説明

輸送手段の乗客用座席配置の改良

民間旅客輸送手段の長手中心線に配置する座席配列体が、長手方向に延びる乗客用座席エリアを有する。座席配列体は、並べて配置され相互に固定された1対の座席を含む。各座席が背もたれ部及び座面部を備え、座席は相互に鋭角を成すように向き、それぞれの座席の背もたれ部は座面部よりも鋭角の頂点に近い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客輸送手段の座席配列体、座席及び座席配置に関する。特に、航空機用の座席配置に関するがそれに限らない。
【背景技術】
【0002】
民間旅客航空会社は、一般にその航空機の座席配置を最適化して、乗客の快適さを増しながら、単位床面積当たりのまたは所定の航空機キャビン容積当たりの乗客密度を高くしようとする。
【0003】
一般に、航空機の座席は、座席に座る乗客が航空機の前後方向に平行の方向を向くように配置される。これまで、長年の間、これがファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー及びエコノミークラスの区画の座席の状況であった。例えば、座席は全てが前向きの列に配置される。
【0004】
このような座席構成体に関連する問題の1つは、乗客が肩を接して座ることになることであった。これは大柄な乗客にとっては特にわずらわしい。
【0005】
このような座席構成体に関連する別の問題は、乗客にほとんどプライバシーがもたらされないことである。
【0006】
最近の座席配列体は、個人にさらなるプライバシーを提供し、便利で快適な乗客の着席を可能にしながら、乗客密度を最大限にできるように、配置されている。
【0007】
最近提案されたこのような座席配列体の1つの例は、Ferry他による特許文献1に開示される座席配列体である。この刊行物は、座席がまっすぐ前を向かず、着席する乗客が航空機の前後方向に対して鋭角方向を向く座席のレイアウトを示す。
【0008】
座席は1つのユニットとして配置され、比較的大きなスペースを占有する。また、プライバシーに考慮して構成されており、隣り合う座席の乗客との交流は容易ではない。
【0009】
このような座席は、一般に航空機のファーストクラスまたはビジネスクラス区画に使用するためのものである。
【0010】
Plantによる特許文献2は、異なる座席配列体を開示する。この配列体においては、2つの座席が並んで配置され、座席が相互に向かって部分的に内向きになるように航空機の前後方向に対して鋭角を成す。
【0011】
本明細書において、特許明細書及びその他の書類を含む外部情報源を参照した場合、概して、本発明の特徴を説明するための背景を示すことを目的とする。特に記さない限り、この種の情報源への言及は、いかなる法域においても、前記の情報源が先行技術であるまたは技術上共通一般知識の一部を形成するものと解釈されないものとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0069073号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0246981号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、第一の態様では、本発明は、
民間旅客輸送手段の長手方向に延びる乗客用座席エリアにおいて、前記輸送手段の長手中心線に配置された座席配列体であり、
前記座席配列体が、並べて配置され相互に固定された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角方向を向き、かつ
それぞれの座席の前記背もたれ部が、前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近いことを特徴とする、
座席配列体であるということができる。
【0014】
各座席の前記座面部が互いから分離され、
前記対の座席の前記座面部同士の間にアームレストが配置されると好ましい。
【0015】
前記アームレストが前記対の座席に座る乗客によって相互に使用できるように構成されると好ましい。
【0016】
前記座席配列体が前記対の座席の前記座面部同士の間に配置された実用面を含むと好ましい。
【0017】
前記実用面が上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように土台構造によって支持されると好ましい。
【0018】
前記実用面が、上昇位置にあるときに、それぞれの座席の1つまたは各々に座る乗客が腕を乗せられるように構成されると好ましい。
【0019】
前記実用面が、下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に、乗客が横になる(好ましくは平らな)面を形成すると好ましい。
【0020】
前記実用面が、下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に、連続的支持面を画定すると好ましい。
【0021】
前記実用面が上昇位置にあるときに、前記2つの座席に座る乗客が、相互に向かい合う向きで座るために、前記実用面の下に脚を置くことができると好ましい。
【0022】
前記実用面が前記土台構造によってその上昇位置と下降位置との間で移動可能であり、
前記土台構造が、前記実用面が前記上昇位置にあるときに、座っている乗客の脚を前記実用面の下の領域に出し入れするように揺動させるのを妨げないように構成されると好ましい。
【0023】
前記実用面が摺動機構によって移動可能に支持された前記土台構造によって移動可能であると好ましい。
【0024】
前記2つの座席の前記背もたれ部同士の間に、前記実用面が下降位置にあるときに前記実用面に座る乗客が使用するために与えられた別の背もたれが配置されると好ましい。
【0025】
前記2つの座席の前記座面が第一位置にあるときに、前記2つの座席の前記座面同士の間に位置しかつこれら同士の間に拡がる二次座面が提供され、
前記二次座面の下に空隙があり、
前記二次座面が前記第一位置とさらに上昇した第二位置との間で移動可能であり、
前記第二位置にある前記二次座面は、前記2つの座席の前記座面から分離されて、前記2つの座席の各々に座る乗客の少なくとも1本の腿を受容するのに十分な間隙を創生すると好ましい。
【0026】
座席配列体がさらに、前記座席が相互に向かって鋭角に整列して、前記旅客輸送手段の前記長手軸線に対して各々鋭角を成すと共に反対の外側方向を各々向くように、前記民間旅客輸送手段の床に前記座席を固定するように構成された固定組立体を備えると好ましい。
【0027】
座席配列体がさらに、少なくとも部分的に両方の座席の背面の周りに延びるシェルを備えると好ましい。
【0028】
前記シェルが硬質成形プラスチック材から構成されると好ましい。
【0029】
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに着席する乗客が観るために与えられた画像ディスプレイユニットを収容する凹部を画定すると好ましい。
【0030】
前記シェルが各座席用の少なくとも1つのアームレストを画定すると好ましい。
【0031】
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェル(foot well)を画定すると好ましい。
【0032】
前記フットウェルにより、前記座席配列体の後ろに座る乗客が、両脚を前の座席の前記座面の下に置くことができる形状になっていると好ましい。
【0033】
アームレストが、中央座席配列体の少なくとも1つの座席の外側側面に画定されると好ましい。
【0034】
前記中央座席配列体が前記シェルの背面から外向きに延びる少なくとも1つのトレイテーブル含み、便利な実用面を前記中央座席配列体の後ろに着席する乗客に提供すると好ましい。
【0035】
前記シェルが、床の高さ位置から延びて、各座席の前記背もたれ部の上へ突出すると好ましい。
【0036】
前記シェルが、前記座席配列体において各乗客が他方の座席により向いた位置にあるときに、各座席に座る乗客が使用するための二次背もたれとなるように延びると好ましい。
【0037】
前記シェルが、前記座席配列体の各側を包囲するように少なくとも部分的に各座席が向く側へ突出するように延びると好ましい。
【0038】
前記各座席が前記長手方向に対して15度〜30度、好ましくは23度の角度を向くと好ましい。
【0039】
前記座席が相互に30〜60度、好ましくは46度の角度を向くと好ましい。
【0040】
前記2つの座席の間にプライバシースクリーンが配置されると好ましい。
【0041】
前記プライバシースクリーンが前記シェルに対して適切な位置に固定されると好ましい。
【0042】
前記プライバシースクリーンが前記シェルから延びると好ましい。
【0043】
前記プライバシースクリーンが前記シェルによって画定されると好ましい。
【0044】
各座席が直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0045】
前記背もたれ部及び座面部の一方または両方が、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0046】
各前記座面部が前縁及び後縁を含むと好ましい。
【0047】
前記座席の前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その後縁で下降すると好ましい。
【0048】
前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その前縁で隆起すると好ましい。
【0049】
前記座席が相互に接続されて、一体の1対の座席を形成すると好ましい。
【0050】
前記座席配列体が、長手方向に延びる乗客用座席エリアを含む民間旅客輸送手段の長手中心線に沿って設置されると好ましい。
【0051】
第2の態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記座席列が、前記民間旅客輸送手段において前及び後ろの一方または両方の同様の座席列から分離され、
前記列が前記民間旅客輸送手段の前記長手方向に対して垂直に延び、
前記座席列の各座席が前記輸送手段の前方を向き、
さらに各座席が、相互に離れるようにかつ前記輸送手段のそれぞれの外側側面に向かって角度付けられ、かつ、
前記座席列が単一ユニットとして提供される、
座席ユニットであるということができる。
【0052】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が、座席の列を形成する2つの隣り合う座席を備える座席ユニットを備え、
前記列が前記民間旅客輸送手段の長手方向に対して垂直に延び、
各座席が、前記輸送手段の前方を向き、さらに相互から離れるようにかつ前記輸送手段のそれぞれの対向する外側側面に向かって角度付けられる、
民間旅客輸送手段であるということができる。
【0053】
各座席が、座面部と前記座面部から上向きに延びる背もたれ部とを含むと好ましい。
【0054】
前記座面部が相互に分離され、
前記座面部同士の間にアームレストが配置されると好ましい。
【0055】
前記アームレストが、各座席に座る乗客が使用するために与えられた共同のアームレストであると好ましい。
【0056】
前記座席ユニットが前記座席の前記座面部同士の間に配置された実用面を含むと好ましい。
【0057】
前記実用面が上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように土台構造によって支持されると好ましい。
【0058】
前記実用面が、その上昇位置にあるときに、それぞれの座席の1つまたは各々に座る乗客が腕を乗せるために与えられていると好ましい。
【0059】
前記実用面が、その下降位置にあるときに、前記座席の少なくとも1つの前記座面と一緒に乗客が横になる面を形成すると好ましい。
【0060】
前記実用面が、その下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に連続的な支持面を画定すると好ましい。
【0061】
前記実用面が前記土台構造によってその上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように支持され、
前記土台構造が、前記実用面が前記上昇位置にあるときに乗客の脚を前記実用面の下の領域に出し入れするように揺動させるのを妨げないように構成されると好ましい。
【0062】
前記2つの座席の前記背もたれ部同士の間に、前記実用面がその下降位置にあるときに前記実用面に座る乗客が使用するために与えられた別の背もたれが配置されると好ましい。
【0063】
輸送手段がさらに、少なくとも部分的に両方の座席の背面の周りに延びるシェルを備えると好ましい。
【0064】
前記シェルが前記座席ユニットの後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定すると好ましい。
【0065】
前記フットウェルにより、前記座席ユニットの後ろに座る乗客が前の座席の前記座面の下に脚を置くことができる形状であると好ましい。
【0066】
前記シェルが、座席ユニットが支持される前記輸送手段の床から、背もたれ部の上の箇所に延びると好ましい。
【0067】
前記シェルが各背もたれ部の全体と並置されると好ましい。
【0068】
前記座席ユニットの各座席が、前記長手方向に対して15〜30度、好ましくは23度の角度を向くと好ましい。
【0069】
前記座席が、互いに対して30〜60度、好ましくは46度の角度を向くと好ましい。
【0070】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成される乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段のためのまたはその中の座席配列体であり、
前記座席配列体が、
a)2つの並置された座席と、
b)前記2つの座席をすぐ後ろに配置された同一の座席配列体から分離するために配置されたシェルと、
を備え、
前記2つの座席が各々、前記輸送手段の前方を向き、(使用中に前記輸送手段の反対の外側側面に向くような)角度で相互に離れるように向き、
前記シェルが、後ろに配置された同一の座席配列体の前記座席に座る少なくとも1人の乗客の少なくとも脚を受容する少なくとも1つのフットウェルを含むことを特徴とする、
座席配列体であるということができる。
【0071】
前記2つの並置された座席及び前記シェルが単一の座席ユニットを画定すると好ましい。
【0072】
前記シェルがフットウェルを画定するスカラップ領域(scalloped region)を含み、
前記の後ろの同一の座席配列体に座る乗客が、脚を少なくとも部分的に前記2つの並置された座席の少なくとも一方の下の前記フットウェル内部に置くことができると好ましい。
【0073】
前記シェルが床の高さ位置から上向きに延びると好ましい。
【0074】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席配列体であり、
前記座席配列体が、並べて配置されかつ相互に固定された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席にそれぞれ対応する前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持面が配置され、
前記支持面が、少なくとも1人の座っている乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも1つの座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席配列体であるということができる。
【0075】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席の前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持部材が配置され、
前記支持部材が、少なくとも1人の座っている乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも一方の座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席ユニットであるということができる。
【0076】
2つの前記支持部材が提供され、
第一の支持部材が前記座席の第一の座席と結合されて、前記第一の支持部材が、前記第一の座席に座る乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記第一の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であり、
第二の支持部材が前記座席の第二の座席と結合されて、前記第二の支持部材が、前記第二の座席に座る乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記第二の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であると好ましい。
【0077】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席の前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持部材が配置され、前記支持部材が、少なくとも1人の座っている乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも一方の座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席ユニットであるということができる。
【0078】
2つの前記支持部材が提供され、
第一の支持部材が前記座席の第一の座席と結合されて、前記第一の支持部材が、前記第一の座席に座る乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記第一の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であり、
第二の支持部材が前記座席の第二の座席と結合されて、前記第二の支持部材が、前記第二の座席に座る乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記第二の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であると好ましい。
【0079】
さらなる態様では、本発明は、
民間旅客機であり、
前記旅客機の床の高さ位置に前後に配置された複数の同一の座席ユニットを支持し、
各座席ユニットが、並んでいる前記ユニットのそれぞれの座席によって各々支持されている2人の座っている乗客を収容する乗客収容ゾーンを提供し、
前記2つの座席が、前記座席が平行でない方向でありかつ互いに近寄らない方向を向くような角度を相互に向き、かつ、
前記床の高さ位置から上向きに延びる固定されたシェルが提供されて、前記ゾーンが前の座席ユニットのゾーンと部分的に重なるように前記ゾーンを分離することを特徴とする、
旅客機であるということができる。
【0080】
前記座席ユニットが、前記旅客機の前後方向に延びる行に配置されると好ましい。
【0081】
各前記座席ユニットの前記シェルが前記旅客機の床に対して固定されると好ましい。
【0082】
各座席ユニットの前記座席を直立着席位置及び寄りかかり着席位置に構成できると好ましい。
【0083】
各前記座席が、座面部と前記座面部に対して上向きに延びる背もたれ部とを含み、
前記座面部と前記背もたれ部の両方が、直立着席位置及び寄りかかり着席位置に位置決めされるように前記シェルに対して可動的であると好ましい。
【0084】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席エリアを有する民間旅客輸送手段の座席構成体であり、
前記座席構成体が座席上に座位の乗客を収容する少なくとも1つの座席配列体を備え、
前記座席配列体が、前記座席が前記輸送手段の長手方向に対して鋭角を成して前記座席配列体が隣接する前記輸送手段の外側側面に面する方向を向くように、前記旅客輸送手段に前記座席配列体を固定するための締結具を含む、
座席構成体であるということができる。
【0085】
前記座席構成体が複数の座席配列体から構成される行を備え、
前記行が前記長手方向に対して平行な方向に延び、かつ、
全ての座席配列体の前記座席が相互に平行の方向を向くと好ましい。
【0086】
前記行が前記輸送手段の前記長手中心線に対して平行にかつその外側側面で延びると好ましい。
【0087】
前記輸送手段が旅客機であり、
前記座席配列体が前記旅客機の側面の胴体壁に隣接して配置されると好ましい。
【0088】
前記座席配列体が前記座席の少なくとも背面を被覆する硬質成形シェルを備えると好ましい。
【0089】
前記シェルが、前記配列体の後ろに座る乗客が観るための画像ディスプレイユニット用の凹部を前記座席配列体の背面に画定すると好ましい。
【0090】
前記シェルの背面で外向きに延びて前記座席配列体の後ろに着席する乗客のために実用面を提供する、少なくとも1つのトレイテーブルが提供されると好ましい。
【0091】
前記シェルが前記座席に座る乗客が使用するために与えられた少なくとも1つのアームレストを含むと好ましい。
【0092】
前記アームレストが前記座席の外側側面に画定されると好ましい。
【0093】
前記座席配列体が2つの隣り合う座席を備えると好ましい。
【0094】
前記2つの座席が、相互に隣り合って配置され、かつ前記長手方向に対して垂直の方向に相互に整列すると好ましい。
【0095】
前記座席が、15〜30度、好ましくは23度の角度で前記長手方向に対して外向きに角度付けられると好ましい。
【0096】
前記シェルが前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定すると好ましい。
【0097】
前記座席配列体が2つの隣り合う座席を備え、
固定されたシェルが前記2つの隣り合う座席の背面を被覆し、
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容すると共に少なくとも部分的に両方の前記座席の下に延びる、少なくとも第一のフットウェルを画定すると好ましい。
【0098】
前記シェルが少なくとも部分的に、前記座席のうちの1つのみの下に延びる第二のフットウェルを画定すると好ましい。
【0099】
前記座席が直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0100】
少なくとも1つの前記座席が、背もたれ部及び座面部を備えると好ましい。
【0101】
前記背もたれ部及び座面部の一方または両方が、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0102】
前記座面部が前縁及び後縁を含むと好ましい。
【0103】
前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その前縁で隆起すると好ましい。
【0104】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に延びる乗客用座席エリアを含む民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が、
前記乗客用座席エリア内に座席配列体を備え、
前記座席配列体が、
相互に対して平行方向を向くように配列された複数の座席であり、前記座席の各々が1つの座面を含み、前記座面の前縁が向く方向に隣り合う座席の前記座面の前縁と食い違う、複数の座席と、
前記座席が長手方向に対してほぼ垂直の方向に整列すると共に前記長手方向に対して鋭角を成して外側方向を向くように、前記座席を前記輸送手段の床に固定する固定組立体と、
を備える、
民間旅客輸送手段であるということができる。
【0105】
前記座席配列体が少なくとも部分的に前記座席の背面の周りに拡がるシェルを含むと好ましい。
【0106】
前記シェルが硬質成形プラスチック材から構成されると好ましい。
【0107】
前記シェルが、ディスプレイユニットを前記シェルの背面に収容するように構成されると好ましい。
【0108】
前記シェルが、外側寄り座席配列体(outboard seat arrangement)の背面に、画像ディスプレイユニットを収容するための凹部を画定すると好ましい。
【0109】
前記シェルが外側寄り座席配列体の背面に凹部を画定し、
各凹部が画像ディスプレイユニットを収容すると好ましい。
【0110】
前記ディスプレイユニットが鑑賞スクリーンを含むと好ましい。
【0111】
前記ディスプレイユニットが枢動アームを含み、
この枢動アームにおいて、鑑賞スクリーンを移動させてシェルから離れるように枢動させることができると好ましい。
【0112】
前記シェルが少なくとも1つのアームレストを画定すると好ましい。
【0113】
前記アームレストが、前記外側寄り座席配列体の少なくとも1つの座席の外側側面に画定されると好ましい。
【0114】
前記外側寄り座席配列体が、アームレストから外向きに折ることができる少なくとも1つのトレイテーブルを含むと好ましい。
【0115】
あるいは、前記外側寄り座席配列体が、前記シェルの背面から外向きに延びる少なくとも1つのトレイテーブルを含み、前記外側寄り座席配列体の後ろに着席する乗客のための便利な実用面を提供する。
【0116】
各前記座席が、15〜30度、好ましくは23度の角度で前記長手方向に角度付けられると好ましい。
【0117】
前記外側寄り座席配列体が、前記外側寄り座席配列体の座席同士の間に延びるプライバシースクリーンを含むと好ましい。
【0118】
前記プライバシースクリーンが前記シェルに対して適切な位置に固定されると好ましい。
【0119】
前記プライバシースクリーンが前記シェルから延びると好ましい。
【0120】
前記プライバシースクリーンが前記シェルによって画定されると好ましい。
【0121】
前記シェルが、前記輸送手段の前記床から上向きに延び、かつ前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定すると好ましい。
【0122】
前記シェルが、少なくとも部分的に最も外側寄りの座席の下に延びる第一フットウェルと、少なくとも部分的に前記最も外側寄りの座席及び別の前記座席の下に延びる第二のフットウェルとを画定すると好ましい。
【0123】
前記座席が、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0124】
前記座席の少なくとも1つが、背もたれ部及び座面部を備えると好ましい。
【0125】
前記背もたれ部及び前記座面部の一方または両方が、着座位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0126】
前記座面部が前縁及び後縁を含むと好ましい。
【0127】
前記座席の前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その後縁で下降すると好ましい。
【0128】
前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その前縁で隆起すると好ましい。
【0129】
前記輸送手段が航空機であり、
前記座席配列体が胴体/キャビンの壁に隣接して配置され、
前記シェルが前記胴体/キャビンの壁に隣接しこれに近接して配置されると好ましい。
【0130】
前記座席が相互に取り付けられて、一体の座席配列体を形成すると好ましい。
【0131】
前記輸送手段が航空機であり、
前記長手方向が前記航空機の前後方向に対して平行であると好ましい。
【0132】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された座席エリアを有する民間旅客輸送手段用の座席配列体であり、
前記座席配列体が、
相互に並べて取り付けられかつ平行な方向を向く1対の座席と、
少なくとも部分的に前記座席の背面の周りに拡がるシェルと、
を備え、
前記シェルが、前記座席の前記背面に、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を受容する少なくとも1つのフットウェルを画定し、かつ、
前記フットウェルが少なくとも部分的に両方の座席の下に延びることを特徴とする、
座席配列体であるということができる。
【0133】
前記座席が、向く方向において、相互の整列が食い違うと好ましい。
【0134】
前記座席が、前記輸送手段の前後方向に対して垂直の方向に整列した状態で互いに対して配置されるように、前記座席を前記民間旅客輸送手段の床に固定するように構成された固定組立体に係合され、かつ、
前記座席が概して、前記輸送手段の前後方向に対して鋭角を成して外側方向を向くと好ましい。
【0135】
前記座席の各々が1つの座面を含み、
各前記座面の前縁が、前記隣接する座席の前記座面の前縁からオフセットしていると好ましい。
【0136】
前記シェルが硬質成形プラスチックまたは樹脂から構成されると好ましい。
【0137】
前記シェルが、画像ディスプレイユニットを前記シェルの背面に収容するように構成されると好ましい。
【0138】
前記シェルが、前記座席配列体の背面に、ディスプレイユニットを収容するための凹部を画定すると好ましい。
【0139】
前記シェルが複数の凹部を前記座席配列体の背面に画定し、これらの凹部の各々がディスプレイユニットを収容するためのものであると好ましい。
【0140】
前記ディスプレイユニットが鑑賞スクリーンを含むと好ましい。
【0141】
前記ディスプレイユニットが枢動アームを含み、この枢動アームにおいて、鑑賞スクリーンを移動して前記シェルから離れるように枢動させることができると好ましい。
【0142】
前記シェルが少なくとも1つのアームレストを画定すると好ましい。
【0143】
前記アームレストが、前記座席配列体の少なくとも1つの座席の外側側面に画定されると好ましい。
【0144】
あるいは、前記座席配列体が、前記シェルの背面から外向きに延びる少なくとも1つのトレイテーブルを含み、便利な実用面を前記座席配列体の後ろに着席する乗客に提供する。
【0145】
前記座席が、前記長手軸線に対して外向きに、15〜30度の角度に角度付けられると好ましい。
【0146】
前記座席が長手軸線に対して25度に角度付けられると好ましい。
【0147】
前記座席配列体が、座席配列体の座席同士の間に拡がるプライバシースクリーンを含むと好ましい。
【0148】
前記プライバシースクリーンが永続的に、前記シェルから延びると共に前記シェルによって画定されると好ましい。
【0149】
あるいは、前記プライバシースクリーンがシェルから取り外し可能である。
【0150】
前記プライバシースクリーンが前記シェルに対して適切な位置に固定されると好ましい。
【0151】
前記プライバシースクリーンが前記シェルから延びると好ましい。
【0152】
前記プライバシースクリーンが前記シェルによって画定されると好ましい。
【0153】
さらに、前記シェルが少なくとも部分的に最も外側寄りの座席の下に延びるフットウェルを含み、前記フットウェルが前記座席配列体の外側側面に対して開放していると好ましい。
【0154】
各前記座席が着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0155】
各前記座席が背もたれ部及び座面部を備えると好ましい。
【0156】
少なくとも1つの前記座席がフットレスト部を含むと好ましい。
【0157】
前記背もたれ部及び座面部の両方または一方が、着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であると好ましい。
【0158】
前記座面部が前縁及び後縁を含むと好ましい。
【0159】
前記座席の前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときにその後縁において下降すると好ましい。
【0160】
前記座面部が、その寄りかかり位置に移動するときに、その前縁において隆起すると好ましい。
【0161】
前記座席配列体が民間旅客輸送手段に導入されたときに、前記シェルが前記輸送手段のキャビンの側壁の輪郭に隣接して配置されるように構成されると好ましい。
【0162】
前記座席が、互いに取り付けられて一体の座席対を形成すると好ましい。
【0163】
さらなる態様では、本発明は、
旅客機の1つの区画の少なくとも一部において画定された旅客機乗客用座席構成体であり、
前記座席構成体が複数の座席配列体を備え、
各座席配列体が、座席の列を画定する2つの並置された座席と、前記2つの座席の少なくとも一部の周りに延びて前記2つの座席を後ろに配置された前記座席配列体から少なくとも分離するシェルとを備え、
前記シェルがさらに、前記座席配列体の座席の各々に対して少なくとも1つのアームレストを画定する、
座席構成体であるということができる。
【0164】
各座席が、前記シェルに対して、直立着席位置と寄りかかり着席位置との間で可動的であると好ましい。
【0165】
各座席が前記旅客機の長手方向に対して或る角度で向く方向を有すると好ましい。
【0166】
前記向く方向が、前記旅客機の長手中心線から離れる方向であると好ましい。
【0167】
前記座席配列体が前記旅客機の外側シェルのすぐ隣に配置されると好ましい。
【0168】
前記座席配列体の各座席が、前記旅客機において、前記配列体の他の座席よりも前に配置されないと好ましい。
【0169】
前記シェルが2つのフットウェルを形成し、前記シェルの各々が後ろの座席配列体の座席の乗客の脚を収容し、
第一のフットウェルが、中央寄り(inboard)に位置する後ろの乗客の足を受容するために、少なくとも部分的に両方の座席の下に配置され、
第二のフットウェルが、外側寄りの後ろの乗客の脚を受容するために、少なくとも部分的に最も外側寄りの座席に下に配置されると好ましい。
【0170】
さらなる態様では、本発明は、
旅客機の区画の少なくとも一部に画定される民間旅客機乗客用座席構成体であり、
前記座席構成体が座席配列体の複数の列を備え、
各座席配列体が2つの並置された座席と、前記2つの座席を後ろに配置された同様の座席配列体から少なくとも分離するように、前記座席の少なくとも一部の周りに拡がるシェルとから構成され、
前記2つの座席が各々、相互から離れるように反対の外側方向を向くことを特徴とする、
座席構成体であるということができる。
【0171】
各座席配列体が前記旅客機の中央部に配置されると好ましい。
【0172】
複数の前記列が行に配置され、
前記行が前記旅客機の長手方向に平行の方向に延びると好ましい。
【0173】
座席配列体の前記座席が、これらの座面よりもこれらの背もたれにおいて、相互により近寄ると好ましい。
【0174】
各座席が、前記旅客機の前記長手方向に対して5〜30度の角度を成す方向に向くと好ましい。
【0175】
前記シェルがさらに、前記座席配列体の前記座席の各々のための少なくとも1つのアームレストを画定すると好ましい。
【0176】
各座席が、前記シェルに対して、直立着席位置と寄りかかり着席位置との間で可動的であると好ましい。
【0177】
前記座席配列体の各座席が、前記旅客機において前記配列体の他の座席よりも前に配置されないと好ましい。
【0178】
各座席が座面を含み、
実用面が座席配列体の各座席の前記座面同士の間に配置されると好ましい。
【0179】
前記実用面が2つの区画から構成されと好ましい。
【0180】
各座席の前記座面と同一平面になるように動かして、また一方または両方の座席の乗客にアームレストまたはテーブルを提供するように動かして、前記実用面を上昇位置及び下降位置に移動できると好ましい。
【0181】
前記実用面の下に、乗客の所持品を受容し保管できる保管エリアが提供されると好ましい。
【0182】
前記保管エリアを囲うことができると好ましい。
【0183】
前記実用面がその移動を容易にする支持構造によって支持されると好ましい。
【0184】
前記支持構造が、前記実用面が上昇位置にあるときに、前記座面と前記支持構造との間に間隙を画定できるように、前記支持面を支持すると好ましい。
【0185】
前記支持構造がほぼL字形であると好ましい。
【0186】
前記支持構造体が上昇位置にあるときに、座面の高さ位置において、前記L字形が前記2つの隣接する座席同士の間に空隙を提供することを容易にすると好ましい。
【0187】
実用面が、少なくとも部分的に、前記支持構造体に対して移動して、前記支持構造体の下に配置された保管トレイを露出させ閉じることができると好ましい。
【0188】
前記座席の間でありかつ座席に着席する成人の乗客の頭の高さ位置に配置されたプライバシースクリーンがあると好ましい。
【0189】
前記シェルが前記2つの座席の間に少なくとも部分的に延びて、前記2つの座席の間にプライバシースクリーンを画定すると好ましい。
【0190】
前記シェルが、後ろの座席配列体のそれぞれの座席の乗客の脚を収容するフットウェルの少なくとも一部を画定すると好ましい。
【0191】
前記フットウェルが、少なくとも部分的に、前記座席配列体のそれぞれの座席の下に延びると好ましい。
【0192】
前記フットウェルが、乗客の脚が前記フットウェル内部で受容される箇所以外は完全に囲まれると好ましい。
【0193】
前記シェルが成形部材であると好ましい。
【0194】
前記中央座席配列体が機内娯楽等のための制御装置を含むと好ましい。
【0195】
各座席配列体が前記航空機の中央部に配置されると好ましい。
【0196】
さらなる態様では、本発明は、
民間旅客機であり、
前記民間旅客機の区画の少なくとも一部に画定された乗客用座席構成体を有し、
前記座席構成体が座席配列体の複数の列を備え、
各座席配列体が2つの並置された座席から構成され、
前記2つの座席が各々反対の外側方向を向く、
民間旅客機であるということができる。
【0197】
さらなる態様では、本発明は、
座位の2人の乗客を収容する複数のゾーンを含む民間旅客機であり、
各ゾーンが座席ユニットの複数の列の間に、かつ部分的に前記複数の列によって画定され、
各座席ユニットが、各々に乗客が座ることができる2つの並置された座席から構成され、
前記2つの座席が各々反対の外側方向を向き、かつ、
各ゾーンが部分的に隣接するゾーンと重なることを特徴とする、
民間旅客機であるということができる。
【0198】
各座席ユニットが、前記ゾーン同士の間に配置されると共に前記旅客機の床から上向きに前記座席の上に拡がる固定されたシェルを含むと好ましい。
【0199】
前記座席ユニットの各座席が鋭角に相互から離れるように向き、かつ前記旅客機の長手方向に対して鋭角に向くと好ましい。
【0200】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、
a.座面とシートバックとを各々備える2つの座席であり、
前記2つの座席が相互に隣接して配置されて座席の列を形成し、
第一の座席が前記輸送手段の外側側面に隣接して配置され、
前記列の各座席が前記輸送手段の前方を向き、
さらに、前記座席の少なくとも第二の座席が、前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって角度付けられた、
2つの座席と、
b.前記2つの座席の後ろに配置されたシェルであり、
前記シェルが、前記座席列の後ろに同一の列から構成される第二の座席の乗客用のフットウェルを画定し、
前記フットウェルが部分的に、前記列の両方の座席の前記座面の下に配置された、
シェルと、
を備え、
前記座席列と前記シェルとが単一ユニットである、
座席ユニットであるということができる。
【0201】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された座席エリアを有する民間旅客輸送手段に設置される座席システムであり、
前記座席システムが、
前記輸送手段の中心線上に配置される、上述の少なくとも1つの座席配列体と、
最初に言及した座席配列体に隣接してこれよりも外側寄りに配置される、上述の少なくとも1つの座席配列体と、
を備える、
座席システムであるということができる。
【0202】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記列が前記長手方向に対して垂直に延び、
前記列の各座席が、前記輸送手段の前方に向き、さらに前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって角度付けられ、
前記座席列が単一ユニットとして提供されることを特徴とする、
座席ユニットであるということができる。
【0203】
さらなる態様では、本発明は、
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が座席ユニットを含み、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記列が前記長手方向に対して垂直に延び、
前記列の各座席が、前記輸送手段の前方を向き、さらに前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって方向付けられる、
民間旅客輸送手段であるということができる。
【0204】
さらなる態様では、本発明は、
航空機の区画であり、
前記区画において、前記航空機の中心線の一方の側の乗客用座席が前記航空機の一方の側面を向き、前記航空機の中心線の他方の側の座席が前記航空機の反対側面を向く、
区画であるということができる。
【0205】
前記一方の側の前記乗客用座席が2つの座席から構成される列に配列され、前記列の方向が前記航空機の前後方向に対して垂直であり、かつ前記他方の側の前記乗客用座席が2つの座席から構成される列に配列され、前記列の方向が前記航空機の前後方向に対して垂直であると好ましい。
【0206】
前記一方の側の座席が、これらが隣接する前記航空機の側面に向き、かつ前記他方の側の座席が、これらが隣接する前記航空機の側面に向くと好ましい。
【0207】
さらなる態様では、本発明は、
キャビン区画において、
航空機の中心線に対して鋭角でありかつ前記中心線から離れる方向を向く前記航空機の前記中心線の一方の側の座席と、
前記中心線に対して鋭角でありかつ前記中心線から離れる方向を向く前記航空機の前記中心線の他方の側の座席と、
を含む航空機であるということができる。
【0208】
前記中心線の一方の側の全ての座席が前記中心線から離れる方向を向き、かつ、
他方の側の全ての座席が前記中心線から離れる方向を向くと好ましい。
【0209】
前記座席が前記中心線方向に対して10度〜30度の角度を向くと好ましい。
【0210】
一方の側の前記座席が列に配置され、
他方の側の前記座席が列に配置されると好ましい。
【0211】
前記列の方向が前記航空機の前記中心線方向に対して垂直であると好ましい。
【0212】
複数の座席列があり、かつ、
前記中心線の各側に各列の少なくとも2つの座席があり、これらの座席が前記航空機のそれぞれの側面を向くと好ましい。
【0213】
前記中心線と各側の前記座席との間に通路があると好ましい。
【0214】
前記航空機の前記中心線の各側において、前記通路の窓側に2つの前記座席があり、かつ前記通路の中心線側に配置された他の1つの座席があると好ましい。
【0215】
前記中心線が通過する中央座席ユニットがあり、前記中央座席ユニットが2つの座席を含むと好ましい。
【0216】
前記中央座席ユニットが上述のとおりのものであると好ましい。
【0217】
2つの座席を含む外側寄り座席ユニットが上述の通りのものであると好ましい。
【0218】
前記航空機の前記区画に外側寄り座席ユニットのみが配置されると好ましい。
【0219】
前記通路が、前記航空機の中心線と整列すると共にそれに沿って配置され、かつ前記座席を前記中心線の各側に分離させると好ましい。
【0220】
さらなる態様では、本発明は、各列において3つの座席が航空機の一方の側を向き、3つの座席が航空機の反対側を向く、旅客機のキャビンにおける2−2−2列座席レイアウトであるということがいえる。
【0221】
3つの座席の各組の向く方向が相互に対して平行であると好ましい。
【0222】
前記列の方向が前記航空機の長手方向に対して垂直であると好ましい。
【0223】
列の全ての座席が前記航空機の前後方向に対して垂直の方向に整列すると好ましい。
【0224】
前記列の両方の外側寄りの対の座席が前記航空機の前記前後方向に対して垂直の方向に整列し、
中心寄りの対の座席が前記外側寄りの対の座席の垂線から前後に食い違うと好ましい。
【0225】
各対の隣り合う座席同士の間に通路が提供されると好ましい。
【0226】
さらなる態様では、本発明は、
各列の2つの座席が前記航空機の一方の側面を向き、かつ各列の2つの座席が反対の側面を向くことを特徴とする、
民間旅客機のキャビンにおける2-2列座席レイアウトであるということができる。
【0227】
2つの隣り合う座席の各組の向く方向が相互に対して平行であると好ましい。
【0228】
前記列の方向が前記航空機の前記長手方向に対して垂直であると好ましい。
【0229】
隣り合う座席の各対の間に通路が存在すると好ましい。
【0230】
さらなる態様では、本発明は、
航空機用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が背もたれ部と座面部とを備え、
各座席が、前記航空機の前後方向に対して鋭角を向くように、さらに前記航空機において前記座席のいずれもが前記座席ユニットの他の座席よりも前にないように、前記座席ユニットを前記航空機のシートレールに締結する締結具を含む台座に取り付けられる、座席ユニットであるということができる。
【0231】
さらなる態様では、本発明は、
民間旅客機であり、
前記旅客機の床の高さ位置に前後に配置された複数の同一の座席ユニットを支持し、
各座席ユニットが、並んだ向きに前記ユニットのそれぞれの座席によって各々支持される2人の座っている乗客を収容する乗客収容ゾーンを提供し、
前記2つの座席が前記旅客機の前後方向に対して或る角度を成して配向され、
前記床の高さ位置から上向きの延びる固定されたシェルが提供されて、前記ゾーンが前の座席ユニットのゾーンと部分的に重なるように前記ゾーンを分離する、
民間旅客機であるということができる。
【0232】
前記座席ユニットが前記旅客機の前後方向に延びる行に配置されると好ましい。
【0233】
各前記座席ユニットの前記シェルが前記旅客機の床に対して固定されると好ましい。
【0234】
各座席ユニットの各座席を直立着席位置及び寄りかかり着席位置に構成できると好ましい。
【0235】
各前記座席が、座面部と前記座面部に対して上向きに延びる背もたれ部とを含み、
前記座面部及び前記背もたれ部の両方が直立着席位置及び寄りかかり着席位置に位置決めされるように、前記シェルに対して可動的であると好ましい。
【0236】
本発明の他の態様は、添付図面を参照して例としてのみ示す以下の説明から明らかになるだろう。
【0237】
本明細書において使用される場合、「及び(または)」は、「及び」、「または」またはこれらの両方を意味する。
【0238】
本明細書において使用される場合、名詞の複数形は、その名詞の複数形及び(または)単数形を意味する。
【0239】
本明細書のために、座席が向く方向に関して使用される場合の「向く(facing/face/faces)」という用語は、通常通りに座席に着席するときの乗客が、平面図で見たとき座席によって正常に支えられるときに向く方向に関する。
【0240】
本明細書のために、座席が向く方向に関して使用される場合の「外側(outboard)」という用語は、輸送手段の側面に向かうと共に輸送手段の前後方向に対して或る角度を成す方向(ただし前後方向に対して垂直であることに限定されない方向)に関する。
【0241】
本発明は広義に、個別にまたは集合的に本出願の明細書に言及または指摘される部分、要素及び特徴と、任意の2つまたはそれ以上の前記部分、要素または特徴の任意のまたは全ての組合せとから構成されるということもできる。本明細書において、本発明の技術分野において同等と知られている特定の整数に言及される場合、前記の既知の同等値は個別に言及されているかのごとく本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0242】
【図1】2つの外側寄り座席ユニットの前面斜視図である。
【図2】2つの外側寄り座席ユニットの背面斜視図である。
【図3】2つの中央寄り座席ユニットの前面斜視図である。
【図3a】1つの中央寄り座席ユニットの前面斜視図である。
【図4】2つの中央寄り座席ユニットの背面斜視図である。
【図5a】外側寄り座席ユニットと中央寄り座席ユニットとの間の通路サイズを示す座席配置の平面図である。
【図5b】外側寄り座席ユニットと中央寄り座席ユニットとの間の通路サイズを示す座席配置の背面図である。
【図6a】中央寄り座席ユニットの正面図である。
【図6b】中央寄り座席ユニットの平面図である。
【図6c】中央寄り座席ユニットの背面図である。
【図7a】外側寄り座席ユニットの正面図である。
【図7b】外側寄り座席ユニットの平面図である。
【図7c】外側寄り座席ユニットの背面図である。
【図7d】外側寄り座席ユニットの正面図である。
【図7e】外側寄り座席ユニットの平面図である。
【図8】外側寄り座席ユニットの側面図である。
【図9】航空機の反対側の外側寄り座席ユニットの側面図(例えば図8の鏡像)である。
【図10】中央寄り座席ユニットの斜視図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】図10の座席ユニットの中間区画の正面図である。
【図13】中央寄り座席ユニットの上正面斜視図である。
【図13a】乗客が各座席に座っている、図13の座席を示す。
【図13b】乗客が各座席に座っている、図13の座席を示す。
【図14】中央寄り座席ユニットの上面図である。
【図15】中央寄り座席ユニット上背面斜視図である。
【図16】中央寄り座席ユニットの背面図である。
【図17】中央寄り座席ユニットの側面図である。
【図18】中央寄り座席ユニットの正面斜視図である。
【図19】ボーイング777などの機体の広い航空機の正面図である。
【図20】図19の平面図である。
【図21】図20の側面図である。
【図22】航空機の区画が、領域Bに2つの座席を有する2つの外側寄り座席ユニットと2つの座席を有する1つの中央寄り座席ユニットと2つの通路とから構成された座席レイアウトをどのように含むかを示す、図21及び19の切断面ccでの断面図である。
【図23】図22のAA方向の図である。
【図24】図22の領域Bの拡大平面図である。
【図25】ボーイング727などの機体が狭い航空機の正面図である。
【図26】図25の平面図である。
【図27】図25の側面図である。
【図28】航空機の区画が、領域Bに、2つの座席を有する2つの外側寄り座席ユニットと2つの座席を有する1つの中央寄り座席ユニットと2つの通路とを備える座席レイアウトをどのように含むことができるかを示す、図25及び26の切断面ccでの断面図である。
【図29】図27の領域Bの拡大平面図である。
【図30】図27のAA方向の図である。
【図31】前方の座面の下に延びているフットウェルが示されている、行に配置された外側寄り座席の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0243】
添付図面を参照して例としてのみ、本発明がこれより説明される。
【0244】
図1〜2、7a〜7eは、長手方向に形成された座席エリアを有する民間旅客輸送手段内のまたはそのための外側寄り座席ユニット100の例を示す。輸送手段は例えば、列車、船、航空機またはバスであってもよい。輸送手段は航空機が好ましく、座席エリアは、航空機のキャビンまたはキャビン区画などの乗客収容ゾーンである。外側寄り座席ユニットは、輸送手段の外側側面に、例えば輸送手段の前後方向(通常の進行方向など)に平行に延びる側面に隣接して配置されることが好ましいという理由から、本明細書においては外側寄りとして説明する。
【0245】
外側寄り座席ユニット100は2つの座席120を含む。輸送手段に設置されるとき、座席の一方は座席120aのようにより中央寄りの位置に在り、他方は座席120bのようにより外側寄りに在る。座席120a,120bは相互に平行の方向を向くことが好ましい。座席120a,120bは一直線に並んで配置されず、横整列の点で距離B分だけ相互に食い違いに配置され、その結果、2人の隣り合う乗客は相互に肩を触れ合わせることがない。外側寄り座席120bは、これらの座席が向いている方向においては中央寄り座席120aよりも前方に配置されるが、前後方向に垂直の方向には整列されている。
【0246】
外側寄り座席ユニットは、座面と背もたれとを各々備える2つの座席を含む。ユニットは、また、座席120の片側から座席120の背面の周囲に座席の反対側へ延びる硬質成形プラスチックシェル110を含む。シェルは、少なくとも部分的に座席の背面を取り囲む。シェルは、床から上向きに延び、床に対して固定される。
【0247】
シェル100は、座席120の各々用のアームレスト114を画定できる。
【0248】
座席120同士の間にプライバシースクリーン150を画定して、座席120に着席した乗客同士の間のプライバシーを提供できる。好ましい実施形態においては、プライバシースクリーン150が恒常的にシェル110から延びかつシェルによって画定されると想定されるが、別の実施形態においては取外し可能または移動可能とすることもできる。
【0249】
外側寄り座席ユニット100は、シェル110の背面の凹部112に各々収容される複数のディスプレイユニット130を含むことができる。
【0250】
ディスプレイユニット130は、映画、ゲーム、ビデオ、DVD、CD、その他の機内娯楽、フライト情報などの媒体を表示する画面132を備える。画面132は、枢動アーム134に取り付けられ、このアームによって、シェル110から画面132を離して、後ろに着席する乗客によって画面132を便利に観ることができるように提供できる。
【0251】
外側寄り座席ユニット100は、機内娯楽及び照明などのための制御装置180を含むことができる。
【0252】
外側寄り座席ユニット100は、さらに2つのトレイテーブル140を含む。1つの実施形態において、トレイテーブル140aは、各座席120に付設されたアームレスト114の下の保管室(図示せず)から折り返すことができる。しかしながら、別の実施形態においては、トレイテーブル140bを、外側寄り座席ユニット100の背面から特にシェル110の背面から延ばして、後ろに着席する乗客のために便利な実用面を提供するように構成できる。
【0253】
外側寄り座席ユニットは、さらに、少なくとも座席120を民間旅客輸送手段の床1111に固定するように構成された固定組立体170を備えることができる。固定組立体170は、座席120が輸送手段の長手軸線1120に対してほぼ垂直の方向に整列するように、座席120を床1111にまたは床の高さ位置にあるシートレールに固定するように構成される。このようにして、2つの座席120のいずれも、輸送手段内において他方よりも前に出ないことが好ましい。座席120は、概して輸送手段の長手軸線1120に対して鋭角αを成して外側の方向を向く(図7bに示すとおり)。好ましくは、この鋭角αは長手軸線に対して15〜30度であり、より好ましくは長手軸線に対して約23度である。
【0254】
好ましい実施形態において、座席が距離Bだけオフセットしているため、外側寄り座席ユニット100の各座席120の対応する特徴は、前記の長手軸線1120に対してほぼ垂直の線上において相互に整列することである。このようにして、外側座席ユニットに着席する乗客が脚をさらに延ばす余裕を有しながら、座席ユニット同士の間の間隔を標準的な(横並びの)座席構成体と同程度に制限することができる。
【0255】
好ましい実施形態において、外側寄り座席ユニット100を輸送手段の長手中心線の外側に配置して、外側寄り座席ユニット100を輸送手段の側面のキャビン内壁1140に隣接する位置に配置できる。輸送手段が航空機である場合、壁は胴体に隣接する壁である。シェル110は、見た目に心地よい外側寄り座席配列体を有し、かつ最も外側寄りの座席120bとキャビンの壁1140との間のスペースを利用させるように、側壁1140に隣接または近接しかつその輪郭に沿って構成されることが想定される。
【0256】
1つの実施形態において、図31に示すように、シェルは、1対のフットウェル160、すなわち中央寄りフットウェル160a及び外側寄りフットウェル160bを画定する。フットウェルは、少なくとも部分的に1つまたはそれ以上の座席120の下に延びる。好ましい実施形態において、中央寄りフットウェル160aは、少なくとも部分的に座席120a,120bの両方の下に延び、その結果、外側寄り座席配列体100の後ろに配置された同様の外側寄り座席配列体100の中央寄り座席120aに着席する乗客は、座席120と整列して(すなわち座席120が整列するのと同じ鋭角αで)前方へ脚を延ばすことができる。
【0257】
同様に、外側寄り座席配列体100の後ろに配置された同様の外側寄り座席配列体100の外側寄り座席120bに着席する乗客は、座席120と整列して前方へ脚を外側寄りフットウェル160b内部に延ばすことができる。外側寄りフットウェル160bは、脚を入れる余裕を大きくするために、外側寄り座席配列体100の外側側面に開放側面を有することが想定される(図31)。
【0258】
各座席120は、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であることが想定される。各座席は、背もたれ部122と座面部124とを備える。座席120の座面部は、前縁124a及び後縁124bを画定する。背もたれ部122、座面部124及びフットレスト部128の各々は、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的である。座席120の座面部124は、寄りかかり位置へ動くときにその後縁124bにおいて下向きに下降できる一方で、座面部124の前縁124aは上向きに隆起できる。シェルは、座面及び(または)背もたれが動くとき静止したままである。
【0259】
好ましくはシェルによって形成されるアームレストも、静止したままである。座席ユニットの最も外側寄りの座席のアームレスト114は、座席ユニットのこれよりも中央寄りの座席の対応するアームレストよりも輸送手段内の前方にない。
【0260】
図24及び29に示すように、上述の外側寄り座席ユニット100は、方向LLに平行である長手方向に形成された座席エリアを有する旅客輸送手段用の外側寄り座席構成体1000に構成可能である。外側寄り座席構成体1000は、上述のように、複数の外側寄り座席ユニット100を備え、各外側寄り座席ユニット100は1対の座席120を備え、外側寄り座席配列体100は前後に配置される。
【0261】
座席構成体1000の各外側寄り座席ユニット100は、前後に整列するように乗客輸送手段の床1111に固定される。各外側寄り座席ユニット100は、外側寄り座席配列体100の座席120が、輸送手段の長手軸線1120に対して鋭角αに、概して外側方向を向くように、床1111に固定される。
【0262】
外側寄り座席ユニット100の各々は、中央長手軸線1120の外側に配置され、好ましくは、輸送手段のキャビン内側壁1140に隣接して配置される。
【0263】
このような好ましい外側寄り座席構成体1000において、1対の座席ユニットのうちのより前方の外側寄り座席ユニットの座席120a及び120bの全体的な整列は、これよりも後方の外側寄り座席ユニット100における座席120の全体的な整列に対して平行である。
【0264】
本発明の別の態様によれば、図3、4、6及び9に記載されているように、中央寄り座席ユニット200が提供される。中央寄り座席ユニットは、民間旅客輸送手段の長手中央線1120上に配置できる。
【0265】
中央寄り座席ユニット200は、横並びに配置され相互に固定された1対の座席220を備える。各座席は、背もたれ部222と、座面部224とを備え、これらは、外側寄り座席ユニット100について説明した座席120と同様の特徴と同様に作用する。
【0266】
中央寄り座席ユニット200の座席220は、輸送手段の長手軸線1120に対して鋭角βの角度を成して、かつ相互に鋭角2xβの角度を成して整列する。それぞれの座席220の背もたれ部222は、座面部224よりも鋭角2xβの頂点Vの近くに位置する。このようにして、中央寄り座席ユニット200の並置される隣り合う座席220に着席する乗客は、プライバシーが増大するように、互いから顔をそらし反対の外側方向を向く。好ましい実施形態において、角度βは15〜30度の範囲であり、さらに好ましくは23度である。
【0267】
中央寄り座席ユニット200はさらに、それぞれの座席220の座面部224同士の間に延びる実用面216を含む。実用面216は、2つの区画から構成されて、各座席の座面部224と同一平面になるように動かすことと、座席220の一方または両方にいる乗客用のアームレストまたはテーブルを提供する位置へ動かすこととを含めて、上下に(好ましくは各区画を個別に及び(または)一緒に)動かせるものであると想定される。下降位置にあるときに、実用面は、第三の人用の座席として作用し、または隣接する座面と共に一方または両方の主乗客が使用するものよりも大きな表面を創生することができる。
【0268】
1つの実施形態において、実用面216の下は保管エリア319を画定できる空隙である。保管エリアは乗客の所持品を受容して保管できる。これが図10に示される。保管エリアを閉鎖することができ、保管エリアは、輸送手段または航空機の前方へ向く方向に開放可能であり、床1111から上向きに延びる。実用面は、下降位置にあるときには主座席の間に人を座らせることができる座席として機能し、上昇位置にあるときにはアームレストまたはテーブルとして機能できる。実用面は、その下の保管室230の蓋としても作用する。各乗客が別個に保管室320を開閉できるように、図10に示すように実用面を2つの区画として提供できる。実用面が上昇位置にあるときには、2つの座席の乗客が使用及び(または)共用するテーブルトップとしても作用する。これによって機内での食事で共用することを容易にする。乗客の脚を実用面の下のエリアに置くことができる。
【0269】
実用面は、実用面を上昇位置と下降位置との間で移動させることができるようにする土台構造331によって支持される。好ましくは、土台構造331は、実用面が上下に動けるようにするために、座席構造体に対してレール機構によって支持される。ロック機構を使用して、一定のまたは希望の(1または複数の)高さで土台構造をロックできる。好ましくは、この高さは無限に可変的であってもよく、または設定された位置であってもよい。
【0270】
別の実施形態において、土台構造331は、図11に示すようにまた図12において点線で示すようにこれが上昇位置にあるときに、空隙または間隙330が与えられるような形状であることが好ましい。片脚または両脚の少なくとも一部を間隙内部に置けるので、この間隙330は乗客により効果的な空間を提供することができる。
【0271】
土台構造331は、上昇位置に構成されるときに、乗客が脚を実用面の下の、それぞれの座席220同士の間の間隙330内部に延ばすことができる、隣接する座面224の上の高さまで上昇可能である。このようにして、2人の乗客がテーブル面として実用面を使用し、脚を実用面の下に延ばして互いに向かい合って座ることができる。
【0272】
シェルは、座席の背面から前方に向かって周囲を包囲し、各座席の背もたれを越えて部分的に突出して、各乗客のための二次的な背もたれとなることができる。このような二次的な背もたれを、乗客が他方の乗客の方を向いて体の位置をさらに回転させるときに使用できる。
【0273】
好ましくは、中央寄り座席ユニット200は、さらに、土台構造が下降位置にあるときに乗客が中央背もたれに寄りかかって実用面を追加の座席として使用できるように、それぞれの座席220の背もたれ部同士の間に配置された中央背もたれを含む。
【0274】
中央寄り座席ユニット200は、機内娯楽システム等のための制御装置280を含む。制御装置はシェル210に取り付けられる。
【0275】
外側寄り座席ユニット100と同様に、中央寄り座席ユニット200は、座席220を民間旅客輸送手段の床1111に固定するように構成された固定組立体270を含む。
【0276】
さらに、中央寄り座席ユニット200は、少なくとも部分的に座席220の背面の周りに延びるシェル210を含み、シェルは外側寄り座席ユニット100のシェル110と同様の機能を果たす。例えば、シェルは、シェル210の背面の凹部212にディスプレイユニット230を収容できる。ディスプレイユニットは、外側寄り座席ユニット100のディスプレイユニットと同様であり、同様に画面232及び枢動アーム234を含み、同様に可動的である。
【0277】
シェル210は、硬質成形プラスチックまたは樹脂材料から構成されることが想定され、座席220の外側側面に少なくとも1つのアームレスト214を画定するように成形される。中央寄り座席ユニット200はアームレストから外向きに折りたたむことのできる少なくとも1つのトレイテーブル240を含むことができる。また、トレイテーブル240がシェル210の背面から延びて、後ろに着席する乗客のための便利な実用面を提供できることも想定される。
【0278】
1つの実施形態において、中央座席配列体200は、シェル210から座席220同士の間に延びるプライバシースクリーン250を含む。1つの実施形態において、プライバシースクリーン250はシェルに対して固定位置に取り付けられる。プライバシースクリーンをシェルによって画定できる。別の実施形態において、プライバシースクリーン250は、座席220同士の間から取り外されることができるように可動的である。
【0279】
外側寄り座席ユニット100と同様に、シェル210はさらに、1つのフットウェルまたは1対のフットウェル260の少なくとも一部を画定して、中央座席配列体200の後ろに座る1又は複数の乗客の脚を収容できる。
【0280】
図3に示すように、民間旅客機の中央寄り座席構成体2000は、上述の中央寄り座席ユニット200を使用する航空機の区画の少なくとも一部内に画定できる。民間旅客機の中央寄り座席構成体2000は、中央寄り座席ユニット200の複数の列2010を備え、各ユニットは2つの並置された座席120から構成され、その後ろにシェル110が延びて、後ろに配置された同様のユニット200から2つの座席120を分離する。
【0281】
2つの座席120は、各々、反対の外側方向を向く。各ユニット200は航空機の中央部に配置される。
【0282】
好ましい実施形態において、複数の列2010は行2020に配置される。行2020は、航空機の長手軸線1120に対して平行の方向へ延びる。ユニット200の座席120は、これらの背もたれでまたは背もたれに向かって互いに近づく。さらに、各座席120は、航空機の長手軸線に対して(図6bに示す)角度βの、好ましくは長手軸線に対して5〜30度の、最も好ましくは約23度の方向を向く。角度βは外側寄り座席ユニット100の座席120の角度αと同じであることが好ましいと考えられる。それによって乗客同士の間のプライバシーを提供するのに役立つ。
【0283】
好ましい実施形態において、中央寄り座席ユニット200の各座席220は、航空機において中央寄り座席ユニット200の他の座席よりも前に配置されない。
【0284】
上記記載の説明から、航空機において使用されるときに、中央寄り座席ユニットは、座っている2人の乗客を収容するための複数のゾーンを形成することが明らかだろう。各ゾーンは中央寄り座席ユニットの複数の列同士の間に、部分的には複数の列によって画定され、各中央寄り座席ユニットは乗客が座れる並置された2つの座席220から構成され、2つの座席は各々反対の外側方向を向き、各ゾーンは部分的に隣接するゾーンと重なる。
【0285】
本発明は、また、上述のような中央寄り座席構成体2000と外側寄り座席構成体1000とを含む座席システムを提供することができる。
【0286】
2つの座席構成体1000,2000の組合せは、協働して、これらの座席に収容される乗客のための優れた視線プライバシー(line−of−sight privacy)を提供するとともに、快適で効率のよい座席レイアウトを提供できると考えられる。硬質のシェルを持つことによって乗客の快適さが向上する。後ろの座席の乗客は自分の座席を出入りするときに前の座席の背もたれを揺らすことなく、ひいては他の乗客を煩わせることなくシェルを保持することができるからである。外側寄り座席ユニットの座席はオフセットされ食い違っているので隣り合う乗客同士の肩がぶつかることが避けられる。
【0287】
図28〜30を参照すると、外側寄り座席ユニットを、中央寄り座席ユニット抜きで、航空機の区画Bに提供できる。例えば、ボーイング737など機体の狭い航空機においては2×2の配置で座席を導入できる。対の座席は通路で分離される。2×2の配置は、列状に整列した隣り合う対の座席を有してもよく、列は長手方向LLに対して垂直に延びるか、または1対の座席の列は、通路の反対側の1対の座席の列よりもわずかに前方にある。
【0288】
このことは、図24に示すような座席ユニットにも同様に応用できる。例えば、外側寄り座席ユニットの行の座席を、航空機内において特定の列番号の中央寄り座席ユニットよりもわずかに前に配置できる。実際には、座席ユニット間の間隔は、列によって異なってもよい。
【0289】
1つの行の各座席ユニットの列の方向は、相互に平行である。同様に、上述の複数の座席ユニットが提供される輸送手段の区画において、1つの行の座席ユニットの列の方向は別の行の座席ユニットの列に対して平行である。
【0290】
航空機において組み合わされたときに、座席システムによってもたらされる利点は、飛行時間が通常長く、空間及び容積の利用が重要課題である旅客機において特に有利である。
【0291】
本明細書において、座席がユニットして提供されているが、座席を個別に輸送手段に取り付けることができると考えられる。ユニットとして座席を提供することは、座席をユニットとして航空機のシートレールに便利に設置し固定できる民間旅客航空会社にとって特に利点がある。このことを、シートレールに座席ユニットを固定させる固定具を有する座席台座に座席を取り付けることによって達成することができる。
【0292】
上記記載において、既知の均等物を持つ要素または整数に言及される場合、このような均等なものは個別に記されているかのように含まれるものとする。
【0293】
本発明が特定の実施形態を参照しつつ例として説明されたが、本発明の範囲または精神から逸脱することなく修正及び(または)改良を加えられることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
民間旅客輸送手段の長手方向に延びる乗客用座席エリアにおいて、前記輸送手段の長手中心線に配置された座席配列体であり、
前記座席配列体が、並べて配置され相互に固定された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角方向を向き、かつ
それぞれの座席の前記背もたれ部が、前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近いことを特徴とする、
座席配列体。
【請求項2】
各座席の前記座面部が互いから分離され、
前記対の座席の前記座面部同士の間にアームレストが配置されることを特徴とする、
請求項1に記載の座席配列体。
【請求項3】
前記アームレストが前記対の座席に座る乗客によって相互に使用できるように構成されることを特徴とする、
請求項2に記載の座席配列体。
【請求項4】
前記座席配列体が前記対の座席の前記座面部同士の間に配置された実用面を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の座席配列体。
【請求項5】
前記実用面が上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように土台構造によって支持されることを特徴とする、
請求項4に記載の座席配列体。
【請求項6】
前記実用面が、上昇位置にあるときに、それぞれの座席の1つまたは各々に座る乗客が腕を乗せられるように構成されることを特徴とする、
請求項5に記載の座席配列体。
【請求項7】
前記実用面が、下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に、乗客が横になる(好ましくは平らな)面を形成することを特徴とする、
請求項5または6に記載の座席配列体。
【請求項8】
前記実用面が、下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に、連続的支持面を画定することを特徴とする、
請求項5または6に記載の座席配列体。
【請求項9】
前記実用面が上昇位置にあるときに、前記2つの座席に座る乗客が、相互に向かい合う向きで座るために、前記実用面の下に脚を置くことができることを特徴とする、
請求項5〜8のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項10】
前記実用面が前記土台構造によってその上昇位置と下降位置との間で移動可能であり、
前記土台構造が、前記実用面が前記上昇位置にあるときに、座っている乗客の脚を前記実用面の下の領域に出し入れするように揺動させるのを妨げないように構成されることを特徴とする、
請求項5に記載の座席配列体。
【請求項11】
前記実用面が摺動機構によって移動可能に支持された前記土台構造によって移動可能であることを特徴とする、
請求項5に記載の座席配列体。
【請求項12】
前記2つの座席の前記背もたれ部同士の間に、前記実用面が下降位置にあるときに前記実用面に座る乗客が使用するために与えられた別の背もたれが配置されることを特徴とする、
請求項4〜11のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項13】
前記2つの座席の前記座面が第一位置にあるときに、前記2つの座席の前記座面同士の間に位置しかつこれら同士の間に拡がる二次座面が提供され、
前記二次座面の下に空隙があり、
前記二次座面が前記第一位置とさらに上昇した第二位置との間で移動可能であり、
前記第二位置にある前記二次座面は、前記2つの座席の前記座面から分離されて、前記2つの座席の各々に座る乗客の少なくとも1本の腿を受容するのに十分な間隙を創生することを特徴とする、
請求項1に記載の座席配列体。
【請求項14】
さらに、前記座席が相互に向かって鋭角に整列して、前記旅客輸送手段の前記長手軸線に対して各々鋭角を成すと共に反対の外側方向を各々向くように、前記民間旅客輸送手段の床に前記座席を固定するように構成された固定組立体を備える、
請求項1〜13のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項15】
さらに、少なくとも部分的に両方の座席の背面の周りに延びるシェルを備える、
請求項1〜14のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項16】
前記シェルが硬質成形プラスチック材から構成されることを特徴とする、
請求項15に記載の座席配列体。
【請求項17】
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに着席する乗客が観るために与えられた画像ディスプレイユニットを収容する凹部を画定することを特徴とする、
請求項16に記載の座席配列体。
【請求項18】
前記シェルが各座席用の少なくとも1つのアームレストを画定することを特徴とする、
請求項15〜17のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項19】
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項15〜18のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項20】
前記フットウェルにより、前記座席配列体の後ろに座る乗客が、両脚を前の座席の前記座面の下に置くことができる形状になっていることを特徴とする、
請求項19に記載の座席配列体。
【請求項21】
前記シェルが、床の高さ位置から延びて、各座席の前記背もたれ部の上へ突出することを特徴とする、
請求項15に記載の座席配列体。
【請求項22】
前記シェルが、前記座席配列体において各乗客が他方の座席により向いた位置にあるときに、各座席に座る乗客が使用するための二次背もたれとなるように延びることを特徴とする、
請求項15または21に記載の座席配列体。
【請求項23】
前記シェルが、前記座席配列体の各側を包囲するように少なくとも部分的に各座席が向く側へ突出するように延びることを特徴とする、
請求項15、21または22に記載の座席配列体。
【請求項24】
前記各座席が前記長手方向に対して15度〜30度、好ましくは23度の角度を向くことを特徴とする、
請求項1〜23のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項25】
前記座席が相互に30〜60度、好ましくは46度の角度を向くことを特徴とする、
請求項1〜24のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項26】
前記2つの座席の間にプライバシースクリーンが配置されることを特徴とする、
請求項1〜25のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項27】
各座席が直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜26のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項28】
前記背もたれ部及び座面部の一方または両方が、直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜27のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項29】
前記座席が相互に接続されて、一体の1対の座席を形成することを特徴とする、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項30】
長手方向に延びる乗客用座席エリアを含む民間旅客輸送手段の長手中心線に沿って設置された、
請求項1〜29のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項31】
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記座席列が、前記民間旅客輸送手段において前及び後ろの一方または両方の同様の座席列から分離され、
前記列が前記民間旅客輸送手段の前記長手方向に対して垂直に延び、
前記座席列の各座席が前記輸送手段の前方を向き、
さらに各座席が、相互に離れるようにかつ前記輸送手段のそれぞれの外側側面に向かって角度付けられ、かつ、
前記座席列が単一ユニットとして提供される、
座席ユニット。
【請求項32】
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が、座席の列を形成する2つの隣り合う座席を備える座席ユニットを備え、
前記列が前記民間旅客輸送手段の長手方向に対して垂直に延び、
各座席が、前記輸送手段の前方を向き、さらに相互から離れるようにかつ前記輸送手段のそれぞれの対向する外側側面に向かって角度付けられる、
民間旅客輸送手段。
【請求項33】
各座席が、座面部と前記座面部から上向きに延びる背もたれ部とを含むことを特徴とする、
請求項32に記載の輸送手段。
【請求項34】
前記座面部が相互に分離され、
前記座面部同士の間にアームレストが配置されることを特徴とする、
請求項33に記載の輸送手段。
【請求項35】
前記アームレストが、各座席に座る乗客が使用するために与えられた共同のアームレストであることを特徴とする、
請求項34に記載の輸送手段。
【請求項36】
前記座席ユニットが前記座席の前記座面部同士の間に配置された実用面を含むことを特徴とする、
請求項33に記載の輸送手段。
【請求項37】
前記実用面が上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように土台構造によって支持されることを特徴とする、
請求項36に記載の輸送手段。
【請求項38】
前記実用面が、その上昇位置にあるときに、それぞれの座席の1つまたは各々に座る乗客が腕を乗せるために与えられていることを特徴とする、
請求項37に記載の輸送手段。
【請求項39】
前記実用面が、その下降位置にあるときに、前記座席の少なくとも1つの前記座面と一緒に乗客が横になる面を形成することを特徴とする、
請求項37に記載の輸送手段。
【請求項40】
前記実用面が、その下降位置にあるときに、各座席の前記座面と一緒に連続的な支持面を画定することを特徴とする、
請求項37または38に記載の輸送手段。
【請求項41】
前記実用面が前記土台構造によってその上昇位置と下降位置との間で移動可能であるように支持され、
前記土台構造が、前記実用面が前記上昇位置にあるときに乗客の脚を前記実用面の下の領域に出し入れするように揺動させるのを妨げないように構成されることを特徴とする、
請求項37〜40のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項42】
前記2つの座席の前記背もたれ部同士の間に、前記実用面がその下降位置にあるときに前記実用面に座る乗客が使用するために与えられた別の背もたれが配置されることを特徴とする、
請求項37〜41のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項43】
さらに、少なくとも部分的に両方の座席の背面の周りに延びるシェルを備える、
請求項32〜42のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項44】
前記シェルが前記座席ユニットの後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項43に記載の輸送手段。
【請求項45】
前記フットウェルにより、前記座席ユニットの後ろに座る乗客が前の座席の前記座面の下に脚を置くことができる形状であることを特徴とする、
請求項44に記載の輸送手段。
【請求項46】
前記座席ユニットの各座席が、前記長手方向に対して15〜30度、好ましくは23度の角度を向くことを特徴とする、
請求項32〜45のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項47】
前記座席が、互いに対して30〜60度、好ましくは46度の角度を向くことを特徴とする、
請求項32〜46のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項48】
長手方向に形成される乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段のためのまたはその中の座席配列体であり、
前記座席配列体が、
a)2つの並置された座席と、
b)前記2つの座席をすぐ後ろに配置された同一の座席配列体から分離するために配置されたシェルと、
を備え、
前記2つの座席が各々、前記輸送手段の前方を向き、(使用中に前記輸送手段の反対の外側側面に向くような)角度で相互に離れるように向き、
前記シェルが、後ろに配置された同一の座席配列体の前記座席に座る少なくとも1人の乗客の少なくとも脚を受容する少なくとも1つのフットウェルを含むことを特徴とする、
座席配列体。
【請求項49】
前記2つの並置された座席及び前記シェルが単一の座席ユニットを画定することを特徴とする、
請求項48に記載の座席配列体。
【請求項50】
前記シェルがフットウェルを画定するスカラップ領域を含み、
前記の後ろの同一の座席配列体に座る乗客が、脚を少なくとも部分的に前記2つの並置された座席の少なくとも一方の下の前記フットウェル内部に置くことができることを特徴とする、
請求項48または49に記載の座席配列体。
【請求項51】
前記シェルが床の高さ位置から上向きに延びることを特徴とする、
請求項48〜50のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項52】
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席配列体であり、
前記座席配列体が、並べて配置されかつ相互に固定された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席にそれぞれ対応する前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持面が配置され、
前記支持面が、少なくとも1人の座っている乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも1つの座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席配列体。
【請求項53】
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席の前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持部材が配置され、
前記支持部材が、少なくとも1人の座っている乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも一方の座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席ユニット。
【請求項54】
2つの前記支持部材が提供され、
第一の支持部材が前記座席の第一の座席と結合されて、前記第一の支持部材が、前記第一の座席に座る乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記第一の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であり、
第二の支持部材が前記座席の第二の座席と結合されて、前記第二の支持部材が、前記第二の座席に座る乗客にアームレストを提供する第一位置と、前記第二の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
請求項54に記載の座席ユニット。
【請求項55】
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が、
背もたれ部と、
座面部と、
を備え、
前記座席が相互に鋭角を成す平行でない方向を向き、
各座席の前記背もたれ部が前記座面部よりも前記鋭角の頂点に近く、
前記対の座席の間に支持部材が配置され、前記支持部材が、少なくとも1人の座っている乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記対の座席の少なくとも一方の座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
座席ユニット。
【請求項56】
2つの前記支持部材が提供され、
第一の支持部材が前記座席の第一の座席と結合されて、前記第一の支持部材が、前記第一の座席に座る乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記第一の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であり、
第二の支持部材が前記座席の第二の座席と結合されて、前記第二の支持部材が、前記第二の座席に座る乗客にテーブルを提供する第一位置と、前記第二の座席の前記座面部と同一平面にある第二位置との間で移動可能であることを特徴とする、
請求項55に記載の座席ユニット。
【請求項57】
民間旅客機であり、
前記旅客機の床の高さ位置に前後に配置された複数の同一の座席ユニットを支持し、
各座席ユニットが、並んでいる前記ユニットのそれぞれの座席によって各々支持されている2人の座っている乗客を収容する乗客収容ゾーンを提供し、
前記2つの座席が、前記座席が平行でない方向でありかつ互いに近寄らない方向を向くような角度を相互に向き、かつ、
前記床の高さ位置から上向きに延びる固定されたシェルが提供されて、前記ゾーンが前の座席ユニットのゾーンと部分的に重なるように前記ゾーンを分離することを特徴とする、
旅客機。
【請求項58】
前記座席ユニットが、前記旅客機の前後方向に延びる行に配置されることを特徴とする、
請求項57に記載の旅客機。
【請求項59】
各前記座席ユニットの前記シェルが前記旅客機の床に対して固定されることを特徴とする、
請求項57または58に記載の旅客機。
【請求項60】
各座席ユニットの前記座席を直立着席位置及び寄りかかり着席位置に構成できることを特徴とする、
請求項57〜59のいずれか一項に記載の旅客機。
【請求項61】
各前記座席が、座面部と前記座面部に対して上向きに延びる背もたれ部とを含み、
前記座面部と前記背もたれ部の両方が、直立着席位置及び寄りかかり着席位置に位置決めされるように前記シェルに対して可動的であることを特徴とする、
請求項57〜60のいずれか一項に記載の旅客機。
【請求項62】
長手方向に形成された乗客用座席エリアを有する民間旅客輸送手段の座席構成体であり、
前記座席構成体が座席上に座位の乗客を収容する少なくとも1つの座席配列体を備え、
前記座席配列体が、前記座席が前記輸送手段の長手方向に対して鋭角を成して前記座席配列体が隣接する前記輸送手段の外側側面に面する方向を向くように、前記旅客輸送手段に前記座席配列体を固定するための締結具を含む、
座席構成体。
【請求項63】
前記座席構成体が複数の座席配列体から構成される行を備え、
前記行が前記長手方向に対して平行な方向に延び、かつ、
全ての座席配列体の前記座席が相互に平行の方向を向くことを特徴とする、
請求項62に記載の座席構成体。
【請求項64】
前記行が前記輸送手段の前記長手中心線に対して平行にかつその外側側面で延びることを特徴とする、
請求項63に記載の座席構成体。
【請求項65】
前記輸送手段が旅客機であり、
前記座席配列体が前記旅客機の側面の胴体壁に隣接して配置されることを特徴とする、
請求項64に記載の座席構成体。
【請求項66】
前記座席配列体が前記座席の少なくとも背面を被覆する硬質成形シェルを備えることを特徴とする、
請求項62〜65のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項67】
前記シェルが、前記配列体の後ろに座る乗客が観るための画像ディスプレイユニット用の凹部を前記座席配列体の背面に画定することを特徴とする、
請求項66に記載の座席構成体。
【請求項68】
前記シェルの背面で外向きに延びて前記座席配列体の後ろに着席する乗客のために実用面を提供する、少なくとも1つのトレイテーブルが提供されることを特徴とする、
請求項66または67に記載の座席構成体。
【請求項69】
前記シェルが前記座席に座る乗客が使用するために与えられた少なくとも1つのアームレストを含むことを特徴とする、
請求項66〜68のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項70】
前記座席配列体が2つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項62〜69のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項71】
前記2つの座席が、相互に隣り合って配置され、かつ前記長手方向に対して垂直の方向に相互に整列することを特徴とする、
請求項70に記載の座席構成体。
【請求項72】
前記座席が、15〜30度、好ましくは23度の角度で前記長手方向に対して外向きに角度付けられることを特徴とする、請求項71に記載の座席構成体。
【請求項73】
前記シェルが前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項66に記載の座席構成体。
【請求項74】
前記座席配列体が2つの隣り合う座席を備え、
固定されたシェルが前記2つの隣り合う座席の背面を被覆し、
前記シェルが、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容すると共に少なくとも部分的に両方の前記座席の下に延びる、少なくとも第一のフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項62に記載の座席構成体。
【請求項75】
前記シェルが少なくとも部分的に、前記座席のうちの1つのみの下に延びる第二のフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項74に記載の座席構成体。
【請求項76】
前記座席が直立着席位置と寄りかかり位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項62〜75のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項77】
長手方向に延びる乗客用座席エリアを含む民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が、
前記乗客用座席エリア内に座席配列体を備え、
前記座席配列体が、
相互に対して平行方向を向くように配列された複数の座席であり、前記座席の各々が1つの座面を含み、前記座面の前縁が向く方向に隣り合う座席の前記座面の前縁と食い違う、複数の座席と、
前記座席が長手方向に対してほぼ垂直の方向に整列すると共に前記長手方向に対して鋭角を成して外側方向を向くように、前記座席を前記輸送手段の床に固定する固定組立体と、
を備える、
民間旅客輸送手段。
【請求項78】
前記座席配列体が少なくとも部分的に前記座席の背面の周りに拡がるシェルを含むことを特徴とする、
請求項77に記載の輸送手段。
【請求項79】
各前記座席が、15〜30度、好ましくは23度の角度で前記長手方向に角度付けられることを特徴とする、
請求項77または78に記載の輸送手段。
【請求項80】
前記シェルが、前記輸送手段の前記床から上向きに延び、かつ前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を収容する少なくとも1つのフットウェルを画定することを特徴とする、
請求項78に記載の輸送手段。
【請求項81】
前記シェルが、少なくとも部分的に最も外側寄りの座席の下に延びる第一フットウェルと、少なくとも部分的に前記最も外側寄りの座席及び別の前記座席の下に延びる第二のフットウェルとを画定することを特徴とする、
請求項78または80に記載の輸送手段。
【請求項82】
前記輸送手段が航空機であり、
前記座席配列体が胴体/キャビンの壁に隣接して配置され、
前記シェルが前記胴体/キャビンの壁に隣接しこれに近接して配置されるように構成されることを特徴とする、
請求項78に記載の輸送手段。
【請求項83】
前記座席が相互に取り付けられて、一体の座席配列体を形成することを特徴とする、
請求項77〜82のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項84】
前記輸送手段が航空機であり、
前記長手方向が前記航空機の前後方向に対して平行である、
請求項77〜82のいずれか一項に記載の輸送手段。
【請求項85】
長手方向に形成された座席エリアを有する民間旅客輸送手段用の座席配列体であり、
前記座席配列体が、
相互に並べて取り付けられかつ平行な方向を向く1対の座席と、
少なくとも部分的に前記座席の背面の周りに拡がるシェルと、
を備え、
前記シェルが、前記座席の前記背面に、前記座席配列体の後ろに座る乗客の脚を受容する少なくとも1つのフットウェルを画定し、かつ、
前記フットウェルが少なくとも部分的に両方の座席の下に延びることを特徴とする、
座席配列体。
【請求項86】
前記座席が、向く方向において、相互の整列が食い違うことを特徴とする、
請求項85に記載の座席配列体。
【請求項87】
前記座席が、前記輸送手段の前後方向に対して垂直の方向に整列した状態で互いに対して配置されるように、前記座席を前記民間旅客輸送手段の床に固定するように構成された固定組立体に係合され、かつ、
前記座席が概して、前記輸送手段の前後方向に対して鋭角を成して外側方向を向くことを特徴とする、
請求項85または86に記載の座席配列体。
【請求項88】
前記座席の各々が1つの座面を含み、
各前記座面の前縁が、前記隣接する座席の前記座面の前縁からオフセットしていることを特徴とする、
請求項85〜87のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項89】
旅客機の1つの区画の少なくとも一部において画定された旅客機乗客用座席構成体であり、
前記座席構成体が複数の座席配列体を備え、
各座席配列体が、座席の列を画定する2つの並置された座席と、前記2つの座席の少なくとも一部の周りに延びて前記2つの座席を後ろに配置された前記座席配列体から少なくとも分離するシェルとを備え、
前記シェルがさらに、前記座席配列体の座席の各々に対して少なくとも1つのアームレストを画定する、
座席構成体。
【請求項90】
各座席が、前記シェルに対して、直立着席位置と寄りかかり着席位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項89に記載の座席構成体。
【請求項91】
各座席が前記旅客機の長手方向に対して或る角度で向く方向を有することを特徴とする、
請求項89または90に記載の座席構成体。
【請求項92】
前記向く方向が、前記旅客機の長手中心線から離れる方向であることを特徴とする、
請求項91に記載の座席配列体。
【請求項93】
前記座席配列体が前記旅客機の外側シェルのすぐ隣に配置されることを特徴とする、
請求項89〜92のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項94】
前記座席配列体の各座席が、前記旅客機において、前記配列体の他の座席よりも前に配置されないことを特徴とする、
請求項89〜93のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項95】
前記シェルが2つのフットウェルを形成し、前記シェルの各々が後ろの座席配列体の座席の乗客の脚を収容し、
第一のフットウェルが、中央寄りに位置する後ろの乗客の足を受容するために、少なくとも部分的に両方の座席の下に配置され、
第二のフットウェルが、外側寄りの後ろの乗客の脚を受容するために、少なくとも部分的に最も外側寄りの座席に下に配置されることを特徴とする、
請求項89〜94のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項96】
旅客機の区画の少なくとも一部に画定される民間旅客機乗客用座席構成体であり、
前記座席構成体が座席配列体の複数の列を備え、
各座席配列体が2つの並置された座席と、前記2つの座席を後ろに配置された同様の座席配列体から少なくとも分離するように、前記座席の少なくとも一部の周りに拡がるシェルとから構成され、
前記2つの座席が各々、相互から離れるように反対の外側方向を向くことを特徴とする、
座席構成体。
【請求項97】
各座席配列体が前記旅客機の中央部に配置されることを特徴とする、
請求項96に記載の座席構成体。
【請求項98】
複数の前記列が行に配置され、
前記行が前記旅客機の長手方向に平行の方向に延びることを特徴とする、
請求項96または97に記載の座席構成体。
【請求項99】
座席配列体の前記座席が、これらの座面よりもこれらの背もたれにおいて、相互により近寄ることを特徴とする、
請求項96〜98のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項100】
各座席が、前記旅客機の前記長手方向に対して5〜30度の角度を成す方向に向くことを特徴とする、
請求項96〜99のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項101】
前記シェルがさらに、前記座席配列体の前記座席の各々のための少なくとも1つのアームレストを画定することを特徴とする、
請求項96〜100のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項102】
各座席が、前記シェルに対して、直立着席位置と寄りかかり着席位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項96〜101のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項103】
前記座席配列体の各座席が、前記旅客機において前記配列体の他の座席よりも前に配置されないことを特徴とする、
請求項96〜102のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項104】
各座席が座面を含み、
実用面が座席配列体の各座席の前記座面同士の間に配置されることを特徴とする、
請求項96〜102のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項105】
前記実用面が2つの区画から構成されることを特徴とする、
請求項104に記載の座席構成体。
【請求項106】
各座席の前記座面と同一平面になるように動かして、また一方または両方の座席の乗客にアームレストまたはテーブルを提供するように動かして、前記実用面を上昇位置及び下降位置に移動できることを特徴とする、
請求項104に記載の座席構成体。
【請求項107】
前記実用面の下に、乗客の所持品を受容し保管できる保管エリアが提供されることを特徴とする、
請求項104に記載の座席構成体。
【請求項108】
前記実用面がその移動を容易にする支持構造によって支持されることを特徴とする、
請求項104に記載の座席構成体。
【請求項109】
前記支持構造が、前記実用面が上昇位置にあるときに、前記座面と前記支持構造との間に間隙を画定できるように、前記支持面を支持することを特徴とする、
請求項108に記載の座席構成体。
【請求項110】
前記支持構造がほぼL字形であることを特徴とする、
請求項109に記載の座席構成体。
【請求項111】
前記シェルが前記2つの座席の間に少なくとも部分的に延びて、前記2つの座席の間にプライバシースクリーンを画定することを特徴とする、
請求項96〜110に記載の座席構成体。
【請求項112】
前記シェルが、後ろの座席配列体のそれぞれの座席の乗客の脚を収容するフットウェルの少なくとも一部を画定することを特徴とする、
請求項96〜110のいずれか一項に記載の座席構成体。
【請求項113】
前記フットウェルが、少なくとも部分的に、前記座席配列体のそれぞれの座席の下に延びることを特徴とする、
請求項112に記載の座席構成体。
【請求項114】
前記フットウェルが、乗客の脚が前記フットウェル内部で受容される箇所以外は完全に囲まれることを特徴とする、
請求項112または113に記載の座席構成体。
【請求項115】
民間旅客機であり、
前記民間旅客機の区画の少なくとも一部に画定された乗客用座席構成体を有し、
前記座席構成体が座席配列体の複数の列を備え、
各座席配列体が2つの並置された座席から構成され、
前記2つの座席が各々反対の外側方向を向く、
民間旅客機。
【請求項116】
座位の2人の乗客を収容する複数のゾーンを含む民間旅客機であり、
各ゾーンが座席ユニットの複数の列の間に、かつ部分的に前記複数の列によって画定され、
各座席ユニットが、各々に乗客が座ることができる2つの並置された座席から構成され、
前記2つの座席が各々反対の外側方向を向き、かつ、
各ゾーンが部分的に隣接するゾーンと重なることを特徴とする、
民間旅客機。
【請求項117】
各座席ユニットが、前記ゾーン同士の間に配置されると共に前記旅客機の床から上向きに前記座席の上に拡がる固定されたシェルを含むことを特徴とする、
請求項116に記載の民間旅客機。
【請求項118】
前記座席ユニットの各座席が鋭角に相互から離れるように向き、かつ前記旅客機の長手方向に対して鋭角に向くことを特徴とする、
請求項117に記載の民間旅客機。
【請求項119】
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、
a.座面とシートバックとを各々備える2つの座席であり、
前記2つの座席が相互に隣接して配置されて座席の列を形成し、
第一の座席が前記輸送手段の外側側面に隣接して配置され、
前記列の各座席が前記輸送手段の前方を向き、
さらに、前記座席の少なくとも第二の座席が、前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって角度付けられた、
2つの座席と、
b.前記2つの座席の後ろに配置されたシェルであり、
前記シェルが、前記座席列の後ろに同一の列から構成される第二の座席の乗客用のフットウェルを画定し、
前記フットウェルが部分的に、前記列の両方の座席の前記座面の下に配置された、
シェルと、
を備え、
前記座席列と前記シェルとが単一ユニットである、
座席ユニット。
【請求項120】
長手方向に形成された座席エリアを有する民間旅客輸送手段に設置される座席システムであり、
前記座席システムが、
前記輸送手段の中心線上に配置される、請求項1に記載の少なくとも1つの座席配列体と、
最初に言及した座席配列体に隣接してこれよりも外側寄りに配置される、請求項85に記載の少なくとも1つの座席配列体と、
を備える、
座席システム。
【請求項121】
長手方向に形成された座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記列が前記長手方向に対して垂直に延び、
前記列の各座席が、前記輸送手段の前方に向き、さらに前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって角度付けられ、
前記座席列が単一ユニットとして提供されることを特徴とする、
座席ユニット。
【請求項122】
長手方向に形成された乗客用座席ゾーンを有する民間旅客輸送手段であり、
前記輸送手段が座席ユニットを含み、
前記座席ユニットが、相互に隣り合って座席の列を形成する少なくとも2つの座席を備え、
前記列が前記長手方向に対して垂直に延び、
前記列の各座席が、前記輸送手段の前方を向き、さらに前記列が隣接して配置される前記輸送手段の前記外側側面に向かって方向付けられる、
民間旅客輸送手段。
【請求項123】
航空機の区画であり、
前記区画において、前記航空機の中心線の一方の側の乗客用座席が前記航空機の一方の側面を向き、前記航空機の中心線の他方の側の座席が前記航空機の反対側面を向く、
区画。
【請求項124】
前記区画において、前記一方の側の前記乗客用座席が2つの座席から構成される列に配列され、前記列の方向が前記航空機の前後方向に対して垂直であり、かつ前記他方の側の前記乗客用座席が2つの座席から構成される列に配列され、前記列の方向が前記航空機の前後方向に対して垂直である、
請求項123に記載の区画。
【請求項125】
前記区画において、前記一方の側の座席が、これらが隣接する前記航空機の側面に向き、かつ前記他方の側の座席が、これらが隣接する前記航空機の側面に向く、
請求項123に記載の区画。
【請求項126】
キャビン区画において、
航空機の中心線に対して鋭角でありかつ前記中心線から離れる方向を向く前記航空機の前記中心線の一方の側の座席と、
前記中心線に対して鋭角でありかつ前記中心線から離れる方向を向く前記航空機の前記中心線の他方の側の座席と、
を含む航空機。
【請求項127】
前記中心線の一方の側の全ての座席が前記中心線から離れる方向を向き、かつ、
他方の側の全ての座席が前記中心線から離れる方向を向くことを特徴とする、
請求項126に記載の航空機。
【請求項128】
前記座席が前記中心線方向に対して10度〜30度の角度を向くことを特徴とする、
請求項126または127に記載の航空機。
【請求項129】
一方の側の前記座席が列に配置され、
他方の側の前記座席が列に配置されることを特徴とする、
請求項126〜128のいずれか一項に記載の航空機。
【請求項130】
前記列の方向が前記航空機の前記中心線方向に対して垂直であることを特徴とする、
請求項129に記載の航空機。
【請求項131】
複数の座席列があり、かつ、
前記中心線の各側に各列の少なくとも2つの座席があり、これらの座席が前記航空機のそれぞれの側面を向くことを特徴とする、
請求項126に記載の航空機。
【請求項132】
前記中心線の各側に2つの座席があることを特徴とする、
請求項126に記載の航空機。
【請求項133】
前記中心線と各側の前記座席との間に通路があることを特徴とする、
請求項126に記載の航空機。
【請求項134】
前記航空機の前記中心線の各側において、前記通路の窓側に2つの前記座席があり、かつ前記通路の中心線側に配置された他の1つの座席があることを特徴とする、
請求項133に記載の航空機。
【請求項135】
前記中心線が通過する中央座席ユニットがあり、前記中央座席ユニットが2つの座席を含むことを特徴とする、
請求項133に記載の航空機。
【請求項136】
前記中央座席ユニットが請求項52、55または119に記載されているとおりのものであることを特徴とする、
請求項133に記載の航空機。
【請求項137】
各列において3つの座席が航空機の一方の側を向き、3つの座席が航空機の反対側を向く、旅客機のキャビンにおける2−2−2列座席レイアウト。
【請求項138】
3つの隣り合う座席の各組の向く方向が相互に対して平行であることを特徴とする、
請求項137に記載のレイアウト。
【請求項139】
前記列の方向が前記航空機の長手方向に対して垂直であることを特徴とする、
請求項138に記載のレイアウト。
【請求項140】
列の全ての座席が前記航空機の前後方向に対して垂直の方向に整列することを特徴とする、
請求項137に記載のレイアウト。
【請求項141】
前記列の両方の外側寄りの対の座席が前記航空機の前記前後方向に対して垂直の方向に整列し、
中心寄りの対の座席が前記外側寄りの対の座席の垂線から前後に食い違うことを特徴とする、
請求項137に記載のレイアウト。
【請求項142】
各対の隣り合う座席同士の間に通路が提供されることを特徴とする、
請求項137に記載のレイアウト。
【請求項143】
各列の2つの座席が前記航空機の一方の側面を向き、かつ各列の2つの座席が反対の側面を向くことを特徴とする、
民間旅客機のキャビンにおける2-2列座席レイアウト。
【請求項144】
2つの隣り合う座席の各組の向く方向が相互に対して平行であることを特徴とする、
請求項143に記載のレイアウト。
【請求項145】
前記列の方向が前記航空機の前記長手方向に対して垂直であることを特徴とする、
請求項143に記載のレイアウト。
【請求項146】
隣り合う座席の各対の間に通路が存在することを特徴とする、
請求項143に記載のレイアウト。
【請求項147】
航空機用の座席ユニットであり、
前記座席ユニットが相互に並べて配置された1対の座席を備え、
各座席が背もたれ部と座面部とを備え、
各座席が、前記航空機の前後方向に対して鋭角を向くように、さらに前記航空機において前記座席のいずれもが前記座席ユニットの他の座席よりも前にないように、前記座席ユニットを前記航空機のシートレールに締結する締結具を含む台座に取り付けられる、座席ユニット。
【請求項148】
民間旅客機であり、
前記旅客機の床の高さ位置に前後に配置された複数の同一の座席ユニットを支持し、
各座席ユニットが、並んだ向きに前記ユニットのそれぞれの座席によって各々支持される2人の座っている乗客を収容する乗客収容ゾーンを提供し、
前記2つの座席が前記旅客機の前後方向に対して或る角度を成して配向され、
前記床の高さ位置から上向きの延びる固定されたシェルが提供されて、前記ゾーンが前の座席ユニットのゾーンと部分的に重なるように前記ゾーンを分離する、
民間旅客機。
【請求項149】
前記座席ユニットが前記旅客機の前後方向に延びる行に配置されることを特徴とする、
請求項148に記載の旅客機。
【請求項150】
各前記座席ユニットの前記シェルが前記旅客機の床に対して固定されることを特徴とする、
請求項148または149に記載の旅客機。
【請求項151】
各座席ユニットの各座席を直立着席位置及び寄りかかり着席位置に構成できることを特徴とする、
請求項148〜150のいずれか一項に記載の旅客機。
【請求項152】
各前記座席が、座面部と前記座面部に対して上向きに延びる背もたれ部とを含み、
前記座面部及び前記背もたれ部の両方が直立着席位置及び寄りかかり着席位置に位置決めされるように、前記シェルに対して可動的であることを特徴とする、
請求項148〜151のいずれか一項に記載の旅客機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3a】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2012−521328(P2012−521328A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501458(P2012−501458)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051242
【国際公開番号】WO2010/109406
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(511185151)エア ニュージーランド リミティド (2)
【Fターム(参考)】