説明

通信システム、情報処理装置、通信装置、通信方法、コンピュータプログラム及び記録媒体

【課題】送信先たる通信装置を表示部の画像に接触させるのみで、送信すべきデータの選択及び送信先の選択が共に行われる上に、選択されたデータの送信、又は該データの複写データの送信が定められる通信システム、情報処理装置、通信装置、通信方法、コンピュータプログラム及び該コンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供する。
【解決手段】データを記憶しているデジタル複合機100と、デジタル複合機100とのデータ通信を行うメモリデバイス200とを有する通信システムにおいて、デジタル複合機100が、記憶しているデータを表す一又は複数のファイルのアイコンを表示部9に表示し、メモリデバイス200及び表示部9の表示面の接触が検出された場合、検出された接触に係るメモリデバイス200と通信を確立し、該接触の位置に係るファイルアイコンに対応するデータ又は該データの複写データをメモリデバイス200に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理すべきデータを記憶している情報処理装置と、該情報処理装置とのデータ通信を行う通信装置とを有する通信システム、情報処理装置、通信装置、通信方法、コンピュータプログラム、並びに該コンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、USBメモリ等のメモリデバイスが接続可能な複合機においては、スキャナにより画像を読み取って画像データを生成し、生成された画像データを接続されたメモリデバイスに記憶させる、いわゆる「スキャンtoメモリ」機能が搭載されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記スキャンtoメモリ機能を実行させる場合は、使用者が、例えば、タッチパネルからなる操作パネルを操作し、原稿の画像を読み取って画像データを生成するように指示し、生成された画像データを接続中のメモリデバイスに送るように指示する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−187495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の複合機の機能においては、複数の画像データが生成され、該複数の画像データから選択された画像データを送信先(メモリデバイス)に送信する場合、使用者の操作が煩わしくなるといった問題がある。
【0006】
すなわち、使用者は、前記複数の画像データの中から送信すべき画像データを選択する操作と、選択された画像データの送信先を選択する操作とを夫々行う必要がある。更に、送信先の選択においては誤操作の虞もある。
【0007】
更に、例えば、送信すべき画像データを選択するための画面と、選択された画像データの送信先を選択するための画面とが同一画面でない場合は、一層、使用者の操作が煩わしくなる。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、処理すべきデータを記憶している情報処理装置と、該情報処理装置とのデータ通信を行う通信装置とを有する通信システムにおいて、前記情報処理装置が、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示部に表示し、前記通信装置及び前記表示部の表示面の接触が検出された場合、検出された接触に係る通信装置と通信を確立し、該接触の位置に係る画像に対応する記憶データ又は該記憶データの複写データを前記通信装置に送信することにより、前記通信装置を前記表示部の画像に接触させるのみで、送信すべき記憶データの選択及び送信先の選択が共に行われる上に、斯かる選択の操作が直観的に行われ、かつ、この際、選択された記憶データを送信するか、又は該記憶データの複写データを送信するかまでもが定められるので、使用者の操作負担を大幅に省くことができる通信システム、情報処理装置、通信装置、通信方法、コンピュータプログラム及び該コンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る通信システムは、処理すべきデータを記憶している情報処理装置と、該情報処理装置とのデータ通信を行う通信装置とを有する通信システムにおいて、前記情報処理装置は、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示する表示部と、前記通信装置及び前記表示部の表示面の接触を検出する検出手段と、検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立手段と、前記検出手段の検出結果に基づき、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記通信装置に送信する送信部とを備え、前記通信装置は、前記情報処理装置の送信部からの前記対応記憶データ又は複写データを受信する受信部を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る通信システムは、前記情報処理装置は、前記送信部が前記対応記憶データを特定する特定データを前記通信装置に送信し、前記通信装置は、記憶部と、前記受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る通信システムは、前記通信装置は、前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る通信システムは、前記情報処理装置は、前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記通信装置に送信し、前記通信装置は、該データを受信した場合、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る通信システムは、前記情報処理装置は、前記通信装置が所定範囲内にあるか否かを判定する有無判定手段を備え、前記通信装置が所定範囲内にあると判定した場合、前記表示部は前記画像を表示するように構成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る通信システムは、前記情報処理装置は、前記送信部が前記対応記憶データを特定する特定データを前記通信装置に送信し、前記通信装置は、記憶部と、前記受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る通信システムは、前記通信装置は、前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る通信システムは、前記情報処理装置は、前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記通信装置に送信し、前記通信装置は、該データを受信した場合、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記情報処理装置側では、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像が前記表示部に表示され、前記検出手段が前記通信装置及び前記表示部の表示面の接触を検出した場合、前記通信確立手段が検出された接触に係る通信装置と通信の確立を行い、前記送信部は、前記検出手段の検出結果に基づき、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データを前記通信装置に送信し、又は前記対応記憶データの複写データを前記通信装置に送信する。この際、前記通信装置側では、前記受信部が、前記情報処理装置の送信部からの前記対応記憶データ又は複写データを受信する。
【0018】
本発明にあっては、前記情報処理装置の送信部が前記対応記憶データを特定する特定データを前記通信装置に送信した場合、前記通信装置の受信部が該特定データを受信し、前記既記憶判定手段は受信された特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する。例えば、前記既記憶判定手段によって前記特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、報知手段がその旨を使用者に報知する。
【0019】
本発明にあっては、前記通信装置では、前記受信部が前記情報処理装置から前記対応記憶データ又は複写データの受信を開始した場合、又は受信を終了した場合、前記報知手段がその旨を使用者に報知する。
【0020】
本発明にあっては、前記情報処理装置のデータ量判定手段が前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定し、閾値以上であると判定した場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記通信装置に送信する。一方、前記通信装置では、前記受信部が該データを受信した場合、前記報知手段がその旨を使用者に報知する。
【0021】
本発明にあっては、前記情報処理装置の有無判定手段が、前記通信装置が所定範囲内にあるか否かを判定し、前記通信装置が所定範囲内にあると判定した場合、前記表示部が前記画像を表示する。
【0022】
本発明に係る情報処理装置は、処理すべきデータを記憶しており、外部装置とのデータ通信を行う情報処理装置において、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示する表示部と、前記外部装置と前記表示部の表示面の接触を検出する検出手段と、検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立手段と、前記検出手段の検出結果に基づき、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記外部装置に送信する送信部とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る情報処理装置は、前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記外部装置に送信するように構成されていることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る情報処理装置は、前記外部装置が所定範囲内にあるか否かを判定する有無判定手段を備え、前記外部装置が所定範囲内にあると判定した場合、前記表示部は前記画像を表示するように構成されていることを特徴とする。
【0025】
本発明に係る情報処理装置は、前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記外部装置に送信するように構成されていることを特徴とする。
【0026】
本発明にあっては、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像が表示部に表示され、前記検出手段が前記外部装置と前記表示部の表示面の接触を検出し、前記通信確立手段は検出された接触に係る通信装置と通信を確立する。前記送信部は、前記検出手段の検出結果に基づき、当該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記外部装置に送信する。
【0027】
本発明にあっては、前記データ量判定手段が前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定し、閾値以上であると判定した場合、前記送信部がその旨を表すデータを前記外部装置に送信する。
【0028】
本発明にあっては、前記有無判定手段によって前記外部装置が所定範囲内にあるか否かが判定され、前記外部装置が所定範囲内にあると判定された場合、前記表示部は前記画像を表示する。
【0029】
本発明に係る通信装置は、前述の発明の何れか一つに記載の情報処理装置とデータ通信を行う通信装置において、記憶部と、前記対応記憶データを特定する特定データを受信する受信部と、該受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【0030】
本発明に係る通信装置は、前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、前記受信部が前記特定データを受信した場合、前記既記憶判定手段は前記受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する。該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、前記報知手段がその旨を使用者に報知する。
【0032】
本発明にあっては、前記受信部が前記情報処理装置から前記対応記憶データ又は複写データの受信を開始した場合、又は受信を終了した場合、前記報知手段がその旨を使用者に報知する。
【0033】
本発明に係る通信方法は、処理すべきデータを記憶しており、表示部と、該表示部の表示面及び外部装置の接触を検出する検出手段とを備える情報処理装置にて前記外部装置とデータを通信する通信方法において、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を前記表示部に表示するステップと、検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立ステップと、前記検出手段の検出結果に基づき、前記接触の位置に係る画像に対応する記憶データ又は該記憶データの複写データを前記外部装置に送信するステップとを含むことを特徴とする。
【0034】
本発明に係るコンピュータプログラムは、処理すべきデータを記憶しており、表示部と、該表示部の表示面及び外部装置の接触を検出する検出手段とを備え、該外部装置とデータの通信を行う情報処理装置を構成するコンピュータに、データを通信させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を前記表示部に表示させるステップと、コンピュータに、検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立ステップと、コンピュータに、前記検出手段の検出結果に基づき、前記接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記外部装置に送信させるステップとを実行させることを特徴とする。
【0035】
本発明にあっては、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示部に表示し、前記検出手段が前記外部装置及び前記表示部の表示面の接触を検出した場合、検出された接触に係る通信装置と通信が確立され、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データが前記外部装置に送信される。
【0036】
本発明に係る記録媒体は、前述の発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0037】
本発明にあっては、前記記録媒体に前述のコンピュータプログラムを記録する。コンピュータが前記記録媒体からコンピュータプログラムを読み出して、前述の通信システム、情報処理装置、通信装置及び通信方法がコンピュータにより実現される。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、前記通信装置を前記表示部の画像に接触させるのみで、送信すべき記憶データの選択及び送信先の選択が共に行われる上に、斯かる選択の操作が直観的に行われ、かつ、この際、選択された記憶データを送信するか、又は該記憶データの複写データを送信するかまでもが定められるので、使用者の操作負担を大幅に省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態1に係る通信システムの概念図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る通信システムの要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1の実施例1における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1の実施例1における、アイコンの表示及び接触操作の一例を示す例示図である。
【図5】本発明の実施の形態1の実施例2における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1の実施例3における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1の実施例3における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る通信システムの要部構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態2の実施例1における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態2の実施例1における、決定受付画面及びその操作の一例を示す例示図である。
【図11】本発明の実施の形態2の実施例2における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態2の実施例3における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態2の実施例3における、デジタル複合機及びメモリデバイスの間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態3に係るデジタル複合機の要部構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に、本発明の実施の形態に係る情報処理装置及び通信装置を、デジタル複合機及びメモリデバイスに夫々適用して、本発明の実施の形態に係る通信システムについて、図面に基づき詳しく説明する。
【0041】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る通信システムの概念図であり、図2は本発明の実施の形態1に係る通信システムの要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態1に係る通信システムはデジタル複合機100(情報処理装置)と、メモリデバイス200(通信装置)とを有する。
【0042】
デジタル複合機100は、制御部20、CPU1、ROM2、RAM3、画像入力部4、画像出力部5、タッチパネル6(検出手段)、画像処理部7、操作パネル8、表示部9、表示制御部10、記憶部11及び近距離通信部12等のハードウェアを備え、全体としてデジタル複合機100を構成している。
【0043】
ROM2には各種の制御プログラム、演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータ等が予め格納されており、RAM3はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM3は、例えば、ROM2から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、該実行の際適宜変化するパラメータ等を記憶する。
【0044】
CPU1は、ROM2に予め格納されている制御プログラムをRAM3上にロードして実行することによって、バス(図示せず)を介して上記の各種ハードウェアの制御を行い、装置全体を本発明のデジタル複合機100として動作させる。
【0045】
画像入力部4は、原稿の画像を光学的に読み取る読取手段であり、読取用の原稿に光を照射する光源、例えばCCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサ等を備えている。画像入力部4では、所定の読み取り位置にセットされた原稿からの反射光像を当該イメージセンサに結像させ、RGB(R : Red, G : Green, B : Blue)のアナログ電気信号を出力する。画像入力部4が出力したアナログ電気信号は画像処理部7に入力される。
【0046】
画像出力部5は、画像処理部7から出力される画像データに基づいて用紙、OHPフィルム等のシート上に画像形成を行う。そのため、画像出力部5は、感光体ドラム、該感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を用紙上に転写する転写器等(図示せず)を備えており、電子写真方式にて使用者が所望する画像をシート上に形成する。なお、レーザ書込装置を用いた電子写真方式により画像形成を行う他、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式等により画像形成を行う構成であってもよい。
【0047】
タッチパネル6は、表示部9の表示面を覆うように設けられている。タッチパネル6は表示部9の表示面への接触を検出し、該接触の位置を特定するので、使用者から所定の指示を受け付けることができる。
【0048】
詳しくは、使用者の指先等のタッチ操作、又はメモリデバイス200との接触による圧力の変化を検知し、又は静電気による電気信号を検知して、使用者の指先又はメモリデバイス200との接触点の表示部9の表示面上の座標を検出し、該座標を特定する信号を発生する。タッチパネル6が検出した接触に係る位置(座標)を特定する信号はCPU1及び制御部20に送出される。
【0049】
例えば、制御部20は、タッチパネル6から前記信号(座標)を取得して、表示部9に表示されている後述するファイルのアイコンの内、該座標に対応する位置のアイコンが操作されたものと認識できる。
【0050】
更に、CPU1は、タッチパネル6からの信号に基づき、該接触がタッチであるか、フリックであるか、ドラッグであるか判定できる。
【0051】
画像処理部7は、例えば、画像入力部4を通じて入力されるアナログ電気信号を基にデジタル形式の画像データを生成し、画像の種類に応じた処理を施した後、出力用の画像データを生成する。生成した画像データは画像出力部5又は近距離通信部12に出力される。
【0052】
操作パネル8は、ユーザの指示を受け付けるための各種ボタン、指示の確定を受け付けるエンターキー、テンキー等を備えている。
【0053】
表示部9は、例えば、LCD又はEL(Electroluminescence)パネル等からなり、前記ファイルのアイコン、選択受付画面等、使用者に対して報知すべき情報が表示される。また、表示部9の表示面を覆うようにタッチパネル6が設けられている。
【0054】
表示制御部10は、DSP(Digital Signal Processor)のようなプロセッサにより構成され、表示部9への画像表示を制御する。また、表示制御部10は、画像入力部4によって読み取られた画像データのファイル、又は記憶部11に記憶されているデータのファイルを表すアイコン(画像)を表示部9に表示する。
【0055】
記憶部11は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。また、記憶部11には、例えば、画像入力部4を介して入力(読取)された画像データが所定のファイル名毎に記憶される。また、記憶部11には、後述する容量判定のための閾値が記憶されている。
【0056】
近距離通信部12は、数cmから数mまでのデータの送受信が可能な通信手段である。近距離通信部12は、例えば、ブルートゥース(登録商標)、IEEE802.11、非接触方式の通信方式(RFID(Radio Frequency Identification)システム)又はトランスファージェット(登録商標)に対応するものである。以下の説明においては、近距離通信部12がブルートゥース(登録商標)に対応するものである場合を例として説明する。
【0057】
また、近距離通信部12は、送受信相手との接続確立のために行うペアリングの際、所定範囲内における、ブルートゥース対応デバイスを検索し、検索されたデバイスが複数である場合は、最も近いデバイスと通信を確立するように構成されている。
【0058】
制御部20は、上述したハードウェアを制御し、本発明の通信システムに係るデータ送受信の処理を行う。また、制御部20はデータ量判定部21及び通信確立制御部22を有している。データ量判定部21は、メモリデバイス200に送信すべきデータとして選択されたデータのデータ量が、記憶部11に記憶されている所定の閾値以上であるか否かを判定する。
【0059】
また、通信確立制御部22は、特定時に、近距離通信部12によるペアリングを制御する。例えば、通信確立制御部22は、前記ファイルのアイコンへの接触があった場合、ペアリングを行って、最も近いデバイスと通信を確立するように、近距離通信部12に指示する。
【0060】
一方、メモリデバイス200は、使用者が手に握ることが出来る大きさを有する、直方体形状であり、装置全体を制御するCPU(図示せず)を有する制御部30と、記憶部40と、決定受付ボタン50と、近距離通信部60と、振動部70(報知手段)とを備えている。
【0061】
制御部30は、既記憶判定部31及び続行判定部32を備えている。
既記憶判定部31は、近距離通信部60がデジタル複合機100から所定のファイル名を受信した場合、記憶部40に記憶されているファイル名と比較することにより、該ファイル名に対応するファイルが既に記憶されているか否かを判定する。
【0062】
続行判定部32は、デジタル複合機100から受信すべきファイルが大量である旨のデータを近距離通信部60が受信した場合、該ファイルの受信を続行するか否かの判定を行う。
【0063】
詳しくは、デジタル複合機100から受信すべきファイルが大量である旨のデータを近距離通信部60が受信した場合、振動部70が振動し、使用者にその旨を報知する。この後、続行判定部32は決定受付ボタン50を監視し、決定受付ボタン50が操作された場合、斯かるファイルの受信を続行すると判定する。
【0064】
記憶部40は、例えば、フラッシュメモリであり、近距離通信部60を介してデジタル複合機100から受信するデータと、そのファイル名とを関連付けて記憶する。
【0065】
近距離通信部60は、デジタル複合機100の近距離通信部12と同様に、数cmから数mまでのデータの送受信が可能な通信手段である。近距離通信部60は、例えば、ブルートゥース(登録商標)、IEEE802.11、非接触方式の通信方式(RFID(Radio Frequency Identification)システム)又はトランスファージェット(登録商標)に対応するものである。以下の説明においては、近距離通信部12がブルートゥース(登録商標)に対応するものである場合を例として説明する。
【0066】
振動部70は、振動を発するバイブレータを備えており、電源(図示せず)によって振動して各種イベントを使用者に報知する。また、振動部70による振動のパターンは複数であり、制御部30のCPUによって制御される。
【0067】
詳しくは、近距離通信部60がデジタル複合機100から所定のファイルの受信を開始する場合、該ファイルの受信が終了した場合、既記憶判定部31によって斯かるファイルが記憶部40に既に記憶されている判定された場合、デジタル複合機100から受信すべきファイルが大量である旨のデータを近距離通信部60が受信した場合等のイベントの際に振動部70は振動し、その旨を振動にて使用者に報知する。斯かる際、制御部30は、当該イベント毎に振動部70の振動パターンを異にする。
【0068】
決定受付ボタン50は、デジタル複合機100から受信すべきファイルが大量である旨のデータを近距離通信部60が受信した場合、該ファイルの受信を続行するか否かの決定を使用者から受け付ける。斯かる際、当該ファイルの受信の続行を望む使用者は決定受付ボタン50を押圧する操作により、ファイル受信の続行を決定する。
【0069】
以下、本発明の実施の形態1に係る通信システムにおける、データの送受信について、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ送受信を例として説明する。
【0070】
(実施例1)
図3は本発明の実施の形態1の実施例1における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。
【0071】
まず、使用者は原稿を画像入力部4の原稿台に載置し、操作パネル8を操作して該原稿の読み取りを指示する。CPU1は操作パネル8を介して読み取りの指示を受け付け、画像入力部4に原稿画像の読取を指示する。画像入力部4は、CPU1の指示に応じて該原稿の画像を読み取る(ステップS101)。画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データは、所定のファイル名が付され、記憶部11に記憶される。
【0072】
次いで、表示制御部10は、画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データのファイルを表すアイコン(画像)を表示部9に表示する(ステップS102)。図4は本発明の実施の形態1の実施例1における、アイコンFの表示及び接触操作の一例を示す例示図である。
【0073】
画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データをメモリデバイス200に送信したい使用者は、メモリデバイス200で表示部9に表示されたアイコンFを接触する操作を行う。すなわち、使用者は、メモリデバイス200を手に持って、メモリデバイス200の所定部分にてアイコンFを接触する。
【0074】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、換言すれば、タッチパネル6からの信号に基づき、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS103)。
【0075】
一方、本発明の実施の形態1の実施例1に係るデジタル複合機100においては、使用者による接触操作の形態によって、異なる処理を行うように構成されている。すなわち、使用者の接触操作としては、タッチ操作、フリック操作、ドラッグ操作等が想定でき、夫々の接触操作の際、異なる指示として受け付ける。
【0076】
CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS103:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。
【0077】
また、CPU1は表示部9の表示面への接触があったと判定した場合(ステップS103:YES)、該接触がタッチ操作であるか否かを判定する(ステップS104)。該判定は、例えば、メモリデバイス200と表示部9の表示面の接触点の移動如何に基づいて判定される。
【0078】
すなわち、図4に示すように、タッチ操作においては、メモリデバイス200と表示部9の表示面の接触点(P1)の移動はないが、フリック操作、ドラッグ操作等においては、該接触点の移動(P1からP2へ)が生じるので、これに基づき、CPU1は前記判定を行う。
【0079】
CPU1は表示部9の表示面への接触がタッチ操作であると判定した場合(ステップS104:YES)、該タッチ操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。従って、CPU1は、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイル(対応記憶データ)を近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)に送信するように指示する。
【0080】
この際、通信確立制御部22は、近距離通信部12がペアリングを行って、最も近いデバイスと通信を確立するように制御する。すなわち、近距離通信部12は、通信を確立すべき送受信相手を検索し、ペアリングを行う。このとき、上述したように、メモリデバイス200が最も近い位置に存在するので、該検索によってメモリデバイス200(近距離通信部60)が検索される。近距離通信部12は近距離通信部60とペアリングを行い、通信を確立する(ステップS105)。以降、近距離通信部12は前記画像データのファイルを通信が確立された近距離通信部60に送信する(ステップS106)。
【0081】
また、使用者によるフリック操作又はドラッグ操作から、前記接触点がP1からP2へ移動した場合は、CPU1は表示部9の表示面への接触がタッチ操作でないと判定する(ステップS104:NO)。斯かる際、CPU1は、該接触操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルの複写データを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。従って、CPU1は、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイル(対応記憶データ)を複写した複写データを生成して該複写データを近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)に送信するように指示する。
【0082】
この際、通信確立制御部22が近距離通信部12を制御し、上述したように、近距離通信部12の送受信相手の検索によってメモリデバイス200(近距離通信部60)が検索され、近距離通信部12は近距離通信部60とペアリングを行い、通信を確立する(ステップS107)。以降、近距離通信部12は前記画像データのファイルの複写データを通信が確立された近距離通信部60に送信する(ステップS108)。
【0083】
一方、ステップS105又はステップS107にて、近距離通信部12が通信を確立すべき接続相手の検索に失敗した場合、すなわち、通信可能な範囲内にメモリデバイス200が存在しない場合が想定できる。このような場合、斯かるタッチ操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示として受け付けずに、該ファイルを選択する指示として受け付ける。
【0084】
以上の記載においては、アイコンFが1つである場合を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、アイコンFが複数である場合においても、当該接触操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルに対して、上述したような処理が行われる。
【0085】
以上のように、本発明においては、使用者がメモリデバイス200を手に持って、メモリデバイス200の所定部分を表示部9に表示されたアイコンFに接触させる。すなわち、送信の対象たるファイル(ファイルF)を、その送信先(メモリデバイス200)を用いて選択(接触)するので、斯かる送信の処理における、送信対象ファイル及び送信先の選択が直観的に行われる。
【0086】
更に、この接触操作によって、直後のペアリングにおいて、最近距離であるメモリデバイス200が送受信相手として決定されるので、送信先の選択において、誤操作が生じることを防止できる。
【0087】
(実施例2)
図5は本発明の実施の形態1の実施例2における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。説明の便宜上、使用者による接触操作がタッチである場合を例に説明する。
【0088】
まず、使用者は原稿を画像入力部4の原稿台に載置し、操作パネル8を操作して該原稿の読み取りを指示する。CPU1は操作パネル8を介して読み取りの指示を受け付け、画像入力部4に原稿画像の読取を指示する。画像入力部4は、CPU1の指示に応じて該原稿の画像を読み取る(ステップS201)。画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データは、所定のファイル名が付され、記憶部11に記憶される。
【0089】
次いで、表示制御部10は、画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データのファイルを表すアイコン(画像)を表示部9に表示する(ステップS202)(図4参照)。
【0090】
画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データをメモリデバイス200に送信したい使用者は、メモリデバイス200で表示部9に表示されたアイコンFを接触する操作を行う。
【0091】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、換言すれば、タッチパネル6からの信号に基づき、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS203)。
【0092】
CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS203:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。一方、CPU1は表示部9の表示面への接触があったと判定した場合(ステップS203:YES)、上述したように、該接触がタッチ操作であることから、該タッチ操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。
【0093】
従って、CPU1は、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイル(対応記憶データ)及びファイル名(特定データ)を近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)にこれらを送信するように近距離通信部12に指示する。
【0094】
この際、通信確立制御部22は、近距離通信部12がペアリングを行って、最も近いデバイスと通信を確立するように制御する。すなわち、近距離通信部12は、通信を確立すべき送受信相手を検索し、ペアリングを行う。このとき、上述したように、メモリデバイス200が最も近い位置に存在するので、該検索によってメモリデバイス200(近距離通信部60)が検索される。近距離通信部12は近距離通信部60とペアリングを行い、通信を確立する(ステップS204)。
【0095】
次いで、近距離通信部12は、前記ファイル名を近距離通信部60に送信する(ステップS205)。
【0096】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が、デジタル複合機100の近距離通信部12から前記ファイル名を受信する(ステップS301)。
【0097】
近距離通信部60が前記ファイル名を受信した場合、メモリデバイス200の既記憶判定部31は、該ファイル名と同じファイル名が記憶部40に記憶されているか検索する。斯かる検索の結果に基づき、既記憶判定部31は該ファイル名によって特定されるファイル(データ)が記憶部40に既に記憶されているか否かを判定する(ステップS302)。
【0098】
既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既に記憶されていると判定した場合(ステップS302:YES)、制御部30は振動部70を振動させて、前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既記憶のファイルである旨を使用者に報知して(ステップS303)、処理を終了する。
【0099】
また、既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に記憶されていないと判定した場合(ステップS302:NO)、制御部30は、前記ファイル名によって特定されるファイルの送信を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS304)。
【0100】
この際、デジタル複合機100の近距離通信部12は、斯かるデータをメモリデバイス200から受信する(ステップS206)。また、CPU1は、前記ファイル名によって特定されるデータのファイル、すなわち、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイルを近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送るように指示する。
【0101】
CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンFに対応する原稿の画像データのファイルをメモリデバイス200に送信する(ステップS207)。
【0102】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が斯かるファイルの受信を開始し(ステップS305)、制御部30はステップS303とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100から斯かるファイルの受信を開始した旨を使用者に報知する(ステップS306)。
【0103】
一方、所定時間経過後、デジタル複合機100の近距離通信部12による当該ファイルの送信が終了した場合、デジタル複合機100のCPU1は、ファイルの送信が終了した旨のデータを生成して近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送信するよう指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はファイルの送信が終了した旨のデータをメモリデバイス200に送信する(ステップS208)。
【0104】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が該データを受信し、制御部30はステップS303及びステップS306とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100からのファイル受信が終了した旨を使用者に報知する(ステップS307)。
【0105】
以上の記載においては、振動部70の振動を用いて使用者に報知する場合を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、LEDを設け、発光パターン又は発光色を異にすることによって報知を行うように構成しても良い。
【0106】
なお、以上の記載においては、データファイルを特定するものとしてファイル名を用いる場合を例として説明したが、これに限るものでなく、データ量、作成日時等を用いるように構成しても良い。
【0107】
(実施例3)
図6及び図7は本発明の実施の形態1の実施例3における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。説明の便宜上、使用者による接触操作がタッチである場合を例に説明する。
【0108】
まず、使用者は原稿を画像入力部4の原稿台に載置し、操作パネル8を操作して該原稿の読み取りを指示する。CPU1は操作パネル8を介して読み取りの指示を受け付け、画像入力部4に原稿画像の読取を指示する。画像入力部4は、CPU1の指示に応じて該原稿の画像を読み取る(ステップS401)。画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データは、所定のファイル名が付され、記憶部11に記憶される。
【0109】
次いで、表示制御部10は、画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データのファイルを表すアイコン(画像)を表示部9に表示する(ステップS402)(図4参照)。
【0110】
画像入力部4によって読み取られた原稿の画像データをメモリデバイス200に送信したい使用者は、メモリデバイス200で表示部9に表示されたアイコンFを接触する操作を行う。
【0111】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、換言すれば、タッチパネル6からの信号に基づき、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS403)。
【0112】
CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS403:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。一方、CPU1は表示部9の表示面への接触があったと判定した場合(ステップS403:YES)、上述したように、該接触がタッチ操作であることから、該タッチ操作に係る位置のアイコンFに対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。
【0113】
従って、CPU1は、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイル(対応記憶データ)及びファイル名(特定データ)を近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)にこれらを送信するように近距離通信部12に指示する。
【0114】
この際、通信確立制御部22は、近距離通信部12がペアリングを行って、最も近いデバイスと通信を確立するように制御する。このとき、上述したように、メモリデバイス200が最も近い位置に存在するので、近距離通信部12の送受信相手の検索によってメモリデバイス200(近距離通信部60)が検索される。近距離通信部12は近距離通信部60とペアリングを行い、通信を確立する(ステップS404)。
【0115】
次いで、近距離通信部12は、前記ファイル名を近距離通信部60に送信する(ステップS405)。
【0116】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が、デジタル複合機100の近距離通信部12から前記ファイル名を受信する(ステップS501)。
【0117】
近距離通信部60が前記ファイル名を受信した場合、メモリデバイス200の既記憶判定部31は、該ファイル名と同じファイル名が記憶部40に記憶されているか検索する。斯かる検索の結果に基づき、既記憶判定部31は該ファイル名によって特定されるファイル(データ)が記憶部40に既に記憶されているか否かを判定する(ステップS502)。
【0118】
既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既に記憶されていると判定した場合(ステップS502:YES)、制御部30は振動部70を振動させて、前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既記憶のファイルである旨を使用者に報知して(ステップS503)、処理を終了する。
【0119】
また、既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に記憶されていないと判定した場合(ステップS502:NO)、制御部30は、前記ファイル名によって特定されるファイルの送信を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS504)。
【0120】
この際、デジタル複合機100の近距離通信部12は、斯かるデータをメモリデバイス200から受信する(ステップS406)。
【0121】
次いで、データ量判定部21は、前記ファイル名によって特定されるデータのファイル、すなわち、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイルのデータ量(以下、ファイルの量に略する。)が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS407)。
【0122】
データ量判定部21がアイコンFに対応する原稿の画像データのファイルの量が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS407:YES)、CPU1は、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイルが大量である旨のデータを生成して近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送信するよう指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンFに対応する原稿の画像データのファイルが大量である旨のデータ(以下、大量報知データと言う。)をメモリデバイス200に送信する(ステップS408)。
【0123】
この際、メモリデバイス200の制御部30は近距離通信部60を監視することにより、デジタル複合機100からの前記大量報知データの受信があったか否かを判定する(ステップS505)。
【0124】
例えば、所定時間の間、前記大量報知データの受信がなかった場合、制御部30はデジタル複合機100からの前記大量報知データの受信がなかったと判定し(ステップS505:NO)、ステップS508に移動する。
【0125】
一方、メモリデバイス200の近距離通信部60が前記大量報知データを受信した場合、制御部30は前記大量報知データの受信があったと判定する(ステップS505:YES)。次いで、制御部30はステップS503と異なるパターンにて振動部70を振動させて、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイルが大量である旨を使用者に報知する(ステップS506)。
【0126】
該報知を受けた使用者は、以降、該ファイルの受信を続行するか否かの決定を行う。例えば、該ファイルの受信を続行すると決定した場合、決定受付ボタン50を押圧する操作を行う。
【0127】
すなわち、制御部30は、決定受付ボタン50を監視することにより、当該ファイルの受信を続行するか否かの判定を行う(ステップS507)。使用者が、所定時間の間、決定受付ボタン50を操作しなかった場合、制御部30はファイルの受信を続行しないと判定し(ステップS507:NO)、処理は終了する。
【0128】
一方、使用者が決定受付ボタン50を操作したことで、制御部30がファイルの受信を続行すると判定した場合(ステップS507:YES)、又はステップS505にて、制御部30が前記大量報知データの受信がなかったと判定した場合、制御部30は、ファイルの送信開始を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信開始を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS508)。
【0129】
一方、デジタル複合機100側においては、データ量判定部21がアイコンFに対応する原稿の画像データのファイルの量が所定の閾値以上でないと判定した場合(ステップS407:NO)、又はステップS408にて大量報知データをメモリデバイス200に送信した後、メモリデバイス200から前記送信開始の要求が送信されるまで待機する。
【0130】
斯かる際、デジタル複合機100のCPU1は近距離通信部12を監視することにより、メモリデバイス200から前記送信開始の要求があったか否かを判定する(ステップS409)。
【0131】
CPU1はメモリデバイス200から送信開始の要求がないと判定した場合(ステップS409:NO)、該送信開始の要求が受信されるまで、該判定を繰り返す。
【0132】
一方、CPU1はメモリデバイス200から送信開始の要求があったと判定した場合(ステップS409:YES)、アイコンFに対応する原稿の画像データのファイルを近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送るように指示する。
【0133】
CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンFに対応する原稿の画像データのファイルをメモリデバイス200に送信する(ステップS410)。
【0134】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が斯かるファイルの受信を開始し(ステップS509)、制御部30はステップS503及びステップS506とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100から斯かるファイルの受信を開始した旨を使用者に報知する(ステップS510)。
【0135】
一方、所定時間経過後、デジタル複合機100の近距離通信部12による当該ファイルの送信が終了した場合、デジタル複合機100のCPU1は、ファイルの送信が終了した旨のデータを生成して近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送信するよう指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はファイルの送信が終了した旨のデータをメモリデバイス200に送信する(ステップS411)。
【0136】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が該データを受信し、制御部30はステップS503、ステップS506及びステップS510とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100からのファイル受信が終了した旨を使用者に報知する(ステップS511)。
【0137】
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2に係る通信システムの要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態2に係る通信システムはデジタル複合機100(情報処理装置)と、メモリデバイス200(通信装置)とを有する。
【0138】
実施の形態2における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の構成は、実施の形態1と同様であるが、デジタル複合機100の制御部20の構成が異なる。
【0139】
制御部20は、実施の形態1と同様にデータ量判定部21及び通信確立制御部22を有しており、その他、有無判定部23を更に有している。
【0140】
有無判定部23はメモリデバイス200が所定の範囲内にあるか否かを判定する。該判定は、近距離通信部12と、メモリデバイス200の近距離通信部60との送受信可否に基づいて行われる。
【0141】
例えば、実施の形態2における、デジタル複合機100の近距離通信部12と、メモリデバイス200近距離通信部60とがいわゆる非接触方式の通信方式(RFID(Radio Frequency Identification)システム)を用いるものである場合、これらの送受信可否から、有無判定部23は斯かる判断を行うことができる。
【0142】
例えば、デジタル複合機100の近距離通信部12がいわゆる接触・非接触ICカードとしての役割をなし、メモリデバイス200の近距離通信部60がいわゆるリーダライタとしての役割をなすと共に、これらがいわゆる静電結合方式又は電磁結合方式を用いるように構成する。この場合、リーダライタ(近距離通信部60)からは常時起動信号(電磁波)が送信されており、接触・非接触ICカード(近距離通信部12)及びリーダライタ(近距離通信部60)が、互いに通信することが可能な程度(数mm〜数cm)にまで接近した場合に、接触・非接触ICカード(近距離通信部12)がリーダライタ(近距離通信部60)から送出された電磁波を受信する。接触・非接触ICカード(近距離通信部12)は、前記電磁波を受信した場合、該電磁波の搬送波を整流して直流電源を生成し、それで内部回路を駆動させる。そして、接触・非接触ICカード(近距離通信部12)は、振幅変調を行い、前記起動信号に応じて応答信号をリーダライタ(近距離通信部60)に送出する。
【0143】
従って、有無判定部23は、近距離通信部12による前記電磁波の受信如何、又は内部回路の駆動如何等を監視することにより、近距離通信部60、すなわち、メモリデバイス200が所定の範囲内(数mm〜数cm)にあるか否かを判定することができる。
【0144】
有無判定部23によってメモリデバイス200が所定の範囲内にあると判定された場合、表示制御部10は決定受付画面を表示部9に表示する。該決定受付画面は、記憶部11に既に記憶されているファイルを表すアイコンをそのファイル名と共に表示したものである。使用者は、該決定受付画面に表示されたアイコンの中から、メモリデバイス200に移動又は複写したい対象のファイルを、実施の形態1と同様に、メモリデバイス200を用いて接触する操作にて決定し、該接触の位置に係るファイルが対象のファイルとして決定される。
【0145】
上述した「所定の範囲」は、以上の記載に限るものでなく、前記RFIDシステムに用いられる方式を、電磁誘導方式又はマイクロ波方式等に変えることにより、数cm〜数mまで変更することができる。
【0146】
また、以下の説明においては、説明の便宜上、デジタル複合機100の近距離通信部12と、メモリデバイス200近距離通信部60とが静電結合方式又は電磁結合方式を用いるRFIDシステムにて送受信する場合を例として説明する。
【0147】
(実施例1)
図9は本発明の実施の形態2の実施例1における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。説明の便宜上、実施の形態2においては、デジタル複合機100の記憶部11に複数のデータのファイルが夫々のファイル名毎に記憶されているものとする。
【0148】
デジタル複合機100の有無判定部23は、上述した方法により、所定の範囲内にメモリデバイス200が存在するか否かを判定する(ステップS601)。この際、表示部9には、いわゆる初期画面が表示されている。
【0149】
有無判定部23は所定の範囲内にメモリデバイス200が存在しないと判定した場合(ステップS601:NO)、該範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定されるまで、該判定を繰り返して行う。
【0150】
一方、操作を試みるメモリデバイス200の使用者がデジタル複合機100の前に立つ場合、又はメモリデバイス200を手にして操作パネル又は表示部9に手を動かした場合、有無判定部23が所定の範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定した場合(ステップS601:YES)、表示制御部10は決定受付画面を生成して表示部9に表示する(ステップS602)。該決定受付画面には、記憶部11に記憶されているファイルを表す複数のアイコン(画像)がそのファイル名と共に表示されている。図10は本発明の実施の形態2の実施例1における、決定受付画面及びその操作の一例を示す例示図である。
【0151】
なお、この際、近距離通信部12が前記電磁波を受信して、内部回路が駆動され、斯かる起動信号に応じて応答信号が近距離通信部60に送出されるので、近距離通信部12及び近距離通信部60の間では通信が確立される。
【0152】
決定受付画面にアイコンにて表示された複数のデータファイルの中、何れかのファイルをメモリデバイス200に送信したい使用者は、該決定受付画面の複数のアイコン(F1、F2、F3)の中、何れか1つをメモリデバイス200を用いて接触して決定する。すなわち、使用者は、メモリデバイス200を手に持って、メモリデバイス200の所定部分にて送信を希望する何れかのアイコンを接触する。
【0153】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、換言すれば、タッチパネル6からの信号に基づき、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS603)。
【0154】
一方、本発明の実施の形態2の実施例1に係るデジタル複合機100においても、実施の形態1と同様、使用者による接触操作の形態によって、異なる処理を行うように構成されている。
【0155】
CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS603:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。
【0156】
また、CPU1は表示部9の表示面への接触(P1)があったと判定した場合(ステップS603:YES)、該接触がタッチ操作であるか否かを判定する(ステップS604)。該判定は、例えば、メモリデバイス200と表示部9の表示面の接触点の移動如何に基づいて判定される。
【0157】
CPU1は表示部9の表示面への接触がタッチ操作であると判定した場合(ステップS604:YES)、該タッチ操作に係る位置のアイコン(図10中、アイコンF2)に対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。従って、CPU1は、アイコンF2に対応するデータファイル(対応記憶データ)を記憶部11から近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)に送信するように指示する。
【0158】
CPU1からの該指示に応じて、近距離通信部12は、通信が確立されたメモリデバイス200(近距離通信部60)に、アイコンF2に対応するデータファイルを送信する(ステップS605)。
【0159】
また、使用者によるフリック操作又はドラッグ操作から、前記接触点がP1からP2へ移動した場合は、CPU1は表示部9の表示面への接触がタッチ操作でないと判定する(ステップS604:NO)。斯かる際、CPU1は、該接触操作に係る位置のアイコンF2に対応するデータファイルの複写データを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。従って、CPU1は、アイコンF2に対応するデータファイル(対応記憶データ)を複写した複写データを生成して該複写データを近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)に送信するように指示する。
【0160】
CPU1からの該指示に応じて、近距離通信部12は、通信が確立されたメモリデバイス200(近距離通信部60)に、アイコンF2に対応するデータファイルの複写データを送信する(ステップS606)。
【0161】
以上のように、本発明においては、使用者がメモリデバイス200を手に持って、表示部9に接近した場合、前記決定受付画面が表示部9に表示され、使用者はメモリデバイス200の所定部分を表示部9に表示された何れかのアイコンに接触させる。すなわち、送信の対象たるファイルを、その送信先(メモリデバイス200)にて選択(接触)するので、斯かる送信の処理における、送信対象ファイル及び送信先の選択が直観的に行われる。
【0162】
(実施例2)
図11は本発明の実施の形態2の実施例2における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。説明の便宜上、使用者による接触操作がタッチであり、デジタル複合機100の記憶部11に複数のデータファイルが夫々のファイル名毎に記憶されているものとする。
【0163】
デジタル複合機100の有無判定部23は、上述した方法により、所定の範囲内にメモリデバイス200が存在するか否かを判定する(ステップS701)。この際、表示部9には、いわゆる初期画面が表示されている。
【0164】
有無判定部23は所定の範囲内にメモリデバイス200が存在しないと判定した場合(ステップS701:NO)、該範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定されるまで、該判定を繰り返して行う。
【0165】
一方、有無判定部23が所定の範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定した場合(ステップS701:YES)、表示制御部10は決定受付画面を生成して表示部9に表示する(ステップS702)。該決定受付画面には、記憶部11に記憶されているファイルを表す複数のアイコン(画像)がそのファイル名と共に表示されている(図10参照)。なお、この際、近距離通信部12及び近距離通信部60の間では、上述した方法により、通信が確立される。
【0166】
決定受付画面にアイコンにて表示された複数のデータファイルの中、何れかのファイルをメモリデバイス200に送信したい使用者は、該決定受付画面の複数のアイコン(F1、F2、F3)の中、何れか1つをメモリデバイス200を用いて接触して決定する。
【0167】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、換言すれば、タッチパネル6からの信号に基づき、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS703)。
【0168】
CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS703:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。
【0169】
また、CPU1は表示部9の表示面への接触があったと判定した場合(ステップS703:YES)、上述したように、該接触がタッチ操作であるので、該タッチ操作に係る位置のアイコンF2に対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。
【0170】
従って、CPU1は、アイコンF2に対応するデータファイル(対応記憶データ)及びそのファイル名(特定データ)「△△△△」を記憶部11から近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)にこれらを送信するように近距離通信部12に指示する。
【0171】
CPU1からの該指示に応じて、近距離通信部12は、通信が確立されたメモリデバイス200(近距離通信部60)に、前記ファイル名を送信する(ステップS704)。
【0172】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が、デジタル複合機100の近距離通信部12から前記ファイル名を受信する(ステップS801)。
【0173】
近距離通信部60が前記ファイル名を受信した場合、メモリデバイス200の既記憶判定部31は、該ファイル名と同じファイル名が記憶部40に記憶されているか検索する。斯かる検索の結果に基づき、既記憶判定部31は該ファイル名によって特定されるファイル(データ)が記憶部40に既に記憶されているか否かを判定する(ステップS802)。
【0174】
既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既に記憶されていると判定した場合(ステップS802:YES)、制御部30は振動部70を振動させて、前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既記憶のファイルである旨を使用者に報知して(ステップS807)、処理を終了する。
【0175】
また、既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に記憶されていないと判定した場合(ステップS802:NO)、制御部30は、前記ファイル名によって特定されるファイルの送信を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS803)。
【0176】
この際、デジタル複合機100の近距離通信部12は、斯かるデータをメモリデバイス200から受信する(ステップS705)。また、CPU1は、前記ファイル名によって特定されるデータファイル、すなわち、アイコンF2に対応するデータファイルを近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送るように指示する。
【0177】
CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンF2に対応するデータファイルをメモリデバイス200に送信する(ステップS706)。
【0178】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が斯かるファイルの受信を開始し(ステップS804)、制御部30はステップS807とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100から斯かるファイルの受信を開始した旨を使用者に報知する(ステップS805)。
【0179】
一方、所定時間経過後、デジタル複合機100の近距離通信部12による当該ファイルの送信が終了した場合、デジタル複合機100のCPU1は、ファイルの送信が終了した旨のデータを生成して近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送信するよう指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はファイルの送信が終了した旨のデータをメモリデバイス200に送信する(ステップS707)。
【0180】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が該データを受信し、制御部30はステップS805及びステップS807とは異なるパターンにて振動部70を振動させて、デジタル複合機100からのファイル受信が終了した旨を使用者に報知する(ステップS806)。
【0181】
以上の記載においては、振動部70の振動を用いて使用者に報知する場合を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、LEDを設け、発光パターン又は発光色を異にすることによって報知を行うように構成しても良い。
【0182】
(実施例3)
図12及び図13は本発明の実施の形態2の実施例3における、デジタル複合機100及びメモリデバイス200の間のデータ通信を説明するフローチャートである。説明の便宜上、使用者による接触操作がタッチであり、デジタル複合機100の記憶部11に複数のデータファイルが夫々のファイル名毎に記憶されているものとする。
【0183】
デジタル複合機100の有無判定部23は、上述した方法により、所定の範囲内にメモリデバイス200が存在するか否かを判定する(ステップS901)。この際、表示部9には、いわゆる初期画面が表示されている。
【0184】
有無判定部23は所定の範囲内にメモリデバイス200が存在しないと判定した場合(ステップS901:NO)、該範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定されるまで、該判定を繰り返して行う。
【0185】
一方、有無判定部23が所定の範囲内にメモリデバイス200が存在すると判定した場合(ステップS901:YES)、表示制御部10は決定受付画面を生成して表示部9に表示する(ステップS902)。該決定受付画面には、記憶部11に記憶されているファイルを表す複数のアイコン(画像)がそのファイル名と共に表示されている(図10参照)。なお、この際、近距離通信部12及び近距離通信部60の間では、上述した方法により、通信が確立される。
【0186】
決定受付画面にアイコンにて表示された複数のデータファイルの中、何れかのファイルをメモリデバイス200に送信したい使用者は、該決定受付画面の複数のアイコン(F1、F2、F3)の中、何れか1つをメモリデバイス200を用いて接触して決定する。
【0187】
この際、CPU1は、タッチパネル6を監視することにより、表示部9の表示面への接触があったか否かを判定する(ステップS903)。CPU1は表示部9の表示面への接触がないと判定した場合(ステップS903:NO)、表示部9の表示面への接触があるまで該判定を繰り返す。
【0188】
また、CPU1は表示部9の表示面への接触があったと判定した場合(ステップS903:YES)、上述したように、該接触がタッチ操作であるので、該タッチ操作に係る位置のアイコンF2に対応するデータファイルを送受信相手に移動させる指示を受け付ける。
【0189】
従って、CPU1は、アイコンF2に対応するデータファイル(対応記憶データ)及びそのファイル名(特定データ)「△△△△」を記憶部11から近距離通信部12に送り、送受信相手(メモリデバイス200)にこれらを送信するように近距離通信部12に指示する。
【0190】
CPU1からの該指示に応じて、近距離通信部12は、通信が確立されたメモリデバイス200(近距離通信部60)に、前記ファイル名を送信する(ステップS904)。
【0191】
この際、メモリデバイス200の近距離通信部60が、デジタル複合機100の近距離通信部12から前記ファイル名を受信する(ステップS1001)。
【0192】
近距離通信部60が前記ファイル名を受信した場合、メモリデバイス200の既記憶判定部31は、該ファイル名と同じファイル名が記憶部40に記憶されているか検索する。斯かる検索の結果に基づき、既記憶判定部31は該ファイル名によって特定されるファイル(データ)が記憶部40に既に記憶されているか否かを判定する(ステップS1002)。
【0193】
既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既に記憶されていると判定した場合(ステップS1002:YES)、制御部30は振動部70を振動させて、前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に既記憶のファイルである旨を使用者に報知して(ステップS1003)、処理を終了する。
【0194】
また、既記憶判定部31が前記ファイル名によって特定されるファイルが記憶部40に記憶されていないと判定した場合(ステップS1002:NO)、制御部30は、前記ファイル名によって特定されるファイルの送信を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS1004)。
【0195】
この際、デジタル複合機100の近距離通信部12は、斯かるデータをメモリデバイス200から受信する(ステップS905)。次いで、データ量判定部21は、前記ファイル名によって特定されるデータのファイル、すなわち、アイコンF2に対応するデータファイルの量が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS906)。
【0196】
アイコンF2に対応する原稿の画像データのファイルの量が所定の閾値以上であるとデータ量判定部21が判定した場合(ステップS906:YES)、CPU1は、アイコンF2に対応するデータファイルが大量である旨のデータを生成して近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送信するよう指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンF2に対応するデータファイルが大量である旨のデータ(以下、大量報知データと言う。)をメモリデバイス200に送信する(ステップS907)。
【0197】
この際、メモリデバイス200の制御部30は近距離通信部60を監視することにより、デジタル複合機100からの前記大量報知データの受信があったか否かを判定する(ステップS1005)。
【0198】
例えば、所定時間の間、前記大量報知データの受信がなかった場合、制御部30はデジタル複合機100からの前記大量報知データの受信がなかったと判定し(ステップS1005:NO)、ステップS1008に移動する。
【0199】
一方、メモリデバイス200の近距離通信部60が前記大量報知データを受信した場合、制御部30は前記大量報知データの受信があったと判定する(ステップS1005:YES)。次いで、制御部30はステップS1003と異なるパターンにて振動部70を振動させて、アイコンF2に対応するデータファイルが大量である旨を使用者に報知する(ステップS1006)。
【0200】
該報知を受けた使用者は、以降、該ファイルの受信を続行するか否かの決定を行う。例えば、該ファイルの受信を続行すると決定した場合、使用者は決定受付ボタン50を押圧する操作を行う。
【0201】
すなわち、制御部30は、決定受付ボタン50を監視することにより、当該ファイルの受信を続行するか否かの判定を行う(ステップS1007)。使用者が、所定時間の間、決定受付ボタン50を操作しなかった場合、制御部30はファイルの受信を続行しないと判定し(ステップS1007:NO)、処理は終了する。
【0202】
一方、使用者が決定受付ボタン50を操作したことで、制御部30がファイルの受信を続行すると判定した場合(ステップS1007:YES)、又はステップS1005にて、制御部30が前記大量報知データの受信がなかったと判定した場合、制御部30は、ファイルの送信開始を要求する旨のデータを生成し、該データをデジタル複合機100に送信するよう、近距離通信部60に指示する。制御部30の指示に応じて、近距離通信部60は、前記ファイルの送信開始を要求する旨のデータをデジタル複合機100に送信する(ステップS1008)。
【0203】
一方、デジタル複合機100側においては、データ量判定部21がアイコンF2に対応するデータファイルの量が所定の閾値以上でないと判定した場合(ステップS906:NO)、又はステップS907にて大量報知データをメモリデバイス200に送信した後、メモリデバイス200から前記送信開始の要求が送信されるまで待機する。
【0204】
斯かる際、デジタル複合機100のCPU1は近距離通信部12を監視することにより、メモリデバイス200から送信開始の要求があったか否かを判定する(ステップS908)。CPU1はメモリデバイス200から送信開始の要求がないと判定した場合(ステップS908:NO)、該送信開始の要求が受信されるまで、該判定を繰り返す。
【0205】
一方、CPU1はメモリデバイス200から送信開始の要求があったと判定した場合(ステップS908:YES)、アイコンF2に対応するデータファイルを近距離通信部12に送り、メモリデバイス200に送るように指示する。CPU1の指示に応じて、近距離通信部12はアイコンF2に対応するデータファイルをメモリデバイス200に送信する(ステップS909)。
【0206】
以降におけるステップS1009〜ステップS1011の処理及びステップS910の処理は、上述したステップS804〜ステップS806の処理及びステップS707の処理と夫々同様であり、詳しい説明を省略する。
【0207】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0208】
なお、以上の記載においては、メモリデバイス200が1つである場合を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、メモリデバイス200が複数である場合であって、適用可能であることは言うまでもない。
【0209】
(実施の形態3)
図14は本発明の実施の形態3に係るデジタル複合機100の要部構成を示す機能ブロック図である。実施の形態3に係るデジタル複合機100は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F部13を介してCD−ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態3に係るデジタル複合機100は、前記コンピュータプログラムを、外部装置から近距離通信部12を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0210】
実施の形態3のデジタル複合機100は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、記憶しているデータ(記憶データ)を表す一又は複数のアイコン(画像)を表示部9に表示させ、検出された接触に係るメモリデバイス200(外部装置)と通信を確立させ、タッチパネル6(検出手段)の検出結果に基づき、斯かる接触の位置に係るアイコン(画像)に対応するデータ(対応記憶データ)又は該データの複写データをメモリデバイス200(外部装置)に送信させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば、CPU1がROM2にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM3にロードして実行される。これにより、実施の形態1及び実施の形態2における、デジタル複合機100として機能する。
【0211】
前記記録媒体としては、いわゆるプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
【0212】
近距離通信部12を介してネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0213】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0214】
1 CPU
6 タッチパネル
9 表示部
10 表示制御部
11 記憶部
12 近距離通信部
20 制御部
21 データ量判定部
22 通信確立制御部
30 制御部
40 記憶部
60 近距離通信部
70 振動部
200 メモリデバイス
100 デジタル複合機
A 可搬型記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理すべきデータを記憶している情報処理装置と、該情報処理装置とのデータ通信を行う通信装置とを有する通信システムにおいて、
前記情報処理装置は、
記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示する表示部と、
前記通信装置及び前記表示部の表示面の接触を検出する検出手段と、
検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立手段と、
前記検出手段の検出結果に基づき、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記通信装置に送信する送信部とを備え、
前記通信装置は、
前記情報処理装置の送信部からの前記対応記憶データ又は複写データを受信する受信部を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記送信部が前記対応記憶データを特定する特定データを前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、
記憶部と、
前記受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、
該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記通信装置は、
前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、
閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、
該データを受信した場合、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記通信装置が所定範囲内にあるか否かを判定する有無判定手段を備え、
前記通信装置が所定範囲内にあると判定した場合、前記表示部は前記画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記送信部が前記対応記憶データを特定する特定データを前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、
記憶部と、
前記受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、
該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記通信装置は、
前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記情報処理装置は、
前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、
閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記通信装置に送信し、
前記通信装置は、
該データを受信した場合、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の通信システム。
【請求項9】
処理すべきデータを記憶しており、外部装置とのデータ通信を行う情報処理装置において、
記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を表示する表示部と、
前記外部装置と前記表示部の表示面の接触を検出する検出手段と、
検出された接触に係る通信装置と通信を確立する通信確立手段と、
前記検出手段の検出結果に基づき、該接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記外部装置に送信する送信部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、
閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記外部装置に送信するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記外部装置が所定範囲内にあるか否かを判定する有無判定手段を備え、
前記外部装置が所定範囲内にあると判定した場合、前記表示部は前記画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記対応記憶データの量が所定の閾値以上であるか否かを判定するデータ量判定手段を備え、
閾値以上である場合、前記送信部が、その旨を表すデータを前記外部装置に送信するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
請求項9〜12の何れかに記載の情報処理装置とデータ通信を行う通信装置において、
記憶部と、
前記対応記憶データを特定する特定データを受信する受信部と、
該受信部が受信した特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されているか否かを判定する既記憶判定手段と、
該特定データに対応するデータが前記記憶部に記憶されていると判定された場合、その旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項14】
前記情報処理装置からの前記対応記憶データ又は複写データの受信開始又は受信終了の際、前記報知手段がその旨を報知するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の通信装置。
【請求項15】
処理すべきデータを記憶しており、表示部と、該表示部の表示面及び外部装置の接触を検出する検出手段とを備える情報処理装置にて前記外部装置とデータを通信する通信方法において、
記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を前記表示部に表示するステップと、
検出された接触に係る外部装置と通信を確立する通信確立ステップと、
前記検出手段の検出結果に基づき、前記接触の位置に係る画像に対応する記憶データ又は該記憶データの複写データを前記外部装置に送信するステップと
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項16】
処理すべきデータを記憶しており、表示部と、該表示部の表示面及び外部装置の接触を検出する検出手段とを備え、該外部装置とデータの通信を行う情報処理装置を構成するコンピュータに、データを通信させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、記憶している記憶データを表す一又は複数の画像を前記表示部に表示させるステップと、
コンピュータに、検出された接触に係る外部装置と通信を確立させる通信確立ステップと、
コンピュータに、前記検出手段の検出結果に基づき、前記接触の位置に係る画像に対応する対応記憶データ又は該対応記憶データの複写データを前記外部装置に送信させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−244499(P2012−244499A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114039(P2011−114039)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】