説明

通過検出システム、および通過検出方法

【課題】天井に対して大規模な改修を必要とせずとも、監視対象を分離して識別する能力を高く発揮することができる通過検出システム、および通過検出方法を提供する
【解決手段】監視カメラ100が、通過監視領域の天井200に設置された鏡230に対して鏡面対称に設置されたときと同様の画角で通過監視領域を撮影する。
つまり、低い位置に監視カメラ100を設置した状態で、鏡230に対して鏡面対称となる仮想の天井200aに仮想のカメラ100aを設置したときのように、監視カメラ100を高い位置に設置したときと同様の画角で撮影をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通過検出システム、および通過検出方法に関し、特にカメラ映像に基づいて監視対象の通過を検出する通過検出システム、および通過検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機密事項を扱う研究施設や情報管理室、高価な財産(高額貨幣、貴金属品など)、および取扱いを制限されたもの(危険物、薬物など)を保管する部屋(以下、「管理区域」という。)への入退室は厳重に管理する必要があり、様々なセキュリティシステムが導入されている。
【0003】
たとえば、管理区域へ入室する際、ID(Identification)カードや暗証番号による照合や、指紋照合や虹彩照合によって入室許可者本人であるか否かを判定し、その照合結果をもとに管理区域への入退室を管理するセキュリティシステムが知られている。
【0004】
指紋照合や虹彩照合などによる高度な個人認証装置を使用したセキュリティシステムでは、入室許可者本人であるか否かを厳密に照合することができるため、非許可者による管理区域への不正入室を防止することができるが、個人認証装置で照合を行った入室許可者に同伴して非許可者が管理区域へ不正入室すること(以下、「共連れ」という。)が問題となる。
【0005】
そこで、管理区域へ通じる通路に設置した個人認証装置の照合結果に基づいて管理区域への入退室管理をするとともに、個人認証装置周辺の認証領域を上方から撮影したカメラ映像に基づいて共連れを検出する共連れ検出装置もセキュリティシステムの一環として提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−115188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、天井が低い箇所に上記のようなセキュリティシステムを適用すると、監視対象が別の監視対象に重なってしまうことによって、共連れを検知できないことや、通過人数計測が不正確になるなど、セキュリティシステムが正常に機能しないことがあるという問題があった。
【0007】
近年においてはネットワークの普及が進み、既存の建物設備にネットワーク配線を配設するために床を二重床にすることにより、床面から天井までの距離が短くなることも多くなってきている。
【0008】
以下に監視対象が、別の監視対象に重なってしまう事案について図を参照して具体的に説明する。
図18は、高さを変えて監視カメラを設置した場合における、同一身長の監視対象の写り方の比較を示す図であり、図18(a)は、高い位置に監視カメラを設置した場合を示す図であり、図18(b)は、低い位置に監視カメラを設置した場合を示す図である。
【0009】
図18に示すように、管理区域へ通じる通路の天井200が同じ高さであって、その通路と管理区域とを隔てるドア210の上部の壁220に、高さを変えて監視カメラ100を設置した場合において、監視カメラ100が撮影する監視対象の写り方には差が生じる。
【0010】
具体的には、図18(a)のように高い位置から監視対象を撮影すると、監視カメラ100から遠い人物が、監視カメラ100に近い人物に重なる率が低くなることがわかる。
一方、図18(b)のように低い位置から監視対象を撮影すると、監視カメラ100から遠い人物が、監視カメラ100に近い人物に重なる率が高くなることがわかる。
【0011】
次に、天井200が通常の場合と低い場合、および身長が高い監視対象を含む場合における相互の比較を図を参照して説明する。
図19は、通常の天井高の場合と天井高が低い場合、および身長が高い監視対象がいる場合の相互比較を示す図であり、図19(a)は、通常の天井高で、かつ監視対象が通常の身長の場合を示す図であり、図19(b)は、通常の天井高で、かつ身長が高い監視対象を含む場合を示す図であり、図19(c)は、天井が低く、かつ監視対象が通常の身長の場合を示す図である。
【0012】
ここでは便宜上、通常の身長の監視対象の身長を1800mm、身長が高い監視対象の身長を2000mm、通常の天井高を2500mm、および低い天井の天井高を2300mmとしている。
【0013】
図19に示すように、それぞれの条件における監視カメラ100が撮影する監視対象の写り方には差が生じる。
具体的には、図19(a)のように、通常の天井高の天井200に監視カメラ100を設置して、かつ監視対象が通常の身長の場合には、監視カメラ100が撮影する監視対象には重なりが生じないので、監視対象をそれぞれ分離して識別することができる。
【0014】
一方、図19(b)、(c)のように、身長が高い監視対象を含む場合や、天井高が低い天井200に監視カメラ100を設置する場合には、監視対象に重なりが生じてしまい、監視対象をそれぞれ分離して識別することができなくなってしまう問題がある。
【0015】
なお、通過検出用などのセキュリティシステムに用いられる監視カメラは、1台でなるべく広い範囲を撮影できるようにするために広角レンズが用いられることが多く、上記のような撮影特性は特に顕著となる。
【0016】
上記のような監視カメラ100の撮影特性から、監視対象が別の監視対象に重ならないようにすることによって、共連れを検知することや通過人数計測を正確に行うことなど、セキュリティシステムを正常に機能させるためには、上記図18(a)のように監視カメラ100をなるべく高い位置に設置することが好ましいといえる。
【0017】
一方で、天井200の高さは簡単に変更できる性格のものではなく、特に既存の建物に上記のようなセキュリティシステムを適用するためだけに天井200の高さを変更することは、コスト面等からいってもほぼ不可能であるといえる。
【0018】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、天井に対して大規模な改修を必要とせずとも、監視対象を分離して識別する能力を高く発揮することができる通過検出システム、および通過検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明では上記問題を解決するために、カメラ映像に基づいて監視対象の通過を検出する通過検出システムにおいて、通過監視領域の天井に設けられた鏡と、前記鏡を介して前記通過監視領域を撮像することができるように設置されたカメラとを備えることを特徴とする通過検出システムが提供される。
【0020】
これにより、カメラが鏡面に対して対称に設置されたときと同様に通過監視領域を撮影することができる。
つまり、低い位置にカメラを設置した状態で、カメラを高い位置に設置したときと同様に撮影することができる。
【0021】
また、本発明では、カメラ映像に基づいて監視対象の通過を検出する通過検出方法において、前記カメラ映像が、通過監視領域の天井に設けられた鏡を介して撮影されることを特徴とする通過検出方法が提供される。
【0022】
これにより、カメラが鏡面に対して対称に設置されたときと同様に通過監視領域を撮影することができる。
つまり、低い位置にカメラを設置した状態で、カメラを高い位置に設置したときと同様に撮影することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の通過検出システム、および通過検出方法によれば、天井に対して大規模な改修を行うことなくカメラを高い位置に設置したときと同様の画角で撮影できることにより、監視対象を分離して識別する能力を高く発揮することができるので、監視対象が重なる率を低減することが可能となり、また監視対象が重なることによる共連れの検知漏れや、通過人数計測の誤動作を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、通常の天井に監視カメラを設置した場合と、本実施の形態の通過検出システムにおける監視対象の写り方の比較を示す図であり、図1(a)は、通常の天井に監視カメラを設置した場合を示す図であり、図1(b)は、本実施の形態の通過検出システムを示す図である。
【0025】
図1に示すように、監視カメラ100によって監視対象が撮影され、監視カメラ100に接続される不図示の通過検出装置がその映像に基づいて通過検出を行う。
しかし、図1(b)のような低い天井の場合には、監視カメラ100が撮影する監視対象が重なってしまうことがある。
そこで、図1(b)に示すように、天井200に鏡230を設置し、その鏡230を介して監視対象を撮影する。
【0026】
鏡230を介して監視対象を撮影することにより、監視カメラ100が、鏡230に対して鏡面対称である仮想の天井200aに設置された仮想の監視カメラ100aの位置にあるときと同様に監視対象を映し出すことができる。
【0027】
たとえば、図1(b)における天井200の高さが2300mmであって、カメラ100が天井200から200mm下に設置されている場合には、仮想の天井200aの高さは天井200から200mm上の地上から2500mm相当であり、その高さに仮想のカメラ100aが設置されているときと同様である。
【0028】
つまり、図1(a)における天井200の高さが2500mmであるとすると、図1(b)の構成で監視対象を撮影したときに、図1(a)の構成で同様に監視対象を撮影することが可能である。したがって、監視対象が重ならないように撮影することができる。
【0029】
次に、本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能について説明する。
図2は、本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能を示す図である。
図2に示すように、通過検出装置300には、カメラ100が接続されている。
【0030】
通過検出装置300は、画像メモリ310、アドレス制御部311、合成表示部320、入力部330、追跡処理部340、通過判定部350、出力部360、統括制御部370、LCD(Liquid Crystal Display)371、およびKeySW372を備えている。
画像メモリ310は、カメラ100に接続されており、カメラ100が撮影した画像データを格納する。
【0031】
アドレス制御部311は、画像メモリ310に格納されている画像データを反転させたり、正転させたりするときにその制御を行う。
たとえば、鏡230を介してカメラ100が撮影することにより、監視対象が反転して撮影されてしまうことがある。そのときに、アドレス制御部311が、画像データが格納されている画像メモリ310のメモリアドレスを逆順に読み出す制御を行うことにより、正転した画像データを取り出すことが可能となる。
【0032】
合成表示部320はグラフィックメモリであり、画像メモリ310からカメラ100が撮影した画像データを受け取る。また、後述の統括制御部370から表示情報(たとえば、カーソル、文字、グラフィックなどの情報)を受け取る。そして、受け取った画像データと表示情報を合成して不図示の調整用モニタへ出力する。
【0033】
入力部330は、不図示の認証装置から認証完了信号を受信するインタフェースである。この認証完了信号とは、通過検出システムに監視対象の認証を行うための認証装置が接続されているときにその認証が完了したことを示す信号をいう。
【0034】
追跡処理部340は、画像メモリ310から受け取る画像データに基づいて、監視対象の位置を示すパタン情報を生成する。パタン情報の生成処理や、その生成したパタン情報を用いた通過判定に関しては後述する。
【0035】
通過判定部350は、監視対象が管理区域への入退室をしたかを判定する。
たとえば、管理区域とそれ以外の部分をドアで仕切っている場合に、そのドアを通過したか否かによってその判定を行う。また、カウンタ等の計数手段を備え、通過したと判断したときにカウンタを適宜加算することにより、通過人数を計数することができる。具体的な通過判定処理に関しても後述する。
【0036】
出力部360は、監視対象が通過したと通過判定部350が判定したとき、その通過情報を受け取り、その情報を通過検出装置300に接続されている各装置に対して出力するインタフェースである。
たとえば、認証装置から認証完了信号を受信していない監視対象が通過したと判断したときに、接続されているブザーやランプなどを始動させる始動信号を出力する。
【0037】
統括制御部370は、CPU(Central
Processing Unit)などにより構成され、また通過検出装置300内の各制御部等に接続されており、統括した制御を行う。
また、LCD371とKeySW372と接続されている。ユーザがLCD371または調整用モニタを見るなどしてKeySW372を操作することにより、KeySW372から出力される制御信号を受信し、その制御信号に基づいて各処理を行うよう各制御部等に対して制御信号等を送信する。
そして、各制御部等が処理した内容や結果を受け取り、フロントパネルインタフェースとして用いられるLCD371に結果として表示する。
【0038】
各処理の具体内容は、たとえば、合成表示部320が画像データと表示情報を合成する際には、画像メモリ310からの画像データ読み出しタイミングに合わせて表示情報を合成表示部320へ送信する。
【0039】
次に、上述した追跡処理部340が有する処理機能について説明する。
図3は、本実施の形態の追跡処理部が有する処理機能を示す図である。
図3に示すように、追跡処理部340は、パタン生成部341、軌跡メモリ342、およびパタン更新部343を備えている。
【0040】
パタン生成部341は、画像メモリ310から画像データを受け取ると、画像データに写っている監視対象の位置を示すパタンを生成する。
軌跡メモリ342は、パタン生成部341とパタン更新部343が生成したパタン情報を格納する。
【0041】
パタン更新部343は、画像メモリ310から画像データを受け取る。また、軌跡メモリ342から格納されているパタン情報を受け取る。
そして、受け取った画像データとパタン情報から新たなパタンを生成し、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を、新たに生成したパタン情報に更新する。
【0042】
次に、追跡処理部340が行うパタン情報の更新について説明する。
図4は、パタンの生成・更新方法の概略について示す図である。
図4に示すように、画像メモリ310から画像データを読み出してパタンを更新する様子をフレーム0〜フレーム2に分けて説明する。フレーム0のときとは、ある監視対象を初めて検知したフレームを指す。
【0043】
パタン生成部341は、検知した監視対象から、図4(a)に示す一点鎖線の円形で示す新規パタンを生成して新規パタンとして軌跡メモリ342に格納する。
監視カメラ100のフレーム撮影タイミングに合わせて、画像メモリ310から画像データを読み出す。また、同じタイミングで軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を読み出す。
そして、画像データとパタン情報を比較したものを図4(b)に示す。
【0044】
実線の円形で示すパタン情報は、軌跡メモリ342に格納されていた前フレーム(この場合フレーム0)のパタン情報であり、実線網掛けの人型が、画像メモリ310から画像データから読み出し、検知した監視対象である。
【0045】
パタン更新部343は、前フレームのパタン情報と人型がずれていることから、新しい人型から新たなパタンを生成する。
図4(c)に示すように、前フレーム(フレーム0)のパタンと、新しい人型のAND領域から、一点鎖線の円形で示す新たなパタンを生成し、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を更新する。
【0046】
そして、再度画像メモリ310から監視カメラ100のフレーム撮影タイミングに合わせて、画像メモリ310から画像データを読み出す。また、同じタイミングで軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を読み出す。
その後は、図4(b)、(c)と同様にパタン情報を更新していく。
【0047】
次に、パタンの生成・更新処理をフローチャートを使って詳細に説明する。
図5は、本実施の形態の追跡処理部が行うパタンの生成・更新処理を示すフローチャートである。以下、図5に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0048】
〔ステップS11〕
パタン生成部341は、画像メモリ310から画像データを受け取り、その画像データ内に新たな人物が写っている場合には、その人物の輪郭を検知する。
【0049】
一方、パタン更新部343は、画像メモリ310から画像データを受け取る。また、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を読み出す。そして、画像データとパタン情報からその画像データ内に写っている人物の輪郭を検知する。
【0050】
具体的には、軌跡メモリ342に格納されているパタン内に人物が検知された場合には、パタン更新部343が新たに輪郭を検知し直す。
また、軌跡メモリ342に格納されているパタン外に人物が検知された場合には、新たな人物を検知したものとして、パタン生成部341がその人物の輪郭を検知する。
【0051】
〔ステップS12〕
パタン生成部341およびパタン更新部343は、検知した輪郭からその輪郭の重心を算出する。
【0052】
〔ステップS13〕
パタン生成部341およびパタン更新部343は、算出した重心を中心とした新たな円パタンを生成する。
【0053】
〔ステップS14〕
パタン生成部341は、生成した円パタンを新規なパタン情報として軌跡メモリ342に格納する。
また、パタン更新部343は、生成した円パタンを、すでに軌跡メモリ342に格納されているパタン情報と入れ替えて更新する。
【0054】
具体的には、パタン更新部343は、軌跡メモリ342に格納されていたパタン情報内に人物を特定した場合、その特定した人物の位置に基づいて生成したパタン情報を、格納されていたパタン情報と入れ替えることによってパタン情報の更新を行う。
【0055】
次に、通過判定部350が行う通過判定について説明する。
図6は、通過判定方法の概略について示す図であり、図6(a)は、本実施の形態の通過検出システムを適用した通路の側方図であり、図6(b)は、本実施の形態の通過検出システムを適用した通路の上方図である。
【0056】
この通過検出システムは、管理区域とそれ以外とを隔てるドア210および壁220などの上部に設置された監視カメラ100によって撮影された映像に基づいて、管理区域とそれ以外の区域を行き来する監視対象を検知することは上述の通りである。
【0057】
ここで、図6(b)に示す斜線で示したエリアをゲートエリアA2といい、横線で示したエリアとゲートエリアを合わせたエリアを検知エリアA1という。
【0058】
次に、通過判定処理をフローチャートを使って詳細に説明する。
図7は、本実施の形態の通過判定部が行う通過判定処理を示すフローチャートである。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0059】
〔ステップS21〕
通過判定部350は、追跡処理部340からパタン情報を受け取ると、受け取ったパタン情報に基づいて、新規に生成されたパタンがゲートエリアA2内で生成されたか否かを判断する。
【0060】
新規に生成されたパタンがゲートエリアA2内で生成されたと判断した場合には、処理をステップS22へ進め、ゲートエリアA2内では生成されていない、つまり、ゲートエリアA2以外の検知エリアA1内で生成されたと判断した場合には、処理をステップS23へ進める。
【0061】
〔ステップS22〕
通過判定部350は、新規に生成されたパタンの監視対象は退場者であると判断する。
なお、通過判定部350にカウンタ等の計数手段が備えられているときには、退場者であると判断するごとにカウンタを1加算することにより退場者数を計数することが可能となる。
【0062】
〔ステップS23〕
通過判定部350は、監視対象が検知エリアA1を出たか否かを判断する。検知エリアA1を出ていないと判断した場合には、ステップS23の処理を繰り返し、検知エリアA1を出たと判断した場合には、処理をステップS24へ進める。
【0063】
〔ステップS24〕
通過判定部350は、監視対象が検知エリアA1を出たときにゲートエリアA2を通過したか否かを判断する。ゲートエリアA2を通過したと判断した場合には、処理をステップS25へ進め、ゲートエリアA2を通過していないと判断した場合には、処理を終了する。
【0064】
〔ステップS25〕
通過判定部350は、検知エリアA1を出た監視対象が入場者であると判断する。
なお、通過判定部350にカウンタ等の計数手段が備えられているときには、入場者であると判断するごとにカウンタを1加算することにより入場者数を計数することが可能となる。
また、通過検出システムに通過する人物の認証を行うための認証装置が接続されており、入場に際して認証を必要とするときには、入場者であると判断された人物が認証済みか否かの判断も同時に行う。
【0065】
もし、認証済みであると判断された場合には、正規の入場者であると判断され、認証がされていない入場者である場合には、不正な入場者であると判断される。
【0066】
次に、通過検出システムに接続されている認証装置を用いた認証方法について説明する。
図8は、認証方法の概略について示す図である。
図8に示すように、本実施の形態の通過検出システムに認証装置400が接続されており、ゲートエリアA2には、認証時立ち位置A21が設定されている。
【0067】
たとえば、認証装置400の近くに監視対象が3人いるとき(仮に人物A、人物B、および人物Cとする。)それぞれの人物のパタン情報からそれぞれの監視対象の位置を把握する。
【0068】
そして、各人物の位置と、認証時立ち位置A21との距離を比較して、一番距離が短い人物を認証を行った人物と特定する。
【0069】
図8の場合には、人物Aが認証時立ち位置A21との距離が一番短いので、人物Aを認証者と判断する。認証装置400は、認証を完了すると、通過検出装置300に対して認証完了信号を送信する。
【0070】
次に、認証処理をフローチャートを使って詳細に説明する。
図9は、本実施の形態の通過検出システムが行う認証処理を示すフローチャートである。
【0071】
〔ステップS31〕
追跡処理部340は、認証装置400から入力部330を介して認証完了信号を受け取ると、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報から検知エリアA1内の監視対象の位置を特定する。
そして、各監視対象の位置と、認証時立ち位置A21との距離を算出する。
【0072】
〔ステップS32〕
追跡処理部340は、各監視対象の中で、認証時立ち位置A21との距離が最小であるパタンを特定する。
【0073】
〔ステップS33〕
追跡処理部340は、認証時立ち位置A21との距離が最小であると特定されたパタンに対して認証済みフラグを設定する。
【0074】
〔ステップS34〕
通過判定部350は、認証済みフラグが設定されたパタンの監視対象がゲートエリアA2を通過したか否かを判断する。通過した場合には、処理をステップS35へ進め、通過していない場合には、ステップS34の処理を繰り返す。
【0075】
〔ステップS35〕
追跡処理部340は、認証済みフラグが設定設定されたパタンの監視対象が通過した旨の信号を通過判定部350から受けると、そのパタンに設定していた認証済みフラグを撤廃する。
【0076】
以上の通過検出システムを用いると、監視対象が重ならないことにより誤検知を防止することができる。
【0077】
なお、鏡230を介して壁220に取り付けられたカメラ100により監視対象を撮影する旨の説明を行ったが、カメラ100はドア210の上部の壁220に埋め込む形で設置する態様も考えられる。
【0078】
図10は、監視カメラをドア上部の壁に埋め込んだ通過検出システムの概要を示す図である。
図10に示すように、監視カメラ100によって監視対象が撮影され、監視カメラ100に接続される不図示の通過検出装置によってその映像に基づいて通過検出を行う。また、監視カメラ100は、壁220内に埋め込まれている。
【0079】
ドア210の高さは、通常およそ2000mm程度なので、壁220内に埋め込んだとしても、高さが2300mmの天井200に設置し、高さが2500mm相当の高さからの映像を撮影するために、鏡230から200mm離して撮影することは十分に可能である。
【0080】
このように、監視カメラ100を壁220内に埋め込むことによって、監視カメラ100を設置しても監視カメラ100が邪魔であることがなくなる。
また、監視カメラ100があからさまに見えることを嫌う者がいると想定される施設に通過検出システムを適用するときにも有効である。
また、壁220内に埋め込むことによって、地震などによって監視カメラ100が落下する可能性を低減することができる。
【0081】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の通過検出システムは、監視カメラとしてステレオカメラが用いられ、それに伴い後述する各種処理が付け加わったことが異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0082】
図11は、本実施の形態の通過検出システムの概略を示した図であり、図11(a)は、本実施の形態の通過検出システムを適用した通路の側方図であり、図11(b)は、本実施の形態の通過検出システムを適用した通路の正面図である。
【0083】
図11に示すように、監視カメラユニット2100によって監視対象が撮影され、監視カメラユニット2100に接続される不図示の通過検出装置がその映像に基づいて通過検出を行う。
【0084】
なお、本実施の形態の通過検出システムにおいては、監視カメラユニット2100としてステレオカメラが用いられており、監視カメラユニット2100には、カメラ2100Lとカメラ2100Rが備えられている。
【0085】
ここでは、監視対象がドア210へ向かうときの進行方向右側(以下、特に特定をしないときには単に右側という。)に取り付けられたカメラをカメラ2100Rとし、監視対象がドア210へ向かうときの進行方向左側(以下、特に特定をしないときには単に左側という。)に取り付けられたカメラをカメラ2100Lとする。
【0086】
しかし、図11に示すような低い天井の場合には、監視カメラユニット2100が撮影する監視対象が重なってしまうことがある。
【0087】
そこで、図11に示すように、天井200に鏡230を設置し、その鏡230を介して監視対象を撮影する。
【0088】
鏡230を介して監視対象を撮影することにより、監視カメラユニット2100が、鏡230に対して鏡面対称である仮想の天井200aに設置された仮想の監視カメラユニット2100aの位置にあるときと同様に監視対象を映し出すことができる。
【0089】
たとえば、図11(b)における天井200の高さが2300mmであって、監視カメラユニット2100が天井200から200mm下に設置されている場合には、仮想の天井200aの高さは天井200から200mm上の地上から2500mm相当であり、その高さに仮想の監視カメラユニット2100aが設置されているときと同様である。
【0090】
つまり、図11(a)における天井200の高さが2500mmであるとすると、図11(b)の構成で監視対象を撮影したときに、図11(a)の構成で同様に監視対象を撮影することが可能である。したがって、監視対象が重ならないように撮影することができる。
【0091】
一方で、監視カメラユニット2100がステレオカメラの場合には、監視カメラユニット2100に備えられるカメラ2100Lとカメラ2100Rを用いて、鏡230を介して監視対象を撮影すると、仮想の監視カメラユニット2100aが、左右反転させて設置させたときと同様に監視対象が撮影される。
【0092】
つまり、仮想の監視カメラユニット2100aのカメラ2100aLと実カメラ2100Lが対応し、カメラ2100aRと実カメラ2100Rが対応することになる。
【0093】
また、監視カメラユニット2100として、ステレオカメラを用いて監視対象を撮影することにより、左右のカメラ2100Lとカメラ2100Rがそれぞれ撮影する監視対象のある一点(たとえば、図11に示すような監視対象の位置を特定する基準点P)のみかけの位置にはずれが生じる。
【0094】
次に、カメラ2100Lとカメラ2100Rが撮影する監視対象のみかけの位置のずれについて説明する。
【0095】
図12は、監視対象を監視カメラユニットで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図であり、図12(a)は、カメラ2100Lで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図であり、図12(b)は、カメラ2100Rで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図である。
【0096】
図12においては、監視対象が監視カメラユニット2100の真下にいる場合の、監視カメラユニット2100の中心位置を一点鎖線(以下、「中心線」という。)で示している。
【0097】
図12(a)に示すように、カメラ2100Lで撮影すると、対応するカメラ2100aLで撮影したときと同様に撮影される。つまり、監視対象は、中心線から左側に寄ったように撮影される。
【0098】
一方、図12(b)に示すように、カメラ2100Rで撮影すると、対応するカメラ2100aRで撮影したときと同様に撮影される。つまり、監視対象は、中心線から右側に寄ったように撮影される。
【0099】
次に、本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能について説明する。
図13は、本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能を示す図である。
図13に示すように、通過検出装置2300には、監視カメラユニット2100が接続されている。
【0100】
通過検出装置2300は、ステレオ画像メモリ2310、アドレス制御部311、合成表示部320、入力部330、追跡処理部2340、通過判定部350、出力部360、統括制御部370、LCD371、KeySW372、高さ画像生成部380、および高さ画像メモリ390を備えている。
【0101】
ステレオ画像メモリ2310は、監視カメラユニット2100に接続されており、監視カメラユニット2100が撮影した画像データを格納する。
具体的には、監視カメラユニット2100に備えられているカメラ2100Lとカメラ2100Rがそれぞれ撮像した画像データを記憶する画像メモリを備えている。
【0102】
アドレス制御部311は、ステレオ画像メモリ2310に格納されている画像データを反転させたり、正転させたりするときにその制御を行う。
たとえば、鏡230を介して監視カメラユニット2100が撮影することにより、監視対象が反転して撮影されてしまう。
【0103】
そのときに、アドレス制御部311が、画像データが格納されているステレオ画像メモリ2310のメモリアドレスを逆順に読み出す制御を行い、かつステレオ画像メモリ2310における、カメラ2100Lが撮像した画像データを右側に設置されたカメラが撮影した画像データとして合成表示部320および高さ画像生成部380へ送る。
【0104】
また、アドレス制御部311が、画像データが格納されているステレオ画像メモリ2310のメモリアドレスを逆順に読み出す制御を行い、かつステレオ画像メモリ2310における、カメラ2100Rが撮像した画像データを左側に設置されたカメラが撮影した画像データとして高さ画像生成部380へ送る。
【0105】
合成表示部320は、ステレオ画像メモリ2310からカメラ2100が撮影した画像データを受け取る。
このとき、アドレス制御部311が反転処理を行っているときは、カメラ2100Lの画像データを受け取り、アドレス制御部311が反転処理を行っていないときは、カメラ2100Rの画像データを受け取る。また、後述の高さ画像メモリ390から高さ情報を含む画像データである高さ画像を受け取る。
【0106】
そして、後述の統括制御部370から表示情報(たとえば、カーソル、文字、グラフィックなどの情報)を受け取る。そして、受け取った画像データと表示情報を合成して不図示の調整用モニタへ出力する。
【0107】
追跡処理部2340は、後述の高さ画像メモリ390から受け取る高さ画像に基づいて、監視対象の位置を示すパタン情報を生成する。パタン情報の生成処理や、その生成したパタン情報を用いた通過判定に関しては後述する。
【0108】
高さ画像生成部380は、ステレオ画像メモリ2310から受け取る画像データに基づいて高さ画像を生成して、高さ画像メモリ390に記憶する。高さ画像の生成方法については後述する。
【0109】
次に、高さ画像の生成方法について説明する。
図14は、監視対象を監視カメラユニットで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図であり、図14(a)は、カメラ2100aLで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図であり、図14(b)は、カメラ2100aRで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図である。
【0110】
図14(a)に示すように、カメラ2100aLで撮影すると、監視対象は左側へ寄ったように撮影される。このときのカメラ2100aLの中心位置CLから監視対象の基準点Pまでの距離をLθとする。
【0111】
一方、図12(b)に示すように、カメラ2100aRで撮影すると、監視対象は右側へ寄ったように撮影される。このときのカメラ2100aRの中心位置CRから監視対象の基準点Pまでの距離をLθとする。
【0112】
図15は、高さ画像の生成方法を示す概念図である。
図15においては、監視カメラユニット2100および鏡230を示す図を省略し、仮想の監視カメラユニット2100aで撮影しているものとして説明する。
【0113】
図15に示すように、監視カメラユニット2100aに備えられるカメラ2100aLとカメラ2100aRのカメラ間隔をLCとする。
【0114】
また、カメラ2100aLの中心からの垂線と、カメラ2100aLの中心と監視対象の基準点Pを結ぶ線がなす角をθとする。そして、カメラ2100aRの中心からの垂線と、カメラ2100aRの中心と監視対象の基準点Pを結ぶ線がなす角をθとする。
【0115】
また、監視対象の高さ(監視対象の基準点Pまでの高さ)である対象高さをHとし、地上から監視カメラユニット2100aまでの高さであるカメラ高さをHCとし、監視対象の基準点Pから監視カメラユニット2100aの高さまでの距離である離間距離をHLとする。
【0116】
そうすると、対象高さHは以下の式(1)を用いて、三角測量の原理に基づいて求められる。
離間間隔HL=カメラ間隔LC/(tanθ−tanθ) ………(1)
【0117】
そして、上記式(1)によって求められた離間間隔HLと、あらかじめ設定されているカメラ高さHCを用いて、対象高さHが以下の式(2)により求められる。
対象高さH=カメラ高さHC−離間間隔HL ………(2)
【0118】
これを画像データのすべての画素について行うことにより、画素値に対象高さHの情報を持つ高さ画像を得ることができる。
【0119】
次に、高さ画像に基づいて監視対象のより正確な位置を特定する代表点の生成方法について説明する。
図16は、本実施の形態の追跡処理部が有する処理機能を示す図である。
図16に示すように、追跡処理部2340は、パタン生成部341、軌跡メモリ342、パタン更新部343、および代表点生成部344を備えている。
【0120】
代表点生成部344は、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を受け取り、代表点を生成する。
ここで、代表点とは、パタン生成部341およびパタン更新部343が算出した監視対象の輪郭の重心と、その監視対象の高さから導き出される監視対象の足下の座標位置を示す点である。
【0121】
監視対象の高さをも用いることにより、輪郭の重心のみに基づいて監視対象の位置を特定するより、より正確に監視対象を特定することができる。すなわち、外光や影などの実体のないものを検知してしまう不都合を防ぐことができる。
【0122】
次に、パタンの生成・更新処理、および代表点の生成処理をフローチャートを使って詳細に説明する。
図17は、本実施の形態の追跡処理部が行うパタンの生成・更新処理、および代表点生成処理を示すフローチャートである。
【0123】
〔ステップS41〕
パタン生成部341は、ステレオ画像メモリ2310から高さ画像を受け取り、その高さ画像内に新たな人物が写っている場合には、その人物の輪郭を検知する。
【0124】
一方、パタン更新部343は、ステレオ画像メモリ2310から高さ画像を受け取る。また、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を読み出す。そして、高さ画像とパタン情報からその高さ画像内に写っている人物の輪郭を検知する。
【0125】
具体的には、軌跡メモリ342に格納されているパタン内に人物が検知された場合には、パタン更新部343が新たに輪郭を検知し直す。
また、軌跡メモリ342に格納されているパタン外に人物が検知された場合には、新たな人物を検知したものとして、パタン生成部341がその人物の輪郭を検知する。
【0126】
〔ステップS42〕
パタン生成部341およびパタン更新部343は、検知した輪郭からその輪郭の重心を算出する。
【0127】
〔ステップS43〕
パタン生成部341およびパタン更新部343は、算出した重心を中心とした新たな円パタンを生成する。
【0128】
〔ステップS44〕
パタン生成部341は、生成した円パタンと、高さ画像に設定されている監視対象の高さ情報を新規なパタン情報として軌跡メモリ342に格納する。
また、パタン更新部343は、生成した円パタンと、高さ画像に設定されている監視対象の高さ情報を更新すべきパタン情報として、すでに軌跡メモリ342に格納されているパタン情報と入れ替えて更新する。
【0129】
具体的には、パタン更新部343は、軌跡メモリ342に格納されていたパタン情報内に人物を特定した場合、その特定した人物の位置に基づいて生成したパタン情報を、格納されていたパタン情報と入れ替えることによってパタン情報の更新を行う。
【0130】
〔ステップS45〕
代表点生成部344は、軌跡メモリ342に格納されているパタン情報を読み出し、パタン情報として設定されている監視対象の高さと、監視対象の輪郭から生成した重心から代表点を生成する。
【0131】
具体的には、一定の閾値を設定しておき、監視対象の高さがその閾値を超えていない場合には監視対象から除外する。
【0132】
したがって、監視対象の高さを算出し、その監視対象の高さがあらかじめ設定されている閾値以下の場合には誤検知であると判断し、その監視対象を通過検出対象から除外するので、単眼カメラ映像の背景差分などによる画像処理における、基準となる画像に対しての変化を検出するものとは異なり、外光や影などを監視対象として誤検出することを防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】通常の天井に監視カメラを設置した場合と、本実施の形態の通過検出システムにおける監視対象の写り方の比較を示す図である。
【図2】本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能を示す図である。
【図3】本実施の形態の追跡処理部が有する処理機能を示す図である。
【図4】パタンの生成・更新方法の概略について示す図である。
【図5】本実施の形態の追跡処理部が行うパタンの生成・更新処理を示すフローチャートである。
【図6】通過判定方法の概略について示す図である。
【図7】本実施の形態の通過判定部が行う通過判定処理を示すフローチャートである。
【図8】認証方法の概略について示す図である。
【図9】本実施の形態の通過検出システムが行う認証処理を示すフローチャートである。
【図10】監視カメラをドア上部の壁に埋め込んだ通過検出システムの概要を示す図である。
【図11】本実施の形態の通過検出システムの概略を示した図である。
【図12】監視対象を監視カメラユニットで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図である。
【図13】本実施の形態の通過検出装置が有する処理機能を示す図である。
【図14】監視対象を監視カメラユニットで撮影したときの撮影結果の表示例を示す図である。
【図15】高さ画像の生成方法を示す概念図である。
【図16】本実施の形態の追跡処理部が有する処理機能を示す図である。
【図17】本実施の形態の追跡処理部が行うパタンの生成・更新処理、および代表点生成処理を示すフローチャートである。
【図18】高さを変えて監視カメラを設置した場合における、同一身長の監視対象の写り方の比較を示す図である。
【図19】通常の天井高の場合と天井高が低い場合、および身長が高い監視対象がいる場合の相互比較を示す図である。
【符号の説明】
【0134】
100 カメラ
100a 仮想のカメラ
200 天井
200a 仮想の天井
210 ドア
220 壁
230 鏡
300 通過検出装置
310 画像メモリ
311 アドレス制御部
320 合成表示部
330 入力部
340 追跡処理部
350 通過判定部
360 出力部
370 統括制御部
371 LCD
372 keySW

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定領域間における監視対象の通過をカメラ映像に基づいて検出する通過検出システムにおいて、
通過監視領域の上部に設けられた鏡と、
前記鏡を介して前記通過監視領域を撮像することができるように設置されたカメラと、
を備えることを特徴とする通過検出システム。
【請求項2】
さらに、前記カメラが撮像したカメラ映像を鏡像反転する鏡像反転処理手段を備えることを特徴とする請求項1記載の通過検出システム。
【請求項3】
さらに、前記監視対象が一定領域間を通過したことを示す通過判定信号を受信して、前記監視対象の通過人数を計数する計数手段を備えることを特徴とする請求項1記載の通過検出システム。
【請求項4】
前記一定領域の一方が、入場者を制限する制限区域であるとき、
前記監視対象が前記制限区域に入る資格を有することを認証する認証手段と、
前記制限区域への入場者が、前記認証手段によって認証された正規入場者か否かを判断する正規判断手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の通過検出システム。
【請求項5】
前記正規判断手段は、前記通過監視領域内の全監視対象のうち、前記認証手段の認証時に、あらかじめ設定されている位置との距離が最短である監視対象を、前記認証手段が認証を行った監視対象であると判断し、正規入場者か否を判断することを特徴とする請求項4記載の通過検出システム。
【請求項6】
前記カメラが複数の撮影手段を備え、前記複数の撮影手段の各々が撮影した画像データに基づいて、前記監視対象の高さを算出する対象高さ算出手段と、
前記対象高さ算出手段が算出した前記監視対象の高さが、あらかじめ設定されている閾値以下の場合には誤検知であると判断し、前記監視対象を通過検出対象から除外する誤検知判断手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の通過検出システム。
【請求項7】
一定領域間における監視対象の通過をカメラ映像に基づいて検出する通過検出方法において、
前記カメラ映像が、通過監視領域の天井に設けられた鏡を介して撮影されることを特徴とする通過検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−129131(P2009−129131A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−302441(P2007−302441)
【出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(000210964)中央電子株式会社 (81)
【Fターム(参考)】