説明

遊技情報表示システム

【課題】出玉状況を容易に把握可能な差数推移を遊技者が自由に受け入れられるようにし、遊技の興趣を高める。
【解決手段】貸出装置3は、縦軸を差数(セーフ−アウト)とし、横軸を時間とした差数推移グラフを複数日に亘って記憶する機能を有する。当日の差数推移グラフを表示する際に、遊技者が何れかの過去の日付を指定すると、当日の差数推移グラフと、その遊技者が選択した過去の差数推移グラフとを重ねて表示するようにしたので、当日の差数推移と、遊技者が任意に選択した何れかの過去の日付における差数推移とを容易に照合して把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技に使用された遊技価値数である使用遊技価値数と、遊技者に付与した遊技価値数である付与遊技価値数との差である差数の推移を表示する遊技情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技者が出玉状況を容易に把握可能とするために、縦軸を差数とし、横軸を時間又は使用玉数とした差数推移グラフを表示する表示装置が知られている(例えば特許文献1)。又、当日の現在までの差数推移に近似する過去のデータを抽出し、これらの差数推移グラフを重ねて表示することで、今後の差数推移を予測させるものも考案されている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−024123号公報
【特許文献2】特開2006−149537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近似する過去のデータを抽出するのは遊技場側であるから、遊技者は遊技場側の作為を感じ、素直に受け入れることができず、遊技の興趣を高めることは困難であった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、出玉状況を容易に把握可能な差数推移を遊技者が自由に受け入れられるようにし、遊技の興趣を高めることができる遊技情報表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技に使用された遊技価値数である使用遊技価値数を特定可能な使用数信号、及び遊技者に付与した遊技価値数である付与遊技価値数を特定可能な付与数信号を含む遊技信号を出力する遊技機の遊技情報を表示する遊技情報表示システムであって、前記遊技信号の入力に基づいて、前記使用遊技価値数と前記付与遊技価値数との差である差数を算出する差数算出手段と、前記差数算出手段の算出結果を複数日に亘って記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した情報に基づいて、前記差数の推移を示す差数推移グラフを表示する差数推移表示手段と、遊技者が前日以前における所定の時期を選択するための選択操作手段と、を備え、前記差数推移表示手段は、当日の差数推移グラフと、前記選択操作手段により選択された所定の時期における差数推移である過去の差数推移グラフとを重ねて表示することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記差数推移表示手段が前記当日の差数推移グラフと前記過去の差数推移グラフとを重ねて表示した状態から、一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドするために遊技者が操作するスライド操作手段と、前記スライド操作手段の操作に応じて一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドするスライド手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記差数推移表示手段は、前記当日の差数推移グラフと前記過去の差数推移グラフとして複数日の連続した差数推移グラフとを重ねて表示し、前記スライド手段は、前記当日の差数推移グラフ又は前記複数日の連続した差数推移グラフを時間軸方向にスライドすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、遊技者が前日以前における所定の時期を選択するために選択操作手段を操作すると、当日の差数推移グラフと、その遊技者が選択操作手段により選択した所定の時期における差数推移である過去の差数推移グラフとを差数推移表示手段により重ねて表示するようにしたので、当日の差数推移グラフと、遊技者が任意に選択した所定の時期における差数推移グラフとを容易に照合して把握することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、遊技者が当日の差数推移グラフと過去の差数推移グラフとのうち一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドするためにスライド操作手段を操作すると、そのスライド操作手段により指定された一方の差数推移グラフをスライド手段により時間軸方向にスライドするようにしたので、当日の差数推移グラフと過去の差数推移グラフとを時刻を異ならせて容易に照合して把握することができる。即ち、遊技者の中には、差数が時刻に関係して推移すると考える者もいれば、差数が時刻に関係なく一定の周期で推移すると考える者もおり、従来のように当日の差数推移グラフと過去の差数推移グラフとを時刻を揃えて表示する構成では、後者の遊技者の要望に応えることができないが、上記したように一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドすることで、後者の遊技者の要望にも応えることができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、当日の差数推移グラフと過去の差数推移グラフとして複数日の連続した差数推移グラフとが差数推移表示手段により重ねて表示し、当日の差数推移グラフ又は複数日の連続した差数推移グラフを時間軸方向にスライドするようにしたので、当日の差数推移グラフと複数日の連続した差数推移グラフとをより効果的に照合して把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】パチンコ機の正面図
【図3】貸出装置の機能ブロック図
【図4】差数推移グラフを示す図
【図5】図4相当図
【図6】図4相当図
【図7】図4相当図
【図8】図4相当図
【図9】図4相当図
【図10】図4相当図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、遊技情報表示システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に対応して貸出装置3が設置されている。本実施形態では遊技機2としてパチンコ機を想定しており、遊技媒体として玉(所謂パチンコ玉)を想定している。これら遊技機2及び貸出装置3は、2台ずつ中継装置4に接続されている。遊技機2や貸出装置3等から出力される後述する遊技信号は、中継装置4を介して管理装置5に送信される。管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、LAN6を介して各中継装置4に接続されていると共に、モニタやプリンタ(図示せず)等に接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機2が管理装置5の管理対象となっている。又、遊技場内には、計数装置や管理装置5の管理対象となるスロットマシン等も設置されている。
【0014】
遊技機2は、所謂パチンコ機として周知の構成であり、図2に示すように、玉を盤面2aに発射するためのハンドル2b、ランプ2c、スピーカ2d、受皿2e、受皿2eから溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿2f等を備えていると共に、盤面2aには、レール2g、ゲート2h、普図表示部2i、普図保留表示部2j、液晶表示部2k、特図保留表示部2l、始動口2m、大入賞口2n等を備えている。遊技機2は、始動口2mへの玉の入賞(始動入賞)に応じて予め設定されている当選確率(大当たり確率)で大当たり抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動(単位遊技)を液晶表示部2kにて実行し、液晶表示部2kに停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態を発生させる。尚、始動口2mは、ゲート2hへの入賞に伴って行われる普図抽選の抽選結果により入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
【0015】
又、遊技機2は、図柄変動中に発生した始動入賞に対応する図柄変動を、予め設定された上限値(例えば4個)まで保留可能に構成されている。保留された図柄変動は、その保留数が特図保留表示部2lに表示されると共に、実行中の図柄変動の終了後に順次実行される。遊技機2は、大当たり当選となり大当たり状態が発生すると、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口2nを開放する。この場合、大当たり状態の終了後に所謂確率変動状態や時短状態になる構成であってもよい。大当たり時に払出しされた玉は、受皿2eから溢れると下玉受皿2fに貯留される。このように構成された遊技機2及びその周辺機器は、遊技者による玉の打ち込み、始動口2mへの始動入賞、遊技者による遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
【0016】
「アウト信号」:使用玉を回収する図示しないアウトBOXから出力される使用玉数(アウト)を特定可能な信号である。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10を使用玉数(アウト)として特定する。尚、遊技機2から直接出力される信号であっても良い。アウトは、遊技に使用された遊技価値数である使用遊技価値数であり、アウト信号は、その使用遊技価値数を特定可能な使用数信号である。
【0017】
「セーフ信号」:遊技機2から出力される払出玉数(セーフ)を特定可能な信号である。払出玉数10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10を払出玉数(セーフ)として特定する。尚、補給装置(図示省略)から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。セーフは、遊技者に付与した遊技価値数である付与遊技価値数であり、セーフ信号は、その付与遊技価値数を特定可能な付与数信号である。
【0018】
「始動入賞信号」:遊技機2から出力される始動口2mへの入賞(始動入賞)を特定可能な信号である。始動口2mへの入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の入力に応じて始動入賞を特定する。
「図柄変動信号」:始動口2mへの始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動)を特定可能な信号である。図柄変動の確定時(終了時)に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動(スタート)を特定する。尚、図柄変動の開始時に出力される信号であっても良い。
「大当たり信号」:遊技機2から出力される大当たり状態である期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力されるので、大当たり信号受信中を大当たり状態中として特定する。
【0019】
貸出装置3は、遊技データを表示するデータ表示部(図3参照)として機能すると共に遊技者からの操作入力を受付けるタッチパネル(図3参照)として機能する液晶表示部3a、遊技機2に玉を払出す玉払出口3b、遊技者が貨幣を投入する貨幣投入口3c、返却する貨幣を払出す貨幣返却口3d等を備えている。液晶表示部3aには、遊技者による遊技の進行に伴って、図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の周知の遊技データが表示される。遊技者が貨幣投入口3cに貨幣(対価)を投入すると、投入した貨幣に応じた数の玉が玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払出される。貸出装置3は、以下に示す遊技信号を出力する。
【0020】
「売上信号」:遊技者に対する貸出玉25玉毎の1パルスが出力されるので、売上信号数×25を貸出玉数として特定し、その貸出玉数に貸出単価(例えば4円)を乗じた値を売上額として特定する。
【0021】
図3は、貸出装置3の電気的な構成を機能ブロック図により示している。貸出装置3は、制御部3e(差数算出手段、記憶手段、スライド手段に相当)、上記したデータ表示部3f(差数推移表示手段に相当)及びタッチパネル3g(選択操作手段、スライド操作手段に相当)を備えている。制御部3eは、CPU、ROM、RAM、I/O等を有し、予め記憶しているコンピュータプログラムにしたがって作動し、遊技者がタッチパネル3gを操作したことに応じて当該タッチパネル3gから操作信号を入力すると、その入力した操作信号に応じた表示をデータ表示部3fにて行う。
【0022】
貸出装置3は、対応する遊技機2からアウト信号及びセーフ信号を入力すると、その入力したアウト信号及びセーフ信号に基づいて差数(セーフ−アウト)を算出し、所定時間(例えば2分)毎にドットをデータ表示部3fに描画することで、縦軸を差数とし、横軸を時間とした差数推移グラフをデータ表示部3fに表示する機能を有すると共に、当日を含めて複数日分(例えば16日分)の差数推移グラフを記憶する機能を有する。尚、差数推移グラフは、横軸を時間としたグラフに限らず、横軸を使用玉数としたグラフであっても良い。
【0023】
管理装置5は、CPU、ROM、RAM、I/O等を有する制御部、遊技信号を送受信する送受信部等を備え、遊技機2や貸出装置3から入力する遊技信号に基づいて、遊技機2の稼動状態を特定すると共に、遊技機2毎及び遊技機2の機種毎にアウト、セーフ、差数、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率又は売上等の遊技データを算出して集計する機能を有する。尚、管理装置5が管理する遊技データは上記にて例示したものに限定されない。
【0024】
次に、上記した構成の作用として、貸出装置3が差数推移グラフをデータ表示部3fに表示する態様について、図4乃至図10も参照して説明する。尚、後述する各種ボタンは遊技者が操作可能に表示される。
【0025】
貸出装置3は、遊技者が当日(本日)の差数推移グラフを表示するための操作をタッチパネル3gにて行うと、図4に示すように、当日の差数推移グラフ11aを実線にてグラフ表示領域に表示すると共に、遊技者が過去の複数日の差数推移グラフを選択可能となるように複数日分(図4では当日を含めて6日分である当日から5日前)の過去選択ボタン12a〜12fを表示すると共に、更に先の過去(図4では6日前よりも以前)の複数日の差数推移グラフを選択可能となるようにスクロールボタン12gを表示する。即ち、貸出装置3は、当日から5日前に対応する過去選択ボタン12a〜12fを表示している状態で、遊技者がスクロールボタン12gを操作すると、6日前から11日前に対応する過去選択ボタンを表示し、その状態で更に遊技者がスクロールボタン12gを操作すると、12日前から15日前に対応する過去選択ボタンを表示する。又、貸出装置3は、当日の差数推移グラフ11aに対応する時間軸13a(9:00〜23:00)をグラフ表示領域の下側横軸に表示する。
【0026】
さて、貸出装置3は、当日の差数推移グラフ11aを実線にてグラフ表示領域に表示している状態で、遊技者が何れかの過去選択ボタンを操作する(所定の時期を選択する)と、図5に示すように、グラフ表示領域に既に表示している当日の差数推移グラフ11aと重ねて、その選択された日付(図5では4日前)の過去の差数推移グラフ11bを破線にてグラフ表示領域に表示すると共に、スライドボタン14a及び連続ボタン14bを表示する。この場合、貸出装置3は、当日の差数推移グラフ11aと過去の差数推移グラフ11bとを遊技者が区別可能となるように例えば色彩を異ならせて表示する。又、貸出装置3は、このように過去の差数推移グラフ11bを破線にてグラフ表示領域に表示すると、過去の差数推移グラフ11bに対応する日付と時間軸13b(図4では、4日前の9:00〜23:00)をグラフ表示領域の上側横軸に表示する。
【0027】
貸出装置3は、当日の差数推移グラフ11aと過去の差数推移グラフ11bとを重ねてグラフ表示領域に表示している状態で、遊技者が先に操作した何れかの過去選択ボタンを再度操作すると、表示している過去の差数推移グラフ11bを消去し、図4に示した状態に戻る。
【0028】
貸出装置3は、当日の差数推移グラフ11aと過去の差数推移グラフ11bとを重ねてグラフ表示領域に表示している状態で、遊技者がスライドボタン14aを操作すると、図6に示すように、当日の差数推移グラフ11aに対応するスライド切替ボタン15aを当日の差数推移グラフ11aの時間軸13aの隣に表示し、過去の差数推移グラフ11bに対応するスライド切替ボタン15bを過去の差数推移グラフ11bの時間軸13bの隣に表示する。又、貸出装置3は、スライドボタン14aをスライド解除ボタン14cに切替表示する。
【0029】
貸出装置3は、遊技者がスライドボタン14aを操作した直後では、当日の差数推移グラフ11aに対応するスライド切替ボタン15aをスライドオフに設定して表示し、過去の差数推移グラフ11bに対応するスライド切替ボタン15bをスライドオンに設定して表示する。貸出装置3は、遊技者がスライド切替ボタン15a及びスライド切替ボタン15bを操作する毎に、スライドオンとスライドオフとを切替え、スライド切替ボタン15aをスライドオンに設定している状態では遊技者が当日の差数推移グラフ11aをスライド操作することを可能としており、スライド切替ボタン15bをスライドオンに設定している状態では遊技者が過去の差数推移グラフ11bをスライド操作することを可能としている。又、貸出装置3は、遊技者がスライド解除ボタン14cを操作すると、表示しているスライド切替ボタン15a及びスライド切替ボタン15bを消去し、図5に示した状態に戻る。
【0030】
貸出装置3は、スライド切替ボタン15bをスライドオンに設定している状態で、遊技者が過去の差数推移グラフ11bを左右方向にスライド操作すると、図7に示すように、過去の差数推移グラフ11bを時間軸13bと共にスライドして表示する。図7は、過去の差数推移グラフ11bを6時間分だけ左に(4日前からみて当日に近づく方に)スライドした場合を示している。貸出装置3は、更に遊技者が連続ボタン14bを操作すると、図8に示すように、遊技者がスライド操作したことで新たに出現した日付(図7では3日前)の差数推移グラフ11cを別の破線にてグラフ表示領域に表示し、連続ボタン14bを単日ボタン14dに切替表示する。この場合、貸出装置3は、4日前の差数推移グラフ11bと3日前の差数推移グラフ11cとを遊技者が区別可能となるように例えば色彩を異ならせて表示する。即ち、貸出装置3は、過去の差数推移グラフを日付が跨って表示する際には、遊技者が日付を区別可能となるように表示する。
【0031】
貸出装置3は、遊技者が1日分をスライド操作すると、図9に示すように、4日前の差数推移グラフ11c及び5日前の差数推移グラフ11dを時間軸13bと共にスライドして表示する(図9では、3日前の過去の差数推移グラフ11cが消去し、5日前の過去の差数推移グラフ11dが新たに出現する)。
【0032】
又、貸出装置3は、遊技者がスライド切替ボタン15a及びスライド切替ボタン15bを操作すると、図10に示すように、スライド切替ボタン15aをスライドオフからスライドオンに切替え、スライド切替ボタン15bをスライドオンからスライドオフに切替え、遊技者が当日の差数推移グラフ11aを左右方向にスライド操作すると、当日の差数推移グラフ11aを時間軸13aと共にスライドして表示する。図10は、当日の差数推移グラフ11aを4時間分だけ右にスライドした場合を示している。
【0033】
以上に説明したように本実施形態によれば、貸出装置3において、縦軸を差数(セーフ−アウト)とし、横軸を時間とした差数推移グラフを複数日に亘って記憶するようにし、当日の差数推移グラフを表示する際に、遊技者が何れかの過去の日付を指定すると、当日の差数推移グラフ11aと、その遊技者が選択した過去の差数推移グラフ11bとを重ねて表示するようにしたので、当日の差数推移グラフと、遊技者が任意に選択した何れかの過去の日付における差数推移グラフとを容易に照合して把握することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0034】
又、遊技者が当日の差数推移グラフ11aと過去の差数推移グラフ11bとのうち一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライド操作すると、そのスライド操作により指定された一方の差数推移グラフが時間軸方向にスライドするようにしたので、当日の差数推移グラフ11aと過去の差数推移グラフ11bとを時刻を異ならせて照合して把握することができる。又、当日の差数推移グラフ11aと過去の複数日の連続した差数推移グラフ11b、11cとを重ねて表示し、当日の差数推移グラフ11a又は複数日の連続した差数推移グラフ11b、11cを時間軸方向にスライドするようにしたので、当日の差数推移グラフと過去の複数日の連続した差数推移グラフとをより効果的に照合して把握することができる。
【0035】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
複数の過去選択ボタンを操作可能することで、複数日分の過去の差数推移グラフを同時に表示するように構成しても良い。例えば当日の差数推移グラフ、1日前の差数推移グラフ、2日前の差数推移グラフを同時に表示しても良いし、当日を含めて過去数日分の差数推移グラフを同時に表示しても良い。又、同時に表示している複数の過去の差数推移グラフのそれぞれをスライド操作可能としても良い。
【0036】
対象となる遊技機としては、パチンコ機以外にスロットマシンを対象としても良い。又、遊技媒体を用いない、点数による遊技を可能とする所謂封入式の遊技機やクレジット式の遊技機を対象としても良く、これらを考慮し、遊技媒体と点数とを包含して遊技価値と表現する。
遊技機のスペックや設定した値等、例示した全ての数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。勿論、その他の遊技情報も、直接的、間接的を問わず適宜最適な特定方法にて特定すれば良い。
貸出装置が行う情報処理の一部を中継装置や管理装置にて行っても良い。即ち、遊技情報表示システムとしては中継装置等を含む広義の遊技情報表示システムの概念も含む。又、中継装置や管理装置を設けず、中継装置や管理装置が行う情報処理を貸出装置にて行っても良い。
【符号の説明】
【0037】
図面中、1は遊技情報表示システム、2は遊技機、3eは制御部(差数算出手段、記憶手段、スライド手段に相当)、3fはデータ表示部(差数推移表示手段)、3gはタッチパネル(選択操作手段、スライド操作手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技に使用された遊技価値数である使用遊技価値数を特定可能な使用数信号、及び遊技者に付与した遊技価値数である付与遊技価値数を特定可能な付与数信号を含む遊技信号を出力する遊技機の遊技情報を表示する遊技情報表示システムであって、
前記遊技信号の入力に基づいて、前記使用遊技価値数と前記付与遊技価値数との差である差数を算出する差数算出手段と、
前記差数算出手段の算出結果を複数日に亘って記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した情報に基づいて、前記差数の推移を示す差数推移グラフを表示する差数推移表示手段と、
遊技者が前日以前における所定の時期を選択するための選択操作手段と、を備え、
前記差数推移表示手段は、当日の差数推移グラフと、前記選択操作手段により選択された所定の時期における差数推移である過去の差数推移グラフとを重ねて表示することを特徴とする遊技情報表示システム。
【請求項2】
前記差数推移表示手段が前記当日の差数推移グラフと前記過去の差数推移グラフとを重ねて表示した状態から、一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドするために遊技者が操作するスライド操作手段と、
前記スライド操作手段の操作に応じて一方の差数推移グラフを時間軸方向にスライドするスライド手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載した遊技情報表示システム。
【請求項3】
前記差数推移表示手段は、前記当日の差数推移グラフと前記過去の差数推移グラフとして複数日の連続した差数推移グラフとを重ねて表示し、
前記スライド手段は、前記当日の差数推移グラフ又は前記複数日の連続した差数推移グラフを時間軸方向にスライドすることを特徴とする請求項2に記載した遊技情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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