通信システム、情報処理システム、接続サーバ、処理サーバ、情報処理装置、及び情報処理方法
【課題】負荷分散を行う通信システムにおいて、複数の情報処理装置から、一の処理サーバにアクセスする。
【解決手段】接続サーバ3は、第1の情報処理装置1から接続サーバ3の負荷分散ポートに送信された、負荷分散に関する要求情報を受信する受信部31と、その要求情報の送信元の第1の情報処理装置1を、いずれかの処理サーバに割り当てる負荷分散部32と、割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報を第1の情報処理装置1に送信する送信部33と、接続ポートとその接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部34と、を備える。第1の情報処理装置1は、受信したポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する。
【解決手段】接続サーバ3は、第1の情報処理装置1から接続サーバ3の負荷分散ポートに送信された、負荷分散に関する要求情報を受信する受信部31と、その要求情報の送信元の第1の情報処理装置1を、いずれかの処理サーバに割り当てる負荷分散部32と、割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報を第1の情報処理装置1に送信する送信部33と、接続ポートとその接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部34と、を備える。第1の情報処理装置1は、受信したポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の処理サーバと、接続サーバとを備えた通信システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ・システムにかかる負荷が大きくなったとしても、安定したシステムの稼動を実現する技術として、負荷分散が開発されている。特に、そのような負荷分散は、コンピュータ・システムにおけるサーバにおいて用いられている。一方、処理内容によっては、アクセスのたびに異なるサーバに割り当てられたのでは、それまでに入力等したデータが消滅してしまう事態も発生する。したがって、負荷分散を行うときに、送信元のIPアドレスやCookieなどを用いて、継続して同一のサーバにアクセスを割り当てる技術、例えば、セッション維持やパーシステンス処理と呼ばれる技術も開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】山下克司、「負荷分散装置を使いこなす(1)」、日経コミュニケーション、日経BP社、2003年6月9日、第392巻、p.126−129
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来から知られているセッション維持の技術を用いたとしても、負荷分散において、一の情報処理装置と他の情報処理装置とを同一のサーバに割り当てることはできなかった。したがって、例えば、ピアー・ツー・ピアー通信を2個の情報処理装置間において確立する場合に、負荷分散を行うシステムにおいて、その2個の情報処理装置が同一のサーバを用いて情報処理装置間での情報のやり取りをすることは困難であるという問題があった。
【0004】
なお、そのような問題を解決する方法として、負荷分散によってアクセスの割り当てられる複数のサーバにおいて、情報を共有することも考えられるが、その場合には、情報を共有するための大きな負荷が各サーバに課せられることになってしまうという問題がある。
また、従来のセッション維持の技術で用いられているセッション維持のための処理を、より軽い処理にしたいという要請もあった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その一の目的は、負荷分散におけるセッション維持のための処理をより軽い処理によって実現することができる通信システム等を提供することである。
また、他の目的は、負荷分散を用いた通信システム等において、複数の情報処理装置から一のサーバへのアクセスを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による情報処理システムは、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信部と、前記受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、前記負荷分散部が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を
示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信部と、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備えた、ものである。
【0007】
このような構成により、負荷分散を行うと共に、ポート位置情報の示す接続ポートを用いることにより、2以上の情報処理装置が、一の情報処理装置に割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、接続部による接続を適切に行うことにより、情報処理装置と処理サーバとのセッションの数が増えたとしても、接続部における処理を増大させることのないようにすることができ、軽い処理により、セッション維持を行うことができうる。
【0008】
本発明による情報処理システムは、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信部と、前記第1の受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、前記負荷分散部によって割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信部と、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信部と、前記第2の受信部が受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信部と、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備え、前記N個の処理サーバのぞれぞれは、当該処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を記憶しているポート位置情報記憶部と、前記要求情報を受信する要求情報受信部と、前記要求情報受信部が要求情報を受信した場合に、前記ポート位置情報記憶部が記憶しているポート位置情報を送信するポート位置情報送信部と、を備えた、ものである。
【0009】
このような構成により、負荷分散を行うと共に、ポート位置情報の示す接続ポートを用いることにより、2以上の情報処理装置が、一の情報処理装置に割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、接続部による接続を適切に行うことにより、情報処理装置と処理サーバとのセッションの数が増えたとしても、接続部における処理を増大させることのないようにすることができ、軽い処理により、セッション維持を行うことができうる。また、ポート位置情報の送信処理を処理サーバにおいて行うため、ポート位置情報を接続サーバで構成して送信する場合に比べて、接続サーバにおける処理負担を軽減することができうる。
【0010】
また、本発明による通信システムは、前記情報処理システムと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、前記ポート位置情報を受信するポート位置情報受信部と、前記ポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信部と、を備えた、ものである。
このような構成により、第1の情報処理装置は、接続ポートを介して、負荷分散処理によって割り当てられた処理サーバにアクセスすることができる。
【0011】
また、本発明による通信システムは、前記情報処理システムと、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを備えた通信システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、前記ポート位置情報を受信する第1のポート位置情報受信部と、前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位
置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第1の通信部と、前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報を送信する第1のポート位置情報送信部と、を備え、前記第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置から送信されたポート位置情報を受信する第2のポート位置情報受信部と、前記第2のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第2の通信部と、を備えた、ものである。
【0012】
このような構成により、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とは、ポート位置情報の示す接続ポートを介して、同一の処理サーバにアクセスすることができる。したがって、負荷分散を行うにもかかわらず、2以上の情報処理装置から、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による通信システム等によれば、負荷分散を行う通信システム等において、複数の情報処理装置から、一の処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、情報処理装置と処理サーバとの接続を適切に行うことにより、負荷分散におけるセッション維持のための処理をより軽い処理によって実現することができうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による通信システム等について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0015】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による通信システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による通信システムの構成を示す図である。図1において、本実施の形態による通信システムは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ3と、5個の処理サーバ4−1、4−2、4−3、4−4、4−5とを備える。第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ3とは、有線または無線の通信回線100で相互に接続されている。また、接続サーバ3と、5個の処理サーバ4−1〜4−5とは、有線または無線の通信回線200で相互に接続されている。ここで、通信回線100は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などである。通信回線200は、例えば、LAN(Local Area Network)であるが、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。
【0016】
本実施の形態による接続サーバ3は、情報処理装置と5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかとを接続するものであり、受信部31と、負荷分散部32と、送信部33と、接続部34とを備える。
【0017】
受信部31は、第1の情報処理装置1から接続サーバ3の負荷分散ポートに送信された要求情報を受信する。ここで、負荷分散ポートとは、接続サーバ3の通信回線100側において、要求情報を受信するために設定されているポートである。単数のポートであってもよく、2以上のポートであってもよい。また、要求情報とは、負荷分散の要求に関する情報である。後述する負荷分散部32は、受信部31がこの要求情報を受信したことに応じて負荷分散の処理を行う。なお、この要求情報には、負荷分散の処理を要求するコマンドが含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。例えば、第1の情報処理装置1から負荷分散ポートに送信されたパケットであって、ペイロードに何も情報が含まれていないパケットが要求情報であってもよい。また、要求情報である旨の識別情報を含む情報が要求情報であってもよい。なお、受信部31は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場
合には、受信部31と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、受信部31は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0018】
負荷分散部32は、受信部31が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかに割り当てる。ここで、情報処理装置をある処理サーバに割り当てるとは、情報処理装置の要求する一連の処理の実行を担当する処理サーバを特定することを意味する。この負荷分散部32が情報処理装置を割り当てる方法は問わない。その方法は、例えば、複数の処理サーバに対して均等に割り当てを行うラウンドロビンであってもよく、複数の処理サーバに対してあらかじめ指定されている割合で割り当てを行うレシオモードであってもよく、処理サーバをグループ化して、あらかじめ指定されている処理サーバグループごとの優先度の値に応じて割り当てを行う優先順位モードであってもよく、最も接続数の少ない処理サーバに情報処理装置を割り当てる最小接続モードであってもよく、もっとも速く応答する処理サーバに情報処理装置を割り当てる最速モードであってもよく、処理サーバの接続数と応答速度とを監視し、所定のアルゴリズムによって割り当てを行う監視モードであってもよく、処理サーバの接続数と応答速度とを監視し、各処理サーバのパフォーマンスを予測して割り当てを行う予測モードであってもよく、その他の方法であってもよい。なお、これらの割り当ての方法については、公知であり、その説明を省略する。また、例えば、処理サーバの接続数や、応答速度等に応じて割り当てる処理サーバを決定する場合には、その接続数や応答速度等を計測する図示しない計測部を接続サーバ3が有していてもよく、あるいは、他の装置で計測された接続数や応答速度等を受け取ってもよく、負荷分散部32が、その接続数や応答速度等を取得する経路は問わない。
【0019】
送信部33は、要求情報を送信した情報処理装置にポート位置情報を送信する。ここで、ポート位置情報とは、負荷分散部32が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報である。なお、接続サーバ3の通信回線100側の複数のポートである接続ポートは、1以上のポートごとに5個の処理サーバ4−1〜4−5にそれぞれ対応している。例えば、接続ポートP1、接続ポートP2は、処理サーバ4−1に対応しており、接続ポートP3は、処理サーバ4−2に対応しており、接続ポートP4、接続ポートP5は、処理サーバ4−3に対応している、というようになる。ポート位置情報に含まれる接続ポートの位置を示す情報は、例えば、接続ポートのポート番号であってもよい。なお、送信部33は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、送信部33と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、送信部33は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0020】
接続部34は、接続ポートと、その接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う。すなわち、ある接続ポートに情報処理装置から送信された情報を、その接続ポートに対応する処理サーバに送信する。また、処理サーバから送信された情報を、その処理サーバに対して処理を要求した情報処理装置に送信する。なお、接続部34は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、接続部34と通信回線100や通信回線200との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、接続部34は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0021】
なお、受信部31、送信部33、接続部34の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であって
もよい。
【0022】
図2は、本実施の形態による第1の情報処理装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態による第1の情報処理装置1は、要求情報送信部11と、第1のポート位置情報受信部12と、第1の通信部13と、第1のポート位置情報送信部14とを備える。第1の情報処理装置1は、例えば、コンピュータ、電子レンジ、電話機、プリンタ、ファクシミリ装置、冷蔵庫、洗濯機、空調装置、テレビ、映像録画装置、セットトップボックス等であり、下記に述べる各構成要素を有するものであれば、どのようなものであってもよい。
【0023】
要求情報送信部11は、接続サーバ3の負荷分散ポートに要求情報を送信する。なお、要求情報送信部11は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求情報送信部11と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、要求情報送信部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0024】
第1のポート位置情報受信部12は、接続サーバ3から送信されたポート位置情報を受信する。なお、第1のポート位置情報受信部12は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1のポート位置情報受信部12と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第1のポート位置情報受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0025】
第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う。その一の処理サーバは、負荷分散部32によって割り当てられた処理サーバである。なお、第1の通信部13は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の通信部13と通信回線100との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、第1の通信部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0026】
第1のポート位置情報送信部14は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する。ここで、第1のポート位置情報送信部14は、例えば、ポート位置情報を所定のサーバを介して第2の情報処理装置2に送信してもよく、ポート位置情報をピアー・ツー・ピアー通信によって第2の情報処理装置2に送信してもよく、その他の送信方法によってポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信してもよい。所定のサーバを介してポート位置情報を送信する方法としては、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)や、H.323などのリレーサーバを用いた方法が知られており、その送信に関する説明を省略する。また、ピアー・ツー・ピアー通信についても、すでに公知であり、その説明を省略する。なお、第1のポート位置情報送信部14は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1のポート位置情報送信部14と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第1のポート位置情報送信部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0027】
なお、要求情報送信部11、第1のポート位置情報受信部12、第1の通信部13、第1のポート位置情報送信部14の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0028】
図3は、本実施の形態による第2の情報処理装置2の構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態による第2の情報処理装置2は、第2のポート位置情報受信部21と、第2の通信部22とを備える。第2の情報処理装置2は、例えば、コンピュータ、電子レンジ、電話機、プリンタ、ファクシミリ装置、冷蔵庫、洗濯機、空調装置、テレビ、映像録画装置、セットトップボックス等であり、下記に述べる各構成要素を有するものであれば、どのようなものであってもよい。
【0029】
第2のポート位置情報受信部21は、第1の情報処理装置1から送信されたポート位置情報を受信する。このポート位置情報は、第1の情報処理装置1から直接送信されたものであってもよく、あるいは、所定のサーバを介して送信されたものであってもよい。なお、第2のポート位置情報受信部21は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2のポート位置情報受信部21と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第2のポート位置情報受信部21は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0030】
第2の通信部22は、第2のポート位置情報受信部21が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う。第2の通信部22が通信を行う処理サーバは、第1の情報処理装置1の第1の通信部13が通信を行う処理サーバでもあるため、第1の通信部13と、第2の通信部22とは、その処理サーバを介して何らかの処理、例えば、ピアー・ツー・ピアー通信を確立する処理や、対戦型オンラインゲームの処理などを行うことができる。
なお、第2のポート位置情報受信部21と、第2の通信部22とが通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0031】
図4は、本実施の形態による処理サーバ4−1の構成を示すブロック図である。図4において、本実施の形態による処理サーバ4−1は、通信部41−1と、処理部42−1とを備える。
【0032】
通信部41−1は、接続サーバ3との通信を行う。なお、通信部41−1は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、通信部41−1と通信回線200との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、通信部41−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0033】
処理部42−1は、情報処理装置から送信された処理要求に応じた処理を行う。例えば、処理サーバ4−1がウェブサーバである場合には、情報処理装置から送信されたHTTPリクエストに対して、HTTPレスポンスを送信する処理を行ってもよい。また、処理サーバ4−1が第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間のピアー・ツー・ピアー通信を確立するための処理を行うサーバである場合には、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間の情報の中継や、第1の情報処理装置1や第2の情報処理装置2との間の情報のやり取りなどを行う。処理部42−1による処理の内容は、処理サーバ4−1の機能によって異なることになる。
なお、他の処理サーバ4−Nについても、同様に、通信部41−Nと処理部42−Nとを備えるものとする。ここで、「N」は2から5の任意の整数である。
【0034】
次に、本実施の形態による接続サーバ3の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受信部31は、負荷分散ポートに送信された要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
【0035】
(ステップS102)負荷分散部32は、ステップS101で受信された要求情報を送信した情報処理装置を、5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかの処理サーバに割り当てる。
(ステップS103)送信部33は、ステップS102において割り当てられた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報を、ステップS101で受信された要求情報を送信した情報処理装置に送信する。そして、ステップS101に戻る。
【0036】
(ステップS104)接続部34は、情報処理装置から接続ポートに送信された処理要求に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
(ステップS105)接続部34は、ステップS104で受信した処理要求に関する情報を、その処理要求に関する情報を受信した接続ポートに対応する処理サーバに送信する。そして、ステップS101に戻る。
【0037】
(ステップS106)接続部34は、処理サーバ4−1〜4−5のいずれかの処理サーバから処理要求に応じた処理結果に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0038】
(ステップS107)接続部34は、ステップS106で受信した処理結果に関する情報を、その情報の送信先である情報処理装置に送信する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0039】
次に、本実施の形態による第1の情報処理装置1の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)要求情報送信部11は、要求情報を送信するかどうか判断する。そして、要求情報を送信する場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、要求情報を送信すると判断するまで、ステップS201の処理を繰り返す。なお、要求情報送信部11は、例えば、所定のイベントをトリガーとして要求情報を送信すると判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで要求情報を送信すると判断してもよい。所定のイベントとは、例えば、ユーザが第1の情報処理装置1のあるボタンを押したことであってもよく、あるいは、第1の情報処理装置1における図示しない処理部が実行しているアプリケーション・プログラムにおいて、処理サーバにおける処理が必要となり、要求情報を送信する旨の指示が要求情報送信部11に渡されたことであってもよく、その他のイベントであってもよい。
【0040】
(ステップS202)要求情報送信部11は、要求情報を接続サーバ3の負荷分散ポートに送信する。なお、接続サーバ3のアドレスと、負荷分散ポートの位置とは、あらかじめ要求情報送信部11において設定されていてもよく、あるいは、要求情報の送信時に、
要求情報送信部11が他の構成要素から受け取ってもよい。
【0041】
(ステップS203)第1のポート位置情報受信部12は、ポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS203の処理を繰り返す。
【0042】
(ステップS204)第1のポート位置情報送信部14は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報を、第2の情報処理装置2に送信する。
(ステップS205)第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、処理サーバとの通信を行う。その処理サーバとの通信が終了すれば、ステップS201に戻る。
【0043】
なお、図6のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、第1の情報処理装置1は、図6で示される以外の処理を行ってもよい。例えば、ステップS205における処理サーバとの通信において、第2の情報処理装置2とのピアー・ツー・ピアー通信を確立した場合には、そのピアー・ツー・ピアー通信によって、第2の情報処理装置2と通信する処理等を行ってもよい。
【0044】
次に、本実施の形態による第2の情報処理装置2の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)第2のポート位置情報受信部21は、ポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS301の処理を繰り返す。
【0045】
(ステップS302)第2の通信部22は、第2のポート位置情報受信部21が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、処理サーバとの通信を行う。この処理サーバは、第1の情報処理装置1が通信を行う処理サーバと同一の処理サーバである。その処理サーバとの通信が終了すれば、ステップS301に戻る。
【0046】
なお、図7のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、第2の情報処理装置2は、図7で示される以外の処理を行ってもよい。例えば、ステップS302における処理サーバとの通信において、第1の情報処理装置1とのピアー・ツー・ピアー通信を確立した場合には、そのピアー・ツー・ピアー通信によって、第1の情報処理装置1との通信の処理等を行ってもよい。
【0047】
次に、本実施の形態による通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、各装置、各サーバのIPアドレスは、以下のとおりであるとする。
第1の情報処理装置1:155.32.10.10
第2の情報処理装置2:202.132.10.6
接続サーバ3(通信回線100側):202.224.135.10
接続サーバ3(通信回線200側):192.168.0.1
処理サーバ4−1:192.168.0.11
処理サーバ4−2:192.168.0.12
処理サーバ4−3:192.168.0.13
処理サーバ4−4:192.168.0.14
処理サーバ4−5:192.168.0.15
【0048】
また、負荷分散ポートのポート番号は「9500」であり、接続ポートのポート番号は
、「10001」から「10050」であるとする。また、処理サーバ4−1〜4−5と、接続ポートとの対応は、図8で示されるとおりであるとする。例えば、処理サーバ4−1は、ポート番号10001〜10010の接続ポートに対応している。なお、以下の説明では、例えば、ポート番号10001のポートのことを、ポート10001と呼ぶこともある。
また、処理サーバ4−1〜4−5は、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間で行われる対戦型オンラインゲームに関する処理を行うサーバであるとする。
【0049】
まず、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11は、ユーザからの指示に応じて、要求情報のパケットを構成し、その要求情報のパケットを、あらかじめ設定されている接続サーバ3のIPアドレス「202.224.135.10」、負荷分散ポート「9500」に送信する(ステップS201、S202)。その要求情報のパケットは、第1の情報処理装置1のポート12345から送信されたものとする。その要求情報のパケットのペイロードには、図9で示されるように、そのパケットが要求情報のパケットである旨を示すパケット種類識別情報が含まれているものとする。
【0050】
その要求情報のパケットは受信部31で受信される(ステップS101)。負荷分散部32は、その要求情報のパケットの受信に応じて、処理サーバの割り当てを行う。ここでは、負荷分散部32は、ラウンドロビンによって、処理サーバ4−1を割り当てたとする(ステップS102)。負荷分散部32は、処理サーバ4−1を割り当てた旨を送信部33に渡す。
【0051】
接続サーバ3は、図8で示されるテーブルを有しているものとする。すると、送信部33は、そのテーブルを参照し、処理サーバ4−1に対応する接続ポート10001から10010のうち、ランダムに選択した一の接続ポート10003のポート番号「10003」を示すポート位置情報のパケットを構成し、そのポート位置情報のパケットを、受信部31が受信した要求情報のパケットの送信元に対して送信する(ステップS103)。要求情報のパケットの送信元のアドレス「155.32.10.10」、及びポート番号「12345」は、要求情報のパケットのヘッダから取得することができる。
【0052】
そのポート位置情報のパケットは、第1の情報処理装置1の第1のポート位置情報受信部12で受信される(ステップS203)。そして、その受信されたポート位置情報が、第1のポート位置情報送信部14から第2の情報処理装置2に送信される(ステップS204)。この送信は、通信回線100に接続されている図示しないSIPサーバを介して行われるものとする。第1の情報処理装置1、及び第2の情報処理装置2は、装置を識別する情報である装置識別情報と、IPアドレスと、ポート番号とを、SIPサーバのレジスタ機能を用いて、あらかじめSIPサーバに登録しておく。そして、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2へのポート位置情報の送信は、SIPサーバのプロキシ機能を用いて行われるものとする。なお、SIPサーバを介した情報の中継の処理はすでに公知であり、その処理の説明を省略する。また、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に送信されるポート位置情報は、2以上のサーバ、例えば、2以上のSIPサーバ(SIPプロキシ)を経由して送信されてもよい。
【0053】
第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報に含まれるポート番号「10003」に対戦型オンラインゲームに関する処理要求のパケットを送信したとする。ここで、その処理要求のパケットの送信先のアドレスは、接続サーバ3の通信回線100側のアドレス「202.224.135.10」である。また、その処理要求のパケットは、第1の情報処理装置1のポート12345から送信されたものとする。
【0054】
接続部34は、図10で示される情報処理装置と処理サーバとの接続に関する変換テーブルを有しているとする。この変換テーブルにおいて、接続ポートのポート番号と、接続先の処理サーバのIPアドレスと、接続先の処理サーバのポート番号とが対応付けられている。接続部34は、ある接続ポートに送信されたパケットを受信した場合に、そのパケットのヘッダに含まれる送信先のIPアドレス、ポート番号を、図10の変換テーブルにおいて、その接続ポートに対応する処理サーバのIPアドレス、ポート番号に変更して送信するものとする。なお、その場合に、接続部34は、パケットのヘッダに含まれる送信元のIPアドレス、ポート番号は変更しないものとする。一方、接続部34が処理サーバから送信されたパケットを受信した場合には、そのパケットの送信元のIPアドレス、ポート番号を、接続サーバ3の通信回線100側のIPアドレス「202.224.135.10」、及び図10の変換テーブルにおいて処理サーバのポートと対応付けられている接続ポートのポート番号に変換して送信するものとする。
【0055】
具体的には、第1の情報処理装置1から接続ポート10003に送信された処理要求のパケットを接続部34が受信すると(ステップS104)、図10の変換テーブルを参照し、その処理要求のパケットの送信先のIPアドレス、ポート番号を、接続ポートのポート番号「10003」に対応する処理サーバのIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20003」に変換して送信する(ステップS105)。そのパケットは、処理サーバ4−1のポート20003で受信される。そして、処理サーバ4−1の処理部42−1は、その処理要求のパケットに含まれる処理要求に応じた処理を行い、その処理結果を含む処理結果のパケットを、処理要求のパケットの送信元のIPアドレス「155.32.10.10」、ポート番号「12345」に送信する。
【0056】
その処理結果のパケットは、接続部34で受信され(ステップS106)、そのパケットのヘッダに含まれる送信元のIPアドレス「192.168.0.11」と、ポート番号「20003」とが、接続サーバ3の通信回線100側のIPアドレス「202.224.135.10」と、図10の変換テーブルにおいて送信元のIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20003」に対応する接続ポートのポート番号「10003」とにそれぞれ変換され、第1の情報処理装置1に送信される(ステップS107)。なお、この場合に、処理結果のパケットのヘッダに含まれる送信先のIPアドレス、ポート番号の変換は行われない。
【0057】
その処理結果のパケットは、第1の情報処理装置1の第1の通信部13で受信される。このようにして、第1の情報処理装置1と処理サーバ4−1との通信が行われる(ステップS205)。
第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に図示しないSIPサーバを介して送信されたポート位置情報は、第2の情報処理装置2の第2のポート位置情報受信部21で受信される(ステップS301)。そして、第2の情報処理装置2の第2の通信部22と、処理サーバ4−1との間でも、上記説明と同様にして、接続部34を介した通信が行われる(ステップS302)。その通信も、接続ポート10003を介して行われる。このようにして、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とは、処理サーバ4−1を用いた対戦型オンラインゲームを行うことができうる。
【0058】
なお、この具体例では、処理サーバを用いて対戦型オンラインゲームを行う場合について説明したが、処理サーバを用いて、その他の処理が行われてもよい。例えば、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間でピアー・ツー・ピアー通信を確立するための処理が行われてもよく、動画のデータや、音声のデータ、アプリケーション等のソフトウェアのデータ等のデータリレーが行われてもよい。また、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが、同一の処理サーバにアクセスした後に、例えば、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2とが、その処理サーバを介して通信を行ってもよく、あ
るいは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが、それぞれその処理サーバとの間で何らかの処理を行ってもよい。
【0059】
以上のように、本実施の形態による通信システムによれば、接続サーバ3において負荷分散を行うことができ、その負荷分散によって割り当てられた処理サーバに対応する接続ポートを介して、情報処理装置と処理サーバとが接続されるため、負荷分散の要求を行った情報処理装置ではない情報処理装置も、その接続ポートを介して、負荷分散の要求を行った情報処理装置と同一の処理サーバにアクセスすることが可能となる。
【0060】
このように、2以上の情報処理装置が同一の処理サーバにアクセスできることにより、複数の処理サーバにおける処理負担をも軽減することができうる。例えば、第1の情報処理装置1が処理サーバ4−1にアクセスし、第2の情報処理装置2が処理サーバ4−2にアクセスしたとすると、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に処理サーバを介したデータリレーを行う場合に、処理サーバ4−1から処理サーバ4−2にデータを渡す処理が必要になり、それだけ処理サーバの処理負担が増えることになる。一方、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが処理サーバ4−1にそれぞれアクセスしたとすると、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2へのデータリレーを処理サーバ4−1のみで行うことができることになり、一の処理サーバから他の処理サーバにデータを渡す処理が不要となる結果、処理サーバ4−1,4−2における処理負担が軽減されることになる。
【0061】
また、上記具体例の図10の変換テーブルで示されるように、接続部34は、接続ポートと処理サーバとを対応付けるあらかじめ決められた一定のレコードを有するテーブルによって、情報処理装置と処理サーバとの接続を行うことができうる。従来例のIPアドレスを用いたセッション維持の処理では、情報処理装置と処理サーバとの接続のために用いる変換テーブルのレコードの数が、維持しているセッションの数に応じたものとなっていた。したがって、セッションの数が増えれば、変換テーブルのレコードの数も大きくなり、情報処理装置と処理サーバとの接続の負荷が大きくなる。それに対して、上記具体例で説明した接続部34での処理は、セッションの数に関わらず、同じ変換テーブルを用いて行われるため、接続部34での処理を従来例よりも軽い処理とすることができうる。
【0062】
なお、本実施の形態では、処理サーバに2以上の接続ポートが対応している場合に、送信部33がその2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択して、その接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信する場合について説明したが、それは一例であって、送信部33以外において接続ポートの選択を行ってもよい。例えば、2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択する処理を、負荷分散部32において行ってもよい。また、例えば、処理サーバに2以上の接続ポートが対応している場合に、送信部33は、その2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置において2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択してもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、図10で示されるテーブルを用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行う場合について説明したが、接続部34は、テーブル形式ではない情報を用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行ってもよい。すなわち、接続部34は、接続ポートと処理サーバとを対応付けるあらかじめ決められた対応情報を用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行ってもよい。
【0064】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による通信システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による通信システムは、ポート位置情報を各処理サーバから送信するものである。
【0065】
図11は、本実施の形態による通信システムの構成を示す図である。図11において、本実施の形態による通信システムは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ5と、5個の処理サーバ6−1、6−2、6−3、6−4、6−5とを備える。接続サーバ5、5個の処理サーバ6−1〜6−5以外の通信システムの構成は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0066】
本実施の形態による接続サーバ5は、情報処理装置と5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかとを接続するものであり、接続部34と、第1の受信部51と、負荷分散部52と、第1の送信部53と、第2の受信部54と、第2の送信部55とを備える。接続部34の構成及び動作は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0067】
第1の受信部51は、情報処理装置から接続サーバ5の負荷分散ポートに送信された要求情報を受信する。ここで、要求情報は、実施の形態1と同様のものであるとする。なお、第1の受信部51は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の受信部51と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第1の受信部51は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0068】
負荷分散部52は、実施の形態1の負荷分散部32と同様に、第1の受信部51が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかに割り当てる。
第1の送信部53は、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに、第1の受信部51が受信した要求情報を送信する。なお、第1の送信部53は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の送信部53と通信回線200との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第1の送信部53は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0069】
第2の受信部54は、処理サーバから送信されたポート位置情報を受信する。ここで、ポート位置情報とは、実施の形態1と同様に、接続ポートの位置を示す情報である。このポート位置情報の示す接続ポートは、ポート位置情報を送信した処理サーバに対応する接続ポートである。なお、第2の受信部54は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2の受信部54と通信回線200との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また第2の受信部54は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0070】
第2の送信部55は、第2の受信部54が受信したポート位置情報を、要求情報の送信元である情報処理装置に送信する。なお、第2の送信部55は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2の送信部55と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第2の送信部55は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0071】
なお、接続部34、第1の受信部51、第2の送信部55の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の
手段であってもよい。
また、接続部34、第1の送信部53、第2の受信部54の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0072】
図12は、本実施の形態による処理サーバ6−1の構成を示すブロック図である。図12において、本実施の形態による処理サーバ6−1は、通信部41−1と、処理部42−1と、要求情報受信部61−1と、ポート位置情報記憶部62−1と、ポート位置情報送信部63−1とを備える。なお、通信部41−1、処理部42−1の構成及び動作は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0073】
要求情報受信部61−1は、接続サーバ3から送信された要求情報を受信する。なお、要求情報受信部61−1は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求情報受信部61−1と通信回線200との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、要求情報受信部61−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0074】
ポート位置情報記憶部62−1は、ポート位置情報を記憶している。ここで、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報は、処理サーバ6−1に対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報である。ポート位置情報記憶部62−1は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。ポート位置情報記憶部62−1は、ポート位置情報を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。前者の場合には、ポート位置情報記憶部62−1は、例えば、所定のサーバ等において保持されているポート位置情報を取得して一時的に記憶するバッファメモリ等であってもよい。
【0075】
ポート位置情報送信部63−1は、要求情報受信部61−1が要求情報を受信した場合に、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報を接続サーバ5に送信する。なお、ポート位置情報記憶部62−1が2以上のポートの位置を示すポート位置情報を記憶している場合には、ポート位置情報送信部63−1は、その2以上のすべてのポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよく、あるいは、その2以上のポートから1個のポートを選択し、その選択したポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。なお、ポート位置情報送信部63−1は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、ポート位置情報送信部63−1と通信回線200との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、ポート位置情報送信部63−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
なお、通信部41−1、要求情報受信部61−1、ポート位置情報送信部63−1の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0076】
また、他の処理サーバ6−Nについても、同様に、通信部41−Nと処理部42−Nと、要求情報受信部61−Nと、ポート位置情報記憶部62−Nと、ポート位置情報送信部63−Nとを備えるものとする。ここで、「N」は2から5の任意の整数である。また、ポート位置情報記憶部62−Nが記憶しているポート位置情報は、処理サーバ6−Nに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報である。
【0077】
次に、本実施の形態による接続サーバ5の動作について、図13のフローチャートを用
いて説明する。なお、図13のフローチャートにおいて、ステップS104〜S107の処理は、実施の形態1の図5のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
【0078】
(ステップS401)第1の受信部51は、要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
(ステップS402)負荷分散部52は、ステップS401で受信された要求情報を送信した情報処理装置を、5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかの処理サーバに割り当てる。
【0079】
(ステップS403)第1の送信部53は、負荷分散部52が割り当てた処理サーバに、ステップS401で受信された要求情報を送信する。
(ステップS404)第2の受信部54は、ステップS403において要求情報が送信された処理サーバからポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS405に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS404の処理を繰り返す。
【0080】
(ステップS405)第2の送信部55は、第2の受信部54が受信したポート位置情報を、情報処理装置に送信する。この情報処理装置は、ステップS401において第1の受信部51が受信した要求情報を送信した情報処理装置である。そして、ステップS401に戻る。
なお、図13のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0081】
次に、本実施の形態による処理サーバ6−1の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)要求情報受信部61−1は、要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、ステップS504に進む。
【0082】
(ステップS502)ポート位置情報送信部63−1は、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報を読み出す。
(ステップS503)ポート位置情報送信部63−1は、読み出したポート位置情報を送信する。この送信先は、要求情報の送信元の情報処理装置である。なお、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報が、2以上の接続ポートの位置を示す情報である場合に、その2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択し、その選択した接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよい点については、前述のとおりである。そして、ステップS501に戻る。
【0083】
(ステップS504)通信部41−1は、処理要求に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS505に進み、そうでない場合には、ステップS501に戻る。
(ステップS505)処理部42−1は、通信部41−1がステップS504で受信した処理要求に関する情報に応じた処理を実行する。
【0084】
(ステップS506)通信部41−1は、ステップS505における処理結果に関する情報を送信する。この送信先は、処理要求に関する情報の送信元の情報処理装置である。そして、ステップS501に戻る。なお、処理結果に関する情報の送信先は、処理要求に関する情報の送信元の情報処理装置でなくてもよい。例えば、通信部41−1は、他の情報処理装置に処理結果に関する情報を送信してもよい。あるいは、処理結果に関する情報
を送信しなくてもよい場合には、通信部41−1は、このステップS506の処理を行わなくてもよい。
【0085】
なお、図14のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
また、他の処理サーバ6−2〜6−5についても、図14のフローチャートと同様の処理を行うものとする。
【0086】
次に、本実施の形態による通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、各装置、各サーバのIPアドレスは、実施の形態1の具体例と同様であるとする。なお、接続サーバ3が接続サーバ5に対応し、処理サーバ4−1〜4−5が処理サーバ6−1〜6−5にそれぞれ対応することは言うまでもない。また、負荷分散ポート、接続ポート等の設定も実施の形態1の具体例と同様であるとする。すなわち、図8のテーブルで示されるように接続ポートと処理サーバとが対応しており、接続部34は、図10で示される変換テーブルを用いて情報処理装置と処理サーバとの接続を行うものとする。
【0087】
また、第1の送信部53は、図15で示される処理サーバと、処理サーバのアドレスとを対応付けるアドレステーブルを有しているとする。第1の送信部53は、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに対応するアドレスを、そのアドレステーブルから取得し、そのアドレスに、第1の受信部51が受信した要求情報を送信するものとする。その要求情報の送信先のポート番号は、「20000」に設定されているものとする。
【0088】
また、処理サーバ6−1〜6−5のポート位置情報記憶部62−1〜62−5は、それぞれ以下のように、対応するポート番号を示すポート位置情報を記憶しているものとする。
ポート位置情報記憶部62−1:10001〜10010
ポート位置情報記憶部62−2:10011〜10020
ポート位置情報記憶部62−3:10021〜10030
ポート位置情報記憶部62−4:10031〜10040
ポート位置情報記憶部62−5:10041〜10050
【0089】
まず、実施の形態1の具体例と同様にして、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11から要求情報のパケットが接続サーバ5に送信され(ステップS201、S202)、その要求情報が接続サーバ5の第1の受信部51で受信されて(ステップS401)、負荷分散部52によって、処理サーバ6−1が割り当てられたとする(ステップS402)。第1の送信部53は、負荷分散部52が割り当てた処理サーバ6−1に対応するIPアドレス「192.168.0.11」を図15で示されるアドレステーブルから取得し、そのIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20000」に、第1の受信部51が受信した要求情報のパケットを送信する(ステップS403)。なお、この場合に、要求情報のパケットの送信元アドレス「155.32.10.10」、送信元ポート番号「12345」は変更しないものとする。
【0090】
その要求情報のパケットは、処理サーバ6−1の要求情報受信部61−1で受信される(ステップS501)。ポート位置情報送信部63−1は、ポート位置情報記憶部62−1が記憶している10個のポート番号「10001〜10010」を読み出し、その10個のポート番号からポート番号「10003」を選択する(ステップS502)。そして、そのポート番号「10003」を示すポート位置情報のパケットを構成し、要求情報のパケットの送信元である第1の情報処理装置1に送信する(ステップS503)。その第1の情報処理装置1のアドレス「155.32.10.10」、及びポート番号「123
45」は、要求情報受信部61−1が受信した要求情報のパケットのヘッダから取得することができる。
【0091】
処理サーバ6−1から送信されたポート位置情報のパケットは、第2の受信部54で受信され、第2の送信部55に渡される(ステップS404)。第2の送信部55は、そのポート位置情報のパケットのヘッダに含まれる送信元のアドレス、ポート番号を、処理サーバ6−1のアドレス、ポート番号から、接続サーバ5のアドレス「202.223.135.10」、ポート番号「9500」に変換する。そして、そのポート位置情報のパケットを第1の情報処理装置1に送信する(ステップS405)。
【0092】
接続サーバ5から送信されたポート位置情報のパケットは、第1の情報処理装置1の第1のポート位置情報受信部12で受信される(ステップS203)。その後、ポート位置情報が第2の情報処理装置2に送信され、第1の情報処理装置1、及び第2の情報処理装置2がそれぞれ、処理サーバ6−1による処理を行う動作については、実施の形態1の具体例と同様であり、その説明を省略する。
【0093】
以上のように、本実施の形態による通信システムでは、ポート位置情報の送信を処理サーバから送信することができ、接続サーバ5における処理負担を軽減することができる。また、実施の形態1と同様の効果も得られる。
【0094】
なお、本実施の形態では、接続サーバ5において、要求情報やポート位置情報に関する、処理サーバと情報処理装置との間での転送処理を第1の受信部51、第1の送信部53、第2の受信部54、第2の送信部55で実行し、処理要求や処理結果に関する、処理サーバと情報処理装置との間での転送処理を接続部34で実行する場合について説明したが、これらの転送処理は、同一のアドレス変換(NAT)のデバイスを用いて行われてもよく、あるいは、別々のデバイスによって行われてもよい。
【0095】
また、本実施の形態では、ポート位置情報記憶部62−1等が2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を記憶している場合に、ポート位置情報送信部63−1等が、その2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択し、その選択した接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信する場合について説明したが、その接続ポートの選択は、ポート位置情報送信部63−1等でない構成要素において行われてもよい。例えば、処理サーバ6−1等から送信された、2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を接続サーバ5が受信した場合に、接続サーバ5において1個の接続ポートが選択されてもよく、あるいは、情報処理装置において1個の接続ポートが選択されてもよい。
【0096】
また、上記各実施の形態において、通信システムが第2の情報処理装置2を備える場合について説明したが、通信システムは、第2の情報処理装置2を備えなくてもよい。その場合には、例えば、5個の処理サーバがウェブサーバであり、第1の情報処理装置1が、そのウェブサーバにアクセスする端末装置であってもよい。また、その場合には、第1の情報処理装置1は、ポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する第1のポート位置情報送信部14を備えなくてもよい。
【0097】
また、上記各実施の形態において、第1の情報処理装置1、及び/または、第2の情報処理装置2は、通信に関する処理を行う通信処理装置を介して通信を行ってもよい。ここで、通信処理装置は、例えば、アドレス変換機能を有するものであってもよく、あるいは、ファイアウォール機能を有するものであってもよい。
また、上記各実施の形態では、処理サーバの個数が5個である場合について説明したが、処理サーバの個数は2個以上の任意の数であってもよい。
【0098】
また、上記各実施の形態では、接続サーバと処理サーバとがLANによって接続されている場合について説明したが、接続サーバと処理サーバとの接続は、それに限定されるものではない。例えば、接続サーバと複数の処理サーバとをLANなどのネットワークを介さないで直接接続してもよい。すなわち、接続サーバと、各処理サーバとは通信を行うことができるが、処理サーバ間では、通信を行うことができないような形態で接続してもよい。また、接続サーバと複数の処理サーバとを、例えば、シリアルケーブルや、その他の専用のケーブルなどによって接続し、IPアドレス等を用いることなく接続サーバと複数の処理サーバとの間の通信を行ってもよい。また、上記各実施の形態の具体例では、接続サーバと処理サーバとの通信を、トランスポート層のポート番号と、ネットワーク層のIPアドレスとを用いて行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、データリンク層のMACアドレスを用いた通信を行ってもよい。このように、接続サーバと処理サーバとの間で情報をやり取りする方法は問わない。
【0099】
また、上記各実施の形態の接続部34による情報処理装置と処理サーバとの接続方法は、上記各具体例で説明した方法に限定されるものではなく、接続ポートと、その接続ポートに対応する処理サーバとを接続させることができるのであれば、その接続方法を問わない。例えば、接続部34の通信回線200側にもポート番号が設定されており、接続部34は、通信回線100側から接続ポートに送信されたパケットの送信先のアドレス、送信先のポート番号だけでなく、送信元のアドレス、送信元のポート番号も変換するようにしてもよい。この場合には、情報処理装置と処理サーバとの間で接続サーバによるデータリレーが実行されるのと同様の形態で通信が行われることになる。また、接続サーバと処理サーバとがシリアルケーブル等で接続されている場合には、接続サーバにおいて、独自のプロトコルによって情報処理装置と処理サーバとの間の接続処理が行われてもよい。例えば、パケットからヘッダを削除するなどの処理が行われてもよい。
【0100】
また、上記各実施の形態では、2個の情報処理装置から、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスする場合について説明したが、3個以上の情報処理装置が、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスしてもよい。例えば、第1の情報処理装置1がポート位置情報を他の2以上の情報処理装置に送信することにより、3個以上の情報処理装置が、同一の処理サーバにアクセスできることになる。
【0101】
また、上記各実施の形態において、情報処理装置から送信する要求情報のパケットや、処理要求のパケットには、情報処理装置を識別する情報である装置識別情報や、通信元の情報処理装置と通信先の情報処理装置とのペアを特定することができる情報などが含まれていてもよい。後者の場合には、処理サーバにおいても、そのペアを特定することができる情報と、一方の情報処理装置のアドレス、ポート番号と、他方の情報処理装置のアドレス、ポート番号とが対応付けられて保持されていてもよい。このように、上記各実施の形態におけるパケットの構造は問わないものとする。
【0102】
また、上記各実施の形態において、処理サーバから情報処理装置に送信されるパケットに、その処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報が含まれてもよい。例えば、処理サーバから情報処理装置に送信されるパケットに、毎回、ポート位置情報が含まれてもよく、あるいは、処理サーバから情報処理装置に送信される所定の割合のパケットに、ポート位置情報が含まれてもよい。
【0103】
また、上記各実施の形態において、要求情報に処理サーバで実行する処理の要求に関する情報が含まれていてもよい。例えば、実施の形態1の場合には、接続サーバ3の有する図示しない通信部が、負荷分散部32によって割り当てられた処理サーバに、その処理の要求に関する情報を送信する。処理サーバは、その処理の要求に関する情報に応じて処理を実行し、その実行結果を接続サーバ3に送信する。接続サーバ3は、その実行結果とポ
ート位置情報とを情報処理装置に送信する。また、実施の形態2の場合には、接続サーバ5の第1の送信部53が、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに処理の要求に関する情報を含む要求情報を送信する。処理サーバは、その処理の要求に関する情報に応じて処理を実行し、その実行結果とポート位置情報とを接続サーバ5に送信する。接続サーバ5は、処理サーバにおける処理の実行結果とポート位置情報とを情報処理装置に送信する。このようにして、要求情報に含まれる処理の要求に関する情報に応じた処理が処理サーバで行われる。この場合に、要求情報には、処理サーバにおける処理の要求に関する情報のみが含まれてもよい。なお、2回目以降の処理の要求に関する情報は、ポート位置情報の示す接続ポートに送信されることになる。この場合には、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11と、第1の通信部13とは、同一の構成要素であってもよい。
【0104】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。例えば、上記各実施の形態では、負荷分散ポートを有する接続サーバにおいて、負荷分散の処理が行われる場合について説明したが、負荷分散の処理は接続サーバとは異なる装置において行われてもよい。すなわち、情報処理システムや通信システムにおいて、次の情報処理方法が実行されてもよい。つまり、その情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を備えたものである。
【0105】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えたものである。
【0106】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を
受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えたものである。
【0107】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバを介して情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記接続サーバに送信するポート位置情報送信ステップと、を備えた、ものである。
【0108】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置において用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を備えたものである。
【0109】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。なお、上記各実施の形態における情報処理システムを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を実行させるためのものである。
【0110】
また、上記各実施の形態における接続サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記情報処理装
置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのものである。
【0111】
また、上記各実施の形態における接続サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのものである。
【0112】
また、上記各実施の形態における処理サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を実行させるためのものである。
【0113】
また、上記各実施の形態における第1の情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を実行させるためのものである。
【0114】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおける
モデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0115】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0116】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0117】
以上より、本発明による通信システム等によれば、複数の情報処理装置から、一の処理サーバにアクセスすることが可能となり、負荷分散を行うシステム等として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施の形態1による情報処理システムの構成を示す図
【図2】同実施の形態による第1の情報処理装置の構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態による第2の情報処理装置の構成を示すブロック図
【図4】同実施の形態による処理サーバの構成を示すブロック図
【図5】同実施の形態による接続サーバの動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態による第1の情報処理装置の動作を示すフローチャート
【図7】同実施の形態による第2の情報処理装置の動作を示すフローチャート
【図8】同実施の形態における処理サーバと接続ポートとの対応の一例を示す図
【図9】同実施の形態における要求情報の構成の一例を示す図
【図10】同実施の形態における変換テーブルの一例を示す図
【図11】本発明の実施の形態2による情報処理システムの構成を示す図
【図12】同実施の形態による処理サーバの構成を示すブロック図
【図13】同実施の形態による接続サーバの動作を示すフローチャート
【図14】同実施の形態による処理サーバの動作を示すフローチャート
【図15】同実施の形態における処理サーバとアドレスとの対応の一例を示す図
【符号の説明】
【0119】
1 第1の情報処理装置
2 第2の情報処理装置
3、5 接続サーバ
4−1〜4−5、6−1〜6−5 処理サーバ
11 要求情報送信部
12 第1のポート位置情報受信部
13 第1の通信部
14 第1のポート位置情報送信部
21 第2のポート位置情報受信部
22 第2の通信部
31 受信部
32、52 負荷分散部
33 送信部
34 接続部
41−1 通信部
42−1 処理部
51 第1の受信部
53 第1の送信部
54 第2の受信部
55 第2の送信部
61−1 要求情報受信部
62−1 ポート位置情報記憶部
63−1 ポート位置情報送信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の処理サーバと、接続サーバとを備えた通信システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ・システムにかかる負荷が大きくなったとしても、安定したシステムの稼動を実現する技術として、負荷分散が開発されている。特に、そのような負荷分散は、コンピュータ・システムにおけるサーバにおいて用いられている。一方、処理内容によっては、アクセスのたびに異なるサーバに割り当てられたのでは、それまでに入力等したデータが消滅してしまう事態も発生する。したがって、負荷分散を行うときに、送信元のIPアドレスやCookieなどを用いて、継続して同一のサーバにアクセスを割り当てる技術、例えば、セッション維持やパーシステンス処理と呼ばれる技術も開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】山下克司、「負荷分散装置を使いこなす(1)」、日経コミュニケーション、日経BP社、2003年6月9日、第392巻、p.126−129
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来から知られているセッション維持の技術を用いたとしても、負荷分散において、一の情報処理装置と他の情報処理装置とを同一のサーバに割り当てることはできなかった。したがって、例えば、ピアー・ツー・ピアー通信を2個の情報処理装置間において確立する場合に、負荷分散を行うシステムにおいて、その2個の情報処理装置が同一のサーバを用いて情報処理装置間での情報のやり取りをすることは困難であるという問題があった。
【0004】
なお、そのような問題を解決する方法として、負荷分散によってアクセスの割り当てられる複数のサーバにおいて、情報を共有することも考えられるが、その場合には、情報を共有するための大きな負荷が各サーバに課せられることになってしまうという問題がある。
また、従来のセッション維持の技術で用いられているセッション維持のための処理を、より軽い処理にしたいという要請もあった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その一の目的は、負荷分散におけるセッション維持のための処理をより軽い処理によって実現することができる通信システム等を提供することである。
また、他の目的は、負荷分散を用いた通信システム等において、複数の情報処理装置から一のサーバへのアクセスを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による情報処理システムは、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信部と、前記受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、前記負荷分散部が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を
示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信部と、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備えた、ものである。
【0007】
このような構成により、負荷分散を行うと共に、ポート位置情報の示す接続ポートを用いることにより、2以上の情報処理装置が、一の情報処理装置に割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、接続部による接続を適切に行うことにより、情報処理装置と処理サーバとのセッションの数が増えたとしても、接続部における処理を増大させることのないようにすることができ、軽い処理により、セッション維持を行うことができうる。
【0008】
本発明による情報処理システムは、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信部と、前記第1の受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、前記負荷分散部によって割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信部と、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信部と、前記第2の受信部が受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信部と、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備え、前記N個の処理サーバのぞれぞれは、当該処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を記憶しているポート位置情報記憶部と、前記要求情報を受信する要求情報受信部と、前記要求情報受信部が要求情報を受信した場合に、前記ポート位置情報記憶部が記憶しているポート位置情報を送信するポート位置情報送信部と、を備えた、ものである。
【0009】
このような構成により、負荷分散を行うと共に、ポート位置情報の示す接続ポートを用いることにより、2以上の情報処理装置が、一の情報処理装置に割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、接続部による接続を適切に行うことにより、情報処理装置と処理サーバとのセッションの数が増えたとしても、接続部における処理を増大させることのないようにすることができ、軽い処理により、セッション維持を行うことができうる。また、ポート位置情報の送信処理を処理サーバにおいて行うため、ポート位置情報を接続サーバで構成して送信する場合に比べて、接続サーバにおける処理負担を軽減することができうる。
【0010】
また、本発明による通信システムは、前記情報処理システムと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、前記ポート位置情報を受信するポート位置情報受信部と、前記ポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信部と、を備えた、ものである。
このような構成により、第1の情報処理装置は、接続ポートを介して、負荷分散処理によって割り当てられた処理サーバにアクセスすることができる。
【0011】
また、本発明による通信システムは、前記情報処理システムと、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを備えた通信システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、前記ポート位置情報を受信する第1のポート位置情報受信部と、前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位
置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第1の通信部と、前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報を送信する第1のポート位置情報送信部と、を備え、前記第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置から送信されたポート位置情報を受信する第2のポート位置情報受信部と、前記第2のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第2の通信部と、を備えた、ものである。
【0012】
このような構成により、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置とは、ポート位置情報の示す接続ポートを介して、同一の処理サーバにアクセスすることができる。したがって、負荷分散を行うにもかかわらず、2以上の情報処理装置から、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスすることが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による通信システム等によれば、負荷分散を行う通信システム等において、複数の情報処理装置から、一の処理サーバにアクセスすることが可能となる。また、情報処理装置と処理サーバとの接続を適切に行うことにより、負荷分散におけるセッション維持のための処理をより軽い処理によって実現することができうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による通信システム等について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0015】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による通信システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による通信システムの構成を示す図である。図1において、本実施の形態による通信システムは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ3と、5個の処理サーバ4−1、4−2、4−3、4−4、4−5とを備える。第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ3とは、有線または無線の通信回線100で相互に接続されている。また、接続サーバ3と、5個の処理サーバ4−1〜4−5とは、有線または無線の通信回線200で相互に接続されている。ここで、通信回線100は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などである。通信回線200は、例えば、LAN(Local Area Network)であるが、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。
【0016】
本実施の形態による接続サーバ3は、情報処理装置と5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかとを接続するものであり、受信部31と、負荷分散部32と、送信部33と、接続部34とを備える。
【0017】
受信部31は、第1の情報処理装置1から接続サーバ3の負荷分散ポートに送信された要求情報を受信する。ここで、負荷分散ポートとは、接続サーバ3の通信回線100側において、要求情報を受信するために設定されているポートである。単数のポートであってもよく、2以上のポートであってもよい。また、要求情報とは、負荷分散の要求に関する情報である。後述する負荷分散部32は、受信部31がこの要求情報を受信したことに応じて負荷分散の処理を行う。なお、この要求情報には、負荷分散の処理を要求するコマンドが含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。例えば、第1の情報処理装置1から負荷分散ポートに送信されたパケットであって、ペイロードに何も情報が含まれていないパケットが要求情報であってもよい。また、要求情報である旨の識別情報を含む情報が要求情報であってもよい。なお、受信部31は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場
合には、受信部31と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、受信部31は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0018】
負荷分散部32は、受信部31が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかに割り当てる。ここで、情報処理装置をある処理サーバに割り当てるとは、情報処理装置の要求する一連の処理の実行を担当する処理サーバを特定することを意味する。この負荷分散部32が情報処理装置を割り当てる方法は問わない。その方法は、例えば、複数の処理サーバに対して均等に割り当てを行うラウンドロビンであってもよく、複数の処理サーバに対してあらかじめ指定されている割合で割り当てを行うレシオモードであってもよく、処理サーバをグループ化して、あらかじめ指定されている処理サーバグループごとの優先度の値に応じて割り当てを行う優先順位モードであってもよく、最も接続数の少ない処理サーバに情報処理装置を割り当てる最小接続モードであってもよく、もっとも速く応答する処理サーバに情報処理装置を割り当てる最速モードであってもよく、処理サーバの接続数と応答速度とを監視し、所定のアルゴリズムによって割り当てを行う監視モードであってもよく、処理サーバの接続数と応答速度とを監視し、各処理サーバのパフォーマンスを予測して割り当てを行う予測モードであってもよく、その他の方法であってもよい。なお、これらの割り当ての方法については、公知であり、その説明を省略する。また、例えば、処理サーバの接続数や、応答速度等に応じて割り当てる処理サーバを決定する場合には、その接続数や応答速度等を計測する図示しない計測部を接続サーバ3が有していてもよく、あるいは、他の装置で計測された接続数や応答速度等を受け取ってもよく、負荷分散部32が、その接続数や応答速度等を取得する経路は問わない。
【0019】
送信部33は、要求情報を送信した情報処理装置にポート位置情報を送信する。ここで、ポート位置情報とは、負荷分散部32が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報である。なお、接続サーバ3の通信回線100側の複数のポートである接続ポートは、1以上のポートごとに5個の処理サーバ4−1〜4−5にそれぞれ対応している。例えば、接続ポートP1、接続ポートP2は、処理サーバ4−1に対応しており、接続ポートP3は、処理サーバ4−2に対応しており、接続ポートP4、接続ポートP5は、処理サーバ4−3に対応している、というようになる。ポート位置情報に含まれる接続ポートの位置を示す情報は、例えば、接続ポートのポート番号であってもよい。なお、送信部33は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、送信部33と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、送信部33は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0020】
接続部34は、接続ポートと、その接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う。すなわち、ある接続ポートに情報処理装置から送信された情報を、その接続ポートに対応する処理サーバに送信する。また、処理サーバから送信された情報を、その処理サーバに対して処理を要求した情報処理装置に送信する。なお、接続部34は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、接続部34と通信回線100や通信回線200との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、接続部34は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0021】
なお、受信部31、送信部33、接続部34の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であって
もよい。
【0022】
図2は、本実施の形態による第1の情報処理装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態による第1の情報処理装置1は、要求情報送信部11と、第1のポート位置情報受信部12と、第1の通信部13と、第1のポート位置情報送信部14とを備える。第1の情報処理装置1は、例えば、コンピュータ、電子レンジ、電話機、プリンタ、ファクシミリ装置、冷蔵庫、洗濯機、空調装置、テレビ、映像録画装置、セットトップボックス等であり、下記に述べる各構成要素を有するものであれば、どのようなものであってもよい。
【0023】
要求情報送信部11は、接続サーバ3の負荷分散ポートに要求情報を送信する。なお、要求情報送信部11は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求情報送信部11と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、要求情報送信部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0024】
第1のポート位置情報受信部12は、接続サーバ3から送信されたポート位置情報を受信する。なお、第1のポート位置情報受信部12は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1のポート位置情報受信部12と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第1のポート位置情報受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0025】
第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う。その一の処理サーバは、負荷分散部32によって割り当てられた処理サーバである。なお、第1の通信部13は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の通信部13と通信回線100との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、第1の通信部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0026】
第1のポート位置情報送信部14は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する。ここで、第1のポート位置情報送信部14は、例えば、ポート位置情報を所定のサーバを介して第2の情報処理装置2に送信してもよく、ポート位置情報をピアー・ツー・ピアー通信によって第2の情報処理装置2に送信してもよく、その他の送信方法によってポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信してもよい。所定のサーバを介してポート位置情報を送信する方法としては、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)や、H.323などのリレーサーバを用いた方法が知られており、その送信に関する説明を省略する。また、ピアー・ツー・ピアー通信についても、すでに公知であり、その説明を省略する。なお、第1のポート位置情報送信部14は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1のポート位置情報送信部14と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第1のポート位置情報送信部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0027】
なお、要求情報送信部11、第1のポート位置情報受信部12、第1の通信部13、第1のポート位置情報送信部14の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0028】
図3は、本実施の形態による第2の情報処理装置2の構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態による第2の情報処理装置2は、第2のポート位置情報受信部21と、第2の通信部22とを備える。第2の情報処理装置2は、例えば、コンピュータ、電子レンジ、電話機、プリンタ、ファクシミリ装置、冷蔵庫、洗濯機、空調装置、テレビ、映像録画装置、セットトップボックス等であり、下記に述べる各構成要素を有するものであれば、どのようなものであってもよい。
【0029】
第2のポート位置情報受信部21は、第1の情報処理装置1から送信されたポート位置情報を受信する。このポート位置情報は、第1の情報処理装置1から直接送信されたものであってもよく、あるいは、所定のサーバを介して送信されたものであってもよい。なお、第2のポート位置情報受信部21は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2のポート位置情報受信部21と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第2のポート位置情報受信部21は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0030】
第2の通信部22は、第2のポート位置情報受信部21が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う。第2の通信部22が通信を行う処理サーバは、第1の情報処理装置1の第1の通信部13が通信を行う処理サーバでもあるため、第1の通信部13と、第2の通信部22とは、その処理サーバを介して何らかの処理、例えば、ピアー・ツー・ピアー通信を確立する処理や、対戦型オンラインゲームの処理などを行うことができる。
なお、第2のポート位置情報受信部21と、第2の通信部22とが通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0031】
図4は、本実施の形態による処理サーバ4−1の構成を示すブロック図である。図4において、本実施の形態による処理サーバ4−1は、通信部41−1と、処理部42−1とを備える。
【0032】
通信部41−1は、接続サーバ3との通信を行う。なお、通信部41−1は、通信を行うための通信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、通信部41−1と通信回線200との間に図示しない通信デバイスが存在することとなる)。また、通信部41−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0033】
処理部42−1は、情報処理装置から送信された処理要求に応じた処理を行う。例えば、処理サーバ4−1がウェブサーバである場合には、情報処理装置から送信されたHTTPリクエストに対して、HTTPレスポンスを送信する処理を行ってもよい。また、処理サーバ4−1が第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間のピアー・ツー・ピアー通信を確立するための処理を行うサーバである場合には、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間の情報の中継や、第1の情報処理装置1や第2の情報処理装置2との間の情報のやり取りなどを行う。処理部42−1による処理の内容は、処理サーバ4−1の機能によって異なることになる。
なお、他の処理サーバ4−Nについても、同様に、通信部41−Nと処理部42−Nとを備えるものとする。ここで、「N」は2から5の任意の整数である。
【0034】
次に、本実施の形態による接続サーバ3の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受信部31は、負荷分散ポートに送信された要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
【0035】
(ステップS102)負荷分散部32は、ステップS101で受信された要求情報を送信した情報処理装置を、5個の処理サーバ4−1〜4−5のいずれかの処理サーバに割り当てる。
(ステップS103)送信部33は、ステップS102において割り当てられた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報を、ステップS101で受信された要求情報を送信した情報処理装置に送信する。そして、ステップS101に戻る。
【0036】
(ステップS104)接続部34は、情報処理装置から接続ポートに送信された処理要求に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
(ステップS105)接続部34は、ステップS104で受信した処理要求に関する情報を、その処理要求に関する情報を受信した接続ポートに対応する処理サーバに送信する。そして、ステップS101に戻る。
【0037】
(ステップS106)接続部34は、処理サーバ4−1〜4−5のいずれかの処理サーバから処理要求に応じた処理結果に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0038】
(ステップS107)接続部34は、ステップS106で受信した処理結果に関する情報を、その情報の送信先である情報処理装置に送信する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0039】
次に、本実施の形態による第1の情報処理装置1の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)要求情報送信部11は、要求情報を送信するかどうか判断する。そして、要求情報を送信する場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、要求情報を送信すると判断するまで、ステップS201の処理を繰り返す。なお、要求情報送信部11は、例えば、所定のイベントをトリガーとして要求情報を送信すると判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで要求情報を送信すると判断してもよい。所定のイベントとは、例えば、ユーザが第1の情報処理装置1のあるボタンを押したことであってもよく、あるいは、第1の情報処理装置1における図示しない処理部が実行しているアプリケーション・プログラムにおいて、処理サーバにおける処理が必要となり、要求情報を送信する旨の指示が要求情報送信部11に渡されたことであってもよく、その他のイベントであってもよい。
【0040】
(ステップS202)要求情報送信部11は、要求情報を接続サーバ3の負荷分散ポートに送信する。なお、接続サーバ3のアドレスと、負荷分散ポートの位置とは、あらかじめ要求情報送信部11において設定されていてもよく、あるいは、要求情報の送信時に、
要求情報送信部11が他の構成要素から受け取ってもよい。
【0041】
(ステップS203)第1のポート位置情報受信部12は、ポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS203の処理を繰り返す。
【0042】
(ステップS204)第1のポート位置情報送信部14は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報を、第2の情報処理装置2に送信する。
(ステップS205)第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、処理サーバとの通信を行う。その処理サーバとの通信が終了すれば、ステップS201に戻る。
【0043】
なお、図6のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、第1の情報処理装置1は、図6で示される以外の処理を行ってもよい。例えば、ステップS205における処理サーバとの通信において、第2の情報処理装置2とのピアー・ツー・ピアー通信を確立した場合には、そのピアー・ツー・ピアー通信によって、第2の情報処理装置2と通信する処理等を行ってもよい。
【0044】
次に、本実施の形態による第2の情報処理装置2の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)第2のポート位置情報受信部21は、ポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS301の処理を繰り返す。
【0045】
(ステップS302)第2の通信部22は、第2のポート位置情報受信部21が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、処理サーバとの通信を行う。この処理サーバは、第1の情報処理装置1が通信を行う処理サーバと同一の処理サーバである。その処理サーバとの通信が終了すれば、ステップS301に戻る。
【0046】
なお、図7のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、第2の情報処理装置2は、図7で示される以外の処理を行ってもよい。例えば、ステップS302における処理サーバとの通信において、第1の情報処理装置1とのピアー・ツー・ピアー通信を確立した場合には、そのピアー・ツー・ピアー通信によって、第1の情報処理装置1との通信の処理等を行ってもよい。
【0047】
次に、本実施の形態による通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、各装置、各サーバのIPアドレスは、以下のとおりであるとする。
第1の情報処理装置1:155.32.10.10
第2の情報処理装置2:202.132.10.6
接続サーバ3(通信回線100側):202.224.135.10
接続サーバ3(通信回線200側):192.168.0.1
処理サーバ4−1:192.168.0.11
処理サーバ4−2:192.168.0.12
処理サーバ4−3:192.168.0.13
処理サーバ4−4:192.168.0.14
処理サーバ4−5:192.168.0.15
【0048】
また、負荷分散ポートのポート番号は「9500」であり、接続ポートのポート番号は
、「10001」から「10050」であるとする。また、処理サーバ4−1〜4−5と、接続ポートとの対応は、図8で示されるとおりであるとする。例えば、処理サーバ4−1は、ポート番号10001〜10010の接続ポートに対応している。なお、以下の説明では、例えば、ポート番号10001のポートのことを、ポート10001と呼ぶこともある。
また、処理サーバ4−1〜4−5は、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間で行われる対戦型オンラインゲームに関する処理を行うサーバであるとする。
【0049】
まず、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11は、ユーザからの指示に応じて、要求情報のパケットを構成し、その要求情報のパケットを、あらかじめ設定されている接続サーバ3のIPアドレス「202.224.135.10」、負荷分散ポート「9500」に送信する(ステップS201、S202)。その要求情報のパケットは、第1の情報処理装置1のポート12345から送信されたものとする。その要求情報のパケットのペイロードには、図9で示されるように、そのパケットが要求情報のパケットである旨を示すパケット種類識別情報が含まれているものとする。
【0050】
その要求情報のパケットは受信部31で受信される(ステップS101)。負荷分散部32は、その要求情報のパケットの受信に応じて、処理サーバの割り当てを行う。ここでは、負荷分散部32は、ラウンドロビンによって、処理サーバ4−1を割り当てたとする(ステップS102)。負荷分散部32は、処理サーバ4−1を割り当てた旨を送信部33に渡す。
【0051】
接続サーバ3は、図8で示されるテーブルを有しているものとする。すると、送信部33は、そのテーブルを参照し、処理サーバ4−1に対応する接続ポート10001から10010のうち、ランダムに選択した一の接続ポート10003のポート番号「10003」を示すポート位置情報のパケットを構成し、そのポート位置情報のパケットを、受信部31が受信した要求情報のパケットの送信元に対して送信する(ステップS103)。要求情報のパケットの送信元のアドレス「155.32.10.10」、及びポート番号「12345」は、要求情報のパケットのヘッダから取得することができる。
【0052】
そのポート位置情報のパケットは、第1の情報処理装置1の第1のポート位置情報受信部12で受信される(ステップS203)。そして、その受信されたポート位置情報が、第1のポート位置情報送信部14から第2の情報処理装置2に送信される(ステップS204)。この送信は、通信回線100に接続されている図示しないSIPサーバを介して行われるものとする。第1の情報処理装置1、及び第2の情報処理装置2は、装置を識別する情報である装置識別情報と、IPアドレスと、ポート番号とを、SIPサーバのレジスタ機能を用いて、あらかじめSIPサーバに登録しておく。そして、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2へのポート位置情報の送信は、SIPサーバのプロキシ機能を用いて行われるものとする。なお、SIPサーバを介した情報の中継の処理はすでに公知であり、その処理の説明を省略する。また、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に送信されるポート位置情報は、2以上のサーバ、例えば、2以上のSIPサーバ(SIPプロキシ)を経由して送信されてもよい。
【0053】
第1の通信部13は、第1のポート位置情報受信部12が受信したポート位置情報に含まれるポート番号「10003」に対戦型オンラインゲームに関する処理要求のパケットを送信したとする。ここで、その処理要求のパケットの送信先のアドレスは、接続サーバ3の通信回線100側のアドレス「202.224.135.10」である。また、その処理要求のパケットは、第1の情報処理装置1のポート12345から送信されたものとする。
【0054】
接続部34は、図10で示される情報処理装置と処理サーバとの接続に関する変換テーブルを有しているとする。この変換テーブルにおいて、接続ポートのポート番号と、接続先の処理サーバのIPアドレスと、接続先の処理サーバのポート番号とが対応付けられている。接続部34は、ある接続ポートに送信されたパケットを受信した場合に、そのパケットのヘッダに含まれる送信先のIPアドレス、ポート番号を、図10の変換テーブルにおいて、その接続ポートに対応する処理サーバのIPアドレス、ポート番号に変更して送信するものとする。なお、その場合に、接続部34は、パケットのヘッダに含まれる送信元のIPアドレス、ポート番号は変更しないものとする。一方、接続部34が処理サーバから送信されたパケットを受信した場合には、そのパケットの送信元のIPアドレス、ポート番号を、接続サーバ3の通信回線100側のIPアドレス「202.224.135.10」、及び図10の変換テーブルにおいて処理サーバのポートと対応付けられている接続ポートのポート番号に変換して送信するものとする。
【0055】
具体的には、第1の情報処理装置1から接続ポート10003に送信された処理要求のパケットを接続部34が受信すると(ステップS104)、図10の変換テーブルを参照し、その処理要求のパケットの送信先のIPアドレス、ポート番号を、接続ポートのポート番号「10003」に対応する処理サーバのIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20003」に変換して送信する(ステップS105)。そのパケットは、処理サーバ4−1のポート20003で受信される。そして、処理サーバ4−1の処理部42−1は、その処理要求のパケットに含まれる処理要求に応じた処理を行い、その処理結果を含む処理結果のパケットを、処理要求のパケットの送信元のIPアドレス「155.32.10.10」、ポート番号「12345」に送信する。
【0056】
その処理結果のパケットは、接続部34で受信され(ステップS106)、そのパケットのヘッダに含まれる送信元のIPアドレス「192.168.0.11」と、ポート番号「20003」とが、接続サーバ3の通信回線100側のIPアドレス「202.224.135.10」と、図10の変換テーブルにおいて送信元のIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20003」に対応する接続ポートのポート番号「10003」とにそれぞれ変換され、第1の情報処理装置1に送信される(ステップS107)。なお、この場合に、処理結果のパケットのヘッダに含まれる送信先のIPアドレス、ポート番号の変換は行われない。
【0057】
その処理結果のパケットは、第1の情報処理装置1の第1の通信部13で受信される。このようにして、第1の情報処理装置1と処理サーバ4−1との通信が行われる(ステップS205)。
第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に図示しないSIPサーバを介して送信されたポート位置情報は、第2の情報処理装置2の第2のポート位置情報受信部21で受信される(ステップS301)。そして、第2の情報処理装置2の第2の通信部22と、処理サーバ4−1との間でも、上記説明と同様にして、接続部34を介した通信が行われる(ステップS302)。その通信も、接続ポート10003を介して行われる。このようにして、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とは、処理サーバ4−1を用いた対戦型オンラインゲームを行うことができうる。
【0058】
なお、この具体例では、処理サーバを用いて対戦型オンラインゲームを行う場合について説明したが、処理サーバを用いて、その他の処理が行われてもよい。例えば、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2との間でピアー・ツー・ピアー通信を確立するための処理が行われてもよく、動画のデータや、音声のデータ、アプリケーション等のソフトウェアのデータ等のデータリレーが行われてもよい。また、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが、同一の処理サーバにアクセスした後に、例えば、第1の情報処理装置1と第2の情報処理装置2とが、その処理サーバを介して通信を行ってもよく、あ
るいは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが、それぞれその処理サーバとの間で何らかの処理を行ってもよい。
【0059】
以上のように、本実施の形態による通信システムによれば、接続サーバ3において負荷分散を行うことができ、その負荷分散によって割り当てられた処理サーバに対応する接続ポートを介して、情報処理装置と処理サーバとが接続されるため、負荷分散の要求を行った情報処理装置ではない情報処理装置も、その接続ポートを介して、負荷分散の要求を行った情報処理装置と同一の処理サーバにアクセスすることが可能となる。
【0060】
このように、2以上の情報処理装置が同一の処理サーバにアクセスできることにより、複数の処理サーバにおける処理負担をも軽減することができうる。例えば、第1の情報処理装置1が処理サーバ4−1にアクセスし、第2の情報処理装置2が処理サーバ4−2にアクセスしたとすると、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2に処理サーバを介したデータリレーを行う場合に、処理サーバ4−1から処理サーバ4−2にデータを渡す処理が必要になり、それだけ処理サーバの処理負担が増えることになる。一方、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2とが処理サーバ4−1にそれぞれアクセスしたとすると、第1の情報処理装置1から第2の情報処理装置2へのデータリレーを処理サーバ4−1のみで行うことができることになり、一の処理サーバから他の処理サーバにデータを渡す処理が不要となる結果、処理サーバ4−1,4−2における処理負担が軽減されることになる。
【0061】
また、上記具体例の図10の変換テーブルで示されるように、接続部34は、接続ポートと処理サーバとを対応付けるあらかじめ決められた一定のレコードを有するテーブルによって、情報処理装置と処理サーバとの接続を行うことができうる。従来例のIPアドレスを用いたセッション維持の処理では、情報処理装置と処理サーバとの接続のために用いる変換テーブルのレコードの数が、維持しているセッションの数に応じたものとなっていた。したがって、セッションの数が増えれば、変換テーブルのレコードの数も大きくなり、情報処理装置と処理サーバとの接続の負荷が大きくなる。それに対して、上記具体例で説明した接続部34での処理は、セッションの数に関わらず、同じ変換テーブルを用いて行われるため、接続部34での処理を従来例よりも軽い処理とすることができうる。
【0062】
なお、本実施の形態では、処理サーバに2以上の接続ポートが対応している場合に、送信部33がその2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択して、その接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信する場合について説明したが、それは一例であって、送信部33以外において接続ポートの選択を行ってもよい。例えば、2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択する処理を、負荷分散部32において行ってもよい。また、例えば、処理サーバに2以上の接続ポートが対応している場合に、送信部33は、その2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置において2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択してもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、図10で示されるテーブルを用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行う場合について説明したが、接続部34は、テーブル形式ではない情報を用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行ってもよい。すなわち、接続部34は、接続ポートと処理サーバとを対応付けるあらかじめ決められた対応情報を用いて、情報処理装置と処理サーバとの接続を行ってもよい。
【0064】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による通信システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による通信システムは、ポート位置情報を各処理サーバから送信するものである。
【0065】
図11は、本実施の形態による通信システムの構成を示す図である。図11において、本実施の形態による通信システムは、第1の情報処理装置1と、第2の情報処理装置2と、接続サーバ5と、5個の処理サーバ6−1、6−2、6−3、6−4、6−5とを備える。接続サーバ5、5個の処理サーバ6−1〜6−5以外の通信システムの構成は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0066】
本実施の形態による接続サーバ5は、情報処理装置と5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかとを接続するものであり、接続部34と、第1の受信部51と、負荷分散部52と、第1の送信部53と、第2の受信部54と、第2の送信部55とを備える。接続部34の構成及び動作は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0067】
第1の受信部51は、情報処理装置から接続サーバ5の負荷分散ポートに送信された要求情報を受信する。ここで、要求情報は、実施の形態1と同様のものであるとする。なお、第1の受信部51は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の受信部51と通信回線100との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、第1の受信部51は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0068】
負荷分散部52は、実施の形態1の負荷分散部32と同様に、第1の受信部51が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかに割り当てる。
第1の送信部53は、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに、第1の受信部51が受信した要求情報を送信する。なお、第1の送信部53は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第1の送信部53と通信回線200との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第1の送信部53は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0069】
第2の受信部54は、処理サーバから送信されたポート位置情報を受信する。ここで、ポート位置情報とは、実施の形態1と同様に、接続ポートの位置を示す情報である。このポート位置情報の示す接続ポートは、ポート位置情報を送信した処理サーバに対応する接続ポートである。なお、第2の受信部54は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2の受信部54と通信回線200との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また第2の受信部54は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0070】
第2の送信部55は、第2の受信部54が受信したポート位置情報を、要求情報の送信元である情報処理装置に送信する。なお、第2の送信部55は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、第2の送信部55と通信回線100との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、第2の送信部55は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0071】
なお、接続部34、第1の受信部51、第2の送信部55の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の
手段であってもよい。
また、接続部34、第1の送信部53、第2の受信部54の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0072】
図12は、本実施の形態による処理サーバ6−1の構成を示すブロック図である。図12において、本実施の形態による処理サーバ6−1は、通信部41−1と、処理部42−1と、要求情報受信部61−1と、ポート位置情報記憶部62−1と、ポート位置情報送信部63−1とを備える。なお、通信部41−1、処理部42−1の構成及び動作は、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
【0073】
要求情報受信部61−1は、接続サーバ3から送信された要求情報を受信する。なお、要求情報受信部61−1は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、要求情報受信部61−1と通信回線200との間に図示しない受信デバイスが存在することとなる)。また、要求情報受信部61−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0074】
ポート位置情報記憶部62−1は、ポート位置情報を記憶している。ここで、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報は、処理サーバ6−1に対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報である。ポート位置情報記憶部62−1は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。ポート位置情報記憶部62−1は、ポート位置情報を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。前者の場合には、ポート位置情報記憶部62−1は、例えば、所定のサーバ等において保持されているポート位置情報を取得して一時的に記憶するバッファメモリ等であってもよい。
【0075】
ポート位置情報送信部63−1は、要求情報受信部61−1が要求情報を受信した場合に、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報を接続サーバ5に送信する。なお、ポート位置情報記憶部62−1が2以上のポートの位置を示すポート位置情報を記憶している場合には、ポート位置情報送信部63−1は、その2以上のすべてのポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよく、あるいは、その2以上のポートから1個のポートを選択し、その選択したポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。なお、ポート位置情報送信部63−1は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、ポート位置情報送信部63−1と通信回線200との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、ポート位置情報送信部63−1は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
なお、通信部41−1、要求情報受信部61−1、ポート位置情報送信部63−1の任意の2以上の要素が通信に関するデバイスを有する場合に、それらは同一の手段であってもよく、あるいは別々の手段であってもよい。
【0076】
また、他の処理サーバ6−Nについても、同様に、通信部41−Nと処理部42−Nと、要求情報受信部61−Nと、ポート位置情報記憶部62−Nと、ポート位置情報送信部63−Nとを備えるものとする。ここで、「N」は2から5の任意の整数である。また、ポート位置情報記憶部62−Nが記憶しているポート位置情報は、処理サーバ6−Nに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報である。
【0077】
次に、本実施の形態による接続サーバ5の動作について、図13のフローチャートを用
いて説明する。なお、図13のフローチャートにおいて、ステップS104〜S107の処理は、実施の形態1の図5のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
【0078】
(ステップS401)第1の受信部51は、要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
(ステップS402)負荷分散部52は、ステップS401で受信された要求情報を送信した情報処理装置を、5個の処理サーバ6−1〜6−5のいずれかの処理サーバに割り当てる。
【0079】
(ステップS403)第1の送信部53は、負荷分散部52が割り当てた処理サーバに、ステップS401で受信された要求情報を送信する。
(ステップS404)第2の受信部54は、ステップS403において要求情報が送信された処理サーバからポート位置情報を受信したかどうか判断する。そして、ポート位置情報を受信した場合には、ステップS405に進み、そうでない場合には、ポート位置情報を受信するまで、ステップS404の処理を繰り返す。
【0080】
(ステップS405)第2の送信部55は、第2の受信部54が受信したポート位置情報を、情報処理装置に送信する。この情報処理装置は、ステップS401において第1の受信部51が受信した要求情報を送信した情報処理装置である。そして、ステップS401に戻る。
なお、図13のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0081】
次に、本実施の形態による処理サーバ6−1の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)要求情報受信部61−1は、要求情報を受信したかどうか判断する。そして、要求情報を受信した場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、ステップS504に進む。
【0082】
(ステップS502)ポート位置情報送信部63−1は、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報を読み出す。
(ステップS503)ポート位置情報送信部63−1は、読み出したポート位置情報を送信する。この送信先は、要求情報の送信元の情報処理装置である。なお、ポート位置情報記憶部62−1が記憶しているポート位置情報が、2以上の接続ポートの位置を示す情報である場合に、その2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択し、その選択した接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信してもよい点については、前述のとおりである。そして、ステップS501に戻る。
【0083】
(ステップS504)通信部41−1は、処理要求に関する情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS505に進み、そうでない場合には、ステップS501に戻る。
(ステップS505)処理部42−1は、通信部41−1がステップS504で受信した処理要求に関する情報に応じた処理を実行する。
【0084】
(ステップS506)通信部41−1は、ステップS505における処理結果に関する情報を送信する。この送信先は、処理要求に関する情報の送信元の情報処理装置である。そして、ステップS501に戻る。なお、処理結果に関する情報の送信先は、処理要求に関する情報の送信元の情報処理装置でなくてもよい。例えば、通信部41−1は、他の情報処理装置に処理結果に関する情報を送信してもよい。あるいは、処理結果に関する情報
を送信しなくてもよい場合には、通信部41−1は、このステップS506の処理を行わなくてもよい。
【0085】
なお、図14のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
また、他の処理サーバ6−2〜6−5についても、図14のフローチャートと同様の処理を行うものとする。
【0086】
次に、本実施の形態による通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、各装置、各サーバのIPアドレスは、実施の形態1の具体例と同様であるとする。なお、接続サーバ3が接続サーバ5に対応し、処理サーバ4−1〜4−5が処理サーバ6−1〜6−5にそれぞれ対応することは言うまでもない。また、負荷分散ポート、接続ポート等の設定も実施の形態1の具体例と同様であるとする。すなわち、図8のテーブルで示されるように接続ポートと処理サーバとが対応しており、接続部34は、図10で示される変換テーブルを用いて情報処理装置と処理サーバとの接続を行うものとする。
【0087】
また、第1の送信部53は、図15で示される処理サーバと、処理サーバのアドレスとを対応付けるアドレステーブルを有しているとする。第1の送信部53は、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに対応するアドレスを、そのアドレステーブルから取得し、そのアドレスに、第1の受信部51が受信した要求情報を送信するものとする。その要求情報の送信先のポート番号は、「20000」に設定されているものとする。
【0088】
また、処理サーバ6−1〜6−5のポート位置情報記憶部62−1〜62−5は、それぞれ以下のように、対応するポート番号を示すポート位置情報を記憶しているものとする。
ポート位置情報記憶部62−1:10001〜10010
ポート位置情報記憶部62−2:10011〜10020
ポート位置情報記憶部62−3:10021〜10030
ポート位置情報記憶部62−4:10031〜10040
ポート位置情報記憶部62−5:10041〜10050
【0089】
まず、実施の形態1の具体例と同様にして、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11から要求情報のパケットが接続サーバ5に送信され(ステップS201、S202)、その要求情報が接続サーバ5の第1の受信部51で受信されて(ステップS401)、負荷分散部52によって、処理サーバ6−1が割り当てられたとする(ステップS402)。第1の送信部53は、負荷分散部52が割り当てた処理サーバ6−1に対応するIPアドレス「192.168.0.11」を図15で示されるアドレステーブルから取得し、そのIPアドレス「192.168.0.11」、ポート番号「20000」に、第1の受信部51が受信した要求情報のパケットを送信する(ステップS403)。なお、この場合に、要求情報のパケットの送信元アドレス「155.32.10.10」、送信元ポート番号「12345」は変更しないものとする。
【0090】
その要求情報のパケットは、処理サーバ6−1の要求情報受信部61−1で受信される(ステップS501)。ポート位置情報送信部63−1は、ポート位置情報記憶部62−1が記憶している10個のポート番号「10001〜10010」を読み出し、その10個のポート番号からポート番号「10003」を選択する(ステップS502)。そして、そのポート番号「10003」を示すポート位置情報のパケットを構成し、要求情報のパケットの送信元である第1の情報処理装置1に送信する(ステップS503)。その第1の情報処理装置1のアドレス「155.32.10.10」、及びポート番号「123
45」は、要求情報受信部61−1が受信した要求情報のパケットのヘッダから取得することができる。
【0091】
処理サーバ6−1から送信されたポート位置情報のパケットは、第2の受信部54で受信され、第2の送信部55に渡される(ステップS404)。第2の送信部55は、そのポート位置情報のパケットのヘッダに含まれる送信元のアドレス、ポート番号を、処理サーバ6−1のアドレス、ポート番号から、接続サーバ5のアドレス「202.223.135.10」、ポート番号「9500」に変換する。そして、そのポート位置情報のパケットを第1の情報処理装置1に送信する(ステップS405)。
【0092】
接続サーバ5から送信されたポート位置情報のパケットは、第1の情報処理装置1の第1のポート位置情報受信部12で受信される(ステップS203)。その後、ポート位置情報が第2の情報処理装置2に送信され、第1の情報処理装置1、及び第2の情報処理装置2がそれぞれ、処理サーバ6−1による処理を行う動作については、実施の形態1の具体例と同様であり、その説明を省略する。
【0093】
以上のように、本実施の形態による通信システムでは、ポート位置情報の送信を処理サーバから送信することができ、接続サーバ5における処理負担を軽減することができる。また、実施の形態1と同様の効果も得られる。
【0094】
なお、本実施の形態では、接続サーバ5において、要求情報やポート位置情報に関する、処理サーバと情報処理装置との間での転送処理を第1の受信部51、第1の送信部53、第2の受信部54、第2の送信部55で実行し、処理要求や処理結果に関する、処理サーバと情報処理装置との間での転送処理を接続部34で実行する場合について説明したが、これらの転送処理は、同一のアドレス変換(NAT)のデバイスを用いて行われてもよく、あるいは、別々のデバイスによって行われてもよい。
【0095】
また、本実施の形態では、ポート位置情報記憶部62−1等が2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を記憶している場合に、ポート位置情報送信部63−1等が、その2以上の接続ポートから1個の接続ポートを選択し、その選択した接続ポートの位置を示すポート位置情報を送信する場合について説明したが、その接続ポートの選択は、ポート位置情報送信部63−1等でない構成要素において行われてもよい。例えば、処理サーバ6−1等から送信された、2以上の接続ポートの位置を示すポート位置情報を接続サーバ5が受信した場合に、接続サーバ5において1個の接続ポートが選択されてもよく、あるいは、情報処理装置において1個の接続ポートが選択されてもよい。
【0096】
また、上記各実施の形態において、通信システムが第2の情報処理装置2を備える場合について説明したが、通信システムは、第2の情報処理装置2を備えなくてもよい。その場合には、例えば、5個の処理サーバがウェブサーバであり、第1の情報処理装置1が、そのウェブサーバにアクセスする端末装置であってもよい。また、その場合には、第1の情報処理装置1は、ポート位置情報を第2の情報処理装置2に送信する第1のポート位置情報送信部14を備えなくてもよい。
【0097】
また、上記各実施の形態において、第1の情報処理装置1、及び/または、第2の情報処理装置2は、通信に関する処理を行う通信処理装置を介して通信を行ってもよい。ここで、通信処理装置は、例えば、アドレス変換機能を有するものであってもよく、あるいは、ファイアウォール機能を有するものであってもよい。
また、上記各実施の形態では、処理サーバの個数が5個である場合について説明したが、処理サーバの個数は2個以上の任意の数であってもよい。
【0098】
また、上記各実施の形態では、接続サーバと処理サーバとがLANによって接続されている場合について説明したが、接続サーバと処理サーバとの接続は、それに限定されるものではない。例えば、接続サーバと複数の処理サーバとをLANなどのネットワークを介さないで直接接続してもよい。すなわち、接続サーバと、各処理サーバとは通信を行うことができるが、処理サーバ間では、通信を行うことができないような形態で接続してもよい。また、接続サーバと複数の処理サーバとを、例えば、シリアルケーブルや、その他の専用のケーブルなどによって接続し、IPアドレス等を用いることなく接続サーバと複数の処理サーバとの間の通信を行ってもよい。また、上記各実施の形態の具体例では、接続サーバと処理サーバとの通信を、トランスポート層のポート番号と、ネットワーク層のIPアドレスとを用いて行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、データリンク層のMACアドレスを用いた通信を行ってもよい。このように、接続サーバと処理サーバとの間で情報をやり取りする方法は問わない。
【0099】
また、上記各実施の形態の接続部34による情報処理装置と処理サーバとの接続方法は、上記各具体例で説明した方法に限定されるものではなく、接続ポートと、その接続ポートに対応する処理サーバとを接続させることができるのであれば、その接続方法を問わない。例えば、接続部34の通信回線200側にもポート番号が設定されており、接続部34は、通信回線100側から接続ポートに送信されたパケットの送信先のアドレス、送信先のポート番号だけでなく、送信元のアドレス、送信元のポート番号も変換するようにしてもよい。この場合には、情報処理装置と処理サーバとの間で接続サーバによるデータリレーが実行されるのと同様の形態で通信が行われることになる。また、接続サーバと処理サーバとがシリアルケーブル等で接続されている場合には、接続サーバにおいて、独自のプロトコルによって情報処理装置と処理サーバとの間の接続処理が行われてもよい。例えば、パケットからヘッダを削除するなどの処理が行われてもよい。
【0100】
また、上記各実施の形態では、2個の情報処理装置から、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスする場合について説明したが、3個以上の情報処理装置が、負荷分散によって割り当てられた処理サーバにアクセスしてもよい。例えば、第1の情報処理装置1がポート位置情報を他の2以上の情報処理装置に送信することにより、3個以上の情報処理装置が、同一の処理サーバにアクセスできることになる。
【0101】
また、上記各実施の形態において、情報処理装置から送信する要求情報のパケットや、処理要求のパケットには、情報処理装置を識別する情報である装置識別情報や、通信元の情報処理装置と通信先の情報処理装置とのペアを特定することができる情報などが含まれていてもよい。後者の場合には、処理サーバにおいても、そのペアを特定することができる情報と、一方の情報処理装置のアドレス、ポート番号と、他方の情報処理装置のアドレス、ポート番号とが対応付けられて保持されていてもよい。このように、上記各実施の形態におけるパケットの構造は問わないものとする。
【0102】
また、上記各実施の形態において、処理サーバから情報処理装置に送信されるパケットに、その処理サーバに対応する接続ポートの位置を示すポート位置情報が含まれてもよい。例えば、処理サーバから情報処理装置に送信されるパケットに、毎回、ポート位置情報が含まれてもよく、あるいは、処理サーバから情報処理装置に送信される所定の割合のパケットに、ポート位置情報が含まれてもよい。
【0103】
また、上記各実施の形態において、要求情報に処理サーバで実行する処理の要求に関する情報が含まれていてもよい。例えば、実施の形態1の場合には、接続サーバ3の有する図示しない通信部が、負荷分散部32によって割り当てられた処理サーバに、その処理の要求に関する情報を送信する。処理サーバは、その処理の要求に関する情報に応じて処理を実行し、その実行結果を接続サーバ3に送信する。接続サーバ3は、その実行結果とポ
ート位置情報とを情報処理装置に送信する。また、実施の形態2の場合には、接続サーバ5の第1の送信部53が、負荷分散部52によって割り当てられた処理サーバに処理の要求に関する情報を含む要求情報を送信する。処理サーバは、その処理の要求に関する情報に応じて処理を実行し、その実行結果とポート位置情報とを接続サーバ5に送信する。接続サーバ5は、処理サーバにおける処理の実行結果とポート位置情報とを情報処理装置に送信する。このようにして、要求情報に含まれる処理の要求に関する情報に応じた処理が処理サーバで行われる。この場合に、要求情報には、処理サーバにおける処理の要求に関する情報のみが含まれてもよい。なお、2回目以降の処理の要求に関する情報は、ポート位置情報の示す接続ポートに送信されることになる。この場合には、第1の情報処理装置1の要求情報送信部11と、第1の通信部13とは、同一の構成要素であってもよい。
【0104】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。例えば、上記各実施の形態では、負荷分散ポートを有する接続サーバにおいて、負荷分散の処理が行われる場合について説明したが、負荷分散の処理は接続サーバとは異なる装置において行われてもよい。すなわち、情報処理システムや通信システムにおいて、次の情報処理方法が実行されてもよい。つまり、その情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を備えたものである。
【0105】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えたものである。
【0106】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を
受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えたものである。
【0107】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバを介して情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記接続サーバに送信するポート位置情報送信ステップと、を備えた、ものである。
【0108】
また、他の情報処理方法は、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置において用いられる情報処理方法であって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を備えたものである。
【0109】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。なお、上記各実施の形態における情報処理システムを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を実行させるためのものである。
【0110】
また、上記各実施の形態における接続サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記情報処理装
置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのものである。
【0111】
また、上記各実施の形態における接続サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのものである。
【0112】
また、上記各実施の形態における処理サーバを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を実行させるためのものである。
【0113】
また、上記各実施の形態における第1の情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を実行させるためのものである。
【0114】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおける
モデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0115】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0116】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0117】
以上より、本発明による通信システム等によれば、複数の情報処理装置から、一の処理サーバにアクセスすることが可能となり、負荷分散を行うシステム等として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施の形態1による情報処理システムの構成を示す図
【図2】同実施の形態による第1の情報処理装置の構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態による第2の情報処理装置の構成を示すブロック図
【図4】同実施の形態による処理サーバの構成を示すブロック図
【図5】同実施の形態による接続サーバの動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態による第1の情報処理装置の動作を示すフローチャート
【図7】同実施の形態による第2の情報処理装置の動作を示すフローチャート
【図8】同実施の形態における処理サーバと接続ポートとの対応の一例を示す図
【図9】同実施の形態における要求情報の構成の一例を示す図
【図10】同実施の形態における変換テーブルの一例を示す図
【図11】本発明の実施の形態2による情報処理システムの構成を示す図
【図12】同実施の形態による処理サーバの構成を示すブロック図
【図13】同実施の形態による接続サーバの動作を示すフローチャート
【図14】同実施の形態による処理サーバの動作を示すフローチャート
【図15】同実施の形態における処理サーバとアドレスとの対応の一例を示す図
【符号の説明】
【0119】
1 第1の情報処理装置
2 第2の情報処理装置
3、5 接続サーバ
4−1〜4−5、6−1〜6−5 処理サーバ
11 要求情報送信部
12 第1のポート位置情報受信部
13 第1の通信部
14 第1のポート位置情報送信部
21 第2のポート位置情報受信部
22 第2の通信部
31 受信部
32、52 負荷分散部
33 送信部
34 接続部
41−1 通信部
42−1 処理部
51 第1の受信部
53 第1の送信部
54 第2の受信部
55 第2の送信部
61−1 要求情報受信部
62−1 ポート位置情報記憶部
63−1 ポート位置情報送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、
前記負荷分散部が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信部と、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備えた、情報処理システム。
【請求項2】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信部と、
前記第1の受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、
前記負荷分散部によって割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信部と、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信部と、
前記第2の受信部が受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信部と、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備え、
前記N個の処理サーバのぞれぞれは、
当該処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を記憶しているポート位置情報記憶部と、
前記要求情報を受信する要求情報受信部と、
前記要求情報受信部が要求情報を受信した場合に、前記ポート位置情報記憶部が記憶しているポート位置情報を送信するポート位置情報送信部と、を備えた、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の情報処理システムと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、
前記ポート位置情報を受信するポート位置情報受信部と、
前記ポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信部と、を備えた、通信システム。
【請求項4】
請求項1または2記載の情報処理システムと、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを備えた通信システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、
前記ポート位置情報を受信する第1のポート位置情報受信部と、
前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第1の通信部と、
前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報を送信する第1のポート位置情報送信部と、を備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置から送信されたポート位置情報を受信する第2のポート位置情報受信部と、
前記第2のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第2の通信部と、を備えた、通信システム。
【請求項5】
前記第1のポート位置情報送信部は、前記ポート位置情報を所定のサーバを介して前記第2の情報処理装置に送信する、請求項4記載の通信システム。
【請求項6】
請求項1または2記載の情報処理システムを構成する接続サーバ。
【請求項7】
請求項2記載の情報処理システムを構成する処理サーバ。
【請求項8】
請求項3または4記載の通信システムを構成する第1の情報処理装置。
【請求項9】
請求項4記載の通信システムを構成する第2の情報処理装置。
【請求項10】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、
前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項11】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項12】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項13】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、
前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項14】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置において用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、
前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、
前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、
前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、
前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項19】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、
前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、
前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、
前記負荷分散部が割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信部と、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備えた、情報処理システム。
【請求項2】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信部と、
前記第1の受信部が受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散部と、
前記負荷分散部によって割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信部と、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信部と、
前記第2の受信部が受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信部と、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続部と、を備え、
前記N個の処理サーバのぞれぞれは、
当該処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を記憶しているポート位置情報記憶部と、
前記要求情報を受信する要求情報受信部と、
前記要求情報受信部が要求情報を受信した場合に、前記ポート位置情報記憶部が記憶しているポート位置情報を送信するポート位置情報送信部と、を備えた、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の情報処理システムと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、
前記ポート位置情報を受信するポート位置情報受信部と、
前記ポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信部と、を備えた、通信システム。
【請求項4】
請求項1または2記載の情報処理システムと、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを備えた通信システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記負荷分散ポートに要求情報を送信する要求情報送信部と、
前記ポート位置情報を受信する第1のポート位置情報受信部と、
前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第1の通信部と、
前記第1のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報を送信する第1のポート位置情報送信部と、を備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置から送信されたポート位置情報を受信する第2のポート位置情報受信部と、
前記第2のポート位置情報受信部が受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う第2の通信部と、を備えた、通信システム。
【請求項5】
前記第1のポート位置情報送信部は、前記ポート位置情報を所定のサーバを介して前記第2の情報処理装置に送信する、請求項4記載の通信システム。
【請求項6】
請求項1または2記載の情報処理システムを構成する接続サーバ。
【請求項7】
請求項2記載の情報処理システムを構成する処理サーバ。
【請求項8】
請求項3または4記載の通信システムを構成する第1の情報処理装置。
【請求項9】
請求項4記載の通信システムを構成する第2の情報処理装置。
【請求項10】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、
前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項11】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項12】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項13】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおいて用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、
前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を備えた、情報処理方法。
【請求項14】
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置において用いられる情報処理方法であって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、
前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、
前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバは、前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行うものであり、
前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てた処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を前記情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成する接続サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記情報処理装置から当該接続サーバの負荷分散ポートに送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップで受信した前記要求情報の送信元の情報処理装置を、前記N個の処理サーバのいずれかに割り当てる負荷分散ステップと、
前記負荷分散ステップで割り当てられた処理サーバに前記要求情報を送信する第1の送信ステップと、
前記処理サーバから送信された当該処理サーバに対応する接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信する第2の受信ステップと、
前記第2の受信ステップで受信したポート位置情報を前記要求情報の送信元である情報処理装置に送信する第2の送信ステップと、
前記接続ポートと当該接続ポートに対応する処理サーバとの間の接続を行う接続ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバとを備えた情報処理システムを構成するいずれかの処理サーバにおける処理を実行させるためのプログラムであって、
前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバを介して前記情報処理装置から送信された、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を受信する要求情報受信ステップと、
前記要求情報受信ステップで要求情報を受信した場合に、処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を送信するポート位置情報送信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【請求項19】
コンピュータに、
N個の処理サーバ(Nは2以上の整数)と、情報処理装置と前記N個の処理サーバのいずれかの処理サーバとを接続する接続サーバと、第1の情報処理装置とを備えた通信システムを構成する第1の情報処理装置における処理を実行させるためのプログラムであって、前記接続サーバの複数のポートである接続ポートが、1以上のポートごとに前記N個の処理サーバにそれぞれ対応しており、
前記接続サーバに、負荷分散の要求に関する情報である要求情報を送信する要求情報送信ステップと、
前記接続サーバにおいて割り当てられた処理サーバに対応する1以上の接続ポートの位置を示す情報であるポート位置情報を受信するポート位置情報受信ステップと、
前記ポート位置情報受信ステップで受信したポート位置情報の示す接続ポートを介して、一の処理サーバと通信を行う通信ステップと、を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−260177(P2006−260177A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−76779(P2005−76779)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]