説明

通信装置、及びその制御方法

【課題】HEC対応のHDMI規格に準拠した通信装置の無駄な電力消費を抑制する技術を提供する。
【解決手段】HEC(HDMI Ethernet Channel)対応のHDMI規格に準拠したHDMIコネクタを備える通信装置であって、前記HDMIコネクタに接続されたHEC対応通信装置とHECにより通信するHEC通信手段と、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されているか否かをHDMI規格のプロトコルを用いて判定する判定手段と、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されていないと判定された場合に、前記HEC通信手段に対する給電を停止する制御手段と、を備えることを特徴とする通信装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
HDMI1.4(非特許文献1参照)の規格制定により、映像データ及び音声データに加えてEthernet(登録商標)データを1本のHDMIケーブルで通信することが可能になった。HDMI1.4によれば、映像データ及び音声データはTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)ラインを用いてソース機器からシンク機器へと送信される。また、Ethernetデータは、既存のHPD(Hot Plug Detect)ラインと、従来はReservedであったUtilityラインとを用いて、ソース機器とシンク機器との間で双方向通信が行われる。これにより、Ethernetケーブルを使用せずにHDMI機器間でEthernetデータを通信することが可能になるため、ネットワークの構築が容易になる。ネットワークに参加するHDMI機器は、自身に接続された他の機器間のEthernetデータを中継する必要がある。
【0003】
HDMI機器は一般的に、使用されていない時に消費電力を低減するために、スタンバイ状態に移行することができる。スタンバイ状態では、HDMI機器の大部分の回路に対する電力の供給が停止されて消費電力が低減されるが、一部の回路(例えば、リモコンからの信号を受信する回路)に対する電力の供給は継続される。特に、ネットワークに参加するHDMI機器は、前述のように他の機器間のEthernetデータを中継する必要があるため、スタンバイ状態であってもルーティング回路(Ethernetスイッチ)に対する電力の供給を継続する必要がある。このことは、HDMI機器の消費電力を増加させる原因となる。
【0004】
ところで、ネットワークに参加するHDMI機器に接続されている他の機器は、必ずしもEthernetデータの通信に対応しているとは限らない。例えば、HDMI1.4に対応したデジタルテレビ(DTV)に接続されているHDDレコーダはHDMI1.3aにしか対応しておらず、Ethernetデータの通信に対応していないかもしれない。このような場合、DTVがスタンバイ状態の際にEthernetスイッチに対する電力の供給を継続してもEthernetスイッチは結局使用されず、消費電力の無駄な増加が発生する。また、スタンバイ状態でなくても、HEC非対応のHDDレコーダが接続されたHDMIコネクタのためのEthernet通信部に供給される電力は無駄になる。
【0005】
従来、ネットワーク機器における待機電力を低減する技術として、例えば特許文献1が知られている。従来の技術に係るネットワーク機器は、外部の通信機器が接続されているか否かをリンクパルス又はトラフィックの有無をモニタすることにより判断し、接続されていない場合、低消費電力モード(接続有無検出部のみ電源オンの状態)に移行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−87296号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】High-Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、HEC対応のHDMI機器(通信装置)に従来の技術を適用した場合、HEC未対応の機器でもHDMIコネクタにHDMI機器が接続されていればEthernetスイッチに給電することが考えられる。これでは、HDMI規格に応じた効率的な制御を行うことはできない。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、HEC対応のHDMI規格に準拠した通信装置の無駄な電力消費を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、第1の本発明は、HEC(HDMI Ethernet Channel)対応のHDMI規格に準拠したHDMIコネクタを備える通信装置であって、前記HDMIコネクタに接続されたHEC対応通信装置とHECにより通信するHEC通信手段と、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されているか否かをHDMI規格のプロトコルを用いて判定する判定手段と、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されていないと判定された場合に、前記HEC通信手段に対する給電を停止する制御手段と、を備えることを特徴とする通信装置を提供する。
【0011】
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
【発明の効果】
【0012】
以上の構成により、本発明によれば、HEC対応のHDMI規格に準拠した通信装置の無駄な電力消費を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係るDTV100の概略構成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態に係る給電制御を示すフローチャート
【図3】接続機器管理テーブルの2つの例を示す図
【図4】第2の実施形態に係るDTV100の概略構成を示すブロック図
【図5】第2の実施形態に係る給電制御を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【0015】
[第1の実施形態]
本発明の通信装置をデジタルテレビ(DTV)に適用した実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るDTV100の概略構成を示すブロック図である。DTV100は、スタンバイ状態に移行することができる。スタンバイ状態とは、DTV100の大部分のユニットに対する電力の供給は停止されているが、一部のユニット(例えば、後述するEthernetスイッチ部106)に対する電力の供給は継続されている状態である。
【0016】
スタンバイ状態の場合、DTV100全体の消費電力に対するEthernetスイッチ部106の消費電力が相対的に大きくなる。そのため、本実施形態では、DTV100がスタンバイ状態の際のEthernetスイッチ部106に対する給電制御に重点を置いた説明を行う。しかしながら、本実施形態に係る給電制御は、特に断らない限り、DTV100がスタンバイ状態でない場合でも有効である。
【0017】
また、本実施形態では、後述するようにDTV100はHEC(HDMI Ethernet Channel)対応のHDMI規格に準拠した2つのHDMIコネクタと、1つのEthernetコネクタとを備える。しかしながら、本実施形態に係る給電制御は、特に断らない限り、DTV100が1つのHDMIコネクタしか備えない場合でも有効である。
【0018】
図1において、DTV100は、HDMIコネクタ101及び102と、HDMIレシーバー部103と、映像表示部104と、音声出力部105と、Ethernetスイッチ部106と、Ethernetコネクタ107とを備える。DTV100はまた、CEC/CDC制御部108と、接続機器ツリー管理部109と、接続機器機能判定部110と、電源制御部111と、電源部112とを有する。なお、CDCは、Capability Discovery and Controlの省略形である。
【0019】
HDMIコネクタ101及び102は、HDMIケーブルを介して接続されたHDMI機器から映像信号及び音声信号を受信し、HDMIレシーバー部103に出力する。また、HDMIコネクタ101及び102は、CEC/CDC制御部108に対するCEC/CDC信号の送受信を行う。更に、HDMIコネクタ101及び102は、例えばHDMI1.4に準拠してHECに対応しており、Ethernetスイッチ部106に対するEthernet信号の送受信を行う。Ethernetコネクタ107は、HDMI接続した機器以外のホームネットワークやインターネットのためのEthernetパケットを送受信する。
【0020】
HDMIレシーバー部103は、入力した映像信号及び音声信号に対して所定のデコード処理を行い、映像信号と音声信号とを分離し、各々を映像表示部104及び音声出力部105に出力する。映像表示部104は、入力した映像信号を表示する。音声出力部105は、入力した音声信号を出力する。
【0021】
Ethernetスイッチ部106は、ポート151、ポート152、及びポート153を含む。ポート151は、HEC通信手段として機能し、HDMIコネクタ101に接続されたHEC対応のHDMI機器(HEC対応通信装置)とHECにより通信する。同様に、ポート152も、HEC通信手段として機能し、HDMIコネクタ102に接続されたHEC対応通信装置とHECにより通信する。また、ポート153は、Ethernet通信手段として機能し、Ethernetコネクタ107に接続された他の通信装置(例えば、ホームネットワークのゲートウェイ)とEthernet規格に従って通信する。Ethernetスイッチ部106は、ルーティング手段として機能し、HDMIコネクタ101及び102、並びにEthernetコネクタ107と接続した機器からのEthernetパケットをルーティングして宛先機器が接続されたポートにパケットを送信する。Ethernetスイッチ部106はまた、電源部112からの給電を受ける受電部160乃至163を含む。受電部160は、ルーティング手段としてのEthernetスイッチ部106に対する給電を受ける。受電部161乃至163はそれぞれ、ポート151乃至153に対する給電を受ける。
【0022】
CEC/CDC制御部108は、CECコマンドを接続機器(HDMI機器)と送受信することにより、どのHDMIコネクタ(HDMIコネクタ101又は102)にHDMI機器が接続されているかを判定するデータを取得する。CEC/CDC制御部108は、取得したデータ(接続機器判定データ)を接続機器ツリー管理部109に出力する。CEC/CDC制御部108はまた、CDCコマンドを接続機器と送受信することにより、接続機器がEthernet機能(HEC)に対応しているか否かを判定するデータを取得する。CEC/CDC制御部108は、取得したデータ(Ethernet機能有無判定データ)を接続機器機能判定部110に出力する。
【0023】
接続機器ツリー管理部109は、DTV100が電源待機状態(スタンバイ状態)に遷移した際に、DTV100に何台のHDMI機器がどのHDMIコネクタに接続されているか確認するコマンドをCEC/CDC制御部108に出力する。そして、接続機器ツリー管理部109は、上述した接続機器判定データをCEC/CDC制御部108から取得して、接続機器一覧を接続機器ツリーとして記憶する。
【0024】
接続機器機能判定部110は、接続機器ツリー管理部109が記憶した接続機器に対するEthernet機能有無確認コマンドを、CEC/CDC制御部108に出力する。そして、接続機器機能判定部110は、上述したEthernet機能有無判定データをCEC/CDC制御部108から取得して、接続機器のEthernet機能有無を記憶する。
【0025】
電源制御部111は、接続機器ツリー管理部109が記憶した接続機器情報、及び接続機器機能判定部110が記憶したEthernet機能有無情報に基づき、Ethernetスイッチ部106の電源投入するポートを判定し、電源部112に対して判定結果(電源制御情報)を通知する。
【0026】
電源部112は、DTV100の全体の電源供給を行う。電源部112はまた、電源制御部111から入力されたEthernetスイッチ部106の電源制御情報に従い、ポート単位(ポート151乃至153)でEthernetスイッチ部106に対する電源オン/オフ制御(給電の実行及び停止)を行う。電源部112は更に、ルーティング手段としてのEthernetスイッチ部106に対する電源オン/オフ制御も行う。
【0027】
図2は、第1の実施形態に係る給電制御を示すフローチャートである。S201で、電源制御部111は、DTV100がスタンバイ状態であるか否かを判定する。例えば、DTV100がリモコン(不図示)を介してユーザからスタンバイ指示を受信した場合に、DTV100はスタンバイ状態になる。DTV100がスタンバイ状態であれば処理はS202に進み、そうでなければS201における処理が繰り返される。但し、前述の通り、本実施形態に係る給電制御は、DTV100がスタンバイ状態でない場合も有効であるので、S201の処理は省略されてもよい。
【0028】
S202で、接続機器ツリー管理部109は、CEC/CDC制御部108を通じて、CECコマンド(Polling)をHDMIコネクタ101及び102に接続された機器に対して送信する。接続機器ツリー管理部109は、CECコマンドに対するレスポンスから接続機器のLogical Addressを取得して記憶する。
【0029】
S203で、接続機器ツリー管理部109は、CEC/CDC制御部108を通じて、S202において記憶したLogical Addressを持つ接続機器に対して、CECコマンド(Get Physical Address)を送信する。接続機器ツリー管理部109は、CECコマンドに対するレスポンスから接続機器のPhysical Addressを取得する。接続機器ツリー管理部109は、取得したPhysical Addressに基づいて、DTV100及び接続機器の接続ツリーを生成して機器管理テーブルとして記憶する。機器管理テーブルについては後述する。
【0030】
S204で、接続機器機能判定部110は、HDMIコネクタ101及び102にHEC対応のHDMI機器が接続されているか否かを、HDMI規格のプロトコルを用いて判定する。具体的には、接続機器機能判定部110は、接続機器ツリー管理部109から接続機器管理テーブルを取得し、CEC/CDC制御部108を通じて、各接続機器に対してCDCコマンド(HEC Functionality State)を送信する。接続機器機能判定部110は、CDCコマンドに対するレスポンスから、各接続機器がEthernet機能(HEC)に対応しているか否かを判定し、その結果を接続機器ツリー管理部109の接続機器管理テーブルに記憶する。
【0031】
ここで、図3を参照して、接続機器管理テーブルについて説明する。S203において取得したPhysical Address(A.B.C.D)のAの値が1のHDMI機器は、HDMIコネクタ101に接続されている。また、Aの値が2のHDMI機器は、HDMIコネクタ102に接続されている。また、B、C、及びDの値により、各々のHDMIコネクタの何段目に接続された機器であるかを判定可能である。
【0032】
S204において取得したHEC Functionality StateがEnableであるHDMI機器は、HEC対応であり、HEC Functionality StateがDisableであるHDMI機器は、HEC非対応である。また、CDCコマンド(HEC Functionality State)に対してレスポンスを返さないHDMI機器も、HEC非対応であるものと判断される。
【0033】
図3において、接続機器管理テーブル301は、HDMIコネクタ101に3段目まで機器が接続され、HDMIコネクタ102に2段目まで機器が接続された状態を示す。また、接続機器管理テーブル301は、Physical Addressが1.0.0.0の機器(DTV100と直接接続された機器の1つ)がEthernet対応(HEC対応)である状態を示す。また、接続機器管理テーブル301は、Physical Addressが2.0.0.0の機器(DTV100と直接接続された機器の他の1つ)がEthernet非対応(HEC非対応)である状態を示す。
【0034】
接続機器管理テーブル302は、接続機器管理テーブル301と同様、HDMIコネクタ101に3段目まで機器が接続され、HDMIコネクタ102に2段目まで機器が接続された状態を示す。また、接続機器管理テーブル302は、Physical Addressが1.0.0.0及び2.0.0.0の機器(DTV100と直接接続された全ての機器)がEthernet非対応である状態を示す。
【0035】
図2に戻り、S205で、電源制御部111は、接続機器ツリー管理部109から接続機器管理テーブルを取得する。そして、電源制御部111は、DTV100と直接接続している機器(Physical Addressの2桁目移行が全て0である機器)がHEC対応であるか否かを判定する。少なくとも1つの機器がHEC対応の場合、処理はS206に進み、全ての機器がHEC非対応の場合、処理はS207に進む。なお、機器が接続されていないHDMIコネクタについては、HEC非対応の場合と同等に扱われる。
【0036】
S206で、電源部112は、HEC非対応機器が接続されたHDMIコネクタ(機器が接続されていないHDMIコネクタを含む)に対応するポートに対する給電を停止する。一方、電源部112は、ルーティング手段としてのEthernetスイッチ部106及びその他のポートに対する給電を継続する。従って、複数のポートのうち、HEC対応のHDMI機器が接続されていないHDMIコネクタに対応するポートに対してのみ、給電が停止される。接続機器管理テーブル301の例では、電源部112は、受電部160、161、及び163に対する給電は継続し、受電部162(HDMIコネクタ102のためのHEC通信手段)に対する給電は停止する。
【0037】
S207で、電源部112は、Ethernetスイッチ部106の全ポート(ポート151乃至153)に対する給電を停止する。また、電源部112は、ルーティング手段としてのEthernetスイッチ部106に対する給電も停止する。例えば、接続機器管理テーブル302の場合に、S207の処理が行われる。但し、前述のようにS201を省略した場合は、S207において、電源制御部111は、DTV100がスタンバイ状態であるか否かを判定してもよい。スタンバイ状態でない場合、電源部112は、受電部160及び163に対する給電を継続してもよい。これにより、HEC対応のHDMI機器がHDMIコネクタに接続されていない場合であっても、DTV100自体がEthernetコネクタ107を介してホームネットワークへの参加を継続することができる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態によれば、Ethernetスイッチ部106において、HEC対応通信機器が接続されていないHDMIコネクタのためのポート(HEC通信手段)に対する給電が停止される。従って、DTV100の無駄な電力消費が抑制される。
【0039】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、HDMIコネクタ101又は102に接続されているHDMI機器の変化に対処する技術について説明する。図4は、第2の実施形態に係るDTV100の概略構成を示すブロック図である。図4において、図1と同一又は同様の機能を持つブロックには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0040】
接続変更判定部401は、接続機器ツリー管理部109に対して、CECコマンド(Polling)及びCECコマンド(Get Physical Address)の送信を定期的に指示する。接続変更判定部401はまた、接続機器機能判定部110に対して、CDCコマンド(HEC Functionality State)の送信を定期的に指示する。そして、接続変更判定部401は、接続機器ツリー管理部109が記憶している接続機器テーブルに変化があったか否かを判定する。
【0041】
図5は、第2の実施形態に係る給電制御を示すフローチャートである。図5において、図2と同一又は同様の処理が行われるステップには同一の符号を付し、説明を省略する。S501で、接続変更判定部401は、接続機器ツリー管理部109が記憶している接続機器テーブルに変化があったか否かを判定する。変化があった場合(接続機器テーブルが最初に生成された場合を含む)、処理はS205に進み、そうでない場合、処理はS502に進む。S502で、処理は一定時間待機し、S201に戻る。また、S206又はS207の処理の後、本フローチャートの処理はS502に進む。S502の処理の後、S202乃至S204の処理が再び実行されるため、CECコマンド及びCDCコマンドの送信が定期的に行われる。
【0042】
以上の処理により、例えばユーザがHDMIコネクタ101又は102に接続されているHDMI機器を他のHDMI機器に交換した場合などに、交換後のHDMI機器に応じた給電制御が行われる。
【0043】
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
HEC(HDMI Ethernet Channel)対応のHDMI規格に準拠したHDMIコネクタを備える通信装置であって、
前記HDMIコネクタに接続されたHEC対応通信装置とHECにより通信するHEC通信手段と、
HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されているか否かをHDMI規格のプロトコルを用いて判定する判定手段と、
HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されていないと判定された場合に、前記HEC通信手段に対する給電を停止する制御手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信装置は、複数の前記HDMIコネクタと、当該複数のHDMIコネクタそれぞれのための複数の前記HEC通信手段と、を備え、
前記判定手段は、前記複数のHDMIコネクタそれぞれについて、HEC対応通信装置が接続されているか否かを判定し、
前記制御手段は、前記複数のHEC通信手段のうち、HEC対応通信装置が接続されていないと判定されたHDMIコネクタに対応するHEC通信手段に対する給電を停止する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置は、前記複数のHEC通信手段の間で通信をルーティングするルーティング手段を更に備え、
前記制御手段は、前記複数のHDMIコネクタのいずれにもHEC対応通信装置が接続されていないと判定された場合、前記ルーティング手段に対する給電を停止する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信装置は、Ethernet規格に準拠したEthernetコネクタと、当該Ethernetコネクタに接続された他の通信装置とEthernet規格に従って通信するEthernet通信手段と、を更に備え、
前記ルーティング手段は、前記複数のHEC通信手段及び前記Ethernet通信手段の間で通信をルーティングするように構成され、
前記制御手段は、前記複数のHDMIコネクタのいずれにもHEC対応通信装置が接続されていないと判定され、且つ前記通信装置がスタンバイ状態の場合に、前記Ethernet通信手段及び前記ルーティング手段に対する給電を停止する
ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
HEC(HDMI Ethernet Channel)対応のHDMI規格に準拠したHDMIコネクタを備える通信装置の制御方法であって、
前記通信装置は、前記HDMIコネクタに接続されたHEC対応通信装置とHECにより通信するHEC通信手段を備え、
前記制御方法は、
判定手段が、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されているか否かをHDMI規格のプロトコルを用いて判定する判定工程と、
制御手段が、HEC対応通信装置が前記HDMIコネクタに接続されていないと判定された場合に、前記HEC通信手段に対する給電を停止する制御工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−203871(P2011−203871A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68915(P2010−68915)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】