説明

農作物に物質を散布するための方法およびシステム

1つまたは複数の農作物に物質を散布するための物質供給システム(100)および方法が開示される。センサー、または農作物検知ヘッド(104)が前記農作物の上をまたは近辺を動き、農作物データを取得する。散布器(106)は、(複数の)農作物上に物質を散布するように構成される。散布器制御器(105)は、散布器(106)を制御することができる。物質供給車両(102)は、物質供給車両(102)を制御するように構成される供給車両制御器(128)および供給車両制御器(128)、散布器制御器(105)、およびセンサー(104)と通信する農業制御器(132)とを有する。この農業制御器(132)は、農作物の必要量を求め、農作物の必要量に基づいて供給車両(102)の動きを調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2007年2月9日出願の米国特許仮出願第60/900,410号の利益を主張する。
【0002】
本発明は一般に、肥料および化学薬品などの物質を農作物に散布することに関し、より詳しくは、それらの農作物にそれらの物質を散布するために使用される自動機械および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
農業従事者は、天然および/または合成の物質を彼らの農作物に散布する。この物質(例えば、肥料、種、栄養物、水、化学薬品、等)は通常田畑(すなわち、領域)全域に単一の均一な散布量で散布される。物質に対する最適な散布量の決定は、しばしばa)土壌サンプルの分析、b)農作物が成長するときの現実の農作物の斥候活動、c)成長している農作物の組織または葉のサンプルの破壊分析、またはd)同じ田畑内に植えられ、農作物の必要を超えているのが知られている量で施肥された農作物の「基準帯」に対する比較分析に頼っている。これらの技術は、田畑のある領域での過剰散布または物質の過剰使用に、かつ他の領域での過小散布および対応する物質の不足に結果としてなってきている。両方の場合とも、しばしば時間と金の損失に結果としてなり、取り返しのつかない害を引き起こす恐れがある。
【0004】
物質を均一な量で散布する代わりに、物質は対象となる田畑または領域内で変化する量または多数の、所定の量で散布することもできる。物質をこの方式で散布するシステムは、田畑の特定の領域に散布するべき物質の最適な量を求めるために通常伝統的な方法を使用する。物質のための適切な散布量を求めるためのこれらの技術は、しばしば実績データベースまたは他の基準と並行して様々な反射率ベースの技術を使用してきている。その上、様々な反射率ベースのセンサーが、この取り組みで診断用具として使用されてきている。
【0005】
物質は自動化された方式でも散布することができる。例えば、農作物の田畑の周りを走行し、物質を農作物上に散布する(例えば、噴射するまたは広げる)自動機械を使用して物質を散布することができる。ある量の物質を農作物上に散布するために、システムは従来、自動機械(例えば、トラクター)上のまたは自動機械に取り付けられた1つまたは複数の散布器(例えば、噴霧器バルブおよび/またはスプレッダー・バルブ)を制御する。
【0006】
1つまたは複数の散布器を制御するにも関わらず、現行のシステムおよび技術は、正しい量の物質を農作物に供給するのに問題点に遭遇している。具体的には、物質を供給する散布器(例えば、バルブ)を制御する制御器は、通常散布器のみしか制御しない。田畑に沿って動く車両(例えば、トラクター)は、例えば、田畑または領域のレイアウトに応じて変化する場合のある特定の速度で動く。この車両は、車両が新たな農作物に肥料を与えるために転回しなければならないときなど、方向を変える場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/900,410号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術では、車両が速度または方向を変えるとき、散布器が農作物に散布するようにプログラムされた物質の正しい量を農作物が受け取らない可能性がある。したがって、農作物により正確に物質を散布するために、車両の動きに対応するデータを農作物の必要に対応するデータと一体化させる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、田畑内の農作物に物質を散布するように構成される装置は、田畑を横切って(すなわち、横切って、沿って、周りを、等)動くように構成される供給車両と、農作物データを取得するように構成されるセンサーとを含む。この装置は、供給車両の動きを自動的に制御するように構成される供給車両制御器と、農作物データに基づいて農作物の必要量を判定するように構成されかつ農作物の必要量に基づいて供給車両の動きを調整するように供給車両制御器に動き命令を伝達するようにも構成される農業制御器とを備える。
【0010】
この装置は、農業制御器および物質散布器(例えば、スプレッダー・バルブおよび/または噴霧器バルブ)と通信する散布器制御器も含む。この散布器制御器は、物質散布器を制御するように構成される。さらに動き命令は、散布器制御器から受け取る散布器データに基づくことができる。農業制御器は、農作物データ(および/または散布器データ)を記録するデータロガーも含むことができる。
【0011】
一実施形態では、互いに(例えば、ピアツーピアの関係でまたはマスター/スレーブの関係で)通信するいくつかの供給車両が存在する。例えば、第2の供給車両は第2の農業制御器および第2の供給車両制御器を含むことができる。この第2の農業制御器は、農業制御器および第2の供給車両制御器と通信し、かつ農作物の必要量に基づいて第2の供給車両の動きを調整するように、第2の供給車両制御器に動き命令を伝達するように構成することができる。
【0012】
本発明の別の態様では、農作物に対する物質のリアルタイム散布用の供給システムの動作方法は、農作物データを検知すること、農作物データから農作物の必要量を求めること、農作物の必要量に基づいて供給システムの動きを制御することを含む。動きを制御することは、(供給システムの一部をなす)供給車両を制御する供給車両制御器に動き命令を伝達することによって起こさせることができる。
【0013】
この動きの制御は、様々な結果を生じさせることができる。例えば、それは供給車両(したがって供給システム)の方向の変更、速度の変更、所定の経路に従うこと、および/または(例えば、供給車両の位置の傾斜に対して、または供給車両の速度に対して燃料消費量を最小限にするために)供給車両の変速装置システム内のギア設定の調整に結果としてなることができる。一実施形態では、供給車両の速度を調整は、物質の所望の散布量が現行速度での最大散布量より大きいとき供給車両を減速させる。他の実施形態では、供給車両の速度を調整することは、物質の所望の散布量が現行速度での最小散布量より少ないとき供給車両を増速させる。
【0014】
本発明のこれらのおよび他の利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することによって当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による、物質供給システムのブロック線図である。
【図2】本発明の一実施形態による、物質供給システムのより詳細なブロック線図である。
【図3】本発明の一実施形態による、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態による、システムに対する最適経路を求めるために、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態による、システムに対する最適ギアを求めるために、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態による、最適量の物質を供給するために速度を調整するように、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図である。
【図7】本発明の一実施形態による、物質供給システムが横断することができる3つのゾーンのブロック線図である。
【図8】本発明の一実施形態による、コンピュータの高レベル・ブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による物質供給システム100のブロック線図である。この物質供給システム100は、農作物検知ヘッド104(すなわち、センサー)、(破線で示す)散布器制御器105、および(破線で示す)散布器106に連結される物質供給車両102を含む。この散布器106は、供給車両102に取り付けられる鋤の一部をなすことができる。別個の構成部品として示されているが、上記の構成部品(例えば、車両102、農作物検知ヘッド104、散布器制御器105、および/または散布器106)のうちの1つまたは複数は、単一のユニット内に組み合わせることができる。
【0017】
物質供給車両102は、リアルタイムで田畑内の1つまたは複数の農作物(図示せず)に物質を散布するために田畑を横切って(すなわち、田畑に沿って、横切って、または周りを)動く機械である。この物質供給車両102は、トラクターなどの任意の型式の車両であることができる。図1の物質供給車両102は、矢印107で示す動きの方向に移動している。
【0018】
物質供給車両102は、農作物検知ヘッド104および散布器106を通常押すまたは引っ張る。この農作物検知ヘッド104は、農作物の物質必要量を判定することができるセンサーである。物質供給車両102に連結される(または一部としての)1つの農作物検知ヘッドまたは多数の農作物検知ヘッドが存在することができる。一実施形態では、この農作物検知ヘッド104は、1つまたは複数の光源と窒素および水要求量、植物農作物高さ、等などの農作物の必要量を判定するための1つまたは複数の検出器を有する反射ベース・センサーである。この農作物検知ヘッド104は、昼の光の中でおよび/または夜に動作することができる場合がある。一実施形態では、この物質供給車両102は、最初に農作物の領域上を農作物検知ヘッド104を押しまたは引っ張り、次いで車両102が動きの方向107に沿って動くとき散布器106が農作物に物質を散布する。農作物検知ヘッド104が農作物を検知するときと散布器106が農作物に物質を散布するときとの間の時間間隔中に、農作物に散布されるであろう物質の量を求めかつ/または調整することができる。
【0019】
この農作物検知ヘッド104は、検知ヘッド104が検知する異なる農作物に対して異なって構成することができる。一実施形態では、異なる農作物検知ヘッドが異なる農作物に対して使用される。農作物の例には、穀物、小麦、米、とうもろこし、メイズ、脂肪種子、キャノーラ、ジャガイモ、綿およびサトウキビが含まれる。
【0020】
散布器106は、農作物に物質を物理的に散布する1つまたは複数の機器である。供給車両102は、散布器106に接続され、散布器106を物質で満たすのに使用される1つまたは複数の物質タンクを収容することができる。図示のように、散布器106は噴霧器バルブ108を含むことができる。この噴霧器バルブ108は農作物上への液体物質の流れを制御するバルブである。噴霧器バルブ108は、様々な時間および/または量で物質を外に噴霧するノズル(例えば、ノズル112および113)に接続することができる。
【0021】
散布器制御器105は、噴霧器バルブ108を制御するための噴霧器バルブ制御器116を含むことができる。この散布器制御器105はマイクロプロセッサーを含み、噴霧器バルブ108の動作を制御する。例えば、この散布器制御器105は、1つまたは複数のノズルが農作物上に物質を噴霧する(複数の)量および/または(複数の)時間を調整することができる。散布器制御器105は、噴霧器バルブ108に対して外部または内部に置くことができる。
【0022】
散布器106は、スプレッダー・バルブ120も含むことができる。このスプレッダー・バルブ120は、農作物上への粒状物質の流れを油圧的に制御するバルブである。このスプレッダー・バルブ120は、所与の量の時間中の農作物上への所定量の物質の流れを調節することができる。
【0023】
散布器制御器105は、スプレッダー・バルブ120を制御するためのスプレッダー・バルブ制御器124を含むことができる。この散布器制御器105は、スプレッダー・バルブ120が物質を散布する(複数の)量および/または(複数の)時間を決定することができる。一実施形態では、この散布器制御器105(例えば、噴霧器バルブ制御器116および/またはスプレッダー・バルブ制御器124)は、農作物検知ヘッド104による農作物の検知前に、検知中に、あるいは検知後に調整することができる。この散布器制御器105は、スプレッダー・バルブ120に対し外部または内部に置くことができる。
【0024】
物質供給車両102は、供給車両制御器128を含む。以下でより詳細に説明するように、この供給車両制御器128は、物質供給車両102の動きを制御する。例えば、この物質供給車両102は、自動的に(すなわち、供給車両102を走行させる人なしで)走行することができ、この供給車両制御器128は、供給車両102の速度、供給車両102の方向等を制御することができる。
【0025】
この供給車両102は、農業制御器132も含む。制御器105、128および農作物検知ヘッド104は、農業制御器132と通信する。この通信は、(破線140、144、および148で示される)1つまたは複数の(無線または有線の)通信バスを介することができる。この農業制御器132は、農作物検知ヘッド104によって検知される農作物データに基づいた(かつ、一実施形態では、散布器制御器105からの散布器データに基づいた)農作物の必要性に対して、この物質供給車両102をどのように動かす(例えば、走行させる)かを決定するために、制御器105、128および農作物検知ヘッド104からの情報を統合する。供給車両制御器128、散布器制御器105、および農作物検知ヘッド104からの情報のこの統合化が、農作物への物質の最適な供給を可能にする。
【0026】
農業制御器132は、供給車両102の動きを調整するために供給車両制御器128に1つまたは複数の動き命令を伝達するために、この情報を使用することができる。例えば、この農業制御器132は、制御器105、128および農作物検知ヘッド104から受け取る情報に基づいて、物質供給車両102をいつ転回させるかを決定することができ、かつ供給車両102の速度を調整することができる。制御器105、128および農作物検知ヘッド104からの情報のこの統合化が、例えば、供給車両が移動している地形のレイアウトおよび経路に関係なく、物質供給車両102が農作物に正しい量の物質を散布するのを可能にする。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態による、物質供給システム200のより詳細なブロック線図を示す。この物質供給システム200は、農業制御器208と通信する供給車両制御器204を有する物質供給車両202を含む。この供給車両制御器204は、物質供給車両202を制御するための様々な制御器を含む。
【0028】
一実施形態では、この供給車両制御器204は、供給車両の位置を求めるための全地球測位衛星(GPS)受信機212を含む。供給車両の方向を制御するためのハンドル操作制御器216が、このGPS受信機212と通信している。例えば、物質供給車両202が移動するための特定のコースを有する場合、このGPS受信機212およびハンドル操作制御器216が供給車両202をその目的地に案内しかつ導くために使用される。このGPS受信機212および/またはハンドル操作制御器216は、供給車両が配置される地形の傾斜を判定するための傾斜センサーも含むことができる。
【0029】
この供給車両制御器204は、エンジン制御ユニット(ECU)220も含むことができる。このECUは、車両エンジンの動作の様々な態様を制御する電子制御ユニットである。一実施形態では、このECUは、各エンジン・サイクルの各シリンダ内に噴射される燃料の量、点火タイミング、および他のエンジン・パラメータを制御する。ECUは、燃料の量、点火タイミング、および他のエンジン・パラメータを求めるための1つまたは複数のセンサーを含むことができる。
【0030】
供給車両202は連結装置も含むことができる。この連結装置は、供給車両202が何かを持ち上げ何かを下に置くときに通常使用される。この連結装置は、供給車両の油圧システム、取り付け点、持ち上げアーム、およびスタビライザーを含む。この実施形態では、供給車両制御器204は連結装置制御器224を含む。一実施形態では、連結装置制御器224は、連結装置を制御するためにステッピング・モーターを使用する。
【0031】
この供給車両制御器204は、変速装置制御器228も含むことができる。この変速装置制御器228は、供給車両の変速装置に供給される動力の量を調整することによって、物質供給車両202の速度を制御する。
【0032】
供給車両制御器204は、ブーム水平化センサー232も含む。ブーム水平化センサー232は、散布器235と農作物の間の距離を調整する。
【0033】
供給車両制御器204は、環境センサー236も含むことができる。この環境センサー236は、水蒸気、湿度、水質、風速および風向き、周囲温度、放射線(例えば、日光の放射線または紫外放射線)、煙、ダスト・センサー、および任意の他の環境状態のうちの1つまたは複数を検出することができる。この環境のセンサー236は、センサーによって検知された情報を供給車両202の動きを調整するために使用することができる。例えば、環境センサー236が地面が湿っていると判定する場合は、供給車両制御器204は、物質供給車両202をよりゆっくりと移動するようにさせることができる。
【0034】
各制御器216、220、224、228および供給車両制御器204の各センサー232、236は、(バス244と通信しているバス240として示される)1つまたは複数の通信バスを介して農業制御器208と通信している。この通信バス240、244は、有線または無線バスであることができる。
【0035】
農業制御器208は、供給車両制御器204を介して(通信バス244を介して)供給車両についての情報を受け取り、散布器制御器248を介して(散布器制御器バス252を介して)散布器についての情報を受け取り、かつ農作物検知ヘッド254から(農作物検知ヘッドバス256を介して)農作物についての情報を受け取る。結果として、農業制御器208は、これらの制御器および農作物検知ヘッドからの情報を、(複数の)農作物に正しい量の物質を(例えば、所定量の時間中に)効率的に散布するために統合化することができる。
【0036】
一実施形態では、この農業制御器208は、使用者が制御器208と対話するのを可能にするグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)264を含む。一実施形態では使用者は、どの物質を選択し、かつ/または散布器235を介してどれくらい多くの物質が散布されるかを調整するためにGUIを使用することができる。この農業制御器208は、使用者がメモリーカードを挿入でき、カードから/カードにデータを読み書きするのを可能にするメモリーカード読み取り/書き込み器268も含むことができる。この農業制御器208は、(以下でより詳細に説明するように)この農業制御器208が他の農業制御器と無線で通信するのを可能にする無線通信機器272も含むことができる。
【0037】
その上、この農業制御器208は、物質散布器最適化エンジン276を含む。この物質散布器最適化エンジン276は、供給車両制御器204および散布器制御器248から受け取る情報に基づいて物質の散布を最適化する。この最適化エンジン276は、エンジン276が受け取る情報に基づいて供給車両の動きを調整する。この情報は、供給車両202が移動すべき動きの最適な経路を最適化エンジン276が決定することにも結果としてなることができる。別の実施形態では、この情報は、(例えば、地形内の傾斜を考慮して)動きの最適な経路をたどるときに、エンジンのジーゼル燃料消費を最小限にするために供給車両の動力変速装置に設定する最適な歯車を最適化エンジン276が決定することに結果としてなることができる。この最適化エンジン276は、物質の液体散布のために使用されている特定の散布噴霧チップまたはノズル・オリフィスに対して適切な噴霧パターンを維持するために、車両対地速度を所望の範囲内に維持することもできる。この最適化エンジン276は、供給車両202に異なる物質を異なる時間または量で供給させるようにすることもできる。
【0038】
一実施形態では、この農業制御器208は、様々な制御器204、248および/または(複数の)農作物検知ヘッド254から受け取るデータを記録するためのデータロガー280を含む。使用者は、GUI264を使用してこのデータを見ることができ、かつ/またはこのデータを編集することができる。このデータロガー280は、マイクロプロセッサーおよびメモリーを含むことができる。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態による、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図である。供給車両は、農作物の田畑を横切って(または周りを)動き、農作物検知ヘッドが農作物の上をまたは近辺を動くことによって農作物データを集める。この供給車両(例えば、農業制御器)は、ステップ305で農作物検知ヘッドからこのデータを受け取る。一実施形態では、この農業制御器は、ステップ305で農作物検知ヘッドから受け取る農作物データに基づいて供給車両の動きを調整する。散布器は、ステップ315で農作物に物質を散布する。
【0040】
この農業制御器は、ステップ315で散布器制御器から、例えば散布器の動作および物質の供給(例えば、どれくらいの多くの物質が供給されているか)に関するデータをさらに受け取る。この農業制御器は、農作物検知ヘッドから農作物データも受け取る。農業制御器は、(ステップ315の後で(または前に))同時にまたはいつか別の時間でのいずれかで、供給車両制御器から物質供給車両の速度および方向などのデータを受け取る(ステップ320に示す)。
【0041】
次いでこの農業制御器は、ステップ325で受け取ったデータのいくつかまたは全てに基づいて、物質供給車両の動きを調整するための1つまたは複数の動き命令を伝達する。例えば、農業制御器は、供給車両の速度を変更する(例えば、経路の特定の点で供給車両を減速させる)あるいは供給車両の方向を変更するように決定することができる。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態による、物質供給システムの最適な経路を求めるために物質供給システムによって実施されるステップの流れ図を示す。この物質供給システム(すなわち、図1に示す散布器(および散布器制御器)および農作物検知ヘッドを有する物質供給車両)は、ステップ405で農作物を有する田畑を横切って(または沿ってまたは周りを)走行する(すなわち、所定の経路をたどる)。(複数の)農作物検知ヘッドは、田畑上のこれらの動きの間動作している。(複数の)農作物検知ヘッドは、ステップ410で田畑内の農作物データを収集し、このデータを農業制御器に伝達する。農業制御器は、ステップ410で(複数の)農作物検知ヘッドから受け取った農作物データを記憶する。次いで農業制御器は、ステップ415でこの物質供給システムが田畑の全ての区画をカバーしたかどうかを判定する。
【0043】
一実施形態では、農業制御器はこの判定を(複数の)農作物検知ヘッドから受け取った農作物データを田畑の記憶されたマップと比較することによって行う。このマップは、例えば、田畑周りの1つまたは複数の以前の走行の結果であることができる。この比較に基づいて、農業制御器は、物質供給システムが走行を継続すべきかあるいはこのシステムが田畑の全ての領域上を通り過ぎたので停止するべきであるか判定する。一実施形態では、この農業制御器は、システムが全田畑上を通り過ぎたときシステムを停止させる。別法として、農業制御器は、物質供給システムの運転者に物質供給車両を停止させるようにメッセージを伝達することができる。
【0044】
一実施形態では、この判定を行うために、農業制御器は、(複数の)農作物検知ヘッドからの農作物データならびに物質供給車両の重心の座標(X、Y、およびZ位置)に関するデータも受け取る。一実施形態では、上記で説明したGPS受信機および/またはハンドル操作制御器が、供給車両の重心のこの座標を判定し、農業制御器がこれらの座標を(複数の)農作物検知ヘッドから受け取る農作物データとともに、物質供給システムが全田畑をカバーしたかどうかを判定するために使用する。
【0045】
一実施形態では、受け取られるデータは、特定のデータ・フォーマットに纏めることができる。例えば、この特定のデータ・フォーマットは、車両の位置、(複数の)農作物検知ヘッドによって獲得された測定値および/または光反射情報を含むことができる。
【0046】
物質供給システムが全田畑をカバーしていなかった場合は、この工程はステップ405に戻り、物質供給車両は田畑周りの走行を続ける。しかしながら、物質供給システムが全田畑をカバーしている場合は、物質供給システムに対する最適な経路は、ステップ420で受け取られたデータから判定することができる。
【0047】
一実施形態では、この農業制御器は、農作物要求マップおよび水遣りまたは栄養摂取の特別な処置を必要としない領域を取り囲む特定の形状線を発生させる。この形状線は、物質供給車両が通常移動する動きの線を物質を必要としない領域を迂回するように修正するために、農業制御器によって利用される。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態による、(地形内の傾斜を考慮した)動きの最適な経路をたどるときのエンジンのジーゼル燃料消費量を最小限にするために供給車両の動力変速装置に設定する最適なギアを求めるために、物質供給システムによって実施されるステップの流れ図を示す。
【0049】
この物質供給車両は、ステップ505で農作物を有する田畑を横切って(または沿ってまたは周りを)走行する(すなわち、所定の経路をたどる)。XおよびY傾斜センサーは、田畑を横切った、沿った、または周りのこの動作中に機能している。
【0050】
次いでこのXおよびY傾斜センサーは、ステップ510で物質供給車両が横断する田畑内の全ての点での傾斜を収集し、かつ(例えば、データファイル内に)記録する。次いでこの農業制御器は、ステップ515で物質供給システムが田畑の全ての区画をカバーしたかどうか判定する。
【0051】
一実施形態では、農業制御器は、この判定を傾斜センサーから受け取ったデータを田畑の記録されたマップと比較することによって行う。このマップは、例えば、田畑周りの(または横切ったまたは沿った)1つまたは複数の以前の走行の結果であることができる。この比較に基づいて、農業制御器は物質供給車両が走行を継続すべきかあるいはこのシステムが田畑の全ての領域上を通り過ぎたので停止すべきかを判定する。
【0052】
一実施形態では、この判定を行うために、農業制御器は傾斜センサーからのデータならびに物質供給車両の重心の座標(例えば、XおよびY位置)に関するデータを受け取る。一実施形態では、農業制御器はこれらの座標を傾斜センサーから受け取ったデータとともに物質供給システムが全田畑をカバーしたかどうかを判定するために使用する。
【0053】
一実施形態では、このデータは特定のデータ・フォーマットに纏めることができる。例えば、この特定のデータ・フォーマットは、車両の位置(X、Y)、X軸に沿った傾斜、およびY軸に沿った傾斜を含むことができる。
【0054】
次いで農業制御器は、ステップ520で田畑内の位置の傾斜および/または選択された動作速度に対して車両の燃料消費量を最小限にするように設定するための、供給車両の変速装置の最適なギアを求めるためにこのデータを解析する。一実施形態では、農業制御器はこのデータを解析し、制御器がギアのシフトを実施するように車両の変速装置制御器に送る特定の動き命令を発生させる。これは例えば、周期的にまたは連続的に行わせることができる。
【0055】
別の実施形態では、田畑内の異なる傾斜を含むこのデータファイルは、他の農業制御器動作が傾斜のパターンを使用して同じ田畑上で実施する必要があるとき、再使用することができる。
【0056】
図6は、本発明の一実施形態による、物質供給車両の最適な速度を判定するために物質供給システムによって実施されるステップの流れ図を示す。この物質供給システムは、ステップ605で農作物を有する田畑を横切って(または沿ってまたは周りを)走行する(すなわち、所定の経路をたどる)。(複数の)農作物検知ヘッドは、田畑上のこれらの動きの間動作している。(複数の)農作物検知ヘッドは、ステップ610で農作物データを収集しかつ記録し、この農作物データを農業制御器に伝達することができる。農業制御器はこの農作物データを、面積当りの容積の指標(例えば、ヘクタール当りのキログラム)での農作物栄養物必要量を求めるために使用する。
【0057】
(複数の)農作物検知ヘッドからの農作物データの受け取り中、この農業制御器はセンサーから、車両速度および/または散布幅を求めることもできる。次いで農業制御器は、ステップ620で物質の最適量を供給するように車両速度を調整する(増速する、維持する、または減速する)ことができる。例えば、農業制御器は、粒状物質の適切な分配を制定するための最小または最大速度、固定されたオリフィスから分配されるときの液体物質の適切な噴霧パターンを維持するための最小または最大圧力、および/または散布が行われている幅および速度のままで適切な散布量を可能にするように車両速度を増速または減速することができる能力について判定することができる。
【0058】
具体的な実施例として、この農業制御器は、(複数の)農作物の必要量が所与の速度での最大散布量より大きな散布量を要求するとき、供給車両制御器に供給車両を減速させるように動き命令を伝達することができる。結果として、この車両は散布量を効果的に増加させるように減速させられる。逆の筋書き(すなわち、(複数の)農作物の必要量が所与の速度での最小散布量より少ない散布量を要求するとき供給車両が増速される)も適用することができる。
【0059】
農業制御器は、散布日時、時間および散布された物質ならびに車両速度などの物質特性の記録を散布の記録として役立つように記録することができる。
【0060】
図7は、本発明の一実施形態による、3つのゾーン704、708、712を有する田畑700のブロック線図を示す。この物質供給システムは、例えば、4〜6バールの圧力の範囲内で満足すべき噴霧パターンを維持する固定散布噴霧ノズルを使用して液体物質を田畑700内に散布する。
【0061】
例えば、ゾーン1の704で、求められた散布量は6Xに設定され、車両速度はYに設定され、かつ固定散布噴霧ノズルのところの圧力は5バールに設定される。しかしながら、ゾーン2の708は、異なる設定を有する。ゾーン2は、4Xの求められた散布量、2Yの車両速度、および5.5バールのところに固定散布噴霧ノズル圧力を有する。ゾーン3の712は、1Xの求められた散布量を有し、車両速度は3Yに増速され、一方固定された噴霧ノズルのところの圧力は5バールに維持される。
【0062】
別の実施形態では、1つの物質供給車両の農業制御器は、(例えば、受信機および送信機を物質供給車両の1つまたは複数の他の農業制御器上に置くことによって作業田畑内に局地的に建設された)無線ネットワークと通信することができる。さらに、農業制御器の全ては、無線ネットワークを介して(遠隔基地または農業制御器のうちの1つに配置される)主コンピュータと通信することができる。この主コンピュータは、上記で説明したデータ記録を実施することができる。この主コンピュータは、農業制御器に/農業制御器から命令を伝達しかつ/または受け取ることもできる。この無線ネットワークは、(例えば、センサーをあまり使わないでそれらの制御機能の実施を容易にするために)1つの農業制御器によって測定されたまたは受け取られたデータの他の農業制御器との共有を可能にする。その結果、各農業制御器は、1つまたは複数の他の農業制御器および/または田畑からは離れた場所に配置される(または供給車両に内蔵される)主、外部コンピュータと通信することができる。
【0063】
農業制御器間の通信は、例えば、(ある供給車両が第2の供給車両と対話する)ピアツーピア関係を介して、または(1つの供給車両が別の供給車両からの命令に従う)マスター‐スレーブ関係を介して行うことができる。
【0064】
本明細書での説明は、本発明の一実施形態を実施するのに必要な制御器機能の点から見て本発明を説明している。これらのステップは、その構成がこの分野で良く知られている、適切にプログラムされたコンピュータによって実施することができる。適切なコンピュータは、例えば、良く知られたコンピュータ・プロセッサー、メモリー・ユニット、記憶装置、コンピュータ・ソフトウエア、および他の構成部品を使用して実施することができる。そのようなコンピュータの高レベル・ブロック線図を図8に示す。コンピュータ802は、コンピュータ802の全体動作を、そのような動作を定義するコンピュータプログラム命令を実行することによって制御するプロセッサー804を含む。このコンピュータプログラム命令は、記憶装置812(例えば、磁気ディスク)内に記憶され、コンピュータプログラム命令の実行が所望されるときメモリー810内に読み込むことができる。コンピュータ802は、(例えば、局所的にまたはネットワークを介して)他の機器と通信するための1つまたは複数のインターフェース806も含む。コンピュータ802は、使用者がコンピュータ802と対話するのを可能にする機器を代表する入力/出力器808(例えば、表示器、キーボード、マウス、スピーカー、ボタン、等)も含む。
【0065】
当業者は、実際のコンピュータの実施は他の構成部品も同様に含むであろうこと、かつ図8は説明の目的のためのそのようなコンピュータの構成部品のいくつかの高レベル表示であることを理解するであろう。さらに当業者は、本明細書で説明された処理ステップは、その回路がそのような処理ステップを実施するように具体的に構成される専用のハードウエアを使用しても実施できることを理解するであろう。別法として、これらの処理ステップは、ハードウエアおよびソフトウエアの様々な組み合わせを使用して実施することができる。また、これらの処理ステップは、コンピュータ内で行うこともでき、または大きな機械の一部で行うこともできる。
【0066】
前述の詳細な説明は、あらゆる点で説明的かつ例示的であり、限定的なものではないことを理解すべきであり、本明細書で開示される本発明の範囲は、詳細な説明から決定されるべきではなく、そうではなく特許法によって許される全幅に従って解釈されるときの特許請求の範囲から決定されると理解すべきである。本明細書で示されかつ説明された実施形態は、本発明の原理の単なる例示であり、当業者は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく様々な改変を実施することができることを理解すべきである。当業者は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく様々な他の特徴の組み合わせを実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
田畑内の農作物に物質を散布するように構成される装置であって、
前記田畑を横切って動くように構成される供給車両と、
農作物データを取得するように構成されるセンサーと、
前記供給車両の動きを自動的に制御するように構成される供給車両制御器と、
前記農作物データに基づいて前記農作物の必要量を求めるように構成され、かつ前記農作物の前記必要量に基づいて前記供給車両の前記動きを調整するように前記供給車両制御器に動き命令を伝達するように構成される農業制御器とを備える、装置。
【請求項2】
前記農業制御器および物質散布器と通信し、かつ前記物質散布器を制御するように構成される散布器制御器をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記動き命令が、前記散布器制御器から受け取る散布器データにさらに基づく、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記農業制御器が、前記農作物データを記録するように構成されるデータロガーをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記農業制御器が、前記物質の散布を最適化するように構成される物質散布器最適化エンジンをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記供給車両制御器が、全地球測位衛星受信機、ハンドル操作制御器、エンジン制御ユニット(ECU)、連結装置制御器、変速装置制御器、ブーム水平化センサー、および環境センサーのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記供給車両が配置される地形の傾斜を求めるように構成される傾斜センサーをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第2の農業制御器および第2の供給車両制御器を備える第2の供給車両をさらに備え、前記第2の農業制御器が前記農業制御器および前記第2の供給車両制御器と通信しかつ前記農作物の前記必要量に基づいて前記第2の供給車両の動きを調整するように、前記第2の供給車両制御器に動き命令を伝達するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
田畑を横切って動くように構成される供給車両を備える、前記田畑内の農作物に対する物質のリアルタイム散布のための供給システムの動作方法であって、
前記供給車両の動きの間に農作物データを検知することと、
前記農作物データから前記農作物の必要量を求めることと、
前記農作物の前記必要量に基づいて前記供給車両の前記動きを制御することとを含む、方法。
【請求項10】
前記動きの前記制御が、前記供給車両に所定の経路をたどらせるために、前記供給車両と通信する供給車両制御器に動き命令を伝達することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記動きの前記制御が、前記供給車両の変速装置システム内のギア設定を調整することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ギアの前記調整が、前記供給車両の位置の傾斜に対して燃料消費量を最小限にするように前記ギアを調整することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ギアの前記調整が、前記供給車両の速度に対し燃料消費量を最小限にするように前記ギアを調整することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記供給車両の前記動きの前記制御が、前記供給車両の速度を調整することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記供給車両の前記速度調整が、前記物質の所望の散布量が現行の速度での最小限の散布量より少ないとき、速度を増加させることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記供給車両の前記速度調整が、前記物質の所望の散布量が現行の速度での最大限の散布量より大きいとき、速度を減少させることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記供給車両の前記動きの前記制御が、前記供給車両の方向を調整することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
田畑を横切って動くように構成される供給車両を備える、前記田畑内の農作物に対する物質のリアルタイム散布のための装置であって、
前記供給車両の動きの間に農作物データを検知する手段と、
前記農作物データから前記農作物の必要量を求める手段と、
前記農作物の前記必要量に基づいて前記供給車両の前記動きを制御する手段とを備える、装置。
【請求項19】
前記動きを制御するための前記手段が、前記供給車両を所定の経路に従わせるように前記供給車両と通信する供給車両制御器に動き命令を伝達するための手段をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記動きを制御する前記手段が、変速装置システム内のギア設定を調整する手段をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
ギアを調整するための前記手段が、位置の傾斜に対して燃料消費量を最小限にするように前記ギアを調整するための手段をさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
ギアを調整するための前記手段が、速度に対して燃料消費量を最小限にするように前記ギアを調整するための手段をさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記動きを制御するための前記手段が、前記供給車両の速度を調整するための手段をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
前記供給車両の速度を調整するための前記手段が、前記物質の所望の散布量が現行の速度での最大散布量より大きいとき、減速させるための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記供給車両の速度を調整するための前記手段が、前記物質の所望の散布量が現行の速度での最小散布量より少ないとき、増速させるための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−517567(P2010−517567A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549060(P2009−549060)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/021372
【国際公開番号】WO2008/097283
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(509223760)ティーエスディー インテグレイテッド コントロールズ,エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】