説明

遊技機

【課題】 遊技者に遊技機の動作内容の変更に関与している感覚を十分に与え、遊技意欲を向上させることを目的とする。
【解決手段】 遊技機1はリーチ状態となるとパスワードが取得可能な状態となり、遊技者からパスワードが入力されると、これに連動して遊技機1の演出内容が変更されるようになっている。この遊技機1では、特別図柄表示装置23において遊技演出に関する画像表示が行われ、外部表示装置150においてパスワードに関する情報表示が行われるようになっている。このパスワードに関する情報表示が行われる際には、特別図柄表示装置23にて、外部表示装置150に関する情報が表示されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ遊技機等の遊技機では、遊技盤に設けられた単一の画像表示装置によって遊技における演出を行う方法は広く用いられているが、状況によっては複数の表示装置を用いたほうが良い場合もあるものと考えられる。例えば、複数の表示装置を用いることにより、表示の自由度が増し、演出態様を多様なものとすることも可能となる演出とは関係ない何らかの情報を遊技者に伝達しようとした場合、演出を行う表示装置とは異なる表示装置にて行ったほうが見易く、表示制御も行いやすいケースも想定される。
【0003】
【特許文献1】特開平11−28276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このように複数の表示装置を用いると斬新であり、かつ様々な利点があるが、それに伴う特有の問題も考えられる。一例を挙げると、遊技者が一方の表示装置に注目している場合に、それ以外の表示装置で表示される情報に気付かない可能性がある。特に一方の表示装置が注目度の高い表示態様の場合においては、その問題が顕著となる。また、他方(即ち、遊技者が注目していない側)の表示装置において重要度の高い情報が表示されるような場合にも問題性が大きい。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、複数の表示装置が設けられ、かつ、それら複数の表示装置間において関連性のある表示がなされるように構成される遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
上記課題を解決するための有効な手段とその作用・効果を以下に示す。
【0007】
<手段1.>
所定の第1表示装置と、
この第1表示装置の表示制御を行う第1表示制御手段と、
この第1表示装置とは異なる第2表示装置とを備え、
前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置にて所定情報が表示される前、又は表示されている最中に、前記第1表示装置において前記第2表示装置に関する情報である第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0008】
手段1の構成(即ち請求項1の構成)のように、少なくとも2つの表示装置を有してなる遊技機において、第2の表示装置にて所定情報が表示される際に、第1表示装置にて第2表示装置関連情報を表示するようにすれば、第1表示装置に注目する遊技者に対し、第2表示装置を意識させることが可能となる。これによって、具体的には、第1表示装置に注目するあまり第2表示装置に表示される所定情報を見なかったり見落とすようなことを防止できる。また、第1表示装置と第2表示装置とを関連付けて表示態様の自由度を高めるといった効果が期待できる。
【0009】
なお、仮に音声のみで第2表示装置を意識付けようとすると遊技場における様々な音にかき消されて、十分な効果が得られない虞があるが、上記手段のようにすれば、視覚的に第2表示装置を意識付けることができるため効果的である。なお、「第2表示装置関連情報」とは、第2表示装置に関する何らかの情報であれば様々なものを採用でき、例えば、後述するように第2表示装置の表示状態に関する表示状態情報や、第2表示装置の位置を指示する位置指示情報、第2表示装置での表示内容に関する表示内容関連情報などが挙げられる。勿論これら以外であってもよい。
【0010】
<手段2.>
前記第2表示装置関連情報は、前記第2表示装置の表示状態に関する情報である表示状態情報を含むことを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0011】
このように第1表示装置において、第2表示装置がどのような表示状態にあるのかを表示するようにすれば、遊技者は状況に応じて見る位置を的確に変えることが可能となる。即ち、遊技者は第2表示装置が見るべき表示状態にあるのかそうでないのかを判断できることとなり、状態に応じて選択的に見ることが可能となる。
【0012】
<手段3.>
前記第2表示装置関連情報は、前記第2表示装置の位置を指示する位置指示情報を含むことを特徴とする手段1又は手段2に記載の遊技機。
【0013】
このようにすれば、位置指示情報によって第2表示装置の位置を知ることができる。例えば、遊技者が第1表示装置に注目していたとしても、指示情報によって第2表示装置をスムーズに把握することができる。なお、位置指示情報としては後述するように第2表示装置が配置される方向を指し示す方向指示情報を含むように構成してもよく、目立ちやすい部位と関連させて指示するようにしてもよい。例えば、上皿部の上方に第2表示装置が配置される場合には、「上皿部の上にある表示装置に注目!」「遊技盤外部の表示装置を見てください!」といった具合に、よく知られている部位と関連付けて指示するようにしてもよい。
【0014】
<手段4.>
前記位置指示情報は、前記第2表示装置が配置される方向を指示する方向指示情報を含むことを特徴とする手段3に記載の遊技機。
【0015】
このようにすることにより、どの方向に第2表示装置が配置されるのかを方向指示情報によって指示するようにすればその配置位置を直感的にすばやく察知できることとなる。方向指示情報としては、矢印や指先などで視覚的に方向を指示する画像や、文章的に説明する説明画像(例えば、「遊技盤の右下方向を向いてください」とか、「下側に注目!」といったような説明を行う画像)などの方向指示画像を用いて行うことができる。
【0016】
<手段5.>
前記方向指示情報は、前記第2表示装置が配置される方向を視覚的に指し示す矢印図柄、指先図柄等の視覚指示情報を有してなることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
【0017】
このようにすれば、遊技者は視覚指示情報に基づいて第2表示装置の位置を直感的に即座に知ることができることとなる。
【0018】
<手段6.>
前記第1表示装置は遊技における画像演出を行う画像表示装置からなり、
前記第1表示制御手段は、前記画像演出と並行して前記第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段5のいずれかに記載の遊技機。
【0019】
このようにすれば、画像演出中であっても画像表示装置と第2表示装置とを関連付けることができ、遊技者が画像演出に集中していたとしても、第2表示装置関連情報が必然的に目に入る構成となり、第2表示装置に関する情報を意識させ易くなる。
【0020】
<手段7.>
前記第1表示制御手段は、前記第1表示装置における画像演出を動画にて行うように制御するとともに、この動画演出と並行して前記第2表示装置関連情報の表示を行うように制御することを特徴とする手段6に記載の遊技機。
【0021】
このような動画演出中は演出性が高く、動画演出を中断して端末出力データに関する情報表示を行おうとすると興趣低下を招く虞がある。上記構成によれば、高い演出性を維持しつつも重要な情報を伝えることができる構成となる。
【0022】
さらに具体的には、前記第1表示装置において、リーチ予告時、リーチ時、大当り時、確変抽選時、確率変動時、時短モード時等の特別の遊技状態の際の動画演出が行われているタイミングにおいて、前記第2表示装置関連情報の表示が行われるように構成できる。
【0023】
<手段8.>
遊技者に特別な利益が付与される遊技状態の前段階における動画演出が行われている際に、その動画演出と並行して前記第2表示装置関連情報の表示を行うように制御することを特徴とする手段7に記載の遊技機。
【0024】
遊技者は、大当り、確率変動などの特別な利益が付与される遊技状態を望み、その前段階の動画演出は非常に注目することとなる。このような遊技状態の際においては、遊技者はその演出に極めて熱中するため、仮に第2表示装置にて何らかの情報が表示されていたとしても見落とす可能性が高い。しかしながら上記構成によれば、第2表示装置関連情報により効果的に知らせることができる。また、このようなときに動画演出を中断するようにして伝達を行うと、演出性の低下度合が著しくなってしまう可能性があるが、上記構成によれば、遊技における非常に演出性の高いタイミングにおいても演出を中断することなく情報を伝達できる構成となる。
【0025】
<手段9.>
前記第1表示制御手段は、前記第1表示装置内での、前記遊技における画像演出を行う演出領域の一部において、前記第2表示装置関連情報が表示されるように表示制御を行うことを特徴とする手段6ないし手段8のいずれかに記載の遊技機。
【0026】
このようにすれば、演出に集中する遊技者に対して第2表示装置を印象付けやすくなる。また、演出の一部として第2表示装置関連情報を用いるといったことも可能となる。
【0027】
<手段10.>
前記第1表示装置内での、前記遊技における画像演出を行わない部分において、前記第2表示装置に関する第2表示装置関連情報が表示されるように表示制御が行われることを特徴とする手段6ないし手段9のいずれかに記載の遊技機。
【0028】
このようにすれば演出と区別して第2表示装置関連情報が表示されることとなり、第2表示装置関連情報が見やすく、目に入りやすい構成となる。特に、画像演出に対して第2表示装置に関する第2表示装置関連情報を関与させたくない場合において効果的となる。
【0029】
<手段11.>
前記第1表示装置は遊技における画像演出を行う画像表示装置からなり、
前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置関連情報を表示する際に、前記画像演出を停止、又は中断することを特徴とする手段1ないし手段5のいずれかに記載の遊技機。
【0030】
このようにすれば、演出に注目する遊技者の意識を、強制的に第2表示装置関連情報のほうへと向けることができる。
【0031】
<手段12.>
前記第2表示装置において複数種類の情報が表示されるように構成されており、前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置においてその複数種類の情報のうち特定種類の情報の表示が行われる前に、予め前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示することを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の遊技機。
【0032】
このようにすれば、第2表示装置において特定種類の情報表示が行われる旨を前もって知らせることができ、遊技者は予め特定種類の情報表示に対して準備が行え、特定種類の情報の見落としがなくなる。
【0033】
<手段13.>
前記第2表示装置において複数種類の情報が表示されるように構成されており、前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置においてその複数種類の情報のうち特定種類の情報の表示が行われたことを条件としてその特定情報の表示が行われている最中に、前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段12のいずれかに記載の遊技機。
【0034】
このようにすれば、第2表示装置において特定種類の情報表示が行われている旨を遊技者にタイミング良く知らせることができる構成となり、リアルタイム性をもたせやすい構成となる。
【0035】
<手段14.>
前記第2表示装置と関連して遊技者に対して所定の報知を行う第2表示装置関連報知手段が設けられており、
前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示する際に、前記第2表示装置関連報知手段により報知が行われるようになっていることを特徴とする手段1ないし手段13のいずれかに記載の遊技機。
【0036】
このようにすれば、第2表示装置関連情報の表示と併せて報知がなされることとなるため、第2表示装置を相乗的により一層注目させることが可能となる。また、第2表示装置関連報知手段としては、例えば、ランプ等の発光手段や、スピーカー等の音声手段を用いて構成することができる。なお、「前記第2表示装置と関連して遊技者に対して所定の報知を行う」とは、例えば、第2表示装置の近傍に配置されて第2表示装置と位置的に関連した状態で報知を行うような構成などが挙げられる。
【0037】
<手段15.>
前記第2表示装置関連報知手段は、前記第2表示装置と一体的に、又は前記第2表示装置の近傍に配置されることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
【0038】
このようにすることにより、第2表示装置付近が目立つこととなるため、第2表示装置関連情報の表示を一層効果的にすることができる。
【0039】
<手段16.>
前記第1表示装置は遊技領域の内部に設けられる一方、前記第2表示装置は、遊技領域の外部に設けられた外部表示装置からなることを特徴とする手段1ないし手段15のいずれかに記載の遊技機。
【0040】
このようにすれば、第2表示装置を遊技領域内に配置しにくい構成のものにおいて有効な構成となる。例えば、スペース的に第2表示装置を遊技領域内に設け難い場合であっても、双方の表示装置を共に遊技機内に配置でき、かつ、距離的に離れている場合であっても互いに関連性を持たせることができる。
【0041】
より具体的には、例えば、手段16に記載のものにおいて、遊技領域の前方に配置される透明板を介在させずに遊技者の前方にその表示画面が露出するように前記外部表示装置を構成することができる。その配置位置の例としては、遊技機の前面部であって、透明板の外部位置が挙げられる。例えば、透明板を保持する透明板保持枠における透明板の下方、又は斜め下方に配置するようにしてもよく、上皿部、又は下皿部、若しくはその周囲などに配置してもよい。
【0042】
<手段17.>
前記第1表示装置と前記第2表示装置の両方が、遊技領域の内部に配置されることを特徴とする手段1ないし手段15のいずれかに記載の遊技機。
【0043】
このようにすれば、第1表示装置と第2表示装置の双方が位置的に把握しやすい構成となり、第2表示装置関連情報もあいまって密接に関連することとなる。
なお、前記第2表示装置は、前記第1表示装置と同一の部品枠内に組み込まれるものとしてもよい。このようにすれば、第2表示装置を遊技領域の内部に配置しようとした場合に効果的に省スペース化でき、配置しやすい構成となる。
【0044】
<手段18.>
前記第1表示制御手段は、
前記第1表示装置において、前記第2表示装置関連情報を表示しない通常時においては、画面の略全領域において遊技に関する演出画像が表示されるように表示制御を行い、
他方、前記第2表示装置関連情報を表示する際には、前記第1表示装置の画面の一部領域を前記第2表示装置関連情報を表示する領域として構成し、それ以外の領域において、前記演出画像が表示されるように表示制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段17のいずれかに記載の遊技機。
【0045】
このようにすれば、通常時においては全画面にて表示演出がなされるため、演出性が高く、他方、第2表示装置関連情報を表示する際には一部領域にて表示を行い、それ以外の領域にて演出画像が表示されることとなるため、演出性を損なうことなく第2表示装置関連情報を表示できることとなる。
【0046】
<手段19.>
前記画像演出を行うための演出データを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第2表示装置関連情報の表示を行うためのデータを記憶する前記演出データ記憶手段とは別体にて構成される第2表示装置関連情報用データ記憶手段とを備えたことを特徴とする手段1ないし手段18のいずれかに記載の遊技機。
【0047】
このように演出データ記憶手段と第2表示装置関連情報用データ記憶手段とを別体に設けるようにすれば、それぞれ独立して管理が行いやすくなる。より具体的には演出データ記憶手段と第2表示装置関連情報用データ記憶手段とをそれぞれ別々の基板に配置するように構成できる。
【0048】
手段19に記載の遊技機において、前記演出データ記憶手段にて記憶されるデータと、前記第2表示装置関連情報用データ記憶手段にて記憶されるデータとの双方のデータを用い、前記画像演出と前記第2表示装置関連情報を同一画面にて表示するように表示制御を行うように前記第1表示制御手段を構成できる。
【0049】
手段19に記載の遊技機において、前記演出データ記憶手段を、遊技盤の裏面側に取りつける一方、前記第2表示関連情報用データ記憶手段を、遊技盤以外の部品(例えばガラス扉枠、前枠等の枠体や機構板などの遊技盤の周囲部品など)に取り付けるようにしてもよい。例えば、演出データ記憶手段と第2表示関連情報用データ記憶手段とをそれぞれ別々の基板に配置するように構成し、演出データ記憶手段が配置された基板を遊技盤側に取付け、第2表示関連情報用データ記憶手段が配置された基板を遊技盤以外の部分(ガラス扉枠、前枠、機構板等)に配置するように構成できる。
【0050】
このようにすれば、枠体などを残し、遊技盤を交換して再利用しようとする際(いわゆる「板替え」の際)に、遊技盤の交換に伴って演出データ記憶手段が交換されたとしても、遊技盤以外の部分に取りつけられる第2表示関連情報用データ記憶手段を交換後の新たな遊技盤に流用できることとなる。即ち、遊技盤が変更されても第2表示関連情報用データ記憶手段が遊技盤と別体とされているため、様々な遊技盤に対応しやすくなる。
【0051】
<手段20.>
前記第2表示装置の表示制御を行う第2表示制御手段が、前記第1表示制御手段とは別体として設けられたことを特徴とする手段1ないし手段19のいずれかに記載の遊技機。
【0052】
このように第1表示装置の表示制御を行う第1表示制御手段と第2表示制御手段とを別体に設けるようにすれば、それぞれ独立して管理が行いやすくなる。
【0053】
手段20に記載の遊技機において、前記第1表示制御手段を遊技盤の裏面側に取りつける一方、前記第2表示制御手段を遊技盤以外の部品(例えばガラス扉枠、前枠等の枠体や機構板などの遊技盤の周囲部品など)に配置するようにしてもよい。このようにすれば、上記「板替え」の際に、遊技盤を交換しても第2表示制御手段を流用できる構成となる。より具体的には、第1表示制御手段を所定の第1基板(例えば後述する図柄表示制御基板)として構成し、第2表示制御手段をこれとは異なる第2基板(例えば後述する外部表示制御基板)として構成し、それぞれの基板を別々の部位に配置するようにできる。この場合、第1基板を遊技盤に取付け、第2基板を遊技盤以外の部分に取り付けることができる。
【0054】
<手段21.>
前記第1表示装置及び前記第2表示装置の双方において、遊技に関する演出画像が表示されるように構成されており、前記第2表示装置において特定の演出画像が表示される前、又は表示される最中に前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示するように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段20のいずれかに記載の遊技機。
【0055】
このようにすれば、複数の表示装置にて演出が行われることとなるため演出性が高まり、かつ表示装置間で連携した演出が可能となる。また、今までにない演出態様を創出することも可能となる。
【0056】
<手段22.>
前記第2表示装置において、所定の広告情報を表示するように構成されており、
前記第1表示制御手段は、前記広告情報を表示する前、又は表示の最中に、前記第1表示装置にて前記第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段20のいずれかに記載の遊技機。
【0057】
このようにすれば、遊技機にて広告情報を表示することのできる好適構成となる。そして、第2表示装置にて広告情報を表示するように構成すると、単一の表示装置のみが設けられる遊技機において広告を表示する構成と比較して、広告情報を独立して表示できることとなり、表示タイミングや表示領域の構成などを第2表示装置にて独立して行えることとなる。一方、このように独立して広告情報の表示を行おうとすると、第1表示装置との関連性が希薄となり、第1表示装置に注目している場合に第2表示装置での表示を見ることを忘れてしまったり、第1表示装置を見ている遊技者の視界に第2表示装置が入らない可能性があり、これでは広告情報を表示したとしても広告効果が低減してしまう。しかしながら、上記構成によれば、広告情報を表示する前、又は最中に第2表示装置関連情報を
表示するため、タイミング良く広告情報を見ることのできる構成となる。より具体的には、手段22に記載の遊技機において、前記第2表示装置の表示制御を行う第2表示制御手段により、前記第2表示装置にて前記広告情報が表示されるように制御を行うことができる。
【0058】
<手段23.>
前記第2表示装置において、遊技者に利益を付与する商品券、クーポン券等の利益付与情報に関する情報である利益付与関連情報が表示されるように構成されており、
前記第1表示制御手段は、前記利益付与関連情報を表示する前、又は表示の最中に前記第1表示装置にて前記第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段20のいずれかに記載の遊技機。
【0059】
このように構成すると、遊技者に利益を付与する利益付与情報に関する情報が表示できることとなるため遊技者に有利となるが、折角の有利な情報であっても遊技者が気付かなかったり、無視してしまうと、その効果が得られなくなってしまう。しかしながら、上記構成によれば、第2表示装置にて遊技者に有利な情報を提供できる構成を実現しつつも、その表示をタイミング良く遊技者に伝えることのできる構成となる。なお、より具体的には、手段23に記載の遊技機において、前記第2表示装置の表示制御を行う第2表示制御手段により、前記第2表示装置にて前記利益付与関連情報が表示されるように制御を行うことができる。
【0060】
この利益付与情報の提供方法としては、電子メールなどを用いて遊技者のアドレスに送信するような方法でも良く、後述する手段のように携帯通信端末に対して情報送信するようにしてもよい。また、手段23でいう「利益付与関連情報」は、利益付与情報に関する何らかの情報であればよく、例えば、利益付与情報に関連する商品や役務、或いは提供メーカなどの広告情報や、利益付与情報の内容や利益付与情報が提供される条件などを説明する説明情報などが挙げられる。
【0061】
<手段24.>
前記利益付与情報を携帯通信端末にて取得可能な情報として出力する利益付与情報出力手段を備えたことを特徴とする手段23に記載の遊技機。
【0062】
このようにすれば、遊技機から携帯通信端末に対して利益付与情報を直接出力することができる構成となり、遊技者に極めて有益な構成となる。
【0063】
なお、後述するように第2表示装置を利益付与情報出力手段として機能させるようにしてもよく、第2表示装置とは別に、赤外線発光部や通信アンテナ(例えばブルートゥース通信や、無線LAN通信を行うアンテナ等)などの出力手段を設けるようにしてもよい。
【0064】
<手段25.>
前記利益付与情報は、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報として表されるように構成される一方、前記利益付与情報出力手段は前記第2表示装置からなり、
前記第2表示装置は、前記識別情報を画像表示にて出力するようになっており、他方、前記第1表示制御手段は、前記識別情報が表示される前、又は表示される最中に前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示することを特徴とする手段24に記載の遊技機。
【0065】
このようにすれば、利益付与情報を表示によって携帯通信端末に伝達できるため、遊技機と携帯通信端末との間に特別な通信線などを設けなくとも情報を送ることができ、装置構成の簡素化を図ることが可能となる。また、識別情報が表示される際において、第1表示装置にて第2表示装置関連情報が表示されることとなるため、有益な情報が見落とされること無く遊技者に伝えられることとなる。
なお、より具体的には、手段25に記載の遊技機において、第2表示制御手段による表示制御により、前記識別情報を前記第2表示装置における画像表示により出力するように制御を行うことができる。
【0066】
<手段26.>
前記利益付与情報に関連した広告情報を表示するように制御を行う広告表示制御手段を備え、
前記広告情報の表示と関連した前記利益付与情報が前記利益付与情報出力手段より出力されるように構成されることを特徴とする手段24又は手段25のいずれかに記載の遊技機。
【0067】
このようにすれば、広告情報の有用性を高めることができ、広告効果の大きい構成となる。即ち、単なる広告ではなく、具体的な利益が付与される構成となるため、遊技者の満足度を高めることができる。なお、広告情報を第1表示装置にて表示させる場合には第1表示制御手段を広告表示制御手段として機能させることができる。また、広告情報を第2表示装置にて表示させる場合には第2表示制御手段を広告表示制御手段として機能させることができる。
【0068】
<手段27.>
前記第1表示装置において遊技に関する画像演出が行われるように構成され、
前記第1表示装置による画像演出と、前記広告情報の表示とが並行して行われるように構成されていることを特徴とする手段22又は手段26に記載の遊技システム。
【0069】
このようにすれば画像演出を中断することなく広告情報が表示できることとなり、興趣低下を招くことがなくなる。
【0070】
<手段28.>
所定の携帯通信端末との間で情報通信を行う情報通信部を備え、
前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置にて前記携帯通信端末に関する端末関連情報が表示される前、又は表示される最中に、前記第1表示装置において前記第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段20のいずれかに記載の記載の遊技機。
【0071】
上記手段によれば、携帯通信端末との間で情報通信が可能となる構成を実現でき、さらに、端末関連情報を表示する第2表示装置に関する情報が第1表示装置にて表示されることとなるため、第1表示装置に注目する遊技者に対し、第2表示装置を効果的に意識付けることが可能となる。なお、「端末関連情報」は、携帯通信端末に関する何らかの情報であればよく、例えば携帯通信端末との間の通信に関する情報(例えば、通信の正常、異常などを示す通信状態情報や、通信内容に関する情報など)である通信関連情報としたり、携帯通信端末の操作説明に関する操作説明情報として構成することができる。
【0072】
<手段29.>
前記情報通信部は、携帯通信端末から出力される端末出力データを取得する端末データ取得手段を有してなり、
前記第2表示装置は、前記端末出力データに関する情報を前記端末関連情報として表示するように構成されていることを特徴とする手段28に記載の遊技機。
【0073】
このようにすれば、携帯通信端末からの情報を取得できる斬新な遊技機を構成でき、かつ第2表示装置にて端末出力データに関する情報を独立して表示できることとなるため、表示制御を行いやすい構成となる。なお、「端末出力データに関する情報」とは、端末出力データに関しての何らかの情報であればよく、端末出力データを送信する際の操作説明や、端末出力データの内容に関する情報、端末出力データを受信する構成のものにおいては受信状態に関する情報などが挙げられる。
【0074】
<手段30.>
前記端末データ取得手段は、無線通信によって前記端末出力データを受信するように構成されていることを特徴とする手段29に記載の遊技機。
【0075】
本手段の構成によれば、端末データ取得手段が、無線通信によって、端末出力データを受信するので、携帯通信端末との間で通信ケーブルの接続等の煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機は携帯情報端末から極めて簡単、かつ安価に端末出力データを受信することができる。
【0076】
なお、手段30に記載のものにおいて、赤外線を媒介して端末出力データを受信するように前記端末データ取得手段を構成することができる。このようにすれば、端末データ取得手段が、赤外線を媒介として端末出力データを受信するので、携帯通信端末との間で通信ケーブルの接続等の煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機は携帯情報端末から極めて簡単、かつ安価に端末出力データを受信することができる。
【0077】
<手段31.>
前記端末データ取得手段は、携帯通信端末の表示手段に表示される、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報からなる端末出力データを、画像の読み取りにより取得するように構成されたことを特徴とする手段29に記載の遊技機。
【0078】
画像の読み取りにより携帯通信端末からのデータを取得するように構成しているため、携帯通信端末において遊技機への情報伝達用の構成を簡素化できる。
【0079】
より具体的には、手段31の構成、若しくは手段31に後述のいずれかの手段を付加した構成において、所定の撮影装置を備えるように前記端末データ取得手段を構成し、前記識別情報をその撮影装置にて撮像し、得られた画像を解析するように構成できる。
【0080】
また、手段31の構成、若しくは手段31に後述のいずれかの手段を付加した構成において、前記端末データ取得手段を、所定のコードスキャナ(例えば、公知の二次元コードスキャナの機能を有するようなもの)を有する構成とし、前記携帯通信端末にて表示される前記識別情報を、そのコードスキャナによって光学的に読み取るように構成できる。
【0081】
<手段32.>
前記端末出力データの取得が可能となる取得可能期間を設定する取得可能期間設定手段を備えたことを特徴とする手段29ないし手段31のいずれかに記載の遊技機。
【0082】
このようにすれば、遊技開始後の所定のタイミング(即ち、取得可能期間)で情報データ(即ち、端末出力データ)が受信可能とされているから、遊技者はこのタイミングで情報データを遊技機に送信することとなる。従って、リアルタイム性を持たせやすく、遊技形態の自由度を高めることが可能となる。
【0083】
<手段33.>
前記取得可能期間の際に、前記端末出力データが前記端末出力データ取得手段によって取得されたことを条件として遊技機の動作内容を変更する動作内容変更手段を備えたことを特徴とする手段32に記載の遊技機。
【0084】
取得可能期間において、遊技者が情報を出力(データ送信や画像表示など)すると、これに連動するようにして遊技機の動作内容が変更されるから、遊技者に動作内容の変更に関与している感覚を十分に与えて、遊技意欲を向上させることができる。
【0085】
手段33に記載の遊技機において、前記遊技機の動作内容の変更として、図柄表示装置にて行われる演出を変更することができる。一般に遊技者は、ゲーム内容が表示される液晶等の図柄表示装置を見ながら遊技していることが多いが、この構成によれば遊技者が注目する図柄表示装置の演出が変化するから、遊技機の動作内容が変化したという印象が大きくなり、遊技者の飽きを効果的に防止することができる。なお、図柄表示装置にて行われる演出の変化としては、例えば、図柄表示装置に表示されるキャラクタの変更、変動図柄の背景の変更、リーチアクションの変更、確率変動図柄の変更、確変モード中の演出の変更等が挙げられる。
【0086】
<手段34.>
前記端末関連情報として携帯通信端末の操作に関する操作説明情報が表示されるように表示制御されることを特徴とする手段29ないし手段33のいずれかに記載の遊技機。
【0087】
このようにすれば、携帯通信端末によってリアルタイムで情報入力を行うという今までにない斬新な遊技機構成をとりつつも、遊技者が戸惑うことなく端末操作を行いやすい構成となる。
【0088】
<手段35.>
前記第2表示装置において、前記第1表示装置に関する情報である第1表示装置関連情報を表示することを特徴とする手段1ないし手段34のいずれかに記載の遊技機。
【0089】
このようにすれば、第2表示装置側に注目していたとしても、第1表示装置に関する情報を得られ、双方の装置の関連性を効果的に高めることができる。より具体的には、手段35に記載のものにおいて、第2表示制御手段により、前記第2表示装置において前記第1表示装置関連情報を表示するように制御を行うことができる。
【0090】
<手段36.>
前記第1表示装置において、遊技状態を報知可能な画像演出が行われるようになっており、前記第1表示装置にて特定の遊技状態となったことが表示される前、又は表示される最中に、前記第2表示装置において、前記特定の遊技状態を報知する報知情報を前記第1表示装置関連情報として表示することを特徴とする手段35に記載の遊技機。
【0091】
このようにすれば、第1表示装置で報知される遊技状態が第2表示装置側でも知りうる構成となるため、第2表示装置の表示に注目していたとしても遊技状態の変化を知ることができるため、遊技者は落ち着いて第2表示装置の表示内容を見ることができる。なお、「特定の遊技状態」とは、例えば、図柄変動状態、リーチ予告状態、リーチ状態、大当り状態、確率変動状態、時短状態などが挙げられる。
【0092】
なお、本発明でいう遊技機とは、パチンコ機やスロットマシン、あるいはパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを含む。パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された始動入賞口(作動口)に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された変動入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球)のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0093】
また、スロットマシンの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えたものが挙げられる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0094】
また、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されたものが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0095】
<全体の構成>
以下、本発明の一実施形態(第1実施形態)について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態である遊技機1と、この遊技機1と、情報等の送受信が可能な携帯電話機(本発明の携帯通信端末)3と、この携帯電話機3とインターネット5を介して、接続されている遊技情報の管理を行う管理サーバ7の概念を示している。なお、この管理サーバ7は、例えば遊技機の製造会社等に設置されるが、その設置場所、設置方法等は特に限定されない。
遊技機1からは、遊技機1の大当たり回数等の情報が携帯電話機3に送信され、この情報が携帯電話機3からインターネット5を介して、管理サーバ7に送信されるようになっている。
【0096】
また、管理サーバ7では、携帯電話機3からの大当たり回数等の遊技情報を処理して、その処理結果が所定の条件を満たすと、パスワードをインターネット5を介して、携帯電話機3に送信するようにされている。そして、このパスワードが所定のタイミングで携帯電話機3から遊技機1に送信されると、パスワードによって、遊技機1の演出内容が変更されるようになっている。
なお、本実施形態においては、パスワードが本発明の端末出力データに相当するため、以下の説明におけるパスワード受信手段は、上記手段における端末データ取得手段に相当することとなる。
また、本実施形態においては、遊技機1の可変表示装置の演出内容を変更する構成となっているため、以下の説明における演出内容変更手段が本発明における遊技機1の動作内容変更手段に相当する。具体的には後述する制御装置65(より詳しくは制御装置内のCPU)が取得可能期間設定手段、動作内容変更手段として機能することとなる。
【0097】
<遊技機の構成>
図2に示すように遊技盤21の中央部分には、可変表示装置としての特別図柄表示装置23が組込まれている。この特別図柄表示装置23は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部23Aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図3に示すように、本実施形態では、これらの図柄列として上図柄列25、中図柄列27及び下図柄列29の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。なお、前記表示部23Aには、背景画面等が適宜表示されるようになっている。本実施形態においては特別図柄表示装置23が第1表示装置として機能している。
【0098】
各図柄列25,27,29は、基本的には、図3,図4に示すように、複数種類で複数個の図柄31A〜31Iと、複数個の図柄31Kとによって構成されている。各図柄31A〜31Iは、各種「海の生物」のキャラクタと、1)〜9)の数字との組合せによって構成されている。より詳しくは、図柄31Aは1)の数字及び「タコ」のキャラクタの組合せによって構成されている。また、図柄31Bは2)の数字及び「ハリセンボン」のキャラクタ、図柄31Cは3)の数字及び「カメ」のキャラクタ、図柄31Dは4)の数字及び「サメ」のキャラクタ、図柄31E
は5)の数字及び「エビ」のキャラクタ、図柄31Fは6)の数字及び「アンコウ」のキャラクタ、図柄31Gは7)の数字及び「セイウチ」のキャラクタ、図柄31Hは8)の数字及び「望遠魚」のキャラクタ、図柄31Iは9)の数字及び「カニ」のキャラクタの組合せによって、それぞれ構成されている。そして、1)〜9)の数字は、上図柄列25については降順に、中・下図柄列27、29については昇順にそれぞれ配列されている。これらの図柄31A〜31Iは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
【0099】
また、図柄31Kは種々の「貝」のマークによって構成されており、前記図柄31A〜31I間に配置される。さらに、図柄31Kは、外れ図柄のみとなりうる。
【0100】
図3(a)に示すように、通常変動時には、あたかも海中を泳ぐように複数の図柄31A〜31I、31Kが横方向(右から左へ移動するように)にスクロール表示される。
【0101】
また、図2に示すように、特別図柄表示装置23の上部には普通図柄表示装置33が併設されている。普通図柄表示装置33は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ35と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部37とを備えている。
【0102】
さらに、特別図柄表示装置23の左右両側には一対の通過ゲート39が配設されている。通過ゲート39を遊技球41が通過すると普通図柄表示装置33が作動する。本実施形態では、普通図柄表示装置33は、「0」〜「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部37にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、始動口43の羽根43Aを所定秒数開放させる。この開放により、始動口43への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置33は、遊技球41の通過ゲート39の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ35でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ35が点灯している状態で遊技球41が通過ゲート39を通過してもカウントされず、保留ランプ35が点灯している限り、遊技球41が通過ゲート39を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置33は作動するようになっている。
【0103】
特別図柄表示装置23の表示部23Aでは、各図柄列25,27,29の図柄変動(スクロール変動)が、遊技球41の始動口43への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列25,27,29が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施形態では、図柄変動は、上図柄列25、下図柄列29、中図柄列27の順に停止させられるが、これはあくまでも一例にすぎず、別の順序で停止するようにしてもよい。
【0104】
図3(b)は、表示部23Aにおける大当たり時の画面を示す図である。同図に示すように、大当たり図柄は、リーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列25,27,29の変動が停止させられたとき、表示されている図柄31A〜31Iの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄31A〜31Iが大当たりラインに沿って並んだ組合せとなる場合(例えば7)、7)、7)や3)、3)、3)等)であり、当該組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」となる。
【0105】
本実施形態では、中央の縦ライン(図3(b)参照)、左右の縦ライン、及び斜め(右上がり、右下がり)の2本のクロスラインによって大当たりラインが構成されている(5ラインと称される)。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口45が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
【0106】
また、例えば図5〜図9に示すように、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。リーチ状態には、下図柄列29の図柄変動が、大当たりライン上において上図柄列25の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。例えば図5に示す例では、中央の縦ラインの大当たりライン上において、上図柄列25及び下図柄列29が同一の図柄31Gで停止しており、中図柄列27の図柄31A〜31I、31Kが未だ変動中の状態を示している。この場合において、中図柄列27の大当たりライン上における停止図柄が上下図柄列25,29と同一の図柄(図では図柄31G)であることを条件に、大当たり状態が発生させられる。
【0107】
上記のリーチ状態には、中図柄列27の図柄変動が、最終的に上・下両図柄列25,29の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。
【0108】
リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、中図柄列27の図柄31A〜31I、31Kが単にスクロールする「ノーマルリーチ(図5参照)」の他に、背景に珊瑚礁32Aが表示される「珊瑚礁リーチ(図6参照)」及び、キャラクタとして水着の女の人32B(名前:マリンちゃん)が表示される「マリンちゃんリーチ(図7参照)」、背景が波紋の模様32Cに変化する「波紋リーチ(図8参照)」、キャラクタとして男の人32D(名前:サム)が表示される「サムリーチ(図9参照)」等が設定されている。これらリーチパターンは、上記「ノーマルリーチ」を除いて、「スーパーリーチ」、「プレミアムリーチ」に分類することができる。本実施形態では、「珊瑚礁リーチ」、「マリンちゃんリーチ」及び「波紋リーチ」が「スーパーリーチ」を、「サムリーチ」が「プレミアムリーチ」を構成している。
【0109】
「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。さらに、「プレミアムリーチ」は、滅多に見ることのできないリーチとして位置づけられているものであって、このリーチが演出表示された場合には、極めて高い確率で大当たり状態が発生しうるよう構成されている。
【0110】
これらのリーチパターンは、図16に示すリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定される。
【0111】
本実施形態においては、さらに、携帯電話機3からのパスワードを遊技機1が受信することによって、上記各リーチ状態での演出が変化するようにされている。その一例として、背景の変更及びキャラクタの変更が行われる構成となっている。背景の変更では、例えば、図11〜図15に示すように、通常の背景に替えて、海草34が覆い茂った海の背景と差し替えて表示されるスペシャルリーチとなるようになっている。なお、図11は「スペシャルノーマルリーチ」の場合、図12は「スペシャル珊瑚礁リーチ」の場合、図13は「スペシャルマリンちゃんリーチ」の場合、図14は「スペシャル波紋リーチ」の場合、図15は「スペシャルサムリーチ」の場合を示している。
また、キャラクタの変更は、例えば、キャラクタを海の生物に替えて、図10に示す各種犬のキャラクタ38A〜38Iに変化させるようになっている(図11〜図15参照)。
【0112】
次に、所定の遊技状態となることを事前に示唆する(いわゆる予告する)遊技状態示唆手段について説明する。なお、遊技状態示唆手段としては、図柄がリーチ状態となることを示唆する手段、図柄が大当たり図柄となるなることを示唆する手段、その他の遊技状態を示唆する手段があるが、本実施形態では、リーチ状態となることを事前に示唆するリーチ変動示唆手段(以下、単に「リーチ予告」という)をその代表例として説明する。
【0113】
リーチ予告には、「ノーマルリーチ」となる可能性があることを予告する第1リーチ予告と、「スーパーリーチ」あるいは「プレミアムリーチ」となる可能性があることを予告する第2リーチ予告とがある。
【0114】
第1リーチ予告では、図17に示すように、表示部23Aの下方から上方に向かって大量の泡50が移動するように表示される。これは、あたかも海底から海面に向かって空気の泡が上昇していくように演出表示されるものである。また、第2リーチ予告は、図18に示すように、大量の魚の群れ53(以下、「魚群」という)が右から左へ泳ぎながら移動するように演出表示される。より詳しくは、図18は中央の縦ラインの大当たりライン上において、上図柄列25及び下図柄列29が同一の図柄31Gで停止しており、中図柄列27の図柄31A〜31I、31Kが未だ変動中の状態である。この状態より、魚群53が上・中・下図柄列25,27,29と同方向(図18において、右から左に)移動するように表示されるのである。
【0115】
そして、これらの第2リーチ予告発生の有無と第1リーチ予告発生の有無により複数種類のリーチ予告パターンを作り出すことができる。より詳しくは、リーチ予告パターン0としてリーチ予告無し、リーチ予告パターン1として第1リーチ予告のみ、リーチ予告パターン2として第1リーチ予告+第2リーチ予告表示というように3種類のリーチ予告パターンが設けられている。
【0116】
これらのリーチ予告パターンは、図19に示すリーチ予告種別決定カウンタCYに基づいて決定される。本実施形態では、リーチ予告パターンに応じて、大当たり状態発生の期待値は、異なるものとなっている。
【0117】
遊技球41の始動口43への入賞に基づいて各図柄列25,27,29の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球41が始動口43に入賞した場合には、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、遊技機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
【0118】
図2に示すように、表示装置23において、表示部23Aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ54が組み込まれている。保留ランプ54の数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ54は、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。このほかにも、遊技機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取り付けられている。これらのランプは、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、遊技機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0119】
また、遊技者の操作に応じて変化する遊技機1の遊技状態を検出するべく、本実施形態では、遊技盤21には、スルースイッチ55、始動口用スイッチ57、Vゾーン用スイッチ59及びカウントスイッチ61等がそれぞれ設けられている。スルースイッチ55は、遊技球41の通過ゲート39の通過を検出し、始動口用スイッチ57は、遊技球41の始動口43への入賞を検出し、Vゾーン用スイッチ59は、遊技球41の大入賞口45のうちのVゾーンへの入賞を検出し、カウントスイッチ61は、遊技球41の大入賞口45への入賞を検出する。
【0120】
本実施形態では、各スイッチ55,57,59,61の検出結果に基づき大入賞口用ソレノイド63、特別図柄表示装置23(表示部23A)、各保留ランプ35,54、スピーカ等をそれぞれ駆動制御するために制御装置65が設けられている。
【0121】
制御装置65は、遊技機1の主制御を行うメイン基板を有してなり、このメイン基板に、音量調整基板、LED基板、払い出し制御基板等の各種サブ基板が接続される構成をなしている。また、制御装置65には、サブ基板として図柄表示制御基板65A接続されており、制御装置65のメイン基板や後述する通信制御基板80から入力される信号に基づいて特別図柄表示装置23(第1表示手段)を表示制御するようになっている。本実施形態では図柄表示制御基板65Aが第1表示制御手段として機能するようになっている。
【0122】
通信制御基板80では、赤外線発光部91及び赤外線受光部93を介して携帯電話機3との間で行われる通信処理の制御が行われる。通信制御基板80の具体的構成については後で詳細に説明する。各制御基板は、読出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。
【0123】
また、本実施形態においては、制御装置65による制御の1つとして、遊技モード切替制御がある。本実施形態においては、基本的には2つのモードが用意されている。即ち、例えば300分の1程度の低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その約5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる高確率モード(以降、便宜上「確変モード」と称する)とがある。
【0124】
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部37に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、始動口43の羽根43Aを開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部37における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根43Aの開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置23の表示部23Aの図柄31A〜31I、31Kの変動時間を短くすること、(5)大当たり確率が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施形態における確変モードにおいては、(5)に加えて、(1)〜(4)の全ての事項が実行される。
【0125】
遊技機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たり遊技状態となった際において、最終的に停止表示される図31A〜31Iに関連して次回の遊技モードが示唆(報知)される。より詳しくは、大当たり図柄が偶数の図柄31B、31D、31F、31Hのいずれかの場合には、次回の遊技において通常モードに設定されることとなる。また、大当たり図柄が奇数の図柄31A、31C、31E、31G、31Iのいずれかの場合には、次回の遊技において、特別モードたる確変モードに設定されることとなる。
【0126】
また、制御装置65の出力ポートには、外部接続端子板70が接続されている。また、外部接続端子板70は、ホールコンピュータ(管理コンピュータ)に接続されるホールコンピュータ用の出力端子70A〜Iと、通信制御基板80に接統される通信制御基板用の出力端子70a〜70iとを備えている。
【0127】
ここで、出力端子70A及び70aは、遊技球41が始動口43へ入賞することにより特別図柄表示装置23における図柄変動が発生したことを示す「図柄変動信号」を出力する。
【0128】
また、出力端子70B及び70bは、大当たりの発生中であることを示す「大当たり信号」を出力する。
【0129】
また、出力端子70C及び70cは、ノーマルリーチの発生中であることを示す「ノーマルリーチ信号」を出力する。
【0130】
また、出力端子70D及び70dは、珊瑚礁リーチの発生中であることを示す「珊瑚礁リーチ信号」を出力する。
【0131】
また、出力端子70E及び70eは、マリンちゃんリーチの発生中であることを示す「マリンちゃんリーチ信号」を出力する。
【0132】
また、出力端子70F及び70fは、波紋リーチの発生中であることを示す「波紋リーチ信号」を出力する。
【0133】
また、出力端子70G及び70gは、サムリーチの発生中であることを示す「サムリーチ信号」を出力する。
【0134】
また、出力端子70H及び70hは、球発射装置によって遊技球41の発射が行われているか否かを示す「発射スイッチ信号」を出力する。尚、「発射スイッチ信号」がオンである場合は、遊技球41が発射されている、言い換えれば、遊技が行われていることを、オフである場合は遊技球41の発射が中止されている、言い換えれば、遊技が中止されていることをそれぞれ示している。
【0135】
また、出力端子70I及び70iは、遊技機1にパスワードが受信され、そのパスワードが遊技機1に記憶されたパスワードと一致していることを示すパスワード一致信号を出力する。
【0136】
通信制御基板80は、遊技者が所持する携帯電話機3との間で赤外線通信を行うための電子制御回路を搭載した回路基板となっている。詳細には、図20のブロック図に示すように、インタフェース回路(I/F)81と、CPU83と、ROM85と、RAM87と、不揮発性メモリ88とを備えて構成され、遊技盤21上に設けられた報知手段としての報知ランプ89と、データ送信手段(情報送信手段)としての赤外線発光部91と、端末データ取得手段としての赤外線受光部93とが接続されている。
【0137】
報知ランプ89は、遊技情報の送信が可能となったことを遊技者に視覚的に報知するためのランプである。報知ランプ89は、送信可能な遊技情報が有る場合に点灯し、無い場合には消灯されるようになっている。また、赤外線発光部91から遊技情報の送信が行われている間は報知ランプ89が点滅し、送信が終了すると消灯するようにされており、遊技者に遊技情報の送信状態が視覚的に確認できるようになっている。
【0138】
赤外線発光部91は、携帯電話機3に対して遊技情報等を赤外線信号として送信するための発光デバイスである。
【0139】
赤外線受光部93は、携帯電話機3から送信されるパスワードの赤外線信号を受信するための受光デバイスである。尚、赤外線信号は指向性を有しているため、携帯電話機3の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、遊技機1側の赤外線発光部91及び赤外線受光部93に対向させることによって、遊技機1と携帯電話機3とが互いに通信相手として特定される。また、赤外線発光部91から前方(遊技者側)に向かって赤外線信号が出力されるため、隣接配置される遊技機1同士で赤外線信号が干渉することはない。
【0140】
インタフェース部81は、通信線を介して外部接続端子板70の通信制御基板80用の出力端子70a〜iと接続され、端子よりそれぞれ出力される「図柄変動信号」、「大当たり信号」、「ノーマルリーチ信号」、「珊瑚礁リーチ信号」、「マリンちゃんリーチ信号」、「波紋リーチ信号」、「サムリーチ信号」、「発射信号スイッチ信号」を入力し、かつ「パスワード一致信号」を出力する電子回路である。
【0141】
CPU83は、通信制御基板80各部を制御するための制御装置であり、ROM85から制御プログラムを読み出して実行する。なお、CPU83は、上記手段に記載の異常検出手段、正否判断手段としても機能する。
【0142】
ROM85は、通信制御基板80各部を制御するための制御プログラムや各種のデータ等を記憶する読み出し専用の記憶媒体である。また、ROM内には、パスワード記憶領域85Aが設けられ、後述する遊技機1の演出内容を変化させるためのパスワード、本実施形態では「12345」というパスワードが記憶されている。
【0143】
RAM87は、CPU83によって使用されるワーク領域、後述する変動回数HC、ノーマルリーチ情報カウンタNC、珊瑚礁リーチ情報カウンタSC、マリンちゃんリーチ情報カウンタMC、波紋リーチ情報カウンタHAC、サムリーチ情報カウンタSAC、大当たり情報カウンタOCを記録する遊技情報データ記憶領域87A、後述するサーバ7から配信され、遊技者の携帯電話機3から送信されたパスワードを記憶するパスワード記憶領域87B、及び遊技情報送信用の送信バッファ87Cを有する書き換え可能な記憶媒体である。
【0144】
不揮発性メモリ88は、遊技情報カウンタ88Aを不揮発的に記憶するための書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。不揮発性メモリ88に記憶される遊技情報カウンタ88Aの値は、例えば、変動回数に対応して、1ずつカウントアップするものであって遊技機1の電源遮断後も記憶保持される。
【0145】
また、本実施形態では、第2表示装置として機能する外部表示装置150が設けられると共に、この第2表示装置の表示制御を行う第2表示制御手段として外部表示制御基板150Aが設けられている。そして、上述の図柄表示制御基板65Aと外部表示制御基板150Aとが、例えば図58に示すように別体にて構成されている。この図58の例では、演出データ(図36におけるリーチ演出などとして例示されるような画像演出を行うためのデータ)を記憶する演出データ記憶手段として画像データROM164が図柄表示制御基板65A内に設けられ、他方、端末出力関連データ(図36に示すような端末出力データに関する情報表示を行うためのデータ)を記憶する端末出力関連データ記憶手段として画像データROM154が外部表示制御基板150A内に設けられている。そして、演出データは、遊技の主制御を行う主制御装置(制御装置65)からの信号に基づいて読み出されるようになっており、一方、端末出力関連データは、端末出力データの取得に基づいた制御を行う取得関連制御装置として機能する通信制御基板80(図20等参照)による制御に基づいて読み出されるように構成されている。通信制御基板80は、図2、図20からもわかるように制御装置65から直接又は間接的に遊技情報を取得可能に構成されている。
【0146】
さらに、図20に示すように、端末出力データ取得手段(赤外線受光部93)と第2表示制御手段(外部表示制御基板150A)とが接続される構成をなす一方、端末出力データ取得手段から出力される信号が、制御装置65内に設けられたメイン制御装置を介さずに第2表示制御手段たる外部表示制御基板150Aに入力されるように構成されている。なお、各制御基板65A、150Aにおいて、コマンドバッファ、タスクバッファ、スプライトチェーン、フレームメモリ、VDP、プログラムROMなどが配置される構成を示しているが、これら装置を用いて画像表示制御を行う構成については公知であるので詳細な説明は省略する。なお、制御装置65から通信制御基板80へと情報送信可能な構成としても良い。
【0147】
そして、演出データを用いた画像表示が特別図柄表示装置23にて行われ、他方、端末出力関連データを用いた画像表示が外部表示装置150にて行われることにより、遊技における画像演出と端末出力データに関する情報表示とが並行して行われるようになっている。なお、図58の例では、制御装置65及び通信制御基板80から外部表示制御基板150Aに対して情報が入力されるように構成されており、これら制御装置65及び通信制御基板80のいずれか一方、又は双方の情報に基づいて端末出力データに関する情報表示の表示タイミングなどを定めるようにすることができる。
【0148】
さらに、ここでは、演出データが画像データROM164における記憶領域164Aに記憶され、第2表示装置関連情報を表示するためのデータ、即ち外部表示装置150に関する説明情報を表示するための画像データがROM164における記憶領域164Bに記憶されている。そして、これらデータによる画像がVDP162等による制御により、図36等に示すように組み合わされて並行して表示されることとなる。なお、第1表示装置において主として表示される情報である第1表示装置主表示情報(ここでは演出画像)と第2表示装置関連情報とを共に表示させるための装置構成及び表示方法についてはこれに限定されない。
【0149】
一方、外部表示制御基板150A側においては、上述したように端末出力関連データが画像データROM154における記憶領域154Aに設けられており、第1表示装置関連情報を表示するためのデータ、即ち、特別図柄表示装置23に関する何らかの情報(図36に示す第1表示装置関連情報150Bなど)を表示するためのデータが記憶領域154Bに記憶されている。そして、これらのデータによる画像がVDP等による制御により図36等のように表示されることとなる。なお、第2表示装置において第2表示装置主表示情報(ここでは端末出力データに関する情報)と第1表示装置関連情報とを共に表示させるための装置構成及び表示方法についてはこれに限定されない。例えば、図36のように第1表示装置関連情報を第1表示装置の演出画像と同一または略同一のものとして構成するような場合、図柄表示装置23にて表示するための演出画像のデータをこの図
柄表示装置23での表示に用いつつ、外部表示制御基板150Aにも送信するように構成し、この送信されたデータによって図36における第1表示装置関連情報150Bのような画像を表示するように構成できる。また、このようにせずに、外部表示制御基板150Aにおいて図柄表示装置23での表示内容と同一又は略同一の表示内容を表示できるデータを記憶しておき、メイン基板から図柄表示制御基板65Aに表示コマンド(どのような画像を表示するかを示すコマンド)を送信する際に、外部表示制御基板150Aにも同様の表示コマンドを送信するようにし、図柄表示装置23と外部表示装置150とで同一又はほぼ同一の表示が行われるように構成できる。
【0150】
さらに、本実施形態では、第1表示制御手段と第2表示制御手段とが別体として設けられる構成をなしており、それぞれが別々の箇所に取付けられる構成をなしている。この取付位置について図69ないし図71を参照しつつ説明する。なお、図69は、図37等において概念的に示される遊技機1について、その裏側を具体的に示す分解斜視図であり、図70はガラス扉枠、前枠を示す分解斜視図、図71は、遊技機1の裏面図である。
ここでは、第1表示制御手段たる図柄表示制御基板65Aは、遊技盤21に取付けられた図柄表示装置23の裏側においてこの図柄表示装置23と一体的に取り付けられる構成をなし、遊技盤21、図柄表示装置23、及び図柄表示制御基板65Aが一体的に結合したユニット部190Aが構成されて、このユニット190Aが前枠などの枠体に対し着脱可能に構成されいる。さらにここでは、遊技盤21、図柄表示装置23、図柄表示制御基板65A、遊技球集合板191などからなるユニット190Aに加え、メイン基板を有してなる制御装置65及び遊技盤21上に配置される部品を制御するその他のサブ基板(ここではランプ制御基板65Bと音声制御基板65Cを例示)が一体的に結合して取替えユニット190が構成されている。そして、この取替えユニット190が枠体(ここでは前枠186)に着脱可能となっており、この取替えユニット190を取り外すようにしてガラス扉枠185、前枠186、外枠199などの枠体等を他の遊技盤に流用できる構成をなしている。
【0151】
一方、第2表示制御手段たる外部表示制御基板150Aは、遊技盤21以外の部品(例えばガラス扉枠185、前枠186等の枠体、機構板192などの遊技盤21の周囲部品など)に配置することができる。例えば、図69に示すように取替えユニット190の外部においては、球タンク193、タンクレール194、カバー195などが取り付けられる機構板192や取替えユニット190の外部の基板ボックス取付ベース(取替えユニットとして構成されない基板ボックス取付ベース)197が設けられている。基板ボックス取付けベース197上には複数の基板ボックス196A、196B、196Cが配置されており、これら基板ボックスの内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板、電源を制御する電源制御基板、遊技球の発射を制御する発射制御基板などを配置することができる
。ここでは基板ボックス取付けベースに3つの基板ボックスが取付けられる構成を示しているが1又は2の基板ボックスを取り付ける構成であってもよく、4以上の基板ボックスを基板ボックス取付けベースに取り付けてもよい。いずれのものにおいても、1つの基板ボックス内に1つの基板を配置する構成であってもよく、2以上の基板を配置する構成としてもよい。そして、このように構成されるものにおいて外部表示制御基板150Aをこれら機構板192や基板ボックス取り付けベース197に取り付けることができる。例えば、機構板192における様々な位置でもよく、基板ボックス取付けベース197に配置されたいずれかの基板ボックス内にこの外部表示制御基板150Aを取付けてもよい。このようにすれば遊技盤21が他のものに取り替えられても、外部表示装置150及び外部
表示制御基板150Aがそれに追従せざるを得ない構成とはならずにその取替え後の遊技盤に対しても利用できる構成となる。なお、機構板192や基板ボックス取付けベース197は取替えユニット190とは独立して前枠186に取り付けるか、又は取替えユニット190から容易に着脱できるように取替えユニット190及び/又は前枠192に取り付けることができる。ここでは、図71に示すように、基板ボックス取付けベース197が取替えユニット190の外部領域に配置され、機構板192は、取替えユニット190から容易に取外しできる構成にてその一部が取替えユニット190に取りつけられる構成をなし、取替えユニット190の後方に配置されている。また、ここでは、機構板192と基板ボックス取付けベース197が別体に構成されているが、これらを一体的に構成し、機構板に基板ボックス取付けベースを固定するか、又は機構板の一部として基
板ボックス取り付けベースを構成(例えば、一体成形)し、この機構板に外部表示制御基板150Aを配置するようにしてもよい(例えば、一体的に構成された機構板上において基板ボックスに配置するようにしてもよく、それ以外の部分に配置してもよい)。もちろんこの構成では、外部表示装置150は取替えユニット190の外部に配置することが望ましい。
【0152】
<携帯通信端末の構成>
次に、遊技機1との間で赤外線通信が行われる携帯電話機3の構成について、図21及び図22を参照しつつ説明する。携帯電話機3は本実施携帯において携帯通信端末として機能するものであり、図21の正面図に示すように、ケース202、キー操作部204、液晶パネル(表示部)206、遊技機1からの情報信号を受信する情報受信手段としての赤外線受光部208、及びパスワードの情報信号を遊技機1に送信するパスワード送信手段としての赤外線発光部209から構成されている。キー操作部204は、ケース202の正面ケース部203に配設されたもので、十字キー、電源キー、ファンクションキー、オンフックキー(開始キー)、クリアキー、及び文字・数字キー(テンキー)等から構成されている。液晶パネル206は、ケース202に形成された開口部202aの内側に配
置されている。赤外線受光部208は、赤外線発光部209とともに、ケース202の左側部202bに配置されている。
【0153】
次に、携帯電話機3の電気回路構成につき図22のブロック図を参照して説明する。携帯電話機3は、液晶パネル206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209に加えて、無線部210、音声回路212、レシーバー214、マイク216、送受信アンテナ218、不揮発性メモリ220、制御部(マイクロコンピュータ)222及び二次電池224を有する。無線部210は、制御部222により制御されて、送受信アンテナ218を通して電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路212は、無線部210から制御部222を通して出力された受信信号をレシーバー214に出力するとともに、マイク216から出力された音声信号を送信信号として制御部222を通して無線部210に出力する。
【0154】
レシーバー214は、音声回路212から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク216は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路212に出力する。不揮発性メモリ220は、各種データや、各種のプログラムを不揮発的に記憶する。二次電池224は、各回路に電力を供給する。制御部222は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータ等から構成されたもので、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理を行う。なお、制御部222は、管理サーバ7へ通信ネットワークを介して情報信号及び遊技者の識別情報等を送信する情報送信手段、及び管理サーバ7から送信されたパスワードを受信するパスワード受信手段として機能する。
【0155】
また、遊技機1に遊技情報の送信を要求する送信要求信号の要求信号送信用プログラム、遊技情報の受信を行うための遊技情報受信用プログラム、及び管理サーバ7から送信されたパスワードを遊技機1に送信するためのパスワード送信用プログラムは、例えば、遊技機メーカー等によって運営されるインターネット・ホームページ等からダウンロードして、不揮発性メモリ220に記憶される。また、遊技者特定情報としての遊技者の氏名情報を含む遊技者IDも不揮発性メモリ220に記憶される。
【0156】
尚、遊技者IDは、遊技機メーカ等によって運営されるインターネット・ホームページ等において会員登録をすると与えられるものであり、例えば「X0012345」のように与えられる。ここで「X00」は遊技者IDであることを示すヘッダ、「12345」は会員番号である。
【0157】
<管理サーバの構成>
次に管理サーバ7について詳細に説明する。管理サーバ7は、インターネット5を介して、遊技者の所有する携帯電話機3と接続可能になっている。図23は遊技機情報の管理サーバ7の構成を示すブロック図である。図23に示すように、遊技機情報の管理サーバ7には、管理サーバ7の制御を司るCPU100が備えられ、CPU100には、各種のデータを一時的に記憶するRAM103と、BIOS等を記憶したROM105と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oバス107とが接続されている。I/Oバス107には、ハードディスク装置109が接続され、このハードディスク装置109には、後に詳述する遊技者データベース記憶エリア111、ポイントテーブル記憶エリア112、パスワード記憶エリア113、その他の情報記憶エリア114、プログラム記憶エリア115が設けられている。
【0158】
また、I/Oバス107には、ビデオコントローラ116と、キーコントローラ117と、LANカード119とが接続され、ビデオコントローラ116にはCRT121が接続され、キーコントローラ117にはキーボード123が接続され、LANカード119にはルータ125が接続され、ルータ125はインターネット5に接続されている。
【0159】
ハードディスク装置109に設けられている遊技者データベース記憶エリア111には、遊技者の個別の情報を記憶した遊技者データベース130(図24)が記憶されている。この遊技者データベース130は、遊技機の機種毎に別々に作成されている。例えば図24は、A物語という遊技機の機種と、B物語という遊技機の機種の2種類がある場合の遊技者データベース130を示しているが、図24(A)(B)のように機種毎にそれぞれ異なる遊技者データベースが作成されている。遊技者データベース130には、遊技機ID(機種名番号)、機種名が記憶されるとともに、遊技者IDに対応して、遊技者名、遊技者の電子メールアドレス、遊技者の獲得ポイント数、パスワードの獲得の有無のデータが記憶されている。
尚、遊技機ID(本発明の遊技機識別情報に相当する)は、「機種名番号+遊技機固有番号」という構造をしており、例えば本実施形態では、遊技機ID「A0112345」の「A01」が機種名「A物語」を表しており、遊技機ID「B0112345」の「B01」が機種名「B物語」を表している。そして「A01」又は「B01」に続く数字は、遊技台の識別のための遊技機固有番号である。以下、本実施形態においては、A物語という遊技機の機種と、B物語という遊技機の機種の2種類があるものとして説明する。
【0160】
ポイントテーブル記憶エリア112には、ポイントテーブル132が記憶されている。ポイントテーブル132には、遊技の状態に対応して与えられるポイント数が記憶されている。図25のポイントテーブル132は、A物語についてのポイントテーブル132の例を示している。このポイントテーブル132では、図柄変動が行われた場合、言い換えれば始動口43に入賞した場合には、図柄変動1回につき「1」ポイントが付与され、大当たりが発生した場合には、大当たり1回につき「10」ポイントが付与され、ノーマルリーチが発生した場合には、ノーマルリーチ1回につき「2」ポイントが付与され、珊瑚礁リーチが発生した場合には、珊瑚礁リーチ1回につき「5」ポイントが付与され、マリンちゃんリーチが発生した場合には、マリンちゃんリーチ1回につき「5」ポイントが付
与され、波紋リーチが発生した場合には、波紋リーチ1回につき「5」ポイントが付与され、サムリーチが発生した場合には、サムリーチ1回につき「7」ポイントが付与される。
【0161】
パスワード記憶エリア113には、図26に示すパスワードテーブル134が記憶されている。パスワードテーブル134には、機種毎に対応して定められたパスワードとこのパスワードの取得条件が記憶されている。例えば、図26では、機種名「A物語」について、ポイント数が1000以上となるとパスワードが取得され、このパスワードが「12345」であることを示し、機種名「B物語」について、ポイント数が2000以上となるとパスワードが取得され、このパスワードが「98765」であることを示している。
【0162】
その他の情報記憶エリア114には、上記以外の他の任意のデータが記憶され、プログラム記憶エリア115には、管理サーバ7で実行される各種のプログラムが記憶されている。
【0163】
<動作の説明>
(遊技機の動作)
次に、上述のように構成された遊技機1の作用及び効果について説明する。まず、制御装置65によって実行される各種ルーチンをフローチャートを参照しつつ説明する。なお、ルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFEに基づいて実行される。
【0164】
カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、上・中・下の各図柄乱数カウンタCDU、CDC、CDB、リーチ種別決定カウンタCV及びリーチ予告種別決定カウンタCY等よりなっている。
【0165】
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口45への遊技球41の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値を順にとる。ここで、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
【0166】
図27(a)に示す内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置23での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは、外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものであり、大当たり図柄乱数カウンタCBは大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI、CO、CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI、CO、CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
【0167】
上・中・下の各図柄乱数カウンタCDU、CDC、CDBは、外れ停止図柄等を決定するためのものである。上図柄乱数カウンタCDUは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、上図柄乱数カウンタCDUが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。下図柄乱数カウンタCDBは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
【0168】
また、図16及び図27(b)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、所定時間毎(例えば上図柄乱数カウンタCDUが一巡する毎)に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。但し、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。ただし、図16中の数値はあくまでも一例であって、各リーチパターンの選択される確率は任意である。
【0169】
また、図19及び図27(c)に示すリーチ予告種別決定カウンタCYは、上述した複数種類のリーチ予告パターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、所定時間毎(例えば上図柄乱数カウンタCDUが一巡する毎)に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、図19中の数値はあくまでも一例であって、各リーチ予告パターンの選択される確率は任意である。
【0170】
また、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に自動的に「1」に設定される。
【0171】
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置65は、図28の特別電動役物制御ルーチンを行う。なお、特別電動役物制御ルーチンでは、遊技者が所定のタイミングでパスワードを携帯電話機3から遊技機1に送信することによって、後述するリーチ動作処理ルーチンにおいて、背景変更処理及びキャラクタ変更処理されたスペシャルリーチ動作をするように構成されている。
【0172】
特別電動役物制御ルーチンでは、まずステップS10において、始動口用スイッチ57の検出結果に基づき、遊技球41の始動口43への入賞があったか否かを判定する。
この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、各カウンタCI、CO、CB、CDU、CDC、CDB、CV、CYの各値を取得するとともに、CDU、CDC、CDBの値に基づき外れ図柄を取得する。ここで取得とは、各カウンタの値を読み取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
【0173】
次に、制御装置65は、ステップS30において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図30の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップ31において、図柄変動信号をONとし、出力端子70aに出力する。次にステップS33において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合(S33:YES)には、ステップS35において、大当たり値に対応する大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。また、これと共に、後述する「再抽選処理」を経る場合に備えて、仮停止図柄をも記憶し、ステップS37へ移行する。
【0174】
一方、ステップS33における判定条件が満たされていないと、ステップS39において、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合(S39:YES)には、ステップS41において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶する。
【0175】
さらに、ステップS39の判定条件が満たされていない場合(S39:NO)には、ステップS43において、ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS45へ移行する。
【0176】
さて、ステップS35又はステップS41から移行して、ステップS37においては、リーチ種別決定カウンタCVに基づいてリーチパターンを取得する。即ち、上述した「ノーマルリーチ」、「珊瑚礁リーチ」、「マリンちゃんリーチ」、「波紋リーチ」、「サムリーチ」のいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。
【0177】
また、ステップS37においては、リーチパターンを取得すると共に、リーチ予告種別決定カウンタCYに基づいてリーチ予告パターンを取得する。即ち、上述したリーチ予告パターン0〜2のいずれかをリーチ予告種別決定カウンタCYに基づいて決定する。
【0178】
そして、ステップS37又はステップS43から移行して、ステップS45において特別図柄表示装置23の図柄変動を開始させ、ステップS47に移行する。
【0179】
ステップS47においては、「第1リーチ予告動作処理ルーチン」を実行する。詳しくは、図31に示すように、ステップS48において、ステップS37で取得されたリーチ予告パターンが、リーチ予告パターン1又は2か否かを判定する。ステップS48で肯定判定された場合(S48:YES)には、ステップS49において、第1リーチ予告動作処理が実行される。詳しくは、図17に示したように、特別図柄表示装置23の表示部23Aに表示される上・中・下図柄列25,27,29の図柄31A〜31I、31Kが変動を開始した後に、表示部23Aの下方から上方に向かって大量の泡50が移動するように演出表示される。そして、このような演出を遊技者が視認することにより遊技者はリーチ状態発生への期待感を持つことができる。
【0180】
一方、ステップS48で否定判定された場合(S48:NO)には、リーチ予告パターンは「0」であり、この場合には第1リーチ予告処理を行わずに第1リーチ予告動作処理ルーチンを終了する。
以上の第1リーチ予告処理の後、図30のステップS51で図柄変動信号をOFFし、その後、変動開始処理ルーチンを終了する。
【0181】
上記のように、ステップS30(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置65は、図28のステップS40において、上下両図柄列25、29における図柄31A〜31I、31Kを前記ステップS35、S41、S43のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える(「再抽選処理」を経る場合には、仮停止図柄に差替える)。そして、差替え後の図柄31A〜31I、31Kが上下両図柄列25、29で表示されるよう図柄変動を停止させる。
【0182】
次に制御装置65は、ステップS50において、第2リーチ予告動作処理を行う。詳しくは、図32の「第2リーチ予告動作処理ルーチン」に示すように、ステップS52において、ステップS37で取得したリーチ予告パターンがリーチ予告パターン2か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S52:YES))には、ステップS53において、制御装置65は、第2リーチ予告処理を実行する。より詳しくは、図18に示したように、魚群53が右から左へ移動するように第2リーチ予告が表示される。
【0183】
一方、ステップS52で否定判定された場合(S52:NO)には、制御装置65は第2リーチ予告処理を行わずに第2リーチ予告動作処理ルーチンを終了する。
【0184】
続いて、「第2リーチ予告動作処理ルーチン」を経た後、制御装置65は、ステップS70(図28)において、演出内容変更手段としてのリーチ動作処理を行う。
詳しくは、図33〜図35の「リーチ動作処理ルーチン」に示すように、ステップS71において、リーチ状態が発生したか否かを判定する。リーチ状態が発生していないと判定された場合(S71:NO)には、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0185】
そして、肯定判定(S71:YES)の場合には、ステップS73において、パスワード一致信号がONか否かを判定する。このパスワード一致信号は、後述するようにパスワードが所定のタイミングで遊技機1に受信され、このパスワードがROM85内に記憶されたパスワードと一致する場合にONされるものである。ステップ73においてパスワード一致信号がONと判定された場合(S73:YES)には、続いてステップ90において後に詳細に説明する背景変更・キャラクタ変更を伴ったスペシャルリーチ動作処理を行う。
【0186】
ステップ73において、パスワード一致信号がONと判定されない場合、すなわちパスワード一致信号がOFFの場合(S73:NO)には、ステップS75(報知手段に相当する)において、パスワード入力メッセージを表示する。例えば図36のパスワード入力メッセージを外部表示装置150に所定時間表示させる。なお、ここでは、パスワード入力メッセージを外部表示装置150にて表示する前(即ちS73とS75の間のタイミング)において、図36に示すような第2表示装置関連情報を表示することができ、次いでパスワード入力メッセージを表示することができる。このようにすれば、特別図柄表示装置23において外部表示装置150を注目する旨の情報が前もって表示されるため、その表示を受けて遊技者は外部表示装置150を注目することとなり、その後に出されるパス
ワード入力メッセージを見逃すことがなくなる。なお、この処理としては例えば、メイン基板より図柄表示制御基板65Aに対し第2表示装置関連情報を表示させるコマンドを出力し、次いで外部表示制御基板150Aに対しパスワード入力メッセージを表示させるコマンドを出力するようにすれば、タイミングよくこれらの情報が表示されることとなり、このように表示することで、パスワードの入力忘れや見落としを効果的に防止することができる。また、このメッセージでは、パスワードの送信方法を同時に表示することが望ましい。図36では、取得可能期間において、第2表示装置における端末出力データに関する情報表示と、第1表示装置での遊技における画像演出とが別々の表示装置にて並行して行われることにより、遊技興趣を損ねることなく重要な情報を伝えることが可能な構成となっている。
【0187】
また、本実施形態では、図36、37に示すように端末データ取得手段としての赤外線受光部93が、端末出力データに関する情報表示を行う外部表示装置150の近傍に配置され、その情報表示において図36に示すような携帯通信端末の操作に関する操作説明情報を表示するように構成されている。ここでは、「携帯通信端末の操作に関する操作説明情報」として「端末通信端末の配置位置に関する情報」が表示されるようになっており、より具体的には、携帯通信端末の情報出力部(携帯通信端末の赤外線発光部)を遊技機1における情報取得部(赤外線受光部93)に向けることを促す説明情報が「携帯通信端末の配置位置に関する情報」として表示されている。
【0188】
また、本実施形態では、第2表示装置たる外部表示装置150において第1表示装置(即ち、画像表示装置たる特別図柄表示装置23)に関する情報である第1表示装置関連情報を表示するように構成されており、特別図柄表示装置23における表示状態を反映した表示状態反映情報をこの第1表示装置関連情報として表示するようにしている。
【0189】
より具体的には、第1表示装置関連情報として特別図柄表示装置23の表示画像の少なくとも一部画像を外部表示装置150にて表示することができ、特別図柄表示装置23にて行われる図柄変動画像に対応した図柄変動対応情報を表示するようにすると、どのような図柄状態であるのかを知ることができる。ここでは、特別図柄表示装置23と同一又は略同一内容の画像を外部表示装置150の一部領域にて表示するようにしており、図柄表示装置23から距離の離れた外部表示装置150においても内容が確認できるようになっている。なお、第1表示装置関連情報としては、このように同一の画像に限らず、図柄変動画像等の一部画像のみであってもよく、後述(図68参照)するように遊技状態を示す画像表示であってもよい。また、このように第1表示装置における演出画像と同一又は略
同一の表示を第2表示装置にて行う方法としては、第1表示装置での表示に用いる画像データを外部表示制御基板150Aにおいても用意しておき、メイン基板から図柄制御基板65Aに与えられるコマンド(公知の画像表示に用いられるコマンドであって、どのような種類の画像を表示するのかを指示するコマンド)と同様のコマンドをこのメイン基板から外部表示制御基板150Aにも出力し、同一コマンドに基づいて第1表示装置と第2表示装置に同一又は略同一の演出画像を表示することができる。この表示の際には、第1表示装置と第2表示装置との間で表示の同期をとるようにしてもよい(例えば、同タイミングで同一画像が表示されるように同期をとるように構成できる)。この場合には、図柄表示制御基板65Aと外部表示制御基板150Aとの間で同期信号線を設けるようにしてもよい。また、このようにせずに、図柄表示制御基板65Aにおいて表示に用いる画像データ、又はこの画像データを簡略化したデータを図柄表示制御基板65Aから外部表示制御基板150Aに対して送信するように構成し、このデータを用いて第1表示装置関連情報を表示するように構成してもよい。この送信のためのハード構成としては図58のような構成であってもよく、図柄表示制御基板65Aと外部表示制御基板150Aとの間に専用の送信線を設けるようにしてもよい。
【0190】
さらに、本実施形態では、外部表示装置150において、携帯通信端末に関する端末関連情報(操作説明情報等)を主として表示するようにしており、この主として表示される端末関連情報(第2表示装置主表示情報)と並行して第1表示装置関連情報を同一画面にて表示するように表示制御を行っている。
【0191】
図33に戻り、続いて、ステップ77において、パスワード一致信号がONか否かを判定する。ステップ77において、パスワード一致信号がONと判定された場合(S77:YES)には、ステップ90においてスペシャルリーチ動作処理を行う。
【0192】
なお、ステップ77において、パスワード一致信号がONと判定される場合(S77:YES)は、上記メッセージによって、遊技者が例えば、図37に示すように携帯電話機3の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、赤外線受光部93に対向させ且つ接近させてパスワードを送信した場合である。
ステップ77において、パスワード一致信号がOFFと判定された場合(S77:NO)には、スペシャルリーチ動作処理を行わずに、図35に示すステップS120〜167において、背景変更・キャラクタ変更のいずれも行わない通常のリーチ動作を行う(図5〜図9参照)。
【0193】
次にステップ90におけるスペシャルリーチ動作処理を図34により詳細に説明する。なお、スペシャルリーチ動作処理ルーチンにおいては、スペシャルノーマルリーチ動作処理、スペシャル珊瑚礁リーチ動作処理、スペシャルマリンちゃんリーチ動作処理、スペシャル波紋リーチ動作処理、スペシャルサムリーチ動作処理のいずれの場合であっても、背景は海草34が覆い茂った海の背景とし、かつキャラクタとしては、各種犬のキャラクタ38A〜38Iを使用する。このように背景、キャラクタを変更することで、遊技者に通常では見ることができない演出内容を見せることができる。
【0194】
スペシャルリーチ動作処理ルーチンにおいては、まず、ステップ95において、ステップS37で取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S95:YES)には、ステップS97において、制御装置65は、スペシャルノーマルリーチ動作処理を実行する。より詳しくは、背景変更処理、及びキャラクタ変更処理を行った後に各種ランプを点滅させるとともに、図11に示すように、中図柄列27の図柄31A〜31I、31Kをそれまでよりゆっくりと変動表示させてスペシャルリーチ処理ルーチンを終了する。
【0195】
ステップS95で否定判定された場合には(S95:NO)、ステップS99に移行する。ステップS99においては、ステップS37で取得したリーチパターンが「珊瑚礁リーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S99:YES)には、ステップ101においてスペシャル珊瑚礁リーチ動作処理を行う。
【0196】
より詳しくは、図12に示すように、制御装置65は、まず上述した「スペシャルノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行った後に、珊瑚礁32Aを背景に出現表示させてスペシャルリーチ処理ルーチンを終了する。
【0197】
ステップS99で否定判定された場合(S99:NO)には、ステップS103に移行する。ステップS103において、制御装置65はステップS37で取得したリーチパターンが、「マリンちゃんリーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S103:YES)には、ステップS105において、スペシャルマリンちゃんリーチ動作処理を行う。
【0198】
より詳しくは、制御装置65は、まず上述した「スペシャルノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行い、図13に示すようにマリンちゃん32Bのキャラクタを出現表示させてスペシャルリーチ処理ルーチンを終了する。
【0199】
ステップS103で否定判定された場合(S103:NO)には、ステップS107に移行する。ステップS107においては、ステップS37で取得したリーチパターンが、「波紋リーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S107:YES)には、ステップS109において、スペシャル波紋リーチ動作処理を行う。より詳しくは、制御装置65は、まず上述した「スペシャルノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行い、その後図14に示すように背景を波紋の模様32Cに変化させてスペシャルリーチ処理ルーチンを終了する。
【0200】
ステップS107で否定判定された場合(S107:NO)には、ステップS111に移行する。ステップS111においては、スペシャルサムリーチ動作処理を行う。
【0201】
より詳しくは、制御装置65は、まず上述した「スペシャルノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行い、その後、図15に示すようにサム32Dのキャラクタを出現表示させてスペシャルリーチ処理ルーチンを終了する。
【0202】
一方、図33のステップS77において、パスワード一致信号がOFFと判定された場合(S77:NO)の背景変更・キャラクタ変更のいずれも行わないリーチ動作の詳細は以下の通りである。
【0203】
まず、図35のステップS120において、ステップS37で取得したリーチパターンが「ノーマルリーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S120:YES)には、ステップ123において、ノーマルリーチ信号をONとし、出力端子70cに出力する。
続いて、ステップ125において、制御装置65は、ノーマルリーチ動作処理を実行する。より詳しくは、各種ランプを点滅させるとともに、図5に示すように、中図柄列27の図柄31A〜31I、31Kをそれまでよりゆっくりと変動表示させる。次にステップ127において、ノーマルリーチ信号をOFFした後、リーチ動作処理ルーチンを終了する。
【0204】
ステップS120で否定判定された場合には(S120:NO)、ステップS130に移行する。ステップS130においては、ステップS37で取得したリーチパターンが「珊瑚礁リーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S130:YES)には、ステップ133において、珊瑚礁リーチ信号をONとし、出力端子70dに出力する。続いて、ステップ135において、珊瑚礁リーチ動作処理を行う。
【0205】
より詳しくは、図6に示すように、制御装置65は、まず上述した「ノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行った後に、珊瑚礁32Aを背景に出現表示させる。次にステップ137において、珊瑚礁リーチ信号をOFFした後、リーチ動作処理ルーチンを終了する。
【0206】
ステップS130で否定判定された場合には(S130:NO)、ステップS140に移行する。ステップS140においては、ステップS37で取得したリーチパターンが「マリンちゃんリーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S140:YES)には、ステップ143において、マリンちゃんリーチ信号をONとし、出力端子70eに出力する。続いて、ステップ145において、マリンちゃんリーチ動作処理を行う。
【0207】
より詳しくは、図7に示すように、制御装置65は、まず上述した「ノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行った後に、マリンちゃん32Bを出現表示させる。次にステップ147において、マリンちゃんリーチ信号をOFFした後、リーチ動作処理ルーチンを終了する。
【0208】
ステップS140で否定判定された場合には(S140:NO)、ステップS150に移行する。ステップS150においては、ステップS37で取得したリーチパターンが「波紋リーチ」か否かを判定する。そして、肯定判定された場合(S150:YES)には、ステップ153において、波紋リーチ信号をONとし、出力端子70fに出力する。続いて、ステップ155において、波紋リーチ動作処理を行う。
【0209】
より詳しくは、図8に示すように、制御装置65は、まず上述した「ノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行った後に、背景を波紋の模様32Cに変化させる。次にステップ157において、波紋リーチ信号をOFFした後、リーチ動作処理ルーチンを終了する。
【0210】
ステップS150で否定判定された場合(S150:NO)には、ステップS160に移行する。ステップ160において、サムリーチ信号をONとし、出力端子70gに出力する。そして、ステップS165においては、サムリーチ動作処理を行う。
【0211】
より詳しくは、制御装置65は、まず上述した「ノーマルリーチ」と同様の処理動作を所定時間行い、その後、図9に示すようにサム32Dのキャラクタを出現表示させる。次にステップ167において、サムリーチ信号をOFFした後、リーチ動作処理ルーチンを終了する。
【0212】
次に、制御装置65は、図28のステップ180において中図柄27での図柄変動の停止を行う。
【0213】
続いて制御装置65は、ステップS190において、再抽選処理を実行する。詳しくは、図38の再抽選処理ルーチンに示すように、制御装置65はまずステップS191において、今回再抽選実行条件が成立しているか否かを判定する。
ここで、再抽選実行条件としては、今回が大当たり時であること、一旦停止された大当たり図柄が通常モードの付与される図柄31B、31D、31F、31Hであること、かつ、所定の確率で再抽選を実行することが決定されていること(別途のカウンタ等に基づいて決定される)等が挙げられる。そして、当該再抽選実行条件が成立していない場合には、何らの処理をも行うことなくリターンする。
【0214】
これに対し、再抽選実行条件が成立している場合(S191:YES)には、ステップS193において、図柄31A〜31I、31Kの差替えを行う。つまり、ステップS35で記憶した最終停止図柄に差替え表示を行う。
【0215】
再抽選処理を行った後、制御装置65は、次に、図28のステップS200において、図柄31A〜31Iの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合(S200:NO)には、特別電動役物制御ルーチンを終了する。また、図柄31A〜31Iの組合せが大当たりの組合せである場合(S200:YES)には、ステップS210へ移行する。そして、ステップS210において、大当り信号をONとし、出力端子70bに出力する。
【0216】
続いて、ステップS220において、制御装置65は、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置65によって表示部23A上に大当たり報知表示がなされる。
【0217】
次に、制御装置65は、ステップS230(図29参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。また、続くステップS240においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。
【0218】
さらに、ステップS250において、制御装置65は、大入賞口用ソレノイド63を励磁させる。すると、シャッタが倒れて略水平状態となり、大入賞口45が開放される。この開放により、遊技球41のVゾーン及び入賞通路への入賞が可能となる。
【0219】
次に、ステップS260において、制御装置65は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS270において、未だ大入賞口45の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この判定条件が満たされている場合、すなわち、閉鎖予定時期が到来していない場合(S270:YES)には、処理をステップS260へ戻す。その結果、大入賞口45の開放開始後に所定値CEmax個よりも多くの遊技球41が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口41が開放され続ける。これに対し、ステップS260又はステップS270のいずれか一方が満たされていないと、ステップS280において、制御装置65は、大入賞口用ソレノイド63を消磁する。すると、シャッタが起こされて略垂直状態となり、大入賞口45が閉鎖される。
【0220】
続いて、ステップS290において、制御装置65は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた所定値CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が所定値CRmaxよりも小さい場合には、続くステップS300において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。
入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS230へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球41がVゾーンに入賞することによる継続条件が、所定値CRmax回数満たされるまでは、大入賞口45が開閉のサイクルを繰り返す。例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口45の開放時間が「約29.5秒」に設定され、所定値CRmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口45の開放後、(1)遊技球41が大入賞口45へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口45が閉鎖される。この大入賞口45の開閉のサイクルが遊技球41のVゾーンへの入賞を条件に最大で16回繰り返されることとなる。そして、ステップS290又はステップS300の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合には、ステップ310において、大当たり状態が終了したものとして、大当たり信号をOFFとする。
【0221】
そして、ステップS320において、大当たり状態が終了したものとして、その旨を表示部23Aに表示する。また、これとともに、次回の遊技モードを報知する処理を実行する。より詳しくは、今回の大当たり図柄が偶数の図柄31B、31D、31F、31Hの場合には、表示部23Aに通常モードである旨の表示を行う。また、今回の大当たり図柄が奇数の図柄31A、31C、31E、31G、31Iの場合には、表示部23Aに確変モードである旨の表示を行う。その報知態様としては、例えば、表示部23Aにおける背景画面を変更したり、文字を表示したり、ランプを点灯させたり、音声で報知することなどがある。
【0222】
そして、ステップS320のモード報知処理を実行した後、制御装置24は「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。
【0223】
(通信制御基板)
次に、通信制御基板80における遊技情報記憶処理ルーチンについて、図39のフローチャートを参照しつつ説明する。このルーチンは、遊技機1から携帯電話機3に一旦送信され、その後、携帯電話機3から管理サーバ7にインターネット5を介して送信される遊技情報を記憶するために行うもであり、本実施形態においては、変動回数、大当たり回数、ノーマルリーチ回数、珊瑚礁リーチ回数、波紋リーチ回数、マリンちゃんリーチ回数、サムリーチ回数を積算した遊技状態の情報、すなわち遊技情報を記憶するために行う。尚、本ルーチンは、通信制御基板80により、所定周期(例えば、1〜2msec毎)で繰り返し呼び出されて実行されるものである。また、電源投入時の初期化処理において、変動回数カウンタHC、大当たり回数カウンタOC、ノーマルリーチ回数カウンタNC、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC、波紋リーチ回数カウンタHAC、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC、サムリーチ回数カウンタSACは、すべて初期値として「0」が設定される。
【0224】
最初に、ステップS400において、I/F回路81より、「図柄変動信号」「大当たり信号」、「ノーマルリーチ信号」、「珊瑚礁リーチ信号」、「波紋リーチ信号」、「マリンちゃんリーチ信号」、「サムリーチ信号」の各信号の状態をそれぞれ読み込む。続いて、ステップS410において、「図柄変動信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「図柄変動信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S410:NO)には、後述のステップ430を行う。一方、「図柄変動信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S410:YES)には、ステップ420において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aの変動回数カウンタHCに1を加算した後、ステップ430の処理を行う。
【0225】
ステップS430において、「大当たり信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「大当たり信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S430:NO)には、後述のステップ450を行う。一方、「図柄変動信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S430:YES)には、ステップ440において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aの大当たり回数カウンタOCに1を加算した後、ステップ450の処理を行う。
【0226】
ステップS450において、「ノーマルリーチ信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「ノーマルリーチ信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S450:NO)には、後述のステップ470を行う。一方、「ノーマルリーチ信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S450:YES)には、ステップ460において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aのノーマルリーチ回数カウンタNCに1を加算した後、ステップ470の処理を行う。
【0227】
ステップS470において、「珊瑚礁リーチ信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「珊瑚礁リーチ信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S470:NO)には、後述のステップ490を行う。一方、「珊瑚礁リーチ信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S470:YES)には、ステップ480において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aの珊瑚礁リーチ回数カウンタSCに1を加算した後、ステップ490の処理を行う。
【0228】
ステップS490において、「波紋リーチ信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「波紋リーチ信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S490:NO)には、後述のステップ510を行う。一方、「波紋リーチ信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S490:YES)には、ステップ500において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aの波紋リーチ回数カウンタHACに1を加算した後、ステップ510の処理を行う。
【0229】
ステップS510において、「マリンちゃんリーチ信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「マリンちゃんリーチ信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S510:NO)には、後述のステップ530を行う。一方、「マリンちゃんリーチ信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S510:YES)には、ステップ520において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aのマリンちゃんリーチ回数カウンタMCに1を加算した後、ステップ530の処理を行う。
【0230】
ステップS530において、「サムリーチ信号」がOFFからONに変化したか否かを判断する。「サムリーチ信号」がOFFからONに変化しないと判定された場合(S530:NO)には、遊技情報記録処理ルーチンを終了する。一方、「サムリーチ信号」がOFFからONに変化したと判定された場合(S530:YES)には、ステップ540において、RAM87の遊技情報記憶領域87Aのサムリーチ回数カウンタSACに1を加算した後、遊技情報記録処理ルーチンを終了する。
【0231】
尚、出力端子70a〜70h、ステップS400からステップ540が、本発明の状態検出手段として機能するものである。また、図柄変動、大当たりの発生、ノーマルリーチの発生、珊瑚礁リーチの発生、波紋リーチの発生、マリンちゃんリーチの発生、サムリーチの発生が、本発明における「特定の遊技状態の発生」に相当するものである。
(通信制御基板、携帯端末の動作)
【0232】
次に、遊技機1の通信制御基板80において実行される送受信処理について、図40〜図43に示す送受信メインルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。このルーチンでは、ステップS600のパスワード受信処理ルーチンにおいて、前記特別電動役物制御ルーチンにおけるスペシャルリーチの動作・非動作を司るパスワード一致信号のON・OFFを制御するとともに、ステップS650の遊技情報送信処理ルーチンにおいて、前記遊技情報記憶処理ルーチンにて記憶された遊技状態の情報(遊技情報)を遊技機1から携帯電話機3に送信する。尚、この処理におけるルーチンは、ROM85に記憶されており、CPU83がROM85よりルーチンを読み出して実行する。
【0233】
まず、ステップS600においてパスワード受信処理を行う。このパスワード受信処理では、図41に示すように最初に、ステップS601において、リーチ状態か否かを判定する。本実施形態では、リーチ状態のときが「所定のタイミング」であり、このリーチ状態のときに限って、パスワードが遊技機1に受信されたか否かが判定され、正しいパスワードの受信と連動して前記スペシャルリーチ処理が行われるようになっている。
リーチ状態でない場合(S601:NO)には、本ルーチンを終了する。リーチ状態と判定された場合(S601:YES)には、ステップS602において、赤外線受光部93によってパスワードが受信されたか否かを判定する。パスワードが受信された場合(S602:YES)、ステップ603において受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致するか否かを判定する。受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致する場合(S603:YES)には、ステップ605において、パスワード一致信号ONを出力端子70iに出力する。
【0234】
ステップS603において、受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致しない場合(S603:NO)には、ステップS607において、例えば、「パスワードが一致しません」とのメッセージを図36の場合と同様に外部表示装置150にて表示し、メインルーチンにリターンする。この場合においても、図36と同様の説明情報を図柄表示装置23の一部領域に表示するようにして、外部表示装置への注意を促すようにするとよい。なお、ステップS607がパスワードが不一致である旨を報知する報知手段に相当する。ステップS602において、パスワードが受信されていない場合(S602:NO)には、S609において、パスワード一致信号がONか否かを判定する。その結果パスワード一致信号がOFFの場合(S609:NO)には、メインルーチンにリターンする。
【0235】
パスワード一致信号がONの場合(S609:YES)、すなわち、今回はパスワードを受信していないが、既にパスワードを受信して、パスワードの一致が確認されている場合には、ステップS611において、パスワード一致信号のON状態が所定時間経過しているか否かを判定する。ステップS611において、パスワード一致信号のON状態が所定時間経過していると判定された場合(S611:YES)には、ステップS612(報知手段に相当する)において、例えば、「パスワードの有効時間が切れました。再度パスワードを入力して下さい」(本発明における演出内容を元の状態に戻す旨、及び再度パスワードの送信が必要である旨の表示に相当する)とのメッセージを外部表示装置105に表示し、その後、ステップS613においてパスワード一致信号をOFFとし、メインルーチンにリターンする。この表示方法は図36の場合と同様に、遊技演出と並行して行うようにし、このメッセージ表示前、若しくは表示中に図柄表示装置23にて図36と同様の説明情報を表示するようにするとよい。一方、ステップS611においてパスワード一致信号がONとなってから所定時間経過していないと判定された場合(S611:NO)には、パスワード一致信号をOFFとせずに、メインルーチンにリターンする。
【0236】
このように所定時間経過後にパスワード一致信号をOFFとすることで、パスワードを入力した遊技者が遊技を終了し、遊技機を離れた場合に、他の遊技者がその遊技台で遊技したとしても他の遊技者は、残存する時間内しかスペシャルリーチ動作処理による表示を見ることができず、パスワードを取得していない遊技者がパスワードなく特別の表示を見ることを極力防止することができる。なお、このように所定時間経過している場合には、パスワード一致信号がOFFとされるために、パスワードを入力した遊技者においてもパスワードを再度入力する必要が生ずるが、例えば、所定時間を1時間等に設定することによって、それ程頻繁にパスワードを入力する必要がなくなるため特に不都合は生じない。
【0237】
なお、本実施形態の構成においては、上記説明からもわかるように、端末出力データが、入力されるべき正規のものか否かを判断する正否判断手段が設けられ、その正否判断手段による判断結果に基づく情報が表示されるようになっている。ここでは、制御装置65(より具体的には制御装置65内のCPU)が正否判断手段として機能することとなる。そして、上述したように端末出力データは、少なくともパスワードを含む情報として構成され、正否判断手段は、その入力されるパスワードに基づいてこの端末出力データが正規のものであるか否かを判断し、その判断結果を示す情報(例えば、上記したような「パスワードが一致しません」、「パスワードの有効時間が切れました。再度パスワードを入力して下さい」といった情報)が、「端末出力データに関する情報」として、遊技演出と並行して表示されるようになっている。
【0238】
次にステップS650の遊技情報送信処理ルーチンを説明する。まず、図42のステップS670において遊技情報データがあるか否かを判定する。ここで遊技情報データがある状態とは、変動回数カウンタHC、大当たり回数カウンタOC、ノーマルリーチ回数カウンタNC、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC、波紋リーチ回数カウンタHAC、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC、サムリーチ回数カウンタSACの少なくとも1つが「0」以外の値となっている場合をいう。
【0239】
遊技情報データがない、すなわち、変動回数カウンタHC、大当たり回数カウンタOC、ノーマルリーチ回数カウンタNC、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC、波紋リーチ回数カウンタHAC、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC、サムリーチ回数カウンタSACが全て「0」となっていると判定された場合(ステップS670:NO)には、本ルーチンの処理を終了してリターンする。遊技情報データが記憶されていると判定された場合(ステップS670:Yes)には、ステップS680において、報知ランプ89を点灯する。
【0240】
一方、遊技者は、報知ランプ89の点灯により遊技機1に送信可能な遊技情報データが蓄積されていることを知ると、携帯電話機3を取り出し、ボタン204を操作することにより遊技情報受信用プログラムを起動する。すると、携帯電話機3の液晶パネル206には、図44に示すように、「情報の受信準備が整いました。送信要求信号を送信してください。」とのメッセージが表示される。そして、遊技者は、携帯電話機3の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、赤外線発光部91及び赤外線受光部93に対向させ且つ接近させ、ボタン204を操作することにより送信要求信号を送信する。
【0241】
続いて、ステップS690において、送信要求信号が携帯電話機3から送信されたか否かが判定される。送信要求信号が受信された場合(ステップS690:Yes)には、ステップS700において、コネクト信号を送信し、S710において、リターン信号を受信する。これにより、通信制御基板80と携帯電話機3との間で、赤外線通信が可能な状態となる。続いて、S720において、報知ランプ89の点滅を開始する。そして、ステップS730において、図43に示す遊技情報作成・送信処理ルーチンを呼び出す。
【0242】
遊技情報作成・送信処理ルーチンでは、ステップS731において、当該遊技機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、RAM87上の送信バッファ87Cの格納領域に格納される。さらに、ステップS733において、変動回数カウンタHC値、大当たり回数カウンタOC値、ノーマルリーチ回数カウンタNC値、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC値、波紋リーチ回数カウンタHAC値、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC値、サムリーチ回数カウンタSAC値、すなわち遊技情報データが、RAM87上の送信バッファ87Cの格納領域に格納される。
【0243】
ここで、図45(a)は、遊技情報送信用の送信バッファ87Cのフォーマットを、同図(b)は遊技情報の格納例をそれぞれ示している。つまり、遊技情報は、「遊技機ID+変動回数カウンタHC値+大当たり回数カウンタOC値+ノーマルリーチ回数カウンタNC値+珊瑚礁リーチ回数カウンタSC値+波紋リーチ回数カウンタHAC値+マリンちゃんリーチ回数カウンタMC値+サムリーチ回数カウンタSAC値」というデータ構造を有する。
【0244】
そして、ステップS735において、送信バッファ87Cに格納された情報を赤外線発光部91より赤外線として送信する。続いて、ステップS737において、赤外線受光部93にて携帯電話機3からの確認信号を受信した後、メインルーチンにリターンする。
【0245】
なお、通信制御基板80から遊技情報が送信されている間、携帯電話機3の液晶パネル206には、図46に示すように、「情報を受信しています」とのメッセージが表示される。
【0246】
遊技情報送信メインルーチン(図42)にリターンすると、ステップS740において、報知ランプ89を消灯し、ステップS750において、遊技情報記憶領域87A及び送信バッファ87Cの記憶内容を消去して、本ルーチンの処理を終する。
【0247】
一方、ステップS690において、送信要求信号が受信されなかったと判定された場合(ステップS690:No)、次に、ステップS760において、発射スイッチ信号がオフであるか否かが判定される。この発射スイッチ信号は、出力端子70hより出力される。発射スイッチ信号がオンである場合(ステップS760:No)、ステップS690へ戻る。
【0248】
発射スイッチ信号がオフである場合(ステップS760:Yes)、ステップS770において、通信制御基板80に蓄積された情報が消去される旨の警告メッセージを外部表示装置105に表示させる。図47は、この場合における表示部23Aのメッセージ表示例を示している。つまり、発射スイッチ信号がオフされた場合は、遊技者が当該遊技機1における遊技を中止した場合であるが、この時点においても未受信の遊技情報が残存している場合には、蓄積された情報がまもなく消去される旨を警告すると共に、遊技情報を受信するための最終的な機会を遊技者に提供するものである。そして、このように警告を促す情報についても演出画像と並行して表示されている。即ち、本実施形態では、端末出力データに関する情報表示のみならず、遊技機から携帯通信端末に向けて出力するデータ(遊技機出力データともいう)に関する情報表示についても、遊技に関する演出と並行して行われるようになっている。
【0249】
続いてステップS780において、送信要求信号が携帯電話機3から送信されたか否かが判定される。送信要求信号が受信された場合(ステップS780:Yes)には、ステップS700以降を実行する。一方、送信要求信号が受信されなかった場合(ステップS780:No)、ステップS790において、所定時間(例えば、3分間)経過したか否かが判定される。所定時間経過していない場合は(ステップS790:NO)、ステップS780に戻って再び送信要求信号が受信されたか否かを判定し、所定時間経過した場合は(ステップS790:Yes)、報知ランプ89の消灯(ステップS740)及び遊技情報記憶領域87Aの記憶内容の消去等を行い(ステップS750)、本ルーチンの処理を終了する。つまり、遊技球41の発射を停止してから所定時間(例えば、3分間)経過した後は、遊技情報記憶領域87Aの記憶内容(すなわち、蓄積された遊技情報データ)が消去されるため、遊技情報として送信することが不可能となる。従って、当該遊技機1の遊技者が遊技を終了して席を離れた場合等に、当該遊技者以外の者によって不正に遊技情報の受信が行われる危険性を低減することができる。
【0250】
上述した遊技情報送信処理ルーチンにおいて送信された遊技情報は、携帯電話機3によって受信されると、携帯電話機3に内蔵されたメモリ220の遊技情報記憶領域に記憶される。
【0251】
<携帯電話機からサーバへの送信処理ルーチン>
ここで携帯電話機3において実行される管理サーバ7への送信処理について、図48に示すフローチャートを参照しつつ説明する。尚、この処理におけるルーチンは、メモリ220に記憶されており、マイクロコンピュータ222がメモリ220よりこのルーチンを読み出して実行する。
【0252】
管理サーバ7への送信処理ルーチンでは、まず、ステップS800において遊技者が管理サーバ7への遊技情報の送信要求をしたか否かが判定される。なお、遊技者の送信要求は例えば、携帯電話機3のボタン204を操作することにより実行される。
【0253】
そして、送信要求がされたと判断された場合(S800:YES)には、ステップS810において、当該遊技者を他と識別するための遊技者識別情報としての遊技者IDが、メモリ220上の送信バッファの格納領域に格納される。続いて、ステップS820において、当該遊技機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、メモリ220上の送信バッファの格納領域に格納される。
さらに、ステップS830において、変動回数カウンタHC値、大当たり回数カウンタOC値、ノーマルリーチ回数カウンタNC値、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC値、波紋リーチ回数カウンタHAC値、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC値、サムリーチ回数カウンタSAC値が、メモリ220の送信バッファの格納領域に格納される。
【0254】
ここで、図49(a)は、遊技情報送信用の送信バッファのフォーマットを、同図(b)は遊技情報の格納例をそれぞれ示している。つまり、遊技情報は、「遊技者ID+遊技機ID+変動回数カウンタHC値+大当たり回数カウンタOC値+ノーマルリーチ回数カウンタNC値+珊瑚礁リーチ回数カウンタSC値+波紋リーチ回数カウンタHAC値+マリンちゃんリーチ回数カウンタMC値+サムリーチ回数カウンタSAC値」というデータ構造を有する。そして、ステップS840において、送信バッファに格納された情報をインターネット5を介して、遊技機メーカ等によって運営される管理サーバ7へ送信する。続いて、ステップS850において、メモリ220の遊技情報記憶領域及び送信バッファの記憶内容を消去して、本ルーチンの処理を終する。
【0255】
(サーバの動作)
次に、図50〜51を参照して、管理サーバ7で行われる遊技情報のデータ受信に基づくパスワード送信の動作について説明する。まず、インターネット5及びルータ125を介して、管理サーバ7が、遊技者の携帯電話機3から送信された遊技情報を受信すると(S900:YES)、ステップS910において、管理サーバ7のRAM103へ記憶される。なお、ステップ900の動作が情報受信手段として機能する。
【0256】
次いで、ステップ920において、ポイント加算処理を行う。このポイント加算処理では、まず、ステップ921において、受信した遊技情報の遊技機IDが「A01」から始まるか否かが判定される。遊技機IDが「A01」から始まると判定された場合、すわわち、A物語に関する遊技情報であると判定された場合(S921:YES)には、ステップ923においてA物語の遊技者データベース130Aを選択し、ステップ925において遊技者IDに対応する獲得ポイント欄に後述する方法で計算したポイントを加算し、メインルーチンにリターンする。
【0257】
一方、遊技機IDが「A01」から始まらないと判定された場合、すわわち、B物語に関する遊技情報であると判定された場合(S921:NO)には、ステップ927においてB物語の遊技者データベース130Bを選択し、ステップ929において遊技者IDに対応する獲得ポイント欄に後述する方法で計算したポイントを加算し、メインルーチンにリターンする。
【0258】
なお、ポイントの計算は、携帯電話機3から送信された遊技情報の変動回数カウンタHC値、大当たり回数カウンタOC値、ノーマルリーチ回数カウンタNC値、珊瑚礁リーチ回数カウンタSC値、波紋リーチ回数カウンタHAC値、マリンちゃんリーチ回数カウンタMC値、サムリーチ回数カウンタSAC値に基づいて行う。
【0259】
例えば、図25に示すポイントテーブルのポイントに応じたポイント計算を行う。図柄変動の場合、言い換えれば始動口の入賞の場合には、1回につき「1」ポイント加算し、大当たりが発生した場合には、1回の大当たりにつき、「10」ポイント加算し、ノーマルリーチが表示された場合には、1回のノーマルリーチにつき「2」ポイント加算し、珊瑚礁リーチが表示された場合には、1回の珊瑚礁リーチにつき、「5」ポイント加算し、マリンちゃんリーチが表示された場合には、1回のマリンちゃんリーチにつき「5」ポイント加算し、波紋リーチが表示された場合には、1回の波紋リーチにつき「5」ポイント加算し、サムリーチが表示された場合には、1回のサムリーチにつき「7」ポイント加算する。
【0260】
なお、獲得ポイントは、初期値において0とされている。また、遊技者が既にポイントを獲得している場合には、既に獲得しているポイントに、新たに獲得したポイントを加算する。
【0261】
次に、図50のステップS930において、獲得したポイント数が所定条件を充足しているか否かを判定する。この所定条件は、例えば、図26に示すように、獲得ポイント数が所定の値以上と設定しておく。この例では、A物語においては1000ポイント以上、B物語においては2000ポイント以上としている。所定条件を満たしていない場合(S930:NO)には、本ルーチンを終了する。所定条件を満たす場合(S930:YES)には、次いで、ステップ940において、パスワードが既に遊技者に送信されているか否かを判定する。この判定は、例えば以下のようにして行う。すなわち、パスワードを取得した場合には、図24に示すように遊技者データベース130のパスワードの獲得欄に「有り」を記憶する。そして、この獲得欄の内容によって、既にパスワードを送信したか否かを判定する。ステップS940において、パスワードが既に遊技者に送信されていると判定された場合(S940:YES)には、本ルーチンを終了する。
【0262】
ステップS940において、パスワードが送信されていないと判定された場合(S940:NO)には、ステップ950において、パスワード送信処理を行う。
【0263】
このパスワード送信処理では、管理サーバ7のハードディスク装置109の遊技者データベースで、所定条件を満たした遊技者、例えばポイント数が1000ポイント以上となった遊技者の電子メールアドレスを取得する。例えば図24において、1000ポイント以上となった「太郎」の電子メールアドレスを取得する。そして、その電子メールアドレスにてインターネット5を介して、所定のパスワードを添付した電子メールを送信する。この送信の際に、パスワードの使用方法、及びパスワードにより変更される演出内容の予告情報も添付することが好ましい。ここで、演出内容の予告情報は、例えば、「パスワードの使用により、キャラクタ、及び背景が変更されます。」というような文字メッセージ、表示部23Aに変更後表示される図柄の静止画、動画等が用いられる。尚、所定のパスワードは、例えば図26に示されるように機種毎に異なるパスワードが使用される。以上の動作が、アドレス取得手段、及びパスワード送信手段として機能する。
【0264】
続いて、ステップS960において、パスワードの取得記録として、遊技者データベース130のパスワードの獲得欄に「有り」を記憶し、本ルーチンを終了する。
【0265】
なお、パスワード送信処理において管理サーバ7から携帯電話機3に送信されたパスワードは携帯電話機3のメモリ220に記憶される。従って、携帯電話機3のメモリ220は、本実施形態においてパスワード記憶手段としても機能する。
【0266】
次に本実施形態の機種名「A物語」という遊技機1を、遊技者としての「太郎」が遊技した場合について具体的に説明する。まず、太郎が遊技を開始すると、始動口43に入賞し、表示部23Aにおける図柄変動が開始する。そして、リーチ状態、大当たり状態等の各種遊技状態が発生し、これらの遊技状態の遊技情報が遊技機1に蓄積される。そして、例えば遊技を終了した場合に、携帯電話機3を取り出し、遊技情報を携帯電話機3に受信する。続いて太郎はインターネットを通じて、管理サーバ7にアクセスし、遊技情報を送信する。そして、管理サーバ7では遊技情報からポイントテーブルに基づいてポイント数を計算する。
太郎は、以後このような行為を繰り返し、そして、獲得ポイント数が1000ポイント以上となると、管理サーバ7はパスワード「12345」を太郎の携帯電話機3に電子メールにて送信する。
そして、太郎が次に「A物語」を遊技し、リーチ状態となったときに、パスワードを携帯電話機3から遊技機1に送信すると、これと連動して、遊技機1では背景変更、キャラクタ変更を伴うスペシャルリーチ動作処理が行われる。
【0267】
なお、上記実施形態においては、パスワードが有効とされる特定遊技状態として、リーチ状態の場合を示したが、これに限定されず、確変モード状態、時短モード状態等であってもよく、また、所定回数は1回としたが、回数は特に限定されず複数回であってもよいことは勿論である。
【0268】
以上のように上記実施形態の遊技機1によれば、遊技者は、自己が所有する携帯電話機3を用いてパスワードを遊技機1に送信することによって、演出内容を変更することができるから、遊技機1が遊技店に設置されてから長時間経過したとしても演出内容に飽きにくくなる。
さらに、遊技者の意識が高まったリーチ状態のときにパスワードを送信し、これと連動して遊技機1の演出内容が変更されるから、遊技者に演出内容の変更に関与している印象を強く与えることができる。
また、ポイント数が所定値以上になったときに与えられる特別の利益は、遊技内容に直接関連したパスワードの取得であるため、遊技者に非常に魅力的なものとなり、遊技者の遊技意欲を向上させて集客効果を奏することができる。
【0269】
また、上記実施形態の構成によれば、遊技者はパスワードを取得するために管理サーバ7にアクセスする。よって、管理サーバ7側においては、遊技者の遊技情報等を取得することができ、この遊技情報を多様な方法で活用することが可能となり、広範な範囲、例えば、地区、都道府県、全国でのランキングを設けることが容易にでき、その結果遊技者の遊技意欲を向上させて、集客、遊技時間の拡大等を図ることができる。
【0270】
また、上記実施形態では、遊技者がパスワードを送信する行為によって、遊技内容が変化する構成となっている。遊技機1、特にパチンコ遊技機では、遊技者が実質的に操作できる部分はハンドル調整に限られている。本実施形態では、遊技者はハンドル調整以外にも、パスワードを送信するという遊技内容に関連した操作ができるから、遊技意欲が増進される。
【0271】
また、上記実施形態の構成によれば、複数の遊技状態と、これらの遊技状態にそれぞれ対応させたポイント数からなるポイントテーブル132に基づいてポイント積算されている。そして、このポイントテーブル132は、遊技機1に記憶されているのではなく、管理サーバ7に記憶されている。一般に遊技機1では、不正を防止するため製造後はその内部基板等を変更することができない。本実施形態では、上述のようにポイントテーブル132が管理サーバ7に記憶されているから、各遊技状態におけるポイントの配点等を変更し、パスワード獲得条件を容易に見直すことができる。例えば、遊技機を販売した時点では、その遊技機の稼働率が高いものと考えていたが、実際にはその遊技機の稼働率が低かった場合には、ほとんどの遊技者のポイント数が所定値に達せずにパスワードを獲得できないことが予想される。この様な場合には、各遊技状態における獲得ポイント数を増加させる等して、比較的容易にパスワードの獲得が可能とし、遊技者の遊技意欲の向上を図って遊技機の稼働率を上げることが考えられる。
【0272】
また、上記実施形態の遊技機1によれば、遊技者の視線が集中するキャラクタが変更されるため、演出内容が変化したという印象が大きくなり、遊技者の飽きを効果的に防止することができる。
【0273】
また、上記実施形態の遊技機1によれば、可変表示装置に表示される図柄の中でも面積の大きな背景が変更されるから、演出内容が変化したという印象が大きくなり、遊技者の飽きを効果的に防止することができる。
【0274】
また、上記実施形態によれば、遊技機1からの遊技情報の受信、管理サーバ7への遊技情報の送信、管理サーバ7からのパスワードの受信、及び遊技機1へのパスワードの送信が、幅広く普及している携帯電話機3によって行われるため、幅広い遊技者の利用を期待することができる。また、遊技者は、電子メールの閲覧等をするために携帯電話機3を常時携帯していることが多いから、遊技店に出かける際に携帯し忘れるおそれが減少する。
【0275】
また、上記実施形態によれば、パスワード不一致である旨が確実に報知されるから、遊技者は、適正なパスワードを送信し直すことができる。
【0276】
また、上記実施形態によれば、遊技機1の機種毎に定められた固有のパスワードを受信した場合にのみ、演出内容の変更が行われることとしたから、他の機種用のパスワードを受信した場合には、演出内容の変更が行われない。よって、パスワードの他機種への流用を防止することができる。
【0277】
また、上記実施形態によれば、変更される演出内容の予告情報が送信されるため、遊技者はその変更内容を把握できる。よって、遊技者の遊技意欲が向上する。
【0278】
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について図52〜54を参照しつつ説明する。第2実施形態では、図52に示すパスワード受信処理ルーチンが第1実施形態と異なっており、他の構成、作用、効果については同一であるため省略する。本実施形態では、リーチ状態のときに遊技者が送信するパスワードは、そのリーチ状態のとき1回に限り有効とされている。また、パスワードは、特定のリーチ状態、ここでは、マリンちゃんリーチのときのみ送信可能とされ、その他のリーチのときには送信することができない構成となっている。
【0279】
また、本実施形態では、赤外線発光部91及び赤外線受光部93(情報データ受信部に相当する)は、所定のキャラクタ上に配置されており、このキャラクタがパスワードを送信可能なタイミングに遊技者の視覚に入る位置に変位する構成となっている。
具体的には、例えば、図53及び図54に示すように、特別図柄表示装置23の表示部23Aの上部には、樹木をモチーフにしたキャラクター部301が設けられている。
【0280】
そして、キャラクター部301では、赤外線発光部91及び赤外線受光部93が木の葉状の変位部303に配置されており、この変位部303は、駆動アクチュエータとしてのソレノイド部305(図54)により変位可能とされ、パスワードを送信可能なタイミングには図54(b)に示すように、下方に変位して遊技者に視覚可能とされ、このタイミング以外には、図54(a)に示すようにキャラクタ部301内部に収納されて遊技者から見えないようになっている。
【0281】
この駆動機構は次のようになっている。ソレノイド部305を駆動するための信号がアクチュエータ駆動手段に入力されると、ソレノイド部305におけるコイル部307が通電されて駆動部309の一部がばね等の弾性部材311の付勢に抗してコイル部307内に引き込まれる。そして、その駆動部309に連結されてこれと上下動するように構成された連動部313が連動するようになっている。
【0282】
より具体的には、図54(a)に示す第1変位状態にある場合において通電が開始されると、コイル部307内に鉄心が引きこまれ、これと連動して連動部313が上方に移動し、かつその連動部313が変位部303の端部に形成された軸状の作用部315を上方に押し上げるように作用する。そして、これに伴って変位部303が回動することにより図54(b)に示す第2変位状態となる。
【0283】
次に本実施形態のパスワード受信処理ルーチンについて説明する。このパスワード受信処理ルーチンでは、図52に示すように最初に、ステップS1001において、リーチ状態か否かを判定する。次にステップS1002において、特定のリーチ状態(マリンちゅんリーチ)か否かを判定する。本実施形態では、特定のリーチ状態のときが「所定のタイミング」であり、このリーチ状態のときに限って、パスワードが遊技機1に受信されたか否かが判定され、正しいパスワードの受信と連動して前記スペシャルリーチ処理が行われるようになっている。
リーチ状態でない場合(S1001:NO)、及び特定のリーチ状態でない場合(S1002:NO)には、本ルーチンを終了する。特定のリーチ状態と判定された場合(S1002:YES)には、ステップS1003において、アクチュエータを所定時間駆動し、図54(b)に示すように、木の葉状の変位部303を遊技者に視覚可能な状態とするとともに、この変位部303上の赤外線受光部93を露出させて、パスワードの受信を可能とする。
次にステップS1004において、赤外線受光部93によってパスワードが受信されたか否かを判定する。パスワードが受信された場合(S1004:YES)、ステップS1005において受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致するか否かを判定する。受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致する場合(S1005:YES)には、ステップS1006において、パスワード一致信号ONを出力端子70iに出力する。
【0284】
このパスワード一致信号ONにより、上述のスペシャルリーチ動作が行われる。そして、ステップS1007において、スペシャルリーチ動作が終了したことを確認し、続くステップS1009において、パスワード一致信号をOFFとし、本ルーチンを終了する。
【0285】
一方、ステップS1005において、受信したパスワードがROM85に記憶されるパスワードと一致しない場合(S1005:NO)には、ステップS1011において、例えば、「パスワードが一致しません」とのメッセージを特別図柄表示装置23に表示し、メインルーチンにリターンする。なお、ステップS1011が本発明におけるパスワードが不一致である旨を報知する報知手段に相当する。
また、ステップS1004において、パスワードが受信されていない場合(S1004:NO)には、本ルーチンを終了する。
【0286】
以上のように、本実施形態においては、遊技者によって送信されたパスワードは、1回のリーチ状態においてのみ、遊技機1の動作内容を変更させるパスワードとして有効とされている。
この構成によれば、遊技者は、一回の遊技において一度パスワードを送信したとしても、そのパスワードが遊技機1の動作内容の変更に対して無効となった後には、パスワードを再送信することとなる。よって、1回の遊技において遊技者のパスワードの送信作業が複数回生ずるから、遊技者に遊技機1の動作内容の変更に関与しているという感触を複数回与えることができ、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0287】
また、本実施形態においては次のような作用効果も生ずる。特定のリーチ、ここではマリンちゃんリーチにおいては、その後大当たりとなる確率が、他のリーチ(例えばノーマルリーチ)よりも高いことがある。
その結果、特定のリーチとなると大当たりになるかもしれないという遊技者の期待感が増大する。本実施形態によれば、遊技者は特に期待感の高まった特定のリーチ状態のときに情報データを送信し、これと連動して遊技機の動作内容が変更されるから、遊技者に動作内容の変更に関与している印象をさらに強く与えることができる。
【0288】
また、パスワード送信タイミングに、変位部303に配された赤外線受光部93を露出させることとしたから、所定のタイミングにのみパスワードが受信可能となる。さらに、変位部303の変位により遊技者に所定のタイミングが到来したことを確実に知らせることができる。また、本実施形態では、変位部303を特別図柄表示装置23内に設けたから、遊技者の注目が集まりやすく、確実に遊技者にパスワードの送信タイミングを知らせることができる。
【0289】
<第3実施形態>
次に第3実施形態について示す。
この第3実施形態では、端末データ取得手段が、携帯通信端末の表示手段に表示される、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報からなる端末出力データを、画像の読み取りにより取得するように構成されている点が他の実施形態と異なり、その他の構成については他の実施形態とほぼ同様であるため、重複する説明については省略し、相違する部分について重点的に説明する。
【0290】
この第3実施形態のものにおいても、遊技における画像演出を行う特別図柄表示装置23(第1表示装置たる画像表示装置に相当)と、この特別図柄表示装置23とは異なる第2表示装置(外部表示装置150)を備えた遊技機1として構成されている。そして、他の実施形態と同様に、当該遊技機1において端末出力データが取得可能となる取得可能期間を、遊技者が遊技を開始した後に設けるように設定する取得可能期間設定手段と、その取得可能期間の際に、端末出力データが端末出力データ取得手段によって取得されたことを条件として遊技機の動作内容を変更する動作内容変更手段とが設けられた構成をなしており(他の実施形態と同様に制御装置65が(より詳しくは制御装置65内に設けられたCPUが)これら取得可能期間設定手段及び動作内容変更手段として機能する)、取得可能期間において、外部表示装置150における端末出力データに関する情報表示と、第1表示装置(特別図柄表示装置23)での画像演出とが並行して行われるようになっている。
【0291】
図55に示すように携帯通信端末(携帯電話機3(図1等参照))に設けられた端末側表示装置(液晶パネル206)において端末出力データを二次元コード化したコード画像CDを端末出力データとして表示出力するように構成し、これを遊技機1に設けられたスキャナ90(本実施形態の端末データ取得手段)にて読み取るように構成している。コード画像CDは上述したパスワードなどの情報が2次元コードとして表されたものであり、図56のハード構成にも示すように、この液晶パネル206にて表示されるコード画像CDがスキャナ90にて読み取られることにより、コード画像CDが解析され、パスワードや蓄積情報などを含む電子データとして通信制御基板80内に取りこまれてCPU83で扱われることとなる。なお、2次元コードをスキャナによって光学的に読み取り、コード
内容を電子データに変換する方法は公知であるので詳細な説明は省略するが、例えばスキャナ90において、2次元コードを読み取るとともに電子データ(コード内容を表す電子データ)に変換し、これをCPU83に入力するような構成でもよく、スキャナ90により画像データを取得し、CPU83を用いて画像解析して電子データ(コード内容を表す電子データ)を得るようにしてもよい。なお、ここでは2次元コードを識別情報として例示しているが、バーコード等の一次元コードでも良く、これ以外の文字、図形、記号、その他、あるいはこれらの2種以上の組み合わせであってスキャナによって読み取り可能なもの(例えば、光学的に読み取り可能な識別情報)であれば他の識別情報であってもよい。
【0292】
そして、本実施形態では、例えば、図36に示すような表示画像と同様に、取得可能期間の表示画像において、第2表示装置における端末出力データに関する情報表示と、第1表示装置での画像演出とを並行して行うことができ、この場合には、図57に示すように、識別情報に関連した説明情報を第2表示装置主表示情報として表示するようにするとよい。ここでは、二次元コードをスキャナ90にかざすことを促す説明情報を表示するようにしている。また、遊技機内にカメラを設け、二次元コードを撮影するような構成のものにおいては、説明情報として「二次元コードをカメラの前にかざして下さい」といった携帯通信端末の配置位置や取扱いを説明する説明情報など、撮影に関連した説明情報を表示するようにするとよい。そして、このようなものにおいても、、端末データに関する情報表示(即ち第2表示装置主表示情報)の前、又は表示の最中に、特別図柄表示装置23における第2表示装置関連情報の表示領域23Dにおいて第2表示装置関連情報(ここでは位置指示情報)が表示されるようになっており、遊技者に外部表示装置150を意識させて端末データに関する情報表示を気付かせる構成をなしている。そして、本実施形態においても第1実施形態と同様に、外部表示装置150において第1表示装置関連情報150B(ここでは特別図柄表示装置23での演出画像と同一又はほぼ同一の画像として第1表示装置関連情報が構成される)を表示するようにしている。
【0293】
<第4実施形態>
第4実施形態では、携帯通信端末(ここでは携帯電話機200)の接近を検出する接近検出手段を有し、「端末出力データに関する情報表示」として、この接近検出手段による接近検出に関する情報を表示するように構成されている例を示す。なお、第1表示装置関連情報及び第2表示装置関連情報がそれぞれの表示装置にて表示されるという点については他の実施形態と同様である。「接近検出に関する情報」の具体例としては、携帯通信端末の接近検出した旨を示す情報として構成してもよく、取得可能期間において接近検出がなされていない場合に接近検出を促す情報として構成してもよい。図59の例では、赤外線受光部93の近傍に携帯通信端末の位置検出を行う位置検出センサ170が配置されており、この位置検出センサ170による検出により携帯通信端末が正常な通信位置である
か否かを検出するようにしている。なお、位置検出センサとしては、様々なセンサを用いることができ、例えば、磁気センサ、光電センサ等を好適に用いることができ、これらにより携帯通信端末の接近を検出することができる。なお「接近検出に関する情報」としては、図59の例に限らず、接近検出がされない旨を示す情報(例えば、「検出されていません。赤外線受光部に携帯電話機を近づけてください」といったコメント情報)や、接近検出についての説明情報(例えば、「携帯通信端末が正しい位置で検出された場合にはその旨が表示されます」といった説明情報)などを表示するようにしてもよい。なお、このような情報表示を行っている最中においても、様々な遊技状態に変化しうる構成となっており、遊技状態に応じて特別図柄表示装置23にて様々な演出画像が並行して表示されることとなる。なお、図57に示すように、第3実施形態のものにおいても同様の位置検出センサ170を設けるようにすることができる。
【0294】
<第5実施形態>
第5実施形態においては、「端末出力データに関する情報」として、「端末出力データの取得状況に関する情報」を表示する例について示す。なお、第1表示装置関連情報及び第2表示装置関連情報がそれぞれの表示装置にて表示されるという点については他の実施形態と同様である。このような「端末出力データの取得状況に関する情報」としては、例えば、「取得が開始された旨を示す情報」、又は「取得が完了した旨を示す情報」の少なくともいずれかの情報を表示するようにすることができる。図60(A)(B)では、情報表示についての一例を示しており、図60(A)では、「取得が開始された旨を示す情報」として、通信が開始されて現在通信中である旨をコメントとして表示している。また、図60(B)では、「取得が完了した旨を示す情報」として、情報が正しく入力されたことをコメントとして表示している。なお、このような情報表示を行っている最中においても、様々な遊技状態に変化しうる構成となっており、遊技状態に応じて特別図柄表示装置23にて様々な演出画像が並行して表示されることとなる。
【0295】
<第6実施形態>
第6実施形態では、端末出力データからの情報取得の異常を検出する異常検出手段を備え、その異常検出手段による検出結果に基づき、異常に関する情報を表示する例について示す。この「異常に関する情報」としては、「端末出力データに関する情報表示」として、「異常である旨を示す情報」、又は「その異常状態に対する対策を指示する対策指示情報」のうちの少なくともいずれかの情報を表示するように構成できる。例えば、図60(C)、(D)のような情報を表示するようにできる。図60(C)では、受付できない旨を示すと共に、対策指示情報として、連絡先情報を表示するようにしている。ここでは、遊技機メーカやホールなどのサポートセンターに連絡するように指示情報を表示しており、連絡先情報として電話番号や、メールアドレスを表示するようにしてもよい。また、異常に対するトラブルシューティング情報を表示するようにしてもよい。図60(
D)では、通信エラーが生じたため、情報入力のリトライを促す情報を対策指示情報として表示している。なお、「異常」としては、遊技機側の異常、携帯通信端末側の異常、情報内容の異常などが挙げられるが、これ以外でも、情報取得に関する何らかの異常を検出するように構成できる。この構成においても、他の実施形態と同様に第1表示装置関連情報及び第2表示装置関連情報をそれぞれの表示装置にて表示するように構成できる。
【0296】
<第7実施形態>
第7実施形態では、第1表示装置と第2表示装置の両方が、遊技領域(遊技が行われる領域であって、遊技盤97においてレールで囲まれる領域)の内部に配置される例について示す。図61の例では、第2表示装置として構成される補助表示装置180が第1表示装置たる特別図柄表示装置23と同一の部品枠40内に組み込まれており、この補助表示装置180において端末出力データに関する情報表示が行われるようになっている。なお、端末出力データに関する情報表示については上記実施形態における外部表示装置150と同様の表示内容、表示方法にて行うことができる。この構成においても、他の実施形態と同様に第1表示装置関連情報及び第2表示装置関連情報をそれぞれの表示装置にて表示するように構成できる。
【0297】
<第8実施形態>
上記実施形態では、携帯通信端末に関する端末関連情報を第2表示装置たる外部表示装置150にて表示する例を示したが、第1表示装置及び第2表示装置の双方において、遊技に関する演出画像が表示されるように構成してもよい。この構成は他のいずれの実施形態においても適用でき、端末関連情報に代えて、又は端末関連情報と共に第2表示装置において演出画像を表示するようにできる。そして、この第2表示装置において特定の演出画像が表示される前、又は表示される最中に、第1表示装置たる特別図柄表示装置23において、例えば図36と同様の第2表示装置関連情報を表示するように表示制御を行うことができる。また、この構成においても、第2表示装置において、第1表示装置関連情報を表示するように構成できる。
【0298】
<第9実施形態>
上記実施形態では、携帯通信端末に関する端末関連情報等を第2表示装置たる外部表示装置150にて表示する例を示したが、このような端末関連情報等に代えて、又は端末関連情報と共に第2表示装置において所定の広告情報を表示するように構成できる。
第9実施形態では、図62に示すように、外部表示装置150にて所定の広告情報を表示するように構成されており、その広告情報を表示する前、又は表示の最中に第2表示装置関連情報を表示するように表示制御している。具体的には、広告情報の表示制御を外部表示制御基板150Aにて独立して行い、かつ、広告情報を表示する前、又は表示している最中に外部表示制御基板150Aから図柄表示制御基板65Aに対して所定情報(例えば、所定のコマンド)を出力し、図柄表示制御基板65Aはこれを受けて第2表示装置関連情報を表示するようにできる。また、ここでは、外部表示装置150にてビールの広告情報を表示するようにしており、広告情報と併せて第1表示装置に関する第1表示装置関連情報150Bを表示するようにしている。ここでも、第1表示装置における表示内容とほぼ同様の内容を縮小させ、第1表示装置の表示と同時か又はやや遅らせて表示するようにしている。なお、第2表示装置において第1表示装置関連情報を表示させる方法、構成については第1実施形態にて説明した方法、構成などを用いることができる。
【0299】
<第10実施形態>
第10実施形態では、第2表示装置において、遊技者に利益を付与する商品券、クーポン券等の利益付与情報に関する情報である利益付与関連情報150Cを表示するようにしている。利益付与情報は遊技者に利益を付与する情報であれば様々な情報を用いることができ、利益付与関連情報は、このような利益付与情報に関する情報であれば様々な情報を用いることができる。
【0300】
そして、その利益付与関連情報150Cを表示する前、又は表示の最中に第1表示装置にて第2表示装置関連情報を表示するように表示制御を行っている。図63の例では、ビールのクーポン券が利益付与情報として提供されるように構成されており、より具体的にはこのクーポン券の対象となるビールに関する広告情報、及びクーポン券取得の際の操作に関する操作説明情報などが利益付与関連情報150Cとして提供されるように構成されている。この構成においても、第2表示装置において第1表示装置関連情報150Cを表示するようにしている。
【0301】
また、利益付与関連情報に対応した利益付与情報を遊技者に提供することもできるが、この提供方法としては、電子メールなどを用いて遊技者のアドレスに送信するような方法でも良く、後述する手段のように携帯通信端末に対して情報送信するようにしてもよい。
【0302】
図63ないし図65に示す例では、利益付与情報を携帯通信端末にて取得可能な情報として出力する利益付与情報出力手段(ここでは赤外線発光部91)が設けられている。より具体的には、例えば図64、図65のようにすることにより利益付与情報が提供できるように構成できる。ここでは、遊技機内に利益付与情報提供装置300が設けられ、この内部に利益付与情報出力手段が設けられて遊技機から利益付与情報が出力可能となっている。この利益付与情報提供装置300は、他の実施形態における通信制御基板80に利益付与情報出力手段たる赤外線発光部91や、第2表示手段150、通信制御基板303等を接続して構成されるものである。なお、後述するように第2表示装置を利益付与情報出力手段として機能させるようにしてもよく、第2表示装置とは別に、赤外線発光部や通信アンテナ(例えばブルートゥース通信や、無線LAN通信を行うアンテナ等)などの出力手段を設けるようにしてもよい。
【0303】
また、図66、67は、図63ないし図65に示すものと同様に利益付与関連情報を表示する構成であるが、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報によって利益付与情報の内容が表されるように構成され、第2表示装置によって、識別情報が画像表示にて出力されるようになっている。他方、第1表示制御手段は、図67に示されるように識別情報(コード画像CD)が表示される前、又は表示される最中のうち少なくともいずれかの時において、図63に示すものと同様の第2表示装置関連情報を第1表示装置(特別図柄表示装置23)の一部領域にて表示するようにしている。
【0304】
ここでは図63や図67に示すように、利益付与情報に関連した広告情報を表示するように制御を行うようになっており、広告情報の表示と関連した利益付与情報が利益付与情報出力手段(赤外線発光部91や外部表示装置150など)より出力される構成をなしている。そして、第1表示装置(特別図柄表示装置23)において遊技に関する画像演出が行われるように構成され、第1表示装置による画像演出と、広告情報の表示とが並行して行われるようになっている。また、この構成においても、第2表示装置にて第1表示装置関連情報が表示されるように構成されている。
【0305】
<第11実施形態>
第11実施形態では、第2表示装置において、第1表示装置で表示される遊技状態に応じた遊技状態対応情報を第1表示装置関連情報として表示するようにしている。
遊技状態は、例えば、予告リーチ状態、リーチ状態、大当り状態、確率変動状態、時短状態などが挙げられ、このようは遊技状態の発生を条件として第2表示装置にどの遊技状態が発生したのかを示す情報を遊技状態対応情報として表示するように構成できる。ここでは、特別図柄表示装置23にてリーチ状態を示す図柄が表示されており、外部表示装置150において、このリーチ状態の発生を示す情報(ここでは「リーチ発生!」という表示情報)を第1表示装置関連情報150Bとして表示するようにしている。従って、遊技者は第2表示装置に注目していてもどのような遊技状態となったのかを知ることができ、「第1表示装置を気にしすぎるがあまり第2表示装置をあまり集中してみることができない」といった問題が解消され、広告情報などをより一層注目させることが可能となる。な
おこのような情報を表示するには、通信制御基板80により出力端子70a〜iの状態を読み取るとともに遊技状態の発生や変化を検出し、外部表示制御基板150Aに対し遊技状態の発生や変化を示す信号を出力するように構成できる。このようにすれば、外部表示制御基板150Aは遊技状態の発生や変化を検知でき、それに応じた画像を表示することが可能となる。
【0306】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。なお、上述した各ルーチン(処理手順)はその一例を示したものに過ぎず、適宜変更することができる。
【0307】
(1)上記実施形態では、管理サーバ7がポイント加算等の遊技情報処理を行うこととしたが、これに限られず、例えば、携帯電話機3において、図50に示したポイント加算等の遊技情報処理を行ってもよい。この場合には、管理サーバ7を設ける必要がなく、システムの構成が単純化される。
なお、この場合において、ポイントの加算、所定条件の正否判断等を行うプログラムは、遊技機メーカのホームページからダウンロードしたり、CD−ROM等の記録媒体によって配布され、携帯電話機3のメモリ220内に記憶される。
【0308】
(2)上記実施形態では、管理サーバ7がポイント加算を行い、その加算結果が所定の条件を具備することによりパスワードを携帯電話機3に送信することとしたが、管理サーバ7から、ポイント加算結果とは関係なくパスワードを送信してもよい。例えば、遊技機が販売されてから所定の期間経過後に会員登録した遊技者に一斉にパスワードを送信してもよい。これにより、例えば遊技時間が短い、すわなち、上述のポイント数が低い遊技者に対してもパスワードを付与することができ幅広い遊技者の遊技意欲を向上させ、集客を図ることができる。
【0309】
(3)上記実施形態では、各機種毎にパスワードは1種類としたが、パスワードを各機種に対して複数設け、これら複数のパスワードの取得条件を異なるものとし、かつ、これらの複数のパスワードに対応した複数の演出内容の変更が行われるようにしてもよい。
【0310】
(4)上記実施形態では、携帯通信端末として携帯電話機3を用いた例を示したが、携帯電話機3以外にPDA(Personal Digital Assistant)等の各種の携帯通信端末を利用することが可能である。
【0311】
(5)上記実施形態では、パスワード入力メッセージ等についての報知手段としては特別図柄表示装置23を用いたが、報知手段としては特に限られず、例えば、光、又は音声による報知が可能なランプ、LED、スピーカ等であってもよい。
【0312】
(6)上記実施形態では、遊技機1と携帯電話機3との間で赤外線を媒介として無線通信を行う構成としたが、無線通信であれば特に限定されない。例えば、電波を媒介とする近距離通信技術として知られるブルートゥース通信が可能な携帯通信端末との間でブルートゥースによる無線通信を行う構成としてもよい。
また、PIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)プロトコルをサポートするように構成された簡易型携帯電話PHS(パーソナル・ハンディホン・システム)を用いても良い。
【0313】
(7)上記実施形態では、遊技機1の動作内容の変更として特別図柄表示装置23における背景変更、キャラクタ変更が行われるものとしたが、これらの動作内容の変更に限らず、遊技者に遊技機の動作内容が変更されたことを示すものであれば特に制限されない、例えば、各種装飾ランプ、遊技中に流れる効果音、音楽の変更、リーチ予告態様の変更等が挙げられる。
また、遊技盤上に設けられた可動部材の動作変更であってもよい。例えば、始動口の開閉羽根の開放時間を通常よりも長くすることによって始動口への入賞確率を向上させ、遊技者に有利なゲーム内容とすることが考えられる。また、風車に駆動装置を設けこの風車の回り方を変化させることにより、遊技球の流れ方を変えて始動口への入賞確率を向上させることも考えられる。
なお、可動部材は、動作するものであれば特に限定されず、例えばキャラクタ人形等も含まれる。
また、遊技機1の動作内容の変更がリーチ状態となる確率、大当たり状態となる確率等の各種確率、入賞に対する払い出し個数、大当たり遊技中の大入賞口の開放回数の変更であってもよい。この構成によれば、遊技者に有利な遊技状態とすることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
【0314】
(8)上記実施形態では、情報データの一例としてパスワードを用いて説明したが、情報データとしては特に限定されず、例えば、情報データとして遊技機1の動作の変更内容に関するプログラム、又は遊技機1の動作の変更内容に関するデータを用いてもよい。
【0315】
(9)上記実施形態では、遊技機1の遊技盤上に赤外線受光部93が設けられ、遊技機1が直接情報データ(パスワード)を受信する構成としたが、赤外線受光部93等の受信部を別の装置に設け、この別の装置から情報データを間接的に遊技機1が受信する構成としてもよい、例えば、貨幣の投入等を行う台間機(サンド)に赤外線受光部93等を設けてもよい。
【0316】
(10)上記実施形態では、メイン基板である制御装置65に、サブ基板である通信制御基板80からの信号(パスワード一致信号)が入ることにより遊技機1の動作内容が変更される構成としたが、サブ基板である通信制御基板80から制御装置65に信号を入れることなく、通信制御基板80が直接的に遊技機1の動作内容の変更を制御してもよい。このような構成とすることにより、制御装置65への外部信号の進入を防止することができるため、外部からの不正が回避される。
【0317】
(11)上記実施形態では、所定のタイミングはリーチ状態のときとしたが、これに限られず、所定のタイミングは、遊技開始後であれば特に限定されない。
例えば、所定のタイミングを、大当たり確率が通常時に比べて高くなる確変モードが決定された後、確変モードが終了するまでの間、又は可変表示装置に表示される変動図柄の変動時間が短くなる時短モードとなることが決定された後、時短モードが終了するまでの間とすることもできる。
これらのモードにおいて、遊技者は淡々と遊技をしていることが多く、遊技内容を退屈と感じている場合も多い。
従って、所定のタイミングをこれらのモードの際とすれば、遊技者はこれらのタイミングで情報データを送信し、そして、これと連動するようにして遊技機1の動作内容が変更されるから、遊技者の退屈感を緩和することができる。
特にこれらのモードにおいては、可変表示器に表示される図柄変動等が単調となることが多いため、可変表示器に特別に用意したアニメーション等を表示することが好ましい。
また、所定のタイミングを大当たり遊技中に設けてもよい。一般に、大当たり遊技中においては、例えば、毎回、同一のアニメーション等が図柄表示装置に表示されるだけなので、遊技者は淡々と遊技をしていることが多く、遊技内容を退屈と感じている場合も多い。本構成によれば、大当たり遊技中に情報データの受信が可能となり、情報データを受信することによって、遊技機1の動作内容が変更されるから、遊技者の退屈感を緩和することができる。
さらに、所定のタイミングは、上記のリーチ状態のとき等に限らず、所定のタイミングを、例えば、発射された遊技球が所定個数に達したとき等、所定条件が成立したときとしてもよい。
【0318】
(12)上記実施形態では、第2表示装置を遊技領域の内部や外部に設ける例についていくつか示したが、上記以外の配置場所であってもよい。例えば、図61の破線部X,Y,Zにて概念的に示すように、遊技領域の外部における透明板(ガラス98A)の後方部分や、上皿部99Aに組み込むように第2表示装置を配置するようにしてもよい。また、下皿部99Bや、これら上皿部99A、下皿部99Bの近傍などに配置してもよい。 また、ガラス98Aを円形に構成し、その円形に構成されたガラスの周囲に第2表示装置を配置するようにしてもよい。
【0319】
(13)上記いずれの実施形態においても、第2表示装置にて第1表示装置関連情報を絶えず表示するように表示制御を行ってもよいし、所定条件の成立に基づいて第1表示装置関連情報を表示するようにしてもよい。例えば、第1表示装置が所定の特別状態となる前段階、又は特別状態となったことを条件として第1表示装置に関する情報を表示するようにし、それ以外の場合には第1表示装置関連情報を表示しないように第2表示制御手段にて表示制御を行ってもよい。
【0320】
(14)上記いずれの実施形態においても、第2表示装置主表示情報と第1表示装置関連情報とを並行して表示するのに代えて、第1表示装置関連情報を表示する際に、第2表示装置主表示情報の表示を中断又は中止するように制御を行ってもよい。
【0321】
(15)上記いずれの実施形態においても、表示状態反映情報として、第1表示装置での表示状態に関する説明情報を表示するようにしてもよい。
【0322】
(16) 上記いずれの実施形態のものにおいても、画像演出を行うための演出データを記憶する演出データ記憶手段と、第2表示装置関連情報の表示を行うためのデータを記憶する第2表示装置関連情報用データ記憶手段とを別体にて構成するようにできる。この場合、演出データ記憶手段にて記憶されるデータと、第2表示装置関連情報用データ記憶手段にて記憶されるデータとの双方のデータを用い、画像演出と第2表示装置関連情報を同一画面にて表示するように表示制御を行うようにしてもよい。
【0323】
また、このように演出データ記憶手段と第2表示装置関連情報用データ記憶手段を別体に構成した場合、前記演出データ記憶手段を、遊技盤の裏面側に取りつける一方、前記第2表示関連情報用データ記憶手段を、遊技盤以外の部品(例えばガラス扉枠、前枠等の枠体、機構板などの遊技盤の周囲部品など)に取り付けるようにしてもよい。例えば、演出データ記憶手段と第2表示関連情報用データ記憶手段とをそれぞれ別々の基板に配置するように構成し、演出データ記憶手段が配置された基板を遊技盤側に取付け、第2表示関連情報用データ記憶手段が配置された基板を遊技盤以外の部分(ガラス扉枠、前枠、機構板等)に配置するように構成できる。例えば、図69において、取替えユニット190において演出データ記憶手段を設けておき(上述のように図柄表示制御基板65A内にROM
として設ける構成等)、他方、取替えユニット190の外部において第2表示装置関連情報用データ記憶手段を設けるようにしてもよい。例えば、図58に示す外部表示制御基板150A内において第2表示装置関連情報用データ記憶手段をROMとして、或いはEEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHDD(ハードディスクドライブ)などのように更新可能に構成してもよい。
【0324】
さらに、このように別体に構成した場合、演出データ記憶手段を更新不能な記憶手段(ROM等)として構成しつつ、第2表示装置関連情報用データ記憶手段を更新可能な記憶手段(EEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、HDD等)により構成してもよい。このようにすると、例えば第2表示装置での表示内容を変更した場合にそれに応じて第2表示装置関連情報の内容を変更する
ことが可能となる。
【0325】
(17)上記の構成では第2表示装置主表示情報(端末出力データに関する情報や広告情報など)を表示するためのデータをROMに記憶する構成を示したが、このデータを更新可能な記憶手段(EEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、HDD等)により構成してもよい。このようにすれば、第2表示装置での主表示情報を状況に応じて更新ないし変更できることとなる。特に、上述したように、第1表示制御手段と、第2表示制御手段とを別体にて構成した場合にはこのような構成を採りやすくなる。
【0326】
(18)上記実施形態では、第1表示制御手段と第2表示制御手段とを別体にて構成する例について説明したが、別体に構成せずに例えば単一の制御基板を双方の制御手段として機能させてもよい。この場合、単一基板上に2つのCPU及び2つのVDPを設け、各表示装置ごと別々のCPU及びVDPを用いて表示制御するように構成してもよく、単一のCPUにより2つの表示装置を表示制御するように構成してもよい。
【0327】
(19)上記いずれの実施形態においても、第1表示装置関連情報を省略し、第2表示装置関連情報のみを表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0328】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機と、この遊技機と、遊技情報の送受信が可能な携帯電話機と、この携帯電話機とインターネットを介して、接続されている遊技情報の管理を行う管理サーバの概念図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る遊技機の概略図である。
【図3】表示部の表示例を説明する概念図である。
【図4】表示部に表示されうる図柄の種類を説明する図である。
【図5】ノーマルリーチの演出を説明する図である。
【図6】珊瑚礁リーチの演出を説明する図である。
【図7】マリンちゃんリーチの演出を説明する図である。
【図8】波紋リーチの演出を説明する図である。
【図9】サムリーチの演出を説明する図である。
【図10】演出内容の変更後、表示部に表示されうる図柄の種類を説明する図である。
【図11】スペシャルノーマルリーチの演出を説明する図である。
【図12】スペシャル珊瑚礁リーチの演出を説明する図である。
【図13】スペシャルマリンちゃんリーチの演出を説明する図である。
【図14】スペシャル波紋リーチの演出を説明する図である。
【図15】スペシャルサムリーチの演出を説明する図である。
【図16】リーチ種別決定カウンタの概念を説明する図表である。
【図17】第1リーチ予告の演出を説明する図である。
【図18】第2リーチ予告の演出を説明する図である。
【図19】リーチ予告種別決定カウンタの概念を説明する図表である。
【図20】通信制御基板のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図21】携帯電話機の正面図である。
【図22】携帯電話機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図23】管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図24】遊技者データベースの概念を説明する図表である。
【図25】ポイントテーブルの概念を説明する図表である。
【図26】パスワードテーブルの概念を説明する図表である。
【図27】各種カウンタの概念を説明する図表である。
【図28】特別電動役物制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【図29】特別電動役物制御ルーチンの図28の続き部分を説明するフローチャートである。
【図30】変動開始処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図31】第1リーチ予告動作処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図32】第2リーチ予告動作処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図33】リーチ動作処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図34】スペシャルリーチ動作処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図35】リーチ動作処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図36】外部表示装置におけるパスワード入力メッセージの一例である。
【図37】遊技機構成を概念的に示す概念図である。
【図38】再抽選処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図39】遊技情報記録処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図40】送受信メインルーチンを説明するフローチャートである。
【図41】パスワード受信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図42】遊技情報送信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図43】遊技情報作成・送信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図44】携帯電話機におけるメッセージの表示例である。
【図45】遊技情報送信用の送信バッファのフォーマット、及び遊技情報の格納例を示す概念図である。
【図46】携帯電話機におけるメッセージの表示例である。
【図47】特別図柄表示装置におけるメッセージの表示例である。
【図48】サーバへの送信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図49】遊技情報送信用の送信バッファのフォーマット、及び遊技情報の格納例を示す概念図である。
【図50】遊技情報処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図51】ポイント加算処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図52】第2実施形態のパスワード受信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図53】図柄変動装置を示す概略図である。
【図54】キャラクタ部の内部構造を示す概略構成図である。
【図55】第3実施形態に係る遊技機について概念的に示す概念図である。
【図56】第3実施形態に係る遊技機について、要部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図57】第3実施形態におけるパスワード入力メッセージの一例である。
【図58】第1ないし第6実施形態に係る遊技機において、表示制御基板及び外部表示制御基板の電気的構成についての一例を示すブロック図である。
【図59】第4実施形態での端末出力データに関する情報表示について概念的に示す概念図である。
【図60】端末出力データに関する情報表示について概念的にいくつか例示する概念図である。
【図61】第7実施形態等の遊技機について概念的に例示する概念図である。
【図62】第9実施形態における表示を概念的に示す概念図である。
【図63】第10実施形態における表示を概念的に示す概念図である。
【図64】第10実施形態に係る遊技機において、各部の機能を概念的に示す図である。
【図65】第10実施形態に係る遊技機について、要部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図66】第10実施形態に係る遊技機についての別例を示す図である。
【図67】図66の遊技機における表示例を概念的に示す概念図である。
【図68】第11実施形態における表示を概念的に示す概念図である。
【図69】遊技機の裏構造についての一例を示す分解斜視図である。
【図70】図69の遊技機のガラス扉枠及び前枠の構成を例示する分解斜視図である。
【図71】図69の遊技機の背面図である。1…遊技機3…携帯電話機(携帯通信端末)5…インターネット7…管理サーバ23…特別図柄表示装置(第1表示装置)40…補助表示装置(第2表示装置)65…制御装置(取得可能期間設定手段、動作内容変更手段)65A…図柄表示制御基板(第1表示制御手段)83…CPU90…スキャナ(端末データ取得手段)93…赤外線受光部(端末データ取得手段)150…外部表示装置(第2表示装置)150A…外部表示制御基板(第2表示制御手段)154…画像データROM(端末出力関連データ記憶手段)164…画像データROM(演出データ記憶手段)500…遊技システムCD…コード画像(識別情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の第1表示装置と、
この第1表示装置の表示制御を行う第1表示制御手段と、
この第1表示装置とは異なる第2表示装置とを備え、
前記第1表示制御手段は、前記第2表示装置にて所定情報が表示される前、又は表示されている最中に、前記第1表示装置において前記第2表示装置に関する情報である第2表示装置関連情報を表示するように制御を行うことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【公開番号】特開2009−233342(P2009−233342A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137262(P2009−137262)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【分割の表示】特願2003−101909(P2003−101909)の分割
【原出願日】平成15年4月4日(2003.4.4)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】