説明

農業用分水弁

【課題】 田畑等の圃場に、用水を灌漑するために分水弁を開けるが、弁蓋で調節された用水が、本体フレームにぶつかって跳ね返り、廻りに用水が霧状で飛び散るため、それ以上多く出せないし、廻りの地表面がべた付くという課題がある。
【解決手段】 本発明は一般的な分水弁に於いて、本体フレーム内側を全辺において、内側に向かってエッジのように鋭くなった形を形成し、本体フレーム下方、両側、左右に羽状の飛散防止翼を付けた事で、廻りに用水が飛び散らないで圃場に用水を灌漑出来るので、地表面がべた付かず農作業の運行や他作業に支障がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
田畑等の圃場に管水路からの灌漑には、一般的に分水弁から分水されるが、本発明は、分水弁の本体フレームに用水がぶつかり、廻りに用水が飛び散らないで圃場に灌漑出来る、農業用分水弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来では、田畑等の圃場の灌漑に使用されている一般の農業用分水弁は、弁蓋で調節された給水管からの用水が下方に向かい、本体フレームにぶつかって飛び散り、給水桝の上から飛び出して、給水桝周辺に飛び散るため、それ以上多く水量を出せないし、廻りの地表面がべた付く問題を解消している分水弁は知られていない。
【特許文献1】実用 昭和55−115353
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
田畑等の圃塲に、用水を灌漑するために分水弁を開けるが、弁蓋で調節された用水が、本体フレームにぶつかって跳ね返り、廻りに用水が霧状で飛び散るため、それ以上多く出せないし、廻りの地表面がべた付くという課題がある。
本発明は一般的な分水弁に於いて、本体フレーム内側を全辺において、内側に向かってエッジのように鋭くなった形を形成し、本体フレーム下方、両側、左右に羽状の飛散防止翼を付けた事で、廻りに用水が飛び散らないで圃場に用水を灌漑出来る、農業用分水弁を提供する事を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上端の吐水口部に弁座を形成し、下端に給水管を接続する接続口を有し、本体両側に延びる本体フレームが有り、その本体フレーム上方部に於いてスピンドルが螺合し、そのスピンドルの下端部に弁蓋を有する分水弁に於いて、その本体フレーム内側面を前方に向けて、鋭突になるように断面を角錐状に形成し、その下端先端部に前記本体フレームの左右、両側に広がる板状の飛散防止翼を付けた事を特徴とする分水弁として、課題を解決している。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、田畑等の圃場に管水路から灌漑する一般的な分水弁に、水切りフレーム、飛散防止翼を設ける事で、廻りに用水が飛び散らないため、分水弁周辺の土砂崩壊が少ない。また、地表面がべた付かないので、農作業の運行や他作業に支障がない。
【発明の実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態を図面に示す、実施例にもとずき説明する。
〔図1〕は、本発明の分水弁全体の断面図を示すもので、一般的な分水弁に水切りフレーム2、飛散防止翼3を付けて改善状態を示した図面である。
弁蓋8の開閉で調節された用水が、下方に向かって灌漑されるが、このとき本体フレーム1にぶつかって用水が飛び跳ねて、それ以上水量を多く出せないという欠点を要していた。
本発明は、本体フレーム1の内側にエッジのように内側に向かった鋭突な角錐状の断面の水切りフレーム2で、水をかき分けるように切る。また、それでも飛び散る用水については、本体フレーム1に羽状の板状になった飛散防止翼3を付けることで飛び散りを防止する。
〔図2〕は、閉じた状態の横から見た側面図で、本発明である飛散防止翼3の形状を示した図面である。
〔図3〕は、〔図1〕のA−A′断面を上面から見た平面図で、本発明である本体フレーム1の内側が鋭突な角錐状になった断面の水切りフレーム2や飛散防止翼3の上面から見た形状を示した図面である。
〔図4〕は、本発明の飛散防止翼3を示す他の実施例を書いておく。
飛散防止翼3は、水が飛び散らない形や大きさが望ましいが、水が飛び散らなければ、蝶のような形や大きさでも支障はない。
〔図5〕も、本発明の飛散防止翼3を示す他の実施例を書いておく。
飛散防止翼3は、本体フレーム1と一体であれば望ましいが別に付けてもかまわないし、扇状の形や大きさでも支障はない。
〔図6〕も、本発明の飛散防止翼3を示す他の実施例を書いておく。
下方広がりの形や大きさでも支障はない。また、材質は、鉛レス青銅合金で塗装は、エポキシ樹脂粉体塗装が望ましいが、錆びない物で強度があれば、合成樹脂、塩ビ、ステンレスや他の材質でもかまわない。
実施例の図面に示さないが、板状の平板、それ以外に屈折している形状の飛散防止翼でもかまわない。形状は自由に設計できるものであり、どんな形状でも本発明の権利範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】分水弁の開いている状態の分水弁全体の断面図を示す側面図である。
【図2】分水弁の閉じている状態の横から見た側面図である
【図3】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端の吐水口部に弁座を形成し、下端に給水管を接続する接続口を有し、本体両側に延びる本体フレームが有り、その本体フレーム上方部に於いてスピンドルが螺合し、そのスピンドルの下端部に弁蓋を有する分水弁に於いて、その本体フレーム内側面を前方に向けて、鋭突になるように断面を角錐状に形成し、その下端先端部に前記本体フレームの左右、両側に広がる板状の飛散防止翼を付けた事を特徴とする分水弁。

【図1】のA−A′断面を上面から見た平面図である。
【図4】飛散防止翼を示す他の実施例の上面から見た平面図である。
【図5】飛散防止翼を示す他の実施例の上面から見た平面図である。
【図6】飛散防止翼を示す他の実施例の横から見た側面図である。
【符号の説明】
【0008】
1 本体フレーム
2 水切りフレーム
3 飛散防止翼
4 結合ナット
5 弁座
6 丸ハンドル
7 ロックナット
8 弁蓋
9 本体
10 スピンドル
11 止水ゴム
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−125168(P2006−125168A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343072(P2004−343072)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(503196961)
【Fターム(参考)】