遊技機
【課題】硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜を可能にする。
【解決手段】硬質の素材により形成されたコネクタカバー703の四面の一側壁となる左側側壁721には、ハーネス側コネクタ613の操作部643を収容可能な切欠部727を設けている。前記コネクタカバー703における開口791の外周には、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタ613の嵌合部621が基板側コネクタ563と嵌合した状態で電源ボックス511のコネクタ露出口553の縁に板面で密着するフランジ部725、726、755を形成している。
【解決手段】硬質の素材により形成されたコネクタカバー703の四面の一側壁となる左側側壁721には、ハーネス側コネクタ613の操作部643を収容可能な切欠部727を設けている。前記コネクタカバー703における開口791の外周には、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタ613の嵌合部621が基板側コネクタ563と嵌合した状態で電源ボックス511のコネクタ露出口553の縁に板面で密着するフランジ部725、726、755を形成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源ボックスに収納した電源基板と接続するハーネス側コネクタをコネクタカバーで覆った遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例としてのスロットマシンが存在している。スロットマシンは、前面が開口する箱状に形成された本体と、本体の前面開口を開閉自在とする前面扉とから構成されている。本体内には、外周に複数種類の図柄が配列されたリール、貯留されたメダルを払出すためのメダル払出装置、電源基板が内蔵された電源ユニット、その他各種装置や基板等が配設されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
前記電源ユニットは、電源基板を収納する電源ボックスにコネクタ露出口を形成し、このコネクタ露出口から電源基板側のコネクタを露出させ、このコネクタにスロットマシンの各種構成要素と接続したハーネスのコネクタを接続することで、ハーネスを介してメダル払出装置等の各種装置に電力を供給するようにしている。
【0004】
しかしながら従来の電源ユニットを用いたスロットマシンでは、不正を行う者が、電源ボックスのコネクタ露出口におけるコネクタ以外の部分から不正器具を挿入し、その先端を電源基板の配線面の配線部分に接触させ、制御基板やホッパ装置に誤動作を起こさせて、不正にメダルを払い出させる等の不正行為が行われる可能性が高かった。このような不正行為は電源基板に限らず主制御基板等、外部へ所定の信号を出力する制御基板についても同様である。このことに対応して、特許文献2には、コネクタカバーの開放端となる拡径端部が収容ケースに形成した開口部を取り囲んだ状態で収容ケースの外面に当接することで、基板収容ケースのコネクタ挿通開口部とコネクタ間に存在する隙間を外部に露出させず、回路基板への不正アクセスを防止する技術が記載されている。さらに、特許文献2には、コネクタカバーにより回路基板(制御基板)への不正アクセスを防止するとともに、ケーブル(ハーネス)を偶然に引っかける等の意図しない引っ張りによる配線コネクタ(ハーネス側コネクタ)の脱抜を防ぎ、さらに所定の操作により配線コネクタの脱抜を可能にするため、コネクタカバーの前記拡径端部の周縁に係止突起部を設け、配線コネクタを基板コネクタに嵌合接続するとき、前記係止突起部が、収容ケースに形成した開口部とコネクタ周辺との間に生じる間隙に嵌入して配線コネクタの抜け止めが図られる配線接続構造が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−124849号公報
【特許文献2】特開2006−130229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら従来のコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜を可能にする配線接続構造では、配線コネクタを脱抜する場合、作業者が手作業でコネクタカバーを変形させる必要があるため、コネクタカバーの素材として硬質のものは採用できなかった。
【0007】
本発明は、こうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板と、前記制御基板を収容するとともに、前記基板側コネクタを外部に露出させるコネクタ露出口が形成された基板ボックスと、前記基板ボックスの外側に配置された電気部品に一端が接続するハーネスと、先端側に前記基板側コネクタと嵌合する嵌合部を有し、基端側に前記ハーネスの他端が接続され、前記基板側コネクタと前記ハーネスを電気的に接続するハーネス側コネクタと、前記ハーネスが挿通する貫通孔が形成された平面部と四面の側壁を有して一面が開口し、この開口から前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタの基端側を覆うとともに固定するコネクタカバーと、を備える遊技機であって、前記ハーネス側コネクタの周囲の一側壁には、前記基板側コネクタとの接続を解除するための操作部が設けられており、前記コネクタカバーの四面の一側壁には、前記ハーネス側コネクタの前記操作部を収容可能な切欠部を設け、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記基板ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着するフランジ部を前記コネクタカバーにおける前記開口の外周に形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、前記コネクタカバーは、前記平面部の貫通孔から前記開口に亘る一対の分割線に沿って一方及び他方に半体に分割された状態で形成され、当該一方及び他方の半体にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項1及び2に記載の遊技機によれば、前記コネクタカバーのフランジ部は、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記電源ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着して不正器具のコネクタ露出口への進入を防止するとともに、前記コネクタカバーの切欠部を介して前記ハーネス側コネクタの操作部を操作することで、前記コネクタカバーを変形させることなく前記ハーネス側コネクタと前記基板側コネクタとの接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になる。
【0011】
請求項2に記載の遊技機によれば、一方及び他方の半体の間にハーネス側コネクタ及びハーネスを挟んだ状態で当該一方及び他方の半体をカシメにより嵌合することでハーネス側コネクタに前記コネクタカバーを容易に取り付けることが可能なだけではなく、カシメによってコネクタカバーが嵌合されているため簡単には取り外せないようになっており、制御基板に対する不正器具を用いた不正行為を防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の遊技機によれば、ハーネス側コネクタの嵌合部が基板側コネクタと嵌合した状態で、コネクタカバーのフランジ部が電源ボックスのコネクタ露出口の縁に板面で密着して不正器具の前記コネクタ露出口への進入を防止するとともに、前記コネクタカバーの切欠部を介して前記ハーネス側コネクタの操作部を操作することで、前記コネクタカバーを変形させることなく前記ハーネス側コネクタと前記基板側コネクタとの接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になるので、メンテナンスの際の作業性を低下させることなく制御基板に対する不正アクセスをより効果的に防止でき、不正行為による遊技施設の損失を防止し、遊技施設の経営状態を改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態をスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1はスロットマシン1の外観構造を表した斜視図である。図2はスロットマシン1の外観構造を表した正面図である。図3は前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。図4はスロットマシン1の制御システムを表したブロック図である。
【0014】
図1において、スロットマシン1は、前方に開口を有する略矩形状の箱体である外装筐体2と、当該外装筐体2に対して蝶番機構により回動可能に取り付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3とを備えている。
【0015】
図1及び図2において、前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留するメダル受皿6aが一体的に形成されたメダル受皿部6が設けられている。
【0016】
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及びメダル受皿部6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
【0017】
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成されている。スロットマシン1は、このような表示窓42を通して外装筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視されるようになっている。
【0018】
ここで、外装筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できる。
【0019】
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部46と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部48a、48bが配置されている。
スロットマシン1は、ゲームの進行に応じて上述した演出用照明部46等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
【0020】
また、演出用放音部48a、48bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓49aに面して遊技機の演出装置として液晶表示装置49が配置されている。なお、液晶表示装置49は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
【0021】
操作卓7の上面右側にはメダル投入部71が設けられている。メダル投入部71はメダルを投入するためのメダル投入口72を有する。また、当該上面の左側には、押しボタンスイッチである2個のベットボタン73、74が設けられている。
【0022】
ベットボタン73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。本スロットマシン1においては、ゲームを開始する際に、ベットボタン73が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
【0023】
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作旱を備え、操作旱が傾倒操作されるとオン、操作旱から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
【0024】
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。
【0025】
さらに、操作卓7の前面の左隅には、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、後述するメダルクレジット手段203(図4参照)が内部貯留したメダルを精算して払い出させることを指示するための精算ボタン77が設けられている。
【0026】
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴78が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴78に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって外装筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を外装筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
【0027】
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示する表示パネル51が設けられている。
下部パネル部5の下側に配置されたメダル受皿部6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留するメダル受皿6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する左右の演出用放音部62a、62bとが配置されている。
【0028】
次に、図3を参照して、外装筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。
図3において、外装筐体2の前方には開口8を有している。この開口8内の上部には、左右のブラケット部材251、252を介して硬質プラスチックの基板ケース250に収納された主制御基板20が取り付けられている。主制御基板20は、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)を備えている。
【0029】
外装筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が外装筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータによって回転駆動される。
【0030】
また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する上記ステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
【0031】
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、電源ユニット23が設けられている。電源ユニット23の内部の右側には、いわゆる配電盤に相当する電源基板24が設けられている。電源ユニット23は、後述のハーネスを介してホッパ装置21、電源ユニット23及びサブ制御基板40と電気的に接続する。更に、外装筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
【0032】
次に、前扉3の裏面側上部には、発光駆動部30が配置されている。発光駆動部30は、演出用照明部46の光源である高輝度の発光ダイオードが複数配列され、この発光ダイオードを発光駆動する駆動回路が実装されている。
【0033】
また、前扉3の裏面側上部には、上述の演出用放音部48a、48bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、スピーカ32a、32bの間には、液晶表示装置49が取り付けられている。更に、液晶表示装置49の裏面側には、電気回路基板で形成され硬質プラスチックの基板ケース260に収納されたサブ制御基板40が取り付けられている。
【0034】
主制御基板20及びサブ制御基板40は、スロットマシン1の作動を制御する制御基板である。
サブ制御基板40の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板50が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75(図1参照)及びストップボタン76a、76b、76c(図1参照)等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
【0035】
中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
【0036】
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを外装筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル払出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル払出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル払出口61に隣接して、上述した演出用放音部62a、62bに対向するスピーカ38a、38bが取り付けられている。
【0037】
なお、スロットマシン1全体の動作は、外装筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板40は、液晶表示装置49による演出映像の表示制御、及び演出用放音部48a、48b、62a、62bのスピーカ32a、32b、38a、38bを使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
【0038】
次に、図4のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
図4において、主制御基板20は、CPU200と、記憶部201とを備えている。
記憶部201は、ROM、RAM等の半導体メモリによって構成され、スロットマシンゲーム用のシステムプログラム202が予め記憶されている。主制御基板20は、記憶部201に記憶されたシステムプログラム202に従ってCPU200が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。
【0039】
また、記憶部201にはメダルクレジット手段203が設けられている。メダルクレジット手段203はスロットマシン1が内部貯留するメダルの数であるクレジットをメモリに記憶する。
【0040】
主制御基板20には、ベットボタン73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c、精算ボタン77等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a、ホッパ装置21等のメダル払出装置、及びサブ制御基板40等がハーネスを介して接続されている。
【0041】
主制御基板20は、前記操作スイッチ類やメダル選別装置34のメダルセンサ34aからの出力信号によりゲームに係る操作を検出する。
主制御基板20は、動作モードがメダルベット待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをゲームの賭数に加算する。
【0042】
また、主制御基板20は、動作モードがメダルクレジット入力待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをメダルクレジット手段203のクレジットに加算する。ここで、メダルベット待機状態とは、1つのゲームが終了した後、当該ゲームにメダルが賭けられるのを待機している状態のことを示している。メダルクレジット入力待機状態とは、当該ゲームにメダルが賭けられた後、メダルクレジット手段203の前記クレジット数が最大値(50)になるまでの状態のことを示している。
【0043】
主制御基板20は、各リール101a、101b、101cに設けられる基準位置センサ120a、120b、120cの検出信号を入力し、各リールの基準となる回転位置を把握しながら、回胴装置基板130に所定の回胴駆動パルスデータを送出する。回胴装置基板130は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って各ステッピングモータ110a、110b、110cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
主制御基板20は、入賞が確定した場合等において、ホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルをメダル受皿6aに払い出す。
【0044】
また、主制御基板20は、精算ボタン77が操作された場合、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルしてホッパ装置21に払い出させるとともに、メダルクレジット手段203(図4参照)が内部貯留したメダルを精算してホッパ装置21に精算前のクレジット数のメダルを払い出させる。
【0045】
サブ制御基板40は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示装置49(図1参照)、演出用照明部46(図1参照)、演出用放音部48a、48b、62a、62b(図1参照)のスピーカ32a、32b、38a、38b等の演出装置210を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
【0046】
一方、主制御基板20の記憶部201には、入賞抽選テーブル204が記憶されている。また、記憶部201には、内部当選した入賞役に対応するフラグを記憶する内部抽選フラグ記憶領域205が設定されている。主制御基板20には、乱数値のデータを発生する乱数発生装置206がCPU200に接続した状態で設けられている。例えばCPU200は、スタートレバー75の操作を検出した時点で乱数発生装置206から乱数値を取得し、入賞抽選テーブル204を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU200は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として抽選結果を当選にし、記憶部201の内部抽選フラグ記憶領域205における当選した入賞役のフラグをオンにする。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
【0047】
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が液晶表示装置49等によって行われる。次に、遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し、もしくは、何れかのベットボタン73、74を押圧操作することで、スロットマシン1は、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームを準備する。
【0048】
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ205に記憶される。
【0049】
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、リール101a、101b、101cが停止し、主制御基板20は、停止した各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ205に対応する入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているかどうか判定する。
【0050】
これら図柄の組合せが一致し役への入賞が確定すると、スロットマシン1は、主制御基板20によりメダルクレジット手段203の制御を行い、内部貯留しているメダルのクレジット数が所定の数になるまで、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルをクレジット数に加算する。さらに、スロットマシン1は、前記配当数と前記クレジット数の加算結果が前記所定の数を超過すると、この超過した数のメダルをメダル受皿6aへ払い出す。
【0051】
以下、図5乃至図12を参照して電源ユニット23及びこの周辺部について詳細に説明する。
【0052】
図5は、電源ユニット23の斜視図である。図6は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の左斜め上から見た分解斜視図である。図7は、コネクタカバー703及びハーネス側コネクタ613の右斜め上から見た分解斜視図である。図8は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の左斜め上から見た斜視図である。図9は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の右斜め上から見た斜視図である。図10は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の上面図である。図11は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の底面図である。図12は、基板側コネクタ563の上面図である。図13は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の左斜め上から見た斜視図である。図14は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の右側から見た側面図である。図15は、図14に示したハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部のA−A線断面図である。
図5において、電源ユニット23は、電源ユニット本体501と、ねじりバネ502と、摘み部材503と、扉84とから構成されている。
【0053】
電源ユニット本体501は、箱形の電源ボックス511の内部に電源基板24を収納し、電源ボックス511の前面部512に電源スイッチ81、リセット釦82、設定錠83等を設けたものである。前面部512の左上コーナー及び左下のコーナーの若干内側には、扉84の回動軸となる棒状部材513、514が設けられている。
【0054】
扉84は透明樹脂を板状に形成したものである。扉84の左上コーナー及び左下のコーナーには、当該扉84の回動軸となる棒状部材513、514にそれぞれ掛かるフック部521、522がそれぞれ形成されている。扉84の右側中間部には、摘み部材503を取り付ける取付孔523が形成されている。摘み部材503の前部には、指で握られる円形部531が形成されている。摘み部材503の後部には、電源ボックス511の前面部512に形成された嵌合穴515と嵌合する嵌合部532が形成されている。扉84と前面部512の間には、ねじりバネ502が設けられている。ねじりバネ502は、前面部512を閉塞する方向に扉84を付勢している。
【0055】
このような構造により、電源ユニット23は、作業者が摘み部材503の円形部531を指で引くことで摘み部材503の嵌合部532が嵌合穴515から外れ、扉84が棒状部材513、514を中心にして回動して開き、前面部512の電源スイッチ81、リセット釦82、設定錠83等の操作部が操作可能となる。
【0056】
また、電源ユニット23は、扉84が開いた状態で作業者が円形部531から指を離せば、ねじりバネ502の付勢により扉84が閉まる方向に回動し、摘み部材503の嵌合部532が嵌合穴515に挿入して嵌合し、扉84が閉まった状態で固定される。
【0057】
一方、設定錠83には設定キーが挿入される鍵穴541が形成されている。
電源ボックス511の上面部516には、第1乃至第3のコネクタ用開口部551、552、553及び複数の通気用スリット554、554…554が形成されている。
【0058】
第1乃至第3のコネクタ用開口部551、552、553は、若干横長に形成された長四角形状で上面部516の右側前半に並べて形成されている。
一方、電源基板24の部品実装面には、インバータ回路等を構成する電子部品及び第1乃至第3の基板側コネクタ561、562、563が実装されている。
【0059】
更に詳しく説明すると、第1のコネクタ用開口部551は、第1の基板側コネクタ561を露出させるためのものであり、上面部516の右前側コーナーの近傍に設けられている。第1の基板側コネクタ561は、主制御基板20(図4参照)に電気的に接続するハーネス601のハーネス側コネクタ611と結合する。
【0060】
第2のコネクタ用開口部552は、第2の基板側コネクタ562を露出させるためのものであり、第1のコネクタ用開口部551の後側に設けられている。基板側コネクタ562は、サブ制御基板40(図4参照)に電気的に接続するハーネス602のハーネス側コネクタ612と結合する。
【0061】
第3のコネクタ用開口部553は、第3の基板側コネクタ563を露出させるためのものであり、第2のコネクタ用開口部552の後側に設けられている。基板側コネクタ563は、ホッパ装置21(図4参照)に電気的に接続するハーネス603のハーネス側コネクタ613と結合する。
【0062】
電源ユニット23の電源基板24は、第1の基板側コネクタ561及びハーネス601(図7参照)を介して主制御基板20(図4参照)に、各種電力を供給するとともにリセット釦82、設定錠83等の操作により得られた操作検出信号を供給する。
また、電源基板24は、第2の基板側コネクタ562及びハーネス602(図7参照)を介してサブ制御基板40(図4参照)に各種電力を供給する。
【0063】
また、電源基板24には、主制御基板20(図4参照)が生成したホッパ装置制御用のコマンドデータが、ハーネス601及び第1の基板側コネクタ561を介して供給される。さらに、電源基板24には、ホッパ装置21(図4参照)を駆動させる回路が設けられている。電源基板24は、主制御基板20(図4参照)から供給されるコマンドデータに基づいて所定の電圧値の駆動電力を所定の期間、基板側コネクタ563及びハーネス603を(図7参照)介してホッパ装置21(図4参照)のモータ等に供給し、ホッパ装置21(図4参照)を駆動してメダルの払い出しを行わせる。
また、ハーネス601、602、603のハーネス側コネクタ611、612、613には、それぞれコネクタカバー701、702、703が取り付けられている。
【0064】
以下、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部について詳細に説明する。
図6において、基板側コネクタ563は、回路基板としての電源基板24の一面に固定され、電源基板24が電源ボックス511(図5参照)に収納された状態で、電源基板24に形成された端子挿入孔571−1、571−2…571−4、572−1、572−2…572−4を介して当該電源基板24の他面に形成された配線パターンと電気的に接続するとともに、ハーネス603の一端に設けられたハーネス側コネクタ613と結合して前記ハーネス603の個々の配線ケーブル635−1、635−2…635−4、636−1、636−2…636−4と電気的に接続する。
【0065】
以下、基板側コネクタ563について更に詳細に説明する。
基板側コネクタ563は、絶縁筐体570に、第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4と、第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4とを植設したものである。
【0066】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4は、折曲部575によりL字状に形成され、当該折曲部575より一方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して垂直方向に延出して前記電源基板24(図4参照)と電気的に接続する基板側直線部576になり、前記折曲部575より他方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して平行方向に延出するコネクタ側直線部577になっている。
【0067】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4は、折曲部578によりL字状に形成され、当該折曲部578より一方の側が前記電源基板24の板面に対して垂直方向に延出して前記電源基板24(図4参照)と電気的に接続する基板側直線部579になり、前記折曲部より他方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して平行方向に延出するコネクタ側直線部580になっている。
【0068】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4の基板側直線部579及びコネクタ側直線部580は、それぞれ前記第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4の基板側直線部576及びコネクタ側直線部577より短く形成されている。
【0069】
絶縁筐体570は、合成樹脂等の絶縁性の素材で形成され、前記ハーネス側コネクタ613と結合する結合面581(図15参照)を有し、この結合面581を電源基板24の外周方向に向けて配置している。また、絶縁筐体570は、当該結合面581の反対側に基端面582(図15参照)を有し、当該結合面581と当該基端面582の間に前記電源基板24に取り付けられる基板取付面583(図15参照)を有している。基板取付面583の反対側は、右側面584になっている。
【0070】
前記結合面581には、前記ハーネス側コネクタ613の嵌合部621が挿入される凹部585が形成されている。この凹部585は、開口形状が若干横長の四角形になっている。
【0071】
図15において、絶縁筐体570の前記基端面582の右側面584寄りには、第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4(図6及び図14参照)のコネクタ側直線部577が挿入される貫通孔586、586…586(図12参照)が形成されている。
【0072】
絶縁筐体570の前記基端面582の基板取付面583寄りには、第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4(図6参照)のコネクタ側直線部580が挿入される貫通孔587、587…587(図12参照)が形成されている。
【0073】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4(図6参照)のコネクタ側直線部577の先端側及び第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4(図6参照)のコネクタ側直線部580の先端側は、凹部585の底面から上方に向けて立設する。
【0074】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4の基板側直線部576の先端側は、電源基板24に形成された端子挿入孔571−1、571−2…571−4(図6参照)に挿入され、配線パターン589…に対して半田590…により半田付けされ電気的に接続される。
【0075】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4の基板側直線部579の先端側は、電源基板24に形成された端子挿入孔572−1、572−2…572−4(図6参照)に挿入され、配線パターン591…に対して半田592…により半田付けされ電気的に接続される。
【0076】
図6において、絶縁筐体570の凹部585の右内側面には二本の溝部593(図12参照)が上下方向に形成されている。絶縁筐体570の凹部585の左内側面の前辺及び後辺には溝部594(図12参照)が上下方向に形成されている。絶縁筐体570の凹部585の左内側面における上部前寄り及び上部後寄りには、凹部595、596が形成されている。
【0077】
次に、ハーネス側コネクタ613について詳細に説明する。
図6において、ハーネス側コネクタ613は、ジャック絶縁体620と金等の導電性の高い金属で形成された複数のジャック端子631−1…、632−1…(図15参照)とを備えている。ジャック絶縁体620は、プラスチック等の絶縁性に素材で嵌合部621と基部622を一体形成したものである。ジャック絶縁体620の嵌合部621は、基板側コネクタ563の凹部585に挿入されるようになっている。
【0078】
嵌合部621の先端面には、電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4(図11参照)が設けられている。図11に示す電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4は、図6に示すハーネス側コネクタ613と基板側コネクタ563が結合する場合に、それぞれ対応する電極ピン573−1、573−2…573−4、574−1、574−2…574−4のコネクタ側直線部577、580が差し込まれるようになっている。
【0079】
図11に示す複数の電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4の内部には、図15に示すジャック端子631−1…、632−1…が植設されている。図15において、ジャック端子631−1…、632−1…は、それぞれ電極ピン挿入口641−1…、642−1…に挿入された電極ピン573−1…、574−1…のコネクタ側直線部577、580と電気的に接続する。また、ジャック端子631−1、632−1…の基端側は、開口633−1…、634−1…(図6参照)により外側に露出し、ハーネス603の個々の配線ケーブル635−1…、636−1…と電気的に接続している。ハーネス603は、配線ケーブル635−1…、636−1…を透明の軟性樹脂で形成されたチューブ637に挿通したものである。ハーネス603は、コネクタカバー703に形成された貫通孔790(図8乃至図10参照)を介して外部に延出している。
【0080】
図6において、ハーネス側コネクタ613の左側面の前側及び後側には、基板側コネクタ563の溝部594に挿入するレール641が形成されている。前後のレール641の間には、下端側がハーネス側コネクタ613本体と連続し、上方が弾性変形により左右に湾曲可能の可動板642が設けられている。可動板642の上部には、右方向に突出する操作部643が一体形成により設けられている。可動板642の外側面の中間部には、基板側コネクタ563の凹部595、596にそれぞれ係止する係止爪644、645が形成されている。
ハーネス側コネクタ613の基部622の左側面における操作部643の前後には、左方向に突出する段部646、647が形成されている。
【0081】
図7において、ハーネス側コネクタ613の嵌合部621の右側面には、基板側コネクタ563の溝部593(図6参照)に挿入するレール651、651が形成されるとともに溝部652、653が形成されている。
溝部652、653は、嵌合部621の下端から基部622の中間部まで連通している。
【0082】
以下、コネクタカバー703について詳細に説明する。
図6において、コネクタカバー703は、一方及び他方に半体711、712から構成されている。
【0083】
半体711は、透明で硬質の合成樹脂を素材とし、左側側壁721と上側及び前後の板状部722、723、724(図7参照)と、フランジ部725、726を一体で形成したものである。半体711の左側側壁721の上辺、前辺及び後辺には、上側及び前後の板状部722、723、724(図7参照)が右方向に延出して形成されている。
【0084】
前側の板状部723の下辺及び左側側壁721の下辺の前部にはフランジ部725が前方及び左方向に同程度の突出量で突出して形成されている。このフランジ部725は、前側の板状部723及び左側側壁721に対して直交する板状に形成されている。
【0085】
後側の板状部724の下辺及び左側側壁721の下辺の後部にはフランジ部726が後方及び左方向に同程度の突出量で突出して形成されている。このフランジ部725は、後側の板状部724及び左側側壁721に対して直交する板状に形成されている。
【0086】
左側側壁721の下部には、ハーネス側コネクタ613の操作部643及び段部646、647が挿入される切欠部727が形成されている。切欠部727の下側には、ハーネス側コネクタ613の段部646、647を係止する係止部728、729が形成されている。
【0087】
図7において、前側の板状部723の内側面の上部及び中間部には、凹部731、732が形成されている。後側の板状部724の内側面の上部及び中間部には、凹部733、734が形成されている。
【0088】
前側の板状部723の右辺の上部及び中間部には、突起部735、736が形成されている。後側の板状部724の右辺の上部及び中間部には、突起部737、738が形成されている。
上側の板状部722の右辺の中央部には切欠部740が形成されている。
切欠部740の縁には、上方に向けて突出する凸部741が形成されている。
【0089】
図6において、半体712は、透明で硬質の合成樹脂を素材とし、右側側壁751と上側及び前後の板状部752、753、754と、フランジ部755を一体で形成したものである。半体712の右側側壁751の上辺、前辺及び後辺には、上側及び前後の板状部752、753、754が左方向に延出して形成されている。
【0090】
前後の板状部753、754の下辺及び右側側壁751の下辺の前部にはフランジ部755が前後及び右方向に同程度の突出量で突出して形成されている。フランジ部755は前後の板状部753、754及び右側側壁751に対して直交する板状に形成されている。
【0091】
右側側壁751の内側面には、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653(図7参照)に挿入する突起部756、757が形成されている。右側側壁751の内側面の突起部756、757から所定間隔を置いた上部には、ハーネス側コネクタ613の上面の右端に係止する段部758が形成されている。
【0092】
上側の板状部752の右辺の中央部には切欠部760が形成されている。
切欠部760の縁には、上方に向けて突出する凸部761が形成されている。
【0093】
右側側壁751の内側面の板状部753近傍及び板状部754近傍には、半体711の凹部731、732、733、734(図7参照)に係止する係止爪771、772、773、774が突出して形成されている。前側の板状部753の内側面の上部及び中間部には、半体711の突起部735、736(図7参照)が挿入される溝部775、776が形成されている。後側の板状部753の右辺の上部及び中間部には、半体711の突起部737、738(図7参照)が挿入される溝部777、778が形成されている。
【0094】
以下、半体711、712をハーネス側コネクタ613に取り付け固定する場合について説明する。
図6及び図7に示す半体711、712をハーネス側コネクタ613に取り付け固定する場合、まず作業者は、半体711をハーネス側コネクタ613の基部622の左側に被せ、半体711の切欠部727にハーネス側コネクタ613の操作部643及び段部646、647を挿入する。
【0095】
次に、作業者は、半体712をハーネス側コネクタ613の基部622の右側に被せ、半体711の突起部735、736、737、738(図7参照)を半体712の溝部775、776、777、778(図6参照)に挿入し、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653(図7参照)に半体712の突起部756、757(図6参照)を挿入し、ハーネス側コネクタ613の上面の左端に半体712の段部758(図6参照)を係止させ、半体711の凹部731、732、733、734(図7参照)に半体711の係止爪771、772、773、774(図6参照)に係止させることでカシメを行いコネクタカバー703を組み立てる。これにより、図8乃至図11に示すように、半体711、712より成るコネクタカバー703はハーネス側コネクタ613から取り外せない状態で固定する。この場合、図8に示すハーネス側コネクタ613の段部646、647は係止部728、729と切り欠き727の内周とに間に挟まれ、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653の上端(図7参照)とハーネス側コネクタ613の上面の間が半体712の突起部756、757(図6参照)と半体712の段部758(図6参照)の間に挟まれるので、コネクタカバー703からハーネス側コネクタ613が外れることはない。
【0096】
図8及び図9に示すように、ハーネス側コネクタ613にコネクタカバー703を取り付けた状態では、半体711の上側の板状部722と上側の半体712の上側の板状部752は、一面の平面部780となる。半体711の前側の板状部723と半体712の前側の板状部753は、前側の一面の側壁781となる。図10に示すように、半体711の後側の板状部724と上側の半体712の後側の板状部754は、後側の一面の側壁782となる。図8及び図10に示すように、上側の板状部722の切欠部740と上側の板状部752の切欠部760は、ハーネス603が挿通する貫通孔790を形成する。図11に示すように、コネクタカバー703の下面には開口791が形成される。コネクタカバー703は、開口791からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を突出させている。
フランジ部725、726、755は前記コネクタカバー703における前記開口791の外周に形成される。
【0097】
以下、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を基板側コネクタ563に接続する場合について説明する。
図8に示すコネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を図6に示す基板側コネクタ563に接続する場合、まず、作業者は、図8に示すコネクタカバー703を指で保持し、ハーネス側コネクタ613の嵌合部621を図6に示す基板側コネクタ563の凹部585に挿入する。これにより、図8に示すハーネス側コネクタ613のレール641が図6に示す基板側コネクタ563の溝部594に挿入し、図9に示すハーネス側コネクタ613のレール651が図6に示す基板側コネクタ563の溝部593に挿入し、図8に示す可動板642が湾曲して係止爪644、645が図6に示す凹部585、596に進入し、凹部595、596にそれぞれ係止する。これにより、図13乃至図15に示すように、ハーネス側コネクタ613は基板側コネクタ563に接続固定される。
【0098】
ここで、凹部585、596に係止爪644、645が係止した状態では、基板側コネクタ563の凹部585からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を引き抜けない状態になる。
基板側コネクタ563からハーネス側コネクタ613を外す場合には、前記操作部643を作業者が押圧することで凹部585、596に対する係止爪644、645の係止が解除して、基板側コネクタ563の凹部585からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を引き抜くことができる。
【0099】
コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を基板側コネクタ563に接続した状態では、図13に示すフランジ部725、726、755は前記電源ボックス511のコネクタ露出口553の縁に板面で密着する。
【0100】
尚、第1及び第2のコネクタ用開口部551、552、第1及び第2の基板側コネクタ561、562、ハーネス側コネクタ611、612、コネクタカバー701、702についても、図6乃至図15に示したコネクタ用開口部553、基板側コネクタ563、ハーネス側コネクタ613、コネクタカバー703と同様の構造を採用している。
このような構造により、電源基板24は、基板側コネクタ561、562、563と電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板になっている。
【0101】
電源ボックス511は、前記電源基板24を収容するとともに、前記基板側コネクタ561、562、563を外部に露出させるコネクタ露出口551、552、553が形成された基板ボックスになっている。
【0102】
ハーネス601、602、603は、前記電源ボックス511の外側に配置された電気部品の主制御基板20、サブ制御基板40、ホッパ装置21に一端が接続する。
ハーネス側コネクタ611、612、613は、先端側に前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合する嵌合部621を有し、基端側に前記ハーネス601、602、603の他端が接続され、前記基板側コネクタ561、562、563とハーネス601、602、603を電気的に接続する。
【0103】
コネクタカバー701、702、703は、ハーネス側コネクタ611、612、613が挿通する貫通孔790が形成された平面部780と四面の側壁781、782、721、751を有して一面が開口し、この開口791からハーネス側コネクタ611、612、613の嵌合部621を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタ611、612、613の基端側を覆うとともに固定する。
【0104】
前記ハーネス側コネクタ611、612、613の周囲の一側壁には、前記前記基板側コネクタ561、562、563との接続を解除するための操作部643が設けられている。
【0105】
前記コネクタカバー701、702、703の四面の一側壁となる左側側壁721には、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記操作部643を収容可能な切欠部727を設けている。
【0106】
前記コネクタカバー701、702、703における前記開口791の外周には、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記嵌合部621が前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合した状態で前記電源ボックス511のコネクタ露出口551、552、553の縁に板面で密着するフランジ部725、726、755を形成している。
【0107】
前記コネクタカバー701、702、703は、前記平面部780の貫通孔790から前記開口791に亘る一対の分割線792(図13参照)に沿って一方及び他方に半体711、712に分割され、当該一方及び他方の半体711、712にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部として凹部731、732、733、734と係止爪771、772、773、774が設けられている。
【0108】
図1乃至図15に示した実施形態のスロットマシン1によれば、前記コネクタカバー701、702、703のフランジ部は、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記嵌合部621が前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合した状態で前記電源ボックス511の前記コネクタ露出口551、552、553の縁に板面で密着して不正器具のコネクタ露出口551、552、553への進入を防止するので、制御基板としての電源基板24に対する不正器具を用いた不正行為を防止することができるとともに、前記コネクタカバー701、702、703の切欠部727を介して前記ハーネス側コネクタ611、612、613の操作部を操作することで、前記コネクタカバー701、702、703を変形させることなく前記ハーネス側コネクタ611、612、613と前記基板側コネクタ561、562、563との接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバー701、702、703により制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネス601、602、603の意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタ611、612、613の脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタ611、612、613の脱抜が可能になる。これにより、本実施形態では、メンテナンスの際の作業性を低下させることなく電源基板24に対する不正アクセスをより効果的に防止でき、不正行為による遊技施設の損失を防止し、遊技施設の経営状態を改善できる。
【0109】
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、一方及び他方の半体711、712の間にハーネス側コネクタ611、612、613及びハーネス601、602、603を挟んだ状態で当該一方及び他方の半体711、712をカシメにより嵌合することでハーネス側コネクタ611、612、613に前記コネクタカバー701、702、703を容易に取り付けることが可能になり、容易に電源基板24に対する不正アクセスを防止することができる。
【0110】
尚、図1乃至図15に示した実施形態では、ハーネス側コネクタ611、612、613及び基板側コネクタ561、562、563として8ピンのコネクタを用いたスロットマシンに本発明を適用したが、例えば12ピン等、別のピン数のハーネス側コネクタ及び基板側コネクタを用いたスロットマシンに適用してもよい。また、図1乃至図15に示した実施形態では、基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板として電源基板24を用いたが、他の制御基板、例えば主制御基板20やサブ制御基板40を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、スロットマシンに限らず、メダルを使用するアレンジボール、雀球遊技機等の他の遊技機に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】図1は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの内部構造を表した図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの制御システムを表したブロック図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による電源ユニットの斜視図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の左斜め上から見た分解斜視図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態によるコネクタカバー及びハーネス側コネクタの右斜め上から見た分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの左斜め上から見た斜視図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの右斜め上から見た斜視図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの上面図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの底面図である。
【図12】図12は、本発明の一実施形態による基板側コネクタの上面図である。
【図13】図13は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の左斜め上から見た斜視図である。
【図14】図14は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の右側から見た側面図である。
【図15】図15は、本発明の一実施形態による図14に示したハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部のA−A線断面図である。
【符号の説明】
【0113】
1…スロットマシン、2…外装筐体、3…前扉、4…上部パネル部、
5…下部パネル部、6…メダル受皿部、6a…メダル受皿、
7…操作卓、8…開口、20…主制御基板、21…ホッパ装置、
22…補助貯留部、23…電源ユニット、24…電源基板、
25…外部集中端子基板、30…発光駆動部、
32a、32b…スピーカ、33…中央表示基板、
34…メダル選別装置、34a…メダルセンサ、35…ガイド部材、
36…ガイド部材、37…ガイド部材、38a、38b…スピーカ、
39…放電灯点灯装置、40…サブ制御基板、41…パネル面、
42…表示窓、46…演出用照明部、
48a、48b…演出用放音部、49…液晶表示装置、
49a…表示窓、50…パネル板、51…表示パネル、
61…メダル払出口、
62a、62b…左右の演出用放音部、71…メダル投入部、
72…メダル投入口、73、74…ベットボタン、
75…スタートレバー、76a、76b、76c…ストップボタン、
77…精算ボタン、78…鍵穴、81…電源スイッチ、82…リセット釦、83…設定
錠、84…扉、100…リールユニット、
101a、101b、101c…リール、200…CPU、
201…記憶部、202…システムプログラム、
203…メダルクレジット手段、204…入賞抽選テーブル、
205…内部抽選フラグ、206…乱数発生装置、210…演出装置、
250、260…基板ケース、251、252…ブラケット部材、
501…電源ユニット本体、502…ねじりバネ、
503…摘み部材、511…電源ボックス、512…前面部、
512…前面部、513、514…棒状部材、515…嵌合穴、
521、522…フック部、523…取付孔、
531…円形部、532…嵌合部、541…鍵穴、516…上面部、
551、552、553…コネクタ用開口部、
554…通気用スリット、561、562、563…基板側コネクタ、
570…絶縁筐体、
571−1、571−2、571−3、571−4…端子挿入孔、
572−1、572−2、572−3、572−4…端子挿入孔、
573−1、573−2、573−3、573−4…電極ピン、
574−1、574−2、574−3、574−4…電極ピン、
575、578…折曲部、576、579…基板側直線部、
577、580…コネクタ側直線部、581…結合面、
582…基端面、583…基板取付面、584…右側面、
585…凹部、586、587…貫通孔、589…配線パターン、
590…半田、591…配線パターン、592…半田、
593、594…溝部、595、596…凹部、
601、602、603…ハーネス、
611、612、613…ハーネス側コネクタ、
701、702、703…コネクタカバー、
620…ジャック絶縁体、631−1、632−1…ジャック端子、
621…嵌合部、622…基部、
641−1、641−2、641−3、641−4…電極ピン挿入口、
642−1、642−2、642−3、642−4…電極ピン挿入口、
631−1、632−1…ジャック端子、
633−1、633−1…開口、
635−1、636−1…配線ケーブル、637…チューブ、
790…貫通孔、641…レール、642…可動板、643…操作部、
644、645…係止爪、646、647…段部、
651、651…レール、652、653…溝部、
711、712…半体、721…左側側壁、
722、723、724…板状部、725、726…フランジ部、
727…切欠部、728、729…係止部、731、732…凹部、
733、734…凹部、735、736、737、738…突起部、
740…切欠部、741…凸部、751…右側側壁、
752、753、754…板状部、755…フランジ部、
756、757…突起部、758…段部、760…切欠部、
761…凸部、771、772、773、774…係止爪、
775、776、777、778…溝部、780…平面部、
781、782…側壁、790…貫通孔、791…開口、
792…分割線
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源ボックスに収納した電源基板と接続するハーネス側コネクタをコネクタカバーで覆った遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例としてのスロットマシンが存在している。スロットマシンは、前面が開口する箱状に形成された本体と、本体の前面開口を開閉自在とする前面扉とから構成されている。本体内には、外周に複数種類の図柄が配列されたリール、貯留されたメダルを払出すためのメダル払出装置、電源基板が内蔵された電源ユニット、その他各種装置や基板等が配設されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
前記電源ユニットは、電源基板を収納する電源ボックスにコネクタ露出口を形成し、このコネクタ露出口から電源基板側のコネクタを露出させ、このコネクタにスロットマシンの各種構成要素と接続したハーネスのコネクタを接続することで、ハーネスを介してメダル払出装置等の各種装置に電力を供給するようにしている。
【0004】
しかしながら従来の電源ユニットを用いたスロットマシンでは、不正を行う者が、電源ボックスのコネクタ露出口におけるコネクタ以外の部分から不正器具を挿入し、その先端を電源基板の配線面の配線部分に接触させ、制御基板やホッパ装置に誤動作を起こさせて、不正にメダルを払い出させる等の不正行為が行われる可能性が高かった。このような不正行為は電源基板に限らず主制御基板等、外部へ所定の信号を出力する制御基板についても同様である。このことに対応して、特許文献2には、コネクタカバーの開放端となる拡径端部が収容ケースに形成した開口部を取り囲んだ状態で収容ケースの外面に当接することで、基板収容ケースのコネクタ挿通開口部とコネクタ間に存在する隙間を外部に露出させず、回路基板への不正アクセスを防止する技術が記載されている。さらに、特許文献2には、コネクタカバーにより回路基板(制御基板)への不正アクセスを防止するとともに、ケーブル(ハーネス)を偶然に引っかける等の意図しない引っ張りによる配線コネクタ(ハーネス側コネクタ)の脱抜を防ぎ、さらに所定の操作により配線コネクタの脱抜を可能にするため、コネクタカバーの前記拡径端部の周縁に係止突起部を設け、配線コネクタを基板コネクタに嵌合接続するとき、前記係止突起部が、収容ケースに形成した開口部とコネクタ周辺との間に生じる間隙に嵌入して配線コネクタの抜け止めが図られる配線接続構造が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−124849号公報
【特許文献2】特開2006−130229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら従来のコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜を可能にする配線接続構造では、配線コネクタを脱抜する場合、作業者が手作業でコネクタカバーを変形させる必要があるため、コネクタカバーの素材として硬質のものは採用できなかった。
【0007】
本発明は、こうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板と、前記制御基板を収容するとともに、前記基板側コネクタを外部に露出させるコネクタ露出口が形成された基板ボックスと、前記基板ボックスの外側に配置された電気部品に一端が接続するハーネスと、先端側に前記基板側コネクタと嵌合する嵌合部を有し、基端側に前記ハーネスの他端が接続され、前記基板側コネクタと前記ハーネスを電気的に接続するハーネス側コネクタと、前記ハーネスが挿通する貫通孔が形成された平面部と四面の側壁を有して一面が開口し、この開口から前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタの基端側を覆うとともに固定するコネクタカバーと、を備える遊技機であって、前記ハーネス側コネクタの周囲の一側壁には、前記基板側コネクタとの接続を解除するための操作部が設けられており、前記コネクタカバーの四面の一側壁には、前記ハーネス側コネクタの前記操作部を収容可能な切欠部を設け、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記基板ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着するフランジ部を前記コネクタカバーにおける前記開口の外周に形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、前記コネクタカバーは、前記平面部の貫通孔から前記開口に亘る一対の分割線に沿って一方及び他方に半体に分割された状態で形成され、当該一方及び他方の半体にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項1及び2に記載の遊技機によれば、前記コネクタカバーのフランジ部は、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記電源ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着して不正器具のコネクタ露出口への進入を防止するとともに、前記コネクタカバーの切欠部を介して前記ハーネス側コネクタの操作部を操作することで、前記コネクタカバーを変形させることなく前記ハーネス側コネクタと前記基板側コネクタとの接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になる。
【0011】
請求項2に記載の遊技機によれば、一方及び他方の半体の間にハーネス側コネクタ及びハーネスを挟んだ状態で当該一方及び他方の半体をカシメにより嵌合することでハーネス側コネクタに前記コネクタカバーを容易に取り付けることが可能なだけではなく、カシメによってコネクタカバーが嵌合されているため簡単には取り外せないようになっており、制御基板に対する不正器具を用いた不正行為を防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の遊技機によれば、ハーネス側コネクタの嵌合部が基板側コネクタと嵌合した状態で、コネクタカバーのフランジ部が電源ボックスのコネクタ露出口の縁に板面で密着して不正器具の前記コネクタ露出口への進入を防止するとともに、前記コネクタカバーの切欠部を介して前記ハーネス側コネクタの操作部を操作することで、前記コネクタカバーを変形させることなく前記ハーネス側コネクタと前記基板側コネクタとの接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバーにより制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネスの意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタの脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタの脱抜が可能になるので、メンテナンスの際の作業性を低下させることなく制御基板に対する不正アクセスをより効果的に防止でき、不正行為による遊技施設の損失を防止し、遊技施設の経営状態を改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態をスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1はスロットマシン1の外観構造を表した斜視図である。図2はスロットマシン1の外観構造を表した正面図である。図3は前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。図4はスロットマシン1の制御システムを表したブロック図である。
【0014】
図1において、スロットマシン1は、前方に開口を有する略矩形状の箱体である外装筐体2と、当該外装筐体2に対して蝶番機構により回動可能に取り付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3とを備えている。
【0015】
図1及び図2において、前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留するメダル受皿6aが一体的に形成されたメダル受皿部6が設けられている。
【0016】
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及びメダル受皿部6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
【0017】
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成されている。スロットマシン1は、このような表示窓42を通して外装筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視されるようになっている。
【0018】
ここで、外装筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できる。
【0019】
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部46と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部48a、48bが配置されている。
スロットマシン1は、ゲームの進行に応じて上述した演出用照明部46等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
【0020】
また、演出用放音部48a、48bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓49aに面して遊技機の演出装置として液晶表示装置49が配置されている。なお、液晶表示装置49は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
【0021】
操作卓7の上面右側にはメダル投入部71が設けられている。メダル投入部71はメダルを投入するためのメダル投入口72を有する。また、当該上面の左側には、押しボタンスイッチである2個のベットボタン73、74が設けられている。
【0022】
ベットボタン73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。本スロットマシン1においては、ゲームを開始する際に、ベットボタン73が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
【0023】
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作旱を備え、操作旱が傾倒操作されるとオン、操作旱から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
【0024】
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。
【0025】
さらに、操作卓7の前面の左隅には、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、後述するメダルクレジット手段203(図4参照)が内部貯留したメダルを精算して払い出させることを指示するための精算ボタン77が設けられている。
【0026】
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴78が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴78に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって外装筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を外装筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
【0027】
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示する表示パネル51が設けられている。
下部パネル部5の下側に配置されたメダル受皿部6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留するメダル受皿6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する左右の演出用放音部62a、62bとが配置されている。
【0028】
次に、図3を参照して、外装筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。
図3において、外装筐体2の前方には開口8を有している。この開口8内の上部には、左右のブラケット部材251、252を介して硬質プラスチックの基板ケース250に収納された主制御基板20が取り付けられている。主制御基板20は、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)を備えている。
【0029】
外装筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が外装筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータによって回転駆動される。
【0030】
また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する上記ステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
【0031】
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、電源ユニット23が設けられている。電源ユニット23の内部の右側には、いわゆる配電盤に相当する電源基板24が設けられている。電源ユニット23は、後述のハーネスを介してホッパ装置21、電源ユニット23及びサブ制御基板40と電気的に接続する。更に、外装筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
【0032】
次に、前扉3の裏面側上部には、発光駆動部30が配置されている。発光駆動部30は、演出用照明部46の光源である高輝度の発光ダイオードが複数配列され、この発光ダイオードを発光駆動する駆動回路が実装されている。
【0033】
また、前扉3の裏面側上部には、上述の演出用放音部48a、48bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、スピーカ32a、32bの間には、液晶表示装置49が取り付けられている。更に、液晶表示装置49の裏面側には、電気回路基板で形成され硬質プラスチックの基板ケース260に収納されたサブ制御基板40が取り付けられている。
【0034】
主制御基板20及びサブ制御基板40は、スロットマシン1の作動を制御する制御基板である。
サブ制御基板40の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板50が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75(図1参照)及びストップボタン76a、76b、76c(図1参照)等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
【0035】
中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
【0036】
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを外装筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル払出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル払出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル払出口61に隣接して、上述した演出用放音部62a、62bに対向するスピーカ38a、38bが取り付けられている。
【0037】
なお、スロットマシン1全体の動作は、外装筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板40は、液晶表示装置49による演出映像の表示制御、及び演出用放音部48a、48b、62a、62bのスピーカ32a、32b、38a、38bを使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
【0038】
次に、図4のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
図4において、主制御基板20は、CPU200と、記憶部201とを備えている。
記憶部201は、ROM、RAM等の半導体メモリによって構成され、スロットマシンゲーム用のシステムプログラム202が予め記憶されている。主制御基板20は、記憶部201に記憶されたシステムプログラム202に従ってCPU200が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。
【0039】
また、記憶部201にはメダルクレジット手段203が設けられている。メダルクレジット手段203はスロットマシン1が内部貯留するメダルの数であるクレジットをメモリに記憶する。
【0040】
主制御基板20には、ベットボタン73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c、精算ボタン77等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a、ホッパ装置21等のメダル払出装置、及びサブ制御基板40等がハーネスを介して接続されている。
【0041】
主制御基板20は、前記操作スイッチ類やメダル選別装置34のメダルセンサ34aからの出力信号によりゲームに係る操作を検出する。
主制御基板20は、動作モードがメダルベット待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをゲームの賭数に加算する。
【0042】
また、主制御基板20は、動作モードがメダルクレジット入力待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをメダルクレジット手段203のクレジットに加算する。ここで、メダルベット待機状態とは、1つのゲームが終了した後、当該ゲームにメダルが賭けられるのを待機している状態のことを示している。メダルクレジット入力待機状態とは、当該ゲームにメダルが賭けられた後、メダルクレジット手段203の前記クレジット数が最大値(50)になるまでの状態のことを示している。
【0043】
主制御基板20は、各リール101a、101b、101cに設けられる基準位置センサ120a、120b、120cの検出信号を入力し、各リールの基準となる回転位置を把握しながら、回胴装置基板130に所定の回胴駆動パルスデータを送出する。回胴装置基板130は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って各ステッピングモータ110a、110b、110cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
主制御基板20は、入賞が確定した場合等において、ホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルをメダル受皿6aに払い出す。
【0044】
また、主制御基板20は、精算ボタン77が操作された場合、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルしてホッパ装置21に払い出させるとともに、メダルクレジット手段203(図4参照)が内部貯留したメダルを精算してホッパ装置21に精算前のクレジット数のメダルを払い出させる。
【0045】
サブ制御基板40は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示装置49(図1参照)、演出用照明部46(図1参照)、演出用放音部48a、48b、62a、62b(図1参照)のスピーカ32a、32b、38a、38b等の演出装置210を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
【0046】
一方、主制御基板20の記憶部201には、入賞抽選テーブル204が記憶されている。また、記憶部201には、内部当選した入賞役に対応するフラグを記憶する内部抽選フラグ記憶領域205が設定されている。主制御基板20には、乱数値のデータを発生する乱数発生装置206がCPU200に接続した状態で設けられている。例えばCPU200は、スタートレバー75の操作を検出した時点で乱数発生装置206から乱数値を取得し、入賞抽選テーブル204を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU200は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として抽選結果を当選にし、記憶部201の内部抽選フラグ記憶領域205における当選した入賞役のフラグをオンにする。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
【0047】
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が液晶表示装置49等によって行われる。次に、遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し、もしくは、何れかのベットボタン73、74を押圧操作することで、スロットマシン1は、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームを準備する。
【0048】
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ205に記憶される。
【0049】
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、リール101a、101b、101cが停止し、主制御基板20は、停止した各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ205に対応する入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているかどうか判定する。
【0050】
これら図柄の組合せが一致し役への入賞が確定すると、スロットマシン1は、主制御基板20によりメダルクレジット手段203の制御を行い、内部貯留しているメダルのクレジット数が所定の数になるまで、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルをクレジット数に加算する。さらに、スロットマシン1は、前記配当数と前記クレジット数の加算結果が前記所定の数を超過すると、この超過した数のメダルをメダル受皿6aへ払い出す。
【0051】
以下、図5乃至図12を参照して電源ユニット23及びこの周辺部について詳細に説明する。
【0052】
図5は、電源ユニット23の斜視図である。図6は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の左斜め上から見た分解斜視図である。図7は、コネクタカバー703及びハーネス側コネクタ613の右斜め上から見た分解斜視図である。図8は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の左斜め上から見た斜視図である。図9は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の右斜め上から見た斜視図である。図10は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の上面図である。図11は、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613の底面図である。図12は、基板側コネクタ563の上面図である。図13は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の左斜め上から見た斜視図である。図14は、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部の右側から見た側面図である。図15は、図14に示したハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部のA−A線断面図である。
図5において、電源ユニット23は、電源ユニット本体501と、ねじりバネ502と、摘み部材503と、扉84とから構成されている。
【0053】
電源ユニット本体501は、箱形の電源ボックス511の内部に電源基板24を収納し、電源ボックス511の前面部512に電源スイッチ81、リセット釦82、設定錠83等を設けたものである。前面部512の左上コーナー及び左下のコーナーの若干内側には、扉84の回動軸となる棒状部材513、514が設けられている。
【0054】
扉84は透明樹脂を板状に形成したものである。扉84の左上コーナー及び左下のコーナーには、当該扉84の回動軸となる棒状部材513、514にそれぞれ掛かるフック部521、522がそれぞれ形成されている。扉84の右側中間部には、摘み部材503を取り付ける取付孔523が形成されている。摘み部材503の前部には、指で握られる円形部531が形成されている。摘み部材503の後部には、電源ボックス511の前面部512に形成された嵌合穴515と嵌合する嵌合部532が形成されている。扉84と前面部512の間には、ねじりバネ502が設けられている。ねじりバネ502は、前面部512を閉塞する方向に扉84を付勢している。
【0055】
このような構造により、電源ユニット23は、作業者が摘み部材503の円形部531を指で引くことで摘み部材503の嵌合部532が嵌合穴515から外れ、扉84が棒状部材513、514を中心にして回動して開き、前面部512の電源スイッチ81、リセット釦82、設定錠83等の操作部が操作可能となる。
【0056】
また、電源ユニット23は、扉84が開いた状態で作業者が円形部531から指を離せば、ねじりバネ502の付勢により扉84が閉まる方向に回動し、摘み部材503の嵌合部532が嵌合穴515に挿入して嵌合し、扉84が閉まった状態で固定される。
【0057】
一方、設定錠83には設定キーが挿入される鍵穴541が形成されている。
電源ボックス511の上面部516には、第1乃至第3のコネクタ用開口部551、552、553及び複数の通気用スリット554、554…554が形成されている。
【0058】
第1乃至第3のコネクタ用開口部551、552、553は、若干横長に形成された長四角形状で上面部516の右側前半に並べて形成されている。
一方、電源基板24の部品実装面には、インバータ回路等を構成する電子部品及び第1乃至第3の基板側コネクタ561、562、563が実装されている。
【0059】
更に詳しく説明すると、第1のコネクタ用開口部551は、第1の基板側コネクタ561を露出させるためのものであり、上面部516の右前側コーナーの近傍に設けられている。第1の基板側コネクタ561は、主制御基板20(図4参照)に電気的に接続するハーネス601のハーネス側コネクタ611と結合する。
【0060】
第2のコネクタ用開口部552は、第2の基板側コネクタ562を露出させるためのものであり、第1のコネクタ用開口部551の後側に設けられている。基板側コネクタ562は、サブ制御基板40(図4参照)に電気的に接続するハーネス602のハーネス側コネクタ612と結合する。
【0061】
第3のコネクタ用開口部553は、第3の基板側コネクタ563を露出させるためのものであり、第2のコネクタ用開口部552の後側に設けられている。基板側コネクタ563は、ホッパ装置21(図4参照)に電気的に接続するハーネス603のハーネス側コネクタ613と結合する。
【0062】
電源ユニット23の電源基板24は、第1の基板側コネクタ561及びハーネス601(図7参照)を介して主制御基板20(図4参照)に、各種電力を供給するとともにリセット釦82、設定錠83等の操作により得られた操作検出信号を供給する。
また、電源基板24は、第2の基板側コネクタ562及びハーネス602(図7参照)を介してサブ制御基板40(図4参照)に各種電力を供給する。
【0063】
また、電源基板24には、主制御基板20(図4参照)が生成したホッパ装置制御用のコマンドデータが、ハーネス601及び第1の基板側コネクタ561を介して供給される。さらに、電源基板24には、ホッパ装置21(図4参照)を駆動させる回路が設けられている。電源基板24は、主制御基板20(図4参照)から供給されるコマンドデータに基づいて所定の電圧値の駆動電力を所定の期間、基板側コネクタ563及びハーネス603を(図7参照)介してホッパ装置21(図4参照)のモータ等に供給し、ホッパ装置21(図4参照)を駆動してメダルの払い出しを行わせる。
また、ハーネス601、602、603のハーネス側コネクタ611、612、613には、それぞれコネクタカバー701、702、703が取り付けられている。
【0064】
以下、ハーネス側コネクタ613、基板側コネクタ563及びその周辺部について詳細に説明する。
図6において、基板側コネクタ563は、回路基板としての電源基板24の一面に固定され、電源基板24が電源ボックス511(図5参照)に収納された状態で、電源基板24に形成された端子挿入孔571−1、571−2…571−4、572−1、572−2…572−4を介して当該電源基板24の他面に形成された配線パターンと電気的に接続するとともに、ハーネス603の一端に設けられたハーネス側コネクタ613と結合して前記ハーネス603の個々の配線ケーブル635−1、635−2…635−4、636−1、636−2…636−4と電気的に接続する。
【0065】
以下、基板側コネクタ563について更に詳細に説明する。
基板側コネクタ563は、絶縁筐体570に、第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4と、第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4とを植設したものである。
【0066】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4は、折曲部575によりL字状に形成され、当該折曲部575より一方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して垂直方向に延出して前記電源基板24(図4参照)と電気的に接続する基板側直線部576になり、前記折曲部575より他方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して平行方向に延出するコネクタ側直線部577になっている。
【0067】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4は、折曲部578によりL字状に形成され、当該折曲部578より一方の側が前記電源基板24の板面に対して垂直方向に延出して前記電源基板24(図4参照)と電気的に接続する基板側直線部579になり、前記折曲部より他方の側が前記電源基板24(図4参照)の板面に対して平行方向に延出するコネクタ側直線部580になっている。
【0068】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4の基板側直線部579及びコネクタ側直線部580は、それぞれ前記第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4の基板側直線部576及びコネクタ側直線部577より短く形成されている。
【0069】
絶縁筐体570は、合成樹脂等の絶縁性の素材で形成され、前記ハーネス側コネクタ613と結合する結合面581(図15参照)を有し、この結合面581を電源基板24の外周方向に向けて配置している。また、絶縁筐体570は、当該結合面581の反対側に基端面582(図15参照)を有し、当該結合面581と当該基端面582の間に前記電源基板24に取り付けられる基板取付面583(図15参照)を有している。基板取付面583の反対側は、右側面584になっている。
【0070】
前記結合面581には、前記ハーネス側コネクタ613の嵌合部621が挿入される凹部585が形成されている。この凹部585は、開口形状が若干横長の四角形になっている。
【0071】
図15において、絶縁筐体570の前記基端面582の右側面584寄りには、第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4(図6及び図14参照)のコネクタ側直線部577が挿入される貫通孔586、586…586(図12参照)が形成されている。
【0072】
絶縁筐体570の前記基端面582の基板取付面583寄りには、第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4(図6参照)のコネクタ側直線部580が挿入される貫通孔587、587…587(図12参照)が形成されている。
【0073】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4(図6参照)のコネクタ側直線部577の先端側及び第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4(図6参照)のコネクタ側直線部580の先端側は、凹部585の底面から上方に向けて立設する。
【0074】
第1のサイズの電極ピン573−1、573−2…573−4の基板側直線部576の先端側は、電源基板24に形成された端子挿入孔571−1、571−2…571−4(図6参照)に挿入され、配線パターン589…に対して半田590…により半田付けされ電気的に接続される。
【0075】
第2のサイズの電極ピン574−1、574−2…574−4の基板側直線部579の先端側は、電源基板24に形成された端子挿入孔572−1、572−2…572−4(図6参照)に挿入され、配線パターン591…に対して半田592…により半田付けされ電気的に接続される。
【0076】
図6において、絶縁筐体570の凹部585の右内側面には二本の溝部593(図12参照)が上下方向に形成されている。絶縁筐体570の凹部585の左内側面の前辺及び後辺には溝部594(図12参照)が上下方向に形成されている。絶縁筐体570の凹部585の左内側面における上部前寄り及び上部後寄りには、凹部595、596が形成されている。
【0077】
次に、ハーネス側コネクタ613について詳細に説明する。
図6において、ハーネス側コネクタ613は、ジャック絶縁体620と金等の導電性の高い金属で形成された複数のジャック端子631−1…、632−1…(図15参照)とを備えている。ジャック絶縁体620は、プラスチック等の絶縁性に素材で嵌合部621と基部622を一体形成したものである。ジャック絶縁体620の嵌合部621は、基板側コネクタ563の凹部585に挿入されるようになっている。
【0078】
嵌合部621の先端面には、電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4(図11参照)が設けられている。図11に示す電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4は、図6に示すハーネス側コネクタ613と基板側コネクタ563が結合する場合に、それぞれ対応する電極ピン573−1、573−2…573−4、574−1、574−2…574−4のコネクタ側直線部577、580が差し込まれるようになっている。
【0079】
図11に示す複数の電極ピン挿入口641−1、641−2…641−4、642−1、642−2…642−4の内部には、図15に示すジャック端子631−1…、632−1…が植設されている。図15において、ジャック端子631−1…、632−1…は、それぞれ電極ピン挿入口641−1…、642−1…に挿入された電極ピン573−1…、574−1…のコネクタ側直線部577、580と電気的に接続する。また、ジャック端子631−1、632−1…の基端側は、開口633−1…、634−1…(図6参照)により外側に露出し、ハーネス603の個々の配線ケーブル635−1…、636−1…と電気的に接続している。ハーネス603は、配線ケーブル635−1…、636−1…を透明の軟性樹脂で形成されたチューブ637に挿通したものである。ハーネス603は、コネクタカバー703に形成された貫通孔790(図8乃至図10参照)を介して外部に延出している。
【0080】
図6において、ハーネス側コネクタ613の左側面の前側及び後側には、基板側コネクタ563の溝部594に挿入するレール641が形成されている。前後のレール641の間には、下端側がハーネス側コネクタ613本体と連続し、上方が弾性変形により左右に湾曲可能の可動板642が設けられている。可動板642の上部には、右方向に突出する操作部643が一体形成により設けられている。可動板642の外側面の中間部には、基板側コネクタ563の凹部595、596にそれぞれ係止する係止爪644、645が形成されている。
ハーネス側コネクタ613の基部622の左側面における操作部643の前後には、左方向に突出する段部646、647が形成されている。
【0081】
図7において、ハーネス側コネクタ613の嵌合部621の右側面には、基板側コネクタ563の溝部593(図6参照)に挿入するレール651、651が形成されるとともに溝部652、653が形成されている。
溝部652、653は、嵌合部621の下端から基部622の中間部まで連通している。
【0082】
以下、コネクタカバー703について詳細に説明する。
図6において、コネクタカバー703は、一方及び他方に半体711、712から構成されている。
【0083】
半体711は、透明で硬質の合成樹脂を素材とし、左側側壁721と上側及び前後の板状部722、723、724(図7参照)と、フランジ部725、726を一体で形成したものである。半体711の左側側壁721の上辺、前辺及び後辺には、上側及び前後の板状部722、723、724(図7参照)が右方向に延出して形成されている。
【0084】
前側の板状部723の下辺及び左側側壁721の下辺の前部にはフランジ部725が前方及び左方向に同程度の突出量で突出して形成されている。このフランジ部725は、前側の板状部723及び左側側壁721に対して直交する板状に形成されている。
【0085】
後側の板状部724の下辺及び左側側壁721の下辺の後部にはフランジ部726が後方及び左方向に同程度の突出量で突出して形成されている。このフランジ部725は、後側の板状部724及び左側側壁721に対して直交する板状に形成されている。
【0086】
左側側壁721の下部には、ハーネス側コネクタ613の操作部643及び段部646、647が挿入される切欠部727が形成されている。切欠部727の下側には、ハーネス側コネクタ613の段部646、647を係止する係止部728、729が形成されている。
【0087】
図7において、前側の板状部723の内側面の上部及び中間部には、凹部731、732が形成されている。後側の板状部724の内側面の上部及び中間部には、凹部733、734が形成されている。
【0088】
前側の板状部723の右辺の上部及び中間部には、突起部735、736が形成されている。後側の板状部724の右辺の上部及び中間部には、突起部737、738が形成されている。
上側の板状部722の右辺の中央部には切欠部740が形成されている。
切欠部740の縁には、上方に向けて突出する凸部741が形成されている。
【0089】
図6において、半体712は、透明で硬質の合成樹脂を素材とし、右側側壁751と上側及び前後の板状部752、753、754と、フランジ部755を一体で形成したものである。半体712の右側側壁751の上辺、前辺及び後辺には、上側及び前後の板状部752、753、754が左方向に延出して形成されている。
【0090】
前後の板状部753、754の下辺及び右側側壁751の下辺の前部にはフランジ部755が前後及び右方向に同程度の突出量で突出して形成されている。フランジ部755は前後の板状部753、754及び右側側壁751に対して直交する板状に形成されている。
【0091】
右側側壁751の内側面には、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653(図7参照)に挿入する突起部756、757が形成されている。右側側壁751の内側面の突起部756、757から所定間隔を置いた上部には、ハーネス側コネクタ613の上面の右端に係止する段部758が形成されている。
【0092】
上側の板状部752の右辺の中央部には切欠部760が形成されている。
切欠部760の縁には、上方に向けて突出する凸部761が形成されている。
【0093】
右側側壁751の内側面の板状部753近傍及び板状部754近傍には、半体711の凹部731、732、733、734(図7参照)に係止する係止爪771、772、773、774が突出して形成されている。前側の板状部753の内側面の上部及び中間部には、半体711の突起部735、736(図7参照)が挿入される溝部775、776が形成されている。後側の板状部753の右辺の上部及び中間部には、半体711の突起部737、738(図7参照)が挿入される溝部777、778が形成されている。
【0094】
以下、半体711、712をハーネス側コネクタ613に取り付け固定する場合について説明する。
図6及び図7に示す半体711、712をハーネス側コネクタ613に取り付け固定する場合、まず作業者は、半体711をハーネス側コネクタ613の基部622の左側に被せ、半体711の切欠部727にハーネス側コネクタ613の操作部643及び段部646、647を挿入する。
【0095】
次に、作業者は、半体712をハーネス側コネクタ613の基部622の右側に被せ、半体711の突起部735、736、737、738(図7参照)を半体712の溝部775、776、777、778(図6参照)に挿入し、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653(図7参照)に半体712の突起部756、757(図6参照)を挿入し、ハーネス側コネクタ613の上面の左端に半体712の段部758(図6参照)を係止させ、半体711の凹部731、732、733、734(図7参照)に半体711の係止爪771、772、773、774(図6参照)に係止させることでカシメを行いコネクタカバー703を組み立てる。これにより、図8乃至図11に示すように、半体711、712より成るコネクタカバー703はハーネス側コネクタ613から取り外せない状態で固定する。この場合、図8に示すハーネス側コネクタ613の段部646、647は係止部728、729と切り欠き727の内周とに間に挟まれ、ハーネス側コネクタ613の溝部652、653の上端(図7参照)とハーネス側コネクタ613の上面の間が半体712の突起部756、757(図6参照)と半体712の段部758(図6参照)の間に挟まれるので、コネクタカバー703からハーネス側コネクタ613が外れることはない。
【0096】
図8及び図9に示すように、ハーネス側コネクタ613にコネクタカバー703を取り付けた状態では、半体711の上側の板状部722と上側の半体712の上側の板状部752は、一面の平面部780となる。半体711の前側の板状部723と半体712の前側の板状部753は、前側の一面の側壁781となる。図10に示すように、半体711の後側の板状部724と上側の半体712の後側の板状部754は、後側の一面の側壁782となる。図8及び図10に示すように、上側の板状部722の切欠部740と上側の板状部752の切欠部760は、ハーネス603が挿通する貫通孔790を形成する。図11に示すように、コネクタカバー703の下面には開口791が形成される。コネクタカバー703は、開口791からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を突出させている。
フランジ部725、726、755は前記コネクタカバー703における前記開口791の外周に形成される。
【0097】
以下、コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を基板側コネクタ563に接続する場合について説明する。
図8に示すコネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を図6に示す基板側コネクタ563に接続する場合、まず、作業者は、図8に示すコネクタカバー703を指で保持し、ハーネス側コネクタ613の嵌合部621を図6に示す基板側コネクタ563の凹部585に挿入する。これにより、図8に示すハーネス側コネクタ613のレール641が図6に示す基板側コネクタ563の溝部594に挿入し、図9に示すハーネス側コネクタ613のレール651が図6に示す基板側コネクタ563の溝部593に挿入し、図8に示す可動板642が湾曲して係止爪644、645が図6に示す凹部585、596に進入し、凹部595、596にそれぞれ係止する。これにより、図13乃至図15に示すように、ハーネス側コネクタ613は基板側コネクタ563に接続固定される。
【0098】
ここで、凹部585、596に係止爪644、645が係止した状態では、基板側コネクタ563の凹部585からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を引き抜けない状態になる。
基板側コネクタ563からハーネス側コネクタ613を外す場合には、前記操作部643を作業者が押圧することで凹部585、596に対する係止爪644、645の係止が解除して、基板側コネクタ563の凹部585からハーネス側コネクタ613の嵌合部621を引き抜くことができる。
【0099】
コネクタカバー703を取り付けたハーネス側コネクタ613を基板側コネクタ563に接続した状態では、図13に示すフランジ部725、726、755は前記電源ボックス511のコネクタ露出口553の縁に板面で密着する。
【0100】
尚、第1及び第2のコネクタ用開口部551、552、第1及び第2の基板側コネクタ561、562、ハーネス側コネクタ611、612、コネクタカバー701、702についても、図6乃至図15に示したコネクタ用開口部553、基板側コネクタ563、ハーネス側コネクタ613、コネクタカバー703と同様の構造を採用している。
このような構造により、電源基板24は、基板側コネクタ561、562、563と電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板になっている。
【0101】
電源ボックス511は、前記電源基板24を収容するとともに、前記基板側コネクタ561、562、563を外部に露出させるコネクタ露出口551、552、553が形成された基板ボックスになっている。
【0102】
ハーネス601、602、603は、前記電源ボックス511の外側に配置された電気部品の主制御基板20、サブ制御基板40、ホッパ装置21に一端が接続する。
ハーネス側コネクタ611、612、613は、先端側に前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合する嵌合部621を有し、基端側に前記ハーネス601、602、603の他端が接続され、前記基板側コネクタ561、562、563とハーネス601、602、603を電気的に接続する。
【0103】
コネクタカバー701、702、703は、ハーネス側コネクタ611、612、613が挿通する貫通孔790が形成された平面部780と四面の側壁781、782、721、751を有して一面が開口し、この開口791からハーネス側コネクタ611、612、613の嵌合部621を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタ611、612、613の基端側を覆うとともに固定する。
【0104】
前記ハーネス側コネクタ611、612、613の周囲の一側壁には、前記前記基板側コネクタ561、562、563との接続を解除するための操作部643が設けられている。
【0105】
前記コネクタカバー701、702、703の四面の一側壁となる左側側壁721には、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記操作部643を収容可能な切欠部727を設けている。
【0106】
前記コネクタカバー701、702、703における前記開口791の外周には、板状に形成され、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記嵌合部621が前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合した状態で前記電源ボックス511のコネクタ露出口551、552、553の縁に板面で密着するフランジ部725、726、755を形成している。
【0107】
前記コネクタカバー701、702、703は、前記平面部780の貫通孔790から前記開口791に亘る一対の分割線792(図13参照)に沿って一方及び他方に半体711、712に分割され、当該一方及び他方の半体711、712にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部として凹部731、732、733、734と係止爪771、772、773、774が設けられている。
【0108】
図1乃至図15に示した実施形態のスロットマシン1によれば、前記コネクタカバー701、702、703のフランジ部は、前記ハーネス側コネクタ611、612、613の前記嵌合部621が前記基板側コネクタ561、562、563と嵌合した状態で前記電源ボックス511の前記コネクタ露出口551、552、553の縁に板面で密着して不正器具のコネクタ露出口551、552、553への進入を防止するので、制御基板としての電源基板24に対する不正器具を用いた不正行為を防止することができるとともに、前記コネクタカバー701、702、703の切欠部727を介して前記ハーネス側コネクタ611、612、613の操作部を操作することで、前記コネクタカバー701、702、703を変形させることなく前記ハーネス側コネクタ611、612、613と前記基板側コネクタ561、562、563との接続を解除することができるので、硬質の素材により形成されたコネクタカバー701、702、703により制御基板への不正アクセスを防止するとともに、ハーネス601、602、603の意図しない引っ張りによるハーネス側コネクタ611、612、613の脱抜を防ぎ、さらに所定の操作によりハーネス側コネクタ611、612、613の脱抜が可能になる。これにより、本実施形態では、メンテナンスの際の作業性を低下させることなく電源基板24に対する不正アクセスをより効果的に防止でき、不正行為による遊技施設の損失を防止し、遊技施設の経営状態を改善できる。
【0109】
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、一方及び他方の半体711、712の間にハーネス側コネクタ611、612、613及びハーネス601、602、603を挟んだ状態で当該一方及び他方の半体711、712をカシメにより嵌合することでハーネス側コネクタ611、612、613に前記コネクタカバー701、702、703を容易に取り付けることが可能になり、容易に電源基板24に対する不正アクセスを防止することができる。
【0110】
尚、図1乃至図15に示した実施形態では、ハーネス側コネクタ611、612、613及び基板側コネクタ561、562、563として8ピンのコネクタを用いたスロットマシンに本発明を適用したが、例えば12ピン等、別のピン数のハーネス側コネクタ及び基板側コネクタを用いたスロットマシンに適用してもよい。また、図1乃至図15に示した実施形態では、基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板として電源基板24を用いたが、他の制御基板、例えば主制御基板20やサブ制御基板40を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、スロットマシンに限らず、メダルを使用するアレンジボール、雀球遊技機等の他の遊技機に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】図1は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの内部構造を表した図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態によるスロットマシンの制御システムを表したブロック図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による電源ユニットの斜視図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の左斜め上から見た分解斜視図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態によるコネクタカバー及びハーネス側コネクタの右斜め上から見た分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの左斜め上から見た斜視図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの右斜め上から見た斜視図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの上面図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態によるコネクタカバーを取り付けたハーネス側コネクタの底面図である。
【図12】図12は、本発明の一実施形態による基板側コネクタの上面図である。
【図13】図13は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の左斜め上から見た斜視図である。
【図14】図14は、本発明の一実施形態によるハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部の右側から見た側面図である。
【図15】図15は、本発明の一実施形態による図14に示したハーネス側コネクタ、基板側コネクタ及びその周辺部のA−A線断面図である。
【符号の説明】
【0113】
1…スロットマシン、2…外装筐体、3…前扉、4…上部パネル部、
5…下部パネル部、6…メダル受皿部、6a…メダル受皿、
7…操作卓、8…開口、20…主制御基板、21…ホッパ装置、
22…補助貯留部、23…電源ユニット、24…電源基板、
25…外部集中端子基板、30…発光駆動部、
32a、32b…スピーカ、33…中央表示基板、
34…メダル選別装置、34a…メダルセンサ、35…ガイド部材、
36…ガイド部材、37…ガイド部材、38a、38b…スピーカ、
39…放電灯点灯装置、40…サブ制御基板、41…パネル面、
42…表示窓、46…演出用照明部、
48a、48b…演出用放音部、49…液晶表示装置、
49a…表示窓、50…パネル板、51…表示パネル、
61…メダル払出口、
62a、62b…左右の演出用放音部、71…メダル投入部、
72…メダル投入口、73、74…ベットボタン、
75…スタートレバー、76a、76b、76c…ストップボタン、
77…精算ボタン、78…鍵穴、81…電源スイッチ、82…リセット釦、83…設定
錠、84…扉、100…リールユニット、
101a、101b、101c…リール、200…CPU、
201…記憶部、202…システムプログラム、
203…メダルクレジット手段、204…入賞抽選テーブル、
205…内部抽選フラグ、206…乱数発生装置、210…演出装置、
250、260…基板ケース、251、252…ブラケット部材、
501…電源ユニット本体、502…ねじりバネ、
503…摘み部材、511…電源ボックス、512…前面部、
512…前面部、513、514…棒状部材、515…嵌合穴、
521、522…フック部、523…取付孔、
531…円形部、532…嵌合部、541…鍵穴、516…上面部、
551、552、553…コネクタ用開口部、
554…通気用スリット、561、562、563…基板側コネクタ、
570…絶縁筐体、
571−1、571−2、571−3、571−4…端子挿入孔、
572−1、572−2、572−3、572−4…端子挿入孔、
573−1、573−2、573−3、573−4…電極ピン、
574−1、574−2、574−3、574−4…電極ピン、
575、578…折曲部、576、579…基板側直線部、
577、580…コネクタ側直線部、581…結合面、
582…基端面、583…基板取付面、584…右側面、
585…凹部、586、587…貫通孔、589…配線パターン、
590…半田、591…配線パターン、592…半田、
593、594…溝部、595、596…凹部、
601、602、603…ハーネス、
611、612、613…ハーネス側コネクタ、
701、702、703…コネクタカバー、
620…ジャック絶縁体、631−1、632−1…ジャック端子、
621…嵌合部、622…基部、
641−1、641−2、641−3、641−4…電極ピン挿入口、
642−1、642−2、642−3、642−4…電極ピン挿入口、
631−1、632−1…ジャック端子、
633−1、633−1…開口、
635−1、636−1…配線ケーブル、637…チューブ、
790…貫通孔、641…レール、642…可動板、643…操作部、
644、645…係止爪、646、647…段部、
651、651…レール、652、653…溝部、
711、712…半体、721…左側側壁、
722、723、724…板状部、725、726…フランジ部、
727…切欠部、728、729…係止部、731、732…凹部、
733、734…凹部、735、736、737、738…突起部、
740…切欠部、741…凸部、751…右側側壁、
752、753、754…板状部、755…フランジ部、
756、757…突起部、758…段部、760…切欠部、
761…凸部、771、772、773、774…係止爪、
775、776、777、778…溝部、780…平面部、
781、782…側壁、790…貫通孔、791…開口、
792…分割線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板と、
前記制御基板を収容するとともに、前記基板側コネクタを外部に露出させるコネクタ露出口が形成された基板ボックスと、
前記基板ボックスの外側に配置された電気部品に一端が接続するハーネスと、
先端側に前記基板側コネクタと嵌合する嵌合部を有し、基端側に前記ハーネスの他端が接続され、前記基板側コネクタと前記ハーネスを電気的に接続するハーネス側コネクタと、
前記ハーネスが挿通する貫通孔が形成された平面部と四面の側壁を有して一面が開口し、この開口から前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタの基端側を覆うとともに固定するコネクタカバーと、
を備える遊技機であって、
前記ハーネス側コネクタの周囲の一側壁には、前記基板側コネクタとの接続を解除するための操作部が設けられており、
前記コネクタカバーの四面の一側壁には、前記ハーネス側コネクタの前記操作部を収容可能な切欠部を設け、
板状に形成され、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記基板ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着するフランジ部を前記コネクタカバーにおける前記開口の外周に形成したことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記コネクタカバーは、前記平面部の貫通孔から前記開口に亘る一対の分割線に沿って一方及び他方に半体に分割された状態で形成され、当該一方及び他方の半体にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項1】
基板側コネクタと電子部品とを有し、外部へ所定の信号を出力する制御基板と、
前記制御基板を収容するとともに、前記基板側コネクタを外部に露出させるコネクタ露出口が形成された基板ボックスと、
前記基板ボックスの外側に配置された電気部品に一端が接続するハーネスと、
先端側に前記基板側コネクタと嵌合する嵌合部を有し、基端側に前記ハーネスの他端が接続され、前記基板側コネクタと前記ハーネスを電気的に接続するハーネス側コネクタと、
前記ハーネスが挿通する貫通孔が形成された平面部と四面の側壁を有して一面が開口し、この開口から前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部を突出させた状態で前記ハーネス側コネクタの基端側を覆うとともに固定するコネクタカバーと、
を備える遊技機であって、
前記ハーネス側コネクタの周囲の一側壁には、前記基板側コネクタとの接続を解除するための操作部が設けられており、
前記コネクタカバーの四面の一側壁には、前記ハーネス側コネクタの前記操作部を収容可能な切欠部を設け、
板状に形成され、前記ハーネス側コネクタの前記嵌合部が前記基板側コネクタと嵌合した状態で前記基板ボックスの前記コネクタ露出口の縁に板面で密着するフランジ部を前記コネクタカバーにおける前記開口の外周に形成したことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記コネクタカバーは、前記平面部の貫通孔から前記開口に亘る一対の分割線に沿って一方及び他方に半体に分割された状態で形成され、当該一方及び他方の半体にはカシメにより互いに嵌合するカシメ嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−229168(P2008−229168A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−75322(P2007−75322)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
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