説明

連続紙両面プリンタ

【課題】 連続紙両面プリンタ内の画像データ転送速度を速くする。
【解決手段】 連続紙の表裏反転のため、偶数ページの印刷が、奇数ページ印刷より数ページ遅れる連続紙両面プリンタにおいて、プリンタコントローラが、ページ順に奇数ページ画像データと偶数ページ画像データを生成し、ウラ面画像データとなる該偶数ページ画像データを生成したときに180°回転処理を実行せず次ページの画像データの生成処理に進み、オモテ面画像処理装置が表面画像データを必要とするとき前記生成した奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置に与え、ウラ面画像処理装置がウラ面画像データを必要とする時期に、該ウラ面画像データとなる前記生成した偶数ページ画像データを180°回転処理してウラ面画像処理装置に与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続紙両面プリンタに関し、特に、連続紙の表にある頁の画像(オモテ画像)を印刷しているときに、並行して、該連続紙の裏に、該ある頁と異なる頁の画像(ウラ画像)を印刷する連続紙両面プリンタにおける両面印刷に関する。
【背景技術】
【0002】
ホスト装置(コンピュータ)からの印刷要求を、プリンタコントローラで一旦受けた後、プリンタコントローラとインターフェース(以下、I/Fともいう)で接続されたプリンタ(画像形成装置)にて印刷を行う画像形成システムは既に知られている。また高速印刷を可能とする連続紙を使用するプリンタは、急激な用紙搬送停止による用紙へのダメージを防止するため、用紙搬送速度をリニアに可変できるものも既に知られている。なおプリンタ内にはプリンタコントローラとの応答を行うためのI/F(インターフェース)およびI/Fコントローラ,印刷機構,プリンタコントローラから送られる画像データを印刷機構の作像特性に適合するように補正する画像処理装置、および、印刷機構を制御するプロセスコントローラがある。
【0003】
1台の連続紙プリンタにおいて両面印刷を実現するため、印刷機構にある画像転写部の物理幅に対して1/2となる用紙幅サイズの用紙に対して、画像転写部の片側1/2幅においてオモテ面を印刷後、用紙搬送パスにて用紙の反転搬送を行い、再度画像転写部のもう一方側1/2幅を使用して印刷することで両面印刷を並行して実現する連続紙プリンタが存在する(以降SED方式連続紙プリンタと呼ぶ)。その一例が、特許文献1(図5)に記載されている。特許文献1にはまた、2台の印刷機構をタンデム(シリアル)に配置して、1台目で連続紙の表面に画像を形成しそして連続紙の表裏を反転して2台目で裏面に画像を形成し、この裏面の画像形成を、1台目の表面の画像形成と並行して行う連続紙プリンタも記載されている(図10)。いずれのプリンタも、表面画像形成と該表面画像の裏に形成する裏面画像形成とは時間差がある。すなわち、連続紙の表に、ある頁の画像(表画像)を印刷しているときに、並行して、該連続紙の裏に、該ある頁と異なる頁の裏面に形成すべき裏画像を形成する。したがって、一枚のカット用紙に相当する連続紙上の頁コマの一つのオモテ面の画像形成とそのウラ面への画像形成とは、時間差がある。
【0004】
図3に、SED方式連続紙プリンタの概要を示す。連続紙1は、その幅の2倍以上の作像領域がある作像機構2のドラム3とローラ4の左半分領域を通行し、両面印刷の場合は、そのオモテ面に作像機構2によって画像が形成される。そして反転ローラ5を通行し戻しローラ6,7を経て表裏反転状態で作像機構2のドラム3とローラ4の右半分領域を通行し、オモテ面となった裏面に、作像機構2によって画像が形成される。
【0005】
従来のSED方式連続紙プリンタにおけるプリンタコントローラからの画像データ処理システムは、オモテ面画像処理装置,ウラ面画像処理用および画像処理コントローラの3つで構成されており、オモテ面/ウラ面画像処理用がそれぞれの印刷ページの画像処理を実施し、I/Fコントローラおよびプロセスコントローラがプリンタの状態通知や、オモテ面/ウラ面画像処理の同期制御を実行する構成になっている。
【0006】
図4に、従来のSED方式連続紙両面プリンタにおける両面印刷ジョブ処理時のプリンタコントローラからオモテ面,ウラ面画像処理装置へのデータ送信のタイミングを示す。なお印刷ジョブは40ページ(オモテ面20ページ,ウラ面20ページ)の場合である。図5には、20ページ(オモテ面10ページ,ウラ面10ページ)の場合の、オモテ面,ウラ面画像処理装置が処理する画像ページ順を示す。
【0007】
従来の両面印刷では、プリンタコントローラは印刷ジョブから作成した印刷イメージデータ(画像データ)を、オモテ面画像データはオモテ面画像処理装置へ送出し、ウラ面画像データはウラ面画像処理装置へ、また併せてオモテ面/ウラ面画像処理装置へ画像データもしくは白紙指示の送信完了のたび、ページデータ送信完了通知をI/Fコントローラに行っている。オモテ面/ウラ面共に画像処理装置は受信した画像データに、印刷エンジンの作像特性に適合する画像処理を行った後、プロセスコントローラへページデータ印刷可能状態通知を行うが、印刷開始直後のウラ面画像処理装置は、プリンタコントローラより白紙指示を受信しているために画像処理を行う必要がないことから、白紙指示受信次第、プロセスコントローラページデータ印刷可能状態通知を行う。一方、印刷終了直前のオモテ面画像処理装置は、プリンタコントローラより白紙指示を受信しているために画像処理を行う必要がないことから、白紙指示受信次第、プロセスコントローラへページデータ印刷可能状態通知を行う。プロセスコントローラは、オモテ面イメージ画像処理装置とウラ面イメージ画像処理装置からのページデータ印刷可能状態通知が揃うのを待ってから印刷エンジンの印刷機構へ紙送り指示を実施すると共に、オモテ面画像処理装置とウラ面画像処理装置に対して印刷機構へ画像データ送信を指示する。
【0008】
SED方式連続紙両面プリンタに限らないが、両面印刷を行う時は、ウラ面の画像データをオモテ面の印刷方向と一致させるために180°回転させるケースがある。このようなオモテ面,ウラ面画像処理装置にて両面印刷を実行するときは、ウラ面画像処理装置にてウラ面の画像データを生成時に画像データの180°回転を実行して印刷エンジンに送信する技術がすでに知られている。しかし、オモテ面,ウラ面画像処理装置にはコストの制約から画像データ1面分を保存できない量のメモリしか搭載していないことがある。
【0009】
SED方式連続紙両面プリンタの印刷エンジンは、両面印刷を実行する時、印刷開始から数ページのオモテ面の印刷の間はそれらオモテ面の裏に印刷するウラ面画像の画像データはすぐには必要ではないが、次ページのオモテ面画像データはすぐに受信をする必要があり、一方プリンタコントローラにおいては、オモテ面画像データとその裏面に印刷する裏面画像データを順に生成しなければならず、ウラ面画像データ生成には180°回転処理を含むために、画像データの生成が遅くなることから、次のページのオモテ面画像データの生成も遅くなってしまい、その結果、印刷エンジンが必要なタイミングで次の表面ページの画像データを送信できず、画像データ転送路を効率的に使用できないことがある。
【0010】
特許文献2には、先頭ページから順に送られてくるプリントデータを効率よく両面印字することができるようにする目的で、裏面ページに相当するページをHDDに記憶しておき、裏面が必要となったときにHDDからそのページを読み出すという構成が開示されている。しかし、ウラ面画像処理装置の画像データバッファの容量を増大させなければウラ面画像生成時におけるプリンタコントローラからウラ面画像処理装置への画像伝送路の使用能率(画像データ転送速度)が下がる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、連続紙両面プリンタ内の画像データ転送速度を速くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)プリンタコントローラ21から、奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置27に与え、該奇数ページの裏面に印刷する偶数ページ画像データはオモテ面のみの印刷期間対応で遅延してウラ面画像処理装置28に与え、該オモテ面画像処理装置27とウラ面画像処理装置28が処理したオモテ画像データとウラ画像データに基づいて印刷エンジン29で連続紙の表に奇数ページのオモテ画像を印刷し、該奇数ページの裏の偶数ページのウラ画像はオモテ面のみの印刷期間分後に該奇数ページの裏面に印刷する、連続紙両面プリンタにおいて、
前記プリンタコントローラ21が、ページ順に奇数ページ画像データと偶数ページ画像データを生成し、ウラ面画像データとなる該偶数ページ画像データを生成したときに180°回転処理を実行せず次ページの画像データの生成処理に進み、オモテ面画像処理装置が表面画像データを必要とするとき前記生成した奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置に与え、ウラ面画像処理装置がウラ面画像データを必要とする時期に、該ウラ面画像データとなる前記生成した偶数ページ画像データを180°回転処理してウラ面画像処理装置に与える、ことを特徴とする連続紙両面プリンタ。
【0013】
(2)前記プリンタコントローラ21は、1ページの画像データを生成したとき、ウラ面画像処理装置28が次に出力する前記偶数番ページ画像データを必要とするまでの時間を計算して、該時間よりも180°回転処理に掛かる時間が短いと、次ページの画像データ生成を実行し、そうでなければ前記次に出力する偶数番ページ画像データの180°回転処理を実行する、上記(1)に記載の連続紙両面プリンタ。
【0014】
(3)前記プリンタコントローラ21から前記オモテ面画像処理装置27とウラ面画像処理装置28に画像データを転送する伝送路は、前記オモテ面画像処理装置27とウラ面画像処理装置28に並行して画像データを転送する多重化伝送路24である、上記(1)又は(2)に記載の連続紙両面プリンタ。
【0015】
(4)前記多重化伝送路24はPCI Expressである上記(3)に記載の連続紙両面プリンタ。
【0016】
(5)前記連続紙両面プリンタは、印刷エンジン29の作像可能幅に対して略1/2となる用紙幅サイズの用紙に対して、作像可能幅の片側略1/2幅においてオモテ面を印刷後、用紙搬送パスにて用紙の反転搬送を行い、作像可能幅のもう一方側略1/2幅を使用して印刷する、連続紙搬送方向の同一位置で並行してオモテ面とウラ面の作像を行う連続紙両面プリンタ(SED方式の連続紙両面プリンタ)である、上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の連続紙両面プリンタ。
【0017】
(6)前記連続紙両面プリンタは、1対の印刷エンジンを連続紙の搬送方向で異なる位置に配置し両印刷エンジンの間に連続紙の表裏を反転する機構を介挿した連続紙両面プリンタである、上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の連続紙両面プリンタ。
【0018】
なお、理解を容易にするために、図面に示し後述する実施例の対応要素の符号を、例示として参考までに付記した。
【発明の効果】
【0019】
上記本発明の構成により、オモテ面の画像データの生成を早くし、オモテ面画像処理装置27が必要なタイミングで次のオモテ面の画像データが送信されるため、プリンタコントローラと画像処理装置間の画像データ転送路の使用効率を高めることができる。特に、印刷開始直後のオモテ面のみの印刷期間においてこの効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の1実施例の、画像データ処理システムの概要を示すブロック図である。
【図2】図1に示すプリンタコントローラ21の各ページ画像データの出力順を流れで示すブロック図である。
【図3】SED方式連続紙両面プリンタの外観を示す斜視図である。
【図4】従来のSED方式連続紙両面プリンタのプリンタコントローラによる両面印刷時の各ページ画像データの出力順を、流れで示すブロック図である。
【図5】従来のSED方式連続紙両面プリンタのオモテ面,ウラ面画像処理装置の画像データ(ページ)出力順を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、プリンタコントローラにおいて、ページ順に奇数ページ画像データと偶数ページ画像データを生成し、ウラ面画像データとなる該偶数ページ画像データを生成したときに180°回転処理を実行せず次ページの画像データの生成処理に進み、オモテ面画像処理装置が表面画像データを必要とするとき前記生成した奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置に与え、ウラ面画像処理装置がウラ面画像データを必要とする時期に、該ウラ面画像データとなる前記生成した偶数ページ画像データを180°回転処理してウラ面画像処理装置に与える。本発明の実施例について、図面を参照して以下説明する。
【実施例】
【0022】
図1に、本発明の一実施例のSED方式連続紙両面プリンタの画像形成システムの概要を示す。なお、本実施例のSED方式連続紙両面プリンタの機構に関しては、図3に示す従来例と同様である。前述した従来例(図3,図4,図5)と同様に、本実施例のSED方式連続紙両面プリンタは、第1頁の印刷をしてから、該印刷部(シート)の裏面(第2ページ印刷部)が印刷ステージ(ドラム3)到達するまでに、6ページ(6シート)印刷分の遅れがある。
【0023】
上位ホスト(コンピュータ)から送信された印刷データは、プリンタコントローラ21が、ページ毎の印刷イメージデータ(画像データ)に変換する。プリンタコントローラ21は、変換された画像データのうち、基本的には、オモテ面に印刷する画像データはオモテ面画像処理装置27に、ウラ面に印刷する画像データはウラ面画像処理装置28に送出する。
【0024】
プリンタコントローラ21とオモテ面画像処理装置27およびウラ面画像処理装置28との間の画像データ伝送路は、多重化されたデータ転送経路24であり、オモテ面画像処理装置27への画像データはデータ転送経路24の内の22で、ウラ面画像処理装置28への画像データは23で、同時並行して転送できる。これにより高速なデータ転送が可能である。データ転送経路24は、物理的に複数本のケーブルであってもよいし、論理的に分離された1本のケーブルであってもよい。本実施例では、データ転送経路24は、PCIeの光ケーブルである。
【0025】
画像データを受け取ったオモテ面画像処理装置27,ウラ面画像処理装置28は、印刷エンジン29の印刷機構の画像表現特性に適合する画像データに補正する。この補正の終了後、オモテ面画像処理装置27,ウラ面画像処理装置28は、プロセスコントローラ26に処理完了を通知する。プロセスコントローラ26は、オモテ面画像処理装置27,ウラ面画像処理装置28の処理完了を受けて、それぞれに印刷エンジン29の印刷機構への画像データ送信指示を行うとともに、印刷機構に対して紙送り指示を実施する。
【0026】
図2は、図1に示す画像処理システムにおける、両面印刷ジョブ処理時の、プリンタコントローラ21からオモテ面,ウラ面画像処理装置27,28への画像データ転送形態を示す。両面印刷では、プリンタコントローラ21は、印刷ジョブから印刷イメージ(画像データ)をページ順に生成する(s1)。生成した各ページの画像データはHDD等の大容量メモリに割り当てた展開ページバッファに順次蓄積するとともに、該展開ページバッファから読み出してオモテ面画像処理装置27,ウラ面画像処理装置28に出力したページ画像データは消去する。
【0027】
プリンタコントローラ21は、画像データ生成処理において、180°回転処理が必要かそうでないかを判断する前に、回転なしで各ページ画像データを生成する(ステップ1:s1(以下同じ))。
【0028】
次に、当該展開した展開ページが、奇数ページか偶数ページかを判定する(s2)。該判定の結果、展開ページが奇数ページの場合、奇数ページ印刷用のオモテ面画像処理装置27に展開した画像データをそのまま出力する。一方、判定の結果、展開ページが偶数ページの場合には、180°回転処理が必要な偶数ページの画像データが展開ページバッファに残っているかを判断し(s3)、そのようなデータがない場合は、次ページの画像生成へと移行する(s3→s1)。
【0029】
一方、展開ページバッファに180°回転処理が必要な画像データが残っている場合は、これら残画像データ全てを180°回転する処理に掛かる総時間と、初裏面画像データの送信までの余裕時間(言い換えれば、ウラ面画像処理装置28での印刷開始にあたって、最初の裏面画像データの送信処理が必要となる期限時刻までの時間)とを比較する(s4)。
【0030】
本比較の結果、画像データの180°回転処理を行うと、裏面画像データの送信時間までの余裕が無くなると想定される場合は、展開ページバッファ内の180°回転処理が必要なデータについて、180°回転処理を実施し、HDD等の大容量メモリに割り当てた偶数ページ出力バッファに回転済画像データを格納して(s5)、ページ画像データの回転を完了したのち、次ページの画像生成へと移行する。偶数ページ出力バッファの回転済画像データは、それをウラ面画像処理装置28が要求した時点にウラ面画像処理装置28に出力する。
【0031】
一方、180°回転処理を実施したとしても、最初の裏面画像データの送信までに時間的余裕がある(すなわち、回転処理を実施したとしても、次ページのページ画像データ生成を行う時間的余裕がある)と判断した時は、即時の回転処理を実施せず、次ページの画像生成へと移行する(s4→s1)。
【0032】
このように、本実施例のプリンタコントローラ21は、画像データ(イメージデータ)を生成する過程ではウラ面画像となる偶数ページ画像データに対して180°回転処理を実行せず、即時次シート(ページ)のオモテ面画像となる奇数ページ画像データの生成処理に入ると共に、ウラ面画像処理装置28が偶数ページ画像データを必要とする時期に、奇数ページ画像データの180°回転処理を実行する。
【0033】
これにより、次ページであるオモテ面の画像データの生成を早くし、オモテ面画像処理装置27が必要なタイミングで次のオモテ面の画像データを送信することにより、プリンタコントローラ21と画像処理装置27,28の画像データ転送路の使用効率を高めることができる。
【0034】
また、本実施例では、奇数ページの印刷の後に該奇数ページ(シート)の裏面に該奇数ページと続き番号の偶数ページ画像を印刷するまでに6ページ(6シート)印刷分の遅れ、すなわちオモテ面のみの印刷期間がある。この印刷期間では、ウラ面画像の印刷は行わないので、奇数ページ画像データの回転は必要ない。この印刷期間では、プリンタコントローラ21が、ステップ4からs1にもどってステップs1〜s4を繰り返し実行するので、プリンタコントローラ21は、オモテ面画像処理装置27への奇数ページ画像データの出力と、ページ順の画像データ生成に専念できるので、オモテ面のみの印刷期間の印刷速度を高速化できる。
【0035】
なお、本発明を実施する場合、図3に示す態様に限らず、作像機構2は静電写真方式(レーザプリンタ)でもインクジェットプリンタでも、またその他の同様な広幅印刷ができるものであればよい。また、1台で広幅印刷するのに代えて、2台を並べたものであっても良い。また、ドラムおよびローラは軸長が長い広幅一組として、作像プロセス要素は2組を並べたものとしてもよい。また本発明は、SED方式の連続紙両面プリンタに限らず、1対の印刷エンジンを連続紙の搬送方向で異なる位置に配置し両印刷エンジンの間に連続紙の表裏を反転する機構を介挿した連続紙両面プリンタ、にも同様に実施できる。
【符号の説明】
【0036】
1:連続紙
2:作像機構
3:ドラム
4:ローラ
5:反転ローラ
6,7:戻しローラ
10,19:上位ホスト
21:プリンタコントローラ
22,23:画像データ伝送路
24:多重化したデータ転送経路
25:I/Fコントローラ
26:プロセスコントローラ
27:オモテ面画像処理装置
28:ウラ面画像処理装置
29:印刷エンジン(印刷機構)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】特開平8−2017号公報
【特許文献2】特開2004−216905号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタコントローラから、奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置に与え、該奇数ページの裏面に印刷する偶数ページ画像データはオモテ面のみの印刷期間対応で遅延してウラ面画像処理装置に与え、該オモテ面画像処理装置とウラ面画像処理装置が処理したオモテ画像データとウラ画像データに基づいて印刷エンジンで連続紙の表に奇数ページのオモテ画像を印刷し、該奇数ページの裏の偶数ページのウラ画像はオモテ面のみの印刷期間分後に該奇数ページの裏面に印刷する、連続紙両面プリンタにおいて、
前記プリンタコントローラが、ページ順に奇数ページ画像データと偶数ページ画像データを生成し、ウラ面画像データとなる該偶数ページ画像データを生成したときに180°回転処理を実行せず次ページの画像データの生成処理に進み、オモテ面画像処理装置が表面画像データを必要とするとき前記生成した奇数ページ画像データをオモテ面画像処理装置に与え、ウラ面画像処理装置がウラ面画像データを必要とする時期に、該ウラ面画像データとなる前記生成した偶数ページ画像データを180°回転処理してウラ面画像処理装置に与える、ことを特徴とする連続紙両面プリンタ。
【請求項2】
前記プリンタコントローラは、1ページの画像データを生成したとき、ウラ面画像処理装置が次に出力する前記偶数番ページ画像データを必要とするまでの時間を計算して、該時間よりも180°回転処理に掛かる時間が短いと、次ページの画像データ生成を実行し、そうでなければ前記次に出力する偶数番ページ画像データの180°回転処理を実行する、請求項1に記載の連続紙両面プリンタ。
【請求項3】
前記プリンタコントローラから前記オモテ面画像処理装置とウラ面画像処理装置に画像データを転送する伝送路は、前記オモテ面画像処理装置とウラ面画像処理装置に並行して画像データを転送する多重化伝送路である、請求項1又は2に記載の連続紙両面プリンタ。
【請求項4】
前記多重化伝送路はPCI Expressである請求項3に記載の連続紙両面プリンタ。
【請求項5】
前記連続紙両面プリンタは、印刷エンジンの作像可能幅に対して略1/2となる用紙幅サイズの用紙に対して、作像可能幅の片側略1/2幅においてオモテ面を印刷後、用紙搬送パスにて用紙の反転搬送を行い、作像可能幅のもう一方側略1/2幅を使用して印刷する、連続紙搬送方向の同一位置で並行してオモテ面とウラ面の作像を行う連続紙両面プリンタである、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の連続紙両面プリンタ。
【請求項6】
前記連続紙両面プリンタは、1対の印刷エンジンを連続紙の搬送方向で異なる位置に配置し両印刷エンジンの間に連続紙の表裏を反転する機構を介挿した連続紙両面プリンタである、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の連続紙両面プリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−183777(P2011−183777A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54347(P2010−54347)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】