説明

通信方法およびアプリケーションサーバ

【課題】IP網において短縮ダイヤルサービスを提供する。
【解決手段】IP網内のAS10において、短縮番号およびその短縮番号に対応する接続先番号を含む短縮番号登録要求をIP信号により受信すると、その短縮番号と接続先番号とを短縮ダイヤル情報に登録する。そして、この接続先番号の端末に対し、加入者サーバ20経由で確認発信を行う。その後、加入者サーバ20が、IP網の端末80からの短縮番号の発呼をINVITEメッセージ等で受信すると、AS10に対し、この短縮番号に接続先番号を問い合わせ、その接続先番号を含むIP信号を中継サーバ40へ送信する。PSTN‐GW50は、この接続先番号を含むIP信号を受信すると、このIP信号をPSTNで用いる信号に変換して中継交換機60へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
IP(Internet Protocol)網における短縮ダイヤルサービスに関する。
【背景技術】
【0002】
電話サービスの1つである短縮ダイヤルサービスは、接続先番号を予め「N桁の数字」からなる番号(以下、短縮ダイヤル番号)と対応付けてPSTN(公衆回線網)の交換機に登録しておき、以後、電話をかける際に短縮ダイヤル番号をダイヤルするだけで登録された接続先番号の端末に接続するサービスである(非特許文献1参照)。
【0003】
短縮ダイヤルサービスの動作は、大別して登録確認発信動作と発信動作の2つに分けられる。登録確認発信動作手順は次の通りである。(1)サービス契約者が、端末から「特殊番号1(例えば、0)」+「特殊番号2(例えば、*)」+「N桁の数字(短縮ダイヤル番号)」+「接続先番号(0A−J番号等)」の入力を行う。(2)システムは、数字を受信し、指定された短縮ダイヤル番号と接続先番号とを対応付けて登録する。(3)システムは、この接続先番号に対し確認発信を行う。また、発信動作手順は次の通りである。(1)サービス契約者が、端末から「特殊番号2」+「N桁の数字(短縮ダイヤル番号)」をダイヤルする。(2)システムは、当該短縮ダイヤル番号に対応付けられた接続先番号に対し発信を行う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】NTTの短縮ダイヤルサービス、[online]、[平成22年2月4日検索]、インターネット、<URL:http://homepage1.nifty.com/akio-s/dataland/tanshuku.htm>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、現在のPSTNの交換機は、自身が直接収容する加入者の端末からのみ短縮ダイヤル番号の番号変換に応じる仕様となっている。つまり、PSTNの交換機は、IP網をはじめとする他網からの短縮ダイヤル番号登録や、この短縮ダイヤル番号を接続先番号に変換する仕組みがない。また、短縮ダイヤル番号の登録確認発信のための仕組みもない。そのため、IP網側の端末に短縮ダイヤルサービスを提供することができない。そこで、本発明は、前記した課題を解決し、IP網の端末装置からの短縮ダイヤル番号登録および短縮ダイヤル番号を用いた確認発信を可能とし、IP網側の端末に短縮ダイヤルサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した課題を解決するため、本発明は、IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、加入者サーバからの問い合わせに応じて、呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバとを備える通信システムにおける通信方法である。この通信システムにおける加入者サーバは、短縮ダイヤルサービスの加入者の発端末のIDを示した加入者情報と、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバのアドレス情報とを記憶する。そして、この加入者サーバは、IP変換装置経由で、IP網に接続される発端末のうち、加入者情報に示される発端末から、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報を含むIP信号を受信したとき、このIP信号を、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバへ送信する。また、アプリケーションサーバは、加入者サーバから、第1の識別情報と、短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と着端末のダイヤル番号とを対応付けて、短縮ダイヤル情報に登録する。また、短縮ダイヤル情報への登録後、加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信する。そして、加入者サーバは、IP変換装置から、第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、このIP信号をアプリケーションサーバへ転送する。また、アプリケーションサーバは、加入者サーバから、第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、短縮ダイヤル情報を参照して、このIP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定し、特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、加入者サーバへ送信する。そして、加入者サーバは、アプリケーションサーバから、着端末のダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、このIP信号を着端末である、IP網内の端末またはゲートウェイ装置経由でPSTN内の端末へ送信し、ルーチング処理を行う。
【0007】
このようにすることで、IP網のアプリケーションサーバは、加入者サーバ経由で、発端末からの短縮ダイヤル番号と、その短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号(例えば、接続先番号)とをIP信号により受信し、短縮ダイヤル情報に登録する。また、アプリケーションサーバは、その登録された着端末のダイヤル番号への確認発信を行うことができる。
【0008】
また、本発明は、通信システムにおける発端末に接続されるIP変換装置が、発端末から第1の識別情報と、第2の識別情報と、所定桁数の短縮ダイヤル番号と、所定桁数の着端末のダイヤル番号との入力を受け付けたとき、この第1の識別情報と、第2の識別情報と、所定桁数の短縮ダイヤル番号と、所定桁数の短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号とを含むIP信号を加入者サーバへ送信する。
【0009】
このようにすることで、IP変換装置は、発端末から、第1の識別情報(特殊番号2)と第2の識別情報(特殊番号1)と、所定桁数の短縮ダイヤル番号と、所定桁数のこの短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号とが入力された段階で、加入者サーバへ、これらの情報を含むIP信号を送信することができる。つまり、IP変換装置は、数字や記号が何個入力された段階で加入者サーバへIP信号を送信すればよいかが分かる。
【0010】
また、本発明は、通信システムの発端末に接続されるIP変換装置が、加入者サーバへIP信号により送信した短縮ダイヤル番号を記憶する。そして、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル番号情報への登録後、加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、短縮ダイヤル番号情報への登録後、加入者サーバ経由で、発端末に接続されるIP変換装置へIP信号の切断指示メッセージを送信し、この切断指示メッセージを受信したIP変換装置は、記憶した短縮ダイヤル番号を含むIP信号を加入者サーバへ送信するステップを実行する。
【0011】
このようにすることで、アプリケーションサーバは、IP信号の切断指示メッセージにより、IP変換装置へ、短縮ダイヤル情報に登録された短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号への発信を指示できる。つまり、IP変換装置は、加入者サーバ経由で受信したアプリケーションサーバからのIP信号の切断指示メッセージにより、この短縮ダイヤル番号に対応する着端末への発信をすべきと判断し、その着端末を宛先としたIP信号を発信する。つまり、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル番号に対応する着端末への発信確認をすることができる。
【0012】
また、本発明は、通信システムのアプリケーションサーバが、短縮ダイヤル番号への登録後、加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を含むIP信号を加入者サーバへ送信するステップを実行する。
【0013】
このようにすることで、アプリケーションサーバは、加入者サーバから、短縮ダイヤル番号に対応する着端末への発信確認をすることができる。
【0014】
また、本発明は、発端末との間に音声信号送信のためのパスを確立し、音声信号を送信するメディアサーバを備える通信システムにおける通信方法であって、アプリケーションサーバが、短縮ダイヤル番号情報への登録後、メディアサーバへ、発端末に対するSDT(セカンドダイヤルトーン)の送信を指示するIP信号を送信する。また、メディアサーバは、このIP信号を受信したとき、発端末へSDTを送信するステップをさらに実行する。
【0015】
このようにすることで、短縮ダイヤル番号の登録を行った発端末の利用者は、アプリケーションサーバにおいて短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号が登録されたことを、メディアサーバからのSDTにより確認することができる。
【0016】
また、本発明は、IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、加入者サーバからの問い合わせに応じて、呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバと、発端末との間に音声信号送信のためのパスを確立し、音声信号を送信するメディアサーバとを備える通信システムにおける通信方法である。この通信システムにおいて、短縮ダイヤルサービスの加入者の発端末のIDを示した加入者情報と、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバのアドレス情報とを記憶する加入者サーバが、IP変換装置経由で、IP網に接続される発端末のうち、加入者情報に示される発端末から、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報を含むIP信号を受信したとき、IP信号を、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバへ送信する。また、アプリケーションサーバは、加入者サーバから、第1の識別情報と、短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、メディアサーバへIP信号を送信し、メディアサーバとの間の接続を確立する。そして、アプリケーションサーバは、このメディアサーバへ発端末のIDを含むIP信号を送信する。また、メディアサーバは、IP信号に含まれるIDの発端末へ、短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号の入力を促す音声ガイダンスを送信する。そして、当該発端末から着端末のダイヤル番号を受信し、この受信した着端末のダイヤル番号を含むIP信号をアプリケーションサーバへ送信する。その後、アプリケーションサーバは、メディアサーバから受信したIP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と、IP信号に含まれる着端末のダイヤル番号とを対応付けて、短縮ダイヤル情報に登録する。そして、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル情報への登録後、加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信する。また、加入者サーバは、IP変換装置から、短縮ダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、このIP信号をアプリケーションサーバへ転送する。そして、アプリケーションサーバは、加入者サーバから、第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、短縮ダイヤル情報を参照して、IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定する。そして、この特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、加入者サーバへ送信する。その後、加入者サーバは、アプリケーションサーバから、着端末のダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、このIP信号を着端末である、IP網内の端末またはゲートウェイ装置経由でPSTN内の端末へ送信し、ルーチング処理を行う。
【0017】
このようにすることで、アプリケーションサーバは、メディアサーバを用いて短縮ダイヤル番号とその短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号の登録を受け付けることができる。また、この登録された着端末への確認発信を行うことができる。また、ここでも、発端末に接続されるIP変換装置は、加入者サーバへIP信号により送信した短縮ダイヤル番号を記憶しておき、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル番号情報への登録後、加入者サーバ経由で、発端末に接続されるIP変換装置へIP信号の切断指示メッセージを送信する。そして、この切断指示メッセージを受信したIP変換装置は、この短縮ダイヤル番号を含むIP信号を加入者サーバへ送信してもよい。あるいは、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル番号情報への登録後、短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を含むIP信号を加入者サーバへ送信することで、加入者サーバから短縮ダイヤル番号に対応する着端末への発信確認をすることができる。
【0018】
また、本発明は、IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、加入者サーバからの問い合わせに応じて、呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバとを備える通信システムにおけるアプリケーションサーバである。このアプリケーションサーバは、IP信号の入出力を司る入出力部と、入出力部経由で、加入者サーバから、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報と、短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、このIP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と、短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号とを対応付けて、記憶部の短縮ダイヤル情報に登録する短縮ダイヤル設定部と、短縮ダイヤル情報を記憶する記憶部とを備える。また、アプリケーションサーバは、短縮ダイヤル情報への登録後、入出力部から、加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信する確認発信部と、入出力部経由で、加入者サーバから、第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、短縮ダイヤル情報を参照して、このIP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定し、この特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、加入者サーバへ送信する接続先指示部とを備える。
【0019】
このようなアプリケーションサーバによれば、IP網の端末装置からの短縮ダイヤル番号登録や、短縮ダイヤル番号を用いた確認発信をすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、IP網の端末装置からの短縮ダイヤル番号登録や、短縮ダイヤル番号を用いた発信を可能とすることができる。よって、IP網の端末に対し、短縮ダイヤルサービスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態のシステムの概要を示した図である。
【図2】第1の実施の形態のシステムの概要を示した図である。
【図3】第1の実施の形態ないし第4の実施の形態のシステムの構成例を示した図である。
【図4】第1の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図5】第1の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図6】第2の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図7】第3の実施の形態のシステムの概要を示した図である。
【図8】第3の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図9】第4の実施の形態のシステムの概要を示した図である。
【図10】第4の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図11】第5の実施の形態のシステムの構成例を示した図である。
【図12】第5の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【図13】第5の実施の形態のシステムの処理手順を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の実施の形態を第1の実施の形態から第5の実施の形態に分けて説明する。まず、図1を用いて、第1の形態のシステムの概要を説明する。システムは、IP網とPSTN(公衆回線網)とを備える。このIP網およびPSTNは、PSTN-GW50により相互に接続される。このIP網は、短縮ダイヤル番号(短縮番号)を、0A-J(「0」から始まる汎用番号)の接続先番号(着端末のダイヤル番号)に変換するAS(アプリケーションサーバ)10を備える。図1を参照して、IP網に接続された端末80Aからの発呼が、IP網に接続された端末80B、または、PSTNに接続された端末80Cへ着信するまでの処理を説明する。なお、以下の説明においてダイヤルに含まれる短縮番号の登録を示す識別情報(第2の識別情報)が「0」であり、短縮番号の入力を示す識別情報(第1の識別情報)が「*」である場合を例に説明するが、これに限定されない。
【0023】
例えば、図1のIP変換装置90Aは、端末80Aから「0」+「*」+「△△(短縮番号)」+「接続先番号」含む短縮番号登録要求を受信する(図1のS101)。そして、その短縮番号登録要求をIP信号に変換して、加入者サーバ20Aへ送信する。
【0024】
加入者サーバ20Aは、送信された短縮番号登録要求「0*」が含まれていることから、AS10へ、この短縮番号登録要求を転送する(S102)。AS10は、受信したIP信号に含まれる短縮番号(△△)と、接続先番号とを対応付けて短縮ダイヤル情報に登録する(S103)。そして、この登録が完了すると、AS10はIP信号により、MS30へ、端末80Aに対するSDT(セカンドダイヤルトーン)の送信要求を行う(S104)。これを受けてMS30は、端末80Aに対しSDTを送信する(S105)。つまり、MS30は、AS10からの指示に従い発端末に対し、SDTを送信する。これにより、発端末の利用者に短縮番号の登録完了を知ることができる。SDT送信開始後、所定時間が経過すると、AS10は、MS30に対し、SDTの送信停止要求を行う(S106)。
【0025】
その後、AS10は、加入者サーバ20A経由で、IP変換装置90Aに対し、リダイレクションのためのIP信号を送信する。つまり、短縮番号による確認発信要求をIP変換装置90Aへ送信する(S107)。この確認発信要求を受信したIP変換装置90Aは、「*」+「△△(短縮番号)」を宛先とする発呼のためのIP信号(確認発信要求)を加入者サーバ20Aへ送信し(S108)、加入者サーバ20Aは、このIP信号をAS10へ転送する。
【0026】
AS10は、このIP信号(確認発信)を受信すると、短縮ダイヤル情報を参照して、短縮番号から接続先番号を検索する(S109)。そして、この検索した接続先番号を宛先とする発呼のためのIP信号を加入者サーバ20Aへ送信する。つまり、AS10は、接続先番号への発信要求を加入者サーバ20Aへ送信する(S110)。
【0027】
その後、接続先番号を宛先とする発呼のためのIP信号は、加入者サーバ20Aから中継サーバ40へ送信される。ここで、接続先番号の端末80(着端末)がIP網の端末80Bであれば、このIP信号による発呼は、加入者サーバ20BおよびIP変換装置90B経由で、端末80Bへ着信する。一方、着端末がPSTNの端末80Cであれば、PSTN-GW50で、IP信号がPSTNの信号に変換され、中継交換機60および加入者交換機70経由で端末80Cへ着信することになる。
【0028】
このようにすることで、システムは、IP網に接続される端末80から、短縮番号とその短縮番号に対応する接続先番号との登録を受け付け、その接続先番号への確認発信を行うことができる。
【0029】
以上説明した処理により、システムの短縮番号の登録が完了した後、端末80から短縮番号の発信を受け付けると、以下のような着信処理を行う。例えば、図2に示すように、IP変換装置90Aが、端末80Aから、「*」+「△△」の操作で短縮番号を受信すると(S201)、IP変換装置90Aは、この「*」+「△△」を宛先とする発呼のためのIP信号を加入者サーバ20Aへ送信する。そして、加入者サーバ20Aは、この「*」+「△△」を含む短縮番号発信要求のIP信号をAS10に転送する(S202)。AS10は、加入者サーバ20Aから受信したIP信号に含まれる短縮番号から接続先番号を検索し、この接続先番号の発呼のためのIP信号を加入者サーバ20Aへ送信する(S203)。その後、このIP信号は、加入者サーバ20Aから中継サーバ40を経由して、加入者サーバ20BまたはPSTN-GW50へ転送される。すなわち、この接続先番号の端末がIP網の端末80Bであれば、加入者サーバ20BおよびIP変換装置90B経由で、端末80Bへ着信する。また、その接続先番号の端末がPSTNの端末80Cであれば、PSTN-GW50で、IP信号からPSTNの信号に変換され、中継交換機60および加入者交換機70経由で端末80Cへ着信することになる。
【0030】
つまり、加入者サーバ20はAS10に短縮番号に対応する接続先番号の問い合わせを行い、その問い合わせの結果得られた接続先番号を含むIP信号を中継サーバ40へ送信する。よって、着端末がIP網の端末であろうと、PSTNの端末であろうと、着端末への着信処理を行うことができる。
【0031】
なお、図示を省略したが、このシステムが、PSTN側の端末80(端末80C)から短縮番号を用いた発信を受け付けた場合、加入者交換機70は、自身の短縮ダイヤル情報を参照して、短縮番号を接続先番号に変換する。そして、その接続先番号の端末80がIP網の端末80(80A)であれば、中継交換機60経由でPSTN-GW50へ送信される。次に、このPSTN-GW50において、この接続先番号を含むPSTNの信号がIP信号に変換され、IP網の中継サーバ40へ送信される。そして、このIP信号はIP網において転送され、端末80Aに着信する。一方、接続先番号の端末80がPSTNの端末80であれば、従来どおり加入者交換機70および中継交換機60経由で、その接続先番号の端末80へ着信する。つまり、本システムは、PSTNに接続される端末80からの短縮番号の着信処理も、IP網に接続される端末80からの短縮番号の着信処理も行うことができる。
【0032】
<構成>
次に、図3を用いて、システムの詳細を説明する。前記したとおり、システムは、IP網とPSTNとを含んで構成され、IP網とPSTNとはPSTN-GW50により相互に接続される。ここでは、IP網には端末80A,80Bが接続され、PSTNには端末80Cが接続される場合を例に説明する。なお、以下の説明において短縮番号は、予め決められたN桁の数字により記述され、そのN桁の数字の前には、所定の記号(例えば「*」等)や数字等(例えば「0」等)の識別情報が付されるものとする。この識別情報により、加入者サーバ20は、受信したIP信号が、短縮番号への発呼か、短縮番号の登録要求か、または通常の接続先番号への発呼かの判断を行うものとする。また、端末80は、電話機やコンピュータ等である。このシステムに設置される各サーバ、装置、交換機の数は、図3に示す数に限定されない。
【0033】
このシステムのIP網は、IP変換装置90と、加入者サーバ20(20A,20B)と、AS10と、これらの装置およびサーバを接続する中継サーバ40とを備える。これらの装置は、入出力部、処理部、記憶部を備えるコンピュータにより実現される。入出力部は、入出力インタフェースから構成される。また、処理部は、この各サーバが備えるCPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。さらに、記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。なお、これらのサーバをプログラム実行処理により実現する場合、記憶部には、このサーバの機能を実現するためのプログラムが格納される。
【0034】
<IP変換装置>
IP変換装置90は、端末80を、いわゆるIP電話機として用いるためのアダプタである。このIP変換装置90は、端末80との通信インタフェースおよび加入者サーバ20との通信インタフェースを備える装置により実現される。IP変換装置90は、IP変換部91を備える。このIP変換部91は、端末80から出力された発呼信号を、発呼のためのIP信号に変換する。また、受信したIP信号を、端末80で利用可能な信号に変換して出力する。なお、このIP信号は、例えば、INVITEメッセージ(SIP(Session Initiation Protocol)で発呼処理に用いられるメッセージ)である。破線で示した発呼処理部92について後記する。また、以下の説明において、発呼に用いられるIP信号としてINVITEメッセージを用いる場合を例に説明するが、これに限定されない。IP変換装置90は、このIP変換部91により変換されたIP信号を、加入者サーバ20へ転送する。また、加入者サーバ20から、180 Ringing を受信すると、発信元である端末80の呼び出し音を鳴らす。そして、着信先の端末80がオフフックを検出すると、この端末80と、着信先の端末80との間で通話ができるよう、通信の確立を行う。なお、ここでは、IP変換装置90と端末80とを別個の装置としているが、これを1つの装置(コンピュータ等)により実現してもよい。なお、このIP変換装置90は、発端末から短縮番号登録の識別情報と、短縮番号の識別情報と、所定桁数の短縮番号と、この短縮番号に対応する所定桁数の着端末のダイヤル番号との入力を受け付けたとき、これらの識別情報と番号を含むIP信号を加入者サーバ20へ送信する
【0035】
<加入者サーバ>
加入者サーバ20は、IP変換装置90とPSTN-GW50とを相互に接続する装置であり、IP網で通信可能なインタフェースを備えるコンピュータにより実現される。この加入者サーバ20は、サービス判定部21と、AS問い合わせ部22と、ルーチング部23と、接続処理部24とを備える。また、この加入者サーバ20は、記憶部(図示省略)に、短縮ダイヤルサービスの利用者の端末80の発信番号を示す加入者情報25と、IP変換装置情報26と、短縮ダイヤル番号の登録先のAS10のアドレス情報とを記憶する。
【0036】
サービス判定部21は、受信したINVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージか否かを判断する。つまり、サービス判定部21は、このINVITEメッセージに識別情報「*」が含まれており、かつ、加入者情報25を参照することで、受信したINVITEメッセージの発端末が短縮ダイヤルサービスの利用者の端末80であるとき、このINVITEメッセージを短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージと判断する。一方、INVITEメッセージに「*」が含まれていないとき、または、加入者情報25に登録されていない発端末からのINVITEメッセージであるとき、このINVITEメッセージは短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージと判断しない。サービス判定部21は、受信したINVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージであれば、そのINVITEメッセージをAS問い合わせ部22へ出力する。一方、サービス判定部21は、INVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージでなければ、ルーチング部23へ出力し、ルーチング部23はSIPに基づく、通常通りのルーチング処理を行う。
【0037】
ルーチング部23は、着端末のダイヤル番号を宛先に含むINVITEメッセージを受信したとき、このINVITEメッセージを着端末(IP網内の端末80またはPSTN内の端末80)へ送信し、ルーチング処理を行う。
【0038】
接続処理部24は、ルーチング部23によりルーチングされた着端末からの応答(応呼)を検出すると、発端末との接続処理を行う。また、MS30と発端末との接続処理を行う。つまり、着端末と発端末との通信を確立したり、MS30と発端末との通信を確立したりする。
【0039】
AS問い合わせ部22は、サービス判定部21から出力されたINVITEメッセージをAS10へ送信する。ここで送信されるINVITEメッセージは、短縮番号に対応する接続先番号の問い合わせを行うためのINVITEメッセージや、短縮番号の登録要求のINVITEメッセージである。なお、このINVITEメッセージが短縮番号に対応する接続先番号の問い合わせのINVITEメッセージであれば、AS問い合わせ部22は、AS10から、短縮番号に対応する接続先番号を含むINVITEメッセージを受信する。そして、このINVITEメッセージをルーチング部23へ出力する。
【0040】
加入者情報25は、短縮ダイヤルサービスの利用者の端末80の発信番号を示した情報である。IP変換装置情報26は、接続先番号ごとに、この接続先番号の着端末に接続するIP変換装置90のアドレスを示した情報である。このIP変換装置情報26は、ルーチング部23がPSTN-GW50側からINVITEメッセージを受信したとき、このINVITEメッセージの転送先のIP変換装置90を特定するときに参照される。
【0041】
<AS>
AS10は、加入者サーバ20からの短縮ダイヤル番号の登録要求を示すINVITEメッセージを受信すると、これに基づき短縮ダイヤル番号を短縮ダイヤル情報15に登録する。その後、加入者サーバ20経由で、その短縮ダイヤル番号に対応する着端末への発信確認を指示する。さらに、AS10は、この短縮ダイヤル情報15への短縮ダイヤル番号の登録後、加入者サーバ20から、この短縮ダイヤル番号に対応する接続先番号の問い合わせを受けたとき、この接続先番号を返信する。このAS10は、このIP網で通信可能なインタフェースを備えるコンピュータにより実現され、接続先指示部11と、短縮ダイヤル設定部13と、確認発信部12と、MS指示部14とを備える。また、記憶部(図示省略)に、短縮ダイヤル情報15を記憶する。
【0042】
接続先指示部11は、加入者サーバ20から短縮番号に対応する接続先番号の問い合わせを受けると、この接続先番号を加入者サーバ20へ返す。つまり、接続先指示部11は、加入者サーバ20から短縮番号に対応する接続先番号の問い合わせるIP信号(例えば、短縮番号を含むINVITEメッセージ)を受信すると、このINVITEメッセージに含まれる短縮番号をキーとして短縮ダイヤル情報15を検索して、この短縮番号の示す接続先番号を特定する。そして、この接続先番号を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20へ返す。
【0043】
確認発信部12は、短縮ダイヤル情報15への短縮番号の登録後、加入者サーバ20経由で、発端末に接続されるIP変換装置90へ「*」+「△△(短縮番号)」を含む発信指示を送信する。この発信指示は、IP信号であり、例えば、「*」+「△△(短縮番号)」を含むIP信号の指示メッセージ(例えばSIPの3XXメッセージ等)である。確認発信部12は、このようなIP信号を発端末に接続されるIP変換装置90へ送信することで、このIP変換装置90に対し、短縮番号の確認発信を行わせることができる。つまり、発端末に接続されるIP変換装置90から、短縮番号による発信ができるか否かを確認できる。
【0044】
短縮ダイヤル設定部13は、加入者サーバ20から短縮ダイヤル番号の登録要求のINVITEメッセージ(「0」+「*」+「△△(短縮番号)」+「接続先番号」を含むINVITEメッセージ)を受信すると、この短縮番号と、この短縮番号に対応する接続先番号を短縮ダイヤル情報15に登録する。また、登録後、MS指示部14に対し、MS30へのSDTの送信指示を出力する。
【0045】
MS指示部14は、MS30に対し、発端末へのSDTの送信指示を行う。このSDTの送信により、発端末に、短縮ダイヤル情報15に短縮番号が登録されたことを通知することができる。
【0046】
短縮ダイヤル情報15は、短縮番号ごとに、その短縮番号に対応する接続先番号(着信ダイヤル番号(0A-J))を示した情報である(表1参照)。この短縮ダイヤル情報15は接続先指示部11が、短縮番号に対応する接続先番号を特定するときに参照される。
【0047】
【表1】

【0048】
<MS>
MS30は、AS10からの指示に従い、端末80へSDT(セカンドダイヤルトーン)等の音声信号を送信する。このようなMS30は、このSDT等の音声信号を送信するSDT処理部31を備える。なお、破線で示したRBT処理部32、ガイダンス送信部33、接続先番号受付部34の説明は後記する。
【0049】
<PSTN−GW>
PSTN-GW50は、IP網とPSTNとを相互に接続する装置であり、中継サーバ40との通信インタフェースおよびPSTNの中継交換機60との通信インタフェースを備えるコンピュータにより実現される。このPSTN-GW50は、加入者サーバ20からINVITEメッセージを受信すると、このメッセージを、PSTNで用いる発呼信号(例えば、IAMメッセージ)に変換する。PSTN-GW50は、この変換した信号をPSTNの中継交換機60へ送信する。
【0050】
<中継交換機>
次に、PSTNを説明する。PSTNは、中継交換機60と、加入者交換機70とを備える。中継交換機60は、加入者交換機70とPSTN-GW50とを接続する。中継交換機60は、PSTN-GW50から発呼信号を受信したとき、この信号に含まれる接続先番号をキーとして、加入者交換機70を検索し、この検索した加入者交換機70に発呼を送信する。また、中継交換機60は、加入者交換機70から発呼信号を受信したとき、この発呼信号をPSTN-GW50へ送信する。
【0051】
<加入者交換機>
加入者交換機70は、PSTN内の端末80(80C)に接続される交換機である。加入者交換機70は、中継交換機60からの発呼信号を受信すると、この発呼信号に含まれる接続先番号の端末80への着信処理を行う。また、加入者交換機70は、端末80からの発信を受け付けたとき、PSTNで用いる信号に変換して、中継交換機60へ送信する。なお、この加入者交換機70は、PSTNで用いる短縮ダイヤル情報を備えていてもよい。この短縮ダイヤル情報は、PSTNの端末80が用いる短縮番号ごとに、その短縮番号に対応する接続先番号を示した情報である。加入者交換機70は、端末80から短縮番号の発信を受け付けたときには、この加入者交換機70の短縮ダイヤル情報を参照して、この短縮番号に対応する接続先番号を特定し、この接続先番号を宛先とする発呼信号(例えば、IAMメッセージ)を中継交換機60へ送信するようにしてもよい。
【0052】
<処理手順>
次に、図4を用いて、第1の実施の形態のシステムの処理手順を説明する。ここでは、発端末が端末80Aであり、着端末が端末80Bである場合を例に説明する。
【0053】
IP変換装置90Aは、端末80Aからの「0、*、△△(短縮番号)」のダイヤルを受信し(S1)、また、「0A−J(接続先番号)」のダイヤルを受信する(S2)。IP変換装置90Aは、この受信した「0*△△」と「0A−J」とを含むINVITEメッセージを加入者サーバ20Aに送信する(S3)。
【0054】
加入者サーバ20Aのサービス判定部21(図3参照)は、加入者情報25とこのINVITEメッセージの発端末のID(発信番号)、このINVITEメッセージの短縮番号の識別情報「*」の有無により、このINVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージであると判断すると、このINVITEメッセージをAS10へ送信する(S4)。
【0055】
AS10は、この「0*△△」と「0A−J」とを含むINVITEメッセージを受信すると、短縮ダイヤル設定部13が、このINVITEメッセージに短縮番号の登録を示す識別情報「0」が冒頭に付されていることから、このINVITEメッセージを短縮番号登録要求と判断する。そして、短縮ダイヤル設定部13は、このINVITEメッセージに含まれる短縮番号「△△」と、接続先番号「0A−J」とを対応付けて短縮ダイヤル情報15に登録する(S5)。
【0056】
次に、AS10のMS指示部14(図3参照)は、MS30へINVITEメッセージを送信し(S6)、MS30からその応答である200メッセージを受信する(S7)。そして、AS10は、加入者サーバ20A経由で、IP変換装置90Aに対し、短縮番号登録に向けた準備処理を進行中であることを示す183メッセージを送信する(S8,S9)。
【0057】
次に、AS10のMS指示部14は、INFOメッセージにより、MS30に対し、このMS30から発端末へのSDTの送信指示を行う(S10)。そして、このINFOメッセージの応答としてMS30は、AS10へ200メッセージを送信し(S11)、MS30は、発端末(端末80A)へSDTを送信する(S21)。
【0058】
その後、AS10のMS指示部14は、SDT送出期間のタイムアウトを契機に、MS30に対し、BYEメッセージを送出する(S22)。つまり、AS10はMS30に対し、SDT送出停止を要求する。その後、MS30から、このBYEメッセージの応答である200メッセージを受信する(S23)。また、AS10の確認発信部12は、加入者サーバ20A経由で、IP変換装置90Aに対して、AS10への確認発信要求のためのIP信号として、3XXメッセージを送信する(S24,S25)。なお、この3XXメッセージには、当該メッセージに短縮番号が含まれることを示す識別情報である「*」と短縮番号「△△」と、この3XXメッセージを受信したIP変換装置90Aが返信すべきAS10のアドレス等が含まれる(例えば、Contact:*△△@AS)。つまり、AS10の確認発信部12は、IP変換装置90Aへ、短縮番号のリダイレクションのためのIP信号で確認発信を要求する。
【0059】
この3XXメッセージを受信したIP変換装置90Aは、加入者サーバ20A経由でAS10へACKを返す。そして、識別情報「*」と短縮番号「△△」を利用して確認発信を行う。すなわち、IP変換装置90Aは、識別情報「*」と短縮番号「△△」とを含むINVITEメッセージを生成し、加入者サーバ20Aに対し送信する(S28)。加入者サーバ20Aのサービス判定部21は、INVITEメッセージを受信すると、加入者情報25とこのINVITEメッセージに識別情報「*」の有無とにより、このINVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスであることの確認を行った後、AS問い合わせ部22は、AS10へこのINVITEメッセージを送信する(S29)。
【0060】
このINVITEメッセージを受信したAS10の接続先指示部11は、短縮ダイヤル情報15から、このINVITEメッセージに含まれる短縮番号「△△」に対応する接続先番号「0A−J」を検索する。そして、INVITEメッセージにおける宛先の短縮番号を、この検索した接続先番号に変換し(S31)、この接続先番号を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20Aへ送信する(S32)。
【0061】
加入者サーバ20Aのルーチング部23は、AS10からのINVITEメッセージを受信すると、中継サーバ40へ、このINVITEメッセージを送信し(S33)、このINVITEメッセージは、中継サーバ40経由で、加入者サーバ20BからIP変換装置90Bへ到達する(S34,S35)。そして、IP変換装置90Bは、端末80Bへの着信処理を行う。
【0062】
その後、IP変換装置90Bから送信された180メッセージは、加入者サーバ20Bおよび中継サーバ40を経由して、加入者サーバ20Aへ到達する(S41,S42,S43)。そして、この180メッセージは、加入者サーバ20Aを経由して、IP変換装置90Aへ到達し(S44,S45,S46)、IP変換装置90Aは、端末80AへRBT(リングベルトーン)を送信する(S47)。つまり、IP変換装置90Aは、端末80Bを呼び出し中であることを伝える。
【0063】
その後、IP変換装置90Bは、端末80Bの応答を検出すると、このことを伝える200メッセージが、加入者サーバ20B→中継サーバ40→加入者サーバ20A→AS10→加入者サーバ20Aというように転送され、IP変換装置90Aに到達する(S52,S53,S54,S55,S56,S57)。そして、IP変換装置90Aは、端末80Aに対し、端末80Bの応答を伝える(S58)。これにより、端末80Aと端末80Bとの間で通信が確立され、端末80A,80B間が通信中の状態となる。なお、S57で200メッセージがIP変換装置90Aに到達すると、この200メッセージが到達したことを伝えるACKが、IP変換装置90A→加入者サーバ20A→AS10→加入者サーバ20A→中継サーバ40→加入者サーバ20Bというように到達する。また、この後の通信切断シーケンスの説明は省略するが、どちらかの端末80のオンフックを検出すると、システムは通信切断処理を行う。
【0064】
このようにすることで、システムは、IP網の端末80Aからの短縮番号とその短縮番号に対応する接続先番号の登録を受け付け、その短縮番号の確認発信を行うことができる。
【0065】
なお、この後、システムが、端末80Aから短縮番号の発信を受け付けたときの処理手順を、図5に示す。なお、図5においてIP変換装置90Bから送信された180メッセージがIP変換装置90Aに到達し、端末80AへRBTを送信するまでの処理は記載を省略している。図5に示すように、IP変換装置90Aは、端末80Aからの「*、△△(短縮番号)」のダイヤルを受信すると(S61)、IP変換装置90Aは、識別情報「*」と短縮番号「△△」とを含むINVITEメッセージを生成し、加入者サーバ20Aに対し送信する(S62)。その後、加入者サーバ20Aは、この、識別情報「*」と短縮番号「△△」とを含むINVITEメッセージをAS10へ送信し(S63)、その応答として、AS10により、この短縮番号が接続先番号に変換されたINVITEメッセージを受信する(S64,S65)。そして、この接続先番号を宛先とするINVITEメッセージを中継サーバ40へ送信する(S66)。この後のS67〜S74の処理は、前記したS34〜S57の処理と同様の処理なので説明を省略するが、加入者サーバ20Aのルーチング処理後、端末80Bが応答することにより、端末80A,80B間は通信中の状態となる。つまり、IP網の端末80Aは、AS10に登録された短縮ダイヤル情報15により、短縮番号を用いた発信を行うことができる。
【0066】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態のシステムを説明する。第2の実施の形態のシステムは、AS10Aが、短縮ダイヤル情報15への短縮番号の登録を完了すると、発端末に接続するIP変換装置90へ接続の切断要求のIP信号(例えば、BYEメッセージ)を送信する(図6のS124,S125参照)。つまり、第1の実施の形態では、AS10が、短縮ダイヤル情報15への短縮番号の登録を完了すると、IP変換装置90Aへ、再発信を指示する3XXメッセージを送信していたが、これに代えて接続の切断要求のIP信号(BYEメッセージ)を送信する。そして、そのBYEメッセージを受信したIP変換装置90は、自身に接続された端末80から受け付けた短縮番号を含む発呼のIP信号を加入者サーバ20へ送信する(S128参照)。つまり、IP変換装置90は、加入者サーバ20経由でAS10へ短縮番号の登録を行ったとき、その短縮番号を記憶部に記憶しておく。そして、IP変換装置90が、加入者サーバ20から切断要求のIP信号を受信すると、この短縮番号を含む発呼のIP信号を加入者サーバ20へ送信させるようにする。前記した実施の形態と同様の構成要素は、同じ符号を付して説明を省略する。
【0067】
第2の実施の形態のシステムのAS10Aは、確認発信部12A(図3参照)を備える。この確認発信部12Aは、短縮ダイヤル情報15に短縮番号を登録すると、この短縮番号の登録要求を送信したIP変換装置90へ、接続の切断要求のIP信号(BYEメッセージ)を送信する。また、第2の実施の形態のシステムのIP変換装置90Aは、発呼処理部92(図3参照)を備え、記憶部の所定領域に自身が短縮番号の登録時に送信した短縮番号を記憶する。この発呼処理部92は、加入者サーバ20からBYEメッセージを受信すると、記憶部に記憶しておいた短縮番号を宛先とするIP信号(例えば、INVITEメッセージ)を加入者サーバ20Aへ送信する。つまり、短縮番号の確認発信を行う。
【0068】
<処理手順>
次に、図6を用いて、第2の実施の形態のシステムの処理手順を説明する。ここでも、発端末が端末80Aであり、着端末が端末80Bである場合を例に説明する。S101〜S123の処理は、S1〜S23の処理と同様なので説明を省略し、S124から説明する。なお、IP変換装置90は加入者サーバ20経由で短縮番号の登録要求を送信したとき、その登録要求の対象である短縮番号を記憶部に記憶しておくものとする。
【0069】
AS10Aは、S122でBYEメッセージをMS30へ送信した後、確認発信部12Aにより加入者サーバ20A経由で、発端末に接続するIP変換装置90Aに対しBYEメッセージを送信する(S124,S125)。つまり、IP変換装置90Aの発呼処理部92は、AS10Aからの切断信号を受信する。そして、加入者サーバ20A経由で、200メッセージをAS10Aへ送信する(S126,S127)。また、IP変換装置90Aの発呼処理部92は、この切断信号の受信後、短縮番号を用いて再発呼を行う。つまり、発呼処理部92は、BYEメッセージの受信をトリガとして、「*(短縮番号が含まれることを示す識別情報)、△△(短縮番号)」を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20A経由でAS10Aへ送信する(S128,S129)。これにより、AS10Aは、IP変換装置90Aに対し、短縮番号の確認発信を実行させることができる。その後、AS10Aが、IP変換装置90Aから受信したINVITEメッセージに含まれる短縮番号について、短縮ダイヤル情報15参照して、接続先番号への変換を行い(S131)、その変換結果を、加入者サーバ20Aへ返す(S132)、その後のS133〜S135の処理は、S33〜S35の処理と同様であり、その後の処理も第1の実施の形態(リダイレクション方式)と同様であるので説明を省略する。
【0070】
このようにすることでもシステムは、IP変換装置90からの短縮番号の確認発信を実行させることができる。
【0071】
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態のシステムを説明する。前記した実施の形態と同様の構成要素は、同じ符号を付して説明を省略する。この第3の実施の形態のシステムは、AS10B(図7参照)が、短縮番号の登録後、短縮番号に対応する接続先番号への発信を直接加入者サーバ20へ指示することを特徴とする。第3の実施の形態は、システム内のASとしてAS10Bを用い、またMSとしてMS30Bを用いる。AS10Bは、短縮番号の登録後、短縮番号に対応する接続先番号を含むIP信号(例えば、INVITEメッセージ)を加入者サーバ20Aへ送信する確認発信部12Bを備える(図3参照)。また、MS30Bは、RBT処理部32を備える。このRBT処理部32は、AS10Bからの指示に基づき、端末80へRBTを送信する。
【0072】
図7を用いて、第3の実施の形態のシステムの概要を説明する。前記したS101と同様に、IP変換装置90Aは、端末80から「0」+「*」+「△△(短縮番号)」+「接続先番号」を含む短縮番号登録要求を受信する(S701)。その後、その短縮番号登録要求をIP信号に変換して、加入者サーバ20Aへ送信する。加入者サーバ20Aは、このIP信号を短縮ダイヤルサービスのIP信号と判断すると、AS10Bへを転送する(S702)。その後、S103〜S106と同様の処理により、AS10Bは、短縮ダイヤル情報15への短縮番号の登録を行い、登録完了後、MS30Bから端末80Aに対しSDTの送信を指示する。そして、所定時間が経過すると、AS10は、MS30Bに対し、SDTの送信停止要求を行う。
【0073】
また、AS10Bは、「△△(短縮番号)」と「接続先番号」とを短縮ダイヤル情報15に登録後、加入者サーバ20Aに対し、この接続先番号への発信を指示する(S703)。つまり、この登録した短縮番号に対応する接続先番号を含む発呼のIP信号(例えば、INVITEメッセージ)を、加入者サーバ20Aへ送信する。このINVITEメッセージを受信した加入者サーバ20Aは、このINVITEメッセージを中継サーバ40へ送信する。その後、この接続先番号の端末80が、IP網の端末80Bであれば、加入者サーバ20BおよびIP変換装置90B経由で、端末80Bに着信する。また、この接続先番号の端末80が、PSTNの端末80Cであれば、PSTN-GW50、中継交換機60および加入者交換機70経由で、端末80Cに着信する。
【0074】
なお、確認発信により着端末を呼び出し中のとき、加入者端末である端末80AへRBTを送信する必要があるが、このRBTは、MS30Bから送信する(S704)。これは、MS30BとIP変換装置90Aとの間で暫定パスが設定された状態では、その後の180メッセージを受信しても、自らRBTを送信できないというSIPの仕様の制約があるからである。
【0075】
<処理手順>
次に、図8を用いて、第3の実施の形態のシステムの処理手順を説明する。ここでも、発端末が端末80Aであり、着端末が端末80Bである場合を例に説明する。S201〜S221は、S1〜S21と同様なので説明を省略し、S222から説明する。
【0076】
S221の後、AS10Bは、INFOメッセージによりMS30Bに対しSDTの送信停止を指示する(S222)。そして、このMS30Bから、200メッセージを受信する(S223)。また、AS10Bは、短縮番号に対応する接続先番号を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20Aへ送信する(S224)。加入者サーバ20Aは、このINVITEメッセージを受信すると、このINVITEメッセージを中継サーバ40へ送信する(S225)。その後、このINVITEメッセージは、加入者サーバ20B経由で、IP変換装置90Bに到達し(S226,S227)、端末80Bへ着信する。その後、IP変換装置90Bは、INVITEメッセージの応答である180メッセージを送信し(S231)、180メッセージは加入者サーバ20Bから、中継サーバ40、加入者サーバ20Aを経由してAS10Bへ到達する(S232,S233,S234)。そして、AS10Bは、この180メッセージを受信すると、MS30Bへ、端末80Aに対するRBTの送信を指示するINFOメッセージを送信する(S235)。MS30Bは、このINFOメッセージを受信すると、応答として200メッセージをMS30Bへ送信する(S236)。そして、MS30Bは、RBT処理部32により、端末80Aに対しRBTを送信する(S241)。
【0077】
その後、IP変換装置90Bが、端末80Bからの応答を検出した後の処理(S242以降の処理)は、前記したS52以降の処理と同様であるが、端末80Bからの応答を検知すると、AS10BはMS30BへBYEメッセージを送信する。そして、加入者サーバ20A経由で、IP変換装置90AへUPDATEメッセージを送信する。つまり、AS10Bは、MS10Bとの接続をいったん切断したあと、IP変換装置90AをIP変換装置90Bに接続しなおすためのメッセージを送信する。その後、AS10BはIP変換装置90Aから200メッセージを受信する。そして、AS10Bは、S203,S204で受信したINVITEメッセージに対する200メッセージを加入者サーバ20A経由で、IP変換装置90Aへ送信し、このACKを受信すると、端末80A,80B間の通信を確立する。
【0078】
このようにすることでも、システムは、IP網に接続される端末80に対し、短縮ダイヤルサービスを提供できる。
【0079】
<第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態のシステムを説明する。前記した実施の形態と同様の構成要素は、同じ符号を付して説明を省略する。第4の実施の形態のシステムは、短縮番号に対応する接続先番号の登録をMS30Cで受け付けることを特徴とする。第4の実施の形態は、システム内のASとしてAS10Cを用い、またMSとしてMS30Cを用いる(図3参照)。まず、図9を用いて、第4の実施の形態のシステムの概要を説明する。
【0080】
IP変換装置90Aは、端末80から「0」+「*」+「△△(短縮番号)」を含む短縮番号登録要求を受信する(S901)。つまり、IP変換装置90Aは、まず、短縮番号の入力を受ける。その後、この短縮番号登録要求をIP信号に変換して、加入者サーバ20Aへ送信する。加入者サーバ20Aは、送信されたIP信号が短縮ダイヤルサービスのIP信号であることを確認すると、このIP信号(短縮番号登録要求)をAS10Cへを転送する(S902)。
【0081】
その後、AS10Cは、MS30Cに対しガイダンス(登録要求ガイダンス)の送信指示を行う(S903)。このガイダンスは、短縮番号に対応する接続先番号の入力を促す音声ガイダンスである。この送信指示を受信したMS30Cは、端末80Aへガイダンスを送信する(S904)。その後、端末80Aは、この端末80Aの利用者から接続先番号の入力を受け付ける(S905)。そして、MS30Cは、端末80Aから、インチャネルにて接続先番号を受信すると(S906)、この接続先番号をAS10Cへ送信する(S907)。この接続先番号を受信したAS10Cは、短縮ダイヤル情報15に、「△△(短縮番号)」と、この接続先番号とを対応付けて登録する(S908)。そして、AS10Cは、MS30Cへ、端末80AへのSDTの送信要求を送信し(S909)、MS30Cは、この送信要求に基づき端末80AへSDTを送信する(S910)。その後、AS10Cは、MS30Cへ、SDTの停止要求を送信し、短縮番号に対応する接続先番号への確認発信を加入者サーバ20へ指示する。ここでの確認発信の処理は、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態のいずれかの方法で実行すればよい。
【0082】
このようにすることでも、システムは、IP網に接続される端末80に対し、短縮ダイヤルサービスを提供できる。
【0083】
このようなシステムのAS10Cは、短縮ダイヤル設定部13CおよびMS指示部14Cを備える(図3参照)。このMS指示部14Cは、加入者サーバ20経由でIP変換装置90から短縮番号登録要求を受信すると、MS30Cに対し、登録要求ガイダンスの送信指示を行う。短縮ダイヤル設定部13Cは、IP変換装置90から短縮番号登録要求を受信した後、MS30Cから送信されてくる、接続先番号の受信を待つ。そして、MS30Cから、この接続先番号を受信すると、短縮番号登録要求に含まれる短縮番号と対応付けて短縮ダイヤル情報15に登録する。
【0084】
また、MS30Cは、ガイダンス送信部33と、接続先番号受付部34とを備える(図3参照)。ガイダンス送信部33は、AS10Cからの指示に基づき、端末80へ登録要求ガイダンスを送信する。接続先番号受付部34は、端末80から送信された接続先番号をAS10Cへ送信する。
【0085】
次に、図10を用いて、第4の実施の形態のシステムの処理手順を説明する。ここでも、発端末が端末80Aであり、着端末が端末80Bである場合を例に説明する。
【0086】
IP変換装置90Aは、端末80Aからの「*、△△(短縮番号)」のダイヤルを受信すると(S301)、この「0*△△」を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20Aに送信する(S302)。そして、加入者サーバ20Aのサービス判定部21(図3参照)は、加入者情報25と、このINVITEメッセージの発端末のID(発信番号)とを参照して、このINVITEメッセージが短縮ダイヤルサービスの利用者の端末からのINVITEメッセージであると判断すると、このINFOメッセージをAS10Cへ送信する(S303)。
【0087】
このINVITEメッセージを受信したAS10Cの短縮ダイヤル設定部13C(図3参照)は、継続ダイヤルイ受信処理を行う(S304)。すなわち、短縮ダイヤル設定部13Cは、短縮番号に続き接続先番号を受信するための準備を行う。この後の、S305〜S308の処理は、S6〜S9の処理と同様なので説明を省略する。AS10CのMS30Cは、MS30Cへガイダンスの送信を指示するINVITEメッセージを送信し(S309)、MS30Cからの200メッセージを受信する(S310)。
【0088】
S310の後、MS30Cのガイダンス送信部33は、端末80Aへ短縮番号に登録したい接続先番号をダイヤルするよう促すガイダンスを送信する(S311)。その後、AS10Cの接続先番号受付部34は、端末80Aからの継続ダイヤルにより、短縮番号に登録したい接続先番号を受信する(S312)。そして、接続先番号受付部34は、この受信した接続先番号をINFOメッセージにより受信する(S313)。次に、200メッセージをMS30Cへ送信すると、短縮ダイヤル設定部13Cは、S304で受信したINVITEメッセージに含まれる短縮番号と、S313で受信した接続先番号とを対応付けて短縮ダイヤル情報15に登録する(S315)。そして、AS10CのMS指示部14Cは、INFOメッセージにより、端末80AへのSDT送信要求を、INFOメッセージによりAS10Cへ送信する(S316)。次に、MS30Cは、AS10Cへ200メッセージを送信すると(S317)、SDT処理部31により、端末80AへSDTを送信する(S318)。これにより、MS30Cは、短縮ダイヤル情報15に短縮番号が登録されたことを端末80Aへ通知できる。この後の処理は、各実施の形態におけるSDT送信後の処理と同様なので説明を省略する。
【0089】
このようにすることでも、システムは、短縮番号とその短縮番号に対応する接続先番号に登録を受け付けることができる。よって、IP網に接続される端末80に対し、短縮ダイヤルサービスを提供できる。
【0090】
なお、前記した第1の実施の形態ないし第4の実施の形態において、システムが発端末から短縮番号による発呼を受け付けたときの処理手順は、図5で説明したとおりであるので説明を省略する。
【0091】
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態のシステムは、加入者サーバそれぞれが、ASの機能を備えることを特徴とする。このような加入者サーバ200は、図11に示すように、接続先指示部11と、確認発信部12と、短縮ダイヤル設定部13と、MS指示部14と、接続処理部24と、ルーチング部23とを備える。また、記憶部に加入者情報25とIP変換装置情報26とを記憶する。なお、第5の実施の形態のシステムの処理手順は、前記した第1の実施の形態において、加入者サーバ20とAS10との間で行われていた処理を省いたものとなる。
【0092】
<処理手順>
図12を用いて、第5の実施の形態のシステムの処理手順を説明する。ここでも、発端末が端末80Aであり、着端末が端末80Bである場合を例に説明する。S401〜S403の処理は、S1〜S3の処理と同様なので、説明を省略し、S404から説明する。加入者サーバ200Aのサービス判定部21(図11参照)は、加入者情報15とこのIP信号に含まれる識別情報「*」の有無から、受信したIP信号(例えば、INVITEメッセージ)が短縮ダイヤルサービスのIP信号であることを確認すると、短縮ダイヤル設定部13が、このIP信号に含まれる短縮番号「△△」と、接続先番号「0A−J」とを対応付けて短縮ダイヤル情報15に登録する(S404)。
【0093】
次に、加入者サーバ200AのMS指示部14(図11参照)は、MS30へINVITEメッセージを送信し(S405)、MS30からその応答である200メッセージを受信する(S406)。そして、加入者サーバ200Aは、IP変換装置90Aに対し、短縮番号登録に向けた準備処理を進行中であることを示す183メッセージを送信する(S407)。
【0094】
加入者サーバ200AのMS指示部14は、INFOメッセージにより、MS30に対し、発端末へのSDTの送信指示を行う(S408)。そして、このINFOメッセージの応答としてMS30は、加入者サーバ200Aへ200メッセージを送信し(S409)、MS30は、発端末(端末80A)へSDTを送信する(S410)。
【0095】
その後、加入者サーバ200のMS指示部14は、SDT送出期間のタイムアウトを契機に、MS30に対し、BYEメッセージを送出する(S411)。つまり、加入者サーバ200AはMS30に対し、SDT送出停止を要求する。その後、MS30から、このBYEメッセージの応答である200メッセージを受信する(S412)。また、加入者サーバ200Aの確認発信部12は、IP変換装置90Aに対して、AS10への確認発信要求のためのIP信号として、3XXメッセージを送信する(S413)。なお、この3XXメッセージには、当該メッセージに短縮番号が含まれることを示す識別情報である「*」と短縮番号「△△」と、この3XXメッセージを受信したIP変換装置90Aが返信すべき加入者サーバ200Aのアドレス等が含まれる。
【0096】
この3XXメッセージを受信したIP変換装置90Aは、加入者サーバ200AへACKを返す。そして、識別情報「*」と短縮番号「△△」を利用して確認発信を行う。すなわち、IP変換装置90Aは、識別情報「*」と短縮番号「△△」とを含むINVITEメッセージを生成し、加入者サーバ20Aに対し送信する(S414)。加入者サーバ200Aのサービス判定部21は、INVITEメッセージを受信すると、加入者情報25とこのINVITEメッセージにおける識別情報「*」の有無から、短縮ダイヤルサービスのINVITEメッセージであることを確認する。そして、この加入者サーバ200Aの接続先指示部11は、短縮ダイヤル情報15から、このINVITEメッセージに含まれる短縮番号「△△」に対応する接続先番号「0A−J」を検索する。そして、この接続先指示部11は、INVITEメッセージにおける宛先の短縮番号を、この接続先番号に変換し(S415)、この接続先番号を含むINVITEメッセージを加入者サーバ20Aへ送信する(S416)。その後、このINVITEメッセージは、中継サーバ40および加入者サーバ200B経由で、IP変換装置90Bに到達する(S417,S418)。そして、IP変換装置90Bは、この受信したINVITEメッセージに基づき、端末80Bへの着信処理を行う。
【0097】
その後、IP変換装置90Bから送信された180メッセージは、加入者サーバ20Bおよび中継サーバ40を経由して、加入者サーバ20Aへ到達する(S421,S422,S423)。そして、この180メッセージは、加入者サーバ20Aを経由して、IP変換装置90Aへ到達し(S424)、IP変換装置90Aは、端末80AへRBT(リングベルトーン)を送信する(S425)。つまり、IP変換装置90Aは、端末80Bを呼び出し中であることを伝える。
【0098】
その後、IP変換装置90Bは、端末80Bの応答を検出すると、このことを伝える200メッセージが、加入者サーバ20B→中継サーバ40→加入者サーバ20Aというように転送され、IP変換装置90Aに到達する(S431,S432,S433,S434)。これにより、端末80Aと端末80Bとの間で通信が確立され、端末80A,80B間が通信中の状態となる。なお、S434で200メッセージがIP変換装置90Aに到達すると、この200メッセージが到達したことを伝えるACKが、IP変換装置90A→加入者サーバ20A→中継サーバ40→加入者サーバ20Bというように到達する。また、この後の通信切断シーケンスの説明は省略するが、どちらかの端末80のオンフックを検出すると、システムは通信切断処理を行う。
【0099】
なお、この後、システムは、端末80Aから短縮番号の発信を受け付けたときの処理手順を、図12に示す。なお、図12においてIP変換装置90Bから送信された180メッセージがIP変換装置90Aに到達し、端末80AへRBTを送信するまでの処理は記載を省略している。図12に示すように、IP変換装置90Aは、端末80Aからの「*、△△(短縮番号)」のダイヤルを受信すると(S1201)、IP変換装置90Aは、短縮番号の入力を示す識別情報「*」と短縮番号「△△」とを含むINVITEメッセージを生成し、加入者サーバ200Aに対し送信する(S1202)。この後、S1203〜S1209の処理は、前記したS415〜S434の処理と同様なので説明を省略するが、加入者サーバ20Aのルーチング処理後、端末80Bが応答することにより、端末80A,80B間は通信中の状態となる。つまり、IP網の端末80Aは、短縮番号を用いた発信を行うことができる。
【0100】
このようなシステムによってもIP網に対し短縮ダイヤルサービスを提供することができる。
【0101】
なお、加入者サーバ200は、確認発信部12に代えて、確認発信部12A,12Bを備えてもよい。また、短縮ダイヤル設定部13に代えて、短縮ダイヤル設定部13Cを備えてもよい。さらに、MS指示部14に代えて、MS指示部14Cを備えていてもよい。なお、MS30は、RBT処理部32、ガイダンス送信部33、接続先番号受付部34を備えていてもよい。さらに、IP変換装置90は、発呼処理部92を備えていてもよい。
【0102】
さらに、各実施の形態のMS30,30B,30CにおけるSDT処理部31を省いていもよい。つまり、AS10,10A,10Bにおいて短縮ダイヤル情報15の登録が完了したとき、MS30,30B,30Cから発端末へSDTを送信する処理を省いてもよい。
【符号の説明】
【0103】
10,10A,10B,10C AS
11 接続先指示部
12,12A,12B 確認発信部
13,13C 短縮ダイヤル設定部
14,14C MS指示部
15 短縮ダイヤル情報
20,20A,20B 加入者サーバ
21 サービス判定部
22 AS問い合わせ部
23 ルーチング部
24 接続処理部
25 加入者情報
26 IP変換装置情報
30,30B,30C MS
31 SDT処理部
32 RBT処理部
33 ガイダンス送信部
34 接続先番号受付部
40 中継サーバ
50 PSTN-GW
60 中継交換機
70 加入者交換機
80,80A,80B,80C 端末
90,90A,90B IP変換装置
91 IP変換部
92 発呼処理部
200,200A,200B 加入者サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、前記加入者サーバからの問い合わせに応じて、前記呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバとを備える通信システムにおける通信方法であって、
短縮ダイヤルサービスの加入者の発端末のIDを示した加入者情報と、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバのアドレス情報とを記憶する前記加入者サーバは、
前記IP変換装置経由で、前記IP網に接続される発端末のうち、前記加入者情報に示される発端末から、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報を含むIP信号を受信したとき、前記IP信号を、前記短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバへ送信するステップを実行し、
前記アプリケーションサーバは、
前記加入者サーバから、前記第1の識別情報と、前記短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、前記IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と着端末のダイヤル番号とを対応付けて、短縮ダイヤル情報に登録するステップと、
前記短縮ダイヤル情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップとを実行し、
前記加入者サーバは、
前記IP変換装置から、前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、前記IP信号を前記アプリケーションサーバへ転送するステップを実行し、
前記アプリケーションサーバは、
前記加入者サーバから、前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、前記短縮ダイヤル情報を参照して、前記IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定し、前記特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、前記加入者サーバへ送信するステップを実行し、
前記加入者サーバは、
前記アプリケーションサーバから、前記着端末のダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、このIP信号を前記着端末である、前記IP網内の端末または前記ゲートウェイ装置経由でPSTN内の端末へ送信し、ルーチング処理を行うステップを実行することを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記発端末に接続されるIP変換装置が、
前記発端末から前記第1の識別情報と、前記第2の識別情報と、所定桁数の前記短縮ダイヤル番号と、所定桁数の着端末のダイヤル番号との入力を受け付けたとき、前記第1の識別情報と、前記第2の識別情報と、所定桁数の前記短縮ダイヤル番号と、所定桁数の前記短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号とを含むIP信号を前記加入者サーバへ送信することを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記発端末に接続されるIP変換装置は、前記加入者サーバへIP信号により送信した短縮ダイヤル番号を記憶し、
前記アプリケーションサーバは、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、前記発端末に接続されるIP変換装置へIP信号の切断指示メッセージを送信し、
前記切断指示メッセージを受信したIP変換装置は、
前記記憶した短縮ダイヤル番号を含むIP信号を前記加入者サーバへ送信するステップを実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記アプリケーションサーバは、
前記短縮ダイヤル番号への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、
前記短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を含むIP信号を前記加入者サーバへ送信するステップを実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信方法。
【請求項5】
前記発端末との間に音声信号送信のためのパスを確立し、音声信号を送信するメディアサーバを備える通信システムにおける通信方法であって、
前記アプリケーションサーバは、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記メディアサーバへ、前記発端末に対するSDT(セカンドダイヤルトーン)の送信を指示するIP信号を送信するステップを実行し、
前記メディアサーバは、
当該IP信号を受信したとき、前記発端末へSDTを送信するステップをさらに実行することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項6】
IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、前記加入者サーバからの問い合わせに応じて、前記呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバと、前記発端末との間に音声信号送信のためのパスを確立し、音声信号を送信するメディアサーバとを備える通信システムにおける通信方法であって、
短縮ダイヤルサービスの加入者の発端末のIDを示した加入者情報と、短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバのアドレス情報とを記憶する加入者サーバは、
前記IP変換装置経由で、前記IP網に接続される発端末のうち、前記加入者情報に示される発端末から、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報を含むIP信号を受信したとき、前記IP信号を、前記短縮ダイヤル番号の登録先のアプリケーションサーバへ送信するステップを実行し、
前記アプリケーションサーバは、
前記加入者サーバから、前記第1の識別情報と、前記短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、前記メディアサーバへIP信号を送信し、前記メディアサーバとの間の接続を確立するステップと、
前記メディアサーバへ前記発端末のIDを含むIP信号を送信するステップとを実行し、
前記メディアサーバは、
前記IP信号に含まれる前記IDの発端末へ、前記短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号の入力を促す音声ガイダンスを送信するステップと、
当該発端末から前記着端末のダイヤル番号を受信するステップと、
前記受信した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を前記アプリケーションサーバへ送信するステップとを実行し、
前記アプリケーションサーバは、
前記メディアサーバから受信したIP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と、前記IP信号に含まれる着端末のダイヤル番号とを対応付けて、短縮ダイヤル情報に登録するステップと、
前記短縮ダイヤル情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップとを実行し、
前記加入者サーバは、
前記IP変換装置から、前記短縮ダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、前記IP信号を前記アプリケーションサーバへ転送するステップを実行し、
前記アプリケーションサーバは、
前記加入者サーバから、前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、前記短縮ダイヤル情報を参照して、前記IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定し、前記特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、前記IP信号の送信元の加入者サーバへ送信するステップを実行し、
前記加入者サーバは、
前記アプリケーションサーバから、前記着端末のダイヤル番号を含むIP信号を受信したとき、このIP信号を前記着端末である、前記IP網内の端末または前記ゲートウェイ装置経由でPSTN内の端末へ送信し、ルーチング処理を行うステップを実行することを特徴とする通信方法。
【請求項7】
前記発端末に接続されるIP変換装置は、前記加入者サーバへIP信号により送信した短縮ダイヤル番号を記憶し、
前記アプリケーションサーバは、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、前記発端末に接続されるIP変換装置へIP信号の切断指示メッセージを送信し、
前記切断指示メッセージを受信したIP変換装置は、
前記記憶した短縮ダイヤル番号を含むIP信号を前記加入者サーバへ送信するステップを実行することを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
前記アプリケーションサーバは、
前記短縮ダイヤル番号情報への登録後、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信するステップに代えて、
前記短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を含むIP信号を前記加入者サーバへ送信するステップを実行することを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項9】
IP網に接続される端末の呼制御を行う加入者サーバと、前記加入者サーバからの問い合わせに応じて、前記呼制御における接続先の端末を指示するアプリケーションサーバとを備える通信システムにおける前記アプリケーションサーバであって、
IP信号の入出力を司る入出力部と、
前記入出力部経由で、前記加入者サーバから、当該IP信号に短縮ダイヤル番号が含まれることを示す第1の識別情報と、前記短縮ダイヤル番号の登録要求を示す第2の識別情報を含むIP信号を受信したとき、前記IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号と、前記短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号とを対応付けて、記憶部の短縮ダイヤル情報に登録する短縮ダイヤル設定部と、
前記短縮ダイヤル情報を記憶する記憶部と、
前記短縮ダイヤル情報への登録後、前記入出力部から、前記加入者サーバ経由で、当該発端末に接続されるIP変換装置へ前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号の送信指示メッセージを送信する確認発信部と、
前記入出力部経由で、前記加入者サーバから、前記第1の識別情報と前記短縮ダイヤル番号とを含むIP信号を受信したとき、前記短縮ダイヤル情報を参照して、前記IP信号に含まれる短縮ダイヤル番号に対応する着端末のダイヤル番号を特定し、前記特定した着端末のダイヤル番号を含むIP信号を、前記加入者サーバへ送信する接続先指示部とを備えることを特徴とするアプリケーションサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−193228(P2011−193228A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57705(P2010−57705)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】