送風式薬剤放散装置
【課題】広い範囲で充分な薬剤効果が得られる送風式薬剤放散装置とする。
【解決手段】送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込んで吐出口1bから吐出する装置本体1と、長尺中空形状で、その中空部3cを流通する空気が長手方向ほぼ全長から大気に放出する薬剤保持体2と、この薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3を備え、前記送風機4を駆動することで薬剤3を含有した空気が薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出されるようにすることで、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる送風式薬剤放散装置とする。
【解決手段】送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込んで吐出口1bから吐出する装置本体1と、長尺中空形状で、その中空部3cを流通する空気が長手方向ほぼ全長から大気に放出する薬剤保持体2と、この薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3を備え、前記送風機4を駆動することで薬剤3を含有した空気が薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出されるようにすることで、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる送風式薬剤放散装置とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揮散性の薬剤を空気とともに大気に放散する送風式薬剤放散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送風式薬剤放散装置としては、本体内に、揮散性の薬剤と送風機を設け、その送風機を駆動することで本体の吸込口から空気を吸い込み、その空気を薬剤と接触させることで薬剤を含む空気とし、その薬剤を含む空気を本体の放出口から大気に放出するようにすると共に、その本体を使用者の腰、手首に着用するために、本体にフック、着用バンドを取付けたものが、特許文献1,2に開示されている。
また、送風機を備えた本体の放出口にチューブを接続し、そのチューブの先端、途中に薬剤を設け、その送風機を駆動することで薬剤を含む空気をチューブから放出するものが、特許文献3に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−197856号公報
【特許文献2】特開2004−24161号公報
【特許文献3】特開2003−79713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1,2に開示された従来の送風により揮散性薬剤を大気に放出する送風式薬剤放散装置は、薬剤を含む空気を本体の放出口から大気に放出するものであるから、本体を中心とした周囲に揮散性の薬剤を放散され、薬剤効果が期待できるのは狭い範囲で、広い範囲で充分な薬剤効果を得るに到っていない。
また、前述した特許文献3に開示された従来の送風式薬剤放散装置によれば、長いチューブを用いることで本体と離れた場所に薬剤を放散できるが、薬剤やチューブの先端部分に集中的に放散されるから、前述したように薬剤効果が期待できるのは狭い範囲で、広い範囲で充分な薬剤効果を得られるに到っていない。
【0005】
本発明の目的は、広い範囲で充分な薬剤効果を得ることができる送風式薬剤放散装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4を備えた装置本体1と、
長尺中空形状で、その中空部2cを流通する空気を長手方向ほぼ全長から放出する放出部を有し、前記装置本体1の吐出口1bから吐出された空気が中空部2cを流通する薬剤保持体2と、
前記薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3とを備え、
前記送風機4を駆動することで、前記薬剤3を含有した空気を薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出するようにした送風式薬剤放散装置である。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、薬剤保持体2は柔軟性を有する送風式薬剤放散装置である。
【0008】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、装置本体1の吸込口1a部分に吸込側薬剤16を設け、この吸込側薬剤16を含有した空気が薬剤保持体2の中空部2cを流通するようにした送風式薬剤放散装置である。
【0009】
第4の発明は、第1又は第2の発明において、薬剤保持体2の長手方向一端部に、装置本体1の吐出口1bから吐出した空気が流通し、その空気の一部が、この薬剤保持体2の長手方向他端部から前記長手方向一端部寄りに流入して、この薬剤保持体2の中空部2cに、前記流入した空気の一部が繰り返して流通するようにした送風式薬剤放散装置。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明によれば、送風機4を駆動することで長尺な薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から、薬剤3を含有した空気が大気に放出されるので、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる。
【0011】
第2の発明によれば、薬剤保持体2を任意の形状に曲げて使用できるので、その薬剤保持体2を吊り下げ具としたり、バンドとすることが可能である。
したがって、薬剤保持体2を利用して縦面に吊り下げて使用したり、使用者の手、腰、動物の首、胴体などに巻きつけて使用できる。
しかも、薬剤保持体2を使用場所の形状、形態に応じて曲げて使用できる。
【0012】
第3の発明によれば、吸込側薬剤16及び薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3を含有した空気を大気に放出できるので、異なる種類の薬剤を大気に放散することが可能である。
【0013】
第4の発明によれば、薬剤保持体2の中空部2cに装置本体1の吐出口1bから吐出された空気の一部が繰り返して流通するので、その中空部2cに設けた薬剤3を多量に含有した空気として大気に放出されるから、その薬剤3を多量に大気に放散できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、装置本体1と、薬剤保持体2と、この薬剤保持体2内に設けた揮散性の薬剤3で送風式薬剤放散装置としてある。
前記装置本体1は、吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4が設けてあり、この送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込んで、吐出口1bから吐出する。
前記薬剤保持体2は中空の紐状体、パイプなどの長尺中空形状で、その中空部を流通する空気を、その長手方向ほぼ全長から大気に放出する放出部、例えば放出口2aを長手方向に間隔を置いて複数有する。この薬剤保持体2は柔軟性を有することが好ましい。
この薬剤保持体2の中空部に薬剤3が設けてある。
前記薬剤保持体2は、その長手方向一端部が前記装置本体1の吐出口1bに連通している。例えば、長手方向一端部を吐出口1bに嵌合して連結することで薬剤保持体2を装置本体1に取付けている。
【0015】
このようであるから、送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込み、その空気は吐出口1bから薬剤保持体2の中空部に吐出される。この空気は薬剤3と触れながら中空部を流通し、その空気に薬剤3が含有される。
そして、薬剤3を含有した空気は放出口2aから大気に放出されている。
したがって、薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長の周囲に薬剤3を含む空気が放散されるので、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる。
【0016】
例えば、図1に示すように装置本体1に2つの吐出口1bを形成し、各吐出口1bに薬剤保持体2をそれぞれ連通して設けることで、所定の幅と長さを有する長方形状の広い範囲Aで充分な薬剤効果が得られる。
また、図2に示すように薬剤保持体2の両端部を吐出口1bにそれぞれ連通して設けることで、その薬剤保持体2をリング形状とすれば、リング形状の広い範囲Aで充分な薬剤効果が得られる。
【0017】
なお、図示は省略するが、装置本体1に吐出口1bを4つ形成し、各吐出口1bに4つの薬剤保持体2の一端部をそれぞれ連通して設け、4つの薬剤保持体2を装置本体1を中心とした十文字としても良い。
また、装置本体1の吐出口1bの数は3コ、5コ以上でも良い。
【0018】
前述の薬剤保持体2が柔軟性を有するものであれば、その薬剤保持体2を自由に曲げることができるので、その薬剤保持体2を吊り下げ具としたり、バンドとすることが可能である。
したがって、薬剤保持体2を利用して送風式薬剤放散装置を建物の壁などの縦面に吊り下げて使用したり、使用者の手、腰などの身体、動物の体などに巻きつけて使用することができる。
しかも、薬剤保持体2を使用場所、形態に応じて曲げて使用できる。例えば窓開口に沿って曲げて配設したり、円形、矩形などの任意の形状の範囲に沿って配設したりすることができる。
【0019】
次に、各部材の具体形状を説明する。
図3に示すように、装置本体1は周面板10と底面板11と上面板12で凹部13と中空部14を有し、底面板11の下面に電池収納室15を有している。
前記上面板12に吸込口1a、周面板10に吐出口1bが中空部14に開口して形成され、その中空部14に送風機4が設けてある。
前記送風機4はモータ4aでファン4bを回転するもので、そのモータ4aが電池収納室15に設けた電池(図示せず)で駆動される。
前記凹部13に吸込側薬剤16が設けてある。
この吸込側薬剤16は、通気部を有する容器16aに薬剤含浸プレート16bを設け、通気部を有したプレート16cで抜け出ないように支持している。
そして、容器16aが凹部13に嵌合して取付けられ、キャップ17を設けて吸込側薬剤16が凹部13から外れないように保持している。
前記キャップ17は着脱自在で、通気部17aを有している。
【0020】
前記薬剤保持体2の長手方向一端部に連結部2b、例えば筒状部が設けてあり、装置本体1の周面板10における吐出口1bの周縁部に被連結部18、例えば筒状突部が設けてある。
この被連結部18と連結部2bは着脱自在に嵌合するもので、薬剤保持体2の長手方向一端部は装置本体1の吐出部1bに着脱自在に連結される。
前記薬剤保持体2の中空部2cに粒状の薬剤3が充填して設けてあると共に、その中空部2cの開口端寄りにネット2dを設けて粒状の薬剤3が中空部2cからこぼれ落ちないようにしてある。
【0021】
このようであるから、送風機4を駆動することで吸込側薬剤16を通して空気が吸込口1aに吸い込まれ、吸込側薬剤16を含有した空気として吐出口1bから薬剤保持体2の中空部2cに吐出される。
そして、薬剤3に触れながら流通して薬剤3と吸込側薬剤16を含有した空気となり、放出口2aから大気に放出される。
【0022】
したがって、吸込側薬剤16と薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3の種類を異ならせることで、2種類の薬剤を大気に放散できる。
また、キャップ17を取り外すことで吸込側薬剤16を交換したり、補充したりできる。
また、薬剤保持体2を装置本体1に簡単に取付け、取り外しできる。
【0023】
次に、本発明の吊下型の実施の形態を図4〜図6に基づいて説明する。
この実施の形態は薬剤保持体2を吊り下げ具として利用する吊下型送風式薬剤放散装置を示すもので、他の構成は前述のものと同様である。
装置本体1の周面板10における左右両側の吐出口1b部分に張り出し部10aをそれぞれ設け、この各張り出し部10aに薬剤保持体2の長手方向両端部を連通して接続する。
これによって、薬剤保持体2は図4に示すように上向半円形状に湾曲し、その上部寄り部分2eを使用者の首に掛けることができるようにしてある。
【0024】
また、前記キャップ17はヒンジ17bで装置本体1に開閉自在に取付けてある。
このキャップ17は電池収納室15と対向した部分17cを有し、ヒンジ17bを支点として開閉することで、電池収納室15を開閉することができるから、電池15aを簡単に交換できる。
つまり、この実施の形態では、装置本体1の上部寄りに電池収納室15を形成し、この電池収納室15のキャップと凹部13のキャップを一体としてある。
【0025】
次に、本発明の着用型の実施の形態を図7に基づいて説明する。
この実施の形態は薬剤保持体2を着用バンドとして利用する着用型送風式薬剤放散装置を示すものである。
図7に示すように、薬剤保持体2は第1・第2薬剤保持体2−1,2−2を備え、その第1薬剤保持体2−1の長手方向一端部が装置本体1の吐出口1bに連通して着脱自在に取付けられ、長手方向他端部は一側連結部20を有している。前記第2薬剤保持体2−2の長手方向一端部が装置本体1の吐出口1bに連通して着脱自在に取付けられ、長手方向他端部は他側連結部21を有している。
この実施の形態では、一側連結部20はバックルで、他側連結部21はバックルの爪20aが嵌まり合う複数の穴21aとしてある。これに限ることはなく、磁石などでも良い。
【0026】
このようであるから、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長さが短いものであれば人に手首や動物の首などに巻きつけて着用することができるし、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長さが長いものであれば人の腰や動物の胴体などに巻きつけて着用することができる。
そして、前述のように着用した状態で送風機4を駆動することで、吸込側薬剤16、薬剤3を含む空気を、前述の人の手首、動物の首、人の腰、動物の胴体などの周囲に放散することができる。
【0027】
図7に示すように、装置本体1の周面板10における吐出口1bの周縁に筒体30を一体的に設け、この筒体30に第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長手方向一端部を嵌め込むことで着脱自在に連結する。
この場合、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2が外れ難くするために、筒体30の内周面と、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長手方向一端面にリング形状の磁石31,32を対向して固着し、その磁石31と磁石32を吸着することで外れ難く支持する。
【0028】
以上の各実施の形態では、薬剤保持体2の中空部2cに粒状の薬剤3を充填して設けたが、薬剤3を薬剤保持体2の中空部2cに設けるには、前述のことに限ることはない。
例えば、図8(a)に示すように薬剤保持体2の中空部2cの内周面に薬剤3を塗布などで設け、空気が薬剤3に触れながら流通するようにする。
この場合には薬剤保持体2の中空部2cの内周面の全周に亘って連続して薬剤3を設けることで、図8(a)に示すように薬剤3を断面リング形状とすることが好ましいが、薬剤3の断面形状はコ字状、L字状などでも良い。
また、断面リング形状、コ字形状,L字形状などの薬剤3を予め成型し、その成型した薬剤3を薬剤保持体2の中空部2c内に長手方向から挿入して設けるようにしても良い。
【0029】
また、図8(b)に示すように薬剤保持体2の中空部2cの下半分に薬剤3を設け、上半分に空気を流通するようにしても良い。
【0030】
また、薬剤保持体2の中空部2aに薬剤3を前述のように設ける場合には、薬剤保持体2を長尺の本体と長尺なカバーを径方向に着脱自在に連結して中空部2cを有するものとし、そのカバーを外すことで薬剤3を本体に設けるようにしても良い。
例えば、図9に示すように薬剤保持体2を、切欠部22を有する本体23と、その切欠部22に嵌め合わせて取付けることで中空部2cを形成するカバー24を備え、この本体23の切欠部22にカバー24を着脱自在に取付けて薬剤保持体2とする。
薬剤3を断面中空形状に成形したものとし、その薬剤3を本体23に切欠部22から設け、カバー24を取付ける。
【0031】
このようにすれば、カバー24を外すことで薬剤3を交換したり、補充したりできる。
【0032】
また、図10に示すように薬剤保持体2に開口部2fを長手方向に間隔を置いて複数形成し、この各開口部2fから薬剤3を中空部2c内に挿入するようにしても良い。
例えば、薬剤3を網体に薬剤を保持させた薬剤部3aと把手部3bを有するものとし、その把手部3bを持って薬剤部3aを開口部2fから中空部2c内に挿入して設ける。
前記薬剤部3aとしては図10の右側に図示するようにハニカム体に薬剤を含浸して保持したものでも良い。
【0033】
このようにすれば、薬剤3を簡単に交換したり、補充したりできる。
【0034】
前述の図10に示すようにして薬剤3を中空部2c内に設けた場合には、薬剤保持体2の中空部2cの長手方向に連続して薬剤3を設けることは困難で、薬剤3は長手方向に間隔を置いて複数設けることになるが、このようにしても薬剤保持体2のほぼ長手方向全長から薬剤を含む空気を大気に放散することは可能である。
【0035】
以上の各実施の形態では装置本体1に吸込側薬剤16を設けたが、その吸込側薬剤16を設けなくとも良い。
例えば、図11に示すように装置本体1に送風機4と電池15aを設ける。
このようにすれば、装置本体1をコンパクトにできる。
また、吸込口1aからスムーズに空気が吸い込まれるので、薬剤保持体2の中空部2cに空気がスムーズに流れるから、その薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3を含有した空気を、大気にスムーズに多量に放散することが可能である。
【0036】
前述のように吸込側薬剤16を設けない場合には、薬剤保持体2の中空部2cに空気が多量に流通するので、その薬剤保持体2の中空部2cに空気が繰り返して流通し、薬剤3と触れる空気の量を多くして空気中の薬剤の含有率を高くするようにできる。
例えば、図12に示すように薬剤保持体2の長手方向一端部を装置本体1の吐出口1bに連通して接続し、この薬剤保持体2の長手方向他端部に補助パイプ25を連通して接続する。
この補助パイプ25は薬剤保持体2の長手方向一端部寄りに接続して吐出口1bから吐出した空気の一部が薬剤保持体2の中空部2cを繰り返して流通するようにする。
なお、前述の補助パイプ25を用いずに薬剤保持体2の長手方向他端部を、長手方向一端部寄りに接続して中空部2c内に空気が繰り返して流通するようにしても良い。
【0037】
また、前述の各実施の形態では薬剤保持体2を柔軟性を有するものとしたが、所定の形状としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】薬剤保持体を2つ備えた実施の形態を示す全体概略斜視図である。
【図2】薬剤保持体をリング形状とした実施の形態を示す全体概略斜視図である。
【図3】装置本体と薬剤保持体の詳細断面図である。
【図4】吊下型送風式薬剤放散装置の正面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】図4のC−C断面図である。
【図7】着用型送付式薬剤放散装置の斜視図である。
【図8】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す断面図である。
【図9】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図10】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す薬剤を取り外した斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…装置本体、1a…吸込口、1b…吐出口、2…薬剤保持体、2c…中空部、3…薬剤、4…送風機、16…吸込側薬剤。
【技術分野】
【0001】
本発明は、揮散性の薬剤を空気とともに大気に放散する送風式薬剤放散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送風式薬剤放散装置としては、本体内に、揮散性の薬剤と送風機を設け、その送風機を駆動することで本体の吸込口から空気を吸い込み、その空気を薬剤と接触させることで薬剤を含む空気とし、その薬剤を含む空気を本体の放出口から大気に放出するようにすると共に、その本体を使用者の腰、手首に着用するために、本体にフック、着用バンドを取付けたものが、特許文献1,2に開示されている。
また、送風機を備えた本体の放出口にチューブを接続し、そのチューブの先端、途中に薬剤を設け、その送風機を駆動することで薬剤を含む空気をチューブから放出するものが、特許文献3に開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−197856号公報
【特許文献2】特開2004−24161号公報
【特許文献3】特開2003−79713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1,2に開示された従来の送風により揮散性薬剤を大気に放出する送風式薬剤放散装置は、薬剤を含む空気を本体の放出口から大気に放出するものであるから、本体を中心とした周囲に揮散性の薬剤を放散され、薬剤効果が期待できるのは狭い範囲で、広い範囲で充分な薬剤効果を得るに到っていない。
また、前述した特許文献3に開示された従来の送風式薬剤放散装置によれば、長いチューブを用いることで本体と離れた場所に薬剤を放散できるが、薬剤やチューブの先端部分に集中的に放散されるから、前述したように薬剤効果が期待できるのは狭い範囲で、広い範囲で充分な薬剤効果を得られるに到っていない。
【0005】
本発明の目的は、広い範囲で充分な薬剤効果を得ることができる送風式薬剤放散装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4を備えた装置本体1と、
長尺中空形状で、その中空部2cを流通する空気を長手方向ほぼ全長から放出する放出部を有し、前記装置本体1の吐出口1bから吐出された空気が中空部2cを流通する薬剤保持体2と、
前記薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3とを備え、
前記送風機4を駆動することで、前記薬剤3を含有した空気を薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出するようにした送風式薬剤放散装置である。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、薬剤保持体2は柔軟性を有する送風式薬剤放散装置である。
【0008】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、装置本体1の吸込口1a部分に吸込側薬剤16を設け、この吸込側薬剤16を含有した空気が薬剤保持体2の中空部2cを流通するようにした送風式薬剤放散装置である。
【0009】
第4の発明は、第1又は第2の発明において、薬剤保持体2の長手方向一端部に、装置本体1の吐出口1bから吐出した空気が流通し、その空気の一部が、この薬剤保持体2の長手方向他端部から前記長手方向一端部寄りに流入して、この薬剤保持体2の中空部2cに、前記流入した空気の一部が繰り返して流通するようにした送風式薬剤放散装置。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明によれば、送風機4を駆動することで長尺な薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から、薬剤3を含有した空気が大気に放出されるので、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる。
【0011】
第2の発明によれば、薬剤保持体2を任意の形状に曲げて使用できるので、その薬剤保持体2を吊り下げ具としたり、バンドとすることが可能である。
したがって、薬剤保持体2を利用して縦面に吊り下げて使用したり、使用者の手、腰、動物の首、胴体などに巻きつけて使用できる。
しかも、薬剤保持体2を使用場所の形状、形態に応じて曲げて使用できる。
【0012】
第3の発明によれば、吸込側薬剤16及び薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3を含有した空気を大気に放出できるので、異なる種類の薬剤を大気に放散することが可能である。
【0013】
第4の発明によれば、薬剤保持体2の中空部2cに装置本体1の吐出口1bから吐出された空気の一部が繰り返して流通するので、その中空部2cに設けた薬剤3を多量に含有した空気として大気に放出されるから、その薬剤3を多量に大気に放散できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、装置本体1と、薬剤保持体2と、この薬剤保持体2内に設けた揮散性の薬剤3で送風式薬剤放散装置としてある。
前記装置本体1は、吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4が設けてあり、この送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込んで、吐出口1bから吐出する。
前記薬剤保持体2は中空の紐状体、パイプなどの長尺中空形状で、その中空部を流通する空気を、その長手方向ほぼ全長から大気に放出する放出部、例えば放出口2aを長手方向に間隔を置いて複数有する。この薬剤保持体2は柔軟性を有することが好ましい。
この薬剤保持体2の中空部に薬剤3が設けてある。
前記薬剤保持体2は、その長手方向一端部が前記装置本体1の吐出口1bに連通している。例えば、長手方向一端部を吐出口1bに嵌合して連結することで薬剤保持体2を装置本体1に取付けている。
【0015】
このようであるから、送風機4を駆動することで吸込口1aから空気を吸い込み、その空気は吐出口1bから薬剤保持体2の中空部に吐出される。この空気は薬剤3と触れながら中空部を流通し、その空気に薬剤3が含有される。
そして、薬剤3を含有した空気は放出口2aから大気に放出されている。
したがって、薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長の周囲に薬剤3を含む空気が放散されるので、広い範囲で充分な薬剤効果が得られる。
【0016】
例えば、図1に示すように装置本体1に2つの吐出口1bを形成し、各吐出口1bに薬剤保持体2をそれぞれ連通して設けることで、所定の幅と長さを有する長方形状の広い範囲Aで充分な薬剤効果が得られる。
また、図2に示すように薬剤保持体2の両端部を吐出口1bにそれぞれ連通して設けることで、その薬剤保持体2をリング形状とすれば、リング形状の広い範囲Aで充分な薬剤効果が得られる。
【0017】
なお、図示は省略するが、装置本体1に吐出口1bを4つ形成し、各吐出口1bに4つの薬剤保持体2の一端部をそれぞれ連通して設け、4つの薬剤保持体2を装置本体1を中心とした十文字としても良い。
また、装置本体1の吐出口1bの数は3コ、5コ以上でも良い。
【0018】
前述の薬剤保持体2が柔軟性を有するものであれば、その薬剤保持体2を自由に曲げることができるので、その薬剤保持体2を吊り下げ具としたり、バンドとすることが可能である。
したがって、薬剤保持体2を利用して送風式薬剤放散装置を建物の壁などの縦面に吊り下げて使用したり、使用者の手、腰などの身体、動物の体などに巻きつけて使用することができる。
しかも、薬剤保持体2を使用場所、形態に応じて曲げて使用できる。例えば窓開口に沿って曲げて配設したり、円形、矩形などの任意の形状の範囲に沿って配設したりすることができる。
【0019】
次に、各部材の具体形状を説明する。
図3に示すように、装置本体1は周面板10と底面板11と上面板12で凹部13と中空部14を有し、底面板11の下面に電池収納室15を有している。
前記上面板12に吸込口1a、周面板10に吐出口1bが中空部14に開口して形成され、その中空部14に送風機4が設けてある。
前記送風機4はモータ4aでファン4bを回転するもので、そのモータ4aが電池収納室15に設けた電池(図示せず)で駆動される。
前記凹部13に吸込側薬剤16が設けてある。
この吸込側薬剤16は、通気部を有する容器16aに薬剤含浸プレート16bを設け、通気部を有したプレート16cで抜け出ないように支持している。
そして、容器16aが凹部13に嵌合して取付けられ、キャップ17を設けて吸込側薬剤16が凹部13から外れないように保持している。
前記キャップ17は着脱自在で、通気部17aを有している。
【0020】
前記薬剤保持体2の長手方向一端部に連結部2b、例えば筒状部が設けてあり、装置本体1の周面板10における吐出口1bの周縁部に被連結部18、例えば筒状突部が設けてある。
この被連結部18と連結部2bは着脱自在に嵌合するもので、薬剤保持体2の長手方向一端部は装置本体1の吐出部1bに着脱自在に連結される。
前記薬剤保持体2の中空部2cに粒状の薬剤3が充填して設けてあると共に、その中空部2cの開口端寄りにネット2dを設けて粒状の薬剤3が中空部2cからこぼれ落ちないようにしてある。
【0021】
このようであるから、送風機4を駆動することで吸込側薬剤16を通して空気が吸込口1aに吸い込まれ、吸込側薬剤16を含有した空気として吐出口1bから薬剤保持体2の中空部2cに吐出される。
そして、薬剤3に触れながら流通して薬剤3と吸込側薬剤16を含有した空気となり、放出口2aから大気に放出される。
【0022】
したがって、吸込側薬剤16と薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3の種類を異ならせることで、2種類の薬剤を大気に放散できる。
また、キャップ17を取り外すことで吸込側薬剤16を交換したり、補充したりできる。
また、薬剤保持体2を装置本体1に簡単に取付け、取り外しできる。
【0023】
次に、本発明の吊下型の実施の形態を図4〜図6に基づいて説明する。
この実施の形態は薬剤保持体2を吊り下げ具として利用する吊下型送風式薬剤放散装置を示すもので、他の構成は前述のものと同様である。
装置本体1の周面板10における左右両側の吐出口1b部分に張り出し部10aをそれぞれ設け、この各張り出し部10aに薬剤保持体2の長手方向両端部を連通して接続する。
これによって、薬剤保持体2は図4に示すように上向半円形状に湾曲し、その上部寄り部分2eを使用者の首に掛けることができるようにしてある。
【0024】
また、前記キャップ17はヒンジ17bで装置本体1に開閉自在に取付けてある。
このキャップ17は電池収納室15と対向した部分17cを有し、ヒンジ17bを支点として開閉することで、電池収納室15を開閉することができるから、電池15aを簡単に交換できる。
つまり、この実施の形態では、装置本体1の上部寄りに電池収納室15を形成し、この電池収納室15のキャップと凹部13のキャップを一体としてある。
【0025】
次に、本発明の着用型の実施の形態を図7に基づいて説明する。
この実施の形態は薬剤保持体2を着用バンドとして利用する着用型送風式薬剤放散装置を示すものである。
図7に示すように、薬剤保持体2は第1・第2薬剤保持体2−1,2−2を備え、その第1薬剤保持体2−1の長手方向一端部が装置本体1の吐出口1bに連通して着脱自在に取付けられ、長手方向他端部は一側連結部20を有している。前記第2薬剤保持体2−2の長手方向一端部が装置本体1の吐出口1bに連通して着脱自在に取付けられ、長手方向他端部は他側連結部21を有している。
この実施の形態では、一側連結部20はバックルで、他側連結部21はバックルの爪20aが嵌まり合う複数の穴21aとしてある。これに限ることはなく、磁石などでも良い。
【0026】
このようであるから、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長さが短いものであれば人に手首や動物の首などに巻きつけて着用することができるし、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長さが長いものであれば人の腰や動物の胴体などに巻きつけて着用することができる。
そして、前述のように着用した状態で送風機4を駆動することで、吸込側薬剤16、薬剤3を含む空気を、前述の人の手首、動物の首、人の腰、動物の胴体などの周囲に放散することができる。
【0027】
図7に示すように、装置本体1の周面板10における吐出口1bの周縁に筒体30を一体的に設け、この筒体30に第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長手方向一端部を嵌め込むことで着脱自在に連結する。
この場合、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2が外れ難くするために、筒体30の内周面と、第1・第2薬剤保持体2−1,2−2の長手方向一端面にリング形状の磁石31,32を対向して固着し、その磁石31と磁石32を吸着することで外れ難く支持する。
【0028】
以上の各実施の形態では、薬剤保持体2の中空部2cに粒状の薬剤3を充填して設けたが、薬剤3を薬剤保持体2の中空部2cに設けるには、前述のことに限ることはない。
例えば、図8(a)に示すように薬剤保持体2の中空部2cの内周面に薬剤3を塗布などで設け、空気が薬剤3に触れながら流通するようにする。
この場合には薬剤保持体2の中空部2cの内周面の全周に亘って連続して薬剤3を設けることで、図8(a)に示すように薬剤3を断面リング形状とすることが好ましいが、薬剤3の断面形状はコ字状、L字状などでも良い。
また、断面リング形状、コ字形状,L字形状などの薬剤3を予め成型し、その成型した薬剤3を薬剤保持体2の中空部2c内に長手方向から挿入して設けるようにしても良い。
【0029】
また、図8(b)に示すように薬剤保持体2の中空部2cの下半分に薬剤3を設け、上半分に空気を流通するようにしても良い。
【0030】
また、薬剤保持体2の中空部2aに薬剤3を前述のように設ける場合には、薬剤保持体2を長尺の本体と長尺なカバーを径方向に着脱自在に連結して中空部2cを有するものとし、そのカバーを外すことで薬剤3を本体に設けるようにしても良い。
例えば、図9に示すように薬剤保持体2を、切欠部22を有する本体23と、その切欠部22に嵌め合わせて取付けることで中空部2cを形成するカバー24を備え、この本体23の切欠部22にカバー24を着脱自在に取付けて薬剤保持体2とする。
薬剤3を断面中空形状に成形したものとし、その薬剤3を本体23に切欠部22から設け、カバー24を取付ける。
【0031】
このようにすれば、カバー24を外すことで薬剤3を交換したり、補充したりできる。
【0032】
また、図10に示すように薬剤保持体2に開口部2fを長手方向に間隔を置いて複数形成し、この各開口部2fから薬剤3を中空部2c内に挿入するようにしても良い。
例えば、薬剤3を網体に薬剤を保持させた薬剤部3aと把手部3bを有するものとし、その把手部3bを持って薬剤部3aを開口部2fから中空部2c内に挿入して設ける。
前記薬剤部3aとしては図10の右側に図示するようにハニカム体に薬剤を含浸して保持したものでも良い。
【0033】
このようにすれば、薬剤3を簡単に交換したり、補充したりできる。
【0034】
前述の図10に示すようにして薬剤3を中空部2c内に設けた場合には、薬剤保持体2の中空部2cの長手方向に連続して薬剤3を設けることは困難で、薬剤3は長手方向に間隔を置いて複数設けることになるが、このようにしても薬剤保持体2のほぼ長手方向全長から薬剤を含む空気を大気に放散することは可能である。
【0035】
以上の各実施の形態では装置本体1に吸込側薬剤16を設けたが、その吸込側薬剤16を設けなくとも良い。
例えば、図11に示すように装置本体1に送風機4と電池15aを設ける。
このようにすれば、装置本体1をコンパクトにできる。
また、吸込口1aからスムーズに空気が吸い込まれるので、薬剤保持体2の中空部2cに空気がスムーズに流れるから、その薬剤保持体2の中空部2cに設けた薬剤3を含有した空気を、大気にスムーズに多量に放散することが可能である。
【0036】
前述のように吸込側薬剤16を設けない場合には、薬剤保持体2の中空部2cに空気が多量に流通するので、その薬剤保持体2の中空部2cに空気が繰り返して流通し、薬剤3と触れる空気の量を多くして空気中の薬剤の含有率を高くするようにできる。
例えば、図12に示すように薬剤保持体2の長手方向一端部を装置本体1の吐出口1bに連通して接続し、この薬剤保持体2の長手方向他端部に補助パイプ25を連通して接続する。
この補助パイプ25は薬剤保持体2の長手方向一端部寄りに接続して吐出口1bから吐出した空気の一部が薬剤保持体2の中空部2cを繰り返して流通するようにする。
なお、前述の補助パイプ25を用いずに薬剤保持体2の長手方向他端部を、長手方向一端部寄りに接続して中空部2c内に空気が繰り返して流通するようにしても良い。
【0037】
また、前述の各実施の形態では薬剤保持体2を柔軟性を有するものとしたが、所定の形状としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】薬剤保持体を2つ備えた実施の形態を示す全体概略斜視図である。
【図2】薬剤保持体をリング形状とした実施の形態を示す全体概略斜視図である。
【図3】装置本体と薬剤保持体の詳細断面図である。
【図4】吊下型送風式薬剤放散装置の正面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】図4のC−C断面図である。
【図7】着用型送付式薬剤放散装置の斜視図である。
【図8】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す断面図である。
【図9】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図10】薬剤保持体の中空部に薬剤を設ける他の実施の形態を示す薬剤を取り外した斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…装置本体、1a…吸込口、1b…吐出口、2…薬剤保持体、2c…中空部、3…薬剤、4…送風機、16…吸込側薬剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4を備えた装置本体1と、
長尺中空形状で、その中空部2cを流通する空気を長手方向ほぼ全長から放出する放出部を有し、前記装置本体1の吐出口1bから吐出された空気が中空部2cを流通する薬剤保持体2と、
前記薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3とを備え、
前記送風機4を駆動することで、前記薬剤3を含有した空気を薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出するようにした送風式薬剤放散装置。
【請求項2】
薬剤保持体2は柔軟性を有する請求項1記載の送風式薬剤放散装置。
【請求項3】
装置本体1の吸込口1a部分に吸込側薬剤16を設け、この吸込側薬剤16を含有した空気が薬剤保持体2の中空部2cを流通するようにした請求項1又は2記載の送風式薬剤放散装置。
【請求項4】
薬剤保持体2の長手方向一端部に、装置本体1の吐出口1bから吐出した空気が流通し、その空気の一部が、この薬剤保持体2の長手方向他端部から前記長手方向一端部寄りに流入して、この薬剤保持体2の中空部2cに、前記流入した空気の一部が繰り返して流通するようにした請求項1又は2記載の送風式薬剤放散装置。
【請求項1】
吸込口1aと吐出口1bを有すると共に、送風機4を備えた装置本体1と、
長尺中空形状で、その中空部2cを流通する空気を長手方向ほぼ全長から放出する放出部を有し、前記装置本体1の吐出口1bから吐出された空気が中空部2cを流通する薬剤保持体2と、
前記薬剤保持体2の中空部2cに設けた揮散性の薬剤3とを備え、
前記送風機4を駆動することで、前記薬剤3を含有した空気を薬剤保持体2の長手方向ほぼ全長から大気に放出するようにした送風式薬剤放散装置。
【請求項2】
薬剤保持体2は柔軟性を有する請求項1記載の送風式薬剤放散装置。
【請求項3】
装置本体1の吸込口1a部分に吸込側薬剤16を設け、この吸込側薬剤16を含有した空気が薬剤保持体2の中空部2cを流通するようにした請求項1又は2記載の送風式薬剤放散装置。
【請求項4】
薬剤保持体2の長手方向一端部に、装置本体1の吐出口1bから吐出した空気が流通し、その空気の一部が、この薬剤保持体2の長手方向他端部から前記長手方向一端部寄りに流入して、この薬剤保持体2の中空部2cに、前記流入した空気の一部が繰り返して流通するようにした請求項1又は2記載の送風式薬剤放散装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−330184(P2007−330184A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−167091(P2006−167091)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(000112853)フマキラー株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(000112853)フマキラー株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
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