説明

通信機器

【課題】構造の複雑化を招くことなく、良好な第1のアンテナ性能を確保することができる通信機器を提供すること。
【解決手段】第1の所定の周波数(共振周波数fc)の電波を送受信するメインアンテナ61と、第1の所定の周波数を変更する第1の周波数変更部63と、所定の機能を動作させる機能動作部71と、機能動作部71による機能の動作状態に応じて第1の所定の周波数を変更するように第1の周波数変更部63を制御する制御部70と、を有する。例えば、制御部70は、機能動作部71により特定の機能が動作されたとき、第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように第1の周波数変更部63を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナを有する通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信機器においては、通話機能のみならず、メール機能、インターネットのブラウジング機能、TV電話機能等の様々なアプリケーションが搭載されている。
【0003】
ここで、通信機器では、起動されるアプリケーションの種類に応じて、使用状態が異なってくる。例えば、通話機能を利用するときには、ユーザは、通信機器を手で支えながら耳と口元に押し当てて使用する。また、メール機能やインターネットのブラウジング機能を利用するときには、ユーザは、通信機器を手で支えながら手動で操作部を操作する。
【0004】
しかし、ユーザがこのように操作部を操作すると、アンテナが内蔵されている部位が手等により覆われてしまうことがある。
【0005】
このように、アンテナの配置部位が手で覆われると、アンテナの共振周波数が下がってアンテナの性能が劣化する場合がある。
【0006】
このような使用状態によるアンテナの性能の劣化を回避するために、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1又は2を参照。)。
【特許文献1】特開2004−179995号公報
【特許文献2】特開2004−363863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、人体の接触を感知するセンサを設けることにより、複数のアンテナの中から好適に通信を行えるアンテナを選択する技術であり、構造が複雑となることが避けられない。
【0008】
本発明では、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、構造の複雑化を招くことなく、良好なアンテナ性能を確保することができる通信機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る通信機器は、上記課題を解決するために、第1の所定の周波数で共振する第1のアンテナと、前記第1の所定の周波数を変更する第1の周波数変更手段と、所定の機能を動作させる機能動作手段と、前記機能動作手段による機能の動作状態に応じて前記第1の所定の周波数を変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、上記通信機器では、前記制御手段は、前記機能動作手段により特定の機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0011】
また、上記通信機器では、表示手段を有し、前記機能動作手段は、前記表示手段による表示を伴う機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記表示手段による表示を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0012】
また、上記通信機器では、操作手段を有し、前記機能動作手段は、前記操作手段による操作を伴う機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記操作手段による操作を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0013】
また、上記通信機器では、第2の所定の周波数で共振する第2のアンテナと、前記機能動作手段は、前記第2のアンテナにより送受信される電波を用いた近距離通信機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0014】
また、上記通信機器では、音声報知手段を有し、前記機能動作手段は、前記音声報知手段による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記音声報知手段による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0015】
また、上記通信機器では、表示手段又は操作手段と、音声報知手段と、を有し、前記機能動作手段は、前記表示手段による表示を伴う機能又は前記操作手段による操作を伴う機能、及び前記音声報知手段による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記表示手段による表示を伴う機能又は前記機能動作手段により前記操作手段による操作を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を第3の所定の周波数まで高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御し、前記機能動作手段により前記音声報知手段による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を前記第3の所定の周波数よりも高い第4の所定の周波数まで高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0016】
また、上記通信機器では、前記機能動作手段により動作される前記音声報知手段による音声報知を伴う機能は、前記第1のアンテナにより送受信される電波を用いた通話機能であることが好ましい。
【0017】
また、上記通信機器では、前記機能動作手段は、外部の音声報知機器による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、前記制御手段は、前記第1の周波数変更手段により前記第1の所定の周波数が高周波数側に変更された状態で前記機能動作手段により前記音声報知機器による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記高周波数側に変更された周波数を低周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0018】
また、上記通信機器では、前記制御手段は、前記第1の周波数変更手段により前記第1の所定の周波数が高周波数側に変更された状態で前記機能動作手段により前記音声報知機器による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記高周波数側に変更された周波数を前記第1の所定の周波数に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0019】
また、上記通信機器では、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたときに所定の条件を満たした場合には、前記第1の所定周波数を高周波数側に変更し、前記所定の条件を満たさなかった場合には、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0020】
また、上記通信機器では、前記近距離通信機能は、ブルートゥース(商標)機能とブルートゥース機能とは異なる他の機能とを含んで構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記他の機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たしたものとして前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更し、前記機能動作手段により前記ブルートゥース機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たさなかったものとして前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第1の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0021】
また、上記通信機器では、前記第2の所定の周波数を変更する第2の周波数変更手段を有し、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたとき、前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第2の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0022】
また、上記通信機器では、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたときに所定の条件を満たした場合には、前記第2の所定周波数を高周波数側に変更し、前記所定の条件を満たさなかった場合には、前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第2の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【0023】
また、上記通信機器では、前記近距離通信機能は、ブルートゥース機能とブルートゥース機能とは異なる他の機能とを含んで構成され、前記制御手段は、前記機能動作手段により前記他の機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たしたものとして前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更し、前記機能動作手段により前記ブルートゥース機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たさなかったものとして前記第2の所定の周波数を高周波側に変更しないように前記第2の周波数変更手段を制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、機能の動作状態に応じてアンテナの共振周波数が変更されるため、構造の複雑化を招くことなく良好なアンテナ性能を確保することができる通信機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る通信機器の一例である携帯電話装置1の外観斜視図を示す。なお、以下では、携帯電話装置について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像機能及び通信機能を有するものであれば良く、例えば、PHS(Personal
Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であって
も良い。
【0027】
携帯電話装置1は、操作部側筐体部2と、表示部側筐体部3と、を備えて構成される。操作部側筐体部2は、表面部10に、操作キー群11と、携帯電話装置1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を動作させるための機能設定操作ボタン13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作ボタン14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作ボタン15と、から構成されている。
【0028】
また、表示部側筐体部3は、表面部20に、各種情報を表示するためのディスプレイ21と、通話の相手側の音声を出力する音声出力部22と、被写体を撮像するCCD(Charge Coupled Device)カメラ等により構成される撮像部23と、音楽等を外部に出力するスピーカ24と、を備えて構成されている。
【0029】
また、撮像部23は、撮像方向が表面部20の表示面と垂直の方向になっているので、この携帯電話装置1を保持して操作する者がディスプレイ21を正面から見たときに、撮像方向がその者の顔が位置する方向に向くようになっている。なお、撮像部23は、表示部側筐体部3に設ける代わりに、操作部側筐体部2の表面部10に設けるようにしても良く、このような場合にも撮像部23の撮像方向は、この携帯電話装置1を保持して操作する者の顔が位置する方向に向くようしても良い。
【0030】
また、操作部側筐体部2の上端部と表示部側筐体部3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話装置1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが折り畳まれた状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0031】
なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話装置の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話装置の形態としては特にこれに限られず、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3との重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とが一つの筐体に配置され連結部を有さない型式(ストレートタイプ)等であっても良い。
【0032】
また、図2は、携帯電話装置1の機能を示す機能ブロック図である。携帯電話装置1は、図2に示すように、操作キー群11(操作手段)と、外部の端末と通信を行う第1の通信部60と、第2の通信部90と、所定の制御を行う制御部70(制御手段)と、所定の機能を動作させる機能動作部71(機能動作手段)と、表示部72(表示手段)と、音声報知部73(音声報知手段)と、所定容量を有する充電池74と、充電池74から供給される電源電圧を所定の電圧に変換し、変換後の電圧を第1の通信部60、第2の通信部90、制御部70等に供給する電源回路部75と、を備えている。
【0033】
第1の通信部60は、共振周波数fc(第1の所定の周波数)で共振するメインアンテナ61と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う第1の通信処理部62と、メインアンテナ61の共振周波数fcを変更する第1の周波数変更部63(第1の周波数変更手段)と、を備える。
【0034】
メインアンテナ61は、例えば、800MHz付近の周波数帯で外部装置(基地局)と通信を行う。なお、メインアンテナ61は、他の周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、複数バンド対応型による構成であっても良い。
【0035】
第1の通信処理部62は、メインアンテナ61によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部70に供給し、一方、制御部70から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ61を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0036】
第1の周波数変更部63は、メインアンテナ61の共振周波数を、制御部70の制御にしたがって、高周波数側又は低周波数側に変更する。
【0037】
第2の通信部90は、共振周波数fd(第2の所定の周波数)で共振する近距離通信アンテナ91と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う第2の通信処理部92と、近距離通信アンテナ91の共振周波数fdを変更する第2の周波数変更部93(第2の周波数変更手段)と、を備える。
【0038】
近距離通信アンテナ91は、例えば、13.56MHz付近の周波数帯で外部機器(基地局とは異なる機器)と近距離通信を行う。また、近距離通信アンテナ91は、ブルートゥース用のアンテナも有しており、2.45GHz付近の周波数帯で、外部機器と近距離通信を行うことも可能に構成される。
【0039】
第2の通信処理部92は、近距離通信アンテナ91によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部70に供給し、一方、制御部70から供給された信号を変調処理し、近距離通信アンテナ91を介して外部機器に送信する。
【0040】
第2の周波数変更部93は、近距離通信アンテナ91の共振周波数(共振周波数fd)を、制御部70の制御にしたがって、高周波数側又は低周波数側に変更する。
【0041】
制御部70は、機能動作部71に対して所定の制御を行う。したがって、制御部70は、機能動作部71により、現在どのような機能が動作しているのかを把握することができる。
【0042】
機能動作部71は、制御部70の制御にしたがって、所定の機能を動作させる。例えば、機能動作部71は、着信時において、操作キー群11に対してユーザによる所定の操作が行われた場合、通話機能(メインアンテナ61により送受信される電波を用いた機能)、近距離通信機能(近距離通信アンテナ91により送受信される電波を用いた機能)を動作させたり、操作キー群11の操作に応じてメール機能やインターネットのブラウジング機能を動作させたりする。
【0043】
表示部72は、制御部70の制御にしたがって、所定の情報を表示する。例えば、表示部72は、着信時に着信を知らせるメッセージが表示させたり、機能動作部71によりメール機能が動作されたときに、メーラー(メールの読み書きを行うアプリケーション)を表示させたりする。
【0044】
音声報知部73は、音声出力部22やスピーカ24に相当し、制御部70の制御にしたがって音声を外部に報知する。
【0045】
電源回路部75は、充電池74から供給される電源電圧を所定の電圧値に変圧し、変圧後の電源電圧を第1の通信部60や制御部70等に供給する。
【0046】
ここで、制御部70の動作について、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下では、機能動作部71による通常の待ち受け機能が動作されている状態、すなわちユーザが携帯電話装置1を手に持っていないと推定される状態を「使用状態1」とし、機能動作部71による通常の通話機能等に代表される音声報知部73による音声報知を伴う機能(特定の機能の一つ)が動作されている状態、すなわちユーザが音声報知部73による音声報知を聞き取ろうとして携帯電話装置1を手に持ち顔に押し当てていると推定される状態を「使用状態2」とし、機能動作部71による所定の機能(例えば、メール機能、インターネットのブラウジング機能、TV電話機能、ハンズフリー通話機能等の表示部72による表示を伴う機能、操作キー群11による操作を伴う機能又は近距離通信機能(いずれも特定の機能の一つ)が動作されている状態、すなわちユーザが携帯電話装置1を手に持って表示部72を眺めている、操作キー群11の操作を行ってはいるが顔等には押し当てていない、又はユーザが携帯電話装置1を手に持って外部機器と近距離通信を行っていると推定される状態を「使用状態3」とする。
【0047】
また、制御部70は、各使用状態を常に把握している。また、現在は、携帯電話装置1は、使用状態1にあり、メインアンテナ61の共振周波数fcは、第1の所定の周波数(例えば、800MHz)であるとする。
【0048】
ステップS1において、制御部70は、通話機能を除く機能の使用状態になったか否か、例えばWeb機能、メール機能、近距離通信機能等の使用状態になったか否かを判定する。これら機能の使用状態(使用状態3)であると判定された場合(Yes)には、ステップS8に進み、これら機能の使用状態でないと判定された場合(No)には、ステップS2に進む。
【0049】
ステップS2において、制御部70は、通話機能の使用状態(使用状態2)になっているか否かを判定する。使用状態2になっている場合(Yes)には、ステップS3に進み、使用状態になっていない場合(No)には、ステップS1に戻る。
【0050】
ステップS3において、制御部70は、通話機能の使用の際に、機能動作部71によりブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されているか否かを判定する。この近距離通信機能は、2.45GHz付近の周波数帯の信号を送受信可能な外部機器を用いて、通話機能を利用可能とするよう、ブルートゥース用のアンテナを利用して通話機能に係る音声信号をその外部機器と送受信しあうために動作されるものである。そしてブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されていると判定された場合(Yes)には、ステップS4に進み、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されていないと判定された場合(No)には、ステップS5に進む。
【0051】
ステップS4において、制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、メインアンテナ61の共振周波数が、後述のステップST5において第4の所定の周波数に変更されていた場合には、その変更を解除してメインアンテナ61の共振周波数を本来の共振周波数fcにチューニングするように第1の周波数変更部63を制御する。一方、ステップS4の開始時において、既にメインアンテナ61の共振周波数がfcであった場合には、特にアンテナチューニング処理を行わない。すなわち、この場合にはメインアンテナ61の共振周波数fcは、そのまま維持される。
【0052】
このようにアンテナチューニング処理を行う、あるいは行わないのは、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されていると判定された場合には、ユーザは、携帯電話装置1を例えば机の上に置き、近距離通信を用いて通話機能を楽しんでいる状態(使用状態1)である可能性が高く、携帯電話装置1にユーザの顔が押し当てられてメインアンテナ61の共振周波数fcが下がることはないであろうとの推定に基づくものである。
【0053】
ステップS5において、制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、メインアンテナ61の共振周波数fcを、後述の第3の所定の周波数よりも高い周波数である高周波数側の第4の所定の周波数に変更されるように第1の周波数変更部63を制御する。
【0054】
これにより、通話機能が動作されて、携帯電話装置1に顔が押し当てられた状態(使用状態2)となり、メインアンテナ61の共振周波数fcが下がったとしても、制御部70の制御のもと、第1の周波数変更部63が共振周波数fcを高周波数側に変更するため、メインアンテナ61の性能の劣化が抑制される。
【0055】
ステップS6において、制御部70は、通話機能の使用が終了されたか否かを判定する。通話機能の使用が終了されている場合(Yes)には、ステップS7に進み、通話機能の使用が終了されていない場合(No)には、ステップS3に戻る。
【0056】
ステップS7において、制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、ステップS5の工程により変更したメインアンテナ61の第4の所定の周波数を、元の共振周波数fcに変更されるように第1の周波数変更部63を制御する。一方、ステップS7の開始時において、既にメインアンテナ61の共振周波数がfcであった場合には、特にアンテナチューニング処理を行わない。すなわち、この場合にはメインアンテナ61の共振周波数fcは、そのまま維持される。
【0057】
ステップS8において、制御部70は、機能動作部71により動作された機能が近距離通信機能であるか否かを判定する。近距離通信機能が動作されていると判定された場合(Yes)には、ステップS9に進み、近距離通信機能が動作されていないと判定された場合(No)には、ステップS13に進む。
【0058】
ステップS9において、制御部70は、機能動作部71により動作された近距離通信機能の動作状態が所定の条件を満たしているか否かを判定する。本実施形態においては、制御部70は、機能動作部71により動作されている近距離通信機能が、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能であるか否かに基づいて所定の条件が満たされているか否かを判定する。そして、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されていない(他の機能が動作されている)と判定された場合(Yes)には、所定の条件を満たしているものとしてステップS10に進む。ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能が動作されていると判定された場合(No)には、ユーザは、携帯電話装置1を手に持って表示部72を眺めたり、操作キー群11を操作したりしている状態ではなく、ましてや顔が押し当てられて状態でもないと推定される(使用状態1と推定される)ため、所定の条件を満たしていないものとしてメインアンテナ61の共振周波数を本来のfcにチューニングするためにステップS7に進む。
【0059】
ステップS10において制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、メインアンテナ61の共振周波数fcを、前述の第4の所定の周波数よりも低い周波数である高周波数側の第3の所定の周波数に変更されるように第1の周波数変更部63を制御する。また、近距離通信アンテナ91の共振周波数fdを、高周波数側に変更するように第2の周波数変更部93を制御する。
【0060】
このようにアンテナチューニング処理を行うのは、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能とは異なる近距離通信機能が動作されていると判定された場合には、ユーザは、携帯電話装置1を手に持って近距離通信機能を楽しんでいる状態(使用状態2)である可能性が高く、携帯電話装置1が顔に押し当てられた状態ほどではないにせよ、メインアンテナ61の共振周波数fcおよび近距離通信アンテナ91の共振周波数fdが低周波側に下がるおそれがあるとの推定に基づくものである。
【0061】
これにより、近距離通信機能が動作されて、携帯電話装置1が手に持たれたりしてメインアンテナ61の共振周波数fcおよび近距離通信アンテナ91の共振周波数fdが下がったとしても、制御部70の制御のもと、第1の周波数変更部63が共振周波数fcを高周波数側に変更し、また、第2の周波数変更部93が近距離通信アンテナ91の共振周波数fdを高周波数側に変更するため、メインアンテナ61および近距離通信アンテナ91の性能の劣化が抑制される。
【0062】
ステップS11において、制御部70は、近距離通信機能の使用が終了されたか否かを判定する。近距離通信機能が終了されている場合(Yes)には、ステップS12に進み、近距離通信機能が終了されていない場合(No)には、ステップS11を繰り返す。
【0063】
ステップS12において、制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、ステップS10の工程により変更したメインアンテナ61の第3の所定の周波数を、基の共振周波数fcに変更されるように第1の周波数変更部63を制御する。また同じようにステップS10の工程により高周波側に変更した近距離通信アンテナ91の周波数を、元の共振周波数fdに変更されるように第2の周波数変更部93を制御する。
【0064】
ステップS13において制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、メインアンテナ61の共振周波数fcを、前述の第4の所定の周波数よりも低い周波数である高周波数側の第3の所定の周波数に変更されるように第1の周波数変更部63を制御する(ただしこの場合は、近距離通信機能は使用されていないため、ステップS10とは異なり近距離通信アンテナ91の共振周波数fdを、高周波数側に変更するように第2の周波数変更部93を制御しない。
【0065】
このようにアンテナチューニング処理を行うのは、Web機能、メール機能等の近距離通信機能とは異なるその他の機能が動作されていると判定された場合には、ユーザは、携帯電話装置1を手に持ってその機能を楽しんでいる状態(使用状態2)である可能性が高く、携帯電話装置1が顔に押し当てられた状態ほどではないにせよ、メインアンテナ61の共振周波数fcが低周波側に下がるおそれがあるとの推定に基づくものである。
【0066】
これにより、Web機能、メール機能等の近距離通信機能とは異なるその他の機能が動作されて、携帯電話装置1が手に持たれたりしてメインアンテナ61の共振周波数fcが下がったとしても、制御部70の制御のもと、第1の周波数変更部63が共振周波数fcを高周波数側に変更するため、メインアンテナ61の放射効率の劣化が抑制される。
【0067】
ステップS14において、制御部70は、Web機能、メール機能等の近距離通信機能とは異なるその他の機能の使用が終了されたか否かを判定する。Web機能、メール機能等の近距離通信機能とは異なるその他の機能の使用が終了されている場合(Yes)には、ステップS15に進み、終了されていない場合(No)には、ステップS14を繰り返す。
【0068】
ステップS15において、制御部70は、アンテナチューニング処理を行う。具体的には、制御部70は、ステップS13の工程により変更したメインアンテナ61の第3の所定の周波数を、元の共振周波数fcに変更されるように第1の周波数変更部63を制御する。
【0069】
なお、機能動作部71は、図2に示すように、外部の音声報知機器80(例えば、音楽を聴くときに使用するイヤホンや、外部のスピーカ等)による音声報知を伴う機能を動作するように構成されても良い。
【0070】
このようにして、外部の音声報知機器80が使用されている状態においては、携帯電話装置1は、ユーザにより手に持たれ、外部の音声報知機器80を使用するように一定の操作が行われ、その後、机の上等に置かれ、ユーザの手に持たれていない状態(使用状態1に近い)にあると推定される。
【0071】
このような構成の場合には、制御部70は、第1の周波数変更部63によりメインアンテナ61の共振周波数fcが高周波数側に変更された状態で機能動作部71によりこのような外部の音声報知機器80による音声報知を伴う機能が動作されたとき、高周波数側に変更された周波数を低周波数側(例えば、メインアンテナ61の本来の共振周波数fc)に変更するように第1の周波数変更部63を制御する。
【0072】
つぎに、第1の周波数変更部63の具体的な構成例について説明する。なお、第2の周波数変更部93については、基本的原理および基本的態様が第1の周波数変更部63と同様であるため、その説明は省略する。
【0073】
<構成例1>
第1の周波数変更部63Aは、図4に示すように、所定のインダクタンスを有し、メインアンテナ61のマッチング用のコイル100と、スイッチング素子101とが直列接続により構成されている。なお、スイッチング素子101は、例えば、FET(Field Effect Transistor)により構成されている。
【0074】
制御部70は、使用状態に応じてスイッチング素子101をON状態又はOFF状態にすることにより、メインアンテナ61の共振周波数fcを変更する。
【0075】
なお、コイル100とスイッチング素子101の組合せを複数個有する構成にすることにより、多段階にメインアンテナ61の共振周波数fcを変更することが可能となる。また、構成例1では、第1の周波数変更部63Aの構成要素をコイル100としたが、これに限られず、コンデンサであっても良い。
【0076】
<構成例2>
また、第1の周波数変更部63Bは、図5に示すように、所定の容量を有し、メインアンテナ61のマッチング用のコンデンサ102と、バリキャップダイオード103とが直列接続により構成されている。
【0077】
制御部70は、使用状態に応じてバリキャップダイオード103に逆バイアス電圧を供給する。バリキャップダイオード103は、制御部70から供給される逆バイアス電圧の電圧値に応じて容量が可変する。したがって、制御部70によってバリキャップダイオード103に印加される電圧値に応じて、メインアンテナ61の共振周波数fcが変更される。
【0078】
<構成例3>
また、第1の周波数変更部63Cは、図6に示すように、第1の通信処理部62から供給される信号を切り替える第1のスイッチ部104と、第1の素子105と、第2の素子106と、第3の素子107と、第1の素子105乃至第3の素子107から供給される信号を切り替える第2のスイッチ部108と、により構成される。第1の素子105と、第2の素子106と、第3の素子107とは、それぞれ異なる回路定数を有して構成されている。
【0079】
制御部70は、使用状態に応じて第1のスイッチ部104と第2のスイッチ部108とを連動して切り替え制御を行う。例えば、制御部70は、使用状態1のときには、第1の素子105が選択されるように第1のスイッチ部104と第2のスイッチ部108とを切り替え、使用状態2のときには、第2の素子106が選択されるように第1のスイッチ部104と第2のスイッチ部108とを切り替え、使用状態3のときには、第3の素子107が選択されるように第1のスイッチ部104と第2のスイッチ部108とを切り替える。
【0080】
このようにして、本発明に係る携帯電話装置1は、機能動作部71による機能の動作状態に応じてメインアンテナ61の共振周波数を変更するように第1の周波数変更部63を制御する制御部70を備えるので、構造の複雑化を招くことなく、機能の動作状態から導かれる使用者による使用状態に基づいて、常に好適な第1のアンテナ性能が得られるように、第1のアンテナの共振周波数の変更(チューニング)を実施することができる。また、
また、本発明に係る携帯電話装置1は、使用者による使用状態を検出するための検出器を必要としないため、構造を簡素化することができる。
【0081】
なお、本実施例においては、使用状態を3つの状態に単純化したが、本発明は、これに限られず、3つ以上の使用状態において、好適にメインアンテナ61の共振周波数fcを変更する構成であっても良い。
【0082】
また、本実施形態においては、ステップS9において、制御部70は、機能動作部71により動作されている近距離通信機能が、ブルートゥース用のアンテナを利用した近距離通信機能であるか否かに基づいて所定の条件が満たされているか否かを判定していたが、本発明はこれに限られず、その他の条件が満たされているか否かに基づいて所定の条件が満たされているか否かを判定してもよい。例えば、制御部70は、機能動作部71により動作されている近距離通信機能の動作時間が所定の時間以下の場合には、ユーザが携帯電話装置1を手に持っていると推定されるため、所定の条件が満たされたものとして判定し、機能動作部71により動作されている近距離通信機能の動作時間が所定の時間より長い時間の場合には、ユーザが携帯電話装置1を手に持ってないと推定されるため、所定の条件が満たされていないものとして判定してもよい。
【0083】
あるいは、携帯電話装置1が従来より知られているような加速度検出部を有する場合においては、制御部70は、加速度検出部により検出された加速度が所定の加速度以上のときに、ユーザが携帯電話装置1を手に持っていると推定されるため、所定の条件が満たされたものとして判定し、所定の加速度より小さい加速度のときには、ユーザが携帯電話装置1を手に持ってないと推定されるため、所定の条件が満たされていないものとして判定してもよい。
【0084】
さらに、携帯電話装置1が特定の置き台(例えば充電池74を充電するための充電台)に設置可能に構成され、かつ携帯電話装置1が置き台に設置されたか否かを制御部70が検出可能に構成されている場合においては、制御部70は、携帯電話装置1が置き台に設置されたことが検出されてないときに、ユーザが携帯電話装置1を手に持っていると推定されるため、所定の条件が満たされたものとして判定し、携帯電話装置1が置き台に設置されたことが検出されたときには、ユーザが携帯電話装置1を手に持ってないと推定されるため、所定の条件が満たされていないものとして判定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明に係る携帯電話装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る携帯電話装置の機能を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る携帯電話装置に備えられている制御部の動作についての説明に供するフローチャートである。
【図4】本発明に係る携帯電話装置に備えられている周波数変更部の第1の構成を示す図である。
【図5】本発明に係る携帯電話装置に備えられている周波数変更部の第2の構成を示す図である。
【図6】本発明に係る携帯電話装置に備えられている周波数変更部の第3の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
11 操作キー群(操作手段)
60 通信部
63 周波数変更部(第1の周波数変更手段)
70 制御部(制御手段)
71 機能動作部(機能動作手段)
72 表示部(表示手段)
73 音声報知部(音声報知手段)
80 音声報知機器
90 第2の通信部
93 第2の周波数変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の所定の周波数で共振する第1のアンテナと、
前記第1の所定の周波数を変更する第1の周波数変更手段と、
所定の機能を動作させる機能動作手段と、
前記機能動作手段による機能の動作状態に応じて前記第1の所定の周波数を変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする通信機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記機能動作手段により特定の機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信機器。
【請求項3】
表示手段を有し、
前記機能動作手段は、前記表示手段による表示を伴う機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記表示手段による表示を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信機器。
【請求項4】
操作手段を有し、
前記機能動作手段は、前記操作手段による操作を伴う機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記操作手段による操作を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信機器。
【請求項5】
前記第2の所定の周波数で共振する第2のアンテナと、
前記機能動作手段は、前記第2のアンテナにより送受信される電波を用いた近距離通信機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信機器。
【請求項6】
音声報知手段を有し、
前記機能動作手段は、前記音声報知手段による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記音声報知手段による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信機器。
【請求項7】
表示手段又は操作手段と、
音声報知手段と、を有し、
前記機能動作手段は、前記表示手段による表示を伴う機能又は前記操作手段による操作を伴う機能、及び前記音声報知手段による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記表示手段による表示を伴う機能又は前記機能動作手段により前記操作手段による操作を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を第3の所定の周波数まで高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御し、前記機能動作手段により前記音声報知手段による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記第1の所定の周波数を前記第3の所定の周波数よりも高い第4の所定の周波数まで高周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信機器。
【請求項8】
前記機能動作手段により動作される前記音声報知手段による音声報知を伴う機能は、前記第1のアンテナにより送受信される電波を用いた通話機能である、ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の通信機器。
【請求項9】
前記機能動作手段は、外部の音声報知機器による音声報知を伴う機能を動作するように構成され、
前記制御手段は、前記第1の周波数変更手段により前記第1の所定の周波数が高周波数側に変更された状態で前記機能動作手段により前記音声報知機器による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記高周波数側に変更された周波数を低周波数側に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の通信機器。
【請求項10】
前記制御手段は、前記第1の周波数変更手段により前記第1の所定の周波数が高周波数側に変更された状態で前記機能動作手段により前記音声報知機器による音声報知を伴う機能が動作されたとき、前記高周波数側に変更された周波数を前記第1の所定の周波数に変更するように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項9に記載の通信機器。
【請求項11】
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたときに所定の条件を満たした場合には、前記第1の所定周波数を高周波数側に変更し、前記所定の条件を満たさなかった場合には、前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項5に記載の通信機器。
【請求項12】
前記近距離通信機能は、ブルートゥース(商標)機能とブルートゥース機能とは異なる他の機能とを含んで構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記他の機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たしたものとして前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更し、前記機能動作手段により前記ブルートゥース機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たさなかったものとして前記第1の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第1の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項11に記載の通信機器。
【請求項13】
前記第2の所定の周波数を変更する第2の周波数変更手段を有し、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたとき、前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更するように前記第2の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項5に記載の通信機器。
【請求項14】
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記近距離通信機能が動作されたときに所定の条件を満たした場合には、前記第2の所定周波数を高周波数側に変更し、前記所定の条件を満たさなかった場合には、前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更しないように前記第2の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項13に記載の通信機器。
【請求項15】
前記近距離通信機能は、ブルートゥース機能とブルートゥース機能とは異なる他の機能とを含んで構成され、
前記制御手段は、前記機能動作手段により前記他の機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たしたものとして前記第2の所定の周波数を高周波数側に変更し、前記機能動作手段により前記ブルートゥース機能が動作されたとき、前記所定の条件を満たさなかったものとして前記第2の所定の周波数を高周波側に変更しないように前記第2の周波数変更手段を制御する、ことを特徴とする請求項14に記載の通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−100455(P2009−100455A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226705(P2008−226705)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】