説明

速度適応式通信ラインにおける2線または4線モードを自動感知およびプロビジョニングするためのシステムと方法

【解決手段】 通信リンクのための2線または4線モードを自動的に感知およびプロビジョニングするシステムと方法を提供する。1実施例において、前記方法は、ベースポートに関連付けられるベースペア線を2線モード用にトレインする試みを行う工程を含む。前記2線モードのトレインが無効である場合、第1のペア線に関連付けられた未割り当てポートが特定され、前記ベースおよび未割り当てポートは、4線モード用に設定される。前記ベースペア線および第1のペア線を4線モード用にトレインする試みが行われる。前記4線モードのトレインが有効である場合、前記ベースペアおよび第1のペア線を用いて4線サービスが確立される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
対称高速デジタル加入者線(SHDSL)のような通信インターフェイスは、2線2.3MB/sまたは4線4.6MB/sのいずれかの設定で設定することが可能である。典型的に、接続線の各端が各モード専用に配線され、望ましいサービス速度で動作するように、装置が手作業で設定される(例えば、プロビジョニングされる)。配線とプロビジョニングが一致しないと、サービスは動作しない。前記手作業によるプロビジョニングは前記設定手順を複雑にするものであり、現場でプロビジョニングを行う技術者は、前記手順と、1つのペア線に関連付けられる各ポートを正しく配線および設定する方法を理解する必要がある。
【0002】
従って、これらの問題およびこれらに類似する問題に対処するためのシステムと方法が必要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0003】
本発明の開示は、全般に通信システムに関し、具体的には、SHDSLラインのような通信ラインにおける2線若しくは4線モードを自動的に感知およびプロビジョニングするためのシステムおよび方法の提供に関するものである。しかし、当然のことながら、以下の開示は多くの異なる実施形態または実施例を提供するものである。本発明の開示を簡易化するために、具体的な構成要素と配置の実施例について以下に説明する。当然のことながら、これらは単に実施例であって、限定的であることを意図するものではない。また、本発明の開示では、その実施例の中で参照番号および/または参照文字が繰り返される場合がある。この繰り返しは説明を簡易化および明確化する目的で行われるものであり、それ自体が本明細書に記載した様々な実施例および/または設定の関係を決定付けるものではない。
【0004】
図1での1実施形態において、方法100は、システムによる2線または4線モードの自動検知およびプロビジョニングを可能にする。以下に詳細に説明するように、前記システムは複数のツイストペア線を含む場合があり、前記ツイストペア線は1つのポイント(例えば中央オフィス)と他の1つ若しくはそれ以上のポイント(例えば、遠隔地点)との間に物理的な接続を提供する。前記中央オフィスから数多くのペア線が引き出される場合があるため、4線モードに必要な配線とプロビジョニングを正しく一致させることは煩雑で複雑な作業となり得る。この作業を自動化することにより、サービスを配備するために要する時間が大幅に短縮されると同時に、現場で作業を行う技術者に求められる技術レベルを大幅に下げることが可能となる。
【0005】
工程102において、前記中央オフィスと遠隔地点とを接続するベースペア線は、2線モード用にトレイン(train)されている。前記トレインが有効であり、前記遠隔地点が2線モード用に設定されている場合、前記2線モードを用いてサービスが確立される。前記遠隔地点が4線モード用に設定されている場合、前記方法は工程104に続行し、この工程において、1つのペア線に関連付けられる未割り当てポートが特定される。工程106において、前記ベースポートおよび未割り当てポート(および、それらの各ペア線)が4線モード用に設定され、工程108において、それらを4線モード用にトレインするための試みが行われる。工程110において、前記4線でのトレインが有効であれば、4線モードを用いてサービスが確立される。したがって、前記方法100を用いて、2線または4線モードを自動的に検知することが可能である。
【0006】
図2aに関して、システム200は、図1の方法が実施されている通信システムの1実施形態を図示するものである。前記システム200は、中央オフィスまたは別の場所(STU−C)にあるSTU(SHDSL Transceiver Unit:SHDSLトランシーバユニット)202を含み、前記STU 202は、SHDSL設備(ツイストペア線208、210、212によって表される)を介して遠隔地点にある2つのSTU 204、206(各STUは、STU−Rとして指定されている)に接続されている。前記STU−Cはポート1〜ポート8と表示された、STU−Rに接続可能な8つのポートを含む。本実施例において、前記STU−Cは前記ツイストペア線208および210を介してSTU−R 204に接続されており、且つ、前記ツイストペア線212を介してSTU−R 206に接続されている。
【0007】
SHDSL設備は、前記STU−C 202と前記STU−R 204および前記STU−R 206との間の物理的接続を提供するものであって、様々なサービスを搬送するために用いられる。配備されている前記特定のSTU−Rによって、また、前記ツイストペア銅線の物理的な設定およびインテグリティ(例えば、どのペア線がどのポートに配線されているか)によって、前記ペア線208、210、212の各ライン容量が異なる場合がある。一般に、2線モード(前記STU−R 206など)の場合、SHDSLライン速度は2.3Mb/sという最高対称速度に制限されるが、4線モード(前記STU−R 204など)では、その倍の4.6Mb/sが理論的最大速度として可能である。
【0008】
プロセッサおよびメモリーのようなハードウェアコンポーネントと併用される前記システム200内(例えば前記STU−C内)のソフトウェアによって、前記STU−Rタイプおよび前記SHDSLラインとの前記物理的接続性に依存する自動装置プロビジョニングを完了した後、望ましい動作モードのためのSHDSL設備を自動的に検知およびプロビジョニングすることが可能になる。一部の実施形態においては、前記ソフトウェアによって、4線モードにおけるペアが対応可能な速度に自動的に適応することが可能になる場合もある。
【0009】
図2bに関して、例示的なネットワーク220は、図2aのシステム200を組み込むことが可能な環境の1実施形態を図示する。前記ネットワーク220は、複数の加入者または遠隔地点のデバイス(例えば、STU−Rs)204、206に接続されているサービスプロバイダー222を含む。前記サービスプロバイダー222は、例えばSONET(Synchronous Optical Network:同期光ネットワーク)ネットワーク226の一部を構成するSONETアッド/ドロップ・マルチプレクサ(ADM)のようなデバイス224を介して前記ネットワーク220に接続されている中央オフィスまたはそれに類似した場所に配置することができる。前記デバイス224は別のデバイス(例えば、STU−C)202に接続されている。SONET ADM 技術を組み込むことが可能な前記STU−C 202は、前記STU−R 204およびSTU−R 206向けのデータを、前記SONETネットワークを介して転送される他のデータから分離するように動作可能であると伴に、前記STU−R 204およびSTU−R 206からのデータを前記デバイス224に転送する前に追加するように動作することが可能である。前記STU−C 202は、非シールドツイストペア線208、210、212(例えば、音声品質レベル(カテゴリ3)ケーブル)のようなケーブルを介して、前記STU−R 204およびSTU−R 206に接続してもよい。
【0010】
図3に関して、別の実施形態において、方法300を用いて、例えば、SHDSLラインのような2線または4線ラインを「プラグ・アンド・プレイ」方式でプロビジョニングすることができる。前記方法300を、ソフトウェアおよび/またはハードウェアを用いて図2aのシステム200内で実施することがことが可能である。本実施例において、前記STU−Cは前記ツイストペア線212を介して前記STU−R 206に接続され、次に、前記ツイストペア線208、210を介して前記STU−R 204に接続される。従って、前記方法300について、まず2線モードに関して説明し、次に4線モードに関連して説明する。
【0011】
一般に、STU−Rが検知されるとラインは「トレイン」され、それにより前記ラインの両端は同じスピードと質でネゴシエイトするようになる。そのようなトレインにかかる時間は異なり、数分間を要する場合がある。一旦トレインが行われると、ラインはネゴシエイトされた速度でユーザートラフィックを搬送することが可能になる。4線モードでは、2つの物理的ポートが組み合わされて単一の論理チャネルが作成され、前記チャネルは前記2つのペア線の両端でインターリーブされたデータを搬送し、前記2つのポートは一体となって機能し、且つ、1つのポートとしてトレインされるものである。当然のことながら、ユーザーによる操作が必要な場合は、前記装置のインストールおよび前記ノードの設定を行う技術者は前記設定を理解しておくべきであり、前記設備を正しく立ち上げるために正確なプロビジョニング手順に従うべきである。前記方法300によってこの作業を自動化することが可能であり、前記技術者はサービス要求に従って単に前記ラインの配線を行うのみでよく、前記方法に沿ってプロビジョニングが行われる。
【0012】
工程302において、前記方法はリトライ値の最大数「rMax」と、リトライ値「r」と、時間値「T」と、ベースポート「n」とを定義する。前記「r」および「T」値は、(r*T)の値を有するトレインタイマーを定義するために用いられる。前記方法は、前記STU−C 202の全ポート上の物理層終了デバイス(PHY)を自動的に起動し、各ポートに対し1若しくはそれ以上の状態機械を始動する。次に前記方法は工程304において、2線モードのためのポート「n」(例えば、STU−R 206のためのポート3)を設定する。工程306において、前記トレインタイマーが前記(r*T)の値で始動する。これは、r>rMaxになるまでは、各トレイン期間(r>1と仮定した場合)が前回のトレイン期間よりも長くなることを意味する。
【0013】
工程308において、ポートn上で2線モードをトレインする試みが行われる。工程310において、前記2線モードが有効にトレインされたかどうかが決定される。前記リンクが有効にトレインされなかった場合(例えば、前記リンクが有効にネゴシエイトしない場合)、次に、前記方法は、前記トレインタイマーが満了したかどうかが決定される工程312へ移行する。前記トレインタイマーが満了していない場合は、前記方法は工程308へ戻り、前記2線モード用ペアのトレインを再び試みる。このプロセスは、前記ペアがトレインされるか前記タイマーが満了するまで継続する。前記トレインタイマーが満了すると、前記方法は工程314へ続行し、「r」がrMaxよりも大きいかどうかが決定される。「r」がrMaxよりも小さい場合、前記「r」の値は工程316において増分し、前記方法は工程306へ戻り、前記工程において前記トレインタイマーが、増加した(r*T)の値で始動する。工程314で決定された結果、「r」がrMaxよりも大きい場合、次に前記方法は工程302へ戻る。前記方法は前記プロセス全体を再び繰り返すか、前記ポートに対しアラームを発信するか、その他の定義された動作を行うものと理解される。
【0014】
工程310に戻り、前記リンクが有効にトレインされた(例えば、有効にネゴシエイトする)場合、次に、前記方法は工程318において、前記遠隔地点(例えば、前記STU−R 206)にクエリーを送信し、前記遠隔地点が2線モードに設定されているかどうかを決定する。前記遠隔地点が2線モード用に設定されている場合(工程320で決定された結果)、次に、上位層にあるソフトウェアが起動され、2線設備オブジェクトのインスタンスを作成することによって前記サービスをプロビジョニングし、工程322において前記ポート上で2.3MB/sのサービスを生成する。例えば、ポート「n」が図2aのポート3である場合、2線モードサービスは前記STU−C 202を前記STU−R 206へ連結する単一のツイストペア線212を介して確立される。
【0015】
しかし、工程320において、前記遠隔地点が2線モード用に設定されていない(例えば、前記STU−R204の場合に)と決定された場合は、次に前記方法は工程324へと続行し、未割り当て/使用可能なポートを特定する試みが行われる。工程326で決定された結果、未割り当てポートが見つからない場合、前記方法は工程302へ戻る。
【0016】
未割り当てポートが検出された場合(例えば、ポートnがポート1として定義される場合は前記STU−C 202のポート5)、前記方法は工程328へと続き、ポート「n」と前記未割り当てポート5を用いて4線モード用に前記STU−C 202を設定する。次に、工程330においてトレインタイマーが始動し、前記方法は工程332において4線モード用に前記ペアをトレインする試みを行う。工程334において、前記トレインが有効であるかどうかの決定が行われる。有効であれば、前記方法は工程336へ移動して4線設備オブジェクトのインスタンスを作成し、前記2つのポート(ポート「n」および現在未割り当ての前記ポート5)を用いて4.6MB/sのサービスを生成する。
【0017】
工程334で決定された結果、前記リンクが有効にトレインされなかった場合、次に、前記方法は工程338へ移行し、前記タイマーが満了したかどうかが決定される。そうでない場合は、前記方法は工程332へ戻り、4線モード用に前記ペアのトレインを試みる。このプロセスは、前記ペアがトレインされるか前記タイマーが満了するまで継続する。
【0018】
前記タイマーが満了した後(前記4線でのトレインが失敗したと仮定し)、前記方法は4線モード用のトレインの試みを中止して工程340へ続行し、「r」がrMaxを超過したかどうかが決定される。超過している場合、前記方法は工程341へ進み、確認すべき未割り当てポートが残っているかどうかが決定される。ポートが残っていない場合、次に、前記方法は工程302へ戻る。ポートが残っている場合、前記方法は工程324へ戻り、次のポートを検索する。工程340で決定された結果、「r」がrMaxを超過していない場合、前記「r」値は工程342において増分し、前記方法は別の未割り当てポートの検索を試み、有効に4線モードをトレインするポートを検出するか、未割り当てポートがなくなるまでこのプロセスを繰り返す。この時点で、前記方法は2線モードに立ち戻るか、前記プロセス全体を再び繰り返すか、前記ポートに対しアラームを発信するか、その他の定義された動作を行うものである。
【0019】
2線モード(工程322)か4線モード(工程336)のいずれかが有効であってサービスが確立される場合、前記サービスは無期限に継続可能である。しかし、前記サービスが失われたかどうかが工程344において決定される。サービスが失われていない場合、前記工程は図のように繰り返される。サービスが失われた場合、前記方法300は工程346へと続行し、前記サービスのために設備へのプロビジョニングが行われているかどうかを決定する。プロビジョニングが行われていない場合、前記方法は工程302に戻り、上述のプロセスを開始する。前記設備にプロビジョニングが行われている場合、前記方法は工程348へと続き、設備アラームを発信するか、別の定義済み動作を実行する。
【0020】
図4に関して、方法400によって2つの個別のペア線を4線モード用にトレインすることが可能になる。周知のように、2線モードは固定速度か適応速度のいずれかが可能である。前記適応速度によって、前記ペア線が様々なラインの質やその他の類似の問題に合わせて適応し、且つ、設定された信号対ノイズ比(SNR)マージン内でトレインされることが可能になる。適応速度は4線モードには対応しない。前記ラインがビットインターリーブか、バイトインターリーブか、非インターリーブであるかに関わらず、前記データは(たとえ非インターリーブモードであっても)インターリーブされるため、前記データが異なるスピードで前記ペアに到達する場合、セルデリニエーションが達成されない場合がある。従って、セルデリニエーションを確実に達成するために、固定速度が用いられる。前記方法400は、4線モード用にトレインする場合に適応速度を使用することを可能にするものであり、ソフトウェアおよび/またはハードウェアを用いて図2aのシステム200内で実施することが可能である。
【0021】
実施例の目的で図2aの前記ペア208および210を用い、前記第1のツイストペア線208および前記第2のツイストペア線210は、それぞれ工程402および工程404において各自の適応速度に設定されている。これにより、各ペアをトレインの目的で別々に処理することが可能になる。工程406において、前記ペア208が有効にトレインされたかどうかの決定が行われる。有効にトレインされなかった場合、前記ペア208が有効にトレインされるか、全ての速度においてトレインに失敗するまで、適応速度プロセスを実行することができる。一旦トレインされた後は、工程408において、前記ペア208が有効にトレインされた速度がその対応可能な最大速度として特定される。工程406と同時に起こる可能性がある工程410において、前記ペア210が有効にトレインされたかどうかの決定が行われる。有効にトレインされなかった場合、前記ペア210が有効にトレインされるか、全ての速度においてトレインに失敗するまで、下位の速度で工程410が繰り返される。一旦トレインされた後は、工程412において、前記ペア210が有効にトレインされた速度がその対応可能な最大速度として特定される。
【0022】
工程414において、各ペアの対応可能な最大速度が比較され、下位の前記速度が特定される。前記第1のペアの速度の方が下位である場合、前記方法は工程416へと続行し、第1の速度が最終速度として選択される。前記第2のペアの速度の方が下位である場合、前記方法は工程418へと続き、前記第2の速度が最終速度として選択される。工程420において、前記第1のペア208および前記第2のペア210の双方に対してトレインが中断される。工程422において、前記第1のペアが前記最終速度を固定速度として使用するように設定され、工程424において、第2のペアが前記最終速度を固定速度として使用するように設定される。工程426において、前記第1および前記第2のペアの双方が、前記最終速度を用いて4線モード用にトレインされる。工程428において、双方のペアが有効にトレインされたかどうかが決定され、前記ペアが有効にトレインされた場合、工程430で示すように、選択された適応速度の有効な確立が完了する。前記ペアが双方ともトレインされなかった場合、前記方法は工程402に戻り、前記プロセスを再び開始する。
【0023】
前述の説明は1若しくはそれ以上の実施形態を示し、且つ説明するものであるが、本発明の開示の精神と範囲から逸脱することなく前記実施形態の形態および細部に様々な変更を行うことが可能なことは、当業者であれば明らかである。例えば、前述の方法の様々な工程を異なる順序で実行したり、連続的に実行したり、組み合わせたり、さらに分割したり、代替工程を用いたり、全ての工程を取り除いてもよい。加えて、前記方法において図示した様々な機能あるいは本発明の開示において説明した機能を組み合わせることによって、追加および/または代替の機能を提供することができる。さらに、様々な変更を前記方法に行うことにより、様々なネットワークおよび/またはプロトコルに適応させることが可能である。加えて、様々な関係(例えば、r>rMaxのような関係)を変更することにより(例えば、r=>rMaxあるいはr<rMaxとするなど)、類似あるいは同一の機能を実行するために用いることができる。従って、本発明の請求項は本発明の開示と同様に広範に解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、2線または4線配線を自動的に感知およびプロビジョニングするための方法の1実施形態のフローチャートである。
【図2a】図2aは、図1の方法を実施することが可能な例示的システムを示す図である。
【図2b】図2bは、図2aのシステムを実施することが可能な例示的ネットワークを示す図である。
【図3】図3は、2線または4線モードを自動的に感知およびプロビジョニングするための方法の1実施形態のフローチャートである。
【図4】図4は、4線モードにおけるペア線を自動的に速度適応させるための方法の1実施形態のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信リンクのための2線または4線モードを自動的に感知およびプロビジョニングする方法であって、
ベースポートに関連付けられるベースペア線を2線モード用にトレイン(train)する試みを行う工程と、
前記2線モードのトレインが無効である場合に、第1のペア線に関連付けられる第1の未割り当てポートを特定する工程と、
前記ベースポートおよび第1のポートを4線モード用に設定する工程と、
前記ベースペア線および第1のペア線を4線モード用にトレインする試みを行う工程と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記ベースペア線および第1のペア線を用いて4線サービスを確立する工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、この方法は、さらに、
前記ベースペア線および第1のペア線の4線モードのトレインが無効である場合に、第2のペア線に関連付けられる第2の未割り当てポートを特定する工程と、
4線モード用に、前記ベースポートおよび第2のポートを用いてトレインする試みを行う工程と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記ベースポートおよび第2のポートを用いて4線サービスを確立する工程とを有するものである。
【請求項3】
請求項1の方法において、この方法は、さらに、
前記2線モードのトレインが有効である場合に、前記ベースペア線を用いて2線サービスを確立する工程を有するものである。
【請求項4】
請求項1の方法において、前記通信リンクは対称高速デジタル加入者線(SHDSL)インターフェイスを含むものである。
【請求項5】
通信リンク用に4線モードにおいて適応速度でトレインをするための方法であって、
適応速度に第1および第2のペア線を設定する工程と、
各ペアの対応可能な最大速度を特定するために前記第1および第2のペア線をトレインする工程と、
前記第1および第2のペア線を、特定された対応可能な最大速度のうち、下位の速度と等しい固定速度に設定する工程と
を有する方法。
【請求項6】
請求項5の方法において、この方法は、さらに、
前記固定速度を用いて前記第1および第2のペア線をトレインする試みを行う工程を有するものである。
【請求項7】
請求項6の方法において、この方法は、さらに、
前記固定速度でのトレインが前記第1または第2のペア線のいずれにおいても無効である場合に、適応速度に前記第1および第2のペア線を再設定する工程と、
前記第1および第2のペア線のそれぞれに対応可能な新しい最大速度を決定するために、前記第1および第2のペア線を再トレインする工程と
を有するものである。
【請求項8】
請求項7の方法において、前記トレインが有効となるまで、若しくは試行する対応可能な速度がなくなるまで、前記再設定する工程および再トレインする工程を実行するための適応速度処理が実行されるものである。
【請求項9】
デバイスであって、2線または4線モードで前記デバイスと遠隔地点のデバイス間のリンクを自動的にプロビジョニングするように設定されいるデバイスであって、
少なくとも1若しくはそれ以上のペア線を介して、前記デバイスを前記遠隔地点のデバイスに接続するように設定されている複数のポートと、
前記複数のポートを制御するプロセッサと、
前記プロセッサにアクセス可能なメモリーであって、前記プロセッサによって実行される複数の命令を格納するものであり、前記命令は、
2線モード用に前記複数のポートうちの第1のポートを設定するための命令であって、前記第1のポートは第1のペア線を介して前記遠隔地点のデバイスに接続されている場合の命令と、
2線モード用に前記第1のペア線をトレインする試みを行うための命令と、
前記2線モードのトレインが無効である場合に、前記複数ポートのうちの第2の未割り当てポートを特定するための命令であって、前記第2のポートが前記遠隔地点のデバイスに第2のペア線を介して接続されているものである命令と、
4線モード用に前記第1および第2のポートを設定する命令と、
4線モード用に前記第1および第2のペア線をトレインする試みを行うための命令と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記第1および第2のペア線を用いて4線サービスを確立するための命令と
を含むものであるメモリーと
を有するデバイス。
【請求項10】
請求項9のデバイスにおいて、このデバイスは、さらに、
前記第1および第2のペア線の4線モードのトレインが無効である場合に、第3のペア線に関連付けられる複数のポートのうち第3の未割り当てポートを特定するための命令と、
前記第1および第3のポートを用いて、4線モード用にトレインする試みを行うための命令と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記第1および第3のポートを用いて、4線サービスを確立するための命令とを有するものである。
【請求項11】
請求項9のデバイスにおいて、このデバイスは、さらに、
前記2線モードのトレインが有効である場合に、前記第1のペア線を用いて2線サービスを確立するための命令を有するものである。
【請求項12】
請求項9のデバイスにおいて、前記リンクは対称高速デジタル加入者線(SHDSL)インターフェイスを含むものである。
【請求項13】
2線または4線モードにおいてリンクを自動的にプロビジョニングするシステムであって、前記デバイスは、
遠隔地点にある第1のデバイスと、
第2のデバイスであって、対称高速デジタル加入者線(SHDSL)設備を介して、前記第2のデバイス上の複数のポートのうちの少なくとも1つを前記第1のデバイスに接続する1若しくはそれ以上のツイストペア線を含むものである第2のデバイスと、
前記第2のデバイスにアクセス可能な複数の命令であって、前記命令は、
2線モード用に前記複数ポートのうちの第1のポートに関連付けられる第1のペア線をトレインする試みを行うための命令であって、前記第1のペアが前記遠隔地点のデバイスに接続されているものである命令と、
前記2線モードのトレインが無効である場合に、第2のペア線に関連付けられる複数のポートのうちの第2の未割り当てポートを特定するための命令であって、前記第2のペア線が前記遠隔地点のデバイスに接続されているものである命令と、
4線モード用に前記第1および第2のポートを設定する命令と、
4線モード用に前記第1および第2のペア線をトレインする試みを行うための命令と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記第1および第2のペア線を用いて4線サービスを確立するための命令と
を含むものである命令と
を有するデバイス。
【請求項14】
請求項13のシステムにおいて、このシステムは、さらに、
前記第1および第2のペア線の4線モードのトレインが無効である場合に、第3のペア線に関連付けられる複数のポートのうちの第3の未割り当てポートを特定するための命令と、
前記第1および第3のポートを用いて、4線モード用にトレインする試みを行うための命令と、
前記4線モードのトレインが有効である場合に、前記第1および第3のポートを用いて、4線サービスを確立するための命令と
を有するものである。
【請求項15】
請求項13のシステムにおいて、このシステムは、さらに、
第1および第2のペア線を適応速度に設定するための命令と、
各ペアの対応可能な最大速度を特定するために前記第1および第2のペア線をトレインするための命令と、
前記第1および第2のペア線の各線を、特定された対応可能な最大速度のうち、下位の速度と等しい固定速度に設定するための命令と
を有するものである。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−503143(P2007−503143A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523706(P2006−523706)
【出願日】平成16年8月14日(2004.8.14)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002649
【国際公開番号】WO2005/018095
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(505395755)コバロ ネットワークス インク. (3)
【Fターム(参考)】