説明

通信装置及びその制御方法

【課題】 留守番電話機能を解除した状態で着信中に留守番電話機能を設定可能とする。
【解決手段】 留守番電話機能を解除した状態で着信中に、留守番電話機能を設定する操作が行われたか否かを判定する。その結果、留守番電話機能を設定する操作が行われたと判定した場合、留守番電話機能を起動させる。そして、留守番電話機能により着信に自動応答した後、留守番電話機能を解除した状態に戻る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、留守番電話機能を有する通信装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、留守番電話機能を有するコードレス電話装置では、留守番電話機能により、予め定められた回数分の着信(呼び出し信号)を検出すると、その着信に自動応答し、発呼者からの用件メッセージを録音する。そして、用件メッセージの録音中は、親機で録音中のメッセージを聞くことができるように構成されている。
【0003】
即ち、親機では、留守番電話モード時に、相手側からの用件メッセージを内部のメモリ等に録音するように構成されているが、この時、録音中の用件メッセージを内部スピーカから音声で出力させることも可能である。
【0004】
また、留守番電話モード時に、相手側からの用件メッセージを、留守設定を行った親機、或いは子機のみでモニタできるようにしたコードレス留守番電話機が提案されている。例えば、特許文献1参照。
【0005】
更に、子機毎に設けられたメールボックスに用件メッセージを録音し、子機の使用者だけが用件メッセージの録音中を認識でき、居留守機能で用件メッセージを聴取することができる電話装置が提案されている。例えば、特許文献2参照。
【特許文献1】特開平4-262656号公報
【特許文献2】特開2001-177637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数の子機を有する上記従来の電話装置では、留守番電話機能の設定/解除を子機でも実施することは可能であるが、全てが通常の動作からの設定操作となり、外線着信中状態からの設定/解除動作ができないという問題があった。
【0007】
また、子機で留守状態を設定した場合、設定した子機だけが用件メッセージを録音中にモニタでき、他の子機が同時に留守応答中の電話に応答する場合の無線混信回避とあるが、実際留守応答中の他の子機での応答ができなくなってしまうという問題があった。
【0008】
更に、複数の子機毎に設けられたメールボックスを指定する操作を使用者が知らないと操作できないという問題と、指定をしなかった場合も合わせて録音中を認識させることはできるが、録音が終了したことを通知できないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、留守番電話機能を解除した状態で着信中に留守番電話機能を設定可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、留守番電話機能を有する通信装置において、前記留守番電話機能を解除した状態で着信中に、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたか否かを判定する判定手段と、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたと判定した場合、前記留守番電話機能を起動させる手段とを有し、前記留守番電話機能により着信に自動応答した後、前記留守番電話機能を解除した状態に戻ることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、留守番電話機能を有する通信装置の制御方法であって、前記留守番電話機能を解除した状態で着信中に、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたか否かを判定する判定工程と、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたと判定した場合、前記留守番電話機能を起動させる工程とを有し、前記留守番電話機能により着信に自動応答した後、前記留守番電話機能を解除した状態に戻ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、留守番電話機能を解除した状態で着信中に留守番電話機能を設定可能とすることで、装置の操作性及びユーザの利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0014】
本実施形態では、留守番電話機能を有する通信装置として、コードレス留守番電話付きファクシミリ装置(FAX)を例に挙げて説明する。尚、本発明は、これだけに限らず、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、留守番電話機能を有する複合機に適用しても良い。
【0015】
図1は、本実施形態におけるコードレス留守番電話付きファクシミリ装置(FAX)の構成の一例を示す図である。図1において、100はファクシミリ装置のコードレス電話付き親機(以下、親機)である。110、120、130はコードレス電話子機(以下、子機)である。
【0016】
尚、親機100に対して複数の子機が接続可能であり、図1に示す例では、他の子機として子機120及び130が増設され、結果として3台の子機を含む構成である。
【0017】
図1に示すように、親機100は、表示部101、操作部102、この操作部102に属している留守ボタン105、ハンドセット103及び親機アンテナ104を有し、有線回線106を介して公衆回線107に接続されている。親機アンテナ104は子機110〜130との無線通信に使用される。表示部101はカラーLCDから構成されているが、モノクロLCDで構成されていても良い。
【0018】
親機100は、本体の制御、回線制御、留守番電話制御、及び子機との無線制御などを行うユニットである。
【0019】
一方、子機110〜130は、表示部111、操作部112、この操作部112に属している留守ボタン115、及び子機アンテナ113を有する。子機アンテナ113は親機100との無線通信に使用される。
【0020】
図2は、図1に示すコードレス電話付き親機の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、親機100には、図1に示す表示部101、操作部102、ハンドセット103、親機アンテナ104、留守ボタン105に加え、CPU201、ROM202、RAM203が含まれる。更に、通信制御部204、DSP(MODEM/音声処理)部205、音源部206、クロスポイントスイッチ部207、無線部208、本体スピーカ209、本体マイク210が含まれる。また、ファクシミリ機能を実現するために、送信原稿の読み取りや受信原稿の記録を行う記録部211、読取部212、センサ部213が含まれる。そして、上述の各構成要素(以下、各部)はシステムバス214を介して相互に接続される。
【0021】
CPU201は、システムバス214を介して各部と信号やデータの授受を行い、入力した信号に応じてシステムバス214に接続された各部を制御する。即ち、CPU201はROM202に格納されたプログラムに従って、通話に伴う呼処理や回線各種サービス機能に伴う処理を実行する。そして、回線から入来するベル信号の回数検出を行い、規定回数になると回線を捕捉し、DSP部205において留守番電話の固定メッセージを送出する。その後、発呼者からのメッセージをDSP部205が音声圧縮してRAM203に格納するように制御する。
【0022】
ROM202は、CPU201の制御プログラムを格納している。この制御プログラムとしては、DSP部205を制御して留守番電話やFAX送受信、ナンバーディスプレイの表示、音声信号の入出力を実現するためのプログラムなどである。
【0023】
RAM203は、CPU201が呼処理を含む留守番電話処理を実行する際に使用するワークメモリである。ここには、ROM202と異なり、一時的なデータが記憶される。また、RAM203は、電池などでバックアップされる場合やデータの書き込み、消去が可能なEEPROM又はフラッシュROMで構成されても良く、アクセススピードや保存処理に応じて必要なデバイスが使い分けられている。
【0024】
通信制御部204は、公衆回線107を収容するためのインターフェースであり、アナログ回線の場合、局交換機の電話回線(以後、加入者線と称す)に接続され、ダイオードによる全波整流回路により構成される。更に、極性一致回路、リンガー検出回路、フックスイッチ回路、トランス回路で構成される。ここで、極性一致回路は、回線電圧の極性を一致させるための回路で、リンガー検出回路は、局交換機からの呼出信号を検出する回路である。フックスイッチ回路は、オフフック操作が行われると、回線ループを形成すると共に、局に対してダイヤルパルスを送出する回路で、トランス回路は、2線−4線変換を行うための回路である。
【0025】
尚、通信制御部204を半導体で構成することも可能である。また、本実施形態では、アナログ回線に接続されているが、デジタル回線又は光やADSLなどのブロードバンド回線に接続されても良い。
【0026】
DSP205は、デジタル信号処理プロセッサであり、DSPとAFE(アナログフロントエンド)で構成される。機能的には、留守番電話で使用する音声処理部において音声圧縮機能、応答メッセージの送出機能、或いはメッセージ録音機能を有する。更に、G3FAXによるファクシミリの送受信を行うファクシミリモデムの機能も、CPU201の制御により実現する。また、モデムデータ(ナンバーディスプレイデータ)の解析を行うナンバディスプレイ機能なども有する。
【0027】
音源部206は、保留音や着信メロディーを生成する音源LSIで構成される。クロスポイントスイッチ部207は、CPU201からの制御により各種音声信号の入出力切替を行う。留守番電話応答時には、応答メッセージがDSP部205から通信制御部204を介して有線回線106と本体スピーカ209へ送出されるようにCPU201によって制御される。また、メッセージの録音時には、有線回線106から入来する信号をDSP部205へ接続させて、本体スピーカ209から送出させるようにCPU201によって制御される。ここで、子機110が応答すれば、クロスポイントスイッチ部207は無線部208と通信制御部204とを接続するように入出力切替を行う。
【0028】
このように、DSP部205からの信号や、音源部206、ハンドセット103、本体スピーカ209、本体マイク210、無線部208などのアナログ入出力信号の通信制御部204への入出力切替を行う。接続される子機110の音声信号の送受信はこの部分で切り替えられ回線と接続し、外線通話を形成したり、ハンドセット103と接続して内線通話を形成したりする。接続処理がシンプルな場合は削除することも可能である。
【0029】
本体スピーカ209及び本体マイク210は、それぞれ音声の出力及び入力を行うものであるが、ハンドセット103を用いずに通話を行う、所謂ハンズフリー機能を提供しても良い。
【0030】
無線部208は、制御データと音声信号を変調し、無線送信可能な形式に変換して親機アンテナ104に送ると共に、親機アンテナ104より無線受信した情報より復調されたデータを取り出す。ここで、制御データはCPU201に出力し、復調された音声や変調前の音声などのアナログ信号はクロスポイントスイッチ部207と授受される。
【0031】
また、無線部208は、子機110〜130と接続するために、モデム・コンパンダ、秘話・アンプ機能を有するベースバンド部を含む。ベースバンド部からの変調信号を無線送信可能な形式に変換して親機アンテナ104に送る。親機アンテナ104より無線受信した信号より変調信号を取り出しベースバンド部に出力する。
【0032】
ここで、子機110と通話するには、通信制御部201が着信を検出し、無線部208に対して受信信号を起動し、無線部208が着信データ信号を無線に信号に変調して子機110へ送出する。その信号を子機110で応答することにより通信制御部204で着信した呼を接続し、クロスポイントスイッチ部207を介して無線部208を接続し、無線通話を形成する。また、親機100の状態を子機110へ知らせる場合、CPU201が留守番電話状態やメッセージ録音がされたかなどの判断を行い、その情報を無線部208介して子機110に送信する。また、子機110にて親機100の留守番電話を起動する場合は、その情報を無線部208で受け、データを復調し、CPU201が解析し、その状態に合わせて制御を行う。
【0033】
更に、CPU201は、ROM202のプログラムに従って親機100/子機110が無線通信中であるか否かの無線通信状態の監視、及び留守番電話の設定状態監視、などを行う。尚、他の子機120又は130との間の制御も、上述の子機110との間の制御と同様である。
【0034】
また、CPU201は、記録部211、読取部212、原稿の検出などを行うセンサ部213の処理も行う。
【0035】
表示部101は、留守番電話のメッセージ録音情報や、時刻の表示、通信中の回線状態、及びエラーなどの状態を表示する。また、表示部101は、キー入力などを行う操作部102からキー入力された文字メッセージや受信した文字メッセージも表示する。更に、親機100の各種サービス機能の設定内容も表示する。ここで留守番電話やFAXの受信があることをLCDやLEDでユーザに知らせるようにもしている。
【0036】
操作部102は、ダイヤル番号やURLなどを、0〜9、*、#などのキーを利用してアルファベットや記号などを入力するためのダイヤルキーを含む。更に、ファクシミリの送受信を制御する送信、受信キー、回線のオン/オフを行うオフフックキー、機能設定を行うためのセレクトキーなどのキーも含む。また、留守ボタン105も操作部102内に含まれ、親機100の留守設定や解除、着信中の留守設定や解除などに使用される。
【0037】
図3は、図1に示すコードレス電話子機の内部構成を示すブロック図である。尚、子機110〜130の内部構成はそれぞれ同じであるため、ここでは子機110を例に挙げて説明する。図3に示すように、子機110には、図1に示す表示部111、操作部112、子機アンテナ113、留守ボタン115に加え、CPU301、ROM302、RAM303が含まれる。更に、ベースバンド部304、無線部305、スピーカ306、レシーバ307、マイク308、電源部309が含まれる。
【0038】
CPU301は、子機110全体の制御を行う。具体的には、操作部112からのキー操作処理、表示処理、親機100との無線制御、変復調制御、AD変換や音声処理などが含まれる。ROM302は、CPU301の制御プログラムが格納されたメモリである。RAM303は、CPU301が制御を実行時に使用するワークエリアやリアルタイムに書き換える情報及び保存を有しないデータを一時的に記憶するエリアが定義されたメモリである。更に、親機100の留守番電話状態などを管理するテーブルも含まれる。
【0039】
また、RAM303は、留守番電話装置としての呼出符号(システムID)、子機番号などを記憶するEEPROM又は電話帳データを記憶するためのフラッシュROMで構成されても良く、アクセススピードや保存の必要性により使い分けられている。
【0040】
操作部112には、ダイヤル番号を入力するダイヤルキー、通話キー、切るキー、保留キー、スピーカキー、電話帳キーなどの機能キーが含まれる。更に、留守ボタン115も操作部112に付随しているが、親機100の留守番電話機能を制御するための操作キーとしてに機能する。この留守ボタン115はLEDで状態を示すことも可能であり、留守設定時は点灯し、メッセージが録音されたら点滅、留守解除時は消灯している。そして、充電台に載っているときは上述のように動作するが、充電をされていない状態では点灯、点滅動作を行わず、バッテリの消費を低減させるように動作する。
【0041】
表示部111は、LCD、LEDなどで構成され、操作メニューや電話帳の表示、時間や着信を知らせる表示、操作部112より入力されるダイヤル番号や公衆回線の使用状況、電波状況などを表示する。更に、親機100の状態を示すために留守番電話の設定状態をLCDに表示させることも可能である。
【0042】
ベースバンド部304は、モデム・コンパンダ、秘話・アンプ機能を有し、制御データや音声信号の送受信を可能とする。また、子機110がデジタルコードレスの場合、アナログからデジタルへの変換や音声圧縮機能も有する。無線部305は、変復調された信号処理を行う。電源部309は、充電可能な2次電池で構成される。
【0043】
上述の構成において、子機110の無線部305が親機100から送信された親機状態情報を、アンテナ113を介して受信する。ここで ベースバンド部304は受信情報を復調し、CPU301が解析可能なデータにする。そして、受信したデータにおいて留守番電話の状態を知る。更に、子機110の留守ボタン115の押下により留守設定状態にさせる場合、留守設定データをCPU301の処理で無線部305を介して親機100に送信し、親機100がそのデータを解析して状態を変える。
【0044】
次に、以上の構成を有する親機100及び子機110〜130における留守番電話処理を、図4〜図9を用いて説明する。この留守番電話処理は、親機100のCPU201が上述の各状態を監視することにより確認すべき内容を確認し、それに合わせて行われる。また、親機100側で設定された場合と子機110〜130側で設定された場合の制御についても説明する。
【0045】
図4は、本実施形態における留守番電話機能の各状態への遷移を示す図である。図4において、401は状態1であり、留守番電話機能が解除されている状態で、メッセージも録音されていない状態である。402は着信中であり、状態1で着信があり、親機100の本体スピーカ209と子機110〜130の各スピーカ306から着信音を鳴動させている状態である。尚、着信音を親機100及び子機110〜130の何れで鳴動させるかは、予めシステム設定として親機100及び子機110〜130で個別に設定されているものとする。
【0046】
403は通話中であり、着信に対して親機100のハンドセット103か、子機110〜130の通話ボタンにより着信応答があると、クロスポイントスイッチ部207を制御して通話路(無線部208も含む)を形成している状態である。404は状態3であり、状態1で親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115により留守番電話機能が設定され、メッセージは録音されていない状態である。405は留守番電話応答中であり、状態3又は後述する状態4で着信があると、その着信に対して自動応答し、相手から送られてくるメッセージを録音している状態である。
【0047】
406は状態4であり、留守番電話機能が設定され、既にメッセージも録音されている状態である。407はメッセージ再生で、親機100の留守ボタン105か子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下された場合に、録音されたメッセージの再生を行う。408は状態2であり、状態1で着信中に親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下された際の状態である。409は留守番電話応答中であり、着信中に親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下された場合に、その着信に対して留守番電話機能を起動させた状態である。
【0048】
次に、上述した留守番電話機能の状態1〜4における処理を、図5〜図9を用いて説明する。まず、留守番電話機能の状態1における処理を、図5を用いて説明する。
【0049】
図5は、留守番電話機能の状態1における処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS501で、通信制御部204が公衆回線107からの着信を監視し、着信を検出するとステップS502へ処理を進める。このステップS502では、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れかの留守ボタンが押下された場合にはステップS503へ処理を進め、詳細は図9を用いて説明する留守番電話応答処理を実行し、状態2へ遷移する。
【0050】
また、ステップS502で、留守ボタンが押下されなければステップS504へ処理を進め、親機100のハンドセット103か、子機110〜130の通話ボタンにより着信応答が行われたかを判定する。ここで、着信応答が行われた場合にはステップS505へ処理を進め、親機100であればハンドセット103との通話路を形成し、子機110〜130の何れかであれば、無線部208を介して子機との通話路を形成する、通常の通話処理を実行する。また、着信応答が行われなければステップS501に戻る。
【0051】
一方、上述のステップS501で、着信がない(スタンバイ)状態で親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければ、ステップS501に戻り、上述の判定処理を繰り返す。また、留守ボタンの何れかが押下された場合にはステップS507へ処理を進め、留守番電話設定処理を行い、状態3へ遷移する。この留守番電話設定処理は、親機100のRAM203で管理される留守番電話機能のテーブルを設定状態とする処理である。
【0052】
次に、留守番電話機能の状態2における処理を、図6を用いて説明する。図6は、留守番電話機能の状態2における処理手順を示すフローチャートである。
【0053】
まず、ステップS601で、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS602へ処理を進め、着信があるかを判定する。ここで、着信がなければステップS601に戻るが、着信があればステップS603へ処理を進め、詳細は図9を用いて説明する留守番電話応答処理を実行し、ステップS601に戻る。
【0054】
一方、上述のステップS601で、留守ボタンの何れかが押下された場合にはステップS604へ処理を進める。このステップS604では、留守番電話応答処理で録音されたメッセージを再生するメッセージ再生処理を実行し、状態1へ遷移する。
【0055】
次に、留守番電話機能の状態3における処理を、図7を用いて説明する。図7は、留守番電話機能の状態3における処理手順を示すフローチャートである。
【0056】
まず、ステップS701で、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS702へ処理を進め、着信があるかを判定する。ここで、着信がなければステップS701に戻るが、着信があればステップS703へ処理を進め、詳細は図9を用いて説明する留守番電話応答処理を実行し、状態4へ遷移する。
【0057】
一方、上述のステップS701で、留守ボタンの何れかが押下された場合にはステップS704へ処理を進める。このステップS704では、留守番電話機能が設定状態であるため、留守番電話解除処理を行い、状態1へ遷移する。この留守番電話解除処理は、親機100のRAM203で管理される留守番電話機能のテーブルを設定解除状態とする処理である。
【0058】
次に、留守番電話機能の状態4における処理を、図8を用いて説明する。図8は、留守番電話機能の状態4における処理手順を示すフローチャートである。
【0059】
まず、ステップS801で、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS802へ処理を進め、着信があるかを判定する。ここで、着信がなければステップS801に戻るが、着信があればステップS803へ処理を進め、詳細は図9を用いて説明する留守番電話応答処理を実行し、ステップS801に戻る。
【0060】
一方、上述のステップS801で、留守ボタンの何れかが押下された場合にはステップS804へ処理を進める。このステップS804では、留守番電話機能が設定状態であるため、留守番電話解除処理を行う。そして、ステップS805では、留守番電話応答処理で録音されたメッセージを再生するメッセージ再生処理を実行し、状態1へ遷移する。
【0061】
ここで、上述した状態1〜4で実行される留守番電話応答処理の詳細を、図9を用いて説明する。
【0062】
図9は、本実施形態における留守番電話応答処理を示すフローチャートである。まず、ステップS901で、通信制御部204が極性を反転させ、その着信に応答する。次に、ステップS902で、予め録音されている留守番電話応答メッセージを送出する。そして、ステップS903で、相手から送られてくる音声をデジタル信号に変換し、メッセージとしてRAM203に録音する。ここまでの処理は、通常の留守番電話応答処理と共通の処理である。
【0063】
次に、ステップS904で、留守番電話機能の状態が状態1か否かを判定し、状態1でなければ、この処理を終了する。ここで、状態が状態1の場合はステップS905へ処理を進め、留守ボタンが親機100で押下されたのか否かを判定する。ここで、親機100で押下された場合には、この処理を終了する。また、子機110〜130の何れかで留守ボタン115が押下された場合にはステップS906へ処理を進め、メッセージ録音終了通知を留守ボタン115が押下された子機へ送信し、この処理を終了する。
【0064】
次に、上述した状態1で外線から着信があった際に、子機110の留守ボタン115が押下された場合の親機100と子機110の処理を、図10を用いて説明する。
【0065】
図10は、本実施形態における状態1で着信中に、子機の留守ボタンが押下された場合の処理を示す図である。まず、ステップS101において、留守番電話機能の状態が状態1で親機100の通信制御部204が着信を検出すると、親機100、子機110、子機120を外線鳴動中に制御する。具体的には、回線より呼び出し信号が来ている状態で、外線ベルオン情報に合わせて外線着信要求を無線部208へ送出し、ACKを受信する。これにより、無線部208は無線接続された子機110、120へ外線リング要求を送出する。その後、外線ベルオフ情報も外線ベルオン情報と同様に無線接続された子機110、120へ送出する。これを繰り返して着信鳴動をさせる。
【0066】
この状態1で着信中に、ステップS102において、子機110の留守ボタン115が押下されると、子機110から無線部208へ留守設定要求が送出される。これにより、無線部208は留守設定応答を子機110へ返信し、子機110から留守設定実行を受信する。次に、無線部208は留守設定要求としてコマンドを通信制御部204へ送出する。ここで、通信制御部204が無線部208から留守設定要求を受信すると、ステップS103において、着信中の子機応答か、留守応答かを判定する。この場合、子機110による着信中に留守番電話機能の起動と判定し、着信自動応答を行い、着信鳴動を停止するように制御する。そして、ステップS104において、上述したように、留守番電話応答処理を行う。尚、メッセージを録音後、子機110へ録音完了を通知する処理は、図11を用いて更に後述する。
【0067】
また、ステップS103での処理と同時に、無線部208は無線接続された子機110、120をアイドル状態に移行させ、通信完了通知を通信制御部204に送信する。これにより、ステップS105で無線は切断され、子機110、120は待ち受け状態に移行する。
【0068】
次に、状態1で着信中に子機110が留守ボタン115を押下し、メッセージを録音後の親機100及び子機110の処理を、図11を用いて説明する。
【0069】
図11は、図10に示す留守番電話応答処理を開始した後の処理を示す図である。まず、ステップS201において、メッセージの録音を開始し、ステップS202において、子機110、120は待ち受け状態となる。その後、ステップS203において、メッセージの録音が終了すると、通信制御部204は無線部208に録音終了通知を送出する。これにより、無線部208が留守ボタン115を押下した子機110に対して、指定着信起動を行う。
【0070】
一方、この指定着信起動を受けた子機110は接続要求確認を無線部208へ送信し、接続実行を受信すると、接続実行確認を送信する。これにより、無線部208は接続状態に移行する上で通信制御部208に対して通信完了通知を送出し、ステップS204で、子機110とのみ無線接続状態となる。
【0071】
次に、無線部208は子機110に向けて指定着信録音完了通知を送出し、子機110がこの通知を受信すると、ステップS205で、録音が完了したことをユーザに通知する。具体的には、表示部111にメッセージを録音した旨を表示、或いは留守ボタン115のLEDを点滅させるなどにより通知する。そして、無線部208は録音完了通知後に、スタンバイ移行するように指示し、通信制御部204に対して終了要求、通信完了通知を送出する。
【0072】
これにより、ステップS206において、通信制御部204は無線切断後、親機、子機110、120とも留守番電話機能の状態2へ遷移する。
【0073】
本実施形態によれば、子機の留守ボタンで留守番電話機能を起動でき、親機から離れているときも、電話に出られないときも、居留守機能でメッセージを録音することができ、迷惑電話回避も含めた効果が得られる。
【0074】
また、メッセージの録音終了を通知することで、ユーザが録音終了を確実に知ることができ、無駄な操作を行うことなく録音されたメッセージを確認することが可能となる。
【0075】
更に、留守番電話機能の各状態で1つの留守ボタンを様々な操作に対応させることで、ユーザは面倒な操作を行う必要がなく、操作性を向上させることができる。
【0076】
[他の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る他の実施形態を詳細に説明する。他の実施形態では、上述した留守番電話機能の状態3又は4で着信自動応答する前に留守ボタンが押下された場合の処理を説明する。
【0077】
尚、他の実施形態においても、留守番電話機能を有する通信装置として、図1〜図3に示すコードレス留守番電話付きファクシミリ装置(FAX)を例に挙げて説明する。
【0078】
図12は、他の実施形態における留守番電話機能の各状態への遷移を示す図である。尚、図12に示す1201〜1209は図4に示す401〜409の各状態に対応するものである。また、状態1及び状態2は上述した実施形態と同様であるため、ここでは、状態3及び状態4の処理についてのみ説明する。
【0079】
図12に示すように、他の実施形態では、留守番電話機能の状態3又は状態4で着信中に留守ボタンが押下された場合、留守番電話応答を行わず、解除状態とする。
【0080】
図13は、他の実施形態における状態3の処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1301で、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS1302へ処理を進め、着信があるかを判定する。ここで、着信がなければステップS1301に戻るが、着信があればステップS1303へ処理を進める。このステップS1303では、着信に対して予め設定されている自動応答するまでの時間内に、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS1304へ処理を進め、図9に示す留守番電話応答処理を実行し、状態4へ遷移する。また、留守ボタンの何れかが押下された場合はステップS1305へ処理を進め、詳細は図15を用いて説明する不応答処理を実行する。
【0081】
一方、上述のステップS1301で、留守ボタンの何れかが押下された場合はステップS1306へ処理を進める。このステップS1306では、留守番電話機能が設定状態であるため、留守番電話解除処理を行い、状態1へ遷移する。この留守番電話解除処理は、親機100のRAM203で管理される留守番電話機能のテーブルを設定解除状態とする処理である。
【0082】
図14は、他の実施形態における状態4の処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1401で、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS1402へ処理を進め、着信があるかを判定する。ここで、着信がなければステップS1401に戻るが、着信があればステップS1403へ処理を進める。このステップS1403では、着信に対して予め設定されている自動応答するまでの時間内に、親機100の留守ボタン105か、子機110〜130の留守ボタン115の何れかが押下されたかを判定する。ここで、何れの留守ボタンも押下されなければステップS1404へ処理を進め、図9に示す留守番電話応答処理を実行し、ステップS1401に戻る。また、留守ボタンの何れかが押下された場合はステップS1405へ処理を進め、詳細は図15を用いて説明する不応答処理を実行し、ステップS1401に戻る。
【0083】
一方、上述のステップS1401で、留守ボタンの何れかが押下された場合はステップS1406へ処理を進める。このステップS1406では、留守番電話機能が設定状態であるため、留守番電話解除処理を行う。そして、ステップS1407では、留守番電話応答処理で録音されたメッセージを再生するメッセージ再生処理を実行し、状態1へ遷移する。
【0084】
ここで、上述した状態3及び状態4で実行される不応答処理の詳細を、図15を用いて説明する。
【0085】
図15は、他の実施形態における不応答処理を示すフローチャートである。まず、ステップS1501で、留守番電話機能の状態を変化させずに、この着信のみ解除状態として動作する。これにより、状態3又は状態4のまま着信中に留守ボタンが押下された場合にのみ留守番電話応答を解除できる。次に、ステップS1502で、回線捕捉を行わずに、ステップS1503で、着信中のまま、継続状態とする。尚、この状態では、留守ボタンを押下した子機以外の子機がこの着信に応答しても良い。
【0086】
他の実施形態によれば、ナンバーディスプレーなどの機能を併用することにより、番号非通知などは留守番電話応答処理を行わず、メッセージを残させないような迷惑電話対策にも、応用することができる。
【0087】
また、ステップS1503で、着信中に他の子機から応答可能となり、発呼者に対する配慮も含めて柔軟な着信応答が可能となる。
【0088】
尚、着信中に子機110、120から留守設定を受け付けないようにする場合、例えば留守設定を解除させないようにする場合、ステップS102で、留守ボタン115が押下されても応答しないようにすることで実現できる。
【0089】
また、親機の留守設定状態を子機が分からない場合や状態ズレが発生した時など、子機110からは留守設定要求を送出するが、ステップS103で留守設定要求に対して拒否し、解除動作をさせないことも可能である。これを組み合わせることにより、それぞれの状態に合わせた対応が可能となる。
【0090】
また、無線方式は、アナログ、デジタルとあるが、親機と子機の状態を常に一致させるためにはデジタル方式が適している。これは、スタンバイ中でも親機、子機間はバースト的ではあるが、無線通信を行い双方の状態が無線接続できる状態か否かを監視できるため本発明に適している。しかし、アナログ方式でも不可能ということはない。
【0091】
アナログの場合、親機もしくは子機から無線接続起動をかけないと電波の届く範囲かが分からないため状態一致をさせるのにデメリットとなる。
【0092】
尚、本発明は複数の機器(例えば、ホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0093】
また、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行する。これによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0094】
この場合、記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0095】
このプログラムコードを供給するための記録媒体として、例えばフレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0096】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、次の場合も含まれることは言うまでもない。即ち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合である。
【0097】
更に、記録媒体から読出されたプログラムコードがコンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込む。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理により前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本実施形態におけるコードレス留守番電話付きファクシミリ装置(FAX)の構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示すコードレス電話付き親機の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すコードレス電話子機の内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態における留守番電話機能の各状態への遷移を示す図である。
【図5】留守番電話機能の状態1における処理手順を示すフローチャートである。
【図6】留守番電話機能の状態2における処理手順を示すフローチャートである。
【図7】留守番電話機能の状態3における処理手順を示すフローチャートである。
【図8】留守番電話機能の状態4における処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態における留守番電話応答処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態における状態1で着信中に、子機の留守ボタンが押下された場合の処理を示す図である。
【図11】図10に示す留守番電話応答処理を開始した後の処理を示す図である。
【図12】他の実施形態における留守番電話機能の各状態への遷移を示す図である。
【図13】他の実施形態における状態3の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】他の実施形態における状態4の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】他の実施形態における不応答処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
100 ファクシミリ装置のコードレス電話付き親機
101 表示部
102 操作部
103 ハンドセット
104 親機アンテナ
105 留守ボタン
106 有線回線
107 公衆回線
110 コードレス電話子機
111 表示部
112 操作部
113 子機アンテナ
115 留守ボタン
120 コードレス電話子機
130 コードレス電話子機
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 通信制御部
205 DSP(MODEM/音声処理)部
206 音源部
207 クロスポイントスイッチ部
208 無線部
209 本体スピーカ
210 本体マイク
211 記録部
212 読取部
213 センサ部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 ベースバンド部
305 無線部
306 スピーカ
307 レシーバ
308 マイク
309 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
留守番電話機能を有する通信装置において、
前記留守番電話機能を解除した状態で着信中に、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたか否かを判定する判定手段と、
前記留守番電話機能を設定する操作が行われたと判定した場合、前記留守番電話機能を起動させる手段とを有し、
前記留守番電話機能により着信に自動応答した後、前記留守番電話機能を解除した状態に戻ることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
無線により接続される子機を備え、
前記留守番電話機能を設定する操作が子機で行われた場合、前記着信に自動応答した後、応答が終了したことを前記子機に通知する手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置は、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、留守番電話機能を有する複合機であることを特徴とする請求項1又は2記載の通信装置。
【請求項4】
留守番電話機能を有する通信装置の制御方法であって、
前記留守番電話機能を解除した状態で着信中に、前記留守番電話機能を設定する操作が行われたか否かを判定する判定工程と、
前記留守番電話機能を設定する操作が行われたと判定した場合、前記留守番電話機能を起動させる工程とを有し、
前記留守番電話機能により着信に自動応答した後、前記留守番電話機能を解除した状態に戻ることを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4記載の通信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5記載のプログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−278428(P2008−278428A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122797(P2007−122797)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】