説明

連設試験管準備装置の制御方法及び制御装置

【課題】複数の試験管準備装置を連設し、各試験管準備装置間で動作の負荷値情報を設定し、各試験管準備装置がなるべく均等に動作を行なうように、且つ迅速な発行処理が行えるようにする。
【解決手段】使用頻度の高い管種の試験管は複数の試験管準備装置のストッカーへ収納し、使用頻度の低い管種の試験管については複数の試験管準備装置のストッカーに個別に振り分けて収納する。各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行については発行先のストッカーを優先的に決定し、複数の試験管準備装置のストッカーに収納されている管種の試験管の発行については、各試験管準備装置の試験管の発行数を各試験管準備装置どうしで比較し、発行数の少ない方の試験管準備装置のストッカーから発行するように指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採血検査の前工程における採血工程での試験管の事前準備作業を行なうものであって、医師からの採血指示に応じて種類の異なる試験管を選択し、これに患者IDや前記採血指示内容等の患者情報を印字したラベルを貼着し、患者別にトレイ等へ収納することのできる試験管準備装置を複数台有し、これらの試験管準備装置を迅速且つ効率的に制御することのできる方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
病院、医院、その他の医療機関における血液検査部門では、採血作業者(看護師等)により、患者から血液を採取し、採取した検体を試験管へ収容して検査部門へ移送するようにしている。血液検査では、その血液検査項目に応じて、多種類の試験管が準備されており、通常、一人の患者に対して複数種類の検査が同時に行われる。そのため、試験管の準備も、一人の患者に対して複数種類のものが複数本(同一種類のものが重複する場合も含む)、試験管準備装置によって自動的に準備されるようになっている。また採血室では多数の患者を取り扱うのが当たり前であり、患者間における試験管の取り間違いが起こらないように、前記試験管準備装置で準備された各試験管にはオーダ番号等のバーコードが印刷されたラベルが貼付されている。
そして、試験管の準備は、患者ごとに一つのトレイを準備し、前記選択された複数本のラベル貼着済の試験管を一つのトレイへ収容し、採血室へ搬送するようにしている。
【0003】
最近では、血液検査項目の細分化がなされ、より専門的に且つあらゆる角度から患者の健康状態や病気の状態を判断するために、検査項目は増大する傾向にある。このような多種類の検査項目に対応でき、しかも採血業務の自動化を図り、採血業務を支援する技術として、特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1に記載された技術は、試験管準備装置を3台連結してそれぞれの装置の試験管収容部に管種の異なる試験管を収容するようにし、出来るだけ多くの血液検査項目に対処できるようにしている。つまり、通常の使用形態における一台の試験管準備装置に対して試験管準備装置を二台増設し、それぞれの試験管収容部に異なる管種の試験管を収容することにより、一台の装置の場合よりも3倍の管種を取り扱うことができるようにしたものである。
【0004】
これは、各試験管準備装置のラベル貼着後の試験管を排出する通路を、直線状に繋がるように構成している。そして、当該排出通路における搬送ベルトを正逆方向に回転できるようにすることで、三台のうちのいずれの試験管準備装置の試験管収容部から選択して取り出した試験管であっても、ラベル貼着後は、最も右側又は左側に位置する試験管準備装置の排出通路から外部のトレイへ試験管を排出するようにしている。
【0005】
なお、各試験管準備装置は、複数の試験管収容部を備え、医師からの採血オーダ情報に基づいて患者の採血に必要な種類の試験管を対応する試験管収容部から取り出し、ラベル印字・貼付手段を用いて、患者の採血に関する情報をラベルに印字し、印字後のラベルを取り出した試験管に貼り付けるようにしている。そして、ラベル貼付後の試験管を排出コンベアなどで最も右側又は左側に位置する試験管準備装置の試験管回収部まで移送し、試験管回収部にてラベル貼付後の試験管を患者毎にトレイで収容するようにしている。
【特許文献1】特開平10−062428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、前記特許文献1に示す試験管準備装置では、3台の各試験管準備装置のうちの医師からの採血オーダ情報に対応する試験管を収容している装置に対して、駆動を指令し、当該試験管を選択的に取り出し、所定の採血情報を印字したラベルを貼着してトレイへ排出するだけである。
【0007】
従って、一日の採血患者数が多い綜合病院や大学病院などにおいては、頻繁に行なわれる検査項目と滅多にしか行なわれない検査項目とがあるが、このような場合であっても、3台の試験管準備装置は採血オーダ情報に対応する試験管を収容していない場合は動作を休止したままである。そのため、収容している管種によっては、絶えず試験管の準備動作を行なっている装置と、休止している時間が多い装置とがあったりし、一人の患者分の複数種類の試験管を準備するためのトータル的な準備作業時間が長くなり、効率が悪いという欠点があった。しかも、出来るだけ早く試験管の準備作業が行なわれるような工夫はなされていなかった。
【0008】
またよく使用される管種を収容している試験管準備装置にあっては、他の装置よりも駆動部分の磨耗や損傷などが激しくなり、メンテナンスも短期間で生じるという問題があった。それに加えて、メンテナンスは、システム全体の3台の装置を停止して行わなければならず、病院の運用にも支承を来たし、保守管理も頻繁に行なわなければならないという欠点があった。
【0009】
本発明は従来の前記課題に鑑みてこれを改良除去したものであって、使用頻度の高い管種の試験管については複数の試験管準備装置で取り扱うことができるようにし、また各試験管準備装置間で動作の負荷値情報を設定し、各試験管準備装置がなるべく均等に動作を行なうように制御することのできる連設式試験管準備の制御方法及び装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
而して、前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、患者の検査に必要な種類の試験管を選択して取り出し、これに患者情報等を印字したラベルを貼着し、ラベル貼着後の試験管を患者ごとにトレイへ収納して準備する試験管の準備装置が複数連設された連設試験管準備簿装置において、使用頻度の高い管種の試験管は複数の試験管準備装置のストッカーへ収納し、使用頻度の低い管種の試験管については複数の試験管準備装置のストッカーに個別に振り分けて収納し、試験管の発行指令が出力された場合にその信号を解析し、各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行については発行先のストッカーを優先的に決定し、複数の試験管準備装置のストッカーに収納されている管種の試験管の発行については、前記優先的に決定された各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行数を各試験管準備装置どうしで比較し、発行数の少ない方の試験管準備装置のストッカーから発行するように指示することを特徴とする連設試験管準備装置の制御方法である。
【0011】
本発明が採用した請求項2の手段は、各試験管準備装置は、発行が決定された管種の試験管のうち、ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置へ搬送するための搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように、各試験管準備装置においてストッカーの試験管を発行する順番が決定されるようになっている請求項1に記載の連設試験管準備装置の制御方法である。
【0012】
本発明が採用した請求項3の手段は、管種ごとに多数の試験管を収納するストッカーと、当該ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置まで搬送する搬送手段と、ラベル貼付後の試験管をトレイへ収納して搬出する手段とを備えた試験管準備装置を複数個有し、これらが相互に連動するように成された連設試験管準備装置であって、これらの各試験管準備装置を制御する制御装置は、ストッカーの優先決定部と、一つの試験管準備装置を選択する選択部と、各試験管準備装置内のストッカーの発行順番を決定する発行順番決定部と、各試験管準備装置における試験管発行数の負荷値を決定する負荷値決定部とを有している連設試験管準備装置の制御装置である。
【0013】
本発明が採用した請求項4の手段は、前記優先決定部は、試験管の発行指令のうち、他のストッカーに収納されていない管種が収納されている管種のストッカーについての発行指令であれば優先的にその発行指令を決定するものであり、試験管準備装置選択部は、同一の管種の試験管が他の試験管準備装置のストッカーにも収納されている場合に、どの試験管準備装置のストッカーから発行させるかを選択するものであり、発行順番決定部は、ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置へ搬送するための搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように、各試験管準備装置においてストッカーの試験管を発行する順番を決定するものであり、負荷値決定部は、各試験管準備装置における試験管の発行数をカウントし、各試験管準備装置の負荷値が平均化するように試験管準備装置を選択するものである請求項3に記載の連設試験管準備装置の制御装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明にあっては、試験管準備装置を複数台連設している。各試験管準備装置は、それぞれが試験管を収容するストッカー(試験管収容部)を複数個備え、医師からの採血オーダ情報に基づいて患者の採血に必要な種類の試験管を対応するストッカーから取り出し、ラベル印字・貼付手段を用いて、患者の採血に関する情報をラベルに印字し、印字後のラベルを取り出した試験管に貼り付けるようにしている。この基本的な動作については、従来技術の場合と同じである。
【0015】
請求項1の発明の特徴とするところは、使用頻度の高い管種の試験管は複数の試験管準備装置のストッカーへ収納し、使用頻度の低い管種の試験管についてはそれぞれの試験管準備装置のストッカーに振り分けて専用的に収納するようにしている。
そして、試験管の発行指令が出力された場合に、その信号を解析し、各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行については発行先のストッカーを優先的に決定するようにしている。また複数の試験管準備装置のストッカーに収納されている管種の試験管の発行については、前記優先的に決定された各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行数を各試験管準備装置どうしで比較し、発行数の少ない方の試験管準備装置のストッカーから発行するようにしている。
【0016】
このように、使用頻度の高低によって試験管を取り扱う試験管準備装置を単独にするか、複数台のもので分担して行うかの配分を行い、また各試験管準備装置どうしのオーダーに対する負担の割合を演算し、各試験管準備装置の負担が均一となるように制御することで、迅速な試験管の準備作業を実現でき、且つ試験管準備装置の駆動時間がバランスされ、消耗部品等の寿命が延びてメンテナンスを長期化させることが可能である。
【0017】
請求項2の発明は、各試験管準備装置におけるストッカーの試験管を発行する順番を、ラベルの貼付位置へ試験管を搬送する搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように決定している。これは各試験管準備装置において、発行指示があったときからなるべく早く試験管の発行を行い、待ち時間を発生させることなく試験管の準備作業を終えるようにするためのものである。
【0018】
この請求項3の発明は、前記請求項1の制御方法を実現するための装置の発明であって、複数台の試験管準備装置を制御する制御装置は、ストッカーの優先決定部と、ストッカーのある試験管準備装置を選択する選択部と、各試験管準備装置内のストッカーの発行順番を決定する発行順番決定部と、各試験管準備装置における試験管発行数の負荷値を決定する負荷値決定部とで構成されている。
【0019】
そして、前記請求項3の発明を構成する各発明特定事項の構成部分は、請求項4で記載するように、その機能が特定されている。すなわち、発行先ストッカーの優先決定部は、試験管の発行指令のうち、他のストッカーに収納されていない管種が収納されている管種のストッカーについての発行指令であれば優先的にその発行指令を決定する。これは他のストッカーとの関係を考慮する必要がないからである。
試験管準備装置選択部は、同一の管種の試験管が他の試験管準備装置のストッカーにも収納されている場合に、どの試験管準備装置のストッカーから発行させるかを選択する。これは複数台の試験管準備装置間において、各試験管準備装置が平均化して働くようにするためである。
【0020】
発行順番決定部は、ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置へ搬送するための搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように、各試験管準備装置においてストッカーの試験管を発行する順番を決定する。これは試験管準備装置に対して試験管の発行指令が出されたときに、発行指令からのタイムラグを少なくするためには、試験管の搬送手段に最も近いストッカーから切り出せば、迅速な試験管の準備が可能となる。これにより、最も最小の時間で当該試験管準備装置における試験管の発行準備が可能となる。他のストッカーについては、この最初のストッカーが発行の準備を行っている間に、発行の準備をすればよい。
負荷値決定部は、各試験管準備装置における試験管の発行数をカウントし、各試験管準備装置の負荷値が平均化するように試験管準備装置を選択する。これは、各試験管準備装置のトータル的な仕事量を均一化するようにし、消耗品の磨耗が特定の試験管準備装置に偏って発生しないようにすることで、メンテナンス期間を長期化できるようにし、装置の稼働率を向上させるようにしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明の構成を図面に示す発明の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。図1乃至図6は、本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置を示すものであり、説明の都合上、二台の試験管準備装置1を連結した場合を例示している。連結は、三台でも四台でもよく、それ以上の複数台であってもよい。図1は同装置1の全体を示す平面図、図2は同装置1の前面板を取り外した状態の正面図、図3は下段に配置されたストッカー装置2を示す平面図、図4は同装置1の背面板を取り外した状態の背面図、図5は中段に配置されたラベラー3を示す平面図、図6は同装置1の側面板を取り外した状態の右側面図である。
【0022】
図1乃至図6に示す如く、この実施の形態の連設試験管準備装置は、各試験管準備装置1が三段構成になっており、下段にストッカー装置2が配設され、中段にラベラー装置3が配設され、上段にラベル貼着後の試験管4をトレイ5へ収容する機構が配設されている。ストッカー装置2とラベラー装置3は、その全体がスライド自在な引き出し式になっており、メンテナンス時や試験管4の補充を行うときには、前面側へ引き出して広い空間での作業が行えるようになっている。
【0023】
ストッカー装置2は、図2及び図3に示すように、箱状に形成された本体を有しており、その上部側に上面が開口して区画された試験管4のストッカー7が多数設けられている。ストッカー7は、同一種類の試験管4を多数収容するためのものであり、対向して複数組配置されている。図面の実施例では、これらのものが片側にそれぞれ四個ずつ並列配置されている場合を示しており、合計八個が形成されている。従って、この実施例の各試験管準備装置1で取り扱う試験管4の種類は最大で八管種ということになり、連設した二台の試験管準備装置では最大で十六管種となる。尚、ストッカー7の総設置数は、必ずしも偶数にならなくても、奇数となる場合であってもよい。
【0024】
ところで、対向する各列のストッカー7の底板は、それぞれが向き合う中央の位置へ向けて下り勾配となるように傾斜して取り付けられており、投入された試験管4が自然に転がって中央寄りの位置へ集合できるようになっている。更に、各ストッカー7の対向する中央寄りの下部側には、各ストッカー7に収容された試験管4を一本ずつ切り出すための切出ローラ(図示せず)が配置されている。切出ローラは、例えば、円柱状の周面に凹条が形成され、該凹条に試験管4を落とし込んで一本の試験管4を保持するようになっている。切出ローラは、試験管4を保持したまま回転し、試験管4が下方を向くようになると凹条に保持した試験管4を自然落下させて排出するようになっている。それぞれの切出ローラは、個別の試験管排出モータによって独立して駆動制御される。
【0025】
切出ローラの下方側には、試験管4を搬送するための搬送コンベア8が、正面側から背面側へ向けて駆動するように配置されており、各ストッカー7の切出ローラによって一本ずつ切り出されて自然落下する試験管4を当該搬送コンベア8が受け取り、背面側に設けられたラベラー用リフター9の位置まで搬送するようになっている(図3参照)。ラベラー用リフター9は、図4の背面図に示すように、下段のストッカー装置2から切り出された試験管4を中段のラベラー装置3へ供給するためのものであり、試験管4の一本分の全長よりも若干大きい寸法の搬入搬出用コンベア10を有し、このコンベア10自体が昇降できるようになされている。
【0026】
リフター9の上昇位置においては、図2の正面図に示すように、リフター9と同一高さ位置でラベラー搬入コンベア11が配置されている。このコンベア11は図5の中段位置の平面図に示すように、背面側から正面側へ向けて駆動するように配設されており、その途中に、前後に配置された二台のラベラー装置2のいずれかへ選択的に試験管4を供給するためのスライダー12が設けられている。一つの試験管準備装置1に対してラベラー装置2を二台搭載することにより、処理速度のアップを図っている。
各ラベラー装置2は、試験管4の外周面に採血情報等が印字されたラベルを貼着するためのものであり、上位コンピュータからの採血患者情報をラベルへ印字し、印字したラベルを試験管の外周面へ貼着するラベル印字貼付装置13を有している。ラベル貼付後の試験管4は、図2の白抜き矢符で示すように、左斜め下方へ排出され、搬出コンベア14上に移載される。搬出コンベア14は、正面側から背面側へ向けて駆動するように配設されており、その終端側は、図1、図4及び図5に示す上段用リフター15の下方搬入位置に連続するようになされている。リフター15は、前記リフター9と同様に、試験管4の一本分の全長よりも若干大きい寸法の搬入搬出用コンベア16を有し、このコンベア16自体が昇降して試験管4を中断のラベラー装置2から上段のトレイ準備装置へ供給できるようになされている。
【0027】
上段の位置へ押し上げられた試験管4は、上方搬出位置で背面側から正面側へ向けて駆動するように配設された中間コンベア17を有しており、中間コンベア17は連設した試験管準備装置1,1どうしに跨って配設された排出用共通コンベア18に直交して連続している。そして、排出用共通コンベア18の終端側には、空トレイの載置部19が設けられている。空のトレイ5は、図1及び図2に示す、トレイ供給装置20から最下方のものが一個ずつ切り出されて供給されるようになっている。
空トレイ5へ一患者分の試験管4が全数揃って投入されると、トレイ5は正面側へ押し出され、更に図1の右サイドまでコンベア21によって搬送され、続いてコンベア22によって正面側から背面側まで右サイドを搬送され、このステーションで次の検査工程へ供給するコンベアへ引き渡される。
【0028】
以上が試験管4のストッカー7からの切り出しと、試験管4へのラベルの印字及び貼り付けと、ラベル貼り付け後の試験管4をトレイ5へ収納して検査工程へ排出する一連の動作である。
【0029】
而して、本発明ではこれらの試験管4の切り出しを迅速且つ最も効率良く、更には各試験管準備装置1やストッカー7において均一化するようになされている。
以下、これらの試験管4の切り出し方法について、図7乃至図11の患者1〜患者5の場合を例に、図12の全体フロー図を参照して説明する。なお、この説明は、試験管準備装置1がメインのものと、サブ1〜サブ3までの合計四台で構成されて連設される場合に基づいて説明する。機械的構成については、図1の左側に示す試験管準備装置1を更に二台増設し、排出用共通コンベア18が四台の試験管準備装置で連続するように接続するだけでよい。システム全体の制御は、病院情報システム等の上位コンピュータに対してLAN接続されたオートラベラ中継PC(以下、中継PCという。)を有し、この中継PCで各試験管準備装置1の動作制御を行うようになっている。つまり、中継PCは連設された試験管準備装置の制御装置を構成するものであり、ストッカーの優先決定部と、ストッカーの対比判断による決定部と、一つの試験管準備装置を選択する選択部と、各試験管準備装置内のストッカーの発行順番を決定する発行順番決定部と、各試験管準備装置における試験管発行数の負荷値を決定する負荷値決定部とを有している。
【0030】
以降の説明は、当日の今までに試験管を準備した患者がおらず、当日の最初の患者1に対して試験管を準備する場合をスタートとして、図7を参照して説明する。採血患者の受付PCからLAN回線を通じて中継PCが当該受付患者のIDを受信すると、中継PCは上位コンピュータへアクセスし、当該患者の採血情報を取得する。この患者1の例では、医師から13本の試験管に採血を行なって血液検査を行なうように発行依頼が出力されている。
【0031】
次に、中継PCは、各試験管準備装置が指令を受けて動作できるように、前記患者の採血情報のデータ編集を行なう。データ編集が終わると、四台の試験管準備装置の各ストッカー7に対して「仮割付」を行う。「仮割付」は、優先順位の高低に基づいて行なう。優先順位は、トレイ供給装置の有る試験管準備装置(図1の右側の試験管準備装置)1から最も遠い方のものを最も低い値に設定している。このような優先順位に基づく割り付けをしなければ、トレイ供給装置に近い試験管準備装置のストッカーの使用頻度が極端に多くなり、他の試験管準備装置が遊ぶことになり、全体として迅速な準備が出来なくなること、また消耗品の磨耗が偏り、メンテナンス期間も短くなるのでこれを排除するためである。
【0032】
「仮割付」を行なった仮分割後の状態は、図7の上段に示すとおりである。同図において、メインと、サブ1〜3の各ストッカーに付された算用数字は、試験管の管種を示すものである。この実施の形態では、1番〜15番までの15管種の試験管を取り扱うように設定されている。その下方に表された縦の数字列の最も左側は、当該患者に対して準備が指令(発行依頼)されている試験管の管種番号を表しており、四角枠で囲った数字は、「仮割付」により各ストッカーに割り当てられた管種番号を表している。左から二番目の縦の数字列は、サブ3のストッカーに内蔵されている管種を表すものであり、内臓されている管種は数字の「1」で表し、内蔵されていない管種は数字「0」で表している。これはサブ2、サブ1及びメインのストッカーについても同じである。
制御装置である中継PCは、各準備装置に個別に収容されている管種については、発行の割り付けを優先的に決定する優先決定部を有している。図7の場合、1番の管種はメインに、3番の管種はサブ1に、4番の管種はサブ2に優先的に決定されている。
【0033】
これに対して、同一の管種の試験管が他の準備装置のストッカーにも収容されている場合は、中継PCの選択部が以下の要領で、試験管準備装置を選択する。図7の場合、仮分割後の3番の管種については、サブ1のストッカーと、メインのストッカーとに収納されている。先ず、中継PCの選択部は、前記優先順位の低い方から優先的に割り付けを行なう手順により、サブ1のストッカーに仮割付を行う。また12番の管種については、サブ3のストッカーと、サブ2のストッカーとに収納されているが、前記優先順位の低い方から優先的に割り付けを行なう手順により、サブ3のストッカーに仮割付が決定されている。更に、9番の管種については、サブ3のストッカーと、メインのストッカーとに収納されているが、前記優先順位の低い方から優先的に割り付けを行なう手順により、サブ3のストッカーに仮割付が決定されている。同様に、10番の管種については、サブ3のストッカーと、サブ1のストッカーとに収納されているが、前記優先順位の低い方から優先的に割り付けを行なう手順により、サブ3のストッカーに仮割付が決定されている。これに対して4番の管種については、サブ2のストッカーにしか収納されていないので、優先的にこのサブ2のストッカーに仮割付が決定されている。
以後は同様の手順で、発行依頼のあった全ての管種の全ての本数の試験管について仮割付を行なう。
【0034】
「仮割付」後の状態を各試験管準備装置ごとに見てみると、「仮割当て数」はサブ3の準備装置が8個の試験管を準備するように割り当てられており、同様にサブ2の準備装置は3個、サブ1とメインの準備装置はそれぞれ1個である。また患者1は、当日の最初の患者であり、「前患者負荷値」は全ての準備装置において「0」である。従って、「仮割当て数」に「前患者負荷値」を加算した「発行数」は、「仮割当て数」と同じである。この仮割付後のままでは、各試験管準備装置の負担に偏りがあり、迅速且つ均一な処理が行えない。そこで、次のステップとしては、各試験管準備装置の負担が均一となるように、交換できる管種について「交換元」と「交換先」とを決定する。ここにおいて、「交換元」とは、他の試験管準備装置から試験管の発行を受け入れる装置をいい、「交換先」とは、交換元に対して試験管の発行を移管する準備装置をいう。
【0035】
「交換元」の選択については、「仮割付」された試験管の発行数が少ない試験管準備装置を優先的に選択し、同数のものがあれば優先順位の低い準備装置を選択する。図7の例では、サブ1とメインの準備装置の発行数は、サブ3とサブ2の発行数よりも少ないので、先ずこれらのサブ1とメインの準備装置が優先的に選択される。ところが、サブ1とメインの発行数は同数であり、次の条件である優先順位を考慮すると、サブ1の優先順位が低いので、このサブ1の準備装置が「交換元」として選択される。
【0036】
「交換先」の選択については、交換先と交換元との優先順位を比較し、以下の条件で決定する。
(1)交換先の優先順位が高いとき
(a)交換元の発行数に2を加算した数値と、交換先の発行数とを比較し、交換先の発行数が大きい場合には交換先として選択する。
交換元の発行数に2を加算する理由は、2以上の発行数の差がなければ優先順位の高い発行先から移動させたときに交換元の発行数が大きくなり、移動によって発行数を平均化しようとする初期の目的が達成できないからである。
(2)交換先の優先順位が交換元の順位よりも低いとき
(b)交換元の発行数と交換先の発行数とを比較し、交換先の発行数が大きい場合は交換先として選択する。
なお、交換先の発行数が「1」だけ多い場合は、交換することにより、交換元の発行数の方が「1」だけ多くなる。これは、交換元の方が優先順位が高いので、トレイ供給装置のある試験管準備装置に近い準備装置の発行数が多くなることになり、その分だけ試験管の搬送に要する時間を短縮でき、発行処理時間を少しでも短くするように配慮したためである。交換元の発行数の方が「2」を超えて多くなる場合は、発行数の平均化が得られることになる。
図7の場合、交換先の候補としてはメイン、サブ2、サブ3がある。これらの各準備装置について、上記の選択条件を当てはめてみると、メインのものは交換元であるサブ1よりも優先順位が高いときに該当するものの、(a)の条件を満たすものではない。従って、メインが交換先として選択されることはない。サブ2とサブ3とは、上記(2)の条件を満たしている。
【0037】
次に、サブ2とサブ3とのうちで、どれを交換先として抽出するかを、以下に示す「交換先確認条件1」に基づいて決定する。この決定は、「仮割付」された試験管の発行数が多い試験管準備装置を優先的に選択し、同数のものがあれば優先順位の低い準備装置を選択する。図7の例では、サブ2とサブ3の発行数は、サブ3の発行数の方が多いので、サブ3の準備装置が交換先として選択されることになる。これにより、サブ3の試験管準備装置からサブ1の試験管準備装置へ試験管の発行を移管することが決定されたことになる。
【0038】
然る後は、サブ3からどの管種の試験管を移管するかを決定する。この決定は、以下に説明する「交換先確認条件2」に基づいて行う。この確認条件2は、交換元と交換先とのストッカーに共通して収納されている管種(ストッカーリンク)があるか否かを探し出し、更に他の試験管準備装置のストッカーにも共通して収納されている管種(ストッカーリンク)であるか否かを探し出す。そして、ストッカーリンク数を比較し、その数の少ないものを交換する管種として抽出する。これは、リンク数の少ない管種の方が選択される機会が少ないので、これを優先的に行おうとするもので、全体の試験管準備装置で取り扱う管種が均一に減っていくようにするためである。
図7に示す例では、交換元のサブ1と、交換先のサブ3とにストッカーリンクしている管種は、10番と、11番と、14番と、15番のものがある。そのうち、11番の管種はメインにもリンクしており、14番はサブ2にもリンクしており、15番はサブ2とメインにもリンクしている。従って、前記確認条件2に該当するリンク数の少ない管種は、10番の管種となり、10番の管種がサブ3からサブ1へ移管される試験管として選択される。
【0039】
なお、確認条件2で判断したときに、リンク数が同じであるときは、以前の発行履歴を元に探し出し、発行履歴のない管種のものを選択する(交換先確認条件3)。これは、同じ条件であれば、発行履歴のない管種のものを選択すれば、管種全体としては均一化が得られるからである。
【0040】
このようにして「交換元」であるサブ1と「交換先」であるサブ3の試験管準備装置の選択と、交換する10番の管種とが決定されると、図7の上段に示す仮割付後(仮分割直後)の状態の10番の管種の割り付けを、同図の中段に示すように、移動させて「交換」を成立させる。
以後は、同様にして前記「交換元」の条件、「交換先」の条件、「交換先確認条件1〜3」の各条件が全て成立できなくなるまで繰り返して判断を行う(図12の「繰返し」参照。)
【0041】
図7の下段は、上述した要領で交換を全て完了した状態を示すものであり、サブ3の発行数は「3」、サブ2の発行数は「4」、サブ1の発行数は「2」、メインの発行数は「4」となり、仮割付直後の状態のときに比較して、各試験管準備装置で発行する試験管の発行数がより平均化されていることが明らかである。
更に、中継PCは、負荷値決定部において、交換完了後の各試験管準備装置の発行数から次の患者に対する負荷値を算出する。これは多くの患者に対する準備を行うなかで、患者全体としてみたときに各試験管準備装置の発行数の負担が均一化されるようにするためである。図7に示す、例では本日の最初の患者1であるため、当該患者の最も少ないサブ1の発行数を基準とする。そして、この基準に対して多い発行数が次患者の負荷値となる。サブ3では負荷値「1」、サブ2では負荷値「2」、メインでは負荷値「2」となる。
【0042】
このようにして各試験管準備装置で発行する管種とその発行数の決定がなされた後は、図7の下段に記載する「発行順番整列」のように、各試験管準備装置においてどの管種のものから発行処理を行えばいいかを決定する。この決定は、中継PCの発行順番決定部で行われる。発行順番決定部は、各試験管準備装置において、リフターが配置された背面側に近いストッカーに収容されている管種から行うように並べ替えを決定する。リフターに近い方から発行することにより、発行指令があってからリフターが動作するまでの無駄な空白の時間が少なくなり、迅速な発行がなされるからである。二番目以降に発行される管種のものについては、最初の管種の発行処理が行われている間に準備をすることができる。その結果、連続する発行処理間に僅かの空白時間が入ることをも阻止することができるようになり、患者1に対する全ての管種の発行処理の処理時間を大幅に短縮することが可能である。
【0043】
次に、中継PCは、患者2に対する発行処理の割り付けを行う。この患者2は、合計17本の試験管の発行依頼がなされている。「仮割付」を行った後の仮分割直後の状態は、図8の上段に示す通りである。「仮割付」の手順は、患者1の場合と同じであり、優先順位の高低に基づいて行なう。この患者2では、仮割当て数に、前患者である患者1の負荷値が加算される。仮割当て数はサブ3が「5」、サブ2が「5」、サブ1が「3」、メインが「4」であり、これに加算される前患者負荷値はサブ3が「1」、サブ2が「2」、サブ1が「0」、メインが「2」である。加算後の発行数は、サブ3が「6」、サブ2が「7」、サブ1が「3」、メインが「6」となる。
【0044】
このままの発行数では、各試験管準備装置に発行数のバラツキがあり、均一化がなされていないことになる。然る後は、患者1の場合と同様に、図12のフローチャートに示す手順で、「交換元」を選択し、「交換先」を抽出し、交換する管種の選択と決定を「交換先条件確認1〜3」に基づいて行い、交換を成立させる。交換完了後の状態は、図8の中段に示すとおりであり、各試験管準備装置の発行数は、サブ3が「5」、サブ2が「5」、サブ1が「6」、メインが「6」となり、ほぼ均一化が図られている。
その結果、次患者に対する負荷値は、サブ3が「0」、サブ2が「0」、サブ1が「1」、メインが「1」でなる。
【0045】
患者3の発行処理は、図9に示すとおりであり、合計17本の発行依頼がなされており、「仮割付」後の発行数は、サブ3が「8」、サブ2が「8」、サブ1が「0」、メインが「1」である。これに前患者2の負荷値を加算すると、加算後の発行数はサブ3が「8」、サブ2が「8」、サブ1が「1」、メインが「2」である。更に、これに上述した患者1及び患者2と同じ手順で交換を行うと、各試験管準備装置の発行数はサブ3が「4」、サブ2が「5」、サブ1が「5」、メインが「5」となり、平均化されている。この場合の次患者に対する負荷値は、サブ3が「0」、サブ2が「1」、サブ1が「1」、メインが「1」である。
【0046】
同様にして患者4の発行処理は、合計14本の発行依頼に対して、図10のような結果となる。交換後の各試験管準備装置の発行数は、サブ3が「4」、サブ2が「4」、サブ1が「4」、メインが「5」であり、均一化がなされていることが明らかである。また、次患者負荷値は、サブ3が「0」、サブ2が「0」、サブ1が「0」、メインが「1」となる。
更に、患者5の発行処理は、合計16本の発行依頼に対して、図11のような結果となる。交換後の各試験管準備装置の発行数は、サブ3が「4」、サブ2が「4」、サブ1が「4」、メインが「5」であり、均一化がなされていることが明らかである。また、次患者負荷値は、サブ3が「0」、サブ2が「0」、サブ1が「0」、メインが「1」となる。
【0047】
このように本実施の形態にあっては、試験管準備装置を複数台連設し、多くの管種を取り扱うことができるようにした全体の装置において、発行指令から直ぐに試験管の準備が開始されるようにし、また連続する発行処理間において空白の時間が形成されないようにしており、迅速な処理が行える。一方、各試験管準備装置どうしの間において、偏った発行数の処理が行われないように均一化するべく、発行割付の交換処理を行っており、各試験管どうしの発行処理数を均一化し、負担の軽減、全体の処理時間の短縮、均一化による長寿命化の実現及びこれによる保守期間の長期化が可能である。
【0048】
なお、前記実施の形態では、同一の試験管準備装置の複数のストッカーに同一の管種の試験管が収納されている場合については、説明しなかったが、この場合は中継PCの対比判断による決定部が、当該管種の発行指令が出されたときには、ストッカーを交互に選択するようにしている。これは、発行数の履歴が均一になるようにし、試験管が均一に減っていくように、また偏った使用による保守期間の短縮がなされないようにするためである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の下段平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の背面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の中段平面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る連設試験管準備装置の右側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る発行処理の患者1の場合の割付及び交換後の状態を示す図面である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る発行処理の患者2の場合の割付及び交換後の状態を示す図面である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る発行処理の患者3の場合の割付及び交換後の状態を示す図面である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る発行処理の患者4の場合の割付及び交換後の状態を示す図面である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る発行処理の患者5の場合の割付及び交換後の状態を示す図面である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る発行処理の全体のフローチャート図面である。
【符号の説明】
【0050】
1…試験管準備装置、2…ストッカー装置、3…ラベラー装置、4…試験管、5…トレイ、7…ストッカー、8…手貼りラベラー、9…リフター、15…リフター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の検査に必要な種類の試験管を選択して取り出し、これに患者情報等を印字したラベルを貼着し、ラベル貼着後の試験管を患者ごとにトレイへ収納して準備する試験管の準備装置が複数連設された連設試験管準備簿装置において、使用頻度の高い管種の試験管は複数の試験管準備装置のストッカーへ収納し、使用頻度の低い管種の試験管については複数の試験管準備装置のストッカーに個別に振り分けて収納し、試験管の発行指令が出力された場合にその信号を解析し、各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行については発行先のストッカーを優先的に決定し、複数の試験管準備装置のストッカーに収納されている管種の試験管の発行については、前記優先的に決定された各試験管準備装置のストッカーにのみ収納されている管種の試験管の発行数を各試験管準備装置どうしで比較し、発行数の少ない方の試験管準備装置のストッカーから発行するように指示することを特徴とする連設試験管準備装置の制御方法。
【請求項2】
各試験管準備装置は、発行が決定された管種の試験管のうち、ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置へ搬送するための搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように、各試験管準備装置においてストッカーの試験管を発行する順番が決定されるようになっている請求項1に記載の連設試験管準備装置の制御方法。
【請求項3】
管種ごとに多数の試験管を収納するストッカーと、当該ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置まで搬送する搬送手段と、ラベル貼付後の試験管をトレイへ収納して搬出する手段とを備えた試験管準備装置を複数個有し、これらが相互に連動するように成された連設試験管準備装置であって、これらの各試験管準備装置を制御する制御装置は、ストッカーの優先決定部と、一つの試験管準備装置を選択する選択部と、各試験管準備装置内のストッカーの発行順番を決定する発行順番決定部と、各試験管準備装置における試験管発行数の負荷値を決定する負荷値決定部とを有している連設試験管準備装置の制御装置。
【請求項4】
前記優先決定部は、試験管の発行指令のうち、他のストッカーに収納されていない管種が収納されている管種のストッカーについての発行指令であれば優先的にその発行指令を決定するものであり、試験管準備装置選択部は、同一の管種の試験管が他の試験管準備装置のストッカーにも収納されている場合に、どの試験管準備装置のストッカーから発行させるかを選択するものであり、発行順番決定部は、ストッカーから切り出された試験管をラベルの貼付位置へ搬送するための搬送手段に最も近い位置のストッカーから順次試験管を切り出して発行するように、各試験管準備装置においてストッカーの試験管を発行する順番を決定するものであり、負荷値決定部は、各試験管準備装置における試験管の発行数をカウントし、各試験管準備装置の負荷値が平均化するように試験管準備装置を選択するものである請求項3に記載の連設試験管準備装置の制御装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−85289(P2010−85289A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255810(P2008−255810)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000186566)小林クリエイト株式会社 (169)
【Fターム(参考)】