遊戯装置及びその制御方法
【課題】例えば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる遊戯装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置である。制御手段は、遊戯者による操作手段への操作に基づいて、仮想空間内での遊戯者の移動を停止させる際に、操作手段への操作時の仮想空間内での遊戯者の移動状態に基づいて、遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、目標位置に対する停止位置に基づいて、移動遊戯を評価し、映像表示手段からの映像により、移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる。
【解決手段】記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置である。制御手段は、遊戯者による操作手段への操作に基づいて、仮想空間内での遊戯者の移動を停止させる際に、操作手段への操作時の仮想空間内での遊戯者の移動状態に基づいて、遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、目標位置に対する停止位置に基づいて、移動遊戯を評価し、映像表示手段からの映像により、移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊戯装置及びその制御方法に係り、特に、落下する恐怖等の状態を仮想的に体感することができる遊戯装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設けられる遊戯装置として、落下する恐怖等の状態を仮想的に体感するための遊戯装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、ボックス1内部に操縦席とディスプレイ部3を設けたドライブゲーム装置が知られている。このドライブゲーム装置では、第1ディスプレイ3aにプレーヤの正面となる画像を表示し、第2ディスプレイ3bにプレーヤの足よりも下方の画像を表示する。プレーヤは、正面のみならず足下にも画像が表示されるため、浮遊感を得ることができ、臨場感に溢れたドライブゲーム装置が実現される。
【0004】
また、特許文献2に示すように、実物のレーシングカーの前面にテレビ画面と送風装置を設けた模擬操縦遊技機が知られている。テレビ画面に走行状態の動画を映し出すと共に、送風装置から遊戯者に走行風を吹き付ける。これにより、実際にコース上を走行しているかのような感覚を遊戯者に与える。
【0005】
また、特許文献3に示すように、スリップ状態あるいは非スリップ状態であると判定されたときに、ハンドルの応答性を変更するドライビングゲーム機が知られている。
【特許文献1】特開平07−116341号公報
【特許文献2】特許第2518482号公報
【特許文献3】特開平10−108979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、例えば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる遊戯装置及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による遊戯装置は、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、前記制御手段は、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、前記制御手段は、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、前記制御手段は、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させることを特徴とする。
【0008】
上述した遊戯装置において、音響を出力する音響出力手段を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、移動している感覚を遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0009】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者に送風する送風装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0010】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者に振動を与える振動装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0011】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者を空中に吊り下げる安全装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0012】
本発明の一態様による遊戯装置の制御方法は、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置の制御方法であって、前記制御手段が、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、制御手段は、遊戯者による操作手段への操作に基づいて、仮想空間内での遊戯者の移動を停止させる際に、操作手段への操作時の仮想空間内での遊戯者の移動状態に基づいて、遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、制御手段は、目標位置に対する停止位置に基づいて、移動遊戯を評価し、制御手段は、映像表示手段からの映像により、移動遊戯の評価を遊戯者に体験させるようにしたので、例えば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による遊戯装置について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による遊戯装置の外観を示す図であり、図2は本実施形態による遊戯装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
(遊戯装置)
遊戯装置10は、図1に示すように、遊戯者を取り囲む大型の筐体である。
【0016】
中央には、遊戯者が搭乗する搭乗台12が設けられている。搭乗台12下部には、搭乗台12に振動を与える振動装置36が設けられている。
【0017】
搭乗台12の右側には、コイン入力装置24と、決定ボタン26が設けられている。搭乗台12に搭乗した遊戯者は、遊戯を行うためにコイン入力装置24からコインを入力し、遊戯中において必要に応じて決定ボタン26を操作する。
【0018】
搭乗台12の前方には正面ディスプレイ30Cが設けられ、搭乗台12の左側には左側ディスプレイ30Lが設けられ、搭乗台12の右側には右側ディスプレイ30Rが設けられている。搭乗台12にも地面ディスプレイ32Gが設けられている。
【0019】
搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから臨場感ある映像が表示される。地面ディスプレイ30Gの映像により、遊戯者は従来の遊戯装置では味わえなかった感覚を享受する。
【0020】
搭乗台12の前方には正面スピーカ32Cが設けられ、搭乗台12の左側には左側スピーカ32Lが設けられ、搭乗台12の右側には右側スピーカ32Rが設けられている。
【0021】
搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、正面スピーカ32C、左側スピーカ32L、右側スピーカ32Rから臨場感ある音響が出力される。
【0022】
搭乗台12の左右両側には、大型の送風装置34が設けられている。搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、大型の送風装置34から風を送ることにより、落下体験がよりリアルなものとなり、映像や音響による臨場感を更に効果的に高める。
【0023】
また、送風装置34からは落下感覚を遊戯者に与えるための風だけでなく、天候により生ずる風等も生成することにより、様々な場面での臨場感を高める。例えば、遊戯者が、落下する前の建物の頂上にいるとき、天候による強風を起こして、遊戯者に恐怖感を与えるような演出をしてもよい。
【0024】
(遊戯装置の構成)
遊戯装置10には、ゲームプログラムの実行やシステム全体の制御や画像表示のための座標計算等を行うCPU40と、CPU40が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ(RAM)42とがバスラインにより共通接続され、バスアービタ44に接続されている。
【0025】
バスアービタ44は、ゲーム装置12の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
【0026】
ゲームプログラムやデータ(映像データや音楽データも含む)が格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体(ゲーム用記録媒体であるCD−ROM等を駆動する光ディスクや光ディスクドライブ等も含む)46と、ゲーム装置を起動するためのプログラムやデータが格納されているBOOTROM48とがバスラインを介してバスアービタ44に接続されている。
【0027】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、プレイヤの操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成したりするレンダリングプロセッサ50と、そのレンダリングプロセッサ50が画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ52とが接続されている。
【0028】
レンダリングプロセッサ50から出力される画像信号は、ビデオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示される。
【0029】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した音楽データを再生したりプレイヤによる操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を生成するサウンドプロセッサ56と、そのサウンドプロセッサ56により効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納しておくサウンドメモリ58とが接続されている。
【0030】
サウンドプロセッサ56から出力される音声信号は、オーディオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力される。
【0031】
バスアービタ44には通信インターフェース62が接続されている。通信インタフェース62はLANアダプタ64を介して外部ネットワークに接続される。遊戯装置10は、LANアダプタ64によりインターネット等の外部ネットワークに接続され、他の遊戯装置やサーバ等との通信が可能となる。
【0032】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)66を介して決定ボタン26が接続されている。決定ボタン26は、遊戯者が遊戯装置10に対して指示を入力するためのものである。
【0033】
ペリフェラルI/F66は、遊戯者により決定ボタン26への操作にしたがって、遊戯装置10を制御するための信号を出力する。
【0034】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)68を介して、コイン入力装置24が接続されている。コイン入力装置24は、遊戯者が遊戯を行うためにコインを入力するためのものである。
【0035】
ペリフェラルI/F68は、遊戯者のコイン入力が行われたことをもって、遊戯装置10を制御するための信号を出力する。
【0036】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)70を介して送風装置34、振動装置36、安全装置38が接続されている。送風装置34、振動装置36は、臨場感を高めるために、映像や音響にあわせて、遊戯者に風を送り、振動を与えるものである。安全装置38は後述する別の実施形態において使用される。
【0037】
ペリフェラルI/F70は、進行する遊戯の状況に応じた制御信号を送風装置34、振動装置36、安全装置38に出力する。
【0038】
なお、遊戯装置10は、アミューズメント施設やゲームカフェ等の店舗に設置されるゲーム装置に限定されるものではなく、家庭用のゲーム装置やパーソナルコンピュータ、携帯型電子ゲーム機、携帯電話やPDA等の電子装置、ゲーム情報処理装置でもよい。
【0039】
(遊戯進行の具体例)
本実施形態の遊戯装置による遊戯進行の具体例について図3乃至図5を用いて説明する。図3及び図4は遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャートであり、図5は遊戯装置による遊戯進行を説明するための図である。
【0040】
本実施形態の遊戯装置では、画面に表示される仮想空間内を遊戯者が落下し、落下する恐怖を遊戯者が体感する遊戯を行う。遊戯者の落下に応じて、表示画像を表示させ、音響や風、振動により落下する臨場感を高める。遊戯者が決定ボタン26を押下すると落下は停止する。決定ボタン26の押下が遅れると、遊戯者は地面に激突し、落下遊戯は失敗となる。
【0041】
遊戯者は、落下する恐怖に耐えながら、ギリギリまで決定ボタン26を押下せずに遊戯を楽しむ。遊戯者により決定ボタン26が押下されると、安全装置が発動され、バンジージャンプのように減速する。決定ボタン26の押下が遅れると、地面に激突してしまう。
【0042】
遊戯者は、地面に激突することなく、決定ボタン26による落下停止操作をどのくらい我慢できるかを競い合う。
【0043】
遊戯のステージとしては、例えば、高層ビルやタワーからの落下や、断崖からの落下、宇宙船から地球上への生還等々、様々なシチュエーションが用意されている。
【0044】
次に、遊戯進行の具体例について説明する。
【0045】
遊戯が行われていないときには、遊戯装置10はデモンストレーション画面を表示する(ステップS01)。左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに、デモンストレーション画面を表示し、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから、デモンストレーション画面に応じた音響を出力する。
【0046】
次に、遊戯装置10のコイン入力装置24にコインが投入されたか否か判断する(ステップS02)。コインが投入されなければ、デモンストレーション画面の表示を続行する(ステップS01)。遊戯者によりコイン入力装置24にコインが投入されると、遊戯が開始される。
【0047】
まず、ステージ選択が行われる(ステップS03)。選択可能な複数のステージを正面ディスプレイ30Cに表示し、遊戯者が決定ボタン26を押下することにより選択する。
【0048】
ステージ選択では、遊戯の場面であるステージを選択する。選択できるステージとしては、東京タワー等の建物、宇宙船等が用意されている。ステージ選択では、選択した各ステージにおける遊戯レベルを選択する。遊戯レベルとしては、例えば、初級者レベル、中級者レベル、上級者レベルがある。遊戯レベルに応じて遊戯内容が変更される。
【0049】
ここでは、ステージとして「建物からの落下」が選択され、遊戯レベルとして「中級者レベル」が選択されたものとして説明する。
【0050】
遊戯者によるステージ選択が終了すると、選択したステージ用のゲーム開始画面が、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rからゲーム開始画面に応じた音響が出力される(ステップS04)。
【0051】
次に、スタートタイマー(図示せず)による時間計測を開始する(ステップS05)。
【0052】
次に、スタートタイマーがタイムアップしたか否か判断する(ステップS06)。タイムアップしていない場合には、スタートボタンとしての決定ボタン26が遊戯者により押下されたか否か判断する(ステップS07)。
【0053】
遊戯者により決定ボタン26が押下されるとゲームが開始される(ステップS09)。これにより、遊戯者は自分のタイミングで決定ボタン26を押下して、ゲームを開始させることができる。
【0054】
なお、遊戯者により決定ボタン26が押下されることなく、スタートタイマーがタイムアップしたと判断されると(ステップS06)、自動的に強制スタートとなる(ステップS08、ステップS09)。そのとき、強制スタートに応じた演出画面、例えば、選択したステージが建物からの落下遊戯であれば、誰かに建物から落とされるような演出画面を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する(ステップS08)。
【0055】
ゲームがスタートすると(ステップS09)、ゲームタイマー(図示せず)による時間計測を開始する(ステップS10)。
【0056】
ステージ「建物からの落下」では、ゲーム開始と共に、振動装置36による縦揺れが発動される(ステップS11)。自分が落ちた感覚を得るために、1回だけ大きく縦に揺らす。
【0057】
続いて、落下するシーンが、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから落下するシーンに応じた音響が出力され、振動装置36により細かい振動や横揺れが加えられる(ステップS12)。
【0058】
落下しているときに受ける空気抵抗を細かい振動により表現し、落下している感覚を横揺れにより表現している。送風装置34からの風により落下している実感を更に高める。これにより、搭乗台12上の遊戯者は実際に建物から落下しているような臨場感を得る。
【0059】
そして、遊戯者により停止ボタンとしての決定ボタン26が押下されたか否か判断する(ステップS13)。遊戯者により決定ボタン26が押下されたと判断されると、ゲームタイマーがストップされ、決定ボタン26押下までの時間tが決定する(ステップS14)。
【0060】
ボタン押下までの時間tが決定すると、この時間tに基づいて仮想空間内における落下距離Kを演算する(ステップS15)。
【0061】
落下距離Kは次のようにして演算する。
【0062】
落下距離Kは、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαと、停止のための決定ボタン26押下後に停止するまでの距離kβの和として表される。
【0063】
K=kα+kβ (1)
落下した距離kαは、一般の物理法則に準じて次式で表される。
【0064】
kα=vt+(1/2)gt2 (2)
ただし、v:落下開始時の初速度
g:仮想空間内の重力加速度
停止するまでの距離kβは、例えば、次式で表すものとする。
【0065】
kβ=vt+A・(1/2)gt2 (3)
ただし、v:落下開始時の初速度
g:仮想空間内の重力加速度
A:定数
なお、「建物からの落下」の場合、初速度v=0であるが、宇宙からスペースシャトルが地球に近づく途中で落下するような「宇宙からの落下」の場合、初速度vは所定の値となる。
【0066】
停止するまでの距離kβを表す式(3)中の定数Aの値により遊戯の難易度が決定される。距離kβは、上級者レベル(A>1)、中級者レベル(A=1)、初級者レベル(A<1)に応じて、図5(b)に示すように変化する。
【0067】
中級者レベル(A=1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後も、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαと同じ距離kβだけ落下して停止することになる。
【0068】
初級者レベル(A<1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+A・(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後は、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαより短い距離kβだけ落下して停止することになる。
【0069】
上級者レベル(A>1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+A・(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後も、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαより長い距離kβだけ落下して停止することになる。
【0070】
また、各ステージの仮想空間内において、Szエリア(セーフティゾーン)、Dsエリア(危険ゾーン)、Dzエリア(破壊ゾーン)が定められている。
【0071】
例えば、建物から落下のステージでは、図5(a)に示すように、Szエリア(セーフティゾーン)、Dsエリア(危険ゾーン)、Dzエリア(破壊ゾーン)が定められる。
【0072】
落下のスタート地点Sから距離D1(地面)までのエリアは、安全装置が発動して、遊戯者が安全に停止できるSzエリア(セーフティゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Aのように、このゾーン内で停止した場合、落下遊戯としては成功であり、後述するチキン度の判定が可能となる。
【0073】
落下のスタート地点Sからの距離D1(地面)から距離D2までのエリアは、安全装置が発動したが、遊戯者が地面に衝突するDsエリア(危険ゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Bのように、このゾーン内で停止した場合、遊戯者は地面に衝突した画像が表示され、落下遊戯としては失敗である。
【0074】
落下のスタート地点Sから距離D2以上のエリアは、安全装置が発動しても、遊戯者が地面に激突することなるDzエリア(破壊ゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Cのように、このゾーン内で停止した場合、遊戯者は地面に激突した画像が表示され、落下遊戯として大失敗である。
【0075】
図4のフローチャートに示すように、ステップS15において、仮想空間内における落下距離Kを演算した後、ステップS17、ステップS18により、どのゾーンで停止したかを判定する。
【0076】
まず、落下距離Kが距離D1(地面)を超えたか否か判断し(ステップS17)、距離D1を超えていなければ、Szエリア(セーフティゾーン)処理を行う(ステップS19)。
【0077】
落下距離Kが距離D1(地面)を超えている場合には、更に、落下距離Kが距離D2を超えたか否か判断し(ステップS17)、距離D2を超えていなければ、Dsエリア(危険ゾーン)処理を行う(ステップS21)。距離D2を超えていれば、Dzエリア(破壊ゾーン)処理を行う(ステップS22)。
【0078】
なお、ステップS13において決定ボタン26が押下されない場合には、所定の危険時間が超えたか否か判断される(ステップS16)。所定の危険時間を超えていなければステップS12の処理に戻る。遊戯者が決定ボタン26を押下せずに、所定の危険時間を超えた場合には、Dzエリア(破壊ゾーン)処理を行う(ステップS22)。
【0079】
Szエリア(セーフティゾーン)処理(ステップS19)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動され、その後停止する状況を表現する。遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。安全装置が発動され、その後、遊戯者が停止する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。
【0080】
次に、その落下遊戯のチキン度を判定する(ステップS20)。
【0081】
チキン度とは遊戯者の勇気のなさを表す尺度であり、チキン度が高いほど勇気がないとされる。本実施形態の落下遊戯では、停止位置がSzエリア(セーフティゾーン)の下限から離れているほど勇気がない、チキン度が高いと判定される。
【0082】
したがって、チキン度は、例えば、Szエリア(セーフティゾーン)の限界の距離D1から落下距離Kを減算した「D1−K」の関数、
チキン度=f(D1−K)
で表される。チキン度の関数fとしては、例えば、単純に次式、
チキン度=D1−K
で表すものとしてもよい。
【0083】
または、距離D1から落下距離Kを減算した「D1−K」を距離「D1」により正規化した変数「(D1−K)/D」の関数、
チキン度=f{(D1−K)/D}
で表してもよい。チキン度の関数fとしては、例えば、単純に次式、
チキン度=(D1−K)/D
で表すものとしてもよい。
【0084】
Dsエリア(危険ゾーン)処理(ステップS21)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動されたが、その後地面に衝突する状況を表現する。
【0085】
振動装置36により、遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。その後、細かい横揺れと大きな縦揺れにより、安全装置が発動されるが、遊戯者が地面に衝突する感覚を表現する。
【0086】
安全装置が発動され減速していくが、最終的には地面に衝突する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。その映像に応じた音響を、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力する。
【0087】
落下遊戯としては失敗であるのでチキン度の判定処理は行われない。
【0088】
これら映像、音響、振動等について、失敗の程度、すなわち、落下距離KからSzエリア(セーフティゾーン)の限界の距離D1を減算した「K−D1」に応じて、異なる演出を行ってもよい。
【0089】
Dzエリア(破壊ゾーン)処理(ステップS22)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動されたが、その後地面に激突する状況を表現する。
【0090】
振動装置36により、遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。その後、細かい横揺れと非常に大きな縦揺れにより、安全装置が発動されるが、遊戯者が地面に激突する感覚を表現する。
【0091】
安全装置が発動され減速していくが、最終的には地面に激突する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。その映像に応じた音響を、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力する。
【0092】
落下遊戯としては失敗であるのでチキン度の判定処理は行われない。
【0093】
これら映像、音響、振動等について、激突の程度、すなわち、落下距離KからDsエリア(危険ゾーン)の限界の距離D2を減算した「K−D2」に応じて、異なる演出を行ってもよい。
【0094】
このように本実施形態によれば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる。
【0095】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による遊戯装置について図面を用いて説明する。図6は本実施形態による遊戯装置で用いられる安全装置の外観を示す図であり、図7及び図8は本実施形態の遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャートである。
【0096】
(安全装置)
本実施形態の安全装置38は、図6に示すように、搭乗台12に設けられている。遊戯者に安全ベルト38aにより吊り下げる。遊戯者は、バンジージャンプやスカイダイビングをしているような臨場感を味わうことができる。
【0097】
決定ボタン26については、安全ベルト38aにより吊り下げられた遊戯者が操作できるような位置に決定ボタン(図示せず)を設ける。
【0098】
安全装置38は、図2に示すように、ペリフェラルI/F(インターフェース)70を介してバスアービタ44に接続されている。
【0099】
安全装置38に関連して、安全装置38自体に振動を与えることができる振動機構(図示せず)や、安全装置38の高さを調整することができる高さ調節機構(図示せず)、安全装置38に備え付けられた安全ベルト38aを遊戯プレイ中に遊戯者の安全に影響しない程度に締め付けたり緩めたりすることができる安全ベルト長さ調節機構(図示せず)を更に設けるようにしてもよい。これら振動機構、高さ調節機構、安全ベルト長さ調節機構は、ペリフェラルI/F70を介してバスアービタ44に接続され、制御手段(CPU40)によって制御される。
【0100】
安全装置38の安全ベルト38aを介して、振動機構(図示せず)により遊戯者に振動を与えたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して遊戯者を僅かな高さ上下動させて落下感覚又は上昇感覚を与えたり、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して遊戯者に締め付け感又は緩め感を与えたりする。
【0101】
なお、遊戯の安全のために、安全ベルト38aによる吊り上げ高さは低く設定することが望ましい。
【0102】
(遊戯進行の具体例)
本実施形態の遊戯装置による遊戯進行の具体例について図7及び図8を用いて説明する。
【0103】
本実施形態における遊戯装置の遊戯進行は、基本的に、第1実施形態と同様であるが、安全装置38についてのステップが加えられている。第1実施形態と同様の処理については説明を省略する。
【0104】
ステップS02において、遊戯者によりコイン入力装置24にコインが投入されたと判断されると、遊戯者が安全装置38の安全ベルト38aを装着する(ステップS31)。安全装置38は、遊戯者により安全ベルト38aが正しく装着されたかを判断する(ステップS32)。
【0105】
遊戯者により安全ベルト38aが正しく装着されたと判断されると、ステップS03のステージ選択処理に移る。
【0106】
安全ベルト38aが装着された後に、遊戯者を吊り下げるために安全装置38により遊戯者を持ち上げる。
【0107】
その後、遊戯の進捗状況に応じて、安全装置38の安全ベルト38aを介して、振動機構(図示せず)により遊戯者に振動を与えたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して遊戯者を僅かな高さ上下動させて落下感覚又は上昇感覚を与えたり、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して遊戯者に締め付け感又は緩め感を与えたりする。
【0108】
また、ストップボタンによって停止する際に、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して、遊戯者の安全ベルト38aを一瞬だけ締め付けたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して、遊戯者を一瞬だけ持ち上げたりしてもよい。
【0109】
ステップS03のステージ選択から、ステップS10のゲームタイマーにより時間計測開始までは第1実施形態と同様である、
ステージ「建物からの落下」では、ゲーム開始と共に、振動装置36による縦揺れが発動され(ステップS11)、同時に、安全装置38により縦揺れが発動される(ステップS33)。落下するシーンが、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから落下するシーンに応じた音響が出力され、安全装置38により細かい振動が加えられる。これにより、安全ベルト38aにより吊られた遊戯者は実際に建物から落下しているような臨場感を得る。
【0110】
そして、遊戯者により停止ボタンとしての決定ボタン26が押下されたか否か判断するステップS13以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0111】
このように本実施形態によれば、落下する恐怖等の極限状態を、更に臨場感をもって体感することができる。
【0112】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0113】
例えば、上記実施形態では、遊戯装置10に、遊戯者に効果的に臨場感を味わうことができるように、振動装置36、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ32G、正面スピーカ32C、左側スピーカ32L、右側スピーカ32R、送風装置34等を設けたが、これら全てを設ける必要はない。
【0114】
例えば、図9に示すように、図1の遊戯装置10から、振動装置36、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30Rを除いてもよい。
【0115】
また、図10に示すように、図9の遊戯装置10から、更に、左側スピーカ32L、右側スピーカ32R、送風装置34を除いてもよい。
【0116】
また、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30Rのサイズは上記実施形態のサイズに限定されるものではない。
【0117】
また、映像表示手段としては、上記実施形態における平面ディスプレイに限らず、球面スクリーンに映像を投影してもよい。更に、遊戯者の頭部に装着するヘッドマウンテンディスプレイとしてもよい。
【0118】
また、音響出力手段としては、上記実施形態におけるスピーカに限らず、遊戯者が装着するヘッドホンやイヤホンを用いてもよい。
【0119】
また、送風装置としては、上記実施形態のように遊戯装置の側方ではなく、遊戯装置の上部や下部に設けてもよい。
【0120】
また、上記実施形態では、遊戯装置10内のプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46に記憶されたデータに基づいて、映像、音響、振動等を生成したが、通信インタフェース62及びLANアダプタ64を介して外部のサーバ等から映像、音響、振動等のデータを取得するようにしてもよい。例えば、ウエブカメラにより現在の現実の映像を取得し、その映像を利用して、現時点の現実の空間を再現して、その空間内を落下する遊戯として構成してもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、建物から落下後に、安全装置の発動のため、遊戯者により決定ボタン26が押下されるが、危険ゾーンに近づくほど決定ボタン26が押しにくいように構成してもよい。決定ボタン26にウエイトを加えられるようにして、時間が経過するほど、決定ボタン26へのウエイトを増やし、押しにくくする。
【0122】
また、上記実施形態では、遊戯のステージは建物等からの落下であったが、他の態様の遊戯のステージでもよい。
【0123】
例えば、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯でもよい。
【0124】
また、遊戯者が車やオートバイなどの乗物に搭乗し、チキンレースを展開する乗物遊戯でもよい。この場合には、安全装置は遊戯者を座席に固定するようなものとする。また、決定ボタンに加えて、遊戯者の操作によりスピードを制御することができるアクセルペダルや、ブレーキペダルを設けるようにする。仮想空間内の重力加速度に加えて、自ら操作している乗物のスピードも加味して落下距離Kに相当する移動停止距離を演算するようにし、この移動停止距離に応じて、落下遊戯と同様な遊戯を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の第1実施形態による遊戯装置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態による遊戯装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その1)である。
【図4】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その2)である。
【図5】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施形態による遊戯装置の安全装置を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明の第2実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その2)である。
【図9】本発明の変形実施形態による遊戯装置を示す図である。
【図10】本発明の変形実施形態による遊戯装置を示す図である。
【符号の説明】
【0126】
10…遊戯装置
12…搭乗台
24…コイン入力装置
26…決定ボタン
30C…正面ディスプレイ
30L…左側ディスプレイ
30R…右側ディスプレイ
30G…地面ディスプレイ
32C…正面スピーカ
32L…左側スピーカ
32R…右側スピーカ
34…送風装置
36…振動装置
38…安全装置
40…CPU
42…システムメモリ
44…バスアービタ
46…プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体
48…BOOT ROM
50…レンダリングプロセッサ
52…グラフィックメモリ
56…サウンドプロセッサ
58…サウンドメモリ
62…通信インターフェース
64…LANアダプタ
66…ペリフェラルI/F
68…ペリフェラルI/F
70…ペリフェラルI/F
【技術分野】
【0001】
本発明は遊戯装置及びその制御方法に係り、特に、落下する恐怖等の状態を仮想的に体感することができる遊戯装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設けられる遊戯装置として、落下する恐怖等の状態を仮想的に体感するための遊戯装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、ボックス1内部に操縦席とディスプレイ部3を設けたドライブゲーム装置が知られている。このドライブゲーム装置では、第1ディスプレイ3aにプレーヤの正面となる画像を表示し、第2ディスプレイ3bにプレーヤの足よりも下方の画像を表示する。プレーヤは、正面のみならず足下にも画像が表示されるため、浮遊感を得ることができ、臨場感に溢れたドライブゲーム装置が実現される。
【0004】
また、特許文献2に示すように、実物のレーシングカーの前面にテレビ画面と送風装置を設けた模擬操縦遊技機が知られている。テレビ画面に走行状態の動画を映し出すと共に、送風装置から遊戯者に走行風を吹き付ける。これにより、実際にコース上を走行しているかのような感覚を遊戯者に与える。
【0005】
また、特許文献3に示すように、スリップ状態あるいは非スリップ状態であると判定されたときに、ハンドルの応答性を変更するドライビングゲーム機が知られている。
【特許文献1】特開平07−116341号公報
【特許文献2】特許第2518482号公報
【特許文献3】特開平10−108979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、例えば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる遊戯装置及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による遊戯装置は、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、前記制御手段は、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、前記制御手段は、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、前記制御手段は、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させることを特徴とする。
【0008】
上述した遊戯装置において、音響を出力する音響出力手段を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、移動している感覚を遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0009】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者に送風する送風装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0010】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者に振動を与える振動装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0011】
上述した遊戯装置において、前記遊戯者を空中に吊り下げる安全装置を更に有し、前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させるようにしてもよい。
【0012】
本発明の一態様による遊戯装置の制御方法は、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置の制御方法であって、前記制御手段が、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、制御手段は、遊戯者による操作手段への操作に基づいて、仮想空間内での遊戯者の移動を停止させる際に、操作手段への操作時の仮想空間内での遊戯者の移動状態に基づいて、遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、制御手段は、目標位置に対する停止位置に基づいて、移動遊戯を評価し、制御手段は、映像表示手段からの映像により、移動遊戯の評価を遊戯者に体験させるようにしたので、例えば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による遊戯装置について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による遊戯装置の外観を示す図であり、図2は本実施形態による遊戯装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
(遊戯装置)
遊戯装置10は、図1に示すように、遊戯者を取り囲む大型の筐体である。
【0016】
中央には、遊戯者が搭乗する搭乗台12が設けられている。搭乗台12下部には、搭乗台12に振動を与える振動装置36が設けられている。
【0017】
搭乗台12の右側には、コイン入力装置24と、決定ボタン26が設けられている。搭乗台12に搭乗した遊戯者は、遊戯を行うためにコイン入力装置24からコインを入力し、遊戯中において必要に応じて決定ボタン26を操作する。
【0018】
搭乗台12の前方には正面ディスプレイ30Cが設けられ、搭乗台12の左側には左側ディスプレイ30Lが設けられ、搭乗台12の右側には右側ディスプレイ30Rが設けられている。搭乗台12にも地面ディスプレイ32Gが設けられている。
【0019】
搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから臨場感ある映像が表示される。地面ディスプレイ30Gの映像により、遊戯者は従来の遊戯装置では味わえなかった感覚を享受する。
【0020】
搭乗台12の前方には正面スピーカ32Cが設けられ、搭乗台12の左側には左側スピーカ32Lが設けられ、搭乗台12の右側には右側スピーカ32Rが設けられている。
【0021】
搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、正面スピーカ32C、左側スピーカ32L、右側スピーカ32Rから臨場感ある音響が出力される。
【0022】
搭乗台12の左右両側には、大型の送風装置34が設けられている。搭乗台12に搭乗した遊戯者に対して、大型の送風装置34から風を送ることにより、落下体験がよりリアルなものとなり、映像や音響による臨場感を更に効果的に高める。
【0023】
また、送風装置34からは落下感覚を遊戯者に与えるための風だけでなく、天候により生ずる風等も生成することにより、様々な場面での臨場感を高める。例えば、遊戯者が、落下する前の建物の頂上にいるとき、天候による強風を起こして、遊戯者に恐怖感を与えるような演出をしてもよい。
【0024】
(遊戯装置の構成)
遊戯装置10には、ゲームプログラムの実行やシステム全体の制御や画像表示のための座標計算等を行うCPU40と、CPU40が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ(RAM)42とがバスラインにより共通接続され、バスアービタ44に接続されている。
【0025】
バスアービタ44は、ゲーム装置12の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
【0026】
ゲームプログラムやデータ(映像データや音楽データも含む)が格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体(ゲーム用記録媒体であるCD−ROM等を駆動する光ディスクや光ディスクドライブ等も含む)46と、ゲーム装置を起動するためのプログラムやデータが格納されているBOOTROM48とがバスラインを介してバスアービタ44に接続されている。
【0027】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、プレイヤの操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成したりするレンダリングプロセッサ50と、そのレンダリングプロセッサ50が画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ52とが接続されている。
【0028】
レンダリングプロセッサ50から出力される画像信号は、ビデオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示される。
【0029】
バスアービタ44を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46から読み出した音楽データを再生したりプレイヤによる操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を生成するサウンドプロセッサ56と、そのサウンドプロセッサ56により効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納しておくサウンドメモリ58とが接続されている。
【0030】
サウンドプロセッサ56から出力される音声信号は、オーディオDAC(図示せず)によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力される。
【0031】
バスアービタ44には通信インターフェース62が接続されている。通信インタフェース62はLANアダプタ64を介して外部ネットワークに接続される。遊戯装置10は、LANアダプタ64によりインターネット等の外部ネットワークに接続され、他の遊戯装置やサーバ等との通信が可能となる。
【0032】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)66を介して決定ボタン26が接続されている。決定ボタン26は、遊戯者が遊戯装置10に対して指示を入力するためのものである。
【0033】
ペリフェラルI/F66は、遊戯者により決定ボタン26への操作にしたがって、遊戯装置10を制御するための信号を出力する。
【0034】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)68を介して、コイン入力装置24が接続されている。コイン入力装置24は、遊戯者が遊戯を行うためにコインを入力するためのものである。
【0035】
ペリフェラルI/F68は、遊戯者のコイン入力が行われたことをもって、遊戯装置10を制御するための信号を出力する。
【0036】
バスアービタ44には、ペリフェラルI/F(インターフェース)70を介して送風装置34、振動装置36、安全装置38が接続されている。送風装置34、振動装置36は、臨場感を高めるために、映像や音響にあわせて、遊戯者に風を送り、振動を与えるものである。安全装置38は後述する別の実施形態において使用される。
【0037】
ペリフェラルI/F70は、進行する遊戯の状況に応じた制御信号を送風装置34、振動装置36、安全装置38に出力する。
【0038】
なお、遊戯装置10は、アミューズメント施設やゲームカフェ等の店舗に設置されるゲーム装置に限定されるものではなく、家庭用のゲーム装置やパーソナルコンピュータ、携帯型電子ゲーム機、携帯電話やPDA等の電子装置、ゲーム情報処理装置でもよい。
【0039】
(遊戯進行の具体例)
本実施形態の遊戯装置による遊戯進行の具体例について図3乃至図5を用いて説明する。図3及び図4は遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャートであり、図5は遊戯装置による遊戯進行を説明するための図である。
【0040】
本実施形態の遊戯装置では、画面に表示される仮想空間内を遊戯者が落下し、落下する恐怖を遊戯者が体感する遊戯を行う。遊戯者の落下に応じて、表示画像を表示させ、音響や風、振動により落下する臨場感を高める。遊戯者が決定ボタン26を押下すると落下は停止する。決定ボタン26の押下が遅れると、遊戯者は地面に激突し、落下遊戯は失敗となる。
【0041】
遊戯者は、落下する恐怖に耐えながら、ギリギリまで決定ボタン26を押下せずに遊戯を楽しむ。遊戯者により決定ボタン26が押下されると、安全装置が発動され、バンジージャンプのように減速する。決定ボタン26の押下が遅れると、地面に激突してしまう。
【0042】
遊戯者は、地面に激突することなく、決定ボタン26による落下停止操作をどのくらい我慢できるかを競い合う。
【0043】
遊戯のステージとしては、例えば、高層ビルやタワーからの落下や、断崖からの落下、宇宙船から地球上への生還等々、様々なシチュエーションが用意されている。
【0044】
次に、遊戯進行の具体例について説明する。
【0045】
遊戯が行われていないときには、遊戯装置10はデモンストレーション画面を表示する(ステップS01)。左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに、デモンストレーション画面を表示し、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから、デモンストレーション画面に応じた音響を出力する。
【0046】
次に、遊戯装置10のコイン入力装置24にコインが投入されたか否か判断する(ステップS02)。コインが投入されなければ、デモンストレーション画面の表示を続行する(ステップS01)。遊戯者によりコイン入力装置24にコインが投入されると、遊戯が開始される。
【0047】
まず、ステージ選択が行われる(ステップS03)。選択可能な複数のステージを正面ディスプレイ30Cに表示し、遊戯者が決定ボタン26を押下することにより選択する。
【0048】
ステージ選択では、遊戯の場面であるステージを選択する。選択できるステージとしては、東京タワー等の建物、宇宙船等が用意されている。ステージ選択では、選択した各ステージにおける遊戯レベルを選択する。遊戯レベルとしては、例えば、初級者レベル、中級者レベル、上級者レベルがある。遊戯レベルに応じて遊戯内容が変更される。
【0049】
ここでは、ステージとして「建物からの落下」が選択され、遊戯レベルとして「中級者レベル」が選択されたものとして説明する。
【0050】
遊戯者によるステージ選択が終了すると、選択したステージ用のゲーム開始画面が、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rからゲーム開始画面に応じた音響が出力される(ステップS04)。
【0051】
次に、スタートタイマー(図示せず)による時間計測を開始する(ステップS05)。
【0052】
次に、スタートタイマーがタイムアップしたか否か判断する(ステップS06)。タイムアップしていない場合には、スタートボタンとしての決定ボタン26が遊戯者により押下されたか否か判断する(ステップS07)。
【0053】
遊戯者により決定ボタン26が押下されるとゲームが開始される(ステップS09)。これにより、遊戯者は自分のタイミングで決定ボタン26を押下して、ゲームを開始させることができる。
【0054】
なお、遊戯者により決定ボタン26が押下されることなく、スタートタイマーがタイムアップしたと判断されると(ステップS06)、自動的に強制スタートとなる(ステップS08、ステップS09)。そのとき、強制スタートに応じた演出画面、例えば、選択したステージが建物からの落下遊戯であれば、誰かに建物から落とされるような演出画面を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する(ステップS08)。
【0055】
ゲームがスタートすると(ステップS09)、ゲームタイマー(図示せず)による時間計測を開始する(ステップS10)。
【0056】
ステージ「建物からの落下」では、ゲーム開始と共に、振動装置36による縦揺れが発動される(ステップS11)。自分が落ちた感覚を得るために、1回だけ大きく縦に揺らす。
【0057】
続いて、落下するシーンが、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから落下するシーンに応じた音響が出力され、振動装置36により細かい振動や横揺れが加えられる(ステップS12)。
【0058】
落下しているときに受ける空気抵抗を細かい振動により表現し、落下している感覚を横揺れにより表現している。送風装置34からの風により落下している実感を更に高める。これにより、搭乗台12上の遊戯者は実際に建物から落下しているような臨場感を得る。
【0059】
そして、遊戯者により停止ボタンとしての決定ボタン26が押下されたか否か判断する(ステップS13)。遊戯者により決定ボタン26が押下されたと判断されると、ゲームタイマーがストップされ、決定ボタン26押下までの時間tが決定する(ステップS14)。
【0060】
ボタン押下までの時間tが決定すると、この時間tに基づいて仮想空間内における落下距離Kを演算する(ステップS15)。
【0061】
落下距離Kは次のようにして演算する。
【0062】
落下距離Kは、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαと、停止のための決定ボタン26押下後に停止するまでの距離kβの和として表される。
【0063】
K=kα+kβ (1)
落下した距離kαは、一般の物理法則に準じて次式で表される。
【0064】
kα=vt+(1/2)gt2 (2)
ただし、v:落下開始時の初速度
g:仮想空間内の重力加速度
停止するまでの距離kβは、例えば、次式で表すものとする。
【0065】
kβ=vt+A・(1/2)gt2 (3)
ただし、v:落下開始時の初速度
g:仮想空間内の重力加速度
A:定数
なお、「建物からの落下」の場合、初速度v=0であるが、宇宙からスペースシャトルが地球に近づく途中で落下するような「宇宙からの落下」の場合、初速度vは所定の値となる。
【0066】
停止するまでの距離kβを表す式(3)中の定数Aの値により遊戯の難易度が決定される。距離kβは、上級者レベル(A>1)、中級者レベル(A=1)、初級者レベル(A<1)に応じて、図5(b)に示すように変化する。
【0067】
中級者レベル(A=1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後も、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαと同じ距離kβだけ落下して停止することになる。
【0068】
初級者レベル(A<1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+A・(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後は、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαより短い距離kβだけ落下して停止することになる。
【0069】
上級者レベル(A>1)では、落下距離Kは次式、
K=kα+kβ={vt+(1/2)gt2}+{vt+A・(1/2)gt2}
となり、決定ボタン26押下後も、ゲームスタートしてから停止のための決定ボタン26を押下するまで落下した距離kαより長い距離kβだけ落下して停止することになる。
【0070】
また、各ステージの仮想空間内において、Szエリア(セーフティゾーン)、Dsエリア(危険ゾーン)、Dzエリア(破壊ゾーン)が定められている。
【0071】
例えば、建物から落下のステージでは、図5(a)に示すように、Szエリア(セーフティゾーン)、Dsエリア(危険ゾーン)、Dzエリア(破壊ゾーン)が定められる。
【0072】
落下のスタート地点Sから距離D1(地面)までのエリアは、安全装置が発動して、遊戯者が安全に停止できるSzエリア(セーフティゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Aのように、このゾーン内で停止した場合、落下遊戯としては成功であり、後述するチキン度の判定が可能となる。
【0073】
落下のスタート地点Sからの距離D1(地面)から距離D2までのエリアは、安全装置が発動したが、遊戯者が地面に衝突するDsエリア(危険ゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Bのように、このゾーン内で停止した場合、遊戯者は地面に衝突した画像が表示され、落下遊戯としては失敗である。
【0074】
落下のスタート地点Sから距離D2以上のエリアは、安全装置が発動しても、遊戯者が地面に激突することなるDzエリア(破壊ゾーン)である。図5(a)の落下遊戯Cのように、このゾーン内で停止した場合、遊戯者は地面に激突した画像が表示され、落下遊戯として大失敗である。
【0075】
図4のフローチャートに示すように、ステップS15において、仮想空間内における落下距離Kを演算した後、ステップS17、ステップS18により、どのゾーンで停止したかを判定する。
【0076】
まず、落下距離Kが距離D1(地面)を超えたか否か判断し(ステップS17)、距離D1を超えていなければ、Szエリア(セーフティゾーン)処理を行う(ステップS19)。
【0077】
落下距離Kが距離D1(地面)を超えている場合には、更に、落下距離Kが距離D2を超えたか否か判断し(ステップS17)、距離D2を超えていなければ、Dsエリア(危険ゾーン)処理を行う(ステップS21)。距離D2を超えていれば、Dzエリア(破壊ゾーン)処理を行う(ステップS22)。
【0078】
なお、ステップS13において決定ボタン26が押下されない場合には、所定の危険時間が超えたか否か判断される(ステップS16)。所定の危険時間を超えていなければステップS12の処理に戻る。遊戯者が決定ボタン26を押下せずに、所定の危険時間を超えた場合には、Dzエリア(破壊ゾーン)処理を行う(ステップS22)。
【0079】
Szエリア(セーフティゾーン)処理(ステップS19)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動され、その後停止する状況を表現する。遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。安全装置が発動され、その後、遊戯者が停止する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。
【0080】
次に、その落下遊戯のチキン度を判定する(ステップS20)。
【0081】
チキン度とは遊戯者の勇気のなさを表す尺度であり、チキン度が高いほど勇気がないとされる。本実施形態の落下遊戯では、停止位置がSzエリア(セーフティゾーン)の下限から離れているほど勇気がない、チキン度が高いと判定される。
【0082】
したがって、チキン度は、例えば、Szエリア(セーフティゾーン)の限界の距離D1から落下距離Kを減算した「D1−K」の関数、
チキン度=f(D1−K)
で表される。チキン度の関数fとしては、例えば、単純に次式、
チキン度=D1−K
で表すものとしてもよい。
【0083】
または、距離D1から落下距離Kを減算した「D1−K」を距離「D1」により正規化した変数「(D1−K)/D」の関数、
チキン度=f{(D1−K)/D}
で表してもよい。チキン度の関数fとしては、例えば、単純に次式、
チキン度=(D1−K)/D
で表すものとしてもよい。
【0084】
Dsエリア(危険ゾーン)処理(ステップS21)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動されたが、その後地面に衝突する状況を表現する。
【0085】
振動装置36により、遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。その後、細かい横揺れと大きな縦揺れにより、安全装置が発動されるが、遊戯者が地面に衝突する感覚を表現する。
【0086】
安全装置が発動され減速していくが、最終的には地面に衝突する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。その映像に応じた音響を、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力する。
【0087】
落下遊戯としては失敗であるのでチキン度の判定処理は行われない。
【0088】
これら映像、音響、振動等について、失敗の程度、すなわち、落下距離KからSzエリア(セーフティゾーン)の限界の距離D1を減算した「K−D1」に応じて、異なる演出を行ってもよい。
【0089】
Dzエリア(破壊ゾーン)処理(ステップS22)では、遊戯者による決定ボタン26押下後に安全装置が発動されたが、その後地面に激突する状況を表現する。
【0090】
振動装置36により、遊戯者に上方向の縦揺れが加えられて減速している感覚を表現する。その後、細かい横揺れと非常に大きな縦揺れにより、安全装置が発動されるが、遊戯者が地面に激突する感覚を表現する。
【0091】
安全装置が発動され減速していくが、最終的には地面に激突する映像を、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gに表示する。その映像に応じた音響を、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから出力する。
【0092】
落下遊戯としては失敗であるのでチキン度の判定処理は行われない。
【0093】
これら映像、音響、振動等について、激突の程度、すなわち、落下距離KからDsエリア(危険ゾーン)の限界の距離D2を減算した「K−D2」に応じて、異なる演出を行ってもよい。
【0094】
このように本実施形態によれば、落下する恐怖等の極限状態を、臨場感をもって体感することができる。
【0095】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による遊戯装置について図面を用いて説明する。図6は本実施形態による遊戯装置で用いられる安全装置の外観を示す図であり、図7及び図8は本実施形態の遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャートである。
【0096】
(安全装置)
本実施形態の安全装置38は、図6に示すように、搭乗台12に設けられている。遊戯者に安全ベルト38aにより吊り下げる。遊戯者は、バンジージャンプやスカイダイビングをしているような臨場感を味わうことができる。
【0097】
決定ボタン26については、安全ベルト38aにより吊り下げられた遊戯者が操作できるような位置に決定ボタン(図示せず)を設ける。
【0098】
安全装置38は、図2に示すように、ペリフェラルI/F(インターフェース)70を介してバスアービタ44に接続されている。
【0099】
安全装置38に関連して、安全装置38自体に振動を与えることができる振動機構(図示せず)や、安全装置38の高さを調整することができる高さ調節機構(図示せず)、安全装置38に備え付けられた安全ベルト38aを遊戯プレイ中に遊戯者の安全に影響しない程度に締め付けたり緩めたりすることができる安全ベルト長さ調節機構(図示せず)を更に設けるようにしてもよい。これら振動機構、高さ調節機構、安全ベルト長さ調節機構は、ペリフェラルI/F70を介してバスアービタ44に接続され、制御手段(CPU40)によって制御される。
【0100】
安全装置38の安全ベルト38aを介して、振動機構(図示せず)により遊戯者に振動を与えたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して遊戯者を僅かな高さ上下動させて落下感覚又は上昇感覚を与えたり、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して遊戯者に締め付け感又は緩め感を与えたりする。
【0101】
なお、遊戯の安全のために、安全ベルト38aによる吊り上げ高さは低く設定することが望ましい。
【0102】
(遊戯進行の具体例)
本実施形態の遊戯装置による遊戯進行の具体例について図7及び図8を用いて説明する。
【0103】
本実施形態における遊戯装置の遊戯進行は、基本的に、第1実施形態と同様であるが、安全装置38についてのステップが加えられている。第1実施形態と同様の処理については説明を省略する。
【0104】
ステップS02において、遊戯者によりコイン入力装置24にコインが投入されたと判断されると、遊戯者が安全装置38の安全ベルト38aを装着する(ステップS31)。安全装置38は、遊戯者により安全ベルト38aが正しく装着されたかを判断する(ステップS32)。
【0105】
遊戯者により安全ベルト38aが正しく装着されたと判断されると、ステップS03のステージ選択処理に移る。
【0106】
安全ベルト38aが装着された後に、遊戯者を吊り下げるために安全装置38により遊戯者を持ち上げる。
【0107】
その後、遊戯の進捗状況に応じて、安全装置38の安全ベルト38aを介して、振動機構(図示せず)により遊戯者に振動を与えたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して遊戯者を僅かな高さ上下動させて落下感覚又は上昇感覚を与えたり、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して遊戯者に締め付け感又は緩め感を与えたりする。
【0108】
また、ストップボタンによって停止する際に、安全ベルト長さ調節機構(図示せず)により安全ベルトの長さを調節して、遊戯者の安全ベルト38aを一瞬だけ締め付けたり、高さ調節機構(図示せず)により高さを調節して、遊戯者を一瞬だけ持ち上げたりしてもよい。
【0109】
ステップS03のステージ選択から、ステップS10のゲームタイマーにより時間計測開始までは第1実施形態と同様である、
ステージ「建物からの落下」では、ゲーム開始と共に、振動装置36による縦揺れが発動され(ステップS11)、同時に、安全装置38により縦揺れが発動される(ステップS33)。落下するシーンが、左側ディスプレイ30L、正面ディスプレイ30C、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ30Gから表示され、左側スピーカ32L、正面スピーカ32C、右側スピーカ32Rから落下するシーンに応じた音響が出力され、安全装置38により細かい振動が加えられる。これにより、安全ベルト38aにより吊られた遊戯者は実際に建物から落下しているような臨場感を得る。
【0110】
そして、遊戯者により停止ボタンとしての決定ボタン26が押下されたか否か判断するステップS13以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0111】
このように本実施形態によれば、落下する恐怖等の極限状態を、更に臨場感をもって体感することができる。
【0112】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0113】
例えば、上記実施形態では、遊戯装置10に、遊戯者に効果的に臨場感を味わうことができるように、振動装置36、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30R、地面ディスプレイ32G、正面スピーカ32C、左側スピーカ32L、右側スピーカ32R、送風装置34等を設けたが、これら全てを設ける必要はない。
【0114】
例えば、図9に示すように、図1の遊戯装置10から、振動装置36、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30Rを除いてもよい。
【0115】
また、図10に示すように、図9の遊戯装置10から、更に、左側スピーカ32L、右側スピーカ32R、送風装置34を除いてもよい。
【0116】
また、正面ディスプレイ30C、左側ディスプレイ30L、右側ディスプレイ30Rのサイズは上記実施形態のサイズに限定されるものではない。
【0117】
また、映像表示手段としては、上記実施形態における平面ディスプレイに限らず、球面スクリーンに映像を投影してもよい。更に、遊戯者の頭部に装着するヘッドマウンテンディスプレイとしてもよい。
【0118】
また、音響出力手段としては、上記実施形態におけるスピーカに限らず、遊戯者が装着するヘッドホンやイヤホンを用いてもよい。
【0119】
また、送風装置としては、上記実施形態のように遊戯装置の側方ではなく、遊戯装置の上部や下部に設けてもよい。
【0120】
また、上記実施形態では、遊戯装置10内のプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体46に記憶されたデータに基づいて、映像、音響、振動等を生成したが、通信インタフェース62及びLANアダプタ64を介して外部のサーバ等から映像、音響、振動等のデータを取得するようにしてもよい。例えば、ウエブカメラにより現在の現実の映像を取得し、その映像を利用して、現時点の現実の空間を再現して、その空間内を落下する遊戯として構成してもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、建物から落下後に、安全装置の発動のため、遊戯者により決定ボタン26が押下されるが、危険ゾーンに近づくほど決定ボタン26が押しにくいように構成してもよい。決定ボタン26にウエイトを加えられるようにして、時間が経過するほど、決定ボタン26へのウエイトを増やし、押しにくくする。
【0122】
また、上記実施形態では、遊戯のステージは建物等からの落下であったが、他の態様の遊戯のステージでもよい。
【0123】
例えば、遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯でもよい。
【0124】
また、遊戯者が車やオートバイなどの乗物に搭乗し、チキンレースを展開する乗物遊戯でもよい。この場合には、安全装置は遊戯者を座席に固定するようなものとする。また、決定ボタンに加えて、遊戯者の操作によりスピードを制御することができるアクセルペダルや、ブレーキペダルを設けるようにする。仮想空間内の重力加速度に加えて、自ら操作している乗物のスピードも加味して落下距離Kに相当する移動停止距離を演算するようにし、この移動停止距離に応じて、落下遊戯と同様な遊戯を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の第1実施形態による遊戯装置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態による遊戯装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その1)である。
【図4】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その2)である。
【図5】本発明の第1実施形態による遊戯装置による遊戯進行を説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施形態による遊戯装置の安全装置を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明の第2実施形態による遊戯装置による遊戯進行を示すフローチャート(その2)である。
【図9】本発明の変形実施形態による遊戯装置を示す図である。
【図10】本発明の変形実施形態による遊戯装置を示す図である。
【符号の説明】
【0126】
10…遊戯装置
12…搭乗台
24…コイン入力装置
26…決定ボタン
30C…正面ディスプレイ
30L…左側ディスプレイ
30R…右側ディスプレイ
30G…地面ディスプレイ
32C…正面スピーカ
32L…左側スピーカ
32R…右側スピーカ
34…送風装置
36…振動装置
38…安全装置
40…CPU
42…システムメモリ
44…バスアービタ
46…プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体
48…BOOT ROM
50…レンダリングプロセッサ
52…グラフィックメモリ
56…サウンドプロセッサ
58…サウンドメモリ
62…通信インターフェース
64…LANアダプタ
66…ペリフェラルI/F
68…ペリフェラルI/F
70…ペリフェラルI/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、
前記制御手段は、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、
前記制御手段は、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、
前記制御手段は、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項2】
請求項1記載の遊戯装置において、
音響を出力する音響出力手段を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、移動している感覚を遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊戯装置において、
前記遊戯者に送風する送風装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊戯装置において、
前記遊戯者に振動を与える振動装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊戯装置において、
前記遊戯者を空中に吊り下げる安全装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項6】
記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置の制御方法であって、
前記制御手段が、
前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、
前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、
前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置の制御方法。
【請求項1】
記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置であって、
前記制御手段は、前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、
前記制御手段は、前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、
前記制御手段は、前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項2】
請求項1記載の遊戯装置において、
音響を出力する音響出力手段を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、移動している感覚を遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記音響出力手段からの音響により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊戯装置において、
前記遊戯者に送風する送風装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記送風装置からの送風により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊戯装置において、
前記遊戯者に振動を与える振動装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記振動装置からの振動により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊戯装置において、
前記遊戯者を空中に吊り下げる安全装置を更に有し、
前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、移動している感覚を前記遊戯者に体験させ、
前記映像表示手段からの映像と前記安全装置の動作により、前記移動遊戯の評価を前記遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置。
【請求項6】
記憶手段と制御手段と映像表示手段と操作手段とを有し、前記映像表示手段からの映像により、移動している感覚を遊戯者に体験させながら、前記遊戯者が仮想空間内を出発位置から目標位置に向かって移動する移動遊戯を行う遊戯装置の制御方法であって、
前記制御手段が、
前記遊戯者による前記操作手段への操作に基づいて、前記仮想空間内での前記遊戯者の移動を停止させる際に、前記操作手段への操作時の前記仮想空間内での前記遊戯者の移動状態に基づいて、前記遊戯者が移動を停止する停止位置を演算し、
前記目標位置に対する前記停止位置に基づいて、前記移動遊戯を評価し、
前記映像表示手段からの映像により、前記移動遊戯の評価を遊戯者に体験させる
ことを特徴とする遊戯装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−233288(P2009−233288A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86878(P2008−86878)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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