説明

透析装置の接続ソケットに容器のコネクタを接続するためのアダプタ

透析装置の接続ソケットに容器のコネクタを接続するためのアダプタ(3)であって、コネクタは、容器の内部と外部とをつなぐ2つの流体ラインを備え、それらの外側に向かって開口している端部は同心状であり、透析装置の接続ソケットは、2つの流体ラインを備え、それらの外側に向かって開口している端部は、非同心状で互いから離隔している。本発明によると、アダプタ(3)は、同心状の第1(301)と第2(302)のアダプタ・リブを有し、第1のリブは、外側に向かって開口する円形チェンバを形成していて、その底部に第1のオリフィスが設けられており、一方、第2のリブは第1のリブの周囲に配されて、これにより、外側に向かって開口する環状チェンバを形成していて、その底部に第2のオリフィスが設けられている。アダプタは、さらに、上記第1の円形チェンバから上記第1のオリフィスが開口している第1の接続チャネル(306)と、この第1の接続チャネルとは分離されて、上記第2の環状チェンバから上記第2のオリフィスが開口している第2の接続チャネル(307)とを備え、各チャネル(306,307)は、円形のチューブからなる接続部(308,309)を有し、これらの接続部(308,309)は、透析装置の接続ソケット(2)の受け要素の中に導入されることが可能であるような大きさおよび配置になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透析装置の接続ソケットに容器のコネクタを接続するためのアダプタに関するものであり、そのコネクタは、容器の内部と外部をつなぐ2つの流体ラインを備え、それらの外側を向いた開口端は同心状であり、透析装置の接続ソケットは2つの流体ラインを備え、それらの外側を向いた開口端は非同心状で互いから離隔している。
【背景技術】
【0002】
多くの透析装置は、水と濃縮物とから透析液を自身で作る手段を備えている。この濃縮物は、濃縮液あるいは粉末状または粒状の固形物の形態のものとすることができる。これらは、一般的には塩である。溶液を作るためには、透析装置により水をバッグに送り込まなければならず、このようにして作られた溶液は、透析装置に吸い込まれて、そこで希釈される必要がある。
【0003】
このため、カートリッジまたはバッグにはコネクタが設けられており、その形状は透析装置の接続ソケットの形状に相補的なものになっている。都合の悪いことに、各タイプの透析装置は、同じ会社が提供している装置であっても、独自の接続ソケットを有している。その結果、同じ内容物のカートリッジまたはバッグが、様々な形状で提供されなければならず、1つの同じバッグは、必ずしも2つの異なる透析装置と適合しないことになる。
【0004】
そこで、特許文献1は、2組のコネクタを備えたカートリッジを提案しており、1つはガンブロ(Gambro)ブランドの装置用であり、もう1つはフレゼニウス(Fresenius)ブランドの装置用である。これによって、同じカートリッジを、2つの異なる装置で用いることが可能である。しかしながら、各カートリッジは、どちらか一方の装置で一度だけ用いられるものであるため、実際にはそれらのコネクタのうち1組のみが使用されることになる。従って、これはかなりの追加コストを伴うことを意味する。
【0005】
フレゼニウス社が提供する装置の場合、一部の装置は同心状の流体ラインを有するコネクタで機能し、他の装置は分離した流体ラインを有することが知られている。同心コネクタの場合の動作原理は、特許文献2および特許文献3に提示されており、水を取り込み、そして溶液を吸引するのに用いられる流体ラインは、同心フラスコの外側に向けられた端部を有している。このため、第1の流体ラインは、第1のリブにより画定された第1の円形チェンバ内に開口しており、第2の流体ラインは、第1のチェンバの周りに位置付けられた環状チェンバ内に開口している。この第2のチェンバは、第1のリブと、その回りに同心状に配置された第2のリブによって画成されている。このようなコネクタは、通常、カートリッジあるいはバッグの垂直面の1つに配置されている。
【0006】
透析装置の接続ソケットは、組み付け後に容器と装置の流体ラインの連続性が確保されるように、対応する形状を有している。
【0007】
分離した流体ラインの場合の原理は、特許文献4に提示されており、コネクタは2つの別々の流体ラインを有し、それらの外端は、透析装置の対応する2つのオリフィスに導入されている2つの接続部によって終端されている。それらの接続部は、互いから離れて配置されて、コネクタの流体ラインと装置のそれらとの間の接続を提供している。2つの出口は、同心状ではなく、平行になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2007/082548号
【特許文献2】独国特許出願公開第4303372号
【特許文献3】仏国特許出願公開第2766797号
【特許文献4】欧州特許出願公開第1344550号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、同心コネクタを備えるカートリッジまたはバッグを、分離した流体ラインをもつ接続ソケットを備える透析装置に使用することを可能にする手段を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、本発明により、第1と第2の同心状アダプタ・リブを有するアダプタにおいて達成され、第1のリブは、外側に向かって開口する円形チェンバを形成していて、その底部に第1のオリフィスが設けられており、一方、第2のリブは第1のリブの周囲に配されて、これにより、外側に向かって開口する環状チェンバを形成していて、その底部に第2のオリフィスが設けられている。当該アダプタは、さらに、上記第1の円形チェンバから上記第1のオリフィスが開口している第1の接続チャネルと、この第1の接続チャネルとは分離されて、上記第2の環状チェンバから上記第2のオリフィスが開口している第2の接続チャネルとを備え、各チャネルは接続部を有し、これらの接続部は、透析装置の接続ソケットの受け要素の中に導入されることが可能であるような大きさおよび配置になっている。このアダプタによって、同心状の流体ラインの出力を、平行な流体ラインの出力に変換することができる。
【0011】
アダプタを平行な接続ソケットに嵌めることを容易にするため、上記接続部の軸は平行であって、接続部の端部は、接続部の軸に垂直な同一平面に配置されていることが好ましい。これによって、2つの接続部を、透析装置の接続ソケットの対応する受容オリフィスに上から下に差し込むことが非常に簡単になる。
【0012】
当該アダプタが、コネクタを備えるバッグまたは容器においてその垂直面の1つにコネクタが配されているものに用いるためのものである場合には、上記接続部の軸は、同心状のリブの軸に垂直であることが好ましい。これによって、取り付けた状態のときに、バッグがその垂直位置に維持される。
【0013】
本発明によると、第1のアダプタ・リブおよび第2のアダプタ・リブは、当該アダプタが同心コネクタに取り付けられたときに、このコネクタの対応する第1および第2のリブにぴったりと適合する大きさになっており、これによって、2つの同心状チェンバが互いから分離されて、外側を向くようになっている。
【0014】
アダプタがコネクタから外れないようにするため、アダプタをコネクタ上で使用位置に保持するためのフック手段が設けられる。これらのフック手段は、好ましくは、フックに取り付けられた少なくとも1つのアーチ部を含んでいる。
【0015】
本発明の1つの具体的な実施形態では、上記チャネルは、一直線に揃うことなく、それらの間に鈍角を成している。
【0016】
アダプタが装着された容器を持ち上げることを可能にするため、アダプタはハンドルを備えていることが好ましい。
【0017】
アダプタは、特には支持プレートである保持手段を備えていることが好ましく、この保持手段は、アダプタが透析装置に取り付けられたときに、その透析装置の特にはカバーである相補的手段と協働して、アダプタが重さの影響により回転することを防止するためのものである。
【0018】
本発明の好ましい実施形態において、アダプタは、透析装置上の相補的検出手段と協働するための検出プレートを備えている。
【0019】
さらに、本発明は、請求項1ないし11のいずれか1つに記載のアダプタと、容器と、を含むセットに関するものであり、上記容器は、この容器を透析装置の接続ソケットに接続するためのコネクタを有し、このコネクタは、容器の内部と外部とをつなぐ2つの流体ラインを備え、これらの外側に向かって開口している端部は同心状である。容器は、例えば、バッグまたはカートリッジとすることができる。
【0020】
本発明について、以下の図面を用いて、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、円形コネクタの断面図である。
【図2】図2は、平行な流体ラインを備える透析装置の接続ソケットの斜視図である。
【図3】図3は、本発明に係るアダプタの正面斜視図である。
【図4】図4は、図3のアダプタの後面斜視図である。
【図5】図5は、図4の線V−Vに沿った、図3のアダプタの接続チャネルの断面図である。
【図6】図6は、図1の円形コネクタに装着され、図2の透析装置に配置された、図3のアダプタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のアダプタは、別々に分離した流体ライン入力をもつコネクタを備えた容器を受け付けるようになっている透析装置に、同心コネクタを備えた容器を用いることを可能にすることを目的としている。
【0023】
同心コネクタ(10)は、基本的に、円形ベース(103)上に垂直に配置された2つの同心状のコネクタ・リブ(101,102)からなる。円形ベース(103)には、オリフィス(104,105)が形成されている。これらのオリフィスは、容器(1)内に浸漬されるチューブ(105’)などの導管によって、容器内部で拡張されることがある。第1のオリフィス(104)は、中央のリブである第1のリブ(101)の内側に配されており、第2のオリフィス(105)は、第1のリブ(101)と第2のリブ(102)との間にある空間に配されている。このように、円形コネクタは、2つの流体ラインを備え、その各々は、少なくとも1つのオリフィス(104,105)と、第1の流体ラインの場合は第1のリブ(101)の内側空間により形成されるチャネル、第2の流体ラインの場合は第1のリブ(101)と第2のリブ(102)との間に位置する空間により形成される環状チャネルによって、画成されている。従って、その外側において、これら2つの流体ラインの接続用端部は同心状になっている。
【0024】
一般的に、同心コネクタは、さらに、第3のリブ(106)を備えており、これは他の2つ(101,102)と同心状であって、これらの外側に配置されており、また、ベース(103)を越えて延在して、その端部は、容器(1)が接合されるカラー(107)に位置している。コネクタが透析装置上でしっかりと固定されることを可能にするため、第2のカラー(108)がさらに設けられており、ここに、透析装置に固定されるフックが取り付けられることになる。この第2のカラー(108)は、容器を接合するためのカラー(107)に関して、コネクタの外側に配置されている。
【0025】
2つの平行な分離した流体ラインを備える透析装置の接続ソケット(20)は、2つの垂直オリフィス(201,202)を有し、これらにおいて、図示していない装置内部に流体ラインがつながっている。これらの垂直オリフィス(201,202)は、平行であって、同一の水平面に位置して、U字の端部で所定の距離にある。フレゼニウスが提供している透析装置5008の場合、この距離はおよそ70mm程度である。これらのオリフィスは、一方で、容器のコネクタの流体ラインと装置の流体ラインの間の接続部として機能し、もう一方で、容器のコネクタためのサポートとして機能する。カバー(203)がコネクタ上に折り返されて、これにより、コネクタを適切な位置に保持している。
【0026】
そこで、本発明のアダプタは、コネクタの同心状の流体ラインを分離して、2つの別々の流体ラインを得るように設計されており、それらの各流体ラインは端部に接続部を有して、その寸法および位置は、透析装置の接続ソケットと適合している。
【0027】
本発明のアダプタ(3)は、ベースプレート(303)を有し、そこから垂直に2つの同心状のアダプタ・リブが延出しており、それらは、第1のリブと呼ばれる中央のリブ(301)と、第2のリブと呼ばれる外側のリブ(302)である。これによって、一方で第1のリブ(301)により、他方でベースプレート(303)により画成された第1の円形チェンバと、一方で第1(301)と第2(302)のリブにより、他方でベースプレート(303)により画成された第2の環状チェンバとが形成されている。これらの2つのチェンバは、外側すなわちコネクタ(10)が導入される側に向かって、開口している。
【0028】
ベースプレート(303)は、2つのオリフィス(304,305)と、2つのチャネル(306,307)を備えており、それらのチャネルは、ベースプレートのほぼ中央を始点として互いから分岐している。これらのチャネルは、ベースプレート(303)の、リブ(301,302)とは反対側の面に配されることが好ましい。
【0029】
第1のオリフィス(304)は、第1のチェンバすなわち第1のアダプタ・リブ(301)の内側空間と、第1のチャネル(306)とを接続しており、一方、第2のオリフィス(305)は、第2のチャネル(307)と、第2のチェンバすなわち第1(301)と第2(302)のアダプタ・リブの間に位置する空間とを接続している。これら2つのチャネルは連通していない。ベースプレート(303)から離れた位置に、各チャネル(306,307)は接続部(308,309)を有しており、それらの寸法は、分離した流体ラインを備える透析装置のものと適合している。図示の例では、接続部(308,309)は、リブ(301,302)に対して垂直になっている。これによって、コネクタ(1)がその垂直面の1つに配されている容器を、装置に接続することが可能となる。
【0030】
ベースプレート(303)に対するこれらのアダプタ・リブ(301,302)の寸法および位置は、それらが容器のコネクタ(10)のコネクタ・リブ(101,102)に対応するように選択される。例えば、第1のアダプタ・リブ(301)は、第1のコネクタ・リブ(101)によって画成される空間に入って液密接続を形成するような大きさとされる。第2のアダプタ・リブ(302)は、第2のコネクタ・リブ(102)を取り囲んで、液密接続を形成するようになっている。つまり、最初は外側に向かって開口していた第1のチェンバと第2のチェンバが、コネクタによって閉じられた状態に維持され、また、コネクタの流体ライン(104,101;105,102)が、アダプタの流体ライン(301,304,306,308;302,305,307,309)によって延長される。
【0031】
コネクタ(1)上にアダプタ(3)をロックするため、フック装置(310,311)が設けられており、これは例えば、複数のフック(312,313)により第3の同心リブ(314)を介してベースプレート(303)に接続された2つのアーチ部(310,311)からなる。アダプタ(3)が同心コネクタ(1)に取り付けられると、これらのフック手段(310,311)は、コネクタのカラー(108)の後ろに係合する。フック(312,313)の折り返し端部が傾斜していることによって、その折り返し端部がカラー(108)の周縁部に対してスライドするときにフックが引き下がるように動いて、アダプタをコネクタに容易に取り付けることができる。しかし、一旦アーチ部(310,311)がカラー(108)の後ろに配置されると、フック(312,313)またはアーチ部(310,311)を壊すことなく、アダプタが誤って外れることは不可能となる。
【0032】
アダプタを透析装置内にロックするため、透析装置は、ベースプレート(303)上にある支持プレート(330)に押し当てられるカバー(203)を備えており、その支持プレートは、2つのチャネル(306,307)の上方にあって、ベースプレート(303)に垂直で、リブ(301、302)の軸に平行になっている。このように、フラスコは、その接続部(308,309)が装置の対応する受け部(201,202)にはめ込まれることにより支持されて、カバー(203)により支持プレート(330)がロックされることで、後方に傾斜しないようになっている。
【0033】
本発明のアダプタが装着された容器を持ち上げることができるようにするため、アダプタはハンドル(320)を備えるものとすることができる。
【0034】
アダプタが装着された容器の存在を検出することができるようにするため、アダプタ(3)は検出プレート(340)を備えるものとすることができる。アダプタを装着した容器が取り付けられると、装置は、適切に配置された検出器によってその存在を検出することができる。
【0035】
チャネル(306,307)は、一直線に揃うことなく、それらの間に鈍角を成していることが好ましい。図示の例では、この角度はおよそ162°である。すなわち、チャネルは、アダプタの中心から分岐しながら、水平に対しておよそ9°の角度を成して上がっている。
【0036】
射出成形に適したものであって、薬局方により承認されたあらゆる材料を、アダプタの製造のために用いることができる。例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリアセタール、ポリオキシメチレン(POM)を、挙げることができる。
【0037】
本発明のアダプタによって、同心コネクタを備えたカートリッジまたはバッグを、分離した流体ラインをもつ接続ソケットを備えた透析装置に使用することが可能である。これにより、容器のストックを、同心コネクタを備えた容器に限定することで、削減することができる。
【0038】
本発明のアダプタは、単独で提供することができ、あるいは、例えばバッグやカートリッジなど、溶解される製品を含む容器と一緒にセットで提供することができる。この場合、使用される透析装置に応じて最終ユーザがアダプタを装着するかどうかを選択することができるようにするため、アダプタを予め容器のコネクタに取り付けないことが好ましい。
【符号の説明】
【0039】
1 容器
10 コネクタ
101 第1のコネクタ・リブ
102 第2のコネクタ・リブ
103 ベース
104 第1のオリフィス
105 第2のオリフィス
105’ 第2のオリフィスを拡張するチューブ
106 第3のコネクタ・リブ
107 容器固定用のカラー
108 アダプタ固定用のカラー
2 透析装置
201 差込み接続部を受ける第1のオリフィス
202 差込み接続部を受ける第2のオリフィス
203 カバー
3 アダプタ
301 第1のアダプタ・リブ
302 第2のアダプタ・リブ
303 ベースプレート
304 第1のオリフィス
305 第2のオリフィス
306 第1のチャネル
307 第2のチャネル
308 第1の接続部
309 第2の接続部
310 第1のフック・アーチ部
311 第2のフック・アーチ部
312 第1のフック・セット
313 第2のフック・セット
314 第3のアダプタ・リブ
320 ハンドル
330 支持プレート
340 検出プレート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析装置の接続ソケット(2)に容器のコネクタ(10)を接続するためのアダプタ(3)であって、前記コネクタ(10)は、前記容器の内部と外部とをつなぐ2つの流体ラインを備え、それらの外側に向かって開口している端部は同心状であり、前記透析装置の接続ソケット(2)は、2つの流体ラインを備え、それらの外側に向かって開口している端部は、非同心状で互いから離隔しており、
当該アダプタ(3)は、同心状の第1(301)と第2(302)のアダプタ・リブを有し、前記第1のリブは、外側に向かって開口する円形チェンバを形成していて、その底部に第1のオリフィス(304)が設けられており、一方、前記第2のリブは前記第1のリブの周囲に配されて、これにより、外側に向かって開口する環状チェンバを形成していて、その底部に第2のオリフィス(305)が設けられており、
当該アダプタは、さらに、前記第1の円形チェンバから前記第1のオリフィス(304)が開口している第1の接続チャネル(306)と、この第1の接続チャネルとは分離されて、前記第2の環状チェンバから前記第2のオリフィス(305)が開口している第2の接続チャネル(307)とを備え、各チャネル(306,307)は、円形のチューブからなる接続部(308,309)を有し、これらの接続部(308,309)は、前記透析装置の接続ソケット(2)の受け要素の中に導入されることが可能であるような大きさおよび配置となっていることを特徴とする、アダプタ。
【請求項2】
ベースプレート(303)を有し、このベースプレートから前記第1(301)および第2(302)のアダプタ・リブが延出しており、前記第1のオリフィス(304)および前記第2のオリフィス(305)は前記ベースプレート(303)に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ(3)。
【請求項3】
前記接続部(308,309)の軸は平行であり、前記接続部の端部は、前記接続部の軸に垂直な同一平面に配置されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のアダプタ。
【請求項4】
前記接続部の軸は、前記同心状のリブ(301,302)の軸に垂直であることを特徴とする、請求項3に記載のアダプタ。
【請求項5】
前記第1のアダプタ・リブ(301)および前記第2のアダプタ・リブ(302)は、当該アダプタが同心コネクタ(10)に取り付けられたときに、このコネクタの対応する第1および第2のリブ(101,102)にぴったりと適合する大きさになっており、これにより、2つの同心状のチェンバが互いから分離されて、外側を向くようになっていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項6】
前記アダプタを前記コネクタ(10)上で使用位置に保持するためのフック手段(310,311,312,313)が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項7】
前記フック手段は、フックに取り付けられた少なくとも1つのアーチ部を含むことを特徴とする、請求項6に記載のアダプタ。
【請求項8】
前記チャネルは(306,307)、一直線に揃うことなく、鈍角を成していることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項9】
ハンドルを有していることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項10】
特には支持プレート(330)である保持手段を備え、この保持手段は、前記アダプタが透析装置に取り付けられたときに、その透析装置の特にはカバー(203)である相補的手段と協働して、前記アダプタが重さの影響により回転することを防止するためのものであることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項11】
前記透析装置上の相補的検出手段と協働するための検出プレート(340)を備えることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1つに記載のアダプタ。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1つに記載のアダプタと、
容器と、を含むセットであって、
前記容器は、この容器を透析装置の接続ソケット(2)に接続するためのコネクタ(10)を有し、前記コネクタ(10)は、当該容器の内部と外部とをつなぐ2つの流体ラインを備え、これらの外側に向かって開口している端部は同心状である、セット。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2012−520707(P2012−520707A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500232(P2012−500232)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053435
【国際公開番号】WO2010/106091
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(504203170)フレセニウス メディカル ケア ドイチェランド ゲーエムベーハー (7)
【氏名又は名称原語表記】Fresenius Medical Care Deutschland GmbH
【Fターム(参考)】