説明

通信接続方法、通信接続装置及び通信接続プログラム

【課題】本発明は、通信接続装置の使い勝手を向上させる。
【解決手段】本発明は、通信対象として選定された機器12A乃至12Nと通信接続するための通信接続処理を開始して当該通信対象の機器12A乃至12Nを示す選定機器画像を表示し、選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、当該通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新することにより、通信接続処理を実行している間、ユーザに、選定機器画像内の進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができ、機器12A乃至12Nとの通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができ、通信接続装置の使い勝手を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信接続方法、通信接続装置、通信接続プログラムに関し、例えば、近距離無線通信規格に準じた通信機能を有する機器と、当該近距離無線通信規格に準じて通信接続可能な携帯端末に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯型情報処理端末は、近距離無線通信規格に準じた通信機能と共に、内蔵又は外付けのカメラを使用する撮影機能を有している。
【0003】
これにより携帯型情報処理端末は、当該携帯型情報処理端末と同様の近距離無線通信規格に準じた通信機能を有する情報機器や情報家電のようなターゲットを、カメラを使用して撮影することができる。
【0004】
ただし、ターゲットは、その表面に当該ターゲットのIDコードを表現するサイバーコードが視覚的に識別可能な状態に設けられている。
【0005】
よって携帯型情報処理端末は、カメラを使用してターゲットを、その表面のサイバーコードと共に撮影して撮影画像を得ると、当該撮影画像に写り込んでいるサイバーコードをもとに、ターゲットのネットワークアドレスを取得する。
【0006】
そして携帯型情報処理端末は、ディスプレイに例えば、その撮影画像を表示しながら、この際に取得したネットワークアドレスを使用してターゲット(すなわち、この際に撮影されたターゲット)と通信接続する。
【0007】
このようにして従来の携帯型情報処理端末は、ユーザに通信対象のターゲットを撮影させるだけで、当該ターゲットと通信接続することができるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4178697号(第18頁、第19頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、携帯型情報処理端末は、ターゲットと通信接続する際、実際には通信接続処理を実行してターゲットと通信接続用の信号を自動的に何度かやりとりして、最終的に通信接続を確立(すなわち、実際にデータを送受信可能な状態に)している。
【0010】
ただし、携帯型情報処理端末は、通信接続処理を開始してから、ターゲットとの通信接続が確立して、その通信接続処理が終了するまでに例えば、数十秒のように比較的長い処理時間を要している。
【0011】
このため携帯型情報処理端末は、通信接続処理の実行中には、例えば、ディスプレイに通信接続処理の実行中であることを示すコメントや図形等を表示している。
【0012】
ところが、携帯型情報処理端末は、通信接続処理の実行中にコメントや図形等を表示しただけでは、ユーザに通信接続処理がどの程度進んでいるのかを認識させることができない。
【0013】
このため携帯型情報処理端末は、通信接続処理を実行した場合、ユーザに対し、ターゲットとの通信接続が何時ぐらいに確立するのかを全く予測し得ない状態で当該通信接続が確立するまで待たせることになり使い勝手がわるいという問題があった。
【0014】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、通信接続装置の使い勝手を向上し得る通信接続方法、通信接続装置、通信接続プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
かかる課題を解決するため本発明においては、通信接続装置において、通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を開始して、通信対象の機器を示す選定機器画像を表示し、当該選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新するようにした。
【0016】
従って本発明では、通信接続処理を実行している間、ユーザに選定機器画像内の進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができ、その結果、機器との通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を開始して、通信対象の機器を示す選定機器画像を表示し、当該選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新するようにしたことにより、通信接続処理を実行している間、ユーザに選定機器画像内の進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができ、その結果、機器との通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができ、かくして通信接続装置の使い勝手を向上し得る通信接続方法、通信接続装置、通信接続プログラムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態による通信接続装置の構成の概要を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態による通信接続システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態による通信接続装置の具体例である携帯端末の外観構成を示す略線図である。
【図4】本実施の形態による通信接続装置の具体例である携帯端末の回路構成を示すブロック図である。
【図5】コードシールが貼着された機器の説明に供する略線図である。
【図6】2次元コードの構成を示す略線図である。
【図7】コードシールが貼着されていない機器の説明に供する略線図である。
【図8】3次元空間画像の構成を示す略線的斜視図である。
【図9】選定された機器の機器アイコンを配置した3次元空間画像の生成の説明に供する略線的斜視図である。
【図10】携帯端末による選定機器画像の表示(1)の説明に供する略線図である。
【図11】携帯端末による選定機器画像の表示(2)の説明に供する略線図である。
【図12】携帯端末による選定機器画像の表示(3)の説明に供する略線図である。
【図13】選定機器画像上での通信対象の機器の選定の説明に供する略線図である。
【図14】通信接続処理の進捗状況の通知段階に応じた位置間線分の分割の説明に供する略線的斜視図である。
【図15】3次元空間画像内の進捗状況通知画像の配置(1)の説明に供する略線的斜視図である。
【図16】選定機器画像への進捗状況通知画像の合成の説明に供する略線図である。
【図17】3次元空間画像内の進捗状況通知画像の配置(2)の説明に供する略線的斜視図である。
【図18】選定機器画像内の進捗状況通知画像の更新(1)の説明に供する略線図である。
【図19】3次元空間画像内の進捗状況通知画像の配置(3)の説明に供する略線的斜視図である。
【図20】選定機器画像内の進捗状況通知画像の更新(2)の説明に供する略線図である。
【図21】3次元空間画像内の進捗状況通知画像の配置(4)の説明に供する略線的斜視図である。
【図22】選定機器画像内の進捗状況通知画像の更新(3)の説明に供する略線図である。
【図23】通信接続が確立したときの3次元空間画像内の進捗状況通知画像の配置の説明に供する略線的斜視図である。
【図24】選定機器画像内の進捗状況通知画像の最終的な更新の説明に供する略線図である。
【図25】通信対象の機器を探索し得なかったときの選定機器画像の構成を示す略線図である。
【図26】選定機器合成画像の構成を示す略線図である。
【図27】サムネイル画像へのタップ操作による送信対象の写真画像データの選択の説明に供する略線図である。
【図28】サムネイル画像の進捗状況通知画像上へのドラッグによる送信対象の写真画像データの選択の説明に供する略線図である。
【図29】写真画像データの送信処理の進捗状況に応じた3次元空間画像内のサムネイル画像の配置(1)の説明に供する略線的斜視図である。
【図30】選定機器画像による送信処理の進捗状況の通知(1)の説明に供する略線図である。
【図31】写真画像データの送信処理の進捗状況に応じた3次元空間画像内のサムネイル画像の配置(2)の説明に供する略線的斜視図である。
【図32】選定機器画像による送信処理の進捗状況の通知(2)の説明に供する略線図である。
【図33】写真画像データの送信が完了したときの選定機器画像の構成を示す略線図である。
【図34】選定機器画像上での通信接続の切断の指示の説明に供する略線図である。
【図35】通信対象の機器との通信接続を切断したときの選定機器画像の構成を示す略線図である。
【図36】選定機器画像上での機器との再接続の指示の説明に供する略線図である。
【図37】通信接続処理手順を示すフローチャートである。
【図38】進捗状況通知処理サブルーチンを示すフローチャートである。
【図39】携帯端末と通信対象の機器との通信接続の変形例を示す略線図である。
【図40】進捗状況通知画像の変形例を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0020】
<1.実施の形態>
[1−1.実施の形態による通信接続装置の構成の概要]
まず、本実施の形態の概要を説明する。因みに、この概要を説明した後、本実施の形態の具体例の説明に移る。図1において、1は全体として本実施の形態による通信接続装置を示す。
【0021】
係る通信接続装置1において通信接続処理部2は、通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を実行する。
【0022】
また通信接続装置1において表示部3は、通信接続処理部2により通信接続処理が開始されると、通信対象の機器を示す選定機器画像を表示する。
【0023】
さらに通信接続装置1において進捗状況通知部4は、選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新する。
【0024】
かかる構成により通信接続装置1は、通信接続処理を実行している間、ユーザに選定機器画像内の進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができる。
【0025】
その結果、通信接続装置は、通信接続処理を実行している間、ユーザを、機器との通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができる。これにより通信接続装置1は、使い勝手を格段的に向上させることができる。
【0026】
[1−2.実施の形態による通信接続システムの構成]
図2において、10は全体として、本実施の形態による通信接続システムを示す。係る通信接続システム10は、上述の概要で示した通信接続装置1の具体例であるスマートフォンと呼ばれる携帯端末11を有している。
【0027】
この携帯機器11は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802規格のような近距離無線通信規格に準じた通信機能を有している。
【0028】
また通信接続システム10は、携帯端末11と同一の近距離無線通信規格に準じた通信機能を有するパーソナルコンピュータやテレビジョン受像機、無線ルータ等の種々の機器12A乃至12Nも有している。
【0029】
これにより通信接続システム10では、携帯端末11が種々の機器12A乃至12Nと近距離無線通信規格に準じて無線で通信接続して、当該機器12A乃至12Nとの間で種々のデータを送受信し得るようになされている。
【0030】
[1−3.携帯端末の外観構成]
次いで、図3(A)及び(B)を用いて、携帯端末11の外観構成について説明する。係る携帯端末11は、略偏平矩形状の端末筐体20を有している。
【0031】
因みに、以下の説明では、端末筐体20の長手方向を、筐体長手方向とも呼び、当該端末筐体20の短手方向を、筐体短手方向とも呼ぶ。
【0032】
また、以下の説明では、端末筐体20において筐体長手方向の一端を、筐体上端とも呼び、当該筐体長手方向の他端を、筐体下端とも呼ぶ。
【0033】
さらに、以下の説明では、端末筐体20において筐体短手方向の一端を、筐体左端とも呼び、当該筐体短手方向の他端を、筐体右端とも呼ぶ。
【0034】
端末筐体20の正面20Aには、筐体上端寄りに、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイのようなディスプレイ21の表示面21Aが、当該表示面21A全体を外部に露出させて配置されている。
【0035】
そしてディスプレイ21の表示面21A上には、当該表示面21A全体を覆うように透明なタッチパネル22が貼着されている。
【0036】
また端末筐体20の正面20Aには、筐体下端寄りに複数の操作ボタン23が例えば、筐体短手方向に沿って一列に並べられて配置されている。
【0037】
これにより携帯端末11は、タッチパネル22や複数の操作ボタン23を介して種々の指示や命令を入力させることができる。
【0038】
一方、端末筐体20の背面20Bには、筐体右上端部にカメラ部の撮影レンズ24が、その入射面を外部に露出させて配置されている。
【0039】
これにより携帯端末11は、端末筐体20の背面20Bと共に撮影レンズ24の入射面を被写体に向けてタッチパネル22又は操作ボタン23が操作され撮影命令が入力されると、被写体を含む撮影範囲から到来する撮影光を撮影レンズからカメラ部に取り込む。このようにして携帯端末11は、カメラ部を用いて被写体を写真撮影することができる。
【0040】
[1−4.携帯端末の回路構成]
次いで、図4を用いて、携帯端末11の回路構成について説明する。携帯端末11は、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)30を有している。
【0041】
中央処理ユニット30は、ROM(Read Only Memory)31に予め記憶された基本プログラムや、通信接続プログラム及び通信処理プログラムのようなアプリケーションプログラム等の各種プログラムをRAM(Random Access Memory)32に読み出す。
【0042】
そして中央処理ユニット30は、RAM32上で展開した各種プログラムに従って全体を制御すると共に、所定の演算処理や、ユーザの操作に応じた各種処理を実行する。
【0043】
ここで、携帯端末11において上述の各種操作ボタン23は、ユーザによって押下操作されると、その押下操作に応じた操作入力信号を入力処理部33に送出する。
【0044】
入力処理部33は、操作ボタン23から供給される操作入力信号に対して所定の処理を施すことにより、当該操作入力信号を操作コマンドに変換して中央処理ユニット30に送出する。
【0045】
よって中央処理ユニット30は、ユーザの操作として操作ボタン23が押下操作された場合、その押下操作に応じて入力処理部33から与えられた操作コマンドに応じた各種処理を実行する。
【0046】
ところで、携帯端末11において上述のタッチパネル22は、あたかもディスプレイ21の表示面21Aにタッチさせているように、当該タッチパネル22の表面に指やスタイラスペン等をタッチさせて種々の命令や指示を入力させるためのものである。
【0047】
タッチパネル22の表面にタッチさせて種々の命令や指示を入力するための操作としては、タッチパネル22の表面に1本の指の指先や、1本のスタイラスペンのペン先等をほぼ一点にタッチさせて直ちに離すようなものがある。
【0048】
また、かかる操作としては、タッチパネル22の表面に1本の指の指先や、1本のスタイラスペンのペン先等をタッチさせたまま、直線や円等の所望の線画を描くように移動させる(すなわち、表面上で指先等を滑らせる)ようなものもある。
【0049】
因みに、以下の説明では、タッチパネル22の表面に1本の指の指先や、1本のスタイラスペンのペン先等をほぼ一点にタッチさせて直ちに離すような操作を、タップ操作とも呼ぶ。
【0050】
タップ操作は、例えば、ディスプレイ21に表示されている画像上で当該画像内のアイコンやボタン等の指示項目を指示するために行われる操作である。
【0051】
また、以下の説明では、タッチパネル22の表面に1本の指の指先や、1本のスタイラスペンのペン先等をタッチさせたまま所望の線画を描くように移動させるような操作を、スライド操作とも呼ぶ。
【0052】
このスライド操作は、例えば、ディスプレイ21に表示されている画像上で当該画像内のアイコン等の移動可能項目を所望の位置までドラッグ(すなわち、移動)させるために行われる操作である。
【0053】
またスライド操作は、例えば、ディスプレイ21に表示されている画像上でのスライド操作の位置や当該スライド操作で描く線画の形状に応じた命令を入力するため等にも行われる操作である。
【0054】
なお、以下の説明では、タッチパネル22の表面に指先等をタッチさせるようにして行われるタップ操作及びスライド操作を、特には区別する必要のない場合、まとめてタッチ操作とも呼ぶ。
【0055】
タッチパネル22は、表面がタッチ操作された場合、タッチ操作の開始から終了までの間、格段的に短い例えば、数[μsec]のような一定時間毎にタッチ位置を、ディスプレイ21の表示面21Aの画素位置の座標として検出する。
【0056】
またタッチパネル22は、タッチ位置を検出する毎に、当該検出したタッチ位置を示すタッチ位置情報を中央処理ユニット30に送出する。
【0057】
中央処理ユニット30は、タッチパネル22からタッチ位置情報が与えられると、例えば、そのタッチ位置情報が与えられている間の時間を、タッチ操作の開始から終了までのタッチ操作が行われた時間(以下、これをタッチ操作時間とも呼ぶ)として検出する。
【0058】
また中央処理ユニット30は、例えば、そのタッチ位置情報が与えられている間の、当該タッチ位置情報が示すタッチ位置の変位量を、タッチ操作の開始から終了までにタッチ位置がどの程度変位したのかを示すタッチ位置変位量として検出する。
【0059】
そして中央処理ユニット30は、そのタッチ操作時間とタッチ位置変位量とに基づきタッチ操作の種類(すなわち、タップ操作やスライド操作の何れであるのか)を判別する。
【0060】
よって中央処理ユニット30は、ユーザの操作としてタッチパネル22の表面がタッチ操作された場合、当該タッチパネル22の表面に対して行われたタッチ操作の種類及び位置に応じた各種処理を実行する。
【0061】
このようにして中央処理ユニット30は、RAM32上で展開した各種プログラムに従って通話機能、音楽等の音声データの取得機能及び再生機能、被写体の撮影機能、その撮影によって得られた写真画像の再生機能等のように種々の機能を実現することができる。
【0062】
実際に携帯端末11には、電話会社が管理運営している広域電話回線網の基地局と通信するために用いる通信処理部34及びアンテナ35が設けられている。
【0063】
係る通信処理部34は、広域電話回線網の基地局に適用された無線通信規格に準じて、送信用のデータに所定の送信処理を施すと共に、アンテナ35で受信されたデータに所定の受信処理を施すものである。
【0064】
またアンテナ35は、広域電話回線網の基地局に適用された無線通信規格に準じて、通信処理部34で送信処理されたデータを基地局に送信すると共に、当該基地局から送信されたデータを受信するものである。
【0065】
因みに、以下の説明では、広域電話回線網用の基地局と通信するために用いられる通信処理部34を、広域用通信処理部34とも呼び、当該広域電話回線網用の基地局と通信するために用いられるアンテナ35を、広域用アンテナ35とも呼ぶ。
【0066】
中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23やタッチパネル22を介して通話機能が選択されると、通話モードに移行する。
【0067】
この状態で中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して通話の相手の電話番号が入力され、引き続き発呼命令が入力されると、その電話番号を用いて発呼データを生成する。
【0068】
また中央処理ユニット30は、発呼データを、広域用通信処理部34を介して広域用アンテナ35から基地局に送信する。
【0069】
これにより中央処理ユニット30は、発呼データを広域電話回線網経由で相手の通話機器(図示せず)に送信して、当該相手に通話機器を介してユーザからの発呼を通知する。
【0070】
その結果、中央処理ユニット30は、相手が通話を許可して当該相手の通話機器との通信接続が確立すると、マイクロホン36によりユーザの音声を集音し、得られる音声信号を音声処理部37で処理して通話用音声データを生成する。
【0071】
そして中央処理ユニット30は、その通話用音声データを、広域用通信処理部34を介して広域用アンテナ35から基地局に送信する。
【0072】
これにより中央処理ユニット30は、ユーザの音声の通話用音声データを広域電話回線網経由で相手の通話機器に送信する。
【0073】
また中央処理ユニット30は、この際、相手の通話機器から送信された通話用音声データを広域用アンテナ35で受信すると、当該通話用音声データを、広域用通信処理部34を介して取り込んで音声処理部37に送出する。
【0074】
音声処理部37は、中央処理ユニット30から与えられた通話用音声データを処理し、得られる音声信号をスピーカ38から相手の音声として出力する。
【0075】
このようにして中央処理ユニット30は、通話モード時、ユーザからの通話の要求に応じて相手の通話機器と通信接続が確立すると、当該ユーザと相手との互いの音声の通話用音声データを送受信して、ユーザと相手とを通話させることができる。
【0076】
因みに、中央処理ユニット30は、実行中の機能に関わらずに、相手の通話機器から送信された着呼データを広域用アンテナ35で受信したときには、当該着呼データを、広域用通信処理部34を介して取り込む。
【0077】
また中央処理ユニット30は、その着呼データに基づき例えば、スピーカ38から着信音を出力して、ユーザに相手からの着呼を通知する。
【0078】
その結果、中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23やタッチパネル22を介して通話が許可され、相手の通話機器との通信接続が確立すると、上述と同様にマイクロホン36及び音声処理部37により通話用音声データを生成する。
【0079】
また中央処理ユニット30は、その通話用音声データを、広域用通信処理部34を介して広域用アンテナ35から基地局に送信する。
【0080】
これにより中央処理ユニット30は、ユーザの音声の通話用音声データを広域電話回線網経由で相手の通話機器に送信する。
【0081】
また中央処理ユニット30は、この際、相手の通話機器から送信された通話用音声データを広域用アンテナ35で受信すると、当該通話用音声データを、広域用通信処理部34を介して取り込んで音声処理部37に送出する。
【0082】
音声処理部37は、中央処理ユニット30から与えられた通話用音声データを処理し、得られる音声信号をスピーカ38から相手の音声として出力する。
【0083】
このようにして中央処理ユニット30は、相手からの通話の要求に応じて当該相手の通話機器と通信接続が確立した場合も、ユーザと相手との互いの音声の通話用音声データを送受信して、ユーザと相手とを通話させることができる。
【0084】
ところで、中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23やタッチパネル22を介して音声データの取得機能が選択されると、音声データ取得モードに移行する。
【0085】
この際、中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して音声選択ページ画像の取得が要求されると、ページ画像要求データを生成する。
【0086】
また中央処理ユニット30は、そのページ画像要求データを、広域用通信処理部34を介して広域用アンテナ35から基地局に送信し、その基地局経由でインターネット(図示せず)上の配信装置(図示せず)に送信する。
【0087】
その結果、中央処理ユニット30は、配信装置から基地局経由でページ画像データが返信されると、当該ページ画像データを広域用アンテナ35で受信し広域用通信処理部34を介して取り込む。
【0088】
そして中央処理ユニット30は、そのページ画像データを画像処理部40で復号処理した後、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0089】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aにページ画像データに基づく音声選択ページ画像を表示する。
【0090】
この状態で中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して音声選択ページ画像上で所望の音声データが選択されると、これに応じて、選択された音声データを要求するための音声要求データを生成する。
【0091】
また中央処理ユニット30は、その音声要求データを、広域用通信処理部34を介して広域用アンテナ35から基地局に送信し、その基地局経由でインターネット上の配信装置に送信する。
【0092】
その結果、中央処理ユニット30は、配信装置から基地局経由で、ユーザにより選択された音声データが当該音声データの属性情報を示す属性データと共に送信されると、これらを広域用アンテナ35で受信し広域用通信処理部34を介して取り込む。
【0093】
因みに、以下の説明では、音声データの属性情報を、音声属性情報とも呼び、当該音声属性情報を示す属性データを、音声属性データとも呼ぶ。
【0094】
そして中央処理ユニット30は、その音声データ及び音声属性データを、携帯端末11に内蔵された、又は着脱可能に設けられた記憶媒体42に送出して、当該記憶媒体42に音声データと音声属性データとを対応付けて記憶する。
【0095】
このようにして中央処理ユニット30は、ユーザにより音声データの取得が要求される毎に、配信装置を利用して音声データを取得することができる。
【0096】
ここで、音声データは、音楽や自然界の音(波の音や川のせせらぎ、鳥や虫の鳴き声等)、落語、朗読等の音声をデジタルデータ化して生成されたものである。
【0097】
また音声属性データは、対応する音声データの音声属性情報として、当該音声データを個別に識別可能な識別情報や、その音声データの再生時間及びデータサイズを示している。因みに、以下の説明では、音声データの識別情報を、音声識別情報とも呼ぶ。
【0098】
さらに音声属性データは、対応する音声データの音声属性情報として、当該音声データに基づく音声のタイトルやアーティスト、ジャンル、リリース年等も示している。
【0099】
そして中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23やタッチパネル22を介して音声データの再生機能が選択されると、音声データ再生モードに移行する。
【0100】
この際、中央処理ユニット30は、記憶媒体42から複数の音声属性データを読み出す。また中央処理ユニット30は、これら複数の音声属性データに含まれる例えば、タイトルに基づき、再生対象の音声データを選択するための音声選択画像データを生成する。
【0101】
そして中央処理ユニット30は、その音声選択画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0102】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに音声選択画像データに基づく音声選択画像(図示せず)を表示する。
【0103】
この場合、音声選択画像には、例えば、複数の音声データに基づく音声のタイトルがリスト化されて配置されている。
【0104】
これにより中央処理ユニット30は、音声選択画像を介して、ユーザに再生可能な音声データを、対応するタイトルとして通知する。
【0105】
この状態で中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して音声選択画像上で再生対象の音声データがタイトルとして選択されると、記憶媒体42から当該選択された音声データを読み出す。そして中央処理ユニット30は、その音声データを音声処理部37に送出する。
【0106】
音声処理部37は、中央処理ユニット30から与えられた音声データに復号処理のような所定の再生処理を施し、得られた音声信号をスピーカ、又は図示しないヘッドホン等を介して音声として出力する。
【0107】
このようにして中央処理ユニット30は、ユーザにより再生対象として選択された音声データを再生して、その音声データに基づく音声を聴かせることができる。
【0108】
ところで、中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して被写体の撮影機能が選択されると、撮影モードに移行する。
【0109】
この際、カメラ部45は、被写体を含む撮影範囲から到来する撮影光L1を、上述の撮影レンズ24と共に種々の光学素子を含む撮影光学系46を介して撮像素子47の受光面で受光する。
【0110】
因みに、係る撮像素子47は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等でなる。
【0111】
この際、中央処理ユニット30は、ドライバ48を介して、撮影光学系46に設けられているモータ(図示せず)を適宜駆動制御することにより、当該撮影光学系46において光学素子としてのフォーカスレンズの位置や絞りの開口量等を調整する。
【0112】
これにより中央処理ユニット30は、撮影光学系46において、被写体を含む撮影範囲に対するフォーカスや露出を自動調整する。
【0113】
また中央処理ユニット30は、この際、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介してズームが指示されると、これに応じてドライバ48を介して、撮影光学系46に設けられているモータを駆動制御する。
【0114】
これにより中央処理ユニット30は、撮影光学系46内において光学素子としてのズームレンズを光軸に沿って移動させて、撮影範囲を広げ又は狭めるようにズーム倍率を調整する。
【0115】
この状態で中央処理ユニット30は、撮像素子47を制御する。よって撮像素子47は、中央処理ユニット30の制御のもと、受光面で受光している撮影光L1を所定周期で光電変換して、当該撮影光に応じたアナログの光電変換信号を順次生成してカメラ処理部49に送出する。
【0116】
カメラ処理部49は、撮像素子47から光電変換信号が与えられる毎に、当該光電変換信号に増幅処理やノイズ低減処理等の所定のアナログ処理を施して、アナログの撮影信号を生成する。
【0117】
またカメラ処理部49は、撮影信号を生成する毎に、当該撮影信号をアナログデジタル変換処理してデジタルの撮影データを生成する。
【0118】
さらにカメラ処理部49は、撮影データにシェーディング補正処理や、ディスプレイ21の表示面21Aの解像度に応じた画像縮小処理等の撮影状態提示用のデジタル処理を施して、当該デジタル処理を施した撮影データをディスプレイ21に送出する。
【0119】
これによりカメラ処理部49は、ディスプレイ21の表示面21Aに撮影データに基づく撮影画像を動画像のように表示する。
【0120】
このようにしてカメラ処理部49は、ディスプレイ21の表示面21Aに表示した撮影画像をユーザに目視させて、撮影範囲や構図、フォーカス等のような被写体の撮影状態を確認させることができる。
【0121】
この状態で中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して写真撮影が指示されると、撮像素子47及びカメラ処理部49と、画像処理部40とを写真撮影用に制御する。
【0122】
実際に中央処理ユニット30は、このとき撮像素子47において撮影光L1により受光面を所定のシャッタスピードで写真撮影用に露光する。
【0123】
よって撮像素子47は、受光面を露光した撮影光を光電変換して、当該露光した撮影光に応じた光電変換信号を生成してカメラ処理部49に送出する。
【0124】
カメラ処理部49は、この際、撮像素子47から与えられた光電変換信号に上述と同様にアナログ処理を施して撮影信号を生成した後、当該生成した撮影信号をアナログデジタル変換処理して撮影データを生成する。
【0125】
またカメラ処理部49は、撮影データにシェーディング補正処理や、予め写真撮影用に選定された解像度に応じた画像縮小処理等の写真撮影用のデジタル処理を施して写真画像データを生成すると共に、当該生成した写真画像データを画像処理部40に送出する。
【0126】
画像処理部40は、カメラ処理部49から写真画像データが与えられると、当該写真画像データに所定の圧縮符号化方式で圧縮符号化処理を施して中央処理ユニット30に送出する。
【0127】
ところで、画像処理部40は、この際、写真画像データの属性情報として、当該写真画像データに画素を間引くような縮小処理を施してサムネイル画像データを生成し、当該生成したサムネイル画像データも中央処理ユニット30に送出している。
【0128】
因みに、サムネイル画像データに基づくサムネイル画像は、写真画像データに基づく写真画像よりもサイズが小さいものの、当該写真画像の絵柄と実質的に同一の絵柄を有している。
【0129】
よってサムネイル画像は、当該サムネイル画像の生成の元になった写真画像のインデックスとして用いることができるものである。なお、以下の説明では、写真画像データの属性情報を、写真属性情報とも呼ぶ。
【0130】
中央処理ユニット30は、画像処理部40から写真画像データ及びサムネイル画像データが与えられると、例えば、Exif(Exchangeable image file format)に準じて、写真画像データの写真属性情報を示す写真属性データを生成する。
【0131】
因みに、写真属性データは、対応する写真画像データの写真属性情報として、当該写真画像データを個別に識別可能な識別情報や、その写真画像データのデータサイズを示している。因みに、以下の説明では、写真画像データの識別情報を写真識別情報とも呼ぶ。
【0132】
また写真属性データは、対応する写真画像データの写真属性情報として、被写体を写真撮影したときの撮影条件等の種々の情報も示すと共に、当該写真属性情報として、この際に画像処理部40で生成されたサムネイル画像データを含んでいる。
【0133】
また中央処理ユニット30は、写真画像データを写真属性データと共に記憶媒体42に送出して、当該記憶媒体42に写真画像データと写真属性データとを対応付けて記憶する。
【0134】
このようにして中央処理ユニット30は、被写体を写真撮影して、その結果得られた写真画像データを記憶媒体42に記憶することができる。
【0135】
そして中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して写真画像の再生機能が選択されると、写真再生モードに移行する。
【0136】
この際、中央処理ユニット30は、記憶媒体42から複数の写真属性データを読み出す。また中央処理ユニット30は、これら複数の写真属性データに含まれるサムネイル画像データに基づき、再生対象の写真画像データを選択するための写真選択画像データを生成する。
【0137】
そして中央処理ユニット30は、写真選択画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出することにより、当該ディスプレイ21の表示面21Aに写真選択画像データに基づく写真選択画像(図示せず)を表示する。
【0138】
この場合、写真選択画像には、複数のサムネイル画像が例えば、マトリックス状に配置されている。これにより中央処理ユニット30は、写真選択画像を介して、ユーザに再生可能な写真画像データを、対応するサムネイル画像として通知する。
【0139】
この状態で中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して写真選択画像上で再生対象の写真画像データがサムネイル画像として選択されると、記憶媒体42から当該選択された写真画像データを読み出す。また中央処理ユニット30は、その写真画像データを画像処理部40に送出する。
【0140】
画像処理部40は、中央処理ユニット30から写真画像データが与えられると、その写真画像データを復号してディスプレイ21に送出することにより、当該ディスプレイ21の表示面21Aに写真画像データに基づく写真画像を表示する。
【0141】
このようにして中央処理ユニット30は、ユーザにより再生対象として選択された写真画像データを再生して、その写真画像データに基づく写真画像を見せることができる。
【0142】
係る構成に加えて、この携帯端末11の場合、上述の近距離無線通信規格に準じて機器12A乃至12Nと無線で通信するために用いる通信処理部50及びアンテナ51が設けられている。
【0143】
係る通信処理部50は、上述の近距離無線通信規格に準じて、送信用のデータに所定の送信処理を施すと共に、アンテナ51で受信されたデータに所定の受信処理を施すものである。
【0144】
またアンテナ51は、上述の近距離無線通信規格に準じて、通信処理部50で送信処理されたデータを機器12A乃至12Nに送信すると共に、当該機器12A乃至12Nから送信されたデータを受信するものである。
【0145】
因みに、以下の説明では、近距離無線通信規格に準じて機器12A乃至12Nと無線で通信するために用いられる通信処理部50を、近距離用通信処理部50とも呼ぶ。
【0146】
また、以下の説明では、近距離無線通信規格に準じて機器12A乃至12Nと無線で通信するために用いられるアンテナ51を、近距離用アンテナ51とも呼ぶ。
【0147】
そして中央処理ユニット30は、RAM32上で展開した通信接続プログラムに従い、近距離用通信処理部50及び近距離用アンテナ51を使用して上述の機器12A乃至12Nとの通信接続を確立する通信接続機能を実現することができる。
【0148】
また中央処理ユニット30は、機器12A乃至12Nとの通信接続が確立すると、引き続きRAM32上で展開した通信処理プログラムに従い、近距離用通信処理部50及び近距離用アンテナ51を使用して機器12A乃至12Nとデータを送受信するデータ送受信機能も実現することができる。
【0149】
よって以下には、まず中央処理ユニット30が実現する通信接続機能について説明し、次いで、当該中央処理ユニット30が実現するデータ送受信機能について説明する。
【0150】
中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して通信接続機能が選択されると、これに応じて通信接続モードに移行する。
【0151】
この場合、中央処理ユニット30は、ユーザに通信対象の機器12A乃至12Nを写真撮影して選定させるために、カメラ部45を上述の撮影モード時と同様に動作させる。
【0152】
これにより中央処理ユニット30は、カメラ部45により撮影レンズ24の入射面が向けられた方向を撮影して、ディスプレイ21の表示面21Aに撮影画像を動画像のように表示する。
【0153】
そして中央処理ユニット30は、少なくとも1台の機器12A乃至12Nに撮影レンズ24の入射面が向けられた状態でユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して写真撮影が指示されると、当該機器12A乃至12Nを写真撮影する。
【0154】
これによりカメラ処理部49は、少なくとも1台の機器12A乃至12Nが写り込んでいる写真画像の写真画像データを生成する。
【0155】
すなわち、中央処理ユニット30は、通信接続モードでは、ユーザに、通信対象の機器12A乃至12Nを写真撮影するようにして選定させている。
【0156】
ただし、機器12A乃至12Nを写真撮影しただけでは、その機器12A乃至12Nがどのような機器12A乃至12Nであるのかが分からない。
【0157】
このためカメラ処理部49は、このときには写真画像データを生成すると、中央処理ユニット30の制御のもと、当該写真画像データを画像処理部40へは送らずに中央処理ユニット30に送出する。
【0158】
すなわち、カメラ処理部49は、この際、ユーザにより写真撮影するようにして選定された通信対象の機器12A乃至12Nの特定のために、その機器12A乃至12Nが写り込んでいる写真画像の写真画像データを中央処理ユニット30に送出する。
【0159】
ここで、図5に示すように、機器12A乃至12Nの中には、筐体の比較的目立つ正面や側面等に、例えば、サイバーコード(登録商標)と呼ばれる2次元コード55の印刷されたコードシール56が貼着されたものがある。
【0160】
この場合、2次元コード55は、当該2次元コード55が添付された(すなわち、コードシール56として付加された)機器12A乃至12Nの例えば、識別情報(以下、これを機器識別情報とも呼ぶ)をコード化するようにして形成されている。
【0161】
図6に示すように、2次元コード55は、例えば、当該2次元コード55の所在を示すためのガイド領域55Aと、最小構成単位である正方形の複数のセルが水平方向及び垂直方向へn×mのマトリクス状に配置されたコード領域55Bとから構成されている。
【0162】
ガイド領域55Aは、コード領域55Bの1つの辺の長さと等しい長さを有する長方形状に形成され、コード領域55Bの当該1つの辺と所定の間隙を介して平行に配置されている。
【0163】
またコード領域55Bは、4隅のセルを除く複数のセルをそれぞれ白色と黒色との何れか一方の色にして、当該複数のセルの白色と黒色とのパターンで機器識別情報を表現している。
【0164】
因みに、2次元コード55においてコード領域55Bの4隅のセルは、機器識別情報の表現には寄与せず、当該コード領域55Bの検出用として常に黒色に選定されている。
【0165】
また図7に示すように、機器12A乃至12Nの中には、筐体に、このような2次元コード55が印刷されたコードシール56が何ら貼着されていないものもある。
【0166】
さらに中央処理ユニット30は、機器12A乃至12Nの特定用に当該機器12A乃至12Nに関する機器情報を、記憶媒体42に記憶するようにして当該記憶媒体42に構築したデータベース(以下、これを機器データベースとも呼ぶ)に登録している。
【0167】
この場合、機器12A乃至12Nの機器情報は、例えば、機器12A乃至12Nの属性情報(以下、これを機器属性情報とも呼ぶ)と、携帯端末11が当該機器12A乃至12Nとの近距離無線通信規格に準じた通信に使用する通信使用情報とからなる。
【0168】
機器属性情報としては、対応する機器12A乃至12Nの機器識別情報や機種名、機器12A乃至12Nの輪郭を示す機器輪郭情報、当該機器12A乃至12Nを模式的に示す3次元画像として生成されたアイコン(以下、これを機器アイコンとも呼ぶ)等がある。
【0169】
通信使用情報としては、例えば、対応する機器12A乃至12N用のSSID(Service Set Identifier)と呼ばれる通信識別子や、送信データの暗号化及び受信データの復号に使用するWEP(Wired Equivalent Privacy)キーと呼ばれる暗号化キーがある。
【0170】
また通信使用情報としては、送信データの暗号化方式を示す暗号化情報や、機器12A乃至12Nが携帯端末11を認証する際の認証方式を示す認証情報等がある。
【0171】
そして機器12A乃至12Nの機器情報は、機器12A乃至12N毎に機器属性情報と通信使用情報とを対応付けるようにして機器データベースに登録されている。
【0172】
また機器属性情報としての機器識別情報、機種名及び機器輪郭情報等は、機器データベース上で機器12A乃至12N毎に対応付けられている。
【0173】
さらに通信使用情報としての通信識別子、暗号化キー、暗号化情報、認証情報等も、機器データベース上で機器12A乃至12N毎に対応付けられている。
【0174】
よって中央処理ユニット30は、カメラ処理部49から写真画像データが与えられると、機器データベースを利用して、その写真画像データに基づく写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nを特定する。
【0175】
すなわち、中央処理ユニット30は、この際、写真画像データに基づく写真画像を2値化処理して2値画像を生成し、当該生成した2値画像内で2次元コード55のガイド領域55Aを探索する。
【0176】
その結果、中央処理ユニット30は、2値画像内で2次元コード55のガイド領域55Aを検出すると、当該検出したガイド領域55Aの位置をもとにコード領域55Bの4隅のセルを検出する。
【0177】
これにより中央処理ユニット30は、2値画像内で、その検出した4隅のセルをもとにコード領域55Bを特定する。
【0178】
また中央処理ユニット30は、2値画像内のコード領域55Bにおいて4隅のセルを除く複数の白色及び黒色のセルのパターンを、ガイド領域55A及び4隅のセルの位置に応じた所定の順番で2進数に変換した後、当該2進数を復号して機器識別情報を生成する。
【0179】
このようにして中央処理ユニット30は、写真画像に機器12A乃至12Nと共に2次元コード55が写り込んでいると、その2次元コード55に基づき、当該2次元コード55が表現している機器12A乃至12Nの機器識別情報を検出する。
【0180】
そして中央処理ユニット30は、このように写真画像から機器識別情報を検出すると、その機器識別情報に基づき、記憶媒体42の機器データベースを用いて、当該写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの機種名を検出する。
【0181】
これにより中央処理ユニット30は、写真画像に、コードシール56が貼着された機器12A乃至12Nが写り込んでいる場合、その機器12A乃至12N(すなわち、機器12A乃至12Nの機種名)を特定することができる。
【0182】
また中央処理ユニット30は、写真画像内で、複数のエッジの形状と、当該複数のエッジの位置関係と、色とに基づき、コードシール56が貼着されていない機器12A乃至12Nの輪郭を形成していると想定されるエッジのまとまりを探索する。
【0183】
因みに、以下の説明では、機器12A乃至12Nの輪郭を形成していると想定されるエッジのまとまりを、想定輪郭とも呼ぶ。
【0184】
その結果、中央処理ユニット30は、写真画像内で想定輪郭を検出すると、当該写真画像から、その検出した想定輪郭を抽出する。
【0185】
そして中央処理ユニット30は、記憶媒体42から機器データベースに登録している機器輪郭情報を読み出すと共に、当該読み出した機器輪郭情報が示す輪郭と想定輪郭とに基づき所定の演算処理を実行する。
【0186】
これにより中央処理ユニット30は、想定輪郭が写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの輪郭として、どの程度確からしいかを示す確度を算出する。
【0187】
また中央処理ユニット30は、その算出した確度を、予め選定された閾値と比較する。その結果、中央処理ユニット30は、確度が閾値以上であると、想定輪郭が写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの輪郭であると推定する。
【0188】
因みに、中央処理ユニット30は、算出した確度が閾値よりも小さいと、想定輪郭が機器12A乃至12Nの輪郭ではないと判断する。
【0189】
このようにして中央処理ユニット30は、閾値以上の確度を得た想定輪郭を、写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの輪郭として検出する。
【0190】
そして中央処理ユニット30は、このように写真画像内で機器12A乃至12Nの輪郭を検出すると、その検出に用いた機器輪郭情報に基づき、記憶媒体42の機器データベースを用いて、当該写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの機種名を検出する。
【0191】
これにより中央処理ユニット30は、写真画像に、コードシール56が貼着されていない機器12A乃至12Nが写り込んでいる場合でも、その機器12A乃至12N(すなわち、機器12A乃至12Nの機種名)を特定することができる。
【0192】
このようにして中央処理ユニット30は、ユーザにより写真撮影するようにして選定された通信対象の機器12A乃至12Nを、当該機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されているか否かに関わらずに特定することができる。
【0193】
また中央処理ユニット30は、この際、通信対象の機器12A乃至12Nと他の機器12A乃至12Nとを設置位置の関係で一緒に写真撮影していても、写真画像に写り込んでいる、これら全ての機器12A乃至12Nを特定することができる。
【0194】
そして中央処理ユニット30は、写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nを特定すると、当該写真画像内で機器12A乃至12Nの写り込んでいる位置(以下、これを写真内機器位置とも呼ぶ)を検出する。
【0195】
すなわち、中央処理ユニット30は、特定した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていると、写真画像内でコードシール56に印刷されている2次元コード55の例えば中心位置を、当該機器12A乃至12Nの写真内機器位置として検出する。
【0196】
また中央処理ユニット30は、特定した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていないと、写真画像内で当該機器12A乃至12Nの輪郭の例えば、中心位置を、その機器12A乃至12Nの写真内機器位置として検出する。
【0197】
因みに、以下の説明では、写真画像において画像垂直方向の一方の辺を、上辺とも呼び、他方の辺を、下辺とも呼ぶ。
【0198】
また、以下の説明では、写真画像において画像水平方向の一方の辺を、左辺とも呼び、他方の辺を、右辺とも呼ぶ。
【0199】
そして中央処理ユニット30は、この際、写真画像において例えば、左下隅の頂点を2次元座標系の原点とし、その原点を通り下辺と一致する軸をX軸及び当該原点を通り左辺と一致する軸をY軸として、写真内機器位置を2次元座標(XY座標)として検出する。
【0200】
ところで、記憶媒体42には、撮影レンズ24の入射面から撮影範囲内のフォーカスを合わせた位置までの距離(フォーカス距離とも呼ぶ)を、当該撮影範囲を表現する3次元空間画像内の距離に変換するための変換表が記憶されている。
【0201】
因みに、以下の説明では、撮影範囲を表現する3次元空間画像において撮影レンズ24側の平面の垂直方向の一方の辺を、上辺とも呼び、当該平面の垂直方向の他方の辺を、下辺とも呼ぶ。
【0202】
また、以下の説明では、3次元空間画像において撮影レンズ24側の平面の水平方向の一方の辺を、左辺とも呼び、当該平面の水平方向の他方の辺を、右辺とも呼ぶ。
【0203】
この場合、図8に示すように、撮影範囲を表現する3次元空間画像SP1は、撮影レンズ24側の平面が、上述の写真画像と同一の大きさ及び形状を有し、全体として直方体状に形成される。
【0204】
また3次元空間画像SP1は、撮影レンズ24側の平面において左下隅の頂点を3次元座標系の原点とする。
【0205】
そして3次元空間画像SP1は、原点を通り撮影レンズ24側の平面の下辺と一致する軸をX軸、原点を通り撮影レンズ24側の平面の左辺と一致する軸をY軸、原点をとおり左側の平面の下辺と一致する軸をZ軸とする。
【0206】
因みに、以下の説明では、3次元空間画像SP1において撮影レンズ24側の平面を、XY平面とも呼ぶ。
【0207】
このため上述の変換表は、例えば、フォーカス距離としてフォーカスレンズの位置(フォーカスレンズ位置とも呼ぶ)を利用し、当該フォーカスレンズ位置に、フォーカス距離に対応する3次元空間画像SP1内の距離としてZ座標を対応付けて生成されている。
【0208】
よって中央処理ユニット30は、写真内機器位置を検出すると、機器12A乃至12Nの写真撮影でフォーカスを合わせたときのフォーカスレンズ位置に基づき、変換表から当該フォーカスレンズ位置に対応するZ座標を検索する。
【0209】
また中央処理ユニット30は、写真内機器位置を示すXY座標に、その検索したZ座標を加えて、撮影範囲を表現する3次元空間画像SP1内の機器12A乃至12Nの位置(以下、これを空間内機器位置とも呼ぶ)を示す3次元座標(XYZ座標)を得る。
【0210】
さらに中央処理ユニット30は、記憶媒体42から機器データベースに登録している、特定した機器12A乃至12Nの機器アイコンを読み出す。
【0211】
そして図9に示すように、中央処理ユニット30は、このときの撮影範囲を当該撮影範囲内に配置されている機器12A乃至12Nと共に立体的に示すように、空間内機器位置PO1に機器アイコン60を配置した3次元空間画像SP2を生成する。
【0212】
因みに、中央処理ユニット30は、この際、写真画像から、特定した機器12A乃至12Nの撮影姿勢を示す撮影姿勢情報を抽出している。
【0213】
例えば、中央処理ユニット30は、特定した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていると、写真画像から2次元コード55の撮影形状を示すベクトルを撮影姿勢情報として抽出している。
【0214】
また中央処理ユニット30は、特定した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていないと、写真画像から当該機器12A乃至12Nの輪郭の撮影形状を示すベクトルを撮影姿勢情報として抽出している。
【0215】
そして中央処理ユニット30は、その撮影姿勢情報に基づき、空間内機器位置に機器アイコン60を、機器12A乃至12Nの撮影時の姿勢と合わせるように配置して3次元空間画像SP2を生成している。
【0216】
また中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、XY平面よりも手前から当該XY平面側を見たように(すなわち、XY平面の前の視点から視線をZ軸と平行にして当該XY平面側を見たように)2次元平面上に投影した2次元平面画像に変換する。
【0217】
このようにして中央処理ユニット30は、2次元平面画像として、ユーザにより選定された機器12A乃至12Nを示す選定機器画像を生成し、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0218】
これにより中央処理ユニット30は、この際、1台の機器12A、12Bのみを写真撮影していると、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図10や図11に示すような選定機器画像65、66を表示する。
【0219】
すなわち、中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに、ユーザにより通信対象として選定された1台の機器12A、12Bのみを機器アイコン67、68で通知する選定機器画像65、66を表示する。
【0220】
また中央処理ユニット30は、この際、例えば、2台の機器12A及び12Nを写真撮影していると、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図12に示すような選定機器画像69を表示する。
【0221】
すなわち、中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに、ユーザにより通信対象として選定された1台の機器12Aと、これと共に写真画像に写り込んでいた他の機器12Nとを機器アイコン70及び71で通知する選定機器画像69を表示する。
【0222】
中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像65、66、69を表示すると、ユーザにより選定された通信対象の機器12A乃至12Nを探索する探索処理を開始する。
【0223】
ただし、中央処理ユニット30は、選定機器画像65、66において機器12A乃至12Nを1台だけ示している場合は、当該機器12A乃至12Nを通信対象とし、選定機器画像65、66の表示に応じて探索処理を自動的に開始する。
【0224】
また中央処理ユニット30は、選定機器画像69において複数台(例えば、2台)の機器12A及び12Nを示している場合は、その選定機器画像69上で、何れか1台の機器12A及び12Nが改めて通信対象として選定されることを待ち受ける。
【0225】
そして図13に示すように、中央処理ユニット30は、例えば、ユーザにより選定機器画像69上でタップ操作によって通信対象の1台の機器12Aが改めて機器アイコン70として選定されると、これに応じて探索処理を開始する。
【0226】
中央処理ユニット30は、探索処理を開始すると、記憶媒体42の機器データベース内で、通信対象の機器12A乃至12Nの通信使用情報(すなわち、特定した機器12A乃至12Nの機種名に対応する通信使用情報)を検索する。
【0227】
また中央処理ユニット30は、記憶媒体42から検索した通信使用情報を読み出して、当該通信使用情報として読み出した通信識別子を格納し、通信対象の機器12A乃至12Nを探索するための探索信号を生成する。
【0228】
そして中央処理ユニット30は、その探索信号を、近距離用通信処理部50を介して近距離用アンテナ51から送信する。
【0229】
ここで、機器12A乃至12Nは、上述した携帯端末11の記憶媒体42に記憶されている通信使用情報と同一の当該機器12A乃至12Nの通信使用情報(すなわち、当該機器12A乃至12Nの通信識別子や暗号化キー等)を保持している。
【0230】
また機器12A乃至12Nは、動作中であれば、携帯端末11から送信された探索信号を受信する。そして機器12A乃至12Nは、探索信号を受信したときには、その探索信号に格納されている通信識別子を、自身が保持している通信識別子と比較して、これら2つの通信識別子が一致するか否かを判別する。
【0231】
その結果、機器12A乃至12Nは、2つの通信識別子が一致すると、携帯端末11に対し、探索されている機器12A乃至12Nが自身であること(すなわち、動作している状態で存在していること)を示す探索応答信号を返信する。
【0232】
因みに、この際、携帯端末11により探索されている(すなわち、通信対象の)機器12A乃至12Nであっても、動作を停止している状態では、探索信号を受信し得ないと共に探索応答信号を返信することもない。
【0233】
また携帯端末11により探索されていない機器12A乃至12Nは、動作中で探索信号を受信しても、探索信号に格納されている通信識別子が、自身の保持している通信識別子と一致しないため探索応答信号を返信しない。
【0234】
よって中央処理ユニット30は、探索信号を送信すると、通信対象の機器12A乃至12Nから探索応答信号が返信されることを待ち受ける。
【0235】
そして中央処理ユニット30は、探索信号を送信しても、通信対象の機器12A乃至12Nから探索応答信号が返信されないと、当該機器12A乃至12Nが動作を停止しており通信接続し得ないと判断して探索処理と共に通信接続処理を終了する。
【0236】
また中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nから返信された探索応答信号を近距離用アンテナ51で受信し近距離用通信処理部50を介して取り込むと、探索応答信号により通信対象の機器12A乃至12Nを発見し得たと認識する。
【0237】
すなわち、中央処理ユニット30は、探索応答信号により、通信接続が可能な状態にある通信対象の機器12A乃至12Nを発見し得たと認識する。
【0238】
これにより中央処理ユニット30は、探索処理を終了して、引き続き通信使用情報としての認証情報が示す認証方式に従い認証処理を開始する。
【0239】
すなわち、中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nが動作しており、探索し得る(すなわち、通信が可能であることを確認し得る)と、通信接続用の認証処理を開始する。
【0240】
中央処理ユニット30は、認証処理を開始すると、例えば、通信対象の機器12A乃至12Nに認証の開始を要求する開始要求信号を、近距離用通信処理部50を介して近距離用アンテナ51から当該通信対象の機器12A乃至12Nに送信する。
【0241】
この際、通信対象の機器12A乃至12Nは、携帯端末11への探索応答信号の返信に引き続き、当該携帯端末11から送信された開始要求信号を受信すると、例えば、通信使用情報としての認証情報が示す認証方式に従い認証処理を開始する。
【0242】
そして通信対象の機器12A乃至12Nは、認証処理を開始すると、乱数を格納して認証処理の開始に応答する開始応答信号を生成し、当該生成した開始応答信号を携帯端末11に返信する。
【0243】
中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nに開始要求信号を送信した結果、当該通信対象の機器12A乃至12Nから開始応答信号が返信されると、その開始応答信号を近距離用アンテナ51で受信し近距離用通信処理部50を介して取り込む。
【0244】
また中央処理ユニット30は、開始応答信号に格納されている乱数を、例えば、通信使用情報としての暗号化キーを用いて暗号化して、暗号化乱数を生成する。
【0245】
そして中央処理ユニット30は、その暗号化乱数を格納して、認証を要求する認証要求信号を生成し、当該生成した認証要求信号を、近距離用通信処理部50を介して近距離用アンテナ51から通信対象の機器12A乃至12Nに送信する。
【0246】
この際、通信対象の機器12A乃至12Nは、携帯端末11への開始応答信号の返信に引き続き、当該携帯端末11から送信された認証要求信号を受信すると、その認証要求信号から暗号化乱数を取り出す。
【0247】
また通信対象の機器12A乃至12Nは、その暗号化乱数を、自身が保持している暗号化キーを用いて復号することにより乱数を生成する。
【0248】
そして通信対象の機器12A乃至12Nは、その生成した乱数を、このとき携帯端末11に送信していた乱数と比較して、これら2つの乱数が一致するか否かを判別する。
【0249】
その結果、通信対象の機器12A乃至12Nは、2つの乱数が一致すると、携帯端末11を正規の通信相手として認証して、その認証結果を示す認証応答信号を携帯端末11に返信する。
【0250】
中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nに認証要求信号を送信した結果、当該通信対象の機器12A乃至12Nから認証応答信号が返信されると、その認証応答信号を近距離用アンテナ51で受信し近距離用通信処理部50を介して取り込む。
【0251】
これにより中央処理ユニット30は、その認証応答信号に基づき、通信対象の機器12A乃至12Nにより携帯端末11が認証されたことを認識して認証処理を終了し、引き続き通信設定処理を開始する。
【0252】
中央処理ユニット30は、通信設定処理を開始すると、通信対象の機器12A乃至12Nに通信用の種々の設定を行うように要求する設定要求信号を生成する。
【0253】
そして中央処理ユニット30は、その設定要求信号を、近距離用通信処理部50を介して近距離用アンテナ51から当該通信対象の機器12A乃至12Nに送信する。
【0254】
この際、通信対象の機器12A乃至12Nは、携帯端末11への認証応答信号の返信に引き続き、当該携帯端末11から送信された設定要求信号を受信すると、その設定要求信号に応じて、携帯端末11との通信用に種々の設定を行う。
【0255】
そして、通信対象の機器12A乃至12Nは、その設定が完了すると、携帯端末11に通信を許可する許可応答信号を返信する。
【0256】
中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nに設定要求信号を送信した結果、当該通信対象の機器12A乃至12Nから許可応答信号が返信されると、その許可応答信号を近距離用アンテナ51で受信し近距離用通信処理部50を介して取り込む。
【0257】
これにより中央処理ユニット30は、その許可応答信号に基づき、通信対象の機器12A乃至12Nにより通信が許可されたこと、すなわち通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したことを認識して設定要求処理と共に通信接続処理を終了する。
【0258】
このようにして中央処理ユニット30は、通信接続処理を実行することにより、携帯端末11と通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続を確立する。
【0259】
ところで、携帯端末11では、通信接続処理の実行中、当該通信接続処理の進捗状況に応じて、その進捗状況を段階的に通知するための通知段階が予め選定されている。
【0260】
実際に通知段階は、例えば、探索処理における探索信号の送信時点、認証処理における開始要求信号の送信時点、当該認証処理における認証要求信号の送信時点、通信設定処理における設定要求信号の送信時点、通信接続の確立時点の合計5段階に選定されている。
【0261】
そして中央処理ユニット30は、通信接続処理の実行中、選定機器画像65、66、69に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、当該通信接続処理の進捗状況に応じて、通知段階毎に進捗状況通知画像を更新する。
【0262】
これにより中央処理ユニット30は、選定機器画像65、66、69に合成した進捗状況通知画像によって、ユーザに通信接続処理の進捗状況を通知する。
【0263】
ただし、中央処理ユニット30は、上述のように3次元空間画像SP2をもとに選定機器画像65、66、69を生成している。
【0264】
このため中央処理ユニット30は、実際には選定機器画像65、66、69の元となる3次元空間画像SP2内に進捗状況通知画像を配置するようにして、当該選定機器画像65、66、60に進捗状況通知画像を合成している。
【0265】
ここで、中央処理ユニット30が通信接続処理の一環として実行する、当該通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知処理について具体的に説明する。
【0266】
図14に示すように、中央処理ユニット30は、写真撮影した例えば、機器12Bを特定して3次元空間画像SP2を生成したとき、XY平面の下辺の中点を携帯端末11の位置(以下、これを端末位置とも呼ぶ)P02とする。
【0267】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において端末位置PO2と空間内機器位置PO1とを結ぶ位置間線分L1を上述の通知段階の数で等分するようにして個々の分割位置PD1乃至PD4を検出している。
【0268】
因みに、以下の説明では、位置間線分L1上の複数の分割位置PD1乃至PD4を、端末位置PO2側から順に第1分割位置PD1乃至第4分割位置PD4とも呼ぶ。
【0269】
そして中央処理ユニット30は、探索処理を開始して探索信号を通信対象の機器12Bに送信すると、選定機器画像66に対する例えば、2等辺三角形でなる進捗状況通知画像の合成を開始する。
【0270】
因みに、以下の説明では、2等辺三角形でなる進捗状況通知画像において頂角部分の頂点を、画像一端とも呼び、底辺を、画像他端とも呼ぶ。
【0271】
また、以下の説明では、2等辺三角形でなる進捗状況通知画像において画像他端の中点(すなわち、2等辺三角形の底辺の中点)から画像一端(すなわち、2等辺三角形の頂角部分の頂点)までの長さを、画像長さとも呼ぶ。
【0272】
この場合、進捗状況通知画像は、画像他端の長さのみ予め選定されている。このため中央処理ユニット30は、通信接続処理の進捗状況に応じて通知段階毎に、進捗状況通知画像の画像長さを選定して、画像他端の長さと、その選定した画像長さとに基づき当該進捗状況通知画像を生成している。
【0273】
よって図15に示すように、中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において位置間線分L1を進捗状況通知画像75の垂直2等分線とし画像他端を少なくとも一点でX軸に接触させたときの当該画像他端と位置間線分L1との交点IP1を検出する。因みに、以下の説明では、画像他端と位置間線分L1との交点IP1を、線分交点IP1とも呼ぶ。
【0274】
また中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2の位置間線分L1上で、線分交点IP1から第1分割位置PD1までの距離を、進捗状況通知画像75の画像長さとして選定(すなわち、検出)する。
【0275】
さらに中央処理ユニット30は、画像他端の予め選定されている長さと、この際に選定した画像長さとに基づき進捗状況通知画像75を生成する。
【0276】
そして中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、進捗状況通知画像75を、画像他端の中点を位置間線分L1の線分交点IP1に一致させ、かつ画像一端を第1分割位置PD1に一致させて配置する。
【0277】
このようにして中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2を、通信接続処理の進捗状況を通知可能なように加工する。
【0278】
また中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0279】
そして中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0280】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図16に示すような、進捗状況通知画像77を合成した選定機器画像78を表示する。
【0281】
この後、中央処理ユニット30は、認証処理を開始して開始要求信号を通信対象の機器12Bに送信すると、再び進捗状況通知画像を生成する。
【0282】
すなわち、図17に示すように、中央処理ユニット30は、この場合、3次元空間画像SP2の位置間線分L1上で、線分交点IP1から第2分割位置PD2までの距離を、進捗状況通知画像79の画像長さとして選定する。
【0283】
よって中央処理ユニット30は、画像他端の予め選定されている長さと、この際に選定した画像長さとに基づき、前回生成した進捗状況通知画像75よりも全体的に長い新たな進捗状況通知画像79を生成する。
【0284】
そして中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、進捗状況通知画像79を、画像他端の中点を位置間線分L1の線分交点IP1に一致させ、かつ画像一端を第2分割位置PD2に一致させて配置する。
【0285】
因みに、中央処理ユニット30は、この際、先の探索処理で、通信接続が可能な状態にある通信対象の機器12Bを発見したうえで3次元空間画像SP2を加工している。
【0286】
このため中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において機器アイコン60に、通信可能な状態にある通信対象の機器12Bを発見したことを示す例えば、「×」印のような機器発見マーク80を、XY平面側から見えるように張り付ける。
【0287】
そのうえで中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0288】
そして中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0289】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図18に示すような、進捗状況通知画像81を合成した選定機器画像82を表示する。
【0290】
すなわち、中央処理ユニット30は、この際、ディスプレイ21の表示面21Aに表示する選定機器画像82内で進捗状況通知画像81を画像他端は固定したまま全体を伸ばして画像一端を機器アイコン68に近づけるように更新する。
【0291】
よって中央処理ユニット30は、更新した進捗状況通知画像81によってユーザに、携帯端末11を通信対象の機器12Bに通信接続するための通信接続処理が順調に進んでいることを直感的に認識させることができる。
【0292】
また中央処理ユニット30は、選定機器画像82において機器アイコン68に張り付けた機器発見マーク83により、通信可能な状態にある通信対象の機器12Bを発見したうえで通線接続処理を継続していることも合わせて認識させることができる。
【0293】
さらに図19に示すように、中央処理ユニット30は、認証要求信号を通信対象の機器12Bに送信したときには、3次元空間画像SP2の位置間線分L1上で、線分交点IP1から第3分割位置PD3までの距離を画像長さとして選定する。
【0294】
そして中央処理ユニット30は、画像他端の長さ、及び選定した画像長さに基づき、前回生成した進捗状況通知画像79よりも全体的にさらに長い新たな進捗状況通知画像84を生成する。
【0295】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、その新たな進捗状況通知画像84を、画像他端の中点を位置間線分L1の線分交点IP1に一致させ、かつ画像一端を第3分割位置PD3に一致させて配置する。
【0296】
さらに中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2をもとに上述と同様に選定機器画像を生成して、当該選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0297】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図20に示すような、進捗状況通知画像85を合成した選定機器画像86を表示する。
【0298】
すなわち、中央処理ユニット30は、この際、ディスプレイ21の表示面21Aに表示する選定機器画像86内で進捗状況通知画像85を画像他端は固定したまま全体を伸ばして画像一端を機器アイコン68にさらに近づけるように更新する。
【0299】
よって中央処理ユニット30は、更新した進捗状況通知画像85によりユーザに、通信接続処理がさらに進んだことを直感的に認識させることができる。
【0300】
さらに図21に示すように、中央処理ユニット30は、通信設定処理を開始して設定要求信号を通信対象の機器12Bに送信すると、3次元空間画像SP2の位置間線分L1上で、線分交点IP1から第4分割位置PD4までの距離を画像長さとして選定する。
【0301】
そして中央処理ユニット30は、画像他端の長さ、及び選定した画像長さに基づき、前回生成した進捗状況通知画像84よりも全体的にさらに長い新たな進捗状況通知画像87を生成する。
【0302】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、その新たな進捗状況通知画像87を、画像他端の中点を位置間線分L1の線分交点IP1に一致させ、かつ画像一端を第4分割位置PD4に一致させて配置する。
【0303】
さらに中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2をもとに上述と同様に選定機器画像を生成して、当該選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0304】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図22に示すような、進捗状況通知画像88を合成した選定機器画像89を表示する。
【0305】
そして図23に示すように、中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bとの通信接続が確立すると、3次元空間画像SP2の位置間線分L1上で、線分交点IP1から空間内機器位置PO1までの距離を画像長さとして選定する。
【0306】
そして中央処理ユニット30は、画像他端の長さ、及び選定した画像長さに基づき、前回生成した進捗状況通知画像87よりも全体的にさらに長い新たな進捗状況通知画像90を生成する。
【0307】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、その新たな進捗状況通知画像90を、画像他端の中点を位置間線分L1の線分交点IP1に一致させ、かつ画像一端を空間内機器位置PO1に一致させて配置する。
【0308】
因みに、中央処理ユニット30は、この際、通信対象の機器12Bとの通信接続が確立したことで、3次元空間画像SP2において機器アイコン60に張り付けていた機器発見マーク80を消去する。
【0309】
さらに中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2をもとに上述と同様に選定機器画像を生成して、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0310】
これにより中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bとの通信接続が確立したときには、ディスプレイ21の表示面21Aに図24に示すような選定機器画像91を表示するようにして進捗状況通知画像92を最終的に更新する。
【0311】
すなわち、中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bとの通信接続が確立すると、選定機器画像91に合成する進捗状況通知画像92を、当該進捗状況通知画像92の画像一端を機器アイコン68に接触させるように更新する。
【0312】
このようにして中央処理ユニット30は、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を、画像他端を固定したまま全体を順次伸ばして画像一端を機器アイコン86に徐々に近づけるように更新する。
【0313】
よって中央処理ユニット30は、進捗状況通知画像の更新により、携帯端末11を通信対象の機器12Bと接続するための処理が順調に進んでいることを直感的に認識させることができる。
【0314】
また中央処理ユニット30は、通信接続処理の進捗状況として通信対象の機器12Bとの通信接続が確立したときには、選定機器画像91に合成する進捗状況通知画像92の画像一端を最終的に機器アイコン86に繋げるように更新する。
【0315】
よって中央処理ユニット30は、進捗状況通知画像92の最終的な更新により、携帯端末11を通信対象の機器12Bにあたかも有線で接続し終えたかのように、通信接続が確立したことを直感的に認識させることができる。
【0316】
因みに、中央処理ユニット30は、例えば、探索処理を実行して探索信号を送信しても、例えば、通信対象の機器12Bが動作を停止していて、探索応答信号を受信し得なかったときには、これに応じて選定機器画像データを加工する。
【0317】
そして中央処理ユニット30は、その加工した選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0318】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに、その選定機器画像データに基づき図25に示すような選定機器画像95を表示する。
【0319】
すなわち、中央処理ユニット30は、この際、選定機器画像95に、通信対象の機器12Bを探索し得なかったことを示す例えば、「接続可能な機器が見つかりません」というテキスト96を重畳する。
【0320】
これにより中央処理ユニット30は、選定機器画像95上のテキスト96を介して、ユーザに通信対象の機器12Bが動作を停止しており、通信接続し得ないことを通知することができる。
【0321】
このようにして中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bとの通信接続が確立して、データの送受信が可能な状態になると、引き続きデータ送受信機能を自動的に選択してデータ送受信モードに移行する。
【0322】
この際、中央処理ユニット30は、ユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介して例えば、写真画像データの送信が要求されると、記憶媒体42から複数の写真属性データを読み出す。
【0323】
また中央処理ユニット30は、これら複数の写真属性データに含まれるサムネイル画像データを選定機器画像データに合成して、得られた選定機器合成画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0324】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器合成画像データに基づき図26に示すような選定機器合成画像100を表示する。
【0325】
選定機器合成画像100は、元の選定機器画像の下辺寄りに、サムネイル表示領域101が設けられ、当該サムネイル表示領域101内に複数のサムネイル画像102乃至104が画像水平方向に一列に並べて配置されている。
【0326】
この際、図27に示すように、中央処理ユニット30は、ユーザにより例えば、サムネイル画像102上でタップ操作が行われると、当該タップ操作が行われたサムネイル画像101に対応する写真画像データが送信対象として選択されたと認識する。
【0327】
また図28に示すように、中央処理ユニット30は、ユーザにより例えば、サムネイル画像102上に指先が置かれてスライド操作されると、サムネイル画像102を、そのスライド操作による指先の移動先にドラッグ(移動)させる。
【0328】
そして中央処理ユニット30は、スライド操作に応じてサムネイル画像102をサムネイル表示領域101内から進捗状況通知画像92上までドラッグすると、ドラッグしたサムネイル画像101に対応する写真画像データが送信対象として選択されたと認識する。
【0329】
このようにして中央処理ユニット30は、送信対象の写真画像データが、対応するサムネイル画像102として選択されると、記憶媒体42から当該選択された写真画像データを読み出す。
【0330】
そして中央処理ユニット30は、その写真画像データを、近距離用通信処理部50を介して近距離用アンテナ51から通信対象の機器12B(すなわち、通信接続の確立した機器12B)に送信する。
【0331】
ところで、中央処理ユニット30は、この際、例えば、送信対象の写真画像データを、そのデータサイズよりも格段的に小さい所定データ単位毎に順次送信している。
【0332】
また中央処理ユニット30は、送信対象の写真画像データを所定データ単位毎に送信しながら、その送信済部分のデータサイズを順次検出する。
【0333】
さらに中央処理ユニット30は、送信対象の写真画像データを所定データ単位毎に送信しながら、送信済部分のデータサイズと、写真画像データ全体のデータサイズとに基づき写真画像データ全体に対する送信済部分の割合と未送信部分の割合とを順次検出する。
【0334】
因みに、以下の説明では、写真画像データ全体に対する送信済部分の割合を、送信済割合とも呼び、当該写真画像データ全体に対する未送信部分の割合を、未送信割合とも呼ぶ。
【0335】
そして中央処理ユニット30は、その送信済割合及び未送信割合に基づき例えば、選定機器画像上で、送信対象の写真画像データの送信処理の進捗状況を通知する。
【0336】
図29に示すように、実際に中央処理ユニット30は、送信対象の写真画像データが選択されると、例えば、サムネイル画像102を、3次元空間画像SP2内の進捗状況通知画像90の根元部分の幅よりも僅かに幅広となるように加工(拡大又は縮小)する。
【0337】
そのうえで中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、その加工して得たサムネイル画像105を、XY平面と平行にし下辺の中点を線分交点IP1に一致させて配置する。
【0338】
すなわち、中央処理ユニット30は、進捗状況通知画像90の根元部分に、送信対象の写真画像データを示すサムネイル画像105をXY平面側から見えるように配置する。
【0339】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、サムネイル画像105の右辺に、送信対象の写真画像データの送信済割合を示すテキスト(例えば、「0%」)を記述し、背景を透過させるように生成した送信済割合通知画像106も配置する。
【0340】
さらに中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、機器アイコン60に例えば、送信対象の写真画像データの未送信割合を示すテキスト(例えば、「残り100%」)を記述した未送信割合通知画像107をXY平面側から見えるように張り付ける。
【0341】
そして中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0342】
また中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0343】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図30に示すような、送信対象の写真画像データをサムネイル画像110で示す選定機器画像111を表示する。
【0344】
この場合、中央処理ユニット30は、選定機器画像111において進捗状況通知画像92上のサムネイル画像110の配置位置により、そのサムネイル画像110が示す写真画像データの送信が開始されることを直感的に認識させることができる。
【0345】
また中央処理ユニット30は、選定機器画像111においてサムネイル画像110の右横のテキスト112や機器アイコン68に張り付けた未送信割合通知画像113により、写真画像データの送信が開始されることを確認させることができる。
【0346】
また図31に示すように、中央処理ユニット30は、送信済割合が例えば、20%に達すると、サムネイル画像102を、3次元空間画像SP2内の進捗状況通知画像90の第1分割位置PD1部分の幅よりも僅かに幅広となるように加工(拡大又は縮小)する。
【0347】
そのうえで中央処理ユニット30は、先に生成した3次元空間画像SP2に、その加工したサムネイル画像115を追加するようにして、当該サムネイル画像115を、XY平面と平行にし下辺の中点を第1分割位置PD1に一致させて配置する。
【0348】
すなわち、中央処理ユニット30は、進捗状況通知画像90の根元部分よりも機器アイコン60寄りに、送信対象の写真画像データを示すサムネイル画像115をXY平面側から見えるように追加で配置する。
【0349】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において、サムネイル画像115の右辺に、送信対象の写真画像データの送信済割合を示すテキスト(例えば、「20%」)を記述し、背景を透過させるように生成した送信済割合通知画像116も配置する。
【0350】
さらに中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において機器アイコン60に張り付けていた未送信割合通知画像106を、このときの未送信割合を示すテキスト(例えば、「残り80%」)を記述した未送信割合通知画像117に変更する。
【0351】
そして中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0352】
因みに、中央処理ユニット30は、この際、3次元空間画像SP2内に先に配置していたサムネイル画像105を、背景が僅かに透過するように加工する。
【0353】
また中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0354】
さらに中央処理ユニット30は、この後、送信済割合が例えば、40%や60%、80%に達する毎に、上述と同様に3次元空間画像SP2にサムネイル画像を送信済割合通知画像と共に追加する。
【0355】
すなわち、中央処理ユニット30は、送信済割合が40%に達すると、進捗状況通知画像90の第2分割位置PD2部分の幅よりも僅かに幅広となるように加工したサムネイル画像を、XY平面と平行にし下辺の中点を第2分割位置PD2に一致させて配置する。
【0356】
また中央処理ユニット30は、送信済割合が60%に達すると、進捗状況通知画像90の第3分割位置PD3部分の幅よりも僅かに幅広となるように加工したサムネイル画像をXY平面と平行にし下辺の中点を第3分割位置PD3に一致させて配置する。
【0357】
さらに中央処理ユニット30は、送信済割合が80%に達すると、進捗状況通知画像90の第4分割位置PD4部分の幅よりも僅かに幅広となるように加工したサムネイル画像をXY平面と平行にし下辺の中点を第4分割位置PD4に一致させて配置する。
【0358】
ただし、中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2内にサムネイル画像を追加で配置する毎に、すでに配置していたサムネイル画像105、115を、配置からの経過時間が長いものほど背景の透過率が高くなるように加工する。
【0359】
また中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2内にサムネイル画像を追加で配置する毎に、機器アイコン60に張り付けていた未送信割合通知画像106を、そのときの未送信割合を示すテキストを記述した未送信割合通知画像に変更する。
【0360】
そして中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0361】
また中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0362】
このようにして図32に示すように、中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに表示する選定機器画像120において進捗状況通知画像92上の順次機器アイコン68側にサムネイル画像121、122を追加するように合成する。
【0363】
よって中央処理ユニット30は、選定機器画像120の進捗状況通知画像92上へのサムネイル画像121、122の追加により、そのサムネイル画像121、122が示す写真画像データの送信が順調に進んでいることを直感的に認識させることができる。
【0364】
また中央処理ユニット30は、選定機器画像120においてサムネイル画像121、122の右横のテキスト123、124や機器アイコン68に張り付けた未送信割合通知画像125により、写真画像データをどの程度送信したのかを確認させることもできる。
【0365】
そして中央処理ユニット30は、写真画像データの送信が完了する(送信済割合が100%に達する)と、3次元空間画像SP2において、その時点までに配置していたサムネイル画像105、115を未送信割合通知画像106、116と共に全て消去する。
【0366】
また中央処理ユニット30は、送信の完了した写真画像データを示すサムネイル画像102を、機器アイコン60の幅よりも僅かに幅を狭くするように加工(拡大又は縮小)する。
【0367】
さらに中央処理ユニット30は、3次元空間画像SP2において機器アイコン60に張り付けていた未送信割合通知画像を、その加工したサムネイル画像に変更する。
【0368】
そして中央処理ユニット30は、その3次元空間画像SP2を、上述と同様に2次元平面上に投影するようにして2次元平面画像でなる選定機器画像に変換する。
【0369】
また中央処理ユニット30は、その選定機器画像の選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0370】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき図33に示すような、機器アイコン68にサムネイル画像129を張り付けた選定機器画像130を表示する。
【0371】
よって中央処理ユニット30は、選定機器画像130による進捗状況通知画像92上からのサムネイル画像110、121、122の削除と、機器アイコン68へのサムネイル画像129の張り付けとにより、写真画像データの送信が完了したことを直感的に認識させることができる。
【0372】
また中央処理ユニット30は、選定機器画像130内に、写真画像データの送信が完了したことを示す「送信が完了しました」というテキスト131を表示する。
【0373】
よって中央処理ユニット30は、選定機器画像130内の、係るテキスト131により、ユーザに写真画像データの送信が完了したことを確認させることができる。
【0374】
このようにして中央処理ユニット30は、他の写真画像データについても上述と同様に、選定機器画像を介して送信処理の進捗状況を通知しながら、通信対象の機器12Bに送信することができる。
【0375】
また中央処理ユニット30は、音声データを通信対象の機器12Bに送信する場合、サムネイル画像に変えて例えば、音声のタイトルを示すテキストを記述した画像を用いて、基本的には写真画像データの送信の場合と同様に処理する。
【0376】
これにより中央処理ユニット30は、送信対象の音声データについても、選定機器画像を介して送信処理の進捗状況を通知しながら、通信対象の機器12Bに送信することができる。
【0377】
因みに、中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bから写真画像データや音声データが送信される場合、まず当該機器12Bから送信される写真属性データや音声属性データを受信する。
【0378】
そのうえで中央処理ユニット30は、機器12Bから送信される写真画像データや音声データを受信しながら、その写真属性データや音声属性データを用いて、上述の写真画像データの送信のときは基本的には逆の手順で選定機器画像を加工して表示する。
【0379】
これにより中央処理ユニット30は、機器12Bから写真画像データや音声データが送信されたときも、選定機器画像を介して受信処理の進捗状況を通知しながら、その写真画像データや音声データを受信することができる。
【0380】
因みに、中央処理ユニット30は、写真画像データや音声データの送受信が完了して一定時間が経過すると、ディスプレイ21の表示面21Aに表示する選定機器画像を、送受信の完了を通知する選定機器画像130から上述した選定機器画像91(図24)に戻す。
【0381】
すなわち、中央処理ユニット30は、写真画像データや音声データの送受信が完了して一定時間が経過すると、ディスプレイ21の表示面21Aに、通信対象の機器12Bとの通信接続の確立を通知する選定機器画像91を再表示する。
【0382】
ところで、図34に示すように、中央処理ユニット30は、表示中の選定機器画像91上で、ユーザにより指先等によって進捗状況通知画像92を横切るようにスライド操作されると、機器12Bとの通信接続の切断が指示されたと認識する。
【0383】
よって中央処理ユニット30は、このとき通信接続していた機器12Bとの当該通信接続を切断する。また中央処理ユニット30は、その通信接続の切断に応じて、選定機器画像データを加工する。
【0384】
そして中央処理ユニット30は、その加工した選定機器画像データを、表示処理部41を介してディスプレイ21に送出する。
【0385】
これにより中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに選定機器画像データに基づき、図35に示すような選定機器画像135を表示する。
【0386】
この場合、選定機器画像135内には、例えば、通信対象の機器12Bとの通信接続を切断したことを示す「切断されました」というテキスト136が配置されている。
【0387】
よって中央処理ユニット30は、選定機器画像135のテキスト136により、ユーザに、当該選定機器画像135が示す通信対象の機器12Bとの通信接続を切断したことを通知することができる。
【0388】
ただし、中央処理ユニット30は、この際、選定機器画像135内で機器アイコン68に機器発見マーク83を重畳させている。
【0389】
よって中央処理ユニット30は、係る機器発見マーク83により、通信対象の機器12Bとの通信接続が、例えば、当該機器12B側から動作を停止して切断されたのではなく、ユーザの指示により携帯端末11側で切断したことを確認させることができる。
【0390】
ところで、中央処理ユニット30は、通信接続の切断から一定時間が経過すると、ディスプレイ21の表示面21Aに表示している選定機器画像内から、通信対象の機器12Bとの通信接続を切断したことを示すテキスト136を消去する。
【0391】
そして中央処理ユニット30は、選定機器画像により通信対象の機器12Bを通知しながら、データ送受信機能の終了が指示されること、また通信対象の機器12Bの再接続が指示されることを待ち受ける待機状態になる。
【0392】
この状態で中央処理ユニット30は、例えば、図36に示すように、ユーザにより選定機器画像137上でスライド操作が行われると、当該選定機器画像137内に、そのスライド操作の軌跡を示す線画138を描画する。
【0393】
すなわち、中央処理ユニット30は、このとき選定機器画像137内に描画した線画138により、ユーザにどのようにスライド操作しているのかを確認させることができる。
【0394】
そして中央処理ユニット30は、このとき選定機器画像137上で下辺寄りから機器アイコン68に向けて所定長さ以上に渡ってスライド操作が行われたことを検出すると、その機器アイコン68が示す通信対象の機器12Bとの再接続が指示されたと認識する。
【0395】
このとき中央処理ユニット30は、通信接続モードに移行して、選定機器画像137が示す通信対象の機器12Bと通信接続するための通信接続処理として、再び上述と同様な探索処理、認証処理及び通信設定処理を順次実行する。
【0396】
このようにして中央処理ユニット30は、通信対象の機器12Bとの通信接続を一旦は切断しても、ユーザの指示に応じて当該通信対象の機器12Bと再び通信接続する(すなわち、通信接続を確立し直す)ことができる。
【0397】
因みに、中央処理ユニット30は、上述の待機状態においてユーザにより操作ボタン23又はタッチパネル22を介してデータ送受信機能の終了が指示されると、これに応じてデータ送受信機能を終了する。
【0398】
[1−5.通信接続処理手順]
次いで、図37及び図38に示すフローチャートを用いて、携帯端末11の中央処理ユニット30が実行する通信接続処理手順RT1について説明する。
【0399】
中央処理ユニット30は、ユーザの指示に応じて通信接続モードに移行すると、RAM32上で展開した通信接続プログラムに従い、図37に示す通信接続処理手順RT1を開始する。
【0400】
中央処理ユニット30は、通信接続処理手順RT1を開始すると、ステップSP1において、携帯端末11の周囲の撮影を開始して、次のステップSP2に移る。
【0401】
ステップSP2において中央処理ユニット30は、ユーザにより写真撮影が指示されることを待ち受け、当該写真撮影が指示されると、撮影レンズ24が向けられた撮影範囲を写真撮影して写真画像データを生成した後、次のステップSP3に移る。
【0402】
ステップSP3において中央処理ユニット30は、写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nを特定して、次のステップSP4に移る。
【0403】
ステップSP4において中央処理ユニット30は、写真画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの当該写真内機器位置に基づき、選定機器画像を生成する。
【0404】
そして中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aに、その選定機器画像を表示して、次のステップSP5に移る。
【0405】
ステップSP5において中央処理ユニット30は、ユーザにより通信対象の機器12A乃至12Nが選定されたか否かを判別する。
【0406】
このステップSP5において肯定結果が得られると、このことはユーザにより1台の機器12A乃至12Nのみが写真撮影され、その写真撮影により当該1台の機器12A乃至12Nが通信対象として選定されたことを表している。
【0407】
ステップSP5において中央処理ユニット30は、係る肯定結果を得ると、次のステップSP6に移る。
【0408】
これに対しステップSP5において否定結果が得られると、このことはユーザにより複数台の機器12A乃至12Nが写真撮影されたことを表している。
【0409】
ステップSP5において中央処理ユニット30は、係る否定結果を得ると、ユーザにより選定機器画像上で任意に1台の機器12A乃至12Nが通信対象として選定されることを待ち受ける。
【0410】
そして中央処理ユニット30は、ユーザにより1台の機器12A乃至12Nが通信対象として選定されると、次のステップSP6に移る。
【0411】
ステップSP6において中央処理ユニット30は、探索処理を実行して、次のステップSP7に移り、当該ステップSP7において通信対象の機器12A乃至12Nを発見したか否かを判別する。
【0412】
このステップSP7において肯定結果が得られると、このことはステップSP6において通信対象の機器12A乃至12N用の探索信号を送信した結果、当該機器12A乃至12Nから返信された探索応答信号を受信したことを表している。
【0413】
すなわち、係る肯定結果は、通信対象の機器12A乃至12Nを探索した結果、当該機器12A乃至12Nが通信可能な状態であることを確認したことを表している。
【0414】
ステップSP7において中央処理ユニット30は、係る肯定結果を得ると、次のステップSP8に移る。
【0415】
ステップSP8において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nとの間で認証処理を実行して、次のステップSP9に移る。
【0416】
ステップSP9において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nとの間で通信設定処理を開始して、設定要求信号を通信対象の機器12A乃至12Nに送信した後、次のステップSP10に移る。
【0417】
ステップSP10において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立することを待ち受ける。
【0418】
そして中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nから返信された許可応答信号を受信して、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したことを認識すると、次のステップSP11に移り、係る通信接続処理手順RT1を終了する。
【0419】
因みに、上述のステップSP7において否定結果が得られると、このことはステップSP6において探索信号を送信した結果、通信対象の機器12A乃至12Nが動作を停止しており、探索応答信号を受信しなかったことを表している。
【0420】
すなわち、係る否定結果は、通信対象の機器12A乃至12Nを探索した結果、当該機器12A乃至12Nが通信可能な状態にはないことを確認したことを表している。
【0421】
ステップSP7において中央処理ユニット30は、係る否定結果を得ると、ステップSP12に移る。
【0422】
そしてステップSP12において中央処理ユニット30は、ユーザに選定機器画像を介して、通信対象の機器12A乃至12Nを発見し得なかったことを通知した後、ステップSP11に移り、係る通信接続処理手順RT1を終了する。
【0423】
ところで、中央処理ユニット30は、ステップSP5において肯定結果を得ると、上述のようにステップSP6に移り以降の処理を順次実行するものの、このステップSP5において肯定結果を得たときには、ステップSP13にも移る。
【0424】
そしてステップSP13において中央処理ユニット30は、ステップSP6乃至ステップSP10の処理を並行して(実際には時分割で)、通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知処理を実行する。
【0425】
実際に中央処理ユニット30は、ステップSP13において進捗状況通知処理を実行する場合、RAM32上で展開した通信接続プログラムに従い、図38に示す進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を開始する。
【0426】
中央処理ユニット30は、進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を開始すると、ステップSP101において探索処理を実行して探索信号を送信することを待ち受け、当該探索信号を送信すると、次のステップSP102に移る。
【0427】
ステップSP102において中央処理ユニット30は、選定機器画像に進捗状況通知画像を合成する。
【0428】
そして中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aにそれまで表示していた選定機器画像を、進捗状況通知画像を合成した選定機器画像に変更して、次のステップSP103に移る。
【0429】
ステップSP103において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nを発見したか否かを判別する。
【0430】
このステップSP103において肯定結果が得られると、このことは通信対象の機器12A乃至12Nを発見したこと、すなわち、当該機器12A乃至12Nが通信可能な状態であることを確認したことを表している。
【0431】
ステップSP103において中央処理ユニット30は、係る肯定結果を得ると、次のステップSP104に移る。
【0432】
ステップSP104において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nに開始要求信号、認証要求信号、設定要求信号の何れかの信号を送信したか否かを判別する。
【0433】
このステップSP104において否定結果が得られると、このことは通信対象の機器12A乃至12Nに送信する信号を生成している途中てあること、又は通信対象の機器12A乃至12Nから許可応答信号が返信されることを待ち受けていることを表している。
【0434】
ステップSP104において中央処理ユニット30は、係る否定結果を得ると、ステップSP105に移る。
【0435】
ステップSP105において中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したか否かを判別する。
【0436】
このステップSP105において否定結果が得られると、このことは通信対象の機器12A乃至12Nから未だ許可応答信号が返信されていないため、通信接続が確立してはいないことを表している。
【0437】
ステップSP105において中央処理ユニット30は、係る否定結果を得ると、ステップSP104に戻る。
【0438】
よって中央処理ユニット30は、この後、ステップSP104及びステップSP105の何れかにおいて肯定結果を得るまでの間、当該ステップSP104及びステップSP105の処理を循環的に繰り返す。
【0439】
これにより中央処理ユニット30は、通信対象の機器12A乃至12Nに送信する信号を生成し終えること、また通信対象の機器12A乃至12Nから許可応答信号が返信されることを待ち受ける。
【0440】
そしてステップSP104において肯定結果が得られると、このことは開始要求信号、認証要求信号、設定要求信号の何れかの信号を生成して、当該生成した信号を通信対象の機器12A乃至12Nに送信したことを表している。
【0441】
ステップSP104において中央処理ユニット30は、係る肯定結果を得ると、次のステップSP106に移る。
【0442】
ステップSP106において中央処理ユニット30は、選定機器画像内の進捗状況通知画像を更新する。
【0443】
そして中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aにそれまで表示していた選定機器画像を、進捗状況通知画像を更新した選定機器画像に変更して、ステップSP104に戻る。
【0444】
よって中央処理ユニット30は、この後、ステップSP105において肯定結果を得るまでの間、ステップSP104及びステップSP106の処理を循環的に繰り返す。
【0445】
これにより中央処理ユニット30は、通信接続処理の進捗状況として通信対象の機器12A乃至12Nに信号を送信する毎に、進捗状況通知画像を更新する。
【0446】
この後、ステップSP105において肯定結果が得られると、このことは通信対象の機器12A乃至12Nから返信された許可応答信号を受信して通信接続が確立したことを表している。
【0447】
ステップSP105において中央処理ユニット30は、係る肯定結果を得ると、次のステップSP107に移る。
【0448】
そしてステップSP107において中央処理ユニット30は、選定機器画像内の進捗状況通知画像を、通信接続が確立したことを表すように更新する。
【0449】
そして中央処理ユニット30は、ディスプレイ21の表示面21Aにそれまで表示していた選定機器画像を、進捗状況通知画像を更新した選定機器画像に変更して、次のステップSP108に移る。
【0450】
これによりステップSP108において中央処理ユニット30は、進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を終了して、図37について上述したステップSP11に移る。
【0451】
因みに、上述のステップSP103において否定結果が得られると、このことは通信対象の機器12A乃至12Nを発見し得なかったことを表している。
【0452】
ステップSP103において中央処理ユニット30は、係る否定結果を得ると、ステップSP108に移って進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を終了した後、図37について上述したステップSP11に移る。
【0453】
[1−6.実施の形態の動作及び効果]
以上の構成において、携帯端末11は、通信接続モード時、通信接続処理を開始すると、カメラ部45を動作させてユーザに機器12A乃至12Nを写真撮影させるようにして、通信対象の機器12A乃至12Nを選定させる。
【0454】
そして携帯端末11は、その写真撮影により選定された通信対象の機器12A乃至12Nを示す選定機器画像を生成してディスプレイ21の表示面21Aに表示する。
【0455】
この状態で携帯端末11は、通信接続処理の一環として、通信対象の機器12A乃至12Nと通信接続するために実際に信号の送受信を開始すると、選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成する。
【0456】
そして携帯端末11は、通信対象の機器12A乃至12Nと通信接続用の信号を送受信しながら、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新する。
【0457】
従って携帯端末11は、通信接続処理を実行している間、ユーザに選定機器画像に合成する進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができる。
【0458】
よって携帯端末11は、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができる。
【0459】
以上の構成によれば、携帯端末11は、通信対象として選定された機器12A乃至12Nと通信接続するための通信接続処理を開始して当該通信対象の機器12A乃至12Nを示す選定機器画像を表示し、その選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、当該通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像内の進捗状況通知画像を更新するようにした。これにより携帯端末11は、通信接続処理を実行している間、ユーザに選定機器画像内の進捗状況通知画像により通信接続処理の進捗状況を認識させることができ、その結果、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が何時ぐらいに確立するのかを予測可能な状態で当該通信接続が確立することを待たせることができる。よって携帯端末11は、当該携帯端末11の使い勝手を格段的に向上させることができる。
【0460】
また携帯端末11は、選定機器画像において通信対象の機器12A乃至12Nを示す機器アイコンの配置位置とは異なる位置に進捗状況通知画像を合成するようにした。
【0461】
そして携帯端末11は、通信接続処理の進捗状況に応じて進捗状況通知画像を更新する際、当該進捗状況通知画像を、画像他端を固定したまま全体を順次伸ばして画像一端を機器アイコンに近づけるようにした。
【0462】
従って携帯端末11は、順次更新する進捗状況通知画像によりユーザに、あたかも携帯端末11を通信対象の機器12A乃至12Nに接続するための接続線が、当該携帯端末11から機器12A乃至12Nに向けて徐々に伸ばされているように感じさせて、通信接続処理が順調に進んでいることを直感的に認識させることができる。
【0463】
そのうえで携帯端末11は、通信接続処理の進捗状況として通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したとき、進捗状況通知画像の最終的な更新を実行して、当該進捗状況通知画像の画像一端を機器アイコンに接触させるようにした。
【0464】
すなわち、携帯端末11は、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したとき、進捗状況通知画像により当該携帯端末11と通信対象の機器12A乃至12Nとがあたかも有線で接続されたように表現するようにした。
【0465】
従って携帯端末11は、通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立したときには、当該通信接続が確立したことを直感的に認識させることができる。
【0466】
さらに携帯端末11は、通信接続処理の進捗状況に応じて進捗状況通知画像を順次更新する際、当該進捗状況通知画像の画像長さを順次等しい長さずつ伸ばすようにした。
【0467】
従って携帯端末11は、ユーザに当該携帯端末11と通信対象の機器12A乃至12Nとの通信接続が確立するまでに、どのくらい待てば良いのかを容易に予測させることができる。
【0468】
これに加えて携帯端末11は、通信接続処理の進捗状況として通信対象の機器12A乃至12Nに通信接続用の信号(すなわち、探索信号、開始要求信号、認証要求信号、設定要求信号)を送信する毎に進捗状況通知画像を順次更新するようにした。
【0469】
よって携帯端末11は、進捗状況通知画像の更新周期がばらつくことを低減させることができ、その結果、ユーザに通信接続が確立することを待つ間、当該通信接続が何時ぐらいに確立するのかを容易にかつ的確に予測させることができる。
【0470】
さらに携帯端末11は、通信対象の機器12A乃至12Nに通信接続用の信号を送信する毎に進捗状況通知画像を順次更新すると、実際には機器12A乃至12Nからの信号(すなわち、探索応答信号、開始応答信号、認証応答信号、許可応答信号)の返信を待ち受けている間に、進捗状況通知画像を更新するための処理を実行することができる。
【0471】
よって携帯端末11は、通信接続処理の一環として進捗状況通知処理を実行するものの、処理負荷が増大することを回避することができる。
【0472】
<2.変形例>
[2−1 変形例1]
なお上述した実施の形態においては、通信接続モード時、機器アイコンを配置した3次元空間画像SP2をともに選定機器画像を生成するようにした場合について述べた。
【0473】
しかしながら本発明は、これに限らず、通信対象の機器12A乃至12Nを写真撮影して生成した写真画像を、そのまま選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0474】
また本発明は、写真撮影に先立ち機器12A乃至12Nを撮影して得られる撮影画像を選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0475】
さらに本発明は、事前に機器12A乃至12Nを示すように生成されたCG(Computer Graphics)画像やアニメーション画像を選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0476】
さらに本発明は、事前に機器12A乃至12Nを写真撮影して写真画像を生成し記憶しておく。そして本発明は、通信接続モード時、特に写真撮影はせずに、通信対象の機器12A乃至12Nを例えば、リストから選定させて、記憶しておいた複数の写真画像のうち、当該選定された機器12A乃至12Nが写り込んでいる写真画像を選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0477】
さらに本発明は、通信対象の機器12A乃至12Nを写真撮影して生成した写真画像をもとに、当該写真画像を、写真内機器位置に2次元平面画像として生成された機器アイコンを配置して選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0478】
そして本発明は、写真画像や撮影画像でなる選定機器画像、写真画像内に機器アイコンを配置して生成した選定機器画像を用いる場合、選定機器画像上に2次元平面画像やCG画像でなる進捗状況通知画像を直接合成するようにしても良い。
【0479】
因みに、本発明は、選定機器画像上にCG画像でなる進捗状況通知画像を合成する場合、写真撮影した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていると、写真画像内で2次元コード55の位置(例えば、2次元コード55の中心位置)を検出する。
【0480】
また本発明は、写真画像から2次元コード55の撮影姿勢(写真画像内での2次元コード55の形状)をベクトルとして抽出する。
【0481】
一方、本発明は、写真撮影した機器12A乃至12Nにコードシール56が貼着されていない場合、写真画像内で当該機器12A乃至12Nの輪郭の位置(例えば、機器12A乃至12Nの輪郭の中心位置)を検出する。
【0482】
また本発明は、その写真画像から機器12A乃至12Nの撮影姿勢(写真画像内での機器12A乃至12Nの輪郭の形状)をベクトルとして抽出する。
【0483】
そして本発明は、写真画像から抽出したベクトルに基づき、機器12A乃至12Nを写真撮影した際の撮影レンズ24の3次元的な位置を推定して、当該撮影レンズ24と、写真画像内の機器12A乃至12Nとの位置及び角度の関係を検出する。
【0484】
また本発明は、撮影レンズ24と、写真画像内の例えば、予め選定された進捗状況通知画像の合成開始位置(例えば、写真画像内で進捗状況通知画像の画像他端を固定する位置)との位置及び角度の関係も検出する。
【0485】
これにより本発明は、その検出した位置及び角度の関係に基づき選定機器画像に、あたかも撮影レンズ24から立体的に見えているように、CG画像でなる進捗状況通知画像を合成し、また当該進捗状況通知画像を更新することができる。
【0486】
また本発明は、上述のように撮影画像を選定機器画像として用いる場合、例えば、撮影画像に機器12A乃至12Nが1台だけ写り込んでいるときには、当該撮影画像をそのまま選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0487】
そして本発明は、撮影画像に1台だけ写り込んでいる機器12A乃至12Nと通信接続した後、撮影範囲が変更され他の機器12A乃至12Nを撮影したときには、通信接続の相手を、当該他の機器12A乃至12Nに自動的に切り換えるようにしても良い。
【0488】
さらに本発明は、撮影画像を選定機器画像として用いる場合でも、撮影画像に複数台の機器12A乃至12Nが写り込んでいるときには、自動的に写真撮影する。
【0489】
そして本発明は、その写真画像上で通信対象の機器12A乃至12Nを選定させると共に、当該写真画像をそのまま又は機器アイコンを配置して選定機器画像として用いるようにしても良い。
【0490】
すなわち、本発明は、撮影画像に写り込んでいる機器12A乃至12Nの台数に応じて、当該撮影画像をそのまま選定機器画像として用いるか、また写真撮影して写真画像を選定機器画像として用いるのかを切り換えるようにしても良い。
【0491】
[2−2 変形例2]
また上述した実施の形態においては、通信接続モード時、写真画像に複数台の機器12A乃至12Nが写り込んでいると、当該写真画像上で1台の機器12A乃至12Nを通信対象として選定させて通信接続するようにした場合について述べた。
【0492】
しかしながら本発明は、これに限らず、図39に示すように、写真画像に複数台の機器12A乃至12Nが写り込んでいる場合、当該写真画像に写り込んでいる全ての機器12A乃至12Nと通信接続するようにしても良い。
【0493】
また本発明は、写真画像に写り込んでいる複数台の機器12A乃至12Nのうち任意に選定された1台の機器12A乃至12Nと通信接続した後、例えば、進捗状況通知画像をドラッグさせて通信接続する機器12A乃至12Nの変更を指示させるようにしても良い。
【0494】
因みに、本発明は、写真撮影して生成した写真画像に機器12A乃至12Nが全く写り込んでいない(機器12A乃至12Nを特定し得なかった)場合は、機器12A乃至12Nを写真撮影するよう通知するようにしても良い。
【0495】
また本発明は、通信接続処理を開始したときに機器12A乃至12Nの探索を実行しておく。そして本発明は、写真画像に機器12A乃至12Nが全く写り込んでいない場合には、探索により発見していた機器12A乃至12Nのリストを表示して、通信可能な機器12A乃至12Nを通知するようにしても良い。
【0496】
[2−3 変形例3]
さらに上述した実施の形態においては、通信接続モード時、通信対象の機器12A乃至12Nを発見し得なかったときに、これを通知するようにした場合について述べた。
【0497】
しかしながら本発明は、これに限らず、携帯端末11が通信対象の機器12A乃至12Nと通信接続用の信号を送受信している間で、通信障害が起こる等して探索応答信号以外の信号を受信し得なかったときにも、その旨を通知するようにしても良い。
【0498】
そして本発明は、携帯端末11において探索応答信号以外の信号を受信し得なかったときには、そのときに実行していた処理に応じて、信号を受信し得ないことで失敗した処理を通知するようにしても良い。
【0499】
また本発明は、例えば、通信対象の機器12A乃至12Nにおいて一度に通信接続可能な装置の台数の上限が設定されており、携帯端末11が探索信号を送信したとき、通信対象の機器12A乃至12Nにすでに上限の台数分の装置が通信接続しているために、通信接続が拒否された場合には、その旨をユーザに通知するようにしても良い。
【0500】
[2−4 変形例4]
さらに上述の実施の形態においては、選定機器画像に進捗状況通知画像を合成するために、当該進捗状況通知画像の画像他端を位置させる端末位置を予め選定するようにした場合について述べた。
【0501】
しかしながら本発明は、これに限らず、機器12A乃至12Nを写真撮影する毎に、写真画像内の写真内機器位置や、3次元空間画像内の空間内機器位置に応じて、当該写真画像内で写真内機器位置から離れた場所や、3次元空間画像内で空間内機器位置から離れた場所で自動的に端末位置を決定するようにしても良い。
【0502】
本発明は、係る構成によれば、機器12A乃至12Nの写真撮影により例えば、写真画像の下辺寄りに当該機器12A乃至12Nが写り込んだ場合でも、通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を、写真画像内や3次元空間画像内の空きスペースを利用して合成することができる。
【0503】
これにより本発明は、写真画像内や3次元空間画像内において進捗状況通知画像が短すぎて、通信接続処理の進捗状況に応じた更新の程度が判別し難くなることを防止することができる。
【0504】
[2−5 変形例5]
さらに上述の実施の形態においては、通信接続処理の進捗状況を通知するために、2等辺三角形でなり、通信接続処理の進捗状況に応じて順次全体を伸ばすように更新する進捗状況通知画像を用いるようにした場合について述べた。
【0505】
しかしながら本発明は、これに限らず、図40(A)に示すように、内部が空白な例えば、三角形状に形成され、合成の開始時点には選定機器画像に端末位置と機器12A乃至12Nの位置(写真内機器位置又は空間内機器位置)とを繋ぐように合成する進捗状況通知画像140を用いるようにしても良い。
【0506】
そして本発明は、進捗状況通知画像140を、選定機器画像に端末位置と機器12A乃至12Nの位置とを繋ぐように合成した状態から、通信接続処理の進捗状況に応じて、画像他端側から画像一端側へと内部を徐々に塗り潰すようにして更新するようにしても良い。
【0507】
また図40(B)に示すように、本発明は、複数のブロックからなる進捗状況通知画像141を用いるようにしても良い。
【0508】
そして本発明は、通信接続処理の進捗状況に応じて、進捗状況通知画像141を、順次ブロックを増加させて最終的に端末位置と機器12A乃至12Nの位置とを繋ぐように更新するようにしても良い。
【0509】
さらに図40(C)に示すように、本発明は、矢印でなる進捗状況通知画像142を用いるようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、当該進捗状況通知画像142を、順次全体を伸ばすように更新するようにしても良い。
【0510】
そして本発明は、上述した実施の形態の進捗状況通知画像や、図40(A)乃至(C)に示す進捗状況通知画像140乃至142について、通信接続が確立して端末位置と機器12A乃至12Nの位置とを繋いだときには、それまでとは異なる表示状態(色や点滅の有無等)にしても良い。
【0511】
本発明は、係る構成によれば、進捗状況通知画像により、通信接続が確立したことを、より的確に通知することができる。
【0512】
また本発明は、端末位置と機器12A乃至12Nの位置とを繋ぐような進捗状況通知画像に限らず、例えば、通信接続処理の進捗状況を百分率で表すテキストでなる進捗状況通知画像を用いるようにしても良い。
【0513】
[2−6 変形例6]
さらに上述の実施の形態においては、通信接続処理の進捗状況の通知段階を、探索信号の送信時点、開始要求信号の送信時点、認証要求信号の送信時点、設定要求信号の送信時点、通信接続の確立時点の合計5段階に選定するようにした場合について述べた。
【0514】
しかしながら本発明は、これに限らず、通信接続処理の進捗状況の通知段階を、探索処理の開始時点、認証処理の開始時点、通信設定処理の開始時点、通信接続の確立時点の合計4段階に選定するようにしても良い。
【0515】
また本発明は、通信接続処理の進捗状況の通知段階を、通信接続用の個々の信号の送信時点及び受信時点と、通信接続の確立時点の合計9段階に選定するようにしても良い。
【0516】
さらに本発明は、携帯端末11と通信対象の機器12A乃至12Nとの近距離無線通信に適用する近距離無線通信規格に準じた通信接続処理の内容に応じて、通信接続処理の進捗状況の通知段階を、この他種々の段階に選定することもできる。
【0517】
さらにまた本発明は、変形例1で上述したように通信接続処理に先立って予め用意していた選定機器画像を用いるような場合には、通知段階に、通信対象の機器12A乃至12Nの選定時点を含めることもできる。
【0518】
[2−7 変形例7]
さらに上述した実施の形態においては、機器12A乃至12Nの特定に、機器識別情報を表現するサイバーコード55を用いるようにした場合について述べた。
【0519】
しかしながら本発明は、これに限らず、機器12A乃至12Nの特定に、機器属性情報及び通信使用情報の少なくとも一方を表現するサイバーコードを用いるようにしても良い。
【0520】
[2−8 変形例8]
さらに上述した実施の形態においては、機器12A乃至12Nの特定にサイバーコード55を用いるようにした場合について述べた。
【0521】
しかしながら本発明は、これに限らず、QR(Quick Response)コード(登録商標)や、DATA MATRIX(登録商標)、Maxi Code(登録商標)等のようなマトリクス型2次元コードを用いるようにしても良い。
【0522】
また本発明は、PDF417(登録商標)のようなスタック型2次元コードを用いるようにしても良い。さらに本発明は、バーコードを用いるようにしても良い。
【0523】
[2−9 変形例9]
さらに上述した実施の形態においては、本発明の通信接続装置を、図1乃至図40について上述した通信接続装置1及び携帯端末11に適用するようにした場合について述べた。
【0524】
しかしながら本発明は、これに限らず、パーソナルコンピュータや携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、ゲーム機器、電子ブックリーダ等のように、近距離無線通信機能を有するこの他種々の通信接続装置に適用することができる。
【0525】
[2−10 変形例10]
さらに上述した実施の形態においては、本発明による通信接続プログラムを、携帯端末11のROM31に予め記憶された通信接続プログラムに適用するようにした場合について述べた。
【0526】
そして上述した実施の形態においては、携帯端末11の中央処理ユニット30が、通信接続プログラムに従い、図37について上述した通信接続処理手順RT1を実行するようにした場合について述べた。
【0527】
また上述した実施の形態においては、携帯端末11の中央処理ユニット30が、通信接続プログラムに従い、通信接続処理の一環として図38について上述した進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を実行するようにした場合について述べた。
【0528】
しかしながら本発明は、これに限らず、携帯端末11が通信接続プログラムの記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体によって当該通信接続プログラムをインストールするようにしても良い。
【0529】
そして中央処理ユニット30が、そのインストールした通信接続プログラムに従って通信接続処理手順RT1及び進捗状況通知処理サブルーチンSRT1を実行するようにしても良い。
【0530】
また携帯端末11は、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用して外部から通信接続プログラムをインストールするようにしても良い。
【0531】
そして通信接続プログラムを携帯端末11にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクのようなパッケージメディアで実現しても良い。
【0532】
また通信接続プログラムを携帯端末11にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)のようなパッケージメディアで実現しても良い。
【0533】
さらに通信接続プログラムを携帯端末11にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアで実現しても良い。
【0534】
さらに、係るコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、パッケージメディアのみならず、各種プログラムが一時的もしくは永続的に記憶される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。
【0535】
また、これらコンピュータ読取可能な記憶媒体に通信接続プログラムを記憶する手段としては、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用するようにしても良い。
【0536】
さらにコンピュータ読取可能な記憶媒体には、ルータやモデム等の各種通信インタフェースを介して通信接続プログラムを記憶するようにしても良い。
【0537】
[2−11 変形例11]
さらに上述した実施の形態においては、通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を実行する通信接続処理部として、図1乃至図40について上述した通信接続処理部2及び中央処理ユニット30を適用するようにした場合について述べた。
【0538】
しかしながら本発明は、これに限らず、通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を実行するハードウェア構成の通信接続処理回路を適用することができる。
【0539】
また本発明は、通信接続処理部として、DSP(Digital Signal Processor)やマイクロプロセッサ等のように、この他種々の構成の通信接続処理部も広く適用することができる。
【0540】
[2−12 変形例12]
さらに上述した実施の形態においては、通信接続処理部により通信接続処理が開始されると、通信対象の機器を示す選定機器画像を表示する表示部として、図1乃至図40について上述した表示部3及びディスプレイ21を適用するようにした場合について述べた。
【0541】
しかしながら本発明は、これに限らず、表示部として、通信接続装置1や携帯端末11に有線又は無線で接続された外付けのディスプレイを適用することができる。
【0542】
[2−13 変形例13]
さらに上述した実施の形態においては、選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新する進捗状況通知部として、図1乃至図40について上述した進捗状況通知部4及び中央処理ユニット30を適用するようにした場合について述べた。
【0543】
しかしながら本発明は、これに限らず、選定機器画像に通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、通信接続処理の進捗状況に応じて、選定機器画像に合成する進捗状況通知画像を更新するハードウェア構成の進捗状況通知回路を適用することができる。
【0544】
また本発明は、進捗状況通知部として、DSPやマイクロプロセッサ等のように、この他種々の構成の進捗状況通知部も広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0545】
本発明は、スマートフォンや携帯電話機、ノート型のパーソナルコンピュータ等の通信接続装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0546】
1……通信接続装置、2……通信接続処理部、3……表示部、4……進捗状況通知部、11……携帯端末、12A乃至12N……機器、21……ディスプレイ、22……タッチパネル、30……中央処理ユニット、45……カメラ部、50……近距離用通信処理部、51……近距離用アンテナ、65、66、69、78、82、86、89、91……選定機器画像、67、68、70、71……機器アイコン、77、81、85、88、92、140、141、142……進捗状況通知画像、RT1……通信接続処理手順、SRT1……進捗状況通知処理サブルーチン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を開始して、上記通信対象の機器を示す選定機器画像を表示する表示ステップと、
上記選定機器画像に上記通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、上記通信接続処理の進捗状況に応じて、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を更新する進捗状況通知ステップと
を具える通信接続方法。
【請求項2】
上記進捗状況通知ステップは、
上記選定機器画像内の、当該選定機器画像が示す上記通信対象の機器の機器位置とは異なる合成位置に上記進捗状況通知画像を合成する
請求項1に記載の通信接続方法。
【請求項3】
上記進捗状況通知ステップは、
上記選定機器画像内の上記合成位置に上記進捗状況通知画像を、当該進捗状況通知画像の画像一端を上記機器位置に向けて合成するようにして、上記通信接続処理の進捗状況に応じて、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を、当該進捗状況通知画像の画像他端を固定したまま全体を順次伸ばして上記画像一端を上記機器位置に近づけるように更新する
請求項2に記載の通信接続方法。
【請求項4】
上記進捗状況通知ステップは、
上記通信接続処理の進捗状況として上記通信接続が確立したとき、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を、上記画像他端を固定したまま全体を伸ばして上記画像一端を上記機器位置に接触させるように更新する
請求項3に記載の通信接続方法。
【請求項5】
上記進捗状況通知ステップは、
上記通信接続処理の進捗状況に応じて、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を順次等しい長さずつ伸ばすように更新する
請求項4に記載の通信接続方法。
【請求項6】
上記進捗状況通知ステップは、
上記通信接続処理の進捗状況として上記通信対象の機器に通信接続用の信号を送信する毎に、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を更新する
請求項5に記載の通信接続方法。
【請求項7】
上記進捗状況通知ステップは、
上記選定機器画像内の上記機器位置に応じて、上記選定機器画像内の上記進捗状況通知画像の上記合成位置を選定する
請求項6に記載の通信接続方法。
【請求項8】
上記進捗状況通知ステップは、
上記通信接続処理の進捗状況として上記通信接続が確立したとき、上記進捗状況通知画像の表示状態を変更する
請求項7に記載の通信接続方法。
【請求項9】
通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を実行する通信接続処理部と、
上記通信接続処理部により上記通信接続処理が開始されると、上記通信対象の機器を示す選定機器画像を表示する表示部と、
上記選定機器画像に上記通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、上記通信接続処理の進捗状況に応じて、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を更新する進捗状況通知部と
を具える通信接続装置。
【請求項10】
コンピュータに
通信対象として選定された機器と通信接続するための通信接続処理を開始して、上記通信対象の機器を示す選定機器画像を表示する表示ステップと、
上記選定機器画像に上記通信接続処理の進捗状況を通知するための進捗状況通知画像を合成するようにして、上記通信接続処理の進捗状況に応じて、上記選定機器画像に合成する上記進捗状況通知画像を更新する進捗状況通知ステップと
を実行させるための通信接続プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【公開番号】特開2012−253508(P2012−253508A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123550(P2011−123550)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】