遊技システム
【課題】 貨幣を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能な遊技システムを提供する。
【解決手段】 メダルや硬貨等の複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価を受け付けて所定の遊技処理を実行する遊技処理手段92と、遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段100と、第2の媒体の投入に基づいてゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段81とを備える複数の遊技機遊技機1A〜1Nと、ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段Jを具備する遊技システムPSにおいて、ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、ジャックポット抽選要求信号を送信した遊技機1A〜1Nにおける媒体払出手段100が、第1の媒体の払い出しを行う。
【解決手段】 メダルや硬貨等の複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価を受け付けて所定の遊技処理を実行する遊技処理手段92と、遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段100と、第2の媒体の投入に基づいてゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段81とを備える複数の遊技機遊技機1A〜1Nと、ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段Jを具備する遊技システムPSにおいて、ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、ジャックポット抽選要求信号を送信した遊技機1A〜1Nにおける媒体払出手段100が、第1の媒体の払い出しを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1、第2の媒体を含む複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の投入を受け付けることが可能であり、前記ゲーム対価の投入を条件として所定の遊技処理を実行し、その遊技結果に基づいて第1の媒体の払い出しを行う複数の遊技機を備える遊技システムに関し、より詳細には、貨幣などの特定の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能な遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームセンター、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置され、所定の遊技媒体(メダルやパチンコ玉)の投入を条件として入賞役の抽選を内容とする遊技処理を実行し、遊技結果に基づいてその遊技媒体を払い出す回胴式遊技機(パチスロ機)や弾球遊技機(パチンコ機)等の遊技機が知られている。
【0003】
この種の遊技機は、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される形態では、遊技機に隣接されるメダル貸出処理機により貨幣との交換で貸与される遊技媒体(メダルやパチンコ玉)を用いて遊技を行うことが可能となっている。
【0004】
一方、ゲームセンターなどの遊技店舗に設置される形態では、店舗内に設置されたメダル貸出機などにより貨幣との交換で貸与された遊技媒体(メダルやパチンコ玉)を用いて遊技を行うことが可能である他、遊技機に設けられた硬貨投入口に貨幣である硬貨を投入することによっても遊技を行うことが可能となっている。
【0005】
ところで、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗においては、遊技機で獲得したメダルやパチンコ玉などの遊技媒体を一般景品や特殊景品に交換でき、更に、特殊景品の場合には、店舗外の所定の換金所で現金に換金できる営業形態を採っている。
【0006】
これに対して、ゲームセンターなどの遊技店舗にあっては、遊技機で獲得したメダルなどの遊技媒体を現金に換金できない営業形態を採っているため、パチンコ店やパチスロ店で遊技を行う場合と比較して、現金を使って遊技を継続することにより大きな抵抗を感じる遊技者が多く、遊技開始時に交換した遊技媒体が無くなった場合には、それを契機に遊技を止めてしまう場合が多い。
【0007】
このため、遊技店舗に来店する遊技者一人当たりの使用金額は、パチンコ店やパチスロ店に比べてゲームセンターなどの遊技店舗の方が少なくなる傾向があり、手持ちの遊技媒体が無くなった場合に、貨幣を使って遊技を続けることに対するインセンティブを遊技者に与えることができる遊技機への開発要求が強まってきている。
【特許文献1】特開2006−181030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、下記のいずれか一以上の目的を達成するものである。
【0009】
即ち本発明の目的は、従来よりも遊技機の稼働率を高くすることが可能な遊技システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、遊技店舗が貸与した遊技媒体などの第2の媒体が無くなった場合に、貨幣などの第1の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能な遊技機を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、貨幣などの第2の媒体を用いて遊技をしてくれた遊技者に特典を与えることが可能な遊技システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決したものであり、
複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の受け付けを行う媒体処理手段と、前記ゲーム対価が受け付けられた場合に所定の遊技処理を実行する遊技処理手段と、前記遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段と、第2の媒体の投入に基づいて前記ゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段とを備える複数の遊技機と、
前記ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段を具備する遊技システムであって、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段が、前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする遊技システム(請求項1)である。
【0013】
本発明によれば、第2の媒体を用いて遊技を行った場合にはジャックポット抽選が実行され、当該ジャックポット抽選の結果が当たりであった場合に第1の媒体の払い出しが行われるため、第2の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能となる。
【0014】
従って、遊技店舗において、複数種類の媒体(例えば、遊技店舗で貸し出されるメダルと、貨幣である硬貨)のいずれもがゲーム対価として使用できる営業形態が採用されており、遊技店舗における利益増のためには、その一方の媒体の使用が望ましい場合などにおいて、その一方の媒体の使用量を増加させる効果を期待することができる。
【0015】
また、第1の媒体(例えば、遊技店舗で貸与されるメダルなど)と第2の媒体(例えば、貨幣)の双方がゲーム対価として使用できるけれども、予め第2の媒体を第1の媒体に交換し、その交換した第1の媒体を用いて遊技を行う遊技者が多い遊技店舗では、最初に交換した第1の媒体が無くなった場合でも、第2の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブが働くことになるため、遊技店舗の売上増大の効果を期待することができる。
【0016】
本発明の遊技処理手段により実行される遊技処理の内容は任意であり、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される回胴式遊技機(パチスロ機)や弾球遊技機(パチンコ機)における抽選処理や、ゲームセンターなどの遊技店舗に設置されるポーカゲームや麻雀ゲームにおけるゲーム処理などが本発明の遊技処理に含まれる。
【0017】
本発明のジャックポットゲーム実行手段における抽選は、乱数を用いるなどの任意の手法によってジャックポット抽選を行うものとすることが可能である。
【0018】
本発明のゲーム対価とは、遊技処理手段における遊技処理の実行の対価として遊技者が支払う遊技処理の代償であり、例えば、多くの回胴式遊技機では、3枚のメダル(或いは3枚のメダルに対応する貨幣価値)がゲーム対価であり、その3枚のメダルの投入を条件として複数種類の入賞役の抽選を内容とする遊技処理が提供される。
【0019】
本発明では、前記第1の媒体が貨幣又は電子マネーであること(請求項2)が好ましく、これにより、本発明の遊技システムを導入した遊技店舗における金銭的利益を増大させることができる。
【0020】
本発明における貨幣は、100円玉、500円玉などの硬貨や千円札、1万円札などの紙幣であり、電子マネーは、マネーカードや携帯型通信端末(携帯電話など)を介して支払いが可能な貨幣と同様の機能が付与された媒体である。
【0021】
本発明では、前記遊技処理は、それぞれ払出数が規定された1又は複数種類の入賞役の抽選を行う処理であり、前記媒体払出手段は、前記入賞役の抽選の結果が当選であった場合には、当選した前記入賞役について規定された前記払出数の前記第1の媒体の払い出しを行い、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、いずれかの前記入賞役について規定された払出数よりも多数の前記第1の媒体の払い出しを行うこと(請求項3)が好ましい。
【0022】
本発明によれば、第1の媒体を用いて遊技を行えば、通常の遊技処理におけるよりも多数の第2の媒体を獲得するチャンスを得られることになるため、遊技者に大きな期待感を与えることができる。
【0023】
本発明では、前記信号送信手段は、前記媒体処理手段において受け付けられた前記ゲーム対価を通知するゲーム対価通知信号を更に送信し、ジャックポットゲーム実行手段は、それぞれの前記遊技機から通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理する累積ゲーム対価管理手段を更に備え、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段は、前記累積ゲーム対価に基づいて決定される数量の前記第1の媒体の払い出しを行うこと(請求項4)が好ましい。
【0024】
本発明によれば、各遊技者が遊技を重ねるにつれて累積ゲーム対価が増加していくことで、遊技者の遊技意欲を一層高めることが可能である。
【0025】
本発明では、前記遊技機が、前記累積ゲーム対価又は前記累積ゲーム対価に基づいて決定される前記数量を表示する累積ゲーム対価表示手段を更に備えること(請求項5)が好ましい。
【0026】
本発明によれば、各遊技者が遊技を重ねるにつれて増加していく累積ゲーム対価又はこれに基づいて決定されるジャックポット当選時の払出数が遊技機において表示されるため、各遊技者の期待感を高めることができる。
【0027】
本発明では、前記ジャックポットゲーム実行手段が、前記累積ゲーム対価が所定の値を超えた場合に前記ジャックポット抽選処理を実行すること(請求項6)が好ましい。
【0028】
本発明によれば、ジャックポット抽選における当選があった場合における第2の媒体の払い出し量は、常に上記所定の値以上となるため、遊技店舗の営業利益との均衡を図りつつ、ジャックポット抽選の価値を一定以上に保つことが可能になる。
【0029】
本発明では、前記複数の遊技機の一つであるマスター遊技機が、前記ジャックポットゲーム実行手段を更に備えること(請求項7)が好ましい。
【0030】
即ち、本発明のジャックポットゲーム実行手段は、複数の遊技機とは別個独立のコンピュータなどにより構成することも可能であるが、本発明によれば、当該コンピュータを省略することが可能となり、システムの簡略化、低価格化を図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
本実施形態では、第1の媒体が貨幣である100円玉などの硬貨Yであり、第2の媒体が遊技店舗において貸し出されるメダルMであり、当該硬貨Y及びメダルMのいずれの投入に基づいてもゲーム対価を受け付けることが可能な遊技機であって、複数種類の入賞役の抽選を内容とする遊技処理を実行する遊技機である回胴式遊技機(パチスロ機)を用いた遊技システムを例として説明する。
【0033】
図1は、第1の実施形態に係る遊技システムPSの概略構成を示すシステム図であり、この遊技システムPSは、一つの遊技店舗内で実現されるものであり、複数の遊技機1A〜1Nは、遊技店舗内の遊技場に設置され、管理コンピュータTCは、遊技店舗の事務所室内などに設置されるものである。
【0034】
図示のように、この遊技システムPSでは、管理コンピュータTCに通信回線CLを介して複数の遊技機1A〜1Nが接続されて構成される。
【0035】
図2は、図1に示す管理コンピュータTCのハードウェアの概略構成を示す図であり、この管理コンピュータTCは、例えば、ハードウェアとして、LCDなどの表示装置TC1、キーボードやマウス等の操作装置TC2、制御部(CPU)TC3、作業メモリ(RAM)TC4、ハードディスク(HD)TC5、表示処理部TC6、操作処理部TC7、記憶媒体処理部TC8、通信処理部TC9等を備えたパーソナルコンピュータなどで構成される。なお、本実施形態では、後述のジャックポットゲームを実行するためのジャックポット処理プログラムを記憶媒体処理部TC8によりCD−ROMから読み出してハードディスクに格納している。
【0036】
本実施形態の管理コンピュータTCは、後述のジャックポットゲームを実行するものであり、具体的には、各遊技機1A〜1Nから通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理すると共に、遊技機1A〜1Nから抽選要求信号を受信した場合に、所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行し、抽選の結果が当選である場合に、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対して当選通知信号等を送信する処理を実行する。
【0037】
図3は、図1に示す遊技機1(1A〜1N)の外観構成を示す斜視図である。
【0038】
この遊技機1は、筐体の上方部に配置される上部照明装置2及び上部荷物載置台3及び筐体表示装置4及び操作入力装置5と、筐体の中央部に配置される回胴式遊技機6及び硬貨処理装置7と、筐体の下方部に配置される下部荷物載置台8及び下部照明装置9とを主体に構成される。
【0039】
上部照明装置2は、発光ダイオード(LED)、蛍光灯等で構成される照明装置であり、この遊技機1のタイトルロゴをライトアップさせたり、筐体の正面上方部分、後述の筐体表示装置4の画面、遊技者の上半身等をライトアップさせるためのものである。
【0040】
上部荷物載置台3は、例えば、水平な載置面を有する板部材などで形成され、カバンなどの遊技者の手荷物を置くための台である。
【0041】
筐体表示装置4は、大型の液晶ディスプレイ(LCD)などで構成され、画像やテキスト等の各種情報を表示する表示装置であり、本実施形態においては、後述のジャックポットゲームに係る各種画面を表示するものである。
【0042】
図4は、遊技機1が電源ON状態において上記筐体表示装置4に表示させる後述のジャックポットゲームに係る各種画面4A〜4Cの例示的な態様を示している。
【0043】
図4(a)のトップ画面4Aが、ジャックポットゲームに係る抽選処理が実行されていない待機状態の画面であり、この例では、硬貨を投入して遊技を行えば、ジャックポットゲームの抽選に当選する可能性があること、及び、ジャックポットゲームに係る累積メダル枚数(例えば、「1000枚」など)を遊技者に通知するための画面であり、図4(b)の抽選中画面4Bが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選処理が実行中であることを遊技者に通知するための画面であり、図4(c)のはずれ画面4Cが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選にはずれたことを遊技者に通知するための画面であり、図4(d)の当選画面4Dが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選に当選したことを遊技者に通知するための画面である。
【0044】
図1に戻って、操作入力装置5は、選択キー51、決定ボタン52、キャンセルボタン53等の各種操作手段を有し、それら各種操作手段の操作に基づき例えば上記筐体表示装置4で表示される項目の選択、決定、キャンセル等の各種操作を実行するための操作入力装置である。
【0045】
回胴式遊技機6は、遊技機1の本体部分であり、基本的には、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される回胴式遊技機と同様の遊技処理を実行する遊技機である。即ち、この回胴式遊技機6は、遊技者がタイミング良く、ストップボタンを押下して、所望の図柄を揃えるスロットゲームを実行するものである。
【0046】
具体的には、本実施形態の回胴式遊技機6は、筐体の正面の略中央部に透視窓60が設けられ、筐体の内部に設置される3台のリール装置61L、61C及び61R毎に設けられた円筒状のリール上に配列された図柄を透視できるようになっている。
【0047】
図1に戻って、透視窓60の下方には、メダルを投入する為のメダル投入口62と、ゲーム開始を指示する、即ち、リール装置61L、61C及び61Rのリール回転開始を指示するためのスタートレバー63と、各リール装置61L、61C及び61Rの回転中のリールを個別に停止させるための3つのストップボタン64L、64C及び64Rと、クレジットメダルを賭ける設定を行うためのベットボタン65とが設けられている。
【0048】
筐体の正面の上方部には、液晶ディスプレイ(LCD)などで構成され、遊技に係る画像を表示する表示装置66と、この回胴式遊技機6における各種演出用の照明を行う照明装置67とが設けられ、筐体の正面の下方部には、入賞役が成立した場合にメダル払出口68aから払い出されたメダルMを貯留する受皿68bが形成されたメダル受皿部68と、各種演出用のBGMや音声等の音響を出力する音響出力装置であるスピーカ部69a、69bとが設けられている。
【0049】
硬貨処理装置7は、硬貨投入口71から投入された媒体が、正当な硬貨である場合にその正当な硬貨を所定の金庫に収納して後述の制御装置10に所定の硬貨投入信号を送信すると共に、不正な媒体である場合にその媒体を返却口72から返却する。
【0050】
下部荷物載置台8は、例えば、水平な載置面を有する板部材などで形成され、飲料缶やタバコなどの遊技者の手荷物を置くための台である。
【0051】
下部照明装置9は、発光ダイオード(LED)、蛍光灯等で構成される照明装置であり、筐体の正面下方部分、遊技者の足元部分等をライトアップさせるためのものである。
【0052】
図5は、遊技機1の筐体内部に実装されるハードウェアの概略構成を示すブロック図であり、特に、制御システムに係る構成を示している。
【0053】
図示のように、遊技機1は、ハードウェアとして、上部照明装置2、筐体表示装置4、筐体操作装置5、回胴式遊技機6、硬貨処理装置7、下部照明装置9、通信処理装置10、制御装置20、電源装置25等を備えている。
【0054】
制御装置20は、遊技機1の主として遊技者による動作モードの選択を受け付ける処理を実行するものであり、CPU21、ROM22、RAM23、I/O装置24等を備えている。
【0055】
そして、制御装置20は、CPU21がROM22に格納されたシステムプログラムや遊技処理プログラム等の所定のプログラムに基づいて、上部照明装置2、筐体表示装置4、筐体操作装置5、回胴式遊技機6、硬貨処理装置7、下部照明装置9、通信処理装置10等と、I/O装置14及び接続ケーブル等を介して各種信号の授受を行って遊技処理動作を制御する。
【0056】
また、回胴式遊技機6は、この回胴式遊技機6における遊技状態の制御を行う主制御基板30と、主制御基板30からの信号に応じた演出制御を行うサブ制御基板40とを備えている。
【0057】
主制御基板30は、回胴式遊技機6の制御システム全体を統括的に制御するものであり、CPU31、ROM32、RAM33、I/O装置34等を備えている。
【0058】
そして、主制御基板30は、CPU31がROM32に格納されたシステムプログラムや遊技処理プログラム等の所定のプログラムに基づいて、メダル投入口62から投入されるメダルの検知を行うメダルスイッチや、スタートレバー63への操作を検知するスタートスイッチや、ストップボタン64L、64C及び64Rへの操作を検知するストップスイッチや、ベットボタン65への操作を検知するベットスイッチ等の各種スイッチS、リール装置61L、61C及び61R、入賞役の成立時などの所定の場合にメダルの払い出しを行うホッパ装置50、サブ制御基板40等と、I/O装置34及び接続ケーブル等を介して各種信号の授受を行って遊技処理動作を制御する。
【0059】
サブ制御基板40は、表示装置66で表示する演出画像の表示を制御したり、スピーカ部69a、69bで出力する各種演出音の出力を制御したり、照明装置67における点滅或いは点灯の発光を制御するものであり、本実施形態では、CPU41、ROM42、RAM43、フレームバッファ44、音響制御部45、発光制御部46、I/O装置47等を備えている。
【0060】
具体的には、サブ制御基板40は、主制御基板30の制御下で、CPU41がROM42に格納された画像の表示制御を行う為の所定のプログラムに基づいて、ROM42に格納されたJPEG方式で圧縮符号化された静止画などの複数の画像データを選択的に復号して背景画を生成し、その背景画の前面に、複数のポリゴンにより形成される登場キャラクタオブジェクトなどを生成し、それらを所定の仮想視点から撮影した画像を表示装置66で表示させる。
【0061】
また、サブ制御基板40では、音響制御部45が、ROM42に格納された所定のプログラムに基づいて、ROM42に格納された圧縮符号化された複数の演出用の音源データを選択的に復号してスピーカ部69a、69bにおける演出音の出力を制御する。
【0062】
更に、サブ制御基板40では、発光制御部46が、ROM42に格納された発光制御プログラムに基づいて、照明装置67における点滅動作或いは点灯動作を制御する。
【0063】
なお、前述の各種ハードウェアには、電源装置25から動作に必要な電力が供給されている。
【0064】
図6は、管理コンピュータTC及び遊技機1のROMなどの記録装置に記録される本発明に係るプログラムを実行することにより実現される遊技システムの機能ブロック図であり、大きく分けて、管理コンピュータTC側で実現されるジャックポットゲーム実行部Jと、遊技機1側で実現される媒体判定部70及びジャックポットゲーム処理部80及び遊技処理部90とを主体に構成される。
【0065】
ここで、ジャックポットゲーム実行部Jは、ジャックポットゲームを実行するものであり、例えば、累積ゲーム対価管理部J1、フラグ記録部J2、ジャックポット抽選実行部J3、抽選テーブルJ4等から構成される。
【0066】
また、媒体判定部70は、遊技者により投入された媒体の種別を特定し、特定した種別に応じてジャックポットゲーム処理部80と遊技処理部90にそれぞれ所定の信号を出力する処理を実行すると共に、後述のゲーム対価情報の送信処理を実行するものである。
【0067】
また、ジャックポットゲーム処理部80は、上記ジャックポットゲーム実行部Jとの間で各種情報を通信してジャックポットゲームに係る処理を実行するものであり、例えば、抽選要求部81、ゲーム画面構成部82等から構成される。
【0068】
また、遊技処理部90は、回胴式遊技機6における回胴遊技処理を実行するものであり、例えば、メダル処理部91、抽選実行部92、抽選テーブル記録部93、フラグ記録部94、リール制御部95、演出処理部96、画面構成部97、遊技結果判定部98、特別遊技処理実行部99、メダル払出部100等から構成される。
【0069】
次に、上記遊技システムにおける処理の流れについて図7〜図10のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0070】
まず、遊技者によりメダルM或いは硬貨Yが投入された場合の遊技機1における処理の流れについて図7のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
遊技機1は、電源がONされると、遊技者によりメダル投入口62又は硬貨投入口72からのメダルM又は硬貨Yの投入の待受(ステップS1)を実行し、媒体判定部70が投入された媒体がメダルM又は硬貨Yのいずれであるかの判定(ステップS2)を実行する。
【0072】
そして、投入された媒体がメダルMであった場合には、メダル検知信号がメダル処理部91及び累積ゲーム対価管理部J1に送信される(ステップS3)。一方、投入された媒体が硬貨Yであった場合には、硬貨検知信号が、抽選要休部81、メダル処理部91及び累積ゲーム対価管理部J1に送信され(ステップS4)、更に、当該信号を受信した抽選要求部81により、抽選要求信号がジャックポット抽選実行部13に送信される(ステップS5)。
【0073】
続くステップS6ではメダル処理部91が動作し、上記ステップS2、S3において受信した信号に応じたゲーム対価受付処理を実行する。
【0074】
即ち、メダル処理部91は、受信信号がメダル検知信号である場合には、ゲーム対価数を「1」増分させる処理を行い、受信信号が硬貨検知信号である場合には、当該硬貨をメダル枚数に換算した値(例えば、硬貨1枚当たりメダル6枚の貸し出しを行っている遊技店舗であれば、「6」)だけゲーム対価数を増分する処理を行う。
【0075】
ステップS7では、ステップS6のゲーム対価受付処理において、ゲーム対価数が所定数(例えば「3」)以上となっているかを判断し、当該所定数以上である場合には、フラグ記録部94におけるスタートフラグがONにセットされ、当該所定数未満であれば、処理はステップS1に戻される。なお、ステップS6において上記所定数を越えてゲーム対価数が増分された場合には、当該超過分はクレジットメダルとして蓄積される。クレジットメダルが「3」以上蓄積された状態でベットボタン65が操作された場合には、ステップS1において3枚のメダルが投入された場合と同様の処理が行われるとともに、蓄積されたクレジットメダルが「3」減分される。
【0076】
図8は、上記ステップS8においてスタートフラグがONにセットされた状態において遊技処理部90が実行する遊技処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
図示のように、スタートフラグ90がONにセットされた場合には、遊技機1は、スタートレバー63が操作された場合にスタートスイッチが発信する回転開始の待受状態となる(ステップS11)。この状態で、スタートレバー63への操作が行われると、抽選実行部92が動作し、予め定められた入賞役抽選用の乱数発生器(抽選手段)で発生させた乱数の値を、抽選テーブル記録部93に記録された抽選テーブル93a1〜93a6のうち予め遊技店舗側で指定されている設定値(「1」〜「6」)に対応した当選確率が規定された所定の抽選テーブルと照らし合わせることにより「セブン役」、「BAR役」、「ベル役」、「バック役」、「チェリー役」、「リプレイ役」等の複数種類の入賞役或いははずれの抽選を行うと共に、入賞役の当選があった場合における入賞フラグのON/OFFの書き換えなどの抽選処理を実行する(ステップS12)。
【0078】
具体的には、上記ステップS12において、抽選実行部92により決定された抽選結果がいずれかの入賞役の当選である場合には、フラグ記録部94において当選した入賞役に対応する入賞フラグがONにセットされ、当選した入賞役に応じた演出画像などを表示装置66において表示させるために、所定の信号が演出処理部96に送信される。
【0079】
続いてステップS13では、リール制御部95が、リール装置61L、61C、61R等に各リールの回転動作を行わせるリール回転開始信号を送信することにより、各リール装置61L、61C、61Rが図示省略のステッピングモータを駆動してリールを所定速度で回転させる。
【0080】
その後、ステップS14において、リール制御部95が、ストップスイッチからの「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」に割り当てられた停止信号の待ち受けを実行し、その入力に応答して、対応するリール装置(61L、61C、61R)の回転を停止させる停止処理を実行する(ステップS15)。具体的には、リール制御部95が、対応するリール装置(61L、61C、61R)に停止信号を送信することにより、リール装置(61L、61C、61R)がステッピングモータの駆動を停止してリールの回転を停止する。
【0081】
なお、この停止処理においては、上記停止信号を受信した場合に、リール装置61L、61C、61Rの回転を必ずしも直ちに停止させるのではなく、所定のスベリコマ数(例えば、図柄4コマ分)の範囲内で更にリールL1、L2、L3を回転させた後に停止させることが可能となっており、フラグ記録部87における入賞フラグの全てがOFFである場合には、上記スベリコマ数の範囲で、入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並ばないように各リールL1、L2、L3の停止位置が決定(飛ばし制御)され、一方、フラグ記録部87における入賞フラグのいずれかがONにセットされている場合には、上記スベリコマ数の範囲で、なるべくその入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並ぶように各リールL1、L2、L3の停止位置が決定(引き込み制御)されるようになっている。
【0082】
ステップS14〜S16の処理は、全てのリール装置61L、61C、61Rの停止動作が完了するまで繰り返し実行され、全ての停止動作が完了した場合(ステップS16:YES)には、遊技結果判定部98が9つの停止図柄の配列(即ち、入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並んでいるか否か)に基づいていずれかの入賞役が成立したか否かの遊技結果の判定を実行する(ステップS17)。
【0083】
この判定の結果、小役のいずれかが成立している場合には(ステップS17:小役成立)、遊技結果判定部91が成立している入賞役の種類を通知する所定の信号をメダル払出部100に送信することにより、メダル払出部100による入賞役に対応した所定量(8、10枚等)のメダルの払出処理が実行され(ステップS18)、ここでの1ゲームの処理が終了する。なお、上記メダルの払出処理としては、所定数の範囲内でのクレジットメダルを増分する処理や、上記所定数を超える分のメダルを受皿68bに払い出す処理が含まれる。
【0084】
一方、上記ステップS17の判定の結果、特別役のいずれかが成立している場合には(ステップS17:特別役成立)、遊技結果判定部98が成立している特別役の種類を通知する所定の信号を特別遊技処理実行部99に送信することにより、特別遊技処理実行部92による所定の特別遊技処理が実行される(ステップS19)。
【0085】
なお、上記ステップS17において、小役或いは特別役等の入賞役が成立していると判定された場合には、成立した入賞役に応じた演出画像(例えば、入賞役が成立したことを告知するための画像など)を表示装置66に表示させるために、遊技結果判定部98から所定の信号が演出処理部96に送信される。
【0086】
また、上記ステップS17の判定の結果、いずれの入賞役も成立していない「はずれ」の場合には(ステップS17:はずれ)、そのままここでの1ゲームの処理が終了する。
【0087】
図9は、上記ステップS3又はS4において送信されたメダル検知信号又は硬貨検知信号、或いは後述の初期化信号に応答して累積ゲーム対価管理部J1が実行する累積ゲーム対価の記録更新処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
累積ゲーム対価管理部J1は、ステップS21及びS23において、それぞれメダル検知信号及び硬貨検知信号の受信検査を行い、これらの信号を受信した場合には、ステップS22及びS24において累積ゲーム対価数Rの増分処理を行う。なお、メダル1枚当たりの累積ゲーム対価数Rの増分数は任意とすることができるが、本実施形態では、簡明のため、メダル1枚のメダル投入信号を検知する毎に累積ゲーム対価数Rは「1」ずつ増分するものとされている。また、硬貨1枚当たりの累積ゲーム対価数Rの増分数は、メダルと硬貨の交換率に応じて定められ、本実施形態では「6」とされている。
【0089】
続くステップS25では、ジャックポット抽選実行部J3からの初期化信号の受信検査が行われ、当該信号を受信した場合には、ステップS26において累積ゲーム対価数Rをリセットする処理が実行される。
【0090】
その後、ステップS27において、累積ゲーム対価管理部J1により、累積ゲーム対価数Rの現在値を通信処理部TC9を介して全ての遊技機1A〜1Nに配信する処理(ステップS22)が実行された後、処理はステップS21に戻される。
【0091】
次いで、ジャックポット抽選実行部J3により実行されるジャックポット抽選処理の流れについて図10のフローチャートを参照して説明する。
【0092】
ジャックポット抽選実行部J3は、上記ステップS5で送信された抽選要求信号を受信すると(ステップS40)、所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行する(ステップS41)。
【0093】
このジャックポット抽選処理は、例えば、所定の乱数発生器(抽選手段)で発生させた乱数の値を、抽選テーブルJ4の参照値と照らし合わせることにより、累積ゲーム対価に基づいて決定される枚数のメダルの払出を許可するか否かの抽選を行うと共に、当該抽選の結果が当選であった場合における当選フラグのON/OFFの書き換えを行うなどの抽選処理を実行する。なお、本実施形態においては、ジャックポットの当選により払い出されるメダルの枚数を多くするため、ジャックポット抽選処理において当選する確率を非常に低くしている。
【0094】
上記抽選の結果がはずれであった場合には(ステップS42:はずれ)、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対してはずれ通知信号を送信し(ステップS43)、その後処理はステップS40に戻される。
【0095】
一方、上記抽選の結果が当選であった場合には(ステップS42:当選)、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対して当選通知信号を送信し(ステップS44)、続いて累積ゲーム対価を初期化させるための初期化信号を累積ゲーム対価管理部J1に送信し(ステップS45)、その後処理はステップS40に戻される。なお、上記ステップS45の処理により、上記ステップS26において、累積ゲーム対価管理部J1により累積ゲーム対価の初期化処理が行われることになる。
【0096】
なお、上記図9及び図10の処理は、管理コンピュータTCにおいて並列に処理されるものであり、例えば、累積ゲーム対価管理部J1が、メダル又は硬貨の検知信号や初期化信号を受信するタイミングと、ジャックポット抽選実行部J3が抽選要求信号を受信するタイミングが同じなどの場合に両者は同時に処理される。
【0097】
図11は、遊技機1の筐体表示装置1上におけるジャックポット抽選に関する告知画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0098】
ジャックポットゲーム処理部80は、上記ステップS27において送信される累積ゲーム対価数Rを通知する信号を一定時間毎に監視しており、当該信号を受信した場合(ステップS50:YES)には、ゲーム画面構成部82が図4(a)に示す筐体表示装置4のトップ画面4Aにおいて、累積メダル枚数の表示を更新する(ステップS51)。
【0099】
また、上記ステップS2での判定において硬貨の投入が検知された場合には、ゲーム画面構成部82は、筐体表示装置4Aの表示を図4(b)の抽選中画面4Bに切り替えて、ジャックポット抽選が実行中であることを遊技者に告知する。
【0100】
その後、遊技機1は、ステップS43又はS44における当選通知信号又ははずれ通知信号の待受状態となり(ステップS54、S57)、当選通知信号を受信した場合(ステップS54:YES)、ゲーム画面構成部82が図4(d)の当選画面4Dを筐体表示装置4に表示し(ステップS55)、その後、ステップS27において配信された累積ゲーム対価数Rに応じた枚数のメダルがメダル払出部100により払い出される(ステップS56)。
【0101】
ここで、累積ゲーム対価数RとステップS56におけるメダルの払出数との関係は任意とすることができるが、その一例としては、累積ゲーム対価数Rに所定の定数(例えば、「0.005」)を乗じた値を上記払出数とすることができる。
【0102】
一方、上記待受状態においてはずれ通知信号を受信した場合(ステップS57:YES)、ゲーム画面構成部82が図4(c)のはずれ画面4Cを筐体表示装置4に表示する(ステップS58)。
【0103】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0104】
例えば、上記実施形態では、回胴式遊技機に本発明を適用した場合を例として説明したが、上記実施形態における回胴式遊技機6を弾球遊技機や雀球遊技機、或いはポーカゲームなどを実行するテーブルゲーム機など、他の種類の遊技機とすることも可能である。
【0105】
また、上記実施形態では、管理コンピュータTCを備える形態の遊技システムについて説明したが、これ以外にも、例えば、遊技店舗内に設置される複数の遊技機のうちのいずれか一つをマスター遊技機とし、上記管理コンピュータTCで実現されるジャックポットゲーム実行部Jを上記マスター遊技機で実現し、そのマスター遊技機とそれ以外の他の遊技機(スレーブ遊技機)との間で上記ジャックポットゲームに係る各種情報の送受信を行うような形態としても良い。
【0106】
また、上記実施形態では、各遊技機1が上部照明装置2、上部荷物載置台3、下部荷物載置台8、下部照明装置9等を備える形態について説明したが、各遊技機1からこれらの構成要素を省略することも可能であり、或いは、筐体表示装置4における表示を表示装置66において表示するものとする場合には、筐体表示装置4を省略することも可能である。
【0107】
また、上記実施形態では、回胴式遊技機における遊技処理を実行するためのゲーム対価をメダルや硬貨などの媒体を介して投入する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、紙幣処理装置、カード読取装置、赤外線通信装置等を設けることで、紙幣や、貨幣価値が関連付けられた電子マネーカード或いは携帯型通信端末等の媒体を介してゲーム対価の投入が行えるような形態にしても良い。
【0108】
また、上記実施形態では、累積ゲーム対価数Rの積算処理が、各遊技機におけるメダルM又は硬貨Yの検知(ステップS3、S4)毎に行われる場合を例として説明したが、現実にゲーム対価が消費されたと考えられる時点である各遊技機1における回転信号の受信(ステップS11)毎に累積ゲーム対価数Rの積算処理を行うようにしても構わない。
【0109】
また、上記実施形態では、ジャックポットゲーム実行部Jがジャックポットの当否のみの抽選を行う場合について説明したが、ジャックポットゲーム実行部Jは、ジャックポットよりも払出数の少ない1又は複数の他の入賞役の抽選を併せて行うこととしても良い。この場合、当該他の入賞役が当選した場合には、その入賞役の当選に対するメダルの払出数に応じた値を累積ゲーム対価数Rから減算していくことが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明に係る遊技システムの概略構成を説明する説明図。
【図2】図1の管理コンピュータのハードウェアの概略構成を示すブロック図。
【図3】図1の遊技機の外観構成を示す斜視図。
【図4】ジャックポットゲームに係る画面の例示的な態様を示す説明図。
【図5】遊技機の筐体内部に実装されるハードウェアの概略構成を示すブロック図。
【図6】本発明に係るプログラムを実行することにより実現される遊技システムの機能ブロック図。
【図7】メダル或いは硬貨が投入された場合の遊技機の処理の流れを示すフローチャート。
【図8】回胴式遊技機における遊技処理の流れを示すフローチャート。
【図9】累積ゲーム対価管理部により実行される累積ゲーム対価の記録更新処理の流れを示すフローチャート。
【図10】ジャックポット抽選実行部により実行されるジャックポット抽選処理の流れを示すフローチャート。
【図11】遊技機により実行されるジャックポットゲームに係る各種画面の表示処理及び当選時のメダル払出処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0111】
PS・・・遊技システム、TC・・・管理コンピュータ、1A〜1N・・・遊技機、2・・・上部照明装置、3・・・上部荷物載置台、4・・・筐体表示装置、5・・・筐体操作装置、6・・・回胴式遊技機、7・・・硬貨処理装置、8・・・下部荷物載置台、9・・・下部照明装置、10・・・通信処理装置、20・・・制御装置、25・・・電源装置、30・・・主制御基板、40・・・サブ制御基板、50・・・ホッパ装置、51・・・選択キー、52・・・決定ボタン、53・・・キャンセルボタン、60・・・透視窓、61L、61C、61R・・・リール装置、62・・・メダル投入口、63・・・スタートレバー、64L、64C、64R・・・ストップボタン、65・・・ベットボタン、66・・・表示装置、67・・・照明装置、68・・・メダル受皿部、68a・・・メダル払出口、68b・・・受皿、69a、69b・・・スピーカ部、11、31、41・・・CPU、12、32、42・・・ROM、13、33、43・・・RAM、14、34、47・・・I/O装置、44・・・フレームバッファ、45・・・音響制御装置、46・・・発光制御装置、S・・・スイッチ、70・・・媒体判定部、80・・・ジャックポットゲーム処理部、81・・・抽選要求部、82・・・ゲーム画面構成部、90・・・遊技処理部、91・・・メダル処理部、92・・・抽選実行部、93・・・抽選テーブル記録部、94・・・フラグ記録部、95・・・リール制御部、96・・・演出処理部、97・・・画面構成部、98・・・遊技結果判定部、99・・・特別遊技処理実行部、100・・・メダル払出部、J・・・ジャックポットゲーム実行部、J1・・・累積ゲーム対価管理部、J2・・・フラグ記録部、J3・・・ジャックポット抽選実行部、J4・・・抽選テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1、第2の媒体を含む複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の投入を受け付けることが可能であり、前記ゲーム対価の投入を条件として所定の遊技処理を実行し、その遊技結果に基づいて第1の媒体の払い出しを行う複数の遊技機を備える遊技システムに関し、より詳細には、貨幣などの特定の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能な遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームセンター、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置され、所定の遊技媒体(メダルやパチンコ玉)の投入を条件として入賞役の抽選を内容とする遊技処理を実行し、遊技結果に基づいてその遊技媒体を払い出す回胴式遊技機(パチスロ機)や弾球遊技機(パチンコ機)等の遊技機が知られている。
【0003】
この種の遊技機は、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される形態では、遊技機に隣接されるメダル貸出処理機により貨幣との交換で貸与される遊技媒体(メダルやパチンコ玉)を用いて遊技を行うことが可能となっている。
【0004】
一方、ゲームセンターなどの遊技店舗に設置される形態では、店舗内に設置されたメダル貸出機などにより貨幣との交換で貸与された遊技媒体(メダルやパチンコ玉)を用いて遊技を行うことが可能である他、遊技機に設けられた硬貨投入口に貨幣である硬貨を投入することによっても遊技を行うことが可能となっている。
【0005】
ところで、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗においては、遊技機で獲得したメダルやパチンコ玉などの遊技媒体を一般景品や特殊景品に交換でき、更に、特殊景品の場合には、店舗外の所定の換金所で現金に換金できる営業形態を採っている。
【0006】
これに対して、ゲームセンターなどの遊技店舗にあっては、遊技機で獲得したメダルなどの遊技媒体を現金に換金できない営業形態を採っているため、パチンコ店やパチスロ店で遊技を行う場合と比較して、現金を使って遊技を継続することにより大きな抵抗を感じる遊技者が多く、遊技開始時に交換した遊技媒体が無くなった場合には、それを契機に遊技を止めてしまう場合が多い。
【0007】
このため、遊技店舗に来店する遊技者一人当たりの使用金額は、パチンコ店やパチスロ店に比べてゲームセンターなどの遊技店舗の方が少なくなる傾向があり、手持ちの遊技媒体が無くなった場合に、貨幣を使って遊技を続けることに対するインセンティブを遊技者に与えることができる遊技機への開発要求が強まってきている。
【特許文献1】特開2006−181030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、下記のいずれか一以上の目的を達成するものである。
【0009】
即ち本発明の目的は、従来よりも遊技機の稼働率を高くすることが可能な遊技システムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、遊技店舗が貸与した遊技媒体などの第2の媒体が無くなった場合に、貨幣などの第1の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能な遊技機を提供することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、貨幣などの第2の媒体を用いて遊技をしてくれた遊技者に特典を与えることが可能な遊技システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決したものであり、
複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の受け付けを行う媒体処理手段と、前記ゲーム対価が受け付けられた場合に所定の遊技処理を実行する遊技処理手段と、前記遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段と、第2の媒体の投入に基づいて前記ゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段とを備える複数の遊技機と、
前記ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段を具備する遊技システムであって、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段が、前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする遊技システム(請求項1)である。
【0013】
本発明によれば、第2の媒体を用いて遊技を行った場合にはジャックポット抽選が実行され、当該ジャックポット抽選の結果が当たりであった場合に第1の媒体の払い出しが行われるため、第2の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブを遊技者に与えることが可能となる。
【0014】
従って、遊技店舗において、複数種類の媒体(例えば、遊技店舗で貸し出されるメダルと、貨幣である硬貨)のいずれもがゲーム対価として使用できる営業形態が採用されており、遊技店舗における利益増のためには、その一方の媒体の使用が望ましい場合などにおいて、その一方の媒体の使用量を増加させる効果を期待することができる。
【0015】
また、第1の媒体(例えば、遊技店舗で貸与されるメダルなど)と第2の媒体(例えば、貨幣)の双方がゲーム対価として使用できるけれども、予め第2の媒体を第1の媒体に交換し、その交換した第1の媒体を用いて遊技を行う遊技者が多い遊技店舗では、最初に交換した第1の媒体が無くなった場合でも、第2の媒体を用いて遊技を継続するインセンティブが働くことになるため、遊技店舗の売上増大の効果を期待することができる。
【0016】
本発明の遊技処理手段により実行される遊技処理の内容は任意であり、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される回胴式遊技機(パチスロ機)や弾球遊技機(パチンコ機)における抽選処理や、ゲームセンターなどの遊技店舗に設置されるポーカゲームや麻雀ゲームにおけるゲーム処理などが本発明の遊技処理に含まれる。
【0017】
本発明のジャックポットゲーム実行手段における抽選は、乱数を用いるなどの任意の手法によってジャックポット抽選を行うものとすることが可能である。
【0018】
本発明のゲーム対価とは、遊技処理手段における遊技処理の実行の対価として遊技者が支払う遊技処理の代償であり、例えば、多くの回胴式遊技機では、3枚のメダル(或いは3枚のメダルに対応する貨幣価値)がゲーム対価であり、その3枚のメダルの投入を条件として複数種類の入賞役の抽選を内容とする遊技処理が提供される。
【0019】
本発明では、前記第1の媒体が貨幣又は電子マネーであること(請求項2)が好ましく、これにより、本発明の遊技システムを導入した遊技店舗における金銭的利益を増大させることができる。
【0020】
本発明における貨幣は、100円玉、500円玉などの硬貨や千円札、1万円札などの紙幣であり、電子マネーは、マネーカードや携帯型通信端末(携帯電話など)を介して支払いが可能な貨幣と同様の機能が付与された媒体である。
【0021】
本発明では、前記遊技処理は、それぞれ払出数が規定された1又は複数種類の入賞役の抽選を行う処理であり、前記媒体払出手段は、前記入賞役の抽選の結果が当選であった場合には、当選した前記入賞役について規定された前記払出数の前記第1の媒体の払い出しを行い、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、いずれかの前記入賞役について規定された払出数よりも多数の前記第1の媒体の払い出しを行うこと(請求項3)が好ましい。
【0022】
本発明によれば、第1の媒体を用いて遊技を行えば、通常の遊技処理におけるよりも多数の第2の媒体を獲得するチャンスを得られることになるため、遊技者に大きな期待感を与えることができる。
【0023】
本発明では、前記信号送信手段は、前記媒体処理手段において受け付けられた前記ゲーム対価を通知するゲーム対価通知信号を更に送信し、ジャックポットゲーム実行手段は、それぞれの前記遊技機から通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理する累積ゲーム対価管理手段を更に備え、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段は、前記累積ゲーム対価に基づいて決定される数量の前記第1の媒体の払い出しを行うこと(請求項4)が好ましい。
【0024】
本発明によれば、各遊技者が遊技を重ねるにつれて累積ゲーム対価が増加していくことで、遊技者の遊技意欲を一層高めることが可能である。
【0025】
本発明では、前記遊技機が、前記累積ゲーム対価又は前記累積ゲーム対価に基づいて決定される前記数量を表示する累積ゲーム対価表示手段を更に備えること(請求項5)が好ましい。
【0026】
本発明によれば、各遊技者が遊技を重ねるにつれて増加していく累積ゲーム対価又はこれに基づいて決定されるジャックポット当選時の払出数が遊技機において表示されるため、各遊技者の期待感を高めることができる。
【0027】
本発明では、前記ジャックポットゲーム実行手段が、前記累積ゲーム対価が所定の値を超えた場合に前記ジャックポット抽選処理を実行すること(請求項6)が好ましい。
【0028】
本発明によれば、ジャックポット抽選における当選があった場合における第2の媒体の払い出し量は、常に上記所定の値以上となるため、遊技店舗の営業利益との均衡を図りつつ、ジャックポット抽選の価値を一定以上に保つことが可能になる。
【0029】
本発明では、前記複数の遊技機の一つであるマスター遊技機が、前記ジャックポットゲーム実行手段を更に備えること(請求項7)が好ましい。
【0030】
即ち、本発明のジャックポットゲーム実行手段は、複数の遊技機とは別個独立のコンピュータなどにより構成することも可能であるが、本発明によれば、当該コンピュータを省略することが可能となり、システムの簡略化、低価格化を図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
本実施形態では、第1の媒体が貨幣である100円玉などの硬貨Yであり、第2の媒体が遊技店舗において貸し出されるメダルMであり、当該硬貨Y及びメダルMのいずれの投入に基づいてもゲーム対価を受け付けることが可能な遊技機であって、複数種類の入賞役の抽選を内容とする遊技処理を実行する遊技機である回胴式遊技機(パチスロ機)を用いた遊技システムを例として説明する。
【0033】
図1は、第1の実施形態に係る遊技システムPSの概略構成を示すシステム図であり、この遊技システムPSは、一つの遊技店舗内で実現されるものであり、複数の遊技機1A〜1Nは、遊技店舗内の遊技場に設置され、管理コンピュータTCは、遊技店舗の事務所室内などに設置されるものである。
【0034】
図示のように、この遊技システムPSでは、管理コンピュータTCに通信回線CLを介して複数の遊技機1A〜1Nが接続されて構成される。
【0035】
図2は、図1に示す管理コンピュータTCのハードウェアの概略構成を示す図であり、この管理コンピュータTCは、例えば、ハードウェアとして、LCDなどの表示装置TC1、キーボードやマウス等の操作装置TC2、制御部(CPU)TC3、作業メモリ(RAM)TC4、ハードディスク(HD)TC5、表示処理部TC6、操作処理部TC7、記憶媒体処理部TC8、通信処理部TC9等を備えたパーソナルコンピュータなどで構成される。なお、本実施形態では、後述のジャックポットゲームを実行するためのジャックポット処理プログラムを記憶媒体処理部TC8によりCD−ROMから読み出してハードディスクに格納している。
【0036】
本実施形態の管理コンピュータTCは、後述のジャックポットゲームを実行するものであり、具体的には、各遊技機1A〜1Nから通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理すると共に、遊技機1A〜1Nから抽選要求信号を受信した場合に、所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行し、抽選の結果が当選である場合に、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対して当選通知信号等を送信する処理を実行する。
【0037】
図3は、図1に示す遊技機1(1A〜1N)の外観構成を示す斜視図である。
【0038】
この遊技機1は、筐体の上方部に配置される上部照明装置2及び上部荷物載置台3及び筐体表示装置4及び操作入力装置5と、筐体の中央部に配置される回胴式遊技機6及び硬貨処理装置7と、筐体の下方部に配置される下部荷物載置台8及び下部照明装置9とを主体に構成される。
【0039】
上部照明装置2は、発光ダイオード(LED)、蛍光灯等で構成される照明装置であり、この遊技機1のタイトルロゴをライトアップさせたり、筐体の正面上方部分、後述の筐体表示装置4の画面、遊技者の上半身等をライトアップさせるためのものである。
【0040】
上部荷物載置台3は、例えば、水平な載置面を有する板部材などで形成され、カバンなどの遊技者の手荷物を置くための台である。
【0041】
筐体表示装置4は、大型の液晶ディスプレイ(LCD)などで構成され、画像やテキスト等の各種情報を表示する表示装置であり、本実施形態においては、後述のジャックポットゲームに係る各種画面を表示するものである。
【0042】
図4は、遊技機1が電源ON状態において上記筐体表示装置4に表示させる後述のジャックポットゲームに係る各種画面4A〜4Cの例示的な態様を示している。
【0043】
図4(a)のトップ画面4Aが、ジャックポットゲームに係る抽選処理が実行されていない待機状態の画面であり、この例では、硬貨を投入して遊技を行えば、ジャックポットゲームの抽選に当選する可能性があること、及び、ジャックポットゲームに係る累積メダル枚数(例えば、「1000枚」など)を遊技者に通知するための画面であり、図4(b)の抽選中画面4Bが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選処理が実行中であることを遊技者に通知するための画面であり、図4(c)のはずれ画面4Cが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選にはずれたことを遊技者に通知するための画面であり、図4(d)の当選画面4Dが、ジャックポットゲームに係る特定の抽選に当選したことを遊技者に通知するための画面である。
【0044】
図1に戻って、操作入力装置5は、選択キー51、決定ボタン52、キャンセルボタン53等の各種操作手段を有し、それら各種操作手段の操作に基づき例えば上記筐体表示装置4で表示される項目の選択、決定、キャンセル等の各種操作を実行するための操作入力装置である。
【0045】
回胴式遊技機6は、遊技機1の本体部分であり、基本的には、パチンコ店、パチスロ店等の遊技店舗に設置される回胴式遊技機と同様の遊技処理を実行する遊技機である。即ち、この回胴式遊技機6は、遊技者がタイミング良く、ストップボタンを押下して、所望の図柄を揃えるスロットゲームを実行するものである。
【0046】
具体的には、本実施形態の回胴式遊技機6は、筐体の正面の略中央部に透視窓60が設けられ、筐体の内部に設置される3台のリール装置61L、61C及び61R毎に設けられた円筒状のリール上に配列された図柄を透視できるようになっている。
【0047】
図1に戻って、透視窓60の下方には、メダルを投入する為のメダル投入口62と、ゲーム開始を指示する、即ち、リール装置61L、61C及び61Rのリール回転開始を指示するためのスタートレバー63と、各リール装置61L、61C及び61Rの回転中のリールを個別に停止させるための3つのストップボタン64L、64C及び64Rと、クレジットメダルを賭ける設定を行うためのベットボタン65とが設けられている。
【0048】
筐体の正面の上方部には、液晶ディスプレイ(LCD)などで構成され、遊技に係る画像を表示する表示装置66と、この回胴式遊技機6における各種演出用の照明を行う照明装置67とが設けられ、筐体の正面の下方部には、入賞役が成立した場合にメダル払出口68aから払い出されたメダルMを貯留する受皿68bが形成されたメダル受皿部68と、各種演出用のBGMや音声等の音響を出力する音響出力装置であるスピーカ部69a、69bとが設けられている。
【0049】
硬貨処理装置7は、硬貨投入口71から投入された媒体が、正当な硬貨である場合にその正当な硬貨を所定の金庫に収納して後述の制御装置10に所定の硬貨投入信号を送信すると共に、不正な媒体である場合にその媒体を返却口72から返却する。
【0050】
下部荷物載置台8は、例えば、水平な載置面を有する板部材などで形成され、飲料缶やタバコなどの遊技者の手荷物を置くための台である。
【0051】
下部照明装置9は、発光ダイオード(LED)、蛍光灯等で構成される照明装置であり、筐体の正面下方部分、遊技者の足元部分等をライトアップさせるためのものである。
【0052】
図5は、遊技機1の筐体内部に実装されるハードウェアの概略構成を示すブロック図であり、特に、制御システムに係る構成を示している。
【0053】
図示のように、遊技機1は、ハードウェアとして、上部照明装置2、筐体表示装置4、筐体操作装置5、回胴式遊技機6、硬貨処理装置7、下部照明装置9、通信処理装置10、制御装置20、電源装置25等を備えている。
【0054】
制御装置20は、遊技機1の主として遊技者による動作モードの選択を受け付ける処理を実行するものであり、CPU21、ROM22、RAM23、I/O装置24等を備えている。
【0055】
そして、制御装置20は、CPU21がROM22に格納されたシステムプログラムや遊技処理プログラム等の所定のプログラムに基づいて、上部照明装置2、筐体表示装置4、筐体操作装置5、回胴式遊技機6、硬貨処理装置7、下部照明装置9、通信処理装置10等と、I/O装置14及び接続ケーブル等を介して各種信号の授受を行って遊技処理動作を制御する。
【0056】
また、回胴式遊技機6は、この回胴式遊技機6における遊技状態の制御を行う主制御基板30と、主制御基板30からの信号に応じた演出制御を行うサブ制御基板40とを備えている。
【0057】
主制御基板30は、回胴式遊技機6の制御システム全体を統括的に制御するものであり、CPU31、ROM32、RAM33、I/O装置34等を備えている。
【0058】
そして、主制御基板30は、CPU31がROM32に格納されたシステムプログラムや遊技処理プログラム等の所定のプログラムに基づいて、メダル投入口62から投入されるメダルの検知を行うメダルスイッチや、スタートレバー63への操作を検知するスタートスイッチや、ストップボタン64L、64C及び64Rへの操作を検知するストップスイッチや、ベットボタン65への操作を検知するベットスイッチ等の各種スイッチS、リール装置61L、61C及び61R、入賞役の成立時などの所定の場合にメダルの払い出しを行うホッパ装置50、サブ制御基板40等と、I/O装置34及び接続ケーブル等を介して各種信号の授受を行って遊技処理動作を制御する。
【0059】
サブ制御基板40は、表示装置66で表示する演出画像の表示を制御したり、スピーカ部69a、69bで出力する各種演出音の出力を制御したり、照明装置67における点滅或いは点灯の発光を制御するものであり、本実施形態では、CPU41、ROM42、RAM43、フレームバッファ44、音響制御部45、発光制御部46、I/O装置47等を備えている。
【0060】
具体的には、サブ制御基板40は、主制御基板30の制御下で、CPU41がROM42に格納された画像の表示制御を行う為の所定のプログラムに基づいて、ROM42に格納されたJPEG方式で圧縮符号化された静止画などの複数の画像データを選択的に復号して背景画を生成し、その背景画の前面に、複数のポリゴンにより形成される登場キャラクタオブジェクトなどを生成し、それらを所定の仮想視点から撮影した画像を表示装置66で表示させる。
【0061】
また、サブ制御基板40では、音響制御部45が、ROM42に格納された所定のプログラムに基づいて、ROM42に格納された圧縮符号化された複数の演出用の音源データを選択的に復号してスピーカ部69a、69bにおける演出音の出力を制御する。
【0062】
更に、サブ制御基板40では、発光制御部46が、ROM42に格納された発光制御プログラムに基づいて、照明装置67における点滅動作或いは点灯動作を制御する。
【0063】
なお、前述の各種ハードウェアには、電源装置25から動作に必要な電力が供給されている。
【0064】
図6は、管理コンピュータTC及び遊技機1のROMなどの記録装置に記録される本発明に係るプログラムを実行することにより実現される遊技システムの機能ブロック図であり、大きく分けて、管理コンピュータTC側で実現されるジャックポットゲーム実行部Jと、遊技機1側で実現される媒体判定部70及びジャックポットゲーム処理部80及び遊技処理部90とを主体に構成される。
【0065】
ここで、ジャックポットゲーム実行部Jは、ジャックポットゲームを実行するものであり、例えば、累積ゲーム対価管理部J1、フラグ記録部J2、ジャックポット抽選実行部J3、抽選テーブルJ4等から構成される。
【0066】
また、媒体判定部70は、遊技者により投入された媒体の種別を特定し、特定した種別に応じてジャックポットゲーム処理部80と遊技処理部90にそれぞれ所定の信号を出力する処理を実行すると共に、後述のゲーム対価情報の送信処理を実行するものである。
【0067】
また、ジャックポットゲーム処理部80は、上記ジャックポットゲーム実行部Jとの間で各種情報を通信してジャックポットゲームに係る処理を実行するものであり、例えば、抽選要求部81、ゲーム画面構成部82等から構成される。
【0068】
また、遊技処理部90は、回胴式遊技機6における回胴遊技処理を実行するものであり、例えば、メダル処理部91、抽選実行部92、抽選テーブル記録部93、フラグ記録部94、リール制御部95、演出処理部96、画面構成部97、遊技結果判定部98、特別遊技処理実行部99、メダル払出部100等から構成される。
【0069】
次に、上記遊技システムにおける処理の流れについて図7〜図10のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0070】
まず、遊技者によりメダルM或いは硬貨Yが投入された場合の遊技機1における処理の流れについて図7のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
遊技機1は、電源がONされると、遊技者によりメダル投入口62又は硬貨投入口72からのメダルM又は硬貨Yの投入の待受(ステップS1)を実行し、媒体判定部70が投入された媒体がメダルM又は硬貨Yのいずれであるかの判定(ステップS2)を実行する。
【0072】
そして、投入された媒体がメダルMであった場合には、メダル検知信号がメダル処理部91及び累積ゲーム対価管理部J1に送信される(ステップS3)。一方、投入された媒体が硬貨Yであった場合には、硬貨検知信号が、抽選要休部81、メダル処理部91及び累積ゲーム対価管理部J1に送信され(ステップS4)、更に、当該信号を受信した抽選要求部81により、抽選要求信号がジャックポット抽選実行部13に送信される(ステップS5)。
【0073】
続くステップS6ではメダル処理部91が動作し、上記ステップS2、S3において受信した信号に応じたゲーム対価受付処理を実行する。
【0074】
即ち、メダル処理部91は、受信信号がメダル検知信号である場合には、ゲーム対価数を「1」増分させる処理を行い、受信信号が硬貨検知信号である場合には、当該硬貨をメダル枚数に換算した値(例えば、硬貨1枚当たりメダル6枚の貸し出しを行っている遊技店舗であれば、「6」)だけゲーム対価数を増分する処理を行う。
【0075】
ステップS7では、ステップS6のゲーム対価受付処理において、ゲーム対価数が所定数(例えば「3」)以上となっているかを判断し、当該所定数以上である場合には、フラグ記録部94におけるスタートフラグがONにセットされ、当該所定数未満であれば、処理はステップS1に戻される。なお、ステップS6において上記所定数を越えてゲーム対価数が増分された場合には、当該超過分はクレジットメダルとして蓄積される。クレジットメダルが「3」以上蓄積された状態でベットボタン65が操作された場合には、ステップS1において3枚のメダルが投入された場合と同様の処理が行われるとともに、蓄積されたクレジットメダルが「3」減分される。
【0076】
図8は、上記ステップS8においてスタートフラグがONにセットされた状態において遊技処理部90が実行する遊技処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
図示のように、スタートフラグ90がONにセットされた場合には、遊技機1は、スタートレバー63が操作された場合にスタートスイッチが発信する回転開始の待受状態となる(ステップS11)。この状態で、スタートレバー63への操作が行われると、抽選実行部92が動作し、予め定められた入賞役抽選用の乱数発生器(抽選手段)で発生させた乱数の値を、抽選テーブル記録部93に記録された抽選テーブル93a1〜93a6のうち予め遊技店舗側で指定されている設定値(「1」〜「6」)に対応した当選確率が規定された所定の抽選テーブルと照らし合わせることにより「セブン役」、「BAR役」、「ベル役」、「バック役」、「チェリー役」、「リプレイ役」等の複数種類の入賞役或いははずれの抽選を行うと共に、入賞役の当選があった場合における入賞フラグのON/OFFの書き換えなどの抽選処理を実行する(ステップS12)。
【0078】
具体的には、上記ステップS12において、抽選実行部92により決定された抽選結果がいずれかの入賞役の当選である場合には、フラグ記録部94において当選した入賞役に対応する入賞フラグがONにセットされ、当選した入賞役に応じた演出画像などを表示装置66において表示させるために、所定の信号が演出処理部96に送信される。
【0079】
続いてステップS13では、リール制御部95が、リール装置61L、61C、61R等に各リールの回転動作を行わせるリール回転開始信号を送信することにより、各リール装置61L、61C、61Rが図示省略のステッピングモータを駆動してリールを所定速度で回転させる。
【0080】
その後、ステップS14において、リール制御部95が、ストップスイッチからの「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」に割り当てられた停止信号の待ち受けを実行し、その入力に応答して、対応するリール装置(61L、61C、61R)の回転を停止させる停止処理を実行する(ステップS15)。具体的には、リール制御部95が、対応するリール装置(61L、61C、61R)に停止信号を送信することにより、リール装置(61L、61C、61R)がステッピングモータの駆動を停止してリールの回転を停止する。
【0081】
なお、この停止処理においては、上記停止信号を受信した場合に、リール装置61L、61C、61Rの回転を必ずしも直ちに停止させるのではなく、所定のスベリコマ数(例えば、図柄4コマ分)の範囲内で更にリールL1、L2、L3を回転させた後に停止させることが可能となっており、フラグ記録部87における入賞フラグの全てがOFFである場合には、上記スベリコマ数の範囲で、入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並ばないように各リールL1、L2、L3の停止位置が決定(飛ばし制御)され、一方、フラグ記録部87における入賞フラグのいずれかがONにセットされている場合には、上記スベリコマ数の範囲で、なるべくその入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並ぶように各リールL1、L2、L3の停止位置が決定(引き込み制御)されるようになっている。
【0082】
ステップS14〜S16の処理は、全てのリール装置61L、61C、61Rの停止動作が完了するまで繰り返し実行され、全ての停止動作が完了した場合(ステップS16:YES)には、遊技結果判定部98が9つの停止図柄の配列(即ち、入賞役を告知する組み合わせの図柄が入賞ライン60a〜60e上に並んでいるか否か)に基づいていずれかの入賞役が成立したか否かの遊技結果の判定を実行する(ステップS17)。
【0083】
この判定の結果、小役のいずれかが成立している場合には(ステップS17:小役成立)、遊技結果判定部91が成立している入賞役の種類を通知する所定の信号をメダル払出部100に送信することにより、メダル払出部100による入賞役に対応した所定量(8、10枚等)のメダルの払出処理が実行され(ステップS18)、ここでの1ゲームの処理が終了する。なお、上記メダルの払出処理としては、所定数の範囲内でのクレジットメダルを増分する処理や、上記所定数を超える分のメダルを受皿68bに払い出す処理が含まれる。
【0084】
一方、上記ステップS17の判定の結果、特別役のいずれかが成立している場合には(ステップS17:特別役成立)、遊技結果判定部98が成立している特別役の種類を通知する所定の信号を特別遊技処理実行部99に送信することにより、特別遊技処理実行部92による所定の特別遊技処理が実行される(ステップS19)。
【0085】
なお、上記ステップS17において、小役或いは特別役等の入賞役が成立していると判定された場合には、成立した入賞役に応じた演出画像(例えば、入賞役が成立したことを告知するための画像など)を表示装置66に表示させるために、遊技結果判定部98から所定の信号が演出処理部96に送信される。
【0086】
また、上記ステップS17の判定の結果、いずれの入賞役も成立していない「はずれ」の場合には(ステップS17:はずれ)、そのままここでの1ゲームの処理が終了する。
【0087】
図9は、上記ステップS3又はS4において送信されたメダル検知信号又は硬貨検知信号、或いは後述の初期化信号に応答して累積ゲーム対価管理部J1が実行する累積ゲーム対価の記録更新処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
累積ゲーム対価管理部J1は、ステップS21及びS23において、それぞれメダル検知信号及び硬貨検知信号の受信検査を行い、これらの信号を受信した場合には、ステップS22及びS24において累積ゲーム対価数Rの増分処理を行う。なお、メダル1枚当たりの累積ゲーム対価数Rの増分数は任意とすることができるが、本実施形態では、簡明のため、メダル1枚のメダル投入信号を検知する毎に累積ゲーム対価数Rは「1」ずつ増分するものとされている。また、硬貨1枚当たりの累積ゲーム対価数Rの増分数は、メダルと硬貨の交換率に応じて定められ、本実施形態では「6」とされている。
【0089】
続くステップS25では、ジャックポット抽選実行部J3からの初期化信号の受信検査が行われ、当該信号を受信した場合には、ステップS26において累積ゲーム対価数Rをリセットする処理が実行される。
【0090】
その後、ステップS27において、累積ゲーム対価管理部J1により、累積ゲーム対価数Rの現在値を通信処理部TC9を介して全ての遊技機1A〜1Nに配信する処理(ステップS22)が実行された後、処理はステップS21に戻される。
【0091】
次いで、ジャックポット抽選実行部J3により実行されるジャックポット抽選処理の流れについて図10のフローチャートを参照して説明する。
【0092】
ジャックポット抽選実行部J3は、上記ステップS5で送信された抽選要求信号を受信すると(ステップS40)、所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行する(ステップS41)。
【0093】
このジャックポット抽選処理は、例えば、所定の乱数発生器(抽選手段)で発生させた乱数の値を、抽選テーブルJ4の参照値と照らし合わせることにより、累積ゲーム対価に基づいて決定される枚数のメダルの払出を許可するか否かの抽選を行うと共に、当該抽選の結果が当選であった場合における当選フラグのON/OFFの書き換えを行うなどの抽選処理を実行する。なお、本実施形態においては、ジャックポットの当選により払い出されるメダルの枚数を多くするため、ジャックポット抽選処理において当選する確率を非常に低くしている。
【0094】
上記抽選の結果がはずれであった場合には(ステップS42:はずれ)、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対してはずれ通知信号を送信し(ステップS43)、その後処理はステップS40に戻される。
【0095】
一方、上記抽選の結果が当選であった場合には(ステップS42:当選)、上記抽選要求信号を送信してきた遊技機に対して当選通知信号を送信し(ステップS44)、続いて累積ゲーム対価を初期化させるための初期化信号を累積ゲーム対価管理部J1に送信し(ステップS45)、その後処理はステップS40に戻される。なお、上記ステップS45の処理により、上記ステップS26において、累積ゲーム対価管理部J1により累積ゲーム対価の初期化処理が行われることになる。
【0096】
なお、上記図9及び図10の処理は、管理コンピュータTCにおいて並列に処理されるものであり、例えば、累積ゲーム対価管理部J1が、メダル又は硬貨の検知信号や初期化信号を受信するタイミングと、ジャックポット抽選実行部J3が抽選要求信号を受信するタイミングが同じなどの場合に両者は同時に処理される。
【0097】
図11は、遊技機1の筐体表示装置1上におけるジャックポット抽選に関する告知画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0098】
ジャックポットゲーム処理部80は、上記ステップS27において送信される累積ゲーム対価数Rを通知する信号を一定時間毎に監視しており、当該信号を受信した場合(ステップS50:YES)には、ゲーム画面構成部82が図4(a)に示す筐体表示装置4のトップ画面4Aにおいて、累積メダル枚数の表示を更新する(ステップS51)。
【0099】
また、上記ステップS2での判定において硬貨の投入が検知された場合には、ゲーム画面構成部82は、筐体表示装置4Aの表示を図4(b)の抽選中画面4Bに切り替えて、ジャックポット抽選が実行中であることを遊技者に告知する。
【0100】
その後、遊技機1は、ステップS43又はS44における当選通知信号又ははずれ通知信号の待受状態となり(ステップS54、S57)、当選通知信号を受信した場合(ステップS54:YES)、ゲーム画面構成部82が図4(d)の当選画面4Dを筐体表示装置4に表示し(ステップS55)、その後、ステップS27において配信された累積ゲーム対価数Rに応じた枚数のメダルがメダル払出部100により払い出される(ステップS56)。
【0101】
ここで、累積ゲーム対価数RとステップS56におけるメダルの払出数との関係は任意とすることができるが、その一例としては、累積ゲーム対価数Rに所定の定数(例えば、「0.005」)を乗じた値を上記払出数とすることができる。
【0102】
一方、上記待受状態においてはずれ通知信号を受信した場合(ステップS57:YES)、ゲーム画面構成部82が図4(c)のはずれ画面4Cを筐体表示装置4に表示する(ステップS58)。
【0103】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0104】
例えば、上記実施形態では、回胴式遊技機に本発明を適用した場合を例として説明したが、上記実施形態における回胴式遊技機6を弾球遊技機や雀球遊技機、或いはポーカゲームなどを実行するテーブルゲーム機など、他の種類の遊技機とすることも可能である。
【0105】
また、上記実施形態では、管理コンピュータTCを備える形態の遊技システムについて説明したが、これ以外にも、例えば、遊技店舗内に設置される複数の遊技機のうちのいずれか一つをマスター遊技機とし、上記管理コンピュータTCで実現されるジャックポットゲーム実行部Jを上記マスター遊技機で実現し、そのマスター遊技機とそれ以外の他の遊技機(スレーブ遊技機)との間で上記ジャックポットゲームに係る各種情報の送受信を行うような形態としても良い。
【0106】
また、上記実施形態では、各遊技機1が上部照明装置2、上部荷物載置台3、下部荷物載置台8、下部照明装置9等を備える形態について説明したが、各遊技機1からこれらの構成要素を省略することも可能であり、或いは、筐体表示装置4における表示を表示装置66において表示するものとする場合には、筐体表示装置4を省略することも可能である。
【0107】
また、上記実施形態では、回胴式遊技機における遊技処理を実行するためのゲーム対価をメダルや硬貨などの媒体を介して投入する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、紙幣処理装置、カード読取装置、赤外線通信装置等を設けることで、紙幣や、貨幣価値が関連付けられた電子マネーカード或いは携帯型通信端末等の媒体を介してゲーム対価の投入が行えるような形態にしても良い。
【0108】
また、上記実施形態では、累積ゲーム対価数Rの積算処理が、各遊技機におけるメダルM又は硬貨Yの検知(ステップS3、S4)毎に行われる場合を例として説明したが、現実にゲーム対価が消費されたと考えられる時点である各遊技機1における回転信号の受信(ステップS11)毎に累積ゲーム対価数Rの積算処理を行うようにしても構わない。
【0109】
また、上記実施形態では、ジャックポットゲーム実行部Jがジャックポットの当否のみの抽選を行う場合について説明したが、ジャックポットゲーム実行部Jは、ジャックポットよりも払出数の少ない1又は複数の他の入賞役の抽選を併せて行うこととしても良い。この場合、当該他の入賞役が当選した場合には、その入賞役の当選に対するメダルの払出数に応じた値を累積ゲーム対価数Rから減算していくことが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明に係る遊技システムの概略構成を説明する説明図。
【図2】図1の管理コンピュータのハードウェアの概略構成を示すブロック図。
【図3】図1の遊技機の外観構成を示す斜視図。
【図4】ジャックポットゲームに係る画面の例示的な態様を示す説明図。
【図5】遊技機の筐体内部に実装されるハードウェアの概略構成を示すブロック図。
【図6】本発明に係るプログラムを実行することにより実現される遊技システムの機能ブロック図。
【図7】メダル或いは硬貨が投入された場合の遊技機の処理の流れを示すフローチャート。
【図8】回胴式遊技機における遊技処理の流れを示すフローチャート。
【図9】累積ゲーム対価管理部により実行される累積ゲーム対価の記録更新処理の流れを示すフローチャート。
【図10】ジャックポット抽選実行部により実行されるジャックポット抽選処理の流れを示すフローチャート。
【図11】遊技機により実行されるジャックポットゲームに係る各種画面の表示処理及び当選時のメダル払出処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0111】
PS・・・遊技システム、TC・・・管理コンピュータ、1A〜1N・・・遊技機、2・・・上部照明装置、3・・・上部荷物載置台、4・・・筐体表示装置、5・・・筐体操作装置、6・・・回胴式遊技機、7・・・硬貨処理装置、8・・・下部荷物載置台、9・・・下部照明装置、10・・・通信処理装置、20・・・制御装置、25・・・電源装置、30・・・主制御基板、40・・・サブ制御基板、50・・・ホッパ装置、51・・・選択キー、52・・・決定ボタン、53・・・キャンセルボタン、60・・・透視窓、61L、61C、61R・・・リール装置、62・・・メダル投入口、63・・・スタートレバー、64L、64C、64R・・・ストップボタン、65・・・ベットボタン、66・・・表示装置、67・・・照明装置、68・・・メダル受皿部、68a・・・メダル払出口、68b・・・受皿、69a、69b・・・スピーカ部、11、31、41・・・CPU、12、32、42・・・ROM、13、33、43・・・RAM、14、34、47・・・I/O装置、44・・・フレームバッファ、45・・・音響制御装置、46・・・発光制御装置、S・・・スイッチ、70・・・媒体判定部、80・・・ジャックポットゲーム処理部、81・・・抽選要求部、82・・・ゲーム画面構成部、90・・・遊技処理部、91・・・メダル処理部、92・・・抽選実行部、93・・・抽選テーブル記録部、94・・・フラグ記録部、95・・・リール制御部、96・・・演出処理部、97・・・画面構成部、98・・・遊技結果判定部、99・・・特別遊技処理実行部、100・・・メダル払出部、J・・・ジャックポットゲーム実行部、J1・・・累積ゲーム対価管理部、J2・・・フラグ記録部、J3・・・ジャックポット抽選実行部、J4・・・抽選テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の受け付けを行う媒体処理手段と、前記ゲーム対価が受け付けられた場合に所定の遊技処理を実行する遊技処理手段と、前記遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段と、第2の媒体の投入に基づいて前記ゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段とを備える複数の遊技機と、
前記ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段を具備する遊技システムであって、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段が、前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
前記第1の媒体が貨幣又は電子マネーであることを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
【請求項3】
前記遊技処理は、それぞれ払出数が規定された1又は複数種類の入賞役の抽選を行う処理であり、
前記媒体払出手段は、前記入賞役の抽選の結果が当選であった場合には、当選した前記入賞役について規定された前記払出数の前記第1の媒体の払い出しを行い、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、いずれかの前記入賞役について規定された払出数よりも多数の前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記信号送信手段は、前記媒体処理手段において受け付けられた前記ゲーム対価を通知するゲーム対価通知信号を更に送信し、
ジャックポットゲーム実行手段は、それぞれの前記遊技機から通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理する累積ゲーム対価管理手段を更に備え、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段は、前記累積ゲーム対価に基づいて決定される数量の前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技システム。
【請求項5】
前記遊技機が、前記累積ゲーム対価又は前記累積ゲーム対価に基づいて決定される前記数量を表示する累積ゲーム対価表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技システム。
【請求項6】
前記ジャックポットゲーム実行手段は、前記累積ゲーム対価が所定の値を超えた場合に前記ジャックポット抽選処理を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技システム。
【請求項7】
前記複数の遊技機の一つであるマスター遊技機が、前記ジャックポットゲーム実行手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の遊技システム。
【請求項1】
複数種類の媒体の投入に基づいてゲーム対価の受け付けを行う媒体処理手段と、前記ゲーム対価が受け付けられた場合に所定の遊技処理を実行する遊技処理手段と、前記遊技処理の結果に応じて第1の媒体の払い出しを行う媒体払出手段と、第2の媒体の投入に基づいて前記ゲーム対価が受け付けられた場合にジャックポット抽選要求信号を送信する信号送信手段とを備える複数の遊技機と、
前記ジャックポット抽選要求信号を受信した場合に所定の当選確率をもってジャックポット抽選処理を実行するジャックポットゲーム実行手段を具備する遊技システムであって、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合に、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段が、前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
前記第1の媒体が貨幣又は電子マネーであることを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
【請求項3】
前記遊技処理は、それぞれ払出数が規定された1又は複数種類の入賞役の抽選を行う処理であり、
前記媒体払出手段は、前記入賞役の抽選の結果が当選であった場合には、当選した前記入賞役について規定された前記払出数の前記第1の媒体の払い出しを行い、前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、いずれかの前記入賞役について規定された払出数よりも多数の前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記信号送信手段は、前記媒体処理手段において受け付けられた前記ゲーム対価を通知するゲーム対価通知信号を更に送信し、
ジャックポットゲーム実行手段は、それぞれの前記遊技機から通知されるゲーム対価の積算値である累積ゲーム対価を管理する累積ゲーム対価管理手段を更に備え、
前記ジャックポット抽選の結果が当選である場合には、前記ジャックポット抽選要求信号を送信した前記遊技機における前記媒体払出手段は、前記累積ゲーム対価に基づいて決定される数量の前記第1の媒体の払い出しを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技システム。
【請求項5】
前記遊技機が、前記累積ゲーム対価又は前記累積ゲーム対価に基づいて決定される前記数量を表示する累積ゲーム対価表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技システム。
【請求項6】
前記ジャックポットゲーム実行手段は、前記累積ゲーム対価が所定の値を超えた場合に前記ジャックポット抽選処理を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技システム。
【請求項7】
前記複数の遊技機の一つであるマスター遊技機が、前記ジャックポットゲーム実行手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の遊技システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
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【図5】
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【図8】
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【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−237805(P2008−237805A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−86365(P2007−86365)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
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