説明

遊戯玩具

【課題】 表示切替パターンに従って表示動作が切り替るとしても、操作スイッチの操作に応じて直ちに表示態様が切り替る遊戯玩具を提供する。
【解決手段】 操作スイッチ5のスイッチ状態に応じた表示切替指令と複数の表示態様が組み合わされて構成される表示切替パターンとに従って、表示装置30は表示動作を行う。表示切替パターン決定手段33は、選択パーツ被嵌合部9に嵌合された選択パーツ11の種類を判定し、その判定結果により表示切替パターンを決定する。表示装置30は、表示切替指令が入力されるたびに、表示切替パターンに従って表示態様を直ちに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銃玩具や刀玩具等のように遊戯者によって操作されるスイッチを備えた遊戯玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
実開昭63−92691号公報(特許文献1)には、部品の組み合わせが変わると、選択スイッチの切替が行われて、音色(表示動作)が変わる音発生玩具が開示されている。また実開昭50−146693号公報(特許文献2)には、ブロック(選択パーツ)を入れ替えることにより、発光の表示態様(表示動作)が変わる発光表示装置付玩具が示されている。
【特許文献1】実開昭63−92691号公報
【特許文献2】実開昭50−146693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、一つの操作スイッチが操作される毎に所定の表示切替パターンに従って表示動作が変わる従来の遊戯玩具では、操作スイッチが操作されても、一つの表示態様が終わらなければ次の表示態様に切り替わらないものが多い。また従来の選択パーツを変えることにより表示動作が切り替わる遊戯玩具でも、操作スイッチが操作されて、直ちに表示態様が切り替わるものはない。そのため従来の遊戯玩具では、操作スイッチの操作を楽しむことが難しい問題があった。
【0004】
本発明の目的は、表示切替パターンに従って表示動作が切り替わるとしても、操作スイッチの操作に応じて直ちに表示態様が切り替わる遊戯玩具を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、表示装置がモータの駆動力で駆動される可動物の可動表示と、音響表示と発光表示とを一緒に行って表示動作の変化を楽しむことができる遊戯玩具を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、表示切替パターンを決定する選択パーツ自身が、可動表示となるユニークな遊戯玩具を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、選択パーツを交換することの楽しさを十分に味わうことができる遊戯玩具を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、操作スイッチにより停止動作が行われたことを確実に遊戯者に理解させることができて、遊戯者による誤操作の誘発を防止できる遊戯玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の遊戯玩具は、遊戯者によって操作される操作スイッチと、操作スイッチが操作可能に実装された玩具本体とを備えている。また本発明の遊戯玩具は、表示切替指令発生手段と、表示装置と、選択パーツ被嵌合部と、表示切替パターン決定手段とを備えている。表示切替指令発生手段は、玩具本体内に配置され、操作スイッチが操作されたときに、操作スイッチのスイッチ状態に応じた表示切替指令を出力する。そして表示装置は、表示切替指令及び複数の表示態様が組み合わされて構成される表示切替パターンに従って、表示動作を行う。また選択パーツ被嵌合部は、玩具本体に設けられて、選択パーツが交換可能に嵌合される構造を有している。表示切替パターン決定手段は、選択パーツ被嵌合部に嵌合された選択パーツの種類を判定し、その判定結果により表示切替パターンを決定する。特に、本発明では、表示切替指令が入力されるたびに、表示切替パターンに従って表示態様を直ちに切り替えるように表示装置が構成されている。
【0010】
本発明によれば、選択パーツを選択パーツ被嵌合部に嵌合することにより、表示切替パターン決定手段が選択パーツに対応した表示切替パターンを決定する。そのため、選択パーツの交換の楽しさに加えて、選択パーツを交換することにより表示態様が変わる楽しさの両方を同時に享受できる。その上、スイッチ操作により発生した表示切替指令が入力されるたびに、表示装置は表示切替パターンに従って表示態様を直ちに切り替えるので、操作スイッチの操作を工夫することによって、表示態様が変わることになる。例えば、第1及び第2の音を順番に音響表示するような表示切替パターンが選択されている仮定すると、操作スイッチの操作の仕方によっては、第1の音を第2の音と比べて極端に長くしたりまたは短くしたりすることや、第2の音を第1の音に比べて極端に長くしたり、短くすることにより、実際に聞こえる音の印象をかなり異なったものとすることができる。よって本発明によれば、遊戯者は操作スイッチを自分なりに工夫した操作することにより、好みに合った表示動作をすることが可能になる。また前述のように、選択パーツを交換することにより、表示切替パターンを簡単に変えることができるため、遊戯者が本発明の遊戯玩具を使用した場合に、直ぐに飽きてしまうといった問題が発生することはない。
【0011】
なお表示装置としては、音響表示と、発光表示と、モータの駆動力で駆動される可動物の可動表示等のような各種の表示を少なくとも一種類表示できるものであればよい。なお音響表示と、発光表示と、モータの駆動力で駆動される可動物の可動表示とを同時に行えるように表示装置を構成すると、遊戯者にインパクトのある表示を体感させることができ、遊戯者の玩具に対する興味を高めることができる。
【0012】
選択パーツとして、選択専用のパーツを用意してもよいが、表示装置で用いることができる可動表示それ自体で、選択パーツを構成することもできる。このような構成を採用すると、専用の選択パーツを作成しなくとも問題が生じることは無く、部品点数を少なくして、製品の価格を下げることができる。
【0013】
また前述の可動物としては種々の構造を有するものを用いることができる。例えば、可動物を、外部から内部を見ることができる容器の内部に、回転軸を中心にして回転する回転体が回転自在に配置された構造を有するものを用いることができる。このような容器の内部で回転体が回転する構造の可動物を用いると、可動物の可動部が遊戯者の指や手に当たることがなくなり、安全に遊戯を楽しむことができる。なおこのような可動物を用いる場合には、選択パーツ被嵌合部に可動物の容器が嵌合されるだけで、モータの駆動力が回転軸に伝達可能になるようにする駆動力伝達機構を玩具本体内に設けるのが好ましい。このような駆動力伝達機構としては、容器から回転軸の少なくとも一方の端部を突出させておき、この端部と摩擦係合するジョイントをモータの駆動軸に結合するような構成を採用することができる。また永久磁石の吸引力を利用した電磁クラッチのような伝達機構でもよい。いずれにしても駆動力伝達機構としては、選択パーツの嵌合を阻害せず、しかも選択パーツが選択パーツ被嵌合部に嵌合されることによって結合関係を形成することができるものであれば、どのような構造であってもよい。
【0014】
また可動物として、前述の容器の中に回転体が入ったものを用いる場合には、可動物の種類を判定するために用いられる被検出物を容器に設ける。そして玩具容器には、容器が選択パーツ被嵌合部に正しく嵌合されたときに、被検出物の存在を検出する検出手段を配置する。この場合、被検出物及び検出手段は、容器に対する被検出物の位置の相違により、可動物の種類を判別できるようそれぞれ構成すればよい。例えば、被検出物を、容器に設けられた1以上の突起及び/または凹部から構成し、検出手段を1以上の突起及び/または凹部によってオン・オフ操作される1以上の検出スイッチを備えた構造にすることができる。このような構造にすると、複雑な機構や複雑な検出回路を用いることなく、嵌合された選択パーツの種類を判別することが可能になる。
【0015】
前述の容器の内部で回転体が回転する可動物では、その回転軸に、回転することによって特定のイメージを容器の内部空間に出現させるための表示が設けられた回転体を取り付けることができる。このような回転体を取り付ける、回転体の回転による表示動作に加えて、内部空間に出現させた画像表示によっても表示動作を行うことができる。その結果、一緒に表示できる表示動作の種類を増やすことができる。
【0016】
なお表示装置は、操作スイッチが非操作状態になってから所定の時間が経過した後に、音響表示、発光表示及び可動表示のすべての表示動作を同時に停止するように構成されているのが好ましい。このような構成にすると、同時に表示動作が停止するため、遊戯者は操作スイッチの操作により動作が完全に停止したことを確実に認識する。操作スイッチが非操作状態になった後に、所音響表示、発光表示及び可動表示のいずれか1つが動いていることによって、停止動作が正しく指令されていないと遊戯者が勘違いをし、再度操作スイッチを操作して、再起動状態にしてしまうことを防止できる。
【0017】
また玩具本体は、遊戯者の手によって握られる握り部を備えていてもよい。この場合、操作スイッチは握り部を握った遊戯者の手の指で操作可能に玩具本体に対して設けられているのが好ましい。これによって、遊戯者は片手で遊戯玩具の操作スイッチを操作することが可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊戯者は操作スイッチを自分なりに工夫して操作することにより、好みに合った表示動作をすることが可能になる利点が得られる。また選択パーツを交換することにより、表示切替パターンを簡単に変えることができるため、遊戯者が本発明の遊戯玩具を使用した場合に、直ぐに飽きてしまうといった問題が発生することはない。
【0019】
なお表示装置としては、音響表示と、発光表示と、モータの駆動力で駆動される可動物の可動表示等のような各種の表示を少なくとも一種類表示できるものであればよい。なお音響表示と、発光表示と、モータの駆動力で駆動される可動物の可動表示とを同時に行えるように表示装置を構成すると、遊戯者にインパクトのある表示を体感させることができ、遊戯者の玩具に対する興味を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1(A)及び(B)は、発光表示、音響表示と可動表示を同時に行う機能を備えた刀を模した刀玩具1に本発明を適用した実施の形態を異なる二方向から見た斜視図である。また図2(A)乃至(C)は、図1の刀玩具の平面図、正面図及び底面図である。これらの図において、刀玩具1のグリップ部分3には、グリップ部分3を握った遊戯者の手の指で操作可能な操作スイッチ5が設けられている。この操作スイッチ5は、原点位置にある操作部を指で引くことによって操作部がある位置に到達した時点から操作部が最も引かれた状態に置かれている状態において第1の切替状態にあり、指を離して操作部が原点位置に戻る途中の位置に達するまでは第2の切替状態にあり、その途中の操作部から原点位置に操作部が戻る過程でオフ状態になる構造を有している。刀玩具1の鍔部分7には、図3(A)に拡大して示すように、選択パーツ被嵌合部9や、発光部LED1〜LED4、検出スイッチSW1〜SW4が配置されている。なお図3(A)以外の図面では、発光部LED1〜LED4、検出スイッチSW1〜SW4は図示を省略してある。本実施の形態では、グリップ部分3及び鍔部分7により玩具本体が構成されている。
【0021】
また本実施の形態では、図3(B)乃至(D)に概念的に示した選択パーツ被嵌合部9に嵌合される選択パーツ11は、球状本体12にフランジ部13が付いた容器15を備えている。この容器15は、外部から内部を見ることができる、透明または半透明の合成樹脂材料により形成されている。そして容器15の内部には、図4に模式的に示すように回転軸19を中心にして回転する回転体21が回転自在に配置されている。回転軸19の一方の端部は、容器15を回転可能に貫通している。選択パーツ11が、選択パーツ被嵌合部9に嵌合されたときに、後に説明するように、モータ47(図5参照)の駆動軸に駆動力伝達機構49(図5参照)を介して回転軸19の一端が駆動力伝達可能に連結される。この場合の駆動力伝達機構49としては、回転軸19の端部と摩擦係合するジョイントをモータ47の駆動軸に結合するような構成を採用することができる。なお永久磁石の吸引力を利用した電磁クラッチのような伝達機構により、回転軸19とモータ47の駆動軸とを連結してもよい。いずれにしても駆動力伝達機構49としては、選択パーツ11の嵌合を阻害せず、しかも選択パーツ11が選択パーツ被嵌合部9に嵌合されることによって結合関係を形成することができるものであれば、どのような構造であってもよい。
【0022】
図4に示す容器15の内部で回転する回転体21(可動物)を構成する4枚の半円板上には、回転軸19を中心にして回転することによって特定のイメージ(絵、文字、記号など)を容器15の内部空間に出現させるための絵柄が表示されている。なお図4には、これらの絵柄は省略してある。なお回転により特定のイメージを出現させるためには、少なくとも1枚の円板が回転軸19に固定されていればよい。本実施の形態のように、回転体21を容器15内に取り付けると、可動物の可動部が遊戯者の指や手に当たることがなくなり、安全に遊戯を楽しむことができる。
【0023】
図3(B)乃至(D)に示すように、選択パーツ11のフランジ部13には、1以上の突起17(被検出物)が一体に設けられている。これらの突起17が、図3(A)に示すように選択パーツ被嵌合部9内に列をなすように配置された4つのスイッチ(検出手段)をどのような組み合わせで押すかにより、選択パーツ11の種類を特定する。したがって図3に示した選択パーツ11では、フランジ部13に4つの突起17が設けられているが、突起の数は選択パーツの種類によって異なってくる。なおこの例では、突起17を被検出物としたが、突起17に代えて凹部を被検出物としてフランジ部13に形成してよい。この場合には、スイッチSW1〜SW4として、キートップがフランジ部13の外壁によって押される位置まで突出する構造のものを用いる。凹部が形成されている部分では、凹部内にスイッチのキートップが嵌合されて、スイッチが押されることはない。使用可能な選択パーツの種類数は、スイッチSW1〜SW4の順列組み合わせによって定まる。
【0024】
発光部LED1〜LED4は、発光ダイオードによってそれぞれ構成されており、この例では、発光部LED1〜LED4のそれぞれは異なった色で発光する。なお発光部の位置は、この実施の形態の発光部取り付け位置に限定されるものではなく、任意の位置に任意の数の発光部を配置してもよいのは勿論である。
【0025】
図5は、本実施の形態の刀玩具の制御装置をブロック図で示したものである。この制御装置は、表示切替指令発生手段31と、発光表示装置39,音響表示装置41,可動表示装置43及び処理装置37からなる表示装置30と、選択パーツ被嵌合部9と、表示切替パターン決定手段33と、選択パーツ判定手段35とを備えている。
【0026】
表示切替指令発生手段31は、操作スイッチ5が操作されたときに、操作スイッチ5のスイッチ状態に応じた表示切替指令を処理装置37に出力する。前述の選択パーツ被嵌合部9は、玩具本体に設けられて、選択パーツ11が交換可能に嵌合される構造を有している。選択パーツ判定手段35は、選択パーツ被嵌合部9に嵌合された選択パーツ11の種類を、スイッチSW1〜SW4からの出力の組み合わせに基づいて判定する。そして表示切替パターン決定手段33は、判定された選択パーツ11の種類に応じて、予め定めてある表示切替パターンを決定する。本発明では、表示切替指令が表示切替指令発生手段31から出力されるたびに、表示切替パターンに従って処理装置37が表示態様を直ちに切り替える信号を発光表示装置39または音響表示装置41に与える。
【0027】
表示装置30は、表示切替指令及び複数の表示態様が組み合わされて構成される表示切替パターンに従って、表示動作を行う。各表示装置39,41及び43の制御のための信号はマイクロコンピュータを内蔵した処理装置によって作成される。本実施の形態では、発光表示装置39、音響表示装置41及び可動表示装置43のすべてを、選択パーツの種類の如何にかかわらず必ず動作させている。しかしながら発光表示装置39、音響表示装置41及び可動表示装置43のいずれか一つのだけを表示動作させたり、2つの組み合わせで動作させてもよいのは勿論である。
【0028】
本発明によれば、選択パーツを選択パーツ被嵌合部に嵌合することにより、選択パーツ判定手段35が判定し、判定された選択パーツに対応した表示切替パターンを表示切替パターン決定手段33が決定する。そのため、選択パーツ11の交換の楽しさに加えて、選択パーツを交換することにより表示態様が変わる楽しさの両方を同時に享受できる。
【0029】
その上、操作スイッチ5の操作により発生した表示切替指令が入力されるたびに、表示装置は表示切替パターンに従って表示態様を直ちに切り替えるので、操作スイッチ5の操作を工夫することによって、表示態様が変わることになる。
【0030】
例えば、図6に示すように、充電音(パターン1の出力)及び発射音(パターン2の出力)を順番に音響表示するような表示切替パターンが選択されていると仮定する。操作スイッチ5がオン状態になると(ステップST1)、音響表示装置41は充電音(パターン1の出力)を出力し、操作スイッチ5がオフ状態になったときには(ステップST4)、音響表示装置41は発射音(パターン2の出力)を出力する。そして操作スイッチ5がオフ状態になってから例えば3秒経過するまでの間に再度スイッチ5がオン状態になればステップST1へと戻って、充電音(パターン1の出力)が音響表示装置41から出力され、3秒経過するまでの間に再度スイッチ5がオン状態にならなければ、ステップST7ですべての表示動作が停止されて終了する。なお本実施の形態では、パターン1及びパターン2の出力が出されている間は、可動表示装置43のモータ駆動回路45がモータ47の駆動を開始する。そしてステップST6で3秒が経過すると、他の表示装置と一緒にモータ47の回転は停止する。さらに発光表示装置39は、図6の表示切替パターンに従って、音響表示装置41と同様に2種類の発光パターンの出力を切り替えることを繰り返す。なお発光表示装置39が、異なった表示態様をしない場合には、可動表示装置43と同様に、ステップST1で発光を開始して、ステップST7で発光を停止するようにしてもよいのは勿論である。
【0031】
音響表示装置41の出力についてだけ見れば、本実施の形態によれば、充電音(パターン1の出力)を発射音(パターン2の出力)と比べて極端に長くしたりまたは逆に短くしたりすることができる。その結果操作スイッチ5の操作により、実際に聞こえる音の印象をかなり異なったものとすることができる。よって遊戯者が操作スイッチを自分なりに工夫したスイッチ操作をすることにより、好みに合った表示動作をすることが可能になる。また前述のように、選択パーツ11を交換することにより、表示切替パターンを簡単に変えることができるため、遊戯者が本発明の遊戯玩具を使用した場合に、直ぐに飽きてしまうといった問題が発生することはない。したがって選択パーツ11毎に予め定めておく表示切替パターン(使用する音響の組み合わせパターン)及び切り替えられる表示態様(音響の種類)を、できるだけ個性のあるものにすると、遊戯者が飽きることを確実に阻止することができる。
【0032】
上記本実施の形態では、可動表示装置43で用いる可動物そのものが選択パーツ11を構成している。したがって専用の選択パーツを作成する必要がなく、部品点数を少なくして、製品の価格を下げることができる。なお選択パーツ11として、可動表示装置で用いる可動物とは別の専用の選択パーツを用意してもよいのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】(A)及び(B)は、発光表示、音響表示と可動表示を同時に行う機能を備えた刀を模した刀玩具に本発明を適用した実施の形態を異なる二方向から見た斜視図である。
【図2】(A)乃至(C)は、図1の刀玩具の平面図、正面図及び底面図である。
【図3】(A)は図1の刀玩具の要部の拡大図であり、(B)乃至(D)は使用する選択パーツの外観図である。
【図4】(A)及び(B)は、選択パーツの内部に回転可能に配置される回転体を説明するために用いる斜視図である。
【図5】本実施の形態の刀玩具の制御装置をブロック図で示したものである。
【図6】ある選択パーツが選択されているときの動作のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 刀玩具(遊戯玩具)
3 グリップ部分
5 操作スイッチ
9 選択パーツ被嵌合部
11 選択パーツ(可動物)
13 フランジ部
15 容器
17 突起(被検出物)
21 回転体
31 表示切替指令発生手段
33 表示切替パターン決定手段
35 選択パーツ判定手段
37 処理装置
39 発光表示装置
41 音響表示装置
43 可動表示装置
45 モータ駆動回路
47 モータ
49 駆動力伝達機構
SW1〜SW4 検出スイッチ(検出手段)
LED1〜LED4 発光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯者によって操作される操作スイッチと、
前記操作スイッチが操作可能に実装された玩具本体と、
前記玩具本体内に配置され、前記操作スイッチが操作されたときに、前記操作スイッチのスイッチ状態に応じた表示切替指令を出力する表示切替指令発生手段と、
前記表示切替指令及び複数の表示態様が組み合わされて構成される表示切替パターンに従って、表示動作を行う表示装置と、
前記玩具本体に設けられて、選択パーツが交換可能に嵌合される選択パーツ被嵌合部と、
前記選択パーツ被嵌合部に嵌合された前記選択パーツの種類を判定し、その判定結果により前記表示切替パターンを決定する表示切替パターン決定手段とを備え、
前記表示装置は、前記表示切替指令が入力されるたびに、前記表示切替パターンに従って前記表示態様を直ちに切り替えるように構成されていることを特徴とする遊戯玩具。
【請求項2】
前記表示装置は、音響表示と、発光表示と、モータの駆動力で駆動される可動物の可動表示とにより前記表示動作を行うように構成されており、
前記可動物が、前記選択パーツを構成していることを特徴とする請求項1に記載の遊戯玩具。
【請求項3】
前記可動物は、外部から内部を見ることができる容器の内部に回転軸を中心にして回転する回転体が回転自在に配置された構造を有しており、
前記選択パーツ被嵌合部に前記可動物の前記容器が嵌合されるだけで、前記モータの駆動力が前記回転軸に伝達可能になるようにする駆動力伝達機構が前記玩具本体内に設けられており、
前記容器には、前記可動物の種類を判定するために用いられる被検出物が設けられており、
前記玩具本体には、前記容器が前記選択パーツ被嵌合部に正しく嵌合されたときに、前記被検出物の存在を検出する検出手段が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の遊戯玩具。
【請求項4】
前記被検出物と前記検出手段とは、前記容器に対する前記被検出物の位置の相違により前記可動物の種類を判別できるようそれぞれ構成されている請求項3に記載の遊戯玩具。
【請求項5】
前記被検出物は、前記容器に設けられた1以上の突起及び/または凹部からなり、前記検出手段は前記1以上の突起及び/または凹部によってオン・オフ操作される1以上の検出スイッチを備えている請求項4に記載の遊戯玩具。
【請求項6】
前記可動物の前記回転軸には、回転することによって特定のイメージを前記容器の内部空間に出現させるための表示が設けられた回転体が取り付けられている請求項3に記載の遊戯玩具。
【請求項7】
前記表示装置は、前記操作スイッチが非操作状態になってから所定の時間が経過した後に、前記音響表示、前記発光表示及び前記可動表示のすべての表示動作を同時に停止するように構成されている請求項2に記載の遊戯玩具。
【請求項8】
前記玩具本体は、前記遊戯者の手によって握られる握り部を備えており、
前記操作スイッチは前記握り部を握った前記遊戯者の手の指で操作可能に前記玩具本体に対して設けられている請求項1に記載の遊戯玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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