通路(PDN)の歩行可能な表面をほぼ構成し、
該歩行通路(PDN)*は、ブラケット構造体(3)のほとんど全長に亘り延在する第1の短い平面体(9A*)、及び該第1の短い平面体(9A*)に対してある縮小率の長さを有する一連の短い平面体(9B*、9B**、9C)を備えることを特徴とするプラットフォーム(100)。
【請求項2】
短い平面体(9A、9B、9C;9A*、9B*、9C*)には、それぞれのヒンジ(CRN1、CRN2;CRN1*、CRN2*)に枢着された関連する付加物(AP1;AP2;AP1*、AP2*)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項3】
アクチュエーターをさらに備え、
該アクチュエーターが短い平面体(9D)を水平方向に押し、かくてそれの関連するベアリング構造体(SP2)を押すと、関連するビーム(11)及び関連するプレート(12)は、中間ビーム(13)の面(13C**)とそのフランジ(13A、13B)の側部の内側部分とからなる案内部上を車輪(WL3)及び(WL4)が転がって水平方向に移動し、
ベアリング構造体(SP2)のビーム(11)及び関連するプレート(12)の移動は、ベアリング構造体(SP2)のプレート(12)に配置されている車輪(WL4)*が、ベアリング構造体(SP3)に属している面(13C**)に作られた走行路に設けられている端部ストッパに対して当接するまで続き、
それ故に、短い平面体(9D)を押し続けることで、短い平面体(9D)のベアリング構造体(SP2)と短い平面体(9E)のベアリング構造体(SP3)との間に配置されている中間ビーム(13*)もまた、水平方向に引かれるべくスタートすることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項4】
中間ビーム(13*)を水平方向へ引くことが、表面(10D)の下方に配置されている故に歩行されない他のベアリング構造体とに存する連結のせいで、短い平面体(9E)及び他の短い平面体(9F、9G)の全ての水平方向への引きを起こさせ、歩行通路(PDN)の合計の歩行可能な表面が歩行可能な表面(10A〜10G)の使用可能な部分の和によって与えられることを特徴とする請求項3に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項5】
短い平面体(9B〜9G)の各々は、前のものに対して一段高い位置にあることを特徴とする請求項3に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項6】
プログラマブル論理に従い、ブラケット構造体(3)、よって、歩行通路(PDN)の上昇/下降を制御する少なくとも1つの制御ステーション(CC)をも備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のプラットフォーム(100)。
【請求項7】
輸送手段(NT)への損傷の可能性を回避すべく、電子制御ステーション(CC)の管理システムは、歩行通路(PDN)の少なくとも一部分が延伸された位置にあるときには、ブラケット構造体(3)の作動を防ぐのに適していることを特徴とする請求項6に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項8】
前記短い平面体(9A〜9G;9A*〜9G*)及び付加物(AP1;AP2;AP1*、AP2*)には、輸送手段(NT)の表面に対する激しい衝突を防止する空気圧感知縁部が設けられ、かかる縁部は、システムを停止させるために前記制御ステーション(CC)に接続されていることを特徴とする請求項6叉は7に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項9】
ブラケット構造体(3)には、作業者が船舶(NT)の同じ側の歩行通路(PDN)での異なる点で同時に作業するのを可能にすべく、電気幹線及び/又は油圧回路等を介して動力が供給された1つ以上の操作ポイント(OP)が存することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のプラットフォーム(100)。
【請求項1】
輸送手段(NT)のメインテナンスを取扱う作業者のための支持プラットフォーム(100)であって、該プラットフォームは前記輸送手段(NT)の側部に隣接して配列されるのに適し、該プラットフォーム(100)は、
一側部が前記輸送手段(NT)の側部に隣接して配列されるべく意図され、前進運動の方向に沿って延在している電動のキャリッジ(1)、
前記電動のキャリッジ(1)に支持された水平方向の歩行通路(PDN)、及び
前記歩行通路(PDN)を上昇/下降させる手段、を備え、
前記歩行通路(PDN)は、引き込まれた位置では他の上に一が積み重ねられ、一方、引き延ばされた位置では順々に踏み段として構成される、互いに平行な複数の短い平面体(9A-9G)を備え、該引き延ばされ短い平面体(9A-9G)の全歩行可能な表面が前記歩行通路(PDN)の歩行可能な表面をほぼ構成し、
該歩行通路(PDN)*は、ブラケット構造体(3)のほとんど全長に亘り延在する第1の短い平面体(9A*)、及び該第1の短い平面体(9A*)に対してある縮小率の長さを有する一連の短い平面体(9B*、9B**、9C)を備えることを特徴とするプラットフォーム(100)。
【請求項2】
短い平面体(9A、9B、9C;9A*、9B*、9C*)には、それぞれのヒンジ(CRN1、CRN2;CRN1*、CRN2*)に枢着された関連する付加物(AP1;AP2;AP1*、AP2*)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項3】
アクチュエーターをさらに備え、
該アクチュエーターが短い平面体(9D)を水平方向に押し、かくてそれの関連するベアリング構造体(SP2)を押すと、関連するビーム(11)及び関連するプレート(12)は、中間ビーム(13)の面(13C**)とそのフランジ(13A、13B)の側部の内側部分とからなる案内部上を車輪(WL3)及び(WL4)が転がって水平方向に移動し、
ベアリング構造体(SP2)のビーム(11)及び関連するプレート(12)の移動は、ベアリング構造体(SP2)のプレート(12)に配置されている車輪(WL4)*が、ベアリング構造体(SP3)に属している面(13C**)に作られた走行路に設けられている端部ストッパに対して当接するまで続き、
それ故に、短い平面体(9D)を押し続けることで、短い平面体(9D)のベアリング構造体(SP2)と短い平面体(9E)のベアリング構造体(SP3)との間に配置されている中間ビーム(13*)もまた、水平方向に引かれるべくスタートすることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項4】
中間ビーム(13*)を水平方向へ引くことが、表面(10D)の下方に配置されている故に歩行されない他のベアリング構造体とに存する連結のせいで、短い平面体(9E)及び他の短い平面体(9F、9G)の全ての水平方向への引きを起こさせ、歩行通路(PDN)の合計の歩行可能な表面が歩行可能な表面(10A〜10G)の使用可能な部分の和によって与えられることを特徴とする請求項3に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項5】
短い平面体(9B〜9G)の各々は、前のものに対して一段高い位置にあることを特徴とする請求項3に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項6】
プログラマブル論理に従い、ブラケット構造体(3)、よって、歩行通路(PDN)の上昇/下降を制御する少なくとも1つの制御ステーション(CC)をも備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のプラットフォーム(100)。
【請求項7】
輸送手段(NT)への損傷の可能性を回避すべく、電子制御ステーション(CC)の管理システムは、歩行通路(PDN)の少なくとも一部分が延伸された位置にあるときには、ブラケット構造体(3)の作動を防ぐのに適していることを特徴とする請求項6に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項8】
前記短い平面体(9A〜9G;9A*〜9G*)及び付加物(AP1;AP2;AP1*、AP2*)には、輸送手段(NT)の表面に対する激しい衝突を防止する空気圧感知縁部が設けられ、かかる縁部は、システムを停止させるために前記制御ステーション(CC)に接続されていることを特徴とする請求項6叉は7に記載のプラットフォーム(100)。
【請求項9】
ブラケット構造体(3)には、作業者が船舶(NT)の同じ側の歩行通路(PDN)での異なる点で同時に作業するのを可能にすべく、電気幹線及び/又は油圧回路等を介して動力が供給された1つ以上の操作ポイント(OP)が存することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のプラットフォーム(100)。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2011−524317(P2011−524317A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512233(P2011−512233)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005779
【国際公開番号】WO2009/147494
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(510322122)オフィチーネ メカニケ リッチ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005779
【国際公開番号】WO2009/147494
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(510322122)オフィチーネ メカニケ リッチ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (1)
【Fターム(参考)】
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