通知システム及びこれに用いるコンピュータ、通知方法、プログラム
【課題】乗客に手間をかけず、かつ、所定の通知の確実性の向上を図ることができ、これにより、乗客の利便性の向上を図ることができる通知システムを提供すること。
【解決手段】乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、列車に搭載されたコンピュータと、列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、コンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、を備えた。
【解決手段】乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、列車に搭載されたコンピュータと、列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、コンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知システムにかかり、特に、列車の特定の座席に着座している乗客に対して所定の通知を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線や在来線などの昼行列車や夜行列車などにおいて、特に長時間乗車する乗客は、居眠りによる寝過ごし、乗り過ごしなどが生じうる。その対策は乗客本人に任されているが、例えば、腕時計や携帯電話のアラーム機能の利用や、目覚まし時計を持参して行われている。さらに、夜行列車においては、深夜時間帯に降車予定の乗客には、乗務員によるサービスで目覚まし役を頼んだり、上記同様に目覚まし時計などを用いることがあった。
【0003】
しかし、目覚し時計などのアラーム機能の効果は、目覚まし時計と耳との間の距離によっては効果が得られないこともあり、また音量によっては周囲に迷惑がかかることがある。また、乗務員に目覚まし役を頼んだ場合には、かかるサービスが必ずしも行われるとも限らない。
【0004】
これに対し、下記の特許文献1,2に示すような目覚ましシステムが開示されている。具体的に、特許文献1には、目覚し機能付座席が開示されており、特に、乗客が目覚まし機能を作動させる時刻をセットする例が開示されている。また、特許文献2には、乗客が、列車に乗車後に、携帯端末機にて目覚まし起動駅名を登録するシステムが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−396号公報
【特許文献2】特開2001−278047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1,2に開示の技術は、いずれも、乗客が目覚まし機能を作動させる時刻などのタイミング情報を、座席に備えられた装置や携帯端末機などに登録する必要があり、かかる登録の手間が生じうる。また、その登録を乗客が誤ってしまうと、目覚まし機能が必要なときに作動しない、などの問題も生じうる。
【0007】
このため、本発明では、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、乗客に手間をかけず、かつ、所定の通知の確実性の向上を図ることができ、これにより、乗客の利便性の向上を図ることができる通知システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明の一形態である通知システムは、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、
列車に搭載されたコンピュータと、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、
コンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0009】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが、搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
コンピュータが有する通知制御手段は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0010】
このとき、通知手段は、乗客に対して覚醒を行うよう作動する、ことを特徴としている。
【0011】
上記発明によると、まず、乗客は、切符を自動改札機に投入し、改札を通過する。すると、列車及び座席を特定する乗車情報が、列車内のコンピュータに取得される。その後、列車に乗車し座席に着座した乗客に対して、コンピュータにて通知手段が作動されることで所定の通知を発することができる。例えば、座席が間違っている旨の通知や、降車駅に到着することを通知することができる。従って、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することのみで、余分な作業を必要とせずに降車する駅の手前で降車予定の駅であることの通知など所定の通知を受けることができる。その結果、乗客は乗り過ごし等を気にせず安心して乗車することができ、乗客に対するサービスの向上を図ることができる。
【0012】
また、列車に応じて予め設定された通知手段の通知作動時間情報を記憶する記憶装置を備え、通知制御手段は、乗車情報にて特定される列車に対応した通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて通知手段を制御する、ことを特徴としている。
【0013】
これにより、列車の時刻等に応じて通知作動時間を任意に設定することができる。例えば、昼行列車に比べて夜行列車における通知作動時間を早め設定したり、長く設定して通知手段を作動させることで、より有効に乗客の寝過ごし及び乗り過ごしを抑制することができる。
【0014】
また、列車内に装備され、乗車情報が記憶された切符から当該乗車情報を読み取る車内読取機を備え、コンピュータが有する乗車情報取得手段は、車内読取機にて読み取られた乗車情報を当該車内読取機から取得する、ことを特徴としている。さらには、列車内に装備され、列車の乗務員による乗車情報の入力を受け付ける車内端末を備え、コンピュータが有する乗車情報取得手段は、車内端末に入力された乗車情報を当該車内端末から取得する、ことを特徴としている。
【0015】
これにより、乗客が自動改札を通過しなかったり、読み取りができなかった場合であっても、車内にて車内読取機を用いて乗車情報が読み取られコンピュータに通知されたり、あるいは、乗務員によって車内端末に乗車情報が入力されコンピュータに通知されるため、上述した通知処理を実現することができる。
【0016】
また、本発明の他の形態であるコンピュータは、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータであって、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0017】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
通知制御手段は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0018】
さらに、列車に応じて予め設定された通知手段に対する通知作動時間情報を記憶すると共に、通知制御手段は、乗車情報にて特定される列車に対応した通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて通知手段を制御する、ことを特徴としている。
【0019】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータに、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を実現することを特徴としている。
【0020】
また、本発明の他の形態である通知方法は、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を自動改札機が読み取る乗車情報読取工程と、
列車に搭載されたコンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得工程と、
コンピュータが、取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御工程と、
を有することを特徴としている。
【0021】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
通知制御工程の前に、コンピュータが、搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出工程を有し、
通知制御工程は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0022】
上記構成のコンピュータ、プログラム、方法であっても、上述した通知システムと同様に作用するため、上述した本発明の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することのみで、余分な作業を必要とせずに、乗客は所定の通知を受けることができ、乗客の利便性の向上、及び、乗客に対するサービスの向上を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、切符から乗客の乗車情報を読み取って、自動的に乗客に降車駅などの所定の通知を行うことを特徴にしている。以下、具体例を実施例にて説明する。
【実施例1】
【0025】
本発明の第1の実施例を、図1乃至図10を参照して説明する。図1は、本発明のシステム全体の構成を示す図であり、図2は、かかるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。図3は、車内サーバの構成を示す機能ブロック図である。図4乃至図6は、本システムにて利用されるデータを示す図である。図7乃至図8は、本システムの動作を示す説明図である。図9乃至図10は、本システムにて利用されるデータを示す図である。
【0026】
[構成]
本実施例における通知システムは、列車の乗客に対して降車駅を通知するよう作動するシステムである。その構成は、図1乃至図2に示すように、駅構内12の切符自動改札機101(自動改札機)と、改札情報サーバ102と、列車情報サーバ103と、情報通信装置(地上)11と、を備えている。また、列車1には、知覚装置付き座席3(座席)と、車内ネットワーク4と、無線基地局5と、車内業務携帯端末6と、車内業務端末7と、車内サーバ8(コンピュータ)と、車内データ格納装置9と、情報通信装置(車上)10と、が搭載されている。なお、情報通信装置(地上)11は、駅構内になくてもよく、一定距離間隔又は特定の場所に置かれてもよい。また、改札情報サーバ102及び列車情報サーバ103は、駅毎に複数おかれても、一箇所におかれていてもよい。以下、上記構成について詳述する。
【0027】
列車1は、本列車を構成する車両2を有する。列車1が複数の車両を有する場合は、連結部204で連結される。ここで、図2は、座席車両2の構造の一例を示している。この図に示すように、車両2は、客室201、乗客用の乗降扉202、車掌室203、デッキ205、を備えている。なお、車両2の構造は、座席車両以外に、寝台車両、食堂車両、売店、多目的室を持つ車両等もある。
【0028】
切符自動改札機101は、乗客が投入した切符の有効期間、有効区間等のチェックを行い機能と、このチェックにより正当性が確認された場合に当該乗客を改札口内への通行を許可する機能と、投入された切符の各種情報を改札情報サーバ102に登録する機能と、を有する。具体的に、有効区間等のチェックを行う機能は、予め切符に記憶された乗車情報(乗客が乗車する列車、座席、乗降車駅、など)を読み取る。
【0029】
改札情報サーバ102は、切符自動改札機101に接続されたサーバコンピュータである。そして、所定のプログラムが組み込まれることにより、その演算装置に、切符自動改札機101にて読み取った乗車情報を格納する機能と、列車からの要求に応じて当該列車の座席に関係する情報を送信する機能と、が構築されている。図4は、改札情報サーバに格納されるデータの構造の一例である。この図に示すように、切符に記憶された乗車情報である日付情報、列車番号、発駅番号、発駅発車時刻、着駅番号、着駅到着時刻、車両番号、座席番号、などの情報が記憶される。
【0030】
列車情報サーバ103は、サービスを提供する事業者にて管理されているサーバコンピュータであって、各列車の始発駅、経由地、終着駅及び運転期間などの情報(駅・信号場情報401、列車運行情報402)を格納する機能と、列車からの要求に応じて当該列車の運行に関連する情報を送信する機能と、を有する。図5は、列車情報サーバ103に格納されるデータの構造の一例である。
【0031】
情報通信装置(地上)11は、改札情報サーバ102及び列車情報サーバ103と接続され、列車に搭載された情報通信装置(車上)11との間の情報伝達を行うデータ送受信機能と、当該装置の設置場所情報を送信データに付与する機能と、を有する。
【0032】
次に、列車1に搭載されている構成について詳述する。情報通信装置(車上)11は、列車1に搭載された車内サーバ8と、上記情報通信装置(地上)11と、の間の情報伝達を行うデータ送受信機能を有する。
【0033】
車内業務携帯端末6(車内端末)は、車内サーバ8から、または、それへの情報通信を有線、及び/又は、無線で行う機能と、乗務員による車内検札での情報(例えば、上述した乗車情報)を入力、表示する機能と、を有する。特に、車掌が持ち歩く携帯端末である。同様に、車内業務端末7(車内端末)は、車内サーバ9から、または、それへの情報通信を有線、及び/又は、無線で行う機能と、乗務員による車内検札での情報を入力、表示する機能と、車内サーバ8の運用管理機能と、を有し、車両内に設置された情報処理端末である。
【0034】
車内サーバ8は、一般的なサーバコンピュータであり、そのCPUなどの演算装置に所定のプログラムが組み込まれることで、図3に示すように、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得処理部81(乗車情報取得手段)と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に対して覚醒通知作動するよう制御する通知制御処理部82(通知制御手段)と、列車の走行場所を検出する走行場所検出処理部83(走行場所検出手段)と、が構築されている。また、記憶装置には、列車ごとの通知作動時間が記憶された通知作動時間記憶部84が形成されている。
【0035】
上記各処理部の具体的な機能について説明する。乗車情報取得処理部81は、車内業務携帯端末6、車内業務端末7及び情報通信装置(車上)10(つまり、切符自動改札機101及び改札情報サーバ102)からのデータ入力を受け付け、上述した改札情報、検札情報である切符に記憶されている乗車情報を処理し、車内データ格納装置9に座席占有情報を格納する座席情報取得機能と、列車情報を処理し、車内データ格納装置9に列車運行情報を格納する運行情報取得機能と、有している。
【0036】
また、走行場所検出処理部83は、情報通信装置(地上)11の位置情報を、情報通信装置(車上)10を介して取得する位置情報取得機能を有している。
【0037】
また、通知制御処理部82は、上記取得した位置情報を基に、次の停車駅と、始発駅からの距離、余裕時間、経過時間を取得する機能と、それらの情報を基に次の停車駅の到着想定時刻を計算する機能と、次の停車駅で降車する乗客の知覚装置付き座席3の情報を車内データ格納装置9から検索及び取得する機能と、その知覚装置付き座席3に具備されている知覚装置スイッチ又はアラームスイッチ301に対して、次の停車駅の到着想定時間の一定時間前にスイッチを入れる機能と、スイッチの入っている知覚装置付き座席3のスイッチを切る機能と、を有する。具体的には、乗客の降車駅への到着想定時間から、予め通知作動時間記憶部84に記憶された時間だけ前の時間となると、同様に予め通知作動時間記憶部84に記憶された時間だけ作動するよう知覚装置付き座席3の動作を制御する指令が発せられる。
【0038】
なお、車内データ格納装置9には、車内サーバ8で処理されたデータが格納される。図6は、車内データ格納装置9に格納されるデータの構造の一例、つまり、列車の降車駅に関する情報(停車駅情報501)、及び、乗客の座席番号などの情報(座席情報502)、が蓄積される。
【0039】
次に、知覚装置付き座席3について説明する。この座席3は、着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知装置(通知手段)が備えられている。この通知装置は、例えば、座席内部に備えられ所定の振動を発するバイブレータや、乗客の頭部を照らす照明などであり、特に、作動することによって乗客の知覚に訴え、覚醒を行うよう作動する装置である。
【0040】
[動作]
次に、上記構成のシステムの動作を説明する。なお、図7は、列車情報サーバの動作を示し、図8は、車内サーバの動作を示す。
【0041】
まず、切符自動改札機101は、乗客によって投入された切符を読取り(乗車情報読取工程)、その投入した切符の有効期間、有効区間等のチェックを行う。そして、正当性が確認された場合に、当該乗客を改札口内への通行を許可し、投入された切符の各種情報(乗車情報)を改札情報サーバ102に登録する。改札情報サーバ102に登録されるデータの構成は、上述した図4に示す通りである。
【0042】
ここで、列車1内の車内サーバ8は、その列車の出発間際に、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、改札情報サーバ102に対して、座席情報取得機能で当該列車の改札情報(乗車情報)を要求する(図8のステップS11)。この際、当該列車の列車番号を指定して要求する。すると、改札情報サーバ102は、車内サーバ8からの要求に応じて、指定された列車番号に関係する改札情報(乗車情報)を情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、車内サーバ8に返却する。これによって、車内サーバ8は、切符に記憶された乗車情報を取得することができる(乗車情報取得工程)。そして、車内サーバ8は、座席情報取得機能で、返却された当該列車の乗車情報を加工し、車内データ格納装置9に格納する。このとき格納されるデータの構造を図6の座席情報502に示す。
【0043】
続いて、列車1内の車内サーバ8は、その列車の出発間際に、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、列車情報サーバ103に対して、運行情報取得機能で、当該列車の列車運行情報を要求する(図8のステップS12)。この際、当該列車の列車番号を指定して要求する。すると、列車情報サーバ103は、車内サーバ8からの要求に応じて、指定された列車番号及び運行日から、図5に示す駅・信号場情報401及び列車運行情報402を基に、停車する駅・信号所の番号及びその駅・信号所の当該列車の始発駅からの距離の情報を経由地情報601(図7参照)として、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、車内サーバ8に返却する。
【0044】
列車情報サーバ103は、図7に示すように、列車番号による運行情報検索機能で、列車運行情報402で示したデータから指定された列車の運行情報を取得し(ステップS1)、運行日検査機能で要求のあった日付が有効期限の範囲にあるかを検査し(ステップS2)、経由地情報取得機能で、列車の始発駅、途中経由駅又は信号場及び終着駅の駅番号を取得し(ステップS3)、累積距離取得機能で、駅・信号場情報401を基に、経由地の各駅又は信号場の始発駅からの累積距離を経由地情報601として取得し(ステップS4)、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、その結果を車内サーバ8に返却する。なお、これらの情報は、ダイヤ改正の度に、列車情報サーバ103にあらかじめ記憶しておき、それを参照するだけにすることもできる。
【0045】
続いて、車内サーバ8は、運行情報取得機能で、経由地情報601を加工し、車内データ格納装置9に格納する(図8のステップS12)。格納するデータの構造を停車駅情報501に示す。
【0046】
ここで、切符自動改札機101を通過せずに乗車した乗客は、乗務員の車内巡回による検札にて、乗車駅及び降車駅の情報を取得する。そして、その取得したデータを、乗務員は、車内業務携帯端末6に入力する。入力されたデータは、車内業務携帯端末6の無線通信機能を利用して、車内の無線基地局5を経由して、車内サーバ8に転送される。
【0047】
但し、車内業務携帯端末6が使用できない、あるいは無線機器が利用できない場合は、乗務員の検札のメモを基に、車内業務端末7から一括入力を行う。入力する画面の一例を図9に示す。入力されたデータは、車内ネットワーク4を介して、車内サーバ8に転送される。すると、車内サーバ8は、座席情報取得機能内で、車内業務携帯端末6又は車内業務端末7から転送されたデータを加工し、車内データ格納装置9に格納する。格納するデータの構造を座席情報502に示す。
【0048】
続いて、車内サーバ9は、列車1の走行状態(速度の時系列データなど)を逐次記録している。同時に、列車1は、走行中に情報通信装置(地上)11からの位置情報を逐次、情報通信装置(車上)10を介して受信している。情報通信装置(地上)11は、一定間隔毎、駅から一定距離おいた地点などに設置されることを想定している。車内サーバ9は、位置情報取得機能で、この位置情報データを取得する(図8のステップS13、走行場所検出工程)。この位置情報を基に、次の停車駅、その駅の始発駅からの距離、次の停車駅の停車する前に、知覚装置付き座席3の知覚装置のスイッチを入れる時間差情報である余裕時間、及び、スイッチが入ってから切れるまでの時間である経過時間を、車内データ格納装置9から取得する(図8のステップS14)。取得した位置情報と、これまでの走行状態を基に、次の停車駅の到着時刻とを計算する(図8のステップS15)。なお、情報通信装置(地上)11、情報通信装置(車上)10及び、位置情報の送受信の手段は、現行の列車自動運転装置や列車自動停止装置、車上信号情報等の従来技術を利用してよい。また、次の停車駅の想定到着時刻の計算処理も、従来技術を利用してよい。
【0049】
車内サーバ8は、次の停車駅の想定到着時刻から余裕時間前の時刻になったら(図8のステップS16にて肯定判断)、車内データ格納装置9から次の停車駅を降車駅とする切符を持った乗客の車両番号及び座席番号を取得し(図8のステップS17)、取得した位置の知覚装置付き座席3に具備された知覚装置のスイッチを入れる(図8のステップS18、通知制御工程)。そして、予め設定された時間が経過すると(図8のステップS19)、知覚装置のスイッチが切られる(図8のステップS20)。
【0050】
なお、知覚装置にスイッチを入れる時刻と到着想定時刻との間の余裕時間は、車内業務端末7から車内サーバ8への設定情報として通知作動時間記憶部84に登録することができる。例えば、昼行列車は相対的に短く、夜行列車は相対的に長い時間を設定することができる。また、知覚装置のスイッチを切るタイミング(スイッチを入れている時間)も、同様に車内業務端末7から車内サーバ8の設定情報として登録できる。登録画面の一例を図10に示す。
【0051】
なお、駅構内12に停車した列車1は、その駅から乗車する乗客の座席情報(乗車情報)を、改札情報サーバ102から駅構内に設置された情報通信装置(地上)11及び情報通信装置(車上)10を介して、車内サーバ8に取り込む。これは、始発駅の発車時刻以降に、途中駅の切符自動改札機101を通過して乗車した乗客の座席情報を取得するためである。走行中に、乗客の座席情報を改札情報サーバ102から駅構内に設置された情報通信装置(地上)11及び情報通信装置(車上)10を介して、車内サーバ8に取り込むことも可能である。そして、上記の処理を、終着駅到着まで実施する。
【0052】
このようにすることにより、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することや、乗務員の通常の検札業務で入力されたデータによって、余分な作業を必要とせずに降車する駅の手前で降車予定の駅であることの通知など所定の通知を受けることができる。その結果、乗客は乗り過ごし等を気にせず安心して乗車することができ、乗客に対するサービスの向上を図ることができる。
【実施例2】
【0053】
次に、本発明の第2の実施例について、図11乃至図12を参照して詳細に説明する。図11は、本実施例のシステム全体の構成を示す図であり、図12は、かかるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【0054】
[構成]
本実施例では、車内検札を乗務員が列車内を巡回して実施していたのを自動化した点で実施例1の場合と異なる。このため、図11乃至図12に示すように、知覚装置付き座席3の近傍に、各座席専用の切符読取り装置13(車内読取機)を有する。
【0055】
この切符読取り装置13は、電子切符のような非接触型カードに書き込まれたデータを読み取るものや、磁気式切符の磁気情報を読み取る装置であってもよい。なお、知覚装置付き座席3の近傍とは、当該座席上部、肘掛、当該座席前方の座席背面又は、最前列の座席の場合の車両の妻部が想定できる。
【0056】
[動作]
次に、本実施例の動作を説明する。まず、切符自動改札機からの入場した乗客については、実施例1と同じである。そして、切符自動改札機101を通過せずに入場した乗客は、切符に記載された知覚装置付き座席3の近傍にある座席毎に用意された切符読取り装置13に切符を読み込ませる。このデータは、車内ネットワーク4を通じて、車内サーバ8に送信され、車内サーバ8は、受信したデータを座席情報取得機能で処理し、車内データ格納装置9に格納する。切符自動改札機101を通過せず、かつ切符読取り装置13を利用できない乗客に対しては、乗務員の巡回による検札作業による情報登録を実施例1と同じように行う。
【0057】
これらのいずれかの方法で格納された情報をもとに、各乗客に対して降車駅到着一定時間前に知覚に訴える方法を用いて降車駅到着間近を通知するサービスを提供し、寝過ごし又は乗り越しを防止する。かかる手法は、実施例1と同様である。
【0058】
ここで、切符自動改札機101を通過した乗客が、指定されていない席の切符読取り装置3を利用した場合、座席が間違っている旨の通知を行うことができる。具体的には、切符自動改札機101にて読み取られた座席以外の座席に乗客が着座している場合には、かかる座席にて着座が検出されることで、座席が間違っている旨の通知を行うことができる。例えば、発車直前に座席に振動を発したりすることで通知する。これにより、上記実施例1と同様に、乗務員の作業の軽減や、乗客による座席の間違いを早期に気がつく効果が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、座席が指定された列車などに搭載することで、乗客の乗り過ごし防止などを実現でき、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】実施例1におけるシステム全体の構成を示す図である。
【図2】実施例1におけるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【図3】車内サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図5】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図6】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図7】実施例1におけるシステムの動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例1におけるシステムの動作を示すフローチャートである。
【図9】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図10】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図11】実施例2におけるシステム全体の構成を示す図である。
【図12】実施例2におけるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 列車
2 車両
3 知覚装置付き座席
4 ネットワーク
5 無線基地局
6 車内業務携帯端末
7 車内業務端末
8 車内サーバ
9 車内データ格納装置
10 情報通信装置(車上)
11 情報通信装置(地上)
12 駅構内
13 切符読取装置
81 乗車情報取得処理部
82 通知制御処理部
83 走行場所検出処理部
101 切符自動改札機
102 改札情報サーバ
103 列車情報サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知システムにかかり、特に、列車の特定の座席に着座している乗客に対して所定の通知を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線や在来線などの昼行列車や夜行列車などにおいて、特に長時間乗車する乗客は、居眠りによる寝過ごし、乗り過ごしなどが生じうる。その対策は乗客本人に任されているが、例えば、腕時計や携帯電話のアラーム機能の利用や、目覚まし時計を持参して行われている。さらに、夜行列車においては、深夜時間帯に降車予定の乗客には、乗務員によるサービスで目覚まし役を頼んだり、上記同様に目覚まし時計などを用いることがあった。
【0003】
しかし、目覚し時計などのアラーム機能の効果は、目覚まし時計と耳との間の距離によっては効果が得られないこともあり、また音量によっては周囲に迷惑がかかることがある。また、乗務員に目覚まし役を頼んだ場合には、かかるサービスが必ずしも行われるとも限らない。
【0004】
これに対し、下記の特許文献1,2に示すような目覚ましシステムが開示されている。具体的に、特許文献1には、目覚し機能付座席が開示されており、特に、乗客が目覚まし機能を作動させる時刻をセットする例が開示されている。また、特許文献2には、乗客が、列車に乗車後に、携帯端末機にて目覚まし起動駅名を登録するシステムが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−396号公報
【特許文献2】特開2001−278047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1,2に開示の技術は、いずれも、乗客が目覚まし機能を作動させる時刻などのタイミング情報を、座席に備えられた装置や携帯端末機などに登録する必要があり、かかる登録の手間が生じうる。また、その登録を乗客が誤ってしまうと、目覚まし機能が必要なときに作動しない、などの問題も生じうる。
【0007】
このため、本発明では、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、乗客に手間をかけず、かつ、所定の通知の確実性の向上を図ることができ、これにより、乗客の利便性の向上を図ることができる通知システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明の一形態である通知システムは、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、
列車に搭載されたコンピュータと、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、
コンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0009】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが、搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
コンピュータが有する通知制御手段は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0010】
このとき、通知手段は、乗客に対して覚醒を行うよう作動する、ことを特徴としている。
【0011】
上記発明によると、まず、乗客は、切符を自動改札機に投入し、改札を通過する。すると、列車及び座席を特定する乗車情報が、列車内のコンピュータに取得される。その後、列車に乗車し座席に着座した乗客に対して、コンピュータにて通知手段が作動されることで所定の通知を発することができる。例えば、座席が間違っている旨の通知や、降車駅に到着することを通知することができる。従って、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することのみで、余分な作業を必要とせずに降車する駅の手前で降車予定の駅であることの通知など所定の通知を受けることができる。その結果、乗客は乗り過ごし等を気にせず安心して乗車することができ、乗客に対するサービスの向上を図ることができる。
【0012】
また、列車に応じて予め設定された通知手段の通知作動時間情報を記憶する記憶装置を備え、通知制御手段は、乗車情報にて特定される列車に対応した通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて通知手段を制御する、ことを特徴としている。
【0013】
これにより、列車の時刻等に応じて通知作動時間を任意に設定することができる。例えば、昼行列車に比べて夜行列車における通知作動時間を早め設定したり、長く設定して通知手段を作動させることで、より有効に乗客の寝過ごし及び乗り過ごしを抑制することができる。
【0014】
また、列車内に装備され、乗車情報が記憶された切符から当該乗車情報を読み取る車内読取機を備え、コンピュータが有する乗車情報取得手段は、車内読取機にて読み取られた乗車情報を当該車内読取機から取得する、ことを特徴としている。さらには、列車内に装備され、列車の乗務員による乗車情報の入力を受け付ける車内端末を備え、コンピュータが有する乗車情報取得手段は、車内端末に入力された乗車情報を当該車内端末から取得する、ことを特徴としている。
【0015】
これにより、乗客が自動改札を通過しなかったり、読み取りができなかった場合であっても、車内にて車内読取機を用いて乗車情報が読み取られコンピュータに通知されたり、あるいは、乗務員によって車内端末に乗車情報が入力されコンピュータに通知されるため、上述した通知処理を実現することができる。
【0016】
また、本発明の他の形態であるコンピュータは、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータであって、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0017】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
通知制御手段は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0018】
さらに、列車に応じて予め設定された通知手段に対する通知作動時間情報を記憶すると共に、通知制御手段は、乗車情報にて特定される列車に対応した通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて通知手段を制御する、ことを特徴としている。
【0019】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータに、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を実現することを特徴としている。
【0020】
また、本発明の他の形態である通知方法は、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を自動改札機が読み取る乗車情報読取工程と、
列車に搭載されたコンピュータが、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得工程と、
コンピュータが、取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御工程と、
を有することを特徴としている。
【0021】
そして、乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
通知制御工程の前に、コンピュータが、搭載されている列車の走行場所を検出する走行場所検出工程を有し、
通知制御工程は、取得した乗車情報と検出した走行場所に基づいて、乗客の降車駅に到着する前に通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴としている。
【0022】
上記構成のコンピュータ、プログラム、方法であっても、上述した通知システムと同様に作用するため、上述した本発明の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することのみで、余分な作業を必要とせずに、乗客は所定の通知を受けることができ、乗客の利便性の向上、及び、乗客に対するサービスの向上を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、切符から乗客の乗車情報を読み取って、自動的に乗客に降車駅などの所定の通知を行うことを特徴にしている。以下、具体例を実施例にて説明する。
【実施例1】
【0025】
本発明の第1の実施例を、図1乃至図10を参照して説明する。図1は、本発明のシステム全体の構成を示す図であり、図2は、かかるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。図3は、車内サーバの構成を示す機能ブロック図である。図4乃至図6は、本システムにて利用されるデータを示す図である。図7乃至図8は、本システムの動作を示す説明図である。図9乃至図10は、本システムにて利用されるデータを示す図である。
【0026】
[構成]
本実施例における通知システムは、列車の乗客に対して降車駅を通知するよう作動するシステムである。その構成は、図1乃至図2に示すように、駅構内12の切符自動改札機101(自動改札機)と、改札情報サーバ102と、列車情報サーバ103と、情報通信装置(地上)11と、を備えている。また、列車1には、知覚装置付き座席3(座席)と、車内ネットワーク4と、無線基地局5と、車内業務携帯端末6と、車内業務端末7と、車内サーバ8(コンピュータ)と、車内データ格納装置9と、情報通信装置(車上)10と、が搭載されている。なお、情報通信装置(地上)11は、駅構内になくてもよく、一定距離間隔又は特定の場所に置かれてもよい。また、改札情報サーバ102及び列車情報サーバ103は、駅毎に複数おかれても、一箇所におかれていてもよい。以下、上記構成について詳述する。
【0027】
列車1は、本列車を構成する車両2を有する。列車1が複数の車両を有する場合は、連結部204で連結される。ここで、図2は、座席車両2の構造の一例を示している。この図に示すように、車両2は、客室201、乗客用の乗降扉202、車掌室203、デッキ205、を備えている。なお、車両2の構造は、座席車両以外に、寝台車両、食堂車両、売店、多目的室を持つ車両等もある。
【0028】
切符自動改札機101は、乗客が投入した切符の有効期間、有効区間等のチェックを行い機能と、このチェックにより正当性が確認された場合に当該乗客を改札口内への通行を許可する機能と、投入された切符の各種情報を改札情報サーバ102に登録する機能と、を有する。具体的に、有効区間等のチェックを行う機能は、予め切符に記憶された乗車情報(乗客が乗車する列車、座席、乗降車駅、など)を読み取る。
【0029】
改札情報サーバ102は、切符自動改札機101に接続されたサーバコンピュータである。そして、所定のプログラムが組み込まれることにより、その演算装置に、切符自動改札機101にて読み取った乗車情報を格納する機能と、列車からの要求に応じて当該列車の座席に関係する情報を送信する機能と、が構築されている。図4は、改札情報サーバに格納されるデータの構造の一例である。この図に示すように、切符に記憶された乗車情報である日付情報、列車番号、発駅番号、発駅発車時刻、着駅番号、着駅到着時刻、車両番号、座席番号、などの情報が記憶される。
【0030】
列車情報サーバ103は、サービスを提供する事業者にて管理されているサーバコンピュータであって、各列車の始発駅、経由地、終着駅及び運転期間などの情報(駅・信号場情報401、列車運行情報402)を格納する機能と、列車からの要求に応じて当該列車の運行に関連する情報を送信する機能と、を有する。図5は、列車情報サーバ103に格納されるデータの構造の一例である。
【0031】
情報通信装置(地上)11は、改札情報サーバ102及び列車情報サーバ103と接続され、列車に搭載された情報通信装置(車上)11との間の情報伝達を行うデータ送受信機能と、当該装置の設置場所情報を送信データに付与する機能と、を有する。
【0032】
次に、列車1に搭載されている構成について詳述する。情報通信装置(車上)11は、列車1に搭載された車内サーバ8と、上記情報通信装置(地上)11と、の間の情報伝達を行うデータ送受信機能を有する。
【0033】
車内業務携帯端末6(車内端末)は、車内サーバ8から、または、それへの情報通信を有線、及び/又は、無線で行う機能と、乗務員による車内検札での情報(例えば、上述した乗車情報)を入力、表示する機能と、を有する。特に、車掌が持ち歩く携帯端末である。同様に、車内業務端末7(車内端末)は、車内サーバ9から、または、それへの情報通信を有線、及び/又は、無線で行う機能と、乗務員による車内検札での情報を入力、表示する機能と、車内サーバ8の運用管理機能と、を有し、車両内に設置された情報処理端末である。
【0034】
車内サーバ8は、一般的なサーバコンピュータであり、そのCPUなどの演算装置に所定のプログラムが組み込まれることで、図3に示すように、自動改札機にて読み取られた乗車情報を取得する乗車情報取得処理部81(乗車情報取得手段)と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に対して覚醒通知作動するよう制御する通知制御処理部82(通知制御手段)と、列車の走行場所を検出する走行場所検出処理部83(走行場所検出手段)と、が構築されている。また、記憶装置には、列車ごとの通知作動時間が記憶された通知作動時間記憶部84が形成されている。
【0035】
上記各処理部の具体的な機能について説明する。乗車情報取得処理部81は、車内業務携帯端末6、車内業務端末7及び情報通信装置(車上)10(つまり、切符自動改札機101及び改札情報サーバ102)からのデータ入力を受け付け、上述した改札情報、検札情報である切符に記憶されている乗車情報を処理し、車内データ格納装置9に座席占有情報を格納する座席情報取得機能と、列車情報を処理し、車内データ格納装置9に列車運行情報を格納する運行情報取得機能と、有している。
【0036】
また、走行場所検出処理部83は、情報通信装置(地上)11の位置情報を、情報通信装置(車上)10を介して取得する位置情報取得機能を有している。
【0037】
また、通知制御処理部82は、上記取得した位置情報を基に、次の停車駅と、始発駅からの距離、余裕時間、経過時間を取得する機能と、それらの情報を基に次の停車駅の到着想定時刻を計算する機能と、次の停車駅で降車する乗客の知覚装置付き座席3の情報を車内データ格納装置9から検索及び取得する機能と、その知覚装置付き座席3に具備されている知覚装置スイッチ又はアラームスイッチ301に対して、次の停車駅の到着想定時間の一定時間前にスイッチを入れる機能と、スイッチの入っている知覚装置付き座席3のスイッチを切る機能と、を有する。具体的には、乗客の降車駅への到着想定時間から、予め通知作動時間記憶部84に記憶された時間だけ前の時間となると、同様に予め通知作動時間記憶部84に記憶された時間だけ作動するよう知覚装置付き座席3の動作を制御する指令が発せられる。
【0038】
なお、車内データ格納装置9には、車内サーバ8で処理されたデータが格納される。図6は、車内データ格納装置9に格納されるデータの構造の一例、つまり、列車の降車駅に関する情報(停車駅情報501)、及び、乗客の座席番号などの情報(座席情報502)、が蓄積される。
【0039】
次に、知覚装置付き座席3について説明する。この座席3は、着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知装置(通知手段)が備えられている。この通知装置は、例えば、座席内部に備えられ所定の振動を発するバイブレータや、乗客の頭部を照らす照明などであり、特に、作動することによって乗客の知覚に訴え、覚醒を行うよう作動する装置である。
【0040】
[動作]
次に、上記構成のシステムの動作を説明する。なお、図7は、列車情報サーバの動作を示し、図8は、車内サーバの動作を示す。
【0041】
まず、切符自動改札機101は、乗客によって投入された切符を読取り(乗車情報読取工程)、その投入した切符の有効期間、有効区間等のチェックを行う。そして、正当性が確認された場合に、当該乗客を改札口内への通行を許可し、投入された切符の各種情報(乗車情報)を改札情報サーバ102に登録する。改札情報サーバ102に登録されるデータの構成は、上述した図4に示す通りである。
【0042】
ここで、列車1内の車内サーバ8は、その列車の出発間際に、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、改札情報サーバ102に対して、座席情報取得機能で当該列車の改札情報(乗車情報)を要求する(図8のステップS11)。この際、当該列車の列車番号を指定して要求する。すると、改札情報サーバ102は、車内サーバ8からの要求に応じて、指定された列車番号に関係する改札情報(乗車情報)を情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、車内サーバ8に返却する。これによって、車内サーバ8は、切符に記憶された乗車情報を取得することができる(乗車情報取得工程)。そして、車内サーバ8は、座席情報取得機能で、返却された当該列車の乗車情報を加工し、車内データ格納装置9に格納する。このとき格納されるデータの構造を図6の座席情報502に示す。
【0043】
続いて、列車1内の車内サーバ8は、その列車の出発間際に、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、列車情報サーバ103に対して、運行情報取得機能で、当該列車の列車運行情報を要求する(図8のステップS12)。この際、当該列車の列車番号を指定して要求する。すると、列車情報サーバ103は、車内サーバ8からの要求に応じて、指定された列車番号及び運行日から、図5に示す駅・信号場情報401及び列車運行情報402を基に、停車する駅・信号所の番号及びその駅・信号所の当該列車の始発駅からの距離の情報を経由地情報601(図7参照)として、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、車内サーバ8に返却する。
【0044】
列車情報サーバ103は、図7に示すように、列車番号による運行情報検索機能で、列車運行情報402で示したデータから指定された列車の運行情報を取得し(ステップS1)、運行日検査機能で要求のあった日付が有効期限の範囲にあるかを検査し(ステップS2)、経由地情報取得機能で、列車の始発駅、途中経由駅又は信号場及び終着駅の駅番号を取得し(ステップS3)、累積距離取得機能で、駅・信号場情報401を基に、経由地の各駅又は信号場の始発駅からの累積距離を経由地情報601として取得し(ステップS4)、情報通信装置(車上)10及び情報通信装置(地上)11を介して、その結果を車内サーバ8に返却する。なお、これらの情報は、ダイヤ改正の度に、列車情報サーバ103にあらかじめ記憶しておき、それを参照するだけにすることもできる。
【0045】
続いて、車内サーバ8は、運行情報取得機能で、経由地情報601を加工し、車内データ格納装置9に格納する(図8のステップS12)。格納するデータの構造を停車駅情報501に示す。
【0046】
ここで、切符自動改札機101を通過せずに乗車した乗客は、乗務員の車内巡回による検札にて、乗車駅及び降車駅の情報を取得する。そして、その取得したデータを、乗務員は、車内業務携帯端末6に入力する。入力されたデータは、車内業務携帯端末6の無線通信機能を利用して、車内の無線基地局5を経由して、車内サーバ8に転送される。
【0047】
但し、車内業務携帯端末6が使用できない、あるいは無線機器が利用できない場合は、乗務員の検札のメモを基に、車内業務端末7から一括入力を行う。入力する画面の一例を図9に示す。入力されたデータは、車内ネットワーク4を介して、車内サーバ8に転送される。すると、車内サーバ8は、座席情報取得機能内で、車内業務携帯端末6又は車内業務端末7から転送されたデータを加工し、車内データ格納装置9に格納する。格納するデータの構造を座席情報502に示す。
【0048】
続いて、車内サーバ9は、列車1の走行状態(速度の時系列データなど)を逐次記録している。同時に、列車1は、走行中に情報通信装置(地上)11からの位置情報を逐次、情報通信装置(車上)10を介して受信している。情報通信装置(地上)11は、一定間隔毎、駅から一定距離おいた地点などに設置されることを想定している。車内サーバ9は、位置情報取得機能で、この位置情報データを取得する(図8のステップS13、走行場所検出工程)。この位置情報を基に、次の停車駅、その駅の始発駅からの距離、次の停車駅の停車する前に、知覚装置付き座席3の知覚装置のスイッチを入れる時間差情報である余裕時間、及び、スイッチが入ってから切れるまでの時間である経過時間を、車内データ格納装置9から取得する(図8のステップS14)。取得した位置情報と、これまでの走行状態を基に、次の停車駅の到着時刻とを計算する(図8のステップS15)。なお、情報通信装置(地上)11、情報通信装置(車上)10及び、位置情報の送受信の手段は、現行の列車自動運転装置や列車自動停止装置、車上信号情報等の従来技術を利用してよい。また、次の停車駅の想定到着時刻の計算処理も、従来技術を利用してよい。
【0049】
車内サーバ8は、次の停車駅の想定到着時刻から余裕時間前の時刻になったら(図8のステップS16にて肯定判断)、車内データ格納装置9から次の停車駅を降車駅とする切符を持った乗客の車両番号及び座席番号を取得し(図8のステップS17)、取得した位置の知覚装置付き座席3に具備された知覚装置のスイッチを入れる(図8のステップS18、通知制御工程)。そして、予め設定された時間が経過すると(図8のステップS19)、知覚装置のスイッチが切られる(図8のステップS20)。
【0050】
なお、知覚装置にスイッチを入れる時刻と到着想定時刻との間の余裕時間は、車内業務端末7から車内サーバ8への設定情報として通知作動時間記憶部84に登録することができる。例えば、昼行列車は相対的に短く、夜行列車は相対的に長い時間を設定することができる。また、知覚装置のスイッチを切るタイミング(スイッチを入れている時間)も、同様に車内業務端末7から車内サーバ8の設定情報として登録できる。登録画面の一例を図10に示す。
【0051】
なお、駅構内12に停車した列車1は、その駅から乗車する乗客の座席情報(乗車情報)を、改札情報サーバ102から駅構内に設置された情報通信装置(地上)11及び情報通信装置(車上)10を介して、車内サーバ8に取り込む。これは、始発駅の発車時刻以降に、途中駅の切符自動改札機101を通過して乗車した乗客の座席情報を取得するためである。走行中に、乗客の座席情報を改札情報サーバ102から駅構内に設置された情報通信装置(地上)11及び情報通信装置(車上)10を介して、車内サーバ8に取り込むことも可能である。そして、上記の処理を、終着駅到着まで実施する。
【0052】
このようにすることにより、乗務員に過度の労働を強いることなく、また、乗客は通常の列車乗り込みに必要な作業、つまり、自動改札機に乗車券を投入することや、乗務員の通常の検札業務で入力されたデータによって、余分な作業を必要とせずに降車する駅の手前で降車予定の駅であることの通知など所定の通知を受けることができる。その結果、乗客は乗り過ごし等を気にせず安心して乗車することができ、乗客に対するサービスの向上を図ることができる。
【実施例2】
【0053】
次に、本発明の第2の実施例について、図11乃至図12を参照して詳細に説明する。図11は、本実施例のシステム全体の構成を示す図であり、図12は、かかるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【0054】
[構成]
本実施例では、車内検札を乗務員が列車内を巡回して実施していたのを自動化した点で実施例1の場合と異なる。このため、図11乃至図12に示すように、知覚装置付き座席3の近傍に、各座席専用の切符読取り装置13(車内読取機)を有する。
【0055】
この切符読取り装置13は、電子切符のような非接触型カードに書き込まれたデータを読み取るものや、磁気式切符の磁気情報を読み取る装置であってもよい。なお、知覚装置付き座席3の近傍とは、当該座席上部、肘掛、当該座席前方の座席背面又は、最前列の座席の場合の車両の妻部が想定できる。
【0056】
[動作]
次に、本実施例の動作を説明する。まず、切符自動改札機からの入場した乗客については、実施例1と同じである。そして、切符自動改札機101を通過せずに入場した乗客は、切符に記載された知覚装置付き座席3の近傍にある座席毎に用意された切符読取り装置13に切符を読み込ませる。このデータは、車内ネットワーク4を通じて、車内サーバ8に送信され、車内サーバ8は、受信したデータを座席情報取得機能で処理し、車内データ格納装置9に格納する。切符自動改札機101を通過せず、かつ切符読取り装置13を利用できない乗客に対しては、乗務員の巡回による検札作業による情報登録を実施例1と同じように行う。
【0057】
これらのいずれかの方法で格納された情報をもとに、各乗客に対して降車駅到着一定時間前に知覚に訴える方法を用いて降車駅到着間近を通知するサービスを提供し、寝過ごし又は乗り越しを防止する。かかる手法は、実施例1と同様である。
【0058】
ここで、切符自動改札機101を通過した乗客が、指定されていない席の切符読取り装置3を利用した場合、座席が間違っている旨の通知を行うことができる。具体的には、切符自動改札機101にて読み取られた座席以外の座席に乗客が着座している場合には、かかる座席にて着座が検出されることで、座席が間違っている旨の通知を行うことができる。例えば、発車直前に座席に振動を発したりすることで通知する。これにより、上記実施例1と同様に、乗務員の作業の軽減や、乗客による座席の間違いを早期に気がつく効果が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、座席が指定された列車などに搭載することで、乗客の乗り過ごし防止などを実現でき、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】実施例1におけるシステム全体の構成を示す図である。
【図2】実施例1におけるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【図3】車内サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図5】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図6】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図7】実施例1におけるシステムの動作を示すフローチャートである。
【図8】実施例1におけるシステムの動作を示すフローチャートである。
【図9】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図10】図1に開示したシステムにて利用されるデータを示す図である。
【図11】実施例2におけるシステム全体の構成を示す図である。
【図12】実施例2におけるシステムが搭載された列車の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 列車
2 車両
3 知覚装置付き座席
4 ネットワーク
5 無線基地局
6 車内業務携帯端末
7 車内業務端末
8 車内サーバ
9 車内データ格納装置
10 情報通信装置(車上)
11 情報通信装置(地上)
12 駅構内
13 切符読取装置
81 乗車情報取得処理部
82 通知制御処理部
83 走行場所検出処理部
101 切符自動改札機
102 改札情報サーバ
103 列車情報サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、
前記列車に搭載されたコンピュータと、
前記列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、
前記コンピュータが、前記自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴とする通知システム。
【請求項2】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
前記コンピュータが、搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
前記コンピュータが有する通知制御手段は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の通知システム。
【請求項3】
前記通知手段は、前記乗客に対して覚醒を行うよう作動する、ことを特徴とする請求項2記載の通知システム。
【請求項4】
前記列車に応じて予め設定された前記通知手段の通知作動時間情報を記憶する記憶装置を備え、
前記通知制御手段は、前記乗車情報にて特定される前記列車に対応した前記通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて前記通知手段を制御する、
ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
【請求項5】
前記列車内に装備され、前記乗車情報が記憶された切符から当該乗車情報を読み取る車内読取機を備え、
前記コンピュータが有する乗車情報取得手段は、前記車内読取機にて読み取られた前記乗車情報を当該車内読取機から取得する、
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の通知システム。
【請求項6】
前記列車内に装備され、列車の乗務員による前記乗車情報の入力を受け付ける車内端末を備え、
前記コンピュータが有する乗車情報取得手段は、前記車内端末に入力された前記乗車情報を当該車内端末から取得する、
ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の通知システム。
【請求項7】
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータであって、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴とするコンピュータ。
【請求項8】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
前記通知制御手段は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項7記載のコンピュータ。
【請求項9】
前記列車に応じて予め設定された前記通知手段に対する通知作動時間情報を記憶すると共に、
前記通知制御手段は、前記乗車情報にて特定される前記列車に対応した前記通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて前記通知手段を制御する、
ことを特徴とする請求項8記載のコンピュータ。
【請求項10】
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータに、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を実現するためのプログラム。
【請求項11】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段と、
前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する前記通知制御手段と、
を実現するための請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を自動改札機が読み取る乗車情報読取工程と、
列車に搭載されたコンピュータが、前記自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得工程と、
前記コンピュータが、前記取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御工程と、
を有することを特徴とする通知方法。
【請求項13】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
前記通知制御工程の前に、前記コンピュータが、搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出工程を有し、
前記通知制御工程は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項12記載の通知方法。
【請求項1】
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を読み取る自動改札機と、
前記列車に搭載されたコンピュータと、
前記列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段と、を備え、
前記コンピュータが、前記自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴とする通知システム。
【請求項2】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
前記コンピュータが、搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
前記コンピュータが有する通知制御手段は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の通知システム。
【請求項3】
前記通知手段は、前記乗客に対して覚醒を行うよう作動する、ことを特徴とする請求項2記載の通知システム。
【請求項4】
前記列車に応じて予め設定された前記通知手段の通知作動時間情報を記憶する記憶装置を備え、
前記通知制御手段は、前記乗車情報にて特定される前記列車に対応した前記通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて前記通知手段を制御する、
ことを特徴とする請求項3記載の通知システム。
【請求項5】
前記列車内に装備され、前記乗車情報が記憶された切符から当該乗車情報を読み取る車内読取機を備え、
前記コンピュータが有する乗車情報取得手段は、前記車内読取機にて読み取られた前記乗車情報を当該車内読取機から取得する、
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の通知システム。
【請求項6】
前記列車内に装備され、列車の乗務員による前記乗車情報の入力を受け付ける車内端末を備え、
前記コンピュータが有する乗車情報取得手段は、前記車内端末に入力された前記乗車情報を当該車内端末から取得する、
ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の通知システム。
【請求項7】
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータであって、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を備えたことを特徴とするコンピュータ。
【請求項8】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段を備え、
前記通知制御手段は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項7記載のコンピュータ。
【請求項9】
前記列車に応じて予め設定された前記通知手段に対する通知作動時間情報を記憶すると共に、
前記通知制御手段は、前記乗車情報にて特定される前記列車に対応した前記通知作動時間情報を読み取り当該通知作動時間情報に基づいて前記通知手段を制御する、
ことを特徴とする請求項8記載のコンピュータ。
【請求項10】
列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段の動作を制御する、列車に搭載されたコンピュータに、
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得手段と、この取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備された前記通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御手段と、
を実現するためのプログラム。
【請求項11】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
コンピュータが搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出手段と、
前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する前記通知制御手段と、
を実現するための請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
乗客が乗車する列車及び座席を少なくとも特定する乗車情報が記憶された切符から、当該乗車情報を自動改札機が読み取る乗車情報読取工程と、
列車に搭載されたコンピュータが、前記自動改札機にて読み取られた前記乗車情報を取得する乗車情報取得工程と、
前記コンピュータが、前記取得した乗車情報に基づいて列車の座席に装備され当該座席に着座した乗客に対して所定の通知を行うよう作動する通知手段に対して通知作動するよう制御する通知制御工程と、
を有することを特徴とする通知方法。
【請求項13】
前記乗車情報は、乗客が降車する降車駅を特定する情報を含むと共に、
前記通知制御工程の前に、前記コンピュータが、搭載されている前記列車の走行場所を検出する走行場所検出工程を有し、
前記通知制御工程は、前記取得した乗車情報と前記検出した走行場所に基づいて、前記乗客の降車駅に到着する前に前記通知手段に対して通知作動するよう制御する、
ことを特徴とする請求項12記載の通知方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−182168(P2007−182168A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−2437(P2006−2437)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]