説明

透明膜検査装置

【課題】透明膜のムラ、傷、汚れ、ゴミ等の欠陥を簡単、かつ精度よく検査する。
【解決手段】保持枠21に生化学センサ2を固定する。透明膜5のムラは、拡散光源ユニット28の光源38を点灯させ、乳白色板39、拡散板40、カラーフィルタ41により拡散された拡散光S1を透明膜5の全域に照射し、金属膜4で反射された光の濃淡に基づいて検査する。透明膜5の傷等は、線状光源ユニット47の光源38を点灯させ、反射板54、集光レンズ55で集光され、遮光カバー56でライン状にされた線状光S2を透明膜5に照射し、矢印X方向に移動させ、金属膜4の反射状態に基づいて検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜に対し、ムラ、傷、汚れ、ゴミ等を検査する透明膜検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
支持体上に設けられた金や銀等の金属膜の上に試料を含む透明膜が設けられた生化学センサが知られている。透明膜は、タンパク質等の試料を溶かした溶液が金属膜の上に塗布されたもので、その厚さは200〜300nm程度である。この透明膜の塗布品質は検査精度にも影響を及ぼすため、ムラや傷が生じず、かつ汚れやゴミ等が付着しないように塗布することが望まれている。
【0003】
従来、透明膜の検査は、作業者の目視によって行なわれていた。この検査は、金属膜で反射される光の反射状態を観察して、ムラ、傷、汚れ、ゴミ等の有無を判定する。しかし、透明膜は薄くかつ透明であり、検査用の光源と透明膜との位置関係が一定ではない場合もあったため、判定が難しく、時間がかかり、検査精度も低いという問題があった。
【0004】
透明な塗布膜を検査する方法として、塗布膜に蛍光増白剤を混入させ、塗布後に紫外線を照射して検査する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平05−157706号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、透明膜に対する蛍光増白剤の混入は、透明膜製造の工数、及びコストが増加するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するために、透明膜のムラ、傷、汚れ、ゴミ等の欠陥をローコスト、かつ精度よく、短時間で検査できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の透明膜検査装置は、支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜のムラを検査するため、透明膜が略上方を向くように支持体を保持する支持体保持手段と、支持体保持手段の上方に配置されて透明膜の全域に対して拡散光を照射する拡散照明手段を設けたものである。
【0008】
また、本発明の別の透明膜検査装置は、支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜の傷や汚れ、ゴミ等を検査するため、透明膜が略上方を向くように支持体を保持する支持体保持手段と、支持体保持手段の上方に配置されて透明膜に対して所定の方向に伸びる線状光を照射し、かつ所定の方向に直交する方向で線状光を走査させる線状照明手段を設けたものである。
【0009】
本発明の更に別の透明膜検査装置は、支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜のムラや傷、汚れ、ゴミ等を検査するため、透明膜が略上方を向くように支持体を保持する支持体保持手段と、支持体保持手段の上方に配置されて透明膜の全域に対して拡散光を照射する拡散照明手段と、支持体保持手段の上方、かつ拡散光の照射範囲外に配置され、透明膜に対して所定の方向に伸びる線状光を照射し、かつ所定の方向に直交する方向で線状光を走査させる線状照明手段と、拡散照明手段と線状照明手段の発光を切り替える発光切替手段を設けたものである。
【0010】
また、拡散照明手段は、透明膜に光を照射する光源と、光源の前方に配置され、金属膜への光源の映り込みを防止する乳白色板と、光源から照射された光を拡散する拡散板を有する拡散光源ユニットを備えるものである。また、拡散光源ユニットの光源の前方に、藤色のカラーフィルタを配置することが好ましい。更に、拡散光源ユニットの位置及び角度を調整する拡散光源位置調整機構を設けてもよい。
【0011】
また、線状照明手段は、透明膜に光を照射する光源と、光源から照射された光を集光する集光レンズと、光源から照射された光を集光レンズに向けて反射する反射板と、集光レンズの前方に配置されて光を遮り、線状光を形成するライン状のスリットが設けられた遮光カバーとを有する線状光源ユニットを備えるものである。更に、線状光源ユニットの位置及び角度を調整し、かつ所定の方向に直交する方向で線状光が走査されるように線状光源ユニットを移動させる線状光源位置調整機構を設けることが好ましい。
【0012】
また、支持体保持手段と、拡散照明手段、及び/または線状照明手段の外側を覆う遮光フードを設け、透明膜の検査に対する外光の影響が小さくなるようにすることが好ましい。
【0013】
更に、支持体保持手段は、支持体を保持する保持枠と、透明膜の観察角度を調整できるように保持枠を回転させる角度調整機構を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の透明膜検査装置によれば、透明膜を一定の方向から検査することができ、かつ安定的に拡散光または線状光を照射することができるので、精度よく、簡単、迅速に透明膜の各種欠陥を検査することができる。
【0015】
また、拡散光と線状光とを選択的に透明膜に照射できるようにしたので、透明膜のムラ検査と、傷等の検査を1台の検査装置で行なうことができる。
【0016】
更に、拡散光源ユニットに対し、拡散板とともに乳白色板を用いたので、金属膜に対する光源の映り込みを防止して、検査精度を向上させることができる。また、藤色のカラーフィルタを用いた場合には、検査を行なう作業者の目の疲れを軽減することができる。更に、拡散光源ユニットの位置を調整できるようにしたので、検査環境、作業者の個人差等に合せてより最適な状態で検査を行なうことができる。
【0017】
また、線状光源ユニットは、反射板、集光レンズによって光を集光するようにしたので、検査に適した強い光を得ることができる、
【0018】
また、遮光フードを設けたので、外光の影響を受けずに検査を行なうことができる。更に、支持体保持手段の角度も調整できるようにしたので、検査精度が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1に示す生化学センサ(以下、センサと呼ぶ)2は、支持体であるプリズム3と、このプリズム3の一つの面に形成される金属膜4と、この金属膜4の上に形成される透明膜5から構成されている。なお、透明膜5は、その塗布状態を明確にするためハッチングを施して図示している。
【0020】
プリズム3は、例えば透明な光学ガラスやプラスチックによって角棒状に形成されており、その外面の一つに、例えば金や銀等の金属からなる金属膜4が形成されている。
【0021】
透明膜5は、生理的食塩水や純水、または各種のバッファ液等の溶媒にタンパク質等の試料を溶かした溶液をセンサ面となる金属膜4の上に塗布したもので、その厚みは、例えば200〜300nm程度となる。この透明膜5は、図2に示す透明膜検査装置10を用いて、塗布ムラ、傷、汚れ、ゴミ等の不良が検査される。
【0022】
透明膜検査装置10は、基板11と、この基板11上に設置してセンサ2の保持に用いるセンサ保持部(支持体保持手段)12と、透明膜5のムラの検査に用いる拡散照明部(拡散照明手段)13と、透明膜5の傷、汚れ、ゴミ等の検査に用いる線状照明部(線状照明手段)14と、これらの両側方、上方、背後を覆い、外光の影響を受けずに前面側から透明膜5を観察できるようにする遮光フード15と、この遮光フード15の側面に設けた制御ボックス16から構成されている。
【0023】
図3に示すように、センサ保持部12は、基板11上に垂直に立設される支持板19と、この支持板19の一方の面に取り付けられる角度調整機構20と、この角度調整機構20に保持される保持枠21から構成されている。
【0024】
保持枠21は、例えば、金属製の薄板を略コ字状に屈曲し、その両端にプリズム3の外形形状に合せた切欠21aが形成されたもので、センサ2は、切欠21a内に挿入されて保持される。この保持枠21は、角度調整機構20に設けられた略L字形状のブラケット22に取り付けられる。
【0025】
角度調整機構20は、いわゆる回転ステージであり、上部に設けられた調整ノブ23の回転操作によって保持枠21を長手方向周りに回転させ、透明膜検査装置10の前面側から検査を行なう作業者に対して、透明膜5の角度を調整する。
【0026】
拡散照明部13は、基板11上に垂直に立設される支持板26と、この支持板26の一方の面に取り付けられる拡散照明位置調整機構27と、この拡散照明位置調整機構27に保持される拡散光源ユニット28から構成されている。
【0027】
拡散照明位置調整機構27は、支持板26に取り付けられる垂直ステージ29と、この垂直ステージ29に取り付けられる水平ステージ30と、この水平ステージ30に取り付けられる回転ステージ31から構成されている。この回転ステージ31には、拡散光源ユニット28を保持する略L字状のブラケット32が取り付けられている。各ステージ29〜31は、それぞれに設けられた調整ノブ29a〜31aの回転操作によって拡散光源ユニット28の位置及び角度を調整する。
【0028】
図4に示すように、拡散光源ユニット28は、長方形のケース35内に多数の白色LED36がマトリクス状に配列されたプリント基板37(図5参照)を収納する光源38と、この光源38の開口35aを塞ぐように取り付けられ、白色LED36の金属膜4への映り込みを防止する乳白色板39と、この乳白色板39の前方に取り付けられ、光源38から照射された光を拡散する拡散板40と、拡散板40の前方に取り付けられ、拡散された光を着色するカラーフィルタ41から構成されている。
【0029】
カラーフィルタ41には、例えば、藤色のものが用いられる。なお、このカラーフィルタ41による光の着色は、目視検査を行なう作業者の目の疲れを軽減することが目的であるため、藤色に限定されるものではなく、光源及び金属膜の種類、作業者に応じて、目の疲れが少なく透明膜5のムラが判別しやすい色のカラーフィルタを用いることが好ましい。
【0030】
図5は、センサ2と、拡散光源ユニット28の位置関係を表す側面断面図であり、図中左方が透明膜検査装置10の前面側であって、作業者による目視検査が行なわれる方向となる。センサ2は、作業者が透明膜5を斜め上方から目視しやすくするため、基板11に対して角度α、例えば20°程度傾斜して配置されている。なお、この角度αは、角度調整機構20により調整可能である。
【0031】
拡散光源ユニット28は、センサ2の上方で、わずかに目視方向側に寄った位置に配置され、拡散板40等が透明膜5に対して略平行に対面する。拡散光源ユニット28は、透明膜5の全域に拡散光S1を照射する。拡散光S1は、センサ2の透明膜5を透過して金属膜4で反射されるが、透明膜5の屈折率により、透明膜5のムラのある部分と無い部分に濃淡が生じるので、簡単に透明膜5のムラを検査することができる。
【0032】
なお、拡散光源ユニット28がセンサ2の真上に配置されていないのは、透明膜5に照射される拡散光S1を弱く、かつ均一にしてムラを発見しやすくするためであり、拡散光源ユニット28の光量、拡散板40の拡散具合によってはセンサ2の真上に配置してもよく、本実施形態の位置に限定されるものではない。
【0033】
図3に示す線状照明部14は、基板11上に垂直に立設される支持板45と、この支持板45の一方の面に取り付けられる線状照明位置調整機構46と、この線状照明位置調整機構46に保持される線状光源ユニット47から構成されている。
【0034】
線状照明位置調整機構46は、支持板45に取り付けられる垂直ステージ48と、この垂直ステージ48に取り付けられる水平ステージ49と、この水平ステージ49に取り付けられる回転ステージ50から構成されている。この回転ステージ50には、線状光源ユニット47を保持する略L字状のブラケット51が取り付けられている。各ステージ48〜50は、それぞれに設けられた調整ノブ48a〜50aの回転操作によって線状光源ユニット28の位置及び角度を調整する。なお、水平ステージ49は、線状光源ユニット47の走査にも用いられる。
【0035】
図6に示すように、線状光源ユニット47は、拡散光源ユニット28と同じ光源38と、開口35aから光源38のケース35内に挿入される反射板54と、この反射板54の上方に挿入される集光レンズ55と、光源38の外側に被せられる遮光カバー56から構成されている。
【0036】
反射板54は、薄い金属板またはプラスチックによって断面が漏斗状に形成され、内面にメッキ等で反射面54aが設けられている。その上部には、反射した光を出射する開口54bが形成されている。反射板54は、白色LED36から放射された光を反射面54aで反射し、開口54bから集光レンズ55に向けて出射する。集光レンズ55は、透明な光学ガラスまたはプラスチックで形成され、反射板54から入射された光を集光して青白い光を生成する。
【0037】
遮光カバー56は、薄い金属板またはプラスチックにより略箱状に形成され、光源38の外側に被せられる。遮光カバー56の上面には、長手方向に沿って線状の開口56aが形成されており、集光レンズ55によって集光された光は、この開口56aを通過することにより線状光となる。
【0038】
図5に示すように、線状光源ユニット47は、センサ2と拡散光源ユニット28の間で、かつ拡散光源ユニット28による拡散光の照射範囲外に配置されている。また、線状光源ユニット47は、透明膜5に対して線状光S2を鋭角に照射し、かつ金属膜4での反射光が作業者側に向けて反射するように傾けて配置されている。なお、この照射角度は、回転ステージ50により調整可能である。
【0039】
線状光源ユニット47は、透明膜5に対して斜め上方から長手方向に沿った線状光S2を照射する。線状光S2は、透明膜5を透過して金属膜4で反射されるが、透明膜5の傷や汚れ、ゴミ等によって反射方向が変化し、点状または線状に輝度が高くまたは低くなるので、簡単に透明膜5の傷、汚れ、ゴミ等を検査することができる。また、線状光源ユニット47は、図に示す待機位置から、水平ステージ49によって矢印X方向に移動されるので、線状光S2で透明膜5の全域を走査して検査することができる。
【0040】
図7に示すように、制御ボックス16は、拡散光源ユニット28及び線状光源ユニット47の光源38を発光させる電源回路60と、発光強度を切り換える調光回路61と、拡散光源ユニット28と線状光源ユニット47の発光を切り替える切換回路62と、前面に設けられて各回路を操作する電源スイッチ63、調光スイッチ64、切替スイッチ65から構成されている。電源回路60は、電源スイッチ63の操作によってオン/オフが切り換えられ、切替スイッチ65の操作により切換回路62が発光を切り換える。また、調光スイッチ64によって各光源38の発光強度が調整され、透明膜5を検査しやすい光量を得ることができる。
【0041】
次に上記実施形態の作用について説明する。図8に示すように、センサ保持部12にセンサ2を固定する。電源スイッチ63を操作して電源回路60をオンさせ、拡散光源ユニット28の光源38を発光させる。
【0042】
拡散光S1は、透明膜5の全域に照射され、透明膜5を透過して金属膜4により反射されるので、その際の反射光の濃淡により透明膜5のムラを検査する。
【0043】
次いで切換スイッチ65を操作して切換回路62を切り換え、拡散光源ユニット28を消灯させ、線状光源ユニット47を点灯させる。そして、水平ステージ49を操作して透明膜5上で線状光S2を走査させ、その際の反射光の反射状態により、透明膜5の傷、汚れ、ゴミ等を検査する。
【0044】
検査終了後、電源スイッチ63を操作して線状光源ユニット47を消灯し、更に水平ステージ49で待機位置に戻す。そして、検査済みのセンサ2をセンサ保持部12から取り出す。なお、連続して複数本のセンサ2を検査する場合には、消灯せずにセンサ2の固定及び取出しを行なってもよい。また、線状光S2による傷等の検査の後で、拡散光S1によるムラ検査を行なってもよい。
【0045】
上記実施形態では、透明膜5のムラと傷等の検査を1台の透明膜検査装置10で行なえるようにしたが、センサ保持部12と拡散照明部13だけで検査装置を構成してムラ検査専用にしてもよいし、センサ保持部12と線状照明部14だけで構成して傷等検査専用の検査装置にしてもよい。また、光源としてLEDを用いたが、その他の光源を用いてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、手動でセンサ2の固定、取出し、線状光の走査を行なうようにしたが、自動機を用いてもよい。更に、拡散光または線状光の反射を撮像及び画像処理して検査を行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】センサの構成を示す外観斜視図である。
【図2】透明膜検査装置の外観形状を示す斜視図である。
【図3】センサ保持部、拡散照明部、線状照明部の構成を示す外観斜視図である。
【図4】拡散光源ユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図5】センサと拡散光源ユニット及び線状光源ユニットの位置関係を表す断面図である。
【図6】線状光源ユニットの構成を示す分解斜視図である。
【図7】制御ボックスの構成を示すブロック図である。
【図8】透明膜の検査手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
2 生化学センサ
3 プリズム
4 金属膜
5 透明膜
10 透明膜検査装置
12 センサ保持部
13 拡散照明部
14 線状照明部
15 遮光フード
16 制御ボックス
20 角度調整機構
21 保持枠
27 拡散照明位置調整機構
28 拡散光源ユニット
36 白色LED
38 光源
39 乳白色板
40 拡散板
41 カラーフィルタ
46 線状照明位置調整機構
47 線状光源ユニット
54 反射板
55 集光レンズ
56 遮光カバー
62 切換回路
65 切換スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜のムラを検査する透明膜検査装置において、
前記透明膜が略上方を向くように前記支持体を保持する支持体保持手段と、
前記支持体保持手段の上方に配置され、前記透明膜の全域に対して拡散光を照射する拡散照明手段とを備えることを特徴とする透明膜検査装置。
【請求項2】
支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜の傷、汚れ、ゴミ等を検査する透明膜検査装置において、
前記透明膜が略上方を向くように前記支持体を保持する支持体保持手段と、
前記支持体保持手段の上方に配置され、前記透明膜に対して所定の方向に伸びる線状光を照射し、かつ前記所定の方向に直交する方向で前記線状光を走査させる線状照明手段とを備えることを特徴とする透明膜検査装置。
【請求項3】
支持体上の金属膜の上に設けられた透明膜のムラ、傷、汚れ、ゴミ等を検査する透明膜検査装置において、
前記透明膜が略上方を向くように前記支持体を保持する支持体保持手段と、
前記支持体保持手段の上方に配置され、前記透明膜の全域に対して拡散光を照射する拡散照明手段と、
前記支持体保持手段の上方、かつ前記拡散光の照射範囲外に配置され、前記透明膜に対して所定の方向に伸びる線状光を照射し、かつ前記所定の方向に直交する方向で前記線状光を走査させる線状照明手段と、
前記拡散照明手段と前記線状照明手段の発光を切り替える発光切替手段とを備えることを特徴とする透明膜検査装置。
【請求項4】
前記拡散照明手段は、前記透明膜に光を照射する光源と、前記光源の前方に配置され、前記金属膜への前記光源の映り込みを防止する乳白色板と、前記光源から照射された光を拡散する拡散板とを有する拡散光源ユニットを備えることを特徴とする請求項1または3いずれか記載の透明膜検査装置。
【請求項5】
前記拡散光源ユニットは、前記光源の前方に配置された藤色のカラーフィルタを有することを特徴とする請求項4記載の透明膜検査装置。
【請求項6】
前記拡散照明手段は、前記拡散光源ユニットの位置及び角度を調整する拡散光源位置調整機構を備えることを特徴とする請求項4または5記載の透明膜検査装置。
【請求項7】
前記線状照明手段は、前記透明膜に光を照射する光源と、前記光源から照射された光を反射する反射板と、前記光源及び反射板から照射された光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの前方に配置されて出射された光を遮り、前記線状光を形成するライン状のスリットが設けられた遮光カバーとを有する線状光源ユニットを備えることを特徴とする請求項2または3記載の透明膜検査装置。
【請求項8】
前記線状照明手段は、前記線状光源ユニットの位置及び角度を調整し、かつ前記所定の方向に直交する方向で前記線状光が走査されるように前記線状光源ユニットを移動させる線状光源位置調整機構を備えることを特徴とする請求項7記載の透明膜検査装置。
【請求項9】
前記支持体保持手段と、前記拡散照明手段、及び/または前記線状照明手段の外側を覆う遮光フードを備えることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の透明膜検査装置。
【請求項10】
前記支持体保持手段は、前記支持体を保持する保持枠と、前記透明膜の角度を調整できるように前記保持枠を回転させる角度調整機構とを有することを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の透明膜検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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