説明

通信装置、通信システム及びプログラム

【課題】着信者以外のユーザに対し、その着信者の通信装置の動作に応じたタイミングで香りを提供すること。
【解決手段】通信端末100aの制御部は、通信端末100bが着信の動作を行ったことを、この動作が行われたことを通知された時刻とともに香り通信サーバ装置300に対して通知する(ステップS14)。香り通信サーバ装置300の制御部は、この通知を受け取って発信者と受信者にしかるべき契約があることを確認すると、通知された時刻から経過した時間(呼出時間)を計測する(ステップS16)。香り通信サーバ装置300の制御部は、呼出時間が呼出音3回分の長さに達するという条件が満たされたときに、発信者側である通信端末100aに芳香の開始を指示する(ステップS17)。通信端末100a及び芳香機200がこの指示に従い動作することで、芳香機200により芳香が開始される(ステップS19)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに香りを提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、携帯電話機のような他のユーザとのコミュニケーションを図るための通信装置を利用するときに、そのユーザに香りを提供する技術がある。特許文献1には、携帯電話機において着信者が通話開始の押しボタンを押すと、通話が開始されるとともにその携帯電話機から香りを発生させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−103939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る技術では、通話開始の押しボタンを押すなどの着信操作を行ったユーザ(つまり着信者)に対して、その操作がなされたタイミングで香りを発生するようになっている。しかし、香りの提供を望むユーザは、このような着信操作を行った着信者だけとは限らないし、また、その香りの提供タイミングも、そのような操作がなされたときだけに限らない。
そこで、本発明は、着信者以外のユーザに対し、その着信者の通信装置の動作に応じたタイミングで香りを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、本発明は、他の通信装置と通信する通信手段と、前記通信手段を介して他の通信装置へ発信が行われた後に、前記他の通信装置において行われる予め定められた動作を検知する検知手段と、前記検知手段によって前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、香りを発生させる発生手段を制御して、当該発生手段に香りを発生させる制御手段とを備えることを特徴とする通信装置を提供する。
【0006】
また、前記制御手段は、前記第1条件が満たされた後に、前記検知手段によって検知された動作に応じて決められた第2条件が満たされると、前記第1条件が満たされたときに前記発生手段から発生した香りとは異なる香りを当該発生手段に発生させてもよい。
【0007】
さらに、前記制御手段は、前記第1条件が満たされた後に、前記検知手段によって検知された動作に応じて決められた第3条件が満たされると、前記第1条件が満たされたときに前記発生手段から発生させた香りの強度を変化させてもよい。
【0008】
また、前記第1条件は、前記通信手段を介して前記他の通信装置へ行った発信を当該他の通信装置が受け取る動作が前記検知手段により検知されたときから経過した時間が、予め定められた時間に達することによって満たされるものであってもよい。
【0009】
さらに、前記第1条件は、前記通信手段を介した他の通信装置との音声又は文字による会話を要求する発信が行われた後、当該他の通信装置との当該会話を当該他の通信装置が終了させる動作が前記検知手段により検知されることによって満たされるものであってもよい。
【0010】
また、前記第1条件は、前記通信手段を介して前記他の通信装置へ行った発信を当該他の通信装置が受け取った後、当該他の通信装置に対してユーザが予め定められた操作を行うことで実行される動作が前記検知手段により検知されることによって満たされるものであってもよい。
【0011】
また、本発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の通信装置と、前記通信装置から当該通信装置とは異なる別筐体通信装置へ前記通信手段を介して行われる発信を検知する発信検知手段と、前記発信検知手段により前記発信が検知された後に、前記別筐体通信装置において行われる前記動作を検知する動作検知手段と、前記動作検知手段により前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた前記第1条件が満たされると、当該第1条件が満たされたことを前記通信装置に通知する通知手段とを有する情報処理装置とを備え、前記通信装置の制御手段は、前記情報処理装置の前記通知手段により前記動作が検知されたことを通知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、前記発生手段に香りを発生させることを特徴とする通信システムを提供する。
【0012】
また、本発明は、他の通信装置と通信する通信手段を備えたコンピュータを、前記通信手段を介して他の通信装置へ発信が行われた後に、前記他の通信装置において行われる予め定められた動作を検知する検知手段と、前記検知手段によって前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、香りを発生させる発生手段を制御して、当該発生手段に香りを発生させる制御手段として機能させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、着信者以外のユーザに対し、その着信者の通信装置の動作に応じたタイミングで香りを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係る通信システムの全体構成を示す図である。
【図2】通信端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】芳香機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】香り通信サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】各ユーザの契約情報を示す表である。
【図6】香り通信による芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図7】香り通信による芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図8】香り通信による芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図9】第2実施形態に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図10】第2実施形態に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図11】第3実施形態に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図12】第4実施形態に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図13】第4実施形態に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図14】香り通信サーバ装置の制御部が実現する機能を示すブロック図である。
【図15】通信端末の制御部が実現する機能を示すブロック図である。
【図16】変形例に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図17】変形例に係る芳香処理手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システム10の全体構成を示す図である。通信システム10は、通信端末100a、100bと、芳香機200と、香り通信サーバ装置300とを含んで構成される。また、通信端末100a、100bと香り通信サーバ装置300とは、移動体通信網やインターネットなどのネットワーク400を介して互いに接続される。なお、通信システム10には、実際にはより多数の通信端末が含まれ得るが、ここでは特定のユーザ、具体的には、ある通信において発信者となるユーザと受信者となるユーザの端末のみが図示されている。また、芳香機200も、通信端末100aに対して複数対応付けられてもよい。
【0016】
通信端末100a、100bは、互いを相手として電話通信や電子メールによる通信を行うための通信装置である。通信端末100aは、これらの通信における発信者であるユーザAが所持する端末である。一方、通信端末100bは、これらの通信における受信者であるユーザBが所持する端末であり、通信端末100aとは筐体が異なる通信装置(別筐体通信装置)である。通信端末100a、100bは、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などの無線通信端末であり、上記通信を行うための電話番号及び電子メールアドレスがそれぞれ決まっている。なお、互いの通信は無線通信ではなく有線通信であってもよい。以下において、通信端末100a、100bを区別する必要がない場合には、これらを「通信端末100」と総称する。
【0017】
芳香機200は、香りを発生させる発生手段であり、通信端末100aと通信し、電気的に接続されるように構成されている。芳香機200による通信は、無線通信と有線通信のいずれであってもよい。ただし、本実施形態においては、芳香機200による通信がBluetooth(登録商標)による無線通信によって行われるものとする。Bluetoothによる無線通信は、例えばクラス2の場合、半径10m程度の距離まで相手側の機器と接続可能である。芳香機200は、通信端末100aとともに携行されることが想定されており、例えば、通信端末100aに取り付けるストラップや、通信端末100aのカバー(ジャケット)などの形態で提供される。あるいは、芳香機200は、通信端末100aの近くにあればよいので、ペンダント、ブレスレット、腕時計などのような、ユーザが身に付ける装飾品の形態であってもよい。
【0018】
香り通信サーバ装置300は、通信システム10において提供される通信サービス(以下「香り通信サービス」という。)を管理するためのサーバ装置である。香り通信サーバ装置300は、各ユーザの芳香機の所持の有無やその芳香機が発生する香りの種類などを管理する機能を有している。香り通信サーバ装置300は、香り通信サービスを提供しているサービス事業者によって運用及び管理されている。上記のユーザA及びユーザBは、この香り通信サービスを利用しているものとする。
【0019】
図2は、通信端末100のハードウェア構成を示すブロック図である。通信端末100は、第1通信部110と、第2通信部120と、表示部130と、音声入出力部140と、操作部150と、制御部160と、記憶部170とを備える。第1通信部110は、芳香機200と通信により接続する手段である。本実施形態の第1通信部110は、Bluetoothにより芳香機200などの外部機器と通信する。よって、第1通信部110は、それまで接続したことがない外部機器と最初に接続する場合には、ペアリングを要する。一方、第2通信部120は、通信端末100b及び香り通信サーバ装置300等の他の通信装置と通信する通信手段であり、ネットワーク400を介してこれらの端末及び装置と通信する。
【0020】
表示部130及び音声入出力部140は、いずれも、情報を出力する手段である。表示部130は、情報を視覚的に認識できる態様で出力し、音声入出力部140は、情報を聴覚的に認識できる態様で出力する。表示部130は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどの表示パネルと、これを駆動する駆動回路とを備え、制御部160から供給される表示データに応じた文字や画像を表示する。音声入出力部140は、スピーカやマイクロホンを備え、音声を再生したり収音したりする。
【0021】
操作部150は、ユーザの操作を受け付ける手段である。操作部150は、表示パネルに重ねて設けられたタッチスクリーンによって実現されてもよいし、いわゆるQWERTY配列などのキーパッド(キーボード)であってもよい。操作部150は、ユーザの操作を表す操作データを制御部160に供給する。
【0022】
制御部160は、通信端末100の動作を制御する手段である。制御部160は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置や主記憶装置に相当する記憶媒体(メモリ)を備え、所定のプログラムに従って処理を実行することにより通信端末100の各部の動作を制御する。例えば、制御部160は、第1通信部110や第2通信部120による接続や通信を制御したり、表示部130や音声入出力部140による情報の出力を制御したりする。
【0023】
記憶部170は、データを記憶する手段である。記憶部170は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの補助記憶装置に相当する記憶媒体を備えている。また、記憶部170は、UIM(User Identity Module)カードやいわゆるメモリカードのように、通信端末100に対して着脱可能な記憶媒体を含んでもよい。記憶部170は、上述した香りIDや、香り通信サーバ装置300と通信する際の宛先となるアドレスなどを記憶する。
【0024】
なお、通信端末100bは、通信端末100aと同様のハードウェア構成を有する。ただし、通信端末100bは、必ずしも芳香機200と接続可能である必要はないため、第1通信部110を備えていなくてもよい。つまり、芳香機200は、発信者であるユーザAが使用可能であればよく、受信者であるユーザBが使用可能であることを要しない。
【0025】
図3は、芳香機200のハードウェア構成を示すブロック図である。芳香機200は、通信部210と、香り発生部220と、制御部230とを備える。通信部210は、通信端末100aと第1通信部110を介して接続する手段である。香り発生部220は、風を発生させるファンを有し、芳香成分を含有する液体を蓋付きの容器に蓄えている。香り発生部220は、この液体を噴霧し、霧状となった液体をファンによって外部に放出することで、香りを発生させる。また、香り発生部220は、容器の蓋の開き具合を変化させて液体の噴霧量を変更したり、ファンの回転速度を変更したりできるようになっており、これにより、香りの強弱を変化させることができるようになっている。なお、香り発生部220は、周知のさまざまな構成を用いることが可能であり、例えば、上記液体の代わりに芳香成分を浸潤させたスポンジやフェルトを容器に封入する構成としてもよい。制御部230は、通信部210による通信と、香り発生部220による香りの発生を制御する手段である。制御部230は、演算処理装置やメモリを備え、香りを発生させるタイミングなどを制御する。
【0026】
芳香機200は、あらかじめ決められた種類の香りを発生させるように構成されている。ただし、1つの芳香機200が発生させることができる香りは、複数種類あってもよい。芳香機200は、例えば、ラベンダー、シトラス及びロータスの香りを発生させることができる。芳香機200の制御部230には、これらの香りの種類を表す香りIDが記憶されている。制御部230は、この香りIDにより指定された香りの発生を他の装置から指示されることにより、指定された香りを香り発生部220から発生させる。
【0027】
図4は、香り通信サーバ装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。香り通信サーバ装置300は、通信部310と、制御部320と、記憶部330とを備える。通信部310は、通信端末100と接続する手段であり、ネットワーク400を介してこれを実現する。制御部320は、香り通信サーバ装置300の動作を制御する手段であり、各通信端末100に通知や指示を行う。記憶部330は、データを記憶する手段であり、各ユーザが契約している香り通信サービスの内容が、各ユーザの電話番号及び電子メールアドレスと対応付けて記憶されている。以下では、記憶部330に記憶されているこれらの情報を「契約情報」という。
【0028】
図5は、契約情報の一例として、ユーザA及Bの契約情報を示した表である。契約情報には、香りID、発信者芳香サービス契約、電話番号、電子メールアドレスが含まれている。この表の香りIDの列には、そのユーザが所持する芳香機で発生させることができる香りの香りIDが示されている。この列のユーザAの行には、ラベンダー、シトラス及びロータスのそれぞれの香りIDである「ID0002」、「ID0007」及び「ID0015」とが示されている。また、ユーザBは芳香機を所持していないため、ユーザBの行には「なし」と示されている。この表の電話番号、電子メールアドレスの列には、ユーザA及びBの電話番号、電子メールアドレスがそれぞれ示されている。また、この表の発信者芳香サービス契約の列には、そのユーザがこの発信者芳香サービスの契約を結んでいる(あり)か否(なし)かを示している。ここにおいて、発信者芳香サービスとは、香り通信サービスで提供されるサービスのうちの1つであり、発信者が発信の操作をした後の定められたタイミングで発信者に対して香りを提供するサービスである。ユーザA及びBは、両者ともこのサービスの契約を結んでいるため、どちらの行も「あり」と示されている。
【0029】
通信システム10の構成は、以上のとおりである。この構成のもと、通信システム10においては、ユーザA及びBに香り通信サービスが提供される。そのうちの発信者芳香サービスが提供されるときにおける通信端末100a、100b、芳香機200及び香り通信サーバ装置300がそれぞれ行う処理について、以下、図6から図8までを参照して説明する。以下の図では、通信端末100a及び100bの各部を、各々の符号の末尾にa、bを付して表す(例えば通信端末100aの制御部は制御部160aと表す。)。
【0030】
図6は、発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順は、ユーザAによって、通信端末100bへ電話を発信するための操作が行われることから始まる(ステップS11)。この操作が行われると、通信端末100aの制御部160aは、通信端末100bに対して電話の発信、すなわち、電話通信による接続の要求を行う(ステップS12)。この要求が行われると、電話通信の交換機によって通信端末100bに対して呼び出しが行われる。通信端末100bの制御部160bは、この呼び出しを受け付けると、例えば音声入出力部140bから着信音を出力させ、この呼び出しをユーザBに知らせる。一方、通信端末100aの制御部160aは、通信端末100bが呼び出しを受け付けると、この受付がされたことを交換器を介して通知され(ステップS13)、例えば音声入出力部140aから呼出音を出力させて通信端末100bが着信していることをユーザAに知らせる。制御部160aは、ステップS13において通知がされると、香り通信サーバ装置300に対して、通信端末100bに対して発信を行ったことと、通信端末100bが呼び出しを受け付ける動作(着信の動作)を行ったこととを、この通知を受け取った時刻(以下「着信時刻」という。)と、自通信端末及び通信端末100bの電話番号とともに通知する(ステップS14)。
【0031】
香り通信サーバ装置300の制御部320は、ステップS14において通知を受け取ると、記憶部330に記憶されている契約情報を参照して、ともに通知された電話番号があるかないか、すなわち、香り通信サービスの解約の有無を確認し、それがあった場合は、その電話番号を含む行の内容、すなわち、その電話番号のユーザの契約内容を確認する(ステップS15)。この例の場合、制御部320は、ユーザA及びBともに発信者芳香サービス契約が結ばれていることを確認する。このように発信者(ユーザA)及び受信者(ユーザB)の両者がこのサービス契約を結んでいると確認できた場合、制御部320は、予め決められた条件にしたがって、発信者に香りを提供する処理を実行する。
【0032】
まず、香り通信サーバ装置300の制御部320は、通信端末100bが着信の動作を行ったとき、すなわちステップS14で通知された着信時刻からの、呼び出しが継続されている時間(呼出時間という)の計測を開始する(ステップS16)。そして、制御部320は、呼出時間が例えば呼出音3回分(約9秒)の長さとなったときに、通信端末100aに対して、契約情報で示されているユーザAの香りIDのうちのいずれか(例えばID0002)を送信するとともに、その香りIDの香りの発生を開始するように指示する(ステップS17)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、この指示とともに送信されてきた香りIDの香りの発生を開始するように指示する(ステップS18)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、指示された香りIDの香り、すなわちラベンダーの香りの発生(芳香)を開始させる(ステップS19)。
【0033】
続いて、香り通信サーバ装置300の制御部320は、計測した呼出時間が例えば呼出音7回分(約21秒)となったときに、通信端末100aに対して、香りの発生を終了させるように指示する(ステップS20)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、香りの発生を終了させるように指示する(ステップS21)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、香りの発生(芳香)を終了させる(ステップS22)。なお、ステップS21の処理がされる前にユーザBが通信端末100bを操作して通話が開始された場合、制御部160aは、その時点で芳香機200に対して芳香を終了させる指示をしてもよいし、それとは関係なくステップS21の処理までを実行してもよい。
【0034】
このようにして、通信システム10においては、発信者芳香サービスがユーザA及びBに対して提供され、発信者であるユーザAに、通信端末100bが着信の動作をした後、特定の期間に香りが提供される。以下では、この特定の期間を「芳香期間」という。この芳香期間は、発信者芳香サービスにおいて予め定められたものであり、図6の処理では、電話の発信がされたときから経過した呼出時間が呼出音3回分の長さに達したときから、呼出時間が呼出音7回分の長さに達したときまでと定められている。発信者芳香サービスにおいては、これとは異なる期間が芳香器間として定められていてもよく、例えば、呼出時間が呼出音3、5、7回分の長さに達したそれぞれのときから1秒間が経過するまでの期間と定められていてもよい。
【0035】
図7は、図6と異なる芳香期間が定められている場合の、発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、図6のステップS11からS15までと同じ処理が行われるため、図7では、ステップS16以降の処理を示している。香り通信サーバ装置300の制御部320は、ステップS16で計測を開始した呼出時間が例えば呼出音3回分の長さとなったときに、通信端末100aに対して、ユーザAの香りIDのうちのいずれか(例えばID0002)を送信するとともに、その香りIDの香りを1秒間発生させるように指示する(ステップS31)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、この指示とともに送信されてきた香りIDの香りを1秒間発生させるように指示する(ステップS32)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、指示された香りIDの香りを1秒間発生(芳香)させる(ステップS33)。
【0036】
香り通信サーバ装置300の制御部320は、呼出時間が例えば呼出音5回分の長さとなったときと、7回分の長さとなったときに、それぞれ、ステップS31と同じ処理を実行する(ステップS34、S37)。それに伴い、通信端末100aの制御部160aは、ステップS32で行った処理と同じ処理を実行する(ステップS35、S38)。また、芳香機200の制御部230も、ステップS33で行った処理と同じ処理を実行する(ステップS36、S39)。なお、ステップS35又は38の処理がされる前にユーザBが通信端末100bを操作して通話が開始された場合、制御部160aは、通話が開始されたとき以降の処理を実行しないようにしてもよいし、それとは関係なくこれらの処理を実行してもよい。
【0037】
また、発信者芳香サービスにおいては、芳香機200の香り発生部220が香りの強弱を変化させることができるように構成されていれば、芳香期間中に、発生させる香りの強さ(芳香の強度)を変化させてもよい。例えば、香り発生部220は、香りの強度をレベル1から5までの5段階(レベル5が最も強い)で変化させることができるものとする。
【0038】
図8は、芳香期間中に芳香の強度を変化させる場合の、発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。図8では、図7と同様にステップS16以降の処理を示している。香り通信サーバ装置300の制御部320は、ステップS16で計測を開始した呼出時間が例えば呼出音3回分の長さとなったときに、通信端末100aに対して、ユーザAの香りIDのうちのいずれか(例えばID0002)を送信するとともに、その香りIDの香りをレベル2の強度で発生させることを開始するように指示する(ステップS41)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、この指示とともに送信されてきた香りIDの香りをレベル2の強度で発生させることを開始するように指示する(ステップS42)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、指示された香りIDの香り、すなわちラベンダーの香りをレベル2で発生させること(芳香)を開始させる(ステップS43)。
【0039】
続いて、香り通信サーバ装置300の制御部320は、呼出時間が例えば呼出音5回分の長さとなったときに、芳香機200に発生させている香りの強度をレベル3に変更させるように通信端末100aに指示する(ステップS44)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、発生している香りの強度をレベル3に変更させるように指示する(ステップS45)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、芳香の強度をレベル2からレベル3に変更する(ステップS46)。次に、香り通信サーバ装置300の制御部320は、呼出時間が例えば呼出音7回分の長さとなったときに、芳香機200に発生させている香りの強度をレベル4に変更させるように通信端末100aに指示する(ステップS47)。以下、ステップS48、S49において、ステップS45、S46と同様の処理が行われて、芳香機200から発生する香りの強度がレベル4に変更される。
【0040】
そして、ステップS12において通信端末100aから電話通信の接続を要求されていた通信端末100bにおいて、通信端末100bの操作部150bがユーザBにより操作され、通話を開始するための操作が行われたものとする(ステップS50)。この操作により、通信端末100a及び100bは、互いに電話通信で接続され、通話が行える状態となる(ステップS51)。通信端末100bの制御部160bは、ステップS51において、電話通信で接続されると、その旨を香り通信サーバ装置300に通知する(ステップS52)。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、香りの発生を終了させるように指示する(ステップS53)。以下、ステップS54、S55において、ステップS21、S21と同様の処理が行われて、芳香機200による芳香が終了する。なお、ステップS45又はS48の処理が行われる前にステップS51の処理(電話通信の接続)が行われて通話が開始された場合、制御部160aは、通話が開始されたとき以降の処理を実行しないようにしてもよいし、それとは関係なくこれらの処理を実行してもよい。
【0041】
以上、図6、図7、図8に示したように、通信端末100aの制御部160aは、芳香の発生の開始やその終了、芳香の強度の変更などの処理(以下「芳香処理」という。)を、様々なタイミングで実行する。これにより、発信者芳香サービスにおいては、芳香のタイミングや期間、強度を異ならせた様々な方法で発信者に香りを提供することができる。香り通信サーバ装置300の制御部320は、例えば、これらのうちの1つの方法で香りを提供してもよいし、ユーザ毎に香りを提供する方法を変えてもよい。また、制御部320は、時期によってこの方法を変えてもよいし、ユーザが選択した方法でそのユーザに香りを提供するようにしてもよい。これらの方法は、香り通信サーバ装置300の記憶部330に、各方法における制御部320の動作の設定を表す情報(以下「設定情報」という。)を記憶させておくことで実現される。この設定情報は、例えば、実行する芳香処理の種類を表す芳香処理ID、その芳香処理を実行するタイミングを表すタイミングID、香りの強度又はその芳香処理を継続する時間等を表す数値である。芳香処理IDは、例えば、芳香の発生の開始、その終了及び芳香の強度の変更をそれぞれ表す識別子である。また、タイミングIDは、例えば、タイミングを決める要因が呼出時間であることを表す識別子と、その時間の長さを秒で表す数値とを組み合わせたものである。タイミングIDは、この他にも、例えば、タイミングを決める要因が受信者側の通信端末100の制御部160bの動作であることを示す識別子と、その動作の種類を表す番号とを組み合わせたものである。以下、これらの設定情報を、「芳香処理設定情報」という。また、タイミングIDが後者のものである場合、このタイミングIDは、通信端末100bの記憶部170bにも記憶される。通信端末100bの制御部160bは、このタイミングIDが表す動作を行ったときに、上記ステップS52のようにその旨を香り通信サーバ装置300に通知する。
【0042】
本実施形態によれば、通信端末100bが着信の動作を行った場合に、その動作の後の経過時間に応じた様々なタイミングで香りが発生する。つまり、着信者(ユーザB)以外のユーザ(発信者であるユーザA)に対し、その着信者の通信端末100bの動作(着信の動作)に応じたタイミングで香りを提供することができる。また、通信端末100aの制御部160aは、図7で示した例では、呼出音が鳴る間隔に応じたタイミングで芳香機200から芳香させている。これにより、ユーザは、呼出音が鳴るタイミングを、聴覚に加えて嗅覚でも知ることができる。ユーザは、呼出音が鳴った回数を数えることで呼出時間の長さの見当をつけることがあるが、呼出音だけだと聞き逃したり数え損なったりして回数を忘れることがある。図7の例によれば、呼出音に加えて香りを同時に嗅ぐことで呼出音が鳴ったときの印象が強まり、呼出音だけの場合に比べて、呼出音の回数を覚えておきやすくなる。また、図8の例では、呼出時間が長くなるほど香りが強くなるため、ユーザは、香りの強さが変わらない場合に比べて、呼出時間の長さの見当をつけやすくなる。また、本実施形態によれば、発信者であるユーザは、相手の電話で着信の動作が行われ、相手が電話に出るのを待っている間に、香りを楽しむことができる。また、受信者であるユーザは、着信があった後、その着信の相手(発信者)を待たせているとき、又はその電話に出ることができないときに、その相手に対して香りを提供することで、待ち時間に香りを楽しんでもらうことができる。
【0043】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る通信システムは、上述した第1実施形態の通信システム10と共通する構成を有するものである。よって、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1実施形態と本実施形態との相違点は、第1実施形態では、着信の動作の後に経過した時間に応じて上述の芳香処理が実行されていたが、本実施形態では、通信端末100bが有する機能が実行されるタイミングに応じて芳香処理が実行されるという点である。ここでいう通信端末100bが有する機能とは、着信を契機として実行されるものであり、例えば、伝言メモ機能である。この伝言メモ機能とは、他の通信端末100から電話通信の接続を要求されたときに、通話させる代わりに、相手のユーザの音声を録音して伝言形式のメモとして保存しておく機能である。この機能は、通信端末100bの制御部160bが、電話通信によって送信されてくる音声信号を、通話のときのように音声入出力部140bから出力させる代わりに、音声データに変換して記憶部170bに記憶させることで実現される。具体的には、制御部160bは、着信の動作を行ってから一定の時間が経過すると、まず、これから伝言メモを録音するという旨を伝える音声信号を通信端末100aに対して送信する。次に、制御部160bは、上記音声信号の出力に要する時間がこの送信から経過した後に、通話の録音を開始して、音声データを生成する。そして、制御部160bは、電話通信の終了又は予め定められた伝言メモの最長の録音時間の経過により録音を終了させると、生成した音声データを記憶部170bに記憶させる。こうして記憶された音声データ、すなわち伝言メモは、通信端末100bの操作部150bを操作することにより再生される。
【0044】
このような伝言メモ機能の実行に応じて芳香処理が実行される例について説明する。
図9は、本実施形態に係る発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、まず、図6のステップS11からS14までと同じ処理が行われる。通信端末100bの制御部160bは、ステップS12の処理において行われる呼び出しを受け付けると、その受け付けの動作(着信の動作)を行ったときからの時間を計測し、定められた時間が経過すると、上記伝言メモ機能を開始させる(ステップS61)。制御部160bは、この伝言メモ機能を開始する動作を行う(より詳細には、上述した音声信号を通信端末100aに対して送信する)とともに、その動作を行ったことを香り通信サーバ装置300に通知する(ステップS62)。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、契約情報で示されているユーザAの香りIDのうちのいずれかを送信するとともに、その香りIDの香りの発生を開始するように指示する(ステップS63)。以下、ステップS64、S65において、図6のステップS18、S18と同様の処理が行われて、芳香機200による芳香が開始される。なお、制御部160aは、芳香機200に対して、ステップS63において予め定められた時間だけ芳香するように指示してもよいし、伝言メモへの録音が終わって電話通信が切れたときに芳香を終了するように指示してもよい。
【0045】
図9のステップS62では、伝言メモ機能において制御部160bにより行われる動作のうち、上記音声信号が送信されるタイミングで上記通知がされたが、他の動作が行われるタイミングで通知をしてもよい。例えば、制御部160bは、録音を開始したタイミングや、録音を終了したタイミングで上記通知をしてもよい。
【0046】
なお、これらのタイミングで、芳香の開始以外の芳香処理が実行されてもよい。また、芳香処理には、発生させる香りの種類(芳香の種類)を変える処理が含まれていてもよい。
図10は、伝言メモ機能が実行されるタイミングに応じて芳香の種類を変えるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、まず、図6のステップS11からS18までと同じ処理が行われ、芳香機200による芳香が開始される。このとき、芳香機200は、例えば、ラベンダーの香りを発生させているものとする。次に、通信端末100bの制御部160bは、ステップS71、S72において、図9のステップS61、S62と同様に、伝言メモ機能を開始させ、その旨を香り通信サーバ装置300に通知する。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、例えば、香りIDの「ID0015」を送信するとともに、発生させている香りの種類をこの香りIDが表すロータスに変更するように指示する(ステップS73)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、発生させる香りの種類を、この指示とともに送信されてきた香りIDの香りに変更するように指示する(ステップS74)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、ラベンダーの香りを発生させるのに代えて、通信端末100aから送信されてきた香りIDの香り、すなわちロータスの香りを発生させる(ステップS75)。なお、制御部160aは、芳香機200に対して、ステップS74において予め定められた時間だけ芳香するように指示してもよいし、伝言メモへの録音が終わって電話通信が切れたときに芳香を終了するように指示してもよい。
【0047】
本実施形態によれば、着信の動作が行われた後に実行される通信端末100bの動作に応じた様々なタイミングで香りが発生する。また、この場合も、着信者以外のユーザに対し、その着信者の通信端末100bの動作(着信の動作)に応じたタイミングで香りを提供することができる。また、ユーザAは、通信端末100bにおいて伝言メモ機能が実行されていることを、聴覚に加えて嗅覚でも知ることができる。
【0048】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る通信システムは、上述した第1実施形態の通信システム10と共通する構成を有するものである。よって、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1及び第2実施形態と本実施形態との相違点は、第1及び第2実施形態では通話が始まる前に上述の芳香処理が実行されていたが、本実施形態では、通話が終わった後に芳香処理が実行されるという点である。
【0049】
図11は、本実施形態に係る発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、まず、図6のステップS11からS14までと同じ処理が行われる。次に、ステップS12において呼び出しを受け付けた通信端末100bにおいて、操作部150bがユーザBにより操作され、通話を開始するための操作が行われたものとする(ステップS81)。この操作により、通信端末100bの制御部160bが通信端末100aと電話通信で接続するための動作を行い、両端末間で通話が行える状態となる(ステップS82)。続いて、操作部150bがユーザBにより操作され、通話を終了するための操作が行われたものとする(ステップS83)。この操作により、制御部160bが通信端末100aと接続している電話通信を切断するための動作を行い、両端末間で行われていた通話が終了する。制御部160bは、その旨(電話通信の接続が終了したこと。)を香り通信サーバ装置300に通知する(ステップS84)。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、ユーザAの香りIDのうちのいずれか(例えばID0002)を送信するとともに、その香りIDの香りを一定時間(例えば3秒間)発生させるように指示する(ステップS85)。通信端末100aの制御部160aは、この指示を受け付けると、芳香機200に対して、この指示とともに送信されてきた香りIDの香りを3秒間発生させるように指示する(ステップS86)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、指示された香りIDの香り(この場合ラベンダーの香り)を3秒間発生(芳香)させる(ステップS87)。
【0050】
本実施形態によれば、通信端末100a及び100bの電話通信の接続が終わった後であっても、香りを発生させることができる。また、この場合も、着信者以外のユーザに対し、その着信者の通信端末100bの動作(電話通信を切断するための動作)に応じたタイミングで香りを提供することができる。
【0051】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る通信システムは、上述した第1実施形態の通信システム10と共通する構成を有するものである。よって、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。上述した各実施形態と本実施形態との相違点は、本実施形態では、通信端末100aの制御部160aは、受信側の通信端末100bを操作するユーザB(受信者)の操作(第3実施形態で述べた通話終了の操作を除く)に応じて香りを発生させることである。
【0052】
図12は、本実施形態に係る発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、まず、図6のステップS11からS14までと同じ処理が行われる。通信端末100bの制御部160bは、図9のステップS61と同様の処理により伝言メモ機能を開始させた後、ユーザAの音声を録音する(ステップS91)。この録音が終了した後、通信端末100bの操作部150bがユーザBにより操作され、録音された伝言メモを再生するための操作が行われたものとする(ステップS92)。この操作により、制御部160bは、伝言メモを再生する動作を行う。制御部160bは、その旨(伝言メモを再生する動作を行ったこと。)を香り通信サーバ装置300に通知する(ステップS93)。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、ユーザAの香りIDのうちのいずれか(例えばID0002)を送信するとともに、その香りIDの香りの発生を開始させるように指示する(ステップS94)。以下、ステップS95、S96において、図6のステップS18、S18と同様の処理が行われて、芳香機200による芳香が開始される。なお、この例では、制御部160aがステップS95において予め定められた時間だけ芳香するように指示してもよいし、通信端末100bにおいて伝言メモの再生が終わったときに、ステップS93からS95までの処理と同様の処理が行われて制御部160aが芳香を終了するように芳香機200に指示してもよい。
【0053】
なお、図12の例においては、ステップS92でユーザBによりいわゆる不在者着信を表示する操作がされてもよい。この場合、制御部160bは、この操作により不在者着信を表示する動作を行い、その動作を行ったことをステップS93で香り通信サーバ装置300に通知する。これらの処理が行われることにより、発信者であるユーザAは、受信者であるユーザBが伝言メモの再生又は不在者着信の表示の操作を行ったことを、香りの発生により知ることができる。
【0054】
また、通信端末100aと100bとの間では、電話通信に代えて、電子メールによる通信が行われてもよい。
図13は、電子メールによる通信が行われる場合における、発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。通信端末100a及び100bは、それぞれ、ユーザA及びBが利用する電子メールアドレスに送信されてくる電子メールを表示する機能を有している。そして、この手順は、ユーザAによって、ユーザBの電子メールアドレスへ電子メールを発信するための操作が行われることから始まる(ステップS101)。この操作が行われると、通信端末100aの制御部160aは、ユーザBの電子メールアドレスに対して、電子メールを送信する動作を行う(ステップS102)。制御部160aは、ステップS12の送信を行うとともに、香り通信サーバ装置300に対して、自通信端末がユーザBの電子メールアドレスに対して電子メールの送信の動作を行ったことを、この送信の動作を行った時刻と、ユーザA及びユーザBの電子メールアドレスとともに通知する(ステップS103)。
【0055】
香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、図6のステップS15の処理を、電話番号を用いたところを電子メールアドレスに代えて実行する(ステップS104)。これにより、制御部320は、ユーザA及びBともに発信者芳香サービス契約が結ばれていることを確認する。続いて、ユーザBが通信端末100bを用いて、ステップS102で送信されて自身の電子メールアドレスへ届いた電子メールを表示する操作を行ったものとする(ステップS105)。制御部160bは、この電子メールを表示部130bに表示させる動作を行うとともに、この動作を行ったことを香り通信サーバ装置300に通知する(ステップS106)。香り通信サーバ装置300の制御部320は、この通知を受け取ると、通信端末100aに対して、契約情報で示されているユーザAの香りIDのうちのいずれかを送信するとともに、その香りIDの香りの発生を開始するように指示する(ステップS107)。以下、ステップS108、S109において、図6のステップS18、S18と同様の処理が行われて、芳香機200による芳香が開始される。なお、この例では、制御部160aがステップS108において予め定められた時間だけ芳香するように指示すればよい。
【0056】
なお、図13の例においては、ステップS105でユーザBの操作により電子メールに添付されたファイルを開封する操作がされてもよい。この場合、制御部160bは、その操作によりファイルを開封する動作を行い、その動作を行ったことをステップS106で香り通信サーバ装置300に通知する。これらの処理が行われることにより、発信者であるユーザAは、受信者であるユーザBが電子メール又は電子メールに添付したファイルを開いたことを、香りの発生により知ることができる。
【0057】
[実施形態のまとめ]
上述した各実施形態においては、発信者であるユーザAの通信端末100aの制御部160aは、通信端末100bにおいて予め定められた動作が行われた後、その動作に応じて決められた条件が満たされると、芳香機200を制御して香りを発生させる。この条件を「第1条件」といい、例えば、第1実施形態であれば、着信の動作が行われた後、呼出時間が呼出音3回分の長さとなることによって満たされるものとなる。なお、この場合の第1条件は、呼出時間がこれ以外の長さとなることによって満たされるものであってもよく、要するに、予め定められた時間に達したときに満たされるものであればよい。
【0058】
また、第1条件は、第2実施形態において図9で示した例であれば、通信端末100bにおいて伝言メモ機能を開始する動作が行われることによって満たされるものとなる。なお、この場合の第1条件は、通信端末100bにおいて他の動作が行われることによって満たされるものであってもよく、要するに、通信端末100aから100bへ発信するための操作が行われた後、通信端末100bが予め定められた動作が行われることによって満たされるものであればよい。
また、第1条件は、第3実施形態において図11で示した例であれば、通信端末100a及び100bの間で通話が開始された後、通信端末100bが通話を終了させる動作を行うことによって満たされるものとなる。なお、この場合の第1条件は、音声による通話に限らず、チャット(通信により文字を送受信して会話すること)やテレビ電話など、音声又は文字による会話が通信により行われるものであれば、通信端末100bがその会話を終了させる動作を行うことによって満たされるものであればよい。
また、第1条件は、第4実施形態において図12で示した例であれば、通信端末100bにおいて着信の動作が行われた後、ユーザBの操作により通信端末100bが伝言メモを再生する動作を行うことによって満たされるものとなる。また、第1条件は、図13で示した例であれば、着信の動作が行われた後、ユーザBの操作により通信端末100bが電子メールを表示する動作を行うことによって満たされるものとなる。なお、この場合の第1条件は、これらの操作に限らず、上記着信の動作が行われた後に、予め定められた操作がユーザによって行われ、その操作による動作を通信端末100bが行うことで満たされるものであればよい。
【0059】
また、通信端末100aの制御部160aは、上記第1条件が満たされたことに応じて芳香機200に香りを発生させた後、第1条件とは異なる条件(この条件を「第2条件」という。)が満たされると、第1条件が満たされたときに芳香機200から発生した香りとは異なる香りを芳香機200に発生させる制御を行う。この第2条件は、例えば、第2実施形態において図10で示した例であれば、通信端末100bにおいて伝言メモ機能を開始する動作が行われることによって満たされるものである。
また、制御部160aは、第1条件が満たされたことに応じて芳香機200に香りを発生させた後、第1条件とは異なる条件(この条件を「第3条件」という。)が満たされると、第1条件が満たされたときに芳香機200から発生させた香りの強度を変化させる制御を行う。この第3条件は、例えば、第1実施形態において図8で示した例であれば、通信端末100bにおいて着信の動作が行われた後、呼出時間が呼出音5回分及び7回分の長さとなることによって満たされるものである。
【0060】
上述した各実施形態においては、香り通信サーバ装置300の制御部320は、プログラムを実行することで、次のような機能を実現する。
図14は、制御部320が実現する機能を示す機能ブロック図である。制御部320は、発信検知部321と、動作検知部322と、通知部323とを有する。発信検知部321は、通信端末100aから通信端末100bへ第2通信部120aを介して行われる発信を検知する。発信検知部321は、例えば、第1実施形態で図6に示した例であれば、ステップS14において通信端末100aから通信端末100bに対して発信を行ったことを通知されることにより、この発信を検知する。動作検知部322は、発信検知部321により発信が検知された後に、通信端末100bにおいて行われる予め定められた動作を検知する。動作検知部322は、例えば、第1実施形態で図6に示した例であれば、ステップS14において通信端末100aから通信端末100bが着信の動作を行ったことを通知されることにより、この動作を検知する。また、動作検知部322は、例えば、第2実施形態で図9に示した例であれば、ステップS62において通信端末100bから伝言メモ機能を開始する動作を行ったことを通知されることにより、この動作を検知する。通知部323は、動作検知部322により動作が検知され、かつ、その動作に応じて決められた第1条件が満たされると、その第1条件が満たされたことを通信端末100aに通知する。例えば、第1実施形態で図6に示した例であれば、通知部323は、ステップS14の通知により動作検知部322が動作を検知し、かつ、ステップS16で計測を開始した呼出時間が呼出音3回分の長さとなることで第1条件が満たされると、ステップS17において香りの発生を開始するように指示する。この香りの発生の指示は、第1条件が満たされたことを表しているので、通知部323は、この指示をすることで、第1条件が満たされことを通信端末100aに対して通知していることになる。通知部323は、例えば図6で示した第1実施形態のステップS17、S20、図9で示した第2実施形態のステップS63、図11で示した第3実施形態のステップS85、図12で示した第4実施形態のステップS94等において、通信端末100aに通知する。
【0061】
また、上述した各実施形態においては、通信端末100aの制御部160aは、プログラムを実行することで次のような機能を実現する。
図15は、制御部160aが実現する機能を示す機能ブロック図である。制御部160aは、検知部161aと、香り制御部162aとを有する。検知部161aは、第2通信部120aを介して通信端末100bへ発信が行われた後に、通信端末100bにおいて行われる上述した予め定められた動作を検知する検知手段である。この予め定められた動作とは、例えば、伝言メモ機能を開始する動作である。検知部161aは、例えば、第2実施形態で図9に示した例であれば、ステップS62において通信端末100bから伝言メモ機能を開始する動作を行ったことを通知された香り通信サーバ装置300が、ステップS63において芳香の開始を指示してきたときに、この予め定められた動作(伝言メモ機能を開始する動作)が行われたことを検知することになる。香り制御部162aは、芳香機200を制御する制御手段である。香り制御部162aは、検知部161aによって動作が検知され、かつ、その動作に応じて決められた第1条件が満たされると、芳香機200を制御して、芳香機200に香りを発生させる。香り制御部162aは、例えば、第1実施形態で図6に示した例であれば、ステップS18、S21において芳香機200に香りを発生させる。
【0062】
[変形例]
上述した各実施形態は、それぞれが本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
【0063】
(変形例1)
香り通信サーバ装置300の制御部320は、上述した各実施形態では、発信者(ユーザA)及び受信者(ユーザB)の両者が発信者芳香サービス契約を結んでいる場合に上述した動作を行ったが、両者とも香り通信サービスを契約していれば、そのうちのいずれか一方のみが発信者芳香サービス契約を結んでいる場合に、この動作を行ってもよい、すなわち、発信者芳香サービスを提供してもよい。発信者のみがこの契約を結んでいる場合、発信者は、自身の発信が接続されるまでの待ち時間に香りを楽しむことができる。また、受信者のみがこの契約を結んでいる場合は、この待ち時間や、通話できない状況にある場合に、発信者に香りを楽しんでもらうことができる。
【0064】
(変形例2)
上述した第1及び第2実施形態では、呼出時間を香り通信サーバ装置300の制御部320が計測したが、通信端末100aの制御部160aが計測してもよい。この場合、通信端末100aの記憶部170aには、上述した芳香処理設定情報が記憶されている。
図16は、本変形例に係る発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この手順では、まず、図6のステップS11からS14までと同じ処理が行われる。次に、香り通信サーバ装置300の制御部320は、ユーザA及びBともに発信者芳香サービス契約が結ばれていることを、通信端末100aに通知する(ステップS111)。通信端末100aの制御部160aは、ステップS13において通信端末100bが呼び出しの動作を行ったことを通知されたときから、呼出時間の計測を開始しておき、例えば呼出音2回分の時間が経過したら計測を終了するようにしておく。そして、計測を終了する前に、ステップS111における通知がされれば、この呼出音の計測を継続する(ステップS112)。そして、制御部160aは、呼出時間が例えば呼出音3回分の長さとなったときに、芳香機200に対して、記憶部170aに記憶されている香りIDのうちのいずれか1つの香りの発生を開始するように指示する(ステップS113)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、指示された香りIDの香りの発生(芳香)を開始させる(ステップS114)。続いて、制御部160aは、呼出時間が例えば呼出音7回分の長さとなったときに、芳香機200に対して、芳香機200に対して、香りの発生を終了させるように指示する(ステップS115)。芳香機200の制御部230は、この指示を受け付けると、香り発生部220を制御して、香りの発生(芳香)を終了させる(ステップS116)。
【0065】
本変形例によれば、香り通信サーバ装置300と通信端末100aとの間の通信を減らすことができ、ネットワーク400の通信の負荷を減らすことができる。また、香り通信サーバ装置300からの通知が通信端末100aに受け取られるまでに要する時間は、ネットワーク400の状態によって変動することがある。この変動が起こると、通信端末100aが香り通信サーバ装置300の制御部320からの指示を受け付けるタイミングがそのときどきで変化することになる。この変化は、一定の間隔で芳香処理が行われたり、別の処理と近いタイミングで行われるときにユーザに認識されやすい。例えば、図7の例においてこの変動が起こると、呼出音が鳴るタイミングと芳香が発生するタイミングとの関係が、呼出音3、5、7回目の指示毎に変化するため、ユーザに容易に認識されることになる。本変形例では、制御部160aが呼出時間の計測と芳香処理の指示とを両方行うため、芳香処理を実行するタイミングがこのようにずれることがない。
【0066】
(変形例3)
通信端末100bの制御部160bが予め定められた動作を行ったことは、上述した第2、3、4実施形態のように制御部160bから香り通信サーバ装置300に通知されてもよいし、第1実施形態のように通信端末100aに通知されてから通信端末100aの制御部160aが香り通信サーバ装置300に通知してもよい。また、この動作を行ったことを、制御部160bが通信端末100aに通知するようにしてもよい。この場合、通信端末100aの記憶部170aは、これらの実施形態において香り通信サーバ装置300の記憶部330に記憶されていた芳香処理設定情報を記憶する。
【0067】
図17は、本変形例に係る発信者芳香サービスが提供されるときの処理の手順の一例を示すシーケンスチャートである。この例では、通信端末100aの記憶部170aには、芳香の発生の開始を表す芳香処理IDと、受信者側の通信端末100が伝言メモ機能を開始したときを表すタイミングIDとが設定情報として記憶されているものとする。この手順では、図6のステップS11からS14までと同じ処理が行われる。次に、香り通信サーバ装置300の制御部320は、ユーザA及びBともに発信者芳香サービス契約が結ばれていることを、通信端末100aに通知する(ステップS121)。続いて、図9のステップS61と同様の処理により伝言メモ機能が開始されたとする(ステップS122)。制御部160bは、この伝言メモ機能を開始させる動作を行うとともに、その動作を行ったことを通信端末100aに通知する(ステップS123)。通信端末100aの制御部160aは、ステップS121の通知によりユーザBの発信者芳香サービス契約が確認されたので、上記設定情報に従い、ステップS123で伝言メモ機能の開始が通知されたタイミングで、芳香機200に対して芳香の開始を指示する(ステップS124)。この指示により、芳香機200が芳香を開始する(ステップS125)。
【0068】
この例のように、ステップS122の伝言メモの開始がステップS15の契約内容の確認よりも後に行われる場合、図9の例のように、伝言メモの開始が香り通信サーバ装置300に通知され、その通知の後に芳香処理が通信端末100aに指示されるときに比べて、本変形例では、香り通信サーバ装置300から通信端末100aへの通信が不要な分だけ早く芳香処理を実行させることができる。
【0069】
(変形例4)
通信端末100は、上述した実施形態では、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などの無線通信端末であったが、これらに限らず、例えば、通信端末100と同様の機能を有したパーソナルコンピュータ等であってもよい。また、上述した実施形態では、通信端末100と香りを発生させる手段(芳香機200)とは、別々の装置であったが、この手段が通信端末100に備えられていてもよい。この場合、通信端末100は、図2に破線で示した芳香部180を備える。この芳香部180は、芳香機200と同様の機能を有し、香りIDにより指定された香りを発生させる。これにより、通信の感度が変動することで芳香処理の指示が届かなかったり遅延したりする、といったことがなくなる。
【0070】
(変形例5)
上述した各実施形態では、通信端末100bの記憶部170bがタイミングIDを記憶して、通信端末100bの制御部160bが、このタイミングIDが表す動作を行ったときに、その旨を香り通信サーバ装置300に通知したが、記憶部170bにタイミングIDを記憶させなくてもよい。この場合、制御部160bは、何らかの動作を行う度に、その旨を香り通信サーバ装置300に通知する。香り通信サーバ装置300の制御部320は、タイミングIDが表す動作が行われた旨が通信端末100bから通知されたときに、そのタイミングIDと組み合わされている芳香処理IDの芳香処理を実行するように通信端末100aに指示する。本変形例によれば、タイミングIDは香り通信サーバ装置300の記憶部330にのみ記憶されることになるので、例えば、発信者芳香サービスの内容が変わってタイミングIDを更新する場合に、各通信端末100にタイミングIDが記憶されている場合に比べて、容易にその更新を行うことができる。
【0071】
(変形例6)
本発明は、通信端末100aのような通信装置、香り通信サーバ装置300のような情報処理装置又はこれらを含む通信システム10としても把握されるものである。また、これらのみならず、これらを実現するための方法や、コンピュータに通信端末100aの制御部160aの機能を実現させるためのプログラムとしても把握されるものである。かかるプログラムは、これを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、これをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…通信システム、100…通信端末、200…芳香機、300…香り通信サーバ装置、400…ネットワーク、110…第1通信部、120…第2通信部、130…表示部、140…音声入出力部、150…操作部、160、230、320…制御部、170、330…記憶部、210、310…通信部、220…香り発生部、161…検知部、162…香り制御部、321…発信検知部、322…動作検知部、323…通知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信装置と通信する通信手段と、
前記通信手段を介して他の通信装置へ発信が行われた後に、前記他の通信装置において行われる予め定められた動作を検知する検知手段と、
前記検知手段によって前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、香りを発生させる発生手段を制御して、当該発生手段に香りを発生させる制御手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1条件が満たされた後に、前記検知手段によって検知された動作に応じて決められた第2条件が満たされると、前記第1条件が満たされたときに前記発生手段から発生した香りとは異なる香りを当該発生手段に発生させる
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1条件が満たされた後に、前記検知手段によって検知された動作に応じて決められた第3条件が満たされると、前記第1条件が満たされたときに前記発生手段から発生させた香りの強度を変化させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第1条件は、前記通信手段を介して前記他の通信装置へ行った発信を当該他の通信装置が受け取る動作が前記検知手段により検知されたときから経過した時間が、予め定められた時間に達することによって満たされるものである
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1条件は、前記通信手段を介した他の通信装置との音声又は文字による会話を要求する発信が行われた後、当該他の通信装置との当該会話を当該他の通信装置が終了させる動作が前記検知手段により検知されることによって満たされるものである
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第1条件は、前記通信手段を介して前記他の通信装置へ行った発信を当該他の通信装置が受け取った後、当該他の通信装置に対してユーザが予め定められた操作を行うことで実行される動作が前記検知手段により検知されることによって満たされるものである
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の通信装置と、
前記通信装置から当該通信装置とは異なる別筐体通信装置へ前記通信手段を介して行われる発信を検知する発信検知手段と、前記発信検知手段により前記発信が検知された後に、前記別筐体通信装置において行われる前記動作を検知する動作検知手段と、前記動作検知手段により前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた前記第1条件が満たされると、当該第1条件が満たされたことを前記通信装置に通知する通知手段とを有する情報処理装置と
を備え、
前記通信装置の制御手段は、前記情報処理装置の前記通知手段により前記動作が検知されたことを通知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、前記発生手段に香りを発生させる
ことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
他の通信装置と通信する通信手段を備えたコンピュータを、
前記通信手段を介して他の通信装置へ発信が行われた後に、前記他の通信装置において行われる予め定められた動作を検知する検知手段と、
前記検知手段によって前記動作が検知され、かつ、当該動作に応じて決められた第1条件が満たされると、香りを発生させる発生手段を制御して、当該発生手段に香りを発生させる制御手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−55555(P2013−55555A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193147(P2011−193147)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】