説明

逆流防止装置

【課題】 ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持し得る逆流防止装置を提供する。
【解決手段】 ダイヤフラム91の弁部913の内周側下面からリップ部914を突出させ、開口端面である弁座76の内周側部位76aに密着させて閉弁させる。この際、バネ受け部材11のドーナッツ円環部111が弁部913と、弁座76の外周側部位である当止部76bに挟み付けられ、スペーサとしての役割を果たすようにすることにより、ダイヤフラム91のそれ以上の下降を阻止し、リップ部914のそれ以上の圧縮変形を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤフラムを用いた弁体の一側に一次側圧力を、他側に二次側圧力をそれぞれ作用させ、一次側と二次側との圧力差に基づき開閉させることにより、二次側から一次側への逆流を防止するために用いられる逆流防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の逆流防止装置として、弁体にダイヤフラムを用い、正常時にはこの弁体の一側に作用させた一次側の圧力が大となって弁体を閉弁状態に維持させる一方、弁体の他側に作用させた二次側の圧力が一次側よりも大となる異常時には開弁して二次側からの湯水を排出させることにより二次側から一次側への逆流を防止するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。このものでは、弁座にダイヤフラムが押し付けられてダイヤフラムが弁座に食い込むことにより、そのダイヤフラムの素材の弾性限界を超えて局所的に亀裂や偏摩耗が生じることを防止するために、ダイヤフラムの外周部を硬質のストッパ部で覆って支持し、そのストッパ部と当接してそれ以上の下降を規制する受け部を弁ハウジングの内面に形成している。
【0003】
【特許文献1】特開2004−324666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記従来の逆流防止装置においては、ダイヤフラムの変形に起因してダイヤフラムの下降規制が不十分となる結果、ダイヤフラム素材の破損を招くおそれがある。
【0005】
すなわち、上記従来の逆流防止装置は次のような構造を採用したものである。その例を例えば図8(a)に示すように、ダイヤフラム200の弁部201を覆うようにダイヤフラムプレート202を上から重ね合わせる一方、そのダイヤフラム200の弁部分201の外周部をバネ受け部材203で覆うようにしている。バネ受け部材203として、弁部分201の外周側部分であるダイヤフラム200の折返し部204に下から上に入り込んで反転を防止する周壁部205と、弁部201の外周囲の下端角部を下から覆う角部206と、下面に形成されたバネ受け部207とを備えたものとし、ハウジングの内面に上記角部206が当接するストッパ段部208を形成している。
【0006】
ところが、ダイヤフラムプレート202の上から一次側圧力が作用すると、図8(b)に示すように、ダイヤフラム200の弁部201の外周側部分はバネ受け部材203の角部206とストッパ段部208との当接によりそれ以上の下降が規制されるものの、弁部201の内周側部分はダイヤフラムプレート202の撓みに起因してさらに下側に変位してしまうおそれがある。このようになると、弁座209が弁部201に対しかなり強度に食い込んでしまい、ダイヤフラム200の素材の弾性限界を超えてしまう事態も生じるおそれがある。この結果、逆流防止機能を劣化させたり、逆流防止装置全体の耐久性を悪化させたりして、装置全体の交換等を余儀なくされるおそれがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持し得る逆流防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では、閉弁方向に作用される一次側圧力と、開弁方向に作用される二次側圧力との差圧に基づいて、ダイヤフラムが弁座に対し当接・離反することにより、排水通路と二次側通路との間を遮断状態又は連通状態に切換するように構成された逆流防止装置を対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記ダイヤフラムから弁座の側に突出するように形成されて弁座に当接することにより閉弁させるリップ部と、上記リップ部が弁座に当接した際に弁座とリップ部以外のダイヤフラムとの間に挟み込まれることによりリップ部の圧縮代を所定範囲に制限するスペーサとを備えるようにした(請求項1)。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明では、閉弁方向に作用される一次側圧力と、開弁方向に作用される二次側圧力との差圧に基づいて、ハウジングに内蔵されたダイヤフラムが弁座に対し当接・離反することにより、排水通路と二次側通路との間を遮断状態又は連通状態に切換するように構成された逆流防止装置を対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記弁座の外周側近傍位置に設けられた当止部と、上記ダイヤフラムの弁座側位置であってその当止部に当て止め可能な位置に設けられたスペーサとを備えることとする。そして、上記スペーサとして、上記ダイヤフラムが弁座に当接して閉弁する際に、そのダイヤフラムと、上記当止部との間に挟み込まれることにより上記弁座に押し付けられるダイヤフラムの圧縮代を所定範囲に制限するように厚みを設定することとした(請求項1)。
【0010】
本発明の場合、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、ダイヤフラムが弁座に押し付けられたとしても、スペーサが当止部とダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、ダイヤフラムは所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限されることになる。このため、ダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することが可能となり、これにより、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持し得ることになる。
【0011】
本発明をより具体化すると、大きく分けて次の2種類の具体的構成を採用することができる。
【0012】
すなわち、第1には、上記ダイヤフラムとして、このダイヤフラムから上記弁座の側に突出するように形成されてその弁座に当接することにより閉弁させるリップ部を備えたものとし、上記スペーサとして、閉弁状態において、上記当止部と、リップ部以外のダイヤフラムとの間に挟み込まれることによりリップ部の圧縮代を所定範囲に制限する構成を採用することができる(請求項2)。
【0013】
この場合には、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、リップ部が弁座に押し付けられたとしても、スペーサが当止部とリップ部以外のダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、リップ部は所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限されることになる。このため、リップ部及びリップ部を有するダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することが可能となり、これにより、上記の如く、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持し得ることになる。そして、より好ましくは、上記スペーサの厚みとして、上記リップ部の突出高さからそのリップ部の許容圧縮代を差し引いた寸法に設定することができる(請求項3)。このようにすることにより、リップ部の圧縮代を確実に許容圧縮代以内の範囲に制限することが可能になり、リップ部及びこれを有するダイヤフラムの耐久性を最も良好に維持させ得ることになる。
【0014】
第2には、上記弁座としてダイヤフラム側に突出する横断面形状を有するものとする一方、上記ダイヤフラムとして弁座に当接する部位を平坦面に形成し、上記スペーサとして、上記弁座がダイヤフラムに当接した後に食い込むことによりダイヤフラムを圧縮することになる圧縮代を所定範囲に制限する構成を採用することができる(請求項4)。
【0015】
この場合には、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、ダイヤフラムが弁座に押し付けられてダイヤフラムの平坦面に弁座が食い込んだとしても、スペーサが当止部とダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、その食い込み量が制限されてダイヤフラムは所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限されることになる。このため、ダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することが可能となり、これにより、上記の如く、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持し得ることになる。そして、より好ましくは、上記スペーサの厚みとして、上記当止部からの上記弁座の突出高さから、その弁座のダイヤフラムへの食い込みに基づくダイヤフラムの許容圧縮代を差し引いた寸法に設定することができる(請求項5)。このようにすることにより、弁座の食い込み量(圧縮代)を確実にダイヤフラムの許容圧縮代以内の範囲に制限することが可能になり、ダイヤフラムの耐久性を最も良好に維持させ得ることになる。
【0016】
以上の逆流防止装置において、上記ダイヤフラムを開弁方向に付勢するバネと、このバネからの付勢力をダイヤフラムに伝達するようにダイヤフラムに組み付けられるバネ受け部材とを備えるようにし、上記スペーサをバネ受け部材の一部により構成することができる(請求項6)。このようにすることにより、スペーサを具体的かつ容易に具備させることが可能となり、バネ受け部材との兼用により部品点数が増加する等の不都合を回避し得ることになる。
【0017】
又、以上の逆流防止装置において、上記ダイヤフラムとして、弁座に相対向する平板状の弁部と、この弁部の外周側に連続し弁座に対する弁部の当接・離反の変位を許容する折返し部とを備えるようにし、上記ハウジングに、先端が上記折返し部内に挿入されてその折返し形状を維持する反転防止壁を一体に形成するようにすることができる(請求項7)。このようにすることにより、一次側圧力を受けて閉弁状態になったとしても、折返し部の折返し形状が維持されるため、その折返し部の万一の反転発生を防止し得ることになり、ダイヤフラムの当接・離反の変位を確実に実現させて逆流防止機能を担保し得ることになる。しかも、折返し部の反転防止を図る支持要素として、反転防止壁をハウジングに対し一体に形成しているため、かかる支持要素のための特別な部品を設ける必要もなく、部品点数の削減や構造の単純化をも図り得ることになる。
【発明の効果】
【0018】
以上、説明したように、請求項1〜請求項7のいずれかの逆流防止装置によれば、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、ダイヤフラムが弁座に押し付けられたとしても、スペーサが当止部とダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、ダイヤフラムは所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限することができるようになる。このため、ダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することができ、これにより、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持することができるようになる。
【0019】
特に、請求項2又は請求項3によれば、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、リップ部が弁座に押し付けられたとしても、スペーサが当止部とリップ部以外のダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、リップ部を所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限することができるようになる。このため、リップ部及びリップ部を有するダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することができ、これにより、上記の如く、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持することができるようになる。そして、請求項3によれば、リップ部の圧縮代を確実に許容圧縮代以内の範囲に制限することができ、リップ部及びこれを有するダイヤフラムの耐久性を最も良好に維持させることができるようになる。
【0020】
請求項4又は請求項5によれば、差圧を受けてダイヤフラムが閉弁状態に至ったとき、ダイヤフラムが弁座に押し付けられてダイヤフラムの平坦面に弁座が食い込んだとしても、スペーサが当止部とダイヤフラムとの間に挟み込まれることにより、その食い込み量を制限してダイヤフラムを所定範囲の圧縮代以上には圧縮されないように制限することができるようになる。このため、上記の如く、ダイヤフラムが過度の圧縮を受けて耐久性の低下を招く事態の発生を確実に回避することができ、これにより、ダイヤフラムを用いた弁体の耐久性を良好に維持して逆流防止機能と装置全体の耐久性とを良好に維持することができるようになる。そして、請求項5によれば、弁座の食い込み量(圧縮代)を確実にダイヤフラムの許容圧縮代以内の範囲に制限することができ、ダイヤフラムの耐久性を最も良好に維持させることができるようになる。
【0021】
又、請求項6によれば、スペーサをバネ受け部材の一部により構成することによって、スペーサを具体的かつ容易に具備させることができ、バネ受け部材との兼用により部品点数が増加する等の不都合発生を回避することができる。
【0022】
さらに、請求項7によれば、一次側圧力を受けて閉弁状態になったとしても、反転防止壁によって折返し部の万一の反転発生を防止することができ、ダイヤフラムの当接・離反の変位を確実に実現させて逆流防止機能を担保することができるようになる。しかも、反転防止壁をハウジングに対し一体に形成しているため、部品点数の削減や構造の単純化をも図ることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る逆流防止装置を適用した例として、給湯機能・湯張り機能・追い焚き機能を備えた複合型の熱源機を示す。なお、本発明の逆流防止装置を適用する対象としては、図1に例示したものに限らず、一次側の流路と、二次側の流路とを備える流体機器であればよい。
【0025】
図1に示す熱源機1は、給湯回路2と、浴槽61内の湯水の追い焚きを行う追い焚き循環回路3と、浴槽61に湯張りするために給湯回路2の湯を追い焚き循環回路3に注湯して浴槽61に落とし込む注湯回路4と、上記給湯回路2及び追い焚き循環回路3の湯水を熱交換加熱するために燃焼バーナ51を内蔵した缶体5とを備えたものである。
【0026】
上記給湯回路2は、水道管に接続された入水路21から給湯用熱交換器22に導入された水を燃焼バーナ51の燃焼熱により熱交換加熱し、加熱後の湯を出湯路23に出湯して下流端の給湯栓62まで給湯させるようになっている。上記入水路21と出湯路23との間には上記熱交換器22をバイパスするバイパス路24が設けられて、バイパス制御弁24aの開度調整により上記出湯路23からの出湯に対する水の混合比が変更調整されて上記の給湯栓62等に対する温度調整が可能となっている。
【0027】
上記入水路21には、入水流量センサ25と、入水温度センサ26とが配設されている一方、上記出湯路23には、上記熱交換器22の出口近傍位置で缶体5から出湯された直後の出湯温度を検出する缶体温度センサ27と、給湯流量制御弁28と、上記給湯栓62もしくは後述の注湯路41に供給される湯水の温度を検出する給湯温度センサ29とが配設されている。
【0028】
上記追い焚き循環回路3は循環路31と、循環ポンプ32と、追い焚き用熱交換器33とを備えている。循環路31は循環ポンプ32の作動により浴槽61内の湯水を上記熱交換器33に戻す戻り路31aと、上記熱交換器33で共通の燃焼バーナ51の燃焼熱により追い焚き加熱された湯水を浴槽61に供給する往き路31bとから構成されている。戻り路31aには、循環湯水の循環方向上流側から順に、循環ポンプ32と、循環流の通過によりON指令を出力する水流スイッチ34と、循環湯水の温度を検出することにより浴槽61内の湯水の温度(風呂温度)を検出する風呂温度センサ35とが配設されている。
【0029】
また、上記給湯回路2の出湯路23と上記循環路31との間には、出湯路23からの湯水を上記循環路31に流入させることにより浴槽61に注湯して湯張りするための注湯路41が設けられている。この注湯路41はその上流端が給湯温度センサ29の下流側位置の出湯路23から分岐し、下流端が循環路31の例えば戻り路31aに連通されている。上記注湯路41には、注湯流量を検出する注湯流量センサ42と、開閉制御により湯張り実行又は停止の切換を行う注湯電磁弁43と、給湯回路2側への逆流入を阻止するための二段配置の逆止弁44,44とが配設されている。
【0030】
上記注湯電磁弁43が開かれて注湯が開始されると、出湯路23からの湯が注湯路41を通して戻り路31aに供給され、供給された湯は戻り路31a等を通して浴槽61まで注湯されて、浴槽61の湯張りが行われることになる。上記の入水路21〜出湯路23に至る給湯回路2の流路が一次側流路(又は単に「一次側」)を構成し、上流側である出湯路23から分岐して注湯路41、戻り路31a(又は往き路31bを加えた循環路31)を経て最下流側である浴槽61までの流路が二次側流路(又は単に「二次側」)を構成する。
【0031】
そして、上記の注湯回路4に逆流防止装置7が組み付けられている。この逆流防止装置7は、その二次側接続口71(例えば図2参照)が上記の逆止弁44,44の中間位置の注湯路41に連通するように接続され、一次側接続口72(例えば図2参照)が給湯回路2の入水路21に連通してその給水圧を導入し得るように導圧路72aを介して接続され、排水接続口73(例えば図2参照)が排水路73aを介して熱源機ケース1aまで延ばされている。
【0032】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係る逆流防止装置7について図2以降の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、図面の上下方向を上下方向として、あるいは、図面の左右方向を左右方向として説明するが、逆流防止装置7の実際の用い方は図面に示した状態に限らず横倒しに倒した状態や上下逆転した状態等の様々な配置にしてもよいことはいうまでもない。この点は第2実施形態以降についても同様である。
【0033】
この第1実施形態の逆流防止装置7は、ハウジング8と、ダイヤフラム91及びダイヤフラムプレート92からなる弁体9と、弁体9を開側に付勢するバネ(例えばコイルスプリング)10と、このバネ10の一端を支持してその付勢力を弁体9に伝達するバネ受け部材11とを備えたものである。
【0034】
上記ハウジング8は、本実施形態では2つの分割ハウジング部81,82を互いに結合させて形成したものであるが、分割数等については適宜選択し得る。ハウジング8には、二次側接続口71から延びる二次側通路74と、排水接続口73から上記二次側通路74に対しこれに直交する方向に延びて二次側通路74内に突出した状態で開口する排水通路75と、この排水通路75の開口端面により構成された弁座76に臨むように拡がりかつ一次側接続口72と一次側の内圧を導入可能に連通された一次側圧力作動室77とが形成されている。そして、一次側圧力作動室77と弁座76との間を仕切るように弁体9が設置され、弁座76に弁体9が当接することで弁座76の開口が閉状態(図2に示す状態)にされて二次側通路74と排水通路75との間が遮断される一方、弁体9が弁座76から図面上方に離反することで弁座76の開口が開状態にされて二次側通路74と排水通路75とが連通されることになる。
【0035】
上記一次側圧力作動室77を区画形成するハウジング8の周壁部分には、ダイヤフラム91の外周止着縁911(図3(a)参照)が気密状態に内嵌・保持される周溝78と、ダイヤフラム91の折返し部912の折返し形状を維持するようにその折返し部912に下から上に差し入れられて反転を防止するための反転防止壁としての周壁79とが形成されている。又、上記一次側圧力作動室77を区画するハウジングの8の内面には、開弁状態(図3(b)参照)の弁体9のダイヤフラムプレート92のフランジ部923と当接してそれ以上の離反側(開弁方向;図面の上方)への移動を規制する当止部771が形成されている。
【0036】
上記弁体9は、ダイヤフラム91(図3(a)参照)と、このダイヤフラム91の上側(一次側接続口72からの一次側圧力が作用する側)に重ね合わされたダイヤフラムプレート92とで構成されている。ダイヤフラム91は、外周縁位置に形成された外周止着縁911と、その内周側位置に比較的薄肉の折返し部912と、中央寄り位置に比較的厚肉で平板状に形成された弁部913とからなるものである。ダイヤフラムプレート92は、平板状に形成されて上記弁部913に密着する底壁921と、底壁921の周囲から立ち上がる周壁922と、周壁922の上端から外周側に張り出したフランジ部923と、上記底壁921の中央位置から垂下する係合凸部924とを備えてなるものである。
【0037】
上記弁部913は弁座76よりも十分に大径に設定され、その下面(弁座76と相対向する側の面)から弁座76の内周側部位に当接するように無端環状のリップ部914が突出して形成されている。リップ部914は先端側が尖って弁座76に対し線接触で当接し得るよう逆三角形等の横断面形状に設定されている。そして、弁部921の中央位置の貫通孔に対し上記係合凸部924が圧入気味に押し込まれることにより、ダイヤフラムプレート92とダイヤフラム91とが脱落しないように一体に組み付けられている。
【0038】
上記バネ受け部材11は、図4にも示すように、所定板厚を有するスペーサとしてのドーナッツ円環部111と、このドーナッツ円環部の外周縁から直角に折曲された返し縁部112とからなるものである。返し縁部112の内径はバネ10の外径よりも大に設定されて、バネ10の一端である上端を内側に保持するようにされている。又、ドーナッツ円環部111の内径は上記リップ部914の外径よりも大でかつ二次側通路74内に突出して排水通路75を構成する筒部75aの外径よりも小に設定されており、ドーナッツ円環部111の外径は弁部913とほぼ同径に設定されている。これにより、バネ受け部材111のドーナッツ円環部111は、その上面においてはダイヤフラム91の弁部913のリップ部914よりも外周側範囲の下面に当接して支持する一方、下面においては特に閉弁状態である後述の圧着状態において弁座76の外周側部位に当接するようにされている。
【0039】
以上の逆流防止装置7においては、熱源機1(図1参照)に対する給水側設備等が正常であれば、一次側接続口72を通して一次側圧力作動室77内に一次側圧力として給湯回路2の入水路21の最上流から給水圧が導入され、弁体9に対してはその給水圧が常時作用することになる。一方、浴槽61が不使用で注湯回路4(図1参照)を用いた湯張りが行われていない状態(注湯電磁弁43が閉状態)では二次側通路74内の二次側圧力はほぼ大気圧になって一次側圧力よりも小となり、又、注湯電磁弁43が開かれて出湯路23から給湯回路2の湯が注湯回路4を通して注湯されて湯張りが行われている状態でも最上流側の給水圧が種々の流路抵抗を受けた後になるため注湯に基づき二次側通路74に作用する二次側圧力は一次側圧力よりも小となる。このため、弁体9は、弁体9を挟んで一次側圧力作動室77からの一次側圧力P(図2参照))と、二次側通路74からの二次側圧力Pとの差圧に基づき、弁座76に押し付けられて、閉弁状態となって二次側通路74と排水通路75との間が遮断された状態になる。この閉弁状態としては、上記の差圧の如何によって、弁体9を構成するダイヤフラム91のリップ部914の先端部が弁座76に対し線接触状態で当接した当接状態(図3(a)に示す状態)から、さらに強く弁座76側に押し付けられてリップ部914が若干圧縮変形して弁座76と面接触状態に至った圧着状態(図5に示す状態)までを含むものである。
【0040】
一方、注湯回路4を通して注湯されて湯張りが行われている状態等において、例えば停電等の原因により給水源から給湯回路2(入水路21)への給水圧力が低下したり、負圧傾向になったりする事態が生じた場合には、一次側圧力作動室77に導入される一次側圧力も同様に低下したり負圧傾向となる。この場合には、二次側通路74を通して導入されている二次側圧力の方が一次側圧力よりも高くなって、弁体9は開弁して注湯路41に連通された二次側通路74と排水通路75とが互いに連通した状態になる(図3(b)参照)。このため、例えば逆止弁44が異物噛み込み等の異常を生じて注湯路41を通して逆流が生じたとしても、その逆流は二次側通路44及び排水通路75を通して排水され、一次側である給湯回路2の側への逆流を確実に防止することができる。
【0041】
ここで、圧着状態においては、図5(b)に詳細を示すように、バネ受け部材11のドーナッツ円環部111がダイヤフラム91の弁部913と、弁座76の外周側部位76bとの間に挟まれた状態となり、このドーナッツ円環部111が挟まれてスペーサの役割を果たすことにより、弁体9のそれ以上の下降(弁座76に押し付けられる側への移動)が規制されることになる。この下降規制により、リップ部914の圧縮変形が一定量を限度としてそれ以上の変形発生を規制・阻止することができ、特にリップ部914自体あるいはリップ部914を有するダイヤフラム91が弾性限界を超えてしまう等の事態発生を確実に阻止して耐久性が低下する事態の発生を回避することができる。これにより、ダイヤフラム91を用いた弁体9の耐久性を良好に維持することができる。
【0042】
このような構造においては、弁座76の内周側部位76aがリップ部914との密着により閉弁状態を維持する本来の弁座として機能し、外周側部位76bがドーナッツ円環部111を当止させてリップ部914の圧縮変形(圧縮代)を一定量に規制するストッパとなる当止部として機能することになり、上記外周側部位76bが当止部を構成する。又、ドーナッツ円環部111は、リップ部914の外周側から弁部913の外周側位置までの範囲のダイヤフラム91の下面を覆って密着し、その範囲のダイヤフラム91を平面状態に維持するように支持しているため、一次側圧力Pを受けても弁部913を確実に平板状態に維持することができ、安定した閉弁状態の維持を図ることができる。要するに、リップ部914によって確実に閉弁状態に遮断することができる一方、ドーナッツ円環部111によってそのリップ部914の耐久性を高めつつ弁部913を確実に平板状態に維持して閉弁状態を安定的に維持したり繰り返し再現したりさせることができる。
【0043】
以上の効果を奏する上で、例えば図3(a)に示すように、リップ部914の突出高さHに対し許容圧縮変形量(許容圧縮代)をSとすれば、ドーナッツ円環部111の肉厚EとしてE=H−Sを設定するようにすればよいことになる。このように肉厚Eを設定することにより、リップ部914の圧縮代を確実に許容圧縮代に制限することができ、リップ部914やこれを有するダイヤフラム91の耐久性を最も良好に維持させることができるようになる。ここで、肉厚Eをより大きくすれば、リップ部914の圧縮変形量Sはより小さくなって弁座76に対する密着範囲もより小さくなり、肉厚Eをより小さくすれば、リップ部914の圧縮変形量Sはより大きくなって弁座76に対する密着範囲もより大きくなる。従って、ダイヤフラム91の素材の有する弾性及び閉弁機能等を考慮して許容圧縮変形量Sを設定し、この許容圧縮変形量Sに基づいてバネ受け部材11のドーナッツ円環部111の肉厚Eを設定するようにすればよい。
【0044】
又、上記の閉弁状態においては、ハウジング8の周壁79がダイヤフラム91の折返し部912の内側に入り込んでいるため、一次側圧力Pを受けて圧着状態になったとしても、折返し部912の万一の反転発生を防止することができる。しかも、折返し部912をその折り返した状態に支持して反転防止を図る支持要素として、周壁79をハウジング8に対し一体に形成しているため、かかる支持要素のための特別な部品を設ける必要もなく、部品点数の削減や構造の単純化をも図ることができる。
【0045】
なお、以上の実施形態では、スペーサをバネ受け部材11の一部であるドーナッツ円環部111により構成しているが、これに限らず、バネ受け部材とは別個にスペーサを設けるようにしてもよい。
【0046】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る逆流防止装置を示す。この逆流防止装置は、図6(a)に示すように、ダイヤフラム91aの弁部913から上記第1実施形態におけるリップ部914を省略して下面を平坦面に形成する一方、排水通路75を構成する筒部75aの開口端面の内周側部位に横断面形状が略三角形の弁座76cをダイヤフラム91a側に突出させて形成し、外周側部位を平坦面にしてバネ受け部材11のドーナッツ円環部(スペーサ)111が当接して止められることになる当止部76dを形成したものである。これらの相違点を除き、他の構成は上記第1実施形態と同じであり、図面には第1実施形態と同じ構成要素に対し第1実施形態と同じ符号を付して重複した詳細説明を省略する。
【0047】
この場合の閉弁状態においては、弁座76cの先端がダイヤフラム91aの弁部913の下面にほぼ線接触状態で当接した当接状態(図6(b)に一点鎖線で示す状態)から、さらに大きな差圧を受けて弁体9が下降して弁座76cの一部が弁部913に食い込んだ圧着状態(図6(b)に実線で示す状態)まで至って停止することになる。
【0048】
この圧着状態においては、ドーナッツ円環部111が弁部913と、当止部76dとの間に挟み込まれてスペーサとしての役割を果たすため、弁部913に対する弁座76cのそれ以上の食い込みが阻止・規制されることになる。このため、弁座76cの過度の食い込みに起因するダイヤフラム91aの耐久性低下を確実に回避することができる。
【0049】
かかる効果を奏する上で、弁座76cの突出高さHと、スペーサとしてのドーナッツ円環部111の肉厚Eとの関係は、次のようにすればよい。すなわち、上記弁座76cの当止部76dからの突出高さHの内、弁部913への許容食い込み量(許容圧縮代)Sを設定し、HからSを差し引いてドーナッツ円環部111の肉厚E(E=H−S)を設定すればよい。これにより、ダイヤフラム91aの圧縮量を確実に許容圧縮代以内の範囲に制限することができるようになる。
【0050】
<第2実施形態の他の態様1>
図7(a)に示すものは、排水通路75を構成する筒部75aの開口端面の内周側部位に弁座76cをダイヤフラム91a側に突出させて形成する点及び弁部913の下面を平坦面にする点において上記の第2実施形態と同じであるが、外周側部位に外周側に向けて下り勾配となる傾斜面を形成し、この傾斜面をバネ受け部材11のドーナッツ円環部111が当止する当止部76eとした点において異なる。それ以外の構成は、上記の第2実施形態と同じである。
【0051】
この場合には、当接状態(図7(a)に実線で示す状態)から圧着状態(同図に一点鎖線で示す状態)に至ると、ドーナッツ円環部111の内周縁が上記当止部76eに当止して、ダイヤフラム91aの弁部913のそれ以上の下降が阻止・規制されることになり、弁座76cの弁部913に対するそれ以上の食い込み発生を回避することができる。
【0052】
<第2実施形態の他の態様2>
図7(b)に示すものは、排水通路75を構成する筒部75aの開口端面の内周側部位に弁座76cをダイヤフラム91a側に突出させて形成する点及び弁部913の下面を平坦面にする点において上記の第2実施形態と同じであるが、外周側部位に凹段部を形成し、この凹段部をバネ受け部材11のドーナッツ円環部111が当止する当止部76fとした点において異なる。それ以外の構成は、上記の第2実施形態と同じである。
【0053】
この場合には、当接状態(図7(b)に実線で示す状態)から圧着状態(同図に一点鎖線で示す状態)に至ると、ドーナッツ円環部111の内周縁が上記当止部76fに当止して、ダイヤフラム91aの弁部913のそれ以上の下降が阻止・規制されることになり、弁座76cの弁部913に対するそれ以上の食い込み発生を回避することができる。
【0054】
<第2実施形態の他の態様3>
図8(a)に示すものは、排水通路75を構成する筒部75a′の開口端面に弁座76cをダイヤフラム91a側に突出させて形成する点及び弁部913の下面を平坦面にする点において上記の第2実施形態と同じであるが、筒部75a′の外周面に外方に突出する縦リブ75c,75c,…(図8(b)も併せて参照)を形成し、この各縦リブ75cの上端面をバネ受け部材11のドーナッツ円環部111が当止する当止部76gとした点において異なる。それ以外の構成は、上記の第2実施形態と同じである。
【0055】
この場合には、当接状態(図9(b)に一点鎖線で示す状態)から圧着状態(同図に実線で示す状態)に至ると、ドーナッツ円環部111の内周縁が上記当止部76gに当止して、ダイヤフラム91aの弁部913のそれ以上の下降が阻止・規制されることになり、弁座76cの弁部913に対するそれ以上の食い込み発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態を適用した熱源機の模式図である。
【図2】第1実施形態の逆流防止装置の断面図である。
【図3】図3(a)は図2の部分拡大図として当接状態での閉弁状態を示し、図3(b)は開弁状態を示す。
【図4】バネ受け部材、バネ、弁座の分解斜視図である。
【図5】図5(a)は圧着状態での閉弁状態を示す図3(a)対応図であり、図5(b)は図5(a)の部分拡大図である。
【図6】図6(a)は第2実施形態の図3(a)対応図であり、図6(b)は圧着状態での閉弁状態を図6(a)の部分拡大状態により示す部分断面図である。
【図7】図7(a)は第2実施形態の他の態様1を図3(a)の部分拡大状態により示す部分断面図であり、図7(b)は他の態様2を示す図7(a)対応図である。
【図8】図8(a)は第2実施形態の他の態様3を示す図6(a)対応図であり、図8(b)は図8(a)のA−A線における断面説明図である。
【図9】図8(a)の一部を部分拡大状態により示す図6(b)対応図である。
【図10】図10(a)は従来の問題点を示すための図3(a)対応図であり、図10(b)は図10(a)のものが圧着状態に至った状態を示す図10(a)対応図である。
【符号の説明】
【0057】
7 逆流防止装置
8 ハウジング
9 弁体
10 バネ
11 バネ受け部材
76 弁座
76a 内周側部位(弁座)
76b 外周側部位(当止部)
76c 弁座
76d,76e,76f,76g 当止部
79 周壁(反転防止壁)
91 ダイヤフラム
111 ドーナッツ円環部(スペーサ)
912 折返し部
913 弁部
914 リップ部
E ドーナッツ円環部の肉厚(スペーサの厚み)
S 許容圧縮代
H リップ部の突出高さ又は弁座の突出高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉弁方向に作用される一次側圧力と、開弁方向に作用される二次側圧力との差圧に基づいて、ハウジングに内蔵されたダイヤフラムが弁座に対し当接・離反することにより、排水通路と二次側通路との間を遮断状態又は連通状態に切換するように構成された逆流防止装置において、
上記弁座の外周側近傍位置に設けられた当止部と、上記ダイヤフラムの弁座側位置であってその当止部に当て止め可能な位置に設けられたスペーサとを備え、
上記スペーサは、上記ダイヤフラムが弁座に当接して閉弁する際に、そのダイヤフラムと、上記当止部との間に挟み込まれることにより上記弁座に押し付けられるダイヤフラムの圧縮代を所定範囲に制限するように厚みが設定されている
ことを特徴とする逆流防止装置。
【請求項2】
請求項1に記載の逆流防止装置であって、
上記ダイヤフラムは、このダイヤフラムから上記弁座の側に突出するように形成されてその弁座に当接することにより閉弁させるリップ部を備えており、
上記スペーサは、閉弁状態において、上記当止部と、リップ部以外のダイヤフラムとの間に挟み込まれることによりリップ部の圧縮代を所定範囲に制限するように構成されている、逆流防止装置。
【請求項3】
請求項2記載の逆流防止装置であって、
上記スペーサの厚みとして、上記リップ部の突出高さからそのリップ部の許容圧縮代を差し引いた寸法に設定されている、逆流防止装置。
【請求項4】
請求項1に記載の逆流防止装置であって、
上記弁座はダイヤフラム側に突出する横断面形状を有する一方、上記ダイヤフラムは弁座に当接する部位が平坦面として形成され、
上記スペーサは、上記弁座がダイヤフラムに当接した後に食い込むことによりダイヤフラムを圧縮することになる圧縮代を所定範囲に制限するように構成されている、逆流防止装置。
【請求項5】
請求項4に記載の逆流防止装置であって、
上記スペーサの厚みとして、上記当止部からの上記弁座の突出高さから、その弁座のダイヤフラムへの食い込みに基づくダイヤフラムの許容圧縮代を差し引いた寸法に設定されている、逆流防止装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれかに記載の逆流防止装置であって、
上記ダイヤフラムを開弁方向に付勢するバネと、このバネからの付勢力をダイヤフラムに伝達するようにダイヤフラムに組み付けられるバネ受け部材とを備え、
上記スペーサはバネ受け部材の一部により構成されている、逆流防止装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の逆流防止装置であって、
上記ダイヤフラムは、弁座に相対向する平板状の弁部と、この弁部の外周側に連続し弁座に対する弁部の当接・離反の変位を許容する折返し部とを備え、
上記ハウジングには、先端が上記折返し部内に挿入されてその折返し形状を維持する反転防止壁が一体に形成されている、逆流防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−298109(P2008−298109A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142501(P2007−142501)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】