説明

通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システム

【課題】複数の表示装置間で、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期することができる通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システムを提供する。
【解決手段】個々に表示データを有する複数のhtml断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、マスター表示装置10aとスレーブ表示装置(10b、10c)とでネットワークを介した通信により共有し、構造化表示情報に基づいて、マスター表示装置10aとスレーブ表示装置(10b、10c)とで同じ表示を行う通信システム1における通信方法であって、マスター表示装置10aは、html断片情報を変更したときに、スレーブ表示装置(10b、10c)に対して、html断片情報を変更したことを示す通知と、変更したhtml断片情報を識別するためのID(ID情報)とを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報端末装置としてのパーソナルコンピュータ同士をネットワークで相互接続し、資料やメモ書きを電子的に共有する通信システムが利用されている。例えば、パーソナルコンピュータがネットワークで接続されており、ネットワークを介して資料やその表示ページ位置およびメモ書きといった情報を共有することによって仮想的な会議を実現した電子会議システムが挙げられる。このような電子会議システムでは、お互いのサイトをカメラなどで撮影して、双方に送信する事で会議としての一体感を作り出したり、発言を行っている参加者のプレゼンテーション画面を双方に送る事で議事進行を行ったりする方法があった。
【0003】
たとえば、特許文献1には、複数台のクライアントコンピュータと、サーバと、これらを互いに接続するネットワークとから構成され、各クライアントコンピュータ間で、発話情報や映像情報などを交換したり、会議の議事などの表示画面をリアルタイムに表示したりする電子会議システムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、情報共有空間に参加できるユーザに権限を付与して、チャットルームを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−350134号公報
【特許文献2】特開2002−215553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1や特許文献2で開示されているような従来技術では、クライアントコンピュータ間でやり取りされる情報を表示画面にて構造化して表示する表示情報を保ったまま、各クライアントコンピュータの表示を同期することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてされたものであって、複数の表示装置間で、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期することができる通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の通信方法は、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、マスター表示装置とスレーブ表示装置とでネットワークを介した通信により共有し、前記構造化表示情報に基づいて、前記マスター表示装置と前記スレーブ表示装置とで同じ表示を行う通信システムにおける通信方法であって、前記マスター表示装置は、前記構造化表示情報を構成する前記断片情報を変更したときに、前記スレーブ表示装置に対して、前記断片情報を変更したことを示す通知と、変更した前記断片情報を識別するためのID情報とを送信することを特徴とする。
【0009】
上記構成の通信方法によれば、マスター表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したことを示す通知と、変更した断片情報を識別するためのID情報とを送信する。よって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されていないかどうかをマスター表示装置に問い合わせることなく、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができるとともに、ID情報によりどの断片情報に変更が生じたのかを認識することができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を同期して共有することができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0010】
上記構成の通信方法において、前記断片情報は前記ID情報を有し、前記マスター表示装置は、前記スレーブ表示装置に対して、変更した前記断片情報をさらに送信するものとしてもよい。
【0011】
さらに、前記スレーブ表示装置は、受信した前記断片情報に基づいて、前記構造化表示情報を編集するとともに、編集した前記構造化表示情報に基づく表示を行うものとしてもよい。
【0012】
このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、構造化表示情報を編集して、マスター表示装置と同じ表示をすることができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0013】
また、上記構成において、前記断片情報は、当該断片情報の内容の同一性を確認するハッシュ値を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置からスレーブ表示装置に送信される断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって、確認することができるので、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を確実に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を確実に同期することができる。
【0014】
また、上記構成において、前記断片情報は、前記マスター表示装置が当該断片情報を変更した最新の日時を示す更新日時情報を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、断片情報が変更された正確な日時を知ることができるので、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0015】
また、上記構成において、前記マスター表示装置と前記スレーブ表示装置とが、XMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)に準拠した通信を行うものとしてもよい。なお、XMPPとは、IETF(Internet Engineering Task Force)のXMPPワーキンググループから独立したXSF(XMPP Standards Foundation)により規格・標準化が進められているXMLベースのプロトコル(通信規約)である。XMPPを利用することにより、インスタントメッセージ、プレゼンス(「相手が今どういう状態にあるのか」)、マルチユーザチャット、音声またはテレビ電話、協調作業、コンテンツ・シンジケーションなどを含む広範囲のアプリケーションを動的に制御し、インターネットなどの通信システムにおいてリアルタイムなコミュニケーションを行うことができる。このXMPPでは、それぞれの目的に応じた複数の拡張プロトコル(XEP:XMPP Extension Protocol)が規格化されている。
【0016】
このような構成とすることによって、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間でリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報とマスター表示装置が有する表示部やスレーブ表示装置が有する表示部に表示される情報とを簡便且つ確実に対応付けることができる。
【0017】
また、上記構成において、前記マスター表示装置と前記スレーブ表示装置とが互いに送受信する情報は、メタ情報を拡張したhtmlファイルであるものとしてもよい。ここで、メタ情報を拡張したhtmlファイルとは、XMPPに準拠した通信に適合するhtml(Hyper Text Markup Language)にて表現し得る形式のデータ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)を有している。なお、そのほかに、そのデータに関連する情報(属性情報)であるメタ情報を有していてもよい。メタ情報としては、ID情報やアクセス権情報、ユーザ情報、アクセスモデル情報、位置情報などのXMPPによるメッセージングに対応する属性情報が含まれる。ここで、このように、メタ情報として、XMPPによるメッセージングに対応する属性情報(ID情報やアクセス権情報、ユーザ情報、アクセスモデル情報、位置情報など)を利用することを拡張と呼んでいる。
【0018】
このような構成とすることによって、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間で、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)の送受信を行うことができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【0019】
また、上記構成において、前記スレーブ表示装置から、前記マスター表示装置に対して、前記マスター表示装置が前記断片情報を変更したときに前記マスター表示装置から前記通知を前記スレーブ表示装置に送信する旨の契約の申請が送信され、前記マスター表示装置は、前記契約を、前記スレーブ表示装置と結ぶものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置にて構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、スレーブ表示装置は、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0020】
また、上記目的を達成するために本発明のマスター表示装置は、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、スレーブ表示装置とネットワークを介した通信により共有し、前記構造化表示情報に基づいて、前記スレーブ表示装置と同じ表示を行うマスター表示装置であって、前記構造化表示情報を構成する前記断片情報を変更したときに、前記スレーブ表示装置に対して、前記断片情報を変更したことを示す通知と、変更した前記断片情報を識別するためのID情報とを送信する通信部を備えることを特徴とする。
【0021】
上記構成のマスター表示装置によれば、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したことを示す通知と、変更した断片情報を識別するためのID情報とを送信する。よって、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、迅速に、断片情報を変更したことを通知することができるとともに、ID情報によりどの断片情報に変更が生じたのかを認識させることができる。従って、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、その通知とID情報とを受信したスレーブ表示装置は、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置は、スレーブ表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0022】
上記構成のマスター表示装置において、前記断片情報は前記ID情報を有し、前記通信部は、前記スレーブ表示装置に、変更した前記断片情報をさらに送信するものとしてもよい。
【0023】
このような構成とすることによって、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、変更した前記断片情報を送信することができる。従って、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、その通知とID情報と変更した断片情報とを受信したスレーブ表示装置は、迅速且つ確実に、ID情報によって変更された断片情報を認識して、構造化表示情報を編集するなどの動作を行うことができる。よって、マスター表示装置は、スレーブ表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0024】
また、上記構成のマスター表示装置において、前記断片情報は、当該断片情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置は、スレーブ表示装置に送信した断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって、確認することができるので、スレーブ表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を確実に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を確実に同期することができる。
【0025】
また、上記構成のマスター表示装置において、前記断片情報は、前記断片情報を変更した最新の日時を示す更新日時情報を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置は、断片情報を変更した正確な日時を知ることができるので、スレーブ表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0026】
また、上記構成のマスター表示装置において、前記スレーブ表示装置とXMPPに準拠した通信を行うものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置は、スレーブ表示装置とリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報と、マスター表示装置やスレーブ表示装置に表示される情報とを、簡便且つ確実に対応付けることができる。
【0027】
また、上記構成のマスター表示装置において、前記通信部が送信する情報は、メタ情報を拡張したhtmlファイルからなるものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置は、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、マスター表示装置は、スレーブ表示装置に、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)を送信することができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【0028】
また、上記構成のマスター表示装置において、前記断片情報を変更したときに、前記断片情報を変更したことを示す前記通知を前記スレーブ表示装置に送信する旨の契約を、前記スレーブ表示装置と結ぶものとしてもよい。このような構成とすることによって、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、迅速に、断片情報を変更したことを通知することができる。従って、その通知を受信したスレーブ表示装置は、マスター表示装置が構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置は、スレーブ表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0029】
また、上記目的を達成するために本発明のスレーブ表示装置は、個々に表示データが有する複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、マスター表示装置とネットワークを介した通信により共有し、前記構造化表示情報に基づいて、前記マスター表示装置と同じ表示を行うスレーブ表示装置であって、前記マスター表示装置が前記構造化表示情報を構成する前記断片情報を変更したときに、前記マスター表示装置から、前記断片情報を変更したことを示す通知と、変更した前記断片情報を識別するためのID情報とを受信する通信部を備えることを特徴とする。
【0030】
上記構成のスレーブ表示装置によれば、マスター表示装置が構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したことを示す通知と、変更した断片情報を識別するためのID情報とを受信する。よって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されていないかどうかをマスター表示装置に問い合わせることなく、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができるとともに、ID情報によりどの断片情報に変更が生じたのかを認識することができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0031】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記断片情報は前記ID情報を有し、前記通信部は、前記マスター表示装置から、変更した前記断片情報を受信するものとしてもよい。
【0032】
また、上記構成のスレーブ表示装置において、前記通信部が受信した前記断片情報に基づいて、前記構造化表示情報を編集する制御部と、編集された前記構造化表示情報に基づく表示を行う表示部と、を備え、前記表示部は、前記ID情報により識別される前記断片情報が有する前記表示データを表示するものとしてもよい。
【0033】
このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、構造化表示情報を編集して、マスター表示装置と同じ表示をすることができる。よって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0034】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記断片情報は、当該断片情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置から受信する断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって確認することができる。スレーブ表示装置は、マスター表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を確実に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を確実に同期することができる。
【0035】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記断片情報は、当該断片情報に変更が加えられた最新の日時を示す更新日時情報を有するものとしてもよい。このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、断片情報が変更された正確な日時を知ることができる。よって、マスター表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0036】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記マスター表示装置とXMPPに準拠した通信を行うものとしてもよい。このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置とリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報とスレーブ表示装置に表示される情報とを簡便且つ確実に対応付けることができる。
【0037】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記通信部が送信する情報は、メタ情報を拡張したhtmlファイルからなるものとしてもよい。このような構成とすることによって、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、スレーブ表示装置は、マスター表示装置から、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)を受信することができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【0038】
上記構成のスレーブ表示装置において、前記マスター表示装置が前記断片情報を変更したときに、前記マスター表示装置から前記通知を受信する旨の契約を、前記マスター表示装置と結ぶものとしてもよい。このような構成とすることによって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置にて構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、スレーブ表示装置は、マスター表示装置と、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0039】
また、上記目的を達成するために本発明の通信システムは、上述のマスター表示装置と、上述のスレーブ表示装置とが、個々に表示データを含む複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、ネットワークを介した通信により共有し、前記構造化表示情報に基づいて、前記マスター表示装置と前記スレーブ表示装置とで同じ表示を行うことを特徴とする。
【0040】
上記構成の通信システムによれば、マスター表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したことを示す通知と、変更した断片情報を識別するためのID情報とを送信する。よって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されていないかどうかをマスター表示装置に問い合わせることなく、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができるとともに、ID情報によりどの断片情報に変更が生じたのかを認識することができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0041】
上記構成の通信システムにおいて、前記マスター表示装置と前記スレーブ表示装置とが、XMPPに準拠した通信を行うものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間でリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報とマスター表示装置が有する表示部やスレーブ表示装置が有する表示部に表示される情報とを簡便且つ確実に対応付けることができる。
【発明の効果】
【0042】
また、本発明によると、マスター表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したとき、スレーブ表示装置に対して、構造化表示情報を構成する断片情報を変更したことを示す通知と、変更した断片情報を識別するためのID情報とを送信する。よって、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたときに、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されていないかどうかをマスター表示装置に問い合わせることなく、迅速に、断片情報が変更されたことを知ることができるとともに、ID情報によりどの断片情報に変更が生じたのかを認識することができる。従って、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置に対して変更された断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0043】
また、本発明によると、スレーブ表示装置は、構造化表示情報を構成する断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、構造化表示情報を編集して、マスター表示装置と同じ表示をすることができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0044】
また、本発明によると、マスター表示装置からスレーブ表示装置に送信される断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって、確認することができるので、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を確実に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を確実に同期することができる。
【0045】
また、本発明によると、断片情報が変更された正確な日時を知ることができるので、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0046】
また、本発明によると、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間でリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報とマスター表示装置が有する表示部やスレーブ表示装置が有する表示部に表示される情報とを簡便且つ確実に対応付けることができる。
【0047】
また、本発明によると、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間で、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)の送受信を行うことができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の通信システムの一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における多拠点電子会議システムの構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態における表示装置の構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態における情報端末装置の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の実施形態における構造化表示情報の構成を示す構成図である。
【図6】本発明の実施形態における構造化表示情報に基づく表示画面を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態における構造化表示情報に基づく実際の表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態におけるhtmlファイルとして表現されたhtml断片情報の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が仮想の会議室を開設する手順を説明するための動作図である。
【図10】本発明の実施形態における多拠点電子会議システムに、情報端末装置が参加するための手順を説明するための動作図である。
【図11】本発明の実施形態における多拠点電子会議システムの各端末装置が構造化表示情報を共有する手順を説明するための動作図である。
【図12】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が、スレーブ表示装置と同期する準備を行う手順を説明するための動作図である。
【図13】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が各XMPPノード情報にペイロードを設定する手順を説明するための動作図である。
【図14】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、スレーブ表示装置が、各XMPPノード情報の構造的な相関関係と属性情報とを同定する手順を説明するための動作図である。
【図15】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、スレーブ表示装置がXMPPノード情報をサブスクライブする手順を説明するための動作図である。
【図16】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、ユーザ端末装置Gが提供する情報が表示装置の表示部に表示されるまでの手順を説明するための動作図である。
【図17】本発明の実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、発言用XMPPノード情報に属性情報が設定される手順と、提示された情報が表示される手順とを説明するための動作図である。
【図18】本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置の表示画面とスレーブ表示装置の表示画面とが同期する手順を説明するための動作図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下に、本発明について、図面を参照して説明する。本発明の通信システムの例としては、職場や学校などのコミュニティ内で利用される多拠点電子会議システムや、遠隔地にいる親族同士のTV電話、コミュニティ内でのオンラインミーティングなどが挙げられる。図1は、本発明の通信システムの一例を示す図である。図1では、遠隔地にある複数の仮想の会議室(電子会議システム)がネットワーク3を介して接続されてなり、仮想の会議に参加している複数のユーザが議論したり意見や資料などを提示したりすることなどができる多拠点電子会議システムを示している。以下では、図1のような多拠点電子会議システム1を例として説明する。
【0050】
本実施形態の多拠点電子会議システム1は、遠隔地にある複数の仮想の会議室(電子会議システム)が、ネットワークを介して接続されて成る通信システムである。図2は、本発明の実施形態における多拠点電子会議システムの構成を示す構成図である。図2に示すように、多拠点電子会議システム1では、地点aにある電子会議システム2a、地点bにある電子会議システム2b、及び地点cにある電子会議システム2cが、それぞれ、インターネットなどのネットワーク3を介して接続されている。
【0051】
また、各地点の電子会議システム2は、表示装置10と情報端末装置20とが、ネットワーク30を介して接続されている。なお、情報端末装置20は、1つであっても良いし、図2に示すように複数であってもよい。また、表示装置10及び情報端末装置20以外の通信可能な端末装置が接続されていてもよい。
【0052】
各地点の電子会議システム(2a、2b、2c)における表示装置(10a、10b、10c)は、それぞれ、ネットワーク3及びネットワーク30を介して、通信を行っている。また、後述するように、各地点の電子会議システム(2a、2b、2c)における情報端末装置(20a、20b、20c)は、予め定められた表示装置(たとえば、後述するように、地点aの電子会議システム2aにおける表示装置10a)と、ネットワーク3及びネットワーク30を介して、通信を行っている。
【0053】
ここで、各地点の電子会議システム2間を接続するネットワーク3や、各電子会議システム2における各端末装置間を接続するネットワーク30は、相互に通信可能な通信媒体であればよく、たとえば、LANやWAN、インターネットなどの通信ネットワークや、無線LANやFemto基地局を用いた移動無線、bluetoothなどの無線通信ネットワークが挙げられる。
【0054】
また、多拠点電子会議システム1は、後述するXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)を利用して構築されたマルチユーザ通信システムである。すなわち、各表示装置(10a、10b、10c)の間や、予め定められた表示装置10aと各地点の情報端末装置(20a、20b、20c)との間では、ネットワーク3及びネットワーク30を介して、XMPPに準拠した通信が行われている。よって、多拠点電子会議システム1は、後述するように、各表示装置(10a、10b、10c)の間や、予め定められた表示装置10aと各地点の情報端末装置(20a、20b、20c)との間にて、リアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができ、従って、各ユーザが提示する発言や資料、議事などの情報をリアルタイムに送受信することができる。特に、各表示装置(10a、10b、10c)の間では、個々に表示データを有する複数の断片情報(第2表示情報)が構造化されて成る構造化表示情報(第1表示情報)をリアルタイムに送受信して、この構造化表示情報に基づいて、各表示装置(10a、10b、10c)に表示される各ユーザが提示した意見や資料、議事などの表示画面を同期させることができる。なお、この構造化表示情報の詳細については後述する。
【0055】
ここで、本実施形態の多拠点電子会議システム1にて利用されるXMPPについて説明しておく。XMPPとは、IETF(Internet Engineering Task Force)のXMPPワーキンググループから独立したXSF(XMPP Standards Foundation)により規格・標準化が進められているXMLベースのプロトコル(通信規約)である。XMPPを利用することにより、インスタントメッセージ、プレゼンス(「相手が今どういう状態にあるのか」)、マルチユーザチャット、音声またはテレビ電話、協調作業、コンテンツ・シンジケーションなどを含む広範囲のアプリケーションを動的に制御し、インターネットなどの通信システムにおいてリアルタイムなコミュニケーションを行うことができる。このXMPPでは、それぞれの目的に応じた複数の拡張プロトコル(XEP:XMPP Extension Protocol)が規格化されている。
【0056】
本実施形態の多拠点電子会議システム1では、XMPPに規定されている様々なプロトコル(通信規約)が利用されている。ここで、本実施形態の多拠点電子会議システム1を理解する上で、特に重要なプロトコルであるXEP−0030(Service Discovery)、XEP−0045(Multi−User Chat)、XEP−0060(Publish−Subscribe)、XEP−0071(XHTML−IM)について説明しておく。
【0057】
XEP−0030(Service Discovery)は、情報を検出する機能を規定したプロトコル(通信規約)である。以下では、DISCOと呼ぶこととする。本実施形態の多拠点電子会議システム1では、後述するように、各地点の電子会議システム2における各端末装置(表示装置10、情報端末装置20)は、このDISCOを利用して、参加する多拠点電子会議システム1を検索している。
【0058】
また、XEP−0045(Multi−User Chat)は、ネットワーク上の仮想的な空間における特定のコミュニティ(たとえば、チャットルーム)内で複数のユーザがメッセージを交換できるマルチユーザチャット機能を規定したプロトコル(通信規約)である。以下では、MUCと呼ぶこととする。また、MUCでは、チャットルームのトピックやチャットルームへの招待といった標準的なチャット機能に加えて、ユーザをチャットルームからキック(強制退去)やバン(追放)する機能や、チャットルームのユーザに対して後述するロール(role)及びアフィリエイション(affiliation)を任命する機能などによりチャットルームを制御する機能が規定されている。
【0059】
なお、ロールとは、チャットを利用しているユーザに与えられる一時的な特権レベルである。MUCでは、ロールとして、ユーザのキックやその発言の削除などができる「司会者」(moderator)、発言権をもつ「参加者」(participant)及び発言権のない「訪問者」(visitor)などが規定されている。また、アフィリエイションは、チャットを利用しているユーザの立場を示すものであり、チャット利用後も永続的に有効なものとしてユーザに与えられる。MUCでは、アフィリエイションとして、チャットルームを開設した「所有者」(owner)、チャットルームを管理・運営する「管理者」(administer)、その他の利用者である「会員」(member)、及びキックされてチャットルームへの再入室が許可されない「追放者」(outcast)などが規定されている。
【0060】
本実施形態の多拠点電子会議システム1は、このMUCに準拠したマルチユーザチャット機能(以下、MUC機能と呼ぶ。)を利用して運営されている。
【0061】
また、XEP−0060(Publish−Subscribe)は、情報の発信側の端末装置において情報に変更が加えられたときに、受信側の端末装置が、その情報の発信側の端末装置に、その情報に変更が加えられたことの通知を発信側の端末装置から受信側の端末装置に送信する旨の契約を予め結ぶ(すなわち、サブスクライブ(Subscribe)する)機能と、発信側の端末装置において受信側の端末装置からサブスクライブされた情報に変更が加えられたとき、発信側の端末装置が、その変更が加えられた情報をサブスクライブしている全ての受信側の端末装置に、その情報に変更が加えられたことの通知を送信する(すなわち、パブリッシュ(Publish)する)機能を規定したプロトコル(通信規約)である。以下では、pubsubと呼ぶこととする。
【0062】
本実施形態の多拠点電子会議システム1は、このpubsubに準拠した機能(以下、pubsub機能と呼ぶ。)を利用して、情報をリアルタイムに同期した通信システムを実現している。
【0063】
また、XEP−0071(XHTML−IM)は、htmlのサブセットを用いた軽量なテキストのマークアップ(タグ付け)を含むインスタントメッセージの交換に関して規定しているプロトコル(通信規約)である。このプロトコルにより、インスタントメッセージの利用に適した一般的に使用されるhtml要素、属性、スタイルのプロパティの狭い範囲を利用したメッセージのフォーマットを設定することができる。本実施形態の多拠点電子会議システム1は、XEP−0071(XHTML−IM)に準拠して、後述する拡張属性情報を有する情報の送受信を行っている。
【0064】
なお、本実施携態の多拠点電子会議システム1では、上述のMUC機能及びpubsub機能は、各地点の電子会議システム2の表示装置10のうちの予め定められた表示装置から他の端末装置(他の表示装置10、各地点の情報端末装置20)に提供されている。以下では、地点aの電子会議システム2aの表示装置10aが、多拠点電子会議システム1における各端末装置(表示装置10、情報端末装置20)に、MUC機能及びpubsub機能を提供しているものする。以下では、地点aの表示装置10aを、他の表示装置(10b、10c)と区別してマスター表示装置と呼び、その他の表示装置10b、10cをスレーブ表示装置と呼ぶこととする。
【0065】
次に、本実施形態の多拠点電子会議システム1における表示装置10(マスター表示装置10a、スレーブ表示装置(10b、10c))の具体的な構成について、図を参照して説明する。図3は、本実施形態における表示装置の構成を示す構成図である。また、図3(a)は、本実施形態の多拠点電子会議システムにおけるマスター表示装置の構成を示す構成図であり、図3(b)は、本実施形態の多拠点電子会議システムにおけるスレーブ表示装置の構成を示す構成図である。
【0066】
マスター表示装置10aは、地点aの電子会議システム2aにおける表示装置10であるとともに、他の端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、各地点の情報端末装置(20a、20b、20c))と、ネットワーク3及びネットワーク30を介して通信を行う表示装置であって、さらに、XMPPに準拠した通信を行うことができる。また、マスター表示装置10aは、図3(a)に示すように、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成るとともに多拠点電子会議システム1に提示される意見や資料、議事などを表示するための構造化表示情報に基づいて表示を行う表示部11aと、他の端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、各地点の情報端末装置(20a、20b、20c))と情報の送受信を行う通信部12aと、通信部12aが送受信する情報や構造化表示情報を記憶する記憶部13aと、表示部11aにおける情報の表示や、通信部12aにおける情報の送受信動作、記憶部13aにおける情報の記憶や読み出し動作などを制御する制御部14aと、を備えている。また、制御部14aは、必要に応じて、構造化表示情報の編集、構造化表示情報に含まれる情報(後述するhtml断片情報や、そのhtml断片情報が有する表示部11aに表示させる表示データ、メタ情報など)の作成や修正、構造化表示情報全体からhtmlで記述されたhtmlファイルを作成することなども行う。
【0067】
また、マスター表示装置10aの制御部14aは、多拠点電子会議システム1における各端末装置(表示装置10、情報端末装置20)にMUC機能を提供するMUC部15と、各端末装置(表示装置10、情報端末装置20)にpubsub機能を提供するPubSub部16とを備えている。なお、本実施形態の多拠点電子会議システム1では、マスター表示装置10aのみが多拠点電子会議システム1における各端末装置(表示装置10、情報端末装置20)にMUC機能及びpubsub機能を提供しているため、各地点の情報端末装置(20a、20b、20c)から仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に提示された情報(意見や資料など)は、マスター表示装置10aにて処理される。
【0068】
次に、スレーブ表示装置(10b、10c)は、地点b、cの電子会議システム2b、2cにおける表示装置10であるとともに、マスター表示装置10aと、ネットワーク3及びネットワーク30を介して通信を行う表示装置であって、XMPPに準拠した通信を行うことができる。また、スレーブ表示装置(10b、10c)は、図3(b)に示すように、個々に表示データを有する複数の断片情報が構造化されて成るとともに多拠点電子会議システム1に提示される意見や資料、議事などを表示するための構造化表示情報に基づいて表示を行う表示部(11b、11c)と、マスター表示装置10aと情報の送受信を行う通信部(12b、12c)と、通信部(12b、12c)が送受信する情報や構造化表示情報を記憶する記憶部13と、表示部(11b、11c)における情報の表示や、通信部(12b、12c)における情報の送受信動作、記憶部(13b、13c)における情報の記憶や読み出し動作などを制御する制御部(14b、14c)と、を備えている。また、制御部(14b、14c)は、必要に応じて、構造化表示情報の編集、構造化表示情報に含まれる情報(後述するhtml断片情報や、そのhtml断片情報が有する表示部(11b、11c)に表示させる表示データ、メタ情報など)の作成や修正、構造化表示情報全体からhtmlで記述されたhtmlファイルを作成することなども行う。
【0069】
また、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置(10b、10c)は、いずれも、本実施形態の多拠点電子会議システム1に提示される意見や資料、議事などを表示するための構造化表示情報として後述するDOM(Document Object Model)の利用が可能である。ここで、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置(10b、10c)にて利用されるDOM(Document Object Model)について説明しておく。DOMとは、htmlとXML(eXtensible Markup Language)などのための標準化されたAPI(Application Program Interface)であり、W3C(World Wide Web Consortium)により規定化されている。また、DOMを利用することにより、プラットフォームや言語に依存せず、プログラムやスクリプトを動的にアクセスし、コンテンツ(テキスト情報、画像情報、音声情報など)やそれらを表示したときの構造(レイアウト)及びスタイルをオブジェクトとして扱うことができ、さらに、JavaScript(登録商標)などのスプリクト言語などで制御するためのインターフェイスとしても機能する。一般的に、インターネットなどを利用したときに表示されるWebページやXMLページなどは、htmlやXMLなどで記述された文書であるということができる。
【0070】
次に、本実施形態における多拠点電子会議システム1における情報端末装置20(各地点の情報端末装置(20a、20b、20c))の構成において説明する。図4は、本実施形態における情報端末装置の構成を示す構成図である。情報端末装置20は、マスター表示装置10aとネットワーク3及びネットワーク30を介して通信を行う情報端末装置であって、XMPPに準拠した通信を行っている。
【0071】
また、情報端末装置20は、図4に示すように、マスター表示装置10aと情報の送受信を行う端末通信部22(通信部)と、端末通信部22で受信した情報に基づく表示や端末入力部25に入力された情報の表示を行う端末表示部21(表示部)、端末通信部22が送受信する情報を記憶する端末記憶部23(記憶部)と、端末通信部22における送受信動作や端末記憶部23における情報の記憶や読み出し動作などを制御する端末制御部24(制御部)と、ユーザが情報を入力するための端末入力部25(入力部)と、を備えている。また、端末制御部24は、後述するように、必要に応じて、構造化表示情報を構成するhtml断片情報の編集、そのhtml断片情報が有する情報(表示装置10の表示部11に表示する表示データや、この表示データに関連する情報を有するメタ情報など)の作成や修正なども行う。この情報端末装置20の例としては、たとえば、携帯電話機やPDAなどの携帯型端末装置を挙げることができるが、通信機能を有する情報端末装置であれば、これらに限定するものではない。
【0072】
また、各地点の電子会議システムが有する情報端末装置(20a、20b、20c)には、それぞれ、「司会者」(moderator)及び「参加者」(participant)といった、MUC機能を利用した多拠点電子会議システム1における一時的な特権レベルを示すロールが割り当てられている。以下では、「司会者」というロールが与えられた情報端末装置20を司会者端末装置201とし、「参加者」というロールが与えられた情報端末装置20をユーザ端末装置202として説明する。なお、本実施形態の多拠点電子会議システム1では、各情報端末装置20のアフィリエイションについては言及しないが、司会者端末装置201が「所有者」(owner)及び「管理者」(administer)のアフィリエイションを持ち、ユーザ端末装置202は「会員」(member)のアフィリエイションを持つものとする。また、「訪問者」(visitor)や「追放者」(Outcast)などのアフィリエイションについては言及しない。
【0073】
また、各地点の司会者端末装置201は、その地点の情報端末装置20からマスター表示装置10aに提示される意見(すなわち、各表示装置10の表示部11に表示させる表示データ)を管理する情報端末装置20である。また、各地点の司会者端末装置201は、その地点の情報端末装置20からマスター表示装置10aに提示され且つ各表示装置10の表示部11に表示される表示データを識別するためのID(ID情報)や、後述するアクセス権情報やユーザ情報などを作成することができ、その地点の電子会議システム2の議事進行や管理を行っている。
【0074】
次に、マスター表示装置10aの表示部11aやスレーブ表示装置(10b、10c)の表示部(11b、11c)に、多拠点電子会議システム1に提示される意見や資料、議事などの表示を行うための構造化表示情報について説明する。この構造化表示情報は、個々に表示データを有する複数の断片情報がそれぞれ構造的な相関を有して成る構造化された情報である。また、複数の断片情報は、所定のデータ構造を形成しているが、その構造は、特に限定されるものではなく、木構造などの構造をとり得る。以下では、このように構造化された情報を構成する個々の情報を、html断片情報と呼ぶこととする。図5は、本発明の実施形態における構造化表示情報の構成を示す構成図である。構造化表示情報は、図5に示すように、各html断片情報は、html断片情報n0を頂点として、階層的な相関を有している。ここで、このような構造において、あるhtml断片情報に対して1つ上の階層にある相関を有するhtml断片情報は親html断片情報と呼び、あるhtml断片情報に対して1つ下の階層にある相関を有するhtml断片情報は子html断片情報と呼ぶこととする。
【0075】
また、構造化表示情報を構成するhtml断片情報は、それぞれ、表示装置10の表示部11に表示させる表示データを有している。また、そのほかに、その表示データに関連する情報(属性情報)であるメタ情報を有していてもよい。図8は、本発明の実施形態におけるhtmlファイルとして表現されたhtml断片情報の一例を示す図である。図8に示すhtml断片情報は、表示装置10の表示部11に表示させる表示データと、その表示データに関連する情報(属性情報)を有するメタ情報とを有している。
【0076】
なお、図8では、html断片情報が有する表示データはテキストデータであるが、そのほか、画像データ、音声データ、動画データなど、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータを扱うことができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【0077】
また、図8に示すhtml断片情報は、メタ情報として、html断片情報を識別するための固有のID(ID情報)、html断片情報が有する表示データの表示画面111上での表示位置を示す位置情報や、html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、html断片情報の内容が更新された最新の日時を示す更新日時情報、html断片情報の所有者(owner)であるユーザを示すユーザ情報、情報端末装置20(司会者端末装置201、ユーザ端末装置202)を使用しているユーザ毎に設定され、html断片情報に対するアクセス権(すなわち、html断片情報が有する情報の生成や変更などを許可するか否か)を示すアクセス権情報、html断片情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値、html断片情報をサブスクライブすることができる端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、情報端末装置20)を示すアクセスモデル情報、及び、クリエイター情報を有している。そのほか、各html断片情報は、メタ情報として、html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、html断片情報が有する情報の有効期限を示す有効期限情報などを有していてもよい。
【0078】
このように、構造化表示情報を構成するhtml断片情報は、それぞれ、メタ情報を拡張したhtmlファイルであり、XMPPに準拠した通信に適合するhtml(Hyper Text Markup Language)にて表現し得る形式の表示データ(テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど)を有し、そのほかに、その表示データに関連する情報(属性情報)であるメタ情報を有することもできる。なお、ここでの拡張とは、html断片情報のメタ情報として、XMPPによるメッセージングに対応する前述のような属性情報(ID(ID情報)、位置情報、生成日時情報、ユーザ情報、アクセス権情報、ハッシュ値、アクセスモデル情報など)が利用されることを示している。
【0079】
ここで、位置情報は、各表示装置10の表示部11の表示画面111上で対応する情報表示枠内に表示されるhtml断片情報が有する表示データの表示位置を示しているが、その表示位置は、親html断片情報の情報表示枠内での絶対座標で指定されていてもよいし、親html断片情報の情報表示枠内でその文書フローに合わせて配置されて表示されるものとしてもよい。たとえば、html断片情報が<div>で囲まれて記述されている場合には、親html断片情報の情報表示枠内での絶対座標で表示位置が指定され、html断片情報が<par>で囲まれて記述されている場合には、親html断片情報の情報表示枠内でその文書フローに合わせて配置されて表示されるものとしてもよい。
【0080】
その場合、各html断片情報が有する表示データの表示位置は、表示画面111に表示されている親html断片情報が有する表示データ(又はそれに対応する情報表示枠)の表示位置に対する相対的な表示位置で示されるので、表示画面111に表示されている親html断片情報が有する情報(又はそれに対応する情報表示枠)の表示位置が変更される場合であっても、親html断片情報が有する表示データ(又はそれに対応する情報表示枠)の表示位置に対して、html断片情報が有する表示データの表示位置がずれることがなく、ユーザは表示画面111の適正な表示位置に各html断片情報が有する表示データを表示させることができる。
【0081】
なお、親html断片情報がないhtml断片情報(たとえば、後述する図5におけるhtml断片情報n0)では、そのメタ情報に含まれる位置情報が示す各表示装置10の表示部11の表示画面111における表示位置は、表示画面111における絶対座標を示すものであってもよいし、表示画面111に表示されている他の表示データ(壁紙など)の位置情報に対する相対的な位置を示すものであってもよい。
【0082】
また、アクセス権情報は、情報端末装置20(司会者端末装置201、ユーザ端末装置202)を使用しているユーザ毎に設定された、html断片情報に対するアクセス権(すなわち、html断片情報が有する情報の生成や変更などを許可するか否か)を示しており、そのhtml断片情報に対するアクセス権が付与されたユーザのみが、そのhtml断片情報にアクセス(そのhtml断片情報が有する情報の生成や変更など)することができる。アクセス権情報によって、アクセス権が付与されたユーザは、そのhtml断片情報にアクセスして、そのhtml断片情報が有する表示データやメタ情報の閲覧、その内容の変更や修正などを行うことができる。
【0083】
なお、親html断片情報に対するアクセス権は、子html断片情報にも継承される。すなわち、親html断片情報のアクセス権情報で、アクセス権が付与されなかったユーザは、子html断片情報に対してもアクセス権を有していない。また、親html断片情報のアクセス権情報で、アクセス権が付与されたユーザは、子html断片情報に対してもアクセス権を有していることとなる。ここで、各html断片情報のメタ情報に含まれるユーザ情報に所有者として規定されたユーザは、そのhtml断片情報の子html断片情報の生成やその内容の変更、削除をすることができるものとしてもよい。
【0084】
また、アクセスモデル情報についても、詳しく説明しておく。また、各html断片情報をサブスクライブできる端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、情報端末装置20)は、アクセスモデル情報にて、そのhtml断片情報をサブスクライブすることが許可された端末装置、すなわち、そのhtml断片情報に変更が加えられたときに、それを知らせる通知を送信する旨の契約が予め結ぶことが許可された端末装置のみである。このアクセスモデル情報では、予め指定されたリスト(ホワイトリスト)に含まれている端末装置のみがサブスクライブすることができる「whitelist」、そのhtml断片情報の所有者により、そのhtml断片情報のサブスクライブのリクエストがあった端末装置に対してその許可或いは拒否が設定される「authorize」、全ての端末装置に対してサブスクライブすることが許可される「open」などが設定される。
【0085】
次に、複数のhtml断片情報から構成される構造化表示情報に基づいて表示装置の表示部に表示される表示画面について説明する。図6は、本発明の実施形態における構造化表示情報に基づく表示画面を説明するための図である。また、図7は、本発明の実施形態における構造化表示情報に基づく実際の表示画面の一例を示す図である。図6及び図7に示すように、各html断片情報は、表示部11の表示画面111における各情報表示枠と対応している。そして、各html断片情報が有する表示データ(例えばテキストデータ、イメージデータ、ビデオデータ、オーディオデータなど)は、それぞれ、対応する情報表示枠内に表示される。
【0086】
例えば、表示画面111において、html断片情報n0が有する表示データは情報表示枠N0内に表示される。なお、以下では、html断片情報n0のように親html断片情報を持たないhtml断片情報を、ルートhtml断片情報と呼ぶ。また、html断片情報n0の下の階層のhtml断片情報(子html断片情報)であるhtml断片情報n1、n2、n3が有する表示データは、情報表示枠N0内に配置された情報表示枠N1、N2、N3内にそれぞれ表示される。また、html断片情報n1の子html断片情報であるhtml断片情報n11、n12が有する表示データは情報表示枠N1内に配置された情報表示枠N11、N12内にそれぞれ表示され、html断片情報n2の子html断片情報であるhtml断片情報n21が有する表示データは情報表示枠N2内に配置された情報表示枠N21内に表示され、html断片情報n3の子html断片情報であるhtml断片情報n31、n32、n33が有する表示データは情報表示枠N3内に配置された情報表示枠N31、N32、N33内にそれぞれ表示される。また、html断片情報n12の子html断片情報であるhtml断片情報n121、n122が有する表示データは情報表示枠N12内に配置された情報表示枠N121、N122内にそれぞれ表示される。このように、構造化表示情報に基づく表示部11の表示画面111では、子html断片情報が有する表示データは、親html断片情報の情報表示枠内に配置された情報表示枠内に表示される。
【0087】
マスター表示装置10aとスレーブ表示装置(10b、10c)との間で、このような構造化表示情報(又は構造化表示情報を構成するhtml断片情報)がリアルタイムに送信されることにより、各表示装置10(マスター表示装置10aやスレーブ表示装置(10b、10c))の表示部11における表示画面を同期させることができる。
【0088】
また、この構造化表示情報を構成するhtml断片情報が有する表示データに変更が加えられた場合には、マスター表示装置10aの制御部14aが、その変更内容に応じて構造化表示情報を編集する。そして、マスター表示装置10aのPubSub部16から、スレーブ表示装置(10b、10c)に、構造化表示情報の変更に関する通知が送信される。また、このとき、必要に応じて、通知とともに、内容が変更されたhtml断片情報も、マスター表示装置10aからスレーブ表示装置(10b、10c)に送信され、スレーブ表示装置(10b、10c)の制御部(14b、14c)がそれぞれ受信したhtml断片情報に基づいて構造化表示情報を編集する。このように、マスター表示装置10aとスレーブ表示装置(10b、10c)との間で、変更が加えられたhtml断片情報がリアルタイムに送信されることにより、各表示装置10(マスター表示装置10aやスレーブ表示装置(10b、10c))の表示部11における表示画面を同期させることができる。
【0089】
次に、本実施形態の多拠点電子会議システム1の具体的な動作について説明する。先ず、マスター表示装置10aは、MUC部15により、何れかの地点の情報端末装置20との間にMUC機能を利用した仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)を確立する。図9は、本実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が仮想の会議室を開設する手順を説明するための動作図である。ここでは、マスター表示装置10aが、地点aの司会者端末装置201aとの間に、MUC機能を利用した仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)を確立する手順を説明する。
【0090】
ステップS101では、地点aの電子会議システム2aの司会者端末装置201aが、マスター表示装置10aへMUC機能を利用した仮想の会議室を開設する要求する旨を送信する。
【0091】
ステップS102では、マスター表示装置10aが司会者端末装置201aから確かに要求を受け取った旨を返信する。
【0092】
次に、ステップS103では、司会者端末装置201aが、マスター表示装置10aへチャットルームを開設するための設定情報を作成する旨を送信する。
【0093】
ステップS104では、マスター表示装置10aが司会者端末装置201aへ設定情報を作成するためのデータフォーム情報を送信する。
【0094】
ステップS105では、司会者端末装置201aが、マスター表示装置10aから受信したデータフォーム情報に基づき、チャットルームを開設するための設定情報を作成し、作成した設定情報をマスター表示装置10aへ送信する。
【0095】
ステップS106では、マスター表示装置10aが、司会者端末装置201aへ設定情報を確かに受け取った旨を返信する。
【0096】
以上のステップにて、マスター表示装置10aと地点aにおける司会者端末装置201aとの間に、MUCを利用した仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)、すなわち、各地点の電子会議システム2における各情報端末装置20(すなわち、各地点の司会者端末装置201、ユーザ端末装置202)が参加することができる仮想の会議室が開設される。
【0097】
次に、開設された仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に情報端末装置20が参加する手順について説明する。図10は、本発明の実施形態における多拠点電子会議システムに、情報端末装置が参加するための手順を説明するための動作図である。ここでは、その一例として、地点aの電子会議システム2aにおいて、ユーザ端末装置のロールを持つ情報端末装置202Gが、仮想の会議室(すなわち、多拠点電子会議システム1)に参加する手順を説明する。なお、以下では、情報端末装置202Gをユーザ端末装置Gと呼ぶ。
【0098】
ステップS201において、ユーザ端末装置G(202G)は、DISCO(XMPPのXEP−0030(Service Discovery))に規定されたプロトコル(通信規約)に準拠して、マスター表示装置10aが開設した仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)を検索する。これにより、ユーザ端末装置G(202G)は、マスター表示装置10aにより開設された仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)を発見する。
【0099】
ステップS202において、ユーザ端末装置G(202G)が、マスター表示装置10aに仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)へ参加を希望する旨を送信する。
【0100】
ステップS203では、マスター表示装置10aが、ユーザ端末装置G(202G)へ参加を許可する旨を送信する。
【0101】
そして、ステップS204では、マスター表示装置10aは、pubusub部16や既に仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に参加している他の端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、ユーザ端末装置G(202G)以外の各地点の情報端末装置(20a、20b、20c))に新しい入室者があった旨を送信する。
【0102】
上記のステップS201〜204により、XMPPを用いた通信により、ユーザ端末装置G(202G)は、仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に参加することができるとともに、仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)にユーザ端末装置G(202G)が参加したことが、ユーザ端末装置G(202G)以外の各地点の情報端末装置(20a、20b、20c))に送信される。
【0103】
次に、仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に参加している各端末装置が、構造化表示情報を共有する手順を説明する。図11は、本実施形態における多拠点電子会議システムの各端末装置が構造化表示情報を共有する手順を説明するための動作図である。
【0104】
ステップS301では、前述のステップS101〜S106においてマスター表示装置10aとの間に仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)を確立した司会者端末装置201aは、多拠点電子会議システム1における議事などを表示装置10の表示部11に表示させるための構造化表示情報を作成する。なお、前述したように、ここで作成される構造化表示情報はhtml断片情報が構造的な相関(木構造など)を有して成っている。
【0105】
また、司会者端末装置201aは、各html断片情報に固有のID(ID情報)(すなわち、html断片情報を識別するためのID(ID情報))を付与する。このほか、司会者端末装置201aは、各html断片情報に対して、メタ情報として、前述のような属性情報、すなわち、html断片情報が有する表示データの表示画面111上での表示位置を示す位置情報や、html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、html断片情報の内容が更新された最新の日時を示す更新日時情報、html断片情報の所有者(owner)であるユーザを示すユーザ情報、地点aの電子会議システム2aにおける情報端末装置20(司会者端末装置201a、ユーザ端末装置202a)を使用しているユーザ毎に設定され、html断片情報に対するアクセス権(すなわち、html断片情報が有する情報の生成や変更などを許可するか否か)を示すアクセス権情報、html断片情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値、html断片情報をサブスクライブすることができる端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)、情報端末装置20)を示すアクセスモデル情報、及び、クリエイター情報などを作成する。また、そのほか、メタ情報として、html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、html断片情報が有する情報の有効期限を示す有効期限情報などを作成していてもよい。
【0106】
ステップS302では、司会者端末装置201aが、作成した各html断片情報をマスター表示装置10aへ送信する。
【0107】
ステップS303では、マスター表示装置10aが、受信した各html断片情報の構文解析を行い、受信した各html断片情報に対応するhtml断片情報を作成する。また、マスター表示装置10aは、作成したhtml断片情報を識別するためのID(ID情報)が、他のhtml断片情報のID(ID情報)と重複がないことをチェックする。そして、マスター表示装置10aは、各html断片情報から構成される構造化された構造化表示情報を作成する。
【0108】
ステップS304では、さらに、マスター表示装置10aは、作成した各html断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を、他の端末装置(すなわち、スレーブ表示装置(10b、10c)、各地点の電子会議システム2の司会者端末装置201、ユーザ端末装置202)に送信する。
【0109】
次に、マスター表示装置10aが、pubsub機能を利用してスレーブ表示装置(10b、10c)と同期する準備を行う手順を説明する。図12は、本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が、スレーブ表示装置と同期する準備を行う手順を説明するための動作図である。
【0110】
ステップ401では、マスター表示装置10aのMUC部15は、マスター表示装置10aが有する構造化表示情報を構成する各html断片情報と対応するXMPPノード情報の作成を要求する旨を、PubSub部16に送信する。
【0111】
ステップ402において、マスター表示装置10aのPubSub部16が、構造化表示情報を構成する各html断片情報と対応するXMPPノード情報を作成する。なお、これらのXMPPノード情報は、対応するhtml断片情報を通信部12aから送信することができるように作成されたhtmlファイルである。なお、これらのXMPPノード情報は、例えば、マスター表示装置10aが有する揮発性メモリ(不図示)や記憶部13aなどに作成される。
【0112】
なお、このとき、これらのXMPPノード情報には固有のID(ID情報)が付与されるが、各XMPPノード情報を識別するためのID(ID情報)は、対応するhtml断片情報のID(ID情報)と同一のものとすることが望ましい。このようにすることで、このID(ID情報)にて構造化表示情報を構成するhtml断片情報と対応するXMPPノード情報とを重複なく識別可能なものとすることができる。これにより、構造化表示情報を構成するhtml断片情報やXMPPノード情報を、多拠点電子会議システム1に参加しているユーザに対してアクセス権の制御を行う一単位の情報として用いることができる。
【0113】
ステップS403において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、XMPPノード情報を作成した旨をMUC部15に送信する。
【0114】
マスター表示装置10aは、上記ステップS401〜S403を、構造化された構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は対応するXMPPノード情報)の数と同じ回数だけ繰り返し、構造化された構造化表示情報を構成するhtml断片情報に対応するXMPPノード情報を作成する。
【0115】
次に、マスター表示装置10aは、作成したXMPPノード情報それぞれに対して属性情報を設定する。ステップS404において、マスター表示装置10aのMUC部15は、XMPPノード情報に属性情報を設定する旨をPubSub部16に送信する。
【0116】
ステップS405において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、XMPPノード情報に属性情報を作成するためのデータフォーム情報をMUC部15に送信する。
【0117】
ステップS406では、マスター表示装置10aのMUC部15が、PubSub部16から受信したデータフォーム情報に基づき、前述のステップS401〜S403にて作成したXMPPノード情報に属性情報を設定するための設定情報を作成し、作成した設定情報をPubSub部16に送信する。
【0118】
ステップS407では、マスター表示装置10aのPubSub部16は、MUC部15へ設定情報を確かに受け取った旨を送信する。
【0119】
そして、マスター表示装置10aのPubSub部16は、上記ステップ404〜407を、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は対応するXMPPノード情報)の数と同じ回数だけ繰り返す。こうすることで、各XMPPノード情報に属性情報が設定される。
【0120】
次に、マスター表示装置10aは、構造化表示情報を構成するhtml断片情報が有する情報を、対応するXMPPノード情報に移し替える。図13は、本発明の実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置が各XMPPノード情報にペイロードを設定する手順を説明するための動作図である。
【0121】
ステップS501において、マスター表示装置10aのMUC部15は、構造化表示情報を構成するhtml断片情報の内容を、ペイロードとして、そのhtml断片情報を識別するためのIDとともに、PubSub部16に送信する。
【0122】
ステップS502において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、受信したペイロードを対応するXMPPノード情報に設定する。
【0123】
そして、ステップS503において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、対応するXMPPノード情報にペイロードを設定した旨をMUC部15に送信する。
【0124】
マスター表示装置10aは、上記ステップS501〜S503を、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は対応するXMPPノード情報)の数と同じ回数だけ繰り返し、各構造化表示情報を構成するhtml断片情報が有する情報を、対応するXMPPノード情報に移し替える。なお、このとき、対応するhtml断片情報が有する情報をXMPPノード情報が有するものとしてもよいが、XMPPノード情報が有する情報として、対応するhtml断片情報が有する情報が参照されるように関連づけられていることが好ましい。こうすることにより、XMPPノード情報の作成に伴う揮発性メモリ(不図示)や記憶部13aの記憶容量への負担を低減することができる。
【0125】
以上により、構造化表示情報に基づいて、マスター表示装置10aの表示部10aやスレーブ表示装置10の表示部(11b、11c)に表示される各表示画面を同期させる準備が完了する。
【0126】
次に、スレーブ表示装置(10b、10c)が、マスター表示装置10aと表示画面を同期する準備を行う手順を説明する。なお、前述のように、本実施形態では、マスター表示装置10aとスレーブ表示装置(10b、10c)との間の表示画面の同期は、pubsub機能を利用して行う。ここでは、たとえば、地点bのスレーブ表示装置10bが、マスター表示装置10aと表示画面の同期を行う手順を説明する。
【0127】
先ず、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aのPubSub部16が作成した各XMPPノード情報の構造的な相関関係(すなわち、対応する各html断片情報が構成する構造化表示情報の構造)と、各XMPPノード情報と対応するhtml断片情報がメタ情報として有する属性情報とを同定する。図14は、本発明の実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、スレーブ表示装置が、各XMPPノード情報の構造的な相関関係と属性情報とを同定する手順を説明するための動作図である。ここでは、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置10bは、DISCO(XMPPのXEP−0030(Service Discovery))を利用している。
【0128】
ステップS601において、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aのPubSub部16に、各XMPPノード情報の構造的な相関関係を検索する旨を送信する。なお、各XMPPノード情報の構造的な相関関係について、あるXMPPノード情報に対して1つ上の階層にある相関を有するXMPPノード情報は親XMPPノード情報と呼び、あるXMPPノード情報に対して1つ下の階層にある相関を有するXMPPノード情報は子XMPPノード情報と呼ぶこととする。ステップS601では、たとえば、図5におけるhtml断片情報n0のように、親XMPPノード情報を持たないXMPPノード情報(以下、ルートXMPPノード情報と呼ぶ。)を同定しようとしている。
【0129】
ステップS602において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、ルートXMPPノード情報を同定した結果を、スレーブ表示装置10bに送信する。これにより、スレーブ表示装置10bは、ルートXMPPノード情報(すなわち、ルートhtml断片情報)を発見する。
【0130】
そして、次に、スレーブ表示装置10bは、さらに、マスター表示装置10aの各XMPPノード情報を順次検索して、各XMPPノード情報の構造的な相関関係を同定する。ステップS603において、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aのPubSub部16に、ルートXMPPノード情報の子XMPPノード情報を検索する旨を送信する。
【0131】
ステップS604において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、子XMPPノード情報を同定した旨を送信する。これにより、スレーブ表示装置10bは、ルートXMPPノード情報の子XMPPノード情報を発見する。
【0132】
そして、スレーブ表示装置10bは、ステップS603〜S604と同様の手順を、各XMPPノード情報の構造的な相関関係(すなわち、対応する各html断片情報が構成する構造化表示情報の構造)が全て同定できるまで繰り返す。以上により、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aの各XMPPノード情報の構造的な相関関係を同定することができる。
【0133】
次に、スレーブ表示装置10bは、各XMPPノード情報に対する属性情報の設定を行う。ステップS606において、スレーブ表示装置10bは、XMPPノード情報に対する属性情報の設定情報を、マスター表示装置10aのPubSub部16に問い合わせる旨を送信する。
【0134】
ステップS607において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、そのXMPPノード情報に対する属性情報の設定情報をスレーブ表示装置10bに送信する。
【0135】
上述のステップS606〜S607は、全てのXMPPノード情報に対して拡張属性情報が設定されるまで繰り返される。
【0136】
次に、スレーブ表示装置10bは、次に、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置が有するXMPPノード情報をサブスクライブする手順について説明する。図15は、本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、スレーブ表示装置がXMPPノード情報をサブスクライブする手順を説明するための動作図である。
【0137】
ステップS701において、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aが有する各XMPPノード情報をサブスクライブする旨を、マスター表示装置10aのPubSub部16に送信する。
【0138】
ステップS702において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、スレーブ表示装置10bが各XMPPノード情報をサブスクライブする旨の通知を、MUC部15に送信する。
【0139】
また、ステップS703において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、各XMPPノード情報をサブスクライブする旨を受信したことを、スレーブ表示装置10bに通知する。
【0140】
以上のステップS701〜S703の手順によって、スレーブ表示装置10bから、マスター表示装置10aに対して、マスター表示装置10aがhtml断片情報を変更したときにマスター表示装置10aから通知をスレーブ表示装置10bに送信する旨の契約の申請が送信され、マスター表示装置10aは、契約を、スレーブ表示装置10bと結ぶものとしてもよい。このような構成とすることによって、マスター表示装置10aにて構造化表示情報を構成するhtml断片情報が変更されたときに、スレーブ表示装置10bは、迅速に、html断片情報が変更されたことを知ることができる。従って、スレーブ表示装置10bは、構造化表示情報を構成するhtml断片情報が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置10aに対して変更されたhtml断片情報の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置10aと同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置10bは、複数のhtml断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0141】
次に、ステップS704において、さらに、マスター表示装置10aのPubSub部16は、各XMPPノード情報が生成された旨の通知を、各XMPPノード情報のペイロードとともに、スレーブ表示装置10bに送信する。
【0142】
次に、ステップS705において、スレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aのPubSub部16から受信した各XMPPノード情報のペイロードに基づいて構造化表示情報を作成し、作成した構造化表示情報に基づいて表示部11bに表示を行う。
【0143】
以上により、地点bのスレーブ表示装置10bは、マスター表示装置10aと構造化された構造化表示情報に基づく表示画面の同期を行うことができる。また、他の地点cのスレーブ表示装置10cについても同様の手順が行うことにより、マスター表示装置10aと構造化された構造化表示情報に基づく表示画面の同期を行うことができる。
【0144】
次に、情報端末装置20から多拠点電子会議システム1に提示された意見や資料など(表示データ)が、各地点の表示装置10の表示部11に表示されるまでの手順について説明する。ここでは、一例として、地点aの電子会議システム2aにおけるユーザ端末装置G(202G)が多拠点電子会議システム1に提示する意見や資料など(表示データ)が、各地点の表示装置10の表示部11に表示される手順について説明する。図16は、本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、ユーザ端末装置Gが提供する情報が表示装置の表示部に表示されるまでの手順を説明するための動作図である。なお、初めに、ユーザ端末装置G(202G)のユーザは、たとえば、多拠点電子会議システム1に意見や資料など(表示データ)を提示すべき状態にあるもの、又は、地点aの司会者端末装置201aを使用しているユーザからオフラインなどにて直接に意見や資料など(表示データ)の提示を許されているものとする。
【0145】
ステップS801では、地点aの司会者端末装置201aは、ユーザ端末装置G(202G)が多拠点電子会議システム1に提示する意見や資料など(表示データ)を格納するためのhtml断片情報(以下、発言用html断片情報と呼ぶ。)を作成する。ここで発言用html断片情報が作成されることは、発言者(この場合、ユーザ端末装置G(202G))が多拠点電子会議システム1に提示した情報を各表示装置10の表示部11に表示するための情報表示枠が表示画面111上に配置されることを意味している。
【0146】
また、司会者端末装置201aは、作成した発言用html断片情報に固有のID(ID情報)(すなわち、発言用html断片情報を識別するためのID(ID情報))を付与する。このほか、司会者端末装置201aは、メタ情報として、前述のような属性情報、すなわち、発言用html断片情報に格納される表示データが表示部11に表示される表示位置を示す位置情報や、発言用html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、発言用html断片情報の内容が更新された最新の日時を示す更新日時情報、発言用html断片情報の所有者(owner)であるユーザを示すユーザ情報、地点aの電子会議システム2aにおける情報端末装置20(司会者端末装置201a、ユーザ端末装置202a)を使用しているユーザ毎に設定され、発言用html断片情報に対するアクセス権(すなわち、発言用html断片情報が有する情報の生成や変更などを許可するか否か)を示すアクセス権情報、発言用html断片情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値、発言用html断片情報をサブスクライブすることができる(スレーブ表示装置(10b、10c)、情報端末装置20)を示すアクセスモデル情報、及び、クリエイター情報などを作成する。また、さらに、メタ情報として、発言用html断片情報の生成日時を示す生成日時情報、発言用html断片情報が有する情報の有効期限を示す有効期限情報などを作成していてもよい。そして、司会者端末装置201aは、これらのメタ情報を有する発言用html断片情報を組み込むべく、構造化された構造化表示情報を編集する。
【0147】
ステップS802では、司会者端末装置201aは、これらのメタ情報を有する発言用html断片情報を、マスター表示装置10aのMUC部15に送信する。
【0148】
ステップS803では、マスター表示装置10aのMUC部15は、受信した発言用html断片情報の構文解析を行い、受信した発言用html断片情報に対応するhtml断片情報を作成する。また、マスター表示装置10aは、作成したhtml断片情報を識別するためのID(ID情報)が、他のhtml断片情報のID(ID情報)と重複がないことをチェックする。そして、マスター表示装置10aは、作成したhtml断片情報を組み込むべく、構造化された構造化表示情報を編集する。
【0149】
ステップS804では、マスター表示装置10aのMUC部15は、編集した構造化表示情報に基づいて、発言用html断片情報に対応するXMPPノード情報(以下、発言用XMPPノード情報と呼ぶ。)の作成を要求する旨を、PubSub部16に送信する。
【0150】
ステップ805において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、発言用html断片情報と対応する発言用XMPPノード情報を作成する。なお、この発言用XMPPノード情報は、対応する発言用html断片情報を通信部12aから送信することができるように作成されるhtmlファイルである。また、この発言用XMPPノード情報は、例えば、マスター表示装置10aの揮発性メモリ(不図示)や記憶部13aなどに作成される。
【0151】
そして、ステップ806において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、発言用XMPPノード情報を生成した旨を、MUC部15に送信する。
【0152】
次に、マスター表示装置10aのMUC部15が、PubSub部16が作成した発言用XMPPノード情報に属性情報が設定される手順と、多拠点電子会議システム1に提示された表示データが表示されるまでの手順とについて説明する。図17は、本発明の実施形態における多拠点電子会議システムにおいて、発言用XMPPノード情報に属性情報が設定される手順と、提示された情報が表示される手順とを説明するための動作図である。
【0153】
ステップS901において、マスター表示装置10aのMUC部15は、発言用XMPPノード情報に属性情報を設定する旨をPubSub部16に送信する。
【0154】
ステップS902において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、発言用XMPPノード情報に属性情報を設定するためのデータフォーム情報をMUC部15に送信する。
【0155】
ステップS903では、マスター表示装置10aのMUC部15は、PubSub部16から受信したデータフォーム情報に基づき、発言用XMPPノード情報の属性情報を作成し、作成した設定情報をPubSub部16に送信する。
【0156】
ステップS904では、マスター表示装置10aのPubSub部16は、設定情報を確かに受け取った旨をMUC部15に送信する。
【0157】
以上のステップS901〜S904により、マスター表示装置10aは、発言者が発言可能とする情報表示枠に対応するXMPPノード情報に対して属性情報(ID(ID情報)、位置情報、生成日時情報、ユーザ情報、アクセス権情報、ハッシュ値、アクセスモデル情報など)を設定する。特に、XMPPノード情報に対して、属性情報として、ハッシュ値を設定すると、マスター表示装置からスレーブ表示装置に送信される断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって、確認することができる。よって、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。また、XMPPノード情報に対して、属性情報として、更新日時情報を設定すると、XMPPノード情報が更新された正確な日時を知ることができる。よって、マスター表示装置からスレーブ表示装置に送信される断片情報の内容の同一性をハッシュ値によって、確認することができるので、マスター表示装置及びスレーブ表示装置は、複数の断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を確実に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を確実に同期することができる。
【0158】
次に、ステップS905では、マスター表示装置10aのMUC部15は、各地点の端末装置(スレーブ表示装置(10b、10c)及び情報端末装置20(司会者端末装置201、ユーザ端末装置202))に、発言者(ここでは、ユーザ端末装置G(202G))が提示した情報が表示される情報表示枠が表示画面111に配置された旨を、発言用html断片情報とともに送信する。また、各地点の端末装置は受信した発言用html断片情報に基づいて、各端末装置が有している構造化表示情報を編集する。
【0159】
ステップS906では、ユーザ端末装置G(202G)に端末入力部25から仮想の会議室(多拠点電子会議システム1)に提示する表示データが入力される。また、ユーザ端末装置G(202G)は、入力された表示データを加えるべく、発言用html断片情報を編集する。なお、入力された表示データが格納される発言用html断片情報を識別するためのID(ID情報)は、ステップS801において作成された発言用html断片情報やS803において作成されたhtml断片情報のID(ID情報)と、同一のものとなっている。また、ユーザ端末装置G(202G)に入力される表示データは、テキストデータ、画像データ、音声データ、動画データなど、XMPPに準拠した通信に適合するhtmlにて表現されたデータであれば、そのhtmlで表現し得る全ての形式のデータを扱うことができるとともに、その組み合わせにも制限を受けることがない。
【0160】
ステップS907では、ステップS906で編集したhtml断片情報をマスター表示装置10aのMUC部15へ送信する。
【0161】
ステップS908では、マスター表示装置10aのMUC部15が、ユーザ端末装置G(202G)から受信した発言用html断片情報の構文解析を行い、ステップS906で入力された表示データが格納された発言用html断片情報のメタ情報に含まれるユーザ情報とアクセス権情報とをチェックする。両者が一致する場合には、受信した発言用html断片情報に基づいてマスター表示装置10aの構造化表示情報が編集される。具体的には、ステップS906で入力された表示データを組み込むべく、マスター表示装置10aの構造化表示情報が有する発言用html断片情報に対応するhtml断片情報の内容が変更される。そして、ユーザ端末装置G(202G)に入力された表示データが、編集された構造化表示情報に基づいて表示部11aに表示される。
【0162】
以上の手順により、ユーザ端末装置G(202G)が仮想の会議室に提示する情報(発言など)は、マスター表示装置10aの表示部11aに表示される。
【0163】
次に、マスター表示装置10aの表示画面とスレーブ表示装置(10b、10c)の表示画面とが同期して、同一の表示がなされる手順について説明する。図18は、本発明の実施形態の多拠点電子会議システムにおいて、マスター表示装置の表示画面とスレーブ表示装置の表示画面とが同期する手順を説明するための動作図である。
【0164】
ステップ1001において、マスター表示装置10aのMUC部15は、図17のステップS908にて変更されたhtml断片情報を、そのhtml断片情報を識別するためのID(ID情報)とともに、PubSub部16に送信する。
【0165】
ステップS1002において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、受信したID(ID情報)に基づき、受信したhtml断片情報に対応するXMPPノード情報を同定し、受信したhtml断片情報に基づいて、同定されたXMPPノード情報を更新する。すなわち、受信したhtml断片情報の内容を、同定されたXMPPノード情報に移し替える。なお、このとき、対応するhtml断片情報が有する情報をXMPPノード情報が有するものとしてもよいが、XMPPノード情報が有する情報として、対応するhtml断片情報が有する情報が参照されるように関連づけられていることが好ましい。こうすることにより、XMPPノード情報の作成に伴う揮発性メモリ(不図示)や記憶部13aの記憶容量への負担を低減することができる。
【0166】
また、マスター表示装置10aのPubSub部16は、更新したXMPPノード情報の内容(すなわち、対応するhtml断片情報が有する情報)を、スレーブ表示装置(10b、10c)に送信するペイロードとして設定する。
【0167】
ステップS1003において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、ペイロードを設定した旨をMUC部15に送信する。
【0168】
また、ステップS1004において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、構造化表示情報を構成するhtml断片情報を変更したことを示す通知と、変更したhtml断片情報(すなわち、図17のステップ908にて生成されたhtml断片情報)を識別するためのID(ID情報)とを、スレーブ表示装置10b、10cに送信する。
【0169】
このようにすることによって、マスター表示装置10aは、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)を変更したとき、スレーブ表示装置(10b、10c)に対して、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)を変更したことを示す通知と、変更したhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)を識別するためのID情報とを送信する。よって、スレーブ表示装置(10b、10c)は、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が変更されたときに、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が変更されていないかどうかをマスター表示装置10aに問い合わせることなく、迅速に、html断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が変更されたことを知ることができるとともに、ID情報によりどのhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)に変更が生じたのかを認識することができる。従って、スレーブ表示装置(10b、10c)は、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が変更されたとき、迅速且つ確実に、マスター表示装置10aに対して変更されたhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)の送信を要求するなどの動作を行うことができ、マスター表示装置と同じ構造化表示情報を共有することができる。よって、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置(10b、10c)は、複数のhtml断片情報が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0170】
また、マスター表示装置とスレーブ表示装置とが、XMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)に準拠した通信を行うので、また、マスター表示装置とスレーブ表示装置との間でリアルタイムなメッセージング(情報交換)をすることができるとともに、ID情報により、XMPPによりメッセージングされる情報とマスター表示装置が有する表示部やスレーブ表示装置が有する表示部に表示される情報とを簡便且つ確実に対応付けることができる。
【0171】
また、ステップS1004において、マスター表示装置10aのPubSub部16は、スレーブ表示装置(10b、10c)に対して、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)を変更したことを示す通知とともに、ステップS1002にて設定したペイロードをさらに送信してもよい。また、スレーブ表示装置(10b、10c)は、マスター表示装置10aのPubSub部16から受信したペイロードに基づいて、構造化表示情報を編集するとともに、表示部(11b、11c)に編集した構造化表示情報に基づく表示を行うものとしてもよい。このようにすれば、スレーブ表示装置(10b、10c)は、構造化表示情報を構成するhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が変更されたとき、迅速且つ確実に、構造化表示情報を編集して、マスター表示装置10aと同じ表示をすることができる。よって、マスター表示装置10a及びスレーブ表示装置(10b、10c)は、複数のhtml断片情報(又は、対応するXMPPノード情報)が構造化されて成る構造化表示情報を容易に同期させることができるとともに、構造化表示情報に基づく表示を迅速且つ確実に同期することができる。
【0172】
以上により、マスター表示装置10aの表示画面とスレーブ表示装置(10b、10c)の表示画面とが同期して、同一の表示をすることができる。
【0173】
以上、実施形態をもとに本発明を説明した。なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においては構成を変更して実施することも可能である。たとえば、上述の実施形態では、多拠点電子会議システム1の情報交換機能にはXMPPのXEP−0045(Multi−User Chat)を、情報の送受信機能にはXMPPのXEP−0060(XHTML−IM)を利用し、より通常のxhtml/xtml(Web)システムに近いhtml断片(本発明においてhtml断片情報と呼ぶ断片情報)を送受信している。しかし、本発明の多拠点通信システムでは、これに限定されず、他のXMPP通信用サーバを介して、各地点の電子会議システム2内の表示装置10、司会者端末装置201及びユーザ端末装置202の間を結ぶものとしてもよい。
【0174】
また、上述の実施形態では、表示装置10と1又は複数の情報端末装置20とを含む複数の端末装置がXMPPに準拠した通信を行う構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。XMPPに類似するプロトコル(通信規約)に準拠した通信を行うものとしてもよい。
【0175】
また、上述の実施形態では、XMPPノード情報には、構造化表示情報を構成するhtml断片情報に割り振られたID(ID情報)と例えば同一のID(ID情報)を持つものとしたが、html断片情報のID(ID情報)とXMPPノード情報のID(ID情報)については、重複がなく、それぞれが一対一に対応するのであれば、変換テーブルを用いて、相互に変換して用いる事も可能であるので、MUC機能とPubSub機能とを分散させてもよい。すなわち、MUC機能とPubSub機能とをスレーブ表示装置10に持たせてもよい。
【0176】
また、以上で説明した実施形態は例示であり、その各構成要素や各処理の組み合わせに色々な変形例は可能であることは、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【産業上の利用可能性】
【0177】
本発明は、職場や学校などのコミュニティ内で利用される多拠点電子会議システムや、遠隔地にいる親族同士のTV電話、コミュニティ内でのオンラインミーティングなどに利用することができる。
【符号の説明】
【0178】
1 多拠点電子会議システム(通信システム)
2、2a、2b、2c 電子会議システム
3 ネットワーク
10 表示装置
10a マスター表示装置
10b、10c スレーブ表示装置
11 表示部
111 表示画面
12 通信部
13 記憶部
14 制御部
15 MUC部
16 PubSub部
20 情報端末装置
201、201a、201b、201c 司会者端末装置
202、202a、202b、202c、202G ユーザ端末装置
21 端末表示部(表示部)
22 端末通信部(通信部)
23 端末記憶部(記憶部)
24 端末制御部(制御部)
25 端末入力部(入力部)
30 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示装置と複数の情報端末装置とがネットワークを介して通信を行なう通信方法であって、
前記複数の表示装置は、マスター表示装置及びスレーブ表示装置を含み、前記ネットワークを介した通信により共有する第1表示情報に基づいて同じ表示を行ない、
前記複数の情報端末装置は、前記複数の表示装置に表示される表示情報を管理する司会者端末装置を含み、
前記第1表示情報は、所定のデータ構造を形成する複数の第2表示情報を有し、
前記マスター表示装置が、前記第2表示情報を識別するためのID情報と、前記第2表示情報の所有者であるユーザを示すユーザ情報と、前記情報端末装置を使用するユーザ毎に設定され、前記第2表示情報の生成と変更とを許可する否かを示すアクセス権情報とを前記司会者端末装置から受信するステップと、
前記マスター表示装置が、前記ユーザ情報及び前記アクセス権情報に基づいて、前記ID情報により識別される前記第2表示情報を変更するステップと、
前記マスター表示装置は、前記第2表示情報を変更したとき、変更した前記第2表示情報と、前記第2表示情報が変更されたことを示す通知と、前記第2表示情報を識別するための前記ID情報とを前記スレーブ表示装置に送信するステップと、
前記スレーブ表示装置は、前記マスター表示装置から前記通知を受信したとき、前記マスター表示装置から受信した前記第2表示情報及び前記ID情報に基づいて、前記スレーブ表示装置が有する前記第1表示情報を編集するステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記複数の情報端末装置は、前記第2表示情報を前記マスター表示装置に送信するユーザ端末装置をさらに含み、
前記ユーザ端末装置が、前記第2表示情報と、前記ID情報と、前記ユーザ情報とを、前記マスター表示装置に送信するステップをさらに備えることを特徴する請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記第2表示情報を変更するステップにおいて、前記マスター表示装置は、前記アクセス権情報が示すユーザと、前記ユーザ情報が示すユーザとが一致するとき、前記第2表示情報を変更することを特徴する請求項1又は請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記スレーブ表示装置が、編集した前記第1表示情報に基づく表示を行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の通信方法。
【請求項5】
前記第2表示情報は、当該第2表示情報の内容の同一性を確認するためのハッシュ値、及び、前記マスター表示装置が当該第2表示情報を変更した最新の日時を示す更新日時情報のうちの少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の通信方法。
【請求項6】
前記マスター表示装置が前記第2表示情報を変更したときに前記マスター表示装置から前記通知を前記スレーブ表示装置に送信する旨の契約の申請を前記スレーブ表示装置が前記マスター表示装置に送信するステップと、
前記マスター表示装置が前記契約を前記スレーブ表示装置と結ぶステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の通信方法。
【請求項7】
スレーブ表示装置を含む表示装置、及び、前記表示装置に表示される表示情報を管理する司会者端末装置を含む複数の情報端末装置とネットワークを介して通信を行なう通信部と、
前記表示装置と共有する第1表示情報に基づいて、前記表示装置と同じ表示を行なう表示部と、
を備え、
前記第1表示情報は、所定のデータ構造を形成する複数の第2表示情報を有し、
前記通信部が、前記第2表示情報を識別するためのID情報と、前記第2表示情報の所有者であるユーザを示すユーザ情報と、前記情報端末装置を使用するユーザ毎に設定され、前記第2表示情報の生成と変更とを許可する否かを示すアクセス権情報とを前記司会者端末装置から受信したとき、
前記ユーザ情報及び前記アクセス権情報に基づいて、前記ID情報により識別される前記第2表示情報を変更し、
前記スレーブ表示装置が有する前記第1表示情報を編集させるべく、変更した前記第2表示情報と、前記第2表示情報が変更されたことを示す通知と、前記第2表示情報を識別するための前記ID情報とを前記通信部から前記スレーブ表示装置に送信することを特徴とするマスター表示装置。
【請求項8】
前記通信部が、前記複数の情報端末装置にさらに含まれるユーザ端末装置から、前記第2表示情報と、前記ID情報と、前記ユーザ情報とをさらに受信したとき、前記第2表示情報を変更することを特徴する請求項7に記載のマスター表示装置。
【請求項9】
前記アクセス権情報が示すユーザと、前記ユーザ情報が示すユーザとが一致するとき、前記第2表示情報を変更することを特徴する請求項7又は請求項8に記載のマスター表示装置。
【請求項10】
複数の表示装置と複数の情報端末装置とがネットワークを介して通信を行なう通信システムであって、
前記複数の表示装置は、マスター表示装置及びスレーブ表示装置を含み、前記ネットワークを介した通信により共有する第1表示情報に基づいて同じ表示を行ない、
前記複数の情報端末装置は、前記複数の表示装置に表示される表示情報を管理する司会者端末装置を含み、
前記第1表示情報は、所定のデータ構造を形成する複数の第2表示情報を有し、
前記マスター表示装置は、前記第2表示情報を識別するためのID情報と、前記第2表示情報の所有者であるユーザを示すユーザ情報と、前記情報端末装置を使用するユーザ毎に設定され、前記第2表示情報の生成と変更とを許可する否かを示すアクセス権情報とを前記司会者端末装置から受信したとき、前記ユーザ情報及び前記アクセス権情報に基づいて、前記ID情報により識別される前記第2表示情報を変更するとともに、変更した前記第2表示情報と、前記第2表示情報が変更されたことを示す通知と、前記第2表示情報を識別するための前記ID情報とを前記スレーブ表示装置に送信し、
前記スレーブ表示装置は、前記マスター表示装置から前記通知を受信したとき、前記マスター表示装置から受信した前記第2表示情報及び前記ID情報に基づいて、前記スレーブ表示装置が有する前記第1表示情報を編集することを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−80486(P2013−80486A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−257116(P2012−257116)
【出願日】平成24年11月26日(2012.11.26)
【分割の表示】特願2010−112237(P2010−112237)の分割
【原出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】