説明

透過発光ステンドグラス

【課題】
板状や棒状や立体形状の音波や光線透過部材内部に音波や光線を透過し、表面に凹凸で模様を表した部位から音波や光線を屈折反射させ、音波や光線の透過部材表面に模様を表わしたり立体形状物を発光させ看板や電燈スタンドを構成する透過発光ステンドグラスを提供する。
【手段】
音波や光線透過部材の内部または外部に音源または光源を位置し、音波や光線透過部材で看板や立体形状物を作成し当該表面に凹凸で模様を表し凹凸部位から音波や光線透過部材の内部の音波や光線を屈折反射させ表面に模様を発現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材の、内部または外部に音源または光源を有し、当該光透過部材内部に前記音源または光源より発光する音波や光線を透過し、前記鏡面仕上げの表面の一部を凹凸により模様を表し当該模様に彩色した、透過発光ステンドグラスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来光線を光線透過部材に透過し、光線透過部材より光線を照射し看板や表示板を作成する方法は広く用いられている。例えば特許文献1に示すように、光線を導光板内部に透過し、導光板の片面に反射板を貼り付け、他面に模様を印刷した板を貼り付けた薄型の看板がある。
【特許文献1】特開2006−92914号公報
【0003】
しかしながら導光板の片面に模様を印刷した板を貼り付けているため、模様を印刷した板と接着剤により透過する光線が減衰し、外部へ放出する光線は暗くなり、照射光源量を増大させる必要があり、また模様を印刷した板と反射板を貼り付けるため製造費が高額となり、製造工程も複雑である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明はこのような従来技術を考慮してなされたもので、看板本体が光線透過部材で、音源または光源を看板本体内に埋設するため音波や光線の減衰が少なく、音波や光線透過部材表面の一部を凹凸により模様を表し当該模様に彩色した部位から、凹凸部位のプリズム作用により、凹凸部位から音波や光線透過部材内部の音波や光線が、
【0005】
音波や光線透過部材外に放射するので、模様が明瞭で明るくなり、凹凸により模様を表わす方法には市販の機械彫刻で簡単に可能であり、薄い板状の音波や光線透過部材を用いると、ガラス窓や壁面に両面テープや釘で取り付ける、発光板看板として利用可能であり、音波や光線透過部材を湾曲状態で利用すれば発光する電柱巻き付け看板として、また小型にすることで発光する表札、発光する自動車のナンバープレート、仏壇内の発光する釈迦像や発光する遺影、動物置物形状の枕元電燈スタンド、
【0006】
音波や光線を全面から発現する前記音波や光線透過部材を壁面に貼付ると壁面照明や天井照明や階段ステップ、文字を表示して壁面や床張付け非常出口表示板、発光するステンドグラス窓、発光する道路標識、発光する高速道路案内板、などに利用可能な軽量で室内屋外使用可能な透過発光ステンドグラスを提供し、上記課題を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、請求項1の発明は、鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材内部または外部に音源または光源を有し、当該音波や光線透過部材内部に前記音源または光源より発する音波や光線を透過し、前記鏡面仕上げの表面の一部に凹凸により模様を表し当該模様に彩色した透過発光ステンドグラスとした。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において前記音波や光線透過部材内部を透過する音波や光線は、可聴音波、非可聴音波、可視光線、非可視光線、電磁波である透過発光ステンドグラスとした。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記音波や光線透過部材の鏡面仕上げの表面の一部に模様を表す前記凹凸の形状は、正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状であり、または前記正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状の組合わせたり混合したものである透過発光ステンドグラスとした。
【0010】
請求項4の発明は、前記凹凸により模様を表し当該模様に彩色した部位を除く、前記音波や光線透過部材の鏡面仕上げの全表面に、前記凹凸により模様を表した模様と異なる模様を凹凸により表し、前記凹凸により模様を表した模様と一致する透孔を有する音波や光線透過部材または音波や光線を反射する部材または音波や光線を遮光部材を接着する透過発光ステンドグラスとした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材内部または外部に音源または光源を有し、当該音波や光線透過部材内部に前記音源または光源より発する音波や光線を透過し、前記鏡面仕上げの表面の一部を凹凸により模様を表し当該模様に彩色し、前記凹凸のプリズム作用により当該音波や光線透過部材内部の前記音波や光線を凹凸により屈折させ、当該音波や光線透過部材外に放射発光させ、凹凸により表した模様を前記音波や光線が透過し、前記凹凸により表した模様を発現させる構成とすることにより、板状の発光看板や壁面貼付の壁面照明板や発光する立体形状照明スタンドとなる。
【0012】
請求項2の発明によれば、前記音波や光線透過部材内部を透過する音波や光線が、可視光線では上記発光看板や壁面発光板や発光する立体形状照明スタンドになり、非可視光線や電磁波や音波では、多彩な形状の音波や光線透過部材の先端や側面から非可視光線や電磁波や音波を発し、管体や体の内部や外部の検査機器に使用する光照射部材や音響機器として利用できる。
【0013】
請求項3の発明によれば、前記凹凸の形状は正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状であり、または前記正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状の組合わせたり混合した形状にすることで、前記音波や光線透過部材内部の音波や光線を前記凹凸により模様を表した部位から前記音波や光線透過部材の外部に発現する音波や光線量の増減調節が可能となり、前記模様を微妙に発現を変化させること可能となる。
【0014】
請求項4の発明によれば、前記音波や光線透過部材の前記凹凸により模様を表し当該模様に彩色した部位を除く前記音波や光線透過部材の全表面に、前記凹凸により模様を表した模様と異なる模様を凹凸により表し、音波や光線透過部材を接着し背景とする事で、当該背景の中に凹凸により表した模様を発現可能な看板が出来上がる。
また、前記凹凸により模様を表し当該模様に彩色した部位と一致する透孔を有する前記音波や光線反射部材を、前記凹凸により模様を表し当該模様に彩色した面に接着し、他の全表面に前記音波や光線反射部材を接着し、前記音波や光線透過部材内部からの漏洩音波や光線を前記音波や光線透過部材内部に反射させ、前記 凹凸により表した模様に前記音波や光線を集中させて、前記凹凸により表した模様を明瞭に発現させる事が可能となる。
【0015】
また、前記凹凸により模様を表し当該模様に彩色した部位を除く前記音波や光線透過部材の表面に、音波や光線遮蔽部材を接着し、前記音波や光線遮蔽部材に模様を表し音波や光線の漏洩防止と同時に看板表面の背景に利用することで昼間の看板背景に用いることが可能となり、更に夜間では前記模様のみから音波や光線を放出し、前記凹凸により表した模様のみを発現させることが可能となる。また前記音波や光線反射部材と音波や光線遮蔽部材の兼用部材を用いても良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明は、鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材の内部に埋設音源や光源を外部に照射音波や光線を位置して、当該埋設音源や光源または照射音源や光源より発する音波や光線を、前記音波や光線透過部材の内部に透過し、前記音波や光線透過部材の鏡面仕上げの表面の一部に凹凸で模様を表しまた当該模様に彩色する。また、前述の模様を表す凹凸の形状を正弦波状、波状、鋸歯波状や矩形波状にしたり、更にこれらを組合わせて凹凸により模様を表すことで、前記凹凸で模様を表した部位から屈折放射する音波や光線の発現を微妙に変化させることを可能にしている。
【0017】
また、前記凹凸により模様を表し彩色した部位を除く前記音波や光線透過部材の表面に、前記凹凸により表した模様と異なる模様を凹凸により表面に表し、前記凹凸により模様を表した部位に、前記凹凸により模様を表した模様と一致する透孔を有する別種類の音波や光線透過部材を接着し、前記当該凹凸により模様を表し彩色した模様の背景としたり、また、音波や光線の反射部材や遮蔽部材を接着し、前記音波や光線透過部材表面からの漏洩音波や光線を、当該音波や光線透過部材内部に反射し、また遮断し、前記凹凸により模様を表した部位からの音波や光線の発現をより鮮明にした透過発光ステンドグラスとしている。
【実施例1】
【0018】
以下この発明の実施例を図に基いて説明する。
図1(A)はこの発明の透過発光ステンドグラスの完成斜視図、(B)は(A)の拡大斜視図である。この発明の透過発光ステンドグラスは鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材(1)内部に埋設音源や光源(3)を、または外部に照射音源や光源(5)を位置している。前記音波や光線透過部材(1)の鏡面仕上げの表面の一部に、凹凸により表した模様(2)に彩色しており、(B)に示すように凹凸により模様を表している。
【0019】
これにより、前記音波や光線透過部材(1)内部の透過音波や光線(4)は、前記音波や光線透過部材(1)の鏡面仕上げの表面でプリズムの原理で内側へ反射し乱反射を繰り返し、当該音波や光線透過部材(1)の鏡面仕上げの表面から表面外へ前記透過音波や光線(4)は発射せず、当該音波や光線透過部材(1)内部の透過音波や光線(4)は模様を表した凹凸に達し、
【0020】
プリズムの原理により凹凸で反射屈折し、当該音波や光線透過部材(1)外に発射され模様を発現する。これにより、壁やガラス窓に貼り付け可能な発光する薄い板状看板、電柱に巻きつける発光する薄い板状の看板や窓に用いる発光するステンドグラスの模様などに用いることが可能である。
模様を表わす凹凸の形状は図2の(A)に示すように正弦波形状凹凸の断面(6)や、(B)に示すように鋸歯波形状凹凸の断面(7)や、
【0021】
(C)に示すように矩形波形状凹凸の断面(8)、(D)に示すように波形形状凹凸の断面(9)、(E)に示すように正弦波形状や鋸歯波状や矩形波形状や波型形状を組合わせた凹凸の断面(10)である。このように凹凸の形状や大小により形成されるプリズムの形状が微妙に変化しているため、前記音波や光線透過部材(1)内部の透過音波や光線(4)は凹凸に反射し屈折する前記透過音波や光線(4)の状態が微妙に変化し反射音波や光線(17)により発現する模様を微妙に変化させる。
【0022】
図3に示すように、凹凸により表した模様に一致する透孔を有する遮音や遮光部材または音波や光線反射板(12)、を前記凹凸により表した模様(2)の面に貼り付け、他の面には、遮音や遮光部材または音波や光線反射部材(11)を貼り付けている。これにより、前記透過音波や光線(4)が前記音波や光線透過部材(1)内部から漏洩するのを防止し、前記凹凸により表した模様(2)に透過音波や光線(4)が集中し、
【0023】
凹凸により表した模様(2)の発現を明瞭にし浮き出た模様にできるので、発光する階段踏み板の照明、発光する非常口表示板、発光する窓ガラス貼付広告やビル壁貼付広告、発光する屋号の表示や看板、発光する表札、発光する道路j標識、発光する高速道路案内表示板や発光する車ナンバープレートなどに用いることができる。
【0024】
図4に示すように、凹凸により表した模様(2)を除く音波や光線透過部材(1)の全面に、前記凹凸により表した模様(2)と異なる、凹凸により表した異なる模様(19)を表し、前記凹凸により表した模様(2)と一致する、模様と一致する透孔(18)を有する、異なる音波や光線透過部材(13)を貼り付け背景とし、前記凹凸により表した模様(2)と一体で模様を表現することで、発光する背景を有する文字看板、発光する背景を有する観光案内板、発光する背景を有する写真や仏壇内部に置く仏画や釈迦の模様、発光する背景を有する天井画や壁画に用いることができる。
【0025】
図5に示すように、音波や光線透過部材(1)で立体形状を現し、表面に凹凸により表した模様(2)を配置し、音波や光線を発現する立体形状置物兼照明に用いる。
図6は棒状の音波や光線透過部材(1)の鏡面仕上げ表面の一部に、凹凸により表した模様(2)部位から透過音波や光線(4)を発現する方法で、(A)に示すように丸棒の鏡面仕上げ表面の一部の全周囲に、
【0026】
凹凸により表した模様(2)を配置し、当該凹凸により表した模様(2)の部位から、前記丸棒の全周囲に音波や光線を発現しパイプや人体内腸管などの検査に利用できる。
(B)に示すように角棒の鏡面仕上げ表面の一部に、凹凸により表した模様(2)を配置し、当該凹凸により表した模様(2)の部位から、透過音波や光線(4)を一方向に発現し指向性を有する音波や光線や電磁波の装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】(A)この発明の実施例1の音波や光線透過部材に凹凸により表した模様と音源や光源を示す斜視図である。 (B)この発明の実施例1の埋設音源や光源と凹凸により表した模様を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施例1の凹凸の種類を表す図で (A)は正弦波形状凹凸の断面図である。 (B)は鋸歯波形状凹凸の断面である。 (C)は矩形波形状凹凸の断面である。 (D)は波形形状凹凸の断面である。 (E)は正弦波形状や鋸歯波状や矩形波形状や波型形状を組合わせた凹凸の断面である。
【図3】この発明の実施例1の遮光板または反射板で被覆した図である。 (A)は分解図である。 (B)は完成図である。
【図4】この発明の実施例1の背景とする音波や光線透過部材を貼り付ける図である。
【図5】この発明の実施例1の音波や光線透過部材を立体的に用いる図である。
【図6】この発明の実施例1の音波や光線透過部材を棒状に用いる図である。 (A)は丸形状の棒の使用例の図である。 (B)は角形状の棒の使用例の図である。
【符号の説明】
【0028】
1 音波や光線透過部材
2 凹凸により表した模様
3 埋設音源や光源
4 透過音波や光線
5 照射音源や光源
6 正弦波形状
7 鋸歯波形状
8 矩形波形状
9 波形形状
10 正弦波形状や鋸歯波状や矩形波形状
や波型形状を組合わせた凹凸の断面
11 遮音や遮光部材または音波や光線反射部材
12 凹凸により表した模様に一致する透孔を有す
る遮音や遮光部材または音波や光線反射板
13 異なる音波や光線透過部材
14 360度方向に発する反射音波や光線
15 一方向に発する反射音波や光線
16 照射音波や光線
17 反射音波や光線
18 模様と一致する透孔
19 凹凸により表した異なる模様








【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡面仕上げの表面を有する音波や光線透過部材内部または外部に音源または光源を有し、当該音波や光線透過部材内部に前記音源または光源より発する音波や光線を透過し、前記鏡面仕上げの表面の一部を凹凸により模様を表し当該模様に彩色したことを特徴とする透過発光ステンドグラス。
【請求項2】
前記光線とは可視光線や非可視光線や電磁波であり、音波とは可聴音波または非可聴音波であることを特徴とする請求項1に記載の透過発光ステンドグラス。
【請求項3】
前記凹凸の形状は正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状であり、または前記正弦波状や波状や鋸歯波状や矩形波状の組合わせたり混合したものであることを特徴とする請求項1に記載の透過発光ステンドグラス。
【請求項4】
前記音波や光線透過部材の前記凹凸により模様を表した部位を除く前記音波や光線透過部材の全表面に、前記凹凸により模様を表した模様と異なる模様を凹凸により表し、前記凹凸により模様を表した模様と一致する透孔を有する音波や光線透過部材または音波や光線を反射する部材または音波や光線を遮光部材を接着することを特徴とする請求項1、または3に記載の透過発光ステンドグラス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−820(P2012−820A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136749(P2010−136749)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(500536249)
【Fターム(参考)】