説明

通信方法、およびネットワーク要素

【課題】MIMOタイムスロット内の信号を生成するシステムを向上すること。
【解決手段】MIMOタイムスロット内の信号生成方法であって、前記方法は、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階、第1のデータペイロードを準備する段階、前記準備された第1のデータペイロード及び前記第1のトレーニングシーケンスを有する第1の信号を生成する段階、前記第1の信号をMIMOタイムスロット内でネットワーク構成要素の第1のアンテナから送信する段階、第1のトレーニングシーケンスと異なる第2のトレーニングシーケンスを選択する段階、第2のデータペイロードを準備する段階、前記準備された第2のデータペイロード及び前記第2のトレーニングシーケンスを有する第2の信号を生成する段階、及び前記第2の信号を前記MIMOタイムスロット内で前記ネットワーク構成要素の第2のアンテナから送信する段階を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信アンテナ配列を有する送信機からの無線信号の復調に関し、より詳細には、複数のアンテナからMIMOタイムスロットで送信される識別信号に関する。
【背景技術】
【0002】
時分割多重アクセス(TDMA)システムに属するバーストは、データペイロードに加えてトレーニングシーケンス及び保護期間を有する。トレーニングシーケンスは、バーストの始め(プリアンブル)、バーストの中間(ミッドアンブル)、又はバーストの終わり(ポストアンブル)に生じて良い。一般に、単一のバースト内に複数のトレーニングシーケンスが存在して良い。移動体無線システムで利用されるトレーニングシーケンスは、標準的にミッドアンブルである。保護期間は、バーストの始め及び/又は終わりに置かれ、分散チャネルから生じる干渉を低減する。
【0003】
符号分割多重アクセス(CDMA)システムでは、タイムスロット(TS)の間、複数のバーストが同時に送信されて良い。各バーストは、異なる拡散符号(signature sequence)又はチャネライゼーションコード(channelization code)により拡散される。時分割複信・符号分割多元接続(TD−CDMA)システムでは、UTRA TDDのように、チャネライゼーションコード及びミッドアンブルの間のマッピングは、バーストのチャネライゼーションコードがそのバーストのミッドアンブルシーケンスを用いて自動的に導出されるよう決定される。
【0004】
しかしながら、トレーニングシーケンスが受信を容易にし得るが、トレーニングシーケンスの利用は、多くの通信システムで準最適である。特に、MIMOシステムでは、準最適の性能が達成される。
【0005】
特許文献1は、時間領域パイロットシーケンスを用い周波数推定及び同期を得る、直交周波数分割多重システムに適用されるようなMIMO送信及び受信を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第1185048号明細書
【特許文献2】米国特許第10/838983号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】フィジカル・チャネルズ・アンド・マッチング・オブ・トランスポート・チャネルズ・オントゥ・フィジカル・チャネルズ(Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels (TDD))、スリー・ジー・ピー・ピー・ティー・エス25.221(3GPP TS 25.221)、(発行国)、第3世代移動体通信システムの標準化プロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、MIMOタイムスロット内の信号を生成するシステムを向上することは、有利である。特に、システムの柔軟性を増大し、複雑性を低減し及び/又は性能を向上することは、有利である。
本発明は、望ましくは、上記の欠点の1つ以上を単一で又は如何なる組み合わせで緩和、軽減又は除去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によると、MIMOタイムスロット内の信号を生成する方法が提供される。前記方法は、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階、第1のデータペイロードを準備する段階、前記準備された第1のデータペイロード及び前記第1のトレーニングシーケンスを有する第1の信号を生成する段階、前記第1の信号をMIMOタイムスロット内でネットワーク構成要素の第1のアンテナから送信する段階、第1のトレーニングシーケンスと異なる第2のトレーニングシーケンスを選択する段階、第2のデータペイロードを準備する段階、前記準備された第2のデータペイロード及び前記第2のトレーニングシーケンスを有する第2の信号を生成する段階、及び前記第2の信号を前記MIMOタイムスロット内で前記ネットワーク構成要素の第2のアンテナから送信する段階、を有する。
【0010】
本発明のいくつかの実施例は、複数の基地局アンテナの何れがデータバーストのタイムスロットを送信するかを一意的に識別する方法を提供する。
【0011】
本発明のいくつかの実施例は、各送信アンテナ構成要素から送信されたバーストに割り当てられるミッドアンブルの重複しないセットを提供する。従って、あるアンテナで利用されるミッドアンブルは、当該基地局の他のアンテナで利用されない。
【0012】
本発明のいくつかの実施例は、送信アンテナ構成要素から同時に送信される全てのバーストに共通のミッドアンブルシーケンス割り当てを提供する。同時に、本発明の他の実施例は、同時に送信される各バースト毎に異なるミッドアンブル割り当てを提供する。
【0013】
本発明のいくつかの実施例は、送信アンテナ構成要素毎に固定されたミッドアンブルシーケンス割り当てを提供する。
【0014】
本発明のいくつかの実施例では、各送信アンテナ構成要素から送信されるバーストの番号を、バーストに割り当てられたミッドアンブルシーケンスから部分的に(つまり不正確さを有する)又は全て(つまり不正確さを有さない)導出させる。
【0015】
本発明のいくつかの実施例は、MIMOチャネルが正確且つ効率的に推定され得るよう選択され、同時に送信されたバーストに割り当てられた異なるミッドアンブルシーケンスのセットを提供する。
【0016】
本発明のいくつかの実施例は、UTRA TDDシステムに適用されるミッドアンブル割り当て方法を提供する。
【0017】
本発明のいくつかの実施例は、選択された第1のトレーニングシーケンス及び第1のアンテナの間の関連の第1の表示を送信する段階を更に提供する。
【0018】
本発明のいくつかの実施例は、選択された第2のトレーニングシーケンス及び第2のアンテナの間の関連の第2の表示を送信する段階を更に提供する。
【0019】
本発明のいくつかの実施例では、表示を送信する段階は、表示を制御チャネルメッセージ内で伝える段階を有する。
【0020】
本発明のいくつかの実施例は、第2のトレーニングシーケンスと異なる第3のトレーニングシーケンスを選択する段階、及び第3のデータペイロードを準備する段階を更に提供し、第1の信号を生成する段階は、準備された第3のデータペイロード及び第3のトレーニングシーケンスを更に有する。
【0021】
本発明のいくつかの実施例は、第4のデータペイロードを準備する段階を更に提供し、第2の信号を生成する段階は、準備された第4のデータペイロード及び第3のトレーニングシーケンスを更に有する。
【0022】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、第1の信号に含まれるデータペイロードの総数に基づき、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0023】
本発明のいくつかの実施例では、第2のトレーニングシーケンスを選択する段階は、第2の信号に含まれるデータペイロードの総数に基づき、第2のトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0024】
本発明のいくつかの実施例は、第1のデータペイロードの第1のチャネライゼーションコードを選択する段階を更に提供し、第1のデータペイロードを準備する段階は、前記選択された第1のチャネライゼーションコードを適用する段階を有し、及び第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記選択された第1のチャネライゼーションコードに基づき、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0025】
本発明のいくつかの実施例は、バーストタイプを決定する段階を更に提供し、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記決定されたバーストタイプに基づく。
【0026】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、送信アンテナの総数Nに基づく。
【0027】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスは、ミッドアンブルシーケンスである。
【0028】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスは、プリアンブルシーケンスである。
【0029】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスは、ポストアンブルシーケンスである。
【0030】
本発明のいくつかの実施例では、ネットワーク構成要素は、基地局である。
【0031】
本発明のいくつかの実施例では、ネットワーク構成要素は、移動端末である。
【0032】
本発明のいくつかの実施例では、第1のデータペイロードを準備する段階は、チャネライゼーションコードを有する第1のデータペイロードをチャネル化する段階、及び第1のパンチング方式を有する前記チャネル化された第1のデータペイロードをパンクチャリングする段階を有し、第2のデータペイロードを準備する段階は、前記チャネライゼーションコードを有する第2のデータペイロードをチャネル化する段階、及び第2のパンチング方式を有する前記チャネル化された第2のデータペイロードをパンクチャリングする段階を有し、前記第2のパンチング方式は、前記第1のパンチング方式と異なり、及び前記第2のデータペイロードは、前記第1のデータペイロードと同一である。
【0033】
本発明のいくつかの実施例では、第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、第1の複数のトレーニングシーケンスを選択する段階を有し、第1のデータペイロードを準備する段階は、第1の複数のデータペイロードを準備する段階を有し、第1の信号を生成する段階は、前記準備された第1の複数のデータペイロード及び第1の複数のトレーニングシーケンスを有する第1の信号を生成する段階を有し、第2のトレーニングシーケンスを選択する段階は、第2の複数のトレーニングシーケンスを選択する段階を有し、前記第2の複数のトレーニングシーケンス内の選択されたトレーニングシーケンスのそれぞれは、前記第1の複数のトレーニングシーケンス内の選択されたトレーニングシーケンスのそれぞれと異なり、第2のデータペイロードを準備する段階は、第2の複数のデータペイロードを準備する段階を有し、及び第2の信号を生成する段階は、前記準備された第2の複数のデータペイロード及び第2の複数のトレーニングシーケンスを有する第2の信号を生成する段階を有する。
【0034】
本発明の第2の態様によると、MIMOタイムスロット内の信号処理方法が提供される。前記MIMOタイムスロットは、第1の送信アンテナからの第1のバースト及び第2の送信アンテナからの第2のバーストを有する。前記第1及び第2のバーストは、それぞれ1つ以上のデータペイロードを有する。前記各データペイロードは、個々の符号で符号化される。また各ペイロードは、ミッドアンブルに対応する。前記方法は、前記MIMOタイムスロット内の信号を受信する段階、前記信号内の第1のミッドアンブルを検出する段階、前記検出された第1のミッドアンブルに基づき、ネットワーク構成要素の前記第1の送信アンテナから送信された第1のペイロードを抽出する段階、前記信号内の、前記第1のミッドアンブルと異なる第2のミッドアンブルを検出する段階、及び前記検出された第2のミッドアンブルに基づき、前記ネットワーク構成要素の前記第2の送信アンテナから第2のペイロードを抽出する段階を有する。
【0035】
本発明のいくつかの実施例は、検出された第1のミッドアンブルを用い第1の送信アンテナ及び受信機の間に形成された第1のチャネルを特徴付ける段階、及び前記第1の送信アンテナから送信された第3のペイロードを抽出する段階を提供する。
【0036】
本発明のいくつかの実施例は、バーストのトレーニングシーケンスを選択する方法を提供する。前記方法は、基地局の送信アンテナ数を決定する段階、前記送信アンテナ数からアンテナを決定しバーストを送信する段階、トレーニングシーケンス長を決定する段階、及び前記決定された送信アンテナ数、前記決定されたアンテナ及び前記決定されたトレーニングシーケンス長に基づきトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0037】
本発明のいくつかの実施例は、バーストのトレーニングシーケンスを選択する方法を提供する。前記方法は、基地局の送信アンテナ数を決定する段階、前記送信アンテナ数からアンテナを決定しバーストを送信する段階、前記決定されたアンテナからMIMOタイムスロットで送信されるべきペイロード数を決定する段階、及び前記決定された送信アンテナ数、前記決定されたアンテナ及び前記決定されたペイロード数に基づきトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0038】
本発明のいくつかの実施例は、バーストのトレーニングシーケンスを選択する方法を提供する。前記方法は、基地局の送信アンテナ数を決定する段階、送信アンテナ数からアンテナを決定しバーストを送信する段階、ペイロードを符号化する符号を決定する段階、及び前記決定された送信アンテナ数、前記決定されたアンテナ及び前記決定された符号に基づきトレーニングシーケンスを選択する段階を有する。
【0039】
本発明の第3の態様によると、MIMOタイムスロット内の信号を生成する装置が提供される。前記装置は、第1のトレーニングシーケンスを選択する手段、第1のデータペイロードを準備する手段、前記準備された第1のデータペイロード及び前記第1のトレーニングシーケンスを有する第1の信号を生成する手段、前記第1の信号をMIMOタイムスロットでネットワーク構成要素の第1のアンテナから送信する手段、前記第1のトレーニングシーケンスと異なる第2のトレーニングシーケンスを選択する手段、第2のデータペイロードを準備する手段、前記準備された第2のデータペイロード及び前記第2のトレーニングシーケンスを有する第2の信号を生成する手段、及び前記第2の信号を前記MIMOタイムスロットで前記ネットワーク構成要素の第2のアンテナから送信する手段、を有する。
【0040】
信号生成方法を参照して以上に説明された任意的な特徴、解説及び/又は利点は、信号生成装置にも同様に等しく適用されることが理解される。また、任意的な特徴は、信号生成装置に、個別に又は如何なる組合せで含まれることが理解される。
【0041】
本発明の他の特長及び態様は、図を用いた以下の詳細な説明から明らかになる。以下の図は、例として、本発明の実施例による特徴を説明する。課題を解決する手段の記載は、本発明の範囲を制限しない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定められる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】2つの送信アンテナを備えた基地局及び2つの受信アンテナを備えた移動端末を有するMIMOシステムの例を示す。
【図2】本発明による、ミッドアンブルシーケンスの独立セットの送信を示す。
【図3】本発明による、固定ミッドアンブルの送信を示す。
【図4】本発明による、共通ミッドアンブルの送信を示す。
【図5】本発明による、既定ミッドアンブルの送信を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施例は、例として以下の図を参照し説明される。
【0044】
以下の説明は、本発明のいくつかの実施例を説明する図面を参照する。他の実施例が利用され、本開示の精神と範囲から逸脱することなく機械的、構成的、構造的、電気的、及び動作的変化がなされて良いことが理解される。以下の詳細な説明は、限定的な意味と見なされるべきではない。また本発明の実施例の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定められる。
【0045】
以下の詳細な説明の一部は、手順、ステップ、論理ブロック、処理、及びコンピューターメモリーで実行され得るデータビットに対する動作の他の表現に関し記載される。手順、コンピューターにより実行されるステップ、論理ブロック、処理等は、所望の結果を生じるステップまたは命令のセルフコンシステントシーケンスと見なされる。ステップは、物理量の物理的処置を利用する。これらの量は、格納、伝送、結合、比較、及びコンピューターシステムにおける他の処置が可能な電気、磁気、又は無線信号の形式を取り得る。これら信号は、時にはビット、値、要素、符号、文字、語、数字、等として参照されて良い。各ステップは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組合せにより実行されて良い。
【0046】
本発明のいくつかの実施例は、以下に説明される。これら実施例は、3GPP UTRA TDDシステム、仕様書及び勧告を参照して説明されるが、より一般的に適用可能である。
【0047】
ミッドアンブルは、特別な数値特性を有するシーケンスであり、既知又は受信機により導出される。受信機は、バーストのトレーニングシーケンスセグメントとして何が送信されたかという受信機の知識を用いて、バーストが通過するバーストチャネルを推定可能であって良い。データペイロードは、チャネルの知識に基づき確実に検出及び復調されて良い。本願明細書に記載された概念は、ミッドアンブルを参照して説明されるが、バーストの他の位置に置かれたトレーニングシーケンスも適用可能である。例えば、トレーニングシーケンスは、バーストの始め(プリアンブル)、又はバーストの終わり(ポストアンブル)に置かれて良い。チャネルを推定する本発明の主目的と別に、ミッドアンブルのようなトレーニングシーケンスはまた、データペイロードを検出及び復調する時に受信機を支援する情報を伝達するために利用されて良い。
【0048】
CDMA受信機は、バーストで利用されたアクティブなチャネライゼーションコードの知識を有する場合、性能を向上し得る。例えば、UTRA TDDでは、受信機は、タイムスロット内で検出されたミッドアンブルから導出されたアクティブなチャネライゼーションコードを用い、マルチユーザー検出(MUD)を実施可能である。
【0049】
MIMO(Multiple−Input−Multiple−Output、多元接続)伝送方式は、送信機及び受信機において複数のアンテナ構成要素を利用し、スペクトル効率を向上する。受信機は、各送信−受信アンテナ構成要素対の間の各チャネルを推定する。複数の送信アンテナを有する送信機及び複数の受信アンテナを有する受信機を備えたシステム内のチャネルは、MIMOチャネルとして参照されて良い。
【0050】
各バーストは、複数の送信アンテナを有する送信機の単一の送信アンテナから送信される。アンテナ構成要素は、MIMOチャネルが十分に無関係であるよう、物理的に離される。例えば、送信アンテナは、少なくとも2分の1波長だけ離されて良い。MIMOシステムの例は、2つの送信アンテナを有する1つの基地局及び2つの受信アンテナを有する移動端末から成るシステムであって良い。
【0051】
図1は、アンテナNB及びアンテナNBと付された2つのアンテナを有する1つの基地局100並びにアンテナUE及びアンテナUEと付された2つのアンテナを有する移動端末110を示す。この送信機−受信機システムは、4個のMIMOチャネルを有する。チャネル1−1は、アンテナNB及びアンテナUEの間に存在する。チャネル1−2は、アンテナNB及びアンテナUEの間に存在する。チャネル2−1は、アンテナNB及びアンテナUEの間に存在する。チャネル2−2は、アンテナNB及びアンテナUEの間に存在する。
【0052】
一般に、実際のMIMOシステムは、複数の移動端末にサービスを提供する複数の基地局を有する。従って、これら複数のネットワーク構成要素のアンテナ構成要素間には、複数のMIMOチャネルが存在する。
【0053】
ダイバーシティを導入し、空間多重化を利用し又は両方の組合せを通じ、ダイバーシティ及び空間多重は、MIMOシステムのスペクトル効率を向上し得る。ダイバーシティ利得は、同一の情報を伝達する2つ以上のバーストが異なる送信アンテナ構成要素から送信された場合に得られる。受信機は、異なるチャネルを通過した同一の情報の複製を結合可能であって良い。
【0054】
また、空間多重の利点を利用し、MIMOシステムでは、異なるアンテナ構成要素で送信された共通のチャネライゼーションコードで拡散されたバーストを最大でmin(N,N)まで確実に検出可能である。ここで、N及びNは、それぞれ送信及び受信アンテナの数を表す。MIMO伝送の利用を通じ、共通のチャネライゼーションコードを有する複数のバーストを送信可能であり、各バーストは異なる送信アンテナから送信される。
【0055】
例えば図1では、基地局100は、チャネライゼーションコードnを用い、アンテナNBからペイロードデータXを有するバーストを送信して良い。バーストは、アンテナUE及びUEにより受信される。基地局100は、同時に、同一のチャネライゼーションコードnを用い、アンテナNBからペイロードデータYを有するバーストを送信して良い。バーストは、アンテナUE及びUEにより受信される。更に、移動端末110は、アンテナNB及びアンテナNBの両方からの送信を復号し、そしてデータX及びデータYの両方を復号して良い。
【0056】
代案として、MIMOシステムは、アンテナNB及びNBから同一データXの別の版を送信して良い。例えば、データXが畳み込み符号化されパンクチャリングされた場合、アンテナNB及びNBは、データXのパンクチャリングされた版X及びXを別に送信して良い。従って、送信機及び受信機は、単一アンテナ(非MIMO)の送信機−受信機対と比べて、MIMOタイムスロット内で最大でmin(N,N)倍のバーストを通信し得る。
【0057】
UTRA TDD第5版のような既存の非MIMOシステムでは、タイムスロット内で送信可能なミッドアンブルの最大数は、そのタイムスロット内で送信されるチャネライゼーションコードの最大数と等しい。これは、受信機において、チャネル推定をチャネライゼーションコード毎に導出可能にする。
【0058】
例えば、非特許文献1に定められたように、UTRA TDDモードにはいくつかのミッドアンブル割り当て方式がある。ミッドアンブル割り当て方式はまた、2004年5月4日に出願された、発明の名称「シグナリングMIMOアロケーションズ(Signalling MIMO Allocations)」の特許文献2に記載されている。特許文献2は、参照されることにより本願明細書に組み込まれる。
【0059】
いくつかのミッドアンブル割り当て方式は、タイムスロット内のバースト及びそれらの対応するチャネライゼーションコードの間に1対1の関係を提供する。ミッドアンブルシーケンスのバーストへのマッピングは、バーストチャネライゼーションコードのマッピングを通じて行われて良い。つまり、各ミッドアンブルシーケンスは、単一のチャネライゼーションコードと対にされる。同様に、各チャネライゼーションコードは、単一ミッドアンブルシーケンスと対にされる。
【0060】
この1対1のミッドアンブル割り当て方式は、共通のチャネライゼーションコードがMIMOタイムスロット内の2つ以上のバーストで利用される一般のMIMO送信に適用できない。知られている方式は、受信機がMIMOチャネルを推定可能なよう、チャネライゼーションコードに異なるミッドアンブルシーケンスが割り付けられることが要求される。
【0061】
図1では、MIMO受信機(移動端末110)は、チャネル1−1及びチャネル2−1の両方に対し、アンテナUEにおいてチャネライゼーションコードnのMIMOチャネルを導出可能である必要がある。これら2つのチャネルに対する推定は、単一のミッドアンブルシーケンスから導出され得ない。つまり、両方のバーストが同一のミッドアンブルを有する場合、MIMO受信機は、バーストの識別及びチャネルの推定ができない。
【0062】
単一チャネル(非MIMO)のシステムに適用される共通ミッドアンブル割り当て方式は、単一ミッドアンブルシーケンスを全てのバーストに対し、基地局アンテナから移動端末アンテナへ送信させる。移動端末は、単一チャネルに対しチャネル推定を導出可能である。単一の受信アンテナは、複数の送信アンテナにより生成されたチャネルに対しチャネル推定を導出できないので、この共通ミッドアンブル割り当て方式は、MIMOシステムに適用可能ではない。従って、新しいミッドアンブル割り当て方式が、MIMO伝送システムのために望まれている。
【0063】
本発明のいくつかの実施例では、受信機がMIMOシステムの送信−受信アンテナ対の間で形成されたチャネルを推定可能なよう、バーストは、ミッドアンブルシーケンスを割り当てられて良い。本発明のいくつかの実施例では、各送信アンテナから送信された少なくとも1つのバーストは、他のアンテナ構成要素から送信されたバーストに割り当てられないミッドアンブルシーケンスを割り当てられて良い。
【0064】
図2は、本発明による、ミッドアンブルシーケンスの独立セットの送信を示す。基地局200は、2つの送信アンテナ、つまりアンテナNB及びアンテナNBを有する。基地局200は、アンテナNBからミッドアンブルM及びMを送信する。基地局200はまた、アンテナNBからミッドアンブルM及びMを送信する。ミッドアンブルMは、アンテナNBから送信されないが、アンテナNBから送信される。同様に、ミッドアンブルMは、アンテナNBから送信されないが、アンテナNBから送信される。ミッドアンブルMは、アンテナNB及びアンテナNBの両方から送信される。
【0065】
いくつかの実施例によると、ミッドアンブル符号は、異なるアンテナのMIMOタイムスロットで再利用されて良い。送信機が(図2に示されるように)第1のアンテナNBからミッドアンブルM及びMを有する第1の信号を、及び第2のアンテナNBからミッドアンブルM及びMを有する第2の信号を送信する場合、ミッドアンブルMは再利用される。受信機は、ミッドアンブルMにより特徴付けられたチャネルを用い、第1のアンテナNBからのミッドアンブルM及びMの両方と関連付けられたペイロードデータを読み出す。同様に、受信機は、ミッドアンブルMにより特徴付けられたチャネルを用い、第2のアンテナNBからのミッドアンブルM及びMの両方と関連付けられたペイロードデータを読み出す。
【0066】
本発明のいくつかの実施例では、送信アンテナ構成要素へのミッドアンブルのマッピングは、自動的に又は明示的に受信機へ伝えられる。例えば、受信機は、同時に検出した異なるミッドアンブルの組合せを通じ、自動的にマッピングを導出して良い。代案として、マッピングは、制御チャネルを通じて受信機へ明示的に伝えられて良い。
【0067】
本発明のいくつかの実施例では、受信機は、各送信−受信アンテナ対に対応するMIMOチャネルを推定する。受信機は、同時に送信された全ての異なるミッドアンブルシーケンスを検討して良い。
【0068】
一意的なミッドアンブルシーケンスは、送信アンテナから送信されるタイムスロットのバーストのセットに割り当てられる。つまり、i番目の送信アンテナ構成要素から同時に送信されたバーストのセットに割り当てられたミッドアンブルシーケンスm[i]は、セットM、M、...MNTが重ならないよう、ミッドアンブルシーケンスMのセットから選択される。これら実施例では、セットM内の如何なるミッドアンブルシーケンスも、セットM内のミッドアンブルと等しくない。ここでi≠jである。
【0069】
本発明のいくつかの実施例では、固定ミッドアンブルシーケンスm[i]は、タイムスロットの間に送信アンテナから送信される全てのバーストに割り当てられる。例えば、KCell=6及びBurstType=2、KCell=4、8又は16でBurstType=1及び3を有する非特許文献1で定められたミッドアンブルシーケンスは、表1に示されるように割り当てられる。Nは、送信アンテナ数を表す。ミッドアンブルのシフトは、非特許文献1の5A.2.3項のようにエミュレートされる。
【0070】
表1及び図3は、第1のミッドアンブル割り当て方式を示す。ミッドアンブルは、送信アンテナ総数(N)に基づき、及びどのアンテナで、ミッドアンブルを含むバーストが送信されるかに基づき選択される。i番目のアンテナ構成要素は、ミッドアンブルシーケンスm[i]を用いる。m[i]は、ミッドアンブルシーケンスのグループm(k)から選択されて良い。ここでkは可能なミッドアンブルシーケンスへのインデックスである。
【0071】
【表1】

【0072】
BurstType=2は、UTRA TDDシステムで256チップ長(Lm)のトレーニングシーケンスを有する。KCellは、ミッドアンブルシーケンスのどのグループが選択されたかを識別する。例えば、KCell=6は、グループに6個のミッドアンブルがあることを意味する。
【0073】
本発明のいくつかの実施例は、ミッドアンブルの固定した割り当てを用いる。送信機の各送信アンテナ構成要素は、異なるミッドアンブルを割り当てられる。
【0074】
図3は、本発明による、固定ミッドアンブルの送信を示す。示された例では、基地局300は、2つのMIMO送信アンテナ、つまりアンテナNB及びアンテナNBを有する。更に、KCell=6及びBurstType=2とする。アンテナNBから送信される全てのバーストは、ミッドアンブルm(1)と一緒に送信される。アンテナNBから送信される全てのバーストは、ミッドアンブルm(3)と一緒に送信される。ミッドアンブルm(1)及びm(3)は、異なる。
【0075】
1つの一意的な異なるミッドアンブルは、MIMOタイムスロットの複数のアンテナからバーストが送信されたグループのそれぞれで用いられて良い。図3は、例えば、第1のアンテナNBで共通ミッドアンブルm(1)と一緒に送信されるペイロードの第1のグループを示す。各ペイロードは、チャネライゼーションコードと一緒に符号化されて良い。第2のアンテナNBが利用され、異なるペイロードを送信する。異なるペイロードは、共通ミッドアンブルm(3)を有する。NBでペイロードを符号化するために利用されるチャネライゼーションコードは、NBでペイロードを符号化するために利用される符号と、全て同一、部分的に重複、又は全て異なって良い。
【0076】
本発明のいくつかの実施例では、共通ミッドアンブルシーケンスm[i]は、i番目のアンテナ構成要素から送信された全てのバーストに割り当てられ、そして送信アンテナから送信されたバースト数に基づき、セットMiから選択されて良い。
【0077】
送信アンテナから同時に送信されたバーストのセットは、データペイロードのセットの大きさにより決定されるミッドアンブルシーケンスを割り当てられる。所与の送信アンテナ数Nの場合、関数fNT(i,n)は、送信アンテナインデックスi及びi番目のアンテナ構成要素から送信されたバースト数nをミッドアンブルシーケンスm[i]にマッピングする。ここでm[i]は、m[i]=fNT(i,n)と定められ、i≠jならばfNT(i,n)≠fNT(j,n)である。これは、どの送信アンテナで不正確さなしにミッドアンブルが送信されたかを、受信機に確実に導出させる。しかしながら、各送信アンテナから送信されたバーストの総数を決定する時には不正確さが存在し得る。例えば、KCell=16、BurstType=1及び3を有する非特許文献1に定められたミッドアンブルシーケンスは、表2に与えられたように割り当てられて良い。ミッドアンブルのシフトは、非特許文献1の5A.2.3項のようにエミュレートされる。
【0078】
表2及び図4は、第2のミッドアンブル割り当て方式を示す。ミッドアンブルは、送信アンテナの数(N)に基づき、及び送信アンテナ構成要素のタイムスロットが伝達するバースト数(n)に基づき選択される。
【0079】
【表2】

【0080】
図4は、本発明による、共通ミッドアンブルの送信を示す。MIMO基地局400は、2つの送信アンテナを有する。示された例では、基地局400は、2つの符号を用い、アンテナNBからペイロードデータを送信し、そして従って上記の表2から分かるように、ミッドアンブルm(2)をアンテナNBからの送信に適用する。基地局400はまた、アンテナNBからの4個の符号を用い、ペイロードデータを送信し、そして従ってミッドアンブルm(12)をアンテナNBからの送信に適用する。
【0081】
移動端末は、ミッドアンブルm(2)を受信すると、アンテナNBから2又は10個の符号の何れが送信されているかを推定する。移動端末は、次に、更なる信号処理を実行し、アンテナNBから実際に送信された符号数を導出する。この例では、移動端末による更なる信号処理は、2つの符号が送信されたことを示す。
【0082】
同様に、移動端末は、ミッドアンブルm(12)を受信すると、アンテナNBから4又は12個の符号の何れが送信されているかを推定する。移動端末は、次に、更なる信号処理を実行し、アンテナNBから実際に送信された符号数を導出する。この場合、4個の符号が送信された。アンテナNBでアクティブな所与の符号数を伝えるために利用されたミッドアンブルシーケンスは、アンテナNBから送信された如何なるミッドアンブルシーケンスとも区別される。逆も同様である。
【0083】
本発明のいくつかの実施例では、バーストに割り当てられたミッドアンブルは、バーストに対応するチャネライゼーションコード及びバーストが送信されるアンテナに基づき決定されて良い。
【0084】
各バーストは、どのアンテナがバーストを送信するかにより、及びバーストのチャネライゼーションコードにより決定されるミッドアンブルシーケンスを割り当てられる。所与の送信アンテナ構成要素数では、ミッドアンブルシーケンスm及び送信アンテナ構成要素インデックスi、チャネライゼーションコードcの間の関連は、マッピング関数m=g(i,c)を通じて決定されて良い。ここでi≠jならばg(i,c)≠g(j,c’)である。これは、受信機がミッドアンブルを送信アンテナに明白にマッピングするが、用いられたチャネライゼーションコードに関していくらかの不正確さが存在し得ることを裏付ける。例えば、KCell=16、BurstType=1及び3を有する非特許文献1に定められたミッドアンブルシーケンスは、表3に与えられたように割り当てられて良い。
【0085】
表3及び図5は、第3のミッドアンブル割り当て方式を示す。ミッドアンブルは、送信アンテナ総数(N)に基づき、及びどのアンテナで、ミッドアンブルを含むバーストが送信されるかに基づき、及びどのチャネライゼーションコードがバースト内のミッドアンブルに含まれるかに基づき選択される。符号のリストは、c16(i−th)により表される。c16(i−th)は、16個の要素を有する符号のリストからi番目の符号が選択されることを示す。
【0086】
【表3】

【0087】
図5は、本発明による、既定ミッドアンブの送信を示す。MIMO基地局500は、2つの送信アンテナを有する。示された例では、基地局500は、アンテナNBから符号c16(3)及びc16(4)を送信し、そして従って上記の表3から分かるように、ミッドアンブルm(2)をアンテナNBからの送信に適用する。基地局500はまた、アンテナNBから符号c16(1)及びc16(6)を送信する。そして従って基地局500は、ミッドアンブルm(9)及びm(11)をそれぞれ符号c16(1)及びc16(6)に関連付けられたバーストに適用する。
【0088】
移動端末は、ミッドアンブルm(2)を受信すると、アンテナNBからc16(3)若しくはc16(4)の何れ又はc16(3)及びc16(4)の両方が送信されていると推定する。同様に、移動端末は、ミッドアンブルm(9)を受信すると、アンテナNBからc16(1)若しくはc16(2)の何れ又はc16(1)及びc16(2)の両方が送信されていと推定する。更に、移動端末は、ミッドアンブルm(11)を受信すると、アンテナNBからc16(5)若しくはc16(6)の何れ又はc16(5)及びc16(6)の両方が送信されていると推定する。
【0089】
本発明のいくつかの実施例では、受信機は、各送信−受信アンテナ対の間の各MIMOチャネルを推定する。更に、ネットワークの無線インターフェースでは、ダイバーシティ、スペクトル多重又は両者の組合せを実現するMIMO伝送技術を利用することにより、高スペクトル効率が実現される。また、ネットワークの無線インターフェース全体を通じ、空間多重を実現するMIMO伝送技術を利用することにより、高いピークが実現される。この結果、全体を通して平均が向上し、ユーザー数が増加し、及びユーザー当たりの伝送電力が低減する。
【0090】
固定又は共通ミッドアンブル割り当て方式の利用はまた、最小数の異なるミッドアンブルが同時に送信されるので、チャネル推定をより正確に実行可能にする。これらの方式はまた、干渉を低減する。従って、ネットワークの性能及び容量は、更に向上する。更に、これらの方式は、移動端末の複雑性を低減させ得る。同一の送信アンテナから送信されたバーストが、共通ミッドアンブルを割り当てられた場合、チャネル推定のための処理及びメモリー要件は、軽減される。
【0091】
ミッドアンブルシーケンスは、受信機が各送信−受信アンテナ対の間に形成されたチャネルを推定可能なよう、バーストを割り当てられる。特定の送信アンテナ構成要素から送信された少なくとも1つのバーストは、他のアンテナ構成要素から送信されたバーストに割り当てられていないミッドアンブルシーケンスを割り当てられて良い。
【0092】
MUDを用いる前の処理は、どの符号がタイムスロット又はMIMOタイムスロット内のバースト又はバーストのグループで送信されるかを決定するために利用されて良い。整合フィルターのような信号処理は、どの符号がバースト内で送信されるかを決定するために利用されて良い。本願明細書のいくつかの方法は、送信される可能な符号のリストを絞り込むために利用されて良い。
【0093】
いくつかの実施例によると、受信機は、複数のチャネル推定からのチャネル推定を組み合わせて良い。例えば、受信機は、第1のミッドアンブルに基づきチャネル推定を決定して良い。同一のアンテナからの同一のタイムスロット内の第2のミッドアンブルは、このチャネル推定の間、干渉として動作し得る。同様に、受信機は、第2のミッドアンブルに基づきチャネル推定を決定して良い。受信機は、結果を組合せ、向上したチャネル推定を形成して良い。
【0094】
チャネル推定は、1つ以上のアンテナからの受信信号を増減するために利用されて良い。受信機は、信号電力が正しく増減される場合、拡張された構造を利用して良い。例えば、第1のアンテナからの16個の符号化ペイロードを有する信号は、同一のMIMOタイムスロットの間に受信された、第2のアンテナからの単一の符号化ペイロードを有する第2の信号より高く増加されて良い。
【0095】
本発明は、特定の実施例及び説明図に関して説明されたが、当業者は、本発明が記載された実施例又は図に限定されないことを理解する。例えば、以上に記載された実施例の多くは、ダウンリンクの通信に関連する。他の実施例は、アップリンクに適用可能である。つまり、移動端末は、複数の送信アンテナ構成要素を備えた送信機及び複数の受信アンテナ構成要素を備えた受信機を有する基地局を有する。
【0096】
示された図は、単に説明のためであり、正しい縮尺で描かれていない。図の特定の部分は誇張され、他の部分は最小限に描かれ得る。図は、本発明の種々の実施例を説明することを目的とする。本発明の種々の実施例は、理解され、当業者に適切に実施され得る。
【0097】
従って、本発明は、請求の範囲に含まれる変更及び代替と共に実施され得る。説明は網羅的ではなく、本発明は開示された詳細な形式に限定されない。本発明は変更及び代替と共に実施され、本発明は請求の範囲によってのみ限定されることが理解される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアンテナおよび第2のアンテナを有する移動体無線ネットワークのネットワーク要素から移動端末との通信する方法であって、
前記第1および第2のアンテナの数を決定するステップと;
前記決定された数の複数のアンテナから前記第1のアンテナを決定するステップと;
前記第1のアンテナのための第1のトレーニングシーケンスを選択するステップと;
第1のデータペイロードを準備するステップであって、ここで、前記第1のデータペイロードはチャネライゼーションコードでチャネル化されるステップと;
前記準備された第1のデータペイロードおよび前記トレーニングシーケンスを含む第1の信号を生成するステップと;
前記ネットワーク要素の前記第1のアンテナから前記MIMOタイムスロットにおいて前記第1の信号を送信するステップと;
前記第2のアンテナから第2の信号が送信するか否かを決定するステップと;
前記第2のアンテナのための前記第1のトレーニングシーケンスと異なる第2のトレーニングシーケンスを選択するステップと;
第2のデータペイロードを準備するステップであって、ここで、前記第2のデータペイロードは、前記チャネライゼーションコードでチャネル化され、かつ、選択的に、前記第1のデータペイロードと相違するデータ、または、前記第1のデータペイロードと異なる符号化がなされた前記第1のデータペイロードの別バージョンとされる、前記第2のデータペイロードを準備するステップと;
前記準備された第2のデータペイロードおよび前記第2のトレーニングシーケンスを含む第2の信号を生成するステップと;
前記MIMOタイムスロットにおける前記第1の信号の送信と共に、前記ネットワーク要素の前記第2のアンテナから前記MIMOタイムスロットにおいて前記第2の信号を送信するステップと;
を含む、方法。
【請求項2】
後続のフレームにおいて前記MIMOタイムスロットと同一位置のMIMOスロットに関し、前記第1のトレーニングシーケンスを前記ネットワーク要素の前記第1のアンテナからの送信のみのために使用し、前記第2のトレーニングシーケンスを前記ネットワーク要素の前記第2のアンテナからの送信のみのために使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択された第1のトレーニングシーケンスと前記第1のアンテナの間の関連の第1のマッピングを送信する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記選択された第2のトレーニングシーケンスと前記第2のアンテナの間の関連の第2のマッピングを送信する段階をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記マッピングを送信する段階は、前記マッピングを制御チャネルメッセージ内で通知することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
第2のトレーニングシーケンスと異なる第3のトレーニングシーケンスを選択する段階、及び
第3のデータペイロードを準備する段階を更に有し、
前記第1の信号を生成する段階は、前記準備された第3のデータペイロード及び前記第3のトレーニングシーケンスを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第4のデータペイロードを準備する段階を更に提供し、
前記第2の信号を生成する段階は、前記準備された第4のデータペイロード及び前記第3のトレーニングシーケンスを更に有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記第1の信号に含まれるバーストの総数に基づき、前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記第2の信号に含まれるバーストの総数に基づき、前記第2のトレーニングシーケンスを選択する段階を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のデータペイロードの第1のチャネライゼーションコードを選択する段階を更に含み、
前記第1のデータペイロードを準備する段階は、前記選択された第1のチャネライゼーションコードを適用する段階を有し、
前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記選択された第1のチャネライゼーションコードに基づき、前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階を有す
る、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
バーストタイプを決定する段階を更に提供し、
前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、前記決定されたバーストタイプ
に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のトレーニングシーケンスを選択する段階は、送信アンテナの総数に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のトレーニングシーケンスは少なくとも1のミッドアンブルシーケンスからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のトレーニングシーケンスは少なくとも1のプリアンブルシーケンスからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のトレーニングシーケンスは少なくとも1のポストアンブルシーケンスからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ネットワーク要素は基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のデータペイロードを準備する段階は、
チャネライゼーションコードで前記第1のデータペイロードをチャネル化する段階、及び
第1のパンチング方式で前記チャネル化された第1のデータペイロードをパンクチャリングする段階を有し、
前記第2のデータペイロードが前記第1のデータペイロードと同じである場合、前記第2のデータペイロードを準備する段階は、
前記チャネライゼーションコードで前記第2のデータペイロードをチャネル化する段階、及び
第2のパンチング方式で前記チャネル化された第2のデータペイロードをパンクチャリングする段階を有し、前記第2のデータペイロードは前記第1のデータペイロードの別の符号化バージョンから成り、前記第2のパンチング方式は前記第1のパンチング方式と異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1および第2のトレーニングシーケンスは、さらに、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナの各々、および、第1および第2のチャネライゼーションコードに基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第1および第2のトレーニングシーケンスは、所定のトレーニングシーケンス割当てスキームに基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
移動端末と通信する移動体無線ネットワークのネットワーク要素であって、
第1のアンテナと;
第2のアンテナと;
前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナと接続され、
複数の前記第1および第2のアンテナの数を決定し、
前記複数のアンテナから前記第1のアンテナを決定し、
前記第1のアンテナのための第1のトレーニングシーケンスを選択し、
第1のデータペイロードを準備し、ここで、前記第1のデータペイロードはチャネライゼーションコードでチャネル化され、
前記準備された第1のデータペイロードおよび前記トレーニングシーケンスを含む第1の信号を生成し、
前記ネットワーク要素の前記第1のアンテナから前記MIMOタイムスロットにおいて前記第1の信号を送信し、
前記第2のアンテナから第2の信号が送信するか否かを決定し、
前記第2のアンテナのための前記第1のトレーニングシーケンスと異なる第2のトレーニングシーケンスを選択し、
第2のデータペイロードを準備し、ここで、前記第2のデータペイロードは、前記チャネライゼーションコードでチャネル化され、かつ、選択的に、前記第1のデータペイロードと相違するデータ、または、前記第1のデータペイロードと異なる符号化がなされた前記第1のデータペイロードの別バージョンとされ、
前記準備された第2のデータペイロードおよび前記第2のトレーニングシーケンスを含む第2の信号を生成し、
前記MIMOタイムスロットにおける前記第1の信号の送信と共に、前記ネットワーク要素の前記第2のアンテナから前記MIMOタイムスロットにおいて前記第2の信号を送信するための、送信手段と;
を備える、ネットワーク要素。
【請求項21】
前記送信手段は、後続のフレームにおいて前記MIMOタイムスロットと同一位置のMIMOスロットに関し、前記第1のトレーニングシーケンスを前記ネットワーク要素の前記第1のアンテナからの送信のみのために使用し、前記第2のトレーニングシーケンスを前記ネットワーク要素の前記第2のアンテナからの送信のみのために使用する、請求項20に記載のネットワーク要素。
【請求項22】
前記送信手段は基地局送信手段である、請求項20に記載のネットワーク要素。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−5132(P2012−5132A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153728(P2011−153728)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【分割の表示】特願2007−512199(P2007−512199)の分割
【原出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】