説明

通信システム、通信装置、プログラム

【課題】携帯電話機に車両の各種情報を送信して携帯電話機の側でユーザに様々なサービスを提供することが可能であるとともに、情報に応じて取得できる携帯電話機を制限することもできる通信システム、通信装置、プログラムを提供する。
【解決手段】携帯電話機3に記憶されたアプリケイーションプログラム32a(アプリ)を起動すると、アプリ32aは車両に備えられた無線通信装置23に車内通信線20で通信されているデータのうちから必要なデータの送信を要求する。無線通信装置23は要求されたデータが誰でも取得することが望ましくないデータの場合は、携帯電話機3に認証を要求する。携帯電話機はセンタ4にアクセスして認証を受ける。認証が成功した場合、無線通信装置23から携帯電話機3へ近距離無線通信によって車両の各種データが送信されて、アプリ32aが同データを利用してユーザへのサービスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、通信装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に通信機能を備えて、各種情報の授受によって利便性の向上などを達成する試みがなされてきている。例えば下記特許文献1には、駐車中の車両の情報をサーバ経由で送信するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−205063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スマートフォンなど携帯電話機(携帯情報端末)の高性能化のもとでは、携帯電話機と車両との間で通信が行えるようにすれば、車両の情報(GPS関係、ジャイロ、ハンドル角、車速、シフト、残燃料ほか)を携帯電話機で車両走行中に取得して、従来は考えられてこなかった様々なサービス提供を行って、利便性の向上が期待できる。しかし現状では、この種の通信システムの提案はない。
【0005】
携帯電話機と車両との間での通信システムを構築する場合には、車両の各種情報には、誰もが取得してよい情報と、そうでない情報とがあることを考慮すべきである。したがって誰もが取得することが望ましくない情報に関しては、情報を取得できる人(携帯電話機)を制限する手法を組み込むことが望ましい。従来技術においては、この課題も当然認識されていない。
【0006】
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記問題点に鑑み、携帯通信端末に車両の各種情報を送信して携帯通信端末の側でユーザに様々なサービスを提供することが可能であるとともに、情報に応じて取得できる携帯通信端末を制限することもできる通信システム、通信装置、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明に係る通信システムは、車両に装備されて、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから携帯通信端末が備えたアプリケーションプログラムが必要とするデータの送信を求めるデータ要求信号を無線で受信する受信手段と、その受信手段が前記データ要求信号を受信したら、前記必要とするデータが前記携帯通信端末の認証を必要とするデータか否かを判定する判定手段と、その判定手段が認証が必要であると判定したら前記携帯通信端末に認証の実行を要求する認証要求信号を無線で送信する第1送信手段と、前記携帯通信端末の認証が成功である場合に、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから前記アプリケーションプログラムが必要とするデータを前記携帯通信端末に無線で送信する第2送信手段と、を有する通信装置を備え、前記アプリケーションプログラムは、前記携帯通信端末に対して前記データ要求信号の送信を指令する指令ステップと、前記携帯通信端末が前記認証要求信号を受信したら、所定の認証装置に対して認証処理を要求する認証要求ステップと、前記認証装置から認証処理の結果を受信する受信ステップと、認証が成功の場合に受信した前記データを用いた情報処理を実行するデータ処理ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
これにより本発明に係る通信システムでは、携帯通信端末から車両に対して、車内通信で通信されているデータの送信要求があったら、要求されたデータが何であるかに応じて、携帯通信端末に認証を要求し、認証が成功であったらデータを送信する。したがって車両に関するデータのうちで誰でも取得してよいデータとそうでないデータとを分類して、誰でも取得することが望ましくないデータの取得には認証が必要とする。よって車両の各種データを携帯通信端末の側で取得してデータ処理して様々なサービスが行えるとともに、情報の流出に関してセキュリティ性を考慮することもできる。
【0009】
また本発明に係る通信装置は、車両に装備されて、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから携帯通信端末が備えたアプリケーションプログラムが必要とするデータの送信を求めるデータ要求信号を無線で受信する受信手段と、その受信手段が前記データ要求信号を受信したら、前記必要とするデータが前記携帯通信端末の認証を必要とするデータか否かを判定する判定手段と、その判定手段が認証が必要であると判定したら前記携帯通信端末に認証の実行を要求する認証要求信号を無線で送信する第1送信手段と、前記携帯通信端末の認証が成功である場合に、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから前記アプリケーションプログラムが必要とするデータを前記携帯通信端末に無線で送信する第2送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
これにより本発明に係る通信装置では、携帯通信端末から車内通信で通信されているデータの送信要求があったら、要求されたデータが何であるかに応じて、携帯通信端末に認証を要求し、認証が成功であったらデータを送信する。したがって車両に関するデータのうちで誰でも取得してよいデータとそうでないデータとを分類して、誰でも取得することが望ましくないデータの取得には認証が必要とする。よって車両の各種データを携帯通信端末へ送信して、携帯通信端末の側で取得してデータ処理して様々なサービスが行えるようにするとともに、情報の流出に関してセキュリティ性を考慮することもできる。
【0011】
また本発明に係るプログラムは、前記携帯通信端末に対して、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから所定のデータの送信を要求するデータ要求信号の送信を指令する指令ステップと、前記携帯通信端末が認証を要求する認証要求信号を受信したら、所定の認証装置に対して認証処理を要求する認証要求ステップと、前記認証装置から認証の結果を受信する受信ステップと、認証が成功の場合に受信した前記データを用いた情報処理を実行するデータ処理ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0012】
これにより本発明に係るプログラムは、携帯通信端末から車内通信で通信されているデータの送信要求があったら、要求されたデータが何であるかに応じて、携帯通信端末に認証を要求し、認証が成功であったらデータを送信するシステムの携帯通信端末側の処理を実現する。したがって車両に関するデータのうちで誰でも取得してよいデータとそうでないデータとを分類して、誰でも取得することが望ましくないデータの取得には認証が必要となるシステムにおいて、車両の各種データを携帯通信端末へ送信して、携帯通信端末の側で取得してデータ処理して様々なサービスが行えるようにするとともに、情報の流出に関してセキュリティ性を考慮することもできる。
【0013】
また前記データ要求信号は、前記通信装置に対して車両の装備機器データの送信を求める第1データ要求信号と、前記装備機器データで示された車両の装備機器に応じたデータの送信を求める第2データ要求信号と、を含むとしてもよい。
【0014】
この発明によれば、携帯通信端末から車両に対してまず車両の装備機器データの送信を求め、その後、取得した装備機器データに応じたデータの送信を要求する。したがって車両の多様な装備構成に柔軟に対応して、車両のデータを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の通信システムの一実施例における構成図。
【図2】通信システムにおける認証、データ送信などの処理手順を示すフローチャート。
【図3】アプリケーションソフトウェア内での処理の第1の例を示すフローチャート。
【図4】アプリケーションソフトウェア内での処理の第2の例を示すフローチャート。
【図5】アプリケーションソフトウェア内での処理の第3の例を示すフローチャート。
【図6】アプリケーションソフトウェア内での処理の第4の例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。まず図1は、本発明に係る通信システム1(システム)の装置構成の概略図である。システム1は、車両2、携帯電話機3、センタ4を備える。本発明での携帯電話機3は、PHSや携帯情報端末(PDA)、スマートフォン等を含むのみでなく、無線通信機能を有する通信装置一般、さらには通信機能を有するコンピュータ装置一般に広げてもよい。図1では携帯電話機3が車両2の内部に図示されているが、これは車両2の乗員が携帯電話機3を所持している状況を想定しているからである。本発明はこうした状況に限定されず、携帯電話機3が車外にあっても車両の無線通信装置と近距離無線通信が可能な範囲内にあればよい。
【0017】
車両2は、車内通信線20に各種の電子制御ユニット21、22など(ECU:Electronic Control Unit)が電気的に接続されて、各種情報をやり取りする車内通信(例えばCAN通信)が構成されている。ECU21、22などはそれぞれメモリ21a、22bなどを備えて、車内通信で取得したデータなどを記憶する。
【0018】
車両2は本発明の主要部として、無線通信装置23を備える。無線通信装置23は、車両の各種データ(車内通信線20を通信されるデータ、各ECUのメモリに記憶されたデータなど)を携帯電話機3へ送信するために配置されている。無線通信装置23は、近距離通信部24、メモリ25を備える。近距離通信部24は、例えばBluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)などの近距離無線通信規格に従って近距離無線通信を実行する。メモリ25は暗号化キー26(後述)を記憶する。
【0019】
携帯電話機3は、CPU30、RAM31、不揮発性メモリ32、表示部33、近距離通信部34、広域通信部35を備える。CPU30は携帯電話機3の各種情報処理を実行する。RAM31はCPU30の情報処理の作業領域として機能する一時記憶部である。不揮発性メモリ32は、各種のアプリケーションプログラム32a(以下、アプリと略記)と、携帯電話機固有のID32bを記憶する不揮発性の記憶部である。
【0020】
表示部33は例えば液晶ディスプレイとして、各種文字情報や画像情報などを表示する。近距離通信部34は、前述の近距離通信部24と同じ近距離無線通信規格のもとで近距離無線通信を実行する。広域通信部35は、携帯電話網を通じて他の携帯電話など通信端末と無線通信する。本発明では特に広域通信部35はセンタ4との通信を実行する。
【0021】
センタ4は、CPU40、メモリ41、データベース42、外部接続インターフェース43(I/F)を備える。CPU40は各種演算などを実行し、メモリ41はCPU40の作業領域として機能したり、必要なプログラムを記憶する。
【0022】
データベース42は、本システムに参加した携帯電話機3のID32bを集積したID名簿44を記憶する。I/F43を通じてセンタ4は広域通信網4(携帯電話網)に接続される。メモリ41には、無線通信装置23のメモリ25に記憶されたものと同じ暗号化キー26が記憶されている。
【0023】
以上の構成のもとでシステム1は、無線通信装置23を用いて携帯電話機3へ車両の各種データを送信し、携帯電話機3の各種アプリ32aでそのデータを利用してユーザ向けの各種サービスを実行する。ただしその際にセキュリティ性などを考慮して、データに応じて携帯電話機3に認証を要求する。その具体的な処理例が図2に示されている。
【0024】
図2に記載された処理手順は、左から順に、車両側処理、携帯電話機側処理、センタ側処理である。車両側処理は無線通信装置23が、携帯電話機側処理は携帯電話機3のCPU30が、センタ側処理はセンタ4のCPU40が自動的に実行すればよい。図2の処理は予めプログラム化しておいて、例えばメモリ25、不揮発性メモリ32、メモリ41に記憶しておけばよい。図2の処理は車両2の例えば走行中としてもよく、停車(駐車中)としてもよい。
【0025】
図2の処理手順ではまずS10とS100とで、無線通信装置23が、携帯電話機3の近距離通信部34との間で近距離無線通信接続を確立する。これは通常のBluetooth機器における接続確立と同様に携帯電話機3が近距離通信部24の通信範囲内にはいったら自動的に接続確立されるようにすればよい。
【0026】
続いてS110でユーザは携帯電話機3のアプリ32aを起動する。このアプリ32aは、車両からデータを取得してユーザに様々なサービスを提供するアプリケーションソフトウェアである。その具体例に関しては後述する。
【0027】
起動したアプリは自動的にS120で、近距離通信部34を用いて無線通信装置23へ向けて、アプリ32aが必要とする車両データの送信を要求する信号(データ要求信号)を送信する。ここで車両データは、車内通信線20を通信されるデータや、車両の各種ECUのメモリ内に記憶されたデータであり、例えばGPS関係のデータ、ジャイロ、ハンドル角、車速、シフト、残燃料である。
【0028】
無線通信装置23はS20でデータ要求信号を受信する。続いて無線通信装置23はS30で、受信したデータ要求信号で要求されているデータが、携帯電話機3の認証なしで送信してもいいデータか否かを判定する。無線通信装置23は、予め車両データを、誰もが取得してよく認証なしで送信していい認証不要データと、誰もが取得することは望ましくなく認証が必要な要認証データとに分類しておく。
【0029】
認証不要データと要認証データの例としては、例えば車両の各種メータ(計器)に表示されるデータは認証不要データにする。また各種メータに表示されないデータや、走行履歴データ、修理履歴データ、故障履歴データなどは要認証データとする。認証不要データと要認証データへの分類は例えばメモリ25に記憶しておけばよい。
【0030】
S30で無線通信装置23は、要求されたデータが要認証データである場合(S30:YES)はS40へ進み、認証不要データである場合(S30:NO)はS80へ進む。S40に進んだら無線通信装置23は、近距離通信部24を用いて携帯電話機に、認証を求める認証要求信号を送信する。
【0031】
携帯電話機3はS130で認証要求信号を受信する。認証要求信号の受信を受けて、続いてS140で携帯電話機3は、広域通信部35を用いてセンタ4との間で通信接続を確立する。そしてS140で不揮発性メモリ32に記憶された携帯電話機3固有のID32bをセンタ4へ送信する。
【0032】
S300で携帯電話機3との間で通信接続が確立されたセンタ4は、S310で携帯電話機3のIDを受信する。センタ4は続いてS320で認証処理を実行する。具体的には、センタ4のデータベース42に記憶されたID名簿44のなかに、S310で受信したIDが含まれるか否かを検索する。ID名簿44のなかにID32bが含まれる場合はID32bの認証は成功、ID32bが含まれない場合は認証失敗である。センタ4は、認証成功の場合(S330:YES)はS340に進み、認証失敗の場合(S330:NO)は図2の処理を終了する。
【0033】
S340に進んだらセンタ4は、メモリ41に記憶された暗号化キー45を携帯電話機3へ向けて送信する。暗号化キー45は、無線通信装置23から携帯電話機3へデータを送信する際に行われる暗号化で用いられるキー(鍵)である。携帯電話機3は、S160で暗号化キー45を受信する。S160での暗号化キー45の受信は、認証結果(認証成功)の受信ともみなされる。
【0034】
無線通信機23は、S70でS20で要求されたデータを暗号化する。この暗号化は、メモリ25内に記憶された暗号化キー26を用いて行う。そしてS80で暗号化されたデータを近距離通信部24を用いて送信する。
【0035】
携帯電話機3はS190で、暗号化されたデータを近距離通信部34を用いて受信する。そして携帯電話機3は、受信したデータを、S160で取得した暗号化キー26で復合化する。これにより携帯電話機3は所望のデータ内容を取得する。続いてS210で携帯電話機3は、取得したデータをアプリ32a内で使用して、ユーザ向けの各種サービスを行う。以上が図2の処理手順である。
【0036】
図3から図6に、S210におけるアプリ内でのデータ使用の例が示されているので以下で説明する。
【0037】
まず図3の例は、携帯電話機3にアプリとしてナビゲーションソフトウェア(ナビ)が搭載されており、車両からナビ演算のために利用できるデータを取得して、携帯電話機3のナビを高精度化、高性能化させる例である。具体的にはS400で車両の車速、ハンドル角のデータを取得する。
【0038】
そしてS410で、車速とハンドル角の数値を用いて車両位置を算出する。ここでの算出は携帯電話機3のナビで算出された車両位置を、車速とハンドル角の数値を用いて補正することとすればよい。そしてS420で携帯電話機3の表示部のナビ画面上にS410で算出された車両位置を表示する。
【0039】
次に図4の例は、燃料残量データを車両から取得して、携帯電話機のナビでガソリンスタンド検索する例である。具体的にはS500で車両から燃料残量データを受信する。続いてS510で燃料残量が所定値より少ないか否かを判定する。所定値より少ない場合(S510:YES)はS520に進み、所定値以上の場合(S510:NO)は図4の処理を終了する。
【0040】
S520に進んだら携帯電話機のナビで、ガソリンスタンド(サービスステーション)を検索する。そしてS530で検索されたガソリンスタンド(サービスステーション)を携帯電話機のナビ画面上に表示する。
【0041】
次に図5の例は、車両がナビを装備している場合に、車両から車両位置データを取得して、携帯電話機で撮影した画像に位置情報を付加する例である。具体的にはまずS600で、車両の装備機器情報を受信する。そしてS610で車両の装備機器のなかにナビ装置が含まれているか否かを判定する。含まれている場合(S610:YES)はS620に進み、含まれていない場合(S610:NO)は図5の処理を終了する。
【0042】
S620に進んだら、車両のナビが算出した車両位置を近距離通信部34を用いて受信する。そしてS630でユーザが携帯電話機に備えられたカメラ(図示せず)で画像を撮影したら、S640で、撮影画像データに自動的に、S620で取得した位置情報を付加する。
【0043】
以上のとおり図5の例は、携帯電話機3が車両に対してまず車両の装備機器が何であるかを示す装備機器データの送信を求めている。この例のように、データ要求信号が、無線通信装置23に対して車両の装備機器データの送信を求める第1データ要求信号と、装備機器データで示された車両の装備機器に応じたデータの送信を求める第2データ要求信号と、の2段階からなるとしてもよい。この場合、多様な装備形態に柔軟に対応できる。
【0044】
次に図6の例は、車両からナビの目的地データを取得して、他の車両と共有する例である。具体的にはS700で、車両データとして、車両のナビの目的地情報を受信する。そしてS710で、取得した目的地情報を他の携帯電話機に送信して、他の車両のナビ装置に入力して、目的地を共有する。
【0045】
上記実施例は、特許請求の範囲に記載された趣旨の範囲内で適宜変更してよい。例えば認証が成功したらセンタは認証が成功したことを示す信号(認証成功信号)を携帯電話機3へ送信し、携帯電話機3は認証成功信号をそのまま無線通信装置23に送信する。そして認証が成功であったことを認識した無線通信装置23が携帯電話機3へ暗号化キー26を送信するとしてもよい。
【0046】
あるいはセンタ4を用いずに、認証機能を無線通信装置に持たせてもよい。また携帯電話機3と無線通信装置23との間の無線通信は上記例では近距離無線通信としたが、これに限定せず、携帯電話網(広域通信網)を用いてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 通信システム
2 車両
3 携帯電話機(携帯通信端末)
4 センタ(認証装置)
23 無線通信装置(通信装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備されて、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから携帯通信端末が備えたアプリケーションプログラムが必要とするデータの送信を求めるデータ要求信号を無線で受信する受信手段と、
その受信手段が前記データ要求信号を受信したら、前記必要とするデータが前記携帯通信端末の認証を必要とするデータか否かを判定する判定手段と、
その判定手段が認証が必要であると判定したら前記携帯通信端末に認証の実行を要求する認証要求信号を無線で送信する第1送信手段と、
前記携帯通信端末の認証が成功である場合に、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから前記アプリケーションプログラムが必要とするデータを前記携帯通信端末に無線で送信する第2送信手段と、
を有する通信装置を備え、前記アプリケーションプログラムは、
前記携帯通信端末に対して前記データ要求信号の送信を指令する指令ステップと、
前記携帯通信端末が前記認証要求信号を受信したら、所定の認証装置に対して認証処理を要求する認証要求ステップと、
前記認証装置から認証処理の結果を受信する受信ステップと、
認証が成功の場合に受信した前記データを用いた情報処理を実行するデータ処理ステップと、
を備えたことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
車両に装備されて、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから携帯通信端末が備えたアプリケーションプログラムが必要とするデータの送信を求めるデータ要求信号を無線で受信する受信手段と、
その受信手段が前記データ要求信号を受信したら、前記必要とするデータが前記携帯通信端末の認証を必要とするデータか否かを判定する判定手段と、
その判定手段が認証が必要であると判定したら前記携帯通信端末に認証の実行を要求する認証要求信号を無線で送信する第1送信手段と、
前記携帯通信端末の認証が成功である場合に、前記車両の車内通信で通信されているデータのなかから前記アプリケーションプログラムが必要とするデータを前記携帯通信端末に無線で送信する第2送信手段と、
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項3】
携帯通信端末に対して、車両の車内通信で通信されているデータのなかから所定のデータの送信を要求するデータ要求信号の送信を指令する指令ステップと、
前記携帯通信端末が認証を要求する認証要求信号を受信したら、所定の認証装置に対して認証処理を要求する認証要求ステップと、
前記認証装置から認証処理の結果を受信する受信ステップと、
認証が成功の場合に受信した前記データを用いた情報処理を実行するデータ処理ステップと、
を備えたことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
前記データ要求信号は、
前記通信装置に対して車両の装備機器データの送信を求める第1データ要求信号と、
前記装備機器データで示された車両の装備機器に応じたデータの送信を求める第2データ要求信号と、
を含む請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記データ要求信号は、
車両の装備機器データの送信を求める第1データ要求信号と、
前記装備機器データで示された車両の装備機器に応じたデータの送信を求める第2データ要求信号と、
を含む請求項2に記載の通信装置。
【請求項6】
前記データ要求信号は、
車両に備えられた通信装置に対して車両の装備機器データの送信を求める第1データ要求信号と、
前記装備機器データで示された車両の装備機器に応じたデータの送信を求める第2データ要求信号と、
を含む請求項3に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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