説明

造粒装置のマルチパートハウジングを接続する装置を備えた造粒装置

本発明は、ダイプレート(1)と、ダイプレート(1)に隣接する切断室ハウジング(2)と、カッタ駆動ハウジング(7)中に設置されたカッタ駆動装置(6)によってカッタ軸(5)を介して駆動される少なくとも1つのカッタ(4)を有する切断装置(3)とを有し、切断室ハウジング(2)が、切断室ハウジングフランジ部(2a)を有し、カッタ駆動ハウジング(7)が、カッタ駆動ハウジングフランジ部(7a)を有し、これら2つは、接続要素によってそこで互いに接続できる、プラスチック材料からペレットを製造するための造粒装置であって、前記接続要素は、フランジ部(2a、7a)の少なくとも1つを密閉するように配置されたクランプカラー(10、11、12)を有し、かつ、偏心閉鎖要素(9)を有し、偏心閉鎖要素(9)は、クランプカラー(10、11、12)の該当端部に接続され、偏心閉鎖要素(9)は、閉位置において、指標開口部(8)を通過する位置決めピン(13)と一列に並んで設置されている少なくとも1つの指標開口部(8)を有する、造粒装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによると、ダイプレートと、ダイプレートに隣接する切断室ハウジングと、カッタ駆動ハウジング中に設置されたカッタ駆動装置によってカッタ軸を介して駆動される少なくとも1つのカッタを有する切断装置とを備える、プラスチック材料、特に熱可塑性材料からペレットを製造する造粒装置であって、切断室ハウジングが、切断室ハウジングフランジ部を有し、カッタ駆動ハウジングが、カッタ駆動ハウジングフランジ部を有し、これら2つは、接続要素によってそこで互いに接続できる、造粒装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、押出機を備えた造粒装置は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの熱可塑性材料を造粒するのに頻繁に用いられる。これらの押出機において、溶融した熱可塑性材料は、ノズル開口部を有するダイプレートを通じて水などの冷媒中に押し込まれ、そこで切断装置によって分断されるが、切断装置の少なくとも1つのカッタは、ダイプレートの開口部上を通過することにより、ペレットが製造される。例えば、水中造粒を実施する対応する装置は、例えば、Automatik Plastics Machinery GmbH社製の製品名SPHERO(登録商標)という水中造粒機として知られている。
【0003】
かかる造粒装置において、カッタ駆動ハウジングは、例えば、カッタの摩耗が起こったときのカッタの交換のために、切断室ハウジング自体から取り外して離すことができる。カッタ駆動ハウジングを切断室ハウジングに取り付けるときには、切断の適切な幾何学的配置ができる限り正確で再現性良く達成され、かつ、ハウジング部分が互いに液密(fluid-tight)に接続されるように、ハウジング部分が互いに精密に位置決めされることを保証するために、特に注意を払わなければならない。さらに、造粒装置を操作する前に、カッタ駆動ハウジングが確実で緊密に切断室ハウジングに接続されることを保証することが必要である。同様に、切断室ハウジングとカッタ駆動ハウジングとを分離するときには、カッタ装置が依然として操作中であり、少なくとも1つのカッタが依然として回転しているため、操作者に負傷の深刻な危険性が及ぶ間はこれらのハウジングが分離されていないことを保証するために、注意を払わなければならない。
【0004】
ドイツ出願公開DE 195 02 587 A1には、造粒装置を押出機にロックする方法および対応するロック装置が記載されており、自動的に操作する複数の作動装置が同時ロックのために周囲に備えられている。これは、ドッキングプロセスを簡素化すること、および造粒装置とそこにある押出機との間の均一な締付けを保証することが意図されている。
【0005】
ドイツ特許DE 41 16 933 C2には、熱可塑性溶融物のための造粒装置であって、造粒装置のハウジングおよびここにある駆動装置が、柱によって水平のアンカリングが達成されている造粒ヘッドに接続されたスパー上に支持されている、造粒装置が記載されている。ロックのために、接続要素が、スパーの周囲領域に配置されており、各場合においてスパーにロックすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、先行技術の上記の欠点を克服する造粒装置を提供すること、特に、切断室ハウジングおよびカッタ駆動ハウジングが、特に単独で操作する人によって再現性良く精密に、簡単に一緒に接続でき、同時に、ハウジング部分が未だ組み立てられていないときに、既に運転中または尚運転中のカッタ駆動装置による負傷の危険性の排除を保証することも必要であるような造粒装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する造粒装置により、本発明に従って達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に規定されている。
【0008】
プラスチック材料、特に熱可塑性材料からペレットを製造するための本発明による造粒装置は、ダイプレートと、ダイプレートに隣接する切断室ハウジングと、カッタ駆動ハウジング中に設置されたカッタ駆動装置によってカッタ軸を介して駆動される少なくとも1つのカッタを有する切断装置とを備え、切断室ハウジングが、切断室ハウジングフランジ部を有し、カッタ駆動ハウジングが、カッタ駆動ハウジングフランジ部を有し、これらのハウジング部分は、接続要素を介してここで一緒に接続できる。本発明によると、接続要素は、フランジ部の少なくとも1つを封入するように配置されたクランプカラーを有し、また、偏心閉鎖要素を有し、この偏心閉鎖要素は、クランプカラーの該当各部に接続され、偏心閉鎖要素は、少なくとも1つの指標開口部を有し、この指標開口部は、閉位置において、その中を後で通過する位置決めピンと一列に並んで設置されている。偏心閉鎖要素がクランプカラーに接続されている該当各部は、クランプカラーのそれぞれの端部領域に好ましくは設置できる。ここでのクランプカラーは、複数の部分として、例えば、フランジ部の少なくともいくつかを封入する2つ以上のクランプの形態に有用に設計できる。一般に、クランプカラーはまた、フランジ部の領域の全周または本質的に全周を封入することもできる。閉位置において、この場合には指標開口部に一列に並んで設置されている位置決めピンは、指標開口部においていくらかの隙間を依然として有するように設計されていても、指標開口部の内壁に対して密に嵌合するように設計されていてもよい。これに関して、指標開口部および/または位置決めピンは、円形断面を有し得る。位置決めピンと指標開口部とは、異なる断面を有することも可能であり、この場合、位置決めピンが指標開口部に一列に並ぶことを保証するために、注意を払わねばならない。位置決めピンおよび指標開口部はまた、例えば、指標開口部において位置決めピンのセンタリングをさらに改善することができる、相互に一致する円錐形および/または三角形の断面を有することもできる。閉鎖要素は、長手方向に、すなわちその閉(締付け)方向の方向に、本発明による造粒装置のクランプカラーの周囲方向におよび/またはハウジング部分のフランジ部の周囲方向に延在するように、好ましく配置できる。好ましくは、複数の指標開口部を、それぞれが複数の位置決めピンと共に、それぞれが一列に並んで配置されるように設けることもできる。個々のハウジング部分の位置付けおよび密封接続は、この手段によって特に確実に達成できる。
【0009】
本発明によるクランプカラーと、指標開口部および位置決めピンを有する本発明による閉鎖要素とを有する造粒装置によって、精密に再現可能である安全かつ確実な接続が、異なるハウジング部分の間で構造的に簡単に確立できる。閉位置における位置決めピンおよび指標開口部の相互作用は、特に1人の操作者による片手での操作の場合にも、本発明に従って設計された造粒装置の安全な操作を可能にする。
【0010】
本発明による造粒装置において、閉位置における位置決めピンは、ピックアップによってカッタ駆動装置の操作を有用に可能にすることができる。換言すると、ピックアップは、位置監視装置であるかもしくはこれを含み、および/または制御装置を好適に駆動し、ここで、電気で、空気圧で、または油圧で操作され得る開始装置、例えば、アクチュエータを用いることで、カッタ駆動ハウジングを有するカッタ駆動装置を切断室ハウジングから分離するとき、確実に、カッタ駆動装置が停止しているときにのみこの分離が起こり得るようにすることが可能である。また、このようにして、カッタ駆動装置が、例えば、適切に備えられて操作される制御装置を用いて、カッタ駆動ハウジングが閉位置における本発明のクランプカラーと本発明による偏心閉鎖要素とによって切断室ハウジングに緊密で確実に接続されているときのみ始動できることを保証することが可能である。
【0011】
ハウジング部分を分離できる開位置と、位置決めピンが、上記のように本発明による指標開口部を通過し、これにより偏心閉鎖要素の閉位置をロックする閉位置との間で、位置決めピンが、ハウジング部分の軸方向に移動可能である、本発明による造粒装置の実施形態が好ましい。
【0012】
特に簡単な構成は、位置決めピンが手動で移動され得る本発明による造粒装置の設計である。
【0013】
位置決めピンが、例えば、位置決めピン作動装置によって自動的に移動でき、位置決めピン作動装置が、空気圧で、油圧で、または電気で好ましくは操作できる、本発明による造粒装置の実施形態が好ましい。このように、上記のようなセンタリング、監視および作動機能は、自動的に特に簡単に行うことができる。
【0014】
本発明による造粒装置の好ましい実施形態によると、偏心閉鎖要素は、トグルレバーとして実装することができる。この場合、こうして設計された偏心閉鎖要素は、フランジ部の領域に周囲に延在するクランプカラーの方向に主に延在してよく、この場合、枢動ピンを介してクランプカラーの適用可能な端部に好ましくは取り付けできる。
【0015】
好ましくは、偏心閉鎖要素は、円板形態で設計されてよく、これに取り付けられた操作レバーを有してよく、円板形状の偏心閉鎖要素に少なくとも1つの偏心カムが備えられており、該カムにおいて、クランプカラーのある部に取り付けられた少なくとも1つのカムフォロワが案内され、このカムフォロワは、クランプカラーの該対応部と偏心閉鎖要素との間の接続もそこで形成する。この設計では、円板の形状に設計された偏心閉鎖要素が、回転軸の周りで対応して回転可能である。したがって、好ましくは、少なくとも1つの偏心カムおよび該カムにおいて案内される少なくとも1つのカムフォロワが、ここである種のゲートガイドを構成する。
【0016】
好ましくは、同様に、クランプカラーの第1部、好ましくは第1端部に取り付けられている第1カムフォロワは、少なくとも1つの偏心カムにおいて案内することができ、前記カムフォロワはまた、クランプカラーの対応する第1部と偏心閉鎖要素との間での接続も形成し、クランプカラーの対応する第2部と偏心閉鎖要素との間に枢動接続を形成する枢動ピンは、クランプカラーの第2部と偏心閉鎖要素とに取り付けることができる。したがって、個々の偏心カムおよびこれにおいて案内される個々のカムフォロワは、ある種の個々のゲートガイドを形成する。
【0017】
偏心閉鎖要素に、クランプカラーの第1部、好ましくは第1端部に取り付けられた第1カムフォロワが案内される第1偏心カムが備えられており、該カムフォロワもまた、クランプカラーの対応する第1部と偏心閉鎖要素との間の接続を形成し、偏心閉鎖要素に、クランプカラーの第2部、好ましくは第2端部に取り付けられた第2カムフォロワが案内される第2偏心カムが備えられており、該カムフォロワもまた、クランプカラーの対応する第2部と偏心閉鎖要素との間の接続を形成する、本発明による造粒装置の実施形態がさらに好ましい。したがって、2つの偏心カムおよびそれぞれにおいて案内されるカムフォロワは、ある種の二重ゲートガイドを形成する。
【0018】
第1クランプハーフと、第2クランプハーフと、第1および第2クランプハーフがクランプ枢動ピンによってそれぞれ枢動可能に取り付けられているクランプ接続とを有するクランプカラー設計は、特に適応性がある。このように設計されたクランプカラーは、フランジ部の領域において全周を好ましくは封入することができ、ここで、偏心閉鎖要素が設置されている領域は例えば封入されない。しかし、この領域もまた、このように好ましく設計されたクランプカラーの第1クランプハーフおよび/または第2クランプハーフを適切に延長することにより包囲され得ることも可能である。このようにして、ハウジング部分の特に確実な接続および締付けを達成できる。
【0019】
本発明による造粒装置のハウジング部分の接続は、クランプカラーが、締付けピンによって第1クランプハーフに枢動可能に取り付けられた第1クランプジョーと、締付けピンによって第2クランプハーフに枢動可能に取り付けられた第2クランプジョーとを有することによって、なおさらに改善され得る。ハウジング部分の締付けおよび密封接続は、クランプカラーの起こり得る傾斜がこのように確実に防止されるため、この手段によって特に確実に保証され、フランジ部領域におけるハウジング部分の接続部への力の、周囲にわたる均一な適用を達成できる。
【0020】
したがって、本発明によると、偏心閉鎖要素は、好ましくは、例えばトグルレバーの形態で、2点において、回転可能にクランプカラーに取り付けられている。さらに、クランプカラーのある部に取り付けできる上記のカムフォロワは、好適に設計された円板形状の偏心閉鎖要素の少なくとも1つの偏心カムを通して突出することができる。2つの偏心カムを提供することも可能であり、これらの偏心カムのそれぞれが、その各カムフォロワを通してクランプカラーの該当部に接続されており、そこで運転可能である。偏心閉鎖要素がここで枢動されるとき、クランプカラーは追随して開閉する。この設計では、本発明による接続要素および偏心閉鎖要素またはクランプカラーを、追加のアダプタまたは装着プレートに取り付けることができ、追加具は、本発明による造粒装置、好ましくはかかる造粒装置のハウジング部分に取り付けることができる。
【0021】
本発明によるクランプカラーが、本発明による閉鎖要素を介して、指標開口部と一列に並んだ位置決めピンによって閉位置において閉じられるときのみ、造粒装置の接続要素が安全にロックされる。例えば対応する合わせ部分として、切断室ハウジング上に装着できる付設ピックアップにより、この閉位置を検索すること、および確実にカッタ駆動装置の操作がそれまで可能とされないようにすることが可能である。
【0022】
本発明を、例として説明する実施形態を参照して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1a】閉位置における本発明の第1の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図1b】開位置における本発明の第1の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図2a】閉位置における本発明の第2の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図2b】開位置における本発明の第2の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図3a】閉位置における本発明の第3の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図3b】開位置における本発明の第3の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図である。
【図4】本発明による接続要素が閉位置にある造粒装置の一部分の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1aは、本発明の第1の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の閉位置における概略斜視図を示す。
【0025】
本発明による接続要素は、プラスチック材料からペレットを製造するために、フランジ部の領域において、切断室ハウジングフランジ部を有する切断室ハウジングを、カッタ駆動ハウジングフランジ部を有するカッタ駆動ハウジングに接続する。接続要素は、第1クランプハーフ10と、第2クランプハーフ11と、クランプ接続部12とを有する3ピースクランプカラーを有し、該クランプカラーには、第1クランプハーフ10が第1クランプ枢動ピン21によって回転可能に取り付けられており、また、第2クランプハーフ11が第2クランプ枢動ピン20によって回転可能に取り付けられている。さらに、図1aの実施形態において、クランプカラーは、締付けピン23によって第1クランプハーフ10に枢動可能に取り付けられた第1クランプジョー24と、締付けピン23によって第2クランプハーフ11に枢動可能に取り付けられた第2クランプジョー25とを有する。本発明による接続要素はまた、装着プレート27も有し、該プレートは、好ましくは、アダプタの様式で、本発明の接続要素の、例えば、本発明による造粒装置のカッタ駆動ハウジングまたはカッタ駆動ハウジングフランジ部への取り付けまたは固定を可能にすることができる。有用なことに、装着プレート27はまた、本発明による接続要素の開位置において、2つのクランプハーフ10および11の枢動運動、または第1クランプジョー24および第2クランプジョー25の枢動運動を制限する止め具28も有する。
【0026】
第1クランプハーフ10と、第2クランプハーフ11と、クランプ接続部12と、第1クランプジョー24および第2クランプジョー25とを有するクランプカラーは、本発明による造粒装置のハウジング部分のフランジ部の少なくとも1つが封入されるように本発明に従って設計される。図1aにおける代表例において、結果として、対応するフランジ部の略全周にわたって本質的に完全に封入されている。
【0027】
本発明による接続要素には、クランプカラーの該当部、すなわち、一方の側では第1クランプハーフ10に、他方の側では第2クランプハーフ11に接続されている偏心閉鎖要素9も備えられている。図1aに示す本発明の好ましい実施形態において、偏心閉鎖要素9は、操作レバー14によって作動され得るトグルレバーである。ここでの個々の要素の間の接続は、枢動ピンによってなされる。
【0028】
偏心閉鎖要素9は、開始プレート26(以下に記載)によって覆われているため図1aに示す閉位置の描写においては見ることができないが、図1bにおける相当する描写の開位置では、図1aに示す本発明の接続要素の閉位置における位置決めピン13と並んで位置する指標開口部8を有することが明らかであり、ここで、前記位置決めピンは、閉位置における指標開口部8を通過する(先に言及したように、図1aにおける描写では覆われているため見ることができない)。位置決めピン13は、手動で移動可能にし得る。図1aに示す実施形態において、位置決めピン作動装置22も備えられ、これによって位置決めピン13が適切に移動可能であり、位置決めピン作動装置22は、空気圧で、油圧で、または電気で作動され、位置決めピン13の作動プロセスを自動化させることができる。
【0029】
本発明による接続要素を有する造粒装置のカッタ駆動装置の操作は、例えば、位置決めピン作動装置22の領域に備えられ得るピックアップによって閉位置において可能とされる。付加的に備えられた開始プレート26は、この位置決めピン8の閉位置において位置決めピン8と接続されており、この手段により、閉位置における本発明による接続要素のロックが正しく起こったという付加的な信号として働く電気接触を閉じることができる。したがって、これを、このように備え付けられている本発明による造粒装置の操作の安全性をさらに改善するために、カッタ駆動装置の操作を可能にするための信号として用いることもできる。
【0030】
図1aに示す本発明の好ましい実施形態によると、締付け機能において接続要素の周囲方向に作用する簡単なトグルレバーとして設計された本発明の偏心閉鎖要素9により、接続要素が、操作レバー14を介して1人で容易に操作され得る。
【0031】
一般に、本発明による装置は、相当する造粒装置のハウジング部分の簡単な接続を可能にする。これに関しては、この接続を、本発明による装置を用いて操作者によって片手で実施できる。例えば、数点においてその時閉じられなければならないが、適用中依然として保持されなければならないクランプホルダを、操作者が最初に苦労して適用する必要がない。装着プレート27がその止め具28を有するため、ハウジング部分を分離するときに、例えばハウジング部分を引き離しながら接続要素を分離して保持する必要もない。
【0032】
図1bは、開位置における本発明の第1の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図を示す。
【0033】
図において、同様の参照番号は、本発明の同様の要素に一般に対応する。別途特定されない限り、個々の図に関してなされる対応する説明は、適用可能な他の図にも適用される。
【0034】
図1bに示す描写において、本発明による接続要素のクランプカラーが、トグルレバーとして実装された偏心閉鎖要素9の開位置に示されている。指標開口部8は、この代表例において特に明らかであり、ここで、図示した開位置において、位置決めピン13は、後部に軸方向に格納されており、指標開口部8を通過しない。位置決めピン13は、この開位置において開始プレート26と接続されたままでないことも明らかである。ゆえに、対応する信号接触は存在しない。したがって、この開位置において、例えば、カッタ駆動装置の操作を可能にし得る対応する信号は存在しない。本発明によるカッタ駆動装置の安全かつ確実な運転停止は、したがって、特に簡単になされ得る。
【0035】
図1bにおいて明確に分かるように、止め具28は、本発明によって備えられたクランプカラーの2つのクランプジョー24および25の2つのクランプハーフ10および11の枢動運動を制限する働きをする。
【0036】
図2aは、閉位置における本発明の第2の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図を示す。
【0037】
図2aに示す本発明による装置は、偏心閉鎖要素9がトグルレバーとして設計されていないが、代わりに偏心閉鎖要素9が円板形態で設計されており、これに取り付けられた操作レバー14を有するという点において、図1aおよび1bの本発明による装置とは異なっており、図2aの実施形態による円板形状の偏心閉鎖要素9は、クランプカラーの第1クランプハーフ10に取り付けられたカムフォロワ17が案内される偏心カム15を有し、前記カムフォロワは、クランプカラーの対応する部、すなわち第1クランプハーフ10と、円板形態で実装された偏心閉鎖要素9との間の接続を形成している。図2aに示す実施形態において、クランプカラーの第2部、すなわち、その第2クランプハーフ11には、枢動ピン19が取り付けられていて、該ピンは、円板形状の偏心閉鎖要素9にも取り付けられており、ゆえに、対応する第2部、またはクランプカラーの第2クランプハーフ11と、円板形状の偏心閉鎖要素9との間の枢動接続を構成する。図1aおよび1bに示す第1の好ましい実施形態の描写とは対照的に、図2aに示す本発明の第2の好ましい実施形態においては、第1および第2クランプジョーが備えられていない(しかし、ここでも可能と思われるもの)。クランプカラーは、第1クランプハーフ10、第2クランプハーフ11、およびクランプ接続部12のみを有する特に簡単な設計を有し、これらはそれぞれクランプ枢動ピン20、21を介して接続されている。図2aに示す第2の好ましい実施形態における円板形状の偏心閉鎖要素9は、回転軸、ここでは枢動ピン19の周りで回転可能であり、接続要素およびクランプカラーの周囲の平面にまたはこれに平行に本質的に配向されている。
【0038】
図2aに示す偏心カム15を有する、円板形態の偏心閉鎖要素の実施形態は、単独の操作者による片手の操作も可能にする。
【0039】
図2aに示す第2の好ましい実施形態においても、偏心閉鎖要素9は、そこで示した閉位置において、指標開口部8を通過する位置決めピン13と一列に並んで設置されている指標開口部8を有し、ここで、ピックアップによって(図では見ることができない)、本発明によってこうして設計された造粒装置のカッタ駆動装置の操作が可能となる。例えば、図1aおよび1bの第1の好ましい実施形態に示されている開始プレートは、図2aにおける実施形態において備えられていないが、これに従って付加的に備えられていてもよい。
【0040】
図2bは、開位置における本発明の第2の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図を示す。図2bに示す開位置において、位置決めピン13は、この場合には開位置内へ枢動される偏心閉鎖要素9における指標開口部8を通過しないことが明らかである。このように、カッタ駆動装置の操作は、この場合では可能とされず、操作者が負傷の危険性なくカッタ駆動装置を安全に取り扱うことができる。
【0041】
図3aは、閉位置における本発明の第3の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図を示す。
【0042】
図3aに示す実施形態は、主として、円板形態で実装された偏心閉鎖要素9に第1偏心カム15が備えられているという点において図2aおよび2bにおける実施形態と異なり、該カムにおいて、クランプカラーの第1部に、すなわちその第1クランプハーフ10に取り付けられた第1カムフォロワ17が案内され、前記カムフォロワはまた、クランプカラーの対応する第1部と円板形状の偏心閉鎖要素9との間の接続を構成している。図3aに示す第3の好ましい実施形態によると、円板形状の偏心閉鎖要素9には第2偏心カム16も備えられており、該カムにおいて、クランプカラーの第2部に、すなわち第2クランプハーフ11に取り付けられている第2カムフォロワ18が案内され、前記カムフォロワはまた、クランプカラーの対応する第2部と円板形状の偏心閉鎖要素9との間での接続も構成している。本発明の残りの要素は、他の図と同様に図3aに対応して存在している。例えば、図2aおよび2bにおける実施形態との1つの相違点は、図3aの実施形態の場合においては、指標開口部8が指標孔としてではなく、代わりにミリングされた指標スロットとして、該位置における円板形状の偏心閉鎖要素9の縁領域に実装されていることである。
【0043】
本発明の第3の好ましい実施形態においても、偏心閉鎖要素9は、偏心作用が接続要素および対応するクランプカラーの周囲方向において操作するように配置される。
【0044】
図3bは、開位置における本発明の第3の好ましい実施形態による造粒装置の接続要素の概略斜視図を示す。
【0045】
図3aおよび3bにおける実施形態は、単独の操作者による片手の操作も可能にする。
【0046】
図4は、本発明による接続要素が閉位置にある、本発明による造粒装置の一部分の概略断面図を示す。
【0047】
図4に示す造粒装置は、プラスチック材料からペレットを製造する働きをし、ダイプレート1に隣接する切断室ハウジング2を有するダイプレート1を有する。カッタ駆動ハウジング7に設置されたカッタ駆動装置6によってカッタ軸5を介して駆動される少なくとも1つのカッタ4を有する切断装置3も同様に存在する。切断室ハウジング2は、切断室ハウジングフランジ部2aを有し、カッタ駆動ハウジング7は、カッタ駆動ハウジングフランジ部7aを有する。ここで適用可能なフランジ部は、断面においていくぶん円錐形であり、これにより、適切に設計された外形を有するクランプカラーが、図4において見ることができる第1クランプハーフ10によって(クランプカラーの他の要素は、図4において見ることができない)、フランジ領域において偏心閉鎖要素9の閉位置で2つのハウジングハーフを一緒にクランプすることをここで可能にする。図4から容易に明らかであるように、図示されている閉位置において、位置決めピン13は、指標開口部8と並んで設置されており、そこで指標開口部8を通過する。位置決めピン作動装置22(図4に示さず)によって、位置決めピン13は、図4における二重の矢印によって指示されているように、軸方向に移動可能である。
【0048】
図4からも容易に明らかであるように、本発明による偏心閉鎖要素9は、フランジ部2a、7aの平面において、またはこれに平行にこれらの間に設置されて移動可能であるように配置されている。
【0049】
本発明によると、本発明による造粒装置の切断室ハウジングおよびカッタ駆動ハウジングの簡単な、再現可能な、正確な接続が可能になり、該接続は、単独の操作者による片手の操作においてなされ得る。同時に、この操作は開位置において可能ではないため、移動するカッタ駆動装置によって起こり得る負傷の危険性が回避される。したがって、本発明によると、協働する位置決めピン13を伴う指標開口部8により、こうして設計された造粒装置の安全な操作が提供される。
【符号の説明】
【0050】
1 ダイプレート
2 切断室ハウジング
2a 切断室ハウジングフランジ部
3 切断装置
4 カッタ
5 カッタ軸
6 カッタ駆動装置
7 カッタ駆動ハウジング
7a カッタ駆動ハウジングフランジ部
8 指標開口部
9 偏心閉鎖要素
10 第1クランプハーフ、クランプカラー
11 第2クランプハーフ、クランプカラー
12 クランプ接続部、クランプカラー
13 位置決めピン
14 操作レバー
15 偏心カム
16 第2偏心カム
17 カムフォロワ
18 第2カムフォロワ
19 枢動ピン
20 第2クランプ枢動ピン
21 第1クランプ枢動ピン
22 位置決めピン作動装置
23 締付けピン
24 第1クランプジョー
25 第2クランプジョー
26 開始プレート
27 装着プレート
28 止め具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイプレート(1)と、ダイプレート(1)に隣接する切断室ハウジング(2)と、カッタ駆動ハウジング(7)中に設置されたカッタ駆動装置(6)によってカッタ軸(5)を介して駆動される少なくとも1つのカッタ(4)を有する切断装置(3)とを有し、切断室ハウジング(2)が、切断室ハウジングフランジ部(2a)を有し、カッタ駆動ハウジング(7)が、カッタ駆動ハウジングフランジ部(7a)を有し、前記2つは、接続要素によってそこで一緒に接続できる、プラスチック材料からペレットを製造するための造粒装置であって、
前記接続要素は、フランジ部(2a、7a)の少なくとも1つを密閉するように配置されたクランプカラー(10、11、12)を有し、かつ、偏心閉鎖要素(9)を有し、偏心閉鎖要素(9)は、クランプカラー(10、11、12)の該当部に接続され、偏心閉鎖要素(9)は、閉位置において、指標開口部(8)を通過する位置決めピン(13)と一列に並んで設置されている少なくとも1つの指標開口部(8)を有することを特徴とする、造粒装置。
【請求項2】
閉位置における位置決めピン(8)が、ピックアップによるカッタ駆動装置(6)の操作を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
位置決めピン(13)が、開位置と閉位置との間で軸方向に移動可能であり、指標開口部(8)を通過して、これにより偏心閉鎖要素(9)の閉位置をロックすることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
位置決めピン(13)が、手動で移動できることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
位置決めピン(13)が、位置決めピン作動装置(22)によって移動可能であり、位置決めピン作動装置(22)は、空気圧で、油圧で、または電気で好ましくは駆動できることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
偏心閉鎖要素(9)が、トグルレバーとして設計されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
偏心閉鎖要素(9)が、円板形態に設計されており、これに取り付けられている操作レバー(14)を有し、円板形状の偏心閉鎖要素(9)には少なくとも1つの偏心カム(15、16)が備えられており、該カムにおいて、クランプカラー(10、11、12)のある部に取り付けられた少なくとも1つのカムフォロワ(17、18)が案内され、前記カムフォロワが、クランプカラー(10、11、12)の前記対応部と偏心閉鎖要素(9)との接続部も構成することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
クランプカラー(10、11、12)の第1部に取り付けられた第1カムフォロワ(17)が、少なくとも1つの偏心カム(15、16)において案内され、前記カムフォロワはまた、クランプカラー(10、11、12)の前記対応する第1部と偏心閉鎖要素(9)との接続部も構成すること、および、クランプカラー(10、11、12)の第2部と偏心閉鎖要素(9)とに取り付けられた枢動ピン(19)は、クランプカラー(10、11、12)の前記対応する第2部と偏心閉鎖要素(9)との枢動接続を構成することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
クランプカラー(10、11、12)の第1部に取り付けられた第1カムフォロワ(17)が案内される第1偏心カム(15)が備えられており、前記カムフォロワはまた、クランプカラー(10、11、12)の前記対応する第1部と偏心閉鎖要素(9)との接続部も構成すること、および、クランプカラー(10、11、12)の第2部に取り付けられている第2カムフォロワ(18)が案内される第2偏心カム(16)が備えられており、前記カムフォロワはまた、クランプカラー(10、11、12)の対応する第2部と偏心閉鎖要素(9)との接続部も構成することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
クランプカラー(10、11、12)が、第1クランプハーフ(10)と、第2クランプハーフ(11)と、第1クランプハーフ(10)および第2クランプハーフ(11)がクランプ枢動ピン(20、21)によってそれぞれ枢動可能に取り付けられているクランプ接続部(12)とを有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
クランプカラー(10、11、12)が、締付けピン(23)によって第1クランプハーフ(10)に枢動可能に取り付けられた第1クランプジョー(24)と、締付けピン(23)によって第2クランプハーフ(11)に枢動可能に取り付けられた第2クランプジョー(25)とを有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−513493(P2013−513493A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542394(P2012−542394)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/007468
【国際公開番号】WO2011/069648
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(509267269)オートマティック プラスティックス マシーナリー ゲーエムベーハー (11)
【Fターム(参考)】